(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133784
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】入出力回路
(51)【国際特許分類】
H03K 19/0175 20060101AFI20240926BHJP
H01H 9/54 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
H03K19/0175 240
H01H9/54 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043748
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】那須 信一郎
【テーマコード(参考)】
5G034
5J056
【Fターム(参考)】
5G034AE10
5J056AA02
5J056BB59
5J056DD55
5J056FF08
(57)【要約】
【課題】製造効率を向上させることができる入出回路を提供する。
【解決手段】入出力回路40は、インターフェース部41と、信号線42と、抵抗器R1~R6と、ダイオードD1、D2とを備える。抵抗器R1は、一端が信号線42に接続され他端が第2電力供給部20に接続される。抵抗器R2は、抵抗器R1に並列に接続される。抵抗器R3は、一端が抵抗器R1及び抵抗器R2に接続され他端がCPU30に接続される。抵抗器R4は、一端が抵抗器R3とCPU30との間の信号線42に接続され他端がグランドに接続される。抵抗器R5は、一端がインターフェース部41と抵抗器R1との間の信号線42に接続され他端がグランドに接続される。抵抗器R6は、抵抗器R5に並列に接続される。そして、抵抗器R1、抵抗器R2、抵抗器R3、抵抗器R4、抵抗器R5、及び、抵抗器R6は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電力供給部に接続される第1スイッチ回路又はグランドに接続される第2スイッチ回路の一方に接続されるインターフェース部と、
前記第1スイッチ回路又は前記第2スイッチ回路の前記一方のオンオフに応じて出力される信号を処理する処理部と前記インターフェース部とを接続する信号線と、
一端が前記信号線に接続され他端が第2電力供給部に接続される第1抵抗器と、
前記第1抵抗器に並列に接続される第2抵抗器と、
前記信号線上に設けられ、一端が前記第1抵抗器及び前記第2抵抗器に接続され他端が前記処理部に接続される第3抵抗器と、
一端が前記第3抵抗器と前記処理部との間の前記信号線に接続され他端がグランドに接続される第4抵抗器と、
一端が前記インターフェース部と前記第1抵抗器との間の前記信号線に接続され他端がグランドに接続される第5抵抗器と、
前記第5抵抗器に並列に接続される第6抵抗器と、
前記信号線上に設けられ、アノード端子が前記インターフェース部に接続されカソード端子が前記第5抵抗器に接続される第1ダイオードと、
前記第1ダイオードに並列に接続されアノード端子が前記第5抵抗器に接続されカソード端子が前記インターフェース部に接続される第2ダイオードと、を備え、
前記第1抵抗器、前記第2抵抗器、前記第3抵抗器、前記第4抵抗器、前記第5抵抗器、及び、前記第6抵抗器は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されていることを特徴とする入出力回路。
【請求項2】
前記第1抵抗器、前記第2抵抗器、前記第3抵抗器、前記第4抵抗器、前記第5抵抗器、及び、前記第6抵抗器は、それぞれの抵抗器を配列方向に沿って並べて配列した抵抗アレイを構成する請求項1に記載の入出力回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入出力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入出力回路として、例えば、特許文献1には、1つの端子を入力と出力に切り替えて使用できる入出力回路が記載されている。この入出力回路は、出力系信号処理回路を出力バッファの入力に接続するとともに、この出力バッファの出力を第1のコンデンサとインピーダンス整合用抵抗を介して入出力兼用端子に接続し、入出力兼用端子に第2のコンデンサを介して入力バッファを接続するとともに、入力バッファの出力を入力系信号処理回路に接続し、かつ第1のコンデンサとインピーダンス整合用抵抗との間に、入出力切り替えの信号により開閉するスイッチ手段の一端を接続するとともに、他端を接地している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に記載の入出力回路は、例えば、入出力回路を製造する際に製造効率を向上させることが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造効率を向上させることができる入出回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る入出力回路は、第1電力供給部に接続される第1スイッチ回路又はグランドに接続される第2スイッチ回路の一方に接続されるインターフェース部と、前記第1スイッチ回路又は前記第2スイッチ回路のオンオフの前記一方に応じて出力される信号を処理する処理部と前記インターフェース部とを接続する信号線と、一端が前記信号線に接続され他端が第2電力供給部に接続される第1抵抗器と、前記第1抵抗器に並列に接続される第2抵抗器と、前記信号線上に設けられ、一端が前記第1抵抗器及び前記第2抵抗器に接続され他端が前記処理部に接続される第3抵抗器と、一端が前記第3抵抗器と前記処理部との間の前記信号線に接続され他端がグランドに接続される第4抵抗器と、一端が前記インターフェース部と前記第1抵抗器との間の前記信号線に接続され他端がグランドに接続される第5抵抗器と、前記第5抵抗器に並列に接続される第6抵抗器と、前記信号線上に設けられ、アノード端子が前記インターフェース部に接続されカソード端子が前記第5抵抗器に接続される第1ダイオードと、前記第1ダイオードに並列に接続されアノード端子が前記第5抵抗器に接続されカソード端子が前記インターフェース部に接続される第2ダイオードと、を備え、前記第1抵抗器、前記第2抵抗器、前記第3抵抗器、前記第4抵抗器、前記第5抵抗器、及び、前記第6抵抗器は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る入出力回路は、複数の抵抗器が同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されるので、製造時に抵抗器を取り替えないで済み、これにより電気特性が異なる抵抗器を用いて複数の抵抗器を構成する場合と比較して、製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る車載用メーターの構成例を示す回路図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る抵抗アレイの構成例を示す平面図である。
【
図3】
図3は、比較例に係る車載用メーターの構成例を示す回路図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る抵抗器の構成例を示す平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るアクティブHI回路及びアクティブLO回路の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0010】
図面を参照しながら実施形態に係る車両用メーターMについて説明する。車両用メーターMは、車両に搭載され、当該車両に関する情報を表示するものである。車両には、
図1に示すように、第1スイッチ回路としてのアクティブHI回路SW1と、第2スイッチ回路としてのアクティブLO回路SW2とが設けられている。アクティブHI回路SW1は、スイッチがオフからオンにされた場合、ハイレベルの電圧を表すハイレベル信号を出力するものであり、例えば、方向指示器の操作、ハイビームのオンオフ等を検出するために使用される。アクティブLO回路SW2は、スイッチがオフからオンにされた場合、ローレベルの電圧を表すローレベル信号を出力するものであり、例えば、ドアスイッチのオンオフ、シートベルトの着脱等を検出するために使用される。車両には、アクティブHI回路SW1に接続され、当該アクティブHI回路SW1に電圧を印加する第1電力供給部10が設けられている。車両用メーターMは、後述の入出力回路40がアクティブHI回路SW1又はアクティブLO回路SW2のいずれか一方に接続される。
【0011】
車両用メーターMは、
図1に示すように、第2電力供給部20と、処理部としてのCPU30と、入出力回路40とを備える。
【0012】
第2電力供給部20は、電圧を印加するものである。第2電力供給部20は、入出力回路40に接続され、入出力回路40がアクティブLO回路SW2に接続される場合、入出力回路40に電圧を印加する。一方で、第2電力供給部20は、入出力回路40がアクティブHI回路SW1に接続される場合、入出力回路40に電圧を印加しない。
【0013】
CPU30は、信号を処理するものである。CPU30は、入出力回路40がアクティブHI回路SW1に接続される場合、アクティブHI回路SW1のオンオフに応じて出力される信号を処理する。CPU30は、例えば、アクティブHI回路SW1がオフからオンにされた場合、第1電力供給部10により電圧が印加されたことを表す信号(ハイレベル信号)を入力する。この場合、CPU30は、例えば、ハイレベル信号がハイビームのオンを表す場合、ハイビームがオンされたことを表す表示制御を行う。一方で、CPU30は、アクティブHI回路SW1がオンからオフにされた場合、第1電力供給部10により電圧が印加されていないことを表す信号(ローレベル信号)を入力する。この場合、CPU30は、例えば、ローレベル信号がハイビームのオフを表す場合、ハイビームがオフされたことを表す表示制御を行う。
【0014】
CPU30は、入出力回路40がアクティブLO回路SW2に接続される場合、アクティブLO回路SW2のオンオフに応じて出力される信号を処理する。CPU30は、例えば、アクティブLO回路SW2がオフからオンにされた場合、第2電力供給部20により電圧が印加されていないことを表す信号(ローレベル信号)を入力する。この場合、CPU30は、例えば、ローレベル信号がシートベルトの着用を表す場合、シートベルトが着用されたことを表す表示制御を行う。一方で、CPU30は、アクティブLO回路SW2がオンからオフにされた場合、第2電力供給部20により電圧が印加されていることを表す信号(ハイレベル信号)を入力する。この場合、CPU30は、例えば、ハイレベル信号がシートベルトの解除を表す場合、シートベルトが解除されたことを表す表示制御を行う。
【0015】
入出力回路40は、ハイレベル信号及びローレベル信号を入出力する回路である。入出力回路40は、上述のように、アクティブHI回路SW1又はアクティブLO回路SW2のいずれか一方に接続される。つまり、入出力回路40は、アクティブHI回路SW1及びアクティブLO回路SW2の両方に対応できるように汎用性を持たせている。入出力回路40は、アクティブHI回路SW1に接続された場合、アクティブHI回路SW1とCPU30との間に設けられる。また、入出力回路40は、アクティブLO回路SW2に接続された場合、アクティブLO回路SW2とCPU30との間に設けられる。入出力回路40は、インターフェース部41と、信号線42と、ダイオードD1、D2と、抵抗器R1~R6とを備えている。
【0016】
インターフェース部41は、アクティブHI回路SW1又はアクティブLO回路SW2のいずれか一方と接続されものである。
【0017】
信号線42は、導電性を有し、信号が流れる導電線である。信号線42は、例えば、ハイレベル信号又はローレベル信号が流れる。
【0018】
ダイオードD1は、電流を一方向に流すものであり、アノード端子と、カソード端子とを有する。ダイオードD1は、信号線42上に設けられ、アノード端子がインターフェース部41に接続され、カソード端子が抵抗器R5に接続される。ダイオードD1は、インターフェース部41側から抵抗器R5側に電流を流し、かつ、抵抗器R5側からインターフェース部41側に流れる電流を抑制する。
【0019】
ダイオードD2は、電流を一方向に流すものであり、アノード端子と、カソード端子とを有する。ダイオードD2は、ダイオードD1に並列に接続され、当該ダイオードD1とは逆向きに設けられている。すなわち、ダイオードD2は、アノード端子が抵抗器R5に接続され、カソード端子がインターフェース部41に接続される。ダイオードD2は、抵抗器R5側からインターフェース部41側に電流を流し、かつ、インターフェース部41側から抵抗器R5側に流れる電流を抑制する。
【0020】
抵抗器R1~R6は、アクティブHI回路SW1又はアクティブLO回路SW2のオンオフに応じた信号(ハイレベル信号、ローレベル信号)を安定した状態に保つための抵抗器である。
【0021】
抵抗器R1は、一端が信号線42に接続され、他端が第2電力供給部20に接続される。抵抗器R2は、抵抗器R1に並列に接続される。抵抗器R3は、信号線42上に設けられ、一端が抵抗器R1及び抵抗器R2に接続され、他端がCPU30に接続される。抵抗器R4は、一端が抵抗器R3とCPU30との間の信号線42に接続され、他端がグランドに接続される。抵抗器R5は、一端がインターフェース部41と抵抗器R1との間の信号線42に接続され、他端がグランドに接続される。言い換えれば、抵抗器R5は、一端がダイオードD1のカソード端子及びダイオードD2のアノード端子と抵抗器R1との間の信号線42に接続され、他端がグランドに接続される。抵抗器R6は、抵抗器R5に並列に接続される。
【0022】
そして、抵抗器R1、抵抗器R2、抵抗器R3、抵抗器R4、抵抗器R5、及び、抵抗器R6は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されている。すなわち、これらの抵抗器R1~R6は、それぞれが同じ仕様(規格、種類、諸元)の抵抗器を用いて構成されている。ここで、抵抗器の電気特性とは、抵抗値、定格電力、抵抗値許容誤差、抵抗温度係数、最高使用電圧、温度範囲、耐電圧等の抵抗器の一般的な電気特性を表す。抵抗器R1~R6は、例えば、それぞれのパッケージサイズが1608サイズの抵抗器である。抵抗器R1~R6は、
図2に示すように、それぞれの抵抗器を配列方向Xに沿って並べて配列した抵抗アレイRを構成する。言い換えれば、抵抗アレイRは、抵抗器R1~R6が集合して配置された状態でモジュール化されたものである。
【0023】
ここで、比較例に係る車載用メーターM1は、
図3に示すように、入出力回路40Aを備えている。なお、比較例に係る車載用メーターM1は、実施形態に係る車両用メーターM(
図1参照)と同じ構成には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図3に示す入出力回路40Aは、インターフェース部41と、信号線42と、ダイオードD1、D2と、抵抗器R3、R4、R10、R11とを含んで構成される。入出力回路40Aは、抵抗器R10、R11を有する点で実施形態に係る入出力回路40とは異なる。抵抗器R10、R11は、パッケージサイズが3216サイズの抵抗器であり、1608サイズの抵抗器R1~R6よりも2倍の大きさである。また、3216サイズの抵抗器R10、R11は、抵抗値が1608サイズの抵抗器R1~R6と比較して半分である。これにより、3216サイズの抵抗器R10、R11は、1608サイズの抵抗器R1~R6と比較して電流が流れやすく、このため発熱量が1608サイズの抵抗器R1~R6よりも多い。このため、3216サイズの抵抗器R10、R11は、1608サイズの抵抗器R1~R6よりも体格を大きくしている。言い換えれば、1608サイズの抵抗器R1~R6は、抵抗値が大きいので電流が流れ難く、これにより3216サイズの抵抗器R10、R11よりも体格を小さくすることができる。実施形態に係る入出力回路40は、1608サイズの抵抗器R1、R2を並列に接続することで、3216サイズの抵抗器R10と同じ抵抗値の抵抗器を構成している。また、入出力回路40は、1608サイズの抵抗器R5、R6を並列に接続することで、3216サイズの抵抗器R11と同じ抵抗値の抵抗器を構成している。このように、入出力回路40は、3216サイズの抵抗器R10を2つに分割して1608サイズの抵抗器R1、R2を構成すると共に、3216サイズの抵抗器R11を2つに分割して1608サイズの抵抗器R5、R6を構成することで、抵抗器の発熱を分散することができ、これにより耐熱性を向上できる。
【0024】
入出力回路40は、同じサイズの抵抗器R1~R6を配列方向Xに沿って並べて配列した抵抗アレイRを構成することで、異なるサイズの抵抗器R3、R4、R10、R11から成る抵抗器の集合体よりも搭載スペースを小さくすることができる。例えば、比較例に係る入出力回路40Aは、
図4に示すように、抵抗器の集合体の配列方向Xの長さが7.9mmであり、配列方向Xに交差する交差方向Yの長さが5.0mmである。これに対して、実施形態に係る入出力回路40は、
図2に示すように、抵抗アレイRの配列方向Xの長さが4.8mmであり、交差方向Yの長さが3.0mmである。このように、実施形態に係る入出力回路40は、比較例に係る入出力回路40Aよりも配列方向Xの長さが3.1mm短く、交差方向Yの長さが2.0mm短い。これにより、実施形態に係る入出力回路40は、比較例に係る入出力回路40Aと比較して省スペース化することができる。
【0025】
次に、
図5を参照して、入出力回路40をアクティブHI回路SW1に接続した場合と、入出力回路40をアクティブLO回路SW2に接続した場合とにおける信号の流れについて説明する。入出力回路40は、当該入出力回路40をアクティブHI回路SW1に接続した場合、アクティブHI回路SW1がオフからオンにされると、電流がアクティブHI回路SW1、インターフェース部41、ダイオードD1、抵抗器R3を介してCPU30に流れ、ハイレベル信号がCPU30に入力される。このとき、入出力回路40は、抵抗器R4、R5、R6を介して電流がグランドに流れることで電荷が浮いた状態を抑制する。なお、入出力回路40は、当該入出力回路40をアクティブHI回路SW1に接続した場合、抵抗器R1、R2は使用されない。
【0026】
入出力回路40は、
図5に示すように、入出力回路40をアクティブLO回路SW2に接続した場合、アクティブLO回路SW2がオフからオンにされると、電流が抵抗器R1、R2、R3、ダイオードD2、インターフェース部41、アクティブLO回路SW2を介してグランドに流れ、ハイレベル信号がCPU30に入力されていた状態からローレベル信号に切り替わる。このとき、入出力回路40は、抵抗器R4を介して電流がグランドに流れることで電荷が浮いた状態を抑制する。なお、入出力回路40は、当該入出力回路40をアクティブLO回路SW2に接続した場合、抵抗器R5、R6は使用されない。
【0027】
以上のように、実施形態に係る入出力回路40は、インターフェース部41と、信号線42と、抵抗器R1~R6と、ダイオードD1、D2とを備える。インターフェース部41は、第1電力供給部10に接続される第1スイッチ回路SW1、又は、グランドに接続される第2スイッチ回路SW2の一方に接続される。信号線42は、第1スイッチ回路SW1又は第2スイッチ回路SW2の一方のオンオフに応じて出力される信号を処理するCPU30とインターフェース部41とを接続する。抵抗器R1は、一端が信号線42に接続され、他端が第2電力供給部20に接続される。抵抗器R2は、抵抗器R1に並列に接続される。抵抗器R3は、信号線42上に設けられ、一端が抵抗器R1及び抵抗器R2に接続され、他端がCPU30に接続される。抵抗器R4は、一端が抵抗器R3とCPU30との間の信号線42に接続され、他端がグランドに接続される。抵抗器R5は、一端がインターフェース部41と抵抗器R1との間の信号線42に接続され、他端がグランドに接続される。抵抗器R6は、抵抗器R5に並列に接続される。ダイオードD1は、信号線42上に設けられ、アノード端子がインターフェース部41に接続されカソード端子が抵抗器R5に接続される。ダイオードD2は、ダイオードD1に並列に接続されアノード端子が抵抗器R5に接続されカソード端子がインターフェース部41に接続される。そして、抵抗器R1、抵抗器R2、抵抗器R3、抵抗器R4、抵抗器R5、及び、抵抗器R6は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されている。
【0028】
このように、入出力回路40は、複数の抵抗器R1~R6が同じ電気特性の抵抗器を用いて構成されるので、製造時に抵抗器を取り替えないで済み、これにより電気特性が異なる抵抗器を用いて複数の抵抗器を構成する場合と比較して、製造効率を向上させることができる。また、入出力回路40は、2つの抵抗器R1、R2(R5、R6)を並列に接続して1つの抵抗器を構成することで、抵抗器の発熱を分散することができ、これにより耐熱性を向上できる。また、入出力回路40は、同じ電気特性の抵抗器R1~R6を用いて構成されるので、部品管理が複雑になることを抑制できると共に、同じ抵抗器を大量生産することでコストを削減することができる。
【0029】
入出力回路40において、抵抗器R1~R6は、それぞれの抵抗器を配列方向Xに沿って並べて配列した抵抗アレイRを構成する。この構成により、入出力回路40は、製造時に抵抗アレイRを基板に搭載することで抵抗器R1~R6を一括して実装することができるので、製造効率をさらに向上させることができる。
【0030】
なお、上記説明では、抵抗器R1~R6は、抵抗アレイRを構成する例について説明したが、これに限定されず、各抵抗器を個別に構成してもよい。
【0031】
抵抗器R1~R6は、それぞれのパッケージサイズが1608サイズの抵抗器である例について説明したが、これに限定されず、その他のパッケージサイズであってもよい。
【0032】
入出力回路40は、3216サイズの抵抗器R10を2つに分割して1608サイズの抵抗器R1、R2を構成すると共に、3216サイズの抵抗器R11を2つに分割して1608サイズの抵抗器R5、R6を構成する例について説明したが、2分割に限定されず、例えば、抵抗器を3つ以上に分割してもよい。この場合でも、各抵抗器は、それぞれが同じ電気特性の抵抗器を用いて構成される。
【符号の説明】
【0033】
10 第1電力供給部
20 第2電力供給部
30 CPU(処理部)
40 入出力回路
41 インターフェース部
42 信号線
D1 ダイオード(第1ダイオード)
D2 ダイオード(第2ダイオード)
R1 抵抗器(第1抵抗器)
R2 抵抗器(第2抵抗器)
R3 抵抗器(第3抵抗器)
R4 抵抗器(第4抵抗器)
R5 抵抗器(第5抵抗器)
R6 抵抗器(第6抵抗器)
R 抵抗アレイ
SW1 アクティブHI回路(第1スイッチ回路)
SW2 アクティブLO回路(第2スイッチ回路)