IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 高砂電器産業株式会社の特許一覧

特開2024-133412ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム
<>
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図1
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図2
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図3
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図4
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図5
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図6
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図7
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図8
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図9
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図10
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図11
  • 特開-ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133412
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームシステムの動作方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/70 20140101AFI20240920BHJP
   A63F 13/48 20140101ALI20240920BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20240920BHJP
【FI】
A63F13/70
A63F13/48
A63F13/533
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024118745
(22)【出願日】2024-07-24
(62)【分割の表示】P 2021126923の分割
【原出願日】2020-02-05
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】中坂 昇
(72)【発明者】
【氏名】古屋 学
(57)【要約】
【課題】プレイヤの正当性を担保したいという要求と手軽にゲームをプレイしたいという要求との双方を充足する。
【解決手段】ゲームシステム100は、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択し、第1モードにおいて、認証処理を必要とせずにプレイヤによるゲームのプレイを許可し、第2モードにおいて、認証処理の成功を条件としてプレイヤによるゲームのプレイを許可する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択するモード選択部と、
プレイヤの生体情報を利用した認証処理を実行する認証処理部と、
前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可するゲーム制御部と
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤがゲームにより競い合うゲーム大会等のイベント(e-sports)においては、好成績を所望するプレイヤが例えばゲームの熟練者等の他人にゲームのプレイを代行させる不正行為が問題となる。したがって、実際にゲームをプレイするプレイヤの正当性(例えば事前に登録された本人であること)を認証することが重要である。特許文献1には、各種の競技大会において競技者の正当性を確認するための技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5628393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばプレイヤの生体情報を利用した認証処理を実行することで当該プレイヤの正当性を判断することが可能である。しかし、生体情報の事前登録とプレイ時の認証処理とが必要であるから、手軽にゲームをプレイしたいというプレイヤの要求を充足できない。以上の事情を考慮して、本発明のひとつの態様は、プレイヤの正当性を担保したいという要求と手軽にゲームをプレイしたいという要求との双方を充足することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係るゲームシステムは、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択するモード選択部と、プレイヤの生体情報を利用した認証処理を実行する認証処理部と、前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可するゲーム制御部とを具備する。
【0006】
本発明の好適な態様に係るゲームシステムの動作方法は、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択し、前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可する。
【0007】
本発明の好適な態様に係るプログラムは、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択するモード選択部、プレイヤの生体情報を利用した認証処理を実行する認証処理部、および、前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可するゲーム制御部、としてコンピュータシステムを機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲームシステムの構成を例示するブロック図である。
図2】ゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
図3】管理システムの構成を例示するブロック図である。
図4】登録データの模式図である。
図5】ゲーム装置が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである 。
図6】生体情報を登録する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図7】認証処理のための具体的な手順を例示するフローチャートである。
図8】競技イベントにおける各プレイヤの順位の管理のために実行される処理の具 体的な手順を例示するフローチャートである。
図9】第2実施形態のゲーム装置および管理システムが実行する処理の具体的な手 順を例示するフローチャートである。
図10】第3実施形態におけるゲームシステムの構成を例示するブロック図である 。
図11】第3実施形態の端末装置が実行する処理の具体的な手順を例示するフロー チャートである。
図12】第4実施形態においてゲームの進行に並行して実行される処理の具体的な 手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム100の構成を例示するブロック図である。図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム100は、管理システム10と複数のゲーム装置20とを具備する。複数のゲーム装置20の各々は、プレイヤにゲームを提供するコンピュータシステムである。複数のゲーム装置20は、例えば遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンター等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。複数のゲーム装置20の各々は、例えばインターネット等の通信網200を介して管理システム10と通信可能である。管理システム10は、遊技施設の内部または外部に設置されたコンピュータシステムであり、複数のゲーム装置20の各々の動作を制御する。
【0011】
複数のゲーム装置20の各々は、プレイヤが単独でゲームをプレイするために使用されるほか、複数のプレイヤが相互に競技するゲーム大会等のイベント(以下「競技イベント」という)において各プレイヤがゲームをプレイするために使用される。競技イベントにおいて各プレイヤがプレイするゲームは、例えば複数のプレイヤが相互に対戦することで両者間の勝敗を決定するゲームでもよいし、各プレイヤが単独でプレイした結果(例えば得点)に応じて各プレイヤの順位を決定するゲームでもよい。第1実施形態において、競技イベント以外の通常の状況でプレイヤがプレイするゲームの内容と、競技イベントにおいて各プレイヤがプレイするゲームの内容とは実質的に同一である。
【0012】
第1実施形態のゲーム装置20は、通常モードおよび予選モードの何れかの動作モードにより動作する。通常モードは、競技イベント以外の通常の状況において各プレイヤがゲームをプレイするための動作モードである。他方、予選モードは、競技イベントにおいてプレイヤがゲームをプレイするための動作モードである。通常モードは「第1モード」の一例であり、予選モードは「第2モード」の一例である。
【0013】
競技イベントにおいて好成績を獲得したプレイヤは表彰され、賞金等の報酬が付与される場合もある。したがって、競技イベントにおいては、実際にゲームをプレイするプレイヤの正当性(具体的には事前に登録された本人であること)を認証することが重要である。具体的には、競技イベントにおいては、好成績を所望するプレイヤが例えばゲームの熟練者等の他人にゲームのプレイを代行させる不正行為(以下「不正代行」という)を排除する必要がある。
【0014】
以上の事情を考慮して、第1実施形態の競技イベントにおいてゲームをプレイするためには、プレイヤの生体情報を利用した認証処理(すなわち生体認証)が必要とされる。他方、競技イベント以外の通常の状況においてもプレイヤの生体情報を利用した認証処理が要求される構成では、手軽にゲームをプレイしたいというプレイヤの要求を充足できない。以上の事情を考慮して、第1実施形態の通常モードにおいては、プレイヤの生体情報を利用した認証処理は必要とされない。
【0015】
第1実施形態における競技イベントは、例えば予選ステージと決勝ステージとに区分される。予選ステージは、決勝ステージに進出する所定数のプレイヤを多数のプレイヤから選別するための段階である。他方、決勝ステージは、予選ステージを通過した所定数のプレイヤの間で勝敗または順位を決定する段階である。予選ステージは、比較的に少数の観客が観戦する環境、または観客が存在しない環境において実施される。他方、決勝ステージは、大規模な会場に来場する多数の観客が観戦する。また、決勝ステージの様子を収録した動画が広範に配信されることで多数の観客が視聴する場合もある。以上のように多数の観客が観戦する決勝ステージにおいてはプレイヤの代替は実質的に困難であるから、前述の不正代行が特に問題となるのは予選ステージである。したがって、第1実施形態のゲームシステム100における認証処理は、競技イベントのうち予選ステージにおいて実行される。
【0016】
図2は、複数のゲーム装置20の各々の具体的な構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置20は、制御装置21と記憶装置22と通信装置23と表示装置24と操作装置25と読取装置26と撮像装置27とを具備する。なお、ゲーム装置20は、単体の装置で実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置(すなわちシステム)でも実現される。また、ゲーム装置20は、遊技施設内においてゲームに専用される装置として実現されるほか、スマートフォンまたはタブレット等の情報端末でも実現される。
【0017】
制御装置21は、ゲーム装置20の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置21が構成される。通信装置23は、制御装置21による制御のもとで通信網200を介して管理システム10と通信する。なお、相異なるゲーム装置20を利用して複数のプレイヤが相互に対戦するゲームにおいては、各ゲーム装置20の通信装置23が通信網200を介して他のゲーム装置20と通信してもよい。
【0018】
記憶装置22は、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置22として利用される。なお、ゲーム装置20に着脱可能な可搬型の記録媒体、または、ゲーム装置20が通信可能な外部記録媒体(例えばオンラインストレージ)を、記憶装置22として利用してもよい。
【0019】
表示装置24は、制御装置21による制御のもとで画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)表示パネル等の表示パネルが表示装置24として利用される。制御装置21は、例えばゲームの状況を表すゲーム画面を表示装置24に表示させる。操作装置25は、プレイヤからの指示を受付ける入力機器である。プレイヤが操作する複数の操作子、または、プレイヤによる接触を検知するタッチパネルが、操作装置25として利用される。
【0020】
複数のプレイヤの各々は記録媒体30を所持する。記録媒体30は、プレイヤを識別するための識別情報Dを記憶する可搬型の媒体(例えばICカード)である。読取装置26は、記録媒体30との通信により当該記録媒体30から識別情報Dを取得する。記録媒体30との間の近距離無線通信により識別情報Dを取得する非接触型の読取機器のほか、記録媒体30に接触する端子を介して識別情報Dを取得する接触型の読取機器が、読取装置26として利用される。
【0021】
撮像装置27は、画像を撮像する画像入力機器である。第1実施形態の撮像装置27は、プレイヤの顔を撮像する。具体的には、撮像装置27は、例えば撮影レンズ等の光学系と、光学系からの入射光に応じた画像データを生成する撮像素子とを具備する。撮像装置27が撮像したプレイヤの顔を表す画像データは、当該プレイヤの生体的な特徴を表す生体情報Bとして利用される。第1実施形態においては、生体情報Bを利用したプレイヤの認証処理(具体的には顔認証)が実行される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の撮像装置27は、生体情報Bを生成する要素(生体情報生成部)として機能する。
【0022】
図3は、管理システム10の具体的な構成を例示するブロック図である。図3に例示される通り、第1実施形態の管理システム10は、制御装置11と記憶装置12と通信装置13とを具備する。なお、管理システム10は、単体の装置で実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0023】
制御装置11は、管理システム10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGAまたはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置11が構成される。通信装置13は、制御装置11による制御のもとで通信網200を介して複数のゲーム装置20の各々と通信する。
【0024】
記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置12として利用される。なお、管理システム10に着脱可能な可搬型の記録媒体、または、管理システム10が通信可能な外部記録媒体(例えばオンラインストレージ)を、記憶装置12として利用してもよい。
【0025】
第1実施形態の記憶装置12は、記録媒体30を所持する複数のプレイヤの各々について図4の登録データXを記憶する。図4に例示される通り、各プレイヤに関する1個の登録データXは、当該プレイヤの識別情報Dと、当該プレイヤが過去にプレイしたゲームの状況を表すゲームデータGとを含む。例えばゲームデータGは、プレイヤが操作するキャラクタの能力値と、プレイヤによるプレイの実績(例えば攻略済のステージ)とを表す。なお、記録媒体30に記録された識別情報Dに対応付けられた他の識別情報を、図4の識別情報Dに代えて登録データXに登録してもよい。
【0026】
また、記録媒体30を所持する複数のプレイヤのうち競技イベントへの参加を過去に登録したプレイヤについては、識別情報DとゲームデータGとに加えて生体情報Bが登録データXに含まれる。各プレイヤの生体情報Bは、前述の通り、撮像装置27が撮像した当該プレイヤの顔を表す画像データである。
【0027】
図5は、第1実施形態のゲーム装置20が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。例えば操作装置25に対する操作によりプレイヤがゲームの開始を指示するたびに図5の処理が開始される。ゲームを開始しようとするプレイヤは、読取装置26に対して記録媒体30を提示する。制御装置21は、読取装置26を制御することでプレイヤの識別情報Dを記録媒体30から取得する(Sa1)。なお、記録媒体30に記憶された識別情報Dに対応付けられた他の識別情報を、識別情報の対応を管理する外部装置から制御装置21が取得してもよい。
【0028】
プレイヤは、操作装置25を操作することでゲーム装置20の動作モード(通常モード/予選モード)を選択する。具体的には、競技イベントへの参加を希望するプレイヤは、操作装置25を操作することで予選モードを指示する。制御装置21は、予選モードの選択がプレイヤから指示されたか否かを判定する(Sa2)。
【0029】
予選モードがプレイヤから指示された場合(Sa2:YES)、制御装置21は、予選モードを動作モードとして選択する(Sa3)。他方、予選モードがプレイヤから指示されない場合(Sa2:NO)、制御装置21は、通常モードを動作モードとして選択する(Sa4)。以上の説明から理解される通り、制御装置21は、通常モードと予選モードとを含む複数の動作モードの何れかを選択するモード選択部として機能する。
【0030】
以上の例示の通り、第1実施形態の制御装置21は、予選モードが利用者により指示された場合に予選モードを選択し、予選モードが指示されない場合には通常モードを選択する。すなわち、競技イベント等の特殊な状況でない場合、プレイヤが通常モードを明示的に指示しなくても、予選モードが指示されないことで通常モードが選択される。したがって、競技イベントに参加しない多数のプレイヤが通常モードを選択するための手前が削減される。
【0031】
予選モードにおいては、後述の通り、生体情報Bを利用した認証処理を条件としてプレイヤによるゲームのプレイが許可される。他方、通常モードにおいて、制御装置21は、記録媒体30から取得した識別情報D(または当該識別情報Dに対応付けられた他の識別情報)に対応するゲームデータGを管理システム10から受信し(Sa5)、当該ゲームデータGを適用したゲームを進行させる(Sa6)。すなわち、通常モードにおいては、生体情報Bを利用した認証処理を必要とせずにプレイヤによるゲームのプレイが許可される。
【0032】
予選モードにおける具体的な処理の手順を以下に説明する。予選モードを選択すると(Sa3)、制御装置21は、プレイヤの生体情報Bが管理システム10に登録されているか否かを判定する(Sa7)。すなわち、登録処理がプレイヤについて過去に実行されたか否かが判定される。具体的には、制御装置21は、記録媒体30から取得した識別情報Dについて生体情報Bが登録されているか否かを管理システム10に照会する。管理システム10の制御装置11は、ゲーム装置20から通知された識別情報Dを含む登録データXに生体情報Bが登録されているか否かを判定し、判定の結果を照会元のゲーム装置20に送信する。生体情報Bが登録されていない場合(Sa7:NO)、制御装置21は、プレイヤの生体情報Bを新規に登録するための処理(Sa8-Sa10)を実行する。
【0033】
図6は、生体情報Bの登録のためにゲーム装置20および管理システム10が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。図6には、ゲーム装置20が実行する図5の処理の一部(Sa8-Sa10)と管理システム10が実行する処理(Sb1-Sb3)とが併記されている。
【0034】
図5および図6に例示される通り、制御装置21は、プレイヤの顔を撮像する動作を撮像装置27に実行させることで、当該プレイヤの顔を表す画像データを生体情報Bとして取得する(Sa8)。なお、プレイヤが撮像に同意することを条件として制御装置21が生体情報Bを取得してもよい。
【0035】
制御装置21は、登録要求を通信装置23から管理システム10に送信する(Sa9)。登録要求は、生体情報Bの登録を要求するためのメッセージである。具体的には、登録要求は、記録媒体30から取得したプレイヤの識別情報Dと、撮像装置27が生成した生体情報Bとを含む。
【0036】
管理システム10の制御装置11は、ゲーム装置20から送信された登録要求を通信装置13により受信する(Sb1)。そして、制御装置11は、プレイヤの生体情報Bを登録する登録処理を実行する(Sb2)。具体的には、制御装置11は、登録要求に含まれる識別情報Dに対応する登録データXを記憶装置12から検索し、登録要求に含まれる生体情報Bを当該登録データXに追加する。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の制御装置11は、生体情報Bを登録する登録処理Sb2を実行する登録処理部として機能する。
【0037】
以上の手順により登録処理Sb2を実行すると、制御装置11は、登録要求の送信元のゲーム装置20に対して通信装置13から登録通知を送信する(Sb3)。登録通知は、登録処理Sb2が適正に実行されたことを通知するメッセージである。
【0038】
ゲーム装置20の制御装置21は、管理システム10から送信された登録通知を通信装置23により受信する(Sa10)。図5に例示される通り、登録通知を受信すると、制御装置21は、通常モードと同様に、記録媒体30から取得した識別情報Dに対応するゲームデータGを管理システム10から受信し(Sa5)、当該ゲームデータGを適用したゲームを進行させる(Sa6)。
【0039】
以上の通り、生体情報Bの未登録の状態で予選モードが選択された場合(Sa7:NO)、プレイヤの生体情報Bを新規に登録する登録処理Sb2が実行される。他方、生体情報Bの登録後に予選モードが選択された場合(Sa7:YES)、制御装置21は、当該生体情報Bを利用した認証処理Sc2の成功を条件としてゲームのプレイを許可する処理(Sa11-Sa15)を実行する。
【0040】
図7は、生体情報Bを利用した認証処理Sc2のためにゲーム装置20および管理システム10が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。図7には、ゲーム装置20が実行する図5の処理の一部(Sa11-Sa13)と管理システム10が実行する処理(Sc1-Sc3)とが併記されている。
【0041】
図5および図7に例示される通り、制御装置21は、プレイヤの顔を撮像する動作を撮像装置27に実行させることで、当該プレイヤの顔を表す画像データを生体情報Bとして取得する(Sa11)。なお、プレイヤが撮像に同意することを条件として制御装置21が生体情報Bを取得してもよい。
【0042】
制御装置21は、認証要求を通信装置23から管理システム10に送信する(Sa12)。認証要求は、生体情報Bを利用した認証を要求するためのメッセージである。具体的には、認証要求は、記録媒体30から取得したプレイヤの識別情報Dと、撮像装置27が生成した生体情報Bとを含む。
【0043】
管理システム10の制御装置11は、ゲーム装置20から送信された認証要求を通信装置13により受信する(Sc1)。そして、制御装置11は、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理を実行する(Sc2)。具体的には、制御装置11は、認証要求に含まれる識別情報Dに対応する登録データXを記憶装置12から検索し、当該登録データXに登録された生体情報Bと認証要求に含まれる生体情報Bとを相互に照合することでプレイヤの正当性を判断する。すなわち、制御装置11は、認証要求に含まれる生体情報Bが登録済の生体情報Bに一致または類似する場合(例えば両者間の類似度が閾値を上回る場合)にはプレイヤの正当性を肯定し、当該生体情報Bが登録済の生体情報Bに類似しない場合(例えば両者間の類似度が閾値を下回る場合)にはプレイヤの正当性を否定する。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の制御装置11は、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理Sc2を実行する認証処理部として機能する。
【0044】
以上の手順により認証処理Sc2を実行すると、制御装置11は、認証要求の送信元のゲーム装置20に対して通信装置13から認証結果を送信する(Sc3)。認証結果は、認証処理Sc2の結果(成功/失敗)を通知するメッセージである。
【0045】
ゲーム装置20の制御装置21は、管理システム10から送信された認証結果を通信装置23により受信する(Sa13)。そして、図5に例示される通り、制御装置21は、管理システム10から受信した認証結果が成功であるか否かを判定する(Sa14)。認証結果が成功である場合(Sa14:YES)、制御装置21は、プレイヤによるゲームのプレイを許可する。具体的には、制御装置21は、通常モードと同様に、記録媒体30から取得した識別情報Dに対応するゲームデータGを管理システム10から受信し(Sa5)、当該ゲームデータGを適用したゲームを進行させる(Sa6)。
【0046】
現在のプレイヤが、生体情報Bを登録したプレイヤとは別人である場合、登録データXに含まれる生体情報Bと認証要求に含まれる生体情報Bとは類似しない。したがって、認証処理Sc2の結果は失敗となる。認証結果が失敗である場合(Sa14:NO)、制御装置21は、プレイヤによるゲームのプレイを禁止する(Sa15)。具体的には、制御装置21は、識別情報Dに対応するゲームデータGの取得と、当該ゲームデータGを適用したゲームの進行とを実行しない。すなわち、現在のプレイヤは、予選モードではゲームをプレイできない。以上の説明から理解される通り、ゲーム装置20の制御装置21は、予選モードにおいて認証処理Sc2の成功を条件としてプレイヤによるゲームのプレイを許可し、通常モードにおいて認証処理Sc2を必要とせずにプレイヤによるゲームのプレイを許可するゲーム制御部として機能する。
【0047】
以上に説明した通り、予選モードにおいては、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理Sc2により当該プレイヤの正当性が担保される。したがって、競技イベントにおいて正規のプレイヤとは別人がゲームのプレイを代行する不正代行を有効に抑制できる。他方、通常モードにおいては、登録処理Sb2および認証処理Sc2を必要とせずにプレイヤによるゲームのプレイが許可される。したがって、生体情報Bの登録処理Sb2と当該生体情報Bを利用した認証処理Sc2とを必要とせずに手軽にゲームをプレイしたいというプレイヤの要求を充足できる。
【0048】
また、第1実施形態においては、プレイヤの生体情報Bが登録されていない場合に(Sa7:NO)、認証処理Sc2のための生体情報Bを登録する登録処理Sb2が実行される。したがって、生体情報Bの未登録のプレイヤが自身の生体情報Bを簡便に登録できるという利点がある。
【0049】
図8は、競技イベントの予選ステージにおいて管理システム10が各プレイヤの順位を管理する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。図8の処理は、所定の周期で発生する割込を契機として、図6および図7の例示した処理とは並列に実行される。
【0050】
管理システム10の制御装置11は、登録済のプレイヤが予選モードによりプレイしたゲームの結果(以下「ゲーム結果」という)を各ゲーム装置20から取得する(Sd1)。例えば、制御装置11は、ゲームの終了時に各ゲーム装置20から送信されるゲーム結果を通信装置13により受信する。ゲーム結果は、例えばプレイヤがゲームにおいて獲得した得点、または対戦ゲームにおけるプレイヤの勝敗である。制御装置11は、各プレイヤのゲーム結果を当該プレイヤの登録データXに登録する(Sd2)。以上の通り、登録済の複数のプレイヤの各々について予選モードにおけるゲーム結果が収集される。
【0051】
制御装置11は、競技イベントの予選ステージが終了したか否かを判定する(Sd3)。なお、予選ステージの終了の条件は任意である。例えば、決勝ステージの開始前に設定される所定長の期間が経過した場合に予選ステージが終了したと判定される。
【0052】
予選ステージが終了した場合(Sd3:YES)、制御装置11は、登録済の複数のプレイヤの各々に関するゲーム結果を集計することで、複数のプレイヤに関する予選ステージでの順位(以下「予選順位」という)を決定する(Sd4)。例えば、制御装置11は、予選モードのゲームにおいて各プレイヤが獲得した得点、または、予選モードの対戦ゲームにおける各プレイヤの勝利数に応じて、予選順位(ランキング)を決定する。以上の説明から理解される通り、制御装置11は、複数のプレイヤの順位を決定する順位決定部として機能する。
【0053】
制御装置11は、決勝ステージに進出する所定数のプレイヤを予選順位に応じて決定する(Sd5)。例えば、予選順位の降順で上位に位置する所定数のプレイヤが選別される。具体的には、制御装置11は、決勝ステージへの進出が決定された各プレイヤの登録データXに、決勝進出を表すデータが登録される。また、予選ステージの結果の表示が操作装置25に対する操作でプレイヤから指示されると、ゲーム装置20は、予選ステージの結果の表示を管理システム10に要求する。制御装置11は、各ゲーム装置20からの要求に応じて予選ステージの結果を当該ゲーム装置20の表示装置24に表示させる(Sd6)。例えば各プレイヤの名前および予選順位のリストが表示装置24に表示される。他方、予選ステージが終了していない場合(Sd3:NO)、順位の決定(Sd4)とプレイヤの選別(Sd5)と結果の表示(Sd6)とは実行されない。
【0054】
以上に説明した予選ステージの終了後に、当該予選ステージを通過した複数のプレイヤが相互に競技する決勝ステージが開催される。決勝ステージにおいては、例えば各プレイヤが提出する書類等を競技イベントの運営者が確認することで、各プレイヤの正当性が確認される。したがって、第1実施形態における決勝ステージでは、生体情報Bを利用した認証処理Sc2は実行されない。すなわち、決勝ステージにおいて、各プレイヤは、登録処理Sb2および認証処理Sc2が実行されない通常モードによりゲームをプレイする。
【0055】
なお、決勝ステージでは、予選ステージにおいて使用されるゲーム装置20とは別個のゲーム装置20が使用される。例えば、予選ステージにおいては遊技施設内の複数のゲーム装置20が使用され、決勝ステージにおいては、遊技施設とは別個の会場に設置された複数のゲーム装置20が使用される。ただし、予選ステージにおいて使用される複数のゲーム装置20を決勝ステージにおいて利用してもよい。
【0056】
また、以上の説明においては、予選ステージが終了した場合(Sd3:YES)に予選順位を決定したが、予選ステージの途中の適切な時点において、暫定的な予選順位(すなわち途中経過)を同様の方法で決定してもよい。暫定的な予選順位を参照することで最終的な順位の予想が可能となる。
【0057】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0058】
第2実施形態のゲーム装置20は、通常モードと予選モードとに決勝モードとの何れかの動作モードにより動作する。通常モードおよび予選モードにおける動作は第1実施形態と同様である。決勝モードは、予選ステージを通過した複数のプレイヤが相互に競技する決勝ステージに利用される動作モードである。なお、決勝モードは「第3モード」の一例である。
【0059】
図9は、第2実施形態のゲーム装置20および管理システム10が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。第1実施形態と同様に記録媒体30から識別情報Dを取得すると(Sa1)、ゲーム装置20の制御装置21は、予選モードまたは決勝モードがプレイヤから指示されたか否かを判定する(Sa2)。
【0060】
予選モードまたは決勝モードがプレイヤから指示されない場合(Sa2:NO)、制御装置21は、通常モードを動作モードとして選択する(Sa4)。通常モードにおける具体的な動作(Sa5,Sa6)は第1実施形態と同様である。
【0061】
予選モードまたは決勝モードがプレイヤから指示された場合(Sa2:YES)、制御装置21は、予選モードがプレイヤから指示されたか否かを判定する(Se1)。予選モードがプレイヤから指示された場合(Se1:YES)、制御装置21は、予選モードを動作モードとして選択する(Sa3)。予選モードにおける具体的な動作(Sa7~Sa14)は第1実施形態と同様である。
【0062】
決勝モードがプレイヤから指示された場合(Se1:NO)、制御装置21は、決勝モードを動作モードとして選択する(Se2)。以上の例示の通り、第2実施形態の制御装置21は、予選モードまたは決勝モードがプレイヤにより指示されない場合には通常モードを選択する。すなわち、第1実施形態と同様に、通常モードをプレイヤが明示的に指示する必要はない。以上の説明から理解される通り、第2実施形態の制御装置21は、通常モードと予選モードと決勝モードとの何れかを選択するモード選択部として機能する。なお、予選モードおよび決勝モードを、プレイヤからの指示とは無関係に、制御装置21が自動的に選択してもよい。例えば、決勝ステージが実施される期間内においては制御装置21が決勝モードを選択し、予選ステージが実施される期間内において制御装置21が予選モードを選択する。
【0063】
決勝モードを選択すると(Se2)、制御装置21は、プレイヤの顔を撮像する動作を撮像装置27に実行させることで、当該プレイヤの顔を表す画像データを生体情報Bとして取得する(Se3)。プレイヤが撮像に同意することを条件として制御装置21が生体情報Bを取得してもよい。なお、決勝ステージに進出したプレイヤについては予選ステージにおける登録処理Sb2で生体情報Bが既に登録されているから、決勝モードにおいて登録処理Sb2は実行されない。ただし、決勝モードにおいて登録処理Sb2を改めて実行してもよい。
【0064】
制御装置21は、認証要求を通信装置23から管理システム10に送信する(Se4)。認証要求は、記録媒体30から取得したプレイヤの識別情報Dと、撮像装置27が生成した生体情報Bとを含む。管理システム10の制御装置11は、ゲーム装置20から送信された認証要求を通信装置13により受信する(Sf1)。そして、制御装置11は、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理を実行する(Sf2)。具体的には、制御装置11は、第1実施形態と同様に、認証要求に含まれる識別情報Dに対応する登録データXを記憶装置12から検索し、当該登録データXに登録された生体情報Bと認証要求に含まれる生体情報Bとを相互に照合することでプレイヤの正当性を判断する。
【0065】
認証処理Sf2を実行すると、制御装置11は、認証要求の送信元のゲーム装置20に対して通信装置13から認証結果を送信する(Sf3)。ゲーム装置20の制御装置21は、管理システム10から送信された認証結果を通信装置23により受信する(Se5)。制御装置21は、管理システム10から受信した認証結果が成功であるか否かを判定する(Se6)。認証結果が成功である場合(Se6:YES)、制御装置21は、プレイヤによるゲームのプレイを許可する。具体的には、制御装置21は、通常モードと同様に、記録媒体30から取得した識別情報Dに対応するゲームデータGを管理システム10から受信し(Sa5)、当該ゲームデータGを適用したゲームを進行させる(Sa6)。以上に説明した通り、第2実施形態の制御装置21は、決勝モードにおいて、予選モードにおけるゲームの結果に応じて選別された複数のプレイヤの各々がプレイするゲームを進行させる。
【0066】
現在のプレイヤが、予選ステージを通過したプレイヤとは別人である場合、登録データXに含まれる生体情報Bと認証要求に含まれる生体情報Bとは類似しない。したがって、認証処理Sf2の結果は失敗となる。認証結果が失敗である場合(Se6:NO)、制御装置21は、プレイヤによるゲームのプレイを禁止する(Se7)。制御装置21は、例えば、プレイヤの正当性が認証できないことを表す画像を表示装置24に表示させる。
【0067】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態においては、決勝モードにおいて、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理Sf2により当該プレイヤの正当性が担保される。したがって、例えば競技イベントの決勝ステージにおいて正規のプレイヤとは別人がゲームを代行する不正代行を有効に抑制できる。また、予選モードにおける認証処理Sc2に利用される生体情報Bが決勝モードにおける認証処理Sf2に流用される。したがって、例えば競技イベントの予選ステージと決勝ステージとの各々においてプレイヤの生体情報Bを個別に登録する構成と比較して、生体情報Bの登録のための処理負荷が軽減される。
【0068】
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態に係るゲームシステム100の構成を例示するブロック図である。図10に例示される通り、ゲームシステム100を利用した競技イベントの運営者は、端末装置40を所持する。端末装置40は、スマートフォンまたはタブレット等の情報端末である。端末装置40は、決勝ステージに参加する各プレイヤの正当性を認証するために使用される。
【0069】
図10に例示される通り、端末装置40は撮像装置41と表示装置42とを具備する。撮像装置41は、第1実施形態の撮像装置27と同様に、プレイヤの顔を撮像することで当該プレイヤの生体情報Bを生成する画像入力機器(生体情報生成部)である。表示装置42は、画像を表示する。
【0070】
図11は、第3実施形態の管理システム10および端末装置40が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。決勝ステージに参加するプレイヤ毎に、当該決勝ステージの開始前に図11の処理が実行される。例えば端末装置40に対する運営者からの指示を契機として図11の処理が開始される。
【0071】
運営者またはプレイヤは、当該プレイヤの識別情報Dを端末装置40に入力する。端末装置40は、識別情報Dの入力を受付ける(Sg1)。また、運営者による指示を契機として、端末装置40の撮像装置41は、当該プレイヤの顔を撮像することで生体情報Bを生成する(Sg2)。端末装置40は、認証要求を管理システム10に送信する(Sg3)。認証要求は、端末装置40に入力された識別情報Dと、撮像装置41が生成した生体情報Bとを含む。
【0072】
管理システム10の制御装置11は、端末装置40から送信された認証要求を通信装置13により受信する(Sh1)。そして、制御装置11は、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理を実行する(Sh2)。具体的には、制御装置11は、第1実施形態と同様に、認証要求に含まれる識別情報Dに対応する登録データXを記憶装置12から検索し、当該登録データXに登録された生体情報Bと認証要求に含まれる生体情報Bとを相互に照合することでプレイヤの正当性を判断する。制御装置11は、認証処理Sh2に関する認証結果を通信装置13から認証要求の送信元の端末装置40に送信する(Sh3)。
【0073】
端末装置40は、管理システム10から送信された認証結果を受信し(Sg4)、当該認証結果を表示装置42に表示する(Sg5)。運営者は、表示装置42に表示された画像を視認することでプレイヤの正当性を確認する。運営者は、認証処理Sh2に成功したプレイヤによるゲームのプレイを許可し、認証処理Sh2に失敗したプレイヤによるゲームのプレイを禁止する。例えば運営者は、認証処理Sh2に失敗したプレイヤを失格とする。
【0074】
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、決勝モードにおいて、プレイヤの生体情報Bを利用した認証処理Sh2により当該プレイヤの正当性が担保される。したがって、例えば競技イベントの決勝ステージにおいて、予選ステージに参加した正規のプレイヤとは別人がゲームを代行する不正代行を有効に抑制できる。決勝ステージに参加するプレイヤとは別人が予選ステージにおいてゲームを代行する不正代行を抑制できると換言してもよい。また、予選モードにおける認証処理Sc2に利用される生体情報Bが決勝モードにおける認証処理Sh2に流用される。したがって、例えば競技イベントの予選ステージと決勝ステージとの各々においてプレイヤの生体情報Bを個別に登録する構成と比較して、生体情報Bの登録のための処理負荷が軽減される。
【0075】
[第4実施形態]
第4実施形態においては、予選モードが選択された場合に、ゲーム装置20によるゲームの進行に並行して図12の処理が反復される。例えば、予選モードが選択された場合(Sa3)、制御装置21は、所定の周期で発生する割込を契機として図12の処理を実行する。図12の処理は、生体情報Bを利用した認証処理Sc2の成功を条件としてゲームの継続を許可するための処理である。
【0076】
制御装置21は、プレイヤの顔を撮像する動作を撮像装置27に実行させることで、当該プレイヤの顔を表す画像データを生体情報Bとして取得する(Sa21)。制御装置21は、記録媒体30から取得したプレイヤの識別情報Dと撮像装置27が生成した生体情報Bとを含む認証要求を、通信装置23から管理システム10に送信する(Sa22)。
【0077】
認証要求を受信した管理システム10の動作は第1実施形態と同様である。すなわち、管理システム10の制御装置11は、通信装置13により認証要求を受信し(Sc1)、認証要求内の生体情報Bを利用した認証処理Sc2を実行する。そして、制御装置11は、認証結果を通信装置13からゲーム装置20に送信する(Sc3)。以上の説明から理解される通り、第4実施形態の制御装置11は、ゲーム装置20におけるゲームの進行に並行して認証処理Sc2を反復する。
【0078】
ゲーム装置20の制御装置21は、管理システム10から送信された認証結果を通信装置23により受信する(Sa23)。制御装置21は、管理システム10から受信した認証結果が成功であるか否かを判定する(Sa24)。認証処理Sc2に既に成功したプレイヤがゲームを継続している場合には認証結果は成功となる。認証結果が成功である場合(Sa24:YES)、制御装置21はゲームの進行を継続する(Sa25)。
【0079】
他方、認証処理Sc2に成功してからゲームの進行の途中の時点でプレイヤが別人に入替わった場合、認証処理Sc2の結果は失敗となる。認証結果が失敗である場合(Sa24:NO)、制御装置21は以降のゲームのプレイを禁止する(Sa26)。例えば、制御装置21はゲームの進行を停止する。
【0080】
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態では、予選モードにおいてゲームの進行に並行して認証処理Sc2が反復される。したがって、ゲームの進行の途中でプレイヤが他人に入替わる不正代行を効果的に抑制できる。
【0081】
なお、以上の説明においては、予選モードにおいて認証処理Sc2を反復する構成を例示したが、決勝モードにおいて同様に、ゲームの進行に並行して認証処理Sf2を反復してもよい。ただし、決勝ステージは、多数の観客が観戦する状況で実施されるから、ゲームの進行の途中でプレイヤが別人に入替わる可能性は低い。したがって、認証処理Sc2を反復する第4実施形態の構成は、観客が少ない状況で実施される予選ステージに特に有効である。
【0082】
また、予選ステージにおいてプレイヤが複数回にわたりゲームをプレイする競技イベントでは、各回のプレイ毎にプレイヤが認証されるから、比較的にプレイヤの正当性を確保し易い。他方、予選ステージにおいて各プレイヤがゲームを1回しかプレイしない競技イベントにおいてゲームの開始の時点のみでプレイヤを認証する場合、予選ステージにおいてプレイヤの正当性が認証されるのは各プレイヤについて1回だけである。以上の事情を考慮すると、ゲームの進行に並行して認証処理Sf2を実行する第4実施形態の構成は、予選ステージにおいて各プレイヤが1回しかゲームをプレイしない競技イベントにおいて特に有効である。
【0083】
[第5実施形態]
第5実施形態のゲームシステム100は、複数のプレイヤで構成されるチームでプレイするゲームを提供する。すなわち、競技イベントは、複数のチームが相互に競技することで勝敗または順位を決定するゲーム大会である。各チームを構成する複数のプレイヤの各々は、例えば1個のゲーム装置20を順番に利用してゲームをプレイする。ただし、チームを構成する複数のプレイヤが相異なるゲーム装置20を利用して並列にゲームをプレイしてもよい。
【0084】
第5実施形態の生体情報Bは、1個のチームを構成する複数のプレイヤの各々の顔の画像を表す画像データである。例えば、複数のプレイヤが集合した状態で全部のプレイヤの顔を含む範囲を撮像装置27が撮像した1個の画像データが生体情報Bとして生成される。なお、相異なるプレイヤの顔を撮像した複数の画像データを生体情報Bが含んでもよい。以上に例示した生体情報Bが、第1実施形態と同様の登録処理Sb2により登録データXに登録され、認証処理Sc2において登録済の生体情報Bと照合される。
【0085】
第5実施形態の認証処理Sc2においては、生体情報Bに含まれる複数のプレイヤの各々について、登録済の生体情報Bにおける各プレイヤとの照合により正当性が認証される。具体的には、管理システム10の制御装置21は、認証要求に含まれる生体情報Bが表す複数のプレイヤの各々について、登録済の生体情報Bが表す各プレイヤに一致または類似する場合に正当性を肯定し、登録済の生体情報Bが表す何れのプレイヤにも類似しない場合に正当性を否定する。1個のチームを構成する全部のプレイヤについて正当性が肯定された場合に認証処理Sc2が成功となる。
【0086】
第5実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第5実施形態においては、複数のプレイヤで構成されるチームでプレイするゲームについて、他人にゲームを代行させる不正代行を抑制できる。なお、以上の説明においては第1実施形態の認証処理Sc2に着目した。しかし、第2実施形態における認証処理Sf2および第3実施形態における認証処理Sh2にも、複数のプレイヤに関する生体情報Bを利用する第5実施形態は、同様に適用される。
【0087】
なお、以上の説明においては、1個のチームを構成する全部のプレイヤについて正当性が肯定された場合に認証処理Sc2を成功と判定したが、チームを構成する複数のプレイヤのうち所定の人数を上回る一部のプレイヤについて正当性が肯定された場合に、各プレイヤの正当性を肯定してもよい。例えば、登録処理Sb2の実行時におけるチームの一部のプレイヤが欠員した場合、または、登録処理Sb2の実行時と比較してチームのプレイヤが増員された場合にも、認証処理Sc2を成功と判定してもよい。また、チームのうち1以上の特定のプレイヤ(いわばコアメンバー)については認証処理Sc2の成功を要件とし、他のプレイヤについては認証処理Sc2の成功を条件としない構成も想定される。
【0088】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0089】
(1)遊技施設には、ゲームをプレイするための遊技媒体を管理するための管理装置が設置される。遊技媒体は、ゲームのプレイのためにプレイヤが消費する有体または無体の価値媒体である。有体の遊技媒体は、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。無体の遊技媒体は、例えば電子メダル、クレジットまたはポイントである。無体の遊技媒体の数量は、例えばICカード等の記録媒体に電子データとして記憶される。管理装置は、遊技媒体の預入または引出を管理するコンピュータシステムである。以上に例示した管理装置に、前述の各形態に係る管理システム10の機能を搭載してもよい。
【0090】
(2)前述の各形態においては、ゲーム装置20に設置された撮像装置27によりプレイヤの顔を撮像したが、ゲーム装置20とは別個に設置された撮像装置によりプレイヤの顔を撮像してもよい。例えば、遊技媒体を管理する前述の管理装置に設置された撮像装置によりプレイヤの顔を撮像してもよい。以上の説明から理解される通り、プレイヤの生体情報Bを生成する要素(生体情報生成部)が、ゲーム装置20に設置されている必要はない。
【0091】
(3)前述の各形態においては、認証処理(Sc2,Sf2,Sh2)が失敗した場合にゲームのプレイが禁止される構成を例示したが、認証処理の1回の失敗により直ちにゲームのプレイが禁止される必要はない。例えば、認証処理が1回だけ失敗した段階ではゲームのプレイを禁止せず、認証処理が複数回にわたり失敗した段階でゲームのプレイを禁止してもよい。また、認証処理が失敗した場合に、ゲームのプレイに関して不正行為があったことを記録する構成、または、不正行為が実施されたことを表示装置24に表示する構成も想定される。すなわち、ゲームのプレイを禁止することは必須ではない。なお、認証処理の失敗を記録する構成では、各プレイヤについて予選ステージの通過の可否を判断する段階において、当該記録が参照されてもよい。
【0092】
(4)前述の各形態においては、プレイヤの生体情報Bに加えて識別情報Dも利用した認証処理(Sc2,Sf2,Sh2)を例示したが、認証処理における識別情報Dの利用を省略してもよい。例えば、認証対象のプレイヤの生体情報Bを、登録処理Sb2により登録された複数のプレイヤの各々の生体情報Bと比較し、認証対象のプレイヤの生体情報Bに類似する生体情報Bが登録済の複数の生体情報Bのなかに存在する場合に当該プレイヤの正当性を肯定してもよい。以上の処理において、識別情報Dは必須ではない。
【0093】
(5)前述の各形態においては、プレイヤの顔を表す生体情報Bを利用する顔認証を例示したが、生体情報Bの種類は以上の例示に限定されない。例えば、プレイヤの虹彩パターンを生体情報Bとして利用する虹彩認証、プレイヤの指紋パターンを生体情報Bとして利用する指紋認証、プレイヤの静脈パターンを生体情報Bとして利用する静脈認証、または、プレイヤの声紋パターンを生体情報Bとして利用する音声認証等の任意の生体認証が、前述の各形態における認証処理(Sc2,Sf2,Sh2)として利用される。
【0094】
(6)前述の各形態においては、プレイヤの顔の画像を表す画像データを生体情報Bとして例示したが、生体情報Bに関するデータの形式は任意である。例えば、プレイヤの顔の画像から抽出される特徴点を表す特徴点データを生体情報Bとして利用してもよい。
【0095】
(7)前述の各形態においては、登録処理Sb2と認証処理(Sc2,Sf2,Sh2)と予選順位の決定(Sd3)とを管理システム10が実行したが、以上の各処理を実行する複数の装置により管理システム10を構成してもよい。すなわち、前述の各形態に例示した管理システム10の機能は、相互に別体で構成された複数の装置に搭載される。また、管理システム10の一部または全部は、遊技施設毎に設置されてもよい。管理システム10の機能の一部または全部をゲーム装置20に搭載してもよい。以上の説明から理解される通り、ゲームシステム100の全体として各機能が実現されれば、ゲームシステム100の何れの装置に各機能が搭載されるか、および、各機能が単体の装置に搭載されるか複数の装置に分散されるか、は本発明において不問である。
【0096】
(8)前述の各形態では、競技イベント(予選モードまたは決勝モード)および競技イベント以外(通常モード)においてプレイヤが同種のゲームをプレイする場合を例示したが、競技イベントにおいてプレイされるゲームと競技イベント以外でプレイされるゲームとは相異なる種類のゲームでもよい。また、予選ステージでプレイされるゲームと決勝ステージでプレイされるゲームとについても同様に、相異なる種類のゲームでもよい。なお、前述の各形態においては、競技イベントが予選ステージと決勝ステージとで構成される場合を例示したが、予選ステージと決勝ステージとの区分は必須ではない。予選ステージと決勝ステージとを区別しない競技イベントにも本発明は同様に適用される。
【0097】
(9)前述の各形態に係るゲームシステム100の機能は、プログラムにより実現される。プログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0098】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0099】
[付記1]
本発明の好適な態様(付記1)に係るゲームシステム(100)は、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択するモード選択部(21,Sa3,Sa4,Se2)と、プレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理を実行する認証処理部(11,Sc2,Sf2,Sh2)と、前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可するゲーム制御部(21,Sa5,Sa6)とを具備する。
【0100】
以上の態様では、第2モードにおいては、プレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理により当該プレイヤの正当性(例えば事前に登録された本人であること)が担保される。したがって、例えば複数のプレイヤが相互に競技する競技イベントにおいて正規のプレイヤとは別人がゲームを代行する不正代行を有効に抑制できる。他方、第1モードにおいては、認証処理を必要とせずにプレイヤによるゲームのプレイが許可される。したがって、生体情報(B)の登録処理と当該生体情報(B)を利用した認証処理とを必要とせずに手軽にゲームをプレイしたいというプレイヤの要求を充足できる。
【0101】
「生体情報(B)」は、プレイヤの生体的な特徴を表す情報である。具体的には、プレイヤの顔画像、静脈パターン、指紋パターン、虹彩パターン、声紋パターン等の情報、または当該情報から抽出される特徴量が、「生体情報(B)」の好例である。
【0102】
「認証処理の成功を条件としてプレイヤによるゲームのプレイを許可」する構成の典型例は、認証処理が成功した場合にゲームのプレイを許可し、認証処理が失敗した場合にゲームのプレイを禁止する構成である。ただし、認証処理の1回の失敗により直ちにゲームのプレイが禁止される必要はない。例えば、認証処理が1回だけ失敗した段階ではゲームのプレイを禁止せず、認証処理が複数回にわたり失敗した段階でゲームのプレイを禁止してもよい。また、認証処理が失敗した場合に、ゲームのプレイに関して不正行為があったことを記録する構成、または、不正行為であることを表示する構成も想定される。すなわち、ゲームのプレイを禁止することは必須ではない。
【0103】
「前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可する」とは、生体情報(B)を利用した認証処理がゲームのプレイのための条件とされないことを意味する。したがって、生体情報(B)を利用しない簡便な認証処理の成功が第1モードにおけるゲームのプレイのための条件とされる構成は除外されない。
【0104】
[付記2]
付記1の具体例(付記2)に係るゲームシステム(100)は、前記第2モードにおいて、前記プレイヤの生体情報(B)が登録されていない場合に、前記認証処理のために当該生体情報(B)を登録する登録処理を実行する登録処理部(11,Sb2)を具備する。以上の態様によれば、生体情報(B)の未登録のプレイヤが生体情報(B)を登録できる。
【0105】
[付記3]
付記1または付記2の具体例(付記3)において、前記モード選択部(21,Sa3,Sa4,Se2)は、前記第2モードが指示された場合に前記第2モードを選択し、前記第2モードが指示されない場合には前記第1モードを選択する。以上の態様によれば、競技イベント等の特殊な状況でない場合、第2モードが指示されないことで、認証処理を必要としない第1モードが選択される。したがって、競技イベントに参加しない多数のプレイヤにとって動作モードを選択するための手前が削減される。
【0106】
[付記4]
付記1から付記3の何れかの具体例(付記4)において、前記第2モードにおいて、前記認証処理部(11,Sc2,Sf2,Sh2)は、前記ゲームの進行に並行して前記認証処理を反復する。以上の態様によれば、第2モードにおいてゲームの進行に並行して認証処理が反復されるから、プレイヤが他人にゲームを代行させる不正行為を効果的に抑制できる。
【0107】
[付記5]
付記1から付記4の何れかの具体例(付記5)において、前記複数のモードは、第3モードを含み、前記ゲーム制御部(21,Sa5,Sa6)は、前記第3モードにおいて、前記第2モードにおける前記ゲームの結果に応じて選別された複数のプレイヤの各々がプレイする前記ゲームを進行させる。以上の態様によれば、第2モードにおけるゲームの結果に応じて選別された複数のプレイヤが第3モードにおいてゲームをプレイする。したがって、例えば、競技イベントにおいて、複数のプレイヤを選別するための予選ステージには第2モードが好適であり、当該予選ステージで選別された複数のプレイヤが相互に競技する決勝ステージには第3モードが好適である。
【0108】
[付記6]
付記5の具体例(付記6)において、前記ゲーム制御部(21,Sa5,Sa6)は、前記第3モードにおいて、前記複数のプレイヤの各々について、前記認証処理の成功を条件として前記ゲームのプレイを許可する。以上の態様では、第3モードにおいて、プレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理により当該プレイヤの正当性が担保される。したがって、例えば競技イベントの決勝ステージにおいて正規のプレイヤとは別人がゲームを代行する不正代行を有効に抑制できる。また、第2モードにおける認証処理に利用される生体情報(B)が第3モードにおける認証処理にも流用されるから、例えば競技イベントの予選ステージと決勝ステージとの各々においてプレイヤの生体情報(B)を個別に登録する構成と比較して、生体情報(B)の登録のための処理負荷が軽減される。
【0109】
[付記7]
付記1から付記5の何れかの具体例(付記7)において、前記認証処理部(11,Sc2,Sf2,Sh2)は、当該ゲームシステム(100)と通信可能な端末装置(40)からの要求に応じて前記認証処理を実行する。以上の態様においては、端末装置(40)からの要求に応じた認証処理により、例えば競技イベントの決勝ステージにおけるプレイヤの正当性が担保される。したがって、例えば競技イベントの決勝ステージにおいて正規のプレイヤとは別人がゲームを代行する不正代行を有効に抑制できる。また、第2モードにおける認証処理に利用される生体情報(B)が第3モードにおける認証処理にも流用されるから、例えば競技イベントの予選ステージと決勝ステージとの各々においてプレイヤの生体情報(B)を個別に登録する構成と比較して、生体情報(B)の登録のための処理負荷が軽減される。
【0110】
[付記8]
付記1から付記7の何れかの具体例(付記8)において、前記ゲームは、前記プレイヤを含む複数のプレイヤで構成されるチームでプレイするゲームであり、前記認証処理部(11,Sc2,Sf2,Sh2)は、前記複数のプレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理を実行する。以上の態様によれば、複数のプレイヤで構成されるチームでプレイするゲームについて、他人にゲームを代行させる不正行為を抑制できる。
【0111】
「前記複数のプレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理」については、チームを構成する全部のプレイヤについて正当性が認証されることを認証処理の成功の条件としてもよいし、チームの一部のプレイヤについて正当性が認証されることを認証処理の成功の条件としてもよい。
【0112】
[付記9]
付記1から付記5の何れかの具体例(付記9)において、前記第2モードは、前記プレイヤを含む複数のプレイヤが相互に競技する競技イベントのためのモードである。事前に登録された複数のプレイヤが競い合う競技イベントにおいては、プレイヤが例えば熟練者等の他人にゲームのプレイを代行させる不正行為が発生し易い。したがって、競技イベントのための第2モードが用意された態様が格別に好適である。
【0113】
[付記10]
本発明の好適な態様(付記10)に係るゲームシステム(100)の動作方法は、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択し、前記第1モードにおいて、プレイヤの生体情報を利用した認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可する。
【0114】
[付記11]
本発明の好適な態様(付記11)に係るプログラムは、第1モードおよび第2モードを含む複数のモードの何れかを選択するモード選択部(21,Sa3,Sa4,Se2)、プレイヤの生体情報(B)を利用した認証処理を実行する認証処理部(11,Sc2,Sf2,Sh2)、および、前記第1モードにおいて、前記認証処理を必要とせずに前記プレイヤによるゲームのプレイを許可し、前記第2モードにおいて、前記認証処理の成功を条件として前記プレイヤによる前記ゲームのプレイを許可するゲーム制御部(21,Sa5,Sa6)、としてコンピュータシステムを機能させる。
【符号の説明】
【0115】
10…管理システム、11…制御装置、12…記憶装置、13…通信装置、20…ゲーム装置、21…制御装置、22…記憶装置、23…通信装置、24…表示装置、25…操作装置、26…読取装置、27…撮像装置、30…記録媒体、40…端末装置、41…撮像装置、42…表示装置、100…ゲームシステム、200…通信網、B…生体情報、D…識別情報、G…ゲームデータ、X…登録データ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12