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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132958
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】開閉装置構造
(51)【国際特許分類】
   H01H 31/28 20060101AFI20240920BHJP
   H02B 13/035 20060101ALI20240920BHJP
   H02B 13/075 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01H31/28 C
H02B13/035 301H
H02B13/075
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036241
(22)【出願日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】202311016936
(32)【優先日】2023-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】2306483.5
(32)【優先日】2023-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カウシィク コナ
(72)【発明者】
【氏名】ラシケシュ ソラーゼ
(72)【発明者】
【氏名】マンゲシュ ピングル
(72)【発明者】
【氏名】ビシャル パワール
(72)【発明者】
【氏名】ミナル ワグモア
【テーマコード(参考)】
5G017
【Fターム(参考)】
5G017BB02
5G017BB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】任意の所与の機器仕様又は用途に対して、小さい設置面積で、信頼性が高く、コンパクトな開閉装置を提供する
【解決手段】電源を負荷から切断するように構成された複数の開閉デバイスを備える開閉装置である。各開閉デバイスは、固定接点及び可動接点を有するそれぞれのスイッチに各極が関連付けられた複数の極と、シャフトを備える作動機構と、を備え、シャフトは、回転して外部入力を伝達し、可動接点を移動させ、開閉デバイスのスイッチを開閉するように構成される。複数の開閉デバイスは、第1の軸に沿って配置され、各開閉デバイスの複数の極は、第1の軸に垂直なそれぞれの第2の軸に沿って配置される。各シャフトは、第1の軸に垂直に配置され、第2の軸に平行な回転軸の周りを回転するように構成される。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉装置(100、200)であって、
負荷から電源を切断するように構成された複数の開閉デバイス(208)であって、各開閉デバイスは、
複数の極(210)であって、各極は、固定接点と可動接点とを有するそれぞれのスイッチ(212)に関連付けられている、複数の極と、
シャフト(214)を備える作動機構であって、前記シャフトは、回転して外部入力を伝達し、前記可動接点を移動させて前記開閉デバイスの前記スイッチを開閉するように構成されている、作動機構と、を備え、
前記複数の開閉デバイスは、第1の軸(102)に沿って配置され、
各開閉デバイスの前記複数の極は、前記第1の軸に垂直なそれぞれの第2の軸(104)に沿って配置され、
各シャフトは、前記第1の軸に垂直に配置され、前記第2の軸に平行な回転軸の周りを回転するように構成されている、複数の開閉デバイスと、
複数の断路器及び接地開閉器(330)であって、各断路器及び接地開閉器は、前記複数の極のうちのそれぞれ1つに関連付けられ、各断路器及び接地開閉器は、断路器ブレード(332)を有し、前記断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で前記断路器ブレードの第1の端部(342)の周りで枢動可能であり、前記3つの位置は、
前記断路器及び接地開閉器が閉じられ、前記電源が前記断路器ブレードを介して前記負荷に接続される第1の位置と、
前記断路器及び接地開閉器が開かれ、前記電源が前記負荷から切断される第2の、アイソレーション位置と、
前記電源が前記負荷から切断され、前記断路器ブレードの第2の端部(334)が接地接点(336)に電気的に接続される第3の位置と、を含む、複数の断路器及び接地開閉器と、を備える、開閉装置(100、200)。
【請求項2】
各断路器ブレードの前記第1の端部は、前記それぞれのスイッチに枢動可能に結合される、請求項1に記載の開閉装置。
【請求項3】
第1の側壁(216a)及び第2の側壁(216b)を有する筐体(216)を更に備え、
前記開閉デバイスは、前記筐体の前記第1の側壁と前記第2の側壁との間に前記第1の軸に沿って配置される、請求項1に記載の開閉装置。
【請求項4】
各断路器ブレードの前記第1の端部は、前記それぞれのスイッチに枢動可能に結合され、
各断路器ブレードは、前記第1の位置から前記第2の位置まで枢軸の周りを回転するように構成され、前記回転は、前記筐体の前記第2の側壁に向かっている、請求項3に記載の開閉装置。
【請求項5】
前記第2の側壁は、
前記第2の側壁に近接して配設された前記極の前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに、前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された端部絶縁体(600a)、及び/又は
絶縁シート(600c)を備える、請求項4に記載の開閉装置。
【請求項6】
前記第2の側壁は、2つのシールド(600b)を備え、各シールドは、絶縁材料(620)で覆われた金属板(610)を備え、前記第2の側壁に近接して配設された前記極の前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるとき、前記断路器ブレードの前記第2の端部は、前記2つのシールド間に配設される、請求項4に記載の開閉装置。
【請求項7】
各断路器ブレードの前記第1の端部と前記可動接点とを電気的に接続する可撓性リンク(340)を更に備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の開閉装置。
【請求項8】
各断路器及び接地開閉器は、前記第1及び第2の軸に垂直なそれぞれの第3の軸(106)に沿って前記それぞれのスイッチと前記シャフトとの間に配置される、請求項7に記載の開閉装置。
【請求項9】
各断路器ブレードは、4バークランクロッカー機構(348)によって操作される、請求項1~8のいずれか一項に記載の開閉装置。
【請求項10】
断路器ブレードが回転する平面(108)は、前記それぞれのスイッチの動作軸からオフセットされている、請求項1~9のいずれか一項に記載の開閉装置。
【請求項11】
複数のバスバーアセンブリ(700)を更に備え、各バスバーアセンブリは、前記第1の軸に沿って交互に配置された複数の主バスバー(770)及び複数の分岐バスバー(772)を備え、
各主バスバーは、前記第1の軸に平行に延在して、隣接する開閉デバイスの対応する極を電気的に接続し、
前記断路器ブレードが前記第1の位置にあるとき、各断路器ブレードの前記第2の端部は、それぞれの分岐バスバーに電気的に接続され、
各分岐バスバーは、それぞれの主バスバーに電気的に結合されて、隣接する開閉デバイス間に導電経路を提供する、請求項1~10のいずれか一項に記載の開閉装置。
【請求項12】
各分岐バスバーは、部分的に球状の端部を備える、請求項11に記載の開閉装置。
【請求項13】
前記複数のバスバーアセンブリの各々は、いずれかの端部で絶縁される、請求項11又は12に記載の開閉装置。
【請求項14】
各それぞれのスイッチは、真空インタラプタを備え、前記真空インタラプタの前記可動接点は、前記作動機構によって移動可能であり、前記真空インタラプタの前記固定接点と前記作動機構の前記シャフトとの間に配置される、請求項1~13のいずれか一項に記載の開閉装置。
【請求項15】
前記開閉装置は、三方開閉装置であり、前記複数の開閉デバイスは、
第1の開閉デバイス(208a)、
第2の開閉デバイス(208b)、及び
第3の開閉デバイス(208c)からなり、
前記第1、第2、及び第3の開閉デバイスの各々は、3つの極を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、開閉装置構造に関する。特に、本出願は、深さ方向の配向に配置された開閉装置の各開閉デバイスのそれぞれの極を有する多極多路開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
開閉装置は、ユーティリティ、商業ビル所有者、並びにソーラーファーム及び風力タービンなどの分散型再生可能発電資産のオペレータによって操作される機器などの電気機器を制御及び保護するために使用されるスイッチング機構である。そのような開閉装置は、リングメインユニット(RMU)のような、様々な用途のための各種中電圧デバイス(例えば、定格12kV又は24kVのデバイス)を含む。
【0003】
任意の所与の機器仕様又は用途に対して、小さい設置面積で、信頼性が高く、コンパクトな開閉装置を提供することが望ましい。また、ケーブル完全性の現場試験を容易にし、開閉装置の保守の容易さを改善するために、3つの位置-オン、オフ(又は絶縁)、及び接地-を有する接地断路スイッチ(又は断路器及び接地開閉器)を提供することが望ましい。3位置断路器及び接地開閉器をコンパクトな開閉装置と組み合わせることが特に望ましい。
【発明の概要】
【0004】
保護すべき事項は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【0005】
本明細書に開示されるのは、電源を負荷から切断するように構成された複数の開閉デバイスを備える開閉装置である。各開閉デバイスは、固定接点及び可動接点を有するそれぞれのスイッチに各極が関連付けられた複数の極と、シャフトを備える作動機構と、を備え、シャフトは、回転して外部入力を伝達し、可動接点を移動させ、開閉デバイスのスイッチを開閉するように構成される。複数の開閉デバイスは、第1の軸に沿って配置され、各開閉デバイスの複数の極は、第1の軸に垂直なそれぞれの第2の軸に沿って配置される。各シャフトは、第1の軸に垂直に配置され、第2の軸に平行な回転軸の周りを回転するように構成される。この深さ方向の開閉装置構造によって、開閉装置の幅を減少させることができる。したがって、より小さい設置面積を有するよりコンパクトな開閉装置を提供することができる。
【0006】
いくつかの例では、開閉装置は、複数の断路器及び接地開閉器を更に備え、各断路器及び接地開閉器は、複数の極のうちのそれぞれの1つに関連付けられ、各断路器及び接地開閉器は、3つの異なる位置の間で断路器ブレードの第1の端部の周りで枢動可能な断路器ブレードを有する。3つの位置は、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置と、断路器及び接地開閉器が開いており、電源が負荷から切り離されている第2の、アイソレーション位置と、電源が負荷から切断されており、断路器ブレードの第2の端部が接地接点に電気的に接続されている第3の位置と、を含む。接地断路スイッチは、3位置断路器及び接地開閉器、すなわち3PSである。
【0007】
3位置断路器及び接地開閉器3PSが、上述の開閉装置構造と組み合わせて提供される場合、現場でより容易に試験することができる(保守の容易さを改善する)、小さい設置面積を有する信頼性の高いデバイスを提供することができる。特に、この構造は、開閉装置製品の幅を低減することを可能にするのに役立つことができ、3位置断路器及び接地開閉器の提供を依然として可能にしながら、よりコンパクトな開閉装置を提供する。
【0008】
いくつかの例では、開閉装置は、第1及び第2の側壁を有する筐体を更に備え、開閉デバイスは、筐体の第1の側壁と第2の側壁との間に第1の軸に沿って配置される。
【0009】
任意選択で、各断路器ブレードの第1の端部は、それぞれのスイッチに枢動可能に結合され、各断路器ブレードは、第1の位置から第2の位置まで枢軸の周りを回転するように構成され、回転は、筐体の第2の側壁に向かうものである。
【0010】
いくつかの例では、第2の側壁は、第2の側壁に近接して配設された極の断路器ブレードが第2の位置にあるときに、当該断路器ブレードの第2の端部に接触するように構成された端部絶縁体、及び/又は絶縁シートを備える。いくつかの例では、第2の側壁は、2つのシールドを備え、各シールドは、絶縁材料で覆われた金属板を備え、第2の側壁に近接して配設された極の断路器ブレードが第2の位置にあるとき、当該断路器ブレードの第2の端部は、2つのシールド間に配設される。絶縁材料又はシートの存在は、物理的な接触がなくても、電流経路の破壊を助ける障害物として作用することができる。これは、絶縁破壊を回避するのに役立つことができ、それによって絶縁性能を改善することができる。
【0011】
いくつかの例では、開閉装置は、各断路器ブレードの第1の端部と可動接点とを電気的に接続する可撓性リンクを更に備える。これにより、断路器ブレードの移動を容易にすることができる。いくつかの例では、各断路器ブレードは、4バークランクロッカー機構によって操作される。任意選択的に、各断路器及び接地開閉器は、第1及び第2の軸に垂直なそれぞれの第3の軸に沿ってそれぞれのスイッチとシャフトとの間に配置される。
【0012】
いくつかの例では、断路器ブレードが回転する平面は、それぞれのスイッチの動作軸からオフセットされる。このオフセットは、断路器及び接地開閉器の断路器ブレードのより大きな移動が促進され得、これにより、断路器ブレードの第1、第2、及び第3の位置の間のクリアランスを改善することが容易になる。したがって、絶縁性能を改善することができる。
【0013】
いくつかの例示的な実装形態では、開閉装置は、複数のバスバーアセンブリを更に備え、各バスバーアセンブリは、第1の軸に沿って交互に配置された複数の主バスバー及び複数の分岐バスバーを備え、各主バスバーは、第1の軸に平行に延在して、隣接する開閉デバイスの対応する極を電気的に接続し、断路器ブレードが第1の位置にあるとき、各断路器ブレードの第2の端部は、それぞれの分岐バスバーに電気的に接続され、各分岐バスバーは、それぞれの主バスバーに電気的に結合されて、隣接する開閉デバイス間に導電経路を提供する。
【0014】
任意選択的に、各分岐バスバーは部分的に球状の端部を備える。これは、端部効果を低減するのに役立ち得る。任意選択的に、複数のバスバーアセンブリの各々は、いずれかの端部で絶縁される。
【0015】
いくつかの例では、各それぞれのスイッチは、真空インタラプタを備え、真空インタラプタの可動接点は、作動機構によって移動可能であり、真空インタラプタの固定接点と作動機構のシャフトとの間に配置される。
【0016】
いくつかの例では、開閉装置は三方開閉装置である。複数の開閉デバイスは、第1の開閉デバイスと、第2の開閉デバイスと、第3の開閉デバイスと、を備え、第1、第2、及び第3の開閉デバイスの各々は、3つの極を備える。
【0017】
いくつかの特定の例示的な実装形態では、第1の開閉デバイスは第1の負荷遮断開閉器LBSであり、第2の開閉デバイスは第2の負荷遮断開閉器LBSであり、第3の開閉デバイスは真空回路遮断器VCBである。絶縁材料/シートは、筐体の第2の側壁によって部分的に形成され得るVCBのエンクロージャ内に設けることができる。しかしながら、任意の他のタイプ及び組み合わせのスイッチ又は開閉デバイスを使用することができる。
【0018】
いくつかの例では、断路器及び接地開閉器は、3位置スイッチ、すなわち3PSである。いくつかの特定の実装形態では、3PSはオフロード3PSスイッチである。いくつかの実装形態では、1つのオフロード3位置断路器及び接地開閉器は、真空回路遮断器VCB(開閉デバイスの例示的な実装形態)と直列であり、2つのオフロード3PSは、それぞれの負荷遮断開閉器LBS(開閉デバイスの別の例示的な実装形態)と直列である。
【0019】
任意選択で、開閉装置は、複数の断路器及び接地開閉器を更に備え、各断路器及び接地開閉器は、複数の極のうちのそれぞれの1つに関連付けられ、各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の異なる位置の間で断路器ブレードの第1の端部の周りで枢動可能な断路器ブレードを有する。2つ以上の位置は、断路器及び接地開閉器が閉じられ、電源が断路器ブレードを介して負荷に接続される第1の位置と、電源が負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部が接地接点に電気的に接続される第2の位置と、を含む。これは、2位置接地断路スイッチとして実装することができる。
【0020】
いくつかの例では、2つ以上の位置は、断路器及び接地開閉器が開かれ、電源が負荷から切断される第3の、アイソレーション位置を更に含む。いくつかの例では、断路器及び接地開閉器(接地断路スイッチとも呼ばれる)は、3PSスイッチである。
【0021】
また、本明細書に開示されるバスバーアセンブリは、複数の円筒状の主バスバーであって、それぞれが主バスバーの長さを貫通して延在する内側孔を備える、複数の円筒状の主バスバーと、複数の分岐バスバーであって、各分岐バスバーの第1の端部が孔を備え、各分岐バスバーの第2の端部が球状部分を備える、複数の分岐バスバーと、各主バスバーの内側孔及び各分岐バスバーの孔を通って延在するねじ山付きロッドと、を備える。ねじ山付きロッドは、第1の端部と第2の端部との間で第1の方向に沿って延在する。複数の主バスバー及び複数の分岐バスバーは、第1の方向に沿ってねじ山付きロッド上に交互に配置される。いくつかの例では、各主バスバーは、内側孔と同一直線上にある外側絶縁スリーブを備える。
【0022】
また、本明細書では、バスバーアセンブリを備える開閉装置も開示される。開閉装置は、第1の方向に沿ってオフセットされた第1及び第2の側壁を備える筐体を更に備え、第1の側壁は、ねじ山付きロッドの第1の端部とねじ係合するように構成された第1の絶縁マウントを備え、第2の側壁は、ねじ山付きロッドの第2の端部とねじ係合するように構成された第2の絶縁マウントを備える。いくつかの例では、第1の絶縁マウントは絶縁ブッシュである。いくつかの例では、第2の絶縁マウントはエポキシ絶縁体である。
【0023】
上述した特徴又は例のいずれも、任意の適切な組み合わせで組み合わせることができる。例えば、バスバー配置の特徴は、開閉装置配置の特徴と組み合わせることができ、逆もまた同様である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下の説明は、図面を参照している。
図1A図1Aは、既存の開閉装置構造の平面図を示し、図1Bは、本明細書で説明されるような深さ方向の開閉装置構造の平面図を示す。
図1B図1Aは、既存の開閉装置構造の平面図を示し、図1Bは、本明細書で説明されるような深さ方向の開閉装置構造の平面図を示す。
図2A図2Aは、深さ方向構造を有する例示的な開閉装置の斜視図を示し、図2Bは、図2Aの開閉装置の側面図を示す。
図2B図2Aは、深さ方向構造を有する例示的な開閉装置の斜視図を示し、図2Bは、図2Aの開閉装置の側面図を示す。
図3A図3Aは、図2Aの開閉装置の正面図を示し、図3Bは、図3Aの開閉デバイスの各々の極の詳細図を示す。
図3B図3Aは、図2Aの開閉装置の正面図を示し、図3Bは、図3Aの開閉デバイスの各々の極の詳細図を示す。
図4A】例示的な断路器及び接地開閉器の3つの位置を示す。図4Aは、第1のオンの位置を示し、図4Bは、第2のオフ又はアイソレーション位置を示し、図4Cは、第3の接地位置を示す。
図4B】例示的な断路器及び接地開閉器の3つの位置を示す。図4Aは、第1のオンの位置を示し、図4Bは、第2のオフ又はアイソレーション位置を示し、図4Cは、第3の接地位置を示す。
図4C】例示的な断路器及び接地開閉器の3つの位置を示す。図4Aは、第1のオンの位置を示し、図4Bは、第2のオフ又はアイソレーション位置を示し、図4Cは、第3の接地位置を示す。
図5A図5Aは、極のスイッチ並びに関連する断路器及び接地開閉器の側面及び斜視図を示し、図5Bは、図4Bの第2の位置における、断路器ブレードと分岐バスバー及び接地接点の両方との間のクリアランスを示す。
図5B図5Aは、極のスイッチ並びに関連する断路器及び接地開閉器の側面及び斜視図を示し、図5Bは、図4Bの第2の位置における、断路器ブレードと分岐バスバー及び接地接点の両方との間のクリアランスを示す。
図6A図6A、6B及び6Cは、異なる絶縁機構を示す。
図6B図6A、6B及び6Cは、異なる絶縁機構を示す。
図6C図6A、6B及び6Cは、異なる絶縁機構を示す。
図7A】バスバーアセンブリの態様を示す。図7Aは、バスバーアセンブリの斜視図を示し、図7Bは、開閉装置内の適所にあるバスバーアセンブリを示し、図7Cは、分岐バスバーを示す。
図7B】バスバーアセンブリの態様を示す。図7Aは、バスバーアセンブリの斜視図を示し、図7Bは、開閉装置内の適所にあるバスバーアセンブリを示し、図7Cは、分岐バスバーを示す。
図7C】バスバーアセンブリの態様を示す。図7Aは、バスバーアセンブリの斜視図を示し、図7Bは、開閉装置内の適所にあるバスバーアセンブリを示し、図7Cは、分岐バスバーを示す。
図8図8は、例示的な開閉装置の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1Aの概略図を参照すると、既存の開閉装置構造が平面図(トップダウン)で示されている。この例示的な開閉装置は、2つの位置(オン、接地)を有する2位置接地断路スイッチ(断路器及び接地開閉器とも称される)を有する三方三相(又は3極)デバイスである。実際の断路器及び接地開閉器、又は接地断路スイッチは図示されていない。開閉装置は、複数の開閉デバイスを有する。
【0026】
開閉装置(ここでは、開閉装置は、2つの負荷遮断開閉器LBSと1つの真空回路遮断器VCBとの組み合わせで示される)の各開閉デバイスは、長手方向102(又は第1の軸102)に沿ってパネル内に配置され、各開閉デバイスの相/極(L1、L2、L3)は、同様に長手方向に沿って配置される。この配置は、本明細書では「長手方向」の配向又は「横幅方向」の配向と呼ぶ。既存の開閉装置の1つの特定の例では、そのような長手方向/幅方向構造は、1100mmの横幅w(長手方向102に沿って)と、600mmの深さd(長手方向に垂直な横方向104に沿って)と、を提供する。しかしながら、開閉装置は、他の寸法を有してもよく、スイッチ形式の任意の好適な組み合わせを含んでもよいことが理解されるであろう。
【0027】
図1Bの概略図を参照すると、本発明による新しい開閉装置構造が平面図(トップダウン)で示されている。この例示的な開閉装置100は、3つの位置(オン、オフ又はアイソレーション、接地)を有する3位置接地断路スイッチ(断路器及び接地開閉器とも称される)を有する三方三相(又は3極)デバイスである。実際の接地断路スイッチ、又は断路器及び接地開閉器は図示されていない。
【0028】
各開閉デバイス(ここでは、開閉装置は、2つの負荷遮断開閉器LBSと1つの真空回路遮断器VCBとの組み合わせで示されている)は、長手方向102に沿ってパネル内に配置されているが、各開閉デバイス208(208a、208b、208c)の相/極210(210a、210b、210c)は、長手方向に沿ってパネル内に配置されていない。この特定の例では、LBS-208a、LBS-208b、VCB-208cは、横方向104に沿って配置される(各スイッチの極は、それぞれの第2の軸104に沿って配置される)。この配置は、本明細書では「横方向」の配向又は「深さ方向」の配向と呼ばれる。提案される開閉装置の1つの特定の例では、かかる横方向/深さ方向構造は、900mmの(長手方向102に沿った)幅wと、780mmの(長手方向102に対して垂直な横方向104に沿った)深さdとを提供する。しかしながら、この配向を有する開閉装置は、他の寸法を有してもよく、スイッチタイプの任意の好適な組み合わせを含んでもよいことが理解されるであろう。例えば、図1Bの構造に従って配置された、各開閉デバイスが複数の極を有する複数の開閉デバイスを、任意の開閉装置に設けることができる。
【0029】
換言すれば、図1Bの開閉装置配置は、概して、電源を負荷から切断するように構成された複数の開閉デバイスを備える任意の開閉装置に対して実装することができる。各開閉デバイスは、複数の極を備え、各極は、固定接点及び可動接点を有するそれぞれのスイッチに関連付けられ、作動機構は、シャフトを備える。シャフトは、外部入力を伝達して可動接点を移動させ、それぞれの開閉デバイスのスイッチを開閉するために回転するように構成される。複数の開閉デバイスは、第1の軸(102)に沿って配置される。各開閉デバイスの複数の極は、第1の軸に対して垂直なそれぞれの第2の軸(104)に沿って配置される。各シャフトは、第1の軸に垂直に配置され、第2の軸に平行な回転軸の周りを回転するように構成される。
【0030】
図1Bに示す新規の開閉装置構造によって、開閉装置製品の幅を低減することができ、3位置接地断路スイッチ(3位置断路器及び接地開閉器)の提供を依然として可能にしながら、よりコンパクトな開閉装置を提供する。3位置断路器及び接地開閉器が、上述の構造と組み合わせて開閉装置内に設けられる場合、現場でより容易に試験することができる(保守の容易性を改善する)、小さい設置面積を有する信頼性の高いデバイスを提供することができる。
【0031】
一般的な開閉装置構造及びその関連する利点は、開閉装置の例示的な実装形態の詳細を参照して、以下でより詳細に説明される。
【0032】
図2A及び2Bを参照すると、開閉装置200の斜視図及び側面図が示されている。図2A、2Bの例は、3つの開閉デバイス208、すなわち、第1の開閉デバイス208a、第2の開閉デバイス208b、及び第3の開閉デバイス208cを有する三方開閉装置である。この特定の例示的な実装形態では、開閉装置は、2つの負荷遮断開閉器LBS208-a、208-bと、オフロード3PS(3位置断路器及び接地開閉器)を有する1つの真空回路遮断器VCB-208cとの組み合わせを有する。しかしながら、開閉装置は、この例示的な実装形態に限定されず、開閉デバイスと接地断路スイッチとの任意の適切な組み合わせが使用され得る。
【0033】
開閉デバイスは、筐体216内に設けられ、図2Aの破線によって概略的に分割されている。第1、第2、及び第3の開閉デバイスの各々は、(図1Bのように)深さ方向又は横方向104に配置された3つの極210a、210b、210cを備える。
【0034】
複数の極210の各々は、固定接点及び可動接点を有するそれぞれのスイッチ212と、シャフト214を備える作動機構とに関連付けられる。シャフトは、回転して筐体216の外部からの外部入力を伝達し、可動接点を移動させて開閉デバイス208の極210のスイッチを開閉するように構成される。開閉デバイス208は、第1の軸(102)に沿って配置され、各開閉デバイスの複数の極210は、第1の軸に対して垂直なそれぞれの第2の軸(104)に沿って配置される。各シャフト214は、第1の軸に対して垂直に配置され、ユーザ係合又はユーザ対話に応答して、第2の軸104に対して平行な回転軸の周りを回転するように構成される。1つのシャフト214は、開閉デバイス208aの1つの全ての極210を駆動する。
【0035】
筐体は、第1の側壁216a(開閉構成要素を囲む第1の側壁の部分は図示せず)と、第2の側壁216bとを有する。開閉デバイス208は、筐体216の第1の側壁216aと第2の側壁216bとの間に第1の軸102に沿って配置される。
【0036】
図3図3A、3B)及び図5Aを更に参照すると、(開閉装置100の例示的な実装形態である)開閉装置200はまた、複数の断路器及び接地開閉器330を備え、各断路器及び接地開閉器は、複数の極210のそれぞれ1つに関連付けられる。各断路器及び接地開閉器は、第1の端部342で関連するスイッチに枢動可能に接続された断路器ブレード332を有する。断路器ブレードは、図4に更に示すように、この第1の端部において3つの異なる位置の間で枢動するように配置される。
【0037】
各断路器及び接地開閉器330は、それぞれのスイッチ212(可動接点及び固定接点で形成される)とシャフト214との間に、第1及び第2の軸に垂直なそれぞれの第3の軸106に沿って(スイッチ212と直列に)配置される。スイッチ212は、外部入力に応答したシャフト214の回転を、本明細書では動作軸とも称される第3の軸106に沿った可動接点の移動に変換するためにシャフト214に接続された駆動ロッド344によって動作/作動される。可動接点は、作動機構の駆動ロッド344によって移動可能であり、固定接点と作動機構のシャフト214との間に配置されている。
【0038】
いくつかの例では、スイッチ212は、真空インタラプタ(又はVI)として実装されるか、又はVIを備える。VIは、VCB若しくは他の開閉デバイスの一部として、又は任意の他のタイプの回路遮断器(上述のLBSなど)の一部として実装することができる。真空インタラプタVIの上部接点は、シャフト214の回転に応答して作動機構によって移動可能な可動接点である。図3を参照すると、真空インタラプタVIの固定接点は、支持板(図示せず)を介して筐体216の底板216cに固定されている。底板216c並びに第1の側壁216a及び第2の側壁216bは、開閉装置100、200のスイッチングコンパートメントを少なくとも部分的に画定する。本明細書で説明するスイッチングコンパートメントは空気絶縁されているが、必要な誘電/熱要件を満たす任意の他の絶縁媒体(真空、加圧空気、SF6(六フッ化硫黄)若しくは他のガス状誘電媒体、又は不活性ガスなど)をスイッチングコンパートメント内に提供することができる。
【0039】
VIの筐体は、固定接点及び移動接点を覆い、支持板にボルト留めされる。絶縁材料で形成された支柱支持体(図示せず)を支持板と底板216cとの間にボルト締めして、支持板を筐体216のスイッチングコンパートメント内に保持することができる。この特定の例では、VIはブッシング350に取り付けられている。ブッシング350は、底板216cにボルト締めされ、エポキシで支持板に固定される。
【0040】
VI筐体は、断路器ブレード332の第1の端部342におけるヒンジ又は枢動点のための支持体として作用する(例えば、図3Bを参照)。各断路器ブレードの第1の端部は、それぞれのスイッチ212に枢動可能に結合される。断路器ブレード342の第1の端部は、可動接点とシャフト214との間でスイッチに枢動可能に結合することができる。この特定の例では、断路器ブレード342の第1の端部は、スイッチの固定接点及び可動接点を囲むVI筐体の上部に枢動可能に結合される。
【0041】
可動接点と断路器ブレードの第1の端部との間に配置された金属シールド(図示せず)をVI筐体内に設けることができる。金属シールドは、断路器ブレード及びヒンジ/枢動可能結合部を真空インタラプタ内の任意の電界から遮蔽するのに役立つように作用する。上述したように、移動接点は、シャフト214の作動/回転に応じてVI筐体内で移動する。特に、シャフト214の回転は、作動機構の駆動ロッド344を作動させ、可動接点を動作軸に沿ってシャフト214に向かって引っ張り、スイッチ212を開く。
【0042】
以下の例では、断路器及び接地開閉器は、3PS断路器及び接地開閉器を参照して説明される。しかしながら、記載された開閉装置構造は、いかなる断路器及び接地開閉器もなしに、又は2つ以上の位置を有するいかなる断路器及び接地開閉器を用いても実装され得ることが理解されるであろう。図3B及び4Aを参照すると、断路器ブレード332は、3PS断路器及び接地開閉器が閉じられ、接地が断路器ブレードを通して(以下で更に説明するように、バスバーを介して)負荷に接続される第1の位置に配置される。この電流経路は、図3Bに更に示されている。この第1の位置では、電流は、固定及び可動接点並びに断路器ブレードを介して開閉装置200を通って流れる。開閉装置200は、各断路器ブレードの第1の端部342とそれぞれの可動接点とを電気的に接続する可撓性リンク340を更に備える。可撓性リンク340を使用することによって、断路器ブレード332の固定ヒンジ/枢動点に対する可動接点の移動が容易になり、スイッチ212の作動が可能になる。
【0043】
直接遮断機構220(図2Bに示す)のユーザ作動に応答して、断路器ブレードは、第1の位置から図4Bに示す第2の位置に移動される。直接遮断機構220は、第2のシャフトと、第2のシャフトの回転によって動作する第2の作動機構とを備える。ユーザは、外部ハンドルを回す又は回転させることによって第2のシャフトを回転させることができ、第2の作動機構は、シャフトの回転に応答して回転する。この例では、第2の作動機構は、4バークランクロッカー機構348であるが、任意の適切な作動/駆動機構を使用することができる。特に、直接遮断機構220の第2のシャフトの回転に応答して、断路器ブレードは、第1の位置から第2の位置まで枢軸の周りを回転するように構成され、この回転は、筐体の第2の側壁216bに向かうものである。いくつかの例では、第2の側壁は、真空回路遮断器(VCB)であり得る開閉デバイス208cの一部を形成する。換言すれば、第2の側壁は、VCBのエンクロージャの一部を形成することができる。
【0044】
直接遮断機構220の動作は、開閉デバイスと、断路器と、接地開閉器との特定の組み合わせに依存し得る。この特定の例では、断路器及び接地開閉器は、スイッチ212と直列に配置されたオフロード3PSであり、VCB(開閉デバイス)の一部として実装される。3PSは、VCBが開位置にあるときにのみ動作することができ、それに応じて連動機構が設けられる。3PS直接遮断機構220は、VCB機構と連動して、開閉装置が開閉装置の標準的な機械的連動要件に従って動作することを確実にする。動作の例を以下に示す。
1.VCBは、3PSが正確にオン/オフ/接地位置のうちの1つにあるときにのみ、(シャフト214を介して)開閉することができる。
2.3PSが中間位置(すなわち、オン/オフ/接地位置の間)にある場合、VCBは開閉することができない。
3.VCBが閉じられると、直接遮断機構220を介して3PSを動作させることができない。
4.VCBが開いている場合、3PSは、1つの位置から別の隣接する位置に、すなわち、オンからオフに(第1の位置から第2の位置に)、又はオフから接地に(第2の位置から第3の位置に)、及びその逆にのみ移動させることができる。
5.3PSは、1回の動作でオンから接地へ、又は接地からオンへ(すなわち、第1の位置と第3の位置との間で)直接移動させることができない。その代わりに、オペレータ又はユーザは、直接遮断機構を介して、第1の動作で3PSをオンからオフに移動させ、次いで、第2の動作でオフから接地に移動させなければならない。
【0045】
図4Bの第2の位置では、3PS断路器及び接地開閉器は開いており、電源は負荷から切断されている(断路器ブレード332を通る負荷と接地との間の電流経路は遮断されている)。この第2の中間位置は、断路器及び接地開閉器が「オフ」すなわち絶縁されるアイソレーション位置である。断路器ブレード332は、開閉装置の開閉デバイス210のスイッチ212の対応する作動なしに(すなわち、シャフト214の回転とは無関係に)このオフ又はアイソレーション位置に移動させることができ、上述したように、(断路器及び接地開閉器がオフロード3PSであるときなどの)いくつかの実装形態では、この動作は、開状態にある開閉デバイス(例えば、VCB)に依存する。
【0046】
同じ回転方向への直接遮断機構220の第2のシャフトの更なるユーザ作動に応答して、断路器ブレードは、第2の位置から図4Cに示される第3の位置に移動される。特に、断路器ブレードは、枢軸の周りを第2の位置から第3の位置まで回転するように構成されており、回転は、再び筐体の第2の側壁216bに向かうものである。第3の位置において、電源は負荷から切断され、断路器ブレードの第2の端部334が接地接点336に電気的に接続される。断路器ブレード332は、開閉装置の開閉デバイス210のスイッチ212の対応する作動なしに(すなわち、シャフト214の回転とは無関係に)この接地位置に移動させることができ、上述したように、(断路器及び接地開閉器がオフロード3PSであるときなどの)いくつかの実装形態では、この動作は、開状態にある開閉デバイス(例えば、VCB)に依存する。
【0047】
したがって、断路器及び接地開閉器330は、スイッチの可動接点を制御又は作動させるシャフト214とは無関係に、機構220を介して作動又は制御することができる。上述の例では、断路器ブレード332は、固定構成要素(VIの筐体)に結合され、したがって、スイッチ212の作動から分離される。換言すれば、シャフト214を介した開閉装置100、200の作動は、断路器及び接地開閉器330を作動させない。しかしながら、他の例では、(断路器及び接地開閉器の)第2の作動機構は、可動接点がシャフト214によって開かれて電源を負荷から切断するときに、断路器及び接地開閉器の断路器ブレード332が対応して第3の、接地位置に移動されるように構成され得ることが理解されよう。このようにして、開閉装置100、200の各それぞれのスイッチ212を通る電流経路は、スイッチ212が開かれると、2つの異なる位置で自動的に開かれる。他の例では、インターロック機構は、開閉デバイスが開いている場合に直接遮断機構220の作動を防止することができる。
【0048】
図5Aからも分かるように、断路器ブレード332が回転する平面(側面が示され、108とラベル付けされる)は、オフセットdだけそれぞれのスイッチのこの動作軸106からオフセットされる。このオフセットは、それぞれの第2の作動機構が、駆動ロッド344の作動に干渉することなく各スイッチ212の隣に配置されることを可能にする。
【0049】
いくつかの実装形態では、各断路器及び接地開閉器は、2つ以上の断路器ブレードを備える。2つの断路器ブレードを使用することによって、2つの並列経路が電流の流れのために形成される。このことは、熱性能を向上させるのに役立ち得る。他の例では、各断路器及び接地開閉器は、単一の断路器ブレードを備える。2つのブレードがあるとき、オフセットdはまた、圧縮ばねが2つのブレードに接続され、その間に配置されることを可能にする。圧縮ばねは、両方の断路器ブレードを互いに向かって内側に引っ張るように作用する。断路器ブレードがオン又は接地位置に移動し、オン又は接地接点と係合すると、2つのブレードは、接点のサイズ/形状、又は例えば短絡試験中に生成される反発力のいずれかに起因して、接点の周囲で外向きに移動することができる。圧縮ばねは、反発力に対抗してブレードを互いに引き寄せるのに役立つ内向きの力を発生させるように配置され、その結果、ブレードは、一方の接点及び接地接点との良好な電気接続を維持する。したがって、電気的接触が改善され得る。
【0050】
更に、オフセットは、断路器及び接地開閉器の断路器ブレードのより大きな程度の移動を容易にすることができ、それは、図4に示される断路器ブレードの第1の位置と第2の位置と第3の位置との間の改善されたクリアランスを容易にする。
【0051】
例えば、図5Bに示すように、オフセットは、各スイッチ212の断路器ブレードの回転の合計角度が90度よりも大きくなることを可能にする。いくつかの特定の例では、theta_1は、50~80度、任意選択的に55~75度、任意選択的に60~70度、任意選択的に約63度である。いくつかの特定の例では、theta_2は、30~60度、任意選択的に35~55度、任意選択的に40~50度、任意選択的に約48度である。いくつかの特定の例では、第1の「オン」位置と第2の「オフ」位置又はアイソレーション位置との間のクリアランスaは、90~140mmであり、任意選択的に100~130mmであり、任意選択的に110~120mmであり、任意選択的に約113mmである。いくつかの特定の例では、第2の「オン」位置又はアイソレーション位置と第3の「オフ」位置又は接地位置との間のクリアランスbは、60~110mmであり、任意選択的に70~100mmであり、任意選択的に80~90mmであり、任意選択的に約85mmである。しかしながら、特定の回転角度theta_1、theta_2及び特定のクリアランスa,bは、開閉装置100、200の特定の構成及び寸法に依存することが理解されるであろう。
【0052】
したがって、断路器ブレード332及び動作軸106の回転平面をオフセットすることは、コンパクトな開閉装置100、200内での3位置断路器及び接地開閉器330(又は3PS)の使用を容易にする。したがって、本明細書で提供される3位置断路器及び接地開閉器3PSを使用することによって、よりコンパクトで信頼性の高い開閉装置を提供することができる。
【0053】
図6図6A、6B、6C)を参照すると、1つ以上の絶縁又は絶縁特徴が、アイソレーション、第2の位置の間、電気安全性を改良するために提供されてもよい。これらの特徴は、個々に、又は1つ以上の他の絶縁特徴(本明細書に説明されていない特徴を含む)と組み合わせて提供されてもよい。断路器ブレード332の第2の端部334は、図4Cの第2の位置から第3の接地位置への断路器ブレードの移動を依然として可能にしながら、図6に記載された絶縁/絶縁特徴を収容するように成形され得ることが理解されるであろう。
【0054】
図6Aに示される一例では、筐体の第2の側壁216aは、端部絶縁体600aを備える。端部絶縁体は、第2の側壁に近接して配設された極(例えば、第3の開閉デバイス208cの極)の断路器ブレードが第2の位置にあるときに、当該断路器ブレードの第2の端部334に接触するように構成される。いくつかの例では、端部絶縁体(断路器ブレードを支持するため、支持絶縁体とも称される)は、断路器ブレード332の第2の端部334と接触する銅部分を備える。この端部/支持絶縁体600aは、断路器ブレード332の第2の端部334における電界端部効果を低減し、空気中の高電界と比較して誘電的により良好な性能を提供する。
【0055】
図6Bに示される一例では、筐体の第2の側壁216aは、1つ以上のシールド600bを備える。この例では、2つのシールド600bがあり、各シールドは、絶縁材料620で覆われた金属板610を含む。第2の側壁に近接して配設された極(例えば、第3の開閉デバイス208cの極)の断路器ブレード332が第2の位置にあるとき、当該断路器ブレードの第2の端部334は、2つのシールド600bの間に配設される。このシールド600bは、断路器ブレード332の第2の端部334におけるフィールドエンド効果を低減する。更に、絶縁コアの使用は、高電界が絶縁材料内に部分的に含まれることを意味し、これは、空気中の高電界と比較して絶縁性能を改善する。
【0056】
図6Cに示される一例では、筐体の第2の側壁216aは、絶縁シート600cを備える。絶縁シート600cは、任意の適切な絶縁材料から形成することができる。絶縁シート600cは、第2の位置にある第2の側壁に近接して配設された極(例えば、第3の開閉デバイス208cの極)の断路器ブレードの第2の端部334に接触する必要はない。絶縁シート600cの存在は、物理的接触がなくても、破壊電流経路に対する障害物として作用し、絶縁破壊を回避するのを助けることができ、それによって、絶縁シート600cを有さない同等の開閉装置と比較して、絶縁性能を改善する。
【0057】
筐体の第2の側壁216bに1つ以上の絶縁特徴を使用することにより、コンパクトな開閉装置100、200内での3位置断路器及び接地開閉器330の使用が容易になる。したがって、本明細書で提供される絶縁特徴を使用することによって、よりコンパクトで信頼性の高い開閉装置を提供することができる。
【0058】
図7図7A、7B、7C)を参照して、開閉装置100、200とともに使用するのに適したバスバーアセンブリ700を説明する。
【0059】
バスバーアセンブリ700は、複数の円筒形の主バスバー770を備え、各主バスバーは、主バスバーの長さを通って延在する内側孔を備える。バスバーアセンブリはまた、複数の分岐バスバー772を備える。各分岐バスバーの第1の端部は孔774を備え、各分岐バスバーの第2の端部は球状部分776を備える。分岐バスバー772の第2の端部における球状(すなわち、湾曲)部分の使用は、分岐バスバーの第2の端部における高電界を低減又は回避するように作用する。断路器ブレードの第2の端部は、第1のオン位置において対応する分岐バスバーと接触して、電源と負荷とを接続する。
【0060】
各主バスバー770の内側孔と各分岐バスバー772の孔774とには、ねじ山付きロッド778が貫通している。分岐バスバー772は、第1のオン位置にあるそれぞれの断路器ブレードに電気的に接続するように構成される。ねじ山付きロッドは、第1の端部と第2の端部との間で第1の方向782に沿って延在する。複数の主バスバー及び複数の分岐バスバーは、第1の方向782に沿ってねじ山付きロッド上に交互に配置される。いくつかの例では、各主バスバーは、内側孔と同一直線上にある外側絶縁スリーブ780を備える。
【0061】
図7Bを更に参照して、バスバーアセンブリを備える開閉装置100、200を説明する。上述したように、開閉装置は、第1の方向782に沿ってオフセットされた第1の側壁216a及び第2の側壁216bを備える筐体を備える。第1の側壁216aは、ねじ山付きロッド778の第1の端部と螺合するように構成された第1の絶縁マウント784を備える。第2の側壁216bは、ねじ山付きロッド778の第2の端部と螺合するように構成された第2の絶縁マウント786を備える。いくつかの例では、第1の絶縁マウント784は絶縁ブッシュである。いくつかの例では、第2の絶縁マウント786は、エポキシ絶縁体である。しかしながら、開閉装置のサイズ及び使用/用途によって必要とされるように、他の絶縁マウントが使用されてもよい。
【0062】
図8を参照すると、本開示による、バスバーアセンブリ700を備える開閉装置100、200の平面図が記載されている。図8の例は、3つの開閉デバイス208、すなわち、第1の開閉デバイス208a、第2の開閉デバイス208b、及び第3の開閉デバイス208cを有する三方開閉装置である。開閉デバイスは、第1の軸102に沿って配置された、開閉装置筐体の第1の側壁216aと第2の側壁216bとの間に設けられる。
【0063】
この特定の例では、第1の開閉デバイス208aと第2の開閉デバイス208bとの間の距離d1は、第2の開閉デバイス208bと第3の開閉デバイス208cとの間の距離に等しい。しかしながら、コンパクトな設置面積を提供するために、第3の開閉デバイスと筐体の第2の側壁216bとの間の距離d2は、d1よりも小さい。更に、第1の開閉デバイスと筐体の第1の側面216aとの間の距離d3は、d1よりも小さく、d2よりも小さい。寸法d2は、3PS断路器及び接地開閉器330の第2の「オフ」位置の間に十分な絶縁/アイソレーションを提供する必要性によって制限される。図6を参照して説明した絶縁特徴(複数可)は、より小さい寸法d2を容易にし、これは、よりコンパクトな開閉装置を提供するのに役立つ。
【0064】
上記の開示によれば、第1、第2、及び第3の開閉デバイスの各々は、(図1Bのように)深さ方向又は横方向104に配置された3つの極210a、210b、210cを備える。換言すれば、開閉デバイス208は、第1の軸(102)に沿って配置され、各開閉デバイスの複数の極210は、第1の軸に垂直なそれぞれの第2の軸(104)に沿って配置される。複数の極210の各々は、固定接点及び可動接点を有するそれぞれのスイッチ212に関連付けられる。複数の極210の各々はまた、図3を参照して説明したように、断路器及び接地開閉器330に関連付けられる。
【0065】
図7を参照して説明したような複数のバスバーアセンブリ700が、動作シャフト214(図示せず)とスイッチ212との間に配置される。バスバーアセンブリ700は、図7Bを参照して説明したように、各端部で絶縁され、開閉装置の筐体に結合される。各バスバーアセンブリは、第1の軸102に沿って交互に配置された複数の主バスバー770及び複数の分岐バスバー772を備える。
【0066】
この例では、各バスバーアセンブリ700は、2つの主バスバー770を備え、各主バスバーは、第1の軸に平行に延在して、隣接する開閉デバイス208の対応する極210を電気的に接続する。例えば、1つの主バスバーは、スイッチ/デバイス208aの極210aとスイッチ/デバイス208bの極210aとを接続し、別の主バスバーは、スイッチ/デバイス208bの極210aとスイッチ/デバイス208cの極210aとを接続する。しかしながら、アセンブリごとに2つより多い1つの主バスバーが存在してもよい。
【0067】
この例では、アセンブリごとに3つの分岐バスバーがある(第1の軸に沿って主バスバーと交互に配置される)。バスバーアセンブリ700は、断路器ブレードが第1の位置にあるときに、各断路器ブレード332の第2の端部334がそれぞれの分岐バスバー772の第2の端部に電気的に接続されるように配置される。分岐バスバーはそれぞれ、図7Cを参照して説明したように、分岐バスバーの端部における高電界を低減又は回避するために、部分的に球状の第2の端部を有することができる。各分岐バスバーは、それぞれのアセンブリの主バスバーに電気的に結合されて、隣接する開閉デバイス間に導電経路を提供する。
【0068】
前述の実施形態は、限定するものとして解釈されるべきではなく、他の変種、変形例、及び均等物は当業者に明らかであり、特許請求の範囲の文言によって明確に除外されない限り、特許請求の範囲によって包含されることが意図されることを理解されたい。
【0069】
更に、本出願の開示は、本明細書において、又はその任意の一般化において明示的又は暗示的に開示される任意の新規な特徴又は特徴の任意の新規な組み合わせを含むと理解されるべきである。特許請求の範囲は、任意のそのような特徴及び/又はそこから派生するそのような特徴の組み合わせを包含するように構成され得る。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉装置(100、200)であって、
負荷から電源を切断するように構成された複数の開閉デバイス(208)であって、各開閉デバイスは、
複数の極(210)であって、各極は、固定接点と可動接点とを有するそれぞれのスイッチ(212)に関連付けられている、複数の極と、
シャフト(214)を備える作動機構であって、前記シャフトは、回転して外部入力を伝達し、前記可動接点を移動させて前記開閉デバイスの前記スイッチを開閉するように構成されている、作動機構と、を備え、
前記複数の開閉デバイスは、第1の軸(102)に沿って配置され、
各開閉デバイスの前記複数の極は、前記第1の軸に垂直なそれぞれの第2の軸(104)に沿って配置され、
各シャフトは、前記第1の軸に垂直に配置され、前記第2の軸に平行な回転軸の周りを回転するように構成されている、複数の開閉デバイスと、
複数の断路器及び接地開閉器(330)であって、各断路器及び接地開閉器は、前記複数の極のうちのそれぞれ1つに関連付けられ、各断路器及び接地開閉器は、断路器ブレード(332)を有し、前記断路器ブレードは、3つの異なる位置の間で前記断路器ブレードの第1の端部(342)の周りで枢動可能であり、前記3つの位置は、
前記断路器及び接地開閉器が閉じられ、前記電源が前記断路器ブレードを介して前記負荷に接続される第1の位置と、
前記断路器及び接地開閉器が開かれ、前記電源が前記負荷から切断される第2の、アイソレーション位置と、
前記電源が前記負荷から切断され、前記断路器ブレードの第2の端部(334)が接地接点(336)に電気的に接続される第3の位置と、を含む、複数の断路器及び接地開閉器と、を備える、開閉装置(100、200)。
【請求項2】
各断路器ブレードの前記第1の端部は、前記それぞれのスイッチに枢動可能に結合される、請求項1に記載の開閉装置。
【請求項3】
第1の側壁(216a)及び第2の側壁(216b)を有する筐体(216)を更に備え、
前記開閉デバイスは、前記筐体の前記第1の側壁と前記第2の側壁との間に前記第1の軸に沿って配置される、請求項1に記載の開閉装置。
【請求項4】
各断路器ブレードの前記第1の端部は、前記それぞれのスイッチに枢動可能に結合され、
各断路器ブレードは、前記第1の位置から前記第2の位置まで枢軸の周りを回転するように構成され、前記回転は、前記筐体の前記第2の側壁に向かっている、請求項3に記載の開閉装置。
【請求項5】
前記第2の側壁は、
前記第2の側壁に近接して配設された前記極の前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるときに、前記断路器ブレードの前記第2の端部に接触するように構成された端部絶縁体(600a)、及び/又は
絶縁シート(600c)を備える、請求項4に記載の開閉装置。
【請求項6】
前記第2の側壁は、2つのシールド(600b)を備え、各シールドは、絶縁材料(620)で覆われた金属板(610)を備え、前記第2の側壁に近接して配設された前記極の前記断路器ブレードが前記第2の位置にあるとき、前記断路器ブレードの前記第2の端部は、前記2つのシールド間に配設される、請求項4に記載の開閉装置。
【請求項7】
各断路器ブレードの前記第1の端部と前記可動接点とを電気的に接続する可撓性リンク(340)を更に備える、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【請求項8】
各断路器及び接地開閉器は、前記第1及び第2の軸に垂直なそれぞれの第3の軸(106)に沿って前記それぞれのスイッチと前記シャフトとの間に配置される、請求項7に記載の開閉装置。
【請求項9】
各断路器ブレードは、4バークランクロッカー機構(348)によって操作される、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【請求項10】
断路器ブレードが回転する平面(108)は、前記それぞれのスイッチの動作軸からオフセットされている、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【請求項11】
複数のバスバーアセンブリ(700)を更に備え、各バスバーアセンブリは、前記第1の軸に沿って交互に配置された複数の主バスバー(770)及び複数の分岐バスバー(772)を備え、
各主バスバーは、前記第1の軸に平行に延在して、隣接する開閉デバイスの対応する極を電気的に接続し、
前記断路器ブレードが前記第1の位置にあるとき、各断路器ブレードの前記第2の端部は、それぞれの分岐バスバーに電気的に接続され、
各分岐バスバーは、それぞれの主バスバーに電気的に結合されて、隣接する開閉デバイス間に導電経路を提供する、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【請求項12】
各分岐バスバーは、部分的に球状の端部を備える、請求項11に記載の開閉装置。
【請求項13】
前記複数のバスバーアセンブリの各々は、いずれかの端部で絶縁される、請求項11に記載の開閉装置。
【請求項14】
各それぞれのスイッチは、真空インタラプタを備え、前記真空インタラプタの前記可動接点は、前記作動機構によって移動可能であり、前記真空インタラプタの前記固定接点と前記作動機構の前記シャフトとの間に配置される、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【請求項15】
前記開閉装置は、三方開閉装置であり、前記複数の開閉デバイスは、
第1の開閉デバイス(208a)、
第2の開閉デバイス(208b)、及び
第3の開閉デバイス(208c)からなり、
前記第1、第2、及び第3の開閉デバイスの各々は、3つの極を備える、請求項1又は2に記載の開閉装置。
【外国語明細書】