(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133838
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H01L 23/00 20060101AFI20240926BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240926BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20240926BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20240926BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
H01L23/00 A
H05K1/02 R
G06K19/06 037
G06K19/077 164
H01L25/08 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043821
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沖嶋 拓也
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB75
5E338CC10
5E338DD12
5E338EE60
(57)【要約】
【課題】設計の自由度の向上を図ることができる半導体記憶装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、回路基板と、電子部品と、複数の導電部材と、情報表示領域とを持つ。回路基板は、第1面と、第1面とは反対側にある第2面とを有する。電子部品は、回路基板の第1面に実装されている。複数の導電部材は、回路基板の第2面に配列されている。複数の導電部材は、回路基板と電気的に接続されている。複数の導電部材は、導電材料で形成されている。情報表示領域は、回路基板の第2面上に設けられている。情報表示領域は、塗布材料、又は、導電材料と同じ導電材料で形成された情報表示パターンを有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面とは反対側にある第2面とを有する回路基板と、
前記回路基板の前記第1面に実装された電子部品と、
前記回路基板の前記第2面に配列され、かつ、前記回路基板と電気的に接続され、導電材料で形成された複数の導電部材と、
前記回路基板の前記第2面上に設けられた情報表示領域と、
を備え、
前記情報表示領域は、塗布材料、又は、前記導電材料と同じ導電材料で形成された情報表示パターンを有する、
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第2面は、前記回路基板の厚さ方向に交差する第1方向と、前記厚さ方向及び前記第1方向の各々に交差する第2方向とに平行であり、
前記回路基板は、複数の角部を有し、
前記第2面は、前記第1方向及び前記第2方向における中央に位置する中央領域と、前記中央領域よりも前記複数の角部のうちの1つの角部の近くに位置する角領域とを有し、
前記情報表示領域は、前記角領域に位置する、
請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第2面は、前記回路基板の厚さ方向に交差する第1方向と、前記厚さ方向及び前記第1方向の各々に交差する第2方向とに平行であり、
前記第2面は、前記第1方向及び前記第2方向における中央に位置する中央領域を有し、
前記情報表示領域は、前記中央領域に位置する、
請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第2面は、前記回路基板の厚さ方向に交差する第1方向と、前記厚さ方向及び前記第1方向の各々に交差する第2方向とに平行であり、
前記回路基板は、複数の角部と、前記複数の角部のうち互いに隣り合う2つの角部の間に位置する側部とを有し、
前記第2面は、前記第1方向及び前記第2方向における中央に位置する中央領域と、前記中央領域よりも前記側部の近くに位置する側部領域とを有し、
前記情報表示領域は、前記側部領域に位置する、
請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記情報表示パターンは、前記塗布材料が存在する複数の第1部位と、前記塗布材料が存在していない複数の第2部位とを含む、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記情報表示パターンは、前記複数の第1部位と前記複数の第2部位との組み合わせで表される複数の情報表示列を有し、
第1方向と、前記第1方向に交差する第2方向とにおいて、前記複数の情報表示列が並んでいる、
請求項5に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記情報表示パターンは、前記導電材料が存在する複数の第1部位と、前記導電材料が存在していない複数の第2部位とを含む、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記情報表示パターンは、前記複数の第1部位と前記複数の第2部位との組み合わせで表される複数の情報表示列を有し、
第1方向と、前記第1方向に交差する第2方向とにおいて、前記複数の情報表示列が並んでいる、
請求項7に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記情報表示領域は、
前記複数の導電部材とは異なる位置に設けられた第1領域と、
前記複数の導電部材に重なる位置に設けられた第2領域と、
を有し、
複数の導電部材の一部は、前記第2領域における前記複数の第1部位の一部である、
請求項8に記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記複数の第1部位の一部を形成する導電部材は、放熱部である、
請求項9に記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記複数の導電部材は、前記回路基板の前記第2面から露出する電気接続端子である、
請求項1に記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、基板に実装された電子部品と備えた半導体記憶装置が知られている。半導体記憶装置は、2次元コード等のマークを有する。このようなマークは、例えば、製造履歴情報等の管理情報である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、設計の自由度の向上を図ることができる半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体記憶装置は、回路基板と、電子部品と、複数の導電部材と、情報表示領域とを持つ。回路基板は、第1面と、第1面とは反対側にある第2面とを有する。電子部品は、回路基板の第1面に実装されている。複数の導電部材は、回路基板の第2面に配列されている。複数の導電部材は、回路基板と電気的に接続されている。複数の導電部材は、導電材料で形成されている。情報表示領域は、回路基板の第2面上に設けられている。情報表示領域は、塗布材料、又は、導電材料と同じ導電材料で形成された情報表示パターンを有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】第1実施形態に係る記憶装置を一部分解して示す斜視図。
【
図3】第1実施形態に係るNANDメモリの構成を示す断面図。
【
図4】第1実施形態に係るNANDメモリの構成を示す下面図。
【
図5】第1実施形態に係る情報表示パターンを示す平面図。
【
図6A】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板を示す平面図。
【
図6B】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の変形例を示す平面図。
【
図7】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の一部を示す断面図。
【
図8】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の一部を示す断面図。
【
図9】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の一部を示す断面図。
【
図10】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の一部を示す断面図。
【
図11】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、大判回路基板の一部を示す断面図。
【
図12A】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、半田ボールをランドに配置する際に用いられる装置を示す模式断面図。
【
図12B】第1実施形態に係るNANDメモリの製造方法を説明する図であって、半田ボールをランドに配置する際に用いられる装置を示す模式断面図。
【
図13】第2実施形態に係る情報表示パターンを示す平面図。
【
図14】第2実施形態に係るNANDメモリの変形例の構成を示す下面図。
【
図15】第2実施形態に係るNANDメモリの変形例の構成を示す下面図。
【
図16】第2実施形態に係るNANDメモリの変形例の構成を示す下面図。
【
図17】第2実施形態に係るNANDメモリの変形例の構成を示す下面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
本出願で、「第1」「第2」「第3」といった序数詞を用いる場合がある。この序数詞は、序数詞で記載された部材の個数を示していない。
本出願で、「平行」、「直交」、または「同じ」とは、それぞれ「略平行」、「略直交」、または「略同じ」である場合も含み得る。
本出願で、「接続」とは、機械的な接続に限定されず、電気的な接続も含み得る。また、「接続」とは、接続対象である2つの要素が直接に接続される場合に限定されず、別の要素を間に介在させて接続対象である2つの要素が接続される場合も含み得る。また、文言「接続」とは、互いに連結された場合に限定されず、接しているだけの場合も含み得る。
本出願で、「重なる」とは、2つの要素が別の要素を間に介在させて重なる場合も含み得る。
【0008】
ここで、+X方向、-X方向、+Y方向、-Y方向、+Z方向、及び-Z方向について定義する。+X方向、-X方向、+Y方向、及び-Y方向は、後述する基板21の第1面21aと平行な方向である(
図2参照)。
【0009】
+X方向は、基板21の第1端部21e1から第2端部21e2に向かう方向である(
図2参照)。-X方向は、+X方向とは反対の方向である。+X方向と-X方向とを区別しない場合は、単に「X方向」と称する。+Y方向及び-Y方向は、X方向とは交差する(例えば、直交する)方向である。X方向は、「第1方向」の一例である。
【0010】
+Y方向は、後述するNANDメモリ25AからNANDメモリ25Bに向かう方向である(
図2参照)。-Y方向は、+Y方向とは反対の方向である。+Y方向と-Y方向とを区別しない場合は、単に「Y方向」と称する。Y方向は、X方向に交差する方向であり、「第2方向」の一例である。
【0011】
+Z方向及び-Z方向は、X方向及びY方向とは交差する(例えば、直交する)方向である。+Z方向及び-Z方向は、基板21の厚さ方向である。+Z方向は、基板21の第2面21bから第1面21aに向かう方向である(
図2参照)。-Z方向は、+Z方向とは反対の方向である。+Z方向と-Z方向とを区別しない場合は、単に「Z方向」と称する。
【0012】
<第1実施形態>
<記憶装置の全体構成>
図1から
図5を参照し、第1実施形態に係る記憶装置1について説明する。
図1は、記憶装置1を示す斜視図である。記憶装置1は、例えば、SSD(Solid State Drive)のような記憶装置である。記憶装置1は、例えば、サーバやパーソナルコンピュータなどの情報処理装置(以下「ホスト装置」と称する)に取り付けられている。記憶装置1は、ホスト装置の記憶領域として利用される。
【0013】
図2は、記憶装置1を一部分解して示す斜視図である。記憶装置1は、例えば、筐体10と、基板ユニット20とを有する。
【0014】
<筐体>
筐体10は、記憶装置1の外郭を形成する部材である(
図1参照)。筐体10の形状は、例えば、扁平な矩形筒である。
図2に示すように、筐体10は、例えば、第1部材11と、第2部材12と、複数の固定部材13とを含む。第1部材11は、例えば、基板ユニット20に対して+Z方向側に位置した壁部と、基板ユニット20に対して+Y方向側に位置した壁部と、基板ユニット20に対して-Y方向側に位置した壁部とを含む。第2部材12は、基板ユニット20に対して-Z方向側に位置した壁部を含む。固定部材13は、第1部材11と第2部材12とを連結する部材である。固定部材13は、例えば、ねじである。本実施形態では、第1部材11と第2部材12とが複数の固定部材13によって連結されることで、筐体10が形成される。
【0015】
<基板ユニット>
基板ユニット20は、回路を含む部品が実装された組立体である。基板ユニット20は、筐体10に少なくとも一部が収容される。基板ユニット20は、例えば、基板21、コントローラ22、電力変換部品23、電源回路部品24、複数のNANDメモリ25(NANDメモリ25A~25H)、及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)26を有する。
【0016】
基板21は、プリント配線基板である。基板21は、X方向及びY方向に延びる板状部材である。基板21は、第1面21aと、第2面21bとを有する。第1面21aは、+Z方向に向いた面である。第2面21bは、第1面21aとは反対側に位置する。第2面21bは、-Z方向に向いた面である。
【0017】
基板21は、当該基板21の長手方向の両端部として、第1端部21e1と、第1端部21e1とは反対側に位置した第2端部21e2とを有する。基板21の第1端部21e1は、コネクタCを有する。コネクタCは、ホスト装置に接続可能な電気接続部である。
基板21は、絶縁基材31と、絶縁基材31に設けられた複数のパッド32とを含む(
図3参照)。複数のパッド32は、後述する電気接続端子に電気的に接続される部位である。
【0018】
<コントローラ>
コントローラ22は、基板21に実装された制御用部品である。コントローラ22は、記憶装置1の全体を統括的に制御する。コントローラ22は、例えば、ホスト装置との通信を行うホストインターフェース回路、複数のNANDメモリ25を制御する制御回路、及びDRAM26を制御する制御回路などが1つの半導体チップに集積されたSoC(System on a Chip)を含む。コントローラ22は、複数のNANDメモリ25に対するデータの書き込み、読み出し、または消去を制御可能である。
【0019】
<電力変換部品>
電力変換部品23は、電力を変換する部品である。電力変換部品23は、例えば、DC-DCコンバータである。電力変換部品23は、コネクタCを介してホスト装置から供給される電力を所望の電力に変換する。電力変換部品23は、変換した電力を電源回路部品24に出力する。
【0020】
<電源回路部品>
電源回路部品24は、電力管理を行う部品である。電源回路部品24は、例えば、PMIC(Power Management IC)である。電源回路部品24は、基板ユニット20に含まれる各部品(コントローラ22、NANDメモリ25、DRAM26など)に電力を供給する。
【0021】
<DRAM>
DRAM26は、揮発にデータを記憶する半導体メモリチップを含む半導体パッケージである。DRAM26は、「半導体記憶装置」の一例である。
DRAM26は、ホスト装置から受信した書き込みデータ、または1つ以上のNANDメモリ25から読み出された読み出しデータなどが一時的に格納されるデータバッファとして用いられ得る。
【0022】
<NANDメモリ>
NANDメモリ25は、不揮発にデータを記憶する半導体メモリチップを含む半導体パッケージである。NANDメモリ25は、例えば、NAND型フラッシュメモリである。言い換えると、NANDメモリ25は、「半導体メモリ」の一例であり、かつ、「半導体記憶装置」の一例である。
図2に示すように、複数のNANDメモリ25は、基板21の第1面21a及び第2面21bに実装されている。ただし、「半導体メモリ」は、NOR型メモリや、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、抵抗変化型メモリなど他の種類のメモリでもよい。
【0023】
複数のNANDメモリ25は、コントローラ22に対して、+X方向側に配置されている。複数のNANDメモリ25は、基板21の第1面21aに実装された複数(例えば、4つ)のNANDメモリ25A~25Dと、基板21の第2面21bに実装された複数(例えば、4つ)のNANDメモリ25E~25Hとを含む。
NANDメモリ25A,25Bは、NANDメモリ25C,25Dに対して、-X方向側に配置されている。NANDメモリ25A,25Bは、Y方向で隣り合う。NANDメモリ25C,25Dは、Y方向で隣り合う。
【0024】
同様に、NANDメモリ25E,25Fは、NANDメモリ25G,25Hに対して、-X方向側に配置されている。NANDメモリ25E,25Fは、Y方向で隣り合う。NANDメモリ25G,25Hは、Y方向で隣り合う。以下では、NANDメモリ25A~25Hを互いに区別しない場合、単に「NANDメモリ25」と称する。
【0025】
<NANDメモリの構成>
次に、
図3及び
図4を参照し、NANDメモリ25の構成について説明する。
図3は、NANDメモリ25の構成を示す断面図である。
図4は、NANDメモリ25の構成を示す下面図である。
図4は、+Z方向に見た回路基板41の平面図と称することもできる。
図3に示すように、NANDメモリ25は、回路基板41、1つ以上の半導体メモリチップ42、封止樹脂部43、複数のボンディングワイヤ44、複数の導電部材45、複数のランド46、及び情報表示領域47を有する。
【0026】
<回路基板>
回路基板41は、NANDメモリ25のベースとなる基板である。回路基板41は、プリント配線基板である。回路基板41は、X方向及びY方向に延びる板状部材である。回路基板41は、第1面41aと、第1面41aとは反対側に位置した第2面41bとを有する。Z方向で見た場合、回路基板41は、NANDメモリ25の外形を規定する。第2面41bは、絶縁基材31に面している。第2面41bは、X方向とY方向とに平行である。
【0027】
図4に示すように、Z方向で見た場合、NANDメモリ25を構成する回路基板41の形状は、矩形である。回路基板41は、4つの側部S1~S4と、4つの角部C1~C4と、中央領域MRと、角領域CRとを有する。
【0028】
側部S1は、例えば、NANDメモリ25の-X方向側の端に位置する側部である。側部S1は、Y方向に延びている。側部S2は、例えば、NANDメモリ25の+Y方向側の端に位置する側部である。側部S2は、X方向に延びている。側部S3は、例えば、NANDメモリ25の+X方向側の端に位置する側部である。側部S3は、Y方向に延びている。側部S4は、例えば、NANDメモリ25の-Y方向側の端に位置する側部である。側部S4は、X方向に延びている。
【0029】
側部S1は、互いに隣り合う2つの角部C1、C3の間に位置する。側部S2は、互いに隣り合う2つの角部C1、C2の間に位置する。側部S3は、互いに隣り合う2つの角部C2、C4の間に位置する。側部S4は、互いに隣り合う2つの角部C3、C4の間に位置する。
【0030】
角部C1は、側部S1と側部S2との交点である。角部C2は、側部S2と側部S3との交点である。角部C3は、側部S1と側部S4との交点である。角部C4は、側部S3と側部S4との交点である。
【0031】
中央領域MRは、X方向及びY方向における中央に位置する。
角領域CRは、中央領域MRよりも複数の角部C1~C4のうちの1つの角部の近くに位置する。本実施形態においては、角領域CRは、角部C4の近くに位置する。
【0032】
<半導体メモリチップ>
1つ以上の半導体メモリチップ42の各々は、複数のメモリセルを有する。半導体メモリチップ42は、データを記憶可能な部品である。半導体メモリチップ42は、「電子部品」の一例である。
1つ以上の半導体メモリチップ42は、回路基板41の第1面41aに実装されている。1つ以上の半導体メモリチップ42は、回路基板41の第1面41a上にZ方向に積層されている。1つ以上の半導体メモリチップ42の各々は、X方向及びY方向に沿う板状部材である。1つ以上の半導体メモリチップ42が積層されることで形成された構造体を積層体と称してもよい。
【0033】
<封止樹脂部>
封止樹脂部43は、1つ以上の半導体メモリチップ42及び複数のボンディングワイヤ44を覆う封止部である。封止樹脂部43は、絶縁性を有する。封止樹脂部43は、モールド樹脂部と称してもよい。
【0034】
<ボンディングワイヤ>
ボンディングワイヤ44は、半導体メモリチップ42と、回路基板41とを電気的に接続する。
【0035】
<導電部材>
複数の導電部材45の各々は、NANDメモリ25の外部に露出している。具体的に、複数の導電部材45は、回路基板41の第2面41bに設けられている。複数の導電部材45は、回路基板41の第2面41bに配列されている。複数の導電部材45は、回路基板41と電気的に接続されている。複数の導電部材45は、導電材料で形成されている。
複数の導電部材45の各々は、第2面41bから露出する電気接続端子である。複数の導電部材45は、X方向及びY方向に並べられて配置されている。複数の導電部材45の各々は、絶縁基材31のパッド32に接合されている。
【0036】
複数の導電部材45は、半田である。本実施形態では、複数の導電部材45は、NANDメモリ25の基板21への実装によって半田ボールが変形した形状を有する。
本実施形態では、NANDメモリ25は、BGA(Ball Grid Array)タイプの半導体パッケージである。
【0037】
<ランド>
複数のランド46は、回路基板41の第2面41b上に設けられている。複数のランド46は、一対一で、複数の導電部材45に電気的に接続される部位である。複数のランド46は、回路基板41に形成されている配線層の一部を構成する。この配線層は、銅で形成されている。このため、複数のランド46も、同じく、銅で形成されている。
回路基板41の第2面41bにおいて、複数のランド46が形成されていない領域には、ソルダーレジストが設けられている。ソルダーレジストは、回路基板41に形成された電極層を覆い、電極層を保護する絶縁層である。ソルダーレジストは、複数の開口部を有する。ソルダーレジストの複数の開口部の位置は、複数のランド46の位置に対応している。言い換えると、ソルダーレジストの開口部を通じて露出した電極層がランド46である。
【0038】
<情報表示領域>
図4に示すように、情報表示領域47は、回路基板41の第2面41b上に設けられている。本実施形態においては、情報表示領域47は、角領域CRに位置する。言い換えると、情報表示領域47は、角部C4の近くに位置している。本実施形態において、情報表示領域47は、複数の導電部材45とは異なる位置に設けられている。
情報表示領域47は、塗布材料で形成された情報表示パターンPT1を有する。
【0039】
<情報表示領域の変形例1>
情報表示領域47の位置は、
図4に示す例に限定されない。
例えば、角領域CRは、4つの角部C1~C4のうちの1つの角部である角部C2の近くに位置してもよい。言い換えると、角領域CRは、中央領域MRよりも角部C2の近くに位置してもよい。この場合、情報表示領域47は、角部C2の近くに位置することになる(
図4の点線で示された角領域CR)。
【0040】
<情報表示領域の変形例2>
情報表示領域47の数は、
図4に示す例に限定されない。
角部C2の近くに位置する角領域CRに情報表示領域47が設けられ、かつ、角部C4の近くに位置する角領域CRに情報表示領域47が設けられた構成が採用されてもよい。この場合、情報表示領域47の数は2となる。2つの情報表示領域47の各々は、情報表示パターンPT1を有する。また、情報表示パターンPT1よりも情報量が1/2に減少された情報を含む情報表示パターンを2つの情報表示領域47の各々に設けてもよい。
【0041】
<情報表示領域の変形例3>
情報表示領域の変形例2の構成に加えて、角部C1、角部C3の近くに角領域CRを設けてもよい。
具体的に、角領域CRは、中央領域MRよりも4つの角部C1~C4の各々の近くに位置する。角領域CRの数は4となる。4つの角領域CRの各々には、情報表示領域47が設けられる。4つの情報表示領域47の各々は、情報表示パターンPT1を有する。また、情報表示パターンPT1よりも情報量が1/4に減少された情報を含む情報表示パターンを4つの情報表示領域47の各々に設けてもよい。
【0042】
図4に示す例、及び、情報表示領域の変形例1~変形例3において、4つの角部C1~C4の各々を第1角部、第2角部、第3角部、及び第4角部と称してもよい。
中央領域MRよりも4つの角部C1~C4の近くに位置する4つの角領域CRの各々を第1角領域、第2角領域、第3角領域、及び第4角領域と称してもよい。
第1角領域、第2角領域、第3角領域、及び第4角領域に位置する情報表示領域の各々を第1情報表示領域、第2情報表示領域、第3情報表示領域、及び第4情報表示領域と称してもよい。
第1情報表示領域、第2情報表示領域、第3情報表示領域、及び第4情報表示領域に設けられる情報表示パターンの各々を第1情報表示パターン、第2情報表示パターン、第3情報表示パターン、及び第4情報表示パターンと称してもよい。
【0043】
<情報表示パターン>
図5は、情報表示パターンPT1の一例を示す。
情報表示パターンPT1は、例えば、公知の2次元コードである。情報表示パターンPT1は、Y方向及びX方向に情報を持つ表示方式のコードである。
本実施形態においては、公知の印刷法を用いて、塗布材料が第2面41bの角領域CRに塗布されている。これにより、角領域CRに情報表示パターンPT1が形成されている。つまり、第1実施形態に係る情報表示パターンPT1は、塗布材料によって形成されている。
【0044】
情報表示パターンPT1は、塗布材料が存在する複数の第1部位PEと、塗布材料が存在していない複数の第2部位PNとを含む。
情報表示パターンPT1は、複数の第1部位PEと複数の第2部位PNとの組み合わせで表される複数の情報表示列PAを有する。X方向と、X方向に交差するY方向とにおいて、複数の情報表示列PAが並んでいる。
情報表示パターンPT1は、18×18の2次元情報である。
【0045】
このように情報表示パターンPT1によって示される情報は、情報表示パターンPT1が付されるNANDメモリ25に関する製造履歴情報等の管理情報である。具体的に、2次元コードは、例えば、18桁の情報を含む。2次元コードに含まれる18桁の情報としては、例えば、以下の情報が挙げられる。
・NANDメモリ25が製造された日時
・NANDメモリ25の製造工程において使用された製造装置の種類
・NANDメモリ25の製造工程におけるロット番号
例えば、NANDメモリ25の出荷後において、NANDメモリ25の不良が生じる場合が考えられる。この場合、不良が生じたNANDメモリ25を回収し、NANDメモリ25に付されている2次元コードを参照する。これにより、不良が生じたNANDメモリ25の管理情報を得ることが可能である。得られた情報に基づき、不良発生の原因等の不良解析を行うことが可能である。
【0046】
<NANDメモリの製造方法>
次に、NANDメモリ25の製造方法について説明する。
【0047】
NANDメモリ25の製造方法は、以下のステップ1~9を有する。
(ステップ1)半導体ウエハの前処理工程
(ステップ2)半導体ウエハのダイシング
(ステップ3)大判回路基板への半導体メモリチップの実装
(ステップ4)大判回路基板と半導体メモリチップとのワイヤボンディング
(ステップ5)大判回路基板への樹脂材料の塗布
(ステップ6)大判回路基板における情報表示パターンの形成
(ステップ7)大判回路基板における半田ボールの配置
(ステップ8)大判回路基板に対するリフロー処理
(ステップ9)大判回路基板のダイシング
【0048】
次に、上記ステップ1~9を順に説明する。
なお、ステップ1~9の各々において、変形例を説明する場合がある。
【0049】
(ステップ1:半導体ウエハの前処理工程)
半導体ウエハにおける前処理工程は、例えば、熱酸化工程、フォトレジスト塗布工程、露光工程(パターニング工程)、エッチング工程、酸化拡散工程、成膜工程、イオン注入工程、平坦化工程、検査工程等である。
【0050】
(ステップ2:半導体ウエハのダイシング)
前処理工程が終了した半導体ウエハをダイシングする。これにより、半導体ウエハから複数の半導体メモリチップ42が得られる。
【0051】
(ステップ3:大判回路基板への半導体メモリチップの実装)
図6Aは、大判回路基板50を示す平面図である。
図7は、大判回路基板50の一部を示す断面図である。
図7は、大判回路基板50に複数の半導体メモリチップ42する工程を説明する図である。
【0052】
大判回路基板50においては、複数のデバイス領域125が割り当てられている。
図6Aに示す例において、大判回路基板50は、3つの領域群50A、50B、50Cを有する。3つの領域群50A、50B、50Cの各々は、複数のデバイス領域125を有する。各領域群においては、X方向に4つのデバイス領域125が並び、Y方向に5つのデバイス領域125が並んでいる。すなわち、4×5のデバイス領域125が各領域群に割り当てられている。この場合、複数のデバイス領域125の各々の大きさは、例えば、Y方向に12mm、X方向に18mmである。
【0053】
複数のデバイス領域125の各々は、互いに独立した配線回路を有する。
デバイス領域125は、後述するように、大判回路基板50のダイシングによって得られるNANDメモリ25に相当する。
図7において、互いに隣り合う2つのデバイス領域125の間の部分は実線が示されている。この部分は、大判回路基板50のダイシングの際、カッターで切断される部分である。
【0054】
図7に示すように、大判回路基板50は、第1主面51と第2主面52とを有する。
大判回路基板50の第1主面51において、複数のデバイス領域125の各々に半導体メモリチップ42を実装する。
図3に示すように、NANDメモリ25が複数の半導体メモリチップ42を有する場合には、複数の半導体メモリチップ42が積層された積層体を予め準備し、積層体を複数のデバイス領域125の各々に実装する。
第2主面52には、後述するランド146が形成されている。
大判回路基板50の第2主面52において、複数のランド146が形成されていない領域には、ソルダーレジストが設けられている。ソルダーレジストは、複数の開口部を有する。言い換えると、ソルダーレジストの複数の開口部は、複数のランド146に対応している。
【0055】
(ステップ3の変形例)
大判回路基板50の構成は、
図6Aに示す例に限定されない。
例えば、大判回路基板50は、
図6Bに示す2つの領域群50A、50Bを有してもよい。2つの領域群50A、50Bの各々は、複数のデバイス領域125を有する。各領域群においては、X方向に6つのデバイス領域125が並び、Y方向に5つのデバイス領域125が並んでいる。すなわち、6×5のデバイス領域125が各領域群に割り当てられている。デバイス領域125は、後述するように、大判回路基板50のダイシングによって得られるNANDメモリ25に相当する。
【0056】
(ステップ4:大判回路基板と半導体メモリチップとのワイヤボンディング)
図8は、大判回路基板50の一部を示す断面図である。
図8は、大判回路基板50と複数の半導体メモリチップ42とに対してワイヤボンディングする工程を説明する図である。
ワイヤボンディングは、大判回路基板50の第1主面51において行われる。
複数のデバイス領域125の各々においては、ワイヤボンディングにより、複数のデバイス領域125の各々と半導体メモリチップ42とがボンディングワイヤ44で接続される。
【0057】
(ステップ5:大判回路基板への樹脂材料の塗布)
図9は、大判回路基板50の一部を示す断面図である。
図9は、大判回路基板50の第1主面51に樹脂材料を塗布する工程を説明する図である。
複数のデバイス領域125、半導体メモリチップ42、及びボンディングワイヤ44の全てが覆われるように、大判回路基板50の第1主面51の全面を樹脂材料143で覆う。樹脂材料143は、乾燥工程、熱硬化工程、紫外線硬化工程等の公知の方法により、硬化される。
【0058】
第1主面51から樹脂材料143の上面までの距離、すなわち、第1主面51上におけるZ方向の樹脂材料143の高さは、NANDメモリ25の封止樹脂部43の厚さに相当する。
【0059】
(ステップ6:大判回路基板における情報表示パターンの形成)
図10は、大判回路基板50の一部を示す断面図である。
図10は、大判回路基板50の第2主面52に塗布材料を塗布する工程を説明する図である。
図10に示す大判回路基板50は、
図9に示す大判回路基板50の姿勢がZ方向において反転された姿勢を有する。
【0060】
大判回路基板50の第2主面52において、印刷法を用いて、情報表示パターンPT1を複数のデバイス領域125の各々の情報表示領域147に形成する。
情報表示パターンPT1の形成に用いられる材料は、公知の印刷法により情報表示パターンPT1を形成するための塗布材料である。塗布材料は、例えば、顔料、染料、溶媒等を含有するインクである。
【0061】
本実施形態では、印刷法の一つであるインクジェット法を用いて、情報表示領域147に情報表示パターンPT1を形成する。具体的に、
図10に示すように、吐出ヘッド150とヘッド移動機構151とを有する液滴吐出装置152を用いる。液滴吐出装置152は、ヘッド移動機構151をX方向及びY方向に移動させながら、吐出ヘッド150からインクを情報表示領域147に吐出する。これにより、情報表示領域147に情報表示パターンPT1が形成される。情報表示パターンPT1が形成された後、必要に応じて、乾燥工程を行ってもよい。
なお、情報表示領域147は、大判回路基板50のダイシングによって得られるNANDメモリ25の情報表示領域47に相当する。
【0062】
(ステップ6の変形例1)
複数のデバイス領域125の各々、つまり、複数のNANDメモリ25の各々の管理情報のための2次元コードを形成することが可能であれば、インクジェット法以外の印刷法が用いられてもよい。
例えば、原版を用いた印刷法が採用されてもよい。言い換えると、管理情報のための2次元コードに対応するように、印刷パターンを自由に設定できる原版を用いた印刷法が採用されてもよい。このような印刷法としては、インクジェット法に限定されず、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の印刷法を用いてもよい。スクリーン印刷としては、シルク印刷が採用されてもよい。
【0063】
(ステップ6の変形例2)
同一の原版を用いた印刷法により、複数のデバイス領域125に対して同じパターンの2次元コードを形成してもよい。この場合、まず、複数のデバイス領域125に同じパターンの2次元コードを形成する。その後、複数のデバイス領域125の各々の2次元コードを異ならせるように、複数のデバイス領域125の各々の2次元コードの一部をトリミングする。このトリミングによって、複数のデバイス領域125に形成される2次元コードを、互いに異ならせることができる。したがって、管理情報のための2次元コードを、複数のデバイス領域125の各々、つまり、複数のNANDメモリ25の各々に形成することができる。
【0064】
(ステップ7:大判回路基板における半田ボールの配置)
図11は、大判回路基板50の一部を示す断面図である。
図11は、大判回路基板50の第2主面52に半田ボール145を配置する工程を説明する図である。
図11に示す大判回路基板50は、
図10に示す大判回路基板50と同じ姿勢を有する。
大判回路基板50の第2主面52において、複数のデバイス領域125の各々には、複数のランド146が形成されている。ランド146は、第2主面52から露出している。ランド146は、大判回路基板50のダイシングによって得られるNANDメモリ25のランド46に相当する。
【0065】
ステップ7においては、具体的に、コレット160及び半田ベース161を用いて、複数の半田ボール145を複数のランド146に配置する。
【0066】
図12A及び
図12Bは、半田ボール145をランド146に配置する際に用いられる装置を示す模式断面図である。
図12Aは、コレット160と、半田ベース161とを示している。
コレット160は、真空駆動部160Mと、下面160Lと、複数の吸着部160Sとを有する。複数の吸着部160Sは、下面160Lに開口している。複数の吸着部160Sは、コレット160の内部に設けられた配管を通じて真空駆動部160Mに連通している。コレット160は、真空吸着によって複数の半田ボール145を吸い上げるゴム状の部材である。
【0067】
半田ベース161は、半田ボール145が載置されている溝部162を有する。半田ベース161の溝部162には、予め、半田ボール145が載置されている。
【0068】
コレット160を方向DWに下降させ、コレット160の下面160Lを半田ボール145に接触させる。このとき、コレット160の真空駆動部160Mが駆動する。コレット160の下面160Lにおいて、複数の半田ボール145は、一対一で、複数の吸着部160Sに吸着される。その後、コレット160が複数の半田ボール145を保持した状態で、コレット160を方向UPに上昇させ、コレット160を半田ベース161から離間させる。
【0069】
次に、複数の半田ボール145を保持するコレット160を移動させ、コレット160を大判回路基板50の第2主面52に対向させる。コレット160を方向DWに下降させ、コレット160によって保持された複数の半田ボール145を一対一で複数のランド146に接触させる。このとき、コレット160の真空駆動部160Mの駆動を停止する。これにより、コレット160と複数の半田ボール145との吸着状態(保持状態)が解除される。これにより、大判回路基板50の第2主面52において、複数の半田ボール145を複数のデバイス領域125の各々における複数のランド146に配置する。
【0070】
本実施形態においては、半田ボール145をデバイス領域125に配置するステップ7の前に、デバイス領域125に情報表示パターンPT1を形成するステップ6を行っている。これにより、半田ボール145にインクが付着することを防止することができる。したがって、インクが半田ボール145に付着することに起因して、半田ボール145とランド146との電気的な接触不良が生じることを防止できる。
【0071】
(ステップ8:大判回路基板に対するリフロー処理)
公知のリフロー炉を用いて、大判回路基板50に対してリフロー処理(加熱処理)を施す。リフローの温度は、例えば、240℃程度である。これにより、複数のデバイス領域125の各々におけるランド146に配置された半田ボール145の一部が溶融する。これにより、半田ボール145は、導電部材45となり、ランド146に接合される。る。言い換えると、導電部材45は、リフロー処理によって半田ボール145が変形した形状を有する。
【0072】
(ステップ9:大判回路基板のダイシング)
公知のダイシング装置を用いて、大判回路基板50をダイシングし、複数のNANDメモリ25を得る。複数のNANDメモリ25の各々は、
図3及び
図4に示す構造を有する。その後、複数のNANDメモリ25は、テスト、スキャニング、外観検査、ベーク等の処理を経て、上述した基板21の絶縁基材31に実装される。
【0073】
本実施形態によれば、NANDメモリ25を構成する回路基板41の第2面41bに情報表示領域47を形成することができる。また、塗布材料で形成された情報表示パターンPT1を情報表示領域47に形成することができる。
ここで、比較例と本実施形態とを比較し、本実施形態の効果を説明する。
【0074】
比較例の半導体パッケージは、封止樹脂部で半導体チップが覆われた構成を有する。比較例の半導体パッケージには、管理情報であるマーク(情報)が付されている。封止樹脂部の表面に対してレーザ光を照射することにより、比較例の半導体パッケージにマークが付されている。比較例の半導体パッケージにおいては、レーザ光を封止樹脂部の表面に照射した際に、封止樹脂部で覆われた半導体チップにダメージを与える場合がある。
【0075】
比較例の半導体パッケージにおいては、半導体チップに対するダメージを避けるため、レーザ光照射位置が半導体チップに重ならないように、封止樹脂部の表面における特定の領域のみにレーザ光を照射することが考えられる。
しかしながら、半導体チップの面積が大きい場合、レーザ光照射位置と半導体チップとが重ならない領域の面積が小さくなる。このため、封止樹脂部の表面において、マークを付す領域を十分に確保することができないことが考えられる。
【0076】
また、別の比較例の半導体パッケージとして、半導体チップがレーザ光の影響を受けないようにするために、封止樹脂部の厚さを増加させ、半導体チップを保護する構造も考えられる。
しかしながら、この場合、封止樹脂部の厚さの増加に伴って、半導体パッケージを薄くすることができないことが考えられる。
【0077】
これに対し、本実施形態によれば、封止樹脂部43の表面にレーザ光を照射する必要がない。このため、半導体メモリチップ42にダメージを与えることない。これにより、封止樹脂部43の厚さを低減することができ、NANDメモリ25の厚さを低減することができる。
情報表示パターンPT1の位置が封止樹脂部43の表面に限定されないため、NANDメモリ25の設計の自由度の向上を図ることができる。
【0078】
<第2実施形態>
図13を参照し、第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図13は、第2実施形態に係る情報表示パターンPT2の一例を示す。
【0079】
第2実施形態においては、
図4に示す情報表示領域47に設けられた情報表示パターンPT1に代えて、情報表示パターンPT2が設けられている。すなわち、第2実施形態の情報表示領域47は、導電部材45を構成する導電材料と同じ導電材料で形成された情報表示パターンPT2を有する。
第2実施形態は、第1実施形態とは異なり、情報表示領域47に複数のランド46が設けられている。複数のランド46の各々に導電材料が配置されているか否かによって、情報表示パターンPT2が形成されている。
【0080】
<情報表示パターン>
情報表示パターンPT2は、例えば、公知の2次元コードである。情報表示パターンPT2は、Y方向及びX方向に情報を持つ表示方式のコードである。
情報表示パターンPT2は、導電材料を用いて形成されている。導電材料は、半田である。具体的に、本実施形態においては、第1実施形態で説明した半田ボールを配置する工程と、リフロー処理とによって、導電材料が第2面41bの角領域CRに配置されている。これにより、角領域CRに情報表示パターンPT2が形成されている。
つまり、第2実施形態に係る情報表示パターンPT2は、導電材料によって形成されている。情報表示パターンPT1と同様に、情報表示パターンPT2は、製造された複数のNANDメモリ25の各々に関する管理情報を有する。
【0081】
図13においては、白円形部と黒円形部とが示されている。白円形部は、導電材料がランド46に搭載されていることを示す。黒円形部は、導電材料がランド46に搭載していないことを示す。つまり、黒円形部では、ランド46が露出している。互いに隣り合う2つのランド46のピッチは、適宜、調整可能である。ピッチを、例えば、60μmに設定することが可能である。導電材料の直径、ランド46の直径を、例えば、30μmに設定することが可能である。
【0082】
ランド46の材料は、銅である。このため、ランド46は、赤色の金属光沢を有する。
半田ボールの材料は、鉛を含む。このため、半田ボールの色は、グレーである。ランド46と半田ボールとでは、色の違いがある。このため、2次元コードとして利用することが可能である。
2次元コードを構成するランド46及び導電材料は、電気的にフローティング状態にある。ランド46は、回路基板41の内部における配線パターンに接続されていない。
【0083】
情報表示パターンPT2は、導電材料が存在する複数の第1部位PEと、導電材料が存在していない複数の第2部位PNとを含む。情報表示パターンPT2は、複数の第1部位PEと複数の第2部位PNとの組み合わせで表される複数の情報表示列PAを有する。X方向と、X方向に交差するY方向とにおいて、複数の情報表示列PAが並んでいる。
つまり、本実施形態においては、複数の導電材料の各々の有無で2次元コードが形成されている。
【0084】
情報表示パターンPT2が配置される位置は、
図4に示す情報表示領域47に限定されない。第1実施形態で説明した情報表示領域の変形例1~3に係る情報表示パターンPT1に代えて、情報表示パターンPT2が適用されてもよい。
【0085】
<NANDメモリの製造方法>
次に、情報表示パターンPT2を有するNANDメモリ25の製造方法について説明する。
本実施形態のNANDメモリ25の製造方法は、ステップ6を行わない点、ステップ7に代えてステップ7Aを行う点で、第1実施形態の製造方法とは異なる。
以下の説明では、上述した第1実施形態におけるステップ1~9のうち共通するステップの説明を省略する。
【0086】
まず、上述したステップ1~5を順に行う。これにより、
図9に示す大判回路基板50が得られる。次に、以下のステップ7Aを行う。
【0087】
(ステップ7A:大判回路基板における半田ボールの配置)
ステップ7Aでは、
図12A及び
図12Bに示すコレット160及び半田ベース161を用いる。これにより、
図11に示すように半田ボール145をランド146に配置し、かつ、半田ボール145を複数のデバイス領域125の各々の情報表示領域147に配置する。次に、情報表示パターンPT2に対応するように、半田ボール145を部分的に除去する。その後、上述したステップ8、9を行う。
【0088】
<ステップ7Aの変形例1>
情報表示領域147に半田ボール145を配置する方法は、上述した方法に限定されない。ステップ7Aの変形例1として、インクジェット法により、半田ボール145が配置される配置パターンを形成してもよい。
この場合、まず、情報表示領域147がソルダーレジストで覆われている大判回路基板50を用意する。さらに、ソルダーレジストを除去するエッチング溶液を吐出ヘッドから吐出可能なインクジェット装置を用意する。
【0089】
インクジェット装置の吐出ヘッドは、半田ボール145が配置されるパターン、つまり、情報表示パターンPT2に応じて、エッチング溶液を情報表示領域147に吐出する。この際、エッチング溶液は、情報表示パターンPT2に応じて、情報表示領域147を部分的に除去する。このとき、必要に応じて、洗浄工程を行ってもよい。これにより、情報表示パターンPT2に応じたランド146が情報表示領域147に露出する。
【0090】
次に、上述したステップ7Aと同様に、コレット160を用いて、半田ボール145をランド146に配置する。このような方法においても、半田ボール145をランド146に配置し、かつ、半田ボール145を複数のデバイス領域125の各々の情報表示領域147に配置することが可能である。
【0091】
<ステップ7Aの変形例2>
情報表示領域147に半田ボール145を配置する方法は、上述した方法に限定されない。ステップ7Aの変形例2として、半田ボール145が配置されないランド146にマスク層を配置してもよい。マスク層は、特定のランドに半田ボールが搭載されることを防ぐための層である。マスク層は、バリア層と称してもよい。
【0092】
このようなマスク層の形成方法においては、例えば、マスク層を形成するためのマスク材料を吐出可能なインクジェット装置が用いられる。半田ボール145が配置されないパターンに応じて、インクジェット装置は、マスク材料をランド146に塗布し、マスク層を形成する。言い換えると、インクジェット装置は、情報表示パターンPT2を形成する白円形部及び黒円形部が互いに反転した逆パターンに応じて、マスク材料をランド146に塗布し、マスク層を形成する。これにより、半田ボール145が配置されないランド146にマスク層が配置される。
【0093】
マスク層が形成された後、上述したステップ7Aと同様の処理が行われる。つまり、コレット160を用いて、半田ボール145をランド146に配置する。このような方法においても、半田ボール145をランド146に配置し、かつ、半田ボール145を複数のデバイス領域125の各々の情報表示領域147に配置することが可能である。
【0094】
本実施形態によれば、NANDメモリ25を構成する回路基板41の第2面41bに情報表示領域47を形成することができる。また、導電材料で形成された情報表示パターンPT2を情報表示領域47に形成することができる。封止樹脂部43の表面にレーザ光を照射する必要がないので、半導体チップにダメージを与えることない。これにより、封止樹脂部43の厚さを低減することができ、NANDメモリ25の厚さを低減することができる。
【0095】
さらに、情報表示パターンPT2を構成する導電材料は、半田材料であり、すなわち、鉛である。このため、X線をNANDメモリ25に照射した場合、X線は、半田ボールが配置されている部分を透過せず、X線は、導電材料が配置されていない部分を透過する。したがって、X線を利用して、導電材料の有無、すなわち、導電材料の配置パターンを得ることができる。つまり、実装が完了した後であっても、X線を用いることにより情報表示パターンPT2を読み取ることができる。
【0096】
一般的に、半導体パッケージにおいては、半導体パッケージの実装対象である基板に接合される複数の導電部を有する。半導体パッケージの平面視において、複数の導電部のうち四隅に配置される導電部は、ダミーバンプとして用いられている。
本実施形態によれば、ダミーバンプの少なくとも一部を、情報表示パターンPT2に利用することができる。
【0097】
NANDメモリ25の複数の導電部材45は、NANDメモリ25の信号の入出力で使用される部材である。情報表示パターンPT2は、複数のNANDメモリ25の各々の管理情報のための2次元コードである。したがって、信号の入出力端子と、2次元コードとを同じ工程で形成することができる。
【0098】
本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様又は類似する効果が得られる。特に、情報表示パターンPT2の位置が封止樹脂部43の表面に限定されないため、NANDメモリ25の設計の自由度の向上を図ることができる。
【0099】
<第2実施形態の変形例>
図14~
図17を参照し、第2実施形態の変形例について説明する。
第2実施形態の変形例において、第1実施形態及び第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
【0100】
<変形例1>
図14は、第2実施形態の変形例1を示す図である。
図14は、NANDメモリ25の構成を示す下面図である。
図14は、+Z方向に見た回路基板41の平面図と称することもできる。
回路基板41の第2面41bは、X方向及びY方向における中央に位置する中央領域MRを有する。情報表示領域47は、中央領域MRに位置する。情報表示領域47には、情報表示パターンPT2が設けられている。
X方向及びY方向において、情報表示パターンPT2を構成する複数の第1部位PE及び複数の第2部位PNのピッチは、複数の導電部材45のピッチの1/2である。
変形例1によれば、上述した第2実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
【0101】
<変形例2>
図15は、第2実施形態の変形例2を示す図である。
図15は、NANDメモリ25の構成を示す下面図である。
図15は、+Z方向に見た回路基板41の平面図と称することもできる。
第2面41bは、中央領域MRと、第1側部領域SR1と、第2側部領域SR2を有する。中央領域MRは、X方向及びY方向における中央に位置する。第1側部領域SR1は、中央領域MRよりも側部S4の近くに位置する。第2側部領域SR2は、中央領域MRよりも側部S2の近くに位置する。情報表示領域47は、第1側部領域SR1及び第2側部領域SR2の各々に位置する。第1側部領域SR1及び第2側部領域SR2の各々は、「側部領域」の一例である。
【0102】
第1側部領域SR1における情報表示領域47には、第1情報表示パターンPT2Aが形成されている。第2側部領域SR2における情報表示領域47には、第2情報表示パターンPT2Bが形成されている。2つの情報表示パターン、すなわち、第1情報表示パターンPT2A及び第2情報表示パターンPT2Bによって、情報表示パターンPT2が形成されている。言い換えると、第1側部領域SR1及び第2側部領域SR2は、互いに対称の位置に配置されている。
X方向及びY方向において、第1情報表示パターンPT2A及び第2情報表示パターンPT2Bの各々を構成する複数の第1部位PE及び複数の第2部位PNのピッチは、複数の導電部材45のピッチの1/2である。
変形例2によれば、上述した第2実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
【0103】
<変形例3>
図16は、第2実施形態の変形例3を示す図である。
図16は、NANDメモリ25の構成を示す下面図である。
図16は、+Z方向に見た回路基板41の平面図と称することもできる。
回路基板41の第2面41bは、X方向及びY方向における中央に位置する中央延在領域MRLを有する。中央延在領域MRLは、中央領域の一例である。中央延在領域MRLは、側部S1から側部S3に向けて延びている。言い換えると、中央延在領域MRLの形状は、長方形である。情報表示領域47は、中央延在領域MRLに位置する。情報表示領域47には、情報表示パターンPT2が設けられている。
X方向及びY方向において、情報表示パターンPT2を構成する複数の第1部位PE及び複数の第2部位PNのピッチは、複数の導電部材45のピッチの1/2である。
変形例3によれば、上述した第2実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
【0104】
<変形例4>
図17は、第2実施形態の変形例4を示す図である。
図17は、NANDメモリ25の構成を示す下面図である。
図17は、+Z方向に見た回路基板41の平面図と称することもできる。
情報表示領域47は、第1領域47Fと、第2領域47Sとを有する。
図17においては、第2領域47Sがハッチングで示されている。
NANDメモリ25は、端子領域48を有する。端子領域48は、回路基板41の第2面41b上に設けられている。端子領域48においては、複数の導電部材45が配列している。
【0105】
第1領域47Fは、複数の導電部材45とは異なる位置に設けられた領域である。つまり、第1領域47Fは、端子領域48とは異なる領域である。言い換えると、第1領域47Fは、端子領域48の隣に位置する領域である。
第2領域47Sは、複数の導電部材45に重なる位置に設けられた領域である。つまり、第2領域47Sは、端子領域48に重なる領域である。
複数の導電部材45の一部は、第2領域47Sにおける複数の第1部位PEの一部である。
図17に示す例では、2つの導電部材45が第1部位PEに相当する。
【0106】
言い換えると、第2領域47Sにおいて、導電部材45は、情報表示パターンPT2を構成する第1部位PEと同一である。
さらに、複数の第1部位PEの一部を形成する導電部材45は、NANDメモリ25で発生する熱を放熱する放熱部である。言い換えると、複数の第1部位PEの一部を形成する導電部材45は、サーマルボールである。
【0107】
変形例4によれば、上述した第2実施形態と同様又は類似する効果が得られる。
さらに、複数の導電部材45の一部は、第2領域47Sにおける複数の第1部位PEの一部である。このため、第2領域47Sにおいて導電部材45と情報表示パターンPT2とを共通にすることができる。
複数の第1部位PEの一部を形成する導電部材45は放熱部である。このため、NANDメモリ25で発生する熱を放熱することができる。
【0108】
変形例4においては、2つの導電部材45が第1部位PEに相当する。導電部材45と第1部位PEとが共通する共通部分の個数は、2つに限定されない。共通部分の個数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。変形例4では、共通部分は、端子領域48を形成するコーナー領域に位置しているが、共通部分は、端子領域48を形成する直線領域に位置してもよい。直線領域は、例えば、X方向又はY方向に延在する領域の一部である。
【0109】
<第1実施形態及び第2実施形態の変形例>
上述した実施形態においては、情報表示領域を有するNANDメモリ25の構造について説明した。NANDメモリ25に適用された構造は、DRAM26又はコントローラ22に適用してもよい。
【0110】
また、上述した実施形態においては、情報表示パターンが2次元コードである場合を説明した。上述した実施形態は、2次元コードに限定されない。情報表示パターンは、1次元コード、すなわち、バーコードであってもよい。
【0111】
第2実施形態の変形例1~3においては、情報表示領域47に情報表示パターンPT2が形成された構成を説明した。変形例1~3の情報表示領域47に情報表示パターンPT1が形成されてもよい。
【0112】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、半導体記憶装置は、回路基板と、電子部品と、複数の導電部材と、情報表示領域とを持つ。回路基板は、第1面と、第1面とは反対側にある第2面とを有する。電子部品は、回路基板の第1面に実装されている。複数の導電部材は、回路基板の第2面に配列されている。複数の導電部材は、回路基板と電気的に接続されている。複数の導電部材は、導電材料で形成されている。情報表示領域は、回路基板の第2面上に設けられている。情報表示領域の少なくとも一部は、複数の導電部材とは異なる位置に設けられている。情報表示領域は、塗布材料、又は、導電材料と同じ導電材料で形成された情報表示パターンを有する。これにより、設計の自由度の向上を図ることができる半導体記憶装置を提供できる。
【0113】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0114】
10…筐体、11…第1部材、12…第2部材、13…固定部材、14…回路基板、20…基板ユニット、21…基板、21a…第1面、21b…第2面、21e1…第1端部、21e2…第2端部、22…コントローラ、23…電力変換部品、24…電源回路部品、25、25A、25B、25C、25D、25E、25F、25G、25H…NANDメモリ(半導体記憶装置)、26…DRAM(半導体記憶装置)、31…絶縁基材、32…パッド、41…回路基板、41a…第1面、41b…第2面、42…半導体メモリチップ(電子部品)、43…封止樹脂部、44…ボンディングワイヤ、45…導電部材、46…ランド、47…情報表示領域、47F…第1領域、47S…第2領域、48…端子領域、50…大判回路基板、50A、50B、50C…領域群、51…第1主面、52…第2主面、125…デバイス領域、143…樹脂材料、145…半田ボール、146…ランド、147…情報表示領域、150…吐出ヘッド、151…ヘッド移動機構、152…液滴吐出装置、160…コレット、160L…下面、160M…真空駆動部、160S…吸着部、161…半田ベース、162…溝部、C…コネクタ、C1、C2、C3、C4…角部、CR…角領域、MR…中央領域、MRL…中央延在領域(中央領域)、PA…情報表示列、PE…第1部位、PN…第2部位、PT…情報表示パターン、PT1、PT2…情報表示パターン、PT2A…第1情報表示パターン(情報表示パターン)、PT2B…第2情報表示パターン(情報表示パターン)、S1、S2、S3、S4…側部、SR1…第1側部領域(側部領域)、SR2…第2側部領域(側部領域)