(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133763
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】スタンプ管理装置、スタンプ管理方法及びスタンプ管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240926BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20240926BHJP
【FI】
G06Q30/0207 346
G06Q30/0207 328
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043717
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】村山 大河
【テーマコード(参考)】
5L010
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA03
5L030BB07
5L049AA03
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を高めることができるスタンプ管理装置を提供する。
【解決手段】スタンプ管理装置1は、所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、予約アプリ及び決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、ユーザ識別情報及び店舗特定情報ごとに、第1スタンプと第2スタンプとを連携して管理する制御部111、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、前記予約アプリ及び前記決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、前記ユーザ識別情報及び前記店舗特定情報ごとに、前記第1スタンプと前記第2スタンプとを連携して管理する制御部、
を備えるスタンプ管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ユーザ識別情報及び前記店舗特定情報の組ごとに、前記予約アプリ及び前記決済アプリに共通のスタンプカードを発行し、前記共通のスタンプカードを用いて前記第1スタンプ及び前記第2スタンプをまとめて管理する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記予約アプリのための第1スタンプカード及び前記決済アプリのための第2スタンプカードを、同一の前記ユーザ識別情報及び前記店舗特定情報に紐づけてそれぞれ発行し、前記第1スタンプカード及び前記第2スタンプカードのそれぞれにおいて前記第1スタンプ及び前記第2スタンプをまとめて管理する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記予約アプリを用いて予約された店舗で前記決済アプリを用いて決済された場合に、特典のスタンプを追加で付与する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記予約アプリを用いて予約された場合に、予約に関する予約情報を前記決済アプリに提供する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記予約アプリを用いて予約された店舗で決済が行われた場合に、決済に関する決済情報を前記予約アプリに提供する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記予約アプリを用いて予約された店舗で前記決済アプリを用いることなく決済された場合に、前記予約アプリを用いて予約された内容に基づいて前記第1スタンプを付与し、付与したスタンプに関する情報を前記決済アプリに提供する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記予約アプリを用いて予約されていない店舗で前記決済アプリを用いて決済された場合に、前記決済アプリを用いて決済された内容に基づいて前記第2スタンプを付与し、付与したスタンプに関する情報を前記予約アプリに提供する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記予約アプリ又は前記決済アプリにおいて、スタンプカードの表示指示が入力された場合に、前記第1スタンプと前記第2スタンプとが連携しているかどうかを判定し、連携していない場合に、前記第1スタンプと前記第2スタンプとを連携してから表示させる、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1スタンプと前記第2スタンプとの連携を開始する際に、前記店舗特定情報に対応する店舗のスタンプカードが既にある場合、既にあるスタンプカードに付与されているスタンプを合算する、
請求項1記載のスタンプ管理装置。
【請求項11】
プロセッサにより実行される方法であって、
所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、前記予約アプリ及び前記決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、前記ユーザ識別情報及び前記店舗特定情報ごとに、前記第1スタンプと前記第2スタンプとを連携して管理するステップ、
を含むスタンプ管理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、前記予約アプリ及び前記決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、前記ユーザ識別情報及び前記店舗特定情報ごとに、前記第1スタンプと前記第2スタンプとを連携して管理する制御部、
として機能させるスタンプ管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンプ管理装置、スタンプ管理方法及びスタンプ管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、電子化されたスタンプカードにスタンプを付与するシステムが開示されている。このシステムでは、店舗に来店した利用者により入力される決済金額と、スタンプ付与条件とに基づいて、来店した店舗に紐づけられたスタンプカードにスタンプを付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のスタンプカードは、店舗での決済金額に基づいてスタンプが付与されるカードであるが、例えば、飲食店などの店舗を予約した場合にスタンプが付与されるスタンプカードもある。この場合、ユーザは、同じ店舗のスタンプカードを複数管理することになり、ユーザの利便性に欠ける。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザの利便性を高めることができるスタンプ管理装置、スタンプ管理方法及びスタンプ管理プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るスタンプ管理装置は、所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、予約アプリ及び決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、ユーザ識別情報及び店舗特定情報ごとに、第1スタンプと第2スタンプとを連携して管理する制御部、を備える。
【0007】
上記態様において、制御部は、ユーザ識別情報及び店舗特定情報の組ごとに、予約アプリ及び決済アプリに共通のスタンプカードを発行し、共通のスタンプカードを用いて第1スタンプ及び第2スタンプをまとめて管理してもよい。
【0008】
上記態様において、制御部は、予約アプリのための第1スタンプカード及び決済アプリのための第2スタンプカードを、同一のユーザ識別情報及び店舗特定情報に紐づけてそれぞれ発行し、第1スタンプカード及び第2スタンプカードのそれぞれにおいて第1スタンプ及び第2スタンプをまとめて管理してもよい。
【0009】
上記態様において、制御部は、予約アプリを用いて予約された店舗で決済アプリを用いて決済された場合に、特典のスタンプを追加で付与してもよい。
【0010】
上記態様において、制御部は、予約アプリを用いて予約された場合に、予約に関する予約情報を決済アプリに提供してもよい。
【0011】
上記態様において、制御部は、予約アプリを用いて予約された店舗で決済が行われた場合に、決済に関する決済情報を予約アプリに提供してもよい。
【0012】
上記態様において、制御部は、予約アプリを用いて予約された店舗で決済アプリを用いることなく決済された場合に、予約アプリを用いて予約された内容に基づいて第1スタンプを付与し、付与したスタンプに関する情報を決済アプリに提供してもよい。
【0013】
上記態様において、制御部は、予約アプリを用いて予約されていない店舗で決済アプリを用いて決済された場合に、決済アプリを用いて決済された内容に基づいて第2スタンプを付与し、付与したスタンプに関する情報を予約アプリに提供してもよい。
【0014】
上記態様において、制御部は、予約アプリ又は決済アプリにおいて、スタンプカードの表示指示が入力された場合に、第1スタンプと第2スタンプとが連携しているかどうかを判定し、連携していない場合に、第1スタンプと第2スタンプとを連携してから表示させてもよい。
【0015】
上記態様において、制御部は、第1スタンプと第2スタンプとの連携を開始する際に、店舗特定情報に対応する店舗のスタンプカードが既にある場合、既にあるスタンプカードに付与されているスタンプを合算してもよい。
【0016】
本発明の他の態様に係るスタンプ管理方法は、プロセッサにより実行される方法であって、所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、予約アプリ及び決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、ユーザ識別情報及び店舗特定情報ごとに、第1スタンプと第2スタンプとを連携して管理するステップ、を含む。
【0017】
本発明の他の態様に係るスタンプ管理プログラムは、コンピュータを、所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与される第2スタンプとを、予約アプリ及び決済アプリのユーザを識別するユーザ識別情報並びに店舗を特定する店舗特定情報に紐づけて管理することで、ユーザ識別情報及び店舗特定情報ごとに、第1スタンプと第2スタンプとを連携して管理する制御部、として機能させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザの利便性を高めることができるスタンプ管理装置、スタンプ管理方法及びスタンプ管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るスタンプ管理装置を含む情報処理システムのシステム構成を例示する図である。
【
図2】
図1に示すスタンプ管理装置の構成を例示する図である。
【
図3】スタンプカード情報のデータ項目の一例を示す図である。
【
図4】スタンプカード情報のデータ項目の一例を示す図である。
【
図5】
図1に示すスタンプ管理装置においてスタンプを連携する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図1に示すスタンプ管理装置においてスタンプを付与する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
[情報処理システムの概要]
図1を参照して、実施形態に係るスタンプ管理装置1を含む情報処理システムの構成について説明する。情報処理システムは、例えば、スタンプ管理装置1と、ユーザ端末2と、予約システム3と、決済システム4と、POSシステム5とを含む。
【0022】
ユーザ端末2は、ユーザが利用する端末であり、例えば、スマートフォンである。ユーザ端末2には、各種のアプリケーション(以下、「アプリ」という。)をインストールすることができる。各種のアプリには、予約アプリ及び決済アプリが含まれる。
【0023】
予約アプリは、例えば、飲食や宿泊等を提供する店舗の利用を予約するためのアプリである。決済アプリは、例えば、電子的なデータの送受信によって決済を行うためのアプリである。
【0024】
なお、ユーザ端末2は、スマートフォンに限定されず、例えば、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)、PC端末、その他の端末装置であってもよい。
【0025】
予約システム3は、予約アプリを用いて申し込まれる予約を管理するシステムである。決済システム4は、決済アプリを用いて実行される電子決済を管理するシステムである。POSシステム5は、各店舗に設けられるPOSレジで処理された売上に関するデータ等を管理するシステムである。POSレジは、販売時点情報管理(Point of Sale)機能を有するレジスタである。
【0026】
スタンプ管理装置1は、予約システム3により付与される電子的なスタンプと、決済システム4により付与される電子的なスタンプとを連携して管理する機能を有する。この機能の詳細は後述する。
【0027】
スタンプ管理装置1、ユーザ端末2、予約システム3、決済システム4及びPOSシステム5は、ネットワークNを介して相互に通信可能に構成される。ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0028】
[スタンプ管理装置の構成]
図2に示すように、スタンプ管理装置1は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ11と、通信インタフェース12と、記憶装置13とを備える。
【0029】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ11は、記憶装置13に記憶されているプログラム131を実行することで、後述する各機能を実現する制御部111として動作する。
【0030】
通信インタフェース12は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置や端末と通信する通信部として機能する。
【0031】
記憶装置13は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置13は、例えば、プログラム131や、データベース132に登録される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0032】
プログラム131は、所定の処理を行うためのコンピュータプログラムであり、スタンプ管理装置1のメインプログラムや、そのメインプログラムの動作中に適宜呼び出されて実行される複数のソフトウェアモジュールを有する。ソフトウェアモジュールは、それぞれ特定の処理を実行するためにモジュール化されたサブプログラムであり、例えば、プロシージャ、サブルーチン、メソッド、関数及びデータ構造等を用いて作成される。
【0033】
[スタンプ管理装置の機能]
スタンプ管理装置1の制御部111により実現される各機能について、以下に説明する。
【0034】
制御部111は、所定の予約アプリを用いて店舗の利用を予約した内容に基づいて付与されるスタンプ(以下、「第1スタンプ」ともいう。)と、所定の決済アプリを用いて店舗への支払いを決済した内容に基づいて付与されるスタンプ(以下、「第2スタンプ」ともいう。)と、を連携(以下、「スタンプ連携」ともいう。)して管理する。第1スタンプ及び第2スタンプは、電子的なスタンプカードに付与される電子的なスタンプである。所定の予約アプリ及び所定の決済アプリは、スタンプ連携の対象として設定される予約アプリ及び決済アプリであり、連携させる対象は運用に合わせて適宜設定することができる。
【0035】
スタンプ連携は、例えば、所定の予約アプリ及び所定の決済アプリのユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)、並びに店舗を特定する店舗ID(店舗特定情報)に対して、第1スタンプ及び第2スタンプを紐づけることにより行う。これにより、ユーザIDと店舗IDの組ごとに、第1スタンプ及び第2スタンプをまとめて管理することが可能となる。まとめて管理する方法の一例を、以下(1)及び(2)に記載する。
【0036】
(1)所定の予約アプリ及び所定の決済アプリに共通のスタンプカードを発行して管理する方法
制御部111は、ユーザIDと店舗IDの組ごとに、所定の予約アプリ及び所定の決済アプリに共通のスタンプカードを発行する。
【0037】
この方法では、共通のスタンプカードを用いて、第1スタンプ及び第2スタンプを一緒に管理することになる。これにより、所定の予約アプリ及び所定の決済アプリのそれぞれで共通のスタンプカードを表示させると、第1スタンプ及び第2スタンプが対象店舗のスタンプとしてまとめて表示されることになる。
【0038】
図3を参照して、共通のスタンプカードを用いて管理する際のスタンプカード情報のデータ項目の一例について説明する。
【0039】
図3に示すように、スタンプカード情報は、データ項目として、例えば、ユーザID、店舗ID、共通カードID、スタンプ情報などの各項目を含む。ユーザIDは、所定の予約アプリ及び所定の決済アプリのユーザを識別する情報である。店舗IDは、共通のスタンプカードに対応する店舗を特定するための情報である。
【0040】
共通カードIDは、共通のスタンプカードを特定するための情報である。スタンプ情報は、第1スタンプ及び第2スタンプを含むスタンプに関する情報であり、スタンプを付与した日付ごとの履歴データとして構成することができる。スタンプ情報には、例えば、スタンプ付与日、スタンプ付与数、付与したスタンプの種類などを含むことができる。スタンプの種類として、例えば、第1スタンプ、第2スタンプ、特典スタンプなどを設けることができるが、これらに限らず、運用に合わせて適宜設定することができる。
【0041】
この(1)の方法を採用することで、所定の予約アプリで共通のスタンプカードを表示させる場合や、所定の決済アプリで共通のスタンプカードを表示させる場合のどちらであっても、第1スタンプと第2スタンプとを合わせたスタンプを対象店舗のスタンプとしてまとめて表示させることができる。
【0042】
(2)所定の予約アプリ用の第1スタンプカード及び所定の決済アプリ用の第2スタンプカードを発行して管理する方法
制御部111は、同一のユーザID及び店舗IDに紐づけて、所定の予約アプリ用の第1スタンプカード及び所定の決済アプリ用の第2スタンプカードをそれぞれ発行する。
【0043】
この方法では、第1スタンプカード及び第2スタンプカードのそれぞれにおいて第1スタンプ及び第2スタンプを一緒に管理することになる。これにより、所定の予約アプリ及び所定の決済アプリにおいて、それぞれのスタンプカードを表示させると、第1スタンプ及び第2スタンプが対象店舗のスタンプとして、それぞれのスタンプカードにまとめて表示されることになる。
【0044】
図4を参照して、第1スタンプカード及び第2スタンプカードを用いて管理する際のスタンプカード情報のデータ項目の一例について説明する。
【0045】
図4に示すように、スタンプカード情報は、データ項目として、例えば、ユーザID、店舗ID、第1カードID、第2カードID、スタンプ情報などの各項目を含む。ユーザIDは、上記(1)と同様である。店舗IDは、第1スタンプカード及び第2スタンプカードの双方に対応する店舗を特定するための情報である。
【0046】
第1カードIDは、第1スタンプカードを特定するための情報である。第2カードIDは、第2スタンプカードを特定するための情報である。スタンプ情報は、上記(1)と同様である。
【0047】
この(2)の方法を採用することで、所定の予約アプリで第1スタンプカードを表示させる場合や、所定の決済アプリで第2スタンプカードを表示させる場合のどちらであっても、第1スタンプと第2スタンプとを合わせたスタンプを対象店舗のスタンプとしてまとめて表示させることができる。
【0048】
なお、上記(1)及び(2)のスタンプカード情報に、後述する予約情報及び決済情報を含めてもよい。
【0049】
ここで、所定の予約アプリと所定の決済アプリのそれぞれに対し、スタンプ付与条件及び付与内容を設定することが好ましい。この場合、制御部111は、予約した内容又は決済した内容を、それぞれのスタンプ付与条件にあてはめて、条件を満たすスタンプ付与条件があるかどうかを判定する。そして、制御部111は、条件を満たすスタンプ付与条件がある場合に、そのスタンプ付与条件に対応する付与内容に設定されたスタンプ及びその個数を、スタンプ連携用に発行したスタンプカードに付与する。
【0050】
なお、所定の予約アプリと所定の決済アプリとで、例えばスタンプ付与条件が重複するなどして、同じスタンプが重複して付与される場合には、予め定めた優先順位に従って調整することが好ましい。
【0051】
図2に示す制御部111は、所定の予約アプリを用いて予約された店舗で、所定の決済アプリを用いて決済された場合に、特典スタンプを追加で付与してもよい。これにより、所定の予約アプリと所定の決済アプリとをセットで利用する動機づけをユーザに付与することが可能となる。
【0052】
制御部111は、所定の予約アプリを用いて予約された場合に、予約に関する予約情報を所定の決済アプリに提供してもよい。これにより、所定の予約アプリを用いて予約したユーザに対し、所定の決済アプリを利用して決済する動機づけを付与することが可能となる。予約情報には、例えば、ユーザID、店舗ID、来店日時、来店人数などを含むことができる。なお、所定の決済アプリへの予約情報の提供は、予約システム3からの自動通知による提供であってもよいし、ユーザによる確認操作に基づく提供であってもよい。
【0053】
制御部111は、所定の予約アプリを用いて予約された店舗で決済が行われた場合に、決済に関する決済情報を所定の予約アプリに提供してもよい。これにより、所定の予約アプリを用いて予約したユーザが決済した後に、その決済に関する情報を所定の予約アプリで確認することが可能となる。この場合の決済には、所定の決済アプリによる決済の他、所定の決済アプリを用いることなく行われた決済も含まれる。
【0054】
所定の決済アプリを用いることなく決済されたことは、例えば、予約情報の来店日を過ぎても所定の決済アプリによる決済情報を取得できないことにより判別することができる。この場合、例えば、予約情報の店舗に対応するPOSシステム5で管理されている売上に関するデータを、決済情報として取得する。売上に関するデータには、例えば、店舗ID、売上日時、商品ID、個数、単価等を含むことができる。POSシステム5から売上に関するデータを取得するのは、スタンプ管理装置1であってもよいし、所定の予約アプリであってもよいし、予約システム3であってもよい。所定の予約アプリ又は予約システム3が売上に関するデータを取得した場合には、スタンプ管理装置1にも転送すればよい。
【0055】
制御部111は、所定の予約アプリを用いて予約された店舗で、所定の決済アプリを用いることなく決済された場合に、所定の予約アプリを用いて予約された内容に基づいて第1スタンプを付与し、付与したスタンプに関するスタンプ情報を所定の決済アプリに提供してもよい。これにより、所定の予約アプリを用いて予約したユーザが、所定の決済アプリを用いずに決済した場合であっても、予約により付与されたスタンプに関する情報を所定の決済アプリで確認する動機づけを付与することができる。
【0056】
制御部111は、所定の予約アプリを用いて予約されていない店舗(予約していない店舗)で、所定の決済アプリを用いて決済された場合に、所定の決済アプリを用いて決済された内容に基づいて第2スタンプを付与し、付与したスタンプに関するスタンプ情報を所定の予約アプリに提供してもよい。これにより、所定の決済アプリを用いて決済したユーザが、所定の予約アプリを用いて予約しなかった場合でも、決済により付与されたスタンプに関する情報を所定の予約アプリで確認する動機づけを付与することができる。
【0057】
制御部111は、第1スタンプと第2スタンプとの連携を、例えば、以下のように開始させることができる。所定の予約アプリ又は所定の決済アプリのいずれかでスタンプ連携の開始指示が入力され、その開始指示に対応する開始要求をユーザ端末2から受け付けた場合に、第1スタンプと第2スタンプとの連携を開始させてもよい。
【0058】
また、所定の予約アプリ又は所定の決済アプリのいずれかでスタンプカードの表示指示が入力され、その表示指示に対応する表示要求をユーザ端末2から受け付けた場合に、第1スタンプと第2スタンプとが連携しているかどうかを判定し、連携していない場合に、第1スタンプと第2スタンプとを連携して、スタンプカードを表示させてもよい。
【0059】
第1スタンプと第2スタンプとが連携しているかどうかの判定は、例えば、それぞれのアプリで管理されている対象店舗のスタンプ情報のスタンプ数やスタンプ日付などを比較して、アプリ間で不一致のスタンプが存在するかどうかにより行うことができる。アプリ間で不一致のスタンプが存在する場合に、連携していないと判定する一方、アプリ間で不一致のスタンプが存在しない場合には、連携していると判定する。
【0060】
制御部111は、第1スタンプと第2スタンプとの連携を開始する際に、対象となる店舗IDに対応する店舗のスタンプカードが既にあるかどうかを判定する。制御部111は、同じ店舗のスタンプカードが既にある場合に、既にあるスタンプカードにそれぞれ付与されているスタンプを、スタンプ連携用に新たに発行するスタンプカードに合算する。これにより、スタンプ連携の開始前に同じ店舗で発行された一枚以上のスタンプカードに既に付与されていたスタンプを漏らすことなく、新たに連携して管理するスタンプに加えることが可能となる。既に発行されたスタンプカードの特定は、例えば、候補となるスタンプカードの中からユーザに選択させて特定してもよいし、ユーザがカードIDなどを入力することで特定してもよい。
【0061】
[スタンプ管理装置の動作]
図5を参照し、スタンプ管理装置1においてスタンプを連携する際の動作の一例について説明する。
【0062】
最初に、スタンプ管理装置1の制御部111は、対象ユーザの所定の予約アプリ又は所定の決済アプリのいずれかでスタンプカードの表示指示が入力された場合に、その表示指示に対応する表示要求をユーザ端末2から受け付ける(ステップS101)。
【0063】
続いて、制御部111は、上記ステップS101で受け付けた表示要求に対応するスタンプカードの情報に基づいて、所定の予約アプリに対応する対象店舗のスタンプと所定の決済アプリに対応する対象店舗のスタンプとが連携している、すなわちスタンプ連携済かどうかを判定する(ステップS102)。この判定がYESである場合(ステップS102;YES)に、制御部111は、後述するステップS106に処理を移行する。
【0064】
上記ステップS102において、スタンプ連携済ではないと判定された場合(ステップS102;NO)に、制御部111は、所定の予約アプリに対応する対象店舗のスタンプと所定の決済アプリに対応する対象店舗のスタンプとを連携する(ステップS103)。
【0065】
続いて、制御部111は、対象店舗により発行された同じスタンプカードが複数有るかどうかを判定する(ステップS104)。この判定がNOである場合(ステップS104;NO)に、制御部111は、後述するステップS106に処理を移行する。
【0066】
上記ステップS104において、同じスタンプカードが複数有ると判定された場合(ステップS104;YES)に、制御部111は、複数のスタンプカードにそれぞれ付与されているスタンプを、スタンプ連携用に新たに発行するスタンプカードに合算する(ステップS105)。
【0067】
続いて、制御部111は、スタンプ連携後のスタンプカードをユーザ端末2に表示させる(ステップS106)。そして、この動作を終了する。
【0068】
図6を参照し、スタンプ管理装置1においてスタンプを付与する際の動作の一例について説明する。
【0069】
最初に、スタンプ管理装置1の制御部111は、対象ユーザの所定の予約アプリから予約情報を受信する(ステップS201)。
【0070】
続いて、制御部111は、上記ステップS201で受信した予約情報を対象ユーザの所定の決済アプリに提供する(ステップS202)。
【0071】
続いて、制御部111は、上記ステップS201で受信した予約情報に対応する、所定の決済アプリによる決済情報を取得できたかどうかを判定する(ステップS203)。この判定がYESである場合(ステップS203;YES)に、制御部111は、所定の決済アプリによる決済情報を対象ユーザの所定の予約アプリに提供する(ステップS204)。
【0072】
続いて、制御部111は、所定の予約アプリによる予約の内容及び所定の決済アプリによる決済の内容とスタンプ付与条件とに基づいて、第1スタンプ、第2スタンプ、特典スタンプなどを付与する(ステップS205)。そして、この動作を終了する。
【0073】
他方、上記ステップS203において、上記ステップS201で受信した予約情報の来店日を過ぎても、所定の決済アプリによる決済情報を取得できないと判定された場合(ステップS203;NO)に、制御部111は、予約情報の店舗に対応するPOSシステム5で管理されている売上に関するデータを、決済情報として取得する(ステップS206)。
【0074】
続いて、制御部111は、上記ステップS206で取得した決済情報を対象ユーザの所定の予約アプリに提供する(ステップS207)。
【0075】
続いて、制御部111は、所定の予約アプリによる予約の内容とスタンプ付与条件とに基づいて、第1スタンプを付与する(ステップS208)。
【0076】
続いて、制御部111は、上記ステップS208で付与したスタンプに関する情報を対象ユーザの所定の決済アプリに提供する(ステップS209)。そして、この動作を終了する。
【0077】
上述したように、実施形態に係るスタンプ管理装置1によれば、所定の予約アプリによる予約の内容に基づいて付与される第1スタンプと、所定の決済アプリによる決済の内容に基づいて付与される第2スタンプとを、対象ユーザのユーザID及び対象店舗の店舗IDに紐づけて管理することで、ユーザ及び店舗の組ごとに、第1スタンプと第2スタンプとを連携して管理することができる。
【0078】
これにより、所定の予約アプリ又は所定の決済アプリを用いて、スタンプ連携されたスタンプカードを表示させることで、第1スタンプと第2スタンプとを合わせたスタンプを対象店舗のスタンプとしてまとめて表示させることができる。
【0079】
それゆえ、実施形態に係るスタンプ管理装置1によれば、ユーザの利便性を高めることができる。
【0080】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0081】
また、実施形態におけるプログラムは、CD-ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【符号の説明】
【0082】
1…スタンプ管理装置、2…ユーザ端末、3…予約システム、4…決済システム、5…POSシステム、11…プロセッサ、12…通信インタフェース、13…記憶装置、111…制御部、131…プログラム、132…データベース