(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133942
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】工具支持装置
(51)【国際特許分類】
F16M 11/20 20060101AFI20240926BHJP
H02G 1/02 20060101ALN20240926BHJP
【FI】
F16M11/20 Z
H02G1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043973
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000222037
【氏名又は名称】東北電力株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591083772
【氏名又は名称】株式会社永木精機
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】大場 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮古 尚
(72)【発明者】
【氏名】木村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】西條 直樹
【テーマコード(参考)】
5G352
【Fターム(参考)】
5G352AB09
5G352AJ01
5G352AJ09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】第1アームに対する第2アームの角度の固定および当該角度の調整を容易に実行可能な工具支持装置を提供する。
【解決手段】工具支持装置は、第1アーム部材2aと、第2アーム部材2bと、第1ロック機構3と、第1ロック解除部材4と、を具備する。第1ロック機構は、押圧部材31と、押圧部材によって押圧される被押圧部33と、押圧部材および被押圧部のうちの一方に配置される複数の係合突出部32と、押圧部材および被押圧部のうちの他方に配置される複数の第2係合部34と、複数の係合突出部と複数の第2係合部との間の係合が維持されるように押圧部材を被押圧部に向かう第1方向に付勢する第1付勢部材35と、を有する。第1ロック解除部材は、第1付勢部材による付勢力に抗して、押圧部材を第1方向とは反対の第2方向に移動させる第1移動部材41を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アーム部材と、
前記第1アーム部材によって回動可能に支持される第2アーム部材と、
複数の係合突出部と複数の第2係合部との間の係合により、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動をロックする第1ロック機構と、
前記第1ロック機構による前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックを解除する第1ロック解除部材と
を具備し、
前記第1ロック機構は、
前記第1アーム部材および前記第2アーム部材のうちの一方を第1部材と定義し、前記第1アーム部材および前記第2アーム部材のうちの他方を第2部材と定義するとき、前記第2部材に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように前記第2部材に連結される押圧部材と、
前記第1部材に配置され、前記押圧部材によって押圧される被押圧部と、
前記押圧部材および前記被押圧部のうちの一方に配置される前記複数の係合突出部と、
前記押圧部材および前記被押圧部のうちの他方に配置される前記複数の第2係合部と、
前記複数の係合突出部と前記複数の第2係合部との間の前記係合が維持されるように、前記押圧部材を、前記被押圧部に向かう第1方向に付勢する第1付勢部材と
を有し、
前記第1ロック解除部材は、前記第1付勢部材による付勢力に抗して、前記押圧部材を前記第1方向とは反対の第2方向に移動させる第1移動部材を含む
工具支持装置。
【請求項2】
前記第1アーム部材は、前記第2アーム部材が前記第1方向に平行な第1軸まわりに回動可能なように前記第2アーム部材を支持し、
前記複数の係合突出部と前記複数の第2係合部との間の前記係合は、前記第2アーム部材から前記第1アーム部材に作用する前記第1軸まわりのトルクの少なくとも一部を支持する
請求項1に記載の工具支持装置。
【請求項3】
前記複数の第2係合部は、前記複数の係合突出部を受容する複数の係合穴部、または、前記複数の係合突出部を受容する複数の係合凹部を含む
請求項2に記載の工具支持装置。
【請求項4】
前記複数の第2係合部は、前記第1軸まわりに、等角度間隔で配置される
請求項2に記載の工具支持装置。
【請求項5】
前記第1部材に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように前記第1部材に連結される摩擦板を更に具備し、
前記第1付勢部材は、前記摩擦板を介して前記押圧部材を前記第1方向に押圧する
請求項1に記載の工具支持装置。
【請求項6】
第1摩擦板と、
前記第1摩擦板に接触する第2摩擦板と
を更に具備し、
前記第1摩擦板は、前記押圧部材に対して前記第1軸まわりに相対回転可能であり、前記被押圧部に対して前記第1軸まわりに相対回転不能であり、且つ、前記被押圧部に対して前記第1軸に平行な方向に相対移動可能であり、
前記第2摩擦板は、前記被押圧部に対して前記第1軸まわりに相対回転可能であり、前記押圧部材に対して前記第1軸まわりに相対回転不能であり、且つ、前記被押圧部に対して前記第1軸に平行な方向に相対移動可能であり、
前記第1付勢部材は、前記第1摩擦板および前記第2摩擦板を介して前記押圧部材を前記第1方向に押圧する
請求項2に記載の工具支持装置。
【請求項7】
前記押圧部材を前記第2方向に付勢する第2付勢部材を更に具備し、
前記第2付勢部材の第2付勢力は、前記第1付勢部材の前記付勢力よりも小さい
請求項1に記載の工具支持装置。
【請求項8】
前記押圧部材は、前記第1移動部材からの作用力を受ける受け部材を有し、
前記受け部材は、前記第1移動部材の移動を、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックの解除に変換可能な第1位置と、前記第1移動部材の移動を、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックの解除に変換不能な第2位置との間で位置変更可能である
請求項1に記載の工具支持装置。
【請求項9】
前記第1移動部材を操作する第1ワイヤを更に具備する
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の工具支持装置。
【請求項10】
高所作業車のバケットに直接的に取り付け可能なベースユニットを更に具備し、
前記ベースユニットが前記バケットに直接的に取り付けられた状態において、前記ベースユニットの全体は、前記バケットに対してスライド移動可能なように構成される
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の工具支持装置。
【請求項11】
前記ベースユニットは、
前記バケットの内側側面に接触した状態で、前記内側側面に沿う横方向に移動可能な第1の横移動部材と、
前記バケットの外側側面に接触した状態で、前記外側側面に沿う横方向に移動可能な第2の横移動部材と、
前記バケットの上面に接触した状態で、前記上面に沿う横方向に移動可能な第3の横移動部材と
を有する
請求項10に記載の工具支持装置。
【請求項12】
前記第2アーム部材によって第2軸まわりに回動可能に支持される第3アーム部材と、
前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動をロックする第2ロック機構と、
前記第2ロック機構による前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動のロックを解除する第2ロック解除部材と、
前記第2ロック解除部材を操作する第2ワイヤと、
ベースユニットと、
前記ベースユニットに連結され、前記第1アーム部材を第3軸まわりに回動可能に支持する連結部材と、
前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動をロックする第3ロック機構と、
前記第3ロック機構による前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動のロックを解除する第3ロック解除部材と、
前記第3ロック解除部材を操作する第3ワイヤと、
第4ワイヤを介して、前記第1ワイヤ、前記第2ワイヤ、および、前記第3ワイヤに接続されるフットペダルまたはハンドレバーと
を更に具備し、
前記フットペダルまたは前記ハンドレバーが操作されることにより、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動ロックの解除と、前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動ロックの解除と、前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動ロックの解除とが、一度に行われるように構成される
請求項9に記載の工具支持装置。
【請求項13】
把持工具を有するアタッチメントと、
前記アタッチメントを取り付け可能な取付部と
を更に具備し、
前記取付部に前記アタッチメントをワンタッチで取り付け可能である
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の工具支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工具支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工具を支持する工具支持装置が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、高所作業車の間接活線工具支持装置が開示されている。特許文献1に記載の間接活線工具支持装置は、ベースユニットと、アーム部材と、把持装置とを備える。把持装置は、第1把持部を有する第1支持部材と、第2把持部を有する第2支持部材と、スペーサ部材とを備える。特許文献1に記載の間接活線工具支持装置において、間接活線工具の被把持部の直径が第1直径である場合には、第1把持部および第2把持部が、スペーサ部材を介さずに、間接活線工具の被把持部を把持する。他方、間接活線工具の被把持部の直径が第1直径よりも小さい第2直径である場合には、第1把持部および第2把持部が、スペーサ部材を介して、間接活線工具の被把持部を把持する。また、特許文献1に記載の間接活線工具支持装置は、第1アームと第2アームの揺動を制動するブレーキ装置を備えている。ブレーキ装置は、ブレーキレバーが操作されていないときは、摩擦力によってアウタリングとインナリングとの相対回転が規制され、第1アームに対する第2アームの揺動が制動されたロック状態となる。一方、ブレーキレバーが操作されると、アウタリングとインナリングとが相対回動可能となり、第1アームに対する第2アームの揺動が許容されたロック解除状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のブレーキ装置は、第1アームに対する第2アームの角度の固定および当該角度の調整を容易に実行できないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、第1アームに対する第2アームの角度の固定および当該角度の調整を容易に実行可能な工具支持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下に示す、工具支持装置に関する。
【0008】
(1)第1アーム部材と、
前記第1アーム部材によって回動可能に支持される第2アーム部材と、
複数の係合突出部と複数の第2係合部との間の係合により、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動をロックする第1ロック機構と、
前記第1ロック機構による前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックを解除する第1ロック解除部材と
を具備し、
前記第1ロック機構は、
前記第1アーム部材および前記第2アーム部材のうちの一方を第1部材と定義し、前記第1アーム部材および前記第2アーム部材のうちの他方を第2部材と定義するとき、前記第2部材に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように前記第2部材に連結される押圧部材と、
前記第1部材に配置され、前記押圧部材によって押圧される被押圧部と、
前記押圧部材および前記被押圧部のうちの一方に配置される前記複数の係合突出部と、
前記押圧部材および前記被押圧部のうちの他方に配置される前記複数の第2係合部と、
前記複数の係合突出部と前記複数の第2係合部との間の前記係合が維持されるように、前記押圧部材を、前記被押圧部に向かう第1方向に付勢する第1付勢部材と
を有し、
前記第1ロック解除部材は、前記第1付勢部材による付勢力に抗して、前記押圧部材を前記第1方向とは反対の第2方向に移動させる第1移動部材を含む
工具支持装置。
(2)前記第1アーム部材は、前記第2アーム部材が前記第1方向に平行な第1軸まわりに回動可能なように前記第2アーム部材を支持し、
前記複数の係合突出部と前記複数の第2係合部との間の前記係合は、前記第2アーム部材から前記第1アーム部材に作用する前記第1軸まわりのトルクの少なくとも一部を支持する
上記(1)に記載の工具支持装置。
(3)前記複数の第2係合部は、前記複数の係合突出部を受容する複数の係合穴部、または、前記複数の係合突出部を受容する複数の係合凹部を含む
上記(2)に記載の工具支持装置。
(4)前記複数の第2係合部は、前記第1軸まわりに、等角度間隔で配置される
上記(2)に記載の工具支持装置。
(5)前記第1部材に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように前記第1部材に連結される摩擦板を更に具備し、
前記第1付勢部材は、前記摩擦板を介して前記押圧部材を前記第1方向に押圧する
上記(1)に記載の工具支持装置。
(6)第1摩擦板と、
前記第1摩擦板に接触する第2摩擦板と
を更に具備し、
前記第1摩擦板は、前記押圧部材に対して前記第1軸まわりに相対回転可能であり、前記被押圧部に対して前記第1軸まわりに相対回転不能であり、且つ、前記被押圧部に対して前記第1軸に平行な方向に相対移動可能であり、
前記第2摩擦板は、前記被押圧部に対して前記第1軸まわりに相対回転可能であり、前記押圧部材に対して前記第1軸まわりに相対回転不能であり、且つ、前記被押圧部に対して前記第1軸に平行な方向に相対移動可能であり、
前記第1付勢部材は、前記第1摩擦板および前記第2摩擦板を介して前記押圧部材を前記第1方向に押圧する
上記(2)に記載の工具支持装置。
(7)前記押圧部材を前記第2方向に付勢する第2付勢部材を更に具備し、
前記第2付勢部材の第2付勢力は、前記第1付勢部材の前記付勢力よりも小さい
上記(1)に記載の工具支持装置。
(8)前記押圧部材は、前記第1移動部材からの作用力を受ける受け部材を有し、
前記受け部材は、前記第1移動部材の移動を、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックの解除に変換可能な第1位置と、前記第1移動部材の移動を、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動のロックの解除に変換不能な第2位置との間で位置変更可能である
上記(1)に記載の工具支持装置。
(9)前記第1移動部材を操作する第1ワイヤを更に具備する
上記(1)乃至(8)のいずれか一つに記載の工具支持装置。
(10)高所作業車のバケットに直接的に取り付け可能なベースユニットを更に具備し、
前記ベースユニットが前記バケットに直接的に取り付けられた状態において、前記ベースユニットの全体は、前記バケットに対してスライド移動可能なように構成される
上記(1)乃至(8)のいずれか一つに記載の工具支持装置。
(11)前記ベースユニットは、
前記バケットの内側側面に接触した状態で、前記内側側面に沿う横方向に移動可能な第1の横移動部材と、
前記バケットの外側側面に接触した状態で、前記外側側面に沿う横方向に移動可能な第2の横移動部材と、
前記バケットの上面に接触した状態で、前記上面に沿う横方向に移動可能な第3の横移動部材と
を有する
上記(10)に記載の工具支持装置。
(12)前記第2アーム部材によって第2軸まわりに回動可能に支持される第3アーム部材と、
前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動をロックする第2ロック機構と、
前記第2ロック機構による前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動のロックを解除する第2ロック解除部材と、
前記第2ロック解除部材を操作する第2ワイヤと、
ベースユニットと、
前記ベースユニットに連結され、前記第1アーム部材を第3軸まわりに回動可能に支持する連結部材と、
前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動をロックする第3ロック機構と、
前記第3ロック機構による前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動のロックを解除する第3ロック解除部材と、
前記第3ロック解除部材を操作する第3ワイヤと、
第4ワイヤを介して、前記第1ワイヤ、前記第2ワイヤ、および、前記第3ワイヤに接続されるフットペダルまたはハンドレバーと
を更に具備し、
前記フットペダルまたは前記ハンドレバーが操作されることにより、前記第1アーム部材に対する前記第2アーム部材の回動ロックの解除と、前記第2アーム部材に対する前記第3アーム部材の回動ロックの解除と、前記連結部材に対する前記第1アーム部材の回動ロックの解除とが、一度に行われるように構成される
上記(9)に記載の工具支持装置。
(13)把持工具を有するアタッチメントと、
前記アタッチメントを取り付け可能な取付部と
を更に具備し、
前記取付部に前記アタッチメントをワンタッチで取り付け可能である
上記(1)乃至(8)のいずれか一つに記載の工具支持装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、第1アームに対する第2アームの角度の固定および当該角度の調整を容易に実行可能な工具支持装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略側面図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態の第1変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態の第2変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態の第3変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態の第3変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図12】
図12は、第1の実施形態の第4変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図13】
図13は、第1の実施形態の第5変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
【
図14】
図14は、第1の実施形態の第6変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図15】
図15は、第1の実施形態の第6変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図16】
図16は、第1の実施形態の第7変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図17】
図17は、第1の実施形態の第7変形例における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図20】
図20は、第2の実施形態における工具支持装置を模式的に示す概略2面図である。
【
図21】
図21は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図22】
図22は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略側面図である。
【
図23】
図23は、工具支持装置のベースユニットの全体が、バケットに対してスライド移動可能な様子を模式的に示す図である。
【
図24】
図24は、第2の実施形態における工具支持装置を模式的に示す概略斜視図である。
【
図25】
図25は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図26】
図26は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図27】
図27は、第2の実施形態における工具支持装置を模式的に示す概略平面図である。
【
図28】
図28は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図29】
図29は、第2の実施形態における工具支持装置の一部分を模式的に示す概略断面図である。
【
図30】
図30は、工具支持装置がフットペダルを有する様子を模式的に示す図である。
【
図31】
図31は、複数のロック解除部材が、1つのフットペダルによって一括的に操作される様子を模式的に示す図である。
【
図32】
図32は、第2の実施形態における工具支持装置を模式的に示す概略側面図である。
【
図33】
図33は、複数のロック解除部材が、複数のフットペダルによって、それぞれ、操作される様子を模式的に示す図である。
【
図34】
図34は、第3の実施形態における工具支持装置を模式的に示す概略側面図である。
【
図35】
図35は、アタッチメントが、ワンタッチで、工具支持装置の取付部に取り付けられる様子を模式的に示す図である。
【
図36】
図36は、アタッチメントの一例を模式的に示す概略2面図である。
【
図37】
図37は、アタッチメントが、遠隔操作工具の第1部分と遠隔操作工具の第2部分とに選択的に取り付け可能な様子を示す図である。
【
図38】
図38は、アタッチメントの係合部材が、工具支持装置の取付部に係合可能な進出位置と、取付部に係合不能な退避位置との間で位置変更可能な様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、実施形態における工具支持装置1について、詳しく説明する。なお、本明細書において、同種の機能を有する部材には、同一または類似の符号が付されている。そして、同一または類似の符号の付された部材について、繰り返しとなる説明が省略される場合がある。
【0012】
(第1の実施形態)
図1乃至
図19を参照して、第1の実施形態における工具支持装置1Aについて説明する。
図1は、第1の実施形態における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略側面図である。
図2および
図3は、第1の実施形態における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。
図4は、第1の実施形態の第1変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。
図5は、第1の実施形態の第2変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図2および
図4は、第1ロック機構3がロック状態である様子を示し、
図3および
図5は、第1ロック機構3がロック解除状態である様子を示す。
図6は、第1の実施形態における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図7は、
図2におけるA-A矢視断面図である。
図8は、第1の実施形態における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図8は、受け部材317が第2位置P2に位置する状態を示す。
図9および
図10は、第1の実施形態の第3変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図9は、第1ロック機構3がロック状態である様子を示し、
図10は、第1ロック機構3がロック解除状態である様子を示す。
図11は、
図9におけるB-B矢視断面図である。
図12は、第1の実施形態の第4変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。
図13は、第1の実施形態の第5変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図14および
図15は、第1の実施形態の第6変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。
図16および
図17は、第1の実施形態の第7変形例における工具支持装置1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図14および
図16は、第1ロック機構3がロック状態である様子を示し、
図15および
図17は、第1ロック機構3がロック解除状態である様子を示す。
図18は、
図16におけるC-C矢視断面図である。
図19は、
図16におけるD-D矢視断面図である。
【0013】
図1に例示されるように、第1の実施形態における工具支持装置1Aは、第1アーム部材2aと、第2アーム部材2bとを備える。第2アーム部材2bは、第1アーム部材2aによって回動可能に支持される。第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bの各々は、1つの部品によって構成されていてもよく、複数の部品のアセンブリによって構成されていてもよい。
【0014】
図2に例示されるように、第1の実施形態における工具支持装置1Aは、第1ロック機構3と、第1ロック解除部材4とを備える。
【0015】
第1ロック機構3は、複数の係合突出部32と、複数の第2係合部34との間の係合により、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動をロックする。第1ロック機構3は、複数の部品によって構成される。なお、本明細書において、「ロック」には、完全なロックに加え、実質的なロックが包含される。換言すれば、ロック状態において、部材間のクリアランスに起因して、第1アーム部材2aに対して第2アーム部材2bが多少回動可能であることは許容される。
【0016】
図3に例示されるように、第1ロック解除部材4は、第1ロック機構3による第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックを解除する。第1ロック解除部材4は、1つの部品によって構成されていてもよく、複数の部品によって構成されていてもよい。
【0017】
図2に例示されるように、第1ロック機構3は、押圧部材31と、被押圧部33と、複数の係合突出部32と、複数の第2係合部34と、第1付勢部材35とを有する。
【0018】
図2に例示されるように、第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bのうちの一方を第1部材M1と定義し、第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bのうちの他方を第2部材M2と定義する。
【0019】
押圧部材31は、被押圧部33を押圧し、被押圧部33は、押圧部材31によって第1方向DR1に押圧される。
図2および
図3に記載の例では、押圧部材31は、第2部材M2に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように第2部材M2に連結されている。また、被押圧部33は、第1部材M1に配置されている。なお、本明細書において、「相対回転不能」には、完全な相対回転不能に加え、実質的な相対回転不能が包含される。換言すれば、部材間の遊び(クリアランス)に起因する相対回転は、実質的な相対回転とはみなされない。
【0020】
以下において、第1アーム部材2aが第1部材M1であり、第2アーム部材2bが第2部材M2である例について説明される。換言すれば、押圧部材31が、第2アーム部材2bに対して直線的に相対移動可能なように第2アーム部材2bに連結され、被押圧部33が第1アーム部材2aに配置される例について説明される。しかし、実施形態において、第1アーム部材2aが第2部材M2であり、第2アーム部材2bが第1部材M1であってもよい。換言すれば、
図4に例示されるように、押圧部材31が、第1アーム部材2aに対して直線的に相対移動可能なように第1アーム部材2aに連結され、被押圧部33が第2アーム部材2bに配置されてもよい。
【0021】
図2に例示されるように、複数の係合突出部32は、押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置され、複数の第2係合部34は、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)に配置される。
【0022】
図3に記載の例では、複数の係合突出部32が被押圧部33に配置され、複数の第2係合部34が押圧部材31に配置されている。しかし、実施形態において、複数の係合突出部32が押圧部材31に配置され、複数の第2係合部34が被押圧部33に配置されてもよい(必要であれば、
図5を参照。)。
【0023】
図2に例示されるように、第1付勢部材35は、押圧部材31を、被押圧部33に向かう第1方向DR1に付勢する。より具体的には、第1付勢部材35は、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が維持されるように、押圧部材31を、被押圧部33に向かう第1方向DR1に付勢する。
【0024】
図3に例示されるように、第1ロック解除部材4は、第1付勢部材35による付勢力に抗して、押圧部材31を第1方向DR1とは反対の第2方向DR2に移動させる第1移動部材41を含む。
【0025】
第1の実施形態における工具支持装置1Aは、第1ロック機構3を備え、当該第1ロック機構3は、押圧部材31と、被押圧部33と、押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置される複数の係合突出部32と、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)に配置される複数の第2係合部34と、押圧部材31を被押圧部33に向かう第1方向DR1に付勢する第1付勢部材35とを有する。よって、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との係合により、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度の固定を効果的に行うことができる。より具体的には、第1付勢部材35が押圧部材31を第1方向DR1に押圧する押圧力と、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との係合との両方によって、上述の固定が効果的に行われる。また、当該固定を維持する力が、複数の係合突出部32に分散されるため、各係合突出部32に作用する負荷が小さくて済む。よって、各係合突出部32の耐久性が向上する。
【0026】
第1の実施形態における工具支持装置1Aは、第1ロック解除部材4を備え、当該第1ロック解除部材4は、押圧部材31を第1方向DR1とは反対の第2方向DR2に移動させる第1移動部材41を含む。よって、第1移動部材41を用いて、押圧部材31を第2方向DR2に移動させることにより、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との係合を解除することができる(
図3を参照。)。当該係合の解除により、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度の調整を行うことができる。また、当該角度の調整の後、第1付勢部材35の付勢力により、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34とが、係合解除状態から係合状態に戻る。よって、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度を、調整後の角度に容易に固定することができる。
【0027】
図6に記載の例では、工具支持装置1Aは、第1アーム部材2aと第2アーム部材2bとを回動可能に連結する第1関節部J1を有し、当該第1関節部J1に、上述の複数の係合突出部32(
図6には図示されず。)および上述の複数の第2係合部34(
図6には図示されず。)が配置される。
【0028】
また、
図6に記載の例では、工具支持装置1Aは、把持工具110aを支持している。代替的に、工具支持装置1Aは、把持工具以外の工具(例えば、切断工具、回転工具、皮剥工具、圧縮工具、遠隔操作棒に取り付けられた工具等)を支持してもよい。
【0029】
図6に記載の例では、第2アーム部材2bは、第2関節部J2および第3アーム部材2cを介して(より具体的には、第2関節部J2および短アームである第3アーム部材2cを介して)、工具110を支持している。代替的に、第3アーム部材2cが省略され、第2関節部J2に工具110が取り付けられてもよい。更に代替的に、第3アーム部材2cおよび第2関節部J2が省略され、第2アーム部材2bに、直接的に、工具110が取り付けられてもよい。
【0030】
続いて、
図1乃至
図19を参照して、第1の実施形態における工具支持装置1A(あるいは、後述の第2の実施形態における工具支持装置1B、または、第3の実施形態における工具支持装置1C)において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0031】
(第1軸AX1)
図2に記載の例では、第1アーム部材2aは、第2アーム部材2bが第1方向DR1に平行な第1軸AX1まわりに回動可能なように第2アーム部材2bを支持する。また、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合は、第2アーム部材2bから第1アーム部材2aに作用する第1軸AX1まわりのトルクTの少なくとも一部を支持する。
【0032】
図2に記載の例では、第2アーム部材2bから第1アーム部材2aに作用する第1軸AX1まわりのトルクTの少なくとも一部が、複数の係合突出部32によって分散的に支持される。よって、各係合突出部32に作用する負荷が小さくて済む。その結果、各係合突出部32の耐久性が向上する。また、当該トルクTに起因する複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の摩擦力は、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる際の抵抗力として機能する。よって、第1付勢部材35の付勢力と当該抵抗力との両方によって、押圧部材31が第2方向DR2(換言すれば、ロック解除方向)に安易に移動されることが防止される。こうして、作業者の明確な意図に基づかないロック解除操作が防止される。なお、上述の抵抗力は摩擦力に基づく力であり、当該抵抗力は、押圧部材31が第2方向DR2に移動を開始する前に、静摩擦力として効果的に機能する。また、押圧部材31が第2方向DR2に移動を開始した後には、上述の抵抗力は、静摩擦力から動摩擦力に変わる。よって、上述の抵抗力は、押圧部材31が第2方向DR2に移動を開始した後においては、過度な抵抗力とはならない。
【0033】
図2に記載の例では、第2アーム部材2bから第1アーム部材2aに作用する第1軸AX1まわりのトルクTの一部が、押圧部材31の第1方向DR1側の表面312と、被押圧部33の第2方向DR2側の表面330との間の摩擦力によって支持されている。上述のトルクTの一部が、押圧部材31の第1方向DR1側の表面312と被押圧部33の第2方向DR2側の表面330との間の摩擦力によって支持される場合、各係合突出部32に作用する負荷が更に小さくて済む。
【0034】
(押圧部材31)
図3に記載の例では、押圧部材31は、押圧板部311と、第1シャフト315とを有する。
【0035】
押圧板部311は、被押圧部33を押圧する部分である。
図3に記載の例では、押圧板部311は、第1軸AX1に垂直な面に沿って延在している。
【0036】
第1シャフト315は、押圧板部311を支持する。
図3に記載の例では、押圧部材31が第1シャフト315を含み、第2部材M2(より具体的には、第2アーム部材2b)が第2シャフト215を含む。第1シャフト315および第2シャフト215の各々は、第1軸AX1に沿って延在する。
【0037】
第1シャフト315は、第2シャフト215に対して、第1軸AX1まわりに相対回転不能かつ第1軸AX1に平行な方向に相対移動可能なように、第2シャフト215に連結される。
【0038】
第1シャフト315および第2シャフト215の一方は、第1シャフト315および第2シャフト215の他方の一部を受容する中空部分316を有することが好ましい。
図3に記載の例では、第1シャフト315が中空部分316を有し、当該中空部分316は、第2シャフト215の端部216を受容する受容空間SPを規定する。
【0039】
図7に記載の例では、第2シャフト215の端部216は、第1軸AX1に垂直な断面において、非円形形状(例えば、六角形形状)を有する。また、中空部分316によって規定される受容空間SPは、第1軸AX1に垂直な断面において、第2シャフト215の端部216の上述の非円形形状に相補的な非円形形状(例えば、六角形形状)を有する。これらの非円形形状によって、第2シャフト215に対する第1シャフト315の相対回転が禁止され、第2シャフト215に対する第1シャフト315の直線的な移動が許容される。なお、相対回転を禁止し直線的な移動を許容する形状として、六角形形状以外の多角形形状、鍵穴形状、楕円形状、あるいは、スプライン形状が採用されてもよい。
【0040】
図2に記載の例では、押圧部材31は、第1ロック解除部材4(より具体的には、第1移動部材41)からの作用力を受ける受け部材317を有する。受け部材317が、第1ロック解除部材4から、第2方向DR2に沿う方向の力成分を有する作用力を受けることにより、受け部材317を含む押圧部材31が第2方向DR2に移動する(
図3を参照。)。その結果、第1ロック機構3による第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。
【0041】
図2および
図8に例示されるように、受け部材317は、第1移動部材41の移動を上述の回動のロックの解除に変換可能な第1位置P1(
図2を参照。)と、第1移動部材41の移動を上述の回動のロックの解除に変換不能な第2位置P2(
図8を参照。)との間で位置変更可能であってもよい。受け部材317が第2位置P2に位置する状態では、第1移動部材41の位置に関わらず、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが維持される。よって、不用意に、当該回動のロックが解除されることが防止される。
【0042】
受け部材317は、第1シャフト315に、螺合によって固定されていてもよい。この場合、受け部材317を第1シャフト315まわりに回動させることにより、受け部材317を、第1位置P1と第2位置P2との間で位置変更することができる。
【0043】
(複数の係合突出部32)
図3に例示されるように、押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)には、第1の係合突出部32-1および第2の係合突出部32-2を含む複数の係合突出部32が配置される。押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置される係合突出部32の数は、6個以上であってもよいし、12個以上であってもよいし、24個以上であってもよいし、36個以上であってもよい。なお、係合突出部32の数が多くなるにつれて、各係合突出部32に作用する負荷がより小さくなる。
【0044】
図3に記載の例では、複数の係合突出部32は、複数の係合ピン321を含む。
図7に例示されるように、複数の係合ピン321は、第1軸AX1まわりに、等角度間隔で配置されていてもよい。
【0045】
代替的に、
図9に例示されるように、複数の係合突出部32は、複数の係合凸部323を含んでいてもよい。
図11に例示されるように、複数の係合凸部323は、第1軸AX1まわりに、等角度間隔で配置されていてもよい。
【0046】
図7あるいは
図11に記載の例では、複数の係合突出部32は、第1軸AX1まわりに規則的に配置されている。代替的に、
図12に例示されるように、複数の係合突出部32は、第1軸AX1まわりに不規則に配置されていてもよい。
【0047】
(複数の第2係合部34)
図3に記載の例では、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)には、複数の第2係合部34が配置される。複数の第2係合部34は、第1の係合突出部32-1および第2の係合突出部32-2を含む複数の係合突出部32を受容可能である。第2係合部34の数は、6個以上であってもよいし、12個以上であってもよいし、24個以上であってもよいし、36個以上であってもよい。
【0048】
複数の第2係合部34は、複数の係合突出部32を受容する複数の係合穴部341(
図2を参照。)を含んでいてもよいし、複数の係合突出部32を受容する複数の係合凹部343(
図9を参照。)を含んでいてもよい。なお、係合凹部は、係合溝部であってもよいし、係合溝部以外の形態の凹部であってもよい。
【0049】
図7あるいは
図11に例示されるように、複数の第2係合部34(より具体的には、複数の係合穴部341、あるいは、複数の係合凹部343)は、第1軸AX1まわりに、等角度間隔で配置されてもよい。
【0050】
複数の第2係合部34が、第1軸AX1まわりに、等角度間隔で配置される場合、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度を、所定の角度単位で調整することが可能となる。
図7あるいは
図11に記載の例では、複数の第2係合部34が、第1軸AX1まわりに、360度の角度領域にわたって(換言すれば、環状領域にわたって)、等角度間隔で配置されている。しかし、第2アーム部材2bの可動角度が小さくてもよい場合等には、複数の第2係合部34が、第1軸AX1まわりに、360度よりも小さな角度領域にわたって(換言すれば、円弧状領域にわたって)、等角度間隔で配置されてもよい。なお、部材間の遊び(換言すれば、クリアランス)の存在により、作業者は、上述の角度単位で調整された第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度を、更に微調整することができる。
【0051】
図7あるいは
図11に例示されるように、複数の第2係合部34は、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)の外周縁領域に配置されることが好ましい。複数の第2係合部34が外周縁領域に配置される場合、各第2係合部34のサイズを相対的に大きくすることができ、各第2係合部34に受容される係合突出部32のサイズを相対的に大きくすることができる。よって、各係合突出部32の強度が向上する。
【0052】
図3に記載の例では、複数の第2係合部34は、複数の係合突出部32に係合可能な複数の係合穴部341を含む。各係合穴部341は、第1軸AX1に平行な方向に延在する。
図3に記載の例では、各係合穴部341は、底のない貫通孔部である。代替的に、各係合穴部341は、有底穴部であってもよい。
【0053】
代替的に、
図10に記載の例では、複数の第2係合部34は、複数の係合突出部32(より具体的には、複数の係合凸部323)に係合可能な複数の係合凹部343(より具体的には、複数の係合溝部344)を含む。
【0054】
図11に記載の例では、複数の係合溝部344の各々は、第1軸AX1に垂直な方向(より具体的には、第1軸AX1に垂直な放射方向)に延在する溝部である。
図10に記載の例では、複数の係合溝部344の各々が、押圧部材31の第1方向DR1側の表面312に形成され、複数の係合突出部32の各々が被押圧部33に配置されている。代替的に、複数の係合溝部344の各々が、被押圧部33の第2方向DR2側の表面330に形成され、複数の係合突出部32の各々が押圧部材31に配置されてもよい。
【0055】
更に代替的に、
図13に例示されるように、複数の第2係合部34(より具体的には、複数の係合凹部343)は、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)の外周面N2sに形成されていてもよい。
図13に記載の例では、複数の第2係合部34は、押圧部材31の外周面313に形成された複数の係合溝部344である。
図13に記載の例では、複数の係合溝部344の各々は、第1軸AX1に平行な方向に延在している。
【0056】
また、
図13に記載の例では、当該複数の係合溝部344に、被押圧部33(
図13には図示されず)に配置された複数の係合突出部32(より具体的には、複数の係合ピン321)が係合している。
【0057】
係合溝部344が外周面313に形成される場合、係合溝部344のサイズを相対的に大きくすることができ、当該係合溝部344に受容される係合ピン321を相対的に太くすることができる。よって、各係合ピン321の強度が向上する。
【0058】
図2、
図9、
図13等に例示されるように、複数の係合穴部341または複数の係合凹部343が、複数の係合突出部32を受容している状態では、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動がロックされる。他方、
図3、
図10等に例示されるように、複数の係合穴部341または複数の係合凹部343から、複数の係合突出部32が離脱している状態では、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。
【0059】
図7、
図11に記載の例では、係合突出部32の数と、第2係合部34の数とが一致している(より具体的には、係合突出部32の数が36個であり、第2係合部34の数が36個である。)。代替的に、係合突出部32の数と、第2係合部34の数とが異なっていてもよい。より具体的には、係合突出部32の数が、第2係合部34の数よりも少なくてもよい。この場合、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34とが係合した状態において、少なくとも1つの第2係合部34は、いずれの係合突出部32とも係合していないフリー状態となる。
【0060】
(第1摩擦板16)
図14に例示されるように、工具支持装置1Aは、第1摩擦板16を有していてもよい。
図14および
図15に記載の例では、第1摩擦板16は、第1部材M1(
図14に記載の例では、第1部材M1は、第1アーム部材2aである。)に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように第1部材M1に連結されている。第1部材M1(例えば、第1アーム部材2a)は、第1軸AX1に平行な方向への第1摩擦板16の移動をガイドする第1ガイド部26を有することが好ましい。
【0061】
図14に記載の例では、第1付勢部材35は、第1摩擦板16を介して押圧部材31を第1方向DR1に押圧する。その結果、押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置される複数の係合突出部32と、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)に配置される複数の第2係合部34とが係合する。こうして、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動がロックされる。
【0062】
図14に示される状態において、第1移動部材41が、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる場合を想定する。この場合、
図15に例示されるように、押圧部材31および第1摩擦板16が、第1付勢部材35の付勢力に抗して第2方向DR2に移動する。その結果、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が解除され、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。なお、
図15に記載の例において、押圧部材31(より具体的には、押圧板部311)と第1摩擦板16とは、第1付勢部材35の付勢力によって強力に接触している。このため、第1摩擦板16が、押圧部材31に対して、第1軸AX1まわりに高速度で相対回転することが防止される。
【0063】
工具支持装置1Aが、第1部材M1に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能な第1摩擦板16を有する場合、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が解除された状態において、第2アーム部材2bが第1アーム部材2aに対して高速度で回動することが防止される。換言すれば、第1摩擦板16は、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの相対回転に対し、強い抵抗力を付与する。例えば、
図15に記載の例では、第1摩擦板16と押圧板部311との間の摩擦によって、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの相対回転に対する強い抵抗力が付与される。なお、当該抵抗力は、作業者が第2アーム部材2bに力を加えない限り、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの相対回転が生じないような力に設定されてもよいし、作業者が第2アーム部材2bに力を加えない状態でも、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの低速相対回転が生じるような力に設定されてもよい。
【0064】
以上のとおり、工具支持装置1Aが第1摩擦板16を有する場合、第2アーム部材2bが第1アーム部材2aに対して高速度で回動することが防止され、作業者の安全性が確保される。例えば、工具支持装置1Aの第2アーム部材2bが、直接的に、あるいは、他の部材を介して重い工具を支持している場合を想定する。この場合、作業者が第2アーム部材2bから手を離した状態で、第1ロック機構3によるロックを解除した場合であっても、当該第2アーム部材2bが高速度で回動しない。よって、作業者の安全性が確保される。
【0065】
なお、第1摩擦板16は、第1付勢部材35からの付勢力を受けて、押圧部材31とともに第1軸AX1に平行な方向に移動可能であるため、当該第1摩擦板16の存在により、第1ロック機構3および第1ロック解除部材4の動作が妨げられることはない。
【0066】
(第2摩擦板17)
図16に記載の例では、工具支持装置1Aは、第1摩擦板16に加えて、第1摩擦板16に接触する第2摩擦板17を有する。
【0067】
第1摩擦板16は、押圧部材31に対して第1軸AX1まわりに相対回転可能であり、被押圧部33に対して第1軸AX1まわりに相対回転不能である。また、
図16および
図17に例示されるように、第1摩擦板16は、被押圧部33に対して、第1軸AX1に平行な方向に相対移動可能である。より具体的には、第1摩擦板16は、被押圧部33に対して、第1軸AX1に平行な方向に相対移動可能なように、第1部材M1(より具体的には、第1アーム部材2a)に連結されている。
図18に例示されるように、第1部材M1(例えば、第1アーム部材2a)は、第1軸AX1に平行な方向への第1摩擦板16の移動をガイドする第1ガイド部26を有することが好ましい。
図18に記載の例では、第1ガイド部26は、第1軸AX1に垂直な断面において、スプライン形状を有する。代替的に、第1ガイド部26は、第1軸AX1に垂直な断面において、多角形形状、楕円形状、あるいは、鍵穴形状を有していてもよい。換言すれば、第1軸AX1に垂直な断面における第1ガイド部26の断面形状は、第1軸AX1まわりの第1摩擦板16の回動を防止し、第1軸AX1に平行な方向への第1摩擦板16の移動を許容する形状である限りにおいて、どのような形状であってもよい。
【0068】
図16に記載の例において、第2摩擦板17は、被押圧部33に対して第1軸AX1まわりに相対回転可能であり、押圧部材31に対して第1軸AX1まわりに相対回転不能である。また、
図16および
図17に例示されるように、第2摩擦板17は、被押圧部33に対して、第1軸AX1に平行な方向に相対移動可能である。より具体的には、第2摩擦板17は、被押圧部33に対して、第1軸AX1に平行な方向に相対移動可能なように、押圧部材31(より具体的には、押圧部材31の第1シャフト315)に連結されている。
図19に例示されるように、押圧部材31(より具体的には、第1シャフト315)は、第2摩擦板17が押圧部材31に対して第1軸AX1に平行な方向に移動することを許容する第2ガイド部36を有することが好ましい。
図19に記載の例では、第2ガイド部36は、第1軸AX1に垂直な断面において、スプライン形状を有する。代替的に、第2ガイド部36は、第1軸AX1に垂直な断面において、多角形形状、楕円形状、あるいは、鍵形状を有していてもよい。換言すれば、第1軸AX1に垂直な断面における第2ガイド部36の断面形状は、第1軸AX1まわりの第2摩擦板17の回動を防止し、第2摩擦板17が押圧部材31に対して第1軸AX1に平行な方向に移動することを許容する形状である限りにおいて、どのような形状であってもよい。
【0069】
なお、第2摩擦板17は、第2摩擦板17から第1摩擦板16に第1方向DR1への押圧力が伝達されるように、押圧部材31に対して第1軸AX1に平行な方向に僅かに相対移動可能であれば十分である(例えば、
図16において、第1軸AX1に平行な方向における第2ガイド部36の長さは短くてもよい。)。
【0070】
図16に記載の例では、第1付勢部材35は、第1摩擦板16および第2摩擦板17を介して押圧部材31を第1方向DR1に押圧する。その結果、押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置される複数の係合突出部32と、押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)に配置される複数の第2係合部34とが係合する。こうして、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動がロックされる。
【0071】
図16に示される状態において、第1移動部材41が、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる場合を想定する。この場合、
図17に例示されるように、押圧部材31、第1摩擦板16および第2摩擦板17が、第1付勢部材35の付勢力に抗して第2方向DR2に移動する。その結果、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が解除され、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。なお、
図17に記載の例において、第1摩擦板16と第2摩擦板17とは、第1付勢部材35の付勢力によって強力に接触している。このため、第1摩擦板16が第2摩擦板17に対して、第1軸AX1まわりに高速度で相対回転することが防止される。第1摩擦板16は被押圧部33に対して第1軸AX1まわりに相対回転不能であり、第2摩擦板17は押圧部材31に対して第1軸AX1まわりに相対回転不能である。よって、第1摩擦板16が第2摩擦板17に対して高速度で相対回転しないことにより、第2アーム部材2bが第1アーム部材2aに対して高速度で回動することも防止される。
【0072】
以上のとおり、工具支持装置1Aが、被押圧部33に対して相対回転不能な第1摩擦板16と、押圧部材31に対して相対回転不能な第2摩擦板17とを有する場合、複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が解除された状態において、第2アーム部材2bが第1アーム部材2aに対して高速度で回動することが防止される。換言すれば、第1摩擦板16と第2摩擦板17との間に作用する摩擦力は、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの相対回転に対し、強い抵抗力を付与する。なお、当該抵抗力は、作業者が第2アーム部材2bに力を加えない限り、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの相対回転が生じないような力に設定されてもよいし、作業者が第2アーム部材2bに力を加えない状態でも、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの低速相対回転が生じるような力に設定されてもよい。
【0073】
上述の第1摩擦板16は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。また、上述の第2摩擦板17は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。なお、第1摩擦板16および第2摩擦板17の数が多くなるほど、上述の抵抗力が大きくなる。
図16に記載の例では、第1摩擦板161が、第2摩擦板171と押圧部材31とによって挟持されている。付加的に、第2摩擦板171が、第1摩擦板161と他の第1摩擦板162とによって挟持されていてもよい。更に付加的に、当該他の第1摩擦板162が、第2摩擦板171と他の第2摩擦板172とによって挟持されていてもよい。
【0074】
図16に記載の例では、第1摩擦板16の数が3枚である。代替的に、第1摩擦板16の数は、1枚、2枚、あるいは、4枚以上であってもよい。また、
図16に記載の例では、第2摩擦板17の数が2枚である。代替的に、第2摩擦板17の数は、1枚、あるいは、3枚以上であってもよい。
【0075】
(第1付勢部材35)
図16等に記載の例において、第1付勢部材35は、押圧部材31を、被押圧部33に向かう第1方向DR1に付勢する。第1付勢部材35は、例えば、バネ部材351(より具体的には、コイルばね)である。
図16等に記載の例では、バネ部材351は、押圧部材31(より具体的には、押圧部材31の第1シャフト315)を囲むように配置されている。より具体的には、バネ部材351は、第1シャフト315に同軸状に配置されている。
【0076】
(第1ハウジング37)
図17等に記載の例では、第1部材M1(より具体的には、第1アーム部材2a)は、第1付勢部材35と、押圧部材31の押圧板部311とを収容する第1ハウジング37を有する。第1ハウジング37は、少なくとも1つの第1摩擦板16を収容してもよいし、少なくとも1つの第2摩擦板17を収容してもよい。
【0077】
図17に記載の例では、第1ハウジング37は、端板371を有する。端板371には、押圧部材31の一部(より具体的には、第1シャフト315)が挿通される貫通孔部372が形成されていてもよい。
図17に記載の例では、第1シャフト315の一部が、第1ハウジング37内に配置され、第1シャフト315の他の一部が、第1ハウジング37外に配置されている。
【0078】
図15または
図17に記載の例では、第1ハウジング37の端板371と押圧板部311との間に、少なくとも1つの第1摩擦板16、および/または、少なくとも1つの第2摩擦板17が配置されている。
図15または
図17に記載の例では、第1ハウジング37の側壁373(より具体的には、側壁373の内側)に、第1摩擦板16をガイドする第1ガイド部26が形成されている。
【0079】
(第2付勢部材45)
図16等に記載の例において、工具支持装置1Aは、押圧部材31を第2方向DR2に付勢する第2付勢部材45を備える。第2付勢部材45の第2付勢力は、第1付勢部材35の付勢力よりも小さい。よって、第1付勢部材35から第1方向DR1に付勢力を受け、第2付勢部材45から第2方向DR2に第2付勢力を受ける押圧部材31は、デフォルト状態において、被押圧部33を押圧する。
【0080】
図16等に記載の例において、第1移動部材41が、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる場合を想定する。この場合、
図17等に例示されるように、押圧部材31は、第1付勢部材35の付勢力に抗して第2方向DR2に移動する。第2付勢部材45は、押圧部材31が第2方向DR2に移動するのをアシストする。当該アシストにより、押圧部材31が第2方向DR2に移動する際に、押圧部材31が第1軸AX1に対して傾動することが抑制される。特に、
図16等に記載の例では、第2アーム部材2bから第1アーム部材2aに作用する第1軸AX1まわりのトルクTによって、係合突出部32の側面と、第2係合部34の側面との間には摩擦力が発生している。当該摩擦力に起因して、押圧部材31が第2方向DR2に移動する際に、押圧部材31が第1軸AX1に対して傾動し易い。第2付勢部材45は、押圧部材31の第2方向DR2への移動をアシストすることにより、押圧部材31の傾動を抑制する。
【0081】
以上のとおり、第1移動部材41の作用力と、第2付勢部材45からのアシストにより、押圧部材31が円滑に第2方向DR2に移動する。また、押圧部材31が第2方向DR2に円滑に移動する結果、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが円滑に解除される。
【0082】
第2付勢部材45は、例えば、バネ部材451(より具体的には、コイルばね)である。
図16等に記載の例では、バネ部材451の一部は、第1部材M1(より具体的には、第1アーム部材2a)に形成された環状凹部46に配置されている。
【0083】
図16に記載の例では、第2付勢部材45は、環状凹部46の底壁461と、押圧部材31(より具体的には、押圧板部311)との間に配置されている。
【0084】
(第1ワイヤW1)
図16等に記載の例では、工具支持装置1Aは、第1ロック解除部材4(より具体的には、第1移動部材41)を操作する第1ワイヤW1を備える。
【0085】
図16等に記載の例において、第1ワイヤW1の張力が増加するように第1ワイヤW1が牽引されると、第1ワイヤW1は第1移動部材41を操作し、第1ワイヤW1によって操作される第1移動部材41は、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる。こうして、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。当該ロックが解除された状態において、作業者は、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの第1軸AX1まわりの相対角度を変更することができる。
【0086】
他方、
図17等に記載の例において、第1ワイヤW1が緩められると、第1付勢部材35の付勢力によって、押圧部材31が第1方向DR1に移動する。こうして、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動が再度ロックされる。
【0087】
図16および
図17に記載の例では、工具支持装置1Aは、第1付勢部材35による付勢力に抗して押圧部材31を第2方向DR2に移動させる第1移動部材41と、第1移動部材41を操作する第1ワイヤW1とを備える。よって、第1ワイヤW1を牽引することにより、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックを解除することができる。また、第1ワイヤW1を緩めることにより、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動をロックすることができる。
【0088】
図17に記載の例では、押圧部材31は、第1移動部材41からの作用力を受ける受け部材317を有する。受け部材317は、第1ワイヤW1の操作を押圧部材31に伝達可能な第1位置P1と、第1ワイヤW1の操作を押圧部材31に伝達不能な第2位置P2との間で位置変更可能である。より具体的には、受け部材317が第1位置P1に位置するとき、第1移動部材41は、第1ワイヤW1から受ける牽引力を、押圧部材31の受け部材317に伝達可能である。他方、受け部材317が第2位置P2に位置するとき、第1移動部材41は、第1ワイヤW1から受ける牽引力を、押圧部材31の受け部材317に伝達不能である。
【0089】
(第1ロック解除部材4)
図16等に記載の例では、第1ロック解除部材4は、第1移動部材41と、第1移動部材41を、回動可能に支持する支持部材43とを有する。
図16に記載の例では、支持部材43は、第1部材M1(より具体的には、第1アーム部材2a)に取り付けられている。
【0090】
図16等に記載の例では、第1移動部材41は、第1ワイヤW1によって牽引される第1端部411と、押圧部材31(より具体的には、押圧部材31の受け部材317)を押圧可能な第2端部412とを有する。
図16に記載の例では、第1移動部材41は、支点と、力点と、作用点とを有する梃子部材である。より具体的には、支点は、支持部材43に接触する部分によって構成され、力点は、第1ワイヤW1に接続される第1端部411によって構成され、作用点は、押圧部材31を押圧する第2端部412によって構成される。
【0091】
図16等に記載の例において、第1ワイヤW1の張力が増加するように第1ワイヤW1が牽引されると、第1ワイヤW1は第1移動部材41の第1端部411を牽引する。第1端部411が牽引されると、第1移動部材41は、支持部材43との接触部分を支点として回動する。支点まわりに回動する第1移動部材41の第2端部412は、押圧部材31を第2方向DR2に押圧する。その結果、押圧部材31が第2方向DR2に移動し、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。
【0092】
図16等に記載の例では、第1ワイヤW1の張力を用いて、第1移動部材41が操作される。代替的に、油圧を用いて第1移動部材41が操作されてもよい。
【0093】
(第2の実施形態)
図1乃至
図33を参照して、第2の実施形態における工具支持装置1Bについて説明する。
図20は、第2の実施形態における工具支持装置1Bを模式的に示す概略2面図である。なお、
図20の左側には概略側面図が記載され、
図20の右側には概略正面図が記載されている。
図21は、第2の実施形態における工具支持装置1Bの一部分を模式的に示す概略断面図である。
図22は、第2の実施形態における工具支持装置1Bの一部分を模式的に示す概略側面図である。
図23は、工具支持装置1Bのベースユニット6の全体が、バケット900に対してスライド移動可能な様子を模式的に示す図である。
図24は、第2の実施形態における工具支持装置1Bを模式的に示す概略斜視図である。
図25および
図26は、第2の実施形態における工具支持装置1Bの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図25は、第2ロック機構3fがロック状態である様子を示し、
図26は、第2ロック機構3fがロック解除状態である様子を示す。
図27は、第2の実施形態における工具支持装置1Bを模式的に示す概略平面図である。
図28および
図29は、第2の実施形態における工具支持装置1Bの一部分を模式的に示す概略断面図である。なお、
図28は、第3ロック機構3gがロック状態である様子を示し、
図29は、第3ロック機構3gがロック解除状態である様子を示す。
図30は、工具支持装置1Bがフットペダル7を有する様子を模式的に示す図である。
図31は、複数のロック解除部材(4、4f、4g)が、1つのフットペダル7によって一括的に操作される様子を模式的に示す図である。
図32は、第2の実施形態における工具支持装置1Bを模式的に示す概略側面図である。
図33は、複数のロック解除部材(4、4f、4g)が、複数のフットペダル7によって、それぞれ、操作される様子を模式的に示す図である。
【0094】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第2の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第2の実施形態において、第1の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
【0095】
図20に例示されるように、第2の実施形態における工具支持装置1Bは、(1)第1アーム部材2aと、(2)第1アーム部材2aによって回動可能に支持される第2アーム部材2bと、を備える。また、
図21に例示されるように、第2の実施形態における工具支持装置1Bは、(3)複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合により、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動をロックする第1ロック機構3と、(4)第1ロック機構3による第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックを解除する第1ロック解除部材4と、を備える。また、
図21に例示されるように、第1ロック機構3は、(5)第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bのうちの一方を第1部材M1と定義し、第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bのうちの他方を第2部材M2と定義するとき、第2部材M2に対して相対回転不能かつ直線的に相対移動可能なように第2部材M2に連結される押圧部材31と、(6)第1部材M1に配置され、押圧部材31によって押圧される被押圧部33と、(7)押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)に配置される複数の係合突出部32と、(8)押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)に配置される複数の第2係合部34と、(9)複数の係合突出部32と複数の第2係合部34との間の係合が維持されるように、押圧部材31を、被押圧部33に向かう第1方向DR1に付勢する第1付勢部材35と、を有する。また、第1ロック解除部材4は、(10)第1付勢部材35による付勢力に抗して、押圧部材31を第1方向DR1とは反対の第2方向DR2に移動させる第1移動部材41を含む。
【0096】
よって、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0097】
なお、第2の実施形態において、第1ロック機構3および第1ロック解除部材4に関する構成として、(A)
図2、
図3、
図7、および、
図8に記載の構成、(B)
図4に記載の構成、(C)
図5に記載の構成、(D)
図9乃至
図11に記載の構成、(E)
図12に記載の構成、(F)
図13に記載の構成、(G)
図14および
図15に記載の構成、あるいは、(H)
図16乃至
図19に記載の構成が採用されてもよいことは言うまでもない。
【0098】
続いて、
図1乃至
図33を参照して、第2の実施形態における工具支持装置1Bにおいて採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0099】
(ベースユニット6)
図22に記載の例では、工具支持装置1Bは、高所作業車のバケット900に直接的に取り付け可能なベースユニット6を備える。
【0100】
図22に記載の例では、ベースユニット6は、バケット900の内側に配置される内側部材61と、バケット900の外側に配置される外側部材62と、バケット900の上縁部904の上方に配置される上側部材63とを有する。内側部材61と、外側部材62と、上側部材63とは、側面視で、逆U字形状を形成するように、互いに連結されている。
【0101】
図23に記載の例では、ベースユニット6がバケット900に直接的に取り付けられた状態において、ベースユニット6の全体は、バケット900に対してスライド移動可能なように構成されている。この場合、バケット900にレール部材を取り付け、当該レール部材に、工具支持装置のベースユニットを取り付ける場合と比較して、工具支持装置1Bの全体をコンパクトにすることができる。換言すれば、レール部材が省略され、バケット900自体がレール部材として機能するため、工具支持装置1Bの全体をコンパクトにすることができる。また、バケット900にベースユニット6が直接的に取り付けられるため、工具支持装置1Bをバケット900に取り付ける作業の工数が低減される。
【0102】
ベースユニット6の全体を、バケット900に対してスライド移動可能にする構成の一例についてより詳細に説明する。
【0103】
図22に記載の例では、ベースユニット6は、第1の横移動部材610と、第2の横移動部材620と、第3の横移動部材630とを有する。より具体的には、ベースユニット6の内側部材61が第1の横移動部材610を有し、ベースユニット6の外側部材62が第2の横移動部材620を有し、ベースユニット6の上側部材63が第3の横移動部材630を有する。
【0104】
第1の横移動部材610は、バケット900の内側側面901に接触した状態で、当該内側側面901に沿う横方向に移動可能な部材である。
図22に記載の例では、第1の横移動部材610は、バケット900の内側側面901に対して転動する少なくとも1つの第1ローラ610rを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第1の横移動部材610は、バケット900の内側側面901に対して摺動する少なくとも1つの第1スライダを含んでいてもよい。
【0105】
第2の横移動部材620は、バケット900の外側側面902に接触した状態で、当該外側側面902に沿う横方向に移動可能な部材である。
図22に記載の例では、第2の横移動部材620は、バケット900の外側側面902に対して転動する少なくとも1つの第2ローラ620rを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第2の横移動部材620は、バケット900の外側側面902に対して摺動する少なくとも1つの第2スライダを含んでいてもよい。
【0106】
第3の横移動部材630は、バケット900の上面903に接触した状態で、当該上面903に沿う横方向に移動可能な部材である。
図22に記載の例では、第3の横移動部材630は、バケット900の上面903に対して転動する少なくとも1つの第3ローラ630rを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第3の横移動部材630は、バケット900の上面903に対して摺動する少なくとも1つの第3スライダを含んでいてもよい。
【0107】
ベースユニット6の外側部材62は、第2の横移動部材620に加え、第2の横移動部材620をバケット900の外側側面902に対して進退させる操作部622を有していてもよい。例えば、操作部622が第1操作されることにより、第2の横移動部材620をバケット900の外側側面902に押し付けることができる。また、操作部622が第2操作されることにより、第2の横移動部材620をバケット900の外側側面902から離れる方向に退避させることができる。
【0108】
図22に記載の例では、ベースユニット6は、バケット900の上縁部904の下面904sに引っ掛け可能な引っ掛け部材624を有する。引っ掛け部材624が、バケット900の上縁部904の下面904sに引っ掛けられた状態では、工具支持装置1Bがバケット900から浮き上がることが防止される(換言すれば、第3の横移動部材630が、バケット900の上面903から離れる方向に移動することが防止される。)。
【0109】
図22に記載の例では、ベースユニット6の外側部材62が、引っ掛け部材624を有する。当該外側部材62は、引っ掛け部材624を、バケット900の上縁部904に対して進退させる引っ掛け部材操作部626を有していてもよい。例えば、引っ掛け部材操作部626が第3操作されることにより、引っ掛け部材624をバケット900の上縁部904に押し付けることができる。また、引っ掛け部材操作部626が第4操作されることにより、引っ掛け部材624をバケット900の上縁部904から離れる方向に退避させることができる。
【0110】
図24に例示されるように、ベースユニット6は、ベースユニット6をバケット900に位置決め固定する固定部材66(例えば、固定パッド)と、固定部材操作部67とを有していてもよい。固定部材操作部67は、固定部材66を、バケット900(より具体的には、バケット900の内側側面901)に対して進退させる。例えば、固定部材操作部67が第5操作されることにより、固定部材66(例えば、固定パッド)を、バケット900に押し付けることができる。固定部材66がバケット900に押し付けられることにより、ベースユニット6の横移動が不能となり、ベースユニット6がバケット900に固定される。また、固定部材操作部67が第6操作されることにより、固定部材66(例えば、固定パッド)を、バケット900から離れる方向に退避させることができる。
【0111】
図24に記載の例では、ベースユニット6の内側部材61が、固定部材66および固定部材操作部67を有する。
【0112】
(第3アーム部材2c、第2ロック機構3f、第2ロック解除部材4f)
図20に記載の例では、工具支持装置1Bは、第1アーム部材2aおよび第2アーム部材2bに加え、第3アーム部材2cを有する。また、
図25および
図26に例示されるように、工具支持装置1Bは、第2ロック機構3f、第2ロック解除部材4f、および、第2ロック解除部材4fを操作する第2ワイヤW2を有する。
【0113】
第3アーム部材2cは、第2アーム部材2bによって第2軸AX2まわりに回動可能に支持される。第2軸AX2は、例えば、第1軸AX1(
図20を参照。)と平行である。
【0114】
第2ロック機構3fは、第2アーム部材2bに対する第3アーム部材2cの回動をロックする。また、第2ロック解除部材4fは、第2ロック機構3fによる第2アーム部材2bに対する第3アーム部材2cの回動のロックを解除する。
【0115】
第2ロック機構3fとして、第1の実施形態において説明された第1ロック機構3と同様の機構が採用されてもよく、第2ロック解除部材4fとして、第1の実施形態において説明された第1ロック解除部材4と同様の部材が採用されてもよい。この場合、上述の第1の実施形態における第1ロック機構3および第1ロック解除部材4に関する説明において、以下の読み替えを行うことにより、第2の実施形態における第2ロック機構3fおよび第2ロック解除部材4fに関する説明とみなす。
【0116】
より具体的には、上述の第1の実施形態における第1ロック機構3および第1ロック解除部材4に関する説明において、「工具支持装置1A」、「第1アーム部材2a」、「第2アーム部材2b」、「第1ロック機構3」、「第1ロック解除部材4」、「第1摩擦板16、161、162」、「第2摩擦板17、171、172」、「第1ガイド部26」、「押圧部材31」、「係合突出部32」、「第1の係合突出部32-1」、「第2の係合突出部32-2」、「被押圧部33」、「第2係合部34」、「第1付勢部材35」、「第2ガイド部36」、「第1ハウジング37」、「第1移動部材41」、「支持部材43」、「第2付勢部材45」、「環状凹部46」、「第2シャフト215」、「端部216」、「押圧板部311」、「表面312」、「外周面313」、「第1シャフト315」、「中空部分316」、「受け部材317」、「係合ピン321」、「係合凸部323」、「表面330」、「係合穴部341」、「係合凹部343」、「係合溝部344」、「バネ部材351」、「端板371」、「貫通孔部372」、「側壁373」、「第1端部411」、「第2端部412」、「バネ部材451」、「底壁461」、「第1軸AX1」、「第1方向DR1」、「第2方向DR2」、「第1部材M1」、「第2部材M2」、「押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)」、「押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)」、「外周面N2s」、「第1位置P1」、「第2位置P2」、「受容空間SP」、「トルクT」、「第1ワイヤW1」を、それぞれ、「工具支持装置1B」、「第2アーム部材2b」、「第3アーム部材2c」、「第2ロック機構3f」、「第2ロック解除部材4f」、「第3摩擦板16f」、「第4摩擦板」、「第3ガイド部26f」、「第2押圧部材31f」、「第3係合突出部32f」、「係合突出部32f-1」、「係合突出部32f-2」、「第2被押圧部33f」、「第4係合部34f」、「第3付勢部材35f」、「第4ガイド部」、「第2ハウジング37f」、「第2移動部材41f」、「第2支持部材43f」、「第4付勢部材45f」、「第2環状凹部46f」、「第4シャフト215f」、「端部216f」、「第2押圧板部311f」、「表面312f」、「外周面」、「第3シャフト315f」、「中空部分316f」、「第2受け部材317f」、「第3係合ピン321f」、「第3係合凸部」、「表面330f」、「第4係合穴部341f」、「第4係合凹部」、「第4係合溝部」、「バネ部材351f」、「端板371f」、「貫通孔部372f」、「側壁373f」、「第1端部411f」、「第2端部412f」、「バネ部材451f」、「底壁」、「第2軸AX2」、「第3方向DR3」、「第4方向DR4」、「第3部材M3」、「第4部材M4」、「第2押圧部材31fおよび第2被押圧部33fのうちの一方(N3)」、「第2押圧部材31fおよび第2被押圧部33fのうちの他方(N4)」、「外周面」、「第3位置P3」、「第4位置P4」、「受容空間SPf」、「トルクTf」、「第2ワイヤW2」と読み替えることにより、第2の実施形態における第2ロック機構3fおよび第2ロック解除部材4fに関する説明とみなす。
【0117】
なお、第2の実施形態において、第2ロック機構3fおよび第2ロック解除部材4fに関する構成として、
図25および
図26に記載された構成に代えて、(A)
図2、
図3、
図7、および、
図8に記載の構成、(B)
図4に記載の構成、(C)
図5に記載の構成、(D)
図9乃至
図11に記載の構成、(E)
図12に記載の構成、(F)
図13に記載の構成、(G)
図16乃至
図19に記載の構成が採用されてもよいことは言うまでもない。
【0118】
図20に記載の例では、工具支持装置1Bは、第2アーム部材2bと第3アーム部材2cとを回動可能に連結する第2関節部J2を有し、当該第2関節部J2に、上述の複数の第3係合突出部32f(
図20には図示されず。)および上述の複数の第4係合部34f(
図20には図示されず。)が配置されている。
【0119】
(連結部材2d)
図20に記載の例では、工具支持装置1Bは、ベースユニット6に連結される連結部材2dを有する。連結部材2dは、第1アーム部材2aを第3軸AX3まわりに回動可能に支持する。第3軸AX3は、例えば、第1軸AX1と平行である。
図20に記載の例では、連結部材2dは、ベースユニット6と第1アーム部材2aとを連結している。
【0120】
連結部材2dは、ベースユニット6に、第4軸AX4まわりに回転可能に連結されていてもよい。
図20に記載の例では、第4軸AX4は、第3軸AX3に垂直な軸である。また、第4軸AX4は、鉛直軸である。
図27には、ベースユニット6に対して、上述の連結部材2dおよび当該連結部材2dによって支持される部分Vが、第4軸AX4まわりに回動可能な様子が示されている。
【0121】
(第3ロック機構3g、第3ロック解除部材4g)
図28および
図29に例示されるように、工具支持装置1Bは、第3ロック機構3g、第3ロック解除部材4g、および、第3ロック解除部材4gを操作する第3ワイヤW3を有していてもよい。
【0122】
第3ロック機構3gは、連結部材2dに対する第1アーム部材2aの回動をロックする。また、第3ロック解除部材4gは、第3ロック機構3gによる連結部材2dに対する第1アーム部材2aの回動のロックを解除する。
【0123】
第3ロック機構3gとして、第1の実施形態において説明された第1ロック機構3と同様の機構が採用されてもよく、第3ロック解除部材4gとして、第1の実施形態において説明された第1ロック解除部材4と同様の部材が採用されてもよい。この場合、上述の第1の実施形態における第1ロック機構3および第1ロック解除部材4に関する説明において、以下の読み替えを行うことにより、第2の実施形態における第3ロック機構3gおよび第3ロック解除部材4gに関する説明とみなす。
【0124】
より具体的には、上述の第1の実施形態における第1ロック機構3および第1ロック解除部材4に関する説明において、「工具支持装置1A」、「第1アーム部材2a」、「第2アーム部材2b」、「第1ロック機構3」、「第1ロック解除部材4」、「第1摩擦板16、161、162」、「第2摩擦板17、171、172」、「第1ガイド部26」、「押圧部材31」、「係合突出部32」、「第1の係合突出部32-1」、「第2の係合突出部32-2」、「被押圧部33」、「第2係合部34」、「第1付勢部材35」、「第2ガイド部36」、「第1ハウジング37」、「第1移動部材41」、「支持部材43」、「第2付勢部材45」、「環状凹部46」、「第2シャフト215」、「端部216」、「押圧板部311」、「表面312」、「外周面313」、「第1シャフト315」、「中空部分316」、「受け部材317」、「係合ピン321」、「係合凸部323」、「表面330」、「係合穴部341」、「係合凹部343」、「係合溝部344」、「バネ部材351」、「端板371」、「貫通孔部372」、「側壁373」、「第1端部411」、「第2端部412」、「バネ部材451」、「底壁461」、「第1軸AX1」、「第1方向DR1」、「第2方向DR2」、「第1部材M1」、「第2部材M2」、「押圧部材31および被押圧部33のうちの一方(N1)」、「押圧部材31および被押圧部33のうちの他方(N2)」、「外周面N2s」、「第1位置P1」、「第2位置P2」、「受容空間SP」、「トルクT」、「第1ワイヤW1」を、それぞれ、「工具支持装置1B」、「連結部材2d」、「第1アーム部材2a」、「第3ロック機構3g」、「第3ロック解除部材4g」、「第5摩擦板16g」、「第6摩擦板」、「第5ガイド部26g」、「第3押圧部材31g」、「第5係合突出部32g」、「係合突出部32g-1」、「係合突出部32g-2」、「第3被押圧部33g」、「第6係合部34g」、「第5付勢部材35g」、「第6ガイド部」、「第3ハウジング37g」、「第3移動部材41g」、「第3支持部材43g」、「第6付勢部材45g」、「第3環状凹部46g」、「第6シャフト215g」、「端部216g」、「第3押圧板部311g」、「表面312g」、「外周面」、「第5シャフト315g」、「中空部分316g」、「第3受け部材317g」、「第5係合ピン321g」、「第5係合凸部」、「表面330g」、「第6係合穴部341g」、「第6係合凹部」、「第6係合溝部」、「バネ部材351g」、「端板371g」、「貫通孔部372g」、「側壁373g」、「第1端部411g」、「第2端部412g」、「バネ部材451g」、「底壁」、「第3軸AX3」、「第5方向DR5」、「第6方向DR6」、「第5部材M5」、「第6部材M6」、「第3押圧部材31gおよび第3被押圧部33gのうちの一方(N5)」、「第3押圧部材31gおよび第3被押圧部33gのうちの他方(N6)」、「外周面」、「第5位置P5」、「第6位置P6」、「受容空間SPg」、「トルクTg」、「第3ワイヤW3」と読み替えることにより、第2の実施形態における第3ロック機構3gおよび第3ロック解除部材4gに関する説明とみなす。
【0125】
なお、第2の実施形態において、第3ロック機構3gおよび第3ロック解除部材4gに関する構成として、
図28および
図29に記載された構成に代えて、(A)
図2、
図3、
図7、および、
図8に記載の構成、(B)
図4に記載の構成、(C)
図5に記載の構成、(D)
図9乃至
図11に記載の構成、(E)
図12に記載の構成、(F)
図13に記載の構成、(G)
図16乃至
図19に記載の構成が採用されてもよいことは言うまでもない。
【0126】
図20に記載の例では、工具支持装置1Bは、連結部材2dと第1アーム部材2aとを回動可能に連結する第3関節部J3を有し、当該第3関節部J3に、上述の複数の第5係合突出部32g(
図20には図示されず。)および上述の複数の第6係合部34g(
図20には図示されず。)が配置されている。
【0127】
なお、
図20に記載の例では、工具支持装置1Bは、3つの関節部(J1、J2、J3)を有するが、工具支持装置1Bが、2つの関節部、あるいは、4つ以上の関節部を有していてもよいことは言うまでもない。
【0128】
(フットペダル7)
図30に記載の例では、工具支持装置1Bは、フットペダル7を有する。
図31に記載の例では、フットペダル7は、第4ワイヤW4を介して、第1ワイヤW1、第2ワイヤW2、および、第3ワイヤW3に接続される。
【0129】
図31に記載の例では、フットペダル7が操作されることにより、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動ロックの解除と、第2アーム部材2bに対する第3アーム部材2cの回動ロックの解除と、連結部材2dに対する第1アーム部材2aの回動ロックの解除とが、一度に行われるように構成される。
【0130】
より具体的には、
図31に記載の例において、フットペダル7が操作されると(より具体的には、フットペダル7が踏み込み操作されると)、第4ワイヤW4に連結された第1ワイヤW1が牽引され、第1ワイヤW1の張力が増加する。第1ワイヤW1の張力が増加すると、第1ワイヤW1は第1移動部材41を操作する。また、第1ワイヤW1によって操作される第1移動部材41は、押圧部材31を第2方向DR2に移動させる(
図15等を参照。)。こうして、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動のロックが解除される。なお、工具支持装置1Bが摩擦板(16、17)を有する場合には、当該ロックの解除に起因して、第2アーム部材2bが第1軸AX1まわりに高速度で回動することはない。
【0131】
図31に記載の例において、フットペダル7が操作されると(より具体的には、フットペダル7が踏み込み操作されると)、第4ワイヤW4に連結された第2ワイヤW2が牽引され、第2ワイヤW2の張力が増加する。第2ワイヤW2の張力が増加すると、第2ワイヤW2は第2ロック解除部材4f(より具体的には、第2移動部材41f)を操作する。また、第2ワイヤW2によって操作される第2ロック解除部材4f(より具体的には、第2移動部材41f)は、第2押圧部材31fを第4方向DR4に移動させる(
図26を参照。)。こうして、第2アーム部材2bに対する第3アーム部材2cの回動のロックが解除される。なお、工具支持装置1Bが第3摩擦板16f等の摩擦板を有する場合には、当該ロックの解除に起因して、第3アーム部材2cが第2軸AX2まわりに高速度で回動することはない。
【0132】
図31に記載の例において、フットペダル7が操作されると(より具体的には、フットペダル7が踏み込み操作されると)、第4ワイヤW4に連結された第3ワイヤW3が牽引され、第3ワイヤW3の張力が増加する。第3ワイヤW3の張力が増加すると、第3ワイヤW3は第3ロック解除部材4g(より具体的には、第3移動部材41g)を操作する。また、第3ワイヤW3によって操作される第3ロック解除部材4g(より具体的には、第3移動部材41g)は、第3押圧部材31gを第6方向DR6に移動させる(
図29を参照。)。こうして、連結部材2dに対する第1アーム部材2aの回動のロックが解除される。なお、工具支持装置1Bが第5摩擦板16g等の摩擦板を有する場合には、当該ロックの解除に起因して、第1アーム部材2aが第3軸AX3まわりに高速度で回動することはない。
【0133】
図32には、第1ロック機構3によるロックと、第2ロック機構3fによるロックと、第3ロック機構3gによるロックとが解除された状態で、連結部材2dに対する第1アーム部材2aの角度の調整、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの角度の調整、および、第2アーム部材2bに対する第3アーム部材2cの角度の調整が行われる様子の一例が示されている。これらの角度の調整により、工具支持装置1Bの先端部の位置が調整される。
【0134】
3つのロック機構の3つのロックが一度に解除される場合、作業者は、効率的に、工具支持装置1Bの先端部の位置を調整することができる。また、3つのロック機構の3つのロックが、フットペダル7を用いて一度に解除される場合、作業者は、効率的、且つ、両手を用いて安定的に、工具支持装置1Bの先端部の位置を調整することができる。
【0135】
フットペダル7は、トグル形式のフットペダルであってもよい。この場合、フットペダル7を1度踏み込むと、3つのロック機構の各々のロックが解除され(換言すれば、3つの関節部(J1、J2、J3)のロックが解除され)、フットペダル7をもう一度踏み込むと、3つのロック機構の各々のロックが作動する(換言すれば、3つの関節部(J1、J2、J3)がロックされる。)。
【0136】
なお、フットペダル7は、ハンドレバーに置換されてもよい。換言すれば、ハンドレバーが操作されることにより、第1アーム部材2aに対する第2アーム部材2bの回動ロックの解除と、第2アーム部材2bに対する第2アーム部材3cの回動ロックの解除と、連結部材2dに対する第1アーム部材2aの回動ロックの解除とが、一度に行われるように構成されてもよい。
【0137】
図31に記載の例において、受け部材317、第2受け部材317f、第3受け部材317gのいずれかが、進出位置(P1;P3;P5)から、退避位置(P2;P4;P6)に位置変更されてもよい。任意の受け部材(317;317f;317g)を退避位置に位置変更することにより、角度調整を要しない関節部を固定することができる。換言すれば、受け部材(317;317f;317g)の位置を変更することによって、フットペダル7またはハンドレバーの操作によってロック解除される関節部と、フットペダル7またはハンドレバーの操作によってロック解除されない関節部とを設定することができる。
【0138】
代替的に、ロック機構(3;3f;3g)の数に対応する数のフットペダル7(あるいは、ハンドレバー)が用意されてもよい。
図33に記載の例では、第1ロック解除部材4(より具体的には、第1移動部材41)と第1フットペダル7-1とが第1ワイヤW1を介して接続され、第2ロック解除部材4f(より具体的には、第2移動部材41f)と第2フットペダル7-2とが第2ワイヤW2を介して接続され、第3ロック解除部材4g(より具体的には、第3移動部材41g)と第3フットペダル7-3とが第3ワイヤW3を介して接続されている。この場合、各フットペダル(7-1;7-2;7-3)を操作することにより、ロック機構(3;3f;3g)を個別に操作することができる。なお、各フットペダルは、トグル形式のフットペダルであることが好ましい。
【0139】
第2の実施形態では、ロック解除部材(4;4g;4f)がワイヤによって操作される例について説明された。代替的に、ロック解除部材(4;4g;4f)は、油圧によって操作されてもよい。
【0140】
(第3の実施形態)
図1乃至
図38を参照して、第3の実施形態における工具支持装置1Cについて説明する。
図34は、第3の実施形態における工具支持装置1Cを模式的に示す概略側面図である。
図35は、アタッチメントATが、ワンタッチで、工具支持装置1Cの取付部8に取り付けられる様子を模式的に示す図である。
図36は、アタッチメントATの一例を模式的に示す概略2面図である。なお、
図36の左側には概略側面図が記載され、
図36の右側には概略正面図が記載されている。
図37は、アタッチメントATが、遠隔操作工具130mの第1部分Q1と遠隔操作工具130mの第2部分Q2とに選択的に取り付け可能な様子を示す図である。
図38は、アタッチメントATの係合部材114が、工具支持装置1Cの取付部8に係合可能な進出位置P7と、取付部8に係合不能な退避位置P8との間で位置変更可能な様子を示す図である。
【0141】
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第3の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第3の実施形態において、第1の実施形態または第2の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
【0142】
図34に例示されるように、第3の実施形態における工具支持装置1Cは、把持工具110aを有するアタッチメントATと、アタッチメントATが取り付けられる取付部8とを備える。なお、把持工具110aは、他の工具130を把持可能である。
【0143】
図34に例示されるように、工具支持装置1Cは、(1)第1アーム部材2aと、(2)第2アーム部材2bと、(3)第1ロック機構と、(4)第1ロック解除部材、とを備える。「第1アーム部材2a」、「第2アーム部材2b」、「第1ロック機構」、「第1ロック解除部材」については、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0144】
図34に例示されるように、工具支持装置1Cの取付部8は、第3アーム部材2cに配置されていてもよい。代替的に、工具支持装置1Cの取付部8は、第2アーム部材2bに配置されていてもよく、その他の部材に配置されていてもよい。
【0145】
図35に記載の例では、上述の取付部8に、把持工具110aを有するアタッチメントATをワンタッチで取り付け可能である。
【0146】
工具支持装置1Cが、上述のアタッチメントATを有する場合、把持工具110aを工具支持装置1Cの取付部8に取り付ける作業を、迅速かつ容易に実施することができる。例えば、把持工具110aに他の工具130が把持された状態で、当該把持工具110aを、工具支持装置1Cの取付部8に、迅速かつ容易に取り付けることができる。
【0147】
続いて、
図1乃至
図38を参照して、第3の実施形態における工具支持装置1Cにおいて採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0148】
(アタッチメントAT)
図36に記載の例では、アタッチメントATは、把持工具110aと、取付部8に係合する係合部材114が配置されるベース部分113と、付勢部材116と、操作部材117とを有する。
【0149】
図36に記載の例では、把持工具110aは、第1把持部111aと第2把持部112aと、第1把持部111aと第2把持部112aとの間の間隔を調整する第2操作部材115とを有する。第2操作部材115が操作されることにより、第1把持部111aと第2把持部112aとの間の間隔が縮小される。こうして、第1把持部111aと第2把持部112aとの間に配置された他の工具130が、第1把持部111aおよび第2把持部112aによって把持される。
【0150】
図36に記載の例では、把持工具110a(より具体的には、第1把持部111aおよび第2把持部112a)は、他の工具130の棒状部131(例えば、他の工具130の主棒131a)を把持可能である。
図37に例示されるように、把持工具110aは、他の工具130の棒状部131の第1部分Q1(例えば、棒状部131の基端部)と、他の工具130の棒状部131の第2部分Q2(例えば、棒状部131の基端部よりも先端側の部分)とを選択的に把持可能であることが好ましい。
【0151】
図36に例示されるように、把持工具110aの第2把持部112aは、アタッチメントATのベース部分113に配置されていてもよい。より具体的には、第2把持部112aは、ベース部分113と一体的に形成されるか、あるいは、第2把持部112aは、ベース部分113に取り付けられてもよい。
【0152】
図38に記載の例では、係合部材114は、取付部8に係合可能な進出位置P7と、取付部8に係合不能な退避位置P8との間で位置変更可能である。係合部材114は、例えば、係合突起114tを含む。また、取付部8は、例えば、係合突起114tに係合可能な係合凹部8tを含む。
【0153】
付勢部材116は、係合部材114を、退避位置P8から進出位置P7に向かう方向に付勢する。この場合、操作部材117に操作力が付与されない状態では、付勢部材116の付勢力によって、係合部材114の位置が進出位置P7に維持される。付勢部材116は、例えば、バネ(より具体的には、コイルばね、あるいは、ねじりコイルばね)である。
【0154】
操作部材117は、付勢部材116の付勢力に抗して、係合部材114を進出位置P7から退避位置P8に移動させる。操作部材117は、例えば、操作レバー117vを含む。
【0155】
図35に記載の例では、アタッチメントATが取付部8に押し付けられることにより、アタッチメントATが自動的に取付部8に取り付けられるように構成されている。より具体的には、アタッチメントATが取付部8に押し付けられることにより、取付部8が係合部材114を一時的に退避位置に移動させ、続いて、付勢部材116の付勢力によって、係合部材114が進出位置に戻るように構成されている。当該動作により、工具支持装置1Cの取付部8(より具体的には、係合凹部8t)に、アタッチメントATの係合部材114が係合し、工具支持装置1Cの取付部8にアタッチメントATが取り付けられる。
【0156】
図35に記載の例では、他の工具130にアタッチメントATが取り付けられた状態で、当該アタッチメントATを工具支持装置1Cの取付部8に着脱可能である。よって、他の工具130とアタッチメントATとを一体化された組立体として取り扱うことができる。例えば、他の工具130にアタッチメントATが取り付けられた状態で、当該他の工具130を運搬可能である。また、他の工具130に取り付けられたアタッチメントATを、工具支持装置1Cの取付部8に、ワンタッチで取り付けることができる。
【0157】
(他の工具130)
図37に記載の例では、アタッチメントATの把持工具110aに把持される他の工具130が、先端部に把持部または切断部を有する遠隔操作工具130mである。また、遠隔操作工具130mは、主棒131aと、副棒131bとを有する。主棒131aおよび副棒131bの各々は、電気絶縁性の絶縁操作棒であってもよい。
【0158】
図36に記載の例では、アタッチメントATの第2把持部112aを、遠隔操作工具130mの主棒131aと副棒131bとの間に挿入可能なように構成される。より具体的には、アタッチメントATは、第2把持部112aおよびベース部分113によって規定される副棒逃がし空間SQを有する。また、副棒逃がし空間SQと、第2把持部112aと、第1把持部111aとが一直線上に並ぶように配置されている。副棒逃がし空間SQの存在により、主棒131aが把持工具110aによって把持された状態において、副棒131bの移動(換言すれば、副棒131bの操作)が、アタッチメントATによって妨げられない。
【0159】
なお、実施形態において、アタッチメントATの把持工具110aに把持される他の工具130は、遠隔操作工具以外の工具であってもよい。また、アタッチメントATの把持工具110aに、工具以外の物が把持されてもよい。
【0160】
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形または変更され得ることが明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる任意の構成要素を、他の実施形態または他の変形例に組み合わせることが可能であり、また、各実施形態または各変形例において任意の構成要素を省略することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0161】
本発明の工具支持装置を用いると、第1アームに対する第2アームの角度の固定および当該角度の調整を容易に行うことができる。こうして、工具の位置調整を容易に行うことができる。したがって、工具支持装置に支持された工具を用いて作業を行う業者、あるいは工具支持装置を製造する製造業者にとって有用である。
【符号の説明】
【0162】
1、1A、1B、1C…工具支持装置、2a…第1アーム部材、2b…第2アーム部材、2c…第3アーム部材、2d…連結部材、3…第1ロック機構、3f…第2ロック機構、3g…第3ロック機構、4…第1ロック解除部材、4f…第2ロック解除部材、4g…第3ロック解除部材、6…ベースユニット、7…フットペダル、7-1…第1フットペダル、7-2…第2フットペダル、7-3…第3フットペダル、8…取付部、8t…係合凹部、16…第1摩擦板、16f…第3摩擦板、16g…第5摩擦板、17…第2摩擦板、26…第1ガイド部、26f…第3ガイド部、26g…第5ガイド部、31…押圧部材、31f…第2押圧部材、31g…第3押圧部材、32…係合突出部、32-1…第1の係合突出部、32-2…第2の係合突出部、32f…第3係合突出部、32f-1、32f-2…係合突出部、32g…第5係合突出部、32g-1、32g-2…係合突出部、33…被押圧部、33f…第2被押圧部、33g…第3被押圧部、34…第2係合部、34f…第4係合部、34g…第6係合部、35…第1付勢部材、35f…第3付勢部材、35g…第5付勢部材、36…第2ガイド部、37…第1ハウジング、37f…第2ハウジング、37g…第3ハウジング、41…第1移動部材、41f…第2移動部材、41g…第3移動部材、43…支持部材、43f…第2支持部材、43g…第3支持部材、45…第2付勢部材、45f…第4付勢部材、45g…第6付勢部材、46…環状凹部、46f…第2環状凹部、46g…第3環状凹部、61…内側部材、62…外側部材、63…上側部材、66…固定部材、67…固定部材操作部、110…工具、110a…把持工具、111a…第1把持部、112a…第2把持部、113…ベース部分、114…係合部材、114t…係合突起、115…第2操作部材、116…付勢部材、117…操作部材、117v…操作レバー、130…他の工具、130m…遠隔操作工具、131…棒状部、131a…主棒、131b…副棒、161、162…第1摩擦板、171、172…第2摩擦板、215…第2シャフト、215f…第4シャフト、215g…第6シャフト、216…第2シャフトの端部、216f…第4シャフトの端部、216g…第6シャフトの端部、311…押圧板部、311f…第2押圧板部、311g…第3押圧板部、312…押圧部材の第1方向側の表面、312f…第2押圧部材の第3方向側の表面、312g…第3押圧部材の第5方向側の表面、313…押圧部材の外周面、315…第1シャフト、315f…第3シャフト、315g…第5シャフト、316、316f、316g…中空部分、317…受け部材、317f…第2受け部材、317g…第3受け部材、321…係合ピン、321f…第3係合ピン、321g…第5係合ピン、323…係合凸部、330…被押圧部の第2方向側の表面、330f…被押圧部の第4方向側の表面、330g…被押圧部の第6方向側の表面、341…係合穴部、341f…第4係合穴部、341g…第6係合穴部、343…係合凹部、344…係合溝部、351、315f、351g…バネ部材、371…ハウジングの端板、371f…第2ハウジングの端板、371g…第3ハウジングの端板、372、372f、372g…貫通孔部、373…ハウジングの側壁、373f…第2ハウジングの側壁、373g…第3ハウジングの側壁、411…第1移動部材の第1端部、411f…第2移動部材の第1端部、411g…第3移動部材の第1端部、412…第1移動部材の第2端部、412f…第2移動部材の第2端部、412g…第3移動部材の第2端部、451、451f、451g…バネ部材、461…環状凹部の底壁、610…第1の横移動部材、610r…第1ローラ、620…第2の横移動部材、620r…第2ローラ、622…操作部、624…引っ掛け部材、626…引っ掛け部材操作部、630…第3の横移動部材、630r…第3ローラ、900…バケット、901…バケットの内側側面、902…バケットの外側側面、903…バケットの上面、904…バケットの上縁部、904s…バケットの上縁部の下面、AT…アタッチメント、AX1…第1軸、AX2…第2軸、AX3…第3軸、AX4…第4軸、J1…第1関節部、J2…第2関節部、J3…第3関節部、M1…第1部材、M2…第2部材、M3…第3部材、M4…第4部材、M5…第5部材、M6…第6部材、N2s…外周面、SP、SPf、SPg…受容空間、SQ…副棒逃がし空間、W1…第1ワイヤ、W2…第2ワイヤ、W3…第3ワイヤ、W4…第4ワイヤ