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特開2024-133606身体への流体注入のためのシステム、装置、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133606
(43)【公開日】2024-10-02
(54)【発明の名称】身体への流体注入のためのシステム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20240925BHJP
   A61M 5/168 20060101ALI20240925BHJP
   A61M 5/315 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A61M5/142 522
A61M5/168 520
A61M5/315 514
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024108056
(22)【出願日】2024-07-04
(62)【分割の表示】P 2021036270の分割
【原出願日】2016-05-05
(31)【優先権主張番号】62/159,158
(32)【優先日】2015-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517390845
【氏名又は名称】トリプル ジャンプ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】オフェル ヨドファト
(72)【発明者】
【氏名】ガイ シナール
(72)【発明者】
【氏名】イシャイ ベン-デイビッド
(57)【要約】
【課題】身体への流体注入のためのシステム、装置、および方法の提供。
【解決手段】本開示の実施形態は、糖尿病管理のためのシステム、デバイス、および方法を対象とする。特に、本開示は、インスリンを患者に分注するためのデバイスおよび方法に関する。使い捨て部分(DP)と、再使用可能部分(RP)とを備える、携帯用流体注入デバイスが、開示される。DPは、第1のリザーバと、第2のリザーバとを備え、第2のリザーバは、長さが第1のリザーバ未満またはそれと等しい一方、RPは、第1のリザーバを受容するように構成される、第1のコンパートメントと、第2のリザーバを受容するように構成される、第2のコンパートメントと、RPとDPの接続に応じて、第1のリザーバと第2のリザーバとの間の接合部をシールするためのガスケットとを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム、装置、方法など。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、糖尿病管理のためのシステム、デバイス、および方法を対象とする。特に、本開示は、インスリンを患者に分注するためのデバイスおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、小型携帯用皮膚固着可能インスリンパッチポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病患者は、その血糖値レベルを制御するために、1日中、可変量のインスリンの投与を要求する。携行式携帯用インスリン注入ポンプは、複数回の毎日のインスリンの注射器注射の優れた代替として使用されることができる。しかしながら、これらのデバイスは、複数回の毎日の注射に優る改良を表すが、それにもかかわらず、いくつかの欠点に悩まされる。1つの欠点は、駆動機構および注射の構成および比較的に大型のサイズによって生じる、デバイスの大型のサイズおよび重量である。これらの比較的に嵩張るデバイスは、通常、患者のポケット内で搬送される、またはそのベルトに取り付けられる必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の実施形態は、小型インスリンパッチポンプを含む、糖尿病管理システムを対象とする。パッチポンプは、Bluetooth(登録商標)またはBluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)等のRF通信手段を有する、任意の電子デバイス(「ブリッジ」デバイス)によって制御されてもよい。患者およびポンプ制御パラメータを含む、ソフトウェアは、遠隔サーバ内に記憶されてもよく、ユーザ認証を受信後、ブリッジデバイスにダウンロードされてもよい。ブリッジデバイスは、パッチポンプと、医師のオフィスのPCまたは糖尿病を煩う子供の両親の遠隔スマートフォン等の遠隔ステーションとの間の双方向通信を提供してもよい。パッチポンプは、持続血糖モニタ(CGM)および血糖値モニタ(BGM)を含む、糖尿病管理システム内に統合されてもよい。パッチポンププロセッサ上の人工膵臓アルゴリズムは、遠隔CGM(「閉ループシステム」)から受信された持続血糖読取値に従って、インスリン送達を自動的に制御する。ブリッジデバイスプロセッサは、ボーラス用量を計算および推奨し得る、ボーラス計算機ソフトウェアを含む。ボーラス用量の計算は、遠隔BGMからの血糖値読取値、遠隔CGMからの血糖レベル傾向、およびブリッジユーザインターフェース(すなわち、タッチスクリーン)からの炭水化物摂取量を受信後、ブリッジプロセッサによって行われる。パッチポンプは、CGM血糖読取値に従って、インスリンを持続的に送達する、食事の際にボーラスコマンドをブリッジデバイスから受信する、または両方であってもよい。パッチポンプは、1)バッテリ、駆動ロッド(「ロッド」)を有する作動モジュール、および電子モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものを備え得る、再使用可能部分(RP)と、2)第1のリザーバ、第2のリザーバ(「投薬器」)、流出ポートのうちの1つまたはそれを上回るものを備え得る、使い捨て部分(DP)と、3)使い捨て架台/カニューレ/挿入器アセンブリと、4)充電器とを含んでもよい。パッチポンプは、リザーバを充填し、RPとDPを接続し、空気パージ(プライミング)した後、インスリン送達の準備ができ得る。カニューレ挿入および皮膚への架台接着後、パッチは、架台に接続されてもよく、患者の裁量において分断および再接続されてもよい。パッチポンプが分断されると、リザーバは、補充されてもよく、RPは、充電されたバッテリを有する第2のRPと交換されてもよい。ポンプ機構は、第1のプランジャを有する第1のリザーバと、第2のプランジャを有する第2のリザーバ(投薬器)と、第1と第2のリザーバを接続する第1の導管と、第2のリザーバと流出ポートを接続する第2の導管と、流出ポートとを備えてもよい。第2のリザーバは、作動モジュールおよび駆動ロッドによる第2のプランジャの線形変位によって、第1のリザーバに対して線形に変位されてもよい。第2のプランジャがある方向に変位されると、第2のリザーバは、同一第1の方向に線形に変位され、流体は、第1のリザーバから第1の導管を介して第2のリザーバに送達される。第2のプランジャが反対方向に変位されると、第2のリザーバは、同一反対方向に変位され、流体は、第2のリザーバから第2の導管を介して流出ポートに送達される。
【0004】
本開示の実施形態の利点のうちのいくつかとして、デバイスの小型サイズ(例えば、便宜的に携帯可能)、その正確度、および統合の容易性が挙げられる。例えば、本デバイスおよびシステムは、閉および開ループ糖尿病管理システムと統合する能力を保有する。さらに、従来のシステムの場合に可能であるものよりはるかに長い持続使用時間にわたって利用されることができる。加えて、本実施形態は、気泡を流体から除去する方法を開示し、これは、これらの特徴を従来の方法およびシステムと区別する特徴である。いくつかの実施形態では、皮下カニューレと連通するインスリンリザーバを含有する、携帯用デバイスと、インスリンの持続(ベーサル)およびオンデマンド(ボーラス)送達のための方法とが、開示される。ベーサルおよびボーラス投与率は、インスリンの送達のための向上された正確度に寄与し得る。いくつかの実施形態では、以前に公知のインスリン送達システムより実質的に小さく、より嵩張らず、より薄く、かつより軽量である、携行式皮膚接着可能インスリンポンプ(パッチポンプ)が、開示される。さらに、皮膚接着可能パッチポンプは、隠蔽性であることができる。いくつかの実施形態では、本デバイスは、操作ボタンを有していなくてもよく、遠隔で制御されてもよい。いくつかの実施形態では、パッチポンプは、再使用可能部分と、使い捨て部分とを備える。再使用可能部分は、プランジャねじ山付きロッド、バッテリ、駆動機構、および電子機器を含む、大部分または全部が比較的に高価な構成要素を含み得る。さらに、パッチポンプは、防水性であって、周囲環境とリザーバとの間の圧力平衡を可能にすることができる。加えて、パッチポンプは、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、またはPC等の患者によって使用され得る、種々の消費者電子デバイスを用いて制御されることができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスは、第1のリザーバと、プランジャおよび中空針を含む、第2のリザーバであって、中空針は、第2のリザーバの中へのおよび/またはそこからの流体の流動を可能にするように構成される、第2のリザーバと、第1のチャンバコンパートメントおよび第2のチャンバコンパートメントを備える、二重チャンバアセンブリと、流出ポートと、第1のリザーバと二重チャンバアセンブリの第1のチャンバコンパートメントとの間で流体を連通させるように構成される、第1の導管と、流出ポートと二重チャンバアセンブリの第2のチャンバコンパートメントとの間で流体を連通させるように構成される、第2の導管とを備え、中空針の先端または開口部は、第1の方向における第2のリザーバの変位に応じて、第2のチャンバコンパートメントから第1のチャンバコンパートメントに、および第1の方向と反対方向における第2のリザーバの変位に応じて、第1のチャンバコンパートメントから第2のチャンバコンパートメントに遷移するように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1のリザーバはさらに、第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートを備える。第1のリザーバはまた、事前充填された交換可能リザーバとして構成されてもよい。加えて、第1のリザーバは、第1の方向におよび/または第1の方向と反対方向に第1のリザーバの2つの端部間で遷移するように構成される、第2のプランジャを備え、第1の方向と反対方向における第2のプランジャの前進は、第1のリザーバから第2のリザーバへの流体流を生じさせる。
【0007】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスはさらに、第1の方向におよび/または第1の方向と反対にプランジャの変位を動作させるための電子モジュールおよび作動モジュールを備え、電子機器モジュールは、電源、プロセッサ、送受信機、ブザー、および/またはセンサを備え、センサは、運動センサ、電源レベルセンサ、気泡センサ、回転センサ、閉塞センサ、リザーバレベルセンサ、第2のリザーバ運動センサ、第2のリザーバ位置センサ、および/またはプランジャ位置センサのうちの1つまたはそれを上回るものを含む。さらに、作動モジュールは、アクチュエータおよびロッドを備え、ロッドは、プランジャに動作可能に結合し、プランジャおよび/または第2のリザーバの変位を駆動するように構成される。作動モジュールはさらに、ロッドに結合されるロッド結合手段と、プランジャに結合されるプランジャ結合手段とを備え、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、ロッドがプランジャに動作可能に結合することを可能にし、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、機械的および/または磁気的であって、第1のリザーバの遠位端は、第1の方向におけるプランジャの最大変位に応じて、ロッドの遠位端と整合する、またはそれを越えて延在する。
【0008】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスはさらに、第1の方向における第2のリザーバの変位に応じて、第2のリザーバの近位端をブロックするように構成される、第1のストッパと、第1の方向と反対方向における第2のリザーバの変位に応じて、第2のリザーバの遠位端をブロックするように構成される、第2のストッパとを備える。いくつかの実施形態では、中空針は、第2のリザーバに堅く結合される。いくつかの実施形態では、第1の方向におけるプランジャの変位は、第1の導管を介して、第1のリザーバから第1のチャンバコンパートメントに流体流を生じさせるように構成され、第1の方向と反対におけるプランジャの変位は、第2の導管を介して、第2のリザーバから流出ポートに流体流を生じさせるように構成され、プランジャおよび第2のリザーバは、第1のストッパおよび第2のストッパの一方が第2のリザーバをブロックするまで、プランジャの変位の方向と同一方向に第2のリザーバの変位を生じさせるように、動作可能に結合される。
【0009】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスは、第1のリザーバおよび第2のリザーバを備える、使い捨て部分(DP)であって、第2のリザーバは、第1のリザーバの長さ未満またはそれと等しい長さを有する、使い捨て部分(DP)と、第1のリザーバを受容するように構成される、第1のコンパートメントと、第2のリザーバを受容するように構成される、第2のコンパートメントと、RPとDPの接続に応じて、第2のリザーバと第2のコンパートメントとの間の接合部をシールするためのガスケットとを備える、再使用可能部分(RP)とを備える。さらに、携帯用流体注入デバイスは、第1のコンパートメントを通気するように構成される、通気口を備え、通気口は、第1のコンパートメントに通気するために、デバイス上に配列される開口を備える。加えて、通気口は、RPとDPの接続に応じて、動作するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、RPとDPの接続後、第2のコンパートメントは、シールされ、第1のコンパートメントは、通気される。
【0010】
いくつかの実施形態では、RPは、剛性筐体を含み、RPとDPの接続後、第1のリザーバおよび第2のリザーバのうちの少なくとも1つは、筐体と接触しない。いくつかの実施形態では、RPとDPの接続後、第1のリザーバおよび第2のリザーバは、筐体と接触しない。いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスはさらに、RPとDPとの間に配列され、空気が部材を通して通過することを可能にし、液体の通過を実質的に制限または防止するように構成される、防水部材を備え、第1のコンパートメントは、第1のコンパートメントの中への第1のリザーバの受容を可能にするための非丸形開口部を含み、および/または第2のコンパートメントは、第2のコンパートメントの中への第2のリザーバの受容を可能にするための丸形開口部を含む。いくつかの実施形態では、第2のリザーバの最大高さは、第1のリザーバの最大高さと略等しい。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートを含み、充填ポートは、第1のリザーバのシェルのシリコーン膜から貫通された開口部を備える。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、事前充填された交換可能リザーバとして構成される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
携帯用流体注入デバイスであって、
第1のリザーバと、
プランジャおよび中空針を含む、第2のリザーバであって、前記中空針は、前記第2のリザーバの中へのおよび/またはそこからの流体の流動を可能にするように構成される、第2のリザーバと、
第1のチャンバコンパートメントおよび第2のチャンバコンパートメントを備える、二重チャンバアセンブリと、
流出ポートと、
前記第1のリザーバと前記二重チャンバアセンブリの第1のチャンバコンパートメントとの間で流体を連通させるように構成される、第1の導管と、
前記流出ポートと前記二重チャンバアセンブリの第2のチャンバコンパートメントとの間で流体を連通させるように構成される、第2の導管と、
を備え、
前記中空針の先端または開口部は、第1の方向における前記第2のリザーバの変位に応じて、前記第2のチャンバコンパートメントから前記第1のチャンバコンパートメントに、および前記第1の方向と反対方向における前記第2のリザーバの変位に応じて、前記第1のチャンバコンパートメントから前記第2のチャンバコンパートメントに遷移するように構成される、デバイス。
(項目2)
前記第1のリザーバはさらに、前記第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートを備える、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記第1のリザーバは、事前充填された交換可能リザーバとして構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
前記第1のリザーバはさらに、前記第1の方向におよび/または前記第1の方向と反対方向に前記第1のリザーバの2つの端部間で遷移するように構成される、第2のプランジャを備える、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
前記第1の方向と反対方向における前記第2のプランジャの前進は、前記第1のリザーバから前記第2のリザーバへの流体流を生じさせる、項目4に記載のデバイス。
(項目6)
前記第1の方向におよび/または前記第1の方向と反対に前記プランジャの変位を動作させるための電子モジュールおよび作動モジュールをさらに備える、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
前記電子機器モジュールは、電源、プロセッサ、送受信機、ブザー、および/またはセンサを備える、項目6に記載のデバイス。
(項目8)
前記センサは、運動センサ、電源レベルセンサ、気泡センサ、回転センサ、閉塞センサ、リザーバレベルセンサ、第2のリザーバ運動センサ、第2のリザーバ位置センサ、および/またはプランジャ位置センサのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
前記作動モジュールは、アクチュエータおよびロッドを備え、前記ロッドは、前記プランジャに動作可能に結合し、前記プランジャおよび/または前記第2のリザーバの変位を駆動するように構成される、項目6に記載のデバイス。
(項目10)
前記ロッドに結合されるロッド結合手段および前記プランジャに結合されるプランジャ結合手段をさらに備え、前記ロッド結合手段と前記プランジャ結合手段との間の接続は、前記ロッドが前記プランジャに動作可能に結合することを可能にする、項目9に記載のデバイス。
(項目11)
前記ロッド結合手段と前記プランジャ結合手段との間の接続は、機械的および/または磁気的である、項目10に記載のデバイス。
(項目12)
前記第1のリザーバの遠位端は、前記第1の方向における前記プランジャの最大変位に応じて、前記ロッドの遠位端と整合する、またはそれを越えて延在する、項目11に記載のデバイス。
(項目13)
前記第1の方向における前記第2のリザーバの変位に応じて、前記第2のリザーバの近位端をブロックするように構成される、第1のストッパと、
前記第1の方向と反対方向における前記第2のリザーバの変位に応じて、前記第2のリザーバの遠位端をブロックするように構成される、第2のストッパと、
をさらに備える、項目1に記載のデバイス。
(項目14)
前記中空針は、前記第2のリザーバに堅く結合される、項目1に記載のデバイス。
(項目15)
前記第1の方向における前記プランジャの変位は、前記第1の導管を介して、前記第1のリザーバから前記第1のチャンバコンパートメントに流体流を生じさせるように構成され、前記第1の方向と反対における前記プランジャの変位は、前記第2の導管を介して、前記第2のリザーバから前記流出ポートに流体流を生じさせるように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目16)
前記プランジャおよび前記第2のリザーバは、前記第1のストッパおよび前記第2のストッパの一方が前記第2のリザーバをブロックするまで、前記プランジャの変位の方向と同一方向に前記第2のリザーバの変位を生じさせるように、動作可能に結合される、項目13に記載のデバイス。
(項目17)
携帯用流体注入デバイスであって、
第1のリザーバおよび第2のリザーバを備える、使い捨て部分(DP)であって、前記第2のリザーバは、前記第1のリザーバの長さ未満またはそれと等しい長さを有する、使い捨て部分(DP)と、
再使用可能部分(RP)であって、
前記第1のリザーバを受容するように構成される、第1のコンパートメントと、
前記第2のリザーバを受容するように構成される、第2のコンパートメントと、
前記RPと前記DPの接続に応じて、前記第2のリザーバと前記第2のコンパートメントとの間の接合部をシールするためのガスケットと、
を備える、再使用可能部分(RP)と、
を備える、デバイス。
(項目18)
前記第1のコンパートメントを通気するように構成される、通気口をさらに備える、項目17に記載のデバイス。
(項目19)
前記通気口は、前記第1のコンパートメントに通気するために、前記デバイス上に配列される開口を備える、項目18に記載のデバイス。
(項目20)
前記通気口は、前記RPと前記DPの接続に応じて、動作するように構成される、項目18に記載のデバイス。
(項目21)
前記RPと前記DPの接続後、前記第2のコンパートメントは、シールされ、前記第1のコンパートメントは、通気される、項目17に記載のデバイス。
(項目22)
前記RPは、剛性筐体を含む、項目17に記載のデバイス。
(項目23)
前記RPと前記DPの接続後、前記第1のリザーバおよび前記第2のリザーバのうちの少なくとも1つは、前記筐体と接触しない、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
前記RPと前記DPの接続後、前記第1のリザーバおよび前記第2のリザーバは、前記筐体と接触しない、項目22に記載のデバイス。
(項目25)
前記RPと前記DPとの間に配列され、空気が前記部材を通して通過することを可能にし、液体の通過を実質的に制限または防止するように構成される、防水部材をさらに備える、項目17に記載のデバイス。
(項目26)
前記第1のコンパートメントは、前記第1のコンパートメントの中への前記第1のリザーバの受容を可能にするための非丸形開口部を含み、および/または前記第2のコンパートメントは、前記第2のコンパートメントの中への前記第2のリザーバの受容を可能にするための丸形開口部を含む、項目17に記載のデバイス。
(項目27)
前記第2のリザーバの最大高さは、前記第2のリザーバの最大高さと略等しい、項目17に記載のデバイス。
(項目28)
前記第1のリザーバは、前記第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートを含む、項目17に記載のデバイス。
(項目29)
前記充填ポートは、前記第1のリザーバのシェルのシリコーン膜から貫通された開口部を備える、項目28に記載のデバイス。
(項目30)
前記第1のリザーバは、事前充填された交換可能リザーバとして構成される、項目17に記載のデバイス。
【0011】
以下により詳細に論じられる前述の概念および付加的概念の全ての組み合わせ(そのような概念は、相互に矛盾しないことを前提とする)は、本明細書に開示される本発明の主題の一部と見なされることを理解されたい。特に、本開示の最後に見られる請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部と見なされる。また、参照することによって組み込まれる任意の開示にも見られ得る、本明細書で明示的に採用される専門用語は、本明細書に開示される特定の概念と最も一貫した意味が与えられるべきであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
当業者は、図面が、主に、例証目的のためのものであって、本明細書に説明される本発明の主題の範囲を限定することを意図するものではないことを理解するであろう。図面は、必ずしも、正確な縮尺ではない。いくつかの事例では、本明細書に開示される本発明の主題の種々の側面は、異なる特徴の理解を促進するために、図面中で誇張または拡大されて示され得る。図面中、同様の参照文字は、概して、同一特徴(例えば、機能的類似および/または構造的類似要素)を指す。
【0013】
図1図1は、いくつかの実施形態による、糖尿病管理システムの概略図を示す。
【0014】
図2図2A-Bは、それぞれ、いくつかの実施形態による、流体注入デバイスおよび注入部位インターフェースの概略図を示す。
【0015】
図3図3は、いくつかの実施形態による、流体注入デバイスの空間図を示す。
【0016】
図4図4A-Bは、いくつかの実施形態による、再使用可能部分(RP)および使い捨て部分(DP)の空間図を示す。
【0017】
図5図5A-Bは、いくつかの実施形態による、再使用可能部分と使い捨て部分の接続前および後の空間図を示す。
【0018】
図6図6は、いくつかの実施形態による、再使用可能部分の概略図を示す。
【0019】
図7図7は、いくつかの実施形態による、再使用可能部分の断面空間図を示す。
【0020】
図8図8は、いくつかの実施形態による、使い捨て部分の例示的概略図を示す。
【0021】
図9図9は、いくつかの実施形態による、使い捨て部分の断面空間図を示す。
【0022】
図10図10は、いくつかの実施形態による、使い捨て部分の基部の断面図を示す。
【0023】
図11図11は、いくつかの実施形態による、流体注入ポンプの概略図を示す。
【0024】
図12図12は、いくつかの実施形態による、再使用可能部分と使い捨て部分の接続後のポンプの断面空間図を示す。
【0025】
図13図13は、いくつかの実施形態による、作動モジュールの概略図を示す。
【0026】
図14図14は、いくつかの実施形態による、電子モジュールおよび作動モジュールの空間図を示す。
【0027】
図15図15A-Fは、いくつかの実施形態による、ポンプ機構の概略図を示す。
【0028】
図16図16A-Bは、いくつかの実施形態による、ポンプ機構の概略図を示す。
【0029】
図17図17A-Bは、いくつかの実施形態による、架台の上面図および断面図を示す。
【0030】
図18図18A-Bは、いくつかの実施形態による、カニューレ挿入前(A)および後(B)の架台の空間図を示す。
【0031】
図19図19A-Cは、いくつかの実施形態による、注入部位インターフェース(例えば、挿入器、架台、およびカニューレ)および挿入機構の概略図を示す。
【0032】
図20図20A-Dは、いくつかの実施形態による、注入部位インターフェース(例えば、挿入器、架台、およびカニューレ)および挿入機構の空間図を示す。
【0033】
図21-1】図21A-Fは、いくつかの実施形態による、動作のためのデバイス準備の上側図を図式的に示す。
図21-2】図21A-Fは、いくつかの実施形態による、動作のためのデバイス準備の上側図を図式的に示す。
【0034】
図22図22A-Dは、いくつかの実施形態による、プライミングプロセスの概略図を示す。
【0035】
図23図23A-Cは、いくつかの実施形態による、バッテリ交換およびリザーバ補充の方法を示す。
【0036】
図24図24A-Fは、いくつかの実施形態による、デバイスの持続使用時間の延長のための方法の概略図を示す。
【0037】
図25図25は、いくつかの実施形態による、能動弁システムの概略図を示す。
【0038】
図25A図25Aおよび26A-Bは、いくつかの実施形態による、能動弁システムの拡大概略図を示す。
図26図25Aおよび26A-Bは、いくつかの実施形態による、能動弁システムの拡大概略図を示す。
【0039】
図27図27A-Fは、いくつかの実施形態による、能動弁システムを採用するポンプ機構の概略図を示す。
【0040】
図28図28A-Bは、いくつかの実施形態による、能動弁システムの拡大図(B)を含む、断面図を示す。
【0041】
図29図29A-Cは、いくつかの実施形態による、図28の能動弁システムの断面図(AおよびB)および空間図(C)を示す。
【0042】
図30図30A-Bは、いくつかの実施形態による、能動弁システムの概略図を示す。
【0043】
図31図31は、いくつかの実施形態による、ポンプ電子モジュールおよび作動モジュールの概略図を示す。
【0044】
図32図32は、いくつかの実施形態による、デバイスの縦断面概略図を示す。
【0045】
図33図33A-Bは、いくつかの実施形態による、駆動ねじと投薬器プランジャの磁気的(A)および機械的(B)可逆的接続の概略図を示す。
【0046】
図34図34は、いくつかの実施形態による、プランジャ移動および流体分注の種々のフェーズの間のモータ動作モードの概略図を示す。
【0047】
図35図35A-Bは、いくつかの実施形態による、閉塞警告の受容に応じて、患者によって実施されるプロセスの概略図を示す。
【0048】
図36図36A-Bは、いくつかの実施形態による、リザーバセンサの端部の概略図を示す。
【0049】
図37図37は、いくつかの実施形態による、糖尿病管理システムのブロック図を示す。
【0050】
図38図38は、いくつかの実施形態による、インスリン管理システムのブロック図を示す。
【0051】
図39図39A-Dは、いくつかの実施形態による、ブリッジデバイスの実施例を示す。
【0052】
図40図40は、いくつかの実施形態による、サーバの概略図を示す。
【0053】
図41図41は、いくつかの実施形態による、ブリッジデバイスの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1を参照すると、いくつかの実施形態における、糖尿病管理システム100の概略図が、示される。本システムは、以下の構成要素、すなわち、インスリンポンプ1と、持続血糖モニタ(CGM)300と、血糖値モニタ(BGM)400と、コントローラ200と、スマートフォン500と、PC600と、クラウド700とのうちの少なくとも1つを含む。システム100の構成要素は、双方向通信(すなわち、ポンプ1-コントローラ200)または一方向通信(すなわち、ポンプ1-スマートフォン500)において無線で通信してもよい。通信プロトコルは、例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、または任意の他の専用RFプロトコルであり得る。ポンプコントローラ200は、ベーサルおよびボーラス用量およびプロファイルをコマンドし、アラートおよびアラームを受信するために、ポンプ1とのユーザのためのインターフェースを提供してもよい。CGM300とポンプ1との間の通信は、インスリン用量がCGM300の監視される血糖レベルに従って自動的に投与される、人工膵臓(閉ループシステム)機能性を提供してもよい。BGM400および/またはCGM300からポンプコントローラ200および/またはスマートフォン500に伝送される読取値は、ユーザに、インスリン投薬量を計算するための血糖読取値を提供する。ポンプ1、ポンプコントローラ200、CGM300、およびBGM400からのリアルタイムおよび記憶されたデータは、スマートフォン500に伝送され、提示または記憶されてもよい。スマートフォン500とクラウド700の双方向セルラー通信は、患者に、遠隔サーバに記憶される個人データをダウンロードするための能力を提供してもよい。クラウド700内のデータは、ダウンロードされ、処理され、PC600または遠隔スマートフォン800へおよびそこから伝送されてもよい。実施例:1)子供のBGM400を用いて測定された血糖読取値が、母親のスマートフォン800にリアルタイムで伝送される。2)医師が、患者の先月の記憶されたデータ(インスリン投与量および血糖読取値)をクラウド700からオフィスのPC600にダウンロードする。適宜、医師は、ベーサルプロファイル設定を調整し、メッセージを患者のスマートフォン500に送信する。
【0055】
図2A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、流体注入デバイス1(2a)(以降、「デバイス」)および注入部位インターフェース10(2b)の概略図が、示される。いくつかの実施形態では、デバイス1は、外部管類を伴わずにデバイス1と直接流体連通する、カニューレまたは針を介して、流体を患者の身体の中に注入してもよい。流体は、例えば、生物製剤、ホルモン、または化学療法薬等の薬物であってもよい。ホルモンは、インスリン、または、例えば、グルカゴンであってもよい。デバイス1は、所定のプログラムに従って、流体を送達するように構成されてもよい。デバイス1はまた、デバイス1が、システム100の構成要素-BGM、CGM、ポンプコントローラ、スマートフォン、または任意の他の指定される遠隔送受信機のうちの1つまたはそれを上回るものと無線通信する、システム100の構成要素であってもよい。図2aは、デバイス1を示す。デバイス1は、再使用可能部分(RP)2と、使い捨て部分(DP)3と、架台4と、カニューレ9とを備えてもよい。RP2およびDP3は、相互に可逆的に接続され、機能する流体注入ポンプ6を形成してもよい。DP3は、流出ポート7を備えてもよく、それを通して注入流体が、DP3から流出し、患者の身体の中に向かう。ポンプ6は、例えば、スナップ機構8によって、架台4に可逆的に接続されてもよい。架台の片側(例えば、底部側)は、例えば、接着剤を用いて、患者の身体に接続されてもよい。図2bは、注入部位インターフェース10を示す。注入部位インターフェース10は、挿入器5と、架台4と、カニューレ9とを備える。架台4は、患者の皮膚に面し、挿入器5の反対にある。注入部位インターフェース10が患者の皮膚に取り付けられると、架台4は、架台接着剤によって皮膚に接着する。挿入器5は、ボタン56を押すことによって、カニューレ9を患者の身体の中に自動的に挿入するために使用されてもよい。カニューレ挿入後、挿入器5は、廃棄され、架台4は、皮膚に接着されたまま残り、カニューレ9は、流出ポート7を横断し、患者の皮膚下の皮下組織内に常駐する。
【0056】
図3を参照すると、いくつかの実施形態における、デバイス1の空間図が、示される。デバイス1は、RP2およびDP3から成るポンプ6と、スナップ8を伴う架台4と、カニューレ9とを含む。DPは、充填ポート39を含む。
【0057】
図4A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、RP2およびDP3の空間図が、示される。RP2は、剛性シェル44と、2つの開口部、すなわち、卵形開口部30と、丸形開口部28とを含む。DP3は、リザーバ32と、投薬器33と、充填ポート39とを含む。
【0058】
図5A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、それぞれ、RP2とDP3を接続し、ポンプ6を形成する前および後の空間図が、示される。卵形リザーバ32および丸形投薬器33は、それぞれ、開口部30および28と整合される。
【0059】
図6を参照すると、いくつかの実施形態における、RP2の概略図が、示される。RP2は、シェル44と、隔壁20とを備える。隔壁20は、RP2を第1のコンパートメント21と、第2のコンパートメント22とに分離する。シェル44は、剛性であって、例えば、金属またはプラスチックから作製されてもよい。第1のコンパートメント21は、電子機器モジュール23と、作動モジュール24とを含有する。作動モジュール24は、アクチュエータ25(すなわち、モータおよび歯車)と、ロッド26(すなわち、駆動ねじ)と、ロッド結合手段27とを備えてもよい。第1のコンパートメント21は、円形または丸形断面形状を有する開口部28と、開口部29の円周の周囲に配置されるガスケット29とを備える。ガスケット29は、RP2とDP3が接続される度に、第1のコンパートメント21を液密方式でシールする。第2のコンパートメント22は、例えば、卵形断面等の非円形断面を有し得る、開口部30を有する。RP2とDP3が接続されると、コンパートメント22は、シールされなくてもよい。
【0060】
図7を参照すると、いくつかの実施形態における、RP2の断面空間図が、示される。RP2は、剛性シェル44と、RP2をシールされたコンパートメント21およびシールされない(「通気される」)コンパートメント22に分割(破線)する、隔壁2とを備える。シールされないコンパートメント22は、卵形形状、丸形形状、または4つの弧形状を有し得る、開口部30を有する。シールされるコンパートメント21は、丸形形状を有する、開口部28を含む。ガスケット(図示せず)は、開口部28の円周の周囲に配置される。コンパートメント21は、電子ユニット23と、モータ49と、歯車50と、ロッド26と、ロッド結合手段27とを含んでもよい。
【0061】
図8を参照すると、いくつかの実施形態における、DP3の一実施形態の概略図が、示される。DP3は、基部31と、注入流体を貯蔵するためのリザーバ32と、正確な方式で注入流体を患者に投与するための投薬器33と、流出ポート7とを備える。リザーバ32および投薬器33は、基部31に堅く接続されてもよい。第1の逆止弁34が、流体流が、リザーバ32から投薬器33のみに可能であって、反対方向には不可能であるように、リザーバ32と投薬器33との間の基部31内に配置されてもよい。第2の逆止弁35が、流体流が、投薬器33から流出ポート7のみに可能であって、反対方向には不可能であるように、投薬器33と流出ポート7との間の基部31内に配置されてもよい。リザーバ32は、充填ポート39と、リザーバ32の第1の開放端部37からリザーバ32の第2の閉鎖端部38に前進するように構成される、リザーバプランジャ36とを備えてもよい。プランジャ36はまた、第2のリザーバ端部38から第1のリザーバ端部37に前進してもよい。充填ポート39は、針を使用して貫通され、針後退に応じて、自己再シールされ得る、薄膜(すなわち、シリコーン膜)を備えてもよい。投薬器33は、投薬器33の第1の開放端部42から投薬器33の第2の端部43に前進するように構成される、投薬器プランジャ40を備えてもよい。投薬器プランジャ40はまた、第2の端部43から第1の端部42に前進されてもよい。投薬器プランジャ40は、プランジャ結合手段41と嵌合されてもよい。投薬器33の端間長は、リザーバ32の端間長より短くてもよい。より具体的には、投薬器33の長さは、リザーバ32の長さの約2分の1未満またはそれと等しくてもよい。投薬器33の直径は、8mm未満であってもよい。より具体的には、投薬器33の直径は、約5mm未満であってもよい。
【0062】
図9を参照すると、いくつかの実施形態における、DP3の断面空間図が、示される。DP3は、基部31と、流出ポート7と、リザーバ32と、投薬器33とを含む。リザーバ32は、プランジャ36と、充填ポート39とを含む。投薬器33は、投薬器プランジャ40を含む。プランジャ36および投薬器プランジャ40は、それぞれ、第1の(開放)端部37および42と第2の端部38および43との間で両方向に移動してもよい。
【0063】
図10を参照すると、いくつかの実施形態における、図8の平面A-Aにおいて得られたDP基部31の断面図が、示される。投薬器33の断面は、円形であって、それによって、RP2のガスケット29との液密シールを可能にしてもよい。リザーバ32の断面は、非円形、例えば、楕円形、長円、または卵形であって、それによって、ポンプ6のz寸法(厚さ)を薄く維持しながら、リザーバが好適な体積の注入流体を保持することを可能にしてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、ポンプ6は、10mm未満の厚さ、またはさらに8mm未満の厚さ、またはさらに6mm未満の厚さであってもよい。
【0064】
図11を参照すると、いくつかの実施形態における、ポンプ6の概略図が、示される。ポンプ6は、RP2とDP3を可逆的に接続することによって得られる。RP2およびDP3が、接続され、ポンプ6を形成する度に、第2のリザーバ(または「投薬器」)33は、RP2の第1のコンパートメント21内に受容され、第1のリザーバ32(または「リザーバ」)は、RP2の第2のコンパートメント22内に受容されてもよい。隔壁20は、2つのコンパートメント間の完全にシールされた分離を提供してもよい。RP2の開口部28に据え付けられ得る、ガスケット29は、液密シールを投薬器33の周囲に形成し、それによって、ポンプ6のコンパートメント21の液密シールを可能にしてもよい。水分および湿気は、したがって、電子機器モジュール23および作動モジュール24を含む、コンパートメント21内に据え付けられた全構成要素から遠ざけられ得る。コンパートメント22とDP3との間のインターフェース43は、液密シールに適応してもよい、またはそうではなくてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、半浸透性シールが、インターフェース43上に配置され、これは、粉塵がコンパートメント22に流入することを防止するが、空気がコンパートメントと外部環境との間で自由に連通することを可能にする。これは、コンパートメント22と周囲大気との間の圧力平衡を可能にし得る。別の実施形態では、圧力平衡は、シェル44内の小開口部70を用いて達成されてもよい。いくつかの実施形態では、コンパートメント22内のリザーバ32は、シェル44に触れない。したがって、シェル44は、リザーバ32に、外力による圧縮およびリザーバ32からの注入流体の後続の非意図的解放に対して保護を提供する。RP2とDP3が、接続され、ポンプ6を形成する度に、ロッド26および投薬器プランジャ40は、係合されてもよい。係合は、ロッド結合手段27と投薬器プランジャ結合手段41との間の可逆的接続を用いて達成されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、ロッド結合手段27は、ある極性を有する磁石を備えてもよく、プランジャ結合手段41は、反対極性を有してもよい。本開示のいくつかの実施形態では、結合手段27および41は、スナップ機構または任意の他の当該分野で公知の係合機構等の「オス型-メス型」係合機構であってもよい。いったん結合手段27と41が接続されると、ロッド26の線形移動が、投薬器プランジャ40に、対応する線形運動を行わせる。結合機構の詳細な説明は、図33に示される。
【0065】
図12を参照すると、いくつかの実施形態における、RP2とDP3の接続後のポンプ6の断面空間図が、示される。投薬器33およびリザーバ32は、それぞれ、RP2のシールされるコンパートメント21および通気されるコンパートメント22内に受容される。投薬器33およびリザーバ32は、剛性シェル44によって、外圧から保護される。隔壁20は、2つのコンパートメント間の完全にシールされた分離(破線)を提供する。コンパートメント21のシールは、ガスケット29を用いて達成される。シールされるコンパートメント21は、電子機器モジュール23と、モータ49と、歯車50と、ロッド26と、結合手段27とを含む。DP3とRP2の接続後、ロッド結合手段27およびプランジャ結合手段(図示せず)は、係合される。
【0066】
図13を参照すると、いくつかの実施形態における、作動モジュール24の概略図が、示される。作動モジュール24は、モータ49と、第1の歯車50と、回転可能ナット51(以降、「ナット」)と、ロッド26と、ロッド結合手段27とを備えてもよい。モータ49は、電気モータであってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、モータ49は、以下のタイプ、すなわち、DCモータ、ユニバーサルモータ、ACモータ、ステッパモータ、永久磁石モータ、ブラシDCモータ、ブラシレスDCモータ、スイッチトリラクタンスモータ、コアレスDCモータ、プリントアーマチュアまたはパンケーキDCモータ、摺動回転子を伴うACモータ、同期電気モータ、誘導モータ、二重給電モータ、一重給電モータ、およびトルクモータであってもよい。歯車50は、例えば、モータ49の回転出力をロッド26の線形運動に変換するように構成される、遊星歯車システムであってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、歯車50は、回転可能ナット51を備えてもよい。ナット51は、ねじ山付きであってもよく、ロッド26は、ナット51に対して逆ねじ山付きであってもよい。歯車50は、モータ49によって提供される回転出力をナット51の回転運動に変換してもよく、これは、次いで、ナットのねじ山によってロッドの逆ねじ山に伝送され、それによって、ロッドをロッドの軸の方向に前後に移動させる。
【0067】
図14を参照すると、いくつかの実施形態における、電子モジュール23および作動モジュール24の空間図が、示される。電子モジュールは、印刷回路基板(PCB)91と、バッテリ45とを含む。PCBは、ハードウェアおよびソフトウェア構成要素を備える。作動モジュールは、モータ49と、歯車50と、ナット51と、ロッド26と、ロッド結合手段27と、回転センサ81とを含む。
【0068】
図15を参照すると、いくつかの実施形態における、ポンプ6のポンプ機構の概略図が、示される。本構成は、リザーバ32内の2つの開口部と、投薬器33内の2つの開口部と、2つの逆止弁34および35とを備える。理解を容易にするために、注入流体と接触するポンプのそれらの構成要素のみが、描写される。図15aは、注入流体で充填される前のポンプ機構の初期状態を示す。リザーバプランジャ36が、第2のリザーバ端部38の近傍に据え付けられ、充填ポート39が、プランジャ36と端部38との間に配置される。投薬器プランジャ40が、第2の投薬器端部43の近傍に据え付けられる。投薬器プランジャ40は、開口部(図示せず)をシールし、それを通して流体連通が、第1の逆止弁34と投薬器33の内部との間に確立される。図15bは、リザーバ32が注入流体で充填された直後のポンプ機構の状態を示す。注入流体は、例えば、注射器を使用して、リザーバ32の中にポート39を通して注射される。注入流体は、逆止弁34と投薬器33の内部との間の流体連通を中断するプランジャ40を用いて、投薬器33に流入することを防止される。したがって、注入流体は、リザーバ32を充填し、プランジャ36をリザーバ32の第1の開口部37の方向に変位させる。充填は、例えば、プランジャ36が開口部37の近傍に据え付けられるストッパ(図示せず)に到達するとき、完結する。図15cは、投薬器プランジャ40が、第1の投薬器開口部42の方向に移動した後、第1の投薬器開口部42に最も近い位置に到達した直後のポンプ機構の状態を示す。(プランジャ40の移動は、示されていないロッド26によって生じる)。端部42に向かうプランジャ40の移動は、リザーバ32からの流体を投薬器33の中に逆止弁34を通して流動させ、それによって、投薬器33を充填させる。流出ポート7から投薬器33の中への流体流は、逆止弁35によって防止されることに留意されたい。図15bおよび15cに描写される状態間の遷移では、投薬器33に流入する流体の体積は、リザーバ32によって損失された流体の体積と実質的に等しい。したがって、リザーバプランジャ36は、リザーバ32の断面積によって除算される投薬器体積と等しい距離だけ端部38の方向に移動する。図15dは、投薬器プランジャ40が再び投薬器33の第2の端部43の近傍のその初期位置に到達した直後のポンプ機構の状態を示す。プランジャ40の移動は、投薬器33内に含有される注入流体を流出ポート7に向かって第2の逆止弁35を通して変位させる。流体は、逆止弁34によって、リザーバ32の中に逆流することを防止される。図15eは、投薬器プランジャ40が再び投薬器33の第1の端部42に最も近いその位置に到達した直後のポンプ機構の状態を示す。その位置への到達に応じて、投薬器は、その中にリザーバ32から逆止弁34を通して流動する注入流体によって補充される。投薬器と流出ポート7との間に常駐する流体は、逆止弁35を用いて、投薬器に再流入することを防止される。図8fは、投薬器プランジャ40がその2つの極限位置間において要求に応じた回数分循環され、リザーバ32内の注入流体の全てを流出ポート7を通して空にした直後のポンプの状態を示す。ポンプは、したがって、図15aに描写されるように、その初期位置に戻っているが、流出ポート7は、注入流体が完全に空ではなくてもよい。投薬器プランジャ40は、流体をリザーバから流出ポートを通して変位させるために、その極限位置のいずれかに到達する必要はないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、プランジャ40は、任意の量だけ変位されてもよい。プランジャ40は、所定の注入プロファイルを提供するために、例えば、マイクロプロセッサ上に記憶される所定のプログラムに従って変位されてもよい。
【0069】
図16A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、ポンプ機構概略図が、示される。ポンプ6のポンプ機構は、以下により詳細に議論される、サイズおよび正確度の両方の観点において有利である。
【0070】
サイズ:総ポンプ長は、リザーバ長と略同一であってもよい。これは、投薬器33とロッド26の組み合わせられた長さがリザーバ32の長さと略等しいためである。投薬器およびリザーバが全く同一である、従来の注射器ポンプでは、ポンプ長は、リザーバとプランジャロッドの組み合わせられた長さを上回るまたはそれと等しい必要がある。したがって、本開示のいくつかの実施形態では、ポンプの長さは、同等の従来の注射器ポンプの長さの2分の1未満またはそれと等しくてもよい。
【0071】
正確度:投薬量は、本開示のいくつかの実施形態では、同等の従来の注射器ポンプにおけるよりもはるかに正確であり得る。これは、投薬器33の断面積(aと示される)がリザーバ32の断面積Aより10~100倍小さくあり得るためである。したがって、従来の注射器ポンプでは、プランジャ変位誤差dは、体積変位誤差d×Aに変換される(従来の注射器ポンプの断面積がリザーバ32の断面積Aに類似すると仮定して。)。本開示によるいくつかの実施形態では、同一プランジャ変位誤差dは、体積変位誤差d×aに変換され、これは、従来の注射器ポンプにおけるより10~100分の1小さいであろう。
【0072】
図17A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、架台4の上面図17aおよび断面図17bの概略図が、示される。いくつかの実施形態では、架台4は、フレーム52と、底部側53(図17b)とを備える。本開示によるいくつかの実施形態では、フレーム52は、正方形、長方形、または若干湾曲される(図17b)、断面積を有してもよい。湾曲形状は、ポンプ6(図3)の断面湾曲形状を補完し、それによって、全体的構造の厚さをポンプ6の厚さを越えて増加させずに、ポンプが架台の中に嵌合することを可能にするように構成される。フレーム52は、剛性または可撓性であって、皮膚移動によって生じる歪みに適応してもよい。架台52の底部側53は、接着紙および保護ライナから作製され、使用前に除去されてもよい。いくつかの実施形態では、底部側53は、流出ポート7およびカニューレ9を受容するように構成される、開口部54を備えてもよい。開口部54は、患者が、出血または炎症に関してカニューレ9の近傍における皮膚を視覚的に検査することを可能にしてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、ポンプ6と架台4との間の可逆的接続は、スナップ機構8を使用して実装されてもよい。
【0073】
図18A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、カニューレ挿入前(18a)および後(18b)の架台4の空間図が、示される。いくつかの実施形態では、架台4は、フレーム52と、底部側(すなわち、接着剤)53と、流出ポート7と、スナップ機構8とを備える。挿入後、カニューレ9は、流出ポート7内に受容される。
【0074】
図19A-Cを参照すると、いくつかの実施形態における、注入部位インターフェース10の概略図が、示される。注入部位インターフェースは、カニューレ挿入器5と、架台4と、カニューレ9とを備える。図19aは、非展開状態における挿入器5を伴う、注入部位インターフェース10を示す。挿入器5は、カニューレ9と、ばね55と、ばね解放ボタン56とを備える。カニューレ9は、鋭的穿通部材57と、真皮外部材58とを備えてもよい。部材58は、その上部端部に配置される可撓性隔壁(すなわち、シリコーン)から成ってもよい。カニューレ9を患者の身体の中に展開するために、注入部位インターフェース10は、患者皮膚80に取り付けられ、架台4は、皮膚80に接着される。図19bおよび19cは、挿入プロセスを示す。ボタン56の押下に応じて、ばね55は、解放され、穿通部材57およびカニューレ9を皮膚80の中に放つ。続いて、穿通部材57は、後退され、カニューレ9を身体内に、部材58を皮膚の外部に維持する(図19c)。最後に、穿通部材57を含む、挿入器5は、廃棄され(図示せず)、架台4は、皮膚に接着されたままとなる。
【0075】
図20A-Dを参照すると、いくつかの実施形態における、注入部位インターフェース10の空間図が、示される。注入部位インターフェース10は、挿入器5と、カニューレ9と、架台4とを備える。いくつかの実施形態では、注入部位インターフェース10は、滅菌包装(図示せず)においてカニューレ9および架台4とともに事前に組み立てられる、使い捨てアセンブリである。包装からの除去および架台底部側53からの接着剤のライナ剥離後、注入部位インターフェースは、所望の場所において患者の皮膚に取り付けられる。ボタン56の押下に応じて、カニューレ9は、自動的に挿入され、続いて、穿通部材57は、後退される。図20aおよび図20b(断面)は、挿入器5によるカニューレ9の挿入前の注入部位インターフェース10を示す。図20cおよび20d(断面)は、部材58を架台フレーム52の上方に維持しながらのカニューレ9の挿入および穿通部材57の後退を示す。挿入後、架台4は、皮膚に取り付けられ、カニューレ9は、皮膚下の皮下組織内に常駐する。
【0076】
図21A-Fを参照すると、いくつかの実施形態における、動作のためのデバイス1の準備の概略上側図が、示される。最初に、ユーザは、DP3を滅菌パッケージ(図示せず)からその初期状態(図21a)において取り出す。ユーザは、次いで、針とともに構成される注射器(図示せず)を使用して、リザーバ32を不溶融性流体で充填ポート39を通して充填する。いったんリザーバが、ユーザによって要求される程度まで充填されると、注射器針は、充填ポート39から抜去され、その中に配置される隔壁は、自己シールする。その状況が、ここで図21bに示される。次のステップでは、RP2とDP3が、接続され、ポンプ6を形成し(図21c)、プライミング(空気パージ)が、行われる(図22に詳述される)。図21dは、操作ボタン56と、架台4とを伴う、挿入器5を備える、注入部位インターフェースを示す。カニューレ9挿入後、挿入器5は、架台4から除去され(図21e)、フレーム52は、接着剤53に接続され、カニューレ9は、流出ポート7内に常駐する。最後に(図21f)、ポンプ6は、架台4に接続され、デバイス1は、すぐに使える準備ができる。ポンプ6と架台4の接続は、ポンプ6とカニューレ9との間の流体連通を提供し、流体は、投薬器33から身体に送達されることができる。ポンプ6と架台4の接続は、可逆的(湾曲矢印)であって、したがって、患者は、その裁量に応じて、リザーバを補充する、またはRP(すなわち、バッテリ消耗状態にある)を交換することができる(図23に詳述される)。
【0077】
図22A-Dを参照すると、いくつかの実施形態における、プライミングプロセスの概略図が、示される。図22aは、外部注射器で充填中のリザーバ32を示す。患者は、DP3を保持し、注射器針と開口部39を整合する。注射器からリザーバへの流体移動の間、気泡が、形成され、リザーバ32内に無作為に拡散する。次に、患者は、RP2とDP3を接続し、ポンプ6を直立位置に保持する(図22b)。本位置では、気泡は、リザーバ32の上側に集まる。次に、患者は、ポンプ6を「プライミングモード」で動作させる(すなわち、遠隔コントローラを用いたコマンド)。プライミングモードでは、モータ(図示せず)の動作は、事前にプログラムされたシーケンスにおいて(または患者の裁量に応じて手動で)、ロッド26および投薬器プランジャ40を前後に自動的に駆動させる。次のプライミングステップは、図22cに示される。投薬器33は、流体および気泡をリザーバ32の上側部分(第2のリザーバ端部38)から投薬器33の上側部分の中に圧送する(投薬器プランジャ40は後方に移動する)。最後に、気泡を伴う流体は、投薬器33から流出ポート7の中に排出され、さらに、外部に発散させる(投薬器プランジャ40は前方に移動する)。プライミングプロセスは、気泡が見えなくなるまで、必要に応じて何回でも繰り返されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、いったんユーザが流出ポート7を通して定常流体流を視覚的に検査すると、ポンプは、プライミングシーケンスを終了するように命令されてもよい。RP3およびリザーバ32は、気泡を可視にするために、半透明プラスチックから作製されてもよい。投薬器33と流出ポート7との間に配置されるセンサもまた、気泡の有無を検出し(図31に詳述される)、気泡の不在が検出される度に、プライミング満了シーケンスを伝送してもよい。いったん満了シーケンスが終了すると、ポンプ6は、使用の準備ができる。
【0078】
図23A-Cを参照すると、いくつかの実施形態における、バッテリ交換およびリザーバ補充の方法が、示される。本発明のいくつかの実施形態によると、デバイスの持続使用時間は、デバイスの小サイズを維持しながら、患者の裁量において延長されてもよい。増加される患者快適性に加え、本構成は、1回限りの使用部品の廃棄がより少なくなるため、費用を節約することになる。耐久性(ページャ)またはパッチインスリンポンプを使用する、糖尿病患者は、通常、注入セットまたはポンプ全体を2~3日おきに交換する。主に、ポンプ使用の持続時間を限定する、2つのパラメータ、すなわち、リザーバの体積(インスリンユニットの量)と、バッテリ寿命時間とが存在する。ポンプ動作時間の延長は、大型リザーバと、大型バッテリとを要求し、その両方とも、ポンプ体積を拡大させる。デバイス1は、小型であって、リザーバが補充され得、バッテリが交換され得るため、何日にもわたって使用され得る。したがって、リザーバおよびバッテリ体積は、最小限であってもよい。患者は、リザーバを補充し、バッテリを交換する、または両方を同時に行うことを所望するかどうかを決定してもよい。例えば、現在のパッチポンプでは、リザーバ体積は、200Uであって、バッテリ寿命時間は、3日である。患者の総1日用量(TTD)が100ユニット(U)である場合、パッチポンプは、2日(リザーバ体積限界の終了)おきに交換されるべきである。患者のTTDが50Uである場合、パッチポンプは、交換される3日(バッテリ寿命限界の終了)おきに交換されるべきである。デバイス1では、例えば、リザーバ体積は、100Uであって、バッテリ寿命時間は、1日であって(現在のポンプより小さい体積)、患者は、所望する限り(例えば、1週間)、1日おきにリザーバを補充し、バッテリを交換する。
【0079】
図23aは、RP2(A)と、DP3とを備える、ポンプ6を示す。バッテリ45は、RP2内に常駐する。本実施例では、リザーバ32は、ほぼ空であって、補充されるべきである。一方、第2のRP2(B)のバッテリ45は、誘導充電器10によって充電されている。リザーバ32がほぼ空である(患者が「低リザーバ」アラートを受信する)とき、患者は、ポンプ6を架台から分断し、次いで、RP2(A)をDP3(図示せず)から分断する。図23bは、外部注射器を用いたDP3のリザーバ32の補充を示す。リザーバ32が充填された後、患者は、DP3と、充電されたバッテリ45を備える第2のRP2(B)を再接続する。ポンプ6は、別の使用サイクルのための準備ができる(図23c)。第1のRP2(A)のバッテリ45は、次いで、充電器101によって再充電され、次の使用サイクルのための準備ができ得る。
【0080】
図24A-Fを参照すると、いくつかの実施形態における、デバイスの持続使用時間を延長するための方法の概略図が、示される。本実施形態では、リザーバは、事前充填される(患者または製造業者によって)。空のリザーバは、事前充填されたリザーバと交換され、ポンプは、再び交換可能リザーバが空になるまで使用されてもよい。図24aは、RP2と、DP3とを備える、デバイス6を示す。リザーバ32は、DP3内に可逆的に配置される。本実施例では、リザーバ32および投薬器33は、空であって、患者は、「リザーバの終了」アラートを受信する。患者は、ポンプ6を架台(図示せず)から分断し、RP2をDP3(図示せず)から分断する。図24bは、空のリザーバ32を備える、DP3を示す。図24cは、着脱可能リザーバの除去後のDP3を示す。図24dは、いくつかの事前充填されたリザーバ32を示す。これらのリザーバは、患者によって前もって充填されてもよく、冷蔵庫に貯蔵されることができる。代替として、リザーバは、製造業者によって事前充填されたカートリッジ(バイアル)として充填されてもよい。リザーバは、ポリマー(プラスチック)またはガラスから作製されてもよい。図24eは、DP3内に再び組み立てられた事前充填されたリザーバ32を伴う、DP3を示す。最終ステップ(図24f)では、患者は、DP3(充填されたリザーバを伴う)とRP2(バッテリ45が再充電されている)を接続し、ポンプ6は、別の使用サイクルのための準備ができる。
【0081】
図25を参照すると、いくつかの実施形態における、能動弁システム61の概略図が、示される。本実施形態では、投薬器33は、浮動式であって(以降、「浮動式投薬器」33)、投薬器プランジャ40と浮動式投薬器33との間の摩擦力に起因して、前後に移動されてもよい。RP2は、DP3と接続され、ロッド26が、結合手段27および41によって投薬器プランジャ40と結合される。投薬器33は、RP2内に常駐し、ガスケット29が、コンパートメント22のシールを提供する。投薬器プランジャ40は、ロッド26の前後の線形移動に従って前後に移動する。投薬器33は、ガスケット29に対して前後に線形に移動してもよい(二重矢印)。DP3は、基部31と、リザーバ32と、リザーバプランジャ36と、投薬器33と、能動弁システム61と、導管66および67と、流出ポート7とを備える。投薬器33は、プランジャ40と、プランジャ結合手段41と、投薬器33の遠位端に配置され、投薬器からの流体の流出ポートを提供する、中空針である、摺動針ポート59(以降、「摺動針」)とを備える。能動弁システム61は、基部31に堅く接続される。能動弁システム61は、第1の導管66と、第2の導管67と、二重チャンバ68とを備える。二重チャンバ68は、第1の隔壁64と、第1のチャンバ62と、第2の隔壁65と、第2のチャンバ63とを備える。導管66は、リザーバ32と第1のチャンバ62との間の流体連通を確立する。第2の導管67は、第2のチャンバ63と流出ポート7との間の流体連通を確立する。第1の隔壁64および第2の隔壁65は両方とも、摺動針59によって貫通されると、流体漏出を防止するように構成される。第1の隔壁64および第2の隔壁65は両方とも、隔壁貫通部位からの針抜去に応じて、自己シールする。第1の隔壁64および第2の隔壁65はそれぞれ、例えば、シリコーン等のプラスチックから作製されてもよい。
【0082】
図25a(1-2)は、図25の点線円形に描写される例示的実施形態の拡大概略図を示す。DP3は、基部31および円筒形延在部31’と、投薬器33と、投薬器プランジャ40と、摺動針59とを含む。RP2は、ガスケット29を含む。投薬器33は、シリンダ31’内で自由に移動する(矢印の方向)。RP2がDP3と接続されると、シリンダ31’は、ガスケット29を横断し、シリンダ31’とガスケット29との間の緊密な接合部は、RP2のシールをシールされるコンパートメント21に提供する。プランジャ40が前後に移動すると、投薬器33は、投薬器33と投薬器プランジャ40との間の摩擦が投薬器33とシリンダ31’との間の摩擦よりはるかに高いため、移動方向に自由に追従する。図25b(2)は、図25a(1)の平面X-Xの断面図を示す。ガスケット29は、シリンダ31’を緊密に包囲し、投薬器33は、シリンダ31’内で自由に前後に移動してもよい。
【0083】
図26A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、能動弁システム61の拡大概略図が、示される。能動弁システム61は、第1の隔壁64と、第1のチャンバ62と、第2の隔壁65と、第2のチャンバ63と、導管66および67と、流出ポート7とを備える、二重チャンバ68を含む。浮動式投薬器33は、ストッパ86(RPに堅く接続される)とストッパ85(DPに堅く接続される)との間で前後に線形に移動してもよい(矢印)。浮動式投薬器33は、摺動針59に堅く接続される。図26aは、ロッド26および投薬器プランジャ40の後方運動の間の能動弁システムを示す(矢印によって示されるように左に向かって)。浮動式投薬器33と投薬器プランジャ40との間の摩擦力に起因して、浮動式投薬器33は、ストッパ85における最大前方位置(点線)からストッパ86における最大後方位置までガスケット29に対して後方(左)に移動する。浮動式投薬器33の後方運動の間、摺動針59は、後方に移動し、摺動針591の先端は、第2のチャンバ63(破線針)から第1のチャンバ62に移動する。本フェーズの間、プランジャ40および浮動式投薬器は、一時的に固定され、ともに移動する(例えば、浮動式投薬器33とプランジャ40との間の相対的運動は殆どまたは全くない)。浮動式投薬器33がストッパ86に触れると、その時点において、浮動式投薬器33とガスケット29との間のさらなる相対的運動は存在せず、プランジャ40の持続後方運動は、流体をリザーバ32(図示せず)から導管66を通して第1のチャンバ62の中に吸引し、浮動式投薬器33は、充填される。図26bは、ロッド26および投薬器プランジャ40の前方運動の間の能動弁システムを示す(矢印によって示されるように右に向かって)。浮動式投薬器33は、ストッパ86(点線)における最大後方位置からストッパ85における最大前方位置にガスケット29に対して前方(右)に移動する。浮動式投薬器33の前方運動の間、摺動針59は、前方に移動し、摺動針591の先端は、第1のチャンバ62から第2のチャンバ63に移動する。本フェーズの間、プランジャ40および浮動式投薬器33は、相互に一時的に固定され、ともに移動する(例えば、浮動式投薬器33とプランジャ40との間に相対的運動が殆どまたは全くない)。浮動式投薬器33がストッパ85に触れると、浮動式投薬器33とガスケット29との間のさらなる相対的運動は、存在しない。その時点で、プランジャ40の持続前方運動は、流体を投薬器33から導管67を通して流出ポート7の中に押動させる。
【0084】
図27A-Fを参照すると、いくつかの実施形態における、能動弁システムを採用するポンプ機構の概略図が、示される。理解を容易にするために、注入流体と接触するポンプ機構のそれらの構成要素のみが、描写される。図27aは、リザーバ32が注入流体で充填される前のポンプ機構の初期状態を示す。リザーバプランジャ36が、第2のリザーバ端部38の近傍に据え付けられ、充填ポート39が、プランジャ36と端部38との間に配置される。投薬器プランジャ40が、第2の投薬器端部43の近傍に据え付けられる。浮動式投薬器33の第2の端部は、ストッパ85と物理的に接触する。摺動針59の先端は、第2のチャンバ63内に据え付けられる。図27bは、リザーバ32が注入流体で充填された直後のポンプ機構の状態を示す。注入流体は、例えば、注射器を使用して、リザーバ32の中に充填ポート39を通して注射される。注入流体は、リザーバ32を充填し、プランジャ36をリザーバ32の第1の開口部37の方向に変位させる。流体はまた、第1のチャンバ62を第1の導管66を通して充填してもよい。流体は、隔壁65によって、第1のチャンバ62から第2のチャンバ63に(かつそれを越えて)流動することを防止される。充填は、例えば、プランジャ36が開口部37の近傍に据え付けられるストッパ(図示せず)に到達すると完結する。図27cは、モータ(図示せず)が動作され、ロッド26が後方方向(矢印によって示されるように左)に線形に移動するときのポンプ機構の状態を示す。本フェーズの間、浮動式投薬器33は、浮動式投薬器33とプランジャ40との間の相対的運動を殆どまたは全く伴わずに、後方(左)に移動する。本フェーズの終了時、投薬器42の第1の端部は、ストッパ86と物理的に接触し、摺動針先端は、第1のチャンバ62内に据え付けられる。図27dは、ロッド26およびプランジャ40が後方(矢印によって示されるように左)に移動し、第1のチャンバ62および投薬器33が流体で充填されているときのポンプ機構の状態を示す。本フェーズの間、浮動式投薬器33は、移動せず、プランジャ40と投薬器33との間に相対的運動が存在する。図27eは、モータ(図示せず)回転が逆転され、ロッド26が前方(矢印によって示されるように右)に線形に移動するときのポンプ機構の状態を示す。本フェーズの間、浮動式投薬器33は、前方(右)に移動し、浮動式投薬器33とプランジャ40との間に相対的運動を殆どまたは全く伴わない。本フェーズの終了時、投薬器43の第2の端部は、ストッパ85と物理的に接触し、摺動針先端は、第2のチャンバ63内に据え付けられる。図27fは、ロッド26およびプランジャ40が前方(矢印によって示されるように右に)移動しており、流体が、第2のチャンバ63および導管67を通して流出ポート7の中に送達されるときのポンプ機構の状態を示す。本フェーズの間、浮動式投薬器33は、移動せず、プランジャ40と浮動式投薬器33との間に相対的運動が存在する。
【0085】
図28A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、能動弁システムの断面図が、示される。本構成では、二重チャンバ68が、浮動式投薬器33と並んで位置付けられ、摺動針59は、湾曲される。二重チャンバ68は、基部31に堅く接続され、第1のチャンバ62と、第2のチャンバ63とを備える。導管66は、リザーバ32および第1のチャンバ62と油圧式に接続される。導管67は、第2のチャンバ63および流出ポート7と油圧式に接続される。浮動式チャンバ33は、基部31およびガスケット29に対して前後(二重矢印によって示されるように上下)に移動することができる。摺動針59は、湾曲され、浮動式投薬器33および第2のチャンバ63と油圧式に接続される。プランジャ40の前後の線形移動(矢印の方向)に応じて、浮動式投薬器33および摺動針59は、プランジャ40と同一方向に移動している。故に、摺動針先端は、浮動式投薬器33と同一方向に前後に移動し、第1のチャンバ62または第2のチャンバ63内に変換可能に常駐する。
【0086】
図29A-Cを参照すると、いくつかの実施形態における、図28の能動弁システムの断面(29a-b)および空間(29c)図が、示される。二重チャンバ68は、基部31に堅く接続され、第1のチャンバ62と、第2のチャンバ63とを備える。導管66は、リザーバ32および第1のチャンバ62と油圧式に接続される。導管67は、第2のチャンバ63および流出ポート(図示せず)と油圧式に接続される。図29aおよび図29bは、摺動針先端591の2つの随意の位置を示す。図29aでは、先端591は、第1のチャンバ62内に常駐し、図29bでは、先端591は、第2のチャンバ63内に常駐する。図29cは、基部31およびガスケット29に対して相対的運動において線形に移動する(二重矢印の方向)、浮動式投薬器33を示す。故に、摺動針59は、二重チャンバ68に対して相対的運動において線形に移動する。
【0087】
図30A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、能動弁システムのいくつかの実施形態の概略図が、示される。本構成では、浮動式投薬器33は、2つの開口部74および76を有する(図28の構成に示される1つの開口部と異なる)。DP3は、基部31と、リザーバ32と、浮動式投薬器33と、シリンダ79と、導管66および67と、流出ポート7とを備える。浮動式投薬器33は、2つの開口部74および76を含み、シリンダ79は、2つの開口部77および78を含む。浮動式投薬器33は、プランジャ40およびロッド26の移動の方向に従って、シリンダ79内で線形(矢印の方向に前後)に移動してもよい(プランジャ40と投薬器33との間の摩擦力に起因して)。ポンプ機構の概念は、図15に類似し、プランジャ40の後方運動は、流体をリザーバ32から圧送し、投薬器33を充填し、プランジャ40の前方運動は、流体を投薬器33から流出ポート7に分注する。図30aは、投薬器33充填のプロセスを示す。最初に、浮動式投薬器33の後方移動(矢印によって示されるように左に)は、開口部76と開口部77を整合させる(開口部74は閉鎖される)。投薬器端部42がストッパ86に触れると、プランジャ40のさらなる後方移動は、流体をリザーバ32から投薬器33の中に圧送する。図30bは、投薬器33からの流体分注のプロセスを示す。最初に、浮動式投薬器33の前方移動(矢印によって示されるように右に)は、開口部74と開口部78を整合させる(開口部74は閉鎖される)。投薬器33がシリンダ79に触れると、プランジャ40のさらなる前方移動は、流体を投薬器33から流出ポート7の中に分注する。続いて、投薬器33が空になると、プランジャ40は、後方に移動し、投薬器充填の別のサイクルが開始される。
【0088】
図31を参照すると、いくつかの実施形態における、ポンプ6の電子モジュール23および作動モジュール24の概略図が、示される。ポンプ6は、RP2と、DP3とを備える。RP2は、シェル44と、RP2をシールされるコンパートメント21および通気されるコンパートメント22の2つの別個のコンパートメントに分割する、隔壁20とを備える。隔壁20およびシェル44は、部分的または全体的に透明であってもよい。いくつかの実施形態では、隔壁20およびDPに面したシェル壁44’は、透明窓を含み、シールされるコンパートメント21とリザーバ32との間およびシールされるコンパートメント21とDP3との間に見通し線を提供する。DP3は、リザーバ32と、リザーバプランジャ36と、投薬器33と、投薬器プランジャ40と、導管67と、流出ポート7とを備える(DP3の他の構成要素は、示されない)。DP3とRP2が接続される(ポンプ6を形成する)と、リザーバ32は、通気されるコンパートメント22内に常駐し、投薬器33は、シールされるコンパートメント21内に常駐する。電子モジュール23(点線)は、電源(バッテリ)45と、プロセッサ48と、送受信機46と、ブザー99と、センサ、すなわち、加速センサ(加速度計)47と、低バッテリセンサ92と、気泡センサ95と、回転センサ81と、閉塞センサ97と、低リザーバセンサ98と、投薬器プランジャ位置センサ93および94とを備える。作動モジュール24は、モータ49と、歯車50と、ロッド(駆動ねじ)26とを備える。電源45は、1回限りの使用バッテリまたは再充電可能バッテリであってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、電源45は、再充電可能であって、再充電は、非接触方式で実装されてもよい。例えば、電源45は、誘導機構を使用して再充電されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、電源45は、再充電可能であって、再充電は、RP2のシェル44を横断する電気接点を提供することによって実装されてもよい。電源45は、電力を電子機器モジュール23および作動モジュール24の構成要素のいずれかに提供してもよい。送信機/受容機46は、例えば、無線送信機/受容機であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、送信機/受容機46は、Bluetooth(登録商標)無線であってもよく、より具体的には、送信機/受容機46は、低エネルギーBluetooth(登録商標)(BLE)無線であってもよい。加速度計47は、全3つの物理的軸(x、y、およびz)上においてポンプ6に印加される加速を測定するように構成される、センサであってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、加速度計47は、重力加速を測定してもよい一方、本開示による他の実施形態では、加速度計47は、重力を測定しなくてもよい。本開示によるいくつかの実施形態では、加速度計47は、3つの物理的軸のそれぞれの周囲におけるポンプ6の回転率を測定してもよい。加速度計47は、プロセッサ48に接続され、これは、加速データを処理し、患者のエネルギー消費量(カロリー消費)を計算することができる。エネルギー消費量データは、患者のインスリンベーサル送達率、1日の総活動関連カロリー消費の計算、およびボーラス計算機を用いた食事ボーラス送達の計算を調整する際の主要なパラメータである。加速度計47は、身体の動きを持続的に監視してもよく、夜間の低血糖症の検出のための第1のインジケータとして使用されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、加速度計47は、ポンプ6との患者インターフェースとして使用されることができる。例えば、マイクロプロセッサ48への命令は、ポンプ6をタップし、加速度計47によって検出され、続いて、マイクロプロセッサによって処理される、ある命令に対応するあるタップシーケンスを有することによって提供されてもよい。例えば、注入流体が糖尿病患者における血糖制御を提供する際に意図されるインスリンである、いくつかの実施形態では、あるタップは、食事に先立った種々のサイズのインスリンボーラスに対応してもよい。例えば、各タップが、1ユニットのインスリンに事前にプログラムされる場合、6ユニットの投与は、6回のタップを要求する。マイクロプロセッサ48は、1つまたはそれを上回る集積回路上のコンピュータの中央処理ユニットの全機能を組み込む、チップであってもよい。マイクロプロセッサ48は、デジタルデータを送信機/受容機46および加速度計47から受け取ってもよい。マイクロプロセッサ48は、そのメモリ内に記憶される命令に従って入力を処理し、結果を出力として提供してもよい。したがって、マイクロプロセッサ48へおよびそこからの入力および出力は、送信機/受容機46、加速度計47、ブザー99、およびセンサへおよびそこからであってもよい。送信機/受容機信号は、Bluetooth(登録商標)または低エネルギーBluetooth(登録商標)等のRF無線通信プロトコルを使用して、遠隔コントローラ、スマートフォン、およびパーソナルコンピュータから発信されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、送信機/受容機46において受信される信号は、ポンプ6の外部にあり得る、血糖値メータ、持続血糖モニタ、または任意の生理学的センサから発信されてもよい。センサ内部からポンプ6に発信される信号は、直接、マイクロプロセッサ48内で受信されてもよい。マイクロプロセッサ48からの出力は、作動モジュール24に向けられ、ロッド26を線形に前進または後退させるように指令される、信号であってもよい。マイクロプロセッサ48からの出力はまた、送信機/受容機46によって、遠隔コントローラ、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、およびサーバ等の外部デバイスに伝送されてもよい。マイクロプロセッサ48は、そのメモリ内に、投薬器33に注入流体を所定の方式で送達させるように指令される、コンピュータプログラムを記憶してもよい。本開示のいくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ48は、そのメモリ内に、閉ループ制御アルゴリズムを実装するコンピュータプログラムを記憶してもよい。マイクロプロセッサ48は、指定される場所において印刷回路基板(PCB)91上に埋設される種々のセンサから入力を受信し、処理してもよい。センサから受信され、プロセッサによって処理されるデータは、送受信機46を通して任意の遠隔コントローラ/モニタ(コントローラ200、スマートフォン500、PC600等)に無線で伝送されてもよく、アラートおよび/またはアラームとして提示されてもよい。低バッテリセンサ92は、患者に、バッテリの寿命が終了する前にRP2を交換するようにアラートする。アラートの受信に応じて、患者は、図23に示されるように、ポンプ6を架台5から分断し、RP2とDP3を分断し、DP3と完全に充電されたRP2を再接続すべきである。回転センサ81は、当技術分野において公知の任意の手段、例えば、発光ダイオード(LED)とフォトダイオードとの間を回転する2つまたはそれを上回る羽根によって、モータ回転をカウントする。回転センサ81データ(回転のカウント数)は、マイクロプロセッサ48によって査定され、プログラムされた回転とリアルタイム回転カウントとの間に不一致(すなわち、紛失パルス)が存在する場合、患者は、アラームまたはアラートを受信する(任意のユーザインターフェース上に提示される)。プロセッサコマンドと実際のモータ回転との間の不一致(紛失パルス)は、止まって動かないモータ(すなわち、ヒンジまたは歯車の破損)またはモータ回転に対する高抵抗(すなわち、流体路の閉塞)の結果であり得る。閉塞センサ97は、モータ49と歯車50との間および歯車50とロッド26(駆動ねじ)との間のトルクを検出する。歯車またはモータにおける増加されたトルクは、モータまたは歯車故障または流体路内の閉塞に起因するモータ動作への増加した抵抗によって生じ得る。モータ/歯車故障と流体路閉塞との間の区別は、図34に示されるように、プロセッサがロッド26の後方運動をコマンドする(モータの回転方向を逆転させる(すなわち、時計回りから反時計回りに)ことによってもたらされ得る。トルクが、歯車またはモータ故障(すなわち、ヒンジ破損)に起因して増加される場合、トルクは、モータの回転方向を逆転する際も高いままである。トルクが、閉塞(高抵抗)に起因して増加される場合、トルクは、モータの回転方向を逆転する際、減少される。閉塞センサ97データは、プロセッサ48によって査定され、任意のユーザインターフェースに伝送され、閉塞アラーム(警告)として提示される。閉塞警告を受信する際のユーザ動作は、図35に示される)。プランジャ位置センサ93、94、および98は、LEDと、フォトダイオードとを備える。動作の原理はさらに、図36に詳述される。リザーバセンサ98の端部は、リザーバ32内の体積が小さく、リザーバ32が補充されるべきであるときのリザーバプランジャ36位置を検出する(図23に示されるように)。いくつかの実施形態では、付加的プランジャ位置検出器が、提供され、リザーバ内の体積が所定の閾値に到達すると、患者にアラートしてもよい(すなわち、リザーバが補充されるべきときの20Uまで、インスリン体積を100U、90U、80Uと減少させる)。一実施形態では、隔壁20(RP2のシールされる21および通気される22コンパートメントを分割する)内の窓(図示せず)が、リザーバセンサ98の端部とリザーバ32との間の見通し線を提供する。プランジャ36が体積位置の端部に到達すると、窓と整合され、窓を通した光透過を不能にする。センサ93および94は、投薬器33内におけるプランジャ40移動の開始および終了時の投薬器プランジャ40位置を検出する。センサ93および94の動作モードの詳細な説明はさらに、図36に説明される。センサ93および94は、プロセッサ48に、プランジャ40の場所を提供し、故に、図34に詳細に説明されるように、モータ49の回転方向およびロッド26の前後運動を制御する。気泡センサ95は、導管67内で流出ポート7に向かって進行する気泡を検出する。気泡センサ95は、圧電超音波変換器とともに動作されてもよい。伝搬時間の測定は、流動方向およびその逆方向における超音波パルスの交互伝送および受信に基づく。センサは、管壁を通る液体中の空気およびガス気泡の非接触検出を行い、したがって、持続品質監視を可能にする。2つの圧電超音波変換器が、送信機および受容機として作用する。別の実施形態では、気泡センサ95は、光学センサであって、透明導管67を通る光透過を検出する。本構成では、センサ95は、DP3に面したRPシェル44’の側における窓(図示せず)に面している。
【0089】
図32を参照すると、いくつかの実施形態における、デバイス1の縦断面が、示される。ポンプ6は、RP2と、DP3とから成る。ポンプ6は、患者の皮膚80に接着する、架台4に接続される。DP3は、基部31と、流出ポート7と、導管67と、接続針88とを含む。隔壁58’を含む、部材58が、開口部54を通して架台4を横断する、カニューレ9に接続される。接続針88は、隔壁58’を穿刺し、部材58内に常駐し、導管67とカニューレ9との間の流体連通を提供する。ポンプ6は、図17に示されるように、スナップ機構8を用いて架台4に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、架台4は、磁石111、112を用いてポンプに接続される。磁石111および112は、RP2または架台4内に常駐することができ、強磁性部材が、相互交換可能に他側上に位置してもよい。強磁性部材は、RP2シェル44であってもよい。RP2内の磁石は、永久磁石または電磁石であってもよい。
【0090】
図33A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、ロッド26と投薬器プランジャ40の磁気的(33a)および機械的(33b)可逆的接続の概略図が、示される。RP2とDP3の接続の間、例えば、補充後、ロッド26およびプランジャ40は、ロッド26の前後の線形運動が図26に詳述されるようにプランジャ40および投薬器33を移動させるように係合されるべきである。図33aは、ロッド結合手段27とプランジャ結合手段41との間の磁気的接続の概略図を示す。磁石は、両結合手段内に常駐してもよく、対側強磁性部材が、反対結合手段内に常駐してもよい。図33bは、機械的接続、本実施例では、ボールおよびソケット機構の概略図を示す。ロッド結合手段27は、プランジャ結合手段41と可逆的に係合される。機械的および磁気的結合手段の組み合わせもまた、可能性として考えられる。
【0091】
図34を参照すると、いくつかの実施形態における、プランジャ移動および流体分注の種々のフェーズの間のモータ49動作モード(1-6)の概略図が、示される。プロセッサ48のコマンドに応じて(1)、モータ49は、時計回り方向に回転し、歯車(図示せず)を介して、プランジャ40の前方移動(矢印の方向)を生じさせる(2)。プランジャ40が「投薬器終了点」40’に到達すると(プランジャ位置および/または回転センサ(図示せず)によって検出される、またはアルゴリズムによって計算される)、プロセッサ48は、信号を受信し(3)、モータ49に、回転方向を逆転(反時計回り)するようにコマンドする(4)。モータ49の反時計回り方向回転は、プランジャ40を後方方向(矢印)に移動させる(5)。プランジャ40が初期点40’に到達すると、プロセッサ48は、コマンドを受信し、回転方向を逆転させ(6)、動作サイクルは、再開する。
【0092】
図35A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、閉塞警告の受信に応じて患者によって実施されるプロセスの概略図が、示される。流体路内の閉塞は、ポンプ6内で発生し得る(すなわち、図25に示される導管66および67内の閉塞)、またはカニューレ9の閉塞(例えば、カニューレねじれまたはインスリン結晶化の場合)が発生し得る。カニューレ9閉塞は、カニューレ9、架台4、および部材58の交換を要求する。ポンプ内の導管の閉塞は、DP3の交換を要求する。患者が閉塞警告をコントローラ200上で受信すると(図35a)、ポンプ6は、架台4および部材58から分断されるべきである(図35b)。ポンプ6が動作され(すなわち、小ボーラス投与)、ポンプ内に閉塞が存在しないと、流体の滴下が、接続針88から出現するのが認められるはずであって、閉塞警告は、消失するはずである。この場合、閉塞は、カニューレ9内にあって、故に、架台4、部材58、およびカニューレ9が、交換されるべきである。滴下がポンプ動作の間に認められない場合、閉塞警告は、そのままであって、閉塞は、ポンプ内にあって、DP3が、交換されるべきである。
【0093】
図36A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、リザーバセンサ98の端部の概略図が、示される。センサ98は、リザーバ32内のプランジャ36位置を検出する。隔壁20は、RP2を通気されるコンパートメント22とシールされるコンパートメント21とに分割する。隔壁20は、通気されるコンパートメントとシールされるコンパートメントとの間の見通し線を提供する、透明窓20’を含む。リザーバ32は、通気されるコンパートメント22内に常駐し、センサ98は、シールされるコンパートメント21内に常駐する。一実施形態では、リザーバセンサ98の端部は、LED121と、フォトダイオード122とを含む。ポンプ動作の間、リザーバ32体積は、持続的に減少し、プランジャ36は、受動的に前方に移動する。図36aは、プランジャ36が窓20’と整合されないときの状況を示す。本条件下では、LED121から放出される光は、矢印によって示されるように透明窓20’を横断する。図26bは、リザーバ交換が示されるときのプランジャ36の位置(製造業者または患者によって事前にプログラムされる、例えば、残りの体積が10Uのインスリンであるとき)を示す。プランジャ36が窓20’と整合されると、LED121から放出される光は、反射され、フォトダイオード122によって検出される(矢印)。故に、センサからの信号は、プロセッサに進み、コントローラに伝送され、リザーバ終了のアラートとして患者に提示される。いくつかの実施形態では、センサ98は、送信機および受容機として作用する、圧電超音波変換器から成ってもよい。投薬器プランジャ40の位置は、前述の光または音響検出手段を使用して、図31のセンサ93および94によって検出されてもよい。
【0094】
図37を参照すると、いくつかの実施形態における、糖尿病管理システム100のブロック図が、示される。システム100は、再使用可能部分(RP)2と、使い捨て部分(DP)3と(接続されると、ポンプ6を形成する)を備える、注入ポンプ6と、充電器101と、コントローラ200と、スマートフォン500と、BGM400と、CGM300とを含む。BGM400およびCGM300は、独立型デバイスとして機能してもよい。CGM300は、較正のために、血糖値読取値を直接BGM400から受信してもよい。コントローラ200は、任意の専用または公共RF通信プロトコルにおいてRP2と通信する、任意の電子デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ200は、遠隔サーバ(クラウド通信)およびRP2と通信する、任意の電子デバイスである。本構成では、ポンプ動作および個人データソフトウェアは、遠隔サーバからダウンロードされ、RP2のコントローラ200となる、任意の電子デバイス内に記憶されてもよい。スマートフォン500は、任意の専用または公共RFプロトコルにおいてコントローラと通信し、セルラー通信能力を有する、任意の電子デバイスであってもよい。RP2は、電子モジュール23と、作動モジュール24とを備える。電子モジュール23は、プロセッサ48と、送受信機46と、バッテリ45と、加速度計47と、リザーバおよび投薬器センサ93、94、98と、回転センサ81と、ブザーおよび気泡センサ(図示せず)と、人工膵臓(AP)アルゴリズム120(点線に示されるように、プロセッサ48内に常駐する)とを含む。バッテリ45は、充電器101を使用して、誘導によって再充電される。コントローラ200は、プロセッサ(図示せず)と、ユーザインターフェース130と、送受信機140と、ボーラス計算機150とを含む。コントローラ200は、マイクロホンと、スピーカと、カメラ(図示せず)とを含んでもよい。スマートフォン500は、ユーザインターフェース160と、送受信機170とを含む。いくつかの実施形態では、APアルゴリズム120は、コントローラ200内に常駐してもよい、ボーラス計算機は、RP2内に常駐してもよい、または両方とも、コントローラ200またはRP2内に常駐してもよい。ここで、RP2を参照する。プロセッサ48は、CPUと、メモリと、オペレーションソフトウェアと、APアルゴリズムとを備える。プロセッサ48は、入力を加速度計47、センサ93、94、97、98、81、CGM300、BGM400、およびコントローラ200から受信する。コントローラ、CGM、およびBGMからプロセッサ48への入力は、送受信機46を介して受信される。プロセッサ48出力は、作動モジュール24へのコマンドおよび送受信機46を介したコントローラ200へのアラート、アラーム、およびログファイルである。ここで、コントローラ200を参照する。コントローラ送受信機140は、任意のRF通信プロトコルを使用して、RP2およびCGM300との双方向通信と、BGM400(入力)およびスマートフォン500(出力)との一方向通信を有する。ユーザインターフェース130は、タッチスクリーン、ボタン、マイクロホン、またはカメラであってもよい。患者のコマンド(すなわち、インスリンボーラス、ベーサルプロファイル変更等)は、ユーザインターフェース130によって受信され、送受信機140を介してRP2に伝送されてもよい。患者のコマンドは、スマートフォン500と、さらに、患者裁量に応じて、遠隔視認者とに伝送されてもよい(すなわち、インスリンを投与する子供およびその両親が、データをオンラインで両親のスマートフォン上で受信する)。コントローラ200は、持続血糖レベル、アラート、アラーム、およびログファイル等のCGM300からのオンラインおよび記憶されたデータを受信および提示してもよい。CGMからのデータは、ボーラス計算機150によって使用されてもよい。コントローラ200は、入力、例えば、CGM較正のためにBGM400から受信された血糖値レベルをCGM300に伝送してもよい。コントローラ200は血糖値レベル、アラート、アラーム、およびログファイル等のBGM400からのオンラインおよび記憶されたデータを受信および提示してもよい。BGM400からのデータは、ボーラス計算機150によって使用されてもよい。ボーラス計算機150は、ソフトウェアであって、食事の前に患者にインスリンボーラス用量推奨を提供する。ボーラス計算機ソフトウェアは、コントローラプロセッサ(図示せず)内に常駐する。ボーラス計算機のための入力は、以下のデータポイント、すなわち、食事の炭水化物摂取量およびグリセミック指数と、患者からユーザインターフェースを通して受信された送達パターンと、プロセッサによって計算される内蔵インスリン(前のボーラス投与からの残りのインスリン)と、BGM400から受信された血糖値と、CGM300から受信された血糖レベル傾向とを含む。インスリン感度指数および炭水化物係数が、医療介護提供者または患者からユーザインターフェース130を通して受信されてもよく、コントローラプロセッサ内に記憶されることができる。ボーラス計算機が、RP2プロセッサ48上に常駐する場合、ユーザから受信された全データは、コントローラ200からRP2に伝送され、BGM400およびCGM300からのデータポイントは、直接、RP2に伝送される。ボーラス計算は、プロセッサ48内で行われる。ここで、スマートフォン500を参照する。スマートフォンは、ユーザインターフェース160と、送受信機170とを備える。スマートフォン500は、入力をRP2、コントローラ200、CGM300、およびBGM400から受信してもよい。入力は、クラウド700へのセルラープロトコルを介して、遠隔ステーション(すなわち、家族、医師等)に提示および/または伝送されてもよい。いくつかの実施形態では(例えば、図41-44)、スマートフォンは、RP2コントローラとして使用されることができる。ここで、糖尿病管理システム100の動作モードを参照する。第1の動作モード(「手動」)では、ポンプ6が、患者によってコントローラ200を用いてプログラムされる。コントローラ200を用いたプログラミングは、ベーサル送達パターンおよびオンデマンドボーラスコマンドの設定を含む。第2の動作モード(「開ループシステム」)では、プロセッサ48が、送受信機46を介して、血糖読取値をCGM300から持続的に受信し、故に、作動モジュール24の動作と、リザーバ32および投薬器33からのインスリン投与とを調節する。本動作モードでは、患者によって設定された食事ボーラスコマンドが、コントローラ200からプロセッサ48に伝送され、故に、プロセッサ48は、作動モジュール24の動作と、リザーバ32および投薬器33からのインスリン投与とをコマンドする。第3の動作モード(「人工膵臓」、または「閉ループシステム」、または「自動化された血糖制御システム」)では、コントローラ200は、関与せず、インスリンベーサルおよびボーラス投与は、完全に自動である。人工膵臓(AP)アルゴリズムソフトウェア120は、プロセッサ48(点線)内に常駐し、CGM300からプロセッサ48に送受信機46を介して持続的に伝送される患者血糖レベルに従って、作動モジュール24動作を制御する。インスリン投与データ、アラート、およびアラームは、コントローラ200またはスマートフォン500に伝送され、患者に、ポンプ6動作および血糖レベルに関する継続データを提供してもよい。
【0095】
図38を参照すると、いくつかの実施形態における、インスリン管理システム100の実施形態のブロック図が、示される。インスリン管理システム100は、ウェブサーバ900と、ブリッジデバイス1000と、インスリンパッチポンプ1とを備える。サーバ900とブリッジ1000との間の双方向データ通信チャネル901と、ブリッジ1000とポンプ1との間の双方向データ通信チャネル902とが存在する。
【0096】
図39A-Bを参照すると、いくつかの実施形態における、ブリッジデバイスの実施例(a-d)が、示される。ブリッジデバイス1000は、ユーザインターフェースと、RF送受信機とを含む、任意の消費者電子デバイスであってもよい。例えば、ブリッジデバイス1000は、スマートフォン500、501(39a-b)、スマートウォッチ502(39c)(すなわち、iWatch、Pebbleウォッチ)、PC600(39d)、およびタブレット(図示せず)であってもよい。ブリッジデバイス1000とポンプ1との間の通信902は、RF通信(図39a、c、d)または近距離通信(NFC)(図39b)であってもよい。クラウド700を通したサーバ900とブリッジデバイス1000との間の通信901は、セルラーまたはRF(すなわち、Wi-Fi)であってもよい。
【0097】
図40を参照すると、いくつかの実施形態における、サーバ900の概略図が、示される。サーバ900は、CPU901と、データ通信モジュール902と、メモリ903とを備える。メモリ903は、患者のインスリン管理プログラムおよび記録等の患者データ910と、ポンプ6のための一意の識別とを記憶してもよい。
【0098】
図41を参照すると、いくつかの実施形態における、ブリッジデバイス1000の概略図が、示される。ブリッジ1000は、CPU1001と、データ通信モジュール1002と、メモリ1003と、マンマシンインターフェース1004とを備える。メモリ1003は、ポンプ識別と、患者データと、インスリン送達命令と、ポンプ制御のためのソフトウェアとを記憶する。AppleのAppStoreまたはGoogleのGooglePlay等のアプリケーションストアからダウンロードされ得る、ソフトウェアアプリケーション1008が、メモリ1003内に常駐する。ソフトウェアアプリケーション1008は、ブリッジ1000に、ポンプ1に命令し、それを制御し、情報をポンプ1とサーバ900との間で通信する能力を与えるように構成される。インスリン管理システム1を動作可能にするために、ユーザは、以下のステップを行う。
・ソフトウェアアプリケーション1008が、すでにブリッジ1000上に存在する場合、ユーザは、アプリケーション1008をブリッジ1000にダウンロードする。アプリケーションは、いったんブリッジ1000上に存在すると、その独自の完全性を検証してもよい。
・ブリッジ1000上のアプリケーション1008は、パスワード、指紋、または他のバイオメトリックデータ等のユーザ認証を要求する。
・ユーザによってブリッジ1000に提供されるユーザ認証情報は、チャネル901を介して、サーバ900に通信され、そこで、患者データ910の一部である、ユーザのIDに対して検証される。
・認証が成功する場合、サーバは、ユーザのデータ910の一部または全部(ポンプ識別情報を含む)をブリッジ1000に送信する。
・ブリッジ1000およびポンプ1が、ペアリングする。
・随意に、ユーザは、ブリッジ1000およびポンプ1がペアリングされたことを通知される。
・随意に、ユーザは、ブリッジ1000がユーザデータをポンプ1に送信することを認可する。
・ポンプ1は、ユーザデータ910を記憶する。随意に、ポンプ1は、ユーザデータ910を検証し、署名および/または暗号化される場合、データを解読する。
・ポンプ1は、ユーザのデータ910に従って、インスリンを送達する準備ができる。
インスリン管理システム100は、ユーザが、容易に、セキュアに、かつ迅速に、種々のブリッジデバイスにコントローラ能力を与えることを可能にすることに留意されたい。したがって、例えば、所与のブリッジデバイス1000が、動作不能になる場合(バッテリが枯渇する、ブリッジデバイスが置き忘れられる、紛失される等)、別の容易に利用可能なブリッジデバイスが、サーバを介して、ソフトウェアアプリケーション1008をダウンロードし、認証プロセスを行うことによって、便宜的かつ迅速に動作可能にされることができる。ソフトウェアアプリケーション1008をブリッジ1000上で使用するとき、ユーザは、以下のように、ポンプにインスリン送達命令を提供してもよい。
・ユーザは、マンマシンインターフェース1004を介して、命令をブリッジ1000に提供する。
・ブリッジ1000は、チャネル902を介して、命令をポンプ1に通信する。
・ユーザは、ポンプ1が命令を受信したことを通知される。
・ブリッジ1000は、要求される場合、それらを新しいブリッジデバイスに利用可能にするために、可能な限り迅速に命令をサーバ900上に記録する。
【0099】
本願の付加的実施形態は、第1のリザーバと、プランジャを有する、第2のリザーバと、流出ポートと、第1のリザーバから第2のリザーバへの一方向流体連通を可能にするように構成される、第1の導管と、第2のリザーバから流出ポートへの一方向流体連通を可能にするように構成される、第2の導管とを備え、第1の方向におけるプランジャの変位は、第1の導管を介して、第1のリザーバから第2のリザーバへの流体の流動を生じさせるように設計され、第1の方向と反対におけるプランジャの変位は、第2の導管を介して、第2のリザーバから流出ポートへの流体の流動を生じさせるように設計される、携帯用流体注入デバイスを含む。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートおよび/または事前充填された交換可能リザーバを備える。さらに、第1のリザーバは、第1の方向におよび/または第1の方向と反対方向に第1のリザーバの2つの端部間で遷移するように構成される、第2のプランジャを備え、第1の方向と反対方向における第2のプランジャの前進は、第1のリザーバから第2のリザーバへの流体の流動を生じさせるように構成される。
【0100】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスは、第1の方向におよび/または第1の方向と反対にプランジャの変位を動作させるための電子モジュールおよび作動モジュールを備える。いくつかの実施形態では、電子機器モジュールは、電源、プロセッサ、送受信機、ブザー、および/またはセンサを備え、電源は、交換可能モジュールバッテリまたは再充電可能バッテリを備える。さらに、センサは、運動センサ、電源レベルセンサ、気泡センサ、回転センサ、閉塞センサ、リザーバレベルセンサ、および/またはプランジャ位置センサのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、第1のリザーバプランジャを備えてもよく、リザーバレベルセンサは、第1のリザーバ内の残りの流体の量を判定するように、第1のリザーバ内の第1のリザーバプランジャの位置を検出するように構成される、第1のリザーバセンサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、リザーバレベルセンサは、第2のリザーバ内の残りの流体の量を判定するように、第2のリザーバのプランジャの位置を検出するように構成される、第2のリザーバセンサを備えてもよい。さらに、気泡センサは、第2の導管を通して進行する気泡を検出してもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、作動モジュールは、アクチュエータおよびロッドを備えてもよく、ロッドは、プランジャに動作可能に結合し、第1の方向におよび/または第1の方向と反対にプランジャの変位を駆動するように構成される。いくつかの実施形態では、作動モジュールは、アクチュエータおよびロッドを備え、ロッドは、プランジャに動作可能に結合し、第1の方向におよび/または第1の方向と反対にプランジャの変位を駆動するように構成される。さらに、携帯用流体注入デバイスは、ロッドに結合されるロッド結合手段と、プランジャに結合されるプランジャ結合手段とを備えてもよく、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、ロッドがプランジャに動作可能に結合することを可能にし、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、機械的および/または磁気的である。いくつかの実施形態では、第1のリザーバの遠位端は、第1の方向におけるプランジャの最大変位に応じて、ロッドの遠位端と整合する、またはそれを越えて延在してもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスは、第1のリザーバと、プランジャと第1の開口部と、第2の開口部とを有する、第2のリザーバと、流出ポートと、第1の導管の端部と第1の開口部の整合に応じて、第1のリザーバと第2のリザーバとの間の流体連通を確立するための第1の導管と、第2の導管の端部と第2の開口部の整合に応じて、第2の開口部と流出ポートとの間の流体連通を確立するための第2の導管とを備え、第1の方向におけるプランジャの変位は、第1の導管の端部と第1の開口部を整合させるように構成され、第1の方向と反対方向におけるプランジャの変位は、第2の導管の端部と第2の開口部を整合させるように構成される。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、第1のリザーバの中への流体を受容するための充填ポートを備える、および/または第1のリザーバは、事前充填された交換可能リザーバを備える。いくつかの実施形態では、第1のリザーバは、第1の方向におよび/または第1の方向と反対方向に第1のリザーバの2つの端部間で遷移するように構成される、第2のプランジャを備え、第1の方向と反対方向における第2のプランジャの前進は、第1のリザーバから第2のリザーバへの流体の流動を生じさせるように構成される。
【0103】
さらに、いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスは、第1の方向におよび/または第1の方向と反対にプランジャの変位を動作させるための電子モジュールおよび作動モジュールを備え、電子機器モジュールは、電源、プロセッサ、送受信機、ブザー、および/またはセンサを備える。いくつかの実施形態では、センサは、運動センサ、電源レベルセンサ、気泡センサ、回転センサ、閉塞センサ、リザーバレベルセンサ、第2のリザーバ運動センサ、第2のリザーバ位置センサ、および/またはプランジャ位置センサのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。いくつかの実施形態では、作動モジュールは、アクチュエータおよびロッドを備え、ロッドは、プランジャに動作可能に結合し、プランジャおよび/または第2のリザーバの変位を駆動するように構成される。さらに、作動モジュールは、ロッドに結合されるロッド結合手段と、プランジャに結合されるプランジャ結合手段とを備えてもよく、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、ロッドがプランジャに動作可能に結合することを可能にし、ロッド結合手段とプランジャ結合手段との間の接続は、機械的および/または磁気的である。携帯用流体注入デバイスのいくつかの実施形態では、第1のリザーバの遠位端は、第1の方向におけるプランジャの最大変位に応じて、ロッドの遠位端と整合する、またはそれを越えて延在する。
【0104】
いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスのための使い捨て皮膚インターフェースは、第1のリザーバおよびプランジャを有する第2のリザーバを含有する、使い捨て部分(DP)と、第1のリザーバおよび第2のリザーバを別個に受容するための少なくとも2つのコンパートメントを含有する、再使用可能部分(RP)とを含む。使い捨て皮膚インターフェースは、カニューレと、カニューレを身体の表面を通してその中に挿入するための可撤性挿入器と、支持をカニューレおよび挿入器に提供するための架台とを備え、該架台は、プランジャの変位に応じて、携帯用流体注入デバイスの第2のリザーバから身体の中への流体の流動を可能にするように、架台からの挿入器の除去に応じて、携帯用流体注入デバイスとの可逆的接続を確立するように構成される。いくつかの実施形態では、可撤性挿入器はさらに、身体の表面を通したカニューレの挿入を補助するために挿入器に接続される、皮膚穿通部材を備え、皮膚穿通部材は、可撤性挿入器の中に後退し、カニューレを身体の表面内に埋設されたまま残すように構成される。さらに、架台は、架台と携帯用流体注入デバイスとの間の磁気的および/または機械的接続を介して、携帯用流体注入デバイスに可逆的に接続されることができ、架台と携帯用流体注入デバイスとの間の磁気的接続は、架台と、RPのシェル内の強磁性材料、RP内の磁石、RP内の電磁石、およびDP内の磁気金属のうちの1つまたはそれを上回るものとの間の磁気的接続を備える。いくつかの実施形態では、架台と携帯用流体注入デバイスとの間の機械的接続は、スナップ機構を備えてもよい。架台は、身体の表面上のカニューレ挿入の部位への視覚的アクセスを可能にするための窓を備えてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、糖尿病管理システムは、血糖値モニタ(BGM)および持続血糖モニタ(CGM)のうちの少なくとも1つを備え、BGMは、身体の血糖値レベルを測定し、血糖値レベルをプロセッサに伝送するように構成され、CGMは、身体の血糖値レベル傾向に関するデータを検出し、血糖値レベル傾向データをプロセッサに伝送するように構成される。さらに、管理システムは、プロセッサからの命令の受信に応じて、身体へのインスリンの量を送達するように構成される、コントローラおよび/またはスマートフォンに通信可能に結合される、携帯用インスリン注入デバイスを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、血糖値モニタ(BGM)および持続血糖モニタ(CGM)のうちの少なくとも1つに通信可能に結合されてもよく、少なくとも、伝送された血糖値レベル、伝送された血糖値レベル傾向データ、および/または外部デバイスからの身体の健康データに基づいて、身体に送達されるべきインスリンの量を判定し、身体に送達されるべきインスリンの量を示す命令を携帯用インスリン注入デバイスに伝送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、本システムは、プロセッサがインスリン注入デバイス内のプロセッサである、閉ループモード、および/またはプロセッサが外部デバイス内のプロセッサである、開ループモードで動作する。さらに、携帯用インスリン注入デバイスは、運動センサ、電源レベルセンサ、気泡センサ、回転センサ、閉塞センサ、リザーバレベルセンサ、およびプランジャ位置センサのうちの少なくとも1つを含む、センサを備えてもよく、携帯用インスリン注入デバイスは、センサによって測定されたデータをコントローラおよび/またはスマートフォンに伝送してもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、流体を身体の中に送達するための方法は、カニューレを身体の中に挿入するように構成される、使い捨て皮膚インターフェースを介して、身体の表面との接触を確立するステップと、流体を有する第1のリザーバおよびプランジャを有する第2のリザーバを含有する、使い捨て部分(DP)と、作動モジュールを含有する、再使用可能部分(RP)とを備える、携帯用流体注入デバイスを提供するステップと、作動モジュールを動作させ、流体を第1のリザーバから第2のリザーバに流動させるように、プランジャを第1の方向に変位させ、流体を第2のリザーバから携帯用流体注入デバイスの流出ポートに流動させるように、プランジャを反対方向に変位させ、身体の中への流体の流入を可能にするように、携帯用流体注入デバイスの流出ポートと身体の中に挿入されるカニューレとの間の流体連通を確立するステップとを含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、糖尿病管理システムは、流体注入命令の受信に応じて、ある量の流体を患者の身体の中に送達するように構成される、携帯用流体注入デバイスと、ブリッジデバイスと、携帯用流体注入デバイスおよびブリッジデバイスに通信可能に結合され、ブリッジデバイスに携帯用流体注入デバイスの動作を制御するためのアプリケーションを提供し、ブリッジデバイスのユーザがアプリケーションにアクセスするためのアクセス認可を認証するように構成される、サーバとを備える。いくつかの実施形態では、携帯用流体注入デバイスに通信可能に結合される、ブリッジデバイスは、患者データを携帯用流体注入デバイスおよび/またはブリッジデバイスのユーザから受信し、少なくとも、受容された患者データに基づいて、身体に送達されるべき流体の量を判定し、身体に送達されるべき流体の量を示す流体注入命令を携帯用流体注入デバイスに伝送するように構成される。
【0108】
いくつかの実施形態では、流体注入デバイスを動作させるための方法は、携帯用流体注入デバイス内の閉塞センサから、閉塞の発生を示す警告を受信するステップであって、携帯用流体注入デバイスは、流出ポートを有する、使い捨て部分(DP)と、作動モジュールおよび閉塞センサを備える、再使用可能部分(RP)とを備える、ステップと、閉塞源を判定するように、作動モジュールを動作させるステップと、作動モジュールの動作の結果として流出ポートから流出する流体の流動の存在を判定するステップと、流出ポートから流出する流体の流動の存在が検出されない場合、DPを交換するステップとを含む。方法はさらに、流出ポートから流出する流体の流動の存在が検出される場合、カニューレを交換するステップを含み、カニューレを備える、使い捨て皮膚インターフェースは、携帯用流体注入デバイスが流体を身体の中に注入することを可能にするインターフェースを提供し、閉塞センサは、作動モジュールのモータが時計回りおよび反時計回り方向に回転されるとき、作動モジュールにおけるトルクの比較に基づいて、閉塞の発生を判定する。
【0109】
いくつかの実施形態では、気泡を流体注入デバイスから除去する方法は、プランジャを有するリザーバの内側の気泡の移動をリザーバの端部における開口部に向かって生じさせるように、携帯用流体注入デバイスを配向するステップを含み、リザーバは、プランジャを備え、携帯用流体注入デバイスは、リザーバおよび流出ポートを有する、使い捨て部分(DP)と、作動モジュールを備える、再使用可能部分(RP)とを備える。本方法はさらに、少なくとも実質的量の気泡が流出ポートを通して排出されるまで、プランジャの発振を生じさせるように、作動モジュールを動作させるステップを含み、プランジャは、事前にプログラムされた率で発振される。いくつかの実施形態では、本方法はまた、気泡センサを介して、気泡の存在を判定し、流出ポートにつながる導管を通る気泡の進行を検出するステップを含み、気泡センサは、圧電超音波変換器によって動作され、導管は、透明であって、気泡センサは、光学センサを備え、透明導管を通る光透過を検出する。
【0110】
本発明の種々の実施形態が、本明細書に説明および図示されたが、当業者は、本明細書に説明される機能を行い、および/または結果および/または利点のうちの1つまたはそれを上回るものを得るための種々の他の手段および/または構造を容易に想起し、そのような変形例および/または修正はそれぞれ、本明細書に説明される本発明の実施形態の範囲内にあると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に説明される全パラメータ、寸法、材料、および構成が、実施例であることが意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される、具体的用途または複数の用途に依存するであろうことを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に説明される本発明の具体的実施形態の多くの均等物を認識する、または日常的にすぎない実験を使用して確認することが可能であろう。したがって、前述の実施形態は、一例として提示されるにすぎず、添付の請求項およびその均等物の範囲内において、本発明の実施形態は、具体的に説明および請求されるものと別様に実践されてもよいことを理解されたい。本開示の本発明の実施形態は、本明細書に説明される各個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。加えて、2つまたはそれを上回るそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせも、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が、相互に矛盾しない場合、本開示の本発明の範囲内に含まれる。開示される実施形態の少なくともいくつかは、先行技術によって教示される1つおよび/または別の特徴を明示的に欠くことによって、先行技術と区別可能であり得る。したがって、そのような実施形態を対象とする請求項は、否定的限定を含むことによって、先行技術と区別され得る。
【0111】
また、種々の本発明の概念が、1つまたはそれを上回る方法として具現化され得、その実施例が提供されている。方法の一部として行われる作用は、任意の好適な方法で順序付けられてもよい。故に、例証的実施形態では、逐次作用として示されるが、作用が例証されるものと異なる順序で行われる、実施形態も構築され得、これは、いくつかの作用を同時に行うことを含み得る。
【0112】
上記に開示される実施形態の少なくともいくつか、特に、開示される方法/プロセスの少なくともいくつかは、回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびそれらの組み合わせ(例えば、コンピュータシステム)内で実現されてもよい。そのようなコンピューティングシステムは、PC(当技術分野において周知である1つまたはそれを上回る周辺機器を含んでもよい)、スマートフォン、特殊設計医療装置/デバイス、および/または他のモバイル/携帯用装置/デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含むように構成される。クライアントおよびサーバは、概して、相互から遠隔にあって、典型的には、通信ネットワーク(例えば、VPN、インターネット)を通して相互作用する。クライアントおよびサーバの関係は、個別のコンピュータ上で起動し、クライアント-サーバ関係を相互に有する、コンピュータプログラムによって生じる。
【0113】
本開示のいくつかの実施形態(例えば、上記に開示される方法およびプロセス)は、無線または有線接続(例えば)を介して通信する他のデバイス(例えば、入力デバイスおよび出力デバイス/ディスプレイ)に結合され得るプロセッサ上で実行可能および/または解釈可能である、コンピュータプログラム/命令内で具現化されてもよい。
【0114】
本願のいずれかに提示される、限定ではないが、特許、特許出願、記事、ウェブページ、書籍等を含む、刊行物または他の文書に対するあらゆる参考文献は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。また、本明細書で定義および使用されるような全ての定義は、辞書の定義、参照することによって組み込まれる文献の定義、および/または定義された用語の通常の意味よりも優先されると理解されるべきである。
【0115】
明細書および請求項で本明細書で使用されるような不定冠詞「a」および「an」は、これと異なることが明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0116】
明細書および請求項で本明細書で使用されるような「および/または」という語句は、そのように結合された要素の「いずれか一方または両方」、すなわち、ある場合には接合的に存在し、他の場合においては離接的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」で記載される複数の要素は、同じように、すなわち、そのように結合された要素のうちの「1つまたはそれを上回る」と解釈されるべきである。「および/または」節によって具体的に識別される要素以外に、具体的に識別される要素に関係しようと、無関係であろうと、他の要素が随意的に存在してもよい。したがって、非限定的実施例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「~を備える」等の制約のない用語と併せて使用されると、一実施形態ではAのみ(随意でB以外の要素を含む)、別の実施形態ではBのみ(随意でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態ではAおよびBの両方(随意で他の要素を含む)等を指すことができる。
【0117】
明細書および請求項で本明細書で使用されるように、「または」は、上記で定義されるような「および/または」と同一の意味を有すると理解されたい。例えば、リスト内の項目を分離するとき、「または」または「および/または」は、包括的である、すなわち、少なくとも1つの包含であるが、また、いくつかの要素または要素のリストのうちの1つより多く、随意に、付加的な記載されていない項目を含むと解釈されるものとする。対照的に明確に示される、「~のうちの1つのみ」または「~のうちの正確に1つ」等の「のみ」の用語、または請求項で使用されるときに、「~から成る」は、いくつかの要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素の包含を指すであろう。一般に、本明細書で使用されるような用語「または」は、「いずれか一方」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちの正確に1つ」等の排他性の用語が先行するときに、排他的代替(すなわち、「両方ではなく一方または他方」)を示すとしてのみ解釈されるものとする。「本質的に~から成る」は、請求項で使用されるとき、特許法の分野で使用されるようなその通常の意味を有するものとする。
【0118】
明細書および請求項で本明細書で使用されるように、「少なくとも1つ」という語句は、1つまたはそれを上回る要素のリストを参照して、要素のリストの中の要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものから選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に記載されたあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリストの中の要素の任意の組み合わせを排除しないと理解されるべきである。この定義はまた、具体的に識別される要素に関係しようと、無関係であろうと、「少なくとも1つ」という語句が指す、要素のリスト内で具体的に識別される要素以外に、要素が随意で存在してもよいことを許容する。したがって、非限定的実施例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等に「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、いずれのBも存在しない、随意で1つより多くを含む、少なくとも1つのA(および随意でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、いずれのAも存在しない、随意で1つより多くを含む、少なくとも1つのB(および随意でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、随意で1つより多くを含む、少なくとも1つのA、および随意で1つより多くを含む、少なくとも1つのB(および随意で他の要素を含む)等を指すことができる。
【0119】
請求項および前述の明細書において、「comprising(備える)」、「including(含む)」、「carrying(含む)」、「having(有する)」、「containing(含有する)」、「involving(伴う)」、「holding(保持する)」、「composed of(から構成される)」、および同等物等の全ての移行句は、非限定的(open-ended)、すなわち、含むが、これに限定されないことを意味すると理解されるべきである。米国特許商標庁の米国特許審査手続便覧の第2111.03節に記載されている通り、移行句「consisting of(~からなる)」および「consisting essentially of(~から本質的に成る)」のみが、それぞれ限定的または半限定的な移行句とされるものとする。
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