(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133675
(43)【公開日】2024-10-02
(54)【発明の名称】端末及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1273 20230101AFI20240925BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240925BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240925BHJP
【FI】
H04W72/1273
H04W72/0457 110
H04W72/232
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024110571
(22)【出願日】2024-07-09
(62)【分割の表示】P 2021569714の分割
【原出願日】2020-01-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】ワン リフェ
(57)【要約】
【課題】単一のDCIによる複数のセルへのスケジューリングが行われる場合において、スケジュールされるセルにおいて設定を適用するか否かを効率的に指定する方法を提供する。
【解決手段】第1のコンポーネントキャリアを介して、第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信する受信部と、前記スケジューリング情報に含まれる設定情報に基づき、前記第2のコンポーネントキャリアにおける設定を行う制御部と、を備える端末。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコンポーネントキャリアを介して、第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信する受信部と、
前記スケジューリング情報に含まれる設定情報に基づき、前記第2のコンポーネントキャリアにおける設定を行う制御部と、
を備える端末。
【請求項2】
前記設定情報は、前記第2のコンポーネントキャリアに設定されるパターンを物理下り共有チャネル(PDSCH)に使用可能か否かを示す情報を含む、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記第2のコンポーネントキャリアは、2つのコンポーネントキャリアからなる、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記第2のコンポーネントキャリアは、前記第1のコンポーネントキャリアを含む、
請求項1に記載の端末。
【請求項5】
第1のコンポーネントキャリアを介して、第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信するステップと、
前記スケジューリング情報に含まれる設定情報に基づき、前記第2のコンポーネントキャリアにおける設定を行うステップと、
を備える端末による通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末及び通信方法に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
NR(New Radio)Dynamic spectrum sharing(DSS)とは、LTE(Long Term Evolution)とNRとを同一のキャリアで使用する方式のことである。LTEのシステムでは、LTEユーザのために、CRS(Cell Specific Reference Signal)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)等を送信している。このため、DSSでは、LTEユーザ向けの信号を送信するための時間リソースを避けて、NRのPDCCH及びデータを送信する。
【0003】
3GPPのリリース17において、DSSの拡張(enhancement)を行うことが検討されている。DSSの拡張の具体的な内容として、例えば、CAのセカンダリセル(SCell)のPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)によって、PCell(又はprimary second cell (PSCell))のPhysical Downlink Shared Channel(PDSCH)又はPhysical Uplink Shared Channel(PUSCH)のクロスキャリアスケジューリング(cross-carrier scheduling)を行うことが検討されている。さらに、P(S)Cell/SCellのPDCCHについて、単一のDownlink Control Information(DCI)を使用して、複数のセルのPDSCHのスケジューリングを行うことが検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TSG RAN Meeting #86,RP-193260,Sitges,Spain,December 9-12,2019
【非特許文献2】3GPP TS38.212 V15.7.0(2019-09)
【非特許文献3】3GPP TS38.214 V15.7.0(2019-09)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のセルへのスケジューリングに使用される単一のDCIのサイズを最小化することが検討されている。その一方で、DCIにindicator fieldを含めることで、スケジュールされるセルにおいて設定を適用するか否か及びどのようなパターンを適用するかを指定することが可能である。
【0006】
単一DCIによる複数のセルへのスケジューリングが行われる場合において、スケジュールされるセルにおいて設定を適用するか否かを効率的に指定する方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、第1のコンポーネントキャリアを介して、第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信する受信部と、前記スケジューリング情報に含まれる設定情報に基づき、前記第2のコンポーネントキャリアにおける設定を行う制御部と、を備える端末、が提供される。
【発明の効果】
【0008】
実施例によれば、単一DCIによる複数のセルへのスケジューリングが行われる場合において、スケジュールされるセルにおいて設定を適用するか否かを効率的に指定する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態における通信システムの構成図である。
【
図2】単一DCIによる複数セルへのスケジューリングの例を示す図である。
【
図3】Rate matching indicator fieldのビット値と、各レートマッチングパターンのon/offとの間の対応付けの例を示す図である。
【
図4】Rate matching indicator fieldとBWP indication fieldとの、ジョイントコーディングの例を示す図である。
【
図7】端末及び基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0011】
以下の実施の形態における無線通信システムは基本的にNRに準拠することを想定しているが、それは一例であり、本実施の形態における無線通信システムはその一部又は全部において、NR以外の無線通信システム(例:LTE)に準拠していてもよい。
【0012】
(システム全体構成)
図1に本実施の形態に係る無線通信システムの構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、
図1に示すように、端末10、及び基地局20を含む。
図1には、端末10、及び基地局20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
【0013】
端末10は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。端末10は、DLで制御信号又はデータを基地局20から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局20に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。例えば、端末10から送信されるチャネルには、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が含まれる。また、端末10をUEと称し、基地局20をgNBと称してもよい。
【0014】
本実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよい。
【0015】
また、実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局20又は端末10から通知される無線パラメータに基づいて設定されることであってもよい。
【0016】
基地局20は、1つ以上のセルを提供し、端末10と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局20は、同期信号及びシステム情報を端末10に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報の一部は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。同期信号及び報知情報は、所定数のOFDMシンボルから構成されるSSブロック(SS/PBCH block)として周期的に送信されてもよい。例えば、基地局20は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末10に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末10から受信する。基地局20及び端末10はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。例えば、
図1に示されるように、基地局20から送信される参照信号はCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)を含み、基地局20から送信されるチャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。
【0017】
(NR Dynamic spectrum sharing(DSS))
NR (New Radio) Dynamic spectrum sharing (DSS)とは、LTE(Long Term Evolution)とNRとを同一のキャリアで使用する方式のことである。LTEのシステムでは、LTEユーザのために、CRS(Cell Specific Reference Signal)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)等を送信している。このため、DSSでは、LTEユーザ向けの信号を送信するための時間リソースを避けて、NRのPDCCH及びデータを送信する。
【0018】
DSSについて、これまでに、LTEのCRSのリソースをレートマッチングするためのシグナリングを導入する方法、NRのDMRS(Demodulation Reference Signal)がLTEのCRSと衝突することを回避するために、NRのDMRSの位置をずらす方法等が導入されている。
【0019】
DSSを適用するキャリアは、LTEのシステムで使用されるキャリアであるため、通常のNRのキャリアと比較して、例えば、800MHz、2GHz等のより低い周波数のキャリアとなる。このように、DSSを適用するキャリアは、LTEのシステムで使用されるキャリアであるため、NRのシステム側では、LTEの制御信号、CRS等を避けて、NRの制御信号をキャリアにマッピングすることになる。従って、DSSを適用するキャリアの場合、NRの制御信号を送信するための容量は、通常のNRのキャリアにおいてNRの制御信号を送信するための容量と比較して、少なくなると想定される。
【0020】
ここで、NRのシステムにおいて、DSSを適用するキャリアを含めたキャリアアグリゲーション(CA)を行うことが想定される。DSSを適用するキャリアは、上述の通り、通常のNRのキャリアと比較して、より低い周波数のキャリアとなる。従って、DSSを適用するキャリアをプライマリセル(PCell)として、キャリアアグリゲーション(CA)を行うことが想定される。しかしながら、上述の通り、DSSを適用するキャリアは、NRの制御信号を送信するための容量が、通常のNRのキャリアにおいてNRの制御信号を送信するための容量と比較して、少なくなることが想定される。従って、この場合、DSSを適用するキャリアのNRの制御信号を送信するための容量は、PCellとしては、不十分である可能性がある。
【0021】
このため、3GPPのリリース17において、DSSの拡張(enhancement)を行うことが検討されている。周波数帯域は、Frequency Range(FR)1及びFR2のうち、例えば、FR1に限定することが想定されてもよい。
【0022】
DSSの拡張の具体的な内容として、例えば、CAのセカンダリセル(SCell)のPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)によって、PCell(又はprimary second cell (PSCell))のPhysical Downlink Shared Channel(PDSCH)又はPhysical Uplink Shared Channel(PUSCH)のクロスキャリアスケジューリング(cross-carrier scheduling)を行うことが検討されている。さらに、P(S)Cell/SCellのPDCCHについて、単一のDownlink Control Information(DCI)を使用して、複数のセルのPDSCHのスケジューリングを行うことが検討されている。単一のDCIを使用してスケジューリングを行う場合の複数のセルの数は、例えば、2であってもよく、或いは2より大きくてもよい。
【0023】
複数のセルのPDSCHのスケジューリングを行う際に使用される単一のDCIのサイズを最小化することが検討されている。例えば、複数のセルのPDSCHのスケジューリングを行う際に使用される単一のDCIのサイズの上限が設定されてもよい。なお、上記の例では、単一のDCIで複数のセルのPDSCHのスケジューリングを行うことを想定しているが、DCIの数は、この例に限定されず、例えば、2以上であってもよい。また、複数セルへのスケジューリングとは、例えば、
図2に示されるように、コンポーネントキャリア(CC)#1、CC#2、CC#3を含むCAが行われている場合において、CC#1を介して基地局20から端末10に送信されるDCIにより、CC#2を介しての端末10におけるPUSCHの送信及び/又はPDSCHの受信のスケジューリング、及び/又はCC#3を介しての端末10におけるPUSCHの送信及び/又はPDSCHの受信のスケジューリングを行うことであってもよい。
図2の例では、3つのコンポーネントキャリアが示されているが、コンポーネントキャリアの数は、3には限定されない。例えば、コンポーネントキャリアの数は2であってもよく、或いはコンポーネントキャリアの数は3よりも大きくてもよい。また、スケジューリングを行うセル自身(
図2の例におけるCC#1)がスケジューリング対象の複数セルのうちの一つであってもよい。
【0024】
(DCIフォーマット1_1)
PDCCHを介して、DCIは送信される。端末10に対して、ダウンリンクのスケジューリング(Downlink scheduling assignment)又はアップリンクスケジューリング(uplink grant)を行うために、DCIフォーマット1_1を使用することが可能である。DCIフォーマット1_1には、例えば、DCIフォーマットの識別子、リソース情報、トランスポートブロックに関連する情報、Hybrid Automatic Repeat Request(HARQ)に関連する情報、マルチアンテナに関連する情報、Physical Uplink Control Channel(PUCCH)に関連する情報等を含めることができる。
【0025】
DCIフォーマット1_1に、例えば、Carrier indicator、Bandwidth-part indicator、Frequency-domain resource allocation、Time-domain resource allocation、VRB-to-PRB mapping、PRB bundling size indicator、Rate matching indicator、Zero-power CSI-RS trigger等を、リソース情報として含めることができる。
【0026】
DCIフォーマット1_1に、Carrier indicator field(CIF)が含まれることは、クロスキャリアスケジューリングが設定されることを示す。CIFに含まれるCarrier indicatorのビット数は0ビット又は3ビットであり、DCIと関連するコンポーネントキャリアを示すために使用される。
【0027】
(Rate matching indicator field)
以下において、Rate matching indicator fieldの概要を説明する。Rate matching indicator fieldは、例えば、複数のリソースエレメント(RE)に対して設定されるレートマッチングパターンをPDSCHに使用することが可能であるか否か、すなわち、DCIでスケジューリングするセルにおけるレートマッチングの適用有無を示す情報であってもよい。上述の通り、DCIフォーマット1_1は、Rate matching indicator fieldを含む。Rate matching indicator fieldのサイズは、例えば、ダウンリンクの送信に使用することが可能な複数のリソースエレメント(RE)に対して、rateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2が設定されるか否かに応じて0、1、又は2ビットのいずれかであってもよい。
【0028】
例えば、ダウンリンクの送信に使用することが可能な複数のREに対して、rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2が設定される場合には、Rate matching indicator fieldのサイズは、2ビットであってもよい。また、例えば、ダウンリンクの送信に使用することが可能な複数のREに対して、rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2のうちのいずれか一方だけが設定される場合には、Rate matching indicator fieldのサイズは、1ビットであってもよい。また、例えば、ダウンリンクの送信に使用することが可能な複数のREに対して、rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2のうちのいずれも設定されない場合には、Rate matching indicator fieldのサイズは、0ビットであってもよい。
【0029】
例えば、複数のREに対して、rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2が設定されており、かつRate matching indicator fieldのサイズが2ビットである場合において、Rate matching indicator fieldの一方のビットは、rateMatchPatternGroup1が設定される複数のREをPDSCHに使用することが可能であるか否かを示し、かつRate matching indicator fieldの他方のビットは、rateMatchPatternGroup2が設定される複数のREをPDSCHに使用することが可能であるか否かを示してもよい。例えば、Rate matching indicator fieldの上述の一方のビットが1であることは、rateMatchPatternGroup1が設定される複数のREをPDSCHに使用できないこと、すなわちrateMatchPatternGroup1に基づくレートマッチングを適用することを示してもよい。同様に、Rate matching indicator fieldの上述の他方のビットが1であることは、rateMatchPatternGroup2が設定される複数のREをPDSCHに使用できないこと、すなわちrateMatchPatternGroup2に基づくレートマッチングを適用することを示してもよい。
【0030】
例えば、スケジューリングにおいて、基地局20は、ダウンリンクのスケジューリングを行う一方で、CIFフィールドで指定されるスケジュールされるセルにおいてレートマッチングを行うか否かをRate matching indicator fieldにより指定することが可能である。
【0031】
以下、複数のセルに対するスケジューリングを行う場合における、Rate matching indicator fieldの具体的な構成を検討する。例えば、基地局20によりスケジューリングされる複数のセルに対して、Rate matching indicator fieldによりレートマッチングを行うことの指定を行えるようにするか否か、及びRate matching indicator fieldにより、どのようにレートマッチングの指定を行うかについて定められてもよい。追加的に、又は代替的に、基地局20によりスケジューリングされる複数のセルのうちの1つのセルに対して、Rate matching indicator fieldにより、レートマッチングを行うことの指定を行えるようにするか否か、及びどのようにレートマッチングの指定を行うかについて定められてもよい。なお、以下に記載される実施例において、単一のDCIによりスケジューリングされるCCの数は2であるが、単一のDCIによりスケジューリングされるCCの数は2には限定されない。単一のDCIによりスケジューリングされるCCの数は例えば、1であってもよく、或いは2より大きくてもよい。
【0032】
(Proposal 1)
基地局20が複数のセルに対してスケジューリングを行う場合において、各スケジューリングされたセルに対して、レートマッチングの指示を行うことが可能であってもよい。基地局20が複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、当該複数のセルのうちの各セルに対して、Rate matching indicator fieldにより、レートマッチングの指示が行われてもよい。端末10は、複数のセルのうちの各セルにおいて、Rate matching indicator fieldに設定される値に基づき、レートマッチングを適用するか否かの設定を行ってもよい。
【0033】
(Proposal 1-1)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、Rate matching indicator fieldは、例えば、Xビットに拡張されてもよい。ここで、Xは、スケジューリングされる各セルにおいて、rateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2が設定されているか否かに基づいて、{0、1、又は2}+{0、1、又は2}であってもよい。すなわち、Xは、例えば、複数のセルのうちの各セルに設定されるrateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2を指定するために必要なビット数の和であってもよい。なお、Xはスケジューリングされるセルの数に基づいて決定されてもよい。なお、rateMatchPatternGroupとは、リソースエレメントの集合であって、レートマッチングが適用される場合に、PDSCHに使用できない、リソースエレメントの集合、のことであってもよい。
【0034】
例えば、
図2に示される例において、CC#1のPDCCHを介して基地局20から送信されるDCIにより、CC#2及びCC#3のPDSCHの送信が端末10に対してスケジューリングされると仮定する。また、CC#2には、例えば、rateMatchPatternGroup1だけが設定されており、かつCC#3に対してrateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2が設定されていると仮定する。この場合、DCIのRate matching indicator fieldに、CC#2においてrateMatchPatternGroup1をPDSCHに使用することが可能か否かを示す1ビットに加えて、CC#3においてrateMatchPatternGroup1をPDSCHに使用することが可能か否か及びrateMatchPatternGroup2をPDSCHに使用することが可能か否かを示す2ビットの計3ビットが含まれてもよい。
【0035】
CC#1のPDCCHを介してDCIを受信した端末10は、DCIに含まれるRate matching indicator fieldに含まれる、CC#2においてrateMatchPatternGroup1をPDSCHに使用することが可能か否かを示す1ビットの値に基づき、CC#2におけるレートマッチングの設定を行い、かつRate matching indicator fieldに含まれるCC#3においてrateMatchPatternGroup1をPDSCHに使用することが可能か否か及びrateMatchPatternGroup2をPDSCHに使用することが可能か否かを示す2ビットの値に基づき、CC#3におけるレートマッチングの設定を行ってもよい。
【0036】
(Proposal 1-2)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、Rate matching indicator fieldは、例えば、Yビットに拡張されてもよい。Yの値は、例えば、事前に設定されるレートマッチングパターングループ(rate matching pattern group)の数、又はRRCシグナリングにより設定されるレートマッチングパターングループの数であってもよい。例えば、
図3に示されるように、rateMatchPatternGroupCC1、rateMatchPatternGroupCC2、及びrateMatchPatternGroupCC3が事前に設定されると仮定する。ここで、rateMatchPatternGroupCC1、rateMatchPatternGroupCC2、及びrateMatchPatternGroupCC3は、それぞれ、スケジューリングされる1又は複数のセルの複数のREの集合を指定するパターン(例えば、ビットマップ)であってもよい。あるいは、rateMatchPatternGroupCC1、rateMatchPatternGroupCC2、及びrateMatchPatternGroupCC3は、それぞれ、スケジューリングされる各セルに設定されているrateMatchPatternもしくはrateMatchPatternGroupのうち1つ以上が含まれるもの(例えばrateMatchPatternGroupCC1はCC#2に設定されたrateMatchPatternGroup1のみを含み、rateMatchPatternGroupCC2はCC#2に設定されたrateMatchPatternGroup1及びCC#3に設定されたrateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2を含み、rateMatchPatternGroupCC3はCC#3に設定されたrateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2を含む)であってもよい。
図3の例のように、3つのレートマッチングパターングループが事前設定される場合、Yの値は、例えば、3であってもよい。
図3の例において、例えば、Rate matching indicator fieldの3ビットのうち、第1番目のMSB(Most Significant Bit)は、rateMatchPatternGroupCC1をPDSCHに使用することが可能か否かを示してもよい。また、
図3の例において、例えば、Rate matching indicator fieldの3ビットのうち、第2番目のMSBは、rateMatchPatternGroupCC2をPDSCHに使用することが可能か否かを示してもよい。また、
図3の例において、例えば、Rate matching indicator fieldの3ビットのうち、LSB(least significant bit)は、rateMatchPatternGroupCC3をPDSCHに使用することが可能か否かを示してもよい。例えば、
図3に示されるように、基地局20がRate matching indicator fieldに値「011」を設定して端末10に通知する場合において、端末10は、rateMatchPatternGroupCC1をPDSCHに使用することが可能であると想定し、rateMatchPatternGroupCC2をPDSCHに使用することが可能でないと想定し、かつrateMatchPatternGroupCC3をPDSCHに使用することが可能でないと想定してもよい。
図3の例では、Yの値は3であるが、Yの値は3には限定されない。Yの値は、2以下であってもよく、或いは3よりも大きくてもよい。
【0037】
(Proposal 1-3)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、Rate matching indicator fieldのサイズは、拡張されなくてもよい。例えば、Rate matching indicator fieldのサイズは、rateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2が設定されているか否かに応じて、0ビット(rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2のうちいずれも設定されない場合)、1ビット(rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2のうちいずれか一方のみが設定される場合)、又は2ビット(rateMatchPatternGroup1及びrateMatchPatternGroup2が設定される場合)であってもよい。例えば、第1番目のCCと、第2番目のCCとが、単一のDCIによりスケジューリングされる場合において、Rate matching indicator fieldにおいて設定されるビット値に基づいて、第1番目のCCにおけるレートマッチングの設定及び第2番目のCCにおけるレートマッチングの設定の組み合わせが指定されるように、Rate matching indicator fieldにおいて設定されるビット値と、各CCにおけるレートマッチングの設定の組み合わせとの間において、対応付けが定義されてもよい。当該対応付けは、例えば、仕様により事前に規定されてもよく、上位レイヤにより設定されてもよい。この場合において、Rate matching indicator fieldのサイズは、事前に定められていてもよく、上位レイヤにより設定されてもよく、或いは第1番目のCCに対するRate matching indicator fieldのサイズと、第2番目のCCに対するRate matching indicator fieldのサイズのうち、最大のサイズ又は最小のサイズに設定されてもよい。
【0038】
(Proposal 2)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、当該複数のセルのうちの一方のセル(1又は複数のセルであってもよい)に対して、Rate matching indicator fieldにより、レートマッチングの設定が行われてもよい。端末10は、複数のセルのうちの当該一方のセルに対して、Rate matching indicator fieldのビット値により指定されるレートマッチングの設定を行ってもよい。
【0039】
例えば、
図2に示される例において、CC#1のPDCCHを介して基地局20から送信されるDCIにより、CC#2及びCC#3のPDSCHの送信が端末10に対してスケジューリングされると仮定する。この場合において、CC#1のPDCCHを介して基地局20から送信されるDCIのRate matching indicator fieldに設定されるbit値により、例えば、CC#2におけるレートマッチングの設定が行われてもよい。端末10は、CC#2に対して、Rate matching indicator fieldに設定されるbit値に基づき、レートマッチングの設定を行ってもよい。
【0040】
(Proposal 2-1)
基地局20が複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、Rate matching indicator fieldは、例えば、Xビットに拡張されてもよい。ここで、Xは、スケジューリングされる各セルにおけるレートマッチングパターングループの数のうちの最大数+(1又は2)に基づき、{0、1、2、3、又は4}であってもよい。
【0041】
例えば、Xが、スケジューリングされる各セルにおけるレートマッチングパターングループの数のうちの最大数+1の場合、Rate matching indicator fieldの1つのビット(例えば、1MSB(Most Significant Bit)又は1LSB(Least Significant Bit))により、端末10に対して、1つのセルであって、レートマッチングパターンが指定される、1つのセル、が指定されてもよく、この場合において、端末10は、複数のセルのうち、他のセルについては、レートマッチングパターンは指定されないと想定してもよい。
【0042】
例えば、Xが、スケジューリングされる各セルにおけるレートマッチングパターングループの数のうちの最大数+2の場合、Rate matching indicator fieldの2つのビット(例えば、2MSB又は2LSB)により、端末10に対して、セルであって、レートマッチングパターンが指定される、セル、が指定されてもよい。
【0043】
(Proposal 2-2)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、Rate matching indicator fieldのサイズは、拡張されなくてもよい。例えば、Rate matching indicator fieldのサイズは、0ビット、1ビット、又は2ビットであってもよい。例えば、Rate matching indicator fieldのサイズは、スケジュールされる特定のセルに対しての、rateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2が設定に基づいて、0、1、又は2ビットのいずれかであってもよい。なお、この例では、特定のセルに対して、rateMatchPatternGroup1及び/又はrateMatchPatternGroup2が設定されることを仮定しているが、本実施例は、この例には限定されない。例えば、特定のセルに対して設定されるrateMatchPatternGroupの数は3以上であってもよい。
【0044】
(Proposal 2-2-1)
上述のProposal 2-2において、スケジュールされる特定のセルは、例えば、cell indexに基づいて設定されてもよい。例えば、スケジュールされる特定のセルは、スケジュールされる複数のセルのうち、最も小さいserving cell indexを有するセルであってもよい。
【0045】
(Proposal 2-2-2)
上述のProposal 2-2において、スケジュールされる特定のセルは、スケジュールされる複数のセルのうち、レートマッチパターングループの数が最大であるセルであってもよい。
【0046】
(Proposal 2-2-3)
上述のProposal 2-2において、スケジュールされる特定のセルは、RRC configurationにより定められてもよい。
【0047】
なお、上述のProposal 2-2-1~Proposal 2-2-3において、スケジュールされる複数のセルのうち、特定のセル以外のセルについては、レートマッチングパターンは指定されないと端末10は想定してもよい。また、Proposal 2-2-1~Proposal 2-2-3のうちのいずれかの組み合わせにより、特定のセルを決定してもよい。
【0048】
(Proposal 2')
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、当該スケジューリングされる複数のセルのうちの一方のセルが、スケジューリングを行うセルであった場合(すなわち、スケジューリングを行うセルが、そのセル自身のスケジューリングと他のセルへのスケジューリングを単一のDCIで行う場合)、スケジューリングを行うセルに対して、Rate matching indicator fieldにより、レートマッチングの設定を行うことは可能であってもよく、スケジューリングされる複数のセルのうち、スケジューリングを行うセル以外のセルに対しては、Rate matching indicator fieldにより、レートマッチングの設定を行うことができなくてもよい。
【0049】
(Proposal 3)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、当該複数のセルに対するレートマッチングの設定は、行われなくてもよい。
【0050】
(Proposal 3-1)
例えば、基地局20が複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、端末10は、Rate matching indicator fieldサイズはゼロであると想定してもよい。この場合、スケジュールされる複数のセルのうちの各セルについて、レートマッチングの設定は行われないと端末10は想定してもよい。
【0051】
(Proposal 3-2)
上述のProposal 3の場合において、Rate matching indicator fieldのサイズは0ビット、1ビット、又は2ビットであると端末10は想定してもよく、この場合において、端末10は、Rate matching indicator fieldを無視してもよく、かつスケジュールされる複数のセルのうちの各セルについて、レートマッチングの設定は行われないと端末10は想定してもよい。例えば、基地局20が複数のセルに対してスケジューリングを行う場合、端末10は、Rate matching indicator fieldのビットの値が全てゼロに設定されると想定してもよい。
【0052】
(Proposal 4)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合において、端末10側でRate matching indicator fieldに基づくレートマッチングの設定を行うことを想定するか否かを、RRCシグナリングにより、切替えることが可能であってもよい。例えば、RRCシグナリングによって、上述のProposal 1~Proposal 3の方式のうちのいずれかの方式を、端末10に対して設定することが可能であってもよい。
【0053】
(Proposal 5)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合において、以下の条件1及び2のうちのいずれか1つ又は全てが満たされる場合に、基地局20は、端末10に対して、Rate matching indicator fieldに基づくレートマッチングの設定を行うことが可能であってもよい。
【0054】
(条件1)スケジュールされる複数のセルにおいて、レートマッチングパターングループの数が同じである。
【0055】
(条件2)スケジュールされる複数のセルに対して、同じレートマッチングパターングループ識別子により設定されるレートマッチングを同時に行うことが可能である。
【0056】
(Proposal 6)
基地局20が単一DCIにより複数のセルに対してスケジューリングを行う場合において、Rate matching indicator fieldと、その他のフィールドとのジョイントコーディングが行われてもよい。例えば、
図4に示されるように、Rate matching indicator fieldと、BWP indicator fieldとのジョイントコーディングが行われてもよい。例えば、
図4に示されるように、(Rate matching+BWP indicator)bit fieldと、指定されるコンポーネントキャリアにおけるBWP、指定されるコンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定との間の関連付けが定義されてもよい。この場合、例えば、基地局20は、DCIに(Rate matching+BWP indicator) bit fieldを含めることにより、(Rate matching+BWP indicator) bitを端末10に対して通知し、(Rate matching++BWP indicator) bit受信した端末10は、
図4に示される対応関係に基づいて、指定されるコンポーネントキャリアにおいて、指定されるBWPをアクティベートし、かつ指定されるコンポーネントキャリアにおいて、レートマッチングの設定を行ってもよい。なお、
図4の例では、Rate matching indicator fieldと、BWP indicator fieldとのジョイントコーディングが行われる例が示されているが、実施例はこの例には限定されない。例えば、Rate matching indicator fieldと、CIF(Carrier Indicator Field)とのジョイントコーディングが行われてもよい。或いは、Rate matching indicator field、CIF、及びBWP indicator fieldとのジョイントコーディングが行われてもよい。
【0057】
なお、上述のProposal 1~Proposal 6は、DCIフォーマット1_1のZP-CSI-RS trigger fieldに適用されてもよい。例えば、
図2に示される例において、CC#1のPDCCHを介して基地局20から送信されるDCIにより、CC#2及びCC#3のPDSCHの送信が端末10に対してスケジューリングされると仮定する。また、CC#2には、例えば、ZP-CSI-RS-ResourceSetが1つだけが設定されており、かつCC#3に対してaperiodic ZP-CSI-RS-ResourceSetが2つ設定されていると仮定する。この場合、DCIのZP-CSI-RS trigger fieldに、CC#2においてaperiodic ZP-CSI-RSを設定するか否かを示す1ビットに加えて、CC#3においてaperiodic ZP-CSI-RSを設定するか否かを示す2ビットの計3ビットが含まれてもよい。CC#1のPDCCHを介してDCIを受信した端末10は、DCIに含まれるZP-CSI-RS trigger fieldに含まれるCC#2においてaperiodic ZP-CSI-RSが設定されるか否かを示す1ビットの値に基づき、CC#2において、非周期的なZP-CSI-RSの受信を行い、かつZP-CSI-RS trigger fieldに含まれるCC#3においてaperiodic ZP-CSI-RSが設定されるか否かを示す2ビットの値に基づき、CC#3において、非周期的なZP-CSI-RSの受信を行ってもよい。また、例えば、Proposal 1-2、1-3、及び2-1におけるRate matching indicator fieldを、ZP-CSI-RS trigger fieldに置き換えてもよい。
【0058】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する端末10及び基地局20の機能構成例を説明する。端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能を備えている。ただし、端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能のうちの一部のみの機能を備えてもよい。なお、端末10及び基地局20を総称して通信装置と称してもよい。
【0059】
<端末>
図5は、端末10の機能構成の一例を示す図である。
図5に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、制御部130を有する。
図5に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部110を送信機と称し、受信部120を受信機と称してもよい。
【0060】
送信部110は、送信データから送信を作成し、当該送信信号を無線で送信する。また、送信部110は、1つ又は複数のビームを形成することができる。受信部120は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部120は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0061】
制御部130は、端末10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部130の機能が送信部110に含まれ、受信に関わる制御部130の機能が受信部120に含まれてもよい。
【0062】
例えば、受信部120は、基地局20からPDCCHを介して、スケジューリング情報を含むDCIを受信する。制御部130は、当該DCIに含まれるRate matching indicator fieldにおいて設定されている値に基づき、各コンポーネントキャリアにおいてレートマッチングの設定を行う。
【0063】
<基地局20>
図6は、基地局20の機能構成の一例を示す図である。
図6に示されるように、基地局20は、送信部210と、受信部220と、制御部230を有する。
図6に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部210を送信機と称し、受信部220を受信機と称してもよい。
【0064】
送信部210は、端末10側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部220は、端末10から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部220は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0065】
制御部230は、基地局20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部230の機能が送信部210に含まれ、受信に関わる制御部230の機能が受信部220に含まれてもよい。
【0066】
例えば、複数セルへのスケジューリングを行う場合において、制御部230は、各コンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定情報を含むRate matching indicator fieldを生成し、スケジューリング情報を含むDCIに当該Rate matching indicator fieldを含める。送信部210は、制御部230が生成したDCIをPDCCHを介して送信する。
【0067】
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(
図5~
図6)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に複数要素が結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0068】
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末10と基地局20はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図7は、本実施の形態に係る端末10と基地局20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10と基地局20はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0069】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末10と基地局20のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0070】
端末10と基地局20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0071】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
【0072】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、
図5に示される端末10の送信部110、受信部120、制御部130は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、
図6に示される基地局20の送信部210と、受信部220と、制御部230は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0073】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0074】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0075】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、端末10の送信部110及び受信部120は、通信装置1004で実現されてもよい。また、基地局20の送信部210及び受信部220は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0076】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0077】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0078】
また、端末10と基地局20はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0079】
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも以下の端末及び通信方法が開示されている。
【0080】
キャリアアグリゲーションを構成する複数のコンポーネントキャリアのうちの第1のコンポーネントキャリアを介して、前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1又は複数の第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信する受信部と、前記スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づき、前記1又は複数の第2のコンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行う制御部と、を備える端末。
【0081】
上記の構成によれば、端末は、スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づいて、スケジュールされるコンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行うことが可能となる。
【0082】
前記レートマッチングの設定情報は、前記1又は複数の第2のコンポーネントキャリアのうちの各コンポーネントキャリアに設定される1又は複数のレートマッチングパターンを物理下り共有チャネル(PDSCH)に使用可能か否かを示す情報を含んでもよい。
【0083】
上記の構成によれば、端末は、スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づいて、各コンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行うことが可能となる。
【0084】
前記1又は複数の第2のコンポーネントキャリアは、2つのコンポーネントキャリアからなり、前記レートマッチングの設定情報は、前記2つのコンポーネントキャリアのうちの一方のコンポーネントキャリアに対して設定される1又は複数のレートマッチングパターンで示される複数のリソースエレメントを前記一方のコンポーネントキャリアの物理下り共有チャネル(PDSCH)に使用可能か否かを示す情報を含み、かつ前記2つのコンポーネントキャリアのうちの他方のコンポーネントキャリアに対して設定される1又は複数のレートマッチングパターンで示される複数のリソースエレメントを前記他方のコンポーネントキャリアのPDSCHに使用可能か否かを示す情報を含んでもよい。
【0085】
上記の構成によれば、端末は、スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づいて、各コンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行うことが可能となる。
【0086】
前記1又は複数の第2のコンポーネントキャリアは、前記第1のコンポーネントキャリアを含み、前記制御部は、前記スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づき、前記第1のコンポーネントキャリアのみに対してレートマッチングの設定を行ってもよい。
【0087】
上記の構成によれば、キャリアアグリゲーションが行われる場合において、例えば、セカンダリセルに対してのみ、レートマッチングを行うといった運用が可能となる。
【0088】
キャリアアグリゲーションを構成する複数のコンポーネントキャリアのうちの第1のコンポーネントキャリアを介して、前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1又は複数の第2のコンポーネントキャリアについてのスケジューリング情報を受信するステップと、前記スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づき、前記1又は複数の第2のコンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行うステップと、を備える端末による通信方法。
【0089】
上記の構成によれば、端末は、スケジューリング情報に含まれるレートマッチングの設定情報に基づいて、スケジュールされるコンポーネントキャリアにおけるレートマッチングの設定を行うことが可能となる。
【0090】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10と基地局20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0091】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0092】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0093】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0094】
本明細書において基地局20によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局20を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末10との通信のために行われる様々な動作は、基地局20および/または基地局20以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局20以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
【0095】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。
【0096】
端末10は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0097】
基地局20は、当業者によって、NB(NodeB)、eNB(enhanced NodeB)、ベースステーション(Base Station)、gNB、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0098】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0099】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0100】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0101】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0102】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0103】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0104】
本開示の全体において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含み得る。
【0105】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0106】
10 端末
110 送信部
120 受信部
130 制御部
20 基地局
210 送信部
220 受信部
230 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置