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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013340
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】端末装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240125BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240125BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115356
(22)【出願日】2022-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】田中 利明
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA07
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC01
5E555CA42
5E555CB14
5E555CC01
5E555DA01
5E555DB18
5E555DB54
5E555DC13
5E555DD03
5E555DD04
5E555EA14
5E555FA00
5L049CC15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】不具合箇所を適切に撮影する端末装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置2と、携帯端末装置3と、サーバ装置4と、を有する不具合報告システム1において、携帯端末装置は、被写体を撮影する撮影部と、情報処理装置から不具合情報を取得する取得部と、前記不具合情報に基づいて、撮影部が撮影する箇所を示すイメージ画像を表示部に表示させる制御部と、取得部が取得した前記不具合情報と、撮影部が撮影した撮影画像の画像データとを外部に送信する送信部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影部と、
情報処理装置から不具合情報を取得する取得部と、
前記不具合情報に基づいて、前記撮影部により撮影する箇所を示すイメージ画像を表示部に表示させる制御部と、
前記取得部により取得された前記不具合情報と、前記撮影部により撮影された撮影画像の画像データとを外部に送信する送信部と
を備える端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記取得部により取得された前記不具合情報を前記表示部に表示させる
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記撮影部により撮影された前記撮影画像を、前記イメージ画像の隣に表示する
請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記イメージ画像とともに撮影モードに移行する為の撮影ボタンを表示させ、前記撮影ボタンが押下操作されて前記撮影部による撮影が完了すると、自動的に、前記撮影部により撮影された前記撮影画像を、前記イメージ画像の隣に表示する
請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記撮影部により撮影する箇所は、前記情報処理装置の不具合箇所である
請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記不具合情報に基づいて、前記不具合箇所を撮影する為に必要となる前記情報処理装置の操作手順を示す文字情報を、前記表示部に表示させる
請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記不具合情報に基づいて、前記撮影部により撮影する箇所を示す第1のイメージ画像と第2のイメージ画像を前記表示部に表示させ、前記撮影部により撮影された第1の撮影画像を前記第1のイメージ画像の隣に表示するとともに、前記撮影部により撮影された第2の撮影画像を前記第2のイメージ画像の隣に表示する
請求項3に記載の端末装置。
【請求項8】
外部から前記不具合情報と前記画像データとを受信する受信部を備え、
前記制御部は、
前記受信部により受信された前記不具合情報と前記画像データに基づく不具合箇所の撮影画像とを前記表示部に表示させ、このとき、当該撮影画像の隣に、当該不具合箇所と同一箇所を正常な状態で撮影したイメージ画像を表示させる
請求項5に記載の端末装置。
【請求項9】
コンピュータに、
情報処理装置から不具合情報を取得するステップと、
前記不具合情報に基づいて、撮影部により撮影する箇所を示すイメージ画像を表示部に表示させるステップと、
前記撮影部により撮影するステップと、
前記情報処理装置から取得した前記不具合情報と、前記撮影部により撮影された画像データを外部に送信するステップとを
実行させる為のプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置などの情報処理装置に発生した不具合を報告する不具合報告システムがある。この不具合報告システムでは、例えば、情報処理装置に不具合が発生すると、保守員が現場に出向き、撮影機能及び通信機能を備えるスマートフォンなどの端末装置を利用して、当該情報処理装置のシリアル番号、製品番号、不具合状態を入力するとともに不具合箇所を撮影する。その後、保守員により入力された情報(シリアル番号、製品番号、不具合状態)と撮影された不具合箇所の画像とが、当該端末装置からネットワーク上のサーバに転送されるようになっていた(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-095804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の不具合報告システムでは、保守員が情報処理装置に発生している不具合に応じた不具合箇所を把握していない場合(もしくは間違って把握している場合)に、本来撮影すべき箇所とは別の箇所を不具合箇所として撮影してしまうことがあった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、不具合箇所を適切に撮影し得る端末装置及びプログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の端末装置は、被写体を撮影する撮影部と、情報処理装置から不具合情報を取得する取得部と、前記不具合情報に基づいて、前記撮影部により撮影する箇所を示すイメージ画像を表示部に表示させる制御部と、前記取得部により取得された前記不具合情報と、前記撮影部により撮影された撮影画像の画像データとを外部に送信する送信部とを備える。
【0007】
本発明のプログラムは、コンピュータに、情報処理装置から不具合情報を取得するステップと、前記不具合情報に基づいて、撮影部により撮影する箇所を示すイメージ画像を表示部に表示させるステップと、前記撮影部により撮影するステップと、前記情報処理装置から取得した前記不具合情報と、前記撮影部により撮影された画像データを外部に送信するステップとを実行させる。
【0008】
表示部に表示されたイメージ画像通りに撮影することにより、情報処理装置に発生している不具合に応じた不具合箇所を適切に撮影することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、不具合箇所を適切に撮影し得る端末装置及びプログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】不具合報告システムの構成例を示す図である。
図2】画像形成装置の印刷機構の構成を示す図である。
図3】携帯端末装置の構成を示す図である。
図4】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(初期画面)を示す図である。
図5】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(新規レポート入力画面)を示す図である。
図6】新規レポート入力画面におけるエラーコードの表示例を示す図である。
図7】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(不具合箇所撮影手順画面)を示す図である。
図8】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(不具合箇所撮影手順画面及び不具合箇所撮影不要画面)を示す図である。
図9】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(レポート閲覧画面)を示す図である。
図10】不具合情報報告閲覧機能における画面遷移(不具合箇所画像閲覧画面及び不具合箇所画像なし画面)を示す図である。
図11】不具合情報報告閲覧機能におけるデータの構成と流れを示す図である。
図12】不具合情報報告閲覧機能の動作手順を示すフローチャートである。
図13】不具合箇所撮影手順画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
[1.不具合報告システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る不具合報告システム1の一構成例を示す図である。この図1に示すように、不具合報告システム1は、画像形成装置2と、携帯端末装置3と、サーバ装置4とを有している。画像形成装置2は、通信機能を持つ例えばプリンタであり、例えば無線LANにより携帯端末装置3と通信可能となっている。携帯端末装置3は、通信機能及び撮影機能(つまりカメラ機能)を持つ例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどであり、例えば無線LANにより画像形成装置2と通信可能となっている。また携帯端末装置3は、例えば無線LANによりWi-Fiルータなどの無線LANターミナル5を介してインターネットなどの通信ネットワークNtに接続されたサーバ装置4と通信可能となっている。この携帯端末装置3は、画像形成装置2の保守管理、修理などを行う保守員、もしくは画像形成装置2のユーザが携帯する端末装置である。サーバ装置4は、通信ネットワークNtに接続されている所謂クラウドサーバであり、ハードディスクなどの記憶装置を有している。記憶装置にはデータベースDbが構築されている。
【0013】
不具合報告システム1はこのような構成であり、携帯端末装置3が、画像形成装置2から当該画像形成装置2で発生した不具合に関する不具合情報を受信する。ここで、保守員もしくはユーザが、携帯端末装置3を用いて画像形成装置2の不具合箇所を撮影する。その後、携帯端末装置3は、不具合箇所を撮影して得られた不具合箇所画像データを、画像形成装置2から受信した不具合情報とともに、無線LANターミナル5を介してサーバ装置4に送信し、これら(不具合情報と不具合箇所画像データ)をサーバ装置4のデータベースDbに登録する。このようにして、不具合報告システム1では、画像形成装置2で発生した不具合を示す不具合情報と不具合箇所画像データとを、サーバ装置4に報告するようになっている。
【0014】
また不具合報告システム1では、携帯端末装置3が、サーバ装置4から、データベースDbに登録されている不具合情報と不具合箇所画像データとを受信して表示部に表示できるようにもなっている。このようにして、不具合報告システム1では、過去にサーバ装置4に報告された不具合を示す不具合情報と不具合箇所画像データとを携帯端末装置3で閲覧できるようになっている。尚、不具合報告システム1では、一例として、保守員の携帯端末装置3でのみ、不具合情報と不具合箇所画像データの閲覧が可能となっている。
【0015】
[2.画像形成装置の構成]
つぎに図2を用いて、画像形成装置2の印刷機構の構成について説明する。画像形成装置2は、電子写真方式のプリンタであり、略箱型の装置筐体10の内部に印刷機構を有している。尚、装置筐体10における図中右側を画像形成装置2の前側、装置筐体10における図中左側を画像形成装置2の後側とし、装置筐体10における図中手前側を画像形成装置2の左側、装置筐体10における図中奥側を画像形成装置2の右側とし、装置筐体10における図中上側及び下側を、それぞれ画像形成装置2の上側及び下側とする。
【0016】
具体的には、装置筐体10の下部に設けられた媒体収納トレイ11と装置筐体10の上面に設けられた媒体集積トレイ12とを繋ぐ搬送路R上に、搬送ローラ対13(13A、13B、13C、13D)、書き出しセンサ14、画像形成部15、定着器ユニット16が設けられている。
【0017】
媒体収納トレイ11は、用紙などの印刷媒体Pを収納する部分であり、ピックアップローラ20と搬送ローラ対13Eを備えている。この媒体収納トレイ11は、収納している印刷媒体Pをピックアップローラ20により1枚ずつ繰り出して搬送ローラ対13Eにより搬送路Rへと送り出す。媒体収納トレイ11から搬送路Rへと送り出された印刷媒体Pは、搬送ローラ対13Aにより画像形成部15へと搬送される。書き出しセンサ14は、搬送ローラ対13Aと画像形成部15との間に設けられている。画像形成装置2では、この書き出しセンサ14により、画像形成部15へと搬送される印刷媒体Pを検知し、当該印刷媒体Pの搬送タイミングに合わせて画像形成部15を動作させるようになっている。
【0018】
画像形成部15は、搬送路R全体のうち前後方向に延びている直線部分を挟んで上側に配置された複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)と、下側に配置されたベルトユニット22とを備えている。
【0019】
複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)は、搬送路Rに沿って前後方向に並べて配置され、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナーを用いて画像を形成する。尚、複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)は、トナーの色が異なる点を除いて同一構成となっている。
【0020】
具体的には、複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)は、それぞれLEDヘッド30とトナー収容部31と感光ドラム32とを有している。複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)は、それぞれLEDヘッド30により感光ドラム32の表面を露光することで感光ドラム32の表面に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナー収容部31から供給されるトナーを付着させて現像することで感光ドラム32の表面にトナー像を形成する。
【0021】
一方、ベルトユニット22は、環状の搬送ベルト33を有している。この搬送ベルト33は、搬送路Rの下流側(装置筐体10の後側)に位置するベルト駆動ローラ34と、上流側(装置筐体10の前側)に位置するベルト支持ローラ35とに架け渡されていて、上側走行部分が搬送路Rに沿って前後方向に延びている。この搬送ベルト33は、ベルト駆動ローラ34が回転することにより駆動する。またこの搬送ベルト33の内側には、複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)の感光ドラム32のそれぞれと対向する位置に、転写ローラ36(36K、36C、36M、36Y)が設けられている。
【0022】
画像形成部15では、搬送ベルト33により印刷媒体Pを搬送路Rに沿って搬送しながら、複数の画像形成ユニット21(21K、21C、21M、21Y)のそれぞれの感光ドラム32上に形成したトナー像を、転写ローラ36(36K、36C、36M、36Y)により印刷媒体Pに転写する。
【0023】
定着器ユニット16は、画像形成部15でトナー像が転写された印刷媒体Pを、印刷媒体Pに定着させる。具体的には、定着器ユニット16は、搬送路Rを挟んで対向配置された定着ベルト37と加圧ローラ38とを有している。定着器ユニット16では、図示しないヒータにより加熱された定着ベルト37と加圧ローラ38との間を印刷媒体Pが通過する際に、印刷媒体Pを加熱及び加圧することで、印刷媒体Pにトナー像を定着させる。
【0024】
定着器ユニット16によりトナー像が定着した印刷媒体Pは、搬送ローラ対13B、13C、13Dにより搬送路Rに沿って搬送され、媒体集積トレイ12上に排出される。画像形成装置2の印刷機構は、以上のようになっている。
【0025】
尚、詳しい説明は省略するが、画像形成装置2は、上述した印刷機構に加えて、印刷機構を制御して印刷動作を行う制御部、各種情報を記憶する記憶部、外部と通信を行う通信部、各種情報を表示する表示部、各種操作を受け付ける操作部などを有している。制御部は、印刷動作を行うだけでなく、画像形成装置2に設けられた各種センサの検知結果などに基づいて、画像形成装置2で発生した不具合を検知し、発生した不具合に関する不具合情報を記憶部から取得して表示部に表示するようにもなっている。さらに制御部は、取得した不具合情報を通信部により携帯端末装置3に送信するようにもなっている。
【0026】
[3.携帯端末装置の構成]
つぎに図3を用いて、携帯端末装置3の構成について説明する。携帯端末装置3は、CPU50と、メモリ51と、記憶部52と、無線LANインタフェース(IF)53と、入力部54と、表示部55と、GPS受信部56と、撮影部57とを有している。
【0027】
CPU50は、記憶部52に記憶された各種プログラム(OS、アプリケーションなど)をメモリ51に読み出して実行することにより、全体を制御するとともに、各種機能を利用できるようにする。各種機能としては、例えば、不具合報告閲覧機能、撮影機能、GPS受信機能などがある。
【0028】
メモリ51は、CPU50が処理を行う際の作業領域として利用される。記憶部52は、例えば不揮発性メモリであり、各種プログラムなどを記憶する。無線LANインタフェース53は、無線LANに接続するインタフェースである。携帯端末装置3では、この無線LANインタフェース53により無線LANに接続することで、画像形成装置2及びサーバ装置4と通信できるようになっている。
【0029】
入力部54と表示部55は、例えばタッチパネルで構成され、表示部55には各種情報が表示され、表示部55に対するタッチ操作を入力部54が操作入力として受け付ける。また入力部54には、タッチパネルの他に、電源ボタン、音量調節ボタン、ホームボタンなどの各種操作ボタンも含まれる。GPS受信部56は、GPS信号を受信して携帯端末装置3の位置情報を取得する。撮影部57は、カメラデバイスであり、被写体を撮影して画像データとして出力する。尚、撮影部57から出力される画像データには、GPS受信部56により取得された位置情報が付与されるようになっている。
【0030】
携帯端末装置3の記憶部52には、不具合報告閲覧アプリケーションがインストールされていて、CPU50が、この不具合報告閲覧アプリケーションを起動することで、携帯端末装置3において不具合報告閲覧機能が利用可能となる。不具合情報報告閲覧機能は、不具合報告機能と不具合閲覧機能とで構成される。不具合報告機能は、画像形成装置2から当該画像形成装置2で発生した不具合に関する不具合情報を取得し、また画像形成装置2の不具合箇所を撮影し、不具合情報と不具合箇所画像データとをサーバ装置4に送信する(報告する)機能である。一方、不具合閲覧機能は、サーバ装置4から、過去に報告された不具合情報と不具合箇所画像データを受信し、表示部55に表示する(閲覧する)機能である。つまり、不具合閲覧機能は、サーバ装置4のデータベースDbに登録されている不具合情報と不具合箇所画像データとを閲覧する機能である。携帯端末装置3の構成は、以上のようになっている。
【0031】
[4.不具合情報報告閲覧機能]
[4-1.画面遷移]
つぎに、携帯端末装置3で使用可能な不具合情報報告閲覧機能について説明する。まず不具合情報報告閲覧機能における画面遷移について図4図10を用いて説明する。
【0032】
図4図10は、それぞれ不具合情報報告閲覧機能における、携帯端末装置3の表示部55(タッチパネル)に表示される画面の遷移を示している。このような画面の遷移は、CPU50が不具合情報報告閲覧アプリケーションを実行することで行われる。
【0033】
不具合情報報告閲覧アプリケーションを起動すると、まず図4に示す初期画面Sc1が表示部55に表示される。この初期画面Sc1には、後述するモードの選択を促す文字情報Tx1と、新規レポート入力ボタンBt1と、レポート閲覧ボタンBt2と、終了ボタンBt3とが表示される。
【0034】
新規レポート入力ボタンBt1は、画像形成装置2で発生した不具合に関する不具合情報と不具合箇所画像データの報告を行う新規レポート入力モードを選択する為(つまり不具合情報報告機能を利用する為)のボタンである。レポート閲覧ボタンBt2は、サーバ装置4のデータベースDbに登録されている不具合情報と不具合箇所画像データを閲覧するレポート閲覧モードを選択する為(つまり不具合情報閲覧機能を利用する為)のボタンである。終了ボタンBt3は、不具合情報報告閲覧アプリケーションを終了する為のボタンである。
【0035】
ここではまず新規レポート入力ボタンBt1が押下操作された場合の画面遷移について説明する。この初期画面Sc1上で新規レポート入力ボタンBt1が押下操作されると、携帯端末装置3が新規レポート入力モード(つまり不具合情報報告モード)となり、図5(A)~(C)に示す新規レポート入力画面Sc2が表示される。この新規レポート入力画面Sc2は、操作者(保守員もしくはユーザ)による上下方向(画面縦方向)へのなぞり操作により上下方向にスクロール可能な画面であり、スクロールすることで画面の全領域を表示できるようになっている。尚、図5(A)は、新規レポート入力画面Sc2の全領域のうち、最初に表示される1番上の領域(最上位領域と呼ぶ)であり、図5(B)は、最上位領域の下方につづく領域(中央領域と呼ぶ)であり、図5(C)は、中央領域の下方につづく1番下の領域(最下位領域と呼ぶ)である。
【0036】
この新規レポート入力画面Sc2には、最上位領域に、不具合が発生している画像形成装置2から受信した不具合情報に含まれる、シリアル番号60と、製品番号61と、不具合状態62とが表示され、中央領域に、当該画像形成装置2から受信した不具合情報に含まれるエラーコード63(63A~63C)と、エラーコード63を選択するよう促す文字情報Tx10とが表示され、図5(C)に示す最下位領域に、不具合情報を送信するか問う文字情報Tx11と、不具合情報を送信する為の送信ボタンBt10と、初期画面Sc1に戻る為の戻るボタンBt11とが表示される。
【0037】
さらに詳しく説明すると、図5(A)に示すように、新規レポート入力画面Sc2の最上位領域には、上から順に、シリアル番号60、製品番号61、不具合状態62が表示される。シリアル番号60(例えば「12345678」)は、画像形成装置2を1台ずつ特定する為の番号である。製品番号61(例えば「AB1234」)は、画像形成装置2の機種を特定する為の番号である。不具合状態62(例えば「用紙ジャムエラー」)は、画像形成装置2で発生している不具合の内容を示す文字列である。
【0038】
また図5(B)に示すように、新規レポート入力画面Sc2の中央領域には、上から順に、文字情報Tx10、エラーコード63A(例えば「1111」)、63B(例えば「2222」)、63C(例えば「3333」)が表示される。中央領域に表示されるエラーコード63(63A、63B、63C)は、最上位領域に表示される不具合状態62に対応している。
【0039】
ここで、不具合状態62とエラーコード63の関係について簡単に説明する。不具合状態62は、画像形成装置2で発生している不具合の概要を示し、エラーコード63は、当該不具合の詳細を示している。図5に示す例では、不具合状態62として「用紙ジャムエラー」が表示され、この「用紙ジャムエラー」に対して、3つのエラーコード63A(「1111」)、63B(「2222」)、63C(「3333」)が表示されている。これは、画像形成装置2において、用紙ジャムエラーとして、3つのエラーコード「1111」、「2222」、「3333」で示される3つのエラーが発生していることを意味する。
【0040】
別の言い方をすると、用紙ジャムエラーとして、例えば、1つのエラーしか発生していない場合も有り得る。この場合、図6(A)に示すように、中央領域には、発生している1つのエラーを示すエラーコード63(例えば「1111」のみが表示されることになる。画像形成装置2では、1つの不具合状態62に対して最大3つのエラーコード63が対応付けられるようになっている。この為、中央領域には、最上位領域に表示される不具合状態62に対応する1~3つのエラーコード63が表示される。エラーコード63は、ボタン上に表示されるようになっていて、押下操作により選択できるようになっている。エラーコード63が選択された場合の画面遷移については後述する。
【0041】
尚、図6(B)に示すように、ボタンが常に3つ表示され、そのうちの1~3つにエラーコード63が表示されるようになっていてもよい。この場合、エラーコード63が表示されていないボタンについては、押下操作されても選択できないようにすればよい。
【0042】
さらに図5(C)に示すように、新規レポート入力画面Sc2の最下位領域には、上から順に、文字情報Tx11、送信ボタンBt10、戻るボタンBt11が表示される。ここで、送信ボタンBt10が押下操作されると、新規レポート入力画面Sc2に表示されているシリアル番号60、製品番号61、不具合状態62、エラーコード63が、不具合情報としてサーバ装置4に送信(つまり報告)される。尚、詳しくは後述するが、携帯端末装置3により画像形成装置2の不具合箇所が撮影されている場合には、不具合情報とともに、不具合箇所画像データがサーバ装置4に送信される。
【0043】
つづけて、新規レポート入力画面Sc2の中央領域に表示されたエラーコード63(63A、63B、63C)が押下操作により選択された場合の画面遷移図を図7図8に示す。尚、ここでは一例として、3つのエラーコード63A、63B、63Cのうち、エラーコード63A、63Bは、不具合箇所の撮影が必要となるエラー(つまり解析に不具合箇所の画像が必要となるエラー)のエラーコードであり、エラーコード63Cは、不具合箇所の撮影が不要なエラー(つまり解析に不具合箇所の画像が必要ないエラー)のエラーコードであるとする。
【0044】
新規レポート入力画面Sc2上でエラーコード63Aが押下操作されると、図7(A)~(C)に示す不具合箇所撮影手順画面Sc3が表示される。この不具合箇所撮影手順画面Sc3は、エラーコード63Aが示すエラーに対応する不具合箇所を撮影する為の操作手順(具体的には画像形成装置2に対する操作手順)を示す画面であり、操作者(保守員もしくはユーザ)による上下方向(画面縦方向)へのなぞり操作により上下方向にスクロール可能で、スクロールすることで画面の全領域を表示できるようになっている。尚、図7(A)は、不具合箇所撮影手順画面Sc3の全領域のうち、最初に表示される1番上の最上位領域であり、図7(B)、(C)は、最上位領域の下方につづく1番下の最下位領域である。また図7(B)は、不具合箇所を撮影する前の最下位領域、図7(C)は撮影後の最下位領域である。
【0045】
この不具合箇所撮影手順画面Sc3には、最上位領域に、エラーコード63Aと同一のエラーコード63Axと、画像形成装置2の不具合箇所を撮影するまでの操作手順を示す文字情報Tx20とが表示され、最下位領域に、撮影する箇所を示すイメージ画像Pi1と、当該イメージ画像Pi1が示す箇所を撮影するよう促す文字情報Tx21と、撮影モードに移行する為の撮影ボタンBt20と、新規レポート入力画面Sc2に戻る為の戻るボタンBt21とが表示される。
【0046】
さらに詳しく説明すると、図7(A)に示すように、不具合箇所撮影手順画面Sc3の最上位領域には、上から順に、エラーコード63Ax、文字情報Tx20が表示される。エラーコード63Axは、エラーコード63Aと同一(例えば「1111」)である。文字情報Tx20は、エラーコード63Axが示すエラーに対応する不具合箇所を撮影するまでの操作手順を示す文字情報であり、図7(A)に示す例では、この文字情報Tx20に、1番目の操作を示す文字情報「1.フロントカバーを開けてください。」と、2番目の操作を示す文字情報「2.トップカバーを開けてください。」とが含まれている。操作者は、この文字情報Tx20を見ることで、エラーコード63Axに対応する画像形成装置2の不具合箇所を撮影する為には、画像形成装置2のフロントカバーを開け、その後、トップカバーを開ければよいと認識する。
【0047】
また図7(B)に示すように、不具合箇所撮影手順画面Sc3の最下位領域には、上から順に、文字情報Tx21、イメージ画像Pi1、撮影ボタンBt20、戻るボタンBt21が表示される。イメージ画像Pi1は、撮影する箇所を示す写真画像であり、例えば、画像形成装置2内部の所定箇所(不具合箇所に相当する箇所)を所定角度から撮影した写真画像となっている。つまりこのイメージ画像Pi1は、不具合箇所を撮影するときの見本となる写真画像であり、このイメージ画像Pi1の通りに撮影すればエラーコード63Axに対応する画像形成装置2の不具合箇所を撮影できるようになっている。尚、イメージ画像Pi1は、不具合が発生していない正常な状態の画像形成装置2を撮影した写真画像であり、不具合が発生している状態の画像形成装置2を撮影した写真画像ではない。操作者は、このイメージ画像Pi1を確認することで、不具合箇所としてどこをどのように撮影すればよいのか把握することができ、そのうえで、撮影ボタンBt20を押下操作する。
【0048】
すると、携帯端末装置3が撮影モードとなり、図示しない撮影画面が表示される。この撮影画面は、例えばスマートフォンなどが備える一般的なカメラ機能により表示される画面であり、画面に被写体が表示され、シャッタボタンを押下操作することで、画面に表示されている被写体を撮影できるようになっている。ここで、操作者は、この撮影画面に、先ほど確認したイメージ画像Pi1と同じになるように画像形成装置2の不具合箇所を表示させてシャッタボタンを押下操作する。これにより、エラーコード63Axに対応する画像形成装置2の不具合箇所を正しく撮影できたことになる。
【0049】
このようにして不具合箇所の撮影が完了すると、自動的に新規レポート入力モードに戻り、不具合箇所撮影手順画面Sc3の最下位領域が表示される。このとき、図7(C)に示すように、最下位領域には、撮影ボタンBt20が表示されていた箇所に、先ほど撮影された不具合箇所のイメージ画像(つまり写真画像)Pi2が表示される。ここで、操作者は、見本となるイメージ画像Pi1と、撮影したイメージ画像Pi2とを画面上で見比べて、不具合箇所を正しく撮影できているか確認することができる。正しく撮影できていることを確認すると、操作者は、戻るボタンBt21を押下操作する。これにより、図5(B)に示す新規レポート入力画面Sc2の中央領域が表示される。
【0050】
尚、不具合箇所の撮影をやり直すことができるように、例えば、不具合箇所のイメージ画像Pi2を押下操作することで再び撮影モードに移行したり、不具合箇所のイメージ画像Pi2の下方に撮影ボタンBt20を表示させておくようにして、当該撮影ボタンBt20を押下操作することで再び撮影モードに移行したりするようにしてもよい。
【0051】
つづけて、図8(A)、(B)に、新規レポート入力画面Sc2上でエラーコード63Bが押下操作された場合に表示される不具合箇所撮影手順画面Sc4を示す。この不具合箇所撮影手順画面Sc4は、エラーコード63Bが示すエラーに対応する不具合箇所を撮影する為の操作手順(具体的には画像形成装置2に対する操作手順)を示す画面である。
【0052】
この不具合箇所撮影手順画面Sc4は、不具合箇所撮影手順画面Sc3と画面の構成及び動作が同一の為、詳しい説明は省略するが、最上位領域に、エラーコード63Bと同一のエラーコード63Bxと、画像形成装置2の不具合箇所を撮影するまでの操作手順を示す文字情報Tx30とが表示され、最下位領域に、撮影する箇所を示すイメージ画像Pi10と、当該イメージ画像Pi10が示す箇所を撮影するよう促す文字情報Tx31と、撮影モードに移行する為の撮影ボタンBt30と、新規レポート入力画面Sc2に戻る為の戻るボタンBt31とが表示される。
【0053】
つづけて、図8(C)に、新規レポート入力画面Sc2上でエラーコード63Cが押下操作された場合に表示される不具合箇所撮影不要画面Sc5を示す。上述したように、エラーコード63Cは、不具合箇所の撮影が不要なエラーを示すエラーコードである。この為、不具合箇所撮影不要画面Sc5は、不具合箇所の撮影が不要であることを示す画面となっている。
【0054】
この不具合箇所撮影不要画面Sc5には、上から順に、エラーコード63Cと同一のエラーコード63Cxと、不具合箇所の撮影が不要であることを示す文字情報Tx40と、新規レポート入力画面Sc2に戻る為の戻るボタンBt40とが表示される。操作者は、この不具合箇所撮影不要画面Sc5を見ることで、エラーコード63Cxが示すエラーについては不具合箇所の撮影が不要であることを認識し、戻るボタンBt40を押下操作する。これにより、図5(B)に示す新規レポート入力画面Sc2の中央領域が表示される。
【0055】
このように、操作者は、不具合箇所撮影手順画面Sc3、Sc4を介してエラーコード63Aの不具合箇所とエラーコード63Bの不具合箇所を撮影したうえで、新規レポート入力画面Sc2の最下位領域に表示されている送信ボタンBt10(図5(C))を押下操作する。
【0056】
すると、新規レポート入力画面Sc2に表示されているシリアル番号60、製品番号61、不具合状態62、及びエラーコード63(63A、63B、63C)を含む不具合情報と、エラーコード63Aの不具合箇所を撮影したイメージ画像Pi2のデータ(つまり不具合箇所画像データ)と、エラーコード63Bの不具合箇所を撮影したイメージ画像(図示せず)の不具合箇所画像データとが、画像形成装置2で発生した不具合のレポート(以下、不具合レポートと呼ぶ)としてサーバ装置4に報告(送信)され、データベースDbに登録される。新規レポート入力モード時の画面遷移は、以上のようになっている。
【0057】
尚、不具合レポートとして送信される不具合情報と不具合箇所画像データは、例えば不具合レポートを識別する為のレポート番号に紐付けられた状態で送信される。これにより、サーバ装置4では、データベースDb上で、携帯端末装置3から送信されてきた不具合情報と不具合箇所画像データを不具合レポートごとに記憶管理することができる。
【0058】
また不具合レポートとして送信される不具合箇所画像データは、それぞれ対応するエラーコード63に紐付けられた状態で、サーバ装置4に送信されるようになっている。
【0059】
つづけて、初期画面Sc1上でレポート閲覧ボタンBt2が押下操作された場合の画面遷移について説明する。初期画面Sc1上でレポート閲覧ボタンBt2が押下操作されると、携帯端末装置3がレポート閲覧モード(つまり不具合情報閲覧モード)となり、図9(A)、(B)に示すレポート閲覧画面Sc6が表示される。このレポート閲覧画面Sc6は、サーバ装置4のデータベースDbに登録されている不具合レポートを表示する画面であり、操作者(保守員もしくはユーザ)による上下方向(画面縦方向)へのなぞり操作により上下方向にスクロール可能で、スクロールすることで画面の全領域を表示できるようになっている。尚、図9(A)は、レポート閲覧画面Sc6の全領域のうち、最初に表示される1番上の最上位領域であり、図9(B)は、最上位領域の下方につづく1番下の最下位領域である。
【0060】
このレポート閲覧画面Sc6には、最上位領域に、データベースDbに登録されている1つの不具合レポートに不具合情報として含まれるエラーコード70(70A、70B、70C)と、エラーコード70を選択するよう促す文字情報Tx50とが表示され、最下位領域に、当該不具合レポートに不具合情報として含まれる不具合状態71、製品番号72、及びシリアル番号73と、初期画面Sc1に戻る為の戻るボタンBt50とが表示される。
【0061】
さらに詳しく説明すると、図9(A)に示すように、レポート閲覧画面Sc6の最上位領域には、上から順に、文字情報Tx50、エラーコード70A(例えば「1111」)、70B(例えば「2222」)、70C(例えば「3333」)が表示される。エラーコード70A、70B、70Cは、それぞれボタン上に表示されるようになっていて、押下操作により選択できるようになっている。エラーコード70が選択された場合の画面遷移については後述する。
【0062】
尚、図9(A)では、一例として、3つのエラーコード70A、70B、70Cが表示されているが、エラーが1つ又は2つしか発生していない場合には、表示されるエラーコード70の数も1つ又は2つとなる。ここで、図6(A)、(B)に示す新規レポート入力画面Sc2と同様、表示されるエラーコード70の数とボタンの数を合わせるようにしてもよいし、ボタンは常に3つ表示され、そのうちの1~3つにエラーコード70が表示されるようになっていてもよい。
【0063】
操作者は、図9(A)、(B)に示すこのレポート閲覧画面Sc6を見ることで、サーバ装置4に報告された不具合レポートに含まれる不具合情報を確認することができる。
【0064】
つづけて、レポート閲覧画面Sc6の最上位領域に表示されたエラーコード70(70A、70B、70C)が押下操作により選択された場合の画面遷移図を図10に示す。尚、ここでは一例として、3つのエラーコード70A、70B、70Cのうち、エラーコード70A、70Bについては、解析に不具合箇所の画像が必要なエラーのエラーコードであり、エラーコード70Cについては、解析に不具合箇所の画像が不要なエラーのエラーコードである。
【0065】
レポート閲覧画面Sc6上でエラーコード70Aが押下操作されると、図10(A)に示す不具合箇所画像閲覧画面Sc7が表示される。この不具合箇所画像閲覧画面Sc7は、エラーコード70Aに紐付けられた不具合箇所画像データを閲覧する為の画面である。この不具合箇所画像閲覧画面Sc7には、エラーコード70Aと同一のエラーコード70Axと、エラーコード70Aに紐付けられた不具合箇所画像データに基づく不具合箇所のイメージ画像Pi21と、不具合箇所と同一箇所を不具合が発生していない正常な状態で撮影したイメージ画像Pi20と、レポート閲覧画面Sc6に戻る為の戻るボタンBt60とが表示される。
【0066】
さらに詳しく説明すると、図10(A)に示すように、不具合箇所画像閲覧画面Sc7には、上から順に、エラーコード70Ax、イメージ画像Pi20、イメージ画像Pi21、戻るボタンBt60が表示される。上側のイメージ画像Pi20は、図7(B)に示す不具合箇所撮影手順画面Sc3に表示される撮影の見本となるイメージ画像Pi1と同様の写真画像となっている。つまり、操作者は、この不具合箇所画像閲覧画面Sc7上で、同一箇所を正常な状態で撮影したイメージ画像Pi20と、不具合が発生した状態で撮影したイメージ画像Pi21とを見比べることができ、これにより不具合の状態を正確に把握することができる。
【0067】
尚、不具合レポートの報告時に操作者が不具合箇所を撮影し忘れるなどして、エラーコード70Axに撮影箇所画像データが紐付けられていない場合がある。この場合、不具合箇所画像閲覧画面Sc7には、不具合箇所画像データのイメージ画像Pi21が表示されない。
【0068】
つづけて、図10(B)に、レポート閲覧画面Sc6上でエラーコード70Bが押下操作された場合に表示される不具合箇所画像閲覧画面Sc8を示す。この不具合箇所画像閲覧画面Sc8は、不具合箇所画像閲覧画面Sc7と画面の構成及び動作が同一の為、詳しい説明は省略するが、エラーコード70Bと同一のエラーコード70Bxと、エラーコード70Bに紐付けられた不具合箇所画像データに基づく不具合箇所のイメージ画像Pi31と、不具合箇所と同一箇所を不具合が発生していない正常な状態で撮影したイメージ画像Pi30と、レポート閲覧画面Sc6に戻る為の戻るボタンBt70とが表示される。
【0069】
つづけて、図10(C)に、レポート閲覧画面Sc6上でエラーコード70Cが押下操作された場合に表示される不具合箇所画像なし画面Sc9を示す。上述したように、エラーコード70Cは、解析に不具合箇所の画像が不要なエラーのエラーコードであり、不具合箇所画像データが紐付けられていない。この為、不具合箇所画像なし画面Sc9は、データベースDb上に、エラーコード70Cに紐付けられた不具合箇所画像データが存在しないことを示す画面となっている。
【0070】
この不具合箇所画像なし画面Sc9には、上から順に、エラーコード70Cと同一のエラーコード70Cxと、不具合箇所を撮影した画像がないことを示す文字情報Tx60と、レポート閲覧画面Sc6に戻る為の戻るボタンBt80とが表示される。操作者は、この不具合箇所画像なし画面Sc9を見ることで、エラーコード70Cxが示すエラーについては不具合箇所を撮影した画像がないことを認識し、戻るボタンBt80を押下操作する。これにより、図9(A)に示すレポート閲覧画面Sc6の最上位領域が表示される。
【0071】
このように、操作者は、レポート閲覧画面Sc6、不具合箇所画像閲覧画面Sc7、Sc8を介して、データベースDbに登録された不具合レポートに含まれる不具合情報と不具合撮影画像データとを閲覧することができる。尚、ここでは説明を簡単にする為に、一例として、レポート閲覧画面Sc6に、サーバ装置4のデータベースDbに登録されている不具合レポートのうちの1つが表示されるようにした。一方で、実際、データベースDbには、複数の不具合レポートが登録される為、操作者が、データベースDbに登録されている複数の不具合レポートの中から所望の不具合レポートを選択できるようにして、選択された不具合レポートをレポート閲覧画面Sc6に表示することが望ましい。この為、図示しないが、例えば、初期画面Sc1上でレポート閲覧ボタンBt2が押下操作されると、データベースDbに登録されている不具合レポートの一覧(リスト)を表示するレポート一覧画面を表示させ、この一覧から不具合レポートが選択されると、レポート閲覧画面Sc6へと遷移して、選択された不具合レポートを表示するようにしてもよい。尚、不具合レポートの一覧に表示する項目については例えば不具合情報を用いればよく、また一覧に表示する不具合レポートを絞る為の検索キーを入力できるようにするなどしてもよい。
【0072】
[4-2.データの構成と流れ]
つぎに、不具合情報報告閲覧機能におけるデータの構成と流れについて図11を用いて説明する。まず携帯端末装置3に記憶されている、不具合情報報告閲覧機能で利用するデータの構成について説明する。携帯端末装置3の記憶部52には、あらかじめエラーコードテーブルTb1と、文書データテーブルTb2と、画像データファイル群Pdとが記憶されている。エラーコードテーブルTb1には、「エラーコード」と「表示内容」と「イメージ画像(正常時の写真)」とを紐付けたデータD1が、エラーコードごとに登録されている。このデータD1に含まれる「表示内容」は、エラーコード(例えば「1111」)に対応する不具合箇所を撮影する為の操作手順を示す文書データの識別情報であり、例えば「1111_disp」となっている。またこのデータD1に含まれる「イメージ画像」は、エラーコード(例えば「1111」)に対応する不具合箇所を撮影する際の撮影箇所を示す画像データのファイル名であり、例えば「1111_Mecha.zip」となっている。尚、エラーコード「3333」には、「イメージ画像」として「none」が紐付けられているが、これは、エラーコード「3333」には、紐付けられた画像データが存在しないことを意味する。
【0073】
文書データテーブルTb2には、文書データの識別情報と文書データとを紐付けたデータD2が、文書データの識別情報ごとに登録されている。例えば、文書データの識別情報「1111_disp」には、エラーコード「1111」に対応する不具合箇所を撮影する為の操作手順を示す文書データとして「1.フロントカバーを開けてください。2.トップカバーを開けてください。」が紐付けられている。この文書データテーブルTb2に登録されているデータD2と、エラーコードテーブルTb1に登録されているデータD1とは、文書データの識別情報により紐付けられている。
【0074】
画像データファイル群Pdには、不具合箇所を撮影する際の撮影箇所を示す画像データのファイルPfがファイル名(例えば「1111_Mecha.zip」)を付与された状態で格納されている。この画像データファイル群Pdに格納されているファイルPfと、エラーコードテーブルTb1に登録されているデータD1とは、画像ファイルのファイル名により紐付けられている。尚、この画像データファイル群Pdに格納されている画像データのファイルPfは、例えばデータ量削減の為に圧縮されたものとなっている。不具合情報報告閲覧機能で利用するデータの構成は、以上のようになっている。
【0075】
つづけて、不具合情報報告閲覧機能におけるデータの流れについて説明する。尚、このデータの流れは、携帯端末装置3のCPU50が不具合報告閲覧アプリケーションに基づいて制御するものである。携帯端末装置3は、図4に示す初期画面Sc1上で新規レポート入力ボタンBt1が押下操作されると、不具合が発生している画像形成装置2から不具合情報Dxを取得(受信)する。この不具合情報Dxには、上述したように、シリアル番号と、製品番号と、不具合情報と、1~3つのエラーコード(例えばエラーコード1、2、3)が含まれている。
【0076】
携帯端末装置3は、この不具合情報Dxを、例えばメモリ51に一時保存する。そして携帯端末装置3は、図5に示す新規レポート入力画面Sc2を表示する。このとき、携帯端末装置3は、メモリ51に一時保存している不具合情報Dxに含まれるシリアル番号と、製品番号と、不具合情報と、1~3つのエラーコード(例えばエラーコード1、2、3)を、例えば図5(A)、(B)に示すように、シリアル番号60、製品番号61、不具合状態62、エラーコード63(63A、63B、63C)として新規レポート入力画面Sc2に表示する。
【0077】
ここで例えばエラーコード63A(「1111」)が押下操作されると、携帯端末装置3は、図7に示す不具合箇所撮影手順画面Sc3を表示する。このとき、携帯端末装置3は、エラーコードテーブルTb1から、選択されたエラーコード「1111」に紐付けられている「表示内容」(「1111_disp」)と「イメージ画像」(「1111_Mecha.zip」)とを取得する。さらに携帯端末装置3は、取得した「1111_disp」に紐付けられた文書データ「1.フロントカバーを開けてください。2.トップカバーを開けてください。」を文書データテーブルTb2から取得する。さらに携帯端末装置3は、取得した「1111_Mecha.zip」をファイル名とする画像データのファイルPfを、画像データファイル群Pdから取得する。
【0078】
そして携帯端末装置3は、例えば図7(A)、(B)に示すように、取得した文書データ「1.フロントカバーを開けてください。2.トップカバーを開けてください。」を文字情報Tx20として不具合箇所撮影手順画面Sc3に表示するとともに、取得した画像データのファイルPfを解凍して得られた写真画像を、イメージ画像Pi1として不具合箇所撮影手順画面Sc3に表示する。不具合情報報告閲覧機能におけるデータの流れは、以上のようになっている。
【0079】
尚、例えば、携帯端末装置3の記憶部52の容量が少ない場合には、文書データテーブルTb2や画像データファイル群Pdを、サーバ装置4の記憶部に記憶するようにして、携帯端末装置3が、必要に応じて、文書データや画像データのファイルをサーバ装置4からダウンロードするようにしてもよい。
【0080】
[4-3.動作手順]
次に、不具合情報報告閲覧機能の動作手順について、図12に示すフローチャートを用いて簡潔に説明する。尚、この動作手順は、携帯端末装置3のCPU50が不具合報告閲覧アプリケーションに基づいて実行するものである。
【0081】
携帯端末装置3のCPU50は、不具合報告閲覧アプリケーションを起動すると、最初のステップSP1において、初期画面Sc1(図4)を表示部55に表示する。つづくステップSP2において、CPU50は、初期画面Sc1上で新規レポート入力ボタンBt1が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得て、ステップSP3に移る。一方で、CPU50は、初期画面Sc1上でレポート閲覧ボタンBt2又は終了ボタンBt3が押下操作されたことを認識した場合には、ステップSP2で否定結果を得て、ステップSP12に移る。
【0082】
新規レポート入力ボタンBt1が押下操作された場合に移るステップSP3において、CPU50は、新規レポート入力モードとなり、画像形成装置2から不具合情報を受信し、当該不具合情報に基づいて、表示部55に新規レポート入力画面Sc2(図5(A)~(C))を表示する。つづくステップSP4において、CPU50は、新規レポート入力画面Sc2上で戻るボタンBt11が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得てステップSP1に戻り、再び初期画面Sc1を表示する。
【0083】
また一方で、CPU50は、新規レポート入力画面Sc2上でエラーコード63が選択操作されたことを認識した場合には、ステップSP4で否定結果を得て、ステップSP5に移る。
【0084】
ステップSP5において、CPU50は、エラーコードテーブルTb1を参照することにより、選択されたエラーコード63に紐付けられているイメージ画像(つまり撮影する箇所を示す写真画像)が登録されているか否かを判別する。ここで、選択されたエラーコード63(例えば「1111」)にイメージ画像のファイル名(例えば「1111_Mecha.zip」)が紐付けられていれば、CPU50は、選択されたエラーコード63に紐付けられているイメージ画像(つまり撮影する箇所を示す写真画像)が登録されていると判別することにより、ステップSP5で肯定結果を得て、ステップSP6に移る。
【0085】
ステップSP6において、CPU50は、例えば不具合箇所撮影手順画面Sc3(図7(A)、(B))を表示する。このとき、CPU50は、選択されたエラーコード63に紐付けられているイメージ画像のファイルPfを、画像データファイル群Pdから読み出して解凍することによりイメージ画像Pi1を得、これを不具合箇所撮影手順画面Sc3に表示する。
【0086】
つづくステップSP7において、CPU50は、不具合箇所撮影手順画面Sc3上で撮影ボタンBt20が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得て、ステップSP8に移る。ステップSP8において、CPU50は、撮影モードとなり、シャッタボタンの押下操作に応じて被写体(つまり不具合箇所)を撮影する。つづくステップSP9において、CPU50は、新規レポート入力モードに戻るとともに、不具合箇所撮影手順画面Sc3上に撮影された不具合箇所のイメージ画像Pi2を表示する。その後、不具合箇所撮影手順画面Sc3上で戻るボタンBt21が押下操作されると、CPU50は、つづくステップSP10において、新規レポート入力画面Sc2に戻り、ここで送信ボタンBt10が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得て、ステップSP11に移る。
【0087】
ステップSP11において、CPU50は、新規レポート入力画面Sc2に表示されている不具合情報を不具合レポートのデータとして、サーバ装置4に送信する。またこのとき、上述のステップSP8で、選択されたエラーコード63に対して不具合箇所を撮影している場合には、不具合情報とともに不具合箇所画像データを、不具合レポートのデータとして、サーバ装置4に送信する。その後、CPU50は、ステップSP1に戻り、初期画面Sc1を表示する。
【0088】
また一方で、ステップSP10において、新規レポート入力画面Sc2に戻った後、送信ボタンBt10でも戻るボタンBt11でもなく、例えば別のエラーコード63が選択操作されたことを認識した場合、CPU50は、否定結果を得て、ステップSP4に戻り、さらにこのステップSP4で否定結果を得て、ステップSP5に移り、上述したステップSP5以降の処理を行う。
【0089】
また一方で、上述のステップSP6で不具合箇所撮影手順画面Sc3を表示した後、撮影ボタンBt20が押下操作されることなく、戻るボタンBt21が押下操作された場合、CPU50は、ステップSP7で否定結果を得て、選択されたエラーコード63に対する不具合箇所を撮影することなく、ステップSP10に移り、上述したステップSP10以降の処理を行う。
【0090】
また一方で、上述のステップSP5において、選択されたエラーコード63(例えば「3333」)にイメージ画像のファイル名が紐付けられていなければ、CPU50は、選択されたエラーコード63に紐付けられているイメージ画像(つまり撮影する箇所を示す写真画像)が登録されていないと判別することにより、否定結果を得る。この場合、CPU50は、不具合箇所撮影不要画面Sc5(図8(C))を表示する。その後、不具合箇所撮影不要画面Sc5上で戻るボタンBt40が押下操作されると、CPU50は、ステップSP10に移り、上述したステップSP10以降の処理を行う。
【0091】
さらに、初期画面Sc1上でレポート閲覧ボタンBt2又は終了ボタンBt3が押下操作された場合に移るステップSP12において、CPU50は、レポート閲覧ボタンBt2が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得て、ステップSP13に移る。一方で、このステップSP12において、終了ボタンBt3が押下操作されたことを認識すると、CPU50は、否定結果を得て、一連の動作手順を終了する。
【0092】
レポート閲覧ボタンBt2が押下操作された場合に移るステップSP13において、CPU50は、レポート閲覧モードとなり、表示部55にレポート閲覧画面Sc6(図9(A)、(B))を表示する。このとき、CPU50は、レポート閲覧画面Sc6上に、サーバ装置4から受信した不具合レポートに含まれている不具合情報(エラーコード70、不具合状態71、製品番号72、及びシリアル番号73)を表示する。つづくステップSP14において、CPU50は、レポート閲覧画面Sc6上で戻るボタンBt50が押下操作されたことを認識すると、肯定結果を得てステップSP1に戻り、再び初期画面Sc1を表示する。
【0093】
また一方で、CPU50は、レポート閲覧画面Sc6上でエラーコード70が選択操作されたことを認識した場合には、ステップSP14で否定結果を得て、ステップSP15に移る。
【0094】
ステップSP15において、CPU50は、エラーコードテーブルTb1を参照することにより、選択されたエラーコード70に紐付けられているイメージ画像(つまり正常時の写真画像)が登録されているか否かを判別する。ここで、選択されたエラーコード70(例えば「1111」)にイメージ画像のファイル名(例えば「1111_Mecha.zip」)が紐付けられていれば、CPU50は、選択されたエラーコード70に紐付けられているイメージ画像(つまり正常時の写真画像)が登録されていると判別することにより、ステップSP15で肯定結果を得て、ステップSP16に移る。
【0095】
ステップSP16において、CPU50は、例えば不具合箇所画像閲覧画面Sc7(図10(A))を表示する。このとき、CPU50は、選択されたエラーコード70に紐付けられているイメージ画像のファイルPfを、画像データファイル群Pdから読み出して解凍することによりイメージ画像Pi20を得、これを不具合箇所画像閲覧画面Sc7に表示する。またこのときCPU50は、選択されたエラーコード70に紐付けられた不具合箇所画像データが、サーバ装置4から受信した不具合レポートに含まれている場合には、当該不具合箇所画像データを解凍することによりイメージ画像Pi21を得、これを不具合箇所画像閲覧画面Sc7に表示する。その後、CPU50は、不具合箇所画像閲覧画面Sc7上で戻るボタンBt60が押下操作されると、ステップSP13に戻り、ステップSP13以降の処理を行う。
【0096】
また一方で、上述のステップSP15において、選択されたエラーコード70(例えば「3333」)にイメージ画像のファイル名が紐付けられていなければ、CPU50は、選択されたエラーコード70に紐付けられているイメージ画像(つまり正常時の写真画像)が登録されていないと判別することにより、否定結果を得る。この場合、CPU50は、不具合箇所画像なし画面Sc9(図10(C))を表示する。その後、不具合箇所画像なし画面Sc9上で戻るボタンBt80が押下操作されると、CPU50は、ステップSP13に戻り、上述したステップSP13以降の処理を行う。不具合情報報告閲覧機能の動作手順は、以上のようになっている。
【0097】
[5.まとめと効果]
ここまで説明したように、本実施の形態では、端末装置及びコンピュータとしての携帯端末装置3に、被写体を撮影する撮影部57と、情報処理装置としての画像形成装置2から不具合情報を取得する取得部としての無線LANインタフェース53と、不具合情報に基づいて、撮影部57により撮影する箇所を示すイメージ画像Pi1を表示部55に表示させる制御部としてのCPU50と、無線LANインタフェース53により取得された不具合情報と、撮影部57により撮影された撮影画像の画像データである不具合箇所画像データとを外部のサーバ装置4に送信する送信部としての無線LANインタフェース53とを設けた。
【0098】
操作者は、携帯端末装置3の表示部55に表示された見本となるイメージ画像Pi1通りに撮影を行うことで、画像形成装置2に発生している不具合に応じた不具合箇所を適切に撮影することができる。かくして、本実施の形態の携帯端末装置3によれば、不具合箇所を適切に撮影することができる。
【0099】
また携帯端末装置3が、画像形成装置2から不具合情報を取得するようにしたことにより、例えば操作者が画像形成装置2に表示された不具合情報を携帯端末装置3に入力する手間を省くことができ、また不具合情報の誤入力を防ぐこともできる。
【0100】
さらに携帯端末装置3のCPU50は、撮影部57により撮影された撮影画像としてのイメージ画像(つまり不具合箇所を撮影した写真画像)Pi2を、撮影する箇所を示すイメージ画像Pi1の隣に表示するようにした。こうすることで、操作者は、実際に撮影したイメージ画像Pi2と、見本となるイメージ画像Pi1とを見比べて、実際に撮影したイメージ画像Pi2が見本となるイメージ画像Pi1通りに撮影されているかどうか確認することができ、見本となるイメージ画像Pi1通りに撮影されていない場合には、再度、撮影を行うこともできる。
【0101】
さらに携帯端末装置3のCPU50は、撮影モードに移行する為の撮影ボタンBt20が押下操作されて撮影部57による被写体の撮影が完了すると、自動的に、撮影された撮影画像としてのイメージ画像Pi2を、見本となるイメージ画像Pi1の隣に表示する(張り付ける)ようにした。こうすることで、操作者は、例えば、撮影部57で被写体を撮影した後、フォルダからイメージ画像Pi2を選択してイメージ画像Pi1と同一画面上に張り付けるといった煩雑な操作を行うことなく、容易に、実際に撮影したイメージ画像Pi2と、見本となるイメージ画像Pi1とを見比べることができる。
【0102】
さらに携帯端末装置3のCPU50は、不具合情報に基づいて、画像形成装置2の不具合箇所を撮影する為に(つまり見本となるイメージ画像Pi1通りに撮影する為に)必要となる画像形成装置2側の操作手順を示す文字情報Tx20を、表示部55に表示させるようにした。操作者は、文字情報Tx20通りに画像形成装置2を操作することで、画像形成装置2の不具合箇所を外部に露出させるなどして、画像形成装置2を、不具合箇所を撮影可能な状態にすることができる。かくして、本実施の形態の携帯端末装置3によれば、不具合箇所を適切に撮影することができる。
【0103】
さらに携帯端末装置3のCPU50は、受信部としての無線LANインタフェース53により、外部のサーバ装置4から不具合情報と不具合箇所画像データとを受信し、これらを表示部55に表示するようにした。またこのとき、CPU50は、不具合箇所画像データに基づく不具合箇所の撮影画像であるイメージ画像Pi21を、当該イメージ画像Pi20と同一箇所を正常な状態で撮影したイメージ画像Pi20の隣に表示するようにした。こうすることで、操作者は、不具合箇所を撮影したイメージ画像Pi21と、同一箇所を正常な状態で撮影したイメージ画像Pi20とを見比べて、不具合の状態を確認することができる。
【0104】
[6.他の実施の形態]
[6-1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、エラーコード1つに対して、不具合箇所の画像を1枚撮影することを想定している為、例えば図7(B)に示したように、不具合箇所撮影手順画面Sc3には、撮影する箇所を示すイメージ画像Pi1が1枚表示されるようにした。これに限らず、エラーコード1つに対して、不具合箇所の画像を複数枚撮影できるようにしてもよい。尚、不具合箇所の画像を複数枚撮影する場合というのは、例えば、不具合箇所を複数の角度から撮影するような場合である。
【0105】
この場合、例えば、図13(A)、(B)に示すように、不具合箇所撮影手順画面Sc3には、上から順に、1枚目の写真画像として撮影する箇所を示す第1のイメージ画像Pi1Aと、1枚目の写真画像を撮影する為の第1の撮影ボタンBt20Aと、2枚目の写真画像として撮影する箇所を示す第2のイメージ画像Pi1Bと、2枚目の写真画像を撮影する為の第2の撮影ボタンBt20Bとを表示するようにすればよい。
【0106】
この場合、図は省略するが、第1の撮影ボタンBt20Aが押下操作されて撮影された1枚目の写真画像が、第1のイメージ画像(第1の撮影画像)として第1の撮影ボタンBt20Aの代わりに表示される。また第2の撮影ボタンBt20Bが押下操作されて撮影された2枚目の写真画像が、第2のイメージ画像(第2の撮影画像)として第2の撮影ボタンBt20Bの代わりに表示される。
【0107】
[6-2.他の実施の形態2]
また上述した実施の形態では、携帯端末装置3が、無線LANインタフェース53により、不具合が発生した画像形成装置2から不具合情報を受信するようにした。ここで、無線LANインタフェース53により通信可能な範囲に、画像形成装置2が複数存在するような場合も有り得る。この場合、例えば、携帯端末装置3の表示部55に、通信可能な画像形成装置2のリストを表示させ、操作者に、このリストから不具合情報を受信する画像形成装置2を選択させるようにしてもよい。
【0108】
またこれに限らず、通信可能な範囲に、画像形成装置2が複数存在するような場合に、操作者が、不具合が発生している1つの画像形成装置2に対して不具合情報を送信する操作を行うと、この画像形成装置2から不具合情報が携帯端末装置3に送信されるようにしてもよい。
【0109】
またこれに限らず、例えば、携帯端末装置3と、画像形成装置2のそれぞれに、近距離無線通信を行う為のNFC(Near Field Communication)モジュールを設け、携帯端末装置3を不具合が発生している画像形成装置2の1つにタッチ(もしくは近接)することで、当該画像形成装置2から当該携帯端末装置3へ不具合情報が送信されるようにしてもよい。
【0110】
[6-3.他の実施の形態3]
さらに上述した実施の形態では、ユーザもしくは保守員が、携帯端末装置3を用いてサーバ装置4から受信した不具合レポートを閲覧できるようにしたが、これに限らず、例えば、サポートセンターにいる技術者が、端末装置を用いてサーバ装置4から受信した不具合レポートを閲覧できるようにしてもよい。こうすることで、例えば技術者が、画像形成装置2で発生した不具合の不具合レポートを閲覧して不具合を解析し、当該不具合の解消方法を現場にいる保守員に伝えることで、保守員が画像形成装置2の不具合を解消するといったサービスが可能となる。
【0111】
[6-4.他の実施の形態4]
また上述した実施の形態では、画像形成装置2と携帯端末装置3が無線LANにより通信するとしたが、これに限らず、例えばBluetooth(登録商標)など、無線LAN以外の通信を用いて通信するようにしてもよい。
【0112】
[6-5.他の実施の形態5]
さらに上述した実施の形態では、画像形成装置2の不具合箇所を撮影する為に必要となる画像形成装置2側の操作手順を示す文字情報Tx20を、表示部55に表示させるようにした。ここで、文字情報Tx20とともに、もしくは文字情報Tx20の代わりに、操作手順を示す例えばアニメーション画像を表示するようにしてもよい。
【0113】
[6-6.他の実施の形態6]
さらに上述した実施の形態では、撮影により得られたイメージ画像(つまり不具合箇所を撮影した写真画像)Pi2と、撮影する箇所を示すイメージ画像Pi1とを、同一画面上に表示するようにしたが、これらのイメージ画像Pi1、Pi2については、基本的には静止画像を想定しているが、動画像であっても構わない。
【0114】
[6-7.他の実施の形態7]
さらに上述した実施の形態では、携帯端末装置3により画像形成装置2の不具合箇所を撮影する不具合報告システム1に本発明を適用した。これに限らず、カメラ機能を有する端末装置により情報処理装置の不具合箇所を撮影するシステムであれば、種々のシステムに適用することができる。例えば、端末装置により家電機器などの情報処理装置の不具合箇所を撮影するシステムにも適用できる。
【0115】
[6-8.他の実施の形態8]
さらに本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部が異なる実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、情報処理装置の不具合箇所を撮影するスマートフォンなどの端末装置で広く利用できる。
【符号の説明】
【0117】
1……不具合報告システム、2……画像形成装置、3……携帯端末装置、4……サーバ装置、Db……データベース、50……CPU、51……メモリ、52……記憶部、53……無線LANインタフェース、54……入力部、55……表示部、57……撮影部、Sc1……初期画面、Bt1……新規レポート入力ボタン、Bt2……レポート閲覧ボタン、Sc2……新規レポート入力画面、60……シリアル番号、61……製品番号、62……不具合状態、63……エラーコード、Bt10……送信ボタン、Sc3、Sc4……不具合箇所撮影手順画面、Tx20、Tx21、Tx30、Tx31……文字情報、Pi1、Pi2、Pi10、Pi1A、Pi1B……イメージ画像、Bt20、Bt30、Bt20A、Bt20B……撮影ボタン、Sc5……不具合箇所撮影不要画面、Sc6……レポート閲覧画面、70……エラーコード、71……不具合状態、72……製品番号、73……シリアル番号、Sc7、Sc8……不具合箇所画像閲覧画面、Pi20、Pi21、Pi30、Pi31……イメージ画像、Sc9……不具合箇所画像なし画面、Dx……不具合情報、Tb1……エラーコードテーブル、Tb2……文書データテーブル、Pd……画像データファイル群。

図1
図2
図3
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図5
図6
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図13