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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134064
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】梱包方法、および、梱包装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 5/04 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
B65B5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044159
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3E003
【Fターム(参考)】
3E003AA05
3E003AB02
3E003BA03
3E003BD04
3E003CA01
3E003CA02
3E003CA05
3E003CB01
3E003DA05
(57)【要約】
【課題】形状が異なる物品を緩衝材で包む作業の作業効率を向上させること。
【解決手段】実施形態に係る梱包方法は、梱包方法は、選択工程と、梱包工程とを有する。選択工程は、形状が互いに異なる複数の緩衝材が予めセットされた梱包位置に物品が搬送され、複数の緩衝材の中から、物品の形状に応じた緩衝材を選択する。梱包工程は、ロボットアームによって、物品を選択された緩衝材に包む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状が互いに異なる複数の緩衝材が予めセットされた梱包位置に物品が搬送され、複数の前記緩衝材の中から、前記物品の形状に応じた前記緩衝材を選択する選択工程と、
ロボットアームによって、前記物品を選択された前記緩衝材に包む梱包工程と
を有する、梱包方法。
【請求項2】
複数の前記緩衝材は、大きさが互いに異なるように形成され、
前記選択工程は、
複数の前記緩衝材の中から、前記物品の大きさを含む形状に応じた前記緩衝材を選択する、
請求項1に記載の梱包方法。
【請求項3】
複数の前記緩衝材は、開口部の位置および前記開口部の大きさの少なくともいずれかが互いに異なるように形成され、
前記選択工程は、
複数の前記緩衝材の中から、前記物品の大きさを含む形状に応じた前記開口部を有する前記緩衝材を選択する、
請求項1に記載の梱包方法。
【請求項4】
前記緩衝材は、袋状に形成され、
前記梱包工程において、前記物品は、袋状の前記緩衝材に挿入される、
請求項1に記載の梱包方法。
【請求項5】
ロボットアームによって、複数の前記緩衝材を前記梱包位置に予めセットするセット工程
を有する、請求項1に記載の梱包方法。
【請求項6】
前記緩衝材は、開口部を有する袋状に形成され、
前記セット工程は、
前記開口部が開いた状態で前記緩衝材をセットする、
請求項5に記載の梱包方法。
【請求項7】
物品を緩衝材によって包む複数のロボットアームと、
前記ロボットアームを制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、
形状が互いに異なる複数の前記緩衝材が予めセットされた梱包位置に前記物品が搬送され、複数の前記緩衝材の中から、前記物品の形状に応じた前記緩衝材を選択し、
前記物品を、選択された前記緩衝材によって包むように、前記ロボットアームを制御する、
梱包装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、梱包方法、および、梱包装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、物品の周りに緩衝材を配置し、物品を梱包する梱包装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-224046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、大きさを含む形状が異なる物品をそれぞれ緩衝材によって包むことは想定されていない。そのため、従来の技術には、形状が異なる物品を緩衝材で包む作業の作業効率を向上させるという点で、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、形状が異なる物品を緩衝材で包む作業の作業効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る梱包方法は、選択工程と、梱包工程とを有する。選択工程は、形状が互いに異なる複数の緩衝材が予めセットされた梱包位置に物品が搬送され、複数の前記緩衝材の中から、前記物品形状に応じた前記緩衝材を選択する。梱包工程は、ロボットアームによって、前記物品を選択された前記緩衝材に包む。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、形状が異なる物品を緩衝材で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る物品の梱包装置の概略を示す図である。
図2図2は、保持部の構成例を示す模式図である。
図3図3は、第1実施形態に係る情報処理装置の制御系ブロック図である。
図4図4は、第1実施形態に係る梱包処理を説明するフローチャートである。
図5図5は、物品が緩衝材に挿入される状態を示す図である。
図6図6は、緩衝材によって包まれた物品が梱包箱に搬送される状態を示す図である。
図7図7は、第2実施形態に係る物品の梱包装置の概略を示す図である。
図8図8は、情報処理装置として機能するコンピュータハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
[第1実施形態]
第1実施形態に係る梱包装置1について、図1を参照し説明する。図1は、第1実施形態に係る物品100の梱包装置1の概略を示す図である。
【0011】
第1実施形態に係る梱包装置1は、たとえば、出庫情報に基づいて貯蔵部(倉庫、および、棚など)からピッキング作業によって搬送された物品100(荷物)を梱包する。物品100は、たとえば、カートロボットによって梱包装置1まで搬送される。搬送された物品100は、たとえば、梱包装置1の作業台10の所定位置11に載置され、かかる所定位置11において梱包される。以下、梱包が行われる所定位置11を「梱包位置11」と記載する場合がある。
【0012】
上記の出庫情報は、たとえば、予め指示されたリスト、および、注文書などに関する情報である。ピッキング作業とは、必要な物品100を集める(ピックアップする)仕事のことである。カートロボットは、ピッキングスタッフである。ピッキングスタッフは、たとえば、倉庫内の物品100を出荷するために欠かせない役割を持つため、あらゆるジャンルの倉庫に配置される。ピッキングスタッフは、人型ロボットを含む。
【0013】
梱包装置1は、物品100を緩衝材110に包んだ後に、緩衝材110に包まれた物品100を梱包箱120(図6参照)(たとえば、段ボール)に入れて梱包する。ここで「梱包」とは、物品100を緩衝材110に包むことを含むものとするが、これに限定されるものではない。
【0014】
なお、梱包装置1は、物品100を緩衝材110に包まずに、梱包箱120に梱包可能であってもよい。また、梱包装置1は、複数の物品100を1つの梱包箱120に梱包可能であってもよい。梱包装置1は、緩衝材110に包まれた物品100、および、緩衝材110に包まれない物品100を1つの梱包箱120に梱包可能であってもよい。
【0015】
緩衝材110は、物品100を保護するために用いられる。緩衝材110は、たとえば、袋状に形成される。詳しくは、緩衝材110は、開口部110d(図2参照)を有する袋状に形成される。なお、緩衝材110は、筒状に形成されてもよい。緩衝材110は、たとえば、気泡緩衝材である。緩衝材110は、気泡緩衝材に限られることはない。緩衝材110は、たとえば、紙製、発泡スチロール等の発泡プラスチック製、ウレタン製などその他の材質によって製作されてもよい。
【0016】
緩衝材110は、形状が互いに異なる複数の緩衝材110を含む。具体的には、緩衝材110は、大きさが互いに異なる複数の緩衝材110を含む。言い換えると、複数の緩衝材110は、大きさが互いに異なるように形成される。たとえば、緩衝材110は、小(Sサイズ)、中(Mサイズ)、および、大(Lサイズ)の3つの大きさが異なる緩衝材を含む。「中」の緩衝材110は、「小」の緩衝材110よりも大きい。すなわち、「中」の緩衝材110は、「小」の緩衝材110に対して、より大きな物品100を包むことができる。「大」の緩衝材110は、「中」の緩衝材110よりも大きい。すなわち、「大」の緩衝材110は、「中」の緩衝材110に対して、より大きな物品100を包むことができる。以下では、「大」の緩衝材110を「大型緩衝材110a」、「中」の緩衝材110を「中型緩衝材110b」、「小」の緩衝材110を「小型緩衝材110c」と記載する場合がある。また、大型緩衝材110a、中型緩衝材110bおよび小型緩衝材110cを特に区別せずに説明する場合には「緩衝材110」と記載する。
【0017】
なお、緩衝材110の大きさは、上記3つの大きさに限られることはない。緩衝材110の大きさは、2種類以上(複数種)であればよい。この大きさ(形状)が互いに異なる複数の緩衝材110は、梱包装置1の梱包位置11に予めセットされるが、これについては後述する。
【0018】
梱包装置1は、複数のロボットアーム2、検出部3と、保持部4(図2参照)と、情報処理装置5(制御装置)とを備える。
【0019】
複数のロボットアーム2は、物品100を把持して搬送するように構成されるものと、緩衝材110を把持してセットするように構成されるものとを含む。複数のロボットアーム2は、物品100を把持するロボットアーム2と、緩衝材110を把持してセットするロボットアーム2とで異なる構成であってもよい。なお、ひとつのロボットアーム2が、物品100を把持して搬送する機能と、緩衝材110を把持してセットする機能とを有してもよい。
【0020】
以下では、物品100を把持するロボットアーム2を、第1ロボットアーム2Aと称し、緩衝材110をセットするロボットアーム2を第2ロボットアーム2Bと称して説明することがある。
【0021】
各ロボットアーム2は、複数の棒部2aと、複数の関節部2bとを有する。関節部2bは、たとえば、2つの棒部2aとの間に設けられ、2つの棒部2aを相対的に回転可能とする。各関節部2bは、モータを有する。各関節部2bによって、棒部2aが相対的に回転することで、ロボットアーム2は、伸縮し、360度回転可能となる。
【0022】
ロボットアーム2の先端部には、把持部2cが設けられる。把持部2cは、たとえば、複数の指部2dを備える。把持部2cに対する指部2dの数は、3本、または、5本である。把持部2cに対する指部2dの数は、これに限られることはない。把持部2cに対する指部2dの数は、2本以上である。ロボットアーム2は、複数の指部2dを動かすことで、物品100、または、緩衝材110を把持する。把持部2cは、吸引によって物品100、または、緩衝材110を把持してもよい。
【0023】
第1ロボットアーム2Aは、たとえば、2つの第1ロボットアーム2Aによって物品100を把持して、物品100を持ち上げることができる。
【0024】
第2ロボットアーム2Bは、物品100を梱包する作業の前に、複数の緩衝材110を予め梱包位置11にセット(配置)する。図1では、大型緩衝材110aと、中型緩衝材110bと、小型緩衝材110cとがセットされる例を示している。なお、緩衝材110は、梱包位置11において、保持部4(図2参照)によって保持された状態でセットされるが、図1では理解の便宜のため、保持部4の図示を省略している。
【0025】
具体的には、第2ロボットアーム2Bは、緩衝材110を保管している保管部(図示せず)から緩衝材110を取り出す。第2ロボットアーム2Bは、取り出した緩衝材110を、予め設定された位置に配置することで、緩衝材110のセットが完了する。すなわち、本実施形態に係る梱包装置1にあっては、梱包の対象となる物品100の大きさにかかわらず、大きさ(形状)が互いに異なる複数の緩衝材110(ここでは大型緩衝材110a、中型緩衝材110bおよび小型緩衝材110c)を事前にセットしておく。これにより、大きさ(形状)が異なる物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【0026】
詳説すると、物品100は、その大きさを含む形状に応じた(適した)緩衝材110によって包まれる。たとえば、大型の物品100は、複数の緩衝材110のうち、大型の物品100を開口部110d(図2参照)から挿入して収容できる緩衝材110(ここでは大型緩衝材110a)によって包まれることが好ましい。また、中型の物品100は、複数の緩衝材110のうち、中型の物品100を開口部110dから挿入して収容できる緩衝材110(ここでは中型緩衝材110b)によって包まれることが好ましい。また、小型の物品100は、複数の緩衝材110のうち、小型の物品100を開口部110dから挿入して収容できる緩衝材110(ここでは小型緩衝材110c)によって包まれることが好ましい。
【0027】
ここで、梱包装置1において、たとえば緩衝材110が予めセットされていない構成の場合、第2ロボットアーム2Bは、物品100の大きさを検出した後、複数の緩衝材110から、検出した物品100の大きさに応じた(適した)緩衝材110を選択することとなる。そして、第2ロボットアーム2Bは、選択した緩衝材110を図示しない保管部から緩衝材110を取り出して梱包位置11にセットする。緩衝材110のセットが完了してから、物品100を緩衝材110で包む(梱包する)作業が開始される。このように、緩衝材110が予めセットされていない構成の場合、物品100の大きさが検出されてから、物品100を緩衝材110で実際に包む作業が開始されるまでに、緩衝材110を選択し、緩衝材110を取り出し、緩衝材110をセットする作業に時間を要するため、物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率が低下するおそれがある。
【0028】
そこで、本実施形態に係る梱包装置1にあっては、形状が互いに異なる複数の緩衝材110が予めセットされるようにした。具体的には、梱包装置1にあっては、大きさが互いに異なる複数の緩衝材110が予めセットされるようにした。これにより、本実施形態にあっては、梱包対象の物品100の大きさが検出されてから、物品100を緩衝材110で実際に包む作業が開始されるまでの間において、緩衝材110を取り出す作業や、緩衝材110をセットする作業などを不要にできる。そのため、物品100の大きさが検出されてから緩衝材110を包む作業が開始されるまでの時間を、不要となった作業の分だけ短縮することができ、結果として物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【0029】
ロボットアーム2の動作の説明を続ける。ロボットアーム2は、物品100を、緩衝材110によって包む。たとえば、第1ロボットアーム2Aは、把持した物品100を、梱包位置11にセットされている緩衝材110に挿入する。
【0030】
ロボットアーム2は、物品100を包んだ緩衝材110の一部を折り畳み、緩衝材110の開口部110dを閉じる。たとえば、第1ロボットアーム2Aは、開口部110d側の緩衝材110の端部を把持し、把持した緩衝材110の端部を折り畳み、緩衝材110の開口部110dを閉じる。
【0031】
ロボットアーム2は、緩衝材110によって包まれた物品100を搬送し、緩衝材110によって包まれた物品100を梱包箱120に収容する。
【0032】
第1ロボットアーム2Aと、第2ロボットアーム2Bとは、異なる種類のロボットアームであってもよく、同一種類のロボットアームであってもよい。
【0033】
検出部3は、ロボットアーム2に設けられる。検出部3は、ロボットアーム2の先端側に取り付けられる。検出部3は、たとえば、カメラである。カメラは、ロボットアーム2の先端付近、具体的には、把持部2cの周囲を撮影可能となるようにロボットアーム2に取り付けられる。カメラは、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子と、レンズとを備える。検出部3は、ソリッドステートLiDAR(light detection and ranging)、マルチカラーレーザ同軸変位計、又はその他様々なセンサの少なくとも1つを含んでもよい。検出部3は、MoPU(Motion Processing Unit)を含んでもよい。MoPUは、高解像度カメラによる動きを検知するユニットである。MoPUは、例えば1000フレーム/秒以上のフレームレートで撮影された物体の画像から、撮影された物体の動きを示す動き情報を、例えば1000フレーム/秒以上のフレームレートで出力する。更に、物体の存在位置を示す点の、所定の座標軸に沿った動きのベクトル情報を動き情報として出力する。すなわち、MoPUから出力される動き情報には、撮影された物体が何であるか(例えば、人なのか、障害物なのか)を識別するために必要な情報は含まれておらず、当該物体の中心点(又は重心点)などの座標軸(x軸、y軸、z軸)上の動き(移動方向と移動速度)を示す情報のみが含まれている。
【0034】
次に、保持部4について図2を参照して説明する。図2は、保持部4の構成例を示す模式図である。
【0035】
図2に示すように、保持部4は、緩衝材110を保持する。保持部4は、たとえば有底の容器であり、筒状に形成される。また、保持部4は、上部に開口部4aが形成されて開放されるとともに、内部に中空部4bが形成される。なお、保持部4の大きさ(詳しくは開口部4aや中空部4bの大きさ)は、保持する緩衝材110の大きさによって異なるように構成されるが、これに限定されるものではない。
【0036】
上記のように構成された保持部4に、緩衝材110が挿入されて保持されることで、緩衝材110がセットされる。たとえば、袋状の緩衝材110は、保持部4の開口部4aから挿入され、中空部4bに位置するように配置される。このとき、緩衝材110は、開口部110dが上方に向けて開口するように配置される。これにより、たとえば第1ロボットアーム2A(図1参照)は、把持した物品100を緩衝材110の上方から下降させることで、物品100を緩衝材110の開口部110dから容易に挿入して収容することができる。
【0037】
なお、上記では、緩衝材110は、開口部110dが上方に向けて開口するように配置されるようにしたが、これに限定されるものではなく、たとえば開口部110dが側方(横方向)や斜め上方などその他の方向に向けて開口するように配置されてもよい。
【0038】
また、緩衝材110は、上端部110eが保持部4の開口部4aから露出するように配置される。言い換えると、緩衝材110は、開口部110d付近の一部が、保持部4の開口部4aから露出するように配置される。これにより、たとえば第1ロボットアーム2A(図1参照)は、物品100が収容された緩衝材110の開口部110dを閉じる際、露出している開口部110d側の端部(上端部110e)を容易に把持でき、把持した緩衝材110の端部を折り畳み、緩衝材110の開口部110dを閉じることができる。また、たとえば第1ロボットアーム2A(図1参照)は、開口部110dを閉じた後、露出している緩衝材110の上端部110eを容易に把持して持ち上げることができ、持ち上げた緩衝材110(言い換えると物品100が包まれている緩衝材110)を梱包箱120(図6参照)まで搬送して収容することができる。
【0039】
また、緩衝材110は、開口部110dが開いた状態でセットされる。詳しくは、緩衝材110は、開口部110dが開いた状態で保持部4に保持されてセットされる。具体的には、図2に想像線で示すように、保持部4には、保持している緩衝材110の開口部110dを開いた開放状態とする開放部200が設けられる。開放部200としては、たとえば緩衝材110の開口部110dへ向けてエアを噴射するエアノズルを用いることができる。かかるエアが噴射されることで、保持部4に保持されている緩衝材110の開口部110dは開放状態とされ、その開放状態が維持される。これにより、第1ロボットアーム2A(図1参照)は、把持した物品100を、開放状態とされる緩衝材110の開口部110dから容易に挿入して収容することができる。
【0040】
なお、上記では、開放部200がエアノズルである例を示したが、これに限られない。すなわち、たとえば開放部200は、緩衝材110の開口部110dを、保持部4の開口部4aに引っ掛けて係止させることで開放状態とする構成や、開口部4aに着脱可能に接着させることで開放状態とする構成など、開放状態を維持できればその他の構成であってもよい。
【0041】
なお、保持部4は、1つの緩衝材110を保持する構成に限られず、2つ以上の緩衝材110を保持する構成であってもよい。たとえば、2つ以上の緩衝材110を保持する保持部4の場合、物品100を包んだ緩衝材110が持ち上げられて搬送された後、次回の梱包に備えて、新たな緩衝材110がセットされるように、2つ以上の緩衝材110を重ねて保持するように構成されてもよい。
【0042】
また、図2に示す保持部4の構成は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、たとえば作業台10(図1参照)に穴部が形成され、かかる穴部に緩衝材110が保持されることで、穴部が保持部4として機能するなど、保持部4は、図2に示す構成以外の構成であってもよい。
【0043】
次に、情報処理装置5について図3を参照して説明する。図3は、第1実施形態に係る情報処理装置5の制御系ブロック図である。図3に示すように、情報処理装置5は、情報取得部50と、制御部51と、情報蓄積部52とを備える。
【0044】
情報取得部50は、無線、または、有線によって検出部3などに接続される。情報取得部50は、検出部3によって検知された情報を取得する。たとえば、情報取得部50は、検出部3によって撮影された画像のデータを取得する。
【0045】
情報取得部50は、コントロールセンタなどから送信される、物品100などに関する情報を取得してもよい。物品100などに関する情報は、物品100の大きさに関する情報を含んでもよい。
【0046】
制御部51は、検出部3による検出結果に基づいて、各ロボットアーム2を制御する。たとえば、制御部51は、検出部3による検出結果と、AI(Artificial intelligence)とを用いて、物品100を緩衝材110によって包み、緩衝材110によって包まれた物品100を梱包箱120に搬送するように各ロボットアーム2を制御する。制御部51は、たとえば、検出部3によって撮影された画像のデータに、第1画像処理を行い、処理結果に基づいて各ロボットアーム2を制御する。第1画像処理は、各ロボットアーム2によって、物品100を把持して搬送するため、または、緩衝材110を把持してセットするための画像処理である。
【0047】
制御部51は、検出部3による検出結果に基づいて、物品100の大きさを計測する。たとえば、制御部51は、検出部3によって撮影された物品100の画像のデータに基づいて、物品100の大きさを計測する。制御部51は、たとえば、検出部3によって撮影された画像のデータに、第2画像処理を行い、処理結果に基づいて物品100の大きさを計測する。第2画像処理は、物品100の大きさを計測するための画像処理である。物品100の大きさは、物品100の長さに関する情報が含まれる。物品100の大きさは、物品100の形状に関する情報を含んでもよい。
【0048】
情報蓄積部52は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子などの記憶媒体によって実現される。情報蓄積部52は、制御部51によって実行される各種のプログラムを記憶する。情報蓄積部52は、情報取得部50によって取得された情報を記憶する。
【0049】
次に、第1実施形態に係る梱包処理について、図4を用いて説明する。図4は、第1実施形態に係る梱包処理を説明するフローチャートである。
【0050】
制御部51は、セット工程を行う(ステップS100)。たとえば、制御部51は、梱包の対象となる物品100が梱包位置11に搬送される前に、複数の緩衝材110を予め梱包位置11にセット(配置)する。具体的には、制御部51は、第2ロボットアーム2Bを制御して、図示しない保管部から緩衝材110を取り出す。制御部51は、第2ロボットアーム2Bを制御して、取り出した緩衝材110を、予め設定された位置に配置する、詳しくは取り出した緩衝材110に対応する保持部4に保持させる。これにより、梱包装置1の梱包位置11には、大きさが互いに異なる複数の緩衝材110(大型緩衝材110a、中型緩衝材110bおよび小型緩衝材110c)が、物品100が搬送される前に、セットされる。
【0051】
なお、上記では、物品100が搬送される前に緩衝材110がセットされる例を示したが、これに限定されるものではなく、たとえば物品100の梱包位置11への搬送中に、緩衝材110がセットされてもよい。
【0052】
このように、本実施形態に係るセット工程では、第2ロボットアーム2B(ロボットアームの一例)によって、大きさ(形状)が互いに異なる複数の緩衝材110が梱包位置11に予めセットされる。これにより、複数の緩衝材110を、第2ロボットアーム2Bを用いて梱包位置11に精度良く、かつ自動でセットすることが可能となる。
【0053】
また、セット工程では、開口部110dが開いた状態で緩衝材110がセットされる(図2参照)。詳しくは、セット工程では、緩衝材110は、開口部110dが開いた状態で保持部4に保持されてセットされる。これにより、後述する梱包工程において、第1ロボットアーム2A(図1参照)は、把持した物品100を、開いた状態の緩衝材110の開口部110dから容易に挿入して収容することができる。
【0054】
制御部51は、セット工程の後に、計測工程を行う(ステップS101)。制御部51は、たとえば、カートロボットによって梱包位置11へ搬送された物品100の大きさを計測する。制御部51は、たとえば、第1ロボットアーム2Aに設けられた検出部3によって撮影された画像のデータに基づいて、物品100の大きさを計測する。たとえば、制御部51は、第1ロボットアーム2Aを制御して、検出部3によって物品100を撮影する。そして、制御部51は、撮影された画像のデータに基づいて、物品100の大きさを計測する。
【0055】
制御部51は、計測工程の後に、選択工程を行う(ステップS102)。制御部51は、計測された物品100の大きさに応じた緩衝材110を、大きさが異なる複数の緩衝材110の中から選択する。詳しくは、制御部51は、複数の緩衝材110が予めセットされた梱包位置11に物品100が搬送され、物品100の大きさの計測が完了すると、複数の緩衝材110の中から、物品100の形状に応じた緩衝材110を選択する、詳しくは物品100の大きさに応じた緩衝材110を選択する。具体的には、制御部51は、物品100を、緩衝材110の開口部110dから挿入でき、物品100を収容できる緩衝材110を選択する。
【0056】
たとえば、計測された物品100が小型緩衝材110cによって包むことができる大きさである場合、制御部51は、物品100を包む緩衝材110として、小型緩衝材110cを選択する。
【0057】
制御部51は、選択工程の後に、梱包工程を行う(ステップS103)。制御部51は、複数のロボットアーム2を制御し、物品100を選択された緩衝材110に包む梱包工程を行う。制御部51は、物品100を緩衝材110によって包んだ後に、緩衝材110に包まれた物品100が、梱包箱120に搬送されるように、複数のロボットアーム2を制御する。
【0058】
具体的には、制御部51は、第1ロボットアーム2Aを制御して、梱包位置11に載置された物品100を把持し、持ち上げる。制御部51は、図5に示すように、持ち上げた物品100を、選択工程で選択した緩衝材110がセットされる位置まで搬送する。そして、制御部51は、緩衝材110の開口部110dから物品100が緩衝材110に挿入されるように、第1ロボットアーム2Aを制御する。図5は、物品100が緩衝材110に挿入される状態を示す図である。
【0059】
制御部51は、物品100が挿入された緩衝材110の開口部110d側の端を折り畳み、物品100が緩衝材110に包まれるように、第1ロボットアーム2Aを制御する。制御部51は、たとえば、第1ロボットアーム2Aによって、緩衝材110の開口部110d側の端(上端部110e)を把持し、緩衝材110の開口部110d側の端を折り畳む。
【0060】
制御部51は、折り畳んだ緩衝材110の開口部110d側の端を閉じる。たとえば、制御部51は、折り畳んだ緩衝材110に、第1ロボットアーム2Aによって、テープを貼り、緩衝材110の開口部110d側の端を閉じる。なお、緩衝材110の開口部110d側の端を閉じる方法は、これに限られない。緩衝材110の開口部110d側の端は、ピンや、紐によって閉じられてもよく、熱圧着によって閉じられてもよい。また、制御部51は、緩衝材110の開口部110d側の端を折り畳まずに、閉じてもよい。
【0061】
なお、梱包工程において、緩衝材110の開口部110dの位置は、たとえば、検出部3によって撮影された画像のデータに基づいて、検出される。
【0062】
制御部51は、緩衝材110によって包まれた物品100を、図6に示すように、梱包箱120に搬送するように、ロボットアーム2を制御する。図6は、緩衝材110によって包まれた物品100が梱包箱120に搬送される状態を示す図である。
【0063】
なお、物品100を包んだ緩衝材110が梱包箱120へ搬送されることで、保持部4に保持される緩衝材110が無くなった場合、かかる保持部4には、次回のセット工程において、新たな緩衝材110がセットされる。
【0064】
なお、物品100の大きさの計測は、ロボットアーム2に設けられた検出部3とは異なる装置によって行われてもよい。たとえば、物品100の大きさを計測する計測装置が、検出部3とは別に設けられてもよい。物品100の大きさの計測は、カートロボットによって行われてもよい。この場合、カートロボットによって行われた物品100の大きさの計測結果は、情報取得部50によって受信される。また、制御部51は、たとえば、コントロールセンタなどから送信される物品100の大きさに関する情報に基づいて、物品100を包む緩衝材110を選択してもよい。
【0065】
上述してきたように、第1実施形態に係る梱包方法は、選択工程と、梱包工程とを有する。選択工程は、形状が互いに異なる複数の緩衝材110が予めセットされた梱包位置11に物品100が搬送され、複数の緩衝材110の中から、物品100の形状に応じた緩衝材110を選択する。梱包工程は、ロボットアーム2によって、物品100を選択された緩衝材110に包む。
【0066】
また、第1実施形態に係る梱包装置1は、複数のロボットアーム2と、情報処理装置(制御装置の一例)5とを備える。複数のロボットアーム2は、物品100を緩衝材110によって包む。情報処理装置5は、ロボットアーム2を制御する。情報処理装置5は、形状が互いに異なる複数の緩衝材110が予めセットされた梱包位置11に物品100が搬送され、複数の緩衝材110の中から、物品100の形状に応じた緩衝材110を選択する。情報処理装置5は、物品100を、選択された緩衝材110によって包むように、ロボットアーム2を制御する。
【0067】
これにより、第1実施形態に係る梱包方法または梱包装置1にあっては、大きさを含む形状が異なる物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。すなわち、第1実施形態にあっては、梱包対象の物品100の大きさが検出されてから、物品100を緩衝材110で実際に包む作業が開始されるまでの間において、緩衝材110を取り出す作業や、緩衝材110をセットする作業などを不要にできる。そのため、物品100の大きさが検出されてから緩衝材110を包む作業が開始されるまでの時間を、不要となった作業の分だけ短縮することができ、結果として物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【0068】
緩衝材110は、袋状に形成される。梱包装置1は、物品100を袋状の緩衝材110に挿入する。これにより、梱包装置1は、物品100を緩衝材110によって包む作業の作業効率をさらに向上させることができる。
【0069】
梱包装置1は、物品100を包んだ緩衝材110の一部を折り畳み、袋状の緩衝材110の開口部110dを閉じる。
【0070】
これにより、梱包装置1は、緩衝材110から物品100が落下することを抑制することができる。
【0071】
なお、上記では、第2ロボットアーム2B(ロボットアーム)によって、複数の緩衝材110が梱包位置11に予めセットされる例を示したが、これに限られず、ロボットアーム以外の装置等によって緩衝材110が梱包位置11にセットされてもよい。
【0072】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る梱包装置1について、図7を参照し説明する。図7は、第2実施形態に係る物品100の梱包装置1の概略を示す図である。なお、以下においては、第1実施形態と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
図7に示すように、第2実施形態において、複数の緩衝材110は、開口部110dの位置および開口部110dの大きさが互いに異なるように形成される。なお、複数の緩衝材110は、その大きさ自体は同じまたは略同じとなるように形成される。
【0074】
このように形成された複数の緩衝材110が梱包位置11に予めセットされる。なお、緩衝材110は、保持部4(図2参照)によって保持された状態でセットされるが、図7では保持部4の図示を省略している。
【0075】
具体的には、複数の緩衝材110は、開口部110dの位置や大きさが異なる緩衝材110f,110g,110hを含む。たとえば、緩衝材110fは、セットされた状態において、開口部110dが横方向(側方)に位置するように形成される。緩衝材110gは、セットされた状態において、開口部110dが縦方向における上部に位置するように形成される。緩衝材110hは、セットされた状態において、開口部110dが縦方向における上部に位置するように形成される。
【0076】
また、縦方向の上部に開口部110dを有する緩衝材110gおよび緩衝材110hは、開口部110dの大きさが互いに異なるように形成される。詳しくは、緩衝材110hの開口部110dは、緩衝材110gの開口部110dよりも大きくなるように形成される。なお、図7では、横方向に開口部110dを有する緩衝材110fが一つである例を示したが、これに限られない。すなわち、図示は省略するが、複数の緩衝材110には、横方向に開口部110dを有し、かかる開口部110dの大きさが互いに異なる複数の緩衝材110を含んでもよい。
【0077】
なお、上記では、複数の緩衝材110における開口部110dの位置や大きさを具体的に説明したが、これらはあくまでも例示であって限定されるものではなく、開口部110dの位置や大きさは任意に設定可能である。また、上記では、複数の緩衝材110は、開口部110dの位置および開口部110dの大きさが異なるように形成されるが、これに限られず、開口部110dの位置および大きさの一方が異なるように形成されてもよい。すなわち、複数の緩衝材110は、開口部110dの位置および開口部110dの大きさの少なくともいずれかが互いに異なるように形成されていればよい。
【0078】
第2実施形態に係る梱包装置1にあっては、上記した複数の緩衝材110(ここでは、緩衝材110f,110g,110h)が予めセットされる。そして、梱包装置1は、複数の緩衝材110の中から、物品100の大きさを含む形状に応じた開口部110dを有する緩衝材110を選択する。たとえば、梱包装置1の制御部51(図3参照)は、物品100を、緩衝材110の開口部110dから挿入でき、物品100を収容できる緩衝材110を選択する。
【0079】
一例として、物品100が、緩衝材110の横方向から挿入した方がよい形状(大きさ)である場合、制御部51は、物品100を包む緩衝材110として、横方向に開口部110dを有する緩衝材110fを選択する。また、他の例として、緩衝材110の縦方向から挿入した方がよい形状(大きさ)である場合、制御部51は、物品100を包む緩衝材110として、縦方向の上部に開口部110dを有する緩衝材110g(または緩衝材110h)を選択する。
【0080】
続いて、制御部51は、複数のロボットアーム2を制御し、物品100を選択された緩衝材110に包む。これにより、第2実施形態に係る梱包装置1にあっては、第1実施形態と同様に、大きさを含む形状が異なる物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【0081】
すなわち、第2実施形態に係る梱包装置1にあっては、開口部110dの位置および開口部110dの大きさが互いに異なる複数の緩衝材110が予めセットされるようにした。これにより、第2実施形態にあっては、梱包対象の物品100の大きさが検出されてから、物品100を緩衝材110で実際に包む作業が開始されるまでの間において、緩衝材110を取り出す作業や、緩衝材110をセットする作業などを不要にできる。そのため、物品100の大きさが検出されてから緩衝材110を包む作業が開始されるまでの時間を、不要となった作業の分だけ短縮することができ、結果として物品100を緩衝材110で包む作業の作業効率を向上させることができる。
【0082】
なお、上記の第2実施形態では、複数の緩衝材110は、その大きさ自体が同じまたは略同じとなるように形成される例を示したが、これに限定されるものではなく、たとえば大きさが互いに異なるように形成されてもよい。言い換えると、第1実施形態と第2実施形態とは、適宜に組み合わせることができる。すなわち、たとえば、大きさが互いに異なるように形成され、かつ、開口部110dの位置および開口部110dの大きさの少なくともいずれかが互いに異なるように形成された、複数の緩衝材110が梱包位置11に予めセットされるように構成してもよい。
【0083】
図8は、情報処理装置5として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、および/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつか又は全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0084】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、およびグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、およびICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブおよびDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブおよびソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230およびキーボードのような入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0085】
CPU1212は、ROM1230およびRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0086】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/又はプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0087】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、および/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0088】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0089】
例えば、通信がコンピュータ1200および外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0090】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0091】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0092】
上記したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0093】
本実施形態におけるフローチャートおよびブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表してよい。特定の段階および「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、および他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0094】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0095】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでもよい。
【0096】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0097】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0098】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0099】
1 梱包装置
2 ロボットアーム
2A 第1ロボットアーム
2B 第2ロボットアーム
3 検出部
4 保持部
5 情報処理装置(制御装置)
50 情報取得部
51 制御部
52 情報蓄積部
100 物品
110 緩衝材
110d 開口部
120 梱包箱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8