(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001331
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】正確な温度で制御された水を定量吐出するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A47J 31/56 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
A47J31/56
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023188190
(22)【出願日】2023-11-02
(62)【分割の表示】P 2021514947の分割
【原出願日】2019-05-17
(31)【優先権主張番号】62/673,295
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520448359
【氏名又は名称】ティー・アンラップド・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】グネーディンガー,エリン・ホイットニー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,ベンジャミン・エル
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,ロバート・エル
(72)【発明者】
【氏名】ニューランド,グレイソン・ポール
(72)【発明者】
【氏名】ハビランド,ディーン・ポール
(72)【発明者】
【氏名】ボック-アロンソン,マックス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ダン
(72)【発明者】
【氏名】クラウス,エリック
(72)【発明者】
【氏名】スクワイアス,トッド・マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,シェリル・イー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】選択された水の容積を特定の温度で定量吐出するディスペンサを提供する。
【解決手段】高温の水源と、低い温度の水源とを含む。電子制御装置は、選択された容積および温度に到達するために各源から必要とされる水の容積を決定する。ディスペンサ21は、水の温度が、予期されるように、システム全体にわたって特定の温度を実現することを確実にするために、再循環弁123,223を使用してタンク内および出口内で少なくとも高温の水を循環させる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
待っている使用者の器の内部に特定の容積の水を特定の温度で定量吐出するディスペンサであって、
水源から水を受け取るための水配管と、
水を第1の所定の温度で収容する第1の保持タンクであって、水を受け取る第1の入口、第1の温度センサ、第1のポンプを有する第1の出口、および前記第1の保持タンクの内側で水を第1の所定の温度に維持する第1のヒーターを有する第1の保持タンクと、
水を前記第1の所定の温度とは異なる第2の温度で収容する前記第1の保持タンクから分離している第2の保持タンクであって、第2の入口、第2の温度センサ、および第2のポンプを有する第2の出口を有する第2の保持タンクと、
前記第1の出口と流体連通している第1の再循環弁であって、前記第1の出口からの水を、前記第1の保持タンクへ水を戻す第1の再循環ループまたは第1の水定量吐出配管の間で選択的に分流するように動作可能である第1の再循環弁と、
前記第1の水定量吐出配管、および前記第2の出口に接続された第2の水定量吐出配管と流体連通している水定量吐出ポートであって、前記第1の保持タンクおよび前記第2の保持タンクから前記器の内部に水を定量吐出するように構成されている水定量吐出ポートと、
前記第1の出口と前記水定量吐出ポートの間に配置され、前記第1の保持タンクからの前記水と流体連通している第1の流量計と、
前記第2の出口と前記水定量吐出ポートの間に配置され、前記第2の保持タンクからの前記水と流体連通している第2の流量計と、
前記第1の保持タンクおよび前記第2の保持タンクの内部で水を再循環させ、続いて、前記特定の容積の水を前記水定量吐出ポートを通じて定量吐出するために、前記第1の温度センサ、前記第2の温度センサ、前記第1の流量計、および前記第2の流量計から入力を受信し、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、および前記第1の再循環弁を制御する電子制御装置と
を備えるディスペンサ。
【請求項2】
前記第1の所定の温度は、前記第2の温度よりも大きい、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記第1の所定の温度は、前記第2の温度よりも少なくとも華氏20度大きい、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記第1の所定の温度は、華氏202から212度の間である、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記特定の温度は、前記第2の温度を上回るとともに、前記第1の所定の温度を下回る、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記第2の温度は、室温である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記水源は、加圧式給水配管である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項8】
水の沸騰温度を決定し、前記第1の所定の温度を調整する手段をさらに備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項9】
水の前記沸騰温度を決定し、前記第1の所定の温度を調整する前記手段は、バロメーターを備える、請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記第1の出口は第1の出口弁をさらに備え、前記第2の出口は第2の出口弁をさらに備え、前記第1の出口弁および前記第2の出口弁の各々は前記電子制御装置によって選択的に制御される、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記第1のポンプおよび前記第2のポンプは、可変速ポンプである、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記第1の再循環弁は、2つ以上の別個の弁を含む、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記電子制御装置によって前記水定量吐出ポートを閉じるように制御される定量吐出弁をさらに備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記第2の保持タンクは、前記第2の保持タンクの内部で水を前記第2の温度に維持する第2のヒーターを備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記第2の温度は、華氏90度を上回る、請求項14に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記第2の出口に接続された第2の再循環弁をさらに備え、前記第2の再循環弁は、前記第2の出口からの水を、前記第2の保持タンクへ水を戻す第2の再循環ループまたは第2の水定量吐出配管の間で選択的に分流するように動作可能であり、前記電子制御装置によって制御される、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項17】
前記第2の再循環弁は、2つ以上の別個の弁を含む、請求項16に記載のディスペンサ。
【請求項18】
前記第1の入口および前記第2の入口の少なくとも1つは、前記水配管と流体連通している、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項19】
待っている使用者の器の内部に特定の容積の水を特定の温度で定量吐出する第1の保持タンクおよび第2の保持タンクを有するディスペンサを動作させる方法であって、
加圧式給水配管に接続された第1の吸水口弁を電子的に開くことによって前記第1の保持タンクを少なくとも部分的に充填するとともに、前記加圧式給水配管に接続された第2の吸水口弁を電子的に開くことによって前記第2の保持タンクを少なくとも部分的に充填することと、
前記第1の保持タンクの内部に収容された前記水の温度が第1の所定の温度にあると第1の温度センサが決定するまで、第1のヒーターおよび第1のポンプ、第1の再循環弁、ならびに第1の再循環ループを用いて前記第1の保持タンクの内部の前記水を加熱し、定期的に再循環させることと、
前記第2の保持タンクの内部に収容された前記水の温度が第2の所定の温度にあると第2の温度センサが決定するまで、第2のヒーターおよび第2のポンプ、第2の再循環弁、ならびに第2の再循環ループを用いて前記第2の保持タンクの内部の前記水を加熱し、定期的に再循環させることと、
待っている使用者の器の内部に前記特定の容積の水を前記特定の温度で定量吐出するために、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサによって報告される前記温度を用いて、第1の保持タンク(V1)および前記第2の保持タンク(V2)から定量吐出される水の前記容積を電子的に計算することと、
前記第1のポンプからの水を第1の流量計を通じて水定量吐出ポートへ分流するように前記第1の再循環弁を電子的に作動させることと、
容積V1の水を前記第1の保持タンクから前記水定量吐出ポートを通じて前記使用者の器の内部に定量吐出するように前記第1のポンプを動作させ、前記第1の流量計から第1の電子信号を受信することと、
水を前記第2のポンプから第2の流量計を通じて水定量吐出ポートへ分流するように前記第2の再循環弁を電子的に作動させることと、
容積V2の水を前記第2の保持タンクから前記水定量吐出ポートを通じて前記使用者の器の内部に定量吐出するように前記第2のポンプを動作させ、前記第2の流量計から第2の電子信号を受信することと、を含む方法。
【請求項20】
前記第1のポンプを前記動作させること、および前記第2のポンプを前記動作させることは、少なくとも部分的に同時に行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
容積V1および容積V2は、合計すると前記特定の容積になる、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のポンプを前記動作させることの直前に、前記第2のポンプ、前記第2の再循環弁、および前記第2の再循環ループを用いて前記第2の保持タンクの内部の前記水を再循環させるステップ
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のポンプを前記動作させることの直前に、前記第1のポンプ、前記第1の再循環弁、および前記第1の再循環ループを用いて前記第1の保持タンクの内部の前記水を再循環させるステップ
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の再循環弁および前記第2の再循環弁の少なくとも1つは、2つ以上の別個の弁を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「SYSTEM AND METHOD FOR DISPENSING PRECISE TEMPERATURE CONTROLLED HOT WATER(正確な温度で制御された熱水を定量吐出するシステムおよび方法)」と題され、2018年5月18日に出願された米国仮特許出願第62/673,295号の利益を主張するものであり、これは、矛盾しない限り、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の各態様は、正確に制御されたウォーターディスペンサに関し、このウォーターディスペンサは、独立して使用されてもよく、またはコーヒー、茶、粉末、または飲料を用意するための他の同じような材料などのばら材料を収容する容器と定量吐出するディスペンサとが組み合わされてもよい。
【背景技術】
【0003】
飲料は、外食産業の成長部門であり、成功している多くのレストランおよび/またはチェーン店は、主として飲料、例えば、コーヒー、ミルクセーキ、スムージーなどを販売している。多くの製造業者は、これらの飲料の品質および一貫性を向上させるとともに、これらの飲料に必要な店頭生産時間を短縮するのを助ける設備を提供する。
【0004】
複雑で緻密なシステムが、ソーダーなどの清涼飲料、およびスラッシュなどのフローズン飲料などを定量吐出するために存在する。しかしながら、システムは存在しても、茶、粉末、コーヒー等などの1つまたは複数のばら材料に関連して、熱水を正確な温度で定量吐出することができるものはとても少ない。
【0005】
一杯の茶を入れる伝統的な方法は、ルーズティーの葉を、ティーポットもしくはティーカップに直接入れ、またはティーインフューザー内に置いてティーポットもしくはティーカップに入れ、葉の上に熱水を注ぐことである。数分後、インフューザーを取り除くことによって、または茶を出している間に漉すことによって、葉は、たいてい、また取り除かれる。さらに今日、このプロセスは、普通、手で適量のルーズリーフティーを集めるとともに計量することによって行われる。しかしながら、時間が必要とされることにより、茶を作るのは速さの助けにならないので、しばしば茶は、よりゆったりとした環境内でのみ出される。
【0006】
このプロセスを迅速化および/または便利にしようとして、ティーバッグが開発され、このティーバッグは、所定の量の茶を収容し、8オンスなどの一般的なサイズの飲料を作り出すのに使用される。しかしながら、その製造方法の場合、茶が使用のために送り届けられる前に保管および輸送でかなり長い間過ごすので、ティーバッグは、生の茶にとってはあまり好ましくない選択肢である。さらに、ティーバッグは、8オンス、12オンス、フルティーポット、または大容量のバッグなどの様々な量の茶を生産するのにはあまりふさわしくない。続いて、自動機械に使用される「ポッド」または「カップ」が開発されたが、これらのポッドは、ティーバッグを使用するのと同じ問題に悩まされる。いくつかの熱水ディスペンサが存在するが、様々な飲料に熱水を定量吐出する可能性が存在するとき、ある範囲の温度にわたって正確に制御された温度の必要が望まれる。例えば、様々な種類の茶は、適切な準備のために異なる熱水温度を必要とし得る。水を除いて、茶は、世界で最も消費されている飲料である。したがって、消費者飲料の用意を迅速に行うために、選択された茶について規定の温度で適切な量を定量吐出することができるディスペンサの必要性が存在する。さらなる形態では、ディスペンサは、飲料のための茶または他のばら材料もやはり正確に定量吐出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、後述する説明に例示されているように、これらの課題およびホット飲料ディスペンス業界に存在する他の課題のいくつかを解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、乾燥製品などの多数の種類のばら材料、および温度と容積の両方を含む正確に制御された熱水を選択的に定量吐出するのに使用するための容器および/またはディスペンサの様々な態様を含む。本明細書に開示された新規のディスペンサと共に使用するための適切な乾燥製品は、1つまたは複数の種々の茶、香辛料、コーヒー、乾燥食品、他の粉末などを含む。例示のために、本明細書に記載された容器およびディスペンサは、ルーズリーフティーを定量吐出することに関して説明されるものとする。しかしながら、このシステムは、上に挙げられたもののような他のばら材料に容易に適用でき、上に挙げられたものに限定されないことが理解されるはずである。さらなる一形態では、ディスペンサは、貨幣アクセプタおよび/またはクレジットカード端末、あるいは自動販売機として使用するための同じような装置を含んでもよく、別の形態では、モバイルペイメントなどの電子決済、ルームキー、またはルームチャージを行うためのメダル、あるいは他の種類の普通に使用されるおよび/または知られている支払い方法が与えられてもよい。
【0009】
本発明の例示的実施形態は、複数の容器、およびディスペンサ、ならびに熱水ディスペンサを含むルーズリーフティーシステムである。茶容器は、システムの作動前に所与の種々の茶葉または沈殿物を収容するようにそれぞれ働く。作動すると、ディスペンサは、選択された茶容器を配置し、選択された量のその種々の茶を計量し、選択された量のその種々の茶を待っているカップ、ティーポット、またはティーインフューザーなどに定量吐出するためのホッパーに装填し、さらに、選択された種類および容積の茶のために適量の熱水を適切な温度で定量吐出する。茶の量および水の容積は、ユーザーインターフェースに設けられたいくつかの量を示す/選択ボタンの1つを使用者が操作することに基づいて選択されてもよく、またはさもなければ使用者によりダイヤルを回転させるまたボタンもしくはレバーを押すことになどよって入力されてもよい。熱水の温度は、茶専門家の推薦に基づいて種々の茶ごとにディスペンサにプログラムされてもよく、および/または使用者は、個人の好みに基づいて温度を入力または推薦を修正することもできる。好ましくは、容器は、ブロー成形された不透明な容器などの封止されたキャニスターであり、このキャニスターは、収容された材料を光、空気、および/または湿気に曝さないようにディスペンサに配置されるときに封止される。各容器の開口の下方に、茶を下方の計量ホッパーに装填するための機構が設けられる。好ましくは、各機構は、容器内の茶が下方のホッパーに入る前に外側環境に接触するのを防ぐように、使用されていないときに封止する。さらに、ディスペンサは、使用者によって指定される(例えば、重量で)所望の量の茶をホッパー内にディスペンサが装填するように機構を動作させることができる。所望の量の茶がホッパー内に装填されると、茶は、待っているカップ、ティーポット、またはインフューザーなどに所望の位置で下方に定量吐出されてもよい。
【0010】
茶が定量吐出されると、複数のポンプ、水位ゲージ、流量計、および温度センサを備える二重タンク熱水システムが、適切な温度を有する適切な容積の水を計算し、定量吐出するように動作する。加えて、熱水は、出口管を通じて再循環され、収容タンク内に戻って、定量吐出される水ができる限り所望の温度に近くなることを確実にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの斜視図である。
【
図2】
図1の線A-Aに沿ったティーおよびウォーターディスペンサの破断斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の部分分解組立図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の別の部分分解組立図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の側面図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の別の側面図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の背面図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの一部の上面図である。
【
図9】本発明の一形態によるいずれかの
図1~
図8のディスペンサの動作を制御するプロセスを示すフローチャートである。
【
図10】本発明の別の実施形態によるティーおよびウォーターディスペンサの油圧系の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の原理の理解を促進するために、次に、図面に例示された実施形態の参照を行い、これを特定の言語を用いて説明する。それにも関わらず、それによる特許請求の範囲の限定は意図されておらず、例示される装置におけるそのような代替形態およびさらなる修正形態、および本明細書に例示されるような本開示の原理のそのようなさらなる応用は、本開示が関連する当業界の当業者に通常思い浮かぶと考えられることが理解されよう。
【0013】
乾燥製品などのばら材料を高温におけるある計量された量の水と共に定量吐出するのに使用されるための容器およびディスペンサのいくつかの実施形態が、本明細書内で説明される。本明細書で開示される新規のディスペンサと共に使用するための適切な乾燥製品には、茶、コーヒー、ホットココア、または他の飲料の粉末などが含まれる。例示のために、本明細書に説明される容器およびディスペンサは、ルーズリーフティーを定量吐出することに関して説明されるものとする。しかしながら、上に挙げられたもののような他のばら材料に容易に適用でき、上に挙げられたものに限定されないことが理解されるはずである。さらなる一形態では、ディスペンサは、貨幣アクセプタおよび/またはクレジットカード端末、あるいは自動販売機として使用するための同じような装置を含んでもよい。別の形態では、モバイルペイメントなどの電子決済、ルームキー、またはルームチャージを行うためのメダル、あるいは他の種類の普通に使用されるおよび/または知られている支払い方法が与えられてもよい。
【0014】
ティーディスペンサおよび複数の茶容器のいくつかの実施形態が、
図1~
図8に説明される。所望される形態に応じて、茶容器は、廃棄可能または詰め替え可能とされてもよく、いずれも2~5ポンドなどの設計に応じた幅広い範囲の茶量を保持することができる。しかしながら、茶容器のサイズは、より多いまたはより少ない茶が本発明の範囲から逸脱することなく内部に収容できるように調整されてもよいことが理解されるはずである。ティーディスペンサ20は、1つまたは複数の茶の種類を収容および選択する上部22と、選択された茶を定量吐出および計量する中央部24と、使用者が定量吐出される茶および/または熱水を受け入れるためのカップ、ケトル、ティーポット、インフューザー等などの入れ物を配置するための位置を与える底部26と、熱水が所望の温度でおよび所望の容積内で定量吐出することができるようにこの熱水を収容および定量吐出する後部28と、を有する単独の形態で示されている。加えて、例示された形態では、ティーディスペンサ20は、電子制御装置30を備え、電子制御装置30は、ユーザーインターフェース32を備え、ティーディスペンサ20の残りの部分の動作を制御する。ティーディスペンサ20は、使用者の必要および要求に応じた様々な他の形態および構成をとってもよく、選択された容積および温度で水を定量吐出するだけのディスペンサ、または選択された温度で水およびいくつかの他のばら材料を定量吐出するディスペンサを含むことが理解されるはずである。
【0015】
図1~
図8に示されるように、ティーディスペンサ20、および特に後部28は、幅広い範囲の正確に制御された温度および/または容積にわたって要求に応じて熱水を定量吐出する機器、システム、および方法を提供する。後部28は、第1の温度で水を維持する第1の熱水タンク100と、第1の温度よりも高い第2の温度で水を維持する第2の熱水タンク200とを備える。一の形態では、第1の熱水タンク100は、第2の熱水タンク200よりも容積が大きい。他の形態では、第2の熱水タンク200は、第1の熱水タンク100よりも容積が大きくてもよく、または2つは、等しいサイズであってもよい。
【0016】
茶の圧倒的大部分は、160°Fと212°Fの間の温度で浸される。したがって、非限定の例のために、ティーディスペンサ20が茶に利用されるとき、第1の熱水タンク100内の水は、160°Fでまたは160°Fのわずかに上方/下方で(しかし好ましくは少なくとも90°F)で維持され、一方、第2の熱水タンク200内の水は、212°Fでまたは212°Fのわずかに下方(すなわち、10°Fの範囲内)で維持されることが分かっている。第2の熱水タンク内の水を水の沸点未満で維持することが望ましく、これは、圧力上昇を防ぐおよび/または蒸気を通じた水損失を増大させるために(高度に応じて)212°Fである。第1のおよび第2の熱水タンク(それぞれ100および200)からの水を様々な比率で混合することによって、160°Fと212°Fの間の任意の温度における熱水は、所望の温度におけるおよび所望の容積内のディスペンサ20によって素早くおよび正確に定量吐出することができる。
【0017】
ディスペンサ20の中央部24は、電子制御装置30も備え、電子制御装置30は、本明細書で説明されるいくつかのセンサからの温度および流量に関する入力を受信し、所望の温度および容積で水を定量吐出するためにディスペンサ20の他の構成要素を制御可能に動作させる。第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々は、水供給入口102/202を備え、タンクを充填するおよび/または補充するために、水供給入口102/202を通じてさらなる水が送られる。各水供給入口102/202は、制御された供給弁104/204と流体連通している。各制御された供給弁104/204は、給水配管34に接続されるとともに、給水配管34によって給水される。一の形態では、給水配管34は、ディスペンサ20の外側ハウジングの後部に位置する水供給入力36と流体連通している。ある使用の仕方では、水供給入力36は、従来の加圧式給水配管に接続される。給水配管34は、インライン水フィルターまたは他の水濾過機構(図示せず)を備えてもよい。他の実施形態では、ディスペンサ20は、内部もしくは外部の水タンク、またはいくつかの他の適切な水源と共に使用するために構成されてもよい。いくつかの形態では、水圧が利用可能でないときに、さらなる水圧が必要とされるときに、またはより制御された水流速をもたらすために、ポンプ(図示せず)が、給水配管34と共に使用するためにやはり設けられてもよい。一の形態では、ポンプは、正確な容積を確実にすることが望まれるときに、タンクの迅速な補充を、しかもより遅い流速で可能にする可変速ポンプである。代替の形態では、第1の熱水タンク100は、第2の熱水タンク200から水を受け取ってもよく、またはその逆も同様である。
【0018】
第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々は、加熱素子106/206も備える。例示した実施形態では、第1のおよび第2の加熱素子106および206は、それぞれ、電気抵抗加熱素子などの加熱用コイルである。しかしながら、他の知られている加熱素子が利用されてもよく、2、3の例を挙げると、誘導ヒーター、可燃性ガスバーナー、および放射加熱ユニットを含む。一の形態では、第2の熱水タンク200が熱水タンク100の温度よりも高い所望の温度を実現することを可能にするために、加熱素子206は、加熱素子106よりも大きい。
【0019】
温度センサ108および208が、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内にやはり位置する。例示した実施形態では、温度センサ108および208は、まず定量吐出される水の最も正確な読取りを行うように熱水タンク100および200の上部の近くに位置する。温度センサ108および208は、電子制御装置30に電気信号を送り、電子制御装置30は、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内で所望の温度を正確に維持するために、この信号を利用して、加熱素子106および206の動作を制御する。例示された形態では、温度センサ108および208は、サーミスターである。
【0020】
第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、水位センサ110/210も備える。水位センサは、磁気フロート、または任意の他の種類の水位センサであってもよく、これは、所与のタンク内の水位がその所望のレベルにあるときを示すために利用されてもよい。水位センサ110および210は、電子制御装置30に電気信号を送り、電子制御装置30は、この信号を利用して、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内の水の所望の容積を維持するために制御された供給弁104および204の動作を制御する。動作時に、水は、サイクル全体を通じて第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内で所望の水温を維持するために、熱水定量吐出サイクルが完了した後に補充されればよい。可能である間、定量吐出サイクル中に給水配管からより冷たい水を導入することによって、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200内の水の温度を下げ、したがって所望の定量吐出温度に到達するために各タンクからの水定量吐出の比率に対して調整がなされることを必要とする。
【0021】
第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、それぞれ第1のおよび第2の熱水出口管112/212に接続される。第1の熱水出口管112および第2の熱水出口管212は、タンク内からの水を第1/第2の出力弁116/216および第1/第2の流量計118/218を通じて供給する第1/第2の水ポンプ114/214によってそれぞれ給水される。第1のおよび第2の水ポンプ114および214、第1のおよび第2の出力弁116および216、ならびに第1のおよび第2の流量計118および218は、電子制御装置30とそれぞれ電気通信しており、および/または電子制御装置30によって制御可能に動作させられる。任意の適切なポンプが使用されてもよく、限定するものではない一例として、歯車ポンプ、遠心水ポンプ、容積移送式水ポンプ、または軸流ポンプを含む。一の形態では、ポンプは、定量吐出サイクルを完成することが望まれるときに、もっとより遅いより制御された流速が望まれるとき、熱水の迅速な定量吐出を可能にする可変速ポンプである。加えて、任意の適切な弁が使用されてもよく、限定するものではない一例として、バタフライ弁またはソレノイド弁を含む。水は、第1の熱水タンク100または第2の熱水タンク200のどちらかまたは両方からそれぞれの第1のまたは第2の熱水出口管112/212を介して解放されてもよい。第1のおよび第2の流量計118および218は、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々からそれぞれ第1のおよび第2の熱水出口管112および212内へ定量吐出される正確な水量を計量および報告する。
【0022】
熱水は、第1のおよび第2の熱水出口管112および212から共通チャンバ38内に定量吐出され、そこで熱水は、ディスペンサ20の水定量吐出ポート40から外へ定量吐出される前に乱流によって共に混合される。さらなる形態(図示せず)では、ディスペンサ20は、別の流量計、定量吐出弁、および排水弁を備えてもよく、これらは、水定量吐出ポート40を介して定量吐出される熱水の容積を二次測定および制御するために使用されてもよい。共通チャンバ38内の過剰な水は、排水弁を用いて排水配管を介して取り除かれてもよい。
【0023】
例示された形態では、内部の水温の一貫性を増大させるために、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々は、循環ポンプ120および220を備え、これは、内部に収容される水を循環させてタンク内で一貫した温度を確実にするとともにより速い加熱を促進するために、タンク内にまたはタンクに隣接して取り付けられてもよい。循環ポンプ120および220は、電子制御装置30に接続され、電子制御装置30によって制御され、継続的に、断続的に、スケジュール通りに、または簡潔に言えば定量吐出サイクル前などの選択された時間で、動作させられてもよい。第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、内部の何らかの圧力上昇の可能性を防ぐために1つまたは複数の圧力逃し弁または開口部121/221もそれぞれ含む。
【0024】
使用時、ディスペンサ20の使用者は、ユーザーインターフェース32を用いることによって電子制御装置30に、直接、あるいは理想的な水温が事前にプログラムされている茶の種類、および給仕するサイズの選択によって、水についての所望の定量吐出温度と所望の定量吐出容積の組合せを選択する。通常動作中、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、一貫したおよび予測可能な2つのものからなる任意の混合物を作製するために一貫したおよび知られている温度で概して維持されている水ですでに満たされている。電子制御装置30は、熱水の所望の容積を所望の温度で送り届けるように第1のおよび第2の熱水タンクの各々から定量吐出される必要がある水の正確な容積を計算するために、(温度センサ108および208によって決定されるような)第1のおよび第2の水タンク100および200内の水の容積の温度を用いて計算を行う論理を含む。
【0025】
第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々から必要とされる水の容積が電子制御装置30によって決定されると、電子制御装置30は、第1のおよび第2の熱水タンク100/200から適切な容積を定量吐出するために、最初に、第1のおよび第2の水ポンプ114および214ならびに第1のおよび第2の出力弁116および216を制御可能に動作させてもよい。定量吐出される容積を測定する任意の適切な方法が利用されてもよいが、例示された実施形態では、第1のおよび第2の熱水出口管112/212の各々は、第1の熱水タンク100または第2の熱水タンク200の各々から定量吐出される水の容積を正確に決定する流量計118/218を内部に備える。熱水出口管112および212の各々から出力される水は、水排出配管40からディスペンサ20の底部26内に配置される入れ物の中に定量吐出される前に、一緒に混合されて共通チャンバ38内にある混合された容積を形成する。ディスペンサ20によって出力される熱水の完全な容積は、定量吐出される前にディスペンサ20のチャンバの中に組み合わされず、それによって機械のサイズを減少させる。
【0026】
熱水出口管112および212下に移動するときに熱損失によって引き起こされる温度の変動を検出するために、ディスペンサ20は、二次温度センサ122および222も備えてもよく、熱水出口管112および212内の水の温度を決定するように位置してもよい。この形態では、ディスペンサ20は、パイプ加熱素子124および224も備え、パイプ加熱素子124および224は、それぞれ熱水出口管112および212のすぐ近くに位置する。二次温度センサ122および222は、電子制御装置30へ電気信号を送り、電子制御装置30は、熱水出口管112/222のうちの1つまたは複数から出る熱水に小さい温度ブーストを与えるためにこの信号を利用してパイプ加熱素子124および224の動作を制御する。代替としてまたは加えて、パイプ加熱素子124および224は、定量吐出されている水からの熱損失を最小にするため、熱水出口管112/212を予熱するために、定量吐出サイクル前に作動させられてもよい。いくつかの状況では、二次温度センサ122および222によって感知される温度により、定量吐出サイクル中に、所望の温度をより正確に実現するために、電子制御装置30に定量吐出される水の比率を急いで修正させてもよい。
【0027】
各定量吐出サイクルの終わりに、ディスペンサ20は、第1のおよび第2の熱水出口管112および212内に残る水を一掃する。この一掃により、過ぎ去った時間に応じてかなり冷えてしまい得る前の定量吐出サイクルからの水が、それによって所望の温度未満で定量吐出される熱水の実際の温度を減少させる次のサイクルの一部として定量吐出されないことを確実にする。これは、排水配管に接続する熱水出口管112/212ごとの排水弁の使用によって達成されてもよく、または水は、第1のまたは第2の水タンク100/200の一方に再循環されてもよい。
【0028】
沸騰の直下の温度で熱水を維持することを所望する場合、ディスペンサ20は、ディスペンサ20の昇降機または気圧を正確に読み取る高度計またはバロメーター42を備えてもよい。代替の形態では、全地球測位システム(GPS)装置が、利用されてもよい。これの装置のいずれかを使用して、ディスペンサ20の位置で受ける水の実際の沸点を決定することができる。一の形態では、高度計またはバロメーター42は、ディスペンサ20が起動するとまたはより定期的に、電子制御装置30へこの環境情報を提供し、電子制御装置30は、これに応じてその熱水タンクのうちの1つまたは複数における温度を昇降させることができる。この動的な調整により、それがさもなければプログラムされ得るよりも海面近くにあるときに、ディスペンサ20がより高い温度で第1のおよび第2の熱水タンク100および200のうちの1つまたは複数を動作させることを可能にする。さらに、この調整は、ディスペンサ20が高い高度で動作させられるときに厄介な問題が生じないことをも確実にする。
【0029】
例示された形態では、ティーディスペンサ20の上部22は、各茶容器44が取り外し可能な定量吐出機構46に接続されている状態で複数の交換可能な茶容器44を含む。上部22は、茶容器44およびその関連した定量吐出機構46を中に固定できるいくつかのポート52を含むカルーセル50の形態で受容部48も備える。一の形態では、受容部48に固定されるとき、各茶容器44は、円筒形の等しい部分を形成する。例示された形態では、6個の茶容器44が用意されるが、2個、4個、8個、10個、12個、または任意の他の所望の個数の茶容器が用意されてもよいことが理解されるはずである。
【0030】
例示した実施形態では、各茶容器44は、続く定量吐出のために茶の収容に適した中空凹所を含む。一の形態では、各茶容器44は、ブロー成形されたプラスチックから製造されるが、他の形態が、本発明の範囲から逸脱することなく利用されてもよい。各茶容器44は、取り外し可能な定量吐出機構46も備える。例示した実施形態では、茶容器44は、茶容器44の内容物が外側環境に接触しないように茶容器44に対する封止、およびさらなる形態では気密封止を形成する標準的な蓋も備え、それによって定量吐出前の新鮮さを維持する。蓋は、ねじ止めまたはスナップフィットの蓋および/またはフォイルあるいは他の薄いフィルムの封止であってもよい。定量吐出機構46は、ディスペンサ20内に適切に配置され、電子制御装置30によって作動させられるときに、茶容器44の基部に取り付けられ、重力を用いて容器44の内容物を制御可能に解放するように働く。
【0031】
各定量吐出機構46は、コネクタ54と、撹拌器56と、定量吐出シュート58と、打ち込みねじ60とを備える。コネクタ54は、ねじまたはスナップフィット接続されてもよく、茶容器44の開口部に接続され、茶容器44の開口部との密閉を作り出すように構成されている。茶容器44に接続されるとき、定量吐出機構46の撹拌器56は、茶容器44の内部に上向きに延び、電子制御装置30による定量吐出中の選択的なおよび/または断続的な動作を可能にする。定量吐出シュート58は、茶容器44の内部および遠位開口部に接続する近位端を備える。近位端とディスペンサ開口部の間で、回転可能に取り付けられた打ち込みねじまたは螺旋コイル60が、その長さの少なくとも一部に沿ってディスペンサシュート58内に配設される。ねじ/コイル60は、ワイヤまたは他の適切な材料の1つまたは複数の部品で形成されてもよく、または代替として、金属、プラスチックなどで作製された固体螺旋ねじとして形成されてもよく、より十分に定められた羽根を有するようになっており、これは、より大きいばら材料とは対照的に、動力を受けたより細かい材料を定量吐出するときにより有益であり得る。好ましい形態では、ディスペンサシュート58の直径は約1/2”と2”の間であり、ねじ/コイル60の直径は3/8”と1/2”の間であり、ピッチは、1/4”と3/8”の間である。さらなる好ましい形態では、ディスペンサシュート58の直径は、約1”であり、ねじ/コイル60を形成するワイヤの直径は、1/32”と1/16”の間である。撹拌器56によく似ているねじ/コイル60は、電子制御装置30によって選択的に係合および駆動されてもよい。
【0032】
定量吐出機構46は、容器44の気密封止を維持するために回転中にのみカム64、リニアアクチュエータ、または他の適切な機構によって開かれる封止62を備えることもでき、それによってその内容物を保護する。図示されるように、封止62は、封止を確立するように遠位開口部を閉じるヒンジ付きの扉またはフラップであってもよい。一の形態では、封止62は、封止62に取り付けられるとともに封止62を遠位開口部に付勢する磁石66によって閉じられて保たれる。
【0033】
受容部48のカルーセル50は、所望の茶容器44をフィードシュート72の上に配置するように電子制御装置30によって制御されるモーター68、および駆動ベルト70によって選択的に駆動される。フィードシュート72は、茶を所与の定量吐出機構46の遠位開口部から計量ポート74へ導く。カルーセル50は、機械的または光学的フィードバックセンサ76を備え、フィードバックセンサ76は、カルーセル50の角回転を正確に決定して、電子制御装置30がそれを(および内部に装着される茶容器44)を素早く所望の位置に位置決めすることができることを確実にする。
【0034】
計量ポート74は、電子制御装置30の制御によって茶容器44のフィードシュート72から定量吐出される茶を受け入れるホッパー78を備える。この形態によれば、フィードシュート72は、固定円筒形シュートであり、円筒形シュートの近位端は、カルーセル50の適切な位置に設けられるティーディスペンサ20の定量吐出機構46の遠位開口部と整合される。茶またはいくつかの他の材料が容器44内に存在するとき、それは、その近位端でディスペンサシュート58内に送られる。電子制御装置30によって打ち込みねじ/コイル60が作動されるとき、それは、近位端に存在する材料を遠位開口部の方へ強制する方向に回転し始める。材料が遠位開口部に到達すると、それは、ディスペンサシュート58からフィードシュート72を通じてホッパー78内へ強制される。ホッパー78は、アーム80の一端に取り付けられており、そしてアーム80は、ティーディスペンサ20のハウジングの内部フレームにその反対側端で枢動可能に取り付けられる。アーム80は、ほぼリアルタイムベースで定量吐出機構46によってシュート58およびフィードシュート72を通じて最終的にホッパー78内に定量吐出される材料の質量を電子的に測定し、その測定値を電子制御装置30に報告するのに適切である組み込み式ひずみゲージ82も備える。したがって、電子制御装置30が所定の量の材料がホッパー78内に定量吐出されたことを決定するとき、ねじ/コイル60の動作は、停止させられる。さらなる形態では、打ち込みねじ/コイル60は、電子制御装置30によって可変速で動作させられ、それよってまだ定量吐出される必要がある材料の量が大きいままであるとき、ねじ/コイル60は、より高い速度で動作するが、ホッパー78内の材料の量が所望の量に近づくとき、ねじ/コイル60の速度は、ホッパー78内に定量吐出される材料が所望の量となるようできる限り近くに与えるように徐々にまたは離散的に減少させられてもよい。所望の量の茶がホッパー78内に定量吐出されてしまうと、アーム80は解放され、ホッパー78の内容物は漏斗84内に投下され、漏斗84はホッパー78の内容物を中央部24から待っている容器が底部26に配置されるときの指定エリア内に下に案内する。大容量の茶の定量吐出が必要とされるとき、大きい所望の容積を実現するために、ホッパー78の定量吐出および投下の1つまたは複数のサイクルが必要とされてもよいことが理解されるはずである。
【0035】
異なるタイプの茶が使用者によって望まれる場合には、使用者の入力がそう指定した後、電子制御装置30により、センサ76によって決定されるように選択された茶をフィードシュート72の上方の適切な位置に収容する茶容器44を回転させるようにカルーセル50がモーター68およびベルト70によって回転させられ、茶容器44の定量吐出機構46を作動させることによって定量吐出サイクルを開始する。茶容器44などの各茶容器内に収容される茶の種類を与えるために、ディスペンサ20は、各茶容器44に適切に配置されたラベル、バーコード、QRコード(登録商標)88などを読み取ることができる光学スキャナー86などを備えてもよい。内部に符号化された情報またはコードに関連した情報は、茶の種類、この茶に理想的である水の温度、適切な茶と水の比率、給仕するサイズ情報、およびキャニスターに当初収容されている茶の総量であってもよい。他の形態では、この情報の一部または全部は、使用者によって電子制御装置30に入力されてもよい。次いで、この情報は、呼ばれるとユーザーインターフェース32を使用者に示し、適切な量の茶および熱水を定量吐出するように電子制御装置30によって利用されてもよい。
【0036】
一の形態では、底部26は、カウンター、テーブルなどでディスペンサ20を支持する複数の脚90を備える。いくつの場合には、ティーディスペンサ20を支持する1個、2個、3個、またはより多くの脚90は、ディスペンサ20がそれ自体をセルフレベルすることを可能にして適切な動作を確実にするように電子制御装置30によって直線的に作動可能とされてもよい。底部26は、ルーズティーを浸すために定量吐出するための注入バッグを使用者が素早くおよび容易に取り出すことを可能にするように、注入バッグディスペンサ92を備えることもできる。注入バッグディスペンサは、都合のよい量の注入バッグ/ティーバッグなどを保持してもよく、容易に詰め替え可能であり得る。
【0037】
多くのユーザーインターフェース設計が本開示の範囲から逸脱することなく利用されてもよいことが理解されるはずである。使用者が選択可能ないくつかの選択肢が様々なサイズの飲料に与えられるタッチスクリーンのユーザーインターフェース32が与えられる。例えば、ユーザーインターフェース32は、8オンス、16オンス、および20オンスの飲料にそれぞれ対応する論理ボタンを備えることができる。さらに、これらのボタンの1つまたは複数は、12、18、または20オンスなどのカスタマイズされたサイズを与えるようにプログラムされてもよい。さらなる形態では、これらのボタンに関連したサイズは、使用者が好む、またはレストランまたは喫茶店の場合などにおけるメニューに利用できる茶のサイズに対応するように使用者によってカスタマイズされてもよい。さらに、ユーザーインターフェースがタッチスクリーン内に設けられるとき、ボタンは、オンス(またはメートルの等価値)などの単位の現在プログラムされているサイズ、現在プログラムされている水の容積、選択された茶で定量吐出される現在の水の温度などを示すように変更されてもよい。さらに、必要に応じて、1つまたは複数のボタンが、茶ポット、または大容量のティーバッグもしくは容器(水が必要とされない場合)の容積など、より大きい容積を与えるようにカスタマイズされてもよい。
【0038】
ボタンを選択すると、(
図1に示された)電子制御装置30は、8オンスの茶飲料を提供するのに適している計量された量の茶とともに、選択された茶を浸すのに理想的な温度に適合する温度の8オンスの熱水を定量吐出するようティーディスペンサ20を動作させるように構成されている。ある容積の茶を作るのに必要な茶の量(例えば、6オンスの水あたり2.5gのルーズリーフティー)が全てのタイプの茶にとってかなり標準的であることを考慮すると、ユーザーインターフェースは、必要に応じて、比較的シンプルなままであってもよい。代替として、チャイティーなどの他の原材料を含む茶の場合には、様々なボタンに対応する重量は、カルーセル50が現在構成されている茶のタイプに応じてそれ相応に増加してもよい。例えば、一形態では、ユーザーインターフェース32は、いくつかの予め定められた茶のタイプおよび所望の茶の容積の1つに関する入力を受け付けてもよい。現在選択されている茶に基づいて、選択された容積のために(重量などによる)定量吐出される茶の量は、異なる茶のタイプを選択させたものとは異なってもよい。さらなる形態では、この情報は、スキャナー86および選択された容器44に関するコード88によって電子制御される範囲内で提供またはリンクされてもよい。
【0039】
図9は、
図1~
図8の引き続きの参照に加えて、本発明の一形態による飲料選択および定量吐出のプロセスを示すフローチャートを示しており、これは、
図1のティーディスペンサが動作することができるやり方を示すために使用される。プロセス1500は、定量吐出される茶の種類および量ならびに定量吐出される水の量および温度をディスペンサ20が特定することを可能にするのに十分な入力を受信するステップ1510で開始する。例示のために、これは、通常よりもわずかに強くまたは弱くなされた使用者が8オンスのチャイティーを所望する、または使用者が16オンスの緑茶を所望するといった、ユーザーインターフェース32などのユーザーインターフェースに入力される指示を含んでもよい。もちろん、使用者によって選択されるまたは示される茶のタイプは、ディスペンサ20のカルーセル50内に設置される茶容器44内に現在保持されている茶のタイプでなければならい。加えて、茶の各タイプは、電子制御装置30内で浸すための理想的な水温に関連付けられている。この情報は、1つまたは複数の容器でQRコード(登録商標)に符号化することもでき、中に符号化された情報に基づいてダウンロードすることもできる。プロセスは、ティーディスペンサ20の電子制御装置30が使用者の入力を受信し、定量吐出される(もしあれば)水の容積および温度と共に、定量吐出される茶の種類および量(重量の単位)を決定するステップ1520へ進む。次いで、ステップ1525において、電子制御装置30は、選択されたタイプの茶を収容する茶容器44が適切な位置にあるようにカルーセル50を回転させることによって茶を定量吐出し始める。次に、ステップ1530において、ディスペンサ20は、ホッパー78に加えられた茶の量を正確に計量するためにひずみゲージ82によって認識される値をゼロへ較正する。次いで、ステップ1540において、電子制御装置30は、現在選択された茶容器44の封止62を開くようにカム64を、次いで撹拌器56およびねじ60を駆動するモーターを回転させる。その後すぐ、容器44からの茶は、ホッパー78内に蓄積し始める。これが行われるとき、ステップ1550において、ひずみゲージ82は、ホッパー78に定量吐出される茶の重量を示す値を電子制御装置30へ定期的に報告し始める。必要であれば、ねじ60は、潜在的なジャムまたは詰まりを取り除くように通常動作に戻される前に短い時間にわたって選択的に逆にされてもよい。電子制御装置30が、ホッパー78に定量吐出される茶の重量が定量吐出される量の所定の割合に近づいていることを決定すると(ステップ1560)、電子制御装置30は、ねじ/コイル60を駆動するモーターの速度を下げ、それによって定量吐出速度を減少させる(ステップ1570)。所望の重量の茶がホッパー78に定量吐出されたと電子制御装置30が決定すると(ステップ1580)、電子制御装置30は、ステップ1590において、撹拌器56およびねじ/コイル60を駆動するモーターを停止し、アーム80を保持する機構を解放し、それによってホッパー78の内容物を下に落下させ、漏斗84に入れて、最終的に使用者の待っている容器内に入る(ステップ1600)。一の形態では、電子制御装置30は、モーターの動作の方向を逆にして、簡潔に言えば打ち込みねじ60を逆方向に回し、それによって封止62のためのきれいな接触面を与えるためにシュート58の端部をきれいにするようにしてもよい。大容量の茶定量吐出が要求されるとき、大きい所望の容積を実現するためにステップ1540~1590の1つまたは複数のサイクルが要求されてもよいことが理解されるはずである。さらなる形態では、ステップ1600において、ティーディスペンサ20が茶を定量吐出するように動作可能である前に、定量吐出エリアにおいて内でカップ等などの入れ物を感知するようにセンサが要求される。いくつかの形態では、撹拌器56は、定量吐出サイクル中に断続的に動作されればよく、継続的でなくてもよいことが理解されるはずである。
【0040】
茶定量吐出サイクルが完了しているので、次のステップは、熱水定量吐出サイクルを開始する。理解されるはずであるように、熱水だけが定量吐出されるディスペンサの構成において、プロセスは、前述のステップの一部または全部を省略してもよい。このサイクルは、ステップ1610で、電子制御装置30が、(温度センサ108によって報告される)熱水タンク100の現在の温度、および(温度センサ208によって報告される)熱水タンク200の温度を受信して、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々から定量吐出される水の容積を決定することを開始する。一の形態では、電子制御装置は、水からの放射熱損失を最小にするように、パイプ加熱素子124および224を通電して第1の熱水出口管112および第2の熱水出口管212を高温まで上げるようにすることもできる。一の形態では、循環ポンプ120および220は、この温度の読取りが直ちに得ることができるように継続的に動作されてもよい。しかしながら、他の形態では、循環ポンプ120および220は、定期的にのみ実行されてもよく、この場合には、電子制御装置30は、水温を読み取る前に、循環ポンプ120および220を短い時間にわたって作動させる。次のステップ1620では、電子制御装置30は、所定の水の容積を選択された温度で適切に定量吐出するために、所望される熱水の容積、所望される水の温度、およびステップ1510で受け入れられる温度を利用して、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々から定量吐出される必要がある水の量を決定する。例えば、第2の熱水タンク200から10オンスの水が定量吐出される必要があり、最終的に180°Fで12オンスの水を定量吐出するために第1の熱水タンク100からの2オンスの水が定量吐出される必要があることが電子制御装置30によって決定されてもよい。ステップ1630において、これらの容積が決定されると、電子制御装置30は、第1の水ポンプ114を作動させ、第1の出力弁116を開いて、第1の熱水タンク100からの熱水を定量吐出し始める。同時に、または間をあけたやり方で、電子制御装置30は、第2の水ポンプ214を作動させ、第2の出力弁216を開いて、第2の熱水タンク200からの熱水を定量吐出し始める。一の形態では、第1のおよび第2の水ポンプ114および214の速度は、所望の容積を定量吐出する時間が比較的一定のままであるように調整され、それによって定量吐出サイクルにわたってほぼ均一の熱水プロファイルをもたらし、次いで所望されるより熱いまたはより冷たい水が任意の所与の時間で定量吐出されるのを防ぐ。ステップ1630の定量吐出中、電子制御装置30は、流量計118および218から受信する読取り値を用いて第1のおよび第2の熱水タンク100および200の各々から定量吐出される熱水の量を監視する。熱水の所望の容積が、第1の熱水タンク100から定量吐出されると、電子制御装置30は、第1の水ポンプ114をオフにし、第1の出力弁116を閉じる(ステップ1640)。加えて、熱水の所望の容積が第2の熱水タンク200から定量吐出されると、電子制御装置30は、第2の水ポンプ214をオフにし、第2の出力弁216を閉じる(ステップ1650)。さらなる一形態では、安全のために、使用者は、処理される熱水の実際の定量吐出を許可するために、ディスペンサ20のユーザーインターフェースのボタンを押さなければ(または押して保持しなければ)ならない。電子制御装置は、各サイクル後に最終的にこの水が排水されるときに出力管を介して所望の入れ物へ定量吐出する前に配管に呼び水するのに使用されてもよい他に、水の量について調整するように事前にプログラムされてもよい。このプロセス全体にわたって、電子制御装置30は、二次温度センサ122および222から温度読取り値を受信して、第1のおよび/または第2の熱水タンク100および200から定量吐出される水の温度の変動を検出する(ステップ1660)。期待される温度よりも低い場合には、電子制御装置は、パイプ加熱素子124および224の1つまたは複数を通電して、定量吐出前に少量だけ水の温度を高めてもよい(ステップ1670)。この後、電子制御装置30は、水位センサ110および210を用いて第1のおよび第2の熱水タンク100および200の各々に存在する水の量を測定し、中に水を補充するために水供給弁104および/または204を制御してもよい(ステップ1680)。ステップ1690で、プロセスが終わる。
【0041】
さらなる形態では、電子制御装置30は、二次温度センサ112および222によって報告される温度を継続的に監視し、ステップ1620中に行われる初期の計算のパラメータからのわずかな変動を調整するように定量吐出される第1の熱水タンク100および第2の水タンク200からの水の容積の調整を行う。
【0042】
ティーディスペンサ20は、動作することができ、それによって特定の温度におけるある計量された量の茶だけまたは特定の容積の水だけが与えられる。当業者は、これらの2つの動作を達成するために。
図9のプロセスから省略されるステップを直ちに理解するはずである。
【0043】
ステップの多くは、同時に、または様々な順序で行われてもよく、ステップ間の様々な時間間隔も可能であることが当業者によって理解されるはずである。さらなる形態では、電子制御装置30は、ある割合の所望の量まで茶および/または熱水を素早く定量吐出するために2つ以上の速度調整を行ってもよく、次いで所望の重量に正確におよび素早く到達するためにいくつかの速度減少を行ってもよい。
【0044】
上記の方法は、以下に開示されるディスペンサ21と共に使用するようになされてもよいことも理解されるはずである。例えば、再循環ループが、再循環ポンプの代わりに利用されてもよく、適切な時間で定量吐出と再循環モードの間で選択するために方向制御弁が利用される。
【0045】
ティーディスペンサ20の循環ポンプ120および220の代わりに弁および再循環ループを利用するティーディスペンサ21の代替形態が、
図10の設計図に示されている。ティーディスペンサ21の全構成要素は、以下に示される場合を除いて、
図1~
図8のティーディスペンサ20を参照して図示および説明されたものと同じであることが理解されるはずである。
【0046】
ティーディスペンサ21は、第1の高温で水を維持する第1の熱水タンク100と、第1の温度よりも高い第2の温度で水を維持する第2の熱水タンク200とを備える。一の形態では、第1の熱水タンク100は、第2の熱水タンク200よりも容積が大きい。他の形態では、第2の熱水タンク200は、第1の熱水タンク100よりも容積が大きくてもよく、または2つは、等しいサイズであってもよい。他の一形態では、水タンク100または200の一方は、加熱素子を欠いてもよく、室温の水を利用する。
【0047】
非限定の例のために、ティーディスペンサ21が茶のために利用されるとき、第1の熱水タンク100内の水は、160°Fでまたは160°Fのわずかに上方/下方で維持され、一方、第2の熱水タンク200内の水は、212°Fでまたは212°Fのわずかに上方/下方で維持される。第1のおよび第2の熱水タンク(それぞれ100および200)からの水を様々な比率で混合することによって、160°Fと212°Fの間の任意の温度における熱水は、所望の温度におけるおよび所望の容積内のディスペンサ21によって素早くおよび正確に定量吐出することができる。
【0048】
ディスペンサ21の各水タンク100/200は、水供給入口102/202と、制御された供給弁104/204とを備え、給水配管34(図示せず)および水供給入力36(やはり図示せず)を用いてタンクを充填および/または補充するために、供給弁104/204によってさらなる水が制御可能に供給される。第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々は、加熱素子106/206も備える。他の形態では、たった1つのタンクが加熱されてもよい。電子制御装置30(図示せず)に電気信号を与える温度センサ108および208が、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内にやはり位置し、温度センサ108および208は、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内で所望の温度を正確に維持するために、これらの信号を利用して加熱素子106および206の動作を制御する。第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、水位センサ(図示せず)も備える。水位センサは、電気信号を電子制御装置30(図示せず)へ送り、電子制御装置30は、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200の各々内の水の所望の容積を維持するために、これらの信号を利用して制御された供給弁104および204の動作を制御する。
【0049】
第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200は、それぞれ第1のおよび第2の熱水出口管112/212に接続される。第1の熱水出口管112および第2の熱水出口管212は、それぞれのタンク内からの水を第1/第2の出力弁116/216および第1/第2の流量計118/218を通じて供給する第1/第2の水ポンプ114/214によってそれぞれ給水される。いくつかの実施形態では、これらの水ポンプのうちの1つまたは複数は、特にタンクが室温であり、重力フィードが利用されてもよい場合、省略されてもよい。第1のおよび第2の水ポンプ114および214、第1のおよび第2の出力弁116および216、ならびに第1のおよび第2の流量計118および218が、電子制御装置30(図示せず)とそれぞれ電気通信し、および/または電子制御装置30(図示せず)によって制御可能に動作させられる。
【0050】
水は、それぞれの第1のまたは第2の熱水出口管112/212を介して第1の熱水タンク100と第2の熱水タンク200のいずれかまたは両方から定量吐出のために解放されてもよい。ディスペンサ21を用いてそれをするために、再循環弁123および223は、電子制御装置30(図示せず)によって水を熱水出口管112/212を下に通過するように向けて水定量吐出配管119/219を介して共通チャンバ38に通すように構成される必要がある。一の形態では、再循環弁123/223は、必要に応じて、熱水出口管112/212からの熱水の流れを分流するために使用される指向性制御弁である。しかしながら、再循環弁123/223は、電子制御装置30の流れの所望される選択的制御を行う任意の他の種類弁、または弁を集めたものであってもよい。熱水は、第1のおよび第2の熱水出口管112および212にそれぞれ定量吐出される正確な水量を計量および報告する第1のおよび第2の流量計118および218を通過する熱水タンク100/200からの第1/第2の水ポンプ114/214によって与えられる。熱水は、第1のおよび第2の熱水出口管112および212から共通チャンバ38内に定量吐出され、そこで熱水は、ディスペンサ21の水排出配管40から外へ定量吐出される前に乱流によって共に混合される。ソレノイド弁41などは、定量吐出サイクル後に滴るのを防ぐために水排出配管40の一部として設けられてもよい。
【0051】
この代替実施形態によれば、第1の熱水タンク100および第2の熱水タンク200、ならびにディスペンサ21の残り内の水温の一貫性を高めるために、ディスペンサ21は、第1/第2の水ポンプ114/214および第1のおよび/または第2の熱水出口管112/212からの熱水の流れの向きを変えて、再循環ループ125/225を介してそのそれぞれの熱水タンク100/200に戻すために、循環弁123/223を利用してもよい。この配置は、それが弁116/216、流量計118/218、および熱水出口管112/212内の水をやはり再循環させるので有利である。これにより、水がその定量吐出サイクル後に残り、低いまたは等しい室温に落ち、それによってディスペンサが、この水の温度容積の減少により所望の容積および温度で熱水を定量吐出することに困難を引き起こす可能性を減少させおよび/またはなくす。ディスペンサ21のこの循環サイクルは、電子制御装置30(図示せず)によって制御されてもよく、定量吐出サイクルが行われていない限り継続的に、断続的に、スケジュール通りに動作させられてもよく、または簡潔に言えば定量吐出サイクル前などの選択された時間で、動作させられてもよい。これらの修正の結果として、ディスペンサ21は、循環ポンプ120/220、温度センサ122/222、および水パージ弁を、それらが必要でないときは省略してもよい。室温または低い温度の水が利用される形態では、特に重力フィードが利用される場合、1つの再循環弁およびループが省略されてもよい。
【0052】
別の代替実施形態では、ディスペンサ20または21の撹拌器56は、迅速なおよび/または繰り返しの動作によって、あるいはディスペンサ20または21内のソレノイド、モーター、またはカルーセル50または打ち込みねじ60を所定の場所に打ち込むまたは固定するモーターなどの他の機構の制御装置30によって除去および/または補充されてもよい。この動作により、複数の交換可能な茶容器44の1つまたは複数の内に振動がもたらされ、内部に収容される材料を解き放ち、およびそれらが詰まって動かなくなる。
【0053】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に例示および説明されてきたいが、これは、例示であり、特徴の限定ではないとみなされるべきであり、好ましい実施形態だけが図示および説明され、本明細書でおよび/または以下の特許請求の範囲によって説明される本発明の要旨に含まれる全ての均等物、変更、および修正が保護されることが望まれると理解される。したがって、本発明の適切な範囲は、図面に例示されおよび明細書に記載されたものに均等なそのような全ての修正および全ての関係を含むように特許請求の範囲の最も広い解釈によってのみ決定されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
待っている使用者の器の内部に特定の容積の水を特定の温度で定量吐出するディスペンサであって、
水源から水を受け取るための水配管と、
水を第1の所定の温度で収容する第1の保持タンクであって、水を受け取る第1の入口、第1の温度センサ、第1のポンプを有する第1の出口、および前記第1の保持タンクの内側で水を第1の所定の温度に維持する第1のヒーターを有する第1の保持タンクと、
水を前記第1の所定の温度とは異なる第2の温度で収容する前記第1の保持タンクから分離している第2の保持タンクであって、第2の入口、第2の温度センサ、および第2のポンプを有する第2の出口を有する第2の保持タンクと、
前記第1の出口と流体連通している第1の再循環弁であって、前記第1の出口からの水を、前記第1の保持タンクへ水を戻す第1の再循環ループまたは第1の水定量吐出配管の間で選択的に分流するように動作可能である第1の再循環弁と、
前記第1の水定量吐出配管、および前記第2の出口に接続された第2の水定量吐出配管と流体連通している水定量吐出ポートであって、前記第1の保持タンクおよび前記第2の保持タンクから前記器の内部に水を定量吐出するように構成されている水定量吐出ポートと、
前記第1の出口と前記水定量吐出ポートの間に配置され、前記第1の保持タンクからの前記水と流体連通している第1の流量計と、
前記第2の出口と前記水定量吐出ポートの間に配置され、前記第2の保持タンクからの前記水と流体連通している第2の流量計と、
前記第1の保持タンクおよび前記第2の保持タンクの内部で水を再循環させ、続いて、前記特定の容積の水を前記水定量吐出ポートを通じて定量吐出するために、前記第1の温度センサ、前記第2の温度センサ、前記第1の流量計、および前記第2の流量計から入力を受信し、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、および前記第1の再循環弁を制御する電子制御装置と
を備え、
前記第1の再循環弁は、単一の弁によって構成されている、
ディスペンサ。
【請求項2】
前記第1の所定の温度は、前記第2の温度よりも大きい、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記第1の所定の温度は、前記第2の温度よりも少なくとも6.7℃大きい、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記第1の所定の温度は、94.4℃から100℃の間である、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記特定の温度は、前記第2の温度を上回るとともに、前記第1の所定の温度を下回る、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記第2の温度は、室温である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記水源は、加圧式給水配管である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項8】
水の沸騰温度を決定し、前記第1の所定の温度を調整する手段をさらに備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項9】
水の前記沸騰温度を決定し、前記第1の所定の温度を調整する前記手段は、バロメーターを備える、請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記第1の出口は第1の出口弁をさらに備え、前記第2の出口は第2の出口弁をさらに備え、前記第1の出口弁および前記第2の出口弁の各々は前記電子制御装置によって選択的に制御される、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記第1のポンプおよび前記第2のポンプは、可変速ポンプである、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記電子制御装置によって前記水定量吐出ポートを閉じるように制御される定量吐出弁をさらに備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記第2の保持タンクは、前記第2の保持タンクの内部で水を前記第2の温度に維持する第2のヒーターを備える、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記第2の温度は、32.2℃を上回る、請求項13に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記第2の出口に接続された第2の再循環弁をさらに備え、前記第2の再循環弁は、前記第2の出口からの水を、前記第2の保持タンクへ水を戻す第2の再循環ループまたは第2の水定量吐出配管の間で選択的に分流するように動作可能であり、前記電子制御装置によって制御され、
前記第2の再循環弁は、単一の弁によって構成されている、
請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記第1の入口および前記第2の入口の少なくとも1つは、前記水配管と流体連通している、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項17】
待っている使用者の器の内部に特定の容積の水を特定の温度で定量吐出する第1の保持タンクおよび第2の保持タンクを有するディスペンサを動作させる方法であって、
加圧式給水配管に接続された第1の吸水口弁を電子的に開くことによって前記第1の保持タンクを少なくとも部分的に充填するとともに、前記加圧式給水配管に接続された第2の吸水口弁を電子的に開くことによって前記第2の保持タンクを少なくとも部分的に充填することと、
前記第1の保持タンクの内部に収容された前記水の温度が第1の所定の温度にあると第1の温度センサが決定するまで、第1のヒーターおよび第1のポンプ、第1の再循環弁、ならびに第1の再循環ループを用いて前記第1の保持タンクの内部の前記水を加熱し、定期的に再循環させることと、
前記第2の保持タンクの内部に収容された前記水の温度が第2の所定の温度にあると第2の温度センサが決定するまで、第2のヒーターおよび第2のポンプ、第2の再循環弁、ならびに第2の再循環ループを用いて前記第2の保持タンクの内部の前記水を加熱し、定期的に再循環させることと、
待っている使用者の器の内部に前記特定の容積の水を前記特定の温度で定量吐出するために、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサによって報告される前記温度を用いて、第1の保持タンク(V
1
)および前記第2の保持タンク(V
2
)から定量吐出される水の前記容積を電子的に計算することと、
前記第1のポンプからの水を第1の流量計を通じて水定量吐出ポートへ分流するように前記第1の再循環弁を電子的に作動させることと、
容積V
1
の水を前記第1の保持タンクから前記水定量吐出ポートを通じて前記使用者の器の内部に定量吐出するように前記第1のポンプを動作させ、前記第1の流量計から第1の電子信号を受信することと、
水を前記第2のポンプから第2の流量計を通じて水定量吐出ポートへ分流するように前記第2の再循環弁を電子的に作動させることと、
容積V
2
の水を前記第2の保持タンクから前記水定量吐出ポートを通じて前記使用者の器の内部に定量吐出するように前記第2のポンプを動作させ、前記第2の流量計から第2の電子信号を受信することと、を含み、
前記第1の再循環弁は単一の弁によって構成され、
前記第2の再循環弁は単一の弁によって構成されている、
方法。
【請求項18】
前記第1のポンプを前記動作させること、および前記第2のポンプを前記動作させることは、少なくとも部分的に同時に行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
容積V
1
および容積V
2
は、合計すると前記特定の容積になる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のポンプを前記動作させることの直前に、前記第2のポンプ、前記第2の再循環弁、および前記第2の再循環ループを用いて前記第2の保持タンクの内部の前記水を再循環させるステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のポンプを前記動作させることの直前に、前記第1のポンプ、前記第1の再循環弁、および前記第1の再循環ループを用いて前記第1の保持タンクの内部の前記水を再循環させるステップ
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【外国語明細書】