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特開2024-133072コンテンツの表示中のデジタルコンポーネントの選択および提供
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133072
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】コンテンツの表示中のデジタルコンポーネントの選択および提供
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/431 20110101AFI20240920BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20240920BHJP
【FI】
H04N21/431
H04N21/435
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024101978
(22)【出願日】2024-06-25
(62)【分割の表示】P 2022572760の分割
【原出願日】2021-04-02
(31)【優先権主張番号】63/134,921
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン・ジェームズ・シェーファー
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・スティーブン・ロス
(57)【要約】
【課題】コンテンツの表示中に提供するための1つまたは複数のデジタルコンポーネントの選択および提供を行う。
【解決手段】方法は、クライアントデバイス上に提示することができる複数のデジタルコンポーネントを識別するステップを含むことができる。コンテンツのスロット内に提示することができるデジタルコンポーネントの最大数およびスロットの持続時間が決定される。各デジタルコンポーネントについて、持続時間、位置要件、および、スロット内での提供のためにデジタルコンポーネントが利用可能である回数に基づいて、スコアが生成される。スコアに基づいてデジタルコンポーネントの第1のセットが選択され、クライアントデバイスに提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
複数のデジタルコンポーネントを識別するステップと、
(i)特定のコンテンツのスロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nおよび(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tを決定するステップであって、前記スロットは、1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、前記特定のコンテンツ内のロケーションである、決定するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間、(ii)前記スロット内のM個の利用可能な位置の中からの特定の位置において前記デジタルコンポーネントが提供される必要があるかどうかを指定する、前記デジタルコンポーネントに対する位置要件であって、各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にわたり、前記各利用可能な位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提示のために提供することができる、位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数に基づいてスコアを生成するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントから、前記複数のデジタルコンポーネントの前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択するステップと、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に前記スロット内での提供のために前記デジタルコンポーネントの第1のセットを提供するステップと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記スコアの生成は、(i)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、(ii)前記クライアントデバイスへの提供のために利用可能である特定の持続時間のデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率にさらに基づく、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である前記回数は、(i)前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの前記合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件に基づく、請求項1または2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
(i)前記デジタルコンポーネントの前記持続時間、(iii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントを前記N個の利用可能な位置内で提供することができる前記回数に基づく前記スコアの生成は、
前記デジタルコンポーネントの前記持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化することと、
前記複数のクラスの各々に対する位置要件を決定することであって、各クラスに対する前記位置要件は、前記クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになる前記スロットの特定の位置を指定する、決定することと、
各クラスについて、(i)スロット内で提供することができる前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記クラスに対する前記位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロット内での表示のために提供することができる回数を決定することと、
各クラスの持続時間係数を、前記クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロットに含めることができる回数の逆数として計算することと、
(i)前記優先度値、(ii)前記満足率、および(iii)前記デジタルコンポーネントが属する前記クラスの計算されている前記持続時間係数に基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて前記スコアを生成することと
を含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記利用可能な位置の数Mは、M個の連続する位置を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記満足率を生成するステップであって、
異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別することであり、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、識別することと、
各クラスについて、
クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定することと、
クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定することと、
前記目標数および前記クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算することと、
前記複数のクラスについて計算されている前記比に基づいて満足指数を生成することと
を含む、前記満足率を生成するステップをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
システムであって、
複数のデジタルコンポーネントを識別するステップと、
(i)特定のコンテンツのスロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nおよび(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tを決定するステップであって、前記スロットは、1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、前記特定のコンテンツ内のロケーションである、決定するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間、(ii)前記スロット内のM個の利用可能な位置の中からの特定の位置において前記デジタルコンポーネントが提供される必要があるかどうかを指定する、前記デジタルコンポーネントに対する位置要件であって、各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にわたり、前記各利用可能な位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提示のために提供することができる、位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数に基づいてスコアを生成するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントから、前記複数のデジタルコンポーネントの前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択するステップと、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に前記スロット内での提供のために前記デジタルコンポーネントの第1のセットを提供するステップと
を含む、システム。
【請求項8】
前記スコアの生成は、(i)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、(ii)前記クライアントデバイスへの提供のために利用可能である特定の持続時間のデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率にさらに基づく、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である前記回数は、(i)前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの前記合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件に基づく、請求項7または8に記載のシステム。
【請求項10】
(i)前記デジタルコンポーネントの前記持続時間、(ii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントを前記N個の利用可能な位置内で提供することができる前記回数に基づく前記スコアの生成は、
前記デジタルコンポーネントの前記持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化することと、
前記複数のクラスの各々に対する位置要件を決定することであって、各クラスに対する前記位置要件は、前記クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになる前記スロットの特定の位置を指定する、決定することと、
各クラスについて、(i)スロット内で提供することができる前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記クラスに対する前記位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロット内での表示のために提供することができる回数を決定することと、
各クラスの持続時間係数を、前記クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロットに含めることができる回数の逆数として計算することと、
(i)前記優先度値、(ii)前記満足率、および(iii)前記デジタルコンポーネントが属する前記クラスの計算されている前記持続時間係数に基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて前記スコアを生成することと
を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記利用可能な位置の数Mは、M個の連続する位置を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記満足率を生成するステップであって、
異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別することであり、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、識別することと、
各クラスについて、
クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定することと、
クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定することと、
前記目標数および前記クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算することと、
前記複数のクラスについて計算されている前記比に基づいて満足指数を生成することと
を含む、前記満足率を生成するステップをさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のデータ処理装置によって実行されると、前記1つまたは複数のデータ処理装置に、
複数のデジタルコンポーネントを識別する動作と、
(i)特定のコンテンツのスロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nおよび(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tを決定する動作であって、前記スロットは、1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、前記特定のコンテンツ内のロケーションである、決定する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間、(ii)前記スロット内のM個の利用可能な位置の中からの特定の位置において前記デジタルコンポーネントが提供される必要があるかどうかを指定する、前記デジタルコンポーネントに対する位置要件であって、各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にわたり、前記各利用可能な位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提示のために提供することができる、位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数に基づいてスコアを生成する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントから、前記複数のデジタルコンポーネントの前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する動作と、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に前記スロット内での提供のために前記デジタルコンポーネントの第1のセットを提供する動作と
を実施させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記スコアの生成は、(i)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、(ii)前記クライアントデバイスへの提供のために利用可能である特定の持続時間のデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率にさらに基づく、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である前記回数は、(i)前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの前記合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件に基づく、請求項13または14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
(i)前記デジタルコンポーネントの前記持続時間、(ii)前記デジタルコンポーネントに対する前記位置要件、および(iii)前記デジタルコンポーネントを前記N個の利用可能な位置内で提供することができる前記回数に基づく前記スコアの生成は、
前記デジタルコンポーネントの前記持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化することと、
前記複数のクラスの各々に対する位置要件を決定することであって、各クラスに対する前記位置要件は、前記クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになる前記スロットの特定の位置を指定する、決定することと、
各クラスについて、(i)スロット内で提供することができる前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記クラスに対する前記位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロット内での表示のために提供することができる回数を決定することと、
各クラスの持続時間係数を、前記クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロットに含めることができる回数の逆数として計算することと、
(i)前記優先度値、(ii)前記満足率、および(iii)前記デジタルコンポーネントが属する前記クラスの計算されている前記持続時間係数に基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて前記スコアを生成することと
を含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記利用可能な位置の数Mは、M個の連続する位置を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記満足率を生成するステップであって、
異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別することであり、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、識別することと、
各クラスについて、
クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定することと、
クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定することと、
前記目標数および前記クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算することと、
前記複数のクラスについて計算されている前記比に基づいて満足指数を生成することと
を含む、前記満足率を生成するステップをさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、コンテンツの表示中のデジタルコンポーネントの選択および提供(SELECTION AND PROVISION OF DIGITAL COMPONENTS DURING DISPLAY OF CONTENT)と題する、2021年1月7日に出願された米国仮特許出願第63/134,921号に対する優先権を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、データ処理に関し、詳細には、コンテンツの表示中に提供するための1つまたは複数のデジタルコンポーネントの選択および提供に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットは、コンテンツ配信システム(たとえば、検索プラットフォーム、ソーシャルメディアプラットフォーム、またはデジタルコンテンツをホストする別のプラットフォーム)によって提供されるビデオクリップ、オーディオクリップまたはマルチメディアクリップなどのデジタルコンテンツへのアクセスを提供する。ユーザは、スマートフォン、タブレットおよびパーソナルコンピュータなどのクライアントデバイス上で作動するアプリケーション(たとえば、ウェブブラウザ、ネイティブアプリケーション)を使用して、そのようなデジタルコンテンツを見ることができる。
【0004】
コンテンツ配信システムはまた、デジタルコンテンツの提示中にクライアントデバイス上に提示するためのデジタルコンポーネント(たとえば、デジタルコンテンツの一部ではないか、または、デジタルコンテンツに元々は含まれていないデジタルコンテンツ)も提供することができる。たとえば、デジタルコンテンツ(たとえば、ビデオクリップ)は、その提示中の1つまたは複数の時間間隔にわって、および、これらの時間間隔の各々(スロットとして参照される)の最中に一時停止することができ、デジタルコンポーネントシステムによって提供される1つまたは複数のデジタルコンポーネントを、クライアントデバイス上に提示することができる。デジタルコンテンツの提示は、デジタルコンポーネントが完全に提示された後またはスロットの持続時間が経過した後に再開することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概して、本明細書に記載されている主題の1つの発明的態様は、複数のデジタルコンポーネントを識別する動作と、複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)特定のコンテンツのスロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nおよび(ii)スロットの合計持続時間を指定する時間Tを決定する動作であって、スロットは、1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のロケーションである、決定する動作と、(i)デジタルコンポーネントの持続時間、(ii)スロット内のM個の利用可能な位置の中からの特定の位置においてデジタルコンポーネントが提供される必要があるかどうかを指定する、デジタルコンポーネントに対する位置要件であって、各利用可能な位置は、特定のコンテンツの特定の持続時間にまたがり、当該位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提示のために提供することができる、位置要件、および(iii)デジタルコンポーネントがスロット内での提供のために利用可能である回数に基づいてスコアを生成する動作と、複数のデジタルコンポーネントから、複数のデジタルコンポーネントのスコアに基づいて、スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する動作と、クライアントデバイス上での特定のコンテンツの表示中にスロット内での提供のためにデジタルコンポーネントの第1のセットを提供する動作とを含む方法において具現化することができる。
【0006】
この態様の他の実施形態は、対応する方法、装置、および、コンピュータ記憶デバイス上に符号化された、方法のアクションを実施するように構成された、コンピュータプログラムを含む。これらおよび他の実施形態は、各々、以下の特徴のうちの1つまたは複数を随意に含み得る。
【0007】
方法は、(i)デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、優先度値は、デジタルコンポーネントをクライアントデバイスに提供する重要性を表す、優先度値、および、(ii)クライアントデバイスへの提供のために利用可能である特定の持続時間のデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率に基づいてスコアを生成するステップをさらに含むことができる。
【0008】
方法は、(i)デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)スロットの合計持続時間を指定する時間T、および(iii)デジタルコンポーネントに対する位置要件に基づいて、デジタルコンポーネントがスロット内での提供のために利用可能である回数を決定するステップを含むことができる。方法は、M個の連続する位置を含むことができる。
【0009】
方法は、(i)デジタルコンポーネントの持続時間、(iii)デジタルコンポーネントに対する位置要件、および(iii)デジタルコンポーネントをN個の利用可能な位置内で提供することができる回数に基づいてスコアを生成するステップを含むことができ、生成するステップは、デジタルコンポーネントの持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化することと、複数のクラスの各々に対する位置要件を決定することであって、各クラスに対する位置要件は、クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになるスロットの特定の位置を指定する、決定することと、各クラスについて、(i)スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数N、(ii)スロットの合計持続時間を指定する時間T、および(iii)クラスに対する位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントをスロット内での表示のために提供することができる回数を決定することと、各クラスの持続時間係数を、クラスからのデジタルコンポーネントをスロットに含めることができる回数の逆数として計算することと、(i)優先度値、(ii)満足率、および(iii)デジタルコンポーネントが属するクラスの計算されている持続時間係数に基づいて、複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについてスコアを生成することとを含む。
【0010】
方法は、異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別するステップであって、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、識別するステップと、各クラスについて、クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定するステップと、クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定するステップと、目標数およびクライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算するステップと、複数のクラスについて計算されている比に基づいて満足指数を生成するステップとを含むことができる。
【0011】
本明細書で説明する主題の特定の実施形態は、以下の利点のうちの1つまたは複数を実現するために実装され得る。上述したように、コンテンツ配信システムは、デジタルコンポーネントを選択し、クライアントデバイスに送達する。概して、クライアントデバイスに提供されるデジタルコンポーネントは、それらのそれぞれの持続時間が変化し得る。デジタルコンポーネントを選択し、提供するためのいくつかの既存の技法は、(さらに後述するように)スロット内での表示のために選択され、クライアントデバイスに提供されるデジタルコンポーネントの総数を最大化することを模索し、概して、その結果として、(他のデジタルコンポーネントと比較して)より短い持続時間を有するデジタルコンポーネントが選択され、提供される傾向のバイアスがもたらされ、結果としてデジタルコンポーネントの選択および送達が不均衡になる。たとえば、デジタルコンポーネントが45秒スロットにわたって提供されているとき、1つの45秒デジタルコンポーネント、または、1つの30秒デジタルコンポーネントおよび1つの15秒デジタルコンポーネントの代わりに、3つの15秒デジタルコンポーネントが選択され、提供される場合がある。より長い持続時間を有するスロットに対してデジタルコンポーネントを選択し、提供する他の既存の技法は、より長い持続時間を有するデジタルコンポーネントを選好する傾向にある。結果として、そのような既存の技法は、他のデジタルコンポーネントと比較してより短いかまたはより長い持続時間のデジタルコンポーネントの選択を不均衡に選好する。対照的に、本明細書に記載されている技法および方法は、異なる持続時間のデジタルコンポーネントの均等な/均衡のとれた選択を可能にする。
【0012】
本明細書において説明される主題の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。主題の他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】デジタルコンテンツおよびデジタルコンポーネントがクライアントデバイスに配信され、提示される例示的な環境の図である。
図2】デジタルコンポーネントを選択するための例示的なプロセスの流れ図である。
図3】持続時間係数を生成するための例示的なプロセスの流れ図である。
図4】説明される動作を実施するために使用され得る例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
インターネットに接続されているクライアントデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレット、およびパーソナルコンピュータ)には、コンテンツ配信システム(たとえば、検索プラットフォーム、ソーシャルメディアプラットフォーム、または、デジタルコンテンツをホストする別のプラットフォーム)によってコンテンツを提供することができる。このコンテンツは、コンテンツに元々は含まれていないデジタルコンテンツをクライアントデバイスのユーザに提示することができるように、一定の時間期間にわたってコンテンツの提示/表示/ストリーミングを一時停止または他の様態で中断するスロットを含むことができる。本明細書全体にわたって使用される、「デジタルコンポーネント」という語句は、デジタルコンテンツまたはデジタル情報の別個の単位(たとえば、ビデオクリップ、オーディオクリップ、マルチメディアクリップ、画像、テキスト、またはコンテンツの別の単位)を指す。概して、デジタルコンポーネントは、コンテンツとは別個のものであり、コンテンツが表示されているコンテキスト(たとえば、日、時間、ユーザ特性、およびデバイス特性)に基づいて提示のために選択される。たとえば、デジタルコンポーネントは、デジタルコンテンツを提供するシステムとは異なるシステム(たとえば、デジタルコンポーネントシステム)によって選択することができ、提供することができる。さらに、デジタルコンポーネントは、概して、コンテンツを作成したエンティティ以外のエンティティによって作成され、したがって、上記コンテンツに対してサードパーティコンテンツと考えられる。
【0015】
デジタルコンテンツの提示中のデジタルコンポーネントの提示を容易にするために、コンテンツは、そのコンテンツために生成された一連のスロットを含む(または参照する)。スロットは、コンテンツの提示を中断することができ、デジタルコンポーネントを提供することができる、コンテンツの持続時間内のタイムスタンプを指定する。たとえば、コンテンツ配信システムによって提供される特定のビデオをストリーミングサービスとして視聴するためにクライアントデバイスを使用していると仮定する。また、クライアントデバイス上に提示されている特定のビデオの持続時間が10分であり、特定のビデオが、特定のビデオの始まりから5分のところにスロットを含むと仮定する。そのような実施態様において、特定のビデオを提示しているアプリケーションは、スロットがビデオ内の5分の提示時点に位置すると判定することができる。この判定に基づいて、アプリケーションは、再生が5分のマークに達したときに特定のビデオの提示を一時停止(または他の様態で中断)し、特定のビデオの再生が中断されている間にデジタルコンポーネントシステムによって提供されるデジタルコンポーネントを提示することができる。デジタルコンポーネントを提示した後(またはスロット持続時間の終わりに)、アプリケーションは、特定のビデオの提示を再開する。スロットは、スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数、および/または、スロット内で提供されるデジタルコンポーネントに配分される合計時間を指定する最大合計持続時間を含む制約をさらに指定することができる。たとえば、最大3つのデジタルコンポーネントをスロット内で提供することができることをスロットが指定する場合、3つ以下のデジタルコンポーネントを、スロットによって連続して表示することができる。別の例において、スロットの最大合計持続時間が45秒であるとスロットが指定する場合、選択されるデジタルコンポーネントすべての持続時間合計が45秒以下になるまで、および、そうならない限り、任意の数のデジタルコンポーネントをスロット内での表示のために選択することができる。別の例として、最大3つのデジタルコンポーネントをスロット内で提供することができること、および、スロットの最大合計持続時間が45秒であることなどの、両方の制約をスロットが指定する場合、3つ以下のデジタルコンポーネントを、スロットによって連続して表示することができ、かつ、最大3つのデジタルコンポーネントを、3つのデジタルコンポーネントの持続時間の合計が45秒以下であるように、選択することができる。
【0016】
特定の実施態様に応じて、デジタルコンポーネントを提示するための1つまたは複数のスロットがあり得る。1つの例示的な実施態様において、スロットは、単一のデジタルコンポーネントを収容することができるが、他の実施態様においては、スロットは、2つ以上のデジタルコンポーネントを収容することができる。
【0017】
デジタルコンポーネントの持続時間は様々であり得る。上述したように、クライアントデバイスへの送達のためにデジタルコンポーネントを選択する既存の技法は、概して、スロット中にクライアントデバイス上に提示することができるデジタルコンポーネントの合計数を最大化し、結果として、より短い持続時間のデジタルコンポーネントが(より長い持続時間の他のデジタルコンポーネントと比較して)不均衡に選択されることになる。より長い持続時間を有するデジタルコンポーネントを選択しようとし、デジタルコンポーネントの合計数を最大化しようとしない他の既存の技法は、結果として、より長い持続時間のデジタルコンポーネントが不均衡に選択されるようにする。いずれにせよ、既存の選択戦略は、特定の持続時間を有するデジタルコンポーネントが選択される傾向のバイアスをもたらす。対照的に、本明細書に記載されている技法および方法は、特定のコンテンツに含まれるスロット内での表示のための、異なる持続時間のデジタルコンポーネントの均等な/均衡のとれた選択を可能にする。本明細書に記載されている技法は、デジタルコンポーネントの持続時間だけでなく、デジタルコンポーネントによって課される制約、および、デジタルコンポーネントがその中で提供されることになるスロットによって課される制約に関係する他の属性にも基づいて、デジタルコンポーネントを選択することによってこれを達成する。いくつかの実施態様において、また本明細書により詳細に記載するように、本明細書に記載されている技法は、(1)スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数、および、(2)スロットの合計持続時間などのスロットに関係する様々な要因、ならびに、(1)デジタルコンポーネントの持続時間、(2)スロット内の利用可能な位置の中からの特定の位置においてデジタルコンポーネントが提供される必要があるかどうかを指定する、デジタルコンポーネントに対する位置要件、(3)デジタルをスロット内で提供することができる回数、(4)デジタルコンポーネントのタイプ(たとえば、ビデオまたはオーディオデジタルコンポーネント)、および(5)クライアントデバイス上でデジタルコンポーネントを提示する重要性を示すデジタルコンポーネントの優先度などの、デジタルコンポーネントに関連する要因に基づいて、デジタルコンポーネントのセット中の各デジタルコンポーネントに関するスコアを生成する。結果もたらされる、各デジタルコンポーネントに関するスコアは、スロット内でのデジタルコンポーネントの提供が、異なる持続時間のデジタルコンポーネントの均衡のとれた公平な配信を維持するかどうかの可能性を表す。たとえば、デジタルコンポーネントに対するより高いスコアは、デジタルコンポーネントの配信がデジタルコンポーネントの均衡のとれた/公平な配信をもたらす可能性がより高いことを示し、一方、デジタルコンポーネントに対するより低いスコアは、デジタルコンポーネントの配信がデジタルコンポーネントの均衡のとれた/公平な配信をもたらす可能性がより低いことを示す。
【0018】
デジタルコンポーネントのセット中のデジタルコンポーネントに関して生成されるスコアに基づいて、1つまたは複数のデジタルコンポーネント(たとえば、最高スコアを有するもの)が、クライアントデバイス上で提示されているコンテンツに含まれるスロット中での表示のために選択され、提供される。たとえば、スロットは、様々な持続時間のデジタルコンポーネントの異なる組合せ(またはセット)を収容することができる。デジタルコンポーネントの異なる組合せの各々は、各組合せに含まれるデジタルコンポーネントのスコアに基づく合計スコア(たとえば、それらのデジタルコンポーネントのスコアの和)を有することができる。いくつかの実施態様において、最高の合計スコア(グローバルスコアとしても参照される)を有する組合せが、スロットに対して選択される。
【0019】
これらの特徴および追加の特徴について、図1図4を参照しながら以下でさらに説明する。
【0020】
図1は、デジタルコンテンツおよびデジタルコンポーネントがクライアントデバイスに配信され、提示される例示的な環境100である。例示的な環境100は、ネットワーク110を含む。ネットワーク110は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、またはそれらの組合せを含み得る。ネットワーク110はまた、任意のタイプのワイヤードおよび/もしくはワイヤレスネットワーク、衛星ネットワーク、ケーブルネットワーク、Wi-Fiネットワーク、モバイル通信ネットワーク(たとえば、3G、4G、5Gなど)、またはそれらの任意の組合せも含み得る。ネットワーク110は、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、または他のタイプのプロトコルなど、パケットベースおよび/またはデータグラムベースのプロトコルを含む、通信プロトコルを利用することができる。ネットワーク110は、スイッチ、ルータ、ゲートウェイ、アクセスポイント、ファイアウォール、基地局、中継器、またはそれらの組合せなど、ネットワーク通信を容易にし、かつ/またはネットワークのためのハードウェア基礎を形成する、いくつかのデバイスをさらに含み得る。ネットワーク110は、クライアントデバイス150、コンテンツデータベース160およびコンテンツ配信システム140を接続する。
【0021】
クライアントデバイス150は、ネットワーク110を介してリソースを要求し、受信することが可能な電子デバイスである。例示的なクライアントデバイス150は、パーソナルコンピュータ、タブレットデバイス、ウェアラブルデバイス、デジタルアシスタントデバイス(たとえば、スマートスピーカ)、モバイル通信デバイス、およびネットワーク110を介してデータを送ることおよび受信することができる他のデバイスを含む。クライアントデバイス150は、典型的には、ネットワーク110を介したデータの送受信を容易にするために、ウェブブラウザなどのユーザアプリケーションを含むが、クライアントデバイス150によって実行されるネイティブアプリケーションは、ネットワーク110を介したデータの送受信を容易にすることもできる。たとえば、クライアントデバイス150Aは、ビデオストリーミングアプリケーション152を実行する例示的なスマートフォンデバイスである。いくつかの実施態様において、クライアントデバイス150によって受け入れられる入力は、クライアントデバイスのマイクロフォンを通じて受け取られるオーディオ(たとえば、音声)入力を含む。同様に、クライアントデバイス150によって提供される出力は、クライアントデバイスの一部であるスピーカを使用して提示されるオーディオ(たとえば、合成音声)出力とすることができる。
【0022】
クライアントデバイス150は、ネットワーク110を通じてコンテンツ配信システム140に送信されるコンテンツ要求112を生成する。たとえば、クライアントデバイス150Aは、ヘッダおよびペイロードデータを含むパケット化データ要求の形態のコンテンツ要求112を生成することができる。コンテンツ要求112は、そこからコンテンツが要求されているサーバの名前(もしくはネットワークロケーション)、要求側デバイス(たとえば、クライアントデバイス150)の名前(もしくはネットワークロケーション)、および/または要求に応答して提供された1つまたは複数のコンテンツを選択するためにコンテンツ配信システム140が使用することができる情報などの特徴を指定するイベントデータを含むことができる。コンテンツ要求112は、クライアントデバイス150によって、ネットワーク110(たとえば、電気通信ネットワーク)を介してコンテンツ配信システム140のサーバに伝送される。
【0023】
コンテンツ要求112は、クライアントデバイスのユーザが提供した情報、コンテンツ要求112がサブミットされた州もしくは地域を示す地理的情報、または要求されたコンテンツが表示されることになる環境についてのコンテキストを提供する他の情報(たとえば、コンポーネント要求の時刻、コンポーネント要求の曜日、モバイルデバイスもしくはタブレットデバイスなどの、要求されたコンテンツが表示されることになるデバイスのタイプ)などの、他の情報に関係するイベントデータを含むことができる。コンテンツ要求112は、たとえば、パケット化されたネットワークを介して伝送され得、コンテンツ要求112自体は、ヘッダとペイロードデータとを有するパケット化データとしてフォーマット化され得る。ヘッダは、パケットの宛先を指定することができ、ペイロードデータは、上記で論じた情報のいずれかを含むことができる。
【0024】
コンテンツ配信システム140は、コンテンツ要求112の受信および/またはコンテンツ要求112に含まれる情報の使用に応答して、コンテンツデータベース160から、クライアントデバイス150に提供されることになるコンテンツ(たとえば、ビデオまたはオーディオ)を選択する。いくつかの実施態様において、コンテンツデータベース160は、インデックス付けされている、数百万の利用可能なコンテンツを含む。各インデックスエントリは、対応するコンテンツを参照し、その対応するコンテンツに対して定義されている1つまたは複数のスロットを指定することができ、各スロットは、1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、コンテンツ内のロケーションである。いくつかの実施態様において、各インデックスエントリはまた、特定のコンテンツの1つまたは複数のスロットの各々の属性を指定するデータも含むことができる。たとえば、インデックスエントリは、1つまたは複数のスロット、1つまたは複数のスロットの各々のタイムスタンプ(たとえば、コンテンツの提示の始まりからの、スロットが始まる時間、および/または、コンテンツの提示の始まりからの、スロットが終わる時間を指定する)、および、スロットの各々の持続時間(Tとして参照される)を指定することができる。別の例において、各インデックスエントリは、1つまたは複数のスロットの各々に収容することができるデジタルコンポーネントの数(Nとして参照される)、および、1つまたは複数のスロットに対する1つまたは複数の位置要件をさらに含むことができる。
【0025】
たとえば、クライアントデバイス150Aが、デジタルコンポーネントの提供のためのスロットを含む、コンテンツデータベース160内の特定のコンテンツに対するコンテンツ要求112を生成する。コンテンツ配信システム140は、コンテンツ要求112の受信後、デジタルコンポーネントを提示するために必要とされるスロットの属性を指定するデータとともに、コンテンツデータベース160からの特定のコンテンツを提示するために必要とされるデータを含む応答114を生成する。いくつかの実施態様において、応答114は、コンテンツデータベース160内のコンテンツのURL(または別のリソース識別子)、ならびに、たとえば、各スロットのタイムスタンプ、1つまたは複数のスロットの各々の中に連続して提供することができるデジタルコンポーネントの最大数(N)、および、1つまたは複数のスロットの各々の持続時間(T)、および任意選択的に、スロット中に提示されることになるデジタルコンポーネントに対する位置要件などの、1つまたは複数のスロットの属性を含むことができる。応答114は、ネットワーク110を介してクライアントデバイス150Aに送信される。クライアントデバイス150Aは、たとえば、クライアントデバイス150A上で作動するビデオストリーミングアプリケーション152を介してコンテンツをレンダリングすることによって特定のコンテンツを提供するために、応答114内で受信されるデータを使用する。クライアントデバイス150Aはまた、デジタルコンポーネントを提示するために、スロットの属性を指定するデータも使用する。たとえば、応答114に含まれるスロットの属性を指定するデータは、スロットおよびスロットの開始(および/または終了)タイムスタンプを定義する。データは、スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの数が3であること、すなわち、N=3をさらに定義することができる。データは、スロットの持続時間Tが60秒であること、すなわち、T=60秒をさらに定義することができる。
【0026】
いくつかの実施態様において、クライアントデバイス150Aは、応答114の受信後、デジタルコンポーネントを提供するためのスロットの属性を指定するデータに基づいて、デジタルコンポーネントに対する要求を生成する。特定の実施態様に応じて、クライアントデバイスは、N個のデジタルコンポーネントに対する単一の要求を生成するか、または、単一のデジタルコンポーネントに対するN個の要求を生成するかのいずれかとすることができる。上記の例を続けると、クライアントデバイス150Aは、スロット中に提供されるべきデジタルコンポーネントに対する3つの別個の要求116a、116bおよび116cを生成する。コンテンツ配信システム140は、要求116a、116bおよび116cの各々の受信後、デジタルコンポーネントdc1、dc2およびdc3を選択し、各応答がそれぞれデジタルコンポーネントdc1、dc2およびdc3を含むように、それぞれ応答118a、118bおよび118cを生成する。応答118a、118bおよび118cは、クライアントデバイス150Aに送信される。クライアントデバイス150Aは、スロットのタイムスタンプにおいてコンテンツの表示を中断し、応答118a、118b、および118cに含まれていたデジタルコンポーネントdc1、dc2およびdc3を連続して表示する。代替的に、別個の要求116および応答118が生成される必要がないように、N個のデジタルコンポーネント、または、N個のデジタルコンポーネントのリソース識別子(たとえば、URL)を、応答114とともに提供することができる。これには、要求116および応答118に必要とされる追加のネットワーク通信に必要な帯域幅およびリソースが低減されるという利点がある。
【0027】
いくつかの実施態様において、デジタルコンポーネントは、デジタルコンポーネントの持続時間、デジタルコンポーネントの優先度などの、異なる属性によって特徴付けることができる。たとえば、デジタルコンポーネント提供者130は、デジタルコンポーネントのコンテキストまたはデジタルコンポーネント配信戦略に基づいて変化し得る異なる持続時間のデジタルコンポーネントを提供および/または生成することができる。たとえば、デジタルコンポーネントの持続時間は、15秒、30秒または40秒とすることができる。
【0028】
いくつかの実施態様において、各デジタルコンポーネントは、デジタルコンポーネントの送達およびクライアントデバイス上でのデジタルコンポーネントの提示の重要性を表す、関連する優先度pを有する。いくつかの実装形態では、デジタルコンポーネントの優先度はデジタルコンポーネント提供者130によって設定される。たとえば、デジタルコンポーネント提供者130は、特定の製品をプロモーションするためのキャンペーンを開始し得る。キャンペーンを促進するために、デジタルコンポーネント提供者130は、特定の製品にコンテキスト的に関係する複数のデジタルコンポーネントを提供することができる。キャンペーンを迅速に促進するために、デジタルコンポーネント提供者130は、キャンペーンのデジタルコンポーネントに優先度を割り当てることができる。別の例において、デジタルコンポーネント提供者130は、特定のタイプのデジタルコンポーネントに対して優先度を割り当てることができる。たとえば、デジタルコンポーネント提供者130は、オーディオベースのデジタルコンポーネントと比較したときにより高い優先度を、ビデオベースのデジタルコンポーネントに割り当てることができる。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、各デジタルコンポーネントに関連付けられる優先度を受信した後、優先度に基づいて、クライアントデバイスへの送達のためのデジタルコンポーネントを選択する。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、各デジタルコンポーネントの優先度を計算することができる。たとえば、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネント提供者130によってコンテンツ配信システム140に支払われる金銭価値に基づいて、デジタルコンポーネントの優先度を設定することができる。別の例において、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントのコンテキストに基づいて、デジタルコンポーネントの選択および送達を優先順位付けすることができる。たとえば、クライアントデバイスのユーザによってアクセスされているデジタルコンテンツにコンテキスト的に関係するデジタルコンポーネントに、他のデジタルコンポーネントと比較してより高い優先度を割り当てることができる。そのような実施態様において、コンテンツ配信システム140は、より高い優先度を有するデジタルコンポーネントを配信のために選択するか、または、当該デジタルコンポーネントに(選択を目的として)より高い重みを提供する。たとえば、第1のタイプのデジタルコンポーネントが第2のタイプのデジタルコンポーネントと比較してより高い優先度を有する、2つのタイプのデジタルコンポーネントが存在すると仮定する。コンテンツ配信システム140は、優先度に基づいてデジタルコンポーネントを選択する(またはその選択を重み付けする)ため、コンテンツ配信システム140は、第2のタイプのデジタルコンポーネントと比較して、第1のタイプのデジタルコンポーネントを配信のために選択する可能性がより高い。
【0029】
クライアントデバイス上でデジタルコンポーネントを表示している間、コンテンツ配信システム140およびデジタルコンポーネント提供者130は、送達およびクライアントデバイス上での表示のためにデジタルコンポーネントが公平に選択されることを所望する場合がある。たとえば、スロットが45秒の持続時間を有し、すなわち、T=45秒であり、スロットに含むことができるデジタルコンポーネントの合計数が3である、すなわち、N=3であると仮定する。コンテンツ配信システム140が、持続時間が15秒、30秒および40秒のデジタルコンポーネントの在庫を有するとさらに仮定する。優先度などの他の要因がデジタルコンポーネントの選択について考慮されないと一時的に仮定すると、以下の表1は、スロット内での提示のために提供されることになるデジタルコンポーネントの可能な選択構成を示す。
【0030】
【表1】
表1は、45秒の持続時間のスロットが異なる持続時間のデジタルコンポーネントを収容することができることを示しており、表の各行は、スロットのために選択されているデジタルコンポーネントの組合せを表す。たとえば、コンテンツ配信システム140は、(1)40秒の持続時間を有する単一のデジタルコンポーネントを選択するか、(2)30秒の持続時間を有する単一のデジタルコンポーネントを選択するか、(3)15秒の持続時間を有する3つのデジタルコンポーネントを選択するか、または(4)2つのデジタルコンポーネントのうちの第1のデジタルコンポーネントが15秒の持続時間を有し、2つのデジタルコンポーネントのうちの第2のデジタルコンポーネントが30秒の持続時間を有するように2つのデジタルコンポーネントを選択することができる。
【0031】
上述したように、デジタルコンポーネントを選択する既存の技法は、スロット中に提示することができるデジタルコンポーネントの数を最大化することを模索するか、または、より長い持続時間を有するデジタルコンポーネントの選択を最大化することを模索するかのいずれかである。いずれにせよ、その選択戦略の結果として、それぞれより短い持続時間またはより長い持続時間のデジタルコンポーネントの選択が不均衡/不公平になる。図2および図3を参照して本明細書においてさらに説明される技法および方法は、上述した問題を軽減するのを助ける。
【0032】
図2は、デジタルコンポーネントの公平な選択のための例示的なプロセス200の流れ図である。プロセス200の動作は、クライアントデバイス上での提示のためのデジタルコンポーネントを選択するために、たとえば、コンテンツ配信システム140によって実施され得る。プロセス200の動作はまた、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令として実装されてもよく、命令の実行は、1つまたは複数のデータ処理装置にプロセス200の動作を実施させ得る。
【0033】
プロセス200は、特定のスロット内に連続して表示されることになるデジタルコンポーネントの提供を参照して下記に説明されているが、本明細書に提示されている技法および方法は、複数のスロット(連続していてもよく、またはしていなくてもよい)内での提示のためのデジタルコンポーネントを提供するために実施されてもよい。
【0034】
複数のデジタルコンポーネントが識別される(210)。デジタルコンポーネント提供者130が、配信およびクライアントデバイス上での表示のための複数のデジタルコンポーネントを提供する。クライアントデバイス150にデジタルコンポーネントを配信するコンテンツ配信システム140は、適切であると考えられる限り、複数のデジタルコンポーネント提供者130からクライアントデバイスに配信するための複数のデジタルコンポーネントを受信することができる。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、クライアントデバイスに提供することができる、異なるデジタルコンポーネント提供者130のデジタルコンポーネントのカタログ/在庫(またはリスト)にアクセすることができる。たとえば、コンテンツ配信システム140は、各デジタルコンポーネント提供者130について、コンポーネント提供者130によって識別されたデジタルコンポーネント、および、それらのデジタルコンポーネントの対応するリソースロケーション/URLのリストを維持することができる。
【0035】
コンテンツ配信システム140は、特定のコンテンツのスロット内での表示のために提供することができるデジタルコンポーネントの最大数N、および、N個の利用可能なスロットの合計持続時間を指定する合計時間Tを決定する(220)。いくつかの実施態様において(また、図1を参照して上述したように)、クライアントデバイス150上での表示のために提供されることになる特定のコンテンツについて、コンテンツ配信システム140は、その特定のコンテンツに対して定義されている、1つまたは複数のスロットの属性/パラメータを提供する、(図1を参照して上述されている)特定のコンテンツに対応するインデックスエントリにアクセスする。したがって、コンテンツ配信システム140は、インデックスエントリへのアクセスに基づいて、特定のコンテンツのスロット内での提示のために提供することができるデジタルコンポーネントの最大数N、スロットの持続時間(T)およびスロットに対する1つまたは複数の位置要件を含む、特定のスロットの属性を決定する。
【0036】
コンテンツ配信システム140は、複数のデジタルコンポーネントの各々に関するスコアを生成する(230)。そのような実施態様において、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの持続時間、デジタルコンポーネントのコンテキストまたはデジタルコンポーネントのタイプ(たとえば、オーディオまたはビデオのみのデジタルコンポーネント)などの異なる特性のデジタルコンポーネントの均衡のとれた公平な配信を維持する、複数のデジタルコンポーネントの各々に関するスコアを生成する。スコアは、(i)デジタルコンポーネントの持続時間、(ii)コンテンツ配信システムによって決定されるものとしてのデジタルコンポーネントの優先度、(iii)デジタルコンポーネントの満足率、(iv)デジタルコンポーネントの位置要件、(v)制約を所与としてデジタルコンポーネントをスロット内に配置することができる回数に基づく。各デジタルコンポーネントに関するスコアは、デジタルコンポーネントがスロット内に現れることになる可能性を表す。他の利用可能なデジタルコンポーネントと比較してより高いスコアは、デジタルコンポーネントがスロット内に現れることになる可能性がより高いことを示す。他の利用可能なデジタルコンポーネントと比較してより低いスコアは、デジタルコンポーネントがスロット内に現れることになる可能性がより低いことを示す。各デジタルコンポーネントに関するスコアの生成は、図3を参照して下記にさらに説明する。
【0037】
コンテンツ配信システム140は、生成されているスコアに基づいてデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する(240)。いくつかの実施態様において、複数のデジタルコンポーネントの各々に関する、生成されているスコアに基づいて、コンテンツ配信システム140は、残りのデジタルコンポーネントと比較して最高のスコアを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する。たとえば、デジタルコンポーネント提供者130が、コンテンツ配信システム140がそこからデジタルコンポーネントを選択し、クライアントデバイスに配信する100個のデジタルコンポーネントを有すると仮定する。100個のデジタルコンポーネントの各々について、コンテンツ配信システム140は、スコアを生成し、最高のスコアを有する1つまたは複数のデジタルコンポーネント(デジタルコンポーネントの第1のセットとして参照される)を選択する。
【0038】
いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、第1のセット内の選択されているデジタルコンポーネントの各々の個々のスコアを合計することによって計算されるグローバルスコアを最大化する選択プロセスを使用して、デジタルコンポーネントの第1のセットを選択する。選択プロセスは、1つまたは複数の制約を含むことができる。たとえば、選択プロセスは、選択されるデジタルコンポーネントの合計持続時間がスロットの持続時間以下になり、結果、選択されるデジタルコンポーネントを連続して表示するのに必要とされる持続時間がスロット持続時間を超えないように、デジタルコンポーネントを選択することができる。別の例において、選択プロセスは、各選択されるデジタルコンポーネントの位置要件を満たすように、デジタルコンポーネントを選択することができる。
【0039】
スロットのデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する別の手法は、位置要件、スロットの最大持続時間、およびデジタルコンポーネントの持続時間などの制約に基づいて、デジタルコンポーネントの複数のセットを選択することである。デジタルコンポーネントの複数のセットが存在することを受けて、コンテンツ配信システム140は、それらのセットを構成するデジタルコンポーネントのスコアに基づいてデジタルコンポーネントのセットの各々の合計スコアを計算することができる。最後に、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの複数のセットの中から最高のグローバルスコアを有するデジタルコンポーネントのセットを第1のセットとして選択することができる。たとえば、コンテンツ配信システム140は、1つまたは複数の制約および位置要件に基づいて、デジタルコンポーネントのすべての可能な組合せを生成するために、総当たり手法を実施することができる。コンテンツ配信システム140は、次いで、デジタルコンポーネントの組合せの各々に関するグローバルスコアを生成し、最高のグローバルスコアを有する組合せを第1のセットとして選択することができる。
【0040】
いくつかの実施態様において、上記スコア、および、選択されるデジタルコンポーネントがクライアントデバイス上に提示されようとしているスロットの持続時間に基づいて選択されるデジタルコンポーネントの各々の合計持続時間によって、デジタルコンポーネントの第1のセットの濃度が決定される。たとえば、クライアントデバイス上にコンテンツを提示している間のスロットの持続時間が60秒であると仮定する。コンテンツ配信システム140は、40秒の持続時間を有する、生成されている最高のスコアを有するデジタルコンポーネント(たとえば、dc1)を選択する。別のデジタルコンポーネントを選択している間、コンテンツ配信システム140は、この場合は20秒である、デジタルコンポーネントdc1の提示後に残っているスロットの持続時間を計算することができる。コンテンツ配信システム140は、次いで、2番目に高いスコアを有し、スロットの残りの時間内に収容することができるデジタルコンポーネントを選択し、または新たなデジタルコンポーネントのスコアを生成し、最大数のデジタルコンポーネントがスロットに対して選択されるまで、新たに生成されたスコアおよび以前に生成されているスコアのスコアからデジタルコンポーネントを選択することができる。
【0041】
コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの第1のセットをクライアントデバイスに提供する(250)。生成されているスコアに基づいてデジタルコンポーネントの第1のセットを選択した後、コンテンツ配信システムは、クライアントデバイス上での提示のための選択されているデジタルコンポーネントを各々が含む、クライアントデバイスからのデジタルコンポーネントに対する要求の各々に対する応答を生成する。たとえば、コンテンツ配信システム140は、要求116a、116bおよび116cの各々の受信後、デジタルコンポーネントdc1、dc2およびdc3を選択し、各応答がそれぞれデジタルコンポーネントdc1、dc2およびdc3を含むように、応答118a、118bおよび118cを生成する。応答118a、118bおよび118cは、クライアントデバイス150Aに送信され、クライアントデバイス150Aにおいて、それらは特定のコンテンツの提示中にスロット内で表示される。
【0042】
いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントに対するN個の要求を受信した後、N個よりも少ないデジタルコンポーネントを選択することができる。たとえば、コンテンツ配信システム140は、要求116a、116bおよび116cの各々の受信後、デジタルコンポーネントdc1およびdc2を選択し、それぞれデジタルコンポーネントdc1およびdc2を含む2つの応答118aおよび118bを生成する。デジタルコンポーネントの最大数(N)が上限と考えられること、および、N個以下のデジタルコンポーネントをスロット内で提示することができること(および、N個よりも少ないデジタルコンポーネントをスロット内で提示することができること)に留意されたい。
【0043】
図3は、図2の動作230を参照して説明されているような、複数のデジタルコンポーネントの各々に関するスコアを生成する例示的なプロセスの流れ図である。プロセス300の動作は、クライアントデバイス上での提示のためのデジタルコンポーネントを選択するために、たとえば、コンテンツ配信システム140によって実施され得る。プロセス300の動作はまた、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令として実装されてもよく、命令の実行は、1つまたは複数のデータ処理装置にプロセス300の動作を実施させ得る。
【0044】
コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化する(310)。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの各々の持続時間に基づいて、デジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化する。図1および図2を参照して説明したように、デジタルコンポーネント提供者130は、複数のデジタルコンポーネントを作成し、デジタルコンポーネントをクライアントデバイスに送達/提供するためにコンテンツ配信システム140にとって利用可能にすることができる。たとえば、デジタルコンポーネントは、15秒、30秒または45秒などの3つの長さのものとすることができる。したがって、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの3つのグループ/クラス、すなわち、15秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントの1つのグループ/クラス、30秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントの別のグループ/クラス、および、45秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントの別のグループ/クラスを生成することができる。
【0045】
いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントの持続時間に関して定義される特定の基準に基づいて、デジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化することができる。いくつかの実施態様において、基準は、システムの設計者および/またはユーザによって設定される粒度のレベルに基づくことができる。たとえば、細かく調整されたクラスの適格性基準は、20~25秒、すなわち、20秒よりも長く25秒よりも短い持続時間を有するすべてのデジタルコンポーネントを含むことができるクラスを定義することができる。比べて、粗い分類は、15~30秒、すなわち、15秒よりも長く30秒よりも短い持続時間を有するすべてのデジタルコンポーネントを含むことができるクラスを定義することができる。
【0046】
コンテンツ配信システム140は、複数のクラスの各々の位置要件を決定する(320)。いくつかの実施態様において、デジタルコンポーネント提供者130は、特定のデジタルコンポーネントを、スロット内で、他のデジタルコンポーネントに対して特定のロケーションに配置することを所望する場合がある。たとえば、デジタルコンポーネント提供者130が、以下の2つのクラス、すなわち、(i)15秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスAとして参照される)、および(ii)30秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスBとして参照される)に属するデジタルコンポーネントを提供すると仮定する。クラスBに属するデジタルコンポーネントがスロット内のデジタルコンポーネントの最初の位置または最後の位置のいずれでもない位置においてクライアントデバイス110上で提示されることを、デジタルコンポーネント提供者130が所望する場合、デジタルコンポーネント提供者130は、位置要件をアサートする。別の例において、デジタルコンポーネントに対する位置要件は、コンテンツ配信システム140によって、クライアントデバイスのユーザによってアクセスされるデジタルコンポーネントおよびデジタルコンテンツの特性に基づいて生成することができる。たとえば、コンテンツ配信システム140が、ユーザによってアクセスされるデジタルコンテンツのコンテキストに基づいて、4つのデジタルコンポーネントを送達およびクライアントデバイス上での表示のために選択する。コンテンツ配信システム140は、連続して提示されるときに、2つのデジタルコンポーネントと比較して、ユーザにとってより大きい重要性を有する、4つのデジタルコンポーネントのうちの2つが別個に提示されるとさらに決定することができ、したがって、デジタルコンポーネントに対する位置要件が生成される。
【0047】
さらに別の例において、スロット内のデジタルコンポーネントに対する位置要件は、コンテンツ配信システム140がスロットのデジタルコンポーネントをどのように取得するかに基づく。たとえば、コンテンツ配信システム140は、T=45秒およびN=3を有するスロット内に表示されることになる第1のデジタルコンポーネントが、オークションなどのリアルタイム入札プロセスを通じて取得される必要があることを指定することができる。そのような入札プロセスを介して選択されるデジタルコンポーネントは、30秒の持続時間を有すると仮定する。そのような状況において、30秒のデジタルコンポーネントに対する位置要件は、そのデジタルコンポーネントが最初に表示される必要があるということである。
【0048】
いくつかの実施態様において、デジタルコンポーネント提供者130は、コンテンツ配信システム140が、デジタルコンポーネント、デジタルコンポーネントの各々のそれぞれの位置要件を、それぞれのデジタルコンポーネントの他の属性とともに保持するカタログ/在庫にアクセスすることを可能にすることができる。コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントに関するスコアを生成しながら、カタログ/在庫にアクセスして、デジタルコンポーネントのそれぞれの位置要件にアクセスすることができる。コンテンツ配信システムは、特定のクラスからのデジタルコンポーネントをスロット内に含めることができる回数を決定する(330)。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、(i)スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数N、(ii)スロットの合計持続時間を指定する時間T、および(iii)クラスに対する位置要件に基づいて、特定のクラスからのデジタルコンポーネントをスロット内に含めることができる回数を決定する。これは、以下の例を使用して例示される。
【0049】
たとえば、スロットが60秒の持続時間を有し(T=60秒)、最大3つのデジタルコンポーネントを収容することができる(N=3)と仮定する。また、スロットにとって利用可能であるデジタルコンポーネントが、デジタルコンポーネントの以下の2つのクラス、すなわち、(i)15秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスAとして参照される)、および(ii)30秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスBとして参照される)に属すると仮定する。さらに、デジタルコンポーネント提供者130が、クラスBからのデジタルコンポーネントを、スロット内の最初のデジタルコンポーネントまたは最後のデジタルコンポーネントとして配置することができないことを指定する、クラスBの位置要件を有すると仮定する。そのような状況において、コンテンツ配信システム140は、以下の順序においてデジタルコンポーネントを選択することができる。
【表2】
【0050】
上記の例において、デジタルコンポーネントは、クラスBに対する位置要件に基づいて選択される。この例において、コンテンツ配信システム140は、クラスBからの1つのデジタルコンポーネントをスロットに(たとえば、第2の位置において)含めることができ、クラスAからの2つのデジタルコンポーネントをスロットに(たとえば、第1の位置および第3の位置において)含めることができると判定する。
【0051】
別の例において、スロットが75秒の持続時間を有し(T=75秒)、最大3つのデジタルコンポーネントを収容することができる(N=3)と仮定する。また、スロットにとって利用可能であるデジタルコンポーネントが、デジタルコンポーネントの以下の2つのクラス、すなわち、(i)15秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスAとして参照される)、および(ii)30秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラス(クラスBとして参照される)に属すると仮定する。さらに、デジタルコンポーネント提供者130が、クラスBからのデジタルコンポーネントを、スロット内の最初のデジタルコンポーネントとして配置することができないことを指定する、クラスBの位置要件を有すると仮定する。そのような状況において、コンテンツ配信システム140は、以下の順序においてデジタルコンポーネントを選択することができる。
【表3】
【0052】
この例において、デジタルコンポーネントは、クラスBに対する位置要件に基づいて選択される。この例において、コンテンツ配信システム140は、クラスBからの2つのデジタルコンポーネントをスロットに(たとえば、第2の位置および第3の位置において)含めることができ、クラスAからの1つのデジタルコンポーネントをスロットに(たとえば、第1の位置において)含めることができると判定する。
【0053】
コンテンツ配信システム140は、持続時間係数を計算する(340)。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、各デジタルコンポーネントの持続時間係数を、特定のクラスからのデジタルコンポーネントをスロットに含めることができる回数(上記の動作140において決定されるような)の逆数として計算する。上記の例から続けると、クラスBからのデジタルコンポーネントを第2の位置および第3の位置においてスロットに含めることができ、以てクラスBからのデジタルコンポーネントが2回含まれる場合、クラスBのデジタルコンポーネントの持続時間係数は1/2である。同様に、クラスAのデジタルコンポーネントの持続時間係数は1である(クラスAからのコンポーネントは1回しか選択され得ず、1の逆数は1であるため)。
【0054】
コンテンツ配信システム140は、デジタルコンポーネントが属するクラスの優先度値、満足率、および、計算されている持続時間係数に基づいて、複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについてスコアを生成する(350)。いくつかの実施態様において、優先度値は、コンテンツ配信システム140によって、(図1および図2を参照して上述したように)各デジタルコンポーネントまたはデジタルコンポーネントの各クラスについて決定される。いくつかの実施態様において、満足率は、クライアントデバイスへの提供のために利用可能である特定の持続時間のデジタルコンポーネントの合計数に対する、クライアントデバイスに以前に提供されている特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す。いくつかの実施態様において、満足率は、下記にさらに説明するように、デジタルコンポーネントの各クラスについて計算される。
【0055】
各クラスについて、コンテンツ配信システム140は、クライアントデバイスに提供されるべきであるクラスのデジタルコンポーネントの目標数を決定する。たとえば、コンテンツ配信システム140が、配信のための100個のデジタルコンポーネントを有し、結果、15秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラスAに属する50個のデジタルコンポーネント、および、30秒の持続時間を有するデジタルコンポーネントのクラスBに属する他の50個のデジタルコンポーネントが存在すると仮定する。この例において、コンテンツ配信システム140は、クライアントデバイスに提供されるべきであるクラスAのデジタルコンポーネントの目標数が50であり、クライアントデバイスに提供されるべきであるクラスBのデジタルコンポーネントの目標数が50であると決定する。
【0056】
各クラスについて、コンテンツ配信システム140は、クライアントデバイスに以前に提供されているデジタルコンポーネントの数を決定する。いくつかの実施態様において、コンテンツ配信システム140は、(たとえば、クラスのデジタルコンポーネントが提供されるたびに各クラスのカウンタをインクリメントすることによって)クライアントデバイスに以前に提供されている各クラスのデジタルコンポーネントの数を維持する。そのような実施態様において、コンテンツ配信システムは、特定のクラスのカウンタの値にアクセスすることによって、クライアントデバイスに以前に提供されているデジタルコンポーネントの数を決定する。たとえば、コンテンツ配信システム140は、クラスAからの40個のデジタルコンポーネントおよびクラスBからの15個のデジタルコンポーネントをすでに選択し、クライアントデバイス150に送達していると仮定する。この例において、コンテンツ配信システム140は、クライアントデバイスに以前に提供されているクラスAのデジタルコンポーネントの数が40であり、クライアントデバイスに以前に提供されているクラスBのデジタルコンポーネントの数が15であると決定する。この例において、まだ提供されていないデジタルコンポーネントの数は、クラスAについては10であり、クラスBについては35である。コンテンツ配信システム140は、下記に示すように、(i)クライアントデバイスにすでに送達されており、表示されているクラスのデジタルコンポーネントの数、および(ii)クラスのデジタルコンポーネントの目標数を使用して満足率を計算する。
【0057】
満足率クラス=(送達済みのデジタルコンポーネントの数)クラス/(デジタルコンポーネントの目標数)クラス
実施態様に応じて、満足率は、クラスのデジタルコンポーネントの数およびクラスのデジタルコンポーネントの目標数に基づく分数もしくは百分率または任意の他の表現とすることができる。いくつかの実施態様において、満足率は、特定の持続時間にわたってクライアントデバイスに送達されているデジタルコンポーネントの数に基づくことができる。そのような実施態様において、満足率は、(i)ある時間期間内でデジタルコンポーネントのクラスにかかわらず送達されているデジタルコンポーネントの数、および(ii)同じ時間期間内でデジタルコンポーネントのクラスにかかわらず送達されているはずであるデジタルコンポーネントの期待数に基づくことができる。たとえば、数(X送達済み)のデジタルコンポーネントが時間期間t内にデジタルコンポーネントのクラスにかかわらずクライアントデバイスに送達されており、同じ時間期間t内にデジタルコンポーネントのクラスにかかわらず送達されているはずであるデジタルコンポーネントの期待数が(X期待)であると仮定すると、満足率は、以下のように表現することができる。
【0058】
満足率=(X送達済み*t)/(X予測*t)
コンテンツ配信システムは、デジタルコンポーネントが属するクラスの(i)優先度値、(ii)満足率、および(iii)計算されている持続時間係数に基づいて、各デジタルコンポーネントに関するスコアを生成する。これは、以下の式を使用して表現することができる。
【0059】
V(p,d,s)=F(p)G(d)H(s)
式中、関数Vは、デジタルコンポーネントの優先度p、持続時間係数dおよび満足率rによってパラメータ化される。関数F、GおよびHは、それらのそれぞれの入力、すなわちp、dおよびsをマッピングし、スコアを生成するために使用することができるそれらのそれぞれの入力の各々の値を生成する。たとえば、関数Gは、複数のクラスにまたがるデジタルコンポーネントの公平な配信を促進するためにデジタルコンポーネントのクラスに基づいてデジタルコンポーネントを特性化する関数とすることができる。プロセス300のステップ310を参照して以前に言及したように、デジタルコンポーネントのクラスは、デジタルコンポーネントの持続時間に基づく。しかしながら、特定の実施態様に応じて、クラスは、デジタルコンポーネントの優先度、位置係数、満足率、および/またはコンテキストなどの1つまたは複数の特徴に基づいてもよい。関数FおよびHは、関数FおよびHの生成される値が、デジタルコンポーネントの公平な配信を促進することができるように、線形的にまたは非線形的に、デジタルコンポーネントの優先度pおよび満足率sを操作して値の空間に入れる関数とすることができる。たとえば、関数Fが優先度pに正比例する場合、関数Fによって生成される値は、高い優先度を有するデジタルコンポーネントについては、より低い優先度を有するデジタルコンポーネントについて関数Fによって生成される値と比較して、相対的により高い。別の例として、関数Hは、満足率sに従って、デジタルコンポーネントの送達が、送達されるべきであったデジタルコンポーネントの期待数を下回っている場合に、0.5よりも大きい値を生成し得る。同様に、関数Hは、満足率sに従って、デジタルコンポーネントの期待数よりも多い数のデジタルコンポーネントが送達された場合に、0.5よりも小さい値を生成し得る。いくつかの実施態様において、関数F、G、およびHは、それぞれの生成される値を計算しながら、スロットの持続時間、デジタルコンポーネントの持続時間およびデジタルコンポーネントの位置要件によって課される制約を考慮することができる。
【0060】
いくつかの実施態様において、これらの関数は、学習可能なパラメータを使用してさらにパラメータ化および/または定義することができる。たとえば、関数F、G、およびHは、学習可能なパラメータの値を調整することによる訓練を介して学習可能なパラメータを学習することができる機械学習モデルであってもよい。たとえば、関数Gは、持続時間係数dを入力として受け取り、デジタルコンポーネントのスコアを算出するために使用することができる予測値を生成するように構成されている機械学習モデルであってもよい。これらの関数は、システム設計者によって決定し、改変することができる。
【0061】
図4は、上記で説明された動作を実施するために使用され得る例示的なコンピュータシステム400のブロック図である。システム400は、プロセッサ410、メモリ420、記憶デバイス430、および入力/出力デバイス440を含む。構成要素410、420、430、および440の各々は、たとえば、システムバス450を使用して相互接続され得る。プロセッサ410は、システム400内での実行のために命令を処理することが可能である。いくつかの実装形態では、プロセッサ410はシングルスレッドプロセッサである。別の実装形態では、プロセッサ410はマルチスレッドプロセッサである。プロセッサ410は、メモリ420の中または記憶デバイス430上に記憶された命令を処理することが可能である。
【0062】
メモリ420はシステム400内に情報を記憶する。一実装形態では、メモリ420はコンピュータ可読媒体である。いくつかの実装形態では、メモリ420は揮発性メモリユニットである。別の実装形態では、メモリ420は不揮発性メモリユニットである。
【0063】
記憶デバイス430は、システム400のための大容量記憶を提供することが可能である。いくつかの実装形態では、記憶デバイス430はコンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装形態では、記憶デバイス430は、たとえば、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、ネットワークを介して複数のコンピューティングデバイスによって共有される記憶デバイス(たとえば、クラウド記憶デバイス)、またはいくつかの他の大容量記憶デバイスを含むことができる。
【0064】
入力/出力デバイス440は、システム400のための入力/出力動作を提供する。いくつかの実装形態では、入力/出力デバイス440は、ネットワークインターフェースデバイス、たとえば、Ethernetカード、シリアル通信デバイス、たとえば、およびRS-232ポート、ならびに/またはワイヤレスインターフェースデバイス、たとえば、および802.11カードのうちの1つまたは複数を含み得る。別の実装形態では、入力/出力デバイスは、入力データを受信し、出力データを周辺デバイス460、たとえば、キーボード、プリンタ、およびディスプレイデバイスに送信するように構成された、ドライバデバイスを含み得る。しかしながら、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、セットトップボックステレビジョンクライアントデバイスなどの他の実装形態も使用され得る。
【0065】
例示的な処理システムが図4で説明されているが、本明細書において説明された主題および機能的動作の実装形態は、他のタイプのデジタル電子回路構成で、あるいは、本明細書において開示された構造およびそれらの構造的均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくは、ハードウェアで、またはそれらのうちの1つまたは複数の組合せで実装され得る。
【0066】
本主題の実施形態および本明細書で説明する動作は、デジタル電子回路構成で、あるいは本明細書で開示する構造およびその構造的均等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアで、またはそれらのうちの1つまたは複数の組合せにおいて実装され得る。本明細書で説明する主題の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはデータ処理装置の動作を制御するために、(1つまたは複数の)コンピュータ記憶媒体上で符号化された、コンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装され得る。代替または追加として、プログラム命令は、データ処理装置による実行のための、好適な受信機装置への送信のために情報を符号化するために生成される、人工的に生成された伝搬信号、たとえば、機械生成された電気信号、光信号、または電磁信号上で符号化され得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくはデバイス、またはそれらのうちの1つまたは複数の組合せであり得るか、またはそれらに含まれ得る。その上、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝搬信号の中で符号化されたコンピュータプログラム命令のソースまたは宛先であり得る。コンピュータ記憶媒体はまた、1つまたは複数の別個の物理構成要素または媒体(たとえば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)であり得るか、またはそれらに含まれ得る。
【0067】
本明細書で説明する動作は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶デバイス上に記憶されたまたは他のソースから受信されたデータに対してデータ処理装置によって実施される動作として実装され得る。
【0068】
「データ処理装置」という用語は、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、または上記の複数のもの、もしくは上記のものの組合せを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、および機械を包含する。装置は、専用論理回路構成、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。装置はまた、ハードウェアに加えて、当該のコンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想機械、またはそれらのうちの1つまたは複数の組合せを構成するコードを含むことができる。装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング基盤およびグリッドコンピューティング基盤などの様々な異なるコンピューティングモデル基盤を実現することができる。
【0069】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られている)は、コンパイル型言語またはインタプリタ型言語、宣言型言語または手続き型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書かれ得、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、構成要素、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境において使用するのに好適な他のユニットとして、を含む任意の形態で展開され得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステムの中のファイルに対応し得るが、そうである必要はない。プログラムは、他のプログラムもしくはデータ(たとえば、マークアップ言語文書の中に記憶された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部分の中に、当該のプログラムに専用の単一のファイルの中に、または複数の協調ファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの部分を記憶するファイル)の中に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトに配置されるかもしくは複数のサイトにわたって分散され通信ネットワークによって相互接続される、複数のコンピュータ上で実行されるように展開され得る。
【0070】
本明細書で説明するプロセスおよび論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによってアクションを実施するために、1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラマブルプロセッサによって実施され得る。プロセスおよび論理フローは、専用論理回路構成、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によっても実施され得、装置は、それらとしても実装され得る。
【0071】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサの両方を含む。概して、プロセッサは、読取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリまたは両方から、命令およびデータを受信することになる。コンピュータの必須要素は、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、データを記憶するための1つまたは複数の大容量記憶デバイス、たとえば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクも含み、あるいは大容量記憶デバイスからデータを受信し、もしくはデータを転送し、または両方を行うように大容量記憶デバイスに動作可能に結合される。ただし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。その上、コンピュータは、ほんのいくつかの例を挙げれば、別のデバイス、たとえば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオもしくはビデオプレーヤ、ゲーム機、全地球測位システム(GPS)レシーバ、またはポータブル記憶デバイス(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)の中に組み込まれ得る。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するのに好適なデバイスは、例として、半導体メモリデバイス、たとえば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、たとえば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクを含む、すべての形態の不揮発性メモリ、不揮発性媒体、および不揮発性メモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路構成によって増補され得るか、または専用論理回路構成の中に組み込まれ得る。
【0072】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書で説明する主題の実施形態は、ユーザに情報を表示するための、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタなどのディスプレイデバイス、ならびに、キーボード、および、ユーザがコンピュータに入力を提供することができる、たとえば、マウスまたはトラックボールなどのポインティングデバイスを有するコンピュータ上で実装され得る。他の種類のデバイスも、ユーザとの対話を提供するために使用され得る。たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであってもよく、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、または触覚入力を含む任意の形態で受け取られてもよい。加えて、コンピュータは、文書をユーザによって使用されるデバイスに送信し、文書をそのデバイスから受信することによって、たとえば、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザから受信された要求に応答してウェブページをそのウェブブラウザに送信することによって、ユーザと対話することができる。
【0073】
本明細書で説明する主題の実施形態は、バックエンド構成要素、たとえば、データサーバを含む、またはミドルウェア構成要素、たとえば、アプリケーションサーバを含む、またはフロントエンド構成要素、たとえば、それを通じてユーザが本明細書で説明する主題の一実装形態と対話することができるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含む、または1つまたは複数のそのようなバックエンド構成要素、ミドルウェア構成要素、もしくはフロントエンド構成要素の任意の組合せを含む、コンピューティングシステムにおいて実装され得る。システムの構成要素は、たとえば、通信ネットワークなど、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信によって相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(たとえば、インターネット)、ならびにピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)を含む。
【0074】
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般に、互いに遠隔にあり、通常、通信ネットワークを通じて相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、コンピュータプログラムがそれぞれのコンピュータ上で実行し互いにクライアントサーバ関係を有することによって生じる。いくつかの実施形態では、サーバは、(たとえば、クライアントデバイスと対話するユーザにデータを表示するとともにそのユーザからユーザ入力を受信するために)データ(たとえば、HTMLページ)をクライアントデバイスへ送信する。クライアントデバイスにおいて生成されたデータ(たとえば、ユーザ対話の結果)は、サーバにおいてクライアントデバイスから受信され得る。
【0075】
本明細書は多くの特定の実装詳細を含むが、これらは任意の発明の範囲または特許請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ特定の発明の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において本明細書で説明されるいくつかの特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実施され得る。反対に、単一の実施形態の文脈において説明される様々な特徴はまた、複数の実施形態において別々に、または任意の好適な部分組合せにおいて実施され得る。その上、特徴はいくつかの組合せで働くものとして上記で説明されることがあり、当初はそのようなものとして特許請求されることさえあるが、特許請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、その組合せから削除することができ、特許請求される組合せは、部分組合せまたは部分組合せの変形形態を対象としてよい。
【0076】
同様に、動作は、特定の順序で図面に示されるが、このことは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示した特定の順序もしくは逐次的な順序で実施されること、または例示したすべての動作が実施されることを必要とするものとして理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。その上、上記で説明した実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素およびシステムが、一般に、単一のソフトウェア製品の中に一緒に組み込まれ得るか、または複数のソフトウェア製品の中にパッケージ化され得ることを理解されたい。
【0077】
したがって、本主題の特定の実施形態が説明されている。他の実施形態が以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲の中に列挙されるアクションは、異なる順序で実施することができ、それでもなお望ましい結果を達成することができる。加えて、添付の図面に示されるプロセスは、望ましい結果を達成するために、必ずしも図示の特定の順序または逐次的な順序を必要とするとは限らない。いくつかの実装形態では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。
【符号の説明】
【0078】
100 例示的な環境
110 ネットワーク
112 コンテンツ要求
114 応答
116、116a~c 要求
118、118a~c 応答
130 デジタルコンポーネント提供者
140 コンテンツ配信システム
150、150A クライアントデバイス
152 ビデオストリーミングアプリケーション
160 コンテンツデータベース
300 プロセス
400 システム
410 プロセッサ
420 メモリ
430 記憶デバイス
440 入力/出力デバイス
450 システムバス
460 出力データを周辺デバイス
dc1~3 デジタルコンポーネント
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
複数のデジタルコンポーネントを識別するステップと、
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間と、(ii)前記スロットにおいて前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定する、前記デジタルコンポーネントについての位置要件とに基づいてスコアを生成するステップと、
前記複数のデジタルコンポーネントについての前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供のために、デジタルコンポーネントの第1のセットを選択するステップと、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に、前記スロット内でデジタルコンポーネントの前記第1のセットを提供するステップと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別するステップが、(i)前記スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nと、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tとを決定するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記位置要件は、前記スロット内のM個の利用可能な位置の中から、前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定し、前記M個の利用可能な位置の中の各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にまたがり、当該位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提供することができる、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記スコアの生成は、
(i)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数、
(ii)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、
(iii)クライアントデバイスへの提供のために利用可能であるデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率
のうちの少なくとも1つにさらに基づく、請求項3に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
デジタルコンポーネントの前記第1のセットを選択するステップが、
前記複数のデジタルコンポーネントについての前記スコアに基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントから、前記スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択するステップ
を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数が、(i)前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記デジタルコンポーネントについての前記位置要件に基づく、請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記スコアを生成するステップが、
前記デジタルコンポーネントの前記持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化するステップと、
前記複数のクラスの各々に対する位置要件を決定するステップであって、各クラスに対する前記位置要件は、前記クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになる前記スロットの特定の位置を指定する、ステップと、
各クラスについて、(i)スロット内で提供することができる前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの前記合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記クラスに対する前記位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロット内での表示のために提供することができる回数を決定するステップと、
各クラスの持続時間係数を、前記クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロットに含めることができる回数の逆数として計算するステップと、
(i)前記優先度値、(ii)前記満足率、および(iii)前記デジタルコンポーネントが属する前記クラスの計算されている前記持続時間係数に基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて前記スコアを生成するステップと
を含む、請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記利用可能な位置の数Mは、M個の連続する位置を含み、
前記満足率を生成するステップが、
異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別するステップであって、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、ステップと、
各クラスについて、
クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定するステップと、
クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定するステップと、
前記目標数および前記クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算するステップと、
前記複数のクラスについて計算されている前記比に基づいて前記満足率を生成するステップと
を含む、請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
システムであって、
1つまたは複数のデータ処理装置と、
前記1つまたは複数のデータ処理装置に結合された少なくとも1つのメモリと、
を備え、前記少なくとも1つのメモリは、前記1つまたは複数のデータ処理装置により実行されたときに動作を実行する1つまたは複数のプログラミング命令を記録し、前記動作が、
複数のデジタルコンポーネントを識別する動作と、
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間と、(ii)前記スロットにおいて前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定する、前記デジタルコンポーネントについての位置要件とに基づいてスコアを生成する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントについての前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供のために、デジタルコンポーネントの第1のセットを選択する動作と、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に、前記スロット内でデジタルコンポーネントの前記第1のセットを提供する動作と
を含む、システム。
【請求項10】
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別する動作が、(i)前記スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nと、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tとを決定する動作を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記位置要件は、前記スロット内のM個の利用可能な位置の中から、前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定し、前記M個の利用可能な位置の中の各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にまたがり、当該位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提供することができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記スコアの生成は、
(i)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数、
(ii)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、
(iii)クライアントデバイスへの提供のために利用可能であるデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率
のうちの少なくとも1つにさらに基づく、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
デジタルコンポーネントの前記第1のセットを選択する動作が、
前記複数のデジタルコンポーネントについての前記スコアに基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントから、前記スロット内での提供に関する最高スコアのセットを有するデジタルコンポーネントの第1のセットを選択する動作
を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数が、(i)前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記デジタルコンポーネントについての前記位置要件に基づく、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記スコアを生成する動作が、
前記デジタルコンポーネントの前記持続時間に基づいてデジタルコンポーネントを複数のクラスにグループ化する動作と、
前記複数のクラスの各々に対する位置要件を決定する動作であって、各クラスに対する前記位置要件は、前記クラスのデジタルコンポーネントが表示のために提供されることになる前記スロットの特定の位置を指定する、動作と、
各クラスについて、(i)スロット内で提供することができる前記デジタルコンポーネントの最大数N、(ii)前記スロットの前記合計持続時間を指定する前記時間T、および(iii)前記クラスに対する前記位置要件に基づいて、各クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロット内での表示のために提供することができる回数を決定する動作と、
各クラスの持続時間係数を、前記クラスからのデジタルコンポーネントを前記スロットに含めることができる回数の逆数として計算する動作と、
(i)前記優先度値、(ii)前記満足率、および(iii)前記デジタルコンポーネントが属する前記クラスの計算されている前記持続時間係数に基づいて、前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて前記スコアを生成する動作と
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記利用可能な位置の数Mは、M個の連続する位置を含み、
前記満足率を生成する動作が、
異なる持続時間のデジタルコンポーネントの複数のクラスを識別する動作であって、各クラスは、特定の持続時間のデジタルコンポーネントのグループを表す、動作、
各クラスについて、
クライアントデバイスに提供されるべきであるデジタルコンポーネントの目標数を決定する動作、
クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数を決定する動作と、
前記目標数および前記クライアントデバイスへの表示のために以前に提供されたデジタルコンポーネントの数に基づく比を計算する動作と、
前記複数のクラスについて計算されている前記比に基づいて前記満足率を生成する動作と
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のデータ処理装置によって実行されると、前記1つまたは複数のデータ処理装置に動作を実行させ、前記動作が、
複数のデジタルコンポーネントを識別する動作と、
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントの各デジタルコンポーネントについて、(i)前記デジタルコンポーネントの持続時間と、(ii)前記スロットにおいて前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定する、前記デジタルコンポーネントについての位置要件とに基づいてスコアを生成する動作と、
前記複数のデジタルコンポーネントについての前記スコアに基づいて、前記スロット内での提供のために、デジタルコンポーネントの第1のセットを選択する動作と、
クライアントデバイス上での前記特定のコンテンツの表示中に、前記スロット内でデジタルコンポーネントの前記第1のセットを提供する動作と
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
1つまたは複数のデジタルコンポーネントを提供することができる、特定のコンテンツ内のスロットを識別する動作が、(i)前記スロット内で提供することができるデジタルコンポーネントの最大数Nと、(ii)前記スロットの合計持続時間を指定する時間Tとを決定する動作を含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記位置要件は、前記スロット内のM個の利用可能な位置の中から、前記デジタルコンポーネントをどこに提供することができるかを指定し、前記M個の利用可能な位置の中の各利用可能な位置は、前記特定のコンテンツの特定の持続時間にまたがり、当該位置の中で、単一のデジタルコンポーネントを提供することができる、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記スコアの生成は、
(i)前記デジタルコンポーネントが前記スロット内での提供のために利用可能である回数、
(ii)前記デジタルコンポーネントに割り当てられる優先度値であって、前記デジタルコンポーネントを前記クライアントデバイスに提供する重要性を表す優先度値、および、
(iii)クライアントデバイスへの提供のために利用可能であるデジタルコンポーネントの総数に対する、クライアントデバイスに表示のために以前に提供された前記特定の持続時間のデジタルコンポーネントの数を表す満足率
のうちの少なくとも1つにさらに基づく、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【外国語明細書】