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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132978
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20240920BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20240920BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20240920BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20240920BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01L29/78 301P
H01L29/78 301X
H01L29/78 301R
H01L27/04 D
H01L29/58 G
H01L29/44 S
H01L21/88 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024037787
(22)【出願日】2024-03-12
(31)【優先権主張番号】10-2023-0033078
(32)【優先日】2023-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】姜 ▲尚▼求
(72)【発明者】
【氏名】劉 禹▲きゅん▼
(72)【発明者】
【氏名】柳 庚▲みん▼
(72)【発明者】
【氏名】徐 訓碩
(72)【発明者】
【氏名】李 禹鎭
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
5F038
5F140
【Fターム(参考)】
4M104BB01
4M104BB02
4M104BB16
4M104BB18
4M104BB30
4M104BB32
4M104BB33
4M104CC05
4M104EE03
4M104EE06
4M104EE14
4M104EE16
4M104EE17
4M104FF06
4M104GG09
5F033JJ01
5F033JJ07
5F033JJ11
5F033JJ18
5F033JJ20
5F033JJ21
5F033JJ32
5F033JJ33
5F033JJ34
5F033KK07
5F033KK11
5F033KK18
5F033KK20
5F033KK32
5F033KK33
5F033KK34
5F033MM30
5F033NN07
5F033NN30
5F033RR01
5F033RR03
5F033RR04
5F033RR05
5F033RR06
5F033RR08
5F033VV04
5F038CA12
5F038CD02
5F038CD12
5F038CD18
5F038EZ15
5F038EZ18
5F038EZ20
5F140AB01
5F140AC32
5F140AC33
5F140AC36
5F140BA01
5F140BA03
5F140BA05
5F140BB05
5F140BB06
5F140BD11
5F140BF04
5F140BF05
5F140BF07
5F140BF10
5F140BF11
5F140BG08
5F140BG11
5F140BG14
5F140BH06
5F140BJ05
5F140BJ07
5F140BJ10
5F140BJ15
5F140BJ17
5F140BK18
5F140CA01
5F140CA06
5F140CA07
5F140CB04
5F140CC03
5F140CC05
5F140CC06
5F140CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】埋込み導電性構造物及び電力伝達構造物を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置100Bは、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と、第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターン105と、複数のフィン型活性パターンを横切るゲート構造物GSと、ゲート構造物と平行に配列された複数の分離構造物SSと、ゲート構造物の両側で複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域110と、ソース/ドレイン領域を覆う層間絶縁層130と、層間絶縁層を貫通し、ソース/ドレイン領域に連結されるコンタクト構造物と、コンタクト構造物と電気的に連結され、複数の分離構造物のうち隣接した分離構造物間の距離によって定義される第1幅W1bを有する埋込み導電性構造物150と、基板の第2面で埋込み導電性構造物とコンタクトし連結される電力伝達構造物250と、を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と、
前記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと、
前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記複数のフィン型活性パターンを横切るゲート構造物と、
前記ゲート構造物と平行に配列され、それぞれ前記第2方向に延長された複数の分離構造物(separation structures)と、
前記ゲート構造物の両側で前記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と、
前記基板上に配置され、前記ソース/ドレイン領域を覆う層間絶縁層と、
前記層間絶縁層を貫通し、前記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と、
前記コンタクト構造物と電気的に連結され、前記層間絶縁層内で垂直方向に延長され、前記複数の分離構造物のうち隣接した分離構造物間の距離によって定義される第1幅を有する埋込み導電性構造物と、
前記基板の第2面で前記基板の第1面に向かって延長され、前記埋込み導電性構造物とコンタクトし、前記埋込み導電性構造物と連結される電力伝達構造物と、を含む、半導体装置。
【請求項2】
前記埋込み導電性構造物の前記第2方向への幅は、前記複数のフィン型活性パターンのうち隣接したフィン型活性パターンに配置されたソース/ドレイン領域間の距離によって定義される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記埋込み導電性構造物は、前記第1幅を有する第1部分と、前記第1部分上に配置され、前記第1幅より大きい第2幅を有する第2部分とを含む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記埋込み導電性構造物は、前記基板の第1面まで延長され、前記電力伝達構造物は、前記基板の第1面で前記埋込み導電性構造物とコンタクトする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記埋込み導電性構造物は、前記基板内に延長され、前記電力伝達構造物は、前記基板内に前記埋込み導電性構造物とコンタクトする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記埋込み導電性構造物は、第1導電性物質と、前記第1導電性物質の側面を取り囲む第1導電性バリアとを含み、前記電力伝達構造物は、第2導電性物質と、前記第2導電性物質の側面を取り囲む第2絶縁性ライナーとを含み、
前記電力伝達構造物の上面は、埋込み導電性構造物の底面と接する第1領域と、前記第1領域の周りに位置した第2領域とを有し、前記第2絶縁性ライナーは、前記電力伝達構造物の上面の第2領域に延長された部分を有する、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記層間絶縁層上に配置され、前記コンタクト構造物に連結された第1配線層を含む第1配線構造物をさらに含み、
前記埋込み導電性構造物は、前記第1配線層を通じて前記コンタクト構造物に電気的に連結される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記電力伝達構造物は、前記複数のフィン型活性パターンのうち隣接したフィン型活性パターン間の領域に沿って前記第1方向に延長されるレール構造物(rail structure)を含む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と、
前記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと、
前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記複数のフィン型活性パターンを横切る複数のゲート構造物と、
前記複数のゲート構造物と平行に配列され、それぞれ前記第2方向に延長された複数の分離構造物と、
前記複数のゲート構造物のそれぞれの両側で前記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と、
前記基板の第1面上に配置され、前記ソース/ドレイン領域を覆い、前記複数のゲート構造物及び前記複数の分離構造物を取り囲む層間絶縁層と、
前記層間絶縁層を貫通し、前記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と、
前記コンタクト構造物と電気的に連結され、前記層間絶縁層内で垂直方向に延長される埋込み導電性構造物と、
前記基板の第2面で前記基板の第1面に向かって延長され、前記埋込み導電性構造物とコンタクトし、前記埋込み導電性構造物と連結される電力伝達構造物と、を含み、
前記埋込み導電性構造物は、前記複数の分離構造物のうち2個の分離構造物間の距離によって定義される第1幅を有する第1部分と、前記第1部分上に配置され、前記第1幅より大きい第2幅を有する第2部分と、を含む、半導体装置。
【請求項10】
互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と、
前記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと、
前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記複数のフィン型活性パターンを横切るゲート構造物と、
前記ゲート構造物と平行に配列され、それぞれ前記第2方向に延長された複数の分離構造物と、
前記ゲート構造物の両側で前記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と、
前記基板の第1面上に配置され、前記ソース/ドレイン領域を覆う層間絶縁層と、
前記層間絶縁層を貫通し、前記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と、
前記コンタクト構造物と電気的に連結され、前記層間絶縁層を貫通し、前記基板の第2面まで延長される埋込み導電性構造物と、
前記基板の前記第2面上に配置され、前記埋込み導電性構造物のコンタクト領域を取り囲む絶縁性保護膜と、
前記絶縁性保護膜上に配置された後面絶縁層と、
前記後面絶縁層内に配置され、前記埋込み導電性構造物の前記コンタクト領域に連結された電力伝達レールと、を含む、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロジッグ回路及びメモリといった多様な半導体装置において、ソース及びドレインのような活性領域は、コンタクト構造物を通じてBEOL(Back End Of Line)のメタル配線に連結される。BEOLの少なくとも一部配線(例えば、パワーライン)を基板の背面(backside)に配置し、一部の配線と連結するために上記半導体基板を貫通する導電性貫通構造物を形成する方案が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題のうち一つは、埋込み導電性構造物及び電力伝達構造物を有する半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と;上記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと;上記第1方向と交差する第2方向に延長され、上記複数のフィン型活性パターンを横切るゲート構造物と;上記ゲート構造物と平行に配列され、それぞれ上記第2方向に延長された複数の分離構造物(separation structures)と;上記ゲート構造物の両側で上記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と;上記基板上に配置され、上記ソース/ドレイン領域を覆う層間絶縁層と;上記層間絶縁層を貫通し、上記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と;上記コンタクト構造物と電気的に連結され、上記層間絶縁層内で垂直方向に延長され、上記複数の分離構造物のうち隣接した分離構造物間の距離によって定義される第1幅を有する埋込み導電性構造物と;上記基板の第2面で上記基板の第1面に向かって延長され、上記埋込み導電性構造物とコンタクトし、上記埋込み導電性構造物と連結される電力伝達構造物と;を含む半導体装置を提供する。
【0005】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と;上記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと;上記第1方向と交差する第2方向に延長され、上記複数のフィン型活性パターンを横切る複数のゲート構造物と;上記複数のゲート構造物と平行に配列され、それぞれ上記第2方向に延長された複数の分離構造物と;上記複数のゲート構造物のそれぞれの両側で上記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と;上記基板の第1面上に配置され、上記ソース/ドレイン領域を覆い、上記複数のゲート構造物及び上記複数の分離構造物を取り囲む層間絶縁層と;上記層間絶縁層を貫通し、上記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と;上記コンタクト構造物と電気的に連結され、上記層間絶縁層内で垂直方向に延長される埋込み導電性構造物と;上記基板の第2面で上記基板の第1面に向かって延長され、上記埋込み導電性構造物とコンタクトし、上記埋込み導電性構造物と連結される電力伝達構造物と;を含み、上記埋込み導電性構造物は、上記複数の分離構造物のうち2個の分離構造物間の距離によって定義される第1幅を有する第1部分と、上記第1部分上に配置され、上記第1幅より大きい第2幅を有する第2部分とを含む半導体装置を提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有する基板と;上記基板の第1面で第1方向に延長された複数のフィン型活性パターンと;上記第1方向と交差する第2方向に延長され、上記複数のフィン型活性パターンを横切るゲート構造物と;上記ゲート構造物と平行に配列され、それぞれ上記第2方向に延長された複数の分離構造物(separation structures)と;上記ゲート構造物の両側で上記複数のフィン型活性パターン上に配置されたソース/ドレイン領域と;上記基板の第1面上に配置され、上記ソース/ドレイン領域を覆う層間絶縁層と;上記層間絶縁層を貫通し、上記ソース/ドレイン領域のうち少なくとも一つに連結されるコンタクト構造物と;上記コンタクト構造物と電気的に連結され、上記層間絶縁層を貫通し、上記基板の第2面まで延長される埋込み導電性構造物と;上記基板の上記第2面上に配置され、上記埋込み導電性構造物のコンタクト領域を取り囲む絶縁性保護膜と;上記絶縁性保護膜上に配置された後面絶縁層と;上記後面絶縁層内に配置され、上記埋込み導電性構造物の上記コンタクト領域に連結された電力伝達レールと;を含む半導体装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
上述した実施形態によると、分離構造物のような既存の構造物を用いて埋込み導電性構造物(特に、下部領域)をセルフアライン(self-align:自己整列)することで、フォトリソグラフィ(マスク)工程及びエッチング工程の難易度を大きく減少させることができる。また、本実施形態に採用された埋込み導電性構造物は、分離構造物間の領域において、電力伝達構造物と比較的広いコンタクト面積を有することができるため、コンタクト抵抗を改善することができる。
【0008】
本発明の多様でかつ有益な長所と効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図2図1に示された半導体装置をI-I’線に沿ってみた断面図である。
図3a図1に示された半導体装置をI1-I1’線に沿ってみた断面図である。
図3b図1に示された半導体装置をII1-II1’線に沿ってみた断面図である。
図4a】本発明の一実施形態による半導体装置を示す断面図である。
図4b】本発明の一実施形態による半導体装置を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図6a図5に示された半導体装置をI2-I2’線に沿ってみた断面図である。
図6b図5に示された半導体装置をII2-II2’線に沿ってみた断面図である。
図7】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図8図7に示された半導体装置をI-I’線に沿ってみた断面図である。
図9a図7に示された半導体装置をI3-I3’線に沿ってみた断面図である。
図9b図7に示された半導体装置をII3-II3’線に沿ってみた断面図である。
図10】本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図である。
図11a図10に示された半導体装置をI4-I4’線に沿ってみた断面図である。
図11b図10に示された半導体装置をII4-II4’線に沿ってみた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照して、本発明の多様な実施形態を詳しく説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図2は、図1に示された半導体装置をI-I’線に沿ってみた断面図であり、図3a及び図3bは、それぞれ図1に示された半導体装置をI1-I1’線とII1-II1’線に沿ってみた断面図である。図1の平面は、中間配線構造物170及び第1配線構造物180が省略された形態で理解されることができる。
【0012】
図1図2図3a及び図3bを参照すると、本実施形態による半導体装置100は、互いに反対に位置した第1面と第2面を有する基板101と、上記基板101の第1面(または、活性領域)において第1方向(例えば、X方向)に延長された第1及び第2フィン型活性パターン105と、上記第1方向(例えば、X方向)と交差する第2方向(例えば、Y方向)に延長され、上記フィン型活性パターン105を横切るゲート構造物GSと、上記ゲート構造物GSと平行にそれぞれ上記第2方向に延長された第1及び第2分離構造物(separation structures)SSと、上記ゲート構造物GSの両側で上記フィン型活性パターン105上に配置されたソース/ドレイン領域110とを含むことができる。
【0013】
ここで、第1及び第2分離構造物SSは、互いに隣接して配置され、上記ゲート構造物GSとは第1方向(例えば、X方向)に一定のピッチで配列されることができる。
【0014】
本実施形態による半導体装置100は、層間絶縁層130及び素子分離膜120を通り基板101の第1面に延長された埋込み導電性構造物(buried conductive structure)150と、基板101を貫通して上記埋込み導電性構造物150と連結される電力伝達構造物250とを含む。本実施形態において、埋込み導電性構造物150は、第1配線構造物180を通じてソース/ドレイン領域110と電気的に連結されることができ、電力伝達構造物250は、基板101の背面、即ち、第2面から電極の供給を受けて埋込み導電性構造物150を通じて素子領域(例えば、ソース/ドレイン領域110)に伝達するように構成されることができる。
【0015】
本実施形態に採用された埋込み導電性構造物150は、隣接した第1及び第2分離構造物SS及びその間に位置した隣接したソース/ドレイン領域110を用いてセルフアライン(self-align:自己整列)されて得られた構造とすることができる。これについては、図3a及び図3bを参照して詳しく説明する。
【0016】
基板101は、例えば、SiまたはGeのような半導体、またはSiGe、SiC、GaAs、InAsまたはInPのような化合物半導体を含むことができる。他の例においては、上記基板101は、SOI(silicon on insulator)構造を有することができる。基板101の第1面には、不純物がドーピングされたウェル(well)を有する活性領域が配置され、フィン型活性パターン105は、活性領域上に第1方向(例えば、X方向)に延長された突き出した構造で提供されることができる。本実施形態では、これに限定されないが、活性領域及び活性パターンは、P-MOSトランジスターのためのn型領域であるか、N-MOSトランジスターのためのp型領域とすることができる。
【0017】
素子分離膜120は、フィン型活性パターン105を含む活性領域を定義するように提供されることができる。例えば、素子分離膜120は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物系列の絶縁性物質を含むことができる。素子分離膜120は、フィン型活性パターン105が形成された活性領域を定義する第1素子分離領域と、上記フィン型活性パターン105を定義する第2素子分離領域とに区分されることができる。上記第1素子分離領域は、上記第2素子分離領域より深い底面を有することができる。例えば、上記第1素子分離領域は、ディープトレンチアイソレーション(deep trench isolation:DTI)ともいい、上記第2素子分離領域は、シャロ―トレンチアイソレーション(shallow trench isolation:STI)ともいうことができる。
【0018】
図1及び図2を参照すると、フィン型活性パターン105は、上記基板101の第1面で上記第1方向(例えば、X方向)に延長され、上記活性領域の上面から突き出した構造を有する。フィン型活性パターン105上には、複数のチャンネル層CHが基板101の第1面と垂直な第3方向(例えば、Z方向)に互いに離隔して配置されることができる。フィン型活性パターン105と上記複数のチャンネル層CHは、トランジスターのマルチチャンネル層として提供されることができる。本実施形態において、複数のチャンネル層CHは、3個で例示されているが、これらの個数は特に限定されない。例えば、複数のチャンネル層CHは、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)のうち少なくとも一つの半導体を含むことができる。一部の実施形態において、複数のチャンネル層CHは、基板101と同一の半導体を含むことができる。
【0019】
本実施形態による半導体装置100は、図1に示すように、上記第2方向(例えば、Y方向)に延長されるライン状のゲート構造物GSを含むことができる。上記ゲート構造物GSは、上記フィン型活性パターン105の一領域を交差するように延長されることができる。
【0020】
本実施形態に採用されたゲート構造物GSは、図2に示すように、ゲートスペーサ141と、上記ゲートスペーサ141の間に順次に配置されたゲート絶縁膜142及びゲート電極145と、上記ゲート電極145上に配置されたゲートキャッピング(capping)層147とを含むことができる。例えば、上記ゲートスペーサ141は、SiOCN、SiON、SiCNまたはSiNなどのような絶縁性物質を含むことができる。上記ゲート絶縁膜142は、例えば、シリコン酸化膜、高誘電膜またはこれらの組み合わせからなることができる。上記高誘電膜は、シリコン酸化膜より誘電率(例えば、約10~25)がさらに大きい物質を含むことができる。例えば、上記高誘電膜は、ハフニウム酸化物(hafnium oxide)、ハフニウム酸窒化物(hafnium oxynitride)、ハフニウムシリコン酸化物(hafnium silicon oxide)、ランタン酸化物(lanthanum oxide)、ランタンアルミニウム酸化物(lanthanum aluminum oxide)及びその組み合わせから選択される物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。上記ゲート電極145は、導電性物質を含むことができ、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、またはタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物、及び/またはアルミニウム(Al)、タングステン(W)、またはモリブデン(Mo)などの金属物質またはドーピングされた(doped)ポリシリコンのような半導体物質を含むことができる。一部の実施形態において、ゲート電極145は、2個以上の膜を含む多重層とすることができる。また、ゲートキャッピング層147は、例えば、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭化窒化物、またはシリコン酸炭窒化物を含むことができる。
【0021】
ソース/ドレイン領域110は、ゲート構造物GSの両側に位置したフィン型活性パターン105の領域上に配置されることができる。ソース/ドレイン領域110は、複数のチャンネル層CHの第1方向(例えば、X方向)に沿った両端部にそれぞれ連結されることができる。ゲート電極145は、複数のチャンネル層CHを取り囲みながらフィン型活性パターン105と交差するように第2方向(例えば、Y方向)に延長されることができる。ゲート電極145は、ゲートスペーサ141間の空間だけでなく、複数のチャンネル層CHの間にも介在されることができる。
【0022】
本実施形態において、ゲート構造物GSは、ソース/ドレイン領域110のそれぞれとゲート電極145の間に提供された内部スペーサISを含むことができる。内部スペーサ148は、複数のチャンネル層CHの間に介在されたゲート電極145の第1方向(例えば、X方向)に沿った両側に提供される。複数のチャンネル層CHは、その両側のソース/ドレイン領域110にそれぞれ連結され、複数のチャンネル層CHの間に介在されたゲート電極145は、内部スペーサ148によってその両側のソース/ドレイン領域110と電気的に絶縁されることができる。上記ゲート絶縁膜142は、上記ゲート電極145と上記複数のチャンネル層CHの間にそれぞれ介在され、上記ゲート電極145と上記内部スペーサ148の間にも延長されることができる。このように、本実施形態による半導体装置100は、ゲート-オール-アラウンド(Gate-All-Around)型電界効果トランジスターを構成することができる。
【0023】
ソース/ドレイン領域110は、ゲート構造物GSの両側でフィン型活性パターン105のリセスされた表面(複数のチャンネル層CHの側面が含まれる)をシードとして用いて選択的エピタキシャル成長(selective epitaxial growth;SEG)されたエピタキシャルパターンを含むことができる。かかるソース/ドレイン領域110は、上昇ソース/ドレイン(raised source/drain:RSD)とも言う。例えば、ソース/ドレイン領域110は、Si、SiGeまたはGeであることができ、N型またはP型のいずれか一つの導電型を有することができる。p型ソース/ドレイン領域110を形成する場合に、SiGeで再成長し、p型不純物としては、例えばホウ素(B)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、三フッ化ホウ素(BF)などをドーピングすることができる。n型ソース/ドレイン領域110は、シリコン(Si)を形成する場合に、n型不純物としては、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)などをドーピングすることができる。成長過程で結晶学的に安定した面に沿って他の形状を有することができる。例えば、図2に示すように、上記ソース/ドレイン領域110は、五角形状の断面を有することができるが(p型の場合)、これと異なり、六角形状または緩い角を有する多角形状の断面を有することができる(n型の場合)。ソース/ドレイン領域110上には、エッチング停止膜125が形成されることができる。図3bに示すように、エッチング停止膜125は、素子分離膜120に沿って延長されることができる。
【0024】
本実施形態による半導体装置100は、素子分離膜120上に配置された層間絶縁層130を含むことができる。層間絶縁層130は、ソース/ドレイン領域を部分的に覆いながらゲート構造物GSの周りに配置されることができる。例えば、上記層間絶縁層130は、FOX(Flowable Oxide)、TOSZ(Tonen SilaZen)、USG(Undoped Silica Glass)、BSG(Borosilica Glass)、PSG(PhosphoSilaca Glass)、BPSG(BoroPhosphoSilica Glass)、PETEOS(Plasma Enhanced Tetra Ethyl Ortho Silicate)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、HDP(High Density Plasma) oxide、PEOX(Plasma Enhanced Oxide)、FCVD(Flowable CVD)酸化物またはこれらの組み合わせがある。上記層間絶縁層130は、化学気相蒸着(CVD)、流動性(flowable)-CVD工程またはスピンコーティング工程を用いて形成されることができる。
【0025】
コンタクト構造物160は、層間絶縁層130を貫通し、ソース/ドレイン領域110に連結されることができる。コンタクト構造物160は、ソース/ドレイン領域110を中間配線層175及び第1配線層185に連結させることができる。コンタクト構造物160は、導電性バリア161とコンタクトプラグ165を含むことができる。例えば、コンタクトプラグ165は、Cu、Co、Mo、Ru、Wまたはその合金を含むことができる。また、上記導電性バリア162は、Ta、TaN、Mn、MnN、WN、Ti、TiNまたはその組み合わせを含むことができる。
【0026】
本実施形態による半導体装置100は、隣接して配列された第1及び第2分離構造物SSを含むことができる。
【0027】
第1及び第2分離構造物SSは、ゲート構造物GSを除去した後に代替された構造であるため、ゲート構造物GSと同一のピッチで配列されることができる。また、第1及び第2分離構造物SSは、基板101上で活性パターン105と交差して第2方向(Y方向)に沿って延長されるように配置されることができる。第1及び第2分離構造物SSは、基板101の上面に垂直な第3方向(Z方向)に延長され、隣接するソース/ドレイン領域110の間の活性パターン105の内部に延長されることができる。図3bの断面には第1及び第2分離構造物SSが直接示されていないが、点線で第1及び第2分離構造物SSのレベルを表示した。
【0028】
第1及び第2分離構造物SSは、素子で作動しない領域であり、ゲート構造物GS及びソース/ドレイン領域105をそれぞれ含む複数のトランジスターを互いに分離させることができる。
【0029】
第1及び第2分離構造物SSは、少なくともゲート電極145の上面より高いレベルに位置することができる。本実施形態(特に、ソース/ドレイン領域105の間の層間絶縁層130の周りの領域)において、第1及び第2分離構造物SSの上面はゲート構造物GSの上面と実質的に同一のレベルを有することができる。第1及び第2分離構造物SSの下面は、ソース/ドレイン領域110の下端より低いレベルとすることができる。一部の実施形態において、第1及び第2分離構造物SSの下面は、活性パターン105の下端より高いレベルとすることもできる。
【0030】
第1及び第2分離構造物SSは、絶縁物質を含むことができ、例えば、SiN、SiCN、SiOC、SiON、及びSiOCNのうち少なくとも一つを含むことができる。第1及び第2分離構造物SSは、素子分離膜120及び層間絶縁層130と異なる物質を含むことができる。
【0031】
本実施形態に採用された電力伝達システムは、層間絶縁層130及び素子分離膜120を貫通する埋込み導電性構造物150と、基板101を貫通して上記埋込み導電性構造物150と連結される電力伝達構造物250とを含む。埋込み導電性構造物150は、ソース/ドレイン領域110と電気的に連結されるように層間絶縁層130及び素子分離膜120内に埋め込まれることができる。本実施形態において、ソース/ドレイン領域110に連結されたコンタクト構造物160は、第1配線構造物180及び中間配線構造物170を通じて上記埋込み導電性構造物150を電気的に連結するように構成されることができる。本実施形態において、第1配線構造物180は、複数(例えば、2個)の第1絶縁層181と、第1絶縁層181に形成された第1配線層185とを含むことができる。第1配線層185は、メタルラインM1とメタルビアV1とを含むことができる。例えば、第1配線層185は、デュアルダマシン(dual damascene)工程で形成されることができる。中間配線構造物170は、これと同様に、中間絶縁層171及び中間配線層175を含み、中間配線層175は、メタルラインM0とメタルビアV0とを含むことができる。
【0032】
本実施形態において、埋込み導電性構造物150は、上述したように、隣接した第1及び第2分離構造物SSと、その間に位置した隣接したソース/ドレイン領域110とを用いて得られた構造とすることができる。
【0033】
図3a及び図3bに示すように、埋込み導電性構造物150は、第1及び第2分離構造物SSの間で基板101に向かって延長された下部領域150bと、上記下部領域150b上に位置し、上記第1及び第2分離構造物SSの上面より高いレベルに位置した上部領域150aとに区分されることができる。
【0034】
埋込み導電性構造物150の上部領域150aは、第1及び第2分離構造物SS上に位置した中間絶縁層171内に形成されることができる。埋込み導電性構造物150の下部領域150bは、隣接した第1及び第2分離構造物SS及び隣接したソース/ドレイン領域110によってセルフアラインされることができる。
【0035】
具体的に、下部領域150bの第1方向(例えば、X方向)への第1幅W1bは、隣接した分離構造物SSの間の距離によって定義されることができる(図3a参照)。これと同様に、下部領域150bの第2方向(例えば、Y方向)への第2幅W2bは、隣接したソース/ドレイン領域110の間の距離によって定義されることができる(図3b参照)。
【0036】
特に、第1及び第2分離構造物SSは、素子分離膜120及び層間絶縁層130と異なる物質(例えば、シリコン窒化物)を含み、相対的に深い深さ(例えば、活性パターンの上面より低いレベル)で形成されるため、下部領域150bは、相対的に大きい深さまで第1及び第2分離構造物SSによって安定して整列されることができる。
【0037】
埋込み導電性構造物150の上部領域150aは、フォトリソグラフィ工程によって形成されたマスクにより定義された領域とすることができる。第1及び第2分離構造物SSの幅及びソース/ドレイン領域110の幅に比例した工程マージンを有するため、埋込み導電性構造物150の上部領域150aは、下部領域150bの各幅より多少大きい幅を有することができる。
【0038】
具体的に、上部領域150aの第1方向(例えば、X方向)への第1幅W1aは、下部領域150bの第1幅W1bより大きくすることができる(図3a参照)。これと同様に、上部領域150aの第2方向(例えば、Y方向)への第2幅W2aは、下部領域150bの第2幅W2bより大きくすることができる(図3b参照)。
【0039】
このように、本実施形態に採用された埋込み導電性構造物150は、既存の構造物(例えば、分離構造物SSまたはソース/ドレイン領域110)を用いて埋込み導電性構造物150(特に、下部領域150b)がセルフアラインされることができるため、半導体装置100の高集積化にもかかわらず、フォトリソグラフィ(マスク)工程及びエッチング工程の難易度を減少させることができる。
【0040】
本実施形態において、埋込み導電性構造物150は、上記基板110の第1面まで延長されることができる。上記電力伝達構造物250は、上記基板110の第1面で上記埋込み導電性構造物150とコンタクトすることができる。
【0041】
本実施形態において、埋込み導電性構造物150は、柱状のようなビア構造体を含み、電力伝達構造物250は、第1方向(例えば、X方向)に延長されたレール構造を有することができる。電力伝達構造物250は、基板101の第2面から第1面に延長されることができる。電力伝達構造物250は、基板101の第1面で上記埋込み導電性構造物150の底面に接してコンタクト領域Cを有することができる。
【0042】
埋込み導電性構造物150は、第1導電性物質155と、上記第1導電性物質155の側面を取り囲む第1導電性バリア152とを含むことができる。電力伝達構造物250は、基板101の第2面から第1面まで延長された第2導電性物質255と、上記第2導電性物質255の側面及び上面(コンタクト面)に配置される第2導電性バリア252と、上記第2導電性バリア252と上記基板101との間に配置された第2絶縁性ライナー251とを含むことができる。
【0043】
例えば、第1及び第2導電性物質155、255は、Cu、Co、Mo、Ru、Wまたはその合金を含むことができる。一部の実施形態において、第1及び第2導電性物質125、255は、互いに異なる導電性物質を含むことができる。例えば、第1及び第2導電性物質155、255はWまたはMoを含み、第2導電性物質255はCuを含むことができる。
【0044】
例えば、上記第1及び上記第2導電性バリア152、252は、Ta、TaN、Mn、MnN、WN、Ti、TiNまたはその組み合わせを含むことができる。一部の実施形態において、第1導電性バリア122と上記第2導電性バリア252は、互いに異なる導電性物質を含むことができる。例えば、第1導電性バリア122は、TiNを含むことができる。第2導電性バリア252は、TaNまたはCo/TaNを含むことができる。例えば、上記第2絶縁性ライナー251は、SiO、SiN、SiCN、SiC、SiCOH、SiON、Al、AlNまたはその組み合わせを含むことができる。
【0045】
図4a及び図4bは、それぞれ本発明の一実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【0046】
図4a及び図4bを参照すると、本実施形態による半導体装置100Aは、埋込み導電性構造物150Aが少なくとも一断面で非対称構造を有する点と、埋込み導電性構造物150と電力伝達構造物250が基板102内でコンタクトする点を除き、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と類似した構造を有すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は特に反対の説明がない限り、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と同一であるか類似した構成要素に対する説明を参照して理解されることができる。
【0047】
本実施形態において、埋込み導電性構造物150Aは、上記の実施形態と同様に、隣接した第1及び第2分離構造物SSと、その間に位置した隣接したソース/ドレイン領域110とを用いて得られた構造とすることができる。
【0048】
下部領域150bは、第1方向(例えば、X方向)への隣接した分離構造物SSの間の距離によって定義される幅W1bを有し、上部領域150aは、第1方向(例えば、X方向)に下部領域150bの幅W1bより大きい幅W1a’を有することができる。
【0049】
本実施形態に採用された上記埋込み導電性構造物150Aは、図4aに示した断面(X方向への断面)で非対称構造を有することができる。上記埋込み導電性構造物150Aの上部領域150a’は、下部領域150bの中心線を基準として左右非対称で位置することができる。これにより、埋込み導電性構造物150Aのための開口を形成するマスクが誤整列されても、下部領域は第1及び第2分離構造物SSによってセルフアラインされて、電力伝達構造物250と正確に重畳して位置することができる。
【0050】
図4bを参照すると、上記埋込み導電性構造物150Aが対称構造を有する形態で示されているが、図4aの非対称構造と同様に上部領域が誤整列されることがあり、この場合にも隣接したソース/ドレイン領域110によってセルフアラインされることができる。
【0051】
このように、本実施形態に採用された埋込み導電性構造物150Aは、分離構造物SSを用いて埋込み導電性構造物150(特に、下部領域150b)がセルフアラインされることができるため、半導体装置100Aの高集積化にもかかわらず、フォトリソグラフィ(マスク)工程及びエッチング工程の難易度を減少させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、上述した実施形態と異なり、埋込み導電性構造物150Aは、上記基板110の第1面を経て基板101の内部まで延長されることができる。上記電力伝達構造物250は、上記基板110の内部に延長されて上記埋込み導電性構造物150Aの底面とコンタクトすることができる。本実施形態に採用された埋込み導電性構造物150Aは、第1導電性物質155と、上記第1導電性物質155の側面及び底面を取り囲む第1導電性バリア152と、上記第1導電性物質155の側面に位置した上記第1導電性バリア152部分を取り囲む第1絶縁性ライナー151とを含むことができる。第1絶縁性ライナー151は、埋込み導電性構造物150Aと基板101の電気的な接続を防止することができる。
【0053】
本実施形態において、図4bに示すように、電力伝達構造物250の上面は、埋込み導電性構造物150Aの底面と接するコンタクト領域C’と、上記コンタクト領域C’の周りに位置した周辺領域とを有することができる。電力伝達構造物250の第2絶縁性ライナー251は、基板101との望まない接続を防止するために、上記電力伝達構造物250の上面の周辺領域に延長されることができる。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図6a及び図6bは、それぞれ図5に示された半導体装置をI2-I2’線とII2-II2’線に沿ってみた断面図である。
【0055】
図5図6a及び図6bを参照すると、本実施形態による半導体装置100Bは、電力伝達構造物250Bが基板101の第2面に他の方向(Y方向)に延長される点と、埋込み導電性構造物150が基板を貫通して電力伝達構造物250Bとコンタクトする点を除き、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と類似した構造を有すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に反対の説明がない限り、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と同一であるか類似した構成要素に対する説明を参照して理解されることができる。
【0056】
本実施形態に採用された電力伝達構造物250Bは、基板101の第2面に配置され、上述した実施形態と異なり、第2方向(Y方向)に延長されることができる。埋込み導電性構造物150Bは、基板101を貫通して電力伝達構造物250Bとコンタクトすることができる。
【0057】
図6a及び図6bに示すように、上記基板101の第2面上には絶縁性保護膜271が配置されることができる。絶縁性保護膜271は、上記基板101の第2面に突き出した上記埋込み導電性構造物150Bのコンタクト領域を取り囲むように提供されることができる。上記絶縁性保護膜271上に後面絶縁層272が配置されることができる。絶縁性保護膜271と後面絶縁層272は、異なる絶縁物質を含むことができる。例えば、絶縁性保護膜271は、AlNまたはSiNを含み、後面絶縁層272は、SiOを含むことができる。本実施形態において、後面絶縁層272にダマシン(damascene)工程を用いて電力伝達構造物250Bを形成することができる。図示していないが、電力伝達構造物250Bは、導電性物質と、導電性物質の側面と下面に配置された導電性バリアとを含むことができる。例えば、導電性物質は、Cu、Co、Mo、Ru、Wまたはその合金を含むことができ、導電性バリアは、Ta、TaN、Mn、MnN、WN、Ti、TiNまたはその組み合わせを含むことができる。
【0058】
また、後面絶縁層272上に第1配線構造物180と同様に第2配線構造物280が形成されることができる。第2配線構造物280は、複数(例えば、2個)の第2絶縁層281と、第1絶縁層281に形成され電力伝達構造物250に連結された第2配線層285とを含むことができる。第2配線層285は、メタルラインM2とメタルビアV2とを含むことができる。例えば、第2配線層285は、デュアルダマシン工程で形成されることができる。
【0059】
図7は、本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図8は、図7に示された半導体装置をI-I’線に沿ってみた断面図であり、図9a及び図9bは、それぞれ図7に示された半導体装置をI3-I3’線とII3-II3’線に沿ってみた断面図である。
【0060】
図7図9a及び図9bを参照すると、本実施形態による半導体装置100Cは、埋込み導電性構造物150Cがコンタクト構造物160の延長された部分160Eによって直接接続される点を除き、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と類似した構造を有すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に反対の説明がない限り、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と同一であるか類似した構成要素に対する説明を参照して理解されることができる。
【0061】
埋込み導電性構造物150Cは、上述した実施形態と同様に、隣接した第1及び第2分離構造物SSと、その間に位置した隣接したソース/ドレイン領域110とを用いて得られた構造とすることができる。
【0062】
本実施形態において、埋込み導電性構造物150Cは、第1配線構造物180を通さず、コンタクト構造物160に直接連結されることができる。具体的に、図7に示すように、ソース/ドレイン領域110に連結されたコンタクト構造物160は、一方向(例えば、Y方向)に延長され、埋込み導電性構造物に接続される部分160Eを有することができる。コンタクト構造物160の延長された部分160Eは、中間絶縁層171内で埋込み導電性構造物150Cの上部領域150aに連結されるように延長されることができる。
【0063】
このように、電力伝達システムの埋込み導電性構造物150は、多様な連結構造(例えば、コンタクト構造物160と直接連結、または第1配線構造物180)によって素子領域に電力を供給することができる。
【0064】
図10は、本発明の一実施形態による半導体装置を示す平面図であり、図11a及び図11bは、それぞれ図10に示された半導体装置をI4-I4’線とII4-II4’線に沿ってみた断面図である。
【0065】
図10図11a及び図11bを参照すると、本実施形態による半導体装置100Dは、埋込み導電性構造物150Dの第1方向への幅W1bが互いに離隔した2個の分離構造物SS1、SS3によって定義される点を除き、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と類似した構造を有すると理解することができる。また、本実施形態の構成要素は、特に反対の説明がない限り、図1図3a及び図3bに示された半導体装置100と同一であるか類似した構成要素に対する説明を参照して理解されることができる。
【0066】
本実施形態に採用された埋込み導電性構造物150Dは、第1方向(X方向)に拡張することができる。第1~第3分離構造物SS1、SS2、SS3が互いに並んで配列されることができる。ゲート構造物GSと第1~第3分離構造物SS1、SS2、SS3は、一定のピッチP1で配列されることができる。本実施形態において、両側に位置した第1及び第3分離構造物SS1、SS3を上述したようにマスクとして活用して埋込み導電性構造物150Dを形成することができる。この過程において、埋込み導電性構造物150Dと重畳する第2分離構造物SS2の領域は、少なくとも部分的に除去されることができる。埋込み導電性構造物150Dの下部領域150bは、第1方向(X方向)に拡張して電力伝達構造物250とさらに広いコンタクト領域C”を有することができる。
【0067】
図11aに示すように、下部領域150bの第1方向(例えば、X方向)への第1幅W1bは、第1及び第3分離構造物SS1、SS3の間の距離によって定義されることができる。本実施形態において、下部領域150bの第1幅W1bは、上記ピッチP1の2倍とすることができる。上部領域150aの第1方向(例えば、X方向)への第1幅W1aは、下部領域150bの第1幅W1bより大きくすることができる。
【0068】
また、上述した実施形態と同様に、図11bに示すように、下部領域150bの第2方向(例えば、Y方向)への第2幅W2bは、隣接したソース/ドレイン領域110の間の距離によって定義されることができ、上部領域150aの第2方向(例えば、Y方向)への第2幅W2aは、下部領域150bの第2幅W2bより大きくすることができる。本実施形態と異なり、第1方向への拡張と同様に、隣接しないソースとドレイン領域を埋込み導電性構造物150Dのためのマスクとして活用して第2方向(Y方向)への幅W2bを拡張させることもできる。
【0069】
本実施形態のように、標準セルの構成によって、埋込み導電性構造物150Dは、第1方向または第2方向に拡張して電力伝達構造物250とさらに広いコンタクト領域を有することができる。特に、埋込み導電性構造物150Dの拡張と電力伝達構造物250の延長が同一の方向(例えば、X方向)に実現された場合に、コンタクト領域C”を拡張させるのに有利とすることができる。
【0070】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の請求の範囲によって限定する。従って、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0071】
100、100A、100B、100C、100D:半導体装置
101:基板 105:活性パターン
110:ソース/ドレイン領域 120:素子分離膜
130:層間絶縁層 GS:ゲート構造物
141:ゲートスペーサ 142:ゲート絶縁膜
145:ゲート電極 147:ゲートキャッピング層
148:内部スペーサ CH:チャンネル層
SS:分離構造物 150:埋込み導電性構造物
151:第1絶縁性ライナー 152:第1導電性バリア
155:第1導電性物質 160:コンタクト構造物
162:導電性バリア 165:コンタクトプラグ
171:中間絶縁層 172:中間配線層
180:第1配線構造物 181:第1絶縁層
185:第1配線層 M1:第1メタルライン
V1:第1メタルビア
250:電力伝達構造物 251:第2絶縁性ライナー
252:第2導電性バリア 255:第2導電性物質
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11a
図11b