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特開2024-134264作業支援システム、作業支援装置、作業支援プログラム、及び、作業支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134264
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】作業支援システム、作業支援装置、作業支援プログラム、及び、作業支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240926BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALN20240926BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06F3/0488
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044474
(22)【出願日】2023-03-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】512095679
【氏名又は名称】株式会社YSLソリューション
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】木幡 和哉
(72)【発明者】
【氏名】清川 光大
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA08
5E555BA41
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB08
5E555CA02
5E555CA14
5E555CA15
5E555CB02
5E555CB07
5E555CB11
5E555CC15
5E555CC19
5E555FA00
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】新規の作業支援システムの提供
【解決手段】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援システムであって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備える、作業支援システム
【選択図】図6

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援システムであって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備える、作業支援システム。
【請求項2】
さらに、特定の凡例情報付属性情報に対応する書き込み情報のみを表示可能とする選択情報抜粋表示手段とを備える、請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項3】
前記凡例情報付与手段が、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を有する、請求項1又は2に記載の作業支援システム。
【請求項4】
前記属性情報は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報の何れかを少なくとも含み、
前記凡例情報付与手段は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報のうち1以上の属性情報と、凡例情報とを紐づける手段である、請求項1又は2に記載の作業支援システム。
【請求項5】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援装置であって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備える、作業支援装置。
【請求項6】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援プログラムであって、
コンピュータを、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
として機能させる、
作業支援プログラム。
【請求項7】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援方法であって、
システムが、
凡例情報付与手段により、凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とするステップと、
凡例情報付属性情報表示手段により、凡例情報付属性情報を画面上に表示するステップと、
描画ツール反映手段により、使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させるステップと、
を備える、作業支援方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は作業支援システム、作業支援装置、作業支援プログラム、及び、作業支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建設・建築工事の現場等では、作業員は設計図等の図面に基づいて作業を行う。
これまで、本発明者らより、建物情報を電子化して管理するシステムが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
ここで、建設・建築工事の現場では、施工状況の作業、設備のトラブルを予防するために、担当者は建物内を巡回して検査や確認の作業をする。
【0004】
上記の作業に際し、作業担当者のデータの入力を支援するシステムが求められている。
具体的に例えば、従来、建物構造図の伏図にアイコンを配置する技術が知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-227960号公報
【特許文献2】特開2019-053695号公報
【特許文献3】特許7177964号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の先行技術のあるところ、本発明は、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する、新規のシステムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は、
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援システムである。
【0008】
そして、本発明の作業支援システムは、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記形態とすることで、凡例(検査項目など)に基づき、統一された属性情報を有する書き込みを図面データ上にできる。
特に、上記形態とすることで、凡例(検査項目など)について、記入する作業担当者ごとの表記ゆれを生じさせることなく、凡例(検査項目など)に基づき統一された属性情報を有する書き込みをすることができる。
すなわち、本発明によれば、作業担当者の書き込み作業を支援することができる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態では、図面データ上に付された書き込みについて、特定の凡例情報付属性情報に対応する書き込み情報のみを表示可能とする選択情報抜粋表示手段を備える。
上記形態とすることで、共有すべき凡例情報(検査項目など)のみを図面データ上に表示することができる。
特に、上記形態とすることで、建設現場などにおいて、作業担当者がチェックすべき凡例(検査項目など)に対応する書き込みのみを図面データ上に表示することができる。
そして、作業担当者がチェックすべき凡例(検査項目など)に対応する書き込みのみを図面データ上に表示できることで、本発明によれば、作業担当者の検査/確認作業を支援することができる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態では、前記凡例情報付与手段が、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を有する。
上記形態とすることで、特定の凡例(検査項目など)と特定の属性情報とを紐づけることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態では、前記属性情報は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報の何れかを少なくとも含み、
前記凡例情報付与手段は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報のうち1以上の属性情報と、凡例情報とを紐づける手段である。
上記形態とすることで、建設現場などにおいて特に好ましく用いることができる作業支援システムを提供することができる。
【0013】
また、本発明は、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援装置であって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備える、作業支援装置でもある。
【0014】
また、本発明は、
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援プログラムであって、
コンピュータを、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
として機能させる、
作業支援プログラムでもある。
【0015】
また、本発明は、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援方法であって、
システムが、
凡例情報付与手段により、凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とするステップと、
凡例情報付属性情報表示手段により、凡例情報付属性情報を画面上に表示するステップと、
描画ツール反映手段により、使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させるステップと、
を備える、作業支援方法でもある。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する、新規のシステムの提供をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る作業支援システムの構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る使用者端末の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る作業支援システムの機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態における作業支援処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における凡例情報付与処理及び凡例情報付属性情報表示処理を示す参考図である。
図6】本発明の一実施形態における凡例情報付与処理及び凡例情報付属性情報表示処理にかかる出力画面の画面表示例である。
図7】本発明の一実施形態における描画ツール反映処理を示す参考図である。
図8】本発明の一実施形態における選択情報抜粋表示を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援するシステムである。
【0019】
ここで、「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」とは、筆跡データを表示装置に表示された図面データ上へ生成することをいう。
より具体的には、「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」とは、表示装置が備えるタッチパネル及び/又は別途接続されたタッチ入力受付装置(電子メモパッド等)に対し、タッチ入力用入力具(タッチペンや、指)の接触位置座標、及び、予め選択されたペンの属性情報(後述)に応じた筆跡データを表示装置に表示された図面データ上へ生成することをいう。また、「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」は、マウスポインタなどの入力具のクリックやドラッグの位置座標、及び、予め選択されたペンの属性情報(後述)に応じた筆跡データを表示装置に表示された図面データ上へ生成することも含む。
【0020】
本明細書において、書き込み情報は、後述する凡例情報付属性情報と「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」が紐づいた情報をいう。
【0021】
本発明は、好ましくは、建設・建築工事の現場における作業を支援するシステムである。ここで、建設・建築工事の現場としては、例えば、建築、電気設備工事、空調設備工事、衛生設備工事、足場組立・解体工事、シーリング工事、山留め工事、金属板葺屋根工事、乗入れ構台工事、瓦葺屋根工事、杭工事(場所打ち杭)、アスファルトシングル、葺屋根工事、杭工事(既製杭)、塗装工事、土工事の現場を挙げることができる。
【0022】
本発明において、図面データは建築図面であることが好ましい。
また、本発明において図面データは、平面図、意匠図、立面図、BIMデータ、透過図、及び詳細図の何れの形態であってもよい。
【0023】
そして、本発明は、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
まずは、凡例に関する凡例情報について、詳細を説明する。
本発明において、凡例情報とは、例えば、建築現場における作業に際し、当事者間で共通して用いる言葉に関する情報である。
【0025】
具体的に例えば、凡例情報は、現場において必要な情報であることが好ましい。
凡例情報としては、例えば、作業場所名称、作業項目名、進捗、作業項目合否判定、測定対象を示す情報、注意事項から選ばれる1又は2以上を含む形態を挙げることができる。
【0026】
ここで、凡例情報は、階層構造でもよい。具体的に例えば、凡例情報が階層構造である場合、例えば、凡例の分類に関する情報(凡例分類情報;図5(a)左側)と、凡例分類情報に紐づいた詳細な凡例情報(凡例詳細情報;図5(a)右側)とを含む、階層構造とすることもできる。
【0027】
ここで、凡例情報の内容は、予め設定し、後述の属性情報/凡例情報記憶部22に、保持させる形態とできる。そして、凡例情報は、予め用意した内容をプルダウン方式で選択する形態とすることもできる。
【0028】
また、凡例情報に記入箇所情報が紐づけられ、現場において必要な記載内容(例えば、建築現場で急遽必要となった凡例)を記入可能に構成されていてもよい。
ここで、記入箇所情報は、任意の数値、文字列を自由記入可能に構成されていてもよく、また、予め用意した記載内容を挿入する方式であっても良い。
【0029】
次に、入力に関する属性情報(以下、単に属性情報とも表示する)について、詳細を説明する。
【0030】
本発明において、属性情報は、「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」にあたり、一の凡例に基づく書き込みと他の書き込みとを区別するための属性に関する情報である。
【0031】
そして、属性情報としては、「表示装置に表示された図面データ上への書き込み」にあたり、筆跡の属性に関するペン属性情報、スタンプの属性に関するスタンプ属性情報、文字入力の属性に関するテキスト属性情報、測定ポイントの属性に関する測定ポイント属性情報などの入力に関する情報を挙げることができる。
【0032】
本発明において、ペン属性情報は、表示装置に表示された図面データ上への書き込みにより、図面データ上に生成される筆跡の属性に関する情報である。
ここで、ペン属性情報固有の属性情報としては、ペンのインク色、ペンの太さ、ペン先の形状、ペンの模様(鎖線、一点鎖線等)といった属性を例示することができる。
【0033】
また、本発明において、スタンプ属性情報は、表示装置に表示された図面データ上への書き込みにより、図面データ上に生成されるスタンプの属性に関する情報である。
ここで、スタンプ属性情報としては、スタンプの色、スタンプの形状(円型、吹き出し素材、三角形型、四角形型、円型、具象形状)、スタンプの大きさ、スタンプの模様(鎖線、一点鎖線等)といった属性を例示することができる。
【0034】
本発明において、テキスト属性情報は、表示装置に表示された図面データ上への書き込みにより、図面データ上に生成される文字入力の属性に関する情報である。
ここで、テキスト属性情報としては、インク色、テキストサイズ、フォント、テキストの模様(鎖線、一点鎖線等)といった属性を例示することができる。
【0035】
また、本発明において、測定ポイント属性情報は、表示装置に表示された図面データ上への書き込みにより、図面データ上に生成される測定ポイントの属性に関する情報である。
ここで、測定ポイントとは、建築現場での検査/確認の対象となるポイントを示すものである。
【0036】
本発明において、測定ポイント属性情報の全体形状にかかる情報(以降、オブジェクト情報ともいう)に特に制限はなく、例えば、円型、吹き出し素材、三角形型、四角形型、円型、具象形状の何れの形態であってもよい。なお、以降の説明において、オブジェクト情報に基づく表示画像をオブジェクトという。
【0037】
また、本発明において、測定ポイント属性情報は、測定項目情報を含む。
ここで、測定項目情報は、測定項目に関する情報である。
測定項目情報としては、例えば、作業場所名称、作業項目名、進捗、作業項目合否判定、測定対象を示す情報から選ばれる1又は2以上を含む形態を挙げることができる。
【0038】
ここで、オブジェクト情報及び/又は測定項目情報の内容は、予め設定し、保持する形態とできる。
また、オブジェクト情報及び/又は測定項目情報の内容は、後述する種別情報ごとに、異なるオブジェクト情報及び/又は測定項目情報を設定することができる。
【0039】
そして、測定ポイント属性情報には、測定項目情報に対応した記入箇所情報が紐づけられている。記入箇所情報は、測定項目情報(例えば、検査項目に関する情報)の求める記載内容(例えば、検査結果値、評価に関する情報)を記入及び/又は表示可能に構成された箇所である。
ここで、記入箇所情報は、任意の数値、文字列を自由記入可能に構成されていてもよく、また、予め用意した回答を選択するプルダウン方式であっても良い。
【0040】
測定項目情報及び記入箇所情報は、測定ポイント属性情報をクリック及び/又はタッチにより、ポップアップページまたはウィンドウとして表示する形態とすることができる。また、測定項目情報及び記入箇所情報は、非表示または折り畳み可能な領域として提供する形態とすることもできる。
上記形態とすることで、使用者は該当箇所の測定ポイント属性情報をクリック及び/又はタッチして作業リスト表示し、作業項目をタップするだけで作業結果を入力する事が可能となる。
【0041】
本発明の好ましい実施の形態では、測定項目情報の内容を、オブジェクトに表示可能としてもよい。
【0042】
また、測定ポイント属性情報は、ピン番号情報を有していてもよい。
本明細書において、ピン番号情報は、番号を示す情報である。
本実施例において、ピン番号情報は、アラビア数字である。
ただし、本発明において、ピン番号情報が測定ポイント属性情報の個数を表すことのできるものであれば、ピン番号情報の形態特に制限はなく、例えば、漢数字、英語表記の形態であってもよい。
また、ピン番号情報は、順序を示す規則性を有した文字群であってもよい。
順序を示す規則性を有した文字群としては、例えば、五十音順、いろは言葉、アルファベット順などを挙げることができる。
【0043】
また、測定ポイント属性情報は、種別情報を有していてもよい。
本明細書において、種別情報は、測定ポイント属性情報の種類の区別を可能とする情報である。
本発明において、種別情報は、アルファベット、文字(例えば、会議室-1等)、記号、数字(1-1-1 等)、色、形状の何れの形態であってもよい。
ただし、本発明において、種別情報の形態に特に制限はない。
また、本発明において、種別情報に該当する情報がない場合、「種別情報無し」という情報を、他の種別情報と区別して認識する形態とすることもできる。
また、本発明において、測定項目情報を種別情報として認識する形態とすることもできる。
【0044】
また、測定ポイント属性情報には、画像挿入箇所も紐づけられている形態であることが好ましい。
測定ポイント属性情報に画像挿入箇所が紐づけられていることで、より効率のよい作業を可能とする、作業支援システムとなる。
なお、画像挿入箇所は、測定ポイント属性情報をクリック及び/又はタッチにより、ポップアップページまたはウィンドウとして表示する形態とすることができる。また、画像挿入箇所は、非表示または折り畳み可能な領域として提供する形態とすることもできる。
上記形態とすることで、作業担当者は該当箇所のピンをタップして、写真の撮影や予め取得した画像情報を図面上に紐づける事が可能となる。
【0045】
ここで、測定ポイント属性情報と、前述のペン属性情報と、スタンプ属性情報と、テキスト属性情報とは、対応した属性を有することが好ましい。
具体的に例えば、測定ポイント属性情報と、ペン属性情報と、スタンプ属性情報と、テキスト属性情報とは、色及び/又は模様について、対応した属性を有することが好ましい。
【0046】
ここで、属性情報の内容は、予め設定し、後述の属性情報/凡例情報記憶部22に、保持させる形態とできる。そして、属性情報は、予め用意した内容をプルダウン方式で選択する形態とすることもできる。
【0047】
以下、本発明の作業支援システムの実施例について説明するが、本発明の技術的範囲は実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0048】
図1の構成図のように、本実施形態に係る作業支援システムは、作業担当者(今後、使用者とも表記する)が使用する使用者端末1と、作業支援装置2とがネットワークNを介して接続可能に構成されている。
【0049】
使用者端末1は、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、各種の出力手段等を備えた、一般的なパーソナルコンピュータや、タブレット端末、スマートフォン端末など、任意のコンピュータ装置によって構成される。そして、使用者端末1は、本実施形態に係る作業支援システムの利用が可能なアプリ、あるいはウェブブラウザソフトウェアを介して表示された本実施形態に係るwebページを利用可能とする
【0050】
以下、図2を参照しつつ、使用者端末1についてより詳細を説明する。
【0051】
図2に示すように、使用者端末1は、入力部11と、指示受付部12と、図面データ受付部13と、表示手段14と、表示部15を備える。
【0052】
入力部11は、タッチパネル、キーボードなど、任意の入力装置によって構成され、作業担当者による入力を受け付ける装置である。ここで、本発明において、入力装置は、タッチパネルであることが好ましい。
【0053】
指示受付部12は、作業担当者による表示する描画ツールの指定などを受け付ける手段である。
【0054】
図面データ受付部13は、本発明の作業支援システムに用いる、図面データを受け付ける手段である。本発明において、図面データは建築図面であることが好ましい。また、本発明において図面データは、前述の通り、平面図、意匠図、立面図、BIMデータ、透過図、及び詳細図の何れの形態であってもよい。
【0055】
表示手段14は、データの表示処理を行う手段である。
本実施形態では、表示手段14は、図面データの表示処理、表示装置に表示された図面データ上への書き込みの表示処理、凡例情報付属性情報の表示処理などを行う。
【0056】
表示部15は、タッチパネル、ディスプレイ等の、任意の表示装置によって構成され、表示手段14が表示処理した情報を表示する。
【0057】
なお、本実施形態では、使用者端末1が、入力部11と、指示受付部12と、図面データ受付部13と、表示手段14と、表示部15と、を備える構成としている。ここで、本発明においては、上記のそれぞれを個々の端末、作業支援サーバによって実現する、さらに、各手段と各記憶部とを異なる端末、作業支援サーバによって実現するなど、使用者端末1の機能構成を、任意の構成の端末によって実現してもよい。
【0058】
以下、図3を参照しつつ、作業支援装置2についてより詳細を説明する。
【0059】
作業支援装置2は、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、各種の出力手段等を備えた、コンピュータ装置によって構成される。
そして、作業支援装置2は、本実施形態に係る作業支援システムの利用のための専用アプリケーション(クライアントアプリケーション)、あるいはウェブブラウザソフトウェアからの要求に基づき、作業支援処理に必要な情報の提供等を行う。
【0060】
図3に示すように、作業支援装置2は、作業支援処理のために、凡例情報付与手段21と、属性情報/凡例情報記憶部22と、凡例情報付属性情報表示手段23と、描画ツール反映手段24と、選択情報抜粋表示手段25を有する。
【0061】
以下、作業支援装置2が備える構成について、より詳細を説明する。
まずは、本発明における、作業支援処理にかかる構成について説明する。
【0062】
凡例情報付与手段21は、使用者端末1からの指示に従い、凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする手段である。
【0063】
ここで、本発明において、凡例情報付与手段21は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報のうち1以上、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくは全ての属性情報を、凡例情報と紐づける形態であることが好ましい。
上記形態とすることで、より、建築現場における、書き込み作業を効率よくすることができる。
【0064】
また、凡例情報付与手段21は、
ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報のうち1以上、好ましくは2以上、さらに好ましくは全ての属性情報と、
測定ポイント属性情報と、
凡例情報と、
を紐づける形態であることが好ましい。
上記形態とすることで、より、建築現場における、書き込み作業を効率よくすることができる。
【0065】
なお、使用者端末1からの指示は、使用者端末1の入力部11及び指示受付部12を介してすることができる。
【0066】
凡例情報付与手段21は、すでに紐づけ設定済の属性情報を異なる凡例情報と紐づけた場合に、アラート表示部がかかる紐づけ処理を中断し、アラート処理することが好ましい。
すなわち、凡例情報付与手段21は、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を備える形態であることが好ましい。
【0067】
ここで、アラート表示部は、凡例情報の種別が同一である凡例情報付属性情報に対して、かかる凡例情報付属性情報を可視化する形態であることが好ましい。
【0068】
また、アラート表示部は、属性情報の種別が同一である凡例情報付属性情報に対して、かかる凡例情報付属性情報を可視化する形態であることが好ましい。
【0069】
また、アラート表示部は、凡例情報及び属性情報の種別が同一である凡例情報付属性情報に対して、かかる凡例情報付属性情報を可視化する形態であることが好ましい。
【0070】
アラート表示部は、色変え、印付けの何れかの方法により、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化することが好ましい。
【0071】
ここで、色変えとは、重複判定のあった凡例情報付属性情報の色相に差をつけることにより、アラート処理することをいう。
印付けとは、重複判定のあった凡例情報付属性情報に印を付すことにより、アラート処理することをいう。
上記構成とすることにより、図面データを参照しながら、簡便に凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけの重複有無を把握することができる。
【0072】
属性情報/凡例情報記憶部22は、属性情報及び/又は凡例情報を記憶する。
ここで、属性情報及び/又は凡例情報は、前述で説明したものである。
【0073】
凡例情報付属性情報表示手段23は、凡例情報付属性情報に基づいて、凡例情報と属性情報の対応関係を、表示する手段である。
ここで、本発明の好ましい実施の形態では、凡例情報付属性情報表示手段23は、凡例情報と属性情報の対応関係をリスト表示する手段である。
【0074】
本発明の好ましい実施の形態では、凡例情報付属性情報表示手段23は、図面データ上に付された、特定の測定ポイント属性情報を有するオブジェクトの個数を、対応する凡例情報付属性情報と紐づけて表示可能とする手段である(図6(b) 参照)。
【0075】
描画ツール反映手段24は、使用者により選択された凡例情報付属性情報を、描画ツール(符号4 参照)に反映させる手段である。
ここで、凡例情報付属性情報の選択は、凡例情報付属性情報表示手段23により表示された情報を、使用者が選択する方法をとることができる(図7 参照)。
【0076】
本実施例において、描画ツール反映手段24は、予め用意された描画ツールにおける設定を、選択した凡例情報付属性情報におけるペン属性情報、スタンプ属性情報、テキスト属性情報、測定ポイント属性情報とする手段である。
【0077】
ここで、描画ツール反映手段24は、凡例情報付属性情報に基づき、描画ツールを生成/定義する手段であってもよい。
【0078】
また、描画ツール反映手段24は、選択した凡例情報付属性情報におけるペン属性情報、スタンプ属性情報、テキスト属性情報、測定ポイント属性情報のうち、凡例情報付属性情報に含まれていない描画機能を使用不可とする手段であってもよい。
【0079】
選択情報抜粋表示手段25は、特定の凡例情報を有するオブジェクトのみを表示可能とする手段である。
具体的に例えば、図8に示すように、選択情報抜粋表示手段25は特定の凡例にかかる凡例情報を有するオブジェクトのみを表示可能とする。
【0080】
なお、本実施形態では、作業支援装置2が、凡例情報付与手段21と、属性情報/凡例情報記憶部22と、凡例情報付属性情報表示手段23と、描画ツール反映手段24と、選択情報抜粋表示手段25と、を備える構成としている。
ここで本発明においては、上記のそれぞれを個々の作業支援装置によって実現する、さらに、各手段と各記憶部とを異なる作業支援装置によって実現するなど、作業支援装置2の機能構成を、任意の構成の作業支援装置群によって実現してもよい。
【0081】
また、本発明の好ましい実施の形態では、作業支援装置2は、さらに、編集手段を備えることが好ましい。
ここで、編集手段は、前述の凡例情報付属性情報表示手段23の表示した情報から、不要となった凡例情報付属性情報を削除可能とし、また、凡例情報付属性情報の順序を入れ替え可能とする手段である。
【0082】
次いで、本実施形態における作業支援システムにおける各種の処理の流れについて、図4に示すフローチャート及び、図5図8を参照して説明する。
なお、各手段による処理の詳細は、前述の内容を援用することができる。
【0083】
図4は、書き込み作業支援処理を示すフローチャートである。
本発明における書き込み作業支援処理は、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する処理である。
【0084】
まず、ステップS11では、凡例情報付与手段21が、凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする、凡例情報付与処理を行う。
【0085】
次に、ステップS12では、凡例情報付属性情報表示手段23が、凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示処理を行う。
【0086】
次に、ステップS13で、描画ツール反映手段24が、使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を描画ツールに反映させる、描画ツール反映処理をする。
【0087】
上記形態とすることで、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援することができる。
ついで、表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する処理について説明する。
【0088】
ステップS14では、選択情報抜粋表示手段25が、特定の凡例情報付属性情報に対応する書き込み情報のみを表示可能とする選択情報抜粋表示処理を行う。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、建築現場の検査及び/又は確認の作業を支援する作業支援システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 使用者端末
11 入力部
12 指示受付部
13 図面データ受付部
14 表示手段
15 表示部
2 作業支援装置
21 凡例情報付与手段
22 属性情報/凡例情報記憶部
23 凡例情報付属性情報表示手段
24 描画ツール反映手段
25 選択情報抜粋表示手段
3 凡例情報付属性情報の表示画像
31 凡例情報の表示画像
32 属性情報の表示画像
321 ペン属性情報の表示画像
322 測定ポイント属性情報の表示画像
323 テキスト属性情報の表示画像
324 スタンプ属性情報の表示画像
4 描画ツールの表示画像
5 図面データ
51 書き込みの表示画像
N ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援システムであって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備え
前記凡例情報付与手段が、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を有する、作業支援システム。
【請求項2】
さらに、特定の凡例情報付属性情報に対応する書き込み情報のみを表示可能とする選択情報抜粋表示手段とを備える、請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項3】
前記属性情報は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報の何れかを少なくとも含み、
前記凡例情報付与手段は、ペン属性情報、テキスト属性情報、スタンプ属性情報、測定ポイント属性情報のうち1以上の属性情報と、凡例情報とを紐づける手段である、請求項1又は2に記載の作業支援システム。
【請求項4】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援装置であって、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
を備え
前記凡例情報付与手段が、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を有する、作業支援装置。
【請求項5】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援プログラムであって、
コンピュータを、
凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とする凡例情報付与手段と、
凡例情報付属性情報を画面上に表示する凡例情報付属性情報表示手段と、
使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させる描画ツール反映手段と、
として機能させ、
前記凡例情報付与手段が、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するアラート表示部を有する
作業支援プログラム。
【請求項6】
表示装置に表示された図面データ上への書き込み作業を支援する作業支援方法であって、
システムが、
凡例情報付与手段により、凡例に関する凡例情報と入力に関する属性情報とを紐づけ凡例情報付属性情報とするステップと、
凡例情報付属性情報表示手段により、凡例情報付属性情報を画面上に表示するステップと、描画ツール反映手段により、使用者により選択された前記凡例情報付属性情報を、描画ツールに反映させるステップと、
前記凡例情報付与手段が有するアラート表示部により、重複判定のあった凡例情報付属性情報を可視化するステップと
を備える、作業支援方法。