(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024133957
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】包装用容器の蓋体
(51)【国際特許分類】
B65D 43/08 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
B65D43/08 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043995
(22)【出願日】2023-03-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日及びアドレス 2023年2月27日:RISU容器.com :豪華折(寿司)商品チラシ https://www.risupacknext.com/risupack_blog/%E8%B1%AA%E8%8F%AF%E6%8A%98%E5%AF%BF%E5%8F%B8-%E5%95%86%E5%93%81%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7 豪華折(刺身)商品チラシ https://www.risupacknext.com/risupack_blog/%E8%B1%AA%E8%8F%AF%E6%8A%98%E5%88%BA%E8%BA%AB-%E5%95%86%E5%93%81%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7 展示会の日付及び場所 リスパックNEXT 2023 SPRING 2023年2月28日~3月2日 東京会場:TRC東京流通センター2階Fホール(大田区平和島6-1-1) 2023年3月7日~3月8日 名古屋会場:名古屋国際会議場 白鳥ホール (名古屋市熱田区熱田西町1番1号) 2023年3月14日 岡山会場:岡山コンベンションセンター 3F (岡山市北区駅元町14番1号) 販売した日付及び場所 販売日 2023年1月31日~2023年3月17日 販売した場所 添付リストに記載された各販売先
(71)【出願人】
【識別番号】396000422
【氏名又は名称】リスパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 正一
(72)【発明者】
【氏名】眞嶋 大介
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA05
3E084AA14
3E084AA24
3E084AA25
3E084AA26
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084CC04
3E084CC05
3E084DA03
3E084DB13
3E084DC03
3E084DC04
3E084DC05
3E084FA09
3E084FC04
3E084GA08
3E084GB12
3E084KA20
(57)【要約】
【課題】
容器本体のコーナー部に嵌合し難くても、スムーズに確実に嵌合できる蓋体を提供する。
【解決手段】
開口周縁に平面視多角形のフランジ部130を有する容器本体100に、弾性変形して外嵌合する包装用容器の蓋体200であって、蓋体のフランジ部230に、下方に延びるスカート部235と、スカート部235のコーナー部201に、容器本体のフランジ部130と嵌合可能な嵌合凹部240を備え、嵌合凹部240内には、鉛直方向に延びて外側に突出するコーナーリブ250を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口周縁に平面視多角形のフランジ部を有する容器本体に、弾性変形して外嵌合する包装用容器の蓋体であって、
蓋体のフランジ部に、下方に延出するスカート部と、
前記スカート部のコーナー部に、前記容器本体のフランジ部と嵌合可能な嵌合凹部を備え、
前記嵌合凹部内には、鉛直方向に延びて外側に突出するコーナーリブを備えたことを特徴とする包装用容器の蓋体。
【請求項2】
包装用容器の嵌合時に、前記蓋体の前記コーナーリブが外側に拡開しながら、前記容器本体の前記フランジ部のコーナー部を乗り越えて、
包装用容器の嵌合後に、前記蓋体の前記コーナーリブが内側に収縮して嵌合することを特徴とする請求項1記載の包装用容器の蓋体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、包装用容器の蓋体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、惣菜や寿司等の食品を収容する包装用容器が、スーパーやコンビニエンスストア等で使用されている。
【0003】
包装用容器には、様々な種類があり、特許文献1の包装用容器は、容器本体と、前記容器本体に外嵌合する蓋体とを備えている。そして、容器本体に蓋体を外嵌合し易いように、蓋体の周壁部に装着した密封用環体の下部を、ヒンジ部で外側に拡開したり、周囲4箇所の縦方向のスリットで反転し易いように形成していた。このように、この包装用容器では、蓋体を下方に押圧することで、蓋体を容易に嵌合することができる。ただ、平面視多角形の包装用容器を嵌合する際に、蓋体の下部がコーナー部で外側に拡開できないため、蓋体が嵌合し難いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明は、上記問題に鑑み、容器本体のコーナー部に嵌合し難くても、スムーズに確実に嵌合できる蓋体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に係る包装用容器の蓋体は、開口周縁に平面視多角形のフランジ部を有する容器本体に、弾性変形して外嵌合する包装用容器の蓋体であって、蓋体のフランジ部に、下方に延出するスカート部と、前記スカート部のコーナー部に、前記容器本体のフランジ部と嵌合可能な嵌合凹部を備え、前記嵌合凹部内には、鉛直方向に延びて外側に突出するコーナーリブを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記特徴によれば、蓋体のコーナーリブは鉛直方向に対する強度が向上するため、蓋体をスムーズに下方に押圧して容器本体に嵌合しやすい。そして、蓋体のコーナーリブ両側の嵌合凹部により、容器本体のコーナー部に確実に嵌合することができる。
【0008】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項2に係る包装用容器の蓋体は、包装用容器の嵌合時に、前記蓋体の前記コーナーリブが外側に拡開しながら、前記容器本体の前記フランジ部のコーナー部を乗り越えて、包装用容器の嵌合後に、前記蓋体の前記コーナーリブが内側に収縮して嵌合することを特徴とする。
【0009】
上記特徴によれば、包装用容器の嵌合時に、蓋体のコーナーリブが外側に拡開するため、容器本体のコーナー部を乗り越えて嵌合しやすい。そして、包装用容器の嵌合後に、蓋体のコーナーリブが内側に収縮するため、容器本体のコーナー部に確実に嵌合することができる。
【発明の効果】
【0010】
本願発明の包装用容器の蓋体は、容器本体のコーナー部に嵌合し難くても、スムーズに確実に嵌合できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】(a)は、本願発明にかかる包装用容器の容器本体の平面図、(b)は、容器本体の側面図、(c)は、A―A端面図である。
【
図2】(a)は、本願発明にかかる包装用容器の蓋体の平面図、(b)は、蓋体の側面図、(c)は、B―B端面図である。
【
図3】(a)は、本願発明にかかる包装用容器の平面図、(b)は、包装用容器の側面図である。
【
図4】(a)は、本願発明にかかる包装用容器の嵌合時の状態を示す部分拡大図、(b)は、(a)の状態から嵌合後の状態を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0012】
100 容器本体
130 フランジ部
200 蓋体
230 フランジ部
235 スカート部
240 嵌合凹部
300 包装用容器
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本願発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において、「上方」とは、包装用容器を水平面上に載置した際に、鉛直方向における上方に向かう方向のことであり、「下方」とは鉛直方向における下方に向かう方向のことである。
【0014】
まず、
図1に、本願発明にかかる包装用容器300の容器本体100を示す。なお、
図1(a)は、容器本体100の平面図、
図1(b)は、容器本体100の側面図、
図1(c)は、A―A端面図である。
【0015】
図1に示すように、容器本体100は、非発泡樹脂シートまたは発泡樹脂シートから構成され、上方に開口した浅皿型で、四隅にコーナー部101を備えた平面視略長方形状をしており、平坦で水平方向に広がる底壁110と、当該底壁110から上方へ向けて連続する側壁120と、側壁120の上端121から外側へ延出する平坦なフランジ部130と、フランジ部130から下方へ延出したフランジ端部140とを備える。また、底壁110のコーナー部101には、下方へ突出した脚部150が設けられている。また、側壁120の上端121の下方には、平坦面を備えた段部160が設けられている。そして、側壁120、フランジ部130、及びフランジ端部140は、容器本体100の周方向へ全周にわたり連続または断続して設けられている。また、容器本体100及びフランジ部130は平面視略長方形状となっているが、これに限定されず、平面視略多角形や平面視略円形等、任意の形状とすることができる。
【0016】
なお、容器本体100は、厚さが0.1mmから1.0mm(ミリメートル)程度の非発泡樹脂のプラスチック(合成樹脂)製シートや、厚さが1.0mmから3.0mm程度の発泡樹脂のプラスチック製シートを用いて、シート成形(例えば、真空成形、圧空成形、熱盤成形)されたものであり、例えば、容器本体100の素材としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、A-PET、ポリ乳酸や、これらを二軸延伸させたものなどを用いることができる。他に、紙や金属なども用いることができる。
【0017】
次に、
図2に、本願発明にかかる包装用容器300の蓋体200を示す。なお、
図2(a)は、蓋体200の平面図、
図2(b)は、蓋体200の側面図、
図2(c)は、B―B端面図である。
【0018】
図2に示すように、蓋体200は、非発泡樹脂シートから構成され、下方に開口した浅皿型で、四隅にコーナー部201を備えた平面視略長方形状をしており、平坦で水平方向に広がる天壁210と、当該天壁210から下方へ向けて連続する側壁220と、側壁220の下端221から外側へ延出する平坦なフランジ部230と、フランジ部230から下方へ延出するスカート部235と、スカート部235のコーナー部201に容器本体100のフランジ部130と嵌合可能な嵌合凹部240とを備える。嵌合凹部240内には、鉛直方向に延びて外側に突出するコーナーリブ250を備える。
【0019】
包装用容器300の嵌合時に、蓋体200のスカート部235に備えた嵌合凹部240が容器本体100のフランジ部130を乗り越えて外嵌合する。このとき、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101は、曲率半径が大きい場合、蓋を嵌めやすい。しかし、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101、及び、蓋体の蓋体200の嵌合凹部240のコーナー部101は、曲率半径が共に小さい場合、蓋が嵌めにくい。具体的には、容器本体100のフランジ部130がたわんでしまい、蓋体200の嵌合凹部240を乗り越えにくくなる。逆に、蓋体200のスカート部235のコーナー部101に備えた嵌合凹部240が無ければ、蓋が嵌めやすいが外れやすくなってしまう。
【0020】
本願発明にかかる包装用容器300は、蓋体200の嵌合凹部240にコーナーリブ250を備えることにより、容器本体100に蓋体200をスムーズに確実に嵌合することができる。このコーナーリブ250は、蓋体200のスカート部235の下端まで延長されることにより、包装用容器300の嵌合時に、外側に拡開するため、蓋体200を嵌合し難くても、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101を乗り越えて嵌合しやすい。そして、このコーナーリブ250は、包装用容器300の嵌合後に、内側に収縮するため、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101に確実に嵌合することができる。なお、コーナーリブ250が、包装用容器300の嵌合時に外側に拡開できるのは、嵌合時の押圧力によって、コーナーリブ250付近が外側へ弾性変形して拡がるからである。また、コーナーリブ250が、包装用容器300の嵌合後に内側に収縮できるのは、嵌合後に押圧力が無くなることで、弾性変形して拡がっていたコーナーリブ250付近が内側へ復元するからである。
【0021】
蓋体200及びフランジ部230は平面視略長方形状となっているが、これに限定されず、平面視略多角形や平面視略円形等、任意の形状とすることができる。
【0022】
なお、蓋体200は、厚さが約0.1mmから1.0mm(ミリメートル)程度の非発泡樹脂のプラスチック(合成樹脂)製シートを用いて、シート成形(例えば、真空成形、圧空成形、熱盤成形)されたものであり、例えば、蓋体200の素材としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、A-PET、ポリ乳酸や、これらを二軸延伸させたものなどを用いることができる。
【0023】
次に、
図3から
図4に、蓋体200を容器本体100に取り付けた状態の包装用容器300を示す。なお、
図3(a)は、包装用容器300の平面図、
図3(b)は、包装用容器300の側面図、
図4(a)は、本願発明にかかる包装用容器の嵌合時の状態を示す部分拡大図、
図4(b)は、(a)の状態から嵌合後の状態を示す部分拡大図である。
【0024】
図3及び
図4に示すように、蓋体200が容器本体100の上から被せられるように取り付けられ、包装用容器300は密閉される。その際、蓋体200の嵌合凹部240が、容器本体100のフランジ部130に外嵌合している。また、蓋体200のフランジ部230と容器本体100のフランジ部130が上下に重なっているので、包装用容器300内にゴミ等が侵入することを効果的に防止している。
【0025】
図4(a)に示すように、包装用容器300の嵌合時に、蓋体200の嵌合凹部240のコーナーリブ250が外側に拡開するため、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101を乗り越えて嵌合しやすい。そして、
図4(b)に示すように、包装用容器300の嵌合後に、蓋体200の嵌合凹部240のコーナーリブ250が内側に収縮するため、容器本体100のフランジ部130のコーナー部101に確実に嵌合することができる。
【0026】
なお、本願発明の包装用容器の蓋体は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。