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特開2024-133445SSTR4アゴニスト及びその塩の調製のための方法並びに使用のための用量レジメン
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  • 特開-SSTR4アゴニスト及びその塩の調製のための方法並びに使用のための用量レジメン 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133445
(43)【公開日】2024-10-02
(54)【発明の名称】SSTR4アゴニスト及びその塩の調製のための方法並びに使用のための用量レジメン
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4439 20060101AFI20240925BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/02 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 31/403 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 209/52 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A61K31/4439
A61P29/00
A61P25/04
A61P25/02
A61K31/403
A61K9/48
A61K47/04
A61K47/38
C07D401/12
C07D209/52
【審査請求】有
【請求項の数】36
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024035581
(22)【出願日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】63/489,563
(32)【優先日】2023-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100103182
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 真美
(74)【代理人】
【識別番号】100139310
【弁理士】
【氏名又は名称】吉光 真紀
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ブライアン キールバサ
(72)【発明者】
【氏名】スコット アラン モンク
(72)【発明者】
【氏名】エリック マイケル パールマン
(72)【発明者】
【氏名】デビッド マイケル レミック
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ロバート リッツォ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】疼痛を治療する方法に用いられる医薬組成物、および該医薬組成物に含まれる化合物の調製方法を提供する。
【解決手段】疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法に用いられる医薬組成物であって、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む、医薬組成物である。また、前記化合物を調製する方法は、下記の工程により中間化合物を得ることを含む。

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法であって、前記患者に、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【化1】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を投与することを含む、方法。
【請求項2】
前記化合物が、式:
【化2】

の化合物又はその水和物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化合物が、式:
【化3】

の化合物である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記化合物が、式:
【化4】

の化合物である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記疼痛が、変形性関節症性疼痛、慢性腰痛、又は神経障害性疼痛を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記疼痛が、神経障害性疼痛を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
式:
【化5】

の化合物又はその水和物を含む、カプセル組成物。
【請求項22】
前記化合物が、式:
【化6】

の化合物である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを更に含む、請求項21又は22に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物が、約50mg~約600mgの前記化合物を含む、請求項21~23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物が、約50mg~約200mgの前記化合物を含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
前記組成物が、約50mgの前記化合物を含む、請求項21~25のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物が、約200mgの前記化合物を含む、請求項21~26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
式:
【化7】

の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
【化8】

(式中、Rが、C~Cアルキルである)の化合物を、
式:
【化9】

(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、式:
【化10】

の中間化合物を得ることと、
前記中間化合物を
【化11】

と混合して、
【化12】

を得ることと、
【化13】

からトシル官能基を除去して、前記化合物を得ることと、を含む、方法。
【請求項29】
前記方法が、
式:
【化14】

の化合物を、式:
【化15】

のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記方法が、8未満の合成工程を含む、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記方法が、金属触媒を含まない、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記方法が、水素化物塩を利用しない、請求項28~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記方法が、
(a)
【化16】

と混合して、
【化17】

を得ることと、
(b)
【化18】

をトリフルオロ酢酸と混合して、
【化19】

を得ることと、
(c)
【化20】

と混合して、
前記中間化合物を得ることと、を含む、請求項28~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記方法が、
(d)前記中間化合物を
【化21】

と混合して、
【化22】

を得ることと、
(e)
【化23】

をカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を更に含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物を得ることと、
(d)前記中間化合物を2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合して、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを得ることと、
(e)((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドをカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を含む、請求項28~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物が、
【化24】

又はそれらの組み合わせから選択される、請求項28~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記方法が、
(f)前記化合物を、L-酒石酸、クエン酸、L-リンゴ酸、又はそれらの組み合わせと混合することを更に含む、請求項28~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
式:
【化25】

の中間化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
【化26】

(式中、Rが、C~Cアルキルである)の化合物を、
式:
【化27】

(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む、方法。
【請求項39】
前記方法が、
式:
【化28】

の化合物を、式:
【化29】

のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記方法が、8未満の合成工程を含む、請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記方法が、金属触媒を含まない、請求項38~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記方法が、水素化物塩を利用しない、請求項38~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記方法:
(a)
【化30】

と混合して、
【化31】

を得ることと、
(b)
【化32】

をトリフルオロ酢酸と混合して、
【化33】

を得ることと、
(c)
【化34】

と混合して、
前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、請求項38~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(ter(t-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、を含む、請求項38~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
式:
【化35】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物であって、
前記化合物が、請求項28~37のいずれか一項に記載の方法によって調製される、化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物。
【請求項46】
前記化合物が、式:
【化36】

の化合物、又はそれらの組み合わせである、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
請求項28~37のいずれか一項に記載の方法によって調製される化合物であって、前記化合物が、式:
【化37】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物である、化合物。
【請求項48】
前記化合物が、
【化38】

又はそれらの組み合わせから選択される、請求項47に記載の化合物。
【請求項49】
疼痛の治療を必要とする患者における疼痛の治療において使用するための、式:
【化39】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物であって、
前記化合物が、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量で投与される、化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物。
【請求項50】
前記化合物が、式:
【化40】

の化合物又はその水和物である、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
前記化合物が、式:
【化41】

の化合物である、請求項49又は50に記載の化合物。
【請求項52】
前記化合物が、式:
【化42】

の化合物である、請求項49又は50に記載の化合物。
【請求項53】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項49~52のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項54】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項49~53のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項55】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項49~54のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項56】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項49~55のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項57】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項58】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項59】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項60】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項61】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項62】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項63】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項49~56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項64】
前記疼痛が、変形性関節症性疼痛、慢性腰痛、又は神経障害性疼痛を含む、請求項49~63のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項65】
前記疼痛が、神経障害性疼痛を含む、請求項49~64のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項66】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項65に記載の化合物。
【請求項67】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項49~66のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項68】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項67に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SSTR4アゴニストの調製のための方法を対象とする。本発明はまた、SSTR4アゴニストの塩の調製のための方法を対象とする。
【0002】
本発明はまた、慢性腰痛、変形性関節症性疼痛、並びに/又は糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/若しくは混合性神経障害などの神経障害性疼痛の治療における、SSTR4アゴニスト、並びにその薬学的に許容される塩及び/又は水和物の使用のための用量レジメンに関する。
【背景技術】
【0003】
ソマトスタチン又はソマトトロピン放出阻害因子(somatotropin-release inhibitory factor、SRIF)は、ヒトにおいて見出される環状ペプチドである。人体で広く産生され、全身的にも局所的にも作用して、種々のホルモン、成長因子及び神経伝達物質の分泌を阻害する。ソマトスタチンの効果は、5つのサブタイプが知られているGタンパク質共役受容体のファミリーによって媒介される。これらのサブタイプは、2つのサブファミリーに分けられ、第1のサブファミリーはSSTR2、SSTR3、及びSSTR5を含み、第2のサブファミリーは、SSTR1及びSSTR4を含む。
【0004】
ソマトスタチンは、例えば細胞増殖、グルコース恒常性、炎症、及び疼痛などのプロセスの調節に関与する。この態様において、ソマトスタチン又はソマトスタチンペプチドファミリーの他のメンバーは、SSTR4経路を介して侵害受容プロセス及び炎症プロセスを阻害すると考えられる。
【0005】
国際公開第2014/184275号は、SSTR4アゴニストであり、SSTR4に関連する医学的障害を予防又は治療するのに有用である特定の3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド誘導体を開示している。しかしながら、十分なエナンチオマー純度及びジアステレオマー純度を有する3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド誘導体を合成することは困難であり得る。実験室規模の合成経路が知られているが、以前の合成経路で使用された多くの工程は、非実用的であり、かつ/又は商業規模で利用するには費用がかかりすぎる可能性がある。
【0006】
したがって、ある特定のSSTR4アゴニストを商業規模で十分な純度で調製する代替的な方法が必要とされている。したがって、本発明は、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドなどのある特定のSSTR4化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び/又は水和物の調製のための方法を対象とする。
【0007】
糖尿病性神経障害は、糖尿病性微小血管疾患の一般的な合併症である。真性糖尿病患者のおよそ40%が糖尿病性微小血管疾患を経験し、糖尿病性神経障害患者のおよそ80%が末梢多発性神経障害を呈する。
【0008】
糖尿病性末梢神経障害の症状には、痛覚過敏、感覚異常、及び深いうずく痛みが含まれる。糖尿病性末梢神経障害(diabetic peripheral neuropathy、DPNP)症状は、浅眠、運動性、抑鬱、及び生活の質の悪さに関連する。
【0009】
残念ながら、DPNPの治療選択肢は限られている。この適応症に対してUSFDAによって承認されているのは、プレガバリン、デュロキセチン、及びタペンタドールの3つの薬物のみである。プレガバリン及びデュロキセチンは各々、複数のプラセボ対照臨床試験において有効性を実証したが、両方の薬物は、有害反応を最小限に抑えるために滴定を必要とする。タペンタドールは、オピオイドmu受容体アゴニストであり、他のオピオイド鎮痛剤と同じ薬理学的限界及び有害反応プロファイルを有する。ガバペンチン、選択的セロトニンノルエピネフリン取り込み阻害剤、三環系抗鬱薬、及び抗痙攣薬を含む他のクラスの薬物が、適応外様式で臨床的に使用されている。しかしながら、全てのこれらの薬剤の用量制限毒性は、患者が治療用量に耐えることを妨げ、診療所における治療量以下の用量の使用をもたらし、これらの薬剤の有効性を更に減少させる。加えて、患者の50%のみが3ヶ月後に療法を継続している。
【0010】
非オピオイド鎮痛剤の最適以下の投薬及び不十分な忍容性プロファイルがDPNPの管理のために使用されるために、オピオイドが最後の手段として使用される。オピオイドは急性疼痛に対して有効であるが、それらが慢性疼痛においてほとんど臨床的利益を提供しないことを示唆する証拠があり、耐性に起因する有効性の低下の可能性は言うまでもない。
【0011】
追加的に、オピオイド化合物は疼痛症状の軽減を提供することが知られているが、オピオイド化合物はまた、幻覚、吐き気、眩暈、鎮静、便秘、尿閉、依存症、及び耽溺を含む多数の望ましくない副作用を伴う。オピオイド疼痛治療を受けている患者の25%もが、短期間であっても、オピオイド化合物への依存を発症し得る。実際、オピオイド中毒は、2017年10月26日に米国Donald Trump大統領によってNational Public Health Emergencyとして宣言された。そのようなものとして、嗜癖及び/又は依存の発症の可能性なしに疼痛症状からの軽減を提供するための非オピオイド化合物の開発及び非オピオイド化合物のための投薬レジメンに対する、長年にわたるが満たされていない必要性がある。
【発明の概要】
【0012】
したがって、本発明は、非オピオイド化合物を用いた、神経障害性疼痛及び/又は糖尿病性神経障害及び/又は混合性神経障害などの疼痛の治療のための投薬レジメンを対象とする。
【0013】
ある特定のSSTR4化合物の調製のための方法が国際公開第2014/184275号、同第2021/233427号、及び同第2022/012534号に開示されているが、これらの化合物は実験室規模で産生されており、商業規模では非実用的な合成工程を含み得る。これらの以前の調製において、合成経路は、(1)パラジウム及び/若しくはロジウムを含む高価な触媒、並びに/又は還元工程を実施するために使用された水素化アルミニウムリチウムを使用し、(2)複素環の環化後にエピマー化を必要とするジアステレオマーの混合物をもたらした。(1)及び(2)の両方は、調製の全体的なコストを増加させ得、微量のPd、Rh、Li、Al、及び/又はより低い活性を有する望ましくないジアステレオマーを除去するための更なる精製工程を追加し得る。
【0014】
Pd、Pt、Mo、Rh、Fe、Ni、Cr、W、若しくはこれらの組み合わせなどの遷移金属触媒、及び/又は水素化アルミニウムリチウムなどの水素化アルミニウム塩を使用せずに商業規模で実施することができる、例えば、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドなどのある特定のSSTR4化合物及びそれらの塩への新規経路が本明細書に開示される。追加的に、開示された方法は、(2-ハロエチル)ジフェニルスルホニウム塩での処理を含む環化工程を含み、これは、その後のエピマー化工程を必要とせずに単一のジアステレオマー中間体をもたらす。最後に、開示された方法は、8未満又は4~7の総工程など、以前に開示された経路よりも少ない総工程を有する。
【0015】
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド、並びに(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物などの、その薬学的に許容される塩及び/又は水和物の投与によって、疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法も本明細書に開示される。(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド、並びに(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物などの、その薬学的に許容される塩及び/又は水和物の投与による、慢性腰痛、変形性関節症痛、及び/又は糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害などの神経障害性疼痛の治療を必要とする患者への、それを行う方法も本明細書に開示される。
【0016】
非オピオイド化合物である(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドは、SSTR4アゴニスト化合物である。(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド、並びに(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物などの、その薬学的に許容される塩及び/又は水和物は、慢性腰痛、変形性関節症性疼痛、並びに/又は糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/若しくは混合性神経障害などの神経障害性疼痛などの、ある特定の疼痛状態に対する潜在的なファーストインクラス治療である。したがって、本明細書に開示されるのは、慢性腰痛、変形性関節症性疼痛、並びに/又は糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/若しくは混合性神経障害などの神経障害性疼痛などの、ある特定の疼痛状態の治療のための実証された臨床有効性を有する投薬レジメンである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物による糖尿病性末梢神経障害の治療のための第2相試験における平均疼痛強度の平均変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
慢性腰痛、変形性関節症性疼痛、並びに/又は糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/若しくは混合性神経障害などの神経障害性疼痛の治療における、SSTR4アゴニスト化合物、並びにその薬学的に許容される塩及び/又は水和物の使用のための用量レジメンが、本明細書に開示される。
【0019】
また、ある特定のSSTR4アゴニスト化合物、並びに(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物などの、その薬学的に許容される塩及び/又は水和物を含むカプセル組成物も本明細書に開示される。
【0020】
また、ある特定のSSTR4アゴニスト化合物、並びに1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドなどその薬学的に許容される塩及び/又は水和物の調製のための方法も本明細書に開示される。
【0021】
また、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害などの神経障害性疼痛の治療における(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物の使用のための用量レジメンも本明細書に開示される。
【0022】
また、疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法であって、患者に、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【0023】
【化1】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくは水和物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0024】
また、疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法であって、患者に、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【0025】
【化2】

の化合物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0026】
また、神経障害性疼痛の治療を必要とする患者において神経障害性疼痛を治療する方法であって、患者に、1用量当たり約50mg~約600mgの用量の、式:
【0027】
【化3】

の化合物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0028】
また、疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法であって、患者に、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【0029】
【化4】

の化合物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0030】
また、神経障害性疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法であって、患者に、1用量当たり約50mg~約600mgの用量の、式:
【0031】
【化5】

の化合物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0032】
また、SSTR4アゴニスト化合物、並びにその薬学的に許容される塩及び/又はその水和物を商業規模で調製するための新規な方法も本明細書に開示される。
【0033】
また、式:
【0034】
【化6】

の化合物又はその水和物を含むカプセル組成物も本明細書に開示される。
また、式:
【0035】
【化7】

の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法も本明細書に開示され、本方法は、式:
【0036】
【化8】

(式中、Rが、C~Cアルキルである)の化合物を、
式:
【0037】
【化9】

(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、式:
【0038】
【化10】

の中間化合物を得ることと、
中間化合物を
【0039】
【化11】

と混合して、
【0040】
【化12】

を得ることと、
【0041】
【化13】

からトシル官能基を除去して、化合物を得ることと、を含む。
【0042】
また、本明細書に記載の方法によって調製される、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物などの化合物を含む生成物も本明細書に開示される。
【0043】
発明の詳細な説明
SSTR4アゴニスト
開示される方法は、式Iの化合物を調製するために使用することができる。開示される方法はまた、式Iの塩、溶媒和物、水和物、及び/又はそれらの組み合わせを調製するために使用することもできる。
【0044】
【化14】
【0045】
式I。SSTR4アゴニスト、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド
開示される方法は、式IIの化合物を調製するために使用することができる。開示される方法はまた、式IIの溶媒和物、水和物、及び/又はそれらの組み合わせを調製するために使用することができる。
【0046】
【化15】
【0047】
式II。SSTR4アゴニストの酒石酸塩、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド酒石酸塩
開示される方法は、式IIIの化合物を調製するために使用することができる。開示される方法はまた、式IIIの溶媒和物、水和物、及び/又はそれらの組み合わせを調製するために使用することができる。
【0048】
【化16】
【0049】
式III。SSTR4アゴニストのL-酒石酸塩、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩。
開示される方法は、式IVの化合物を調製するために使用することができる。
【0050】
【化17】
【0051】
式IV。(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物
【0052】
方法
SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法が本明細書に開示される。SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法は、本明細書において更に考察されるように、SSTR4アゴニスト化合物、その薬学的に許容される塩、及び/又はその溶媒和物/水和物の商業規模の産生において使用することができる。開示される方法において、好ましくは、反応は、バッチ処理方法論を使用して実施される。一実施形態では、バッチは、プロセススケールで生成される。一実施形態では、バッチは、少なくとも1キログラムで生成される。一実施形態では、によるバッチは、少なくとも10キログラムで生成される。一実施形態では、バッチは、少なくとも100キログラムで生成される。
【0053】
式:
【0054】
【化18】

のSSTR4アゴニスト化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を調製するための方法は、
【0055】
(a)tertブチルトシルカルバメートを好適なC-Cアルキル4-ハロブタ-2-エノエートと混合することを含むことができる。
【0056】
SSTR4アゴニスト化合物を調製する方法の工程(a)は、式Vに示されるように、極性非プロトン性溶媒中で、tert-ブチルトシルカルバメートを好適なC-Cアルキル4-ハロブタ-2-エノエート化合物と混合することを含むことができ、式中、Xが、Cl、Br、又はIなどのハロゲン脱離基である。
【0057】
【化19】
【0058】
式V。SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法の工程(a)
工程(a)の成分は、極性非プロトン性溶媒中で、約10℃~約25℃、約15℃~25℃、又は20℃~25℃の温度で組み合わせることができる。工程(a)における成分の混合物の温度は、約25℃~約50℃、約25℃~約40℃、又は約30℃に上昇させることができる。工程(a)の生成物混合物を濾過し、回収した残渣を極性非プロトン性溶媒で洗浄して、溶液中の生成物を得ることができる。
【0059】
好適な極性非プロトン性溶媒は、有機合成設計の当業者に周知である。好適な極性非プロトン性溶媒としては、とりわけ、アセトニトリル、アセトン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランを挙げることができる。
【0060】
別の実施形態では、本方法は、式VIに示されるように、アセトニトリル中でtert-ブチルトシルカルバメートを(E)メチル4-ブロモブタ-2-エノエート化合物と混合して、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることを含むことができる。
【0061】
【化20】
【0062】
式VI。SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法の工程(a)
別の実施形態では、工程(a)は、
【0063】
【化21】

と混合して、
【0064】
【化22】

を得ることを含むことができる。
【0065】
工程(a)への更なる成分としては、炭酸カリウムなどの塩基、及び/又はヨウ化カリウムなどの塩が挙げられ得る。
【0066】
(b)C-Cアルキル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを酸と混合する
【0067】
SSTR4アゴニスト化合物を調製する方法の工程(b)は、式VIIに示されるように、極性非プロトン性溶媒中で、工程(a)で生成された生成物、C-Cアルキル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを、好適な酸と混合することを含むことができる。
【0068】
【化23】
【0069】
式VII。SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法の工程(b)
工程(b)の成分は、極性非プロトン性溶媒中で、約10℃~約25℃、約15℃~25℃、又は20℃~25℃の温度で組み合わせることができる。工程(b)における成分の混合物の温度は、約40℃~約75℃、約40℃~約60℃、又は約55℃~約60℃に上昇させることができる。反応溶液は、少なくとも4時間、少なくとも10時間、又は少なくとも12時間、高温に維持することができる。
【0070】
工程(b)成分の混合物を高温に加熱した後、溶液を濃縮し、残りの極性非プロトン性溶媒をトルエン及び/又は酢酸エチルと交換することができる。
【0071】
極性非プロトン性溶媒は、生成物が、副生成物の濾過以外の任意の更なる精製工程なしに溶液中に残り得るように、工程(a)と同じ溶媒であり得るか、又はこの溶媒は、異なる極性非プロトン性溶媒であり得る。
【0072】
工程(b)における好適な酸は、三級アミンからtert-ブチルエステルを除去して、二級アミンを形成するために使用することができる任意の酸であり得る。好適な酸としては、他の酸の中でも、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、フッ化水素酸が挙げられる。
【0073】
別の実施形態では、工程(b)は、式VIIIに示されるように、アセトニトリル中でメチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることを含むことができる。
【0074】
【化24】
【0075】
式VIII。SSTR4アゴニストを調製するための方法の工程(b)
別の実施形態では、工程(b)は、
【0076】
【化25】

をトリフルオロ酢酸と混合して、
【0077】
【化26】

を得ることを含むことができる。
【0078】
工程(c)C-Cアルキル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをスルホニウム塩と混合する
【0079】
SSTR4アゴニスト化合物を調製する方法の工程(c)は、式IXに示されるように、好適な複素環溶媒中で、工程(b)で生成された生成物、C-Cアルキル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを、スルホニウム塩と混合して、中間化合物、(1R,5S)-3-(p-トリルスルホニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸を得ることを含むことができる。
【0080】
【化27】
【0081】
式IX。SSTR4アゴニストを調製する方法の工程(c)
工程(c)の成分は、-10℃~10℃又は約0℃で組み合わせることができる。スルホニウム塩及びC-Cアルキル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートに加えて、フッ化カリウム及び/又は水酸化カリウムを添加し得る。溶液の温度は、約10時間~約30時間の期間にわたって30℃まで徐々に又は段階的に上昇させることができる。
【0082】
好適な複素環溶媒には、とりわけ、テトラヒドロフラン、フラン、2-メチル-テトラヒドロフランが含まれる。
【0083】
溶液の温度を上昇させた後、水酸化リチウムなどの塩基を、上昇した温度で添加することができ、反応を更なる期間進行させることができる。追加の期間は、約8時間~約24時間、約12時間~約18時間、又は約16時間であり得る。
【0084】
中間化合物、(1R,5S)-3-(p-トリルスルホニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸は、当業者に周知の従来の合成有機化学分離技術を使用して、溶液から分離することができる。
【0085】
工程(c)で使用されるスルホニウム塩は、式Xによって表すことができ、式中、Xは、Cl、Br、又はIなどのハロゲン脱離基であり、Aは、当業者に周知の任意の好適なアニオンである。
【0086】
【化28】
【0087】
式X。工程(c)のためのスルホニウム塩
工程(c)で使用されるスルホニウム塩は、式XIで表すこともできる。
【0088】
【化29】
【0089】
式XI。式X。工程(c)のためのスルホニウム塩
別の実施形態では、工程(c)は、式XIIに示されるように、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-(ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、中間化合物である(1R,5S)-3-(p-トリルスルホニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸を得ることを含むことができる。
【0090】
【化30】
【0091】
式XII。SSTR4アゴニストを調製するための方法の工程(c)
別の実施形態では、工程(c)は、
【0092】
【化31】

と混合して、中間化合物である
【0093】
【化32】

又はその塩若しくは溶媒和物を得ることを含むことができる。
【0094】
工程(d)(1R,5S)-3-(p-トリルスルホニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸を2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合する
SSTR4アゴニスト化合物を調製する方法の工程(d)は、式XIIIで示されるように、工程(c)で生成された中間化合物、(1R,5S)-3-(p-トリルスルホニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸を、2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合することを含むことができる。
【0095】
【化33】
【0096】
式XIII。SSTR4アゴニストを調製するための方法の工程(d)
2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンを添加する前に、中間化合物を塩化オキサリル又は塩化チオニルなどの好適な試薬と反応させて、酸塩化物をその場で生成し、当業者に周知の合成条件下で-OH官能基を-Clで置き換えることができる。
【0097】
生成された酸塩化物は、約-10℃~約10℃又は約0℃~約10℃の温度で2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと組み合わせることができる。
【0098】
溶液温度は、約2~約4時間後に約15℃~約25℃に上昇させることができる。
【0099】
別の実施形態では、工程(d)は、中間化合物を、
【0100】
【化34】

と混合して、
【0101】
【化35】

を得ることを含むことができる。
【0102】
工程(e)((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドをカリウムジフェニルホスフィンと混合する
SSTR4アゴニスト化合物を調製する方法の工程(e)は、式XIVで示されるように、工程(d)で生成された生成物、((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを、カリウムジフェニルホスフィンと混合することを含むことができる。
【0103】
【化36】
【0104】
式XIV。SSTR4アゴニストを調製するための方法の工程(e)
((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを、メチルtert-ブチルエーテルなどの好適な溶媒に溶解することができる。温度は、約-100℃~約-50℃、約-80℃~約-55℃、又は約-70℃~約-60℃に低下させることができる。低下した温度を維持しながら、カリウムジフェニルホスフィンを滴下することができる。
【0105】
カリウムジフェニルホスフィンの全量が添加された後、溶液の低下した温度を少なくとも4時間、少なくとも6時間、又は少なくとも8時間維持することができる。次いで、溶液を約15℃~約25℃の温度に上昇させ、SSTRアゴニスト化合物、(1S,5R)-N-[1,1-ジメチル-2-[(3-メチル-2-ピリジル)オキシ]エチル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを、当業者に周知の典型的な方法を使用して溶液から単離することができる。
【0106】
別の実施形態では、工程(e)は、
【0107】
【化37】

をジフェニルホスフィンカリウムと混合して、SSTR4アゴニスト化合物を得ることを含むことができる。
【0108】
SSTR4アゴニスト化合物の塩
SSTR4アゴニスト化合物の薬学的に許容される塩を調製するための方法も本明細書に開示される。SSTR4アゴニスト化合物の薬学的に許容される塩を調製するための方法は、(1)SSTR4アゴニスト化合物を調製するための開示された方法、並びに(2)(i)酸との反応、(ii)塩メタセシス反応、及び/又は(iii)SSTR4アゴニスト化合物の薬学的に許容される塩の形成をもたらすことができる他の反応を介して、SSTR4アゴニストの薬学的に許容される塩を生成することを含むことができる。
【0109】
SSTR4アゴニスト化合物の好適な薬学的に許容される塩は、アジピン酸塩、臭化物、塩化物、ベシル酸塩、エシル酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、L-酒石酸塩、リンゴ酸塩、及び/又はL-リンゴ酸塩アニオンを含むことができる。他の好適な塩としては、(1S,5R,6r)-N-[1,1-ジメチル-2-[(3-メチル-2-ピリジル)オキシ]エチル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド酒石酸塩、(1S,5R,6r)-N-[1,1-ジメチル-2-[(3-メチル-2-ピリジル)オキシ]エチル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、及び/又は(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を挙げることができる。他の好適な塩は式II~IVに示される。L-酒石酸塩はまた、(2R,3R)-2,3-ジヒドロキシコハク酸塩としても知られ得る。
【0110】
中間化合物
また、SSTR4アゴニスト化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらの水和物、及び/若しくはそれらの溶媒和物の調製のための開示された方法の間に生成される新規の中間化合物も本明細書に開示される。好適な中間体は、開示された方法の間の任意の時点で生成されることができる。好適な中間体は、純粋な化合物として単離されることができるか、又は溶液中でのみ生成されることができる。
【0111】
SSTR4アゴニスト化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらの水和物、及び/若しくはそれらの溶媒和物の調製に好適な中間体としては、式XVの中間体、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらの水和物、及び/若しくはそれらの溶媒和物を挙げることができ、式中、Yは、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル又はそれらの組み合わせであり、R及びR、独立して、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C-Cエーテル、又はそれらの組み合わせであり、フェニル官能基は、1つ以上のR’で置換されており、各R’基は、独立して、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル、又はそれらの組み合わせである。一実施形態では、Yは、OH、Cl、Br、I、又はNHであり得、Rは、Hであり得、R’は、パラ位のCHであり得る。
【0112】
【化38】
【0113】
式XV。中間化合物
一実施形態では、中間化合物は、式XVI、又はその薬学的に許容される塩、その水和物、及び/若しくはその溶媒和物によって表すこともでき、式中、Yは、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル、又はそれらの組み合わせであり、R及びRは、独立して、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル、又はそれらの組み合わせであり得、フェニル官能基は、1つ以上のR’で置換されており、各R’基は、独立して、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル、又はそれらの組み合わせである。一実施形態では、Yは、OH、Cl、Br、I、又はNHであり得、Rは、Hであり得、R’は、パラ位のCHであり得る。
【0114】
【化39】
【0115】
式XVI。中間化合物
一実施形態では、中間化合物は、式XVII、又はその薬学的に許容される塩、その水和物、及び/若しくはその溶媒和物によって表すこともでき、Yは、H、OH、NHCl、Br、I、C~Cアルキル、C~Cエーテル、又はそれらの組み合わせであり得る。一実施形態では、Yは、OH、NHCl、Br、又はIであり得る。
【0116】
【化40】
【0117】
式XVI。中間化合物
一実施形態では、中間化合物はまた、式XVIII又はその薬学的に許容される塩、その水和物、及び/若しくはその溶媒和物によって表すこともできる。
【0118】
【化41】
【0119】
式XVIII。中間化合物
本明細書に記載の中間化合物は、SSTR4アゴニスト化合物、又はその薬学的に許容される塩、その水和物、及び/若しくはその溶媒和物の調製に使用することができる。中間化合物は、本明細書に記載され、かつ式VIIIに例示されるように、SSTR4アゴニスト化合物を調製するための方法の工程(d)におけるようなアミド-カルボン酸カップリング反応を通して様々なSSTR4アゴニスト化合物を産生するための安定な骨格を提供する。
【0120】
組成物
また、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに含む、医薬組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、本組成物は、1つ以上の治療剤を更に含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、錠剤組成物である。錠剤組成物中の好適な不活性成分としては、とりわけ、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウムが挙げられる。
【0122】
錠剤組成物は、約25mg~約1400mg、約50mg~約600mg、又は約50mg~約200mgのSSTR4アゴニスト、又はその水和物若しくは薬学的に許容される塩を含むことができる。
【0123】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、カプセル組成物である。いくつかの態様において、カプセル組成物は、不活性成分を含まずに、SSTR4アゴニスト化合物、又はその水和物若しくは薬学的に許容される塩を含むことができる。いくつかの実施形態では、カプセル組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、カプセル組成物は、他の好適な不活性成分の中でも、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素を含むことができる。
【0124】
カプセル組成物は、約25mg~約1400mg、約50mg~約600mg、又は約50mg~約200mgのSSTR4アゴニスト、又はその水和物若しくは薬学的に許容される塩を含むことができる。カプセル組成物は、ゼラチンカプセルなどの好適なカプセルを含むことができる。カプセルは、添加される材料の総量に応じて、サイズ000、00、0、1、又は2であり得る。
【0125】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、水性組成物である。
【0126】
治療方法
また、患者における疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0127】
また、患者における疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、約25mg~約1400mgの、式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、患者における疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、第1の量のSSTR4アゴニストの約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、更なる量の式III、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IV、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物は、1日で投与することができる。いくつかの実施形態では、第1の量を繰り返すことができるか、又は異なる量を投与することができる。例えば、第1の量は、400mgであってよく、第2の量は、400mg又は600mgであってよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg~約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0130】
また、患者における慢性腰痛を含む慢性背部痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0131】
また、患者における慢性腰痛を含む慢性背部痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、約25mg~約1400mgの、式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、患者における慢性腰痛を含む慢性背部痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、第1の量のSSTR4アゴニストの約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、更なる量の式III、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IV、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物は、1日で投与することができる。いくつかの実施形態では、第1の量を繰り返すことができるか、又は異なる量を投与することができる。例えば、第1の量は、400mgであってよく、第2の量は、400mg又は600mgであってよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、慢性腰痛を含む慢性背部痛の方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg~約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、慢性腰痛を含む慢性背部痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0134】
また、患者における神経障害性疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。
【0135】
また、患者における、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害を含む神経障害性疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、約25mg~約1400mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、患者における、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、糖尿病性末梢神経障害痛、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害を含む神経障害性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、第1の量のSSTR4アゴニストの約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、更なる量の式III、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IV、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日で投与することができる。いくつかの実施形態では、第1の量を繰り返すことができるか、又は異なる量を投与することができる。例えば、第1の量は、400mgであってよく、第2の量は、400mg又は600mgであってよい。
【0136】
いくつかの実施形態では、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害を含む神経障害性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg~約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害を含む神経障害性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0138】
また、患者における変形性関節症に関連する疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくはその水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤とともに投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【0139】
また、患者における変形性関節症性疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、約25mg~約1400mgの、式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と混合することを含む、方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、患者における変形性関節症性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、第1の量のSSTR4アゴニストの約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、更なる量の式III、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IV、すなわち、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物は、1日で投与することができる。いくつかの実施形態では、第1の量を繰り返すことができるか、又は異なる量を投与することができる。例えば、第1の量は、400mgであってよく、第2の量は、400mg又は600mgであってよい。
【0140】
いくつかの実施形態では、変形性関節症性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg~約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0141】
いくつかの実施形態では、変形性関節症性疼痛を治療する方法は、そのような治療を必要とする患者に、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgの式IIIの化合物、すなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩、又は式IVすなわち(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物を、1日2回投与することを含むことができる。
【0142】
また、治療に使用するための、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物も本明細書に開示される。追加的に、疼痛の治療に使用するための、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物も本明細書に開示される。また、慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療に使用するための、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物も本明細書に提供される。また、神経障害性疼痛の治療に使用するための、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。また、変形性関節症に関連する疼痛の治療に使用するための、式I~IVの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物も本明細書に開示される。
【0143】
また、疼痛の治療における、約25mg~約1400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容可能な塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療における、約25mg~約1400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。神経障害性疼痛の治療における、約25mg~約1400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。また、変形性関節症に関連する疼痛の治療における、約25mg~約1400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。
【0144】
また、疼痛の治療における、約50mg~約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容可能な塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療における、約50mg~約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。神経障害性疼痛の治療における、約50mg~約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。また、変形性関節症に関連する疼痛の治療における、約50mg~約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。
【0145】
また、疼痛の治療における、約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。また、慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療における、約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。神経障害性疼痛の治療における、約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。変形性関節症に関連する疼痛の治療における、約600mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。
【0146】
また、疼痛の治療における、約400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。また、慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療における、約400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。神経障害性疼痛の治療における、約400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。変形性関節症に関連する疼痛の治療における、約400mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。
【0147】
また、疼痛の治療における、約200 mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。また、慢性腰痛を含む慢性背部痛の治療における、約200mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。神経障害性疼痛の治療における、約200mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。また、変形性関節症に関連する疼痛の治療における、約200mgの式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。
【0148】
更に、疼痛、慢性背部痛(慢性腰痛を含む)、神経障害性疼痛、及び変形性関節症に関連する疼痛から選択される疾患又は状態の治療薬の製造用の、式I~IVの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは水和物の使用も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛は、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、及び/又は混合性神経障害である。
【0149】
いくつかの実施形態では、第1の量又は有効量のSSTR4アゴニストは、少なくとも1日1回、1日1~4回、少なくとも1日2回、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に投与され得る。
【0150】
糖尿病性神経障害の治療を必要とする患者は、以下の特徴のうちの1つ以上を満たす任意の患者を含むことができる:治療を開始する前に40以上95未満のビジュアルアナログスケール(visual analog scale、VAS)疼痛値を有する、参加者レポート若しくは病歴に基づいて少なくとも12週間の毎日の疼痛の病歴を有する、Pain Catastrophizing Scaleで30以下の値を有する、40kg/m2未満(境界値を含む)のボディマス指数を有する、少なくとも6ヶ月間存在し、かつ有効なツール、例えば、Michigan Neuropathy Screening Instrument Part B 3以上の使用を通して診断される、末梢神経障害に続発する毎日の対称性足疼痛を有する、1型若しくは2型真性糖尿病の病歴及び現在の診断を有する、及び/又は治療を開始する前に11以下の糖化ヘモグロビンレベルによって示される安定な血糖コントロールを有する。
【0151】
定義
本明細書で使用される場合、本開示の文脈で(特に特許請求の範囲の文脈で)使用される「a」、「an」、「the」という用語及び同様の用語は、本明細書に別段の定めがない限り、又は文脈によって明らかに矛盾していない限り、単数形及び複数形の両方をカバーすると解釈されるべきである。
【0152】
本明細書で使用される場合、「水和物」という用語は、化合物又はその塩と水を含有する固体付加物であって、水分子が当該化合物又はその塩の結晶格子中に組み込まれている固体付加物を指す。本明細書で使用される場合、「セスキ水和物」という用語は、化合物又はその塩の水和物であって、水対化合物又はその塩の化学量論比が1.5:1である水和物を指す。
【0153】
本明細書で使用される場合、「治療する」又は「治療すること」という用語は、既存の症状又は障害の進行又は重症度を抑制すること、遅延させること、止めること、又は逆転させることを含む。
【0154】
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、マウス、モルモット、ラット、イヌ、又はヒトなどの哺乳動物を指す。好ましい患者はヒトであることが理解される。
【0155】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、患者に単回又は複数回投与すると、診断中又は治療中の患者に所望の効果を提供する、本発明の化合物の量又は用量を指す。
【0156】
有効量は、既知の技法を使用して当業者によって容易に決定され得る。患者の有効量を決定する際に、以下を含むが、これらに限定されない、いくつかの要因が考慮される。患者の種;そのサイズ、年齢、及び全般的健康状態;関連する特定の疾患又は障害;疾患又は障害の程度又は関与又は重症度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与様式;投与される調製物の生物学的利用能特性;選択された投与レジメン;併用薬の使用;並びに他の関連する状況。
【0157】
したがって、「治療」及び「治療すること」という用語は、存在する障害、及び/又はその症状の進行の緩徐、中断、抑止、制御、又は停止し得る全ての方法を指すことが意図されるが、全ての症状の完全な排除を示すことは、必ずしも必要ではない。
【0158】
「薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤」は、哺乳動物、例えばヒトへの生物学的に活性な薬剤の送達のために本技術分野において概して許容されている媒体である。
【0159】
「用量」は、患者において所望の治療効果を生じるように計算された、式I、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドの所定の量又は単位用量を指す。本明細書で使用される場合、「mg」は、ミリグラム(milligram)を指す。本明細書で使用される場合、提供される用量範囲及び用量は、遊離塩基、塩、共結晶形態、又は任意の他の組成物若しくは形態など、それが提供される形態にかかわらず、活性医薬成分、式I、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドの重量を表す。
【0160】
「約」という用語は、本明細書で使用される場合、記載される数値に十分近接していること、例えば、記載される数値の±10%を意味する。
【0161】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、示された数の炭素原子を含有する飽和線状又は分岐鎖一価炭化水素基を意味する。例えば、「C-C20アルキル」は、1~20個の炭素原子を線状又は分岐状配置で有するラジカルを意味する。
【0162】
本明細書で使用される場合、「C-Cチオエーテル」という用語は、鎖中に末端「S」を含有する1~n個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素、すなわち-S(アルキル)を指し、チオエーテル基は、硫黄原子の所望の位置に結合することができる。「C-Cチオエーテル」という用語はまた、分子中に末端「S」を含有するシクロアルキル又はアリール基、すなわち-S(アリール)を指し、チオエーテル基は、硫黄原子の所望の位置に結合することができる。「C-Cチオエーテル」という用語は、飽和炭化水素鎖及びシクロアルキル又はアリールのいずれか、すなわち-S-CH-(アリール)を含むことができ、nは、置換基中の総炭素原子数を指す。
【0163】
本明細書で使用される場合、「C-Cエーテル」という用語は、鎖中に末端「O」を含有する1~n個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素、すなわち-O(アルキル)を指し、エーテル基は、酸素原子の所望の位置に結合することができる。C-Cエーテルという用語はまた、分子中に末端「O」を含有するシクロアルキル又はアリール基、すなわち-O(アリール)を指し、エーテル基は、酸素原子の所望の位置に結合することができる。「C-Cエーテル」という用語はまた、飽和炭化水素鎖及びシクロアルキル又はアリールのいずれか、すなわち-O-CH-(アリール)を含むことができ、nは、置換基中の総炭素原子数を指す。
【0164】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、炭素及び水素原子を含む非芳香族単環式又は多環式環から誘導されるラジカルを意味する。シクロアルキルは、環内に1つ以上の炭素-炭素二重結合を、環がそれらの存在によって芳香族にされない限り、有することができる。シクロアルキル基は、非置換であってもよく、又は当業者に周知の1~3個の好適な置換基で置換されていてもよい。シクロアルキル基は、単環式又は多環式環中の総炭素原子の数によって表すことができる。例えば、C~Cシクロアルキルは、3、4、5、6、又は7個の炭素原子を有するシクロアルキルラジカル基を含む。
【0165】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1個以上の炭素原子並びに窒素、酸素、及び硫黄などの1個以上のヘテロ原子を含む非芳香族単環式又は多環式環から誘導されるラジカルを意味する。ヘテロシクロアルキル基は、環中に1つ以上の炭素-炭素二重結合又は炭素-ヘテロ原子二重結合を、環がそれらの存在によって芳香族にされない限り、有し得る。ヘテロシクロアルキル基の例としては、アジリジニル、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル、及びピラニルが挙げられる。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であってもよく、又は1つ若しくは2つの好適な置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は、単環式又は多環式環中の総原子数によって表すことができる。例えば、4員~7員ヘテロシクロアルキルは、4、5、6、又は7員(炭素原子及びヘテロ原子を含む)を含む。
【0166】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、単環式又は多環式環中に炭素原子のみを含む芳香族単環式又は多環式環から誘導されるラジカルを意味する。アリール基は、非置換であってもよく、又はアリール基は、当業者に周知の1~5個の好適な置換基で置換されていてもよい。アリール基は、単環式又は多環式環中の総炭素原子数によって表すことができる。例えば、C~Cアリールは、5、6、又は7個の炭素原子を有するアリールラジカル基を含む。
【0167】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、単環式又は多環式環中に1個以上の炭素原子及び1個以上のヘテロ原子を含む芳香族単環式又は多環式環から誘導されるラジカルを意味する。ヘテロアリール基は、非置換であり得るか、又はヘテロアリール基は、当業者に周知である1~5個の好適な置換基で置換され得る。ヘテロアリール基は、単環式又は多環式環中の総原子数によって表すことができる。例えば、4員~7員ヘテロアリールは、4、5、6、又は7員(炭素原子及びヘテロ原子を含む)を含む。
【実施例0168】
ある特定の略語は、以下のように定義される:「DCM」は、ジクロロメタン(dichloromethane)を指し、「DMAP」は、4-ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine)を指し、「DMF」はジメチルホルムアミド(dimethylformamide)を指し、「EtOAC」は、酢酸エチルを指し、「EtOH」は、エタノールを指し、「hr/hrs」は、時間/時間(hour/hours)を指し、「MeCN」は、アセトニトリルを指し、「MeOH」は、メタノールを指し、「MTBE」は、メチルtert-ブチルエーテル(methyl tert-butyl ether)を指し、「MeTHF」は、メチルテトラヒドロフラン(methyltetrahydrofuran)を指し、「OTf」は、トリフルオロメタンスルホネートを指し、「PhPK」は、カリウムジフェニルホスフィドを指し、「TEA」はトリエチルアミン(triethylamine)を指し、「TFA」は、トリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid)を指し、「THF」はテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)を指す。
【0169】
【化42】
【0170】
スキーム1.SSTR4アゴニストの商業的合成
スキーム1、工程Aは、MeCNなどの好適な溶媒中、好適な温度(例えば、30℃)で、炭酸カリウム及びヨウ化カリウムなどの適切な塩基を使用して、化合物(1)をメチル4-ブロモブタ-2-エノエートと混合して、化合物(2)を得るカップリングを示す。工程Bは、MeCNなどの溶媒中で、TFAなどの酸を使用して、化合物(2)を脱保護して、化合物(3)を得ることを示す。工程Cは、塩基KOH、KF、及び2-MeTHFなどの好適な溶媒の存在下で、(2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートなどの(2-ハロエチル)ジフェニルスルホニウムを使用して、化合物(3)を混合して、化合物(4)を得る環化を示す。工程Dにおいて、水及びLiOHなどの塩基を使用して、化合物(4)を化合物(5)に変換する。工程Eは、COClなどの触媒、並びにDMF、トルエン、及びDCMなどの溶媒の存在下で、化合物(5)を2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合して、化合物(6)を得るカップリングを示す。工程Fは、MTBEなどの溶媒中で、好適な温度(例えば、60~70℃に加熱)下で、化合物(6)をPhPKと反応させて、化合物(7)を得ることによる、化合物(6)の化合物(7)への変換を示す。
【0171】
調製物1
メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエート
【0172】
【化43】

メチル4-ブロモブタ-2-エノエート(36.29g、202.7mmol)を15~25℃でMeCN(500mL)に溶解した。tert-ブチルトシルカルバメート(50.00g、184.3mmol)を15~25℃で添加した。KCO(30.57g、221.2mmol)及びKI(3.06g、202.7mmol)を15~25℃で溶液に添加し、窒素下、30℃で20時間加温した。溶液を20℃に冷却し、混合物を濾過した。濾過した残渣をMeCN(100mL)で洗浄して、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得た。MeCN溶液中で、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエート(483.72g、143mmol)にTFA(101.03g、886.06mmol)を添加し、55~60℃に16時間加熱した。反応溶液を約50mLに真空中で濃縮し、溶媒をトルエン(2×250mL)と交換した。15~25℃でトルエン500mL、続いてEtOAc(50mL)を添加し、60℃に1時間加熱し、次いで0℃に12時間冷却した。溶液を濾過し、ウェットケーキをn-ヘプタン(50mL)ですすいだ。ケーキを真空中で50℃で乾燥させて、表題化合物(37.85g、74.4%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl)δ 7.68(d,J=8.0Hz,2H)7.25(d,J=8.0Hz,2H)6.71(dt,J=15.6,5.2Hz,1H)5.88(dt,J=15.6,1.6Hz,1H)4.55(t,J=6.4Hz,1H)3.71-3.67(m,2H)3.65(s,3H)2.37(s,3H);HRMS(ESI)[C1215NOS+H]に対する計算値:270.0795、実測値:270.0788(M+H)。
【0173】
調製物2
(1R,5S,6r)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸
【0174】
【化44】

メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエート(51.90g)を0℃で2-MeTHF(600mL)に溶解した。(2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレート(36.50g)、KF(6.47g)、KOH(18.75g)を溶液に0℃で添加した。溶液を15℃に22時間、次いで、30℃で3時間加温した。水(100mL)及びMeOH(100mL)を溶液に添加した。LiOHO(4.77g)を添加し、30℃で16時間撹拌した。15~25℃に冷却し、n-ヘプタン(100mL)を添加した。15~25℃で10分間撹拌した。水相を分離し、回収し、水相をn-ヘプタン/2-MeTHF(50mL/200mL×2)で洗浄した。水相を真空中で約50mLに濃縮し、3MHCl水溶液を滴下して、pHを1~2に調整した。混合物を20~30℃で2時間撹拌した。溶液を濾過し、EtOH/HO(15mL 1:4)ですすいだ。ウェットケーキを45℃で8~10時間乾燥させて、表題化合物を白色の固体(20.37g、65%)として得た H NMR(CDCl)δ 7.67(d,J=8.2 Hz,2 H)7.34(d,J=8.2 Hz,2 H)3.63(d,J=9.4 Hz,2 H)3.12(d,J=9.4 Hz,2 H)2.46-2.40(m,4 H)2.07-2.01(m,2 H);HRMS(ESI)[C1315NOS+H]に対する計算値:282.0795、実測値:282.0795(M+H)。
【0175】
調製物3
2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-yl)オキシ)プロパン-2-アミン
【0176】
【化45】

2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール(50.14g、562.5mmol)を15~25℃でトルエン(250mL)に溶解した。カリウムtert-ブトキシド(60.59g、534.6mmol)を溶液に添加し、30~40℃に加温した。2-フルオロ-3-メチルピリジン(50.00g、450.0mmol)を溶液に添加し、80℃に加温した。混合物を80℃で18時間撹拌した。混合物を15~25℃に冷却し、水(100mL)を添加し、30分間撹拌した。水層を分離し、有機物を、10%NaCl水溶液(300mL×3)で洗浄した。トルエン(250mL)を有機物に添加し、真空中で濃縮して、表題化合物を液体として得た(107.50g、98%)。H NMR(CDCl)δ 7.92-7.82(m,1H)7.32-7.22(m,1H)6.74-6.66(m,1H)3.97(s,3H)2.14(s,3H)1.15(s,6H)。
【0177】
調製物4
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド
【0178】
【化46】

(1R,5S,6r)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(32.33g、純度88.2%)をトルエン(320mL)に15~25℃で溶解した。DMF(741.0mg)及び(COCl)(19.20g)を溶液に添加し、45~55℃に3~4時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、THF(100mL×2)と交換した。THF(320mL)を添加し、0~10℃に冷却した。2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミン(23.60g)、TEA(30.80g)、DMAP(620.0mg)を0~10℃で加え、次いで15~25℃に2~4時間加温した。混合物を真空中で濃縮し、溶媒をEtOH(140mL×2)で交換した。真空中で140mLに濃縮し、固体が溶解するまで50℃に加熱した。水(210mL)を40℃で溶液に滴下した。溶液を10℃に14時間冷却した。濾過し、EtOH/HO(75mL、1:1.5)ですすいだ。ウェットケーキを45℃で20時間乾燥させて、表題化合物を固体(41.87g、87.4%)として得た。H NMR(CDCl)δ 7.94-7.87(m,1 H)7.60(d,J=8.0 Hz,2 H)7.37(d,J=6.6 Hz,1 H)7.26(d,J=8.0 Hz,2 H)6.78(dd,J=6.6,5.0 Hz,1 H)6.48(s,1 H)4.25(s,2 H)3.52(d,J=9.4 Hz,2 H)2.95(d,J=9.4 Hz,2 H)2.39-2.33(m,3 H)2.17(s,3 H)1.84(s,2 H)1.39(s,6 H);HRMS(ESI)[C2329S+H]に対する計算値:444.1952、実測値:444.2089(M+H)。
【0179】
実施例1
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド
【0180】
【化47】

(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド(5.00g)をMTBE(50mL)に窒素下で溶解した。-70~60℃に冷却し、THF中の1M PhPK(56mL、56mmol)を溶液に滴下した。混合物を-70~60℃で6~8時間撹拌した。2MHCl水溶液(50mL)を溶液に添加し、温度を15~25℃に上昇させた。水相を分離し、回収し、2-MeTHF(50mL×3)で洗浄した。2-MeTHF(50mL)を添加し、KCO粉末でpHを8~9に調整した。水相を分離し、2-MeTHF(50mL)で抽出した。有機物を合わせ、真空中で濃縮して、表題化合物を黄褐色固体として得た(3.05g、89.4%)H NMR(CDCl)δ 8.01-7.92(m,1 H)7.45-7.36(m,1 H)6.81(dd,J=7.0,5.0 Hz,1 H)6.39(s,1 H)4.31(s,2 H)3.09-2.89(m,4 H)2.21(s,3 H)1.94-1.86(m,2 H)1.69(s,1 H)1.47(s,6 H)1.12(t,J=2.8 Hz,1 H);HRMS(ESI)[C1623+H]に対する計算値:290.1863、実測値:290.1917(M+H)。
【0181】
実施例2
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩
【0182】
【化48】

(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド(5.5g、18.4mmol)に、IPA(68mL)及び水(2ml)を添加した。混合物を65℃に加熱し、その時点で溶解が起こる。次いで、IPA(34mL)及び水(1.5mL)中のL-酒石酸(2.86g、19.1mmol)を溶液に添加した。次いで、一晩溶液を周囲温度に冷却した。得られた白色固体を真空濾過によって単離し、氷冷IPA(20mL)ですすいで、表題化合物(5.7g、70%)を得た。
【0183】
実施例3
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドクエン酸塩
【0184】
【化49】

(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド(10.8g、33mmol)を、60℃で300rpmで撹拌しながら無水EtOH(200mL)に溶解した。この溶液を0.65μmのナイロンフィルターで濾過して、透明な溶液を得た。溶液を5分間撹拌すると、固体沈殿が生じた。60℃で無水EtOH(60mL)に溶解したクエン酸(7.06g、36mmol)の溶液を調製した。クエン酸溶液を60℃でゆっくり添加した。混合物を、60℃に維持した0.45μmシリンジフィルターを通して濾過した。次いで加熱を停止し、徐々に周囲温度に冷却しながら混合物を500rpmで撹拌した。周囲温度まで完全に平衡化すると、非常に濃厚な白色スラリー(ケーキ)が得られた。フラスコを無水EtOH(5×10mL)ですすいで、ケーキをすすいだ。ケーキ固体を真空下でナイロン膜上で単離し、窒素下で乾燥させ、次いで真空下で70℃で一晩乾燥させて、表題化合物を白色固体(16.8g、98%)として得た。
【0185】
実施例4
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドリンゴ酸塩
【0186】
【化50】

(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミド(25g、88mmol)を、約400rpmで撹拌しながらIPA(100mL)に添加した。試料を60℃に加熱した。次いで、L-リンゴ酸水溶液(14.6mL、109mmol)を添加した。透明な黄色がかった溶液が形成され、この溶液を周囲温度まで冷却した。油状化が観察されたので、相分離を窒素流下で蒸発乾固した。固体残渣をアセトン及び水に懸濁し、55℃で再結晶化させた。25gの遊離塩基等価物質をアセトン(200mL)及び水(15mL)中で再結晶させた。ブフナー漏斗を通して真空濾過することにより、周囲温度で反応容器から固体を単離した。得られた白色ケーキをアセトンですすぎ、真空下50℃で乾燥させて、表題化合物(21g、57%)を得た。
【0187】
実施例5
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物
【0188】
【化51】

-(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩(60g、136.5mmol)を250mL反応容器に移し、THF/水95:5v/vを添加して、225mLの体積にした。混合物を60℃に加熱し、水を1mLアリコートで添加して、出発物質を完全に溶解した(合計8mLの水)。反応器を自然冷却し、混合物を室温で週末にわたって撹拌した。得られた結晶を真空濾過により単離し、数日間空気乾燥した。得られた固体を篩過して、表題化合物を得た(42.3g、66%)。実施例5はまた、米国特許出願第17/944,429号において合成され、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0189】
実施例6
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物(実施例5)の第1相臨床試験
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物(実施例5)は、現在、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢神経障害性疼痛、及び混合性神経障害性疼痛の治療のための第2相臨床試験中である。2つの第1相試験(J2P-MC-LXBB(LXBB)及びLXBA)からの以前のデータは、約50mg~約600mgの実施例5の用量を1日1回又は1日2回のいずれかで患者に投与することを含む、患者における神経障害性疼痛などのある特定の種類の疼痛の治療及び/又は軽減における実施例5の安全な使用についての概念の証拠を提供する。
【0190】
実施例5は、対応する規制機関によって承認された場合、ファーストインクラスSSTR4アゴニストであろう。インビトロ試験のみを使用して正確な用量を予測するための利用可能なバイオマーカー又は薬力学的試験は存在しない。したがって、SSTR4アゴニストによる疼痛の治療のための安全かつ有効な用量の確立は、インビボ試験によってのみ決定することができると考えられる。
【0191】
合計116人の健康な対象が、第1相試験LXBB及びLXBAにおいて少なくとも1用量の実施例5を受けた。表1は、完了した第1相薬理試験の概要を要約する。
【0192】
実施例5の単回投与薬物動態(pharmacokinetics、PK)を、20~400mgの用量範囲で評価した。この用量範囲にわたって、実施例5のピーク血漿濃度までの時間の中央値(tmax)は投与後2~3時間の範囲であり、平均終末相半減期(t1/2)は約11~13時間の範囲であった。見かけの全身クリアランス(CL/F)は、約21~24L/hの範囲であった。腎クリアランスはおよそ10L/hであり、投与された経口用量の約39~45%が未変化の実施例5として尿中に排泄され、実施例5の血漿濃度は一般に用量に比例して増加し、<25%の対象間変動係数を示した。
【0193】
実施例5の複数回投与PKを、1日2回、200mg、400mg、及び600mgの用量で評価した。tmaxまでの時間の中央値は、投与後1~3時間の範囲であった。実施例5の累積比(R)は約1~2の範囲であり、これは実施例5のt1/2と一致していた。追加的に定常状態Cmax及びAUC0-24対象間変動係数は<25%であった。これを表2に要約する。
【0194】
実施例5の安全性及び忍容性は、最初は2つの完了した第1相試験(LXBB及びLXBA)に基づき、後に3つの完了した第2相試験(以下に開示されるOA03、BP03、及びNP03)で確認した。
【0195】
【表1】
略語:BID=1日2回、MAD=複数回漸増用量(multiple-ascending dose)、PD=薬力学(pharmacodynamics)、PK=薬物動態、Q12H=12時間毎、QAM=毎朝、QD=1日1回、QPM=毎晩、SAD=単回漸増用量(single-ascending dose)
【0196】
【表2】
略語:AUC0-24=0~24時間の血漿濃度-時間曲線下面積;AUC(0-τ)=1投薬間隔にわたる血漿濃度-時間曲線下面積;BID=およそ12時間間隔;Cmax=観察された最大血漿濃度;CV%=変動係数%;PK=薬物動態;QD=1日1回;R=AUC(0-τ)に基づく蓄積比であり、式中、タウ=12時間;tmax=観察された最大血漿濃度に達する時間。
AUC0-24=2×AUC(0-τ)、式中、タウ=12時間。
【0197】
第1相試験LXBBは、89人の健康な対象におけるファーストインヒューマン単回漸増用量/複数回漸増用量(SAD/MAD)試験であった(表1)。完了したSAD及びMAD試験において、実施例5は良好な耐容性を示した。全ての有害事象(adverse event、AE)は、重症度が軽度又は中等度であると考えられた。死亡又は重篤な有害事象(serious adverse event、SAE)は報告されなかった。1人の対象は、発熱の非薬物関連AEのために中断した。SAD試験では、1人の対象が各々、顎関節症候群及び緊張性頭痛のAEを報告した。食物効果試験では、1人の対象がドライアイ及び吐き気を報告した。若年者群の10日間の複数回投与曝露試験において、最も一般的に報告されたAEは、頭痛(2人の対象)、下痢(2人の対象)、吐き気、鼻炎、及び起立性低血圧(各1人の対象)であった。高齢者群の10日間の複数回投与曝露試験において、最も一般的に報告されたAEは、頭痛(5人の対象)、四肢疼痛(1人の対象)、血管穿刺部位あざ(1人の対象)、眩暈(1人の対象)、及び起立性低血圧(1人の対象)であった。
【0198】
ベースラインからの平均PR間隔増加は、単回400mg用量(SAD)を受けた対象において13ミリ秒であり、個々の対象におけるベースラインからの最も高いPR間隔変化は、45ミリ秒(MADにおける300mg用量後)であった。化学、血液学、又は凝固パラメータにおいて臨床的に有意な変化はなかった。
【0199】
試験LXBAは、完了した試験であり、パートA及びパートBの2つのパートからなる(表1)。試験のパートAは、3つの投薬コホートにおいて18人の健常対象を有し、パートBは、実施例5に曝露された9人の健常対象を有した。安全性データは、実施例5が一般に良好な耐容性を示すことを示した。AEの大部分は軽度の重症度のものであった。AEによる死亡、SAE、又は中止は報告されていない。パートAにおいて、全ての治療下で発現した有害事象(treatment-emergent adverse event、TEAE)は、意識消失発作の1つの中等度事象を除いて、重症度が軽度であった。便秘及び不眠(各々2つの事象)が、>1人の対象において報告された唯一のTEAEであった。パートBにおいて、報告されたTEAEは、味覚異常、吐き気、及び嘔吐であり、これらは全て重症度が軽度であった。
【0200】
合計で、2つの第1相試験において実証された結果は、合計116人の健常対象において、1日当たり20mg~1200mg及び/又は1用量当たり20mg~600mgの投与量での実施例5の安全性プロファイルを確立した。
【0201】
実施例7
カプセル組成物
【0202】
【表3】
【0203】
実施例8
(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドL-酒石酸塩セスキ水和物(実施例5)の第2相臨床試験
実施例5は、3つの無作為化プラセボ対照第2相骨試験、膝関節OA疼痛の治療のための試験OA03、CLBPの治療のための試験BP03、及びDPNPの治療のための試験NP03において評価された。3つの第2相試験の概要を表3に示す。表4は、3つの第2相試験において試験された集団を示す。
【0204】
【表4】
【0205】
【表5】
【0206】
これらの試験の各々について、更なる分析を実施して、CV、甲状腺、及び異常な腎機能に関連するTEAEを同定した。CV AEは、心不整脈、低血圧、主要有害心臓血管事象、及びうっ血性心不全に対して事前に指定された標準化MedDRAクエリー/基本語(standardized MedDRA query/preferred term、SMQ/PT)を使用して同定された。甲状腺関連AEは、「甲状腺機能低下症」で同定され(SMQ)、異常な腎機能に関連するAEは、高位語(high-level term、HLT)腎不全及び腎機能障害で同定され、PTを選択する。
【0207】
3つのプールされた介入特異的指標(intervention-specific appendix、ISA)、OA03、BP03、及びNP03からの安全性データを、対象の以下の安全性トピックについて分析した。
【0208】
試験OA03、BP03、及びNP03からのプールされたデータは、実施例5治療患者とプラセボ治療患者との間で、甲状腺関連TEAE又は甲状腺分析物において臨床的に有意義な差異を示さなかった。
【0209】
したがって、3つの第2相試験において200mg~600mgの実施例5を投与された合計282人の患者の治療後、適切な安全性プロファイルが確立された。3つの第2相試験の安全性を一緒に考察したが、各試験の有効性結果を本明細書で考察する。
【0210】
H0P-MC-OA03-変形性関節症疼痛の治療について実施例5を評価するための、無作為化プラセボ対照第2相臨床試験
この試験の目的は、実施例5が膝における変形性関節症(OA)疼痛の軽減に有効であるかどうかを試験することであった。また、データを収集して、この試験集団における実施例5の安全性及び忍容性を評価し、既に議論された。薬物動態学的特性及び薬力学的効果も調査した。この概念実証試験からのデータの全体は、実施例5に関連する利益及びリスクを評価した。
【0211】
OA03は、膝にOAを有する参加者の実施例5とプラセボとを比較する、8週間の第2相無作為化二重盲検プラセボ対照試験であった。
【0212】
対象となる主要な臨床上の問題は、「救急薬又は他の許容される併用薬の開始にかかわらず、かつ最初に無作為化された治療条件を継続したと仮定して、膝関節のOAを有する参加者において、数値評価尺度(numeric rating scale、NRS)を用いて測定される平均疼痛強度(average pain intensity、API)について、ベースラインからエンドポイント(8週目)までの平均変化を用いて評価された、実施例5とプラセボとの間の治療差は何か?」であった。
【0213】
対象となる主な副次的な臨床上の問題は、「救急薬又は他の許可された併用薬の開始にかかわらず、かつ最初に無作為化された治療条件を継続したと仮定して、膝関節のOAを有する参加者において、WOMAC(登録商標)(Western Ontario and McMaster Universities Arthritis Index)疼痛サブスケールによって測定される疼痛について、ベースラインからエンドポイント(8週目)までの平均変化を使用して評価された、実施例5とプラセボとの間の治療差は何か?」であった。
【0214】
参加者を、2:1の比で実施例5又はプラセボに無作為に割り当てた。忍容性に基づいて、参加者は、最大3カプセル(各カプセルは200mgであった)を、1日2回(BID)、およそ12時間毎に、600mgの総用量で経口的に摂取することができた。
【0215】
プロトコルを、600mgの標的用量への滴定を含むように修正した。治験責任医師は、来院4の終了前、すなわち試験2週目の前に変化が生じた限り、忍容性に起因して参加者との議論後に用量を600mgから400mgに低減することができた。必要に応じてメディカルモニターに連絡した。
【0216】
合計202人の参加者がOA03 ISAに登録され、135人の参加者が無作為に実施例5に割り当てられ、67人がプラセボに割り当てられた。
【0217】
人口統計学的特徴、病歴、及びベースライン特徴は、治療群にわたってバランスがとれており、全体の平均年齢は62.8歳であり、大多数が女性(57.4%)であり、及びベースライン時のNRS率平均疼痛は5.6であった。
【0218】
曝露期間(日数)は、治療期間における最後の投与日から最初の投与日を引いたものに1を加えたものとして計算した。曝露の平均日数は、プラセボ群の50.4日と比較して、実施例5群の40.5日であった。実施例5群の9人(6.7%)の参加者及びプラセボ群の7人(10.6%)の参加者は、少なくとも60日間の曝露を有した。プロトコルは、個々の参加者について用量の変更を可能にした。26人の参加者(13.0%)は、「2回アップタイトレーション及び1回ダウンタイトレーション」レジメンを有し、21人の参加者(15.7%)は、実施例5の200mg BIDを服用し、次いで400mg BIDに増加させ、次いで600mg BIDに増加させ、次いで400mg BIDに減少させ、5人の参加者(7.6%)は、プラセボの1カプセルBID、次いで2カプセルBID、次いで3カプセルBIDを服用し、次いで2カプセルBIDに減少させた。
【0219】
NRSの週平均によって測定されるAPIについてのベースラインからエンドポイント(8週目)までの全体的な平均変化に対する実施例5対プラセボの有効性を評価する主要な目的は、変形性関節症性疼痛についての予め指定された閾値を満たさなかった。
【0220】
WOMAC疼痛サブスケールによって測定された疼痛強度についてのベースラインからエンドポイント(8週目)までの全体的な平均変化に対する実施例5対プラセボの有効性を評価するための主な副次的目的は、予め指定された閾値を満たさなかった。
【0221】
同様に、実施例5がプラセボよりも優れているという統計的証拠は、この試験において、他の副次的評価項目について観察されなかった。
【0222】
全体として、実施例5をプラセボと比較すると、変形性関節症性疼痛の治療に関するこの試験において、実施例5が、主要評価項目、主な副次的評価項目、又は副次的評価項目についてプラセボよりも優れているという統計的証拠はなかった(表5に示すように)。
【0223】
【表6】
【0224】
H0P-MC-BP03-慢性腰痛(CLBP)の治療について実施例5を評価するための、無作為化プラセボ対照第2相臨床試験
この試験の目的は、実施例5が慢性腰痛(CLBP)の緩和に有効であるかどうかを試験することであった。データを収集して、この試験集団における実施例5の安全性及び忍容性を評価し、これについて既に議論された。薬物動態学的(PK)特性及び薬力学的(PD)効果も調査した。この概念実証試験からのデータの全体は、実施例5に関連する利益及びリスクを評価する。
【0225】
BP03は、CLBPを有する参加者の実施例5とプラセボとを比較する、8週間の第2相無作為化二重盲検プラセボ対照試験であった。参加者は、実施例5又はプラセボのいずれかを受けた。忍容性に基づいて、参加者は、最大3カプセル(各カプセルは200mgである)を、1日2回(BID)、およそ12時間毎に、600mgの総用量で経口的に摂取した。
【0226】
対象となる主要な臨床上の問題は、「救急薬又は他の許容される併用薬の開始にかかわらず、かつ最初に無作為化された治療条件を継続したと仮定して、CLBPを有する参加者において、数値評価尺度(NRS)によって測定される平均疼痛強度(API)について、ベースラインからエンドポイント(8週目)までの平均変化を用いて評価された、実施例5とプラセボとの間の治療差は何か?」であった。
【0227】
合計153人の参加者がBP03 ISAに登録され、102人の参加者が無作為に実施例5に割り当てられ、51人の参加者が無作為にプラセボに割り当てられた。
【0228】
人口統計学的特徴、病歴、及びベースライン特徴は、治療群にわたってバランスがとれており、全体の平均年齢は52.5歳であり、大多数が女性(56.9%)であり、及びベースライン時のNRS率平均疼痛は5.7であった。
【0229】
曝露期間(日数)は、治療期間における最後の投与日から最初の投与日を引いたものに1を加えたものとして計算した。曝露の平均日数は、プラセボ群の50.8日と比較して、実施例5群の47.5日であった。実施例5群の17人(16.7%)の参加者及びプラセボ群の7人(14.0%)の参加者は、少なくとも60日間の曝露を有した。
【0230】
プロトコルは、個々の参加者について用量の変更を可能にした。ほとんどの参加者(n=106、69.7%)は、「2回アップタイトレーション」レジメンを有し、61人の参加者(59.8%)は、実施例5の200mg BIDを服用し、次いで400mg BIDに増加させ、次いで600mg BIDに増加させ、45人の参加者(90.0%)は、プラセボの1カプセルBID、次いで2カプセルBID、次いで3カプセルBIDを服用していた。
【0231】
35人の参加者(23.0%)は、「2回アップタイトレーション及び1回ダウンタイトレーション」レジメンを有し、32人の参加者(31.4%)は、実施例5の200mg BIDを服用し、次いで400mg BIDに増加させ、次いで600mg BIDに増加させ、次いで400mg BIDに減少させ、3人の参加者(6.0%)は、プラセボの1カプセルBID、次いで2カプセルBID、次いで3カプセルBIDを服用し、次いでプラセボの2カプセルBIDに減少させた。
【0232】
NRSの週平均によって測定されるAPIについてのベースラインからエンドポイント(8週目)までの全体的な平均変化に対する実施例5対プラセボの有効性を評価する主要な目的は、予め指定された閾値を満たさなかった。同様に、実施例5がプラセボよりも優れているという統計的証拠は、この試験において、副次的評価項目について観察されなかった(表6に示すように)。
【0233】
全体として、実施例5をプラセボと比較すると、慢性腰痛の治療に関するこの試験において、実施例5が、主要評価項目又は副次的評価項目についてプラセボよりも優れているという統計的証拠はなかった(表6に示すように)。
【0234】
【表7】
【0235】
H0P-MC-NP03-糖尿病性末梢神経障害性疼痛の治療について実施例を評価するための、無作為化プラセボ対照第2相臨床試験
この試験の目的は、実施例5が糖尿病性末梢神経障害性疼痛(diabetic peripheral neuropathic pain、DPNP)の軽減に有効であるかどうかを試験することであった。データを収集して、この試験集団における実施例5の安全性及び忍容性を評価し、既に上で論じた。薬物動態学的特性及び薬力学的効果も調査した。この概念実証試験からのデータの全体は、実施例5に関連する利益及びリスクを評価する。
【0236】
NP03は、DPNPを有する参加者の実施例5とプラセボとを比較した、8週間の第2相無作為化二重盲検プラセボ対照試験であった。
【0237】
参加者は、実施例5又はプラセボのいずれかを受けた。忍容性に基づいて、参加者は、最大3カプセル(各カプセルは200mgであった)を、1日2回、およそ12時間毎に、600mgの総用量で経口的に受けた。
【0238】
対象となる主要な臨床上の問題は、「救急薬又は他の許容される併用薬の開始にかかわらず、かつ最初に無作為化された治療条件を継続したと仮定して、糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)を有する参加者において、数値評価尺度(NRS)によって測定される平均疼痛強度(API)について、ベースラインからエンドポイント(8週目)までの平均変化を用いて評価された、実施例5とプラセボとの間の治療差は何か?」であった。
【0239】
参加者を実施例5又はプラセボに2:1で無作為に割り当てた。忍容性に基づいて、参加者は、最大3カプセル(各カプセルは200mgであった)を、1日2回(BID)、およそ12時間毎に、600mg BIDの総用量で、経口的に摂取することができた。
【0240】
プロトコルは、個々の参加者について用量の変更を可能にしたが、最大1日用量は600mg BIDを超えるべきではない。開始用量レベルは200mg BIDであった。用量レベルを変更する決定は、忍容性について報告された有害事象(AE)に基づいて、参加者との議論において治験責任医師によってなされた。必要に応じてメディカルモニターに連絡した。用量レベルの全ての変更は、来院4(試験2週目)の終了前に行わなければならなかった。
【0241】
試験は、以下の主な基準を満たす男性又は女性を登録した:来院1及び2において40以上及び95未満のビジュアルアナログスケール(VAS)疼痛値を有した、参加者報告又は病歴に基づいて少なくとも12週間の毎日の疼痛の病歴を有した、疼痛破局的思考尺度の30以下の値を有した、40kg/m2未満(境界値を含む)のボディマス指数を有した、少なくとも6ヶ月間存在し、かつMichigan Neuropathy Screening Instrument Part B 3以上の使用を通して診断される、末梢神経障害に続発する毎日の対称性足疼痛を有した、1型又は2型真性糖尿病の病歴及び現在の診断を有した、スクリーニング時に11以下の糖化ヘモグロビンレベルによって示される安定した血糖コントロールを有した。
【0242】
参加者は、実施例5又はプラセボのいずれかを受けた。忍容性に基づいて、参加者は、最大3カプセル(各カプセルは200mgである)を、BID、およそ12時間毎に、600mgの総用量を経口的に摂取することができた。
【0243】
試験は、8週間のDB治療期間を含んでいた。
【0244】
合計68人の参加者がNP03介入特異的指標(ISA)に登録され、45人の参加者が無作為に実施例5に割り当てられ、23人の参加者が無作為にプラセボに割り当てられた。人口統計的特徴、病歴、及びベースライン特徴は、治療群にわたってバランスがとれており、プラセボ群の58.3歳と比較して実施例5群の全体平均年齢は60.2歳であり、大多数が女性(55.9%)であり、ベースライン時のプラセボ群の6.45と比較して実施例5群の平均NRS率平均疼痛は6.44であった。
【0245】
曝露期間(日数)は、治療期間における最後の来院日から最初の投与日を引いたもの+1として計算した。曝露の平均日数は、プラセボ群の45.7(最小=7、最大=63)と比較して、実施例5群の38.7(最小=4、最大=64)であった。実施例5群の2人(4.4%)の参加者及びプラセボ群の3人(13.0%)の参加者は、≧60日間の曝露を有した。ほとんどの参加者(50人、73.5%)は、「2回アップタイトレーション」レジメンを有した。11人の参加者(16.2%)参加者は、「2回アップタイトレーション及び1回ダウンタイトレーション」レジメンを有した。
【0246】
この試験の主要な目的は、週平均NRS(表7に示す)によって測定されるAPIについてのベースラインからエンドポイント(8週目)までの全体的な平均変化に対する実施例5の有効性を評価することであった。実施例5群は、8週目にプラセボと比較してAPIのベースラインからの変化においてより大きな改善を有し、事後確率は事前に指定された閾値を満たした。同様の知見が、NRSによって測定されたAPIの隔週平均について観察された。
【0247】
副次的目的は、疼痛重症度及び疼痛干渉(Brief Pain Inventory-Short Form Modified[BPI-SFM])、全体的な改善(Patient Global Impression of Change[PGIC])、最悪疼痛強度(NRS)、疼痛強度(VAS)、睡眠の質(Medical Outcomes Study Sleep Scale)、並びに情動機能(European Quality of Life 5 Dimension 5 Level)を評価した。ほとんどの副次的評価項目について、プラセボと比較して、実施例5群においてより大きな数値的改善が観察された。事後確率は予め指定された閾値を満たし、実施例5が以下の評価項目についてプラセボよりも優れていることを示した:
BPI-SFMの個々の重症度スコアについてのベースラインからエンドポイントまでの平均変化:
「最後の24時間で最悪」及び「平均」
BPI-SFMの個々の推論スコアについてのベースラインからエンドポイントまでの平均変化:
「気分」及び「歩行能力」
BPI-SFMの平均干渉において少なくとも50%のベースラインから減少した参加者の割合
BPI-SFMの個々の干渉スコアがベースラインから少なくとも30%減少した参加者の割合:
「通常の作業で」
PGICにおけるベースラインからの全体的な改善
最悪の疼痛強度におけるベースラインからの平均変化-NRSの週平均。
【0248】
最悪の疼痛強度におけるベースラインからの平均変化-NRSの隔週平均
最悪の痛みにおける少なくとも50%の最初の痛みが減少するまでの時間
VASにおけるベースラインからの平均変化、及び
VASスコアが少なくとも30%減少した割合(4週目のみ)。
【0249】
NP03は、DPNPの治療について実施例5を評価するための、8週間の多施設無作為化DBプラセボ対照第2相概念実証試験であった。参加者を実施例5又はプラセボに2:1で無作為に割り当てた。合計68人の参加者がNP03 ISAに登録され、45人の参加者が無作為に実施例5に割り当てられ、23人の参加者がプラセボに割り当てられた。安全性集団は、少なくとも1用量の試験介入を受けた68人の参加者からなり、登録集団における全ての参加者を含んだ。滴定スキームを使用して、実施例5を、最大3カプセル(カプセル当たり200mg)として、およそ12時間毎に600mgの総用量で、食物とともに又は食物なしで経口投与した。参加者の50%がBD治療段階を完了した。
【0250】
この試験の主要な目的は、週平均NRSによって測定されるAPIについてのベースラインからエンドポイント(8週目)までの全体的な平均変化に対する実施例5の有効性を評価することであった。実施例5群は、8週目にプラセボと比較してAPIのベースラインからの変化においてより大きな改善を有し、事後確率は事前に指定された閾値を満たした。これは、実施例5が、8週目における標準治療と同様の効果と比較して、プラセボよりも優れているという高い信頼性を実証する。同様の知見が、NRSの隔週平均について観察された。
【0251】
表7は、プラセボと比較したDPNPの治療における実施例5の有効性を実証するための概念実証データを示す。
【0252】
図1は、プラセボと比較したDPNPの治療における400mg BID及び600mg BIDでの実施例5の有効性を実証するための概念実証データを示す。
【0253】
【表8】
【0254】
【表9】
【0255】
【表10】
【0256】
PS法によるベイズ反復測定分析を使用した投薬レジメンによる週平均NRSによって測定された、APIについてのベースラインからエンドポイントまで(8週目)の全体的な平均変化に対する実施例5の有効性を、表8及び9並びに図1に示す。8週目に、600mg投薬レジメンと比較して、400mg投薬レジメンにおいて、NRSによって測定されるAPIのより大きな減少があった。
【0257】
驚くべきことに、臨床効果は、同様の用量が試験されたにもかかわらず、糖尿病性末梢神経障害において実証されたが、慢性腰痛及び変形性膝関節症においては実証されなかった。更に、この効力の結果は、重篤な副作用のない非オピオイド疼痛治療を見出すことの長年の必要性に対する解決策であると考えられる。
【0258】
実施例9
DPNPにおける第II相(b)用量レジメン試験(試験J2P-MC-LXBD)のためのプロトコル
本明細書において、本発明の投薬レジメンのある特定の用量でのDPNPにおける用量レジメン試験のためのプロトコルも提供される。当業者は、この実施例8の教示及び本明細書で提供される他の開示を適用し得、本発明の追加の用量及び投薬レジメンで同様の試験を実施し得るであろう。
【0259】
この試験の目的は、実施例5が追加の用量で糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)を軽減するのに有効であるかどうかを試験することである。
【0260】
LXBDは、DPNPを有する参加者の実施例5対プラセボを比較する、12週間の第2相無作為化二重盲検プラセボ対照試験である。
【0261】
参加者は、実施例5又はプラセボのいずれかを受ける。患者は、プラセボ:治療群1:治療群2:治療群3について2:1:1:1の比で4つの無作為化群に分けられる。各無作為化群は、全ての群において完全な滴定を達成するために4週間与えられる。
【0262】
忍容性に基づいて、治療群1の参加者は、最大3カプセル(各カプセルは50mgの実施例5又はプラセボを含む)を、1日2回、およそ12時間毎に、50mgの総用量で経口的に受ける。
【0263】
忍容性に基づいて、治療群1の参加者は、最大3カプセル(各カプセルは50mgの実施例5又はプラセボを含む)を、1日2回、およそ12時間毎に、50mgの総用量で経口的に受ける。治療群1について現在計画されている滴定スケジュールはなく、したがって、参加者は、50mgの実施例5を12週間受ける。
【0264】
忍容性に基づいて、治療群2の参加者は、最大3カプセル(各カプセルは、50mgの実施例5、200mgの実施例5、又はプラセボを含む)を、1日2回、およそ12時間毎に、200mgの実施例5の総用量で経口的に受ける。治療群2について現在計画されている滴定スケジュールは、参加者についてのより高い用量の実施例5の忍容性を条件として、50mg BIDで1週目、100mg BIDで2週目、及び200mg BIDで3~12週目を含む。
【0265】
忍容性に基づいて、治療群3の参加者は、最大3カプセル(各カプセルは、50mgの実施例5、200mgの実施例5、又はプラセボを含む)を、1日2回、およそ12時間毎に、400mgの実施例5の総用量で経口的に受ける。治療群2について現在計画されている滴定スケジュールは、参加者についてのより高い用量の実施例5の忍容性を条件として、50mg BIDで1週目、100mg BIDで2週目、200mg BIDで3週目、300mg BIDで4週目、及び400mg BIDで5~12週目を含む。
【0266】
参加者は、試験における患者の脱落を最小限にするために、意図される用量の忍容性に基づいて、治療群3から治療群へ、治療群2から治療群1へ、又は治療群3から治療群1へ移動することが許され得る。LXBDは、用量群の各々及び滴定工程の各々についての安全性情報(TEAEの頻度、重症度、持続時間、DCAE)を提供する。
【0267】
合計で、主要有効性評価項目を満たすために、3つの治療用量:50mg、200mg、及び400mg BID(1日2回)が評価される。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疼痛の治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法に用いられる医薬組成物であって、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【化1】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む、医薬組成物
【請求項2】
前記化合物が、式:
【化2】

の化合物又はその水和物である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項3】
前記化合物が、式:
【化3】

の化合物である、請求項1又は2に記載の医薬組成物
【請求項4】
前記化合物が、式:
【化4】

の化合物である、請求項1又は2に記載の医薬組成物
【請求項5】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項6】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項7】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項8】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項9】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項10】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項11】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項12】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項13】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項14】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項15】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項16】
前記疼痛が、変形性関節症性疼痛、慢性腰痛、又は神経障害性疼痛を含む、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項17】
前記疼痛が、神経障害性疼痛を含む、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項18】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項19】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項20】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の医薬組成物
【請求項21】
式:
【化5】

の化合物又はその水和物を含む、カプセル組成物。
【請求項22】
前記化合物が、式:
【化6】

の化合物である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを更に含む、請求項21又は22に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物が、約50mg~約600mgの前記化合物を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物が、約50mg~約200mgの前記化合物を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項26】
前記組成物が、約50mgの前記化合物を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物が、約200mgの前記化合物を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項28】
式:
【化7】

の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
【化8】

(式中、Rが、C~Cアルキルである)の化合物を、
式:
【化9】

(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、式:
【化10】

の中間化合物を得ることと、
前記中間化合物を
【化11】

と混合して、
【化12】

を得ることと、
【化13】

からトシル官能基を除去して、前記化合物を得ることと、を含む、方法。
【請求項29】
前記方法が、
式:
【化14】

の化合物を、式:
【化15】

のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記方法が、8未満の合成工程を含む、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記方法が、金属触媒を含まない、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記方法が、水素化物塩を利用しない、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記方法が、
(a)
【化16】

と混合して、
【化17】

を得ることと、
(b)
【化18】

をトリフルオロ酢酸と混合して、
【化19】

を得ることと、
(c)
【化20】

と混合して、
前記中間化合物を得ることと、を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記方法が、
(d)前記中間化合物を
【化21】

と混合して、
【化22】

を得ることと、
(e)
【化23】

をカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を更に含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物を得ることと、
(d)前記中間化合物を2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合して、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを得ることと、
(e)((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドをカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物が、
【化24】

又はそれらの組み合わせから選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記方法が、
(f)前記化合物を、L-酒石酸、クエン酸、L-リンゴ酸、又はそれらの組み合わせと混合することを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
式:
【化25】

の中間化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
【化26】

(式中、Rが、C~Cアルキルである)の化合物を、
式:
【化27】

(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む、方法。
【請求項39】
前記方法が、
式:
【化28】

の化合物を、式:
【化29】

のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記方法が、8未満の合成工程を含む、請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記方法が、金属触媒を含まない、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記方法が、水素化物塩を利用しない、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
前記方法:
(a)
【化30】

と混合して、
【化31】

を得ることと、
(b)
【化32】

をトリフルオロ酢酸と混合して、
【化33】

を得ることと、
(c)
【化34】

と混合して、
前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(ter(t-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
疼痛の治療を必要とする患者における疼痛の治療において使用するための、式:
【化39】

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む医薬であって、
前記化合物が、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量で投与される、医薬
【請求項46】
前記化合物が、式:
【化40】

の化合物又はその水和物である、請求項45に記載の医薬
【請求項47】
前記化合物が、式:
【化41】

の化合物である、請求項45に記載の医薬
【請求項48】
前記化合物が、式:
【化42】

の化合物である、請求項45に記載の医薬
【請求項49】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項50】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項51】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項45に記載の医薬
【請求項52】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項45に記載の医薬
【請求項53】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項54】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項55】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項56】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項57】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項58】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項59】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項60】
前記疼痛が、変形性関節症性疼痛、慢性腰痛、又は神経障害性疼痛を含む、請求項45に記載の医薬
【請求項61】
前記疼痛が、神経障害性疼痛を含む、請求項45に記載の医薬
【請求項62】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項61に記載の医薬
【請求項63】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項45に記載の医薬
【請求項64】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項63に記載の医薬
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0267
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0267】
合計で、主要有効性評価項目を満たすために、3つの治療用量:50mg、200mg、及び400mg BID(1日2回)が評価される。
本開示は、以下の態様を含む。
(A) 式:
の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物であって、
前記化合物が、本願明細書に記載の方法によって調製される、化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物。
(B) 前記化合物が、式:
の化合物、又はそれらの組み合わせである、(A)に記載の化合物。
(C) 本願明細書に記載の方法によって調製される化合物であって、前記化合物が、式:
の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物である、化合物。
(D) 前記化合物が、
又はそれらの組み合わせから選択される、(C)に記載の化合物。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疼痛の治療を必要とする患者において神経障害性疼痛を治療する方法に用いられる医薬組成物であって、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量の、式:
【化1】
の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む、医薬組成物。
【請求項2】
前記化合物が、式:
【化2】
の化合物又はその水和物である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記化合物が、式:
【化3】
の化合物である、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記化合物が、式:
【化4】
の化合物である、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、末梢神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
神経障害性疼痛の治療を必要とする患者における疼痛の治療において使用するための、式:
【化39】
の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む医薬であって、
前記化合物が、1用量当たり約25mg~約1400mgの用量で投与される、医薬。
【請求項20】
前記化合物が、式:
【化40】
の化合物又はその水和物である、請求項19に記載の医薬。
【請求項21】
前記化合物が、式:
【化41】
の化合物である、請求項19に記載の医薬。
【請求項22】
前記化合物が、式:
【化42】
の化合物である、請求項19に記載の医薬。
【請求項23】
前記用量が、1日1回、1日2回、24時間毎、12時間毎、8時間毎、6時間毎、又は4時間毎に前記患者に投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項24】
前記用量が、1日2回前記患者に投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項25】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg~約600mgである、請求項19に記載の医薬。
【請求項26】
前記患者に投与される前記用量が、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、又は約600mgである、請求項19に記載の医薬。
【請求項27】
前記患者に投与される前記用量が、約50mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項28】
前記患者に投与される前記用量が、約100mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項29】
前記患者に投与される前記用量が、約200mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項30】
前記患者に投与される前記用量が、約300mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項31】
前記患者に投与される前記用量が、約400mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項32】
前記患者に投与される前記用量が、約500mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項33】
前記患者に投与される前記用量が、約600mgであり、前記用量が、1日2回投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項34】
前記神経障害性疼痛が、糖尿病性神経障害、多発性神経障害、遠位感覚多発性神経障害、中枢神経障害、糖尿病性末梢神経障害、又は混合性神経障害を含む、請求項19に記載の医薬。
【請求項35】
前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、請求項19に記載の医薬。
【請求項36】
前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項35に記載の医薬。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
【化1】
の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくは水和物を投与することを含む、方法も本明細書に開示される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
【化7】
の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法も本明細書に開示され、本方法は、式:
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
【化14】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
【化18】
のSSTR4アゴニスト化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を調製するための方法は、
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0267
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0267】
合計で、主要有効性評価項目を満たすために、3つの治療用量:50mg、200mg、及び400mg BID(1日2回)が評価される。
本開示は、以下の態様を含む。
(A) 式:

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物であって、
前記化合物が、本願明細書に記載の方法によって調製される、化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物。
(B) 前記化合物が、式:

の化合物、又はそれらの組み合わせである、(A)に記載の化合物。
(C) 本願明細書に記載の方法によって調製される化合物であって、前記化合物が、式:

の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物である、化合物。(D) 前記化合物が、

又はそれらの組み合わせから選択される、(C)に記載の化合物。
(D1) (A)に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を含む、医薬組成物であって、前記化合物が、錠剤組成物、カプセル組成物、又は水溶液で前記患者に投与される、医薬組成物。
(D2) 前記カプセル組成物が、微結晶性セルロース、二酸化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、(D1)に記載の医薬組成物。
(E1) 式:
の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
(式中、Rが、C ~C アルキルである)の化合物を、
式:
(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、式:
の中間化合物を得ることと、
前記中間化合物を
と混合して、
を得ることと、
からトシル官能基を除去して、前記化合物を得ることと、を含む、方法。
(E2) 前記方法が、
式:
の化合物を、式:
のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む(E1)に記載の方法。
(E3) 前記方法が、8未満の合成工程を含む、(E1)又は(E2)に記載の方法。
(E4) 前記方法が、金属触媒を含まない、(E1)に記載の方法。
(E5) 前記方法が、水素化物塩を利用しない、(E1)に記載の方法。
(E6) 前記方法が、
(a)
と混合して、
を得ることと、
(b)
をトリフルオロ酢酸と混合して、
を得ることと、
(c)

と混合して、
前記中間化合物を得ることと、を含む、(E1)に記載の方法。
(E7) 前記方法が、
(d)前記中間化合物を
と混合して、
を得ることと、
(e)
をカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を更に含む、(E7)に記載の方法。
(E8) 前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物を得ることと、
(d)前記中間化合物を2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-アミンと混合して、(1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドを得ることと、
(e)((1R,5S,6r)-N-(2-メチル-1-((3-メチルピリジン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-トシル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキサミドをカリウムジフェニルホスフィンと混合して、前記化合物、又はその薬学的に許容される塩及び/若しくはその水和物を得ることと、を含む、(E1)に記載の方法。
(E9) 前記化合物が、
又はそれらの組み合わせから選択される、(E1)に記載の方法。
(E10) 前記方法が、
(f)前記化合物を、L-酒石酸、クエン酸、L-リンゴ酸、又はそれらの組み合わせと混合することを更に含む、(E1)に記載の方法。
(E11) 式:
の中間化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
式:
(式中、Rが、C ~C アルキルである)の化合物を、
式:
(式中、Xが、ハロゲンであり、Aが、アニオンである)のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物を得ることを含む、方法。
(E12) 前記方法が、
式:
の化合物を、式:
のスルホニウム塩と混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることを含む、(E11)に記載の方法。
(E13) 前記方法が、8未満の合成工程を含む、(E11)又は(E12)に記載の方法。
(E14) 前記方法が、金属触媒を含まない、(E11)に記載の方法。
(E15) 前記方法が、水素化物塩を利用しない、(E11)に記載の方法。
(E16) 前記方法:
(a)
と混合して、

を得ることと、
(b)
をトリフルオロ酢酸と混合して、
を得ることと、
(c)
と混合して、
前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、(E11)に記載の方法。
(E17) 前記方法が、
(a)メチル(E)4-ブロモブタ-2-エノエートをtert-ブチルトシルカルバメートと混合して、メチル(E)-4-((N-(ter(t-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(b)メチル(E)-4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートをトリフルオロ酢酸と混合して、メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを得ることと、
(c)メチル(E)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタ-2-エノエートを2-ブロモエチル)ジフェニルスルホニウムトリフレートと混合して、前記中間化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることと、を含む、(E11)に記載の方法。
【外国語明細書】