(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133916
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】回転式圧縮機及び冷凍装置
(51)【国際特許分類】
F04C 29/00 20060101AFI20240926BHJP
F04C 29/02 20060101ALI20240926BHJP
F04C 18/356 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
F04C29/00 C
F04C29/02 311A
F04C18/356 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043936
(22)【出願日】2023-03-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 広道
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA05
3H129AA09
3H129AA13
3H129AA21
3H129AA32
3H129AB03
3H129BB42
3H129CC04
3H129CC32
(57)【要約】
【課題】ブレードが揺動動作した場合に、ブレード収容室内で油をスムーズに流動させることができるようにする。
【解決手段】シリンダ(40)には、ブレード(47)の先端部を収容するブレード収容室(43)が設けられる。給油通路(37)は、ブレード収容室(43)に油を供給する。損失低減部(70)は、ブレード(47)の揺動動作に伴うブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にシリンダ室(41)を有するシリンダ(40)と、前記シリンダ室(41)に収容されたピストン(45)と、前記ピストン(45)から径方向外方に延びるブレード(47)と、を備え、前記ブレード(47)が揺動しながら前記ピストン(45)が前記シリンダ室(41)で偏心回転する回転式圧縮機であって、
前記シリンダ(40)には、前記ブレード(47)の先端部を収容するブレード収容室(43)が設けられ、
前記ブレード収容室(43)に油を供給する給油通路(37)と、
前記ブレード(47)の揺動動作に伴う前記ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する損失低減部(70)と、を備える
回転式圧縮機。
【請求項2】
請求項1の回転式圧縮機において、
前記シリンダ(40)に積層されたヘッド部材(31)を備え、
前記給油通路(37)は、前記シリンダ(40)における前記ヘッド部材(31)が積層された面とは反対側の面から前記ブレード収容室(43)内に油を供給し、
前記ヘッド部材(31)には、前記ブレード収容室(43)に対向する位置に凹部(71)が設けられ、
前記損失低減部(70)は、前記凹部(71)で構成される
回転式圧縮機。
【請求項3】
請求項1の回転式圧縮機において、
前記ブレード(47)には、前記ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)が設けられ、
前記損失低減部(70)は、前記貫通部(75)で構成される
回転式圧縮機。
【請求項4】
請求項2の回転式圧縮機において、
前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ヘッド部材(31)の側面方向から見たときの前記凹部(71)の断面積D3が、
D3≧(D1-D2)/2
という条件を満たす
回転式圧縮機。
【請求項5】
請求項3の回転式圧縮機において、
前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ブレード(47)の厚み方向から見たときの前記貫通部(75)の断面積D4が、
D4≧(D1-D2)/2
という条件を満たす
回転式圧縮機。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1つの回転式圧縮機において、
前記ピストン(45)の回転数は、118rps以上である
回転式圧縮機。
【請求項7】
請求項1~5の何れか1つの回転式圧縮機(10)と、
前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える
冷凍装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転式圧縮機及び冷凍装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フロントヘッドと、第1シリンダ室を有する第1シリンダと、仕切板と、第2シリンダ室を有する第2シリンダと、リアヘッドと、を備えた圧縮機が開示されている。
【0003】
第1シリンダ室及び第2シリンダ室には、ブレードを有するピストンがそれぞれ配置される。ブレードは、ブレード収容部に収容される。ブレード収容部には、サイフォン給油管が連通する。サイフォン給油管は、油溜まり部の油を吸い上げてブレード収容部に供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ブレード収容室は、ブレードを挟んで2つの空間に仕切られる。そして、ピストンの偏心回転に伴ってブレードが揺動すると、ブレード収容室内の2つの空間の容積が変化して、一方の空間から他方の空間へ向かう油の流れが生じる。
【0006】
このとき、ブレード収容室内の油は、ブレード収容室の内周壁と、ブレードの先端部との隙間を通って流動するため、この隙間が狭い場合、油の撹拌損失が大きくなるおそれがある。
【0007】
本開示の目的は、ブレードが揺動動作した場合に、ブレード収容室内で油をスムーズに流動させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様は、内部にシリンダ室(41)を有するシリンダ(40)と、前記シリンダ室(41)に収容されたピストン(45)と、前記ピストン(45)から径方向外方に延びるブレード(47)と、を備え、前記ブレード(47)が揺動しながら前記ピストン(45)が前記シリンダ室(41)で偏心回転する回転式圧縮機であって、前記シリンダ(40)には、前記ブレード(47)の先端部を収容するブレード収容室(43)が設けられ、前記ブレード収容室(43)に油を供給する給油通路(37)と、前記ブレード(47)の揺動動作に伴う前記ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する損失低減部(70)と、を備える。
【0009】
第1の態様では、ブレード(47)が揺動動作した場合に、損失低減部(70)によって、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。これにより、ピストン(45)をスムーズに偏心回転させることができる。
【0010】
本開示の第2の態様は、第1の態様の回転式圧縮機において、前記シリンダ(40)に積層されたヘッド部材(31)を備え、前記給油通路(37)は、前記シリンダ(40)における前記ヘッド部材(31)が積層された面とは反対側の面から前記ブレード収容室(43)内に油を供給し、前記ヘッド部材(31)には、前記ブレード収容室(43)に対向する位置に凹部(71)が設けられ、前記損失低減部(70)は、前記凹部(71)で構成される。
【0011】
第2の態様では、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ヘッド部材(31)の凹部(71)内を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0012】
本開示の第3の態様は、第1の態様の回転式圧縮機において、前記ブレード(47)には、前記ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)が設けられ、前記損失低減部(70)は、前記貫通部(75)で構成される。
【0013】
第3の態様では、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ブレード(47)の貫通部(75)を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0014】
本開示の第4の態様は、第2の態様の回転式圧縮機において、前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ヘッド部材(31)の側面方向から見たときの前記凹部(71)の断面積D3が、D3≧(D1-D2)/2という条件を満たす。
【0015】
第4の態様では、凹部(71)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0016】
本開示の第5の態様は、第3の態様の回転式圧縮機において、前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ブレード(47)の厚み方向から見たときの前記貫通部(75)の断面積D4が、D4≧(D1-D2)/2という条件を満たす。
【0017】
第5の態様では、貫通部(75)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0018】
本開示の第6の態様は、第1~5の態様の何れか1つの回転式圧縮機において、前記ピストン(45)の回転数は、118rps以上である。
【0019】
第6の態様では、ピストン(45)の回転数を上げることで、圧縮機性能を向上させるとともに、高速回転域においても、油の撹拌損失を低減することができる。
【0020】
本開示の第7の態様は、第1~5の態様の何れか1つの回転式圧縮機(10)と、前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える冷凍装置である。
【0021】
第7の態様では、回転式圧縮機(10)を備えた冷凍装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本実施形態1の冷凍装置の構成を示す冷媒回路図である。
【
図2】
図2は、回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。
【
図3】
図3は、第1シリンダ及び第1ピストンの構成を示す平面断面図である。
【
図4】
図4は、第2シリンダ及び第2ピストンの構成を示す平面断面図である。
【
図5】
図5は、第1ブレードの揺動動作に伴う第1ブレード収容室内の油の流動方向を示す平面断面図である。
【
図6】
図6は、圧縮機構の構成を示す側面断面図である。
【
図10】
図10は、実施形態2に係る圧縮機構の構成を示す側面断面図である。
【
図12】
図12は、損失低減部としての貫通部の形状を説明する図である。
【
図13】
図13は、実施形態3に係る圧縮機構の構成を示す側面断面図である。
【
図15】
図15は、損失低減部としての貫通部の形状を説明する図である。
【
図16】
図16は、実施形態4に係る圧縮機構の構成を示す側面断面図である。
【
図18】
図18は、損失低減部としての貫通部の形状を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
《実施形態1》
図1に示すように、回転式圧縮機(10)は、冷凍装置(1)に設けられる。冷凍装置(1)は、冷媒が充填された冷媒回路(1a)を有する。冷媒回路(1a)は、回転式圧縮機(10)、放熱器(3)、減圧機構(4)、及び蒸発器(5)を有する。減圧機構(4)は、例えば、膨張弁である。冷媒回路(1a)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。
【0024】
冷凍装置(1)は、空気調和装置である。空気調和装置は、冷房専用機、暖房専用機、あるいは冷房と暖房とを切り換える空気調和装置であってもよい。この場合、空気調和装置は、冷媒の循環方向を切り換える切換機構(例えば四方切換弁)を有する。冷凍装置(1)は、給湯器、チラーユニット、庫内の空気を冷却する冷却装置などであってもよい。冷却装置は、冷蔵庫、冷凍庫、コンテナなどの内部の空気を冷却する。
【0025】
図2に示すように、回転式圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、駆動機構(20)と、圧縮機構(30)と、を備える。駆動機構(20)及び圧縮機構(30)は、ケーシング(11)の内部に収容される。
【0026】
ケーシング(11)は、縦長の円筒状の密閉容器で構成される。ケーシング(11)は、胴部(12)と、下部鏡板(13)と、上部鏡板(14)と、を有する。胴部(12)は、上下に延びる円筒状に形成され、軸方向の両端が開口する。下部鏡板(13)は、胴部(12)の下端に固定される。上部鏡板(14)は、胴部(12)の上端に固定される。
【0027】
胴部(12)には、吸入管(15)が貫通して固定される。上部鏡板(14)には、吐出管(16)が貫通して固定される。
【0028】
ケーシング(11)の底部には、油溜まり部(18)が設けられる。油溜まり部(18)は、下部鏡板(13)及び胴部(12)の下部の内壁によって構成される。油溜まり部(18)には、圧縮機構(30)や駆動軸(25)の摺動部を潤滑するための油が貯留される。
【0029】
〈駆動機構〉
駆動機構(20)は、モータ(21)と、駆動軸(25)と、を有する。モータ(21)は、圧縮機構(30)の上方に配置される。モータ(21)は、ステータ(22)と、ロータ(23)と、を有する。
【0030】
ステータ(22)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定される。ロータ(23)は、ステータ(22)の内部を上下方向に貫通して延びる。ロータ(23)の軸心内部には、駆動軸(25)が固定される。モータ(21)が通電されると、ロータ(23)とともに駆動軸(25)が回転駆動される。
【0031】
駆動軸(25)は、ケーシング(11)の胴部(12)の軸心上に配置される。駆動軸(25)の下端には、給油ポンプ(25a)が設けられる。給油ポンプ(25a)は、油溜まり部(18)に貯留された油を搬送する。搬送された油は、駆動軸(25)の内部の油通路(25b)を通じて、圧縮機構(30)や駆動軸(25)の摺動部へ供給される。
【0032】
駆動軸(25)は、主軸部(26)と、第1偏心部(27)と、第2偏心部(28)と、を有する。主軸部(26)の上部は、モータ(21)のロータ(23)に固定される。第1偏心部(27)は、第2偏心部(28)よりも上側に配置される。第1偏心部(27)及び第2偏心部(28)の軸心は、主軸部(26)の軸心から所定量だけ偏心する。
【0033】
主軸部(26)における第1偏心部(27)よりも上部は、後述するフロントヘッド(31)によって回転可能に支持される。主軸部(26)における第2偏心部(28)よりも下部は、後述するリアヘッド(33)によって回転可能に支持される。
【0034】
〈圧縮機構〉
図2に示す例では、圧縮機構(30)は、二気筒のロータリ式流体機械である。圧縮機構(30)は、モータ(21)の下方に配置される。圧縮機構(30)は、ヘッド部材としてのフロントヘッド(31)と、第1シリンダ(40)と、ミドルプレート(32)と、第2シリンダ(50)と、リアヘッド(33)と、を有する。
【0035】
フロントヘッド(31)、第1シリンダ(40)、ミドルプレート(32)、第2シリンダ(50)、及びリアヘッド(33)は、上方から下方に向かって順に重ね合わされた状態で、締結ボルト(35)によって固定される。
【0036】
フロントヘッド(31)は、ケーシング(11)の胴部(12)に固定される。フロントヘッド(31)は、第1シリンダ(40)の上部に積層される。フロントヘッド(31)は、第1シリンダ(40)の第1シリンダ室(41)を上方から覆うようにして配置される。フロントヘッド(31)の中央部には、駆動軸(25)の主軸部(26)が挿通される。フロントヘッド(31)は、駆動軸(25)を回転可能に支持する。フロントヘッド(31)には、軸方向に貫通する第1吐出通路(49)(
図3参照)が形成される。
【0037】
第1シリンダ(40)は、扁平な略環状の部材で形成される。
図3に示すように、第1シリンダ(40)は、第1シリンダ室(41)と、第1吸入通路(42)と、第1ブレード収容室(43)と、を有する。
【0038】
第1シリンダ室(41)は、第1シリンダ(40)の中央部に設けられる。第1吸入通路(42)は、第1シリンダ室(41)の内壁面から第1シリンダ(40)の径方向の外側へ向かって延びる。第1吸入通路(42)は、第1シリンダ(40)の外側面に開口している。第1吸入通路(42)の流入端には、吸入管(15)が接続される。第1吸入通路(42)の流出端は、第1シリンダ室(41)に連通する。
【0039】
第1シリンダ室(41)には、第1ピストン(45)が収容される。第1ピストン(45)は、第1ピストン本体(46)と、第1ブレード(47)と、を有する。第1ピストン本体(46)は、円環状に形成される。第1ピストン本体(46)の内部には、駆動軸(25)の第1偏心部(27)が嵌め込まれる。第1ブレード(47)は、第1ピストン本体(46)から径方向外方に向かって延びる。第1ブレード(47)は、一対の第1ブッシュ(48)によって支持される。第1シリンダ室(41)の内部は、第1ブレード(47)によって低圧室と高圧室とに区画される。
【0040】
第1ピストン(45)は、駆動軸(25)の回転駆動に伴って、第1シリンダ室(41)内で偏心回転する。第1ピストン(45)の偏心回転に伴い低圧室の容積が徐々に大きくなると、吸入管(15)を流れる冷媒が第1吸入通路(42)から低圧室へ吸入されていく。
【0041】
次に、低圧室が第1吸入通路(42)から遮断されると、遮断された空間が高圧室を構成する。高圧室の容積が徐々に小さくなると、高圧室の内圧が上昇していく。高圧室の内圧が所定の圧力を超えると、高圧室の冷媒が第1吐出通路(49)を通じて、圧縮機構(30)の外部へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(11)の内部空間を上方へ流れ、モータ(21)のコアカット(図示省略)等を通過する。モータ(21)の上方に流出した高圧冷媒は、吐出管(16)より冷媒回路へ送られる。
【0042】
第1ブレード収容室(43)は、第1シリンダ室(41)から径方向外方に離れた位置に設けられる。第1ブレード収容室(43)は、第1シリンダ(40)を厚み方向に貫通する。第1ブレード収容室(43)には、第1ブレード(47)の先端部が収容される。第1ブレード(47)は、第1ピストン本体(46)の偏心回転に伴って、第1ブレード収容室(43)内で揺動する。第1ブレード収容室(43)は、後述する給油通路(37)に連通する。
【0043】
図2に示すように、ミドルプレート(32)は、第1シリンダ(40)と、第2シリンダ(50)と、の間に挟み込まれる。ミドルプレート(32)は、第1シリンダ(40)の第1シリンダ室(41)を下方から覆うようにして配置される。ミドルプレート(32)は、第2シリンダ(50)の第2シリンダ室(51)を上方から覆うようにして配置される。
【0044】
図4にも示すように、第2シリンダ(50)は、扁平な略環状の部材で形成される。第2シリンダ(50)は、第2シリンダ室(51)と、第2吸入通路(52)と、第2ブレード収容室(53)と、を有する。
【0045】
第2シリンダ室(51)は、第2シリンダ(50)の中央部に設けられる。第2吸入通路(52)は、第2シリンダ室(51)の内壁面から第2シリンダ(50)の径方向の外側へ向かって延びる。第2吸入通路(52)は、第2シリンダ(50)の外側面に開口している。第2吸入通路(52)の流入端には、吸入管(15)が接続される。第2吸入通路(52)の流出端は、第2シリンダ室(51)に連通する。
【0046】
第2シリンダ室(51)には、第2ピストン(55)が収容される。第2ピストン(55)は、第2ピストン本体(56)と、第2ブレード(57)と、を有する。第2ピストン本体(56)は、円環状に形成される。第2ピストン本体(56)の内部には、駆動軸(25)の第2偏心部(28)が嵌め込まれる。第2ブレード(57)は、第2ピストン本体(56)から径方向外方に向かって延びる。第2ブレード(57)は、一対の第2ブッシュ(58)によって支持される。第2シリンダ室(51)の内部は、第2ブレード(57)によって低圧室と高圧室とに区画される。
【0047】
なお、第2ピストン(55)の動作については、第1ピストン(45)の動作と略同じであるため、説明を省略する。
【0048】
第2ブレード収容室(53)は、第2シリンダ室(51)から径方向外方に離れた位置に設けられる。第2ブレード収容室(53)は、第2シリンダ(50)を厚み方向に貫通する。第2ブレード収容室(53)には、第2ブレード(57)の先端部が収容される。第2ブレード(57)は、第2ピストン本体(56)の偏心回転に伴って、第2ブレード収容室(53)内で揺動する。第2ブレード収容室(53)は、後述する給油通路(37)に連通する。
【0049】
図2に示すように、リアヘッド(33)は、第2シリンダ(50)の下部に積層される。リアヘッド(33)は、第2シリンダ(50)の第2シリンダ室(51)を下方から覆うようにして配置される。リアヘッド(33)の中央部には、駆動軸(25)の主軸部(26)が挿通される。リアヘッド(33)は、駆動軸(25)を回転可能に支持する。リアヘッド(33)には、軸方向に貫通する第2吐出通路(59)(
図4参照)が形成される。第2シリンダ室(51)の高圧室の内圧が所定の圧力を超えると、高圧室の冷媒が第2吐出通路(59)を通じて、圧縮機構(30)の外部へ流出する。
【0050】
リアヘッド(33)には、サイフォン給油管(36)が接続される。サイフォン給油管(36)の上端は、給油通路(37)に接続される。給油通路(37)は、リアヘッド(33)、第2シリンダ(50)、ミドルプレート(32)、第1シリンダ(40)を貫通するように連続して設けられる。給油通路(37)は、第1シリンダ(40)の第1ブレード収容室(43)と、第2シリンダ(50)の第2ブレード収容室(53)と、を含む。
【0051】
サイフォン給油管(36)は、下端が油溜まり部(18)に向かって開口する。サイフォン給油管(36)は、油溜まり部(18)の油を吸い上げて、給油通路(37)を介して第1ブレード収容室(43)及び第2ブレード収容室(53)に供給する。
【0052】
〈アキュムレータの構成〉
回転式圧縮機(10)の上流側には、アキュムレータ(60)が接続される。アキュムレータ(60)は、回転式圧縮機(10)に吸入される前の冷媒を一時的に貯留するとともに、ガス冷媒に含まれる液冷媒や油を気液分離する。
【0053】
アキュムレータ(60)は、密閉容器(61)と、入口管(62)と、出口管(63)と、を有する。入口管(62)は、密閉容器(61)に冷媒を流入させる。出口管(63)は、密閉容器(61)から冷媒を流出させる。
【0054】
密閉容器(61)は、縦長の円筒状の部材で構成される。密閉容器(61)の上部には、入口管(62)が接続される。入口管(62)の下端部は、密閉容器(61)の内部空間における上部寄りの位置に開口している。
【0055】
密閉容器(61)の下部には、2つの出口管(63)が接続される。出口管(63)の上端部は、密閉容器(61)内を上方向に延びて密閉容器(61)の内部空間における上部寄りの位置に開口している。
【0056】
出口管(63)の下端部は、密閉容器(61)の下端から下方に延びた後に、回転式圧縮機(10)の吸入管(15)に向かって屈曲して吸入管(15)に接続される。
【0057】
〈油撹拌損失について〉
ところで、第1ブレード収容室(43)は、第1ブレード(47)を挟んで2つの空間(
図3で左右の空間)に仕切られる。そして、第1ピストン(45)の偏心回転に伴って第1ブレード(47)が揺動すると、第1ブレード収容室(43)内の2つの空間の容積が変化して、一方の空間(
図5で左側の空間)から他方の空間(
図5で右側の空間)へ向かう油の流れが生じる。
図5では、第1ブレード収容室(43)内における油の流れを破線矢印で示す。
【0058】
このとき、第1ブレード収容室(43)内の油は、第1ブレード収容室(43)の内周壁と、第1ブレード(47)の先端部との隙間を通って流動するため、この隙間が狭い場合、油の撹拌損失が大きくなるおそれがある。
【0059】
そこで、本実施形態では、第1ブレード(47)が揺動動作した場合に、第1ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動できるようにした。
【0060】
具体的に、
図6に示すように、回転式圧縮機(10)は、損失低減部(70)を有する。損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の揺動動作に伴う第1ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する。
図6に示す例では、損失低減部(70)は、フロントヘッド(31)に設けられた凹部(71)で構成される。
【0061】
凹部(71)は、フロントヘッド(31)における第1ブレード収容室(43)に対向する位置に設けられる。給油通路(37)は、第1シリンダ(40)におけるフロントヘッド(31)が積層された面とは反対側の面(
図6で下面)から第1ブレード収容室(43)内に油を供給する。
【0062】
第1ブレード収容室(43)内の油は、第1ブレード収容室(43)の内周壁と第1ブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、フロントヘッド(31)の凹部(71)内を通過するように流れる(
図7参照)。
【0063】
このような構成とすれば、第1ピストン(45)の高速回転域においても、第1ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。例えば、第1ピストン(45)の回転数は、118rps以上とするのが好ましい。
【0064】
また、フロントヘッド(31)に凹部(71)を設けることで、第1ブレード(47)とフロントヘッド(31)との接触面積を減らすことができる。これにより、第1ブレード(47)の粘性摺動損失を低減して、第1ピストン(45)をスムーズに回転させることができる。
【0065】
ここで、
図8に示すように、第1シリンダ(40)の軸方向から見たときの、第1ブレード収容室(43)の断面積をD1、第1ブレード(47)が第1ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での第1ブレード収容室(43)内における第1ブレード(47)の断面積をD2とする。
【0066】
このとき、
図9に示すように、前記フロントヘッド(31)の側面方向から見たときの凹部(71)の断面積D3が、D3≧(D1-D2)/2という条件を満たすように設定するのが好ましい。
【0067】
-実施形態1の効果-
本実施形態の特徴によれば、ブレード(47)が揺動動作した場合に、損失低減部(70)によって、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。これにより、ピストン(45)をスムーズに偏心回転させることができる。
【0068】
本実施形態の特徴によれば、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ヘッド部材(31)の凹部(71)内を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0069】
本実施形態の特徴によれば、凹部(71)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0070】
本実施形態の特徴によれば、ピストン(45)の回転数を上げることで、圧縮機性能を向上させるとともに、高速回転域においても、油の撹拌損失を低減することができる。
【0071】
本実施形態の特徴によれば、回転式圧縮機(10)と、回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える。これにより、回転式圧縮機(10)を備えた冷凍装置を提供できる。
【0072】
《実施形態2》
以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0073】
図10に示すように、回転式圧縮機(10)は、損失低減部(70)を有する。損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の揺動動作に伴う第1ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する。
【0074】
図11にも示すように、損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)で構成される。貫通部(75)は、第1ブレード(47)の先端部において厚み方向に貫通する円形状の孔で形成される。
【0075】
図10に示すように、第1ブレード収容室(43)内の油は、第1ブレード収容室(43)の内周壁と第1ブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、第1ブレード(47)の貫通部(75)を厚み方向に通過するように流れる。
【0076】
ここで、第1シリンダ(40)の軸方向から見たときの、第1ブレード収容室(43)の断面積をD1、第1ブレード(47)が第1ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での第1ブレード収容室(43)内における第1ブレード(47)の断面積をD2とする(
図8参照)。
【0077】
このとき、
図12に示すように、第1ブレード(47)の厚み方向から見たときの貫通部(75)の断面積D4が、D4≧(D1-D2)/2という条件を満たすように設定するのが好ましい。
【0078】
-実施形態2の効果-
本実施形態の特徴によれば、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ブレード(47)の貫通部(75)を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0079】
本実施形態の特徴によれば、貫通部(75)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0080】
《実施形態3》
図13に示すように、回転式圧縮機(10)は、損失低減部(70)を有する。損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の揺動動作に伴う第1ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する。
【0081】
図14にも示すように、損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)で構成される。貫通部(75)は、第1ブレード(47)の角部を切り欠くことで形成される。貫通部(75)は、第1ブレード(47)における
図13で右上角部と、第1ブレード(47)における
図13で右下角部と、に設けられる。
【0082】
図13に示すように、第1ブレード収容室(43)内の油は、第1ブレード収容室(43)の内周壁と第1ブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、第1ブレード(47)の貫通部(75)を厚み方向に通過するように流れる。
【0083】
ここで、第1シリンダ(40)の軸方向から見たときの、第1ブレード収容室(43)の断面積をD1、第1ブレード(47)が第1ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での第1ブレード収容室(43)内における第1ブレード(47)の断面積をD2とする(
図8参照)。
【0084】
このとき、
図15に示すように、第1ブレード(47)の厚み方向から見たときの貫通部(75)の断面積D4が、D4≧(D1-D2)/2という条件を満たすように設定するのが好ましい。ここで、断面積D4は、2つの貫通部(75)の断面積の合計である。
【0085】
-実施形態3の効果-
本実施形態の特徴によれば、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ブレード(47)の貫通部(75)を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0086】
本実施形態の特徴によれば、貫通部(75)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0087】
《実施形態4》
図16に示すように、回転式圧縮機(10)は、損失低減部(70)を有する。損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の揺動動作に伴う第1ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する。
【0088】
図17にも示すように、損失低減部(70)は、第1ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)で構成される。貫通部(75)は、第1ブレード(47)の先端部における軸方向中央部を矩形状に切り欠くことで形成される。
【0089】
図16に示すように、第1ブレード収容室(43)内の油は、第1ブレード収容室(43)の内周壁と第1ブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、第1ブレード(47)の貫通部(75)を厚み方向に通過するように流れる。
【0090】
ここで、第1シリンダ(40)の軸方向から見たときの、第1ブレード収容室(43)の断面積をD1、第1ブレード(47)が第1ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での第1ブレード収容室(43)内における第1ブレード(47)の断面積をD2とする(
図8参照)。
【0091】
このとき、
図18に示すように、第1ブレード(47)の厚み方向から見たときの貫通部(75)の断面積D4が、D4≧(D1-D2)/2という条件を満たすように設定するのが好ましい。
【0092】
-実施形態4の効果-
本実施形態の特徴によれば、ブレード(47)が揺動動作した場合に、ブレード収容室(43)内の油は、ブレード収容室(43)の内周壁とブレード(47)の先端部との隙間を通過するとともに、ブレード(47)の貫通部(75)を通過するように流れる。これにより、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させ、油の撹拌損失を低減することができる。
【0093】
本実施形態の特徴によれば、貫通部(75)の断面積を適切に設定することで、ブレード収容室(43)内で油をスムーズに流動させることができる。
【0094】
《その他の実施形態》
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書及び特許請求の範囲の「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0095】
以上説明したように、本開示は、回転式圧縮機及び冷凍装置について有用である。
【符号の説明】
【0096】
1 冷凍装置
1a 冷媒回路
10 回転式圧縮機
31 フロントヘッド(ヘッド部材)
37 給油通路
40 第1シリンダ
41 第1シリンダ室
43 第1ブレード収容室
45 第1ピストン
47 第1ブレード
70 損失低減部
71 凹部
75 貫通部
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にシリンダ室(41)を有するシリンダ(40)と、前記シリンダ室(41)に収容されたピストン(45)と、前記ピストン(45)から径方向外方に延びるブレード(47)と、を備え、前記ブレード(47)が揺動しながら前記ピストン(45)が前記シリンダ室(41)で偏心回転する回転式圧縮機であって、
前記シリンダ(40)には、前記ブレード(47)の先端部を収容するブレード収容室(43)が設けられ、
前記ブレード収容室(43)に油を供給する給油通路(37)と、
前記ブレード(47)の揺動動作に伴う前記ブレード収容室(43)内の油の撹拌損失を低減する損失低減部(70)と、
前記シリンダ(40)に積層されたヘッド部材(31)と、を備え、
前記給油通路(37)は、前記シリンダ(40)における前記ヘッド部材(31)が積層された面とは反対側の面から前記ブレード収容室(43)内に油を供給し、
前記ヘッド部材(31)には、前記ブレード収容室(43)に対向する位置に凹部(71)が設けられ、
前記損失低減部(70)は、前記凹部(71)で構成される
回転式圧縮機。
【請求項2】
請求項1の回転式圧縮機において、
前記ブレード(47)には、前記ブレード(47)の厚み方向に貫通する貫通部(75)が設けられ、
前記損失低減部(70)は、前記貫通部(75)で構成される
回転式圧縮機。
【請求項3】
請求項1の回転式圧縮機において、
前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ヘッド部材(31)の側面方向から見たときの前記凹部(71)の断面積D3が、
D3≧(D1-D2)/2
という条件を満たす
回転式圧縮機。
【請求項4】
請求項2の回転式圧縮機において、
前記シリンダ(40)の軸方向から見たときの、前記ブレード収容室(43)の断面積D1、前記ブレード(47)が前記ブレード収容室(43)の最も奥側まで収容された状態での前記ブレード収容室(43)内における前記ブレード(47)の断面積D2、前記ブレード(47)の厚み方向から見たときの前記貫通部(75)の断面積D4が、
D4≧(D1-D2)/2
という条件を満たす
回転式圧縮機。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つの回転式圧縮機において、
前記ピストン(45)の回転数は、118rps以上である
回転式圧縮機。
【請求項6】
請求項1~4の何れか1つの回転式圧縮機(10)と、
前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える
冷凍装置。