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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133866
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】RFIDゲートシステム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20240926BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20240926BHJP
   H04B 1/59 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G06K7/10 268
G06K7/10 224
G06K7/10 128
H05K9/00 P
H04B1/59
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043863
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 雄介
【テーマコード(参考)】
5E321
【Fターム(参考)】
5E321AA45
5E321GG05
(57)【要約】
【課題】ゲート外への電波の漏洩を抑止し、ゲート外の不要なRFIDタグの読み取りを抑止することができるRFIDゲートシステムを提供すること。
【解決手段】RFIDゲートシステムは、両端が開口し、物品200が通過可能なゲート10、11と、ゲート10、11内を通過した際に、物品200が備えるRFIDタグ50に電波を放射する少なくとも1つ以上のアンテナ20,21と、アンテナ20,21から放射される電波をゲート10、11外に漏れることを防止する遮蔽板(反射板)30、31と、を備える。遮蔽板(反射板)30、31は、特定の方向に向けて電波が反射する形状により構成されている。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口し、物品が通過可能なゲートと、
前記ゲート内を通過した際に、前記物品が備えるRFIDタグに電波を放射する少なくとも1つ以上のアンテナと、
前記アンテナから放射される前記電波を前記ゲート外に漏れることを防止する遮蔽板と、を備えるRFIDゲートシステムであって、
前記遮蔽板は、特定の方向に向けて電波が反射する形状により構成されている
ことを特徴とするRFIDゲートシステム。
【請求項2】
前記遮蔽板は、前記アンテナを焦点位置とする多次関数形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項3】
前記遮蔽板は、前記アンテナを焦点位置とする二次関数形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項4】
前記遮蔽板は、折り曲げ形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項5】
前記遮蔽板は、フレネル形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項6】
前記遮蔽板は、連続三角形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項7】
前記遮蔽板は、読み取り対象である前記RFIDタグに向けて可変できる形状により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDゲートシステム。
【請求項8】
前記遮蔽板は、読み取り対象である前記RFIDタグに向けて対向して複数配置されている
ことを特徴とする請求項1から7のうち何れかに記載のRFIDゲートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDゲートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物流などにおいて、物品管理を行う際にはゲートを設け、そこを通過する物品にRFIDタグを添付し、ゲート内部に設けたRFIDタグリーダライタにて電波を放射し、通過するRFIDタグを読み取ることで物品管理が行われている。RFID用のゲートを構成する際には、金属板や金属箔など、電波を透過させない素材で構成することにより、ゲート外への電波の放射(漏洩)を防止する。
【0003】
例えば、空洞の筒形状の壁を有する金属製のゲートと、筒形状の壁の内面に設置されており、予め設定された送信出力で電波を放射して、物品がゲートの内部を通過した際に、物品が備えるRFIDタグと交信する1つ以上のアンテナと、を備えるRFIDゲートシステムの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-055634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術のように、単に電波を透過させない素材でゲートを構成した場合には、RFIDタグリーダライタの対面のゲートの壁で反射した電波などが、ゲート外に拡散してしまう。このため、ゲート外に存在する読み取る必要のないRFIDタグを読み取ってしまうという問題があった。この問題を解消するために、ゲートの壁を電波吸収体で構成することも考えうるが、電波吸収体は高価であり、製品コストが増加する問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、ゲート外への電波の漏洩を抑止し、ゲート外の不要なRFIDタグの読み取りを抑止することができるRFIDゲートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のRFIDゲートシステムは、両端が開口し、物品が通過可能なゲートと、前記ゲート内を通過した際に、前記物品が備えるRFIDタグに電波を放射する少なくとも1つ以上のアンテナと、前記アンテナから放射される前記電波を前記ゲート外に漏れることを防止する遮蔽板(反射板)と、を備えるRFIDゲートシステムであって、前記遮蔽板(反射板)は、特定の方向に向けて電波が反射する形状により構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ゲート外への電波の漏洩を抑止し、ゲート外の不要なRFIDタグの読み取りを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態におけるRFIDゲートシステムの構成の一例を示す立面図である。
図2】本実施の形態におけるRFIDゲートシステムの構成の一例を示す上面図である。
図3】従来のRFIDゲートシステムの概要を示す上面図である。
図4】実施例1のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図5】実施例2のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図6】実施例3のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図7】実施例4のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図8】実施例5のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図9】実施例6のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図10】実施例7のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
図11】実施例8のRFIDゲートシステムの一例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面にしたがって本実施の形態にかかるアンテナを含むRFIDゲートシステムについて説明する。図1は、本実施の形態におけるRFIDゲートシステム100の構成の一例を示す立面図である。図2は、本実施の形態におけるRFIDゲートシステム100の構成の一例を示す上面図である。
【0011】
RFIDゲートシステム100は、ゲートを通過する物品管理対象の物品(m個)の管理に用いられる。
【0012】
RFIDゲートシステム100は、ゲート10、11、アンテナ20、及び/又は、アンテナ21、遮蔽板(反射板)31、及び/又は、遮蔽板(反射板)30を備える。ゲート10、11間はフレーム12を通じて互いに接続されている。図1においては、ゲート10、11は、フレーム12を通じて互いに接続されているがこの限りではなく、それぞれ自立して形成されていてもよい。なお、図2以降の図面においては、フレーム12は省略している。
【0013】
ゲート10は、少なくとも両端が開口し、物品200が通過可能なゲート状の構造物により形成される。ゲート10、11は、ベルトコンベアにより物品200が通過可能に構成されたり、手押し車により物品200が通過可能に構成されたり、ロボット等の自動運搬機により物品200が通過可能に構成される。図2では、ゲート10、11は、物品200が通過可能な構成であれば特に形状は問わない。
【0014】
アンテナ20は、ゲート10、11内に電波を放射し、物品200がゲート10、11内を通過した際に、物品200が備えるRFIDタグ50を検知する事で物品200の通過を検知する。アンテナ20は、例えば、RFIDタグリーダライタにより構成される。図1図2の実施の形態においては、アンテナ20は1つのみ記載されているがこの限りではない。例えば、少なくとも1つ以上備えてもよい。例えば、アンテナ20を2つ以上複数配置してもよい。
【0015】
遮蔽板(反射板)30、31は、アンテナ20から放射される電波がゲート外に漏れることを防止する。遮蔽板(反射板)30、31の素材としては金属板、金属箔など電波遮蔽性能を有する素材が用いられる。特に、素材としては電波遮蔽性能の優れた素材が用いられる。
【0016】
図3は、従来のRFIDゲートシステム300の概要を示す上面図である。従来のRFIDゲートシステム300では、アンテナ120から放射される電波は、拡散されるため、RFIDゲートシステム300を構成するゲート110、110’を超えた領域R1、R2まで反射される。その結果、ゲート110、110’外に電波を透過させない素材でゲート110、110’を構成した場合には、アンテナ20であるRFIDタグリーダライタの対面のゲート110’の壁で反射した電波などが、ゲート110、110’外に拡散してしまう。このため、ゲート外の領域R1、R2に存在する読み取る必要のないRFIDタグを読み取ってしまうという問題があった。そこで、本実施形態では、後述の図4図11に示すように、遮蔽板(反射板)31、及び/又は、遮蔽板(反射板)30は、アンテナ20、及び/又は、アンテナ21から放射された電波を特定の方向に向けて反射する形状により構成するに至った。
【0017】
図4図11を参照して、本実施形態のRFIDゲートシステム100を構成する遮蔽板(反射板)30、31について説明する。
【0018】
(実施例1)
図4は、実施例1のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図4の実施例においては、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20を焦点位置とする多次関数形状により構成されている。より好ましくは、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20を焦点位置とする二次関数形状により構成されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。
【0019】
実施例1では、アンテナ20から広角で拡散された電波w1が遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようゲート11側からゲート10側に向かって反射される。その結果、電波w1がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0020】
また、アンテナ20の後側に拡散された電波w2も遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外に向かわないように反射される。その結果、電波w2がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。なお、アンテナ20の裏面側に図示しない遮蔽板(反射板)を更に配置してもよい。この場合、図示しない遮蔽板(反射板)によりゲート10、11の外部に漏れないようゲート10側からゲート11側に向かって反射される。その結果、電波w2がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。
【0021】
(実施例2)
図5は、実施例2のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図5の実施例においては、遮蔽板(反射板)31は、遮蔽板(反射板)31の両端部がアンテナ20側に折り曲げられた折り曲げ形状により構成されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。
【0022】
実施例2では、アンテナ20から広角で拡散された電波w3が遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようゲート11側からゲート10側に向かって反射される。その結果、電波w3がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0023】
また、アンテナ20の後側に拡散された電波w4が遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外に向かわないように反射される。その結果、電波w4がゲート10外に漏洩することを防ぎ、ゲート10外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。また、遮蔽板(反射板)30を折り曲げるだけでRFIDタグ50の読み取り精度を向上することができるため、RFIDゲートシステム100の製作コストの低減を図ることができる。
【0024】
(実施例3)
図6は、実施例3のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図6の実施例においては、遮蔽板(反射板)31は、フレネル形状により構成されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。
【0025】
実施例3では、アンテナ20から広角で拡散された電波w5がフレネル形状の遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようゲート11側からゲート10側に向かって反射される。その結果、電波w5がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。また、遮蔽板(反射板)31がフレネル形状により形成されているため、遮蔽板(反射板)31の厚みを二次関数形状や折り曲げ形状とするよりも薄くすることができ、RFIDゲートシステム100をコンパクトに作成することができる。
【0026】
(実施例4)
図7は、実施例4のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図7の実施例においては、遮蔽板(反射板)30、31は、一対のフレネル形状により構成されている。より好ましくは、フレネル形状の遮蔽板(反射板)30、31は、読み取り対象であるRFIDタグに向けて対向して複数配置されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置され、アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート10側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置され、遮蔽板(反射板)30は、アンテナ21の対面側に配置される。
【0027】
実施例4では、アンテナ20から広角で拡散された電波w5がフレネル形状の遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート11側からゲート10側に向かって反射される。その結果、電波w5がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0028】
また、アンテナ21から広角で拡散された電波w6が遮蔽板(反射板)30によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート10側からゲート11側に向かって反射される。その結果、電波w6がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0029】
また、フレネル形状の遮蔽板(反射板)30、31は対向して配置されているため、アンテナ20から拡散され遮蔽板(反射板)31により反射された電波w5、及び、アンテナ21から拡散され遮蔽板(反射板)30により反射された電波w6は、対向して配置されたフレネル形状の遮蔽板(反射板)30、31により再びゲート10、11の中央に向かってゲート10側からゲート11側、及び/又は、ゲート11側からゲート10側に向かって再度反射される。このため、複数回RFIDタグ50の読み取りを施行できることから読み取り精度を向上することができる。また、遮蔽板(反射板)30、31がフレネル形状により形成されているため、遮蔽板(反射板)31の厚みを二次関数形状や折り曲げ形状とするよりも薄くすることができ、RFIDゲートシステム100をコンパクトに作成することができる。
【0030】
(実施例5)
図8は、実施例5のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図8の実施例においては、遮蔽板(反射板)30は、三角形を連接して連続して形状(以下、「連続三角形状」とも呼ぶ)により構成されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。本実施形態において、連続三角形状とは、アンテナ20から発射された電波w7が遮蔽板(反射板)31により反射されることにより、ゲート10、11の間に配置された特定の個所R3に向かうように所定の角度をもって形成されている形状をいう。
【0031】
実施例5では、アンテナ20から広角で拡散された電波w7が連続三角形状の遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート11側からゲート10側に向かって反射される。これにより、アンテナ20から発射された電波w7をRFIDタグ50が配置された特定の個所R3に集めることができる。その結果、電波w7がゲート10、11外に漏洩することを防ぐとともに、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0032】
(実施例6)
図9は、実施例6のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図9の実施例においては、遮蔽板(反射板)30、31は、連続三角形状により構成されている。より好ましくは、連続三角形状の遮蔽板(反射板)30、31は、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R3へ向けて対向して複数配置されている。
【0033】
実施例6では、アンテナ20から広角で拡散された電波w7が連続三角形状の遮蔽板(反射板)30、31によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート11側からゲート10側、及び、ゲート10側からゲート11側に向かって反射される。これにより、アンテナ20から発射された電波w7をRFIDタグ50が配置された特定の個所R3に集めることができるとともに、アンテナ21から発射された電波w8をRFIDタグ50が配置された特定の個所R3に集めることができる。その結果、電波w7、w8がゲート10、11外に漏洩することを防ぐとともに、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0034】
また、連続三角形状の遮蔽板(反射板)30、31は対向して配置されているため、アンテナ21から発射された電波w7、及び、アンテナ20から発射された電波w8は、対向して配置された連続三角形状の遮蔽板(反射板)30、及び、連続三角形状の遮蔽板(反射板)31により再びRFIDタグ50が配置された特定の個所R3に反射されるため、複数回RFIDタグ50の読み取りを施行できることから読み取り精度を向上することができる。
【0035】
(実施例7)
図10は、実施例7のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図10の実施例においては、遮蔽板(反射板)31は、読み取り対象であるRFIDタグ50に向けて可変できる形状により構成されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。
【0036】
実施例7では、アンテナ20から広角で拡散された電波w9が可変できる形状の遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート10側からゲート11側に向かって反射される。遮蔽板(反射板)31の角度は、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて可変する。このため、アンテナ20から発射された電波w9を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて遮蔽板(反射板)31により反射することができる。その結果、電波w9がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0037】
また、遮蔽板(反射板)31は可変するため、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4が移動(例えば、図10の上方へ移動)した場合であっても、RFIDタグ50の移動に追随して、ゲート11側からゲート10側に向かって反射される電波w9の向き(角度)を変えることができる。これにより、ゲート11側からゲート10側に向かって反射された電波w9を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4に追随させることができる。このため、アンテナ20から発射された電波w9を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4に向けて遮蔽板(反射板)31により反射させることができる。その結果、電波w9がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0038】
(実施例8)
図11は、実施例8のRFIDゲートシステム100の一例を示す上面図である。図11の実施例においては、遮蔽板(反射板)30、31は、読み取り対象であるRFIDタグ50に向けて可変できる形状により構成されている。より好ましくは、可変可能な遮蔽板(反射板)30、31は、読み取り対象であるRFIDタグ50に向けて対向して複数配置されている。アンテナ20は、一対のゲート10、11のうち、ゲート11側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)31は、アンテナ20の対面側に配置される。また、アンテナ21は、一対のゲート10、11のうち、ゲート10側に配置される。すなわち、遮蔽板(反射板)30は、アンテナ21の対面側に配置される。
【0039】
実施例8では、アンテナ20から広角で拡散された電波w9が可変できる形状の遮蔽板(反射板)31によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート11側からゲート10側に向かって反射される。また、アンテナ21から広角で拡散された電波w10が可変できる形状の遮蔽板(反射板)30によりゲート10、11の外部に漏れないようにゲート10側からゲート11側に向かって反射される。遮蔽板(反射板)31の角度は、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて可変する。同様に、遮蔽板(反射板)30の角度は、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて可変する。このため、アンテナ20から発射された電波w9を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて遮蔽板(反射板)31により反射することができる。同様に、アンテナ21から発射された電波w10を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4へ向けて遮蔽板(反射板)30により反射することができる。その結果、電波w9、w10がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0040】
また、遮蔽板(反射板)30、31は可変するため、読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4が移動(例えば、図10の上方へ移動)した場合であっても、RFIDタグ50の移動に追随して電波w9、w10が反射する向きを変えることができる。これにより、反射された電波w9、w10を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4に追随させることができる。このため、アンテナ20から発射された電波w9、w10を読み取り対象であるRFIDタグ50が配置された特定の個所R4に向けて遮蔽板(反射板)30、31により反射させることができる。その結果、電波w9、w10がゲート10、11外に漏洩することを防ぎ、ゲート10、11外に存在するRFIDタグ50の誤読を抑止することができる。その結果、RFIDタグ50の読み取り精度を向上することができる。
【0041】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用ができることはもちろんである。
【符号の説明】
【0042】
10、11 :ゲート
12 :フレーム
20、21 :アンテナ
30、31 :遮蔽板(反射板)
50 :RFIDタグ
100 :RFIDゲートシステム
110、110’ :ゲート
200 :物品

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11