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  • 特開-コンポーネントの製造プロセス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132980
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】コンポーネントの製造プロセス
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/165 20170101AFI20240920BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240920BHJP
   B29C 64/35 20170101ALI20240920BHJP
【FI】
B29C64/165
B33Y10/00
B29C64/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024037834
(22)【出願日】2024-03-12
(31)【優先権主張番号】23161980
(32)【優先日】2023-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】524094918
【氏名又は名称】キョウセラ ファインセラミックス ヨーロッパ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】KYOCERA Fineceramics Europe GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ディーナー,サラ
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AC04
4F213AR20
4F213WA25
4F213WA92
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL29
4F213WL55
4F213WL67
4F213WL74
4F213WL96
4F213WW38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、余分な材料を除去するための洗浄剤の使用を提供するコンポーネントを製造するためのスリップベースの方法、および本発明によるプロセスを実施するための装置に関する。
【解決手段】製造プロセスは、a)スリップ層を得るための粉末粒子を含むスリップを堆積すること、b)スリップ層の水分含有量を低減すること、c)所望のコンポーネントの断面に従って粉末層上にバインダーを堆積させること、d)工程a)~工程c)を繰り返して、コンポーネントが埋め込まれた粉末床を得ること、e)前記粉末床を液体洗浄媒体と接触させて、所望のコンポーネントを得ること、とを含み、洗浄剤が、バインダーで濡れていない領域上に少なくとも部分的に堆積されることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
添加剤製造による三次元コンポーネントの製造プロセスであって、
前記製造プロセスは、
a)スリップ層を得るための粉末粒子を含むスリップの堆積することと、
b)スリップ層の水分含有量を低減することと、
c)所望のコンポーネントの断面に従って粉末層上にバインダーを堆積させることと、
d)工程a)~工程c)を繰り返して、コンポーネントが埋め込まれた粉末床を得ることと、
e)前記粉末床を液体洗浄媒体と接触させて、所望のコンポーネントを得ることとを含み、
洗浄剤が、バインダーで濡れていない領域上に少なくとも部分的に堆積されることを特徴とする製造プロセス。
【請求項2】
前記洗浄剤が前記スリップとは別に堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の製造プロセス。
【請求項3】
前記洗浄剤が、前記液体洗浄媒体中で膨張可能な物質;前記液体洗浄媒体と接触するとガスを発生する物質;親水化剤、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造プロセス。
【請求項4】
前記液体洗浄媒体が、水、アルコール、アセトン、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の製造プロセス。
【請求項5】
前記洗浄剤が、デンプン、変性セルロース、カゼイン、グリコール、アルギン酸塩、多糖類、デキストラン、架橋ポリマー、特に架橋ポリビニルピロリドン、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、酒石酸、およびソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか1項に記載の製造プロセス。
【請求項6】
前記スリップを乾燥させるための1つ以上の乾燥工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか1項に記載の製造プロセス。
【請求項7】
前記スリップが、金属および非金属の酸化物、炭化物および窒化物、特に炭化ケイ素粒子からなる群から選択される粉末粒子を含有することを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1項に記載の製造プロセス。
【請求項8】
前記バインダーが、樹脂、多糖類、ポリビニルアルコール、セルロースおよびセルロース誘導体、リグニンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニル誘導体、ポリアクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1乃至7の何れか1項に記載の製造プロセス。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載の製造プロセスを実施するための装置であって、前記装置が、スリップを堆積させるための手段と、バインダーを堆積させるための手段と、洗浄剤を堆積させるための手段とを含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
前記スリップを堆積させる手段が、ダイ、またはドクターブレードであることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
バインダーを堆積させるための前記手段および/または洗浄剤を堆積させるための前記手段が、ダイおよび/または印刷ヘッドであることを特徴とする、請求項9または10に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、余分な材料を除去するための洗浄剤の使用を提供するコンポーネント(component)を生産するためのスリップベースのプロセス(slip-based process)、および本発明による当該プロセスを実施するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dプリンティングは、ワークピースの構築が層ごとに行われる全ての製造プロセスの総称である。ワークピースの幾何学的形状が、最初に、コンピュータ生成データに基づいて確立され、印刷に使用される材料、例えば、プラスチック材料、合成樹脂、セラミック、または金属が、層ごとに粉末形態で塗布される。3Dプリンティングの1つの形態はバインダジェット法(binder jetting)であり、バインダーを選択的に堆積させることによって、粉末がワークピースに属する場所に結合され、次の層の材料が塗布される。これらの工程は、ワークピースが完成するまで繰り返される。余分な材料は、最初はそれぞれの層中で遊離したままであり、したがって、支持粉末床を形成し、その結果、追加の支持構造体は、通常、省くことができる。ワークピースの構築が完了すると、余分な粉末が除去され、さらなる処理のためにプロセスに再利用することができる。
【0003】
ワークピースから遊離粉末を取り除く、いわゆる脱パウダー化は、主に手作業で行われるが、特に粉末が微細である場合やワークピースに空洞がある場合、非常に複雑になる可能性がある。したがって、このプロセスステップを最適化することに関心がある。
【0004】
独国特許出願公開第102018119027号明細書には、ステレオリソグラフィによってコンポーネントを製造する方法が記載されており、以下のステップを含む。A)ステレオリソグラフィによって液体プラスチック材料を硬化させることにより、コンポーネントの仮想3Dモデルに従ってコンポーネントを製造すること、B)1つの回転軸の周りまたは複数の回転軸の周りに少なくとも1回コンポーネントを回転させることによってコンポーネントを洗浄し、これにより回転運動によって生成される遠心力によりコンポーネントの表面から液体プラスチック材料の残留物を除去すること。しかしながら、このプロセスは、非焼結成分の強度が低く、粉末ケーキ(cake)の安定性が高いため、液体成分を用いて作業し、スリップベースのバインダジェット法などのコンパクトな粉末床を使用する方法に移ることができないという欠点を有する。また、コンポーネント内の空洞は、この方法によって覆われない。
【0005】
米国特許第5,490,882号明細書は、液槽内に本体を配置するステップと、液体をその容積全体にわたって沸騰させるように、その容積全体にわたって液体を加熱するように選択された振動数のマイクロ波エネルギーを液体および本体に印加するステップとを含む、レイヤー製造技術によって作製された本体の内部通路から遊離粉末を除去するための方法を開示しており、これにより、前記本体の内部通路内に流体運動が生じ、これにより遊離粉末が内部通路から除去されることになる。
【0006】
古典的な粉末ベースの方法とは対照的に、スリップベースの方法では余分な粉末は遊離しておらず、粉末粒子の間の相互作用と機械的絡み合いが生じる。したがって、残りの粉末床は、加圧空気または粉末ベースのプロセスで一般的な他の方法では除去することができない。
【0007】
米国特許第6,596,224号明細書は、本体を含む粉末を生成する方法に関し、この方法は以下のステップを含む。a.支持体を提供するステップ、b.前記支持体の選択された領域上に、第1の粉末材料を含む液体スラリーを連続流中に堆積させて、粉末材料の第1の層を形成するステップ、c.前記第1の層の液体含有量が低減されるような条件下で前記粉末材料の堆積層を維持するステップ、及び、d.前記層の選択された領域にバインダー材料を堆積させるステップであって、前記バインダーが前記選択された領域で前記層を結合させ、連続する層が前記選択された領域で互いに結合されるようにするステップ、e.前記支持体の前記選択された領域の一部の上に、液体スラリーを堆積させて追加の層領域を形成するステップ。スラリーは再分散剤を含有してよく、これにより、本体内の非結合粉末が除去される。
【0008】
米国特許出願公開第2004/0255841号明細書には、フォトニック結晶を製造するための方法が記載されており、この方法では誘電体粉末のスラリーの層がジェットプリンティングテクノロジー(jet printing technology)によって基板上に連続的に堆積されて、誘電体層の成形品が形成される。成形品の所定の領域をバインダーで結合して、三次元構造を有するフォトニック結晶を構築する。成形品を水に浸して再分散させることによって余分な粉末を除去することができる。必要に応じて、非結合粉末を除去するために、分散剤をスラリーに添加してもよい。
【0009】
再分散は、異なる液体の水が粉末粒子の間に浸透し、粒子が徐々に分配されるという原理に基づいている。再分散は通常、時間のかかるプロセスであり、アンダーカットや通路に詰まった粒子を再分散させることはほとんど不可能であるか、または対応する手動ドレッシング(dressing)によってのみ可能である。
【0010】
したがって、本発明の目的は、スリップベースの3Dプリンティング方法によって製造されたコンポーネントにおいて遊離粉末粒子を除去することを可能にする方法を提供することである。
【0011】
驚くべきことに、この目的は、洗浄剤が選択的に堆積されるプロセスによって達成されることが分かった。
【0012】
したがって、本発明は、まず、添加剤製造による三次元コンポーネントを生産するためのプロセスに関するものであり、好ましくは記載された順序で、以下の工程(step)を含む。
a)スリップ層を得るための粉末粒子を含むスリップを堆積することと、
b)スリップ層の液体含有量を低減することと、
c)コンポーネントの断面に合わせてバインダーを堆積させることと、
d)工程a)~工程c)を繰り返して、コンポーネントが埋め込まれた粉末床を得ることと、
e)前記粉末床を液体洗浄媒体と接触させて、所望のコンポーネントを得ることとを含み、
洗浄剤が、バインダーで濡れていない領域上に少なくとも部分的に堆積されることを特徴とする。
【0013】
特に、洗浄剤を別々に印刷することによって、バインダーの場合と同様に、例えば、洗浄剤がスリップに含まれる場合のように、スリップの粘度に悪影響を与えることなく、洗浄剤の選択的な組み込みを達成することができる。したがって、前記洗浄剤がスリップとは別に堆積される実施形態が好ましい。
【0014】
本発明によるプロセスには、さらに、内部通路のような洗浄剤によって洗浄することが困難なコンポーネント内の場所でさえも、余分な粉末材料を簡単に除去できるという利点がある。
【0015】
本発明によるプロセスでは、堆積されたスリップの液体含有量が低減される。これは、通常、所望の水分含有量に達するまで行われ、乾燥状態に達するまで続くこともある。スリップの水分含有量の低減は、好ましくは吸収性基板を使用することによって、または例えば負圧を加えることによってスリップの液体成分を吸引することによって達成される。このようにして、高度に圧縮された粉末を得ることができ、必要に応じて、支持乾燥ユニットによってさらに乾燥させることもできる。あるいは、または並行して、液体含有量の低減は、熱によって、例えば、加熱プラットフォーム、IR放射、熱風、または当業者に公知の他の熱源によって、達成されてもよい。
【0016】
洗浄剤の堆積は、様々な方法で行うことができる。好ましい実施形態では、前記洗浄剤がバインダーの堆積の後に、または同時に堆積され、ここで、前記堆積は例えば、異なる印刷ヘッドを使用して行われてもよい。このようにして、時間効率の良い方法でコンポーネントを製造することが可能であり、このコンポーネントは、洗浄剤を使用することによって粉末床から効率的に抽出することができる。
【0017】
洗浄剤は、バインダーが堆積されていない粉末床の領域上に少なくとも部分的に堆積される。特に好ましい実施形態では、洗浄剤がコンポーネントの輪郭および存在し得る任意の内部構造体に沿って堆積され、このことは洗浄剤の経済的かつ材料節約的な使用を可能にし、加えて、粉末床からコンポーネントをきれいに取り出すことを可能にする。さらに好ましい実施形態では、前記洗浄剤がコンポーネントの断面のネガとして堆積される。特に、非結合粉末から効率的に内部構造体を除去するために、印刷プロセス中に洗浄剤を堆積させることが有利であることが証明されている。したがって、本発明によるプロセスの実施形態では、前記洗浄剤が好ましくは前記バインダーを堆積させた後に堆積されることが好ましい。したがって、特に好ましい実施形態において、本発明によるプロセスは、好ましくは記載された順序で、以下の工程を含む。
a)スリップ層を得るための粉末粒子を含むスリップを堆積すること、
b)スリップ層の液体含有量を低減すること、
c)コンポーネントの断面に従ってバインダーを堆積させること、
d)バインダーで濡れていない領域上に少なくとも部分的に洗浄剤を堆積させること、
e)工程a)~工程c)および任意で工程d)を繰り返して、コンポーネントが埋め込まれた粉末床を得ること、
f)前記粉末床を液体洗浄媒体と接触させて、所望のコンポーネントを得ること。
【0018】
コンポーネントの第1の安定性は、通常、バインダーを硬化させることによって達成される。したがって、本発明によるプロセスの実施形態は、前記プロセスがバインダーの硬化をさらに含むことが好ましい。バインダーの硬化は好ましくは印刷プロセス中に行われ、バインダーの種類に応じて、例えば、熱的に、またはレーザーを用いて行うことができる。バインダーの硬化は、好ましくは洗浄剤の堆積の前または後に行われる。
【0019】
本発明によるプロセスの別の好ましい実施形態は、前記洗浄剤を乾燥させる工程をさらに含む。洗浄剤の乾燥は好ましくはバインダーの硬化の前または後であるが、別のスリップ層が堆積される前に行われる。
【0020】
本発明によるプロセスの範囲内で、余分な粉末は、粉末床を液体洗浄媒体と接触させ、その中に分散された粉末粒子を含む洗浄剤をコンポーネントから排出することによって除去される。したがって、好ましい実施形態では、前記洗浄剤が前記液体洗浄媒体中で膨張可能な物質;前記液体洗浄媒体と接触するとガスを発生する物質;親水化剤、およびそれらの混合物から選択される。このようにして洗浄剤の体積が増加すると、遊離粉末粒子からのコンポーネントの特に効果的な洗浄を達成することができる。
【0021】
好ましくは、前記液体洗浄媒体が水、アルコール、アセトン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0022】
洗浄剤により、前記コンポーネントを粉末床から抽出することができ、余分な粉末粒子を除去することができる。好ましい実施形態では、前記洗浄剤がデンプン、変性セルロース、カゼイン(casein)、グリコール、アルギン酸塩、多糖類、デキストラン、架橋ポリマー、特に架橋ポリビニルピロリドン、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、酒石酸、およびソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される。
【0023】
洗浄剤は、好ましくは印刷ヘッド、例えば、ピエゾ印刷ヘッドを使用することによって堆積され、これにより、コンポーネント内の繊細な構造を高精度に実現し解析することができる。それに応じて洗浄剤を確実に処理できるようにするために、洗浄剤は好ましくは高せん断速度で、例えば、50s-1を超える、好ましくは100s-1以上のせん断速度で、35mPas未満の粘度を有するほぼニュートン流体またはせん断減粘流動挙動を有し、粘度は、回転レオメーターを使用して25℃で測定される。本発明によれば、コンポーネントを構成する材料は、スリップの形態で堆積される。したがって、好ましい実施形態では、本発明によるプロセスは、スリップを乾燥させるための1つ以上の乾燥工程をさらに含む。このような乾燥は、当業者に公知の方法で行うことができる。
【0024】
本発明によるプロセスの範囲内で、多くの異なる材料を使用することができ、セラミック材料が特に好ましい。したがって、スリップに含まれる粉末粒子が、金属および非金属の酸化物、炭化物および窒化物からなる群から選択される実施形態が好ましい。炭化ケイ素はその硬度および高温安定性のために幅広い用途が見出されているが、加工においては特に課題がある。驚くべきことに、本発明によるプロセスは、炭化ケイ素などのセラミック材料に基づくコンポーネントの製造にも適していることが分かった。したがって、前記粉末粒子が、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、コージェライト(cordierite)、窒化ケイ素、チタン酸アルミニウム、窒化アルミニウムまたはそれらの混合物からなる群から選択される実施形態が特に好ましい。当該粒子は、好ましくはレーザー回折によって決定することができる0.1~200μmの粒径を有する。
【0025】
本発明によるプロセスにおいて使用されるバインダーは、好ましくは樹脂、多糖類、ポリビニルアルコール、セルロースおよびセルロース誘導体、リグニンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニル誘導体、ポリアクリレート、およびそれらの混合物からなる群からの1種類以上の化合物を含む。
【0026】
本発明はさらに、本発明によるプロセスを実施するための装置に関する。本発明による装置は、スリップを堆積させるための手段と、バインダーを堆積させるための手段と、洗浄剤を堆積させるための手段とを含むことを特徴とする。好ましくは本発明による装置がスリップを堆積させるための少なくとも1つの手段と、洗浄剤を堆積させるための少なくとも1つの手段とを含み、ここで、前記スリップおよび洗浄剤は別々に堆積させることができる。
【0027】
好ましくは、スリップを堆積させるための手段がダイ(die)、特にスロットダイ(slot die)、またはドクターブレード(doctor blade)である。
【0028】
さらに、バインダーを堆積させるための前記手段および/または洗浄剤を堆積させるための前記手段が、ダイおよび/または印刷ヘッドである実施形態が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は以下の図を用いてさらに説明されるが、これらの図は決して本発明の概念を限定するものとして理解されるべきではない。
【0030】
図1図1は、第1の印刷ヘッド(1)を使用することによって、コンポーネントの所望の形状に従ってバインダーが堆積される、本発明によるプロセスの過程を概略的に示す。洗浄剤は、第2の印刷ヘッド(2)を使用することによって、コンポーネントの輪郭に沿って堆積される。印刷プロセスが完了した後、コンポーネントは、洗浄剤を膨張させる洗浄剤と接触させることによって抽出される。洗浄剤の膨張により遊離粉末粒子が「除去」され、複雑な再加工を行わずにコンポーネントを脱パウダー化する。
図1
【外国語明細書】