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特開2024-133343管理方法、プログラム、及び管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133343
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】管理方法、プログラム、及び管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/43 20240101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/43
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024116795
(22)【出願日】2024-07-22
(62)【分割の表示】P 2024009153の分割
【原出願日】2019-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加茂 広之
(72)【発明者】
【氏名】米田 優也
(57)【要約】
【課題】移動体を貸し出す仕組みを他者に提供しやすくすること。
【解決手段】移動体情報取得ステップでは、移動体2に搭載されたバッテリの残量に関する情報を含む移動体情報を取得する。判断ステップでは、バッテリの残量が規定量以上であるか否かを判断する。表示制御ステップでは、移動体2の利用者A1が利用する端末に、判断ステップでバッテリの残量が規定量以上であると判断された特定移動体2のバッテリの残量を表示させる。要求情報取得ステップでは、表示制御ステップにおいてバッテリの残量を表示させた端末から、特定移動体2の予約を要求する予約要求情報を取得する。予約許可ステップでは、要求情報取得ステップで取得した予約要求情報に基づいて特定移動体2の予約を許可する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセッサにより実行される管理方法であって、
移動体に搭載されたバッテリの残量に関する情報を含む移動体情報を取得する移動体情報取得ステップと、
前記バッテリの前記残量が規定量以上であるか否かを判断する判断ステップと、
前記移動体の利用者が利用する端末に、前記判断ステップで前記バッテリの前記残量が前記規定量以上であると判断された前記移動体である特定移動体の前記バッテリの前記残量を表示させる表示制御ステップと、
前記表示制御ステップにおいて前記バッテリの前記残量を表示させた前記端末から、前記特定移動体の予約を要求する予約要求情報を取得する要求情報取得ステップと、
前記要求情報取得ステップで取得した前記予約要求情報に基づいて前記特定移動体の予約を許可する予約許可ステップと、を有する、
管理方法。
【請求項2】
前記利用者を識別する第1識別子、及び前記移動体を識別する第2識別子を取得する識別子取得ステップを更に有し、
前記予約許可ステップにおいて前記特定移動体の予約を許可された前記利用者の前記第1識別子と前記特定移動体の前記第2識別子とが記憶されており、
前記識別子取得ステップで取得した前記第1識別子と前記第2識別子との組み合わせと、前記予約許可ステップで前記特定移動体の予約が許可された前記第1識別子と前記第2識別子との組み合わせとが一致する場合に、前記特定移動体の利用を許可する利用許可ステップを更に有する、
請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
前記識別子取得ステップにおいて、
前記第1識別子は、前記利用者が利用する端末から取得され、
前記第2識別子は、前記移動体が備える二次元コードを前記端末で読み込むことにより前記端末から取得される、
請求項2に記載の管理方法。
【請求項4】
前記利用許可ステップにおいて前記特定移動体の利用が許可された場合、前記利用者の特定の操作により前記特定移動体の錠装置を開錠する開錠ステップを更に有する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項5】
前記移動体情報は、前記移動体の錠装置の状態に関する情報を含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項6】
前記移動体は、電動自転車である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項7】
1以上のプロセッサに、
請求項1~6のいずれか1項に記載の管理方法を実行させる、
プログラム。
【請求項8】
移動体に搭載されたバッテリの残量に関する情報を含む移動体情報を取得する移動体情報取得部と、
前記バッテリの前記残量が規定量以上であるか否かを判断する判断部と、
前記移動体の利用者が利用する端末に、前記バッテリの前記残量が前記規定量以上であると前記判断部が判断した前記移動体である特定移動体の前記バッテリの前記残量を表示させる表示制御部と、
前記表示制御部が前記バッテリの前記残量を表示させた前記端末から、前記特定移動体の予約を要求する予約要求情報を取得する要求情報取得部と、
前記要求情報取得部が取得した前記予約要求情報に基づいて前記特定移動体の予約を許可する予約許可部と、を備える、
管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に管理方法、プログラム、及び管理システムに関する。より詳細には、本開示は、貸出対象となる移動体を管理する管理方法、管理方法を実行させるプログラム、及び貸出対象となる移動体を管理する管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自転車レンタルシステムが開示されている。この自転車レンタルシステムでは、ユーザは、携帯電話のGPS(Global Positioning System)機能等を用いて現在位置を把握した後に、携帯電話の基地局及びインターネットを経由してレンタルホストへアクセスする。レンタルホストからは、ユーザの位置情報に応じた駐輪場マップが送付される。また、レンタルホストからは、自転車をレンタルする際の鍵の番号が通知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-78223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、移動体を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい管理方法、プログラム、及び管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る管理方法は、1以上のプロセッサにより実行される管理方法である。前記管理方法は、移動体情報取得ステップと、判断ステップと、表示制御ステップと、要求情報取得ステップと、予約許可ステップと、を有する。前記移動体情報取得ステップでは、移動体に搭載されたバッテリの残量に関する情報を含む移動体情報を取得する。前記判断ステップでは、前記バッテリの前記残量が規定量以上であるか否かを判断する。前記表示制御ステップでは、前記移動体の利用者が利用する端末に、前記判断ステップで前記バッテリの前記残量が前記規定量以上であると判断された前記移動体である特定移動体の前記バッテリの前記残量を表示させる。前記要求情報取得ステップでは、前記表示制御ステップにおいて前記バッテリの前記残量を表示させた前記端末から、前記特定移動体の予約を要求する予約要求情報を取得する。前記予約許可ステップでは、前記要求情報取得ステップで取得した前記予約要求情報に基づいて前記特定移動体の予約を許可する。
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の管理方法を実行させる。
【0007】
本開示の一態様に係る管理システムは、移動体情報取得部と、判断部と、表示制御部と、要求情報取得部と、予約許可部と、を備える。前記移動体情報取得部は、移動体に搭載されたバッテリの残量に関する情報を含む移動体情報を取得する。前記判断部は、前記バッテリの前記残量が規定量以上であるか否かを判断する。前記表示制御部は、前記移動体の利用者が利用する端末に、前記バッテリの前記残量が前記規定量以上であると前記判断部が判断した前記移動体である特定移動体の前記バッテリの前記残量を表示させる。前記要求情報取得部は、前記表示制御部が前記バッテリの前記残量を表示させた前記端末から、前記特定移動体の予約を要求する予約要求情報を取得する。前記予約許可部は、前記要求情報取得部が取得した前記予約要求情報に基づいて前記特定移動体の予約を許可する。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、移動体を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る管理システムの概要を示すブロック図である。
図2図2は、同上の管理システムの利用形態の概念図である。
図3図3は、同上の管理システムの第1動作例を示すシーケンス図である。
図4図4は、同上の管理システムの第1動作例を示すシーケンス図である。
図5図5は、同上の管理システムの第2動作例を示すシーケンス図である。
図6図6は、同上の管理システムの第3動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)概要
以下、本実施形態の管理方法、及び管理方法の実行主体である管理システム100について図面を参照して説明する。本実施形態の管理方法は、貸出対象となる移動体2(図2参照)を管理するために用いられる方法である。本開示でいう「移動体」は、利用者A1(図2参照)が搭乗した状態で走行可能な乗り物である。本実施形態では、移動体2は、自転車、特には電動自転車である。本開示でいう「電動自転車」は、電気的な動力によって走行可能な自転車である。本実施形態では、電動自転車は、バッテリ21を電源として、利用者A1の踏む力(踏力)をモータによって補助する電動アシスト自転車である。つまり、移動体2は、移動体2の動力源(ここでは、踏力)を補助するバッテリ21を有している。また、本実施形態では、移動体2は、例えばGPS(Global Positioning System)等の測位システムにより、移動体2の位置を計測する機能を有している。
【0011】
管理方法は、第1取得ステップST1と、第2取得ステップST2と、送信ステップST4と、を有している(図3参照)。
【0012】
第1取得ステップST1は、移動体2に関する移動体情報を移動体2から取得するステップである。つまり、第1取得ステップST1は、第1取得ステップST1の実行主体である管理システム100と移動体2との間の通信により、移動体情報を取得するステップである。
【0013】
本開示でいう「移動体情報」は、移動体2自体の情報、例えば、移動体2が貸し出されているか否かに関する情報、移動体2の貸出の予約がなされているか否かの情報を含み得る。また、「移動体情報」は、移動体2が故障しているか否か等の移動体2の状態に関する情報を含み得る。さらに、「移動体情報」は、移動体2自体の情報ではなく、例えばバッテリ21(図2参照)又は鍵22(図2参照)等、移動体2の付属品に関する情報を含み得る。
【0014】
第2取得ステップST2は、利用者A1に対して移動体2の貸し出しを行う仲介システム3(図1参照)から、少なくとも移動体2の貸し出しに関する情報を要求する要求情報を取得するステップである。つまり、第2取得ステップST2は、第2取得ステップST2の実行主体である管理システム100と仲介システム3との間の通信により、要求情報を取得するステップである。
【0015】
本開示でいう「仲介システム」は、例えば管理システム100の運用者とは異なる事業者により運用され、利用者A1と管理システム100との間を仲介するシステムである。つまり、本実施形態では、利用者A1は、管理システム100と直接的に交渉することで移動体2を借りるのではなく、仲介システム3を通して移動体2を借りることになる。
【0016】
また、本開示でいう「要求情報」は、一例として、移動体2の予約を要求する情報を含み得る。その他、「要求情報」は、上述の移動体情報の少なくとも一部を要求する情報を含み得る。例えば、要求情報には、移動体2が故障しているか否かを要求する情報を含み得る。
【0017】
送信ステップST4は、第1取得ステップST1で取得した移動体情報に基づいて、第2取得ステップST2で取得した要求情報に応じた応答情報を仲介システム3に送信するステップである。つまり、送信ステップST4は、送信ステップST4の実行主体である管理システム100と仲介システム3との間の通信により、応答情報を仲介システム3に送信するステップである。
【0018】
本開示でいう「応答情報」は、一例として、移動体2の予約の要求に対する応答として、移動体2の予約が完了したことを示す情報を含み得る。その他、「応答情報」は、上述の移動体情報の少なくとも一部の要求に応じた情報を含み得る。例えば、応答情報には、移動体2が既に他者に予約されていて予約できないことを示す情報、又は移動体2が故障していて利用できないことを示す情報等を含み得る。
【0019】
上述のように、本実施形態では、移動体2の管理は、一括して管理方法の実行主体である管理システム100で行われる。このため、本実施形態では、管理システム100の運用者以外の他者は、移動体2の貸し出しを行う仲介システム3を運用すればよく、移動体2の管理はしなくて済む。このため、本実施形態では、移動体2を貸し出す仕組みを他者(ここでは、仲介システム3の運用者)に提供しやすい、という利点がある。
【0020】
(2)詳細
以下、本実施形態の管理方法及び管理システム100について図面を用いて詳細に説明する。既に述べたように、管理システム100は、管理方法の実行主体である。本実施形態では、管理システム100は、サーバ装置により構成されている。
【0021】
(2.1)全体構成
まず、管理システム100を含めた全体構成について図1及び図2を参照して説明する。管理システム100は、図1に示すように、例えばインターネット等のネットワークN1を介して、複数の移動体2との間で個別に通信可能に構成されている。管理システム100は、各移動体2との間で直接的に通信してもよいし、ルータ等の1以上の中継器を介して通信してもよい。同様に、管理システム100は、ネットワークN1を介して、1以上の仲介システム3と個別に通信可能に構成されている。管理システム100は、各仲介システム3との間で直接的に通信してもよいし、ルータ等の1以上の中継器を介して通信してもよい。
【0022】
本実施形態では、移動体2は、個人又は業者の所有物である。本開示でいう「個人」は、一例として、戸建住宅E1(図2参照)の居住者である。また、本開示でいう「業者」は、一例として、マンション等の集合住宅C1(図2参照)の管理業者である。その他、「業者」は、例えば企業を含み得る。また、本開示でいう「所有物」は、例えば移動体2を販売業者から購入することによる恒久的な所有物の他に、サブスクリプション方式にしたがって販売業者から利用権を購入することによる一時的な所有物を含み得る。
【0023】
そして、移動体2は、無条件で、又は所定の条件を満たすことを前提として、第三者(つまり、利用者A1)への貸し出しが許容されている。例えば、移動体2の所有者が戸建住宅E1の居住者であれば、居住者が移動体2を利用しない時間帯等に第三者への貸し出しが許容される。また、例えば、移動体2の所有者が集合住宅C1の管理業者であれば、集合住宅C1の居住者が移動体2を利用しない時間帯等に第三者への貸し出しが許容される。移動体2の第三者への貸し出しの条件等は、個人又は業者が管理システム100の運用者と契約する段階であらかじめ決定される。管理システム100は、契約により決定された条件にしたがって、移動体2を管理することになる。もちろん、上記条件等は、運用中において個人又は業者と管理システム100の運用者との間の交渉により、適宜変更されてもよい。
【0024】
仲介システム3は、サーバ装置により構成されている。仲介システム3は、利用者A1と管理システム100との間を仲介する。つまり、利用者A1は、仲介システム3を介して管理システム100から情報を取得することができる。仲介システム3を利用する場合、利用者A1は、例えば利用者A1が所持する(又は利用する)端末B1にインストールされている汎用のブラウザを起動させ、かつ、専用のウェブサイトにアクセスする。また、仲介システム3を利用する場合、利用者A1は、例えば端末B1にインストールされている専用のアプリケーションを起動させる。端末B1は、例えばスマートフォン又はタブレット型のコンピュータ等の携帯端末の他、デスクトップ型又はラップトップ型のパーソナルコンピュータを含み得る。本実施形態では、端末B1は、利用者A1が所有するスマートフォンである。
【0025】
利用者A1は、端末B1を操作することにより、仲介システム3を介して管理システム100に対して要求情報を送信することが可能である。そして、利用者A1は、仲介システム3を介して管理システム100から送信された応答情報を、端末B1にて取得することが可能である。なお、端末B1から送信される要求情報は、仲介システム3にて適宜加工されてから管理システム100に送信されてもよい。同様に、管理システム100から送信される応答情報は、仲介システム3にて適宜加工されてから端末B1に送信されてもよい。
【0026】
本実施形態では、1以上の仲介システム3には、図2に示すように、1以上(図2では3つ)の予約管理システム31と、1以上(図2では1つ)の販売管理システム32と、1以上(図2では1つ)の交通管理システム33と、が含まれている。言い換えれば、仲介システム3は、移動体2の予約管理を行う予約管理システム31、店舗F1での商品の販売を管理する販売管理システム32、又は移動体2とは別の移動体の利用状況を管理する交通管理システム33のいずれかである。
【0027】
予約管理システム31は、利用者A1に対する移動体2の貸し出しの予約を管理するシステムである。予約管理システム31の利用者A1は、予約管理システム31にあらかじめ登録されている者である。したがって、未登録者は、予約管理システム31を通して移動体2を借りることはできない。
【0028】
本実施形態では、3つの予約管理システム31(第1予約管理システム31A、第2予約管理システム31B、及び第3予約管理システム31C)が存在する。第1予約管理システム31Aは、集合住宅C1の居住者を対象としたシステムであって、基本的に集合住宅C1の管理業者、又は集合住宅C1の管理業者から委託された業者により運用されている。第2予約管理システム31B及び第3予約管理システム31Cは、いずれも第三者を対象としたシステムであるが、互いに異なる業者により運用されている。つまり、第2予約管理システム31Bは、第2予約管理システム31Bに登録している利用者A11のみが利用でき、第3予約管理システム31Cは、第3予約管理システム31Cに登録している利用者A12のみが利用できる。したがって、第2予約管理システム31Bの利用者A11と、第3予約管理システム31Cの利用者A12とは、両方のシステムに登録している利用者A1を除けば、互いに異なっている。
【0029】
予約管理システム31は、端末B1を介して利用者A1からの予約を要求する入力を受け付けると、利用者A1が指定する移動体2を一時的に予約しておき、指定された移動体2を一時的に利用する権利を利用者A1に付与する。これにより、利用者A1は、予約された移動体2を一時的に利用することが可能である。
【0030】
なお、集合住宅C1の居住者は、利用者A1として第1予約管理システム31Aを介して移動体2を予約してもよいが、この集合住宅C1にある予約されていない移動体2に関しては、自由に利用することが可能である。利用者A1が移動体2を利用する方法については、「(3.1)第1動作例」にて説明する。
【0031】
販売管理システム32は、例えばコンビニエンスストア等の店舗F1に導入されているPOS(Point of sale system)を含んでいる。つまり、販売管理システム32は、基本的には、店舗F1での商品等の販売実績を管理するために用いられる。
【0032】
本実施形態では、販売管理システム32は、店舗F1の利用者A1、つまり商品等の購入者を対象として、移動体2を貸し出す機能を有している。具体的には、販売管理システム32は、商品等の精算時に、移動体2を一時的に予約しておき、移動体2を一時的に利用する権利を商品等の購入者(利用者A1)に付与する。これにより、利用者A1は、予約された移動体2を一時的に利用することが可能である。利用者A1が移動体2を利用する方法については、「(3.2)第2動作例」にて説明する。
【0033】
この場合、販売管理システム32は、例えば、店舗F1の周辺に存在する集合住宅C1又は戸建住宅E1等の施設に置いてある複数の移動体2から、適宜のアルゴリズムにより、予約対象の移動体2を決定する。また、販売管理システム32は、あらかじめ指定された地域に存在する集合住宅C1又は戸建住宅E1等の施設に置いてある複数の移動体2から、適宜のアルゴリズムにより、予約対象の移動体2を決定してもよい。
【0034】
上述の貸し出し機能を利用するか否かは、商品等の精算時にレジスタに備え付けのディスプレイに表示したり、利用者A1の所有する端末B1に通知したり等して、利用者A1に問い合わせてもよい。また、上述の貸し出し機能を利用するか否かは、例えば店舗F1の運用業者が提供するサービスに利用者A1が登録した際に、あらかじめ設定しておいてもよい。
【0035】
交通管理システム33は、例えば鉄道事業者が運用するシステムであって、基本的には、鉄道の利用者A1に対して鉄道の利用区間に応じて課金するシステムである。つまり、本実施形態では、上述の「別の移動体」とは、鉄道事業者が所有する電車である。
【0036】
本実施形態では、交通管理システム33は、鉄道の利用者A1を対象として、移動体2を貸し出す機能を有している。具体的には、交通管理システム33は、利用者A1が非接触型のIC(Integrated Circuit)カードB2又は端末B1を自動改札機G1にかざすことで(図2参照)、利用者A1が自動改札機G1を通過する時点で、移動体2を一時的に予約しておき、移動体2を一時的に利用する権利を利用者A1に付与する。これにより、利用者A1は、予約された移動体2を一時的に利用することが可能である。利用者A1が移動体2を利用する方法については、「(3.3)第3動作例」にて説明する。
【0037】
この場合、交通管理システム33は、例えば、利用者A1が到着した駅の周辺に存在する集合住宅C1又は戸建住宅E1等の施設に置いてある複数の移動体2から、適宜のアルゴリズムにより、予約対象の移動体2を決定する。また、交通管理システム33は、あらかじめ指定された地域に存在する集合住宅C1又は戸建住宅E1等の施設に置いてある複数の移動体2から、適宜のアルゴリズムにより、予約対象の移動体2を決定してもよい。
【0038】
上述の貸し出し機能を利用するか否かは、自動改札機G1の通過時に自動改札機G1に備え付けのディスプレイに表示したり、利用者A1の所有する端末B1に通知したり等して、利用者A1に問い合わせてもよい。また、上述の貸し出し機能を利用するか否かは、例えば鉄道事業者が提供するサービスに利用者A1が登録した際に、あらかじめ設定しておいてもよい。
【0039】
以下、仲介システム3から管理システム100に送信される要求情報に含まれる情報の例を列挙する。なお、要求情報には、以下に示す情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0040】
要求情報には、移動体2の予約を要求する予約要求情報が含まれ得る。予約要求情報には、一例として、利用者A1が移動体2を利用する時間帯等の情報が含まれる。予約要求情報は、例えば端末B1を利用して予約管理システム31にアクセスした利用者A1が、端末B1にて指定した移動体2の予約を要求する操作を行った場合に、端末B1から仲介システム3を介して管理システム100に送信される。
【0041】
また、要求情報には、移動体2の位置を要求する位置要求情報が含まれ得る。位置要求情報には、移動体2の現在位置を要求する情報の他、移動体2の過去の移動履歴を要求する情報等が含まれ得る。位置要求情報は、例えば端末B1を利用して予約管理システム31にアクセスした利用者A1が、端末B1にて移動体2の位置を要求する操作を行った場合に、端末B1から仲介システム3を介して管理システム100に送信される。また、位置要求情報は、例えば仲介システム3が、定期的に又は管理者の指示にしたがって管理システム100に送信される場合もある。つまり、仲介システム3は、利用者A1からの問い合わせに依らず、移動体2の位置を管理するために位置要求情報を管理システム100に送信することが可能である。
【0042】
また、要求情報には、移動体2の状態を要求する状態要求情報が含まれ得る。状態要求情報には、移動体2が故障しているか否かを問い合わせる情報が含まれ得る。状態要求情報は、例えば端末B1を利用して予約管理システム31にアクセスした利用者A1が、端末B1にて指定した移動体2の状態を要求する操作を行った場合に、端末B1から仲介システム3を介して管理システム100に送信される。また、状態要求情報は、例えば仲介システム3が、定期的に又は管理者の指示にしたがって管理システム100に送信される場合がある。つまり、仲介システム3は、利用者A1からの問い合わせに依らず、移動体2の状態を管理するために状態要求情報を管理システム100に送信することが可能である。
【0043】
また、要求情報には、バッテリ21の状態を要求するバッテリ要求情報が含まれ得る。バッテリ要求情報には、バッテリ21の残量を要求する情報の他、バッテリ21の利用期間を要求する情報等が含まれ得る。バッテリ要求情報は、例えば端末B1を利用して予約管理システム31にアクセスした利用者A1が、端末B1にて指定した移動体2のバッテリ21の状態を要求する操作を行った場合に、端末B1から仲介システム3を介して管理システム100に送信される。また、バッテリ要求情報は、例えば仲介システム3が、定期的に又は管理者の指示にしたがって管理システム100に送信される場合がある。つまり、仲介システム3は、利用者A1からの問い合わせに依らず、移動体2の状態を管理するためにバッテリ要求情報を管理システム100に送信することが可能である。
【0044】
(2.2)管理システム
次に、管理システム100について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。管理システム100は、図1に示すように、通信部11と、処理部12と、を備えている。通信部11は、第1取得部111と、第2取得部112と、第3取得部113と、を有している。処理部12は、送信部121と、許可部122と、を有している。
【0045】
通信部11は、移動体2との通信、及び仲介システム3との通信を行うための通信インタフェースであって、無線通信モジュールを有している。通信部11は、無線通信モジュールにより、例えば赤外線又は可視光等の光を媒体とする光無線通信、又は電波を媒体とする無線通信にて、ネットワークN1を介して移動体2及び仲介システム3と通信する。無線通信は、一例として、LTE等の携帯電話の通信規格を用いてもよい。
【0046】
第1取得部111は、移動体2に関する移動体情報を移動体2から取得する。第1取得部111は、第1取得ステップST1(図3参照)の実行主体である。具体的には、第1取得部111は、定期的に、又は仲介システム3からの要求情報にしたがって、移動体情報を要求する移動体要求情報を移動体2に送信する(図3参照)。移動体要求情報を受信した移動体2では、移動体要求情報に含まれる要求にしたがって、移動体情報を管理システム100に送信する。これにより、第1取得部111は、移動体情報を移動体2から取得する。第1取得部111は、指定された1以上の移動体2から移動体情報を取得してもよいし、管理システム100が管理する全ての移動体2から移動体情報を取得してもよい。
【0047】
第2取得部112は、仲介システム3から要求情報を取得する。第2取得部112は、第2取得ステップST2(図3参照)の実行主体である。具体的には、第2取得部112は、利用者A1による端末B1での操作をトリガとして予約管理システム31から送信される要求情報(予約要求情報を含む)を取得する(図3及び図4参照)。また、第2取得部112は、利用者A1による商品の購入をトリガとして販売管理システム32から送信される要求情報(予約要求情報)を取得する(図5参照)。また、第2取得部112は、利用者A1による自動改札機G1の通過をトリガとして交通管理システム33から送信される要求情報(予約要求情報)を取得する(図6参照)。
【0048】
第3取得部113は、利用者A1に関する利用者情報を、移動体2を介して取得する。第3取得部113は、第3取得ステップST3(図4参照)の実行主体である。本開示でいう「利用者情報」は、利用者A1の識別子の他、利用者A1が利用しようとしている移動体2の識別子を含んでいる。具体的には、利用者A1は、利用しようとしている移動体2に備え付けの読取装置に端末B1又はICカードB2をかざす。すると、移動体2は、端末B1又はICカードB2に記録されている利用者A1の識別子を読み込み、読み込んだ利用者A1の識別子と、移動体2の識別子と、を含む利用者情報を管理システム100に送信する。これにより、第3取得部113は、移動体2を介して利用者情報を取得することが可能である。
【0049】
その他、利用者A1は、端末B1に内蔵された撮像装置(読取装置)を用いて、移動体2に貼り付けられたシールに記された二次元コードを読み込んでもよい。この場合、端末B1は、読み込んだ二次元コードに含まれる移動体2の識別子と、端末B1に記録されている利用者A1の識別子と、を含む利用者情報を管理システム100に送信する。これにより、第3取得部113は、移動体2及び端末B1を介して利用者情報を取得することが可能である。
【0050】
処理部12は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、処理部12(ここでは、送信部121及び許可部122)としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0051】
送信部121は、第1取得部111(第1取得ステップST1)で取得した移動体情報に基づいて、第2取得部112(第2取得ステップST2)で取得した要求情報に応じた応答情報を仲介システム3に送信する。送信部121は、送信ステップST4(図3参照)の実行主体である。送信部121が参照する移動体情報は、要求情報を取得する以前にあらかじめ取得していた情報であってもよいし、要求情報の取得後に移動体2と通信することで取得した情報であってもよい。
【0052】
以下、送信部121が仲介システム3に送信する応答情報に含まれる情報の例を列挙する。なお、応答情報には、以下に示す情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0053】
応答情報には、利用者A1に対して移動体2の予約を許可する、つまり移動体2の一時的な利用を許可する予約情報が含まれ得る。具体的には、送信部121は、取得した要求情報により指定された移動体2の予約を利用者A1に対して許可するか否かを、取得した移動体情報を参照して判定する。
【0054】
例えば、送信部121は、移動体2が予約されておらず、かつ、バッテリ21の残量が十分であり、かつ、移動体2が故障していなければ、移動体2の予約を利用者A1に対して許可する。一方、送信部121は、上記の条件を1つでも満たしていなければ、移動体2の予約を利用者A1に許可しない。そして、送信部121は、上記の判定結果を受けて、移動体2の予約が可能である場合に、通信部11を介して予約情報を仲介システム3に送信する。つまり、送信部121(送信ステップST4)は、第1取得部111(第1取得ステップST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体2の予約が可能である場合に移動体2の予約を許可する予約情報を、応答情報として仲介システム3に送信する。
【0055】
また、応答情報には、移動体2の現在の位置を示す情報、又は移動体2の過去の移動履歴を示す情報、つまり移動体2の位置を示す位置情報が含まれ得る。具体的には、送信部121は、取得した要求情報により指定された移動体2について、取得した移動体情報に含まれる位置情報を、通信部11を介して仲介システム3に送信する。つまり、送信部121(送信ステップST4)は、第1取得部111(第1取得ステップST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体2の位置を示す位置情報を、応答情報として仲介システム3に送信する。
【0056】
また、応答情報には、移動体2が故障しているか否かを示す情報、つまり移動体2の状態を示す状態情報が含まれ得る。具体的には、送信部121は、取得した要求情報により指定された移動体2について、取得した移動体情報に含まれる状態情報を、通信部11を介して仲介システム3に送信する。つまり、送信部121(送信ステップST4)は、第1取得部111(第1取得ステップST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体2の状態を示す状態情報を、応答情報として仲介システム3に送信する。
【0057】
また、応答情報には、バッテリ21の残量を示す情報、又はバッテリ21の利用期間を示す情報、つまりバッテリ21の状態を示すバッテリ情報が含まれ得る。具体的には、送信部121は、取得した要求情報により指定された移動体2について、取得した移動体情報に含まれるバッテリ情報を、通信部11を介して仲介システム3に送信する。つまり、送信部121(送信ステップST4)は、第1取得部111(第1取得ステップST1)で取得した移動体情報に基づいて、バッテリ21の状態を示すバッテリ情報を、応答情報として仲介システム3に送信する。
【0058】
許可部122は、第3取得部113(第3取得ステップST3)で取得した利用者情報の認証に成功した場合に、移動体2の利用を許可する許可情報を移動体2に送信する。許可部122は、許可ステップST5(図4参照)の実行主体である。具体的には、許可部122は、取得した利用者情報に含まれる移動体2の識別子及び利用者A1の識別子の組み合わせが、記憶装置に記憶されている予約リストに含まれているか否かを判定する。そして、許可部122は、上記組み合わせが予約リストに含まれていれば、利用者情報により指定された移動体2に対して、通信部11を介して許可情報を送信する。許可情報を受信した移動体2は、備え付けのサークル錠等の錠装置が開錠された状態となるか、又は利用者A1の特定の操作により開錠可能な状態となる。これにより、利用者A1は、予約していた移動体2を利用することができる。
【0059】
また、許可部122は、例えば利用者A1の識別子が集合住宅C1の居住者を示す場合、移動体2の識別子が集合住宅C1に属しており、かつ、予約リストに含まれていなければ、許可情報を移動体2に送信する。この場合、利用者A1(集合住宅C1の居住者)は、移動体2の予約をせずとも、集合住宅C1に置いてある予約されていない移動体2を利用することができる。
【0060】
ここで、本実施形態では、上述のように、仲介システム3は、複数である。そして、管理システム100は、複数の仲介システム3ごとに、契約の内容に応じて貸し出し可能な移動体2を制限している。具体的には、管理システム100は、複数の仲介システム3ごとに、貸し出し可能な移動体2が存在する地域、貸し出し可能な移動体2の台数、又は移動体2を貸し出し可能な時間等を制限している。つまり、送信部121(送信ステップST4)は、複数の仲介システム3ごとに、応答情報の内容を異ならせている。
【0061】
例えば、管理システム100は、第1予約管理システム31Aを利用する利用者A1に対しては、集合住宅C1に置いてある移動体2のみに関する情報を、応答情報として提供する。また、管理システム100は、第2予約管理システム31Bを利用する利用者A11に対しては、第2予約管理システム31Bとの契約にしたがった移動体2のみに関する情報を、応答情報として提供する。また、管理システム100は、販売管理システム32を利用する利用者A1に対しては、販売管理システム32との契約にしたがった移動体2のみに関する情報を、応答情報として提供する。
【0062】
(3)動作
以下、本実施形態の管理システム100の動作例について列挙する。本実施形態では、管理システム100は、以下に示す第1動作例~第3動作例をいずれも実行するが、いずれか1以上の動作例のみを実行してもよい。また、以下の説明では、管理システム100は、仲介システム3から要求情報を取得した後に移動体2から取得した移動体情報を参照しているが、要求情報を取得する前に移動体2からあらかじめ取得した移動体情報を参照してもよい。
【0063】
(3.1)第1動作例
第1動作例は、仲介システム3が予約管理システム31である場合の管理システム100の動作例である。以下では、利用者A1は、端末B1を用いて予約管理システム31にアクセスしている、と仮定する。
【0064】
まず、図3に示すように、利用者A1が、予約したい移動体2の状態(移動体2の現在位置、又はバッテリ21の状態等を含む)を確認するための操作を端末B1にて行った、と仮定する。この場合、利用者A1の端末B1から予約管理システム31に確認情報が送信される。予約管理システム31は、端末B1からの確認情報を受信すると、受信した確認情報に応じた要求情報を管理システム100に送信する。
【0065】
管理システム100は、予約管理システム31からの要求情報を取得すると(S1)、要求情報にて指定された移動体2に移動体要求情報を送信する。ここでは、移動体要求情報には、利用者A1が確認したい移動体2の状態を示す情報を要求する指令が含まれている。処理S1は、第2取得ステップST2に相当する。移動体2は、移動体要求情報を受信すると、受信した移動体要求情報に応じた移動体情報を管理システム100に送信する。
【0066】
管理システム100は、移動体2からの移動体情報を取得すると(S2)、取得した移動体情報を参照して、予約管理システム31から取得した要求情報に応じた応答情報を生成し、生成した応答情報を予約管理システム31に送信する(S3)。ここでは、応答情報には、利用者A1が確認したい移動体2の状態を示す情報が含まれている。処理S2は、第1取得ステップST1に相当する。また、処理S3は、送信ステップST4に相当する。
【0067】
予約管理システム31は、管理システム100からの応答情報を受信すると、受信した応答情報を、又は応答情報を適宜加工した応答情報を利用者A1の端末B1に送信する。これにより、利用者A1は、端末B1にて受信した応答情報を備え付けのディスプレイ等で閲覧することにより、予約したい移動体2の状態を確認することが可能である。
【0068】
次に、図4に示すように、利用者A1が、指定した移動体2を予約するための操作を端末B1にて行った、と仮定する。この場合、利用者A1の端末B1から予約管理システム31に予約要求情報が送信される。予約管理システム31は、端末B1からの予約要求情報を受信すると、受信した予約要求情報に応じた要求情報を管理システム100に送信する。
【0069】
管理システム100は、予約管理システム31からの予約要求情報を取得すると(S4)、予約要求情報にて指定された移動体2に移動体要求情報を送信する。ここでは、移動体要求情報には、利用者A1が指定した移動体2の予約を要求する指令が含まれている。処理S4は、第2取得ステップST2に相当する。移動体2は、移動体要求情報を受信すると、受信した移動体要求情報に応じた移動体情報を管理システム100に送信する。
【0070】
管理システム100は、移動体2からの移動体情報を取得すると(S5)、取得した移動体情報を参照して、予約管理システム31から取得した予約要求情報に応じた予約情報を生成し、生成した予約情報を予約管理システム31に送信する(S6)。ここでは、予約情報には、利用者A1が指定した移動体2の予約を許可する情報が含まれている。処理S5は、第1取得ステップST1に相当する。また、処理S6は、送信ステップST4に相当する。
【0071】
予約管理システム31は、管理システム100からの予約情報を受信すると、受信した予約情報を、又は予約情報を適宜加工した予約情報を利用者A1の端末B1に送信する。これにより、利用者A1は、端末B1にて受信した予約情報を備え付けのディスプレイ等で閲覧することにより、指定した移動体2の予約が完了したことを知ることが可能である。
【0072】
その後、利用者A1が、予約した移動体2にて端末B1を用いた読取動作を行った、と仮定する。この場合、利用者A1の端末B1から移動体2に認証用情報が送信される。認証用情報には、利用者A1の識別子が含まれる。移動体2は、端末B1からの認証用情報を受信すると、受信した認証用情報に含まれる利用者A1の識別子と、移動体2の識別子と、を含む利用者情報を管理システム100に送信する。
【0073】
管理システム100は、移動体2からの利用者情報を取得すると(S7)、取得した利用者情報が予約リストに含まれているか否かを判定する。ここでは、利用者情報が予約リストに含まれている。そして、管理システム100は、利用者情報の送信元の移動体2に許可情報を送信する(S8)。処理S7は、第3取得ステップST3に相当する。また、処理S8は、許可ステップST5に相当する。
【0074】
移動体2は、管理システム100からの許可情報を受信すると、許可情報に応じて鍵装置を開錠するか、又は鍵装置を利用者A1の特定の操作により開錠可能な状態とする。これにより、利用者A1は、予約した移動体2を利用することが可能である。
【0075】
ここで、第1動作例においては、利用者A1は、予約した移動体2にて端末B1を用いた読取動作を行うのではなく、予約した移動体2の付属品であるバッテリ21又は鍵22を保管するロッカーD1(図2参照)にて端末B1を用いた読取動作を行ってもよい。この場合、図4における移動体2の代わりに、ロッカーD1が利用者情報を管理システム100に送信し、その後、許可情報を管理システム100から受信することになる。そして、ロッカーD1は、許可情報を受信すると、許可情報に応じてバッテリ21又は鍵22が保管されている保管室の扉を開錠する。この場合も、利用者A1は、ロッカーD1から取り出したバッテリ21又は鍵22を用いて、予約した移動体2を利用することが可能である。
【0076】
つまり、管理システム100は、移動体2自体を直接的に利用者A1に対して貸し出すだけでなく、移動体2の付属品であるバッテリ21及び鍵22の少なくとも一方を利用者A1に対して貸し出すことにより、移動体2を間接的に利用者A1に対して貸し出してもよい。なお、ロッカーD1における端末B1を用いた読取動作は、後述する「(3.2)第2動作例」及び「(3.3)第3動作例」においても同様に行ってもよい。
【0077】
(3.2)第2動作例
第2動作例は、仲介システム3が販売管理システム32である場合の管理システム100の動作例である。以下では、利用者A1は、商品の購入代金に応じて移動体2を一時的に利用する権利が付与されることをあらかじめ許可している、と仮定する。また、以下では、利用者A1による商品の購入代金は、移動体2を一時的に利用する権利を利用者A1に付与するための条件を満たしている、と仮定する。
【0078】
まず、図5に示すように、利用者A1が、店舗F1にて商品を購入した、と仮定する。この場合、商品の購入代金を含む精算情報が、利用者A1が商品の精算を行ったレジスタから販売管理システム32に送信される。販売管理システム32は、レジスタからの精算情報を受信すると、受信した精算情報に応じた予約要求情報を管理システム100に送信する。
【0079】
管理システム100は、販売管理システム32からの予約要求情報を取得すると(S9)、予約要求情報にて指定された移動体2に移動体要求情報を送信する。ここでは、移動体要求情報には、販売管理システム32が指定した移動体2の予約を要求する指令が含まれている。処理S9は、第2取得ステップST2に相当する。移動体2は、移動体要求情報を受信すると、受信した移動体要求情報に応じた移動体情報を管理システム100に送信する。
【0080】
管理システム100は、移動体2からの移動体情報を取得すると(S10)、取得した移動体情報を参照して、販売管理システム32から取得した予約要求情報に応じた予約情報を生成し、生成した予約情報を販売管理システム32に送信する(S11)。ここでは、予約情報には、販売管理システム32が指定した移動体2の予約を許可する情報が含まれている。処理S10は、第1取得ステップST1に相当する。また、処理S11は、送信ステップST4に相当する。
【0081】
販売管理システム32は、管理システム100からの予約情報を受信すると、受信した予約情報を、又は予約情報を適宜加工した予約情報を利用者A1の端末B1に送信する。これにより、利用者A1は、端末B1にて受信した予約情報を備え付けのディスプレイ等で閲覧することにより、販売管理システム32により指定された移動体2の予約が完了したことを知ることが可能である。
【0082】
その後、利用者A1が、予約した移動体2にて端末B1を用いた読取動作を行った、と仮定する。この場合、利用者A1の端末B1から移動体2に認証用情報が送信される。認証用情報には、利用者A1の識別子が含まれる。移動体2は、端末B1からの認証用情報を受信すると、受信した認証用情報に含まれる利用者A1の識別子と、移動体2の識別子と、を含む利用者情報を管理システム100に送信する。
【0083】
管理システム100は、移動体2からの利用者情報を取得すると(S12)、取得した利用者情報が予約リストに含まれているか否かを判定する。ここでは、利用者情報が予約リストに含まれている。そして、管理システム100は、利用者情報の送信元の移動体2に許可情報を送信する(S13)。処理S12は、第3取得ステップST3に相当する。また、処理S13は、許可ステップST5に相当する。
【0084】
移動体2は、管理システム100からの許可情報を受信すると、許可情報に応じて鍵装置を開錠するか、又は鍵装置を利用者A1の特定の操作により開錠可能な状態とする。これにより、利用者A1は、予約した移動体2を利用することが可能である。
【0085】
(3.3)第3動作例
第3動作例は、仲介システム3が交通管理システム33である場合の管理システム100の動作例である。以下では、利用者A1は、交通機関の利用料金に応じて移動体2を一時的に利用する権利が付与されることをあらかじめ許可している、と仮定する。また、以下では、利用者A1による交通機関の利用料金は、移動体2を一時的に利用する権利を利用者A1に付与するための条件を満たしている、と仮定する。
【0086】
まず、図6に示すように、利用者A1が、自動改札機G1にてICカードB2をかざすことにより、交通機関の利用料金を支払った、と仮定する。この場合、交通機関の利用料金を含む精算情報が、自動改札機G1から交通管理システム33に送信される。交通管理システム33は、自動改札機G1からの精算情報を受信すると、受信した精算情報に応じた予約要求情報を管理システム100に送信する。
【0087】
管理システム100は、交通管理システム33からの予約要求情報を取得すると(S14)、予約要求情報にて指定された移動体2に移動体要求情報を送信する。ここでは、移動体要求情報には、交通管理システム33が指定した移動体2の予約を要求する指令が含まれている。処理S14は、第2取得ステップST2に相当する。移動体2は、移動体要求情報を受信すると、受信した移動体要求情報に応じた移動体情報を管理システム100に送信する。
【0088】
管理システム100は、移動体2からの移動体情報を取得すると(S15)、取得した移動体情報を参照して、交通管理システム33から取得した予約要求情報に応じた予約情報を生成し、生成した予約情報を交通管理システム33に送信する(S16)。ここでは、予約情報には、交通管理システム33が指定した移動体2の予約を許可する情報が含まれている。処理S15は、第1取得ステップST1に相当する。また、処理S16は、送信ステップST4に相当する。
【0089】
交通管理システム33は、管理システム100からの予約情報を受信すると、受信した予約情報を、又は予約情報を適宜加工した予約情報を利用者A1の端末B1に送信する。これにより、利用者A1は、端末B1にて受信した予約情報を備え付けのディスプレイ等で閲覧することにより、交通管理システム33により指定された移動体2の予約が完了したことを知ることが可能である。
【0090】
その後、利用者A1が、予約した移動体2にて端末B1を用いた読取動作を行った、と仮定する。この場合、利用者A1の端末B1から移動体2に認証用情報が送信される。認証用情報には、利用者A1の識別子が含まれる。移動体2は、端末B1からの認証用情報を受信すると、受信した認証用情報に含まれる利用者A1の識別子と、移動体2の識別子と、を含む利用者情報を管理システム100に送信する。
【0091】
管理システム100は、移動体2からの利用者情報を取得すると(S17)、取得した利用者情報が予約リストに含まれているか否かを判定する。ここでは、利用者情報が予約リストに含まれている。そして、管理システム100は、利用者情報の送信元の移動体2に許可情報を送信する(S18)。処理S17は、第3取得ステップST3に相当する。また、処理S18は、許可ステップST5に相当する。
【0092】
移動体2は、管理システム100からの許可情報を受信すると、許可情報に応じて鍵装置を開錠するか、又は鍵装置を利用者A1の特定の操作により開錠可能な状態とする。これにより、利用者A1は、予約した移動体2を利用することが可能である。
【0093】
(4)利点
上述のように、本実施形態では、移動体2の管理は、一括して管理方法の実行主体である管理システム100で行われる。このため、本実施形態では、管理システム100の運用者(管理方法の実行者)以外の他者は、移動体2の貸し出しを行う仲介システム3を運用すればよく、移動体2の管理はしなくて済む。つまり、他者は、移動体2を利用者A1に貸し出すためのシステムさえ構築すればよく、移動体2の管理に気を遣う必要がない。このように、本実施形態では、他者にとって、移動体2の管理もしなければならない場合と比較して、管理システム100を利用するための敷居が低い。その結果、本実施形態では、移動体2を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【0094】
また、本実施形態では、利用者A1に対する移動体2の貸し出しは、管理システム100ではなく、仲介システム3により行われる。このため、本実施形態では、管理システム100の運用者は、利用者A1に対して移動体2の貸し出しを行うためのシステムを構築する必要がなく、結果として移動体2の管理に注力しやすい、という利点がある。
【0095】
また、本実施形態では、移動体2の所有者の個人情報等、移動体2の所有者のプライバシーに関わる情報は、管理システム100のみで管理され、仲介システム3に提供されることはない。したがって、移動体2の所有者は、個人情報等が外部(ここでは、仲介システム3)に漏れる心配をしなくて済む。その結果、本実施形態では、移動体2の所有者が移動体2を管理システム100の運用者に委ねやすい、という利点がある。
【0096】
(5)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、管理方法は、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。つまり、一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の管理方法を実行させてもよい。
【0097】
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0098】
本開示における管理方法では、例えば管理システム100がコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における管理システム100としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0099】
また、管理システム100における複数の機能が、1つの筐体に集約されていることは管理システム100に必須の構成ではない。管理システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、管理システム100の少なくとも一部の機能は、例えば、サーバ装置及びクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、上述の実施形態のように、管理システム100の全ての機能が、1つの筐体に集約されていてもよい。
【0100】
上述の実施形態において、仲介システム3は、サーバ装置によって構成されているが、その一部又は全部がクラウド等によって実現されていてもよい。
【0101】
上述の実施形態において、管理システム100は、複数の仲介システム3ごとに、登録されている利用者A1による移動体2の利用履歴を管理してもよい。この態様では、管理システム100は、利用者A1又は仲介システム3の管理者からの要求に応じて、移動体2の利用履歴を提供することが可能である。
【0102】
上述の実施形態では、管理システム100は、第3取得部113(第3取得ステップST3)で取得した利用者情報の認証に成功した場合に、移動体2の利用を許可する許可情報を移動体2に送信しているが、これに限らない。例えば、管理システム100は、仲介システム3にて利用者の認証に成功したことを示す認証完了情報を取得した場合に、許可情報を移動体2に送信してもよい。つまり、利用者の認証は仲介システム3で行い、管理システム100は、利用者の認証が成功したことを示す情報を仲介システム3から取得すれば、この利用者に対して移動体2の利用を許可してもよい。
【0103】
この態様では、管理システム100は、利用者の認証を行うための構成を備える必要がないため、移動体2の管理に注力しやすい、という利点がある。また、この態様では、仲介システム3ごとに独自の認証システムを採用することが可能である、という利点がある。例えば、仲介システム3は、利用者A1の顔画像を用いた顔認証を行ったり、ICカードB2を用いた認証を行ったり等、種々の態様の認証システムを採用することが可能である。また、この態様では、仲介システム3が移動体2とは別の移動体を管理する他システムと提携している場合に、仲介システム3の独自の認証システムを用いて管理システム100及び他システムとの連携を図りやすい、という利点がある。言い換えれば、この態様では、MaaS(Mobility as a Service)に管理システム100を組み込みやすい、という利点がある。
【0104】
上述の実施形態において、利用者A1の認証に用いる認証情報は、利用者A1ごとに固有の情報であればよく、例えば利用者A1の生体的な特徴(顔、指紋、静脈、又は虹彩等)に関する情報であってもよい。この場合、端末B1は、指紋読取器等の利用者A1の生体的な特徴に関する情報を取得可能な装置を備えていればよい。
【0105】
上述の実施形態において、管理システム100は、バッテリ21の残量が所定残量を満たしていることのみならず、移動体2の総走行距離が所定距離以下であることを条件として、仲介システム3を介して利用者A1に移動体2を貸し出してもよい。
【0106】
上述の実施形態のように、移動体2の所有者は、仲介システム3の運用者とは異なっていてもよいし、同じであってもよい。移動体2の所有者が仲介システム3の運用者と異なる場合、仲介システム3を運用する業者は、運用に当たって移動体2を一斉購入する等しなくて済むので、移動体2にコストを掛けなくて済む、という利点がある。
【0107】
上述の実施形態において、管理システム100は、例えば地震、火災、又は津波等の災害が発生した場合に、災害の発生地域にある移動体2の利用制限を解除してもよい。この場合、被災者が仲介システム3に登録しているか否かに関わらず移動体2を利用することができるので、CSR(Corporate Social Responsibility)の向上に貢献することができる、という利点がある。
【0108】
上述の実施形態では、移動体2は、利用者A1の踏力をモータによって補助する電動アシスト自転車であるが、これに限らない。例えば、移動体2は、踏力により車輪に動力を与える駆動系(人力駆動系)と、モータにより車輪に動力を与える駆動系(モータ駆動系)とが独立している自転車(モータから出力された動力のみで走行可能な自転車)であってもよい。要するに、移動体2は、電動アシスト自転車であってもよいし、モータから出力された動力のみで走行可能な自転車であってもよい。
【0109】
上述の実施形態では、移動体2は、1つの前輪及び1つの後輪を備える二輪自転車であるが、これに限らない。例えば、移動体2は、1つの前輪及び2つの後輪を備える三輪自転車であってもよい。または、移動体2は、2つの前輪及び1つの後輪を備える三輪自転車であってもよい。また、移動体2は、2つの前輪及び2つの後輪を備える四輪自転車であってもよい。
【0110】
上述の実施形態では、移動体2は電動自転車であるが、これに限らない。例えば、移動体2は、モータ及びバッテリ21を有していない自転車であってもよい。また、例えば、移動体2は、モータを有しておらず、通信機能及びバッテリ21を有している自転車であってもよい。
【0111】
上述の実施形態では、移動体2は自転車であるが、これに限らない。例えば、移動体2は、管理システム100と通信可能な構成を有していれば、自動車、自動二輪車、又は船舶等であってもよい。
【0112】
上述の実施形態において、管理システム100が管理する移動体2は、電動アシスト自転車であって1種類のみであるが、これに限らない。例えば、管理システム100は、電動アシスト自転車、電動アシスト機能を有しない自転車、及び自動車等の複数種類の移動体2を管理してもよい。また、管理システム100は、同じカテゴリに属しているが、複数の製造業者により製造された複数の移動体2を管理してもよい。例えば、管理システム100は、A業者が製造した電動アシスト自転車と、B業者が製造した電動アシスト自転車と、を管理してもよい。
【0113】
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る管理方法は、第1取得ステップ(ST1)と、第2取得ステップ(ST2)と、送信ステップ(ST4)と、を有する。第1取得ステップ(ST1)は、移動体(2)に関する移動体情報を移動体(2)から取得するステップである。第2取得ステップ(ST2)は、利用者(A1)に対して移動体(2)の貸し出しを行う仲介システム(3)から、少なくとも移動体(2)の貸し出しに関する情報を要求する要求情報を取得するステップである。送信ステップ(ST4)は、第1取得ステップ(ST1)で取得した移動体情報に基づいて、第2取得ステップ(ST2)で取得した要求情報に応じた応答情報を仲介システム(3)に送信するステップである。
【0114】
この態様によれば、移動体(2)を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【0115】
第2の態様に係る管理方法は、第1の態様において、第3取得ステップ(ST3)と、許可ステップ(ST5)と、を更に有する。第3取得ステップ(ST3)は、利用者(A1)に関する利用者情報を、移動体(2)を介して取得するステップである。許可ステップ(ST5)は、第3取得ステップ(ST3)で取得した利用者情報の認証に成功した場合に、移動体(2)の利用を許可する情報を移動体(2)に送信するステップである。
【0116】
この態様によれば、仲介システム(3)を介さずに利用者(A1)に移動体(2)を利用する許可を与えることができるので、利用者(A1)の利便性が向上しやすい、という利点がある。
【0117】
第3の態様に係る管理方法では、第1又は第2の態様において、要求情報には、移動体(2)の予約を要求する情報が含まれる。送信ステップ(ST4)は、第1取得ステップ(ST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体(2)の予約が可能である場合に移動体(2)の予約を許可する予約情報を、応答情報として仲介システム(3)に送信する。
【0118】
この態様によれば、利用者(A1)が、移動体(2)を予約することができる、という利点がある。
【0119】
第4の態様に係る管理方法では、第1~第3のいずれかの態様において、要求情報には、移動体(2)の位置を要求する情報が含まれる。送信ステップ(ST4)は、第1取得ステップ(ST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体(2)の位置を示す位置情報を、応答情報として仲介システム(3)に送信する。
【0120】
この態様によれば、仲介システム(3)が、利用者(A1)に対して移動体(2)の現在の位置、又は移動体(2)の移動履歴等を提示することができる、という利点がある。
【0121】
第5の態様に係る管理方法では、第1~第4のいずれかの態様において、要求情報には、移動体(2)の状態を要求する情報が含まれる。送信ステップ(ST4)は、第1取得ステップ(ST1)で取得した移動体情報に基づいて、移動体(2)の状態を示す状態情報を、応答情報として仲介システム(3)に送信する。
【0122】
この態様によれば、仲介システム(3)の運用者が、移動体(2)が故障しているか否か等の状態を把握することができるので、移動体(2)を修理する等の措置をとりやすい、という利点がある。
【0123】
第6の態様に係る管理方法では、第1~第5のいずれかの態様において、移動体(2)は、移動体(2)の動力源を補助するバッテリ(21)を有する。要求情報には、バッテリ(21)の状態を要求する情報が含まれる。送信ステップ(ST4)は、第1取得ステップ(ST1)で取得した移動体情報に基づいて、バッテリ(21)の状態を示すバッテリ情報を、応答情報として仲介システム(3)に送信する。
【0124】
この態様によれば、仲介システム(3)が、利用者(A1)に対して移動体(2)のバッテリ(21)の残容量又は移動体(2)の走行可能距離等を提示することができる、という利点がある。
【0125】
第7の態様に係る管理方法では、第1~第6のいずれかの態様において、仲介システム(3)は複数である。送信ステップ(ST4)は、複数の仲介システム(3)ごとに、応答情報の内容を異ならせる。
【0126】
この態様によれば、仲介システム(3)ごとに特色をもたせやすい、という利点がある。
【0127】
第8の態様に係る管理方法では、第1~第7のいずれかの態様において、移動体(2)の所有者は、仲介システム(3)の運用者とは異なる。
【0128】
この態様によれば、仲介システム(3)の運用者が、移動体(2)を所有するために必要なコストを掛けなくて済む、という利点がある。
【0129】
第9の態様に係る管理方法では、第1~第8のいずれかの態様において、移動体(2)は、自転車である。
【0130】
この態様によれば、自転車を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【0131】
第10の態様に係る管理方法では、第1~第9のいずれかの態様において、仲介システム(3)は、移動体(2)の予約管理を行う予約管理システム(31)、店舗(F1)での商品の販売を管理する販売管理システム(32)、又は移動体(2)とは別の移動体の利用状況を管理する交通管理システム(33)のいずれかである。
【0132】
この態様によれば、移動体(2)を貸し出す仕組みを予約管理システム(31)、販売管理システム(32)、又は交通管理システム(33)の業者に提供しやすい、という利点がある。
【0133】
第11の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第1~第10のいずれかの態様の管理方法を実行させる。
【0134】
この態様によれば、移動体(2)を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【0135】
第12の態様に係る管理システム(100)は、第1取得部(111)と、第2取得部(112)と、送信部(121)と、を備える。第1取得部(111)は、移動体(2)に関する移動体情報を移動体(2)から取得する。第2取得部(112)は、利用者(A1)に対して移動体(2)の貸し出しを行う仲介システム(3)から、少なくとも移動体(2)の貸し出しに関する情報を要求する要求情報を取得する。送信部(121)は、第1取得部(111)で取得した移動体情報に基づいて、第2取得部(112)で取得した要求情報に応じた応答情報を仲介システム(3)に送信する。
【0136】
この態様によれば、移動体(2)を貸し出す仕組みを他者に提供しやすい、という利点がある。
【0137】
第2~第10の態様に係る方法については、管理方法に必須の方法ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0138】
100 管理システム
111 第1取得部
112 第2取得部
113 第3取得部
121 送信部
122 許可部
2 移動体
21 バッテリ
3 仲介システム
31 予約管理システム
32 販売管理システム
33 交通管理システム
A1 利用者
F1 店舗
ST1 第1取得ステップ
ST2 第2取得ステップ
ST3 第3取得ステップ
ST4 送信ステップ
ST5 許可ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6