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特開2024-133951半導体集積回路装置及び評価システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133951
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】半導体集積回路装置及び評価システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20240926BHJP
   G01R 31/30 20060101ALI20240926BHJP
   G01R 31/3173 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G01R31/28 V
G01R31/30
G01R31/3173
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043989
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三好 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】瓜生 旭
【テーマコード(参考)】
2G132
【Fターム(参考)】
2G132AA11
2G132AB08
2G132AC01
2G132AD06
2G132AG05
2G132AK22
2G132AL12
(57)【要約】
【課題】ノイズ耐量の評価に役立つ情報を提供することができる半導体集積回路装置を提供する。
【解決手段】半導体集積回路装置(20)は、疑似ランダムパターンを出力するように構成された疑似ランダムパターン生成器(21)と、前記疑似ランダムパターン生成器の出力を外部出力するための端子(T3)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疑似ランダムパターンを出力するように構成された疑似ランダムパターン生成器と、
前記疑似ランダムパターン生成器の出力又は前記疑似ランダムパターンに基づいて評価されたノイズ耐量に対する評価結果を外部出力するための端子と、
を備える、半導体集積回路装置。
【請求項2】
ノイズ源を備え、
前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品であるフリップフロップが前記ノイズ源の近傍に配置される、請求項1に記載の半導体集積回路装置。
【請求項3】
前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品である複数のフリップフロップの間に設けられる複合セルを備える、請求項1に記載の半導体集積回路装置。
【請求項4】
前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品であるフリップフロップの入力端子とグランドラインまたは電源ラインとの間に設けられるアンテナダイオードを備える、請求項1に記載の半導体集積回路装置。
【請求項5】
ノイズ源を備え、
前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品である複数のフリップフロップの間の配線が前記ノイズ源を囲むように配置される、請求項1に記載の半導体集積回路装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の半導体集積回路装置と、
前記疑似ランダムパターンの期待値を出力するように構成された期待値生成器と、
前記疑似ランダムパターン生成器の出力と前記期待値生成器の出力との不一致を検出するように構成された検出器と、
を備える、評価システム。
【請求項7】
前記疑似ランダムパターン生成器及び前記期待値生成器は、同一のクロック信号に基づき同期する、請求項6に記載の評価システム。
【請求項8】
前記期待値生成器の動作周波数を調整するように構成された周波数発生器を備え、
前記期待値生成器は、前記半導体集積回路装置の外部に設けられ、初期値を前記疑似ランダムパターン生成器の出力に基づき設定するように構成されている、請求項6に記載の評価システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書中に開示されている発明は、半導体集積回路装置及び評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高いノイズ耐量(=ノイズに対する誤動作耐量)を有する半導体集積回路装置が種々開発されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-51904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、半導体集積回路装置の評価においてノイズによる誤動作が発生した場合、誤動作の原因を調査するために多大な労力が必要となる。
【0005】
また、誤動作に関する判断基準が明確に定まっていないことが多い。さらに、誤動作がいつ発生したのか判らないことも多い。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書中に開示されている半導体集積回路装置は、疑似ランダムパターンを出力するように構成された疑似ランダムパターン生成器と、前記疑似ランダムパターン生成器の出力又は前記疑似ランダムパターンに基づいて評価されたノイズ耐量に対する評価結果を外部出力するための端子と、を備える。
【0007】
本明細書中に開示されている評価システムは、上記構成の半導体集積回路装置と、前記疑似ランダムパターンの期待値を出力するように構成された期待値生成器と、前記疑似ランダムパターン生成器の出力と前記期待値生成器の出力との不一致を検出するように構成された検出器と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本明細書中に開示されている発明によれば、ノイズ耐量の評価に役立つ情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。
図2図2は、疑似ランダムパターン生成器の構成例を示す図である。
図3図3は、半導体集積回路装置の外観斜視図である。
図4図4は、半導体集積回路チップの概略上面図である。
図5図5は、半導体集積回路チップの他の概略上面図である。
図6図6は、第2実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。
図7図7は、第3実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。
図8図8は、半導体集積回路チップの更に他の概略上面図である。
図9図9は、第3実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。
図10図10は、フェイルセーフ制御を行うシステムの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。評価システム10は、半導体集積回路装置20を備える。評価システム10は、半導体集積回路装置20のノイズ耐量に関する評価を行うことができるシステムである。
【0011】
半導体集積回路装置20は、端子T1~T3と、疑似ランダムパターン生成器21と、を備える。半導体集積回路装置20は、どのような用途の半導体集積回路装置であってもよいが、例えば単一のDC/DCコンバータを備える電源IC(Integrated Circuit)であってもよく、また例えば複数の電源回路を備えるパワーマネージメントICであってもよい。
【0012】
端子T1は、半導体集積回路装置20の外部からクロック信号CLKを受け取るための端子である。
【0013】
端子T2は、半導体集積回路装置20の外部からリセット信号RSTを受け取るための端子である。
【0014】
端子T3は、半導体集積回路装置20の外部に疑似ランダムパターンPNOUTを供給するための端子である。
【0015】
疑似ランダムパターン生成器21は、疑似ランダムパターンPNOUTを出力する。疑似ランダムパターン生成器21は、クロック信号CLKに基づいて動作する。また、疑似ランダムパターン生成器21は、リセット信号RSTに応じて疑似ランダムパターンPNOUTをリセット(初期化)する。
【0016】
疑似ランダムパターン生成器21は、例えば図2に示すように、複数のフリップフロップFF1~FF4によって構成されるシフトレジスタと、シフトレジスタの途中出力と最終出力との排他的論理和をとってシフトレジスタの初段にフィードバックする排他的論理和ゲートX1と、を備える構成である。シフトレジスタの段数すなわちフリップフロップの個数は特に限定されないが、ノイズ耐量を評価したい場所の個数に応じてフリップフロップの個数が設定されるとよい。一般的な半導体集積回路装置を想定した場合には、フリップフロップの個数は概ね4~9個の範囲で設定されるとよい。
【0017】
疑似ランダムパターンPNOUTは、長い周期(全ビットが1になるとき又は全ビットが0になるとき)で同期がとれ、かつ、短い周期(クロック信号CLKの数周期)ではランダム性があるという性質を有する。
【0018】
ノイズによって疑似ランダムパターン生成器21が誤動作すると、疑似ランダムパターンPNOUTに乱れが生じる。評価システム10は、この疑似ランダムパターンPNOUTを利用して、半導体集積回路装置20のノイズ耐量に関する評価を行っている。
【0019】
図3は、半導体集積回路装置20の外観斜視図である。半導体集積回路装置20は、半導体集積回路チップを、樹脂にて構成された筐体(パッケージ)内に封入することで形成された電子部品である。半導体集積回路装置20の筐体に複数の外部端子が露出して設けられており、その複数の外部端子は図1に示される端子T1~T3を含む。なお、図3に示される半導体集積回路装置20の外部端子の数及び半導体集積回路装置20の外観は例示に過ぎない。
【0020】
図1に示される通り、評価システム10は、半導体集積回路装置20以外に、期待値生成器30と、検出器40と、を備える。
【0021】
期待値生成器30は、上述した疑似ランダムパターンPNOUTの期待値EVを出力する。期待値生成器30は、疑似ランダムパターン生成器21と同じ回路構成である。疑似ランダムパターン生成器21及び期待値生成器30は、同一のクロック信号CLKに基づき同期する。また、疑似ランダムパターン生成器21及び期待値生成器30は、同一のリセット信号RSTに基づきリセット(初期化)される。したがって、期待値生成器30は、上述した疑似ランダムパターンPNOUTの期待値EVを容易に生成することができる。
【0022】
検出器40は、疑似ランダムパターン生成器21の出力である疑似ランダムパターンPNOUTと期待値生成器30の出力である疑似ランダムパターンPNOUTの期待値EVとの不一致を検出する。本実施形態の例示では、検出器40は、排他的論理和ゲートであり、疑似ランダムパターン生成器21の出力と期待値生成器30の出力とが不一致であるときに出力信号ERRの値を1にし、疑似ランダムパターン生成器21の出力と期待値生成器30の出力とが一致しているときに出力信号ERRの値を0にする。
【0023】
検出器40の出力信号ERRの値が1になった場合、ノイズによって疑似ランダムパターン生成器21が誤動作していることが判明する。したがって、各種の外乱を半導体集積回路装置20に与えて、検出器40の出力信号ERRの値が1になるかを確認することで、半導体集積回路装置20のノイズ耐量を評価することができる。各種の外乱としては、例えば、半導体集積回路装置20に供給する電源電圧にノイズを加える、半導体集積回路装置20に供給するグランド電圧にノイズを加える、半導体集積回路装置20の負荷を急峻に変動させる、半導体集積回路装置20の周辺で気中放電を発生させる等が考えられる。
【0024】
ノイズによって疑似ランダムパターン生成器21が誤動作したタイミングと、検出器40の出力信号ERRの値が1になるタイミングとは、フリップフロップの誤ったデータ出力がシフトによって外部出力されるまでの時間差しかずれない。したがって、評価システム10は、半導体集積回路装置20より具体的には疑似ランダムパターン生成器21のノイズによる誤動作がいつ発生したのかをほぼリアルタイムで把握することができる。
【0025】
また、疑似ランダムパターン生成器21の構成部品である複数のフリップフロップを分散させて配置することで、半導体集積回路チップのどの場所でノイズによる誤動作が発生するのかを特定することもできる。
【0026】
フリップフロップの配置例としては、図4に示されるように、半導体集積回路チップC1の特定の領域R1に疑似ランダムパターン生成器21が配置され、その領域R1において複数のフリップフロップFF1~FF6が分散して配置される。また、フリップフロップの他の配置例としては、図5に示されるように、半導体集積回路チップC1全体において複数のフリップフロップFF1~FF6が分散して配置される。なお、図4及び図5に示される例では、疑似ランダムパターン生成器21の構成部品であるフリップフロップの個数は、6個に設定されている。また、図4及び図5は、半導体集積回路チップC1の概略上面図である。
【0027】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。図6に示す評価システム10は、半導体集積回路装置20と、期待値生成器30と、検出器40と、周波数発生器50と、同期検出器60と、を備える。
【0028】
本実施形態では、半導体集積回路装置20は、端子T1及びT2を備えていない。本実施形態では、半導体集積回路装置20は、クロック信号CLKを出力するオシレータ22を備える。
【0029】
周波数発生器50は、期待値生成器30の動作周波数を調整する。具体的には、同期検出器60が同期をとった後、外乱のない状態で検出器40の出力信号ERRの値が0になるように、周波数発生器50は、期待値生成器30の動作周波数を調整する。
【0030】
同期検出器60は、疑似ランダムパターンPNOUTの長い周期での同期ポイント(全ビットが1になるポイント又は全ビットが0になるポイント)を検出し、その同期ポイントにおいて期待値生成器30をリセット(初期化)する。
【0031】
本実施形態でも周波数発生器50による期待値生成器30の動作周波数調整が終わった後には第1実施形態と同様に、評価システム10は、半導体集積回路装置20のノイズ耐量に関する評価を行うことができる。
【0032】
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。図7に示す評価システム10は、半導体集積回路装置20単体によって構成される。
【0033】
本実施形態では、半導体集積回路装置20は、期待値生成器30及び検出器40を内蔵する構成である。端子T3は、疑似ランダムパターンPNOUTに基づいて評価されたノイズ耐量に対する評価結果である検出器40の出力信号ERRを半導体集積回路装置20の外部に出力する。
【0034】
フリップフロップの配置例としては、図8に示されるように、半導体集積回路チップC1全体において疑似ランダムパターン生成器21を構成する複数のフリップフロップFF1~FF6が分散して配置され、期待値生成器30を構成する複数のフリップフロップFF11~FF16が中央にまとまって配置される。フリップフロップFF11~FF16は、フリップフロップFF1~FF6よりもノイズの影響を受け難い場所に配置されるとよい。なお、図4及び図5に示される例では、疑似ランダムパターン生成器21の構成部品であるフリップフロップの個数は6個に設定され、期待値生成器30の構成部品であるフリップフロップの個数も6個に設定されている。また、図8は、半導体集積回路チップC1の概略上面図である。
【0035】
仮に期待値生成器30がノイズにより誤動作しても、疑似ランダムパターン生成器21のノイズによる誤動作と期待値生成器30のノイズによる誤動作とが互いに異なる動作であれば、図6に示す評価システム10は、ノイズによる誤動作を検出することができる。
【0036】
なお、図7に示す例では、半導体集積回路装置20は、クロック信号CLK及びリセット信号RSTを外部から受け取る構成であるが、クロック信号CLK及びリセット信号RSTの少なくとも一方を内部で生成する構成であってもよい。
【0037】
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態に係る評価システムの概略構成を示す図である。図9に示す評価システム10は、第1実施形態で用いられた半導体集積回路装置20同一の構成である半導体集積回路装置20単体によって構成される。
【0038】
ノイズによって疑似ランダムパターン生成器21が誤動作すると、その誤動作によって疑似ランダムパターンPNOUTの長い周期に乱れが生じる。したがって、例えば端子T3から外部出力される疑似ランダムパターンPNOUTの波形をオシロスコープによって表示させて疑似ランダムパターンPNOUTの長い周期を評価者が目視で確認することで、評価者はノイズによる誤動作の発生有無を容易に把握することができる。
【0039】
また、疑似ランダムパターンPNOUTの長い周期をカウントするカウンタの出力と疑似ランダムパターンPNOUTとが同期するか否かを判定する判定部が設けれることで、自動判定が可能になる。
【0040】
<その他>
発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0041】
例えば、半導体集積回路装置20の端子T3から出力される信号は、フェイルセーフ制御に用いられてもよい。図10に示されるように、システムコントローラ70は、半導体集積回路装置20の端子T3から出力される信号に基づき、半導体集積回路装置20のノイズ耐量が許容範囲内であるか否かを判断する。半導体集積回路装置20のノイズ耐量が許容範囲外であれば、システムコントローラ70は、半導体集積回路装置20を安全な方向(例えば動作停止等)に制御する。
【0042】
また、敢えて疑似ランダムパターン生成器21のノイズ耐量が下がるような回路構成にすることで、ノイズによる疑似ランダムパターン生成器21の誤動作が発生し易いようにしてもよい。
【0043】
例えば疑似ランダムパターン生成器21の構成部品であるフリップフロップが、半導体集積回路装置20内部のノイズ源(例えば、スイッチング素子、オシレータ等)の近傍に配置されてもよい。
【0044】
また例えば疑似ランダムパターン生成器21の構成部品である複数のフリップフロップの間に複合セルが設けられてもよい。複合セルは、複数の論理セルを含み、単一の論理セルよりも閾値電圧が高くなっている論理回路ブロックである。
【0045】
また例えば疑似ランダムパターン生成器21の構成部品であるフリップフロップの入力端子とグランドラインまたは電源ラインとの間にアンテナダイオードが設けられてもよい。
【0046】
また例えば疑似ランダムパターン生成器21の構成部品である複数のフリップフロップの間の配線が半導体集積回路装置20内部のノイズ源(例えば、スイッチング素子、オシレータ等)を囲むように配置されてもよい。
【0047】
<付記>
上述の実施形態にて具体的構成例が示された本開示について付記を設ける。
【0048】
本開示の半導体集積回路装置(20)は、疑似ランダムパターンを出力するように構成された疑似ランダムパターン生成器(21)と、前記疑似ランダムパターン生成器の出力又は前記疑似ランダムパターンに基づいて評価されたノイズ耐量に対する評価結果を外部出力するための端子(T3)と、を備える構成(第1の構成)である。
【0049】
上記第1の構成の半導体集積回路装置において、ノイズ源を備え、前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品であるフリップフロップが前記ノイズ源の近傍に配置される構成(第2の構成)であってもよい。
【0050】
上記第1又は第2の構成の半導体集積回路装置において、前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品である複数のフリップフロップの間に設けられる複合セルを備える構成(第3の構成)であってもよい。
【0051】
上記第1~第3いずれかの構成の半導体集積回路装置において、前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品であるフリップフロップの入力端子とグランドラインまたは電源ラインとの間に設けられるアンテナダイオードを備える構成(第4の構成)であってもよい。
【0052】
上記第1~第4いずれかの構成の半導体集積回路装置において、ノイズ源を備え、前記疑似ランダムパターン生成器の構成部品である複数のフリップフロップの間の配線が前記ノイズ源を囲むように配置される構成(第5の構成)であってもよい。
【0053】
本開示の評価システム(10)は、上記第1~第5いずれかの構成の半導体集積回路装置(20)と、前記疑似ランダムパターンの期待値を出力するように構成された期待値生成器(30)と、前記疑似ランダムパターン生成器の出力と前記期待値生成器の出力との不一致を検出するように構成された検出器(40)と、を備える構成(第6の構成)である。
【0054】
上記第6の構成の評価システムにおいて、前記疑似ランダムパターン生成器及び前記期待値生成器は、同一のクロック信号に基づき同期する構成(第7の構成)であってもよい。
【0055】
上記第6の構成の評価システムにおいて、前記期待値生成器の動作周波数を調整するように構成された周波数発生器(50)を備え、前記期待値生成器は、前記半導体集積回路装置の外部に設けられ、初期値を前記疑似ランダムパターン生成器の出力に基づき設定するように構成されている構成(第8の構成)であってもよい。
【符号の説明】
【0056】
10 評価システム
20 半導体集積回路装置
21 疑似ランダムパターン生成器
22 オシレータ
30 期待値生成器
40 検出器
50 周波数発生器
60 同期検出器
70 システムコントローラ
C1 半導体集積回路チップ
FF1~FF6、FF11~FF16 フリップフロップ
R1 領域
T1~T3 端子
X1 排他的論理和ゲート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10