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特開2024-134247入力項目推奨支援装置、入力項目推奨支援方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134247
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】入力項目推奨支援装置、入力項目推奨支援方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240926BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044449
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 美穂
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 本発明は、過去の入力履歴を用いて、推奨される入力項目の候補を提示できる入力項目推奨支援装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明の入力項目推奨支援装置10は、情報取得部11、推奨項目生成部12及び情報出力部13を含み、前記情報取得部11は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、前記推奨項目生成部12は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、前記情報出力部13は、前記推奨項目情報を出力する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得部、推奨項目生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成部は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力部は、前記推奨項目情報を出力する、
入力項目推奨支援装置。
【請求項2】
前記推奨項目生成部は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出する、
請求項1記載の入力項目推奨支援装置。
【請求項3】
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
請求項1又は2記載の入力項目推奨支援装置。
【請求項4】
さらに、推奨情報選択部を含み、
前記推奨情報選択部は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力部は、前記選択項目情報を出力する、
請求項1又は2記載の入力項目推奨支援装置。
【請求項5】
情報取得工程、推奨項目生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成工程は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力工程は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
入力項目推奨支援方法。
【請求項6】
前記推奨項目生成工程は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項5記載の入力項目推奨支援方法。
【請求項7】
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
請求項5又は6記載の入力項目推奨支援方法。
【請求項8】
さらに、推奨情報選択工程を含み、
前記推奨情報選択工程は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力工程は、前記選択項目情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
請求項5又は6記載の入力項目推奨支援方法。
【請求項9】
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力項目推奨支援装置、入力項目推奨支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なデータを記録装置で管理することがあるが、項目等を自由に入力すると、表記が統一されず、データの整理、比較及び集計等が困難となることがある。なお、入力された文字等について、その態様を変換する技術が公開されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-012646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置においては、入力された文字等について、任意の性格に応じた態様への変換が可能であり、文章の体裁等を整えることができる。しかし、データの整理等のために表現を統一するものでない。
【0005】
そこで、本発明は、過去の入力履歴を用いて、推奨される入力項目の候補を提示できる入力項目推奨支援装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の入力項目推奨支援装置は、
情報取得部、推奨項目生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成部は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力部は、前記推奨項目情報を出力する。
【0007】
本発明の入力項目推奨支援方法は、
情報取得工程、推奨項目生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成工程は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力工程は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される。
【0008】
本発明のプログラムは、
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の記録媒体は、
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、過去の入力項目から推奨される入力項目が提示され、統一された項目による情報の管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1の入力項目推奨支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の入力項目推奨支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の入力項目推奨支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態1の入力項目推奨支援方法における処理の一例を説明するための参考図である。
図5図5は、実施形態2の入力項目推奨支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態2の入力項目推奨支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0013】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の入力項目推奨支援装置10(以下「本装置」ともいう。)の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、情報取得部11、推奨項目生成部12及び情報出力部13を含む。また、本装置10は、図示していないが、例えば、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。
【0014】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等が挙げられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムのサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0015】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0016】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、情報取得部11、推奨項目生成部12及び情報出力部13として機能する。本装置10が、前記出力部を含む場合、中央処理装置101は、前記出力部として機能してもよい。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。
【0017】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、ユーザの端末、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等が挙げられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0018】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0019】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、後述する入力項目情報、関連履歴情報、及び推奨項目情報等を記憶できる。
【0020】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、前記入力項目情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0021】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等が挙げられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等が挙げられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0022】
つぎに、本実施形態の入力項目推奨支援方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の入力項目推奨支援方法は、例えば、図1又は図2の本装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の入力項目推奨支援方法は、図1又は図2の本装置10の使用には限定されない。
【0023】
まず、情報取得部11は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得する(S1、情報取得工程)。本装置10の対象となる前記項目は、例えば、フォルダ名、ファイル名、データベースの標題、集計項目の標目、集計データ等、ユーザが記録装置等に新たに入力する情報整理のための項目等である。なお、前記項目は、これらの例示に限定されず、例えば、文書作成の際の用語の統一等、表記方法の整理が必要なものであれば、どのように設定してもよい。また、前記項目は、項目名に限定されず、例えば、前記項目に対応する単位、入力形式等、前記項目に付随するもの含まれる。前記項目の取得方法は、例えば、ユーザによる専用の入力画面への入力によるが、これに限定されず、例えば、本装置10に接続された記録装置への入力情報から取得する方法、入力済みのデータベースからの取得、ユーザの携帯端末からの取得等、どのような態様のものであってもよい。
【0024】
つぎに、推奨項目生成部12は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成する(S2、推奨項目生成工程)。前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報である。前記関連項目情報は、例えば、過去にユーザが記録装置に入力したすべての項目でもよいが、これに限定されず、前記入力項目情報と同じ文字が含まれる項目、関連する単語が含まれる項目等、任意に設定してもよい。
【0025】
また、前記推奨項目生成部12は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出してもよい。前記各特徴の分析は、例えば、文章ベクトルを利用して分析する。前記文章ベクトルを利用した分析方法は、後述する。なお、前記分析の方法は、文章ベクトルの利用に限定されず、例えば、同じ文字の数等で類似性の分析を行ってもよく、どのような方法であってもよい。また、前記推奨項目生成部12は、例えば、まず、ユーザの過去の入力項目から類似性のある項目を前記関連履歴情報として抽出して、抽出された前記関連履歴情報について利用率の分析を行って、推奨する入力項目を決定してもよい。なお、前記推奨項目生成部12による前記推奨する入力項目の決定は、例えば、類似性の分析のみで行ってもよく、利用率の分析のみよって行ってもよく、前述のとおり、類似性による抽出を行ってから、利用率の分析を行ってもよく、利用率の分析による抽出を行った後に、類似性による分析を行ってもよく、抽出後の分析において、類似性又は利用率のいずれか一方の分析を行ってもよく、類似性及び利用率の関係性を判断対象としてもよく、前記推奨項目情報の生成のための分析方法はどのように設定してもよい。
【0026】
前記文章ベクトルは、自然言語の文章の特徴を数値化したものであり、例えば、比較対象として指定した複数の特徴を数値化して、指定された順に数値を並べて、ベクトルとして表示するものである。例えば、「睡眠時間」は、(0,9,0,9,0,1)と表示し、「寝た時間」は、(0,8,0,9,0,1)と表示し、「朝ご飯」は、(0,1,0,5,0,9)と表示する等である。文章ベクトルによる類似度の分析は、2つのベクトルのコサイン値によって分析する。例えば、前記「睡眠時間」と前記「寝た時間」との前記の各ベクトル値によって、コサイン値の計算をすると、約0.9982となる。また、例えば、前記「睡眠時間」と前記「朝ご飯」との前記の各ベクトル値によって、コサイン値の計算をすると、約0.8321となる。コサイン値が1に近いときは、ベクトルの方向性が近いことになり、コサイン値が低くなれば、ベクトルの方向性が異なってくる。そこで、文章ベクトルによる類似度の分析は、比較するベクトル同士のコサイン値を計算して、その類似性の判断をする。前述の例では、「睡眠時間」との類似性は、「寝た時間」の方が「朝ご飯」よりも高いことが示される。また、前記コサイン値は、例えば、前記関連履歴情報の抽出のための基準値等として利用することもできる。
【0027】
前記推奨する入力項目の決定のために利用される利用率は、例えば、最新の1年間における利用率としてもよい。なお、これに限定されず、前記利用率は、例えば、記録装置に含まれるすべての項目を対象としてものとしてもよく、最新の1か月のものとしてもよく、用途等に応じて任意に決定してよい。また、前記推奨する入力項目の決定は、例えば、前記文章ベクトルによるコサイン値に利用率を乗じた数値に基づき行ってもよい。なお、前記決定の基準は、これに限定されず、前記コサイン値及び利用率の基準値を定めて、双方の基準値を上回るもののみを推奨の対象としてもよく、前記コサイン値及び利用率の下限値を定めて、いずれかの下限値を下回るものを推奨の対象から外す等によってもよく、実情に応じた任意の設定をしてもよい。
【0028】
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含むものであってもよい。前記推奨項目情報は、例えば、推奨度について分析結果の数値を表示するものであってもよい。なお、前記推奨度は、数値の表示に限定されず、例えば、「高、中、下」のように抽象的な表示によるものでもよく、推奨度の度合が把握できるようなものであれば、どのような表示方法によるものであってもよい。また、前記推奨項目情報は、例えば、推奨度の高い順に表示するようにしてもよい。そこで、前記推奨度に関する情報は、表示順に関する情報を含むものであってもよい。
【0029】
つぎに、情報出力部13は、前記推奨項目情報を出力する(S3、情報出力工程)。前記出力の方法は、例えば、専用の入力画面への表示によるが、これに限定されず、例えば、記録装置への出力、外部データベースへの出力、ユーザの携帯端末への出力等、実情に合わせて任意に設定してよい。
【0030】
以下、本装置10を用いた入力項目推奨支援方法の具体的な処理の一例を示す。なお、以下の説明は、具体的な流れの一例であり、前述のとおり、本実施形態の本装置10及び入力項目推奨支援方法は、以下の説明に限定されず、本実施形態の入力項目推奨支援方法は、本装置10の使用に限定されない。
【0031】
まず、情報取得部11は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得する。図4の左側の囲み部分は、ユーザに表示される画面の一例であり、前記左側の囲みの上段部分は、ユーザによる入力の例である。この例では、情報取得部11は、ユーザが入力した「くすり」という項目に係る情報を取得する。つぎに、推奨項目生成部12は、過去のユーザの入力項目から、「くすり」に関連する項目を抽出する。図4の右側の囲み部分は、本装置10における推奨項目情報生成までの分析過程を示す参考図である。前記右側の囲みの(1)のとおり、まず、推奨項目生成部12は、「くすり」に関連する項目として、4つの項目を抽出し、それぞれの類似度を分析する。つぎに、推奨項目生成部12は、前記右側の囲みの(2)のとおり、抽出した前記4つの項目について利用率の分析を行い、前記各項目の類似度と併せて分析を行い、推奨する項目の抽出を行う。図4の(3)のとおり、
この例では、類似度又は利用率の低いものを対象から外し、推奨する項目として、2つの候補を決定している。そして、情報出力部13は、推奨項目情報として、前記2つの候補に関する情報を出力する。結果として、左側のユーザに表示される画面には、左側の囲みの中段のとおり、前記2つの候補に関する情報が表示される。なお、前記情報の表示には、前記左側の囲みの中段のとおり、項目に対する入力情報の入力形式に関する情報を含めてもよい。
【0032】
本実施形態の入力項目推奨支援装置は、過去の入力項目の中から推奨される入力項目が提示される。そのため、統一された項目による情報の管理が容易になる。
【0033】
[実施形態2]
実施形態2は、入力項目推奨支援装置の他の例である。
【0034】
本実施形態の入力項目推奨支援装置10B(以下、「本装置10B」ともいう。)について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態の本装置10Bの一例の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態の本装置10Bは、実施形態1の本装置10の構成(情報取得部11、推奨項目生成部12及び情報出力部13)に加えて、例えば、推奨情報選択部14を含む。本装置10Bにおいて、例えば、推奨情報選択部14を含むこと以外の構成は、ハードウェア構成を含めて、実施形態1の本装置10と同様であり、その説明を援用できる。
【0035】
つぎに、本実施形態の入力項目推奨支援方法の一例を、図6のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の入力項目推奨支援方法は、例えば、図5に示す本装置10Bを用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の入力項目推奨支援方法は、図5の本装置10Bの使用には限定されない。
【0036】
本実施形態の本装置10Bにおける推奨項目情報の出力までの各工程(S1からS3)は、実施形態1の本装置10と同様であるので、その説明を援用できる。
【0037】
つぎに、推奨情報選択部14は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成する(S4、推奨情報選択工程)。前記推奨項目情報は、前述のとおり、例えば、専用画面等に表示される。そこで、本装置10Bは、表示された前記推奨項目情報に係る入力項目の候補から、ユーザの判断によって入力する項目を選択するようにしてもよい。この場合、前記推奨情報選択部14は、例えば、ユーザによる専用画面等への選択に係る情報を取得し、前記選択に基づいて入力項目を決定する。
【0038】
つぎに、情報出力部13は、前記選択項目情報を出力する(S5、情報出力工程)。前記出力の方法は、実施形態1の場合(S3)と同様である。ただし、前記出力は、例えば、ユーザへの表示のための出力に限られず、記憶装置等への入力のための出力、履歴を管理する記憶装置への出力を含むものである。
【0039】
以下、本装置10Bを用いた入力項目推奨支援方法の具体的な処理の一例を示す。なお、以下の説明は、具体的な流れの一例であり、前述のとおり、本実施形態の本装置10B及び入力項目推奨支援方法は、以下の説明に限定されず、本実施形態の入力項目推奨支援方法は、本装置10Bの使用に限定されない。
【0040】
まず、推奨項目情報の表示までの流れは、図4による実施形態1の前述の説明のとおりである。そこで、ユーザは、図4の左側の中段に示された推奨項目情報の表示によって、入力項目の2つの候補を確認する。そして、ユーザは、2つの候補の中から1つを選択し、入力項目を決定する。推奨情報選択部14は、前述のとおりユーザが選択した情報を取得し、選択した入力項目に関する選択項目情報を生成し、情報出力部13は、ユーザが選択した入力項目に関する情報を出力する。その結果として、図4の左側の囲みの下段のとおり、ユーザが選択した入力項目の情報が表示される。なお、この出力は、ユーザに対する表示のみではなく、例えば、記憶装置への入力及び履歴情報蓄積のための入力のために出力してもよいことは、前述のとおりである。
【0041】
本実施形態の入力項目推奨支援装置は、過去の入力項目の中から推奨項目をして提示された項目から、ユーザが選択することによって、入力項目を適切な項目に統一して、整理することができる。
【0042】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、前述の入力項目推奨支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、例えば、情報取得手順、推奨項目生成手順及び情報出力手順を実行させるためのプログラムである。
【0043】
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力する。
【0044】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、例えば、情報取得手順、推奨項目生成手順及び情報出力手順として機能させるプログラムということもできる。
【0045】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の入力項目推奨支援装置及び入力項目推奨支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリ(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリ、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0046】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0047】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
情報取得部、推奨項目生成部、及び、情報出力部を含み、
前記情報取得部は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成部は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力部は、前記推奨項目情報を出力する、
入力項目推奨支援装置。
(付記2)
前記推奨項目生成部は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出する、
付記1記載の入力項目推奨支援装置。
(付記3)
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
付記1又は2記載の入力項目推奨支援装置。
(付記4)
さらに、推奨情報選択部を含み、
前記推奨情報選択部は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力部は、前記選択項目情報を出力する、
付記1から3のいずれか一項に記載の入力項目推奨支援装置。
(付記5)
情報取得工程、推奨項目生成工程、及び、情報出力工程を含み、
前記情報取得工程は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成工程は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力工程は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
入力項目推奨支援方法。
(付記6)
前記推奨項目生成工程は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
付記5記載の入力項目推奨支援方法。
(付記7)
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
付記5又は6記載の入力項目推奨支援方法。
(付記8)
さらに、推奨情報選択工程を含み、
前記推奨情報選択工程は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力工程は、前記選択項目情報を出力し、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
付記5から7のいずれか一項に記載の入力項目推奨支援方法。
(付記9)
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記10)
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるための付記9記載のプログラム。
(付記11)
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
付記9又は10記載のプログラム。
(付記12)
さらに、推奨情報選択手順を含み、
前記推奨情報選択手順は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記選択項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるための付記9から11のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記13)
情報取得手順、推奨項目生成手順、及び、情報出力手順を含み、
前記情報取得手順は、ユーザが入力した項目の入力項目情報を取得し、
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び関連履歴情報の特徴の類似性及び前記関連履歴情報の利用率の少なくとも一方の分析を行い、推奨する入力項目に関する推奨項目情報を生成し、
前記関連履歴情報は、ユーザが過去に入力した入力項目に関する情報であり、
前記情報出力手順は、前記推奨項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記14)
前記推奨項目生成手順は、前記入力項目情報及び前記過去の入力項目の情報の各特徴を分析し、さらに、前記各特徴の類似性を分析して、関連履歴情報を抽出し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な付記13記載の記録媒体。
(付記15)
前記推奨項目情報は、推奨する入力項目の推奨度に関する情報を含む、
付記13又は14記載の記録媒体。
(付記16)
さらに、推奨情報選択手順を含み、
前記推奨情報選択手順は、前記推奨項目情報に対するユーザの選択に係る情報を取得し、選択項目情報を生成し、
前記情報出力手順は、前記選択項目情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な付記13から15のいずれか一項に記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明によれば、本発明によれば、過去の入力項目から推奨される入力項目が提示され、統一された項目による情報の管理が容易になる。これにより、記録装置等による情報管理等に有用である。
【符号の説明】
【0049】
10 入力項目推奨支援装置
11 情報取得部
12 推奨項目生成部
13 情報出力部
14 推奨情報選択部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
図4
図5
図6