(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133935
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】基板収容装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 7/14 20060101AFI20240926BHJP
H05K 5/00 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
H05K7/14 A
H05K5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043966
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 健朗
(72)【発明者】
【氏名】有馬 和博
【テーマコード(参考)】
4E360
5E348
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360GA53
4E360GB02
4E360GC08
5E348AA03
5E348AA32
(57)【要約】
【課題】ケースに基板を配置し易い基板収容装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板収容装置1は、基板10及びケース20を備える。ケース20は、Y方向において互いに対向する第1壁部21及び第2壁部22の間に位置する開口部25と、開口部25から挿入された基板10を収容する基板収容部26と、を備える。第1壁部21には、第2壁部22に向かって突出する突出部が設けられている。突出部は、Z方向において、基板収容部26に収容された基板10と重なる位置にある。第2壁部22には、Z方向において基板収容部26に収容された基板10と重ならない位置にある傾斜部22aが設けられる。傾斜部22aは、Y方向において第1壁部21に近い部分ほど、Z方向における位置が基板収容部26に近くなるように傾斜している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板を収容するケースと、を備える基板収容装置であって、
前記ケースは、
第1壁部と、
第1の方向において前記第1壁部と対向する第2壁部と、
前記第1壁部と前記第2壁部の間に位置する開口部と、
前記開口部から挿入された前記基板を収容する基板収容部と、を備え、
前記第1壁部には、前記第2壁部に向かって突出する突出部が設けられ、
前記突出部は、前記基板収容部に収容された前記基板の法線方向である第2の方向において、前記基板収容部に収容された前記基板と重なる位置にあり、
前記第2壁部には、前記第2の方向において前記基板収容部に収容された前記基板と重ならない位置にあり、前記第1の方向において前記第1壁部に近い部分ほど、前記第2の方向における位置が前記基板収容部に近くなるように傾斜した傾斜部が設けられる、
基板収容装置。
【請求項2】
前記第1壁部には、前記第2壁部に向かって突起すると共に、前記第2の方向に延びるリブが設けられ、
前記基板における前記リブに対応する部分には、切り欠きが形成されている、
請求項1に記載の基板収容装置。
【請求項3】
前記ケースに対する前記基板の位置を決めるために、前記基板には孔が形成され、前記基板収容部には前記孔に挿入されるピンが形成され、
前記孔は少なくとも2つあり、前記ピンは前記孔に対応する数だけある、
請求項1又は2に記載の基板収容装置。
【請求項4】
請求項1に記載の基板収容装置の製造方法であって、
前記基板の一端を前記突出部と前記基板収容部の間に入れつつ、前記基板の他端を前記傾斜部で摺動させて押すことにより、前記基板収容部に前記基板を収めるステップを備える、
基板収容装置の製造方法。
【請求項5】
前記基板収容装置において、前記第1壁部には、前記第2壁部に向かって突起すると共に、前記第1の方向に延びるリブが設けられ、前記基板における前記リブに対応する部分には、切り欠きが形成され、
前記ステップでは、前記基板の一端に形成された前記切り欠きを前記リブに接触させる過程を経て、前記基板収容部に前記基板を収める、
請求項4に記載の基板収容装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板収容装置において、前記基板には孔が形成され、前記基板収容部には前記孔に挿入されるピンが形成され、前記孔は少なくとも2つあり、前記ピンは前記孔に対応する数だけあり、
前記ステップでは、前記基板収容部に前記基板を収める過程で、前記ピンを前記孔に挿入し、前記ケースに対する前記基板の位置を決める、
請求項4又は5に記載の基板収容装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板収容装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、基板を収容するケースを備えるインジケータ装置が記載されている。この装置では、開口したケースの内部に基板を収容する部分が設けられており、組み立て作業時にケースに基板を配置する際には、ケースの開口から当該部分に向かって一方向に基板を挿入すればよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、装置を省スペースで構成するため、ケースの開口部近傍にボス等の部品が取り付けられる場合がある。この場合、基板をケースの開口から単純に挿入しようとすると、当該部品が基板と干渉し、ケースに基板を収めるのが容易でない虞がある。
【0005】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ケースに基板を収め易い基板収容装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の第1の観点に係る基板収容装置は、
基板と、前記基板を収容するケースと、を備える基板収容装置であって、
前記ケースは、
第1壁部と、
第1の方向において前記第1壁部と対向する第2壁部と、
前記第1壁部と前記第2壁部の間に位置する開口部と、
前記開口部から挿入された前記基板を収容する基板収容部と、を備え、
前記第1壁部には、前記第2壁部に向かって突出する突出部が設けられ、
前記突出部は、前記基板収容部に収容された前記基板の法線方向である第2の方向において、前記基板収容部に収容された前記基板と重なる位置にあり、
前記第2壁部には、前記第2の方向において前記基板収容部に収容された前記基板と重ならない位置にあり、前記第1の方向において前記第1壁部に近い部分ほど、前記第2の方向における位置が前記基板収容部に近くなるように傾斜した傾斜部が設けられる。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の第2の観点に係る基板収容装置の製造方法は、
前記第1の観点に係る基板収容装置の製造方法であって、
前記基板の一端を前記突出部と前記基板収容部の間に入れつつ、前記基板の他端を前記傾斜部で摺動させて押すことにより、前記基板収容部に前記基板を収めるステップを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ケースに基板を収め易い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態に係る基板収容装置の要部斜視図。
【
図4】同上実施形態に係るケースに基板を収めるステップを説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
基板収容装置1は、
図1に示すように、基板10と、基板10を収容するケース20と、を備える。
【0012】
以下では、図中に記したX、Y、Z軸を用いて各構成を説明する場合がある。X及びY軸は、基板10の主面(
図1で視認される面)と平行であり、互いに直交する。Z軸は、基板10の法線方向(具体的には、前記主面の法線方向)に延び、X及びY軸と直交する。
【0013】
基板収容装置1は、建設機械、車両などの乗り物の運転席付近に搭載される表示装置の一部を構成する。ケース20は、表示装置の表側ケース(ユーザ側のケース)を構成し、図示せぬ裏側ケースと組み合わされて表示装置の筐体を構成する。つまり、Z方向は表示装置の表裏方向に対応し、
図1はケース20及び基板10を表示装置の裏側から見た斜視図である。以下で用いることがある表側、裏側という用語は、表示装置の表側、裏側に対応する。また、表示装置の上下方向はY方向に対応し、左右方向がX方向に対応する。
図1の右方は、表示装置の上方に相当する。つまり、基板収容装置1は、表示装置の上部に位置する。表示装置において、基板収容装置1よりも下方(
図1の左方に相当)の部分には、図示しない液晶表示パネル等の表示器が実装される。
【0014】
基板10は、
図1及び
図3に示すコネクタ11、
図4に示す光源12などが実装されたPCB(Printed Circuit Board)である。光源12は、例えば、LED(Light-Emitting Diode)である。基板10は、Y方向よりもX方向に長尺であり、概ね矩形状に形成されている。基板10の詳細構造は後に述べる。
【0015】
ケース20は、主に
図2に示すように、第1壁部21と、第2壁部22と、第3壁部23と、第4壁部24と、開口部25と、基板収容部26と、主面27と、を備える。主面27は、Z方向においてケース20を開口部25から覗いた場合に見える底面に相当する。例えば、ケース20は、周知の樹脂材によって形成される。
【0016】
第1~第4壁部21~24は、各々がケース20の主面27から立設され、
図1に示すように、協働して基板10を四方から取り囲む、囲み壁状に形成されている。
【0017】
第1壁部21及び第2壁部22は、基板10の長手方向(X方向)に延び、基板10の短手方向(Y方向)において間隔を空けて対向する。Y方向は、第1の方向の一例である。
【0018】
第3壁部23及び第4壁部24は、基板10の短手方向(Y方向)に延び、基板10の長手方向(X方向)において間隔を空けて対向する。第1壁部21は、第2壁部22よりも
図1における右方に位置する。第3壁部23は、第4壁部24よりも
図1における上方に位置する。
【0019】
開口部25は、第1壁部21と第2壁部22の間に位置するとともに、第3壁部23と第4壁部24の間に位置する。具体的に、開口部25は、協働して囲み壁状をなす第1~第4壁部21~24における、主面27とは反対の端部によって囲まれる部分である。
【0020】
第1壁部21における開口部25の側の端部には、ボスBa,Bbが形成されたボス形成部21a,21bが設けられている。ボスBa,Bbは、前述の図示せぬ裏側ケースをケース20に固定するための構成である。ボス形成部21aとボス形成部21bは、X方向に互いに間隔を空けて設けられている。
【0021】
ボス形成部21a,21bは、第2壁部22に向かって突出する突出部の一例である。ボス形成部21a,21b(突出部)は、Z方向において、基板収容部26に収容された基板10と重なる位置にある。Z方向は、第2の方向の一例である。
【0022】
図4に、基板収容部26に収容された基板10を二点鎖線で示す。
図4を参照すると、ボス形成部21a(突出部)は、Z方向において、基板収容部26に収容された基板10と重なる位置にあることが分かる。
図4は、
図2に示すA-A線でのケース20の概略断面図を示すとともに、後述のように、ケース20に基板10の収めるステップを説明するための図である。以下では、ボス形成部21a及びボス形成部21bの双方、又は、いずれか一方を、単に「突出部」と呼ぶ場合がある。
【0023】
第1壁部21には、第2壁部22に向かって突起すると共に、Z方向に延びるリブ21cが設けられる。そして、基板10におけるリブ21cに対応する部分には、切り欠き10aが形成されている。
図1に示すように、基板10が基板収容部26に収容された状態では、リブ21cが切り欠き10aの中に位置する。リブ21cは、
図2に示すように、基板収容部26が備える台26bの上方(開口部25の開口方向)に設けられている。切り欠き10aは、基板10の長手方向(X方向)における中央部に位置する。なお、当該中央部は、基板10の長手方向における完全な中央も含むが、完全な中央からずれた部分であってもよい。切り欠き10a、リブ21c及び台26bの役割については後述する。
【0024】
第2壁部22には、傾斜部22aが設けられている。
図4に示すように、傾斜部22aは、Z方向において基板収容部26に収容された基板10と重ならない位置にあり、Y方向において第1壁部21に近い部分ほど、Z方向における位置が基板収容部26に近くなるように傾斜する。
【0025】
本実施形態では、傾斜部22aは、X方向に間隔を空けて配置された複数の傾斜リブから構成されている。複数の傾斜リブは、それぞれ同様に傾斜している。なお、傾斜部22aは、第2壁部22に形成された単一又は複数の傾斜面によって構成されてもよい。
【0026】
基板収容部26は、開口部25から挿入された基板10を収容する部分である。基板収容部26は、第1~第4壁部21~24に囲まれる部分であって、ケース20において開口部25が開口する側の反対側に位置する。
【0027】
基板収容部26は、
図2に示すように、基板10を固定するための固定ボスB1~B4と、ピンP1,P2と、ライトボックス26aと、前述の台26bと、を備える。
【0028】
固定ボスB1~B4は、ケース20の主面27から開口部25に向かって突起して設けられ、基板収容部26に収容された基板10と接触する。固定ボスB1~B4は、X方向に間隔を空けて配置されている。X方向において、固定ボスB1は主面27の一端部に設けられ、固定ボスB2は他端部に設けられている。固定ボスB3,B4は、固定ボスB1と固定ボスB2の間に設けられている。
図2における方向を用いて説明すると、上から下に向かって、固定ボスB1、固定ボスB3、固定ボスB4、固定ボスB2の順でそれぞれが位置する。
【0029】
図3に示すように、基板10には、固定ボスB1に対応するネジ孔H1、固定ボスB2に対応するネジ孔H2、固定ボスB3に対応するネジ孔H3、及び、固定ボスB4に対応するネジ孔H4が形成されている。基板10は、
図1に示すように、ネジS1~S4によって基板収容部26に固定される。具体的に、ネジS1はネジ孔H1を通って固定ボスB1に螺合され、ネジS2はネジ孔H2を通って固定ボスB2に螺合され、ネジS3はネジ孔H3を通って固定ボスB3に螺合され、ネジS4はネジ孔H4を通って固定ボスB4に螺合される。
【0030】
ピンP1,P2は、ケース20に対する基板10の位置を決めるための構成である。ピンP1は、ケース20の主面27から開口部25に向かって突起して設けられ、固定ボスB1よりも高く形成されている。ピンP1は、その強度を確保すべく、固定ボスB1に隣接して形成されている。同様に、ピンP2は、ケース20の主面27から開口部25に向かって突起して設けられ、固定ボスB2よりも高く形成されている。ピンP2は、その強度を確保すべく、固定ボスB2に隣接して形成されている。
【0031】
図3に示すように、基板10には、ピンP1が挿入される孔O1と、ピンP2が挿入される孔O2が形成されている。孔O1の口径はピンP1の外径よりも若干大きく、孔O2の口径はピンP2の外径よりも若干大きい。特に、孔O2は、X方向に拡径した長孔状に形成されている。ここで、孔O1,O2は、ピンP1,P2と協働して、ケース20に対する基板10の位置を決めるための構成であるが、両者の完全な相対位置を決定するためではなく、後述の本固定の前段階の仮止めのために用いられる。孔O1,O2が前述のように形成されることにより、製造誤差や熱変位が生じたとしても、安定して、ケース20に対して基板10を仮止めすることができる。
【0032】
なお、
図3での方向を用いて説明すると、本実施形態では、ネジ孔H2及び孔O2は、基板10の下方に位置するコネクタ11よりも下方に位置する。
図3での方向で言えば、ネジ孔H2及び孔O2は基板10の下端部に位置する一方で、ネジ孔H1及び孔O1は基板10の上端部に位置する。
【0033】
ライトボックス26aは、各種インジケータのための照明室であり、X方向に並んで複数設けられている。各ライトボックス26aは筒状に形成されている。詳細は図示しないが、基板10には、複数のライトボックス26aの各々に対応する光源12が複数設けられている。
図4に示すように、ケース20には、Z方向においてライトボックス26aと対向する位置に、意匠板30が設けられる。意匠板30は、前記の表示装置の表側に位置する。意匠板30は、少なくとも、複数のライトボックス26aの各々と対向する対向部分が透光性を有し、当該対向部分にはアイコン等の意匠が形成されている。これにより、ある光源12が発光すると、その光源12に対応する意匠が点灯して所定のインジケータ表示が行われる。
【0034】
例えば、基板10は、コネクタ11を介して図示せぬ制御基板と電気的に接続され、制御基板の制御によって光源12の発光制御が行われる。基板収容装置1の構成の説明は以上である。
【0035】
続いて、基板収容装置1の製造方法として、ケース20に基板10を収める工程を説明する。基板収容装置1の製造方法は、例えば、前述の表示装置の製造工程の一部を構成する。
【0036】
まず、
図4に示すように、意匠板30が取り付けられたケース20を、開口部25を上方に向けた状態に置く。この状態では、突出部(
図4ではボス形成部21a)が、Z方向において基板収容部26と重なる位置にあるため、基板10を単純に
図4の上方から下方に向かって基板収容部26に挿入することができない。
【0037】
そこで、本実施形態の基板収容装置1の製造方法は、
図4に示すように、基板10の一端(
図4の右端)を突出部と基板収容部26の間に入れつつ、基板10の他端(
図4の左端)を傾斜部22aで摺動させて押すことにより、基板収容部26に基板10を収めるステップ(以下、収容ステップと呼ぶ)を備える。つまり、傾斜部22aは、基板10を基板収容部26に導くためのガイドとして機能する。
このように、傾斜部22aが設けられたケース20、及び、傾斜部22aを利用した収容ステップによれば、基板10を基板収容部26に収める際に、基板10は、傾斜部22aによって前記他端が押されることで、全体が第1壁部21に近づきつつ、且つ、基板収容部26に案内される。したがって、ケース20に基板10を収め易い。
【0038】
なお、傾斜部22aをどの程度傾斜させるかは、設計に応じて任意である。また、基板10は、光源12が
図4の下方に向く、つまり、ライトボックス26aに向くように挿入されることは言うまでもない。
【0039】
また、収容ステップでは、基板10の一端に形成された切り欠き10aをリブ21cに接触させる過程を経て、基板収容部26に基板10を収める。
これにより、基板10を基板収容部26に載置するまでに、ケース20に対する基板10のX方向における位置ずれを抑制することができる。したがって、次に述べるように、基板10に形成された孔O1,O2に、基板収容部26に形成されたピンP1,P2を挿入する作業が容易になる。
【0040】
また、収容ステップでは、基板収容部26に基板10を収める過程で、ピンP1,P2を孔O1,O2に挿入し、ケース20に対する基板10の位置を決める。
このように、ケース20に形成されたピンP1,P2、及び、基板10に形成された孔O1,O2によれば、後述する本固定の前に、X及びY方向の各々におけるケース20に対する基板10の位置を概ね定めることができる。
【0041】
上記の収容ステップを経て、基板10を基板収容部26に仮止め、つまり、収めた後に、基板収容部26に基板10を本固定する本固定ステップが実行される。本固定ステップでは、ネジ孔H1を通してネジS1を固定ボスB1に、ネジ孔H2を通してネジS2を固定ボスB2に、ネジ孔H3を通してネジS3を固定ボスB3に、ネジ孔H4を通してネジS4を固定ボスB4に、それぞれ螺合させることで、基板10を基板収容部26に本固定する。
【0042】
なお、基板10が基板収容部26に本固定された状態では、固定ボスB1~B4が基板10に接触するのは当然ながら、リブ21cの下方に設けられた台26bにも接触する。つまり、本実施形態では、ケース20に対する基板10のZ方向における位置は、固定ボスB1~B4、及び、台26bによって決められる。なお、基板10が基板収容部26に本固定された状態においては、リブ21cが基板10の切り欠き10aに接触していなくとも良い。リブ21cは、主に、基板10を基板収容部26に挿入する際の動きを規制する目的で設けられるためである。
【0043】
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
【0044】
第1壁部21に設けられ、第2壁部22に向かって突出する突出部は、ボス形成部21a,21bと異なる目的で形成された構成であってもよいし、その数も任意である。また、基板収容部26に形成されたピンと、基板10に設けられてピンが挿入される孔との各々の数は、2つ以上であれば任意である。
【0045】
以上の説明では、本開示の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
【0046】
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0047】
1…基板収容装置
10…基板、11…コネクタ、12…光源
10a…切り欠き
20…ケース
21…第1壁部
21a,21b…ボス形成部(突出部の一例)、Ba,Bb…ボス
21c…リブ
22…第2壁部、22a…傾斜部
23…第3壁部
24…第4壁部
25…開口部
26…基板収容部、26a…ライトボックス、26b…台
27…主面
B1~B4…固定ボス、H1~H4…ネジ孔、S1~S4…ネジ
P1,P2…ピン
O1,O2…孔
30…意匠板