IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イートン インテリジェント パワー リミテッドの特許一覧

特開2024-132914入れ子式接点を有する断路器及び接地開閉器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132914
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】入れ子式接点を有する断路器及び接地開閉器
(51)【国際特許分類】
   H01H 31/28 20060101AFI20240920BHJP
   H01H 1/24 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01H31/28 C
H01H1/24
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024027346
(22)【出願日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】202311016938
(32)【優先日】2023-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】2306482.7
(32)【優先日】2023-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミナル ワグモア
(72)【発明者】
【氏名】カウシィク コナ
(72)【発明者】
【氏名】ラシケシュ ソラーゼ
(72)【発明者】
【氏名】ビシャル パワール
(72)【発明者】
【氏名】マンゲシュ ピングル
【テーマコード(参考)】
5G051
【Fターム(参考)】
5G051GA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】小さい設置面積で、信頼性が高く、コンパクトなスイッチングデバイスを提供する。
【解決手段】デバイスは、負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構と、1つ以上の断路器及び接地開閉器とを備え、各断路器及び接地開閉器は、それぞれのスイッチング機構に関連付けられている。各断路器及び接地開閉器は、第1の端部442及び第2の端部434を有する入れ子式断路器ブレード432を備え、断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で第1の端部の周りを枢動するように構成されている。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス(100、200)であって、
負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構(110)と、
1つ以上の断路器及び接地開閉器(330)であって、各断路器及び接地開閉器がそれぞれのスイッチング機構に関連付けられ、各断路器及び接地開閉器が、第1の端部(342、442)及び第2の端部(334、434)を有する入れ子式断路器ブレード(332、432)を備える、1つ以上の断路器及び接地開閉器(330)と、を備え、
前記断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で前記第1の端部の周りを枢動するように構成されており、前記3つの位置は、
前記断路器及び接地開閉器が閉じられ、前記電源が前記断路器ブレードを介して前記負荷に接続される第1の位置と、
前記断路器及び接地開閉器が開かれ、前記電源が前記負荷から切断される第2の、アイソレーション位置と、
前記電源が前記負荷から切断され、前記断路器ブレードの第2の端部が接地接点(336)に電気的に接続される第3の位置と、を含む、デバイス(100、200)。
【請求項2】
前記入れ子式断路器ブレードは、外側接点(404)と、内側接点(402)と、を備え、前記内側接点の一部は、前記外側接点内で摺動するように配置されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記外側接点が前記断路器ブレードの前記第1の端部を備え、前記内側接点が前記断路器ブレードの前記第2の端部を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記外側接点はガイド孔を備え、前記内側接点は前記ガイド孔内で摺動し、
前記断路器ブレードは、前記ガイド孔内に配設され、前記内側接点を付勢して前記ガイド孔から出すように構成されたコンプライアント部材(406)を更に備える、請求項2又は請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
第1の方向(408)に、かつ前記断路器ブレードの前記第2の端部に加えられる外力に応答して、前記内側接点は、前記外側接点の前記ガイド孔内で前記第1の方向に摺動するように構成されており、前記コンプライアント部材は、前記第1の方向と反対の方向に前記内側接点を付勢するように構成されている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記コンプライアント部材が圧縮ばねである、請求項4又は請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記入れ子式断路器ブレードは、伸長状態と圧縮状態との間で移動するように構成されており、
前記断路器ブレードは、前記第1の位置及び前記第3の位置において前記伸長状態にあり、前記断路器ブレードは、前記第2の位置において前記圧縮状態にある、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
第1の側壁(216a)及び第2の側壁(216b)を有する筐体(216)を更に備え、前記入れ子式断路器ブレードは、枢動軸を中心として前記第1の位置から前記第2の位置まで回転するように構成されており、前記回転は、前記筐体の前記第2の側壁に向かっている、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第2の側壁は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに、前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された絶縁支持体(500)を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記絶縁支持体は、前記断路器ブレードが前記第1の位置から前記第2の位置に枢動するときに前記断路器ブレードを前記伸長状態から前記圧縮状態に移動させるように構成されたガイド部分(662)を備える、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ガイド部分は、前記断路器ブレードが前記第2の位置から前記第3の位置に枢動するときに、前記断路器ブレードを前記圧縮状態から前記伸長状態に移動させるように更に構成されている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記絶縁支持体に結合された電気接点(664)を更に備え、前記電気接点は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成されている、請求項9~11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記電気接点は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された部分的に球状の端部を備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の入れ子式断路器ブレードを備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項15】
複数のスイッチングデバイスであって、各スイッチングデバイスが複数の極を備え、各極が、前記1つ以上のスイッチング機構のうちのそれぞれのスイッチング機構と、前記1つ以上の断路器及び接地開閉器のうちのそれぞれの断路器及び接地開閉器とに関連付けられている、複数のスイッチングデバイスを備える、請求項1~14のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、接地断路スイッチ(本明細書では断路器及び接地開閉器とも呼ばれる)に関する。特に、本出願は、入れ子式又は引き込み式の接点を有する接地断路スイッチに関する。いくつかの実装形態では、3位置接地断路スイッチ(又は3位置断路器及び接地開閉器、3PS)は、当該引き込み式の接点によってコンパクトな設置面積内に設けることができる。
【背景技術】
【0002】
スイッチギヤ及び他のスイッチングデバイスは、ユーティリティ、商業ビル所有者、並びにソーラーファーム及び風力タービンなどの分散型再生可能発電資産のオペレータによって操作される機器などの電気機器を制御及び保護するために使用される。そのようなスイッチギヤは、リングメインユニット(ring main unit、RMU)などの様々な用途のための様々な中電圧デバイス(例えば、定格12kV又は24kVのデバイス)を含む。
【0003】
任意の所与の機器仕様又は用途に対して、小さい設置面積で、信頼性が高く、コンパクトなスイッチギヤを提供することが望ましい。また、ケーブルの完全性の現場試験を容易にし、スイッチギヤの保守の容易さを改善するために、オン、オフ(又はアイソレーション)、及び接地の3つの位置を有する接地断路スイッチ(又は断路器及び接地開閉器)を提供することが望ましい。このような3位置断路器及び接地開閉器又は3PSをコンパクトなスイッチギヤ又はスイッチングデバイスと組み合わせることが特に望ましい。
【発明の概要】
【0004】
保護事項は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【0005】
本明細書では、負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構と、1つ以上の断路器及び接地開閉器であって、各断路器及び接地開閉器がそれぞれのスイッチング機構に関連付けられている、1つ以上の断路器及び接地開閉器と、を備えるデバイスが開示される。各断路器及び接地開閉器は、第1の端部及び第2の端部を有する入れ子式断路器ブレードを備え、断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で第1の端部の周りを枢動するように構成されている。3つの位置は、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置と、断路器及び接地開閉器が開かれ、電源が負荷から切断される第2の、アイソレーション位置と、電源が負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部が接地接点に電気的に接続される第3の位置と、を含む。そのような断路器及び接地開閉器(接地断路スイッチとも呼ばれる)は、3PSスイッチ(3位置断路器及び接地開閉器)と呼ぶことができる。
【0006】
入れ子式又は引き込み式の接点(又は断路器ブレード)を有する断路器及び接地開閉器の使用は、小さい設置面積及び改善された誘電性能を有する信頼性の高いデバイスの提供を容易にすることができ、このデバイスは、現場でより容易かつ安全に試験することができる(それによって、例えば、保守の容易さを改善する)。例えば、3PSは、小さな設置面積内に提供することができ、これは、より小さなデバイスアーキテクチャをもたらすことができる。
【0007】
いくつかの例では、入れ子式断路器ブレードは、外側接点と、内側接点と、を備え、内側接点の一部は、外側接点内で摺動するように配置されている。任意選択的に、外側接点は、断路器ブレードの第1の端部を備え、内側接点は、断路器ブレードの第2の端部を備える。任意選択的に、外側接点はガイド孔を備え、内側接点はガイド孔内で摺動し、断路器ブレードは、ガイド孔内に配設され、内側接点を付勢してガイド孔から出すように構成されたコンプライアント部材を更に備える。任意選択的に、第1の方向に、かつ断路器ブレードの第2の端部に加えられる外力に応答して、内側接点は、外側接点のガイド孔内で第1の方向に摺動するように構成されており、コンプライアント部材は、第1の方向と反対の方向に内側接点を付勢するように構成されている。任意選択的に、コンプライアント部材は圧縮ばねである。任意の他の適切なコンプライアント部材を使用することができる。コンプライアント部材は、形状及び/又は材料を通してコンプライアントであり得る。
【0008】
いくつかの例では、入れ子式断路器ブレードは、伸長状態と圧縮状態との間で移動するように構成されており、断路器ブレードは、第1の位置及び第3の位置において伸長状態にあり、断路器ブレードは、第2の位置において圧縮状態にある。
【0009】
いくつかの例では、デバイスは、第1の側壁及び第2の側壁を有する筐体を更に備え、入れ子式断路器ブレードは、枢動軸を中心として第1の位置から第2の位置に回転するように構成されており、回転は、筐体の第2の側壁に向かっている。本明細書で説明されるような入れ子式又は引き込み式ブレードの使用は、第2の側壁と断路器ブレードの先端又は第2の端部との間を適正に維持するのを助けることができ、これは、ブレードの端部における電界強度を低減するのに役立つことができ、それによって、筐体とブレードとの間の絶縁破壊のリスクを低減又は回避するのに役立つ。
【0010】
任意選択的に、第2の側壁は、断路器ブレードが第2の位置にあるときに、当該断路器ブレードの第2の端部に接触するように構成された絶縁支持体を備える。絶縁支持体の存在は、絶縁破壊電流経路を助けるための障害物として作用することができ、それによって、誘電性能を改善することによって絶縁破壊を回避するのを助けることができる。
【0011】
任意選択的に、絶縁支持体は、断路器ブレードが第1の位置から第2の位置に枢動するときに、断路器ブレードを伸長状態から圧縮状態に移動させるように構成されたガイド部分を備える。任意選択的に、ガイド部分は、断路器ブレードが第2の位置から第3の位置に枢動するときに、断路器ブレードを圧縮状態から伸長状態に移動させるように更に構成されている。
【0012】
いくつかの例では、絶縁支持体に結合された電気接点が存在し、電気接点は、断路器ブレードが第2の位置にあるときに断路器ブレードの第2の端部に接触するように構成されている。任意選択的に、電気接点は、断路器ブレードが第2の位置にあるときに断路器ブレードの第2の端部に接触するように構成された部分的に球状の端部を備える。球状端部の使用は、電界端効果(field end effect)を低減するのに役立ち得る。
【0013】
いくつかの実装形態では、各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の入れ子式断路器ブレードを備える。2つの断路器ブレードを使用することによって、2つの並列経路が電流の流れのために形成される。このことは、熱性能を向上させるのに役立ち得る。他の例では、各断路器及び接地開閉器は、単一の入れ子式断路器ブレードを備える。
【0014】
任意選択的に、デバイスは真空遮断器を備える。任意選択的に、1つ以上のスイッチング機構は、真空インタラプタを含む。
【0015】
いくつかの例では、デバイスは複数のスイッチングデバイスを備え、各スイッチングデバイスは複数の極を備え、各極は、1つ以上のスイッチング機構のうちのそれぞれのスイッチング機構と、1つ以上の断路器及び接地開閉器のうちのそれぞれの断路器及び接地開閉器とに関連付けられる。よりコンパクトなデバイスアーキテクチャは、本明細書に説明される入れ子式又は引き込み式ブレードの使用によって促進され得る。
【0016】
いくつかの実装形態では、入れ子式断路器ブレードは、外側接点及び複数の接点を備え、第1の内側接点の一部は、外側接点内で摺動するように配置され、第2の第1の内側の一部は、第1の内側接点内で摺動するように配置される。
【0017】
いくつかの他の実装形態では、入れ子式断路器ブレードは、外側接点及び内側接点を備え、外側接点の一部は、内側接点の上を摺動するように配置される。内部接点は、断路器ブレードの第1の端部を含む。外側接点は、断路器ブレードの第2の端部を含む。
【0018】
いくつかの実装形態では、入れ子式断路器ブレードは、外側接点及び複数の内側接点を備え、外側接点の一部は、第1の内側接点の上を摺動するように配置され、第1の内側接点の一部は、第2の内側接点の上を摺動するように配置される。外側接点は、断路器ブレードの第2の端部を含む。
【0019】
第1の端部及び第2の端部を有する入れ子式断路器ブレードを備える断路器及び接地開閉器(又は断路接地開閉器)を動作させる方法であって、断路器ブレードが、3つの異なる位置の間で第1の端部の周りを枢動するように構成されている、方法。本方法は、断路器ブレードを第1の端部の周りで、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置から第2の位置へ枢動させることを含み、第2の位置は、断路器及び接地開閉器が開かれ、電源が負荷から切断されるアイソレーション位置である。本方法は、断路器ブレードを第1の端部の周りで、第2の位置から、電源が負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部が接地接点に電気的に接続される第3の位置まで枢動させることを更に含む。
【0020】
いくつかの例では、断路器及び接地開閉器は、3PSスイッチ(3位置断路器及び接地開閉器)である。
【0021】
本方法は、断路器ブレードが第1の位置から第2の位置に枢動するときに断路器ブレードを圧縮することを更に含むことができる。本方法は、断路器ブレードが第2の位置から第3の位置に枢動するときに断路器ブレードを伸長させることを更に含むことができる。
【0022】
また、本明細書では、負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構と、1つ以上の断路器及び接地開閉器であって、各断路器及び接地開閉器がそれぞれのスイッチング機構に関連付けられている、1つ以上の断路器及び接地開閉器と、を備えるデバイスが開示される。各断路器及び接地開閉器は、第1の端部及び第2の端部を有する入れ子式断路器ブレードを備え、断路器ブレードは、2つ以上の異なる位置の間で第1の端部の周りを枢動するように構成されている。2つ以上の位置は、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置と、電源が負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部が接地接点に電気的に接続される第2の位置と、を含む。これは、2位置接地切断スイッチとして実施することができる。
【0023】
いくつかの実装形態では、各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の入れ子式断路器ブレードを備える。
【0024】
いくつかの例では、2つ以上の位置は、断路器及び接地開閉器が開かれ、電源が負荷から切断される第3の、アイソレーション位置を更に含む。いくつかの例では、断路器及び接地開閉器(接地断路スイッチとも呼ばれる)は、3PSスイッチである。
【0025】
また、本明細書では、負荷から電源を切断するように構成されたスイッチングデバイスが開示され、スイッチングデバイスは、第1の端部及び第2の端部を有する入れ子式断路器ブレードを備え、断路器ブレードは、2つ以上の異なる位置の間で第1の端部の周りを枢動するように構成されている。2つ以上の位置は、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置と、電源が負荷から切断される第2の位置と、を含む。第2の位置において、断路器ブレードの第2の端部は、任意選択的に、接地接点に電気的に接続することができる。
【0026】
上述した特徴又は例のいずれも、任意の適切な組み合わせで組み合わせることができる。例えば、デバイスの特徴は方法の特徴と組み合わせることができ、逆もまた同様である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の説明は、図面を参照している。
図1】本明細書で説明されるように、1つ以上のスイッチング機構並びに1つ以上の断路器及び接地開閉器を有する例示的なデバイスの正面図を示す。
図2A】第1の、オン位置における例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図2B】第2の、オフ又はアイソレーション位置における例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図2C】第3の、接地位置における例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図3A】例示的な断路器及び接地開閉器内の絶縁破壊経路の斜視図を示す。
図3B】例示的な断路器及び接地開閉器クリアランスの正面図を示し、スイッチと筐体との間のクリアランスを示す。
図4A】第1の、伸長又は非圧縮位置における例示的な入れ子式又は引き込み式ブレードを示す。
図4B】第2の、圧縮位置にある図4Aのブレードを示す。
図5A】第1の、オン位置にある入れ子式ブレードを有する例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図5B】(圧縮された入れ子式ブレードを有する)第2の、オフ又はアイソレーション位置にある例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図5C】第3の、接地位置にある例示的な断路器及び接地開閉器の正面図を示す。
図6A図6Aは、絶縁支持体の斜視図を示す。
図6B図6Bは、例示的な断路器及び接地開閉器と組み合わせた絶縁支持体の斜視図を示す。
図7A】他の例示的な入れ子式ブレードの概略図である。
図7B】他の例示的な入れ子式ブレードの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構110と、1つ以上の対応する断路器及び接地開閉器330と、を備えるデバイス100が説明されている。各断路器及び接地開閉器は、それぞれのスイッチング機構と関連付けられている。本明細書で説明される例では、断路器及び接地開閉器は3PSスイッチ(3位置断路器及び接地開閉器)であるが、入れ子ブレードの原理は、他の接地断路スイッチ(例えば、2位置接地断路スイッチ)及びより一般的な他のスイッチタイプに適用され得ることが理解されるであろう。
【0029】
デバイス100は、スイッチギヤ又は任意の他のスイッチング若しくは切断デバイスであってもよい。デバイスは、例えば、遮断器、任意選択で真空遮断器VCB、又は負荷開閉器を備えることができる。いくつかの例では、デバイス100は複数のスイッチングデバイスを備えてもよく、各スイッチングデバイスは複数の極を含む。例えば、デバイス100は、3方向3極デバイスであってもよい。各極は、1つ以上のスイッチング機構のうちのそれぞれのスイッチング機構に関連付けられ、1つ以上の断路器及び接地開閉器のうちのそれぞれの断路器及び接地開閉器に関連付けられ得る。複数のスイッチングデバイスのうちの各々は、例えば、真空遮断器VCB又は負荷開閉器として任意選択で実装されてもよい。以下の例では、3つのスイッチング機構110が示されているが、任意の好適な数のスイッチング機構(任意の好適なタイプ、例えば、機械的、電気機械的、及び/又はソリッドステート)が使用されてもよい。
【0030】
スイッチング機構は、筐体216内に設けられる。筐体は、第1の側壁216aと、第2の側壁216bと、底板216cとを有する。ここに示されるスイッチング機構は、筐体216の第1の側壁216aと第2の側壁216bとの間の第1の軸102に沿って配置されている。
【0031】
図1を更に参照すると、各断路器及び接地開閉器は、第1の端部342において、関連するスイッチング機構に枢動可能に接続される断路器ブレード332を有する。断路器ブレード332は、断路器及び接地開閉器接点であり、断路器及び接地開閉器を介した負荷の電源への電気的接続を容易にする。図1の例では、断路器ブレード(又は接点)の第1の端部342は、スイッチング機構を囲む筐体の上部に枢動可能に接続又は結合される。断路器ブレード332はまた、第1の端部の反対側に第2の端部334を備える。
【0032】
いくつかの例では、各スイッチング機構は、固定接点及び可動接点と、シャフト214(ページ内に延在し、ここでは軸102に垂直である)及び駆動ロッド344を備える作動機構とを有する。シャフトは、(ここでは、第1の軸102に垂直に配置された回転軸の周りに)回転して、外部入力を伝達して可動接点を移動させ、スイッチング機構を開閉するように構成されている。駆動ロッド344は、シャフト214に接続され、外部入力に応答したシャフト214の回転を、第1の軸に垂直な第2の軸106に沿った可動接点の移動に変換する。第2の軸は、本明細書では動作軸とも呼ばれる。可動接点は、作動機構の駆動ロッド344によって移動可能であり、固定接点と作動機構のシャフト214との間に配置されている。各断路器及び接地開閉器330は、第2の軸106に沿って、スイッチング機構110の能動部分(ここでは可動接点及び固定接点)とシャフト214との間に配置されている。
【0033】
いくつかの特定の例では、スイッチング機構110は、真空インタラプタ(又はVI)として実装されるか、又は真空インタラプタ(又はVI)を備える。VIは、VCB若しくは他の遮断器の一部として、又は任意の他のタイプのスイッチングデバイス(負荷開閉器すなわちLBSなど)の一部として実装することができる。真空インタラプタVIの上部接点は、シャフト214の回転に応答して作動機構によって移動可能な可動接点である。図1を参照すると、真空インタラプタVIの固定接点は、支持板(図示せず)を介して筐体216の底板216cに固定されている。底板216c並びに第1の側壁216a及び第2の側壁216bは、スイッチギヤ100、200のスイッチングコンパートメントを少なくとも部分的に画定する。本明細書で説明するスイッチングコンパートメントは空気絶縁されているが、必要な誘電/熱要件を満たす任意の他の絶縁媒体(真空、加圧空気、SF6(六フッ化硫黄)若しくは他のガス状誘電媒体、又は不活性ガスなど)をスイッチングコンパートメント内に提供することができる。
【0034】
VIの筐体は、固定接点及び可動接点を覆い、支持板にボルト締めされる。絶縁材料で形成された支柱支持体(図示せず)を支持板と底板216cとの間にボルト締めして、支持板を筐体216のスイッチングコンパートメント内に保持することができる。この特定の例では、VIはブッシング350に取り付けられている。ブッシング350は、底板216cにボルト締めされ、エポキシで支持板に固定される。
【0035】
ここで、VI筐体は、断路器ブレード332の第1の端部342におけるヒンジ又は枢動点のための支持体として機能する。各断路器ブレードの第1の端部は、スイッチング機構110に枢動可能に結合される。断路器ブレード342の第1の端部は、可動接点とシャフト214との間のスイッチング機構に枢動可能に結合することができる。この特定の例では、断路器ブレード342の第1の端部は、スイッチング機構110の固定接点及び可動接点を囲むVI筐体の上部に枢動可能に結合される。
【0036】
可動接点と断路器ブレードの第1の端部との間に配置された金属シールド(図示せず)をVI筐体内に設けることができる。金属シールドは、断路器ブレード及びヒンジ/枢動可能結合部を真空インタラプタ内の任意の電界から遮蔽するのに役立つように作用する。上述したように、可動接点は、シャフト214の作動/回転に応答してVI筐体内で移動する。特に、シャフト214の回転は、作動機構の駆動ロッド344を作動させ、可動接点を動作軸に沿ってシャフト214に向かって引っ張り、スイッチ212を開く。
【0037】
各断路器及び接地開閉器330の断路器ブレードは、図2に更に示されるように、3つの異なる位置の間を移動するために第1の端部の周りを枢動するように配置される。
【0038】
図2Aを参照すると、断路器ブレード332は、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置に配置される。この第1の位置において、電流は、スイッチング機構110及び断路器ブレード332を介してデバイス100を通って流れる。
【0039】
直接遮断機構(direct break mechanism)(図示せず)のユーザ作動に応答して、断路器ブレードは、第1の位置から図2Bに示される第2の位置に移動される。直接遮断機構は、第2のシャフトと、第2のシャフトの回転によって動作する第2の作動機構と、を備える。ユーザは、外部ハンドルを回す又は回転させることによって第2のシャフトを回転させることができ、第2の作動機構は、シャフトの回転に応答して回転する。この例では、第2の作動機構は、4バークランクロッカー機構348であるが、任意の適切な作動/駆動機構を使用することができる。特に、直接遮断機構の第2のシャフトの回転に応答して、断路器ブレードは、枢軸の周りを第1の位置から第2の位置まで回転するように構成されており、回転は、筐体の第2の側壁216bに向かうものである。
【0040】
図2Bの第2の位置において、断路器及び接地開閉器は開かれ、電源が負荷から切断される(断路器ブレード332を通る負荷と電源との間の電流経路が遮断される)。この第2の、中間位置は、断路器及び接地開閉器が「オフ」であるアイソレーション位置である。断路器ブレード332は、いくつかの実装形態では、スイッチング機構110の対応する作動なしに(すなわち、シャフト214の回転とは無関係に)、この「オフ」又はアイソレーション位置に移動させることができる。しかしながら、他の実装形態では、この動作は、スイッチング機構110の位置に依存する。例えば、断路器及び接地開閉器が、スイッチング機構と直列に配置されたオフロード3PSである場合、オフロード3PSスイッチは、スイッチング機構(任意選択でVCB)が開状態にあるときにのみ動作することができる。このことは、インターロック/インターロッキング機構によって達成することができ、3PS直接遮断機構は、スイッチング機構とインターロックして、デバイスが機械的インターロック要件に従って動作することを確実にする。
【0041】
同じ回転方向での直接遮断機構の第2のシャフトの更なるユーザ作動に応答して、断路器ブレードは、第2の位置から図2Cに示される第3の位置に移動される。特に、断路器ブレードは、枢軸の周りを第2の位置から第3の位置まで回転するように構成されており、回転は、再び筐体の第2の側壁216bに向かうものである。第3の位置において、電源は負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部334が接地接点336に電気的に接続される。断路器ブレード332は、いくつかの実装形態では、スイッチング機構110の対応する作動なしに(すなわち、シャフト214の回転とは無関係に)この接地位置に移動させることができる。しかしながら、他の実装形態では、上述したように、この動作はスイッチング機構110の位置に依存する。例えば、断路器及び接地開閉器が、スイッチング機構と直列に配置されたオフロード3PSである場合、オフロード3PSスイッチは、スイッチング機構(任意選択でVCB)が開状態にあるときにのみ動作することができる。
【0042】
したがって、断路器及び接地開閉器330は、スイッチの可動接点を制御又は作動させるシャフト214とは独立して作動又は制御することができる。上述の例では、断路器ブレード332は、固定構成要素(例えば、VIの筐体)に結合され、したがって、スイッチング機構110の作動から分離されており、言い換えれば、シャフト214を介したデバイス100の作動は、断路器及び接地開閉器330を作動させない。しかしながら、他の例では、(断路器及び接地開閉器の)第2の作動機構は、可動接点がシャフト214によって開かれて電源を負荷から切断するときに、断路器及び接地開閉器の断路器ブレード332が対応して第3の、接地位置に移動されるように構成され得ることが理解されよう。このようにして、各スイッチング機構110を通る電流経路は、スイッチング機構が開かれると、2つの異なる位置で自動的に開かれる。他の例では、インターロック機構は、スイッチングデバイスが開いている場合、直接遮断機構の作動を防止することができる。
【0043】
上述したように、デバイス100は、3位置断路器及び接地開閉器330を備える。ケーブルの完全性の現場試験を容易にし、スイッチギヤの保守の容易さを改善するために、オン、オフ(又はアイソレーション)、及び接地の3つの位置を有する断路器及び接地開閉器を提供することが望ましい。図3を参照して以下に説明するように、3位置断路器及び接地開閉器をコンパクトなスイッチギヤと組み合わせることが特に望ましい。
【0044】
デバイス筐体216(エンクロージャとも呼ばれる)は常に接地電位にある(接地されている)ことが認識されるであろう。第3の位置では、断路器板も接地されるが、第2の、「オフ」又はアイソレートされた位置では、断路器ブレード332はライブ電位(live potential)にある。金属閉鎖型スイッチギヤのIEC62271規格に従って、「オフ」位置アイソレーション試験は、85kVp(又は85キロボルトピーク)インパルス電圧及び32kV商用周波耐電圧(デバイスが恒久的に耐えることができる電圧の最大rms値)で行われるべきである。しかしながら、断路器ブレード先端(別様に、第2の端部334と称される)は、第2の位置にあるとき、空気中で自由であるため、端効果によって断路器ブレード332の第2の端部において高強度の電界が生成されるようになる。これは、システムの絶縁破壊、及び断路器ブレード332とデバイス100の第2の側壁216bとの間の電気絶縁破壊経路360の形成(図3Aに示されるように)につながり得る。
【0045】
したがって、筐体又はエンクロージャ216間のそのような絶縁破壊を回避するために、電界強度が低減されるべきであり、第2の側壁216bと断路器ブレードの先端又は第2の端部334との間に適切なクリアランスdが維持されるべきであることが望ましい(図3B参照)。側壁216bをスイッチング機構110並びに断路器及び接地開閉器330から離してクリアランスdを直接大きくすると、デバイス100全体の寸法が大きくなり、コンパクトなデバイス100の提供が妨げられる。したがって、現場でより容易かつ安全に試験することができる(それによって、例えば、保守の容易さを改善する)、小さい設置面積を有する信頼性の高いデバイスを提供するために、クリアランスdを増加させ、コンパクトなデバイス設置面積内でより良好な誘電性能を達成することが望ましい。
【0046】
図4を参照すると、上記の利点のうちのいくつかを達成するのを助けることができる入れ子式又は引き込み式の接点/断路器ブレード432が記載されている。入れ子式接点又はブレード432は、図4Aに示される伸長状態と、図4Bに示される圧縮又は後退状態との間で移動するように構成されている。入れ子式又は引き込み式ブレードの任意の適切な構成を提供することができる。入れ子式ブレード432は、上述した断路器ブレード332の特定の実施形態である。
【0047】
特に図4の例を参照すると、入れ子式断路器ブレード332、432は、外側接点404と、内側接点402と、を備え、内側接点の一部は、外側接点内で摺動するように配置される。ブレード332、432のこれらの特徴は、(断路器及び接地開閉器330を介して負荷への電源の接続を容易にするために)電気的に接続しているので、「接点」と呼ばれる。換言すれば、内側接点402は、外側接点404内に挿入されることができ、外側接点に対して摺動することができる。外側接点は、断路器ブレードの第1の端部342、442(断路器ブレードがその周りで枢動するように構成される端部)を備える。内側接点は、断路器ブレードの第2の端部334、434(自由端又は先端)を含む。
【0048】
図4Aを更に参照すると、外側接点404はガイド孔を備え、内側接点402はガイド孔内で摺動する。断路器ブレードは、ガイド孔内に配設され、内側接点402を付勢してガイド孔から出すように構成されたコンプライアント部材406を更に備える。換言すれば、内側接点は、外側接点内に後退するように構成することができ、コンプライアント部材は、後退に対抗するように作用する。図4のコンプライアント部材406は、圧縮ばねとして示されているが、任意の他のコンプライアント部材が使用されてもよい。コンプライアント部材は、形状及び/又は材料を通してコンプライアントであり得る。
【0049】
図4Bに示すように、第1の方向408に、かつ断路器ブレード432の第2の端部434に加えられる外力Fに応答して、内側接点402は、外側接点404のガイド孔内で第1の方向408に摺動するように構成されている。コンプライアント部材は、第1の方向408への内側接点の移動に応じて圧縮する。次いで、圧縮されたコンプライアント部材は、内側接点404を第1の方向とは反対の方向に外側接点から離れるように付勢するように構成されている。このようにして、断路器ブレード432は、力Fがない場合に図4Aの伸長状態にあることができる。断路器ブレードは、外力に応答して図4Bの圧縮状態に移動するように構成されている。圧縮状態から、断路器ブレードは、コンプライアント部材406の付勢(biasing)又は付勢(urging)によって図4Aの伸長状態に戻るように構成されている。
【0050】
図5を更に参照すると、断路器ブレード432は、(それぞれ図2A図5A及び図2C図5Cの)第1の位置及び第3の位置において伸長状態にあり、断路器ブレード432は、(図2B図5Bの)第2の位置において圧縮状態にある。特に、図4及び図5に見られるように、第1の「オン」位置及び第3の「接地」位置において、断路器ブレード432は、伸長状態にあり、全長l_1を有する。対照的に、第2の「オフ」位置では、断路器ブレード432は、圧縮(又は後退)状態にあり、全長l_2を有する。特定の長さl_1及びl_2は、デバイスサイズ及び用途要件、並びにコンプライアント部材406の剛性によって決定され得るが、L_2はl_1未満である。このようにして、デバイス100の全体的な設置面積を増加させることなく、「オフ」又はアイソレーション試験のために、より大きなクリアランスdを提供することができる。したがって、入れ子式又は引き込み式接点(又は断路器ブレード)を有する断路器及び接地開閉器を使用することによって、設置面積が小さく、誘電性能が改善された信頼性の高いデバイスを提供することができ、このデバイスは、現場でより容易かつ安全に試験することができる(それによって、例えば、保守の容易さが改善される)。本明細書で説明される入れ子式ブレードはまた、任意の他の形態の切断及び/又は接地開閉器とともに使用され得ることが理解されるであろう。
【0051】
図5にも示されるように、第2の側壁216bは、断路器ブレードが第2の位置(長さl_2を有する)にあるときに後退/圧縮された断路器ブレード432の第2の端部434に接触するように構成された絶縁支持体500を更に備えることができる。この絶縁支持体500は、図6図6A図6B)で更に説明される。
【0052】
図6Aを参照すると、絶縁支持体500は、断路器ブレード432が第1の位置から第2の位置に枢動するときに、断路器ブレードを伸長状態から圧縮状態に移動させるように構成された絶縁ガイド部分662を備える。ガイド部分662のセクション662aは、(固定長の)外側接点404とガイド部分662との間の距離を徐々に減少させるように成形され、それによって、ブレードが枢動するにつれて、第1の方向408に沿ったブレード432の内側接点402の変位を増加させる(及びコンプライアント部材の圧縮を増加させる)。ガイド部分662によってブレードの第2の端部434に及ぼされる反力Fは、コンプライアント部材406の圧縮からの反力よりも大きく、したがって、断路器ブレードは後退する。
【0053】
絶縁ガイド部分662は、断路器ブレードが第2の位置から第3の位置に枢動するときに、断路器ブレードを圧縮状態から伸長状態に移動させるように更に構成することができる。この例では、ガイド部分のセクション662bは、(固定長の)外側接点404とガイド部分662との間の距離を徐々に増加させるように成形され、それによって、ブレード432の内側接点402が、コンプライアント部材406の付勢(biasing)又は付勢(urging)(及びコンプライアント部材の伸長)に応答してブレードが枢動するときに、第1の方向408と反対の方向に摺動することを可能にする。ガイド部分662によってブレードの第2の端部434に及ぼされる反力Fは、コンプライアント部材406の圧縮からの付勢力よりも小さく、したがって、断路器ブレードは伸長する。
【0054】
絶縁支持体500などの1つ以上の絶縁又はアイソレート特徴部の使用は、誘電性能を改善することによって、アイソレーション(第2の)位置中の電気的安全性を改善することができる。特に、絶縁支持体500は、断路器ブレード332の第2の端部334における電界端効果を低減し、空気中の高電界と比較して誘電的により良好な性能を提供するのを助けることができる。絶縁支持体500は、個別に、又は1つ以上の他の絶縁特徴部(本明細書に説明されていない特徴部を含む)と組み合わせて提供される。
【0055】
いくつかの例では、絶縁シート550が提供されてもよい。絶縁シート550は、任意の適切な絶縁材料から形成することができる。断路器ブレードが第2の位置にあるとき、絶縁シート550は、断路器ブレード432の第2の端部434に接触する必要はない。絶縁シート550の存在は、物理的接触がなくても、絶縁破壊電流経路に対する障害物として作用し、誘電破壊を回避するのに役立ち、それによって誘電性能を改善することができる。
【0056】
筐体/エンクロージャの第2の側壁216b上での絶縁支持体500及び/又は絶縁シート550の使用は、コンパクトなデバイス設置面積内での3位置断路器及び接地開閉器330の使用を容易にする。したがって、本明細書で提供される絶縁特徴部を使用することによって、よりコンパクトで信頼性の高いデバイスを提供することができる。
【0057】
図6Bの例では、断路器及び接地開閉器330は、第2の作動機構348の両側に配設された2つの断路器ブレード434を備える。換言すれば、各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の入れ子式断路器ブレードを備えることができる。2つの断路器ブレードを使用することによって、2つの並列経路が電流の流れのために形成される。このことは、熱性能を向上させるのに役立ち得る。そのような実装形態では、2つのガイド部分662も設けられ、1つのガイド部分が、各断路器ブレードに設けられている。しかしながら、他の構成も可能であることが理解されるであろう。例えば、単一の入れ子式ブレードを設けることができる。そのような実装形態では、オン/オフ/接地位置における接点のサイズ/形状は、ブレードと接点との間の良好な電気的接続を容易にするために、例えばジョー接点として実装され得る。
【0058】
断路器ブレードは、第2の作動機構348の動作によって動作又は作動させることができる。しかしながら、上述したように、この例では、断路器ブレードは、スイッチング機構が開いているときにのみ第2の作動機構によって動作される。言い換えれば、作動機構は、スイッチング機構(VCBなど)が開状態にあるときにのみ断路器及び接地開閉器又は3PSを動作させることができるように連動される。この例では、第2の作動機構は、4バークランクロッカー機構として実装される(すなわち、入れ子式断路器ブレードは、4バークランクロッカー機構によって動作される)。
【0059】
いくつかの例では、電気接点664は、絶縁支持体500に結合され、断路器ブレード(複数可)432が第2の位置にあるときに断路器ブレード(複数可)の第2の端部(複数可)434に接触するように構成されている。2つの断路器ブレードが設けられる場合、電気接点664は、それぞれのブレード432の第2の端部434の間に配設されるように構成されている。電気接点664は、2つのガイド部分662の間に配設されている。電気接点664は、部分的に球状の端部を備えることができる。電気接点664の第2の端部における球状(すなわち、湾曲)部分の使用は、電気接点664における高電界を低減又は回避するように作用する。したがって、誘電性能を更に改善することができる。
【0060】
本明細書で説明する例では、断路器及び接地開閉器330の入れ子式接点又はブレードは、一方が他方に対して移動可能な2つの接点を備える。しかしながら、他の実装形態では、図7Aに示すように、3つ以上の可動接点が存在してもよい。この例では、2つの内側接点402a、402bと、1つの外側接点404とがある。内側接点402a、402bは、入れ子式ブレード432を提供するために、互いに対して、及び外側接点に対して摺動するように構成されている。入れ子式ブレード432が(例えば図4Aの)伸長状態に戻るのを容易にするために、2つのコンプライアント部材406a、406bが設けられてもよい。コンプライアント部材は、それぞれのガイド孔に配設することができる。いくつかの他の例では、3つ以上の内部コンタクト及び対応するコンプライアント部材が設けられてもよい。
【0061】
図7Bに示す別の例示的な実装形態では、内側接点及び外側接点は、入れ子式ブレード432を形成するように交互に配置されてもよい。外側接点404は、断路器ブレードの第2の端部334、434(自由端又は先端)を備える。内側接点402bは、断路器ブレードの第1の端部342、442(断路器ブレードがその周りで枢動するように構成される端部)を備える。この構成では、外側接点は、(図4及び図7Aのように、内側接点(複数可)が外側接点内に摺動するのではなく)内側接点上を摺動する。
【0062】
本明細書に記載されるような入れ子式ブレードの他の構成も提供され得る。前述の実施形態は、限定するものとして解釈されるべきではなく、他の変形形態、修正形態、及び均等物が当業者には明らかであり、「特許請求の範囲」の文言によって明確に除外されない限り、「特許請求の範囲」によって包含されることが意図されることを理解されたい。
【0063】
更に、本出願の開示は、本明細書において、又はその任意の一般化において明示的又は暗示的に開示される任意の新規な特徴又は特徴の任意の新規な組み合わせを含むと理解されるべきである。「特許請求の範囲」は、任意のそのような特徴及び/又はそこから派生するそのような特徴の組み合わせを包含するように定式化され得る。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
【手続補正書】
【提出日】2024-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス(100、200)であって、
負荷から電源を切断するように構成された1つ以上のスイッチング機構(110)と、
1つ以上の断路器及び接地開閉器(330)であって、各断路器及び接地開閉器がそれぞれのスイッチング機構に関連付けられ、各断路器及び接地開閉器が、第1の端部(342、442)及び第2の端部(334、434)を有する入れ子式断路器ブレード(332、432)を備える、1つ以上の断路器及び接地開閉器(330)と、を備え、
前記断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で前記第1の端部の周りを枢動するように構成されており、前記3つの位置は、
前記断路器及び接地開閉器が閉じられ、前記電源が前記断路器ブレードを介して前記負荷に接続される第1の位置と、
前記断路器及び接地開閉器が開かれ、前記電源が前記負荷から切断される第2の、アイソレーション位置と、
前記電源が前記負荷から切断され、前記断路器ブレードの第2の端部が接地接点(336)に電気的に接続される第3の位置と、を含む、デバイス(100、200)。
【請求項2】
前記入れ子式断路器ブレードは、外側接点(404)と、内側接点(402)と、を備え、前記内側接点の一部は、前記外側接点内で摺動するように配置されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記外側接点が前記断路器ブレードの前記第1の端部を備え、前記内側接点が前記断路器ブレードの前記第2の端部を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記外側接点はガイド孔を備え、前記内側接点は前記ガイド孔内で摺動し、
前記断路器ブレードは、前記ガイド孔内に配設され、前記内側接点を付勢して前記ガイド孔から出すように構成されたコンプライアント部材(406)を更に備える、請求項2又は請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
第1の方向(408)に、かつ前記断路器ブレードの前記第2の端部に加えられる外力に応答して、前記内側接点は、前記外側接点の前記ガイド孔内で前記第1の方向に摺動するように構成されており、前記コンプライアント部材は、前記第1の方向と反対の方向に前記内側接点を付勢するように構成されている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記コンプライアント部材が圧縮ばねである、請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
前記入れ子式断路器ブレードは、伸長状態と圧縮状態との間で移動するように構成されており、
前記断路器ブレードは、前記第1の位置及び前記第3の位置において前記伸長状態にあり、前記断路器ブレードは、前記第2の位置において前記圧縮状態にある、請求項1又は請求項2に記載のデバイス。
【請求項8】
第1の側壁(216a)及び第2の側壁(216b)を有する筐体(216)を更に備え、前記入れ子式断路器ブレードは、枢動軸を中心として前記第1の位置から前記第2の位置まで回転するように構成されており、前記回転は、前記筐体の前記第2の側壁に向かっている、請求項1又は請求項2に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第2の側壁は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに、前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された絶縁支持体(500)を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記絶縁支持体は、前記断路器ブレードが前記第1の位置から前記第2の位置に枢動するときに前記断路器ブレードを前記伸長状態から前記圧縮状態に移動させるように構成されたガイド部分(662)を備える、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ガイド部分は、前記断路器ブレードが前記第2の位置から前記第3の位置に枢動するときに、前記断路器ブレードを前記圧縮状態から前記伸長状態に移動させるように更に構成されている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記絶縁支持体に結合された電気接点(664)を更に備え、前記電気接点は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項13】
前記電気接点は、前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された部分的に球状の端部を備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の入れ子式断路器ブレードを備える、請求項1又は請求項2に記載のデバイス。
【請求項15】
複数のスイッチングデバイスであって、各スイッチングデバイスが複数の極を備え、各極が、前記1つ以上のスイッチング機構のうちのそれぞれのスイッチング機構と、前記1つ以上の断路器及び接地開閉器のうちのそれぞれの断路器及び接地開閉器とに関連付けられている、複数のスイッチングデバイスを備える、請求項1又は請求項2に記載のデバイス。
【外国語明細書】