(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134275
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06N 20/00 20190101AFI20240926BHJP
G06N 3/045 20230101ALI20240926BHJP
【FI】
G06N20/00
G06N3/045
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044494
(22)【出願日】2023-03-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】522228207
【氏名又は名称】株式会社VAIABLE
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】貞光 九月
(57)【要約】
【課題】入力された文章に関連するコンテンツを適切に生成する。
【解決手段】情報処理装置は、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する関連コンテンツ処理部と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、
前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する関連コンテンツ処理部と、
を含む情報処理装置。
【請求項2】
スコア付与部を更に含み、
前記変換部は、前記生成モデルに対し複数の要約の変換結果を与え、
前記関連コンテンツ処理部は、複数の要約の変換結果の各々から、複数の関連コンテンツを生成し、
前記スコア付与部は、複数の関連コンテンツそれぞれに対し、元の入力文章に対する距離を元にしたスコアを付与し、ランキングする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記要約モデルは、文章と、要約文章と、前記文章に関連するコンテンツとを学習データとして予め学習されたものであり、
前記文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、
前記要約文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、及び
前記要約モデルにより要約された結果を前記生成モデルに入力することで生成されるコンテンツと学習データ中のコンテンツとの距離
の少なくとも1つを用いて、前記要約モデルが学習される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記変換部は、前記要約モデルを用いて、新たに文章が提供された場合の文章、又はユーザによる、文章に対するアクションが発生した場合の文章及び前記アクションを要約し、
前記関連コンテンツ処理部は、前記要約された文章から、前記新たに提供された文章、又はユーザによる前記アクションにおいて対象となる文章に関連するコンテンツを生成する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する寄与度計算部を更に含む請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
文章と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、
前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する関連コンテンツ処理部と、
を含む情報処理装置。
【請求項7】
前記バイアス文は、前記文章とバイアス文とを前記文章生成モデルに入力したときに、前記文章に対して予め用意された要約文章が出力されるように、又は前記文章とバイアス文とを前記文章生成モデルに入力したときに出力される文章を、コンテンツを生成する生成モデルに入力したときに、前記文章に対して予め用意されたコンテンツが出力されるように、予め学習されたものである請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する寄与度計算部を更に含む請求項6記載の情報処理装置。
【請求項9】
新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する寄与度計算部と、
前記寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出するリワード算出部と、
を含む情報処理装置。
【請求項10】
クリエイタ毎に、前記クリエイタが作成したコンテンツに対して算出されたリワードの総和が一定値以上になると引き出し可能とするリワード管理部を更に含む請求項9記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記寄与度計算部は、新たなコンテンツが生成された場合、前記新たなコンテンツとの類似度及びコンテンツの登録時期に基づいて、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する請求項9記載の情報処理装置。
【請求項12】
変換部が、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、
関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する
情報処理方法。
【請求項13】
変換部が、文章と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、
関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する
情報処理方法。
【請求項14】
寄与度計算部が、新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算し、
リワード算出部が、前記寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出する
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1~請求項11の何れか1項記載の情報処理装置の各部として機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザ(例えば、消費者や投資家)の過去アクションに合致するコンテンツを推薦する技術や、明示的な文章(例えば、机の上の猫)によってコンテンツを生成する技術(非特許文献1,2)が知られている。
【0003】
また、説明可能なAIモデルとして、どの特徴量が重要かを明らかとする方法が多く提案されている(例えば、非特許文献3,4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Neural Discrete Representation Learning, Aaron van den Oord et al., arXiv (2017)
【非特許文献2】Zero-Shot Text-to-Image Generation, Aditya Ramesh et al., arXiv (2021)
【非特許文献3】A Unified Approach to Interpreting Model Predictions, Scott Lundberg et al., arXiv (2017)
【非特許文献4】All Models are Wrong, but Many are Useful: Learning a Variable's Importance by Studying an Entire Class of Prediction Models Simultaneously, Aaron Fisher et al., arXiv (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、プレゼンタ(例えば、企業、団体など)の提示する企画に対し、賛同したユーザ(例えば、消費者、投資家など)は、ユーザアクション(例えば、資本や労働力の提供)をとる見返りに、プレゼンタからコンテンツ(リワード)を得るのが一般的である。しかし、それらコンテンツは固定的であり、かつプレゼンタによる恣意性が強く、またコンテンツは企画に対する関連性を保証できない。
【0006】
また、抽象的な企画に対し、コンテンツを選択又は生成するためには、企画のテキスト情報に加え、ステークホルダ(プレゼンタ、クリエイタ、ユーザ)や過去アクションを考慮して選択又は生成する必要がある。またそれほど特別な選択又は生成ができたとしても、その事実をコンテンツ側に付与できない限り、コンテンツの価値の定義が困難である。
【0007】
また、新たなコンテンツが登録された場合、類似コンテンツに対して適切なリワードを付与できない。
【0008】
本発明は、入力された文章に関連するコンテンツを適切に生成することができる情報処理装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様は、情報処理装置であって、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する関連コンテンツ処理部と、を含む。なお、要約とは、入力文章を短くするというのみならず、コンテンツ生成を容易とするための補足・変換等の処理を含む。
【0010】
本開示の第2態様は、情報処理装置であって、文章と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する関連コンテンツ処理部と、を含む。
【0011】
本開示の第3態様は、情報処理装置であって、新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する寄与度計算部と、前記寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出するリワード算出部と、を含む。
【0012】
本開示の第4態様は、情報処理方法であって、変換部が、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する。
【0013】
本開示の第5態様は、情報処理方法であって、変換部が、文章と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを生成する。
【0014】
本開示の第6態様は、情報処理方法であって、寄与度計算部が、新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算し、リワード算出部が、前記寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出する。
【0015】
本開示の第7態様は、情報処理プログラムであって、第1態様~第3態様の何れか1つの情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
開示の技術によれば、入力された文章に関連するコンテンツを適切に生成することができる。
【0017】
また、開示の技術によれば、登録された新たなコンテンツの類似コンテンツに対してリワードを適切に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1実施形態~第6実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態~第6実施形態の管理サーバとして機能するコンピュータの一例の概略ブロック図である。
【
図3】第1実施形態及び第2実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】新規のクリエイタが作成した新規のコンテンツが登録された場合のグラフの例を示す図である。
【
図5】新規の企画が登録された場合のグラフの例を示す図である。
【
図6】新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合が選択される例を示す図である。
【
図7】第1実施形態に係る管理サーバの新規企画登録時処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図8】第1実施形態に係る管理サーバのアクション受付時処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図9】企画に対するユーザアクションを受け付けた場合のグラフの例を示している。
【
図10】第2実施形態に係る管理サーバの新規企画登録時処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図11】第2実施形態に係る管理サーバのアクション受付時処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図12】第3実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図13】第3実施形態に係る管理サーバの新規企画登録時処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図14】第5実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図15】第5実施形態に係る管理サーバのバイアス文学習処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【
図16】第6実施形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0020】
<本発明の実施形態の概要>
プレゼンタ(例えば、企業や団体)の提示する企画に対し、賛同したユーザ(例えば、消費者や投資家)は、ユーザアクション(資本や労働力の提供)をとる見返りに、プレゼンタからコンテンツ(リワード)を得るのが一般的である。しかし、それらコンテンツは固定的であり、かつプレゼンタによる恣意性が強く、またコンテンツは企画に対する関連性を保証できない。
【0021】
ここで、コンテンツは、デジタルコンテンツであってもよいし、リアルコンテンツであってもよい。デジタルコンテンツの例としては、画像、音楽、動画、テキスト、3Dオブジェクト、仮想通貨、ポイントなどがある。また、リアルコンテンツの例としては、商品、株式等がある。
【0022】
そこで、本発明の実施形態では、新たに登録された企画に関連するコンテンツを自動生成した上で、企画とコンテンツをパッケージ化(NFT等を利用)し、その関連性を担保する。
【0023】
具体的には、新たに登録された企画のテキスト情報を要約し、コンテンツを生成する生成モデルに入力して、コンテンツを生成する。また、NFT(非代替性トークン)等を使用して、その企画に対するコンテンツであることを保証する情報をコンテンツ自体において保証する。
【0024】
なお、コンテンツは、企画自体のモノとは限らず、企画を表現する代替物である場合もあるため、企画とコンテンツとの紐づけ(コントラクト)が重要となる。例えば、企画が「海を表すアートを作る」だとすれば、コンテンツはそのアート自体になりえるが、企画が「海をきれいにするための養殖業」だとすれば、コンテンツは代替物でしかない。旧来コンテンツはユーザ投資に対し、株式や固定的リワードを代替コンテンツとして提供することが主だったのに対し、本発明の実施形態では、新たな企画に対し、動的に関連するコンテンツを生成する。また、企画の入力は自動でもよい。例えば、オンライン上のプレス記事を読み取って企画として入力してもよい。
【0025】
また、本発明の実施形態では、ユーザアクションについての各ステークホルダの寄与度を数値化する。具体的には、クリエイタは、生成されたコンテンツにより、寄与度が定義される。また、プレゼンタは、ユーザアクションの結果によって寄与度が定義される。また、ユーザは、当該ユーザのアクションの総量によって寄与度が定義される。また、流通したモノ(企画、コンテンツ、ユーザアクション)に応じて、寄与度が更新されつづける。
【0026】
[第1の実施形態]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理システム100は、クラウドファンディングサービスを提供するサービス管理会社側に設置される管理サーバ10と、企画を提供するプレゼンタが操作するプレゼンタ側端末20と、コンテンツを提供するクリエイタが操作するクリエイタ側端末22、ユーザが操作するユーザ端末24と、を備えている。なお、
図1では、簡単のため、プレゼンタ側端末20、クリエイタ側端末22、及びユーザ端末24が1台ずつ設けられている場合を例に示しているが、プレゼンタ側端末20、クリエイタ側端末22、及びユーザ端末24の各々が2台以上設けられていてもよい。管理サーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0027】
管理サーバ10、プレゼンタ側端末20、クリエイタ側端末22、及びユーザ端末24は、インターネットなどのネットワーク26を介して接続されている。
【0028】
プレゼンタ側端末20、クリエイタ側端末22、及びユーザ端末24は、スマートフォン端末、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)端末、あるいはノート型・ブック型コンピュータ端末等からなる。
【0029】
図2は、本実施形態の管理サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0030】
図2に示すように、管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有するコンピュータである。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0031】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、各種処理を行うためのプログラムが格納されている。このプログラムは、情報処理プログラムの一例である。
【0032】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard
【0033】
Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0034】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0035】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0036】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0037】
次に、管理サーバ10の機能構成について説明する。
図3は、管理サーバ10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0038】
管理サーバ10は、機能的には、
図3に示すように、プレゼンタ登録部30、企画登録部32、クリエイタ登録部34、コンテンツ登録部36、ユーザ登録部38、ベクトル変換部39、グラフ作成部40、グラフ追加部42、変換部43と、関連コンテンツ処理部44、パッケージ化部46、アクション受付部48、エッジ追加部50、寄与度計算部52、モデル学習部53を備えている。
【0039】
また、管理サーバ10は、更に、プレゼンタ情報データベース(DB)54、企画情報データベース(DB)56、クリエイタ情報データベース(DB)58、コンテンツ情報データベース(DB)60、ユーザ情報データベース(DB)62、グラフデータベース(DB)64、パッケージデータベース(DB)66、寄与度情報データベース(DB)68、及びモデル記憶部70を備えている。
【0040】
プレゼンタ登録部30は、プレゼンタ毎のプレゼンタ側端末20に、プレゼンタ情報登録画面を表示させて、プレゼンタ情報登録画面に対して入力された、当該プレゼンタのIDを含む、プレゼンタ情報を受け付け、プレゼンタ毎に、プレゼンタ情報を、プレゼンタ情報データベース54に登録する。プレゼンタ情報は、例えば、プレゼンタのIDを含むバックグラウンド情報を表すテキスト情報である。
【0041】
企画登録部32は、プレゼンタ毎のプレゼンタ側端末20に、企画情報登録画面を表示させて、企画情報登録画面に対して入力された、プレゼンタが提供する企画に関する情報及びプレゼンタIDを含む企画情報を受け付け、企画毎に、企画情報を、企画情報データベース56に登録する。企画情報は、例えば、プレゼンタのIDを含む企画のバックグラウンド情報を表すテキスト情報、又は、企画タイプを表すカテゴリ情報である。
【0042】
クリエイタ登録部34は、クリエイタ毎のクリエイタ側端末22に、クリエイタ情報登録画面を表示させて、クリエイタ情報登録画面に対して入力された、当該クリエイタのIDを含むクリエイタ情報を受け付け、クリエイタ毎に、クリエイタ情報を、クリエイタ情報データベース58に登録する。クリエイタ情報は、例えば、クリエイタのIDを含むバックグラウンド情報を表すテキスト情報である。
【0043】
コンテンツ登録部36は、クリエイタ毎のクリエイタ側端末22に、コンテンツ情報登録画面を表示させて、コンテンツ情報登録画面に対して入力された、クリエイタが提供するコンテンツに関する情報を含むコンテンツ情報及びクリエイタIDを受け付け、コンテンツ毎に、コンテンツ情報及びクリエイタIDを、コンテンツ情報データベース60に登録する。コンテンツ情報は、例えば、画像、動画、又は音声からデジタルコンテンツであるメディア情報、又は、コンテンツタイプを表すカテゴリ情報である。
【0044】
ユーザ登録部38は、ユーザ毎のユーザ端末24に、ユーザ情報登録画面を表示させて、ユーザ情報登録画面に対して入力された、当該ユーザのIDを含むユーザ情報を受け付け、ユーザ毎に、ユーザ情報を、ユーザ情報データベース62に登録する。ユーザ情報は、例えば、ユーザのIDを含むバックグラウンド情報や、ユーザの企画に対する希望を表すテキスト情報、ユーザに関する過去のユーザアクション履歴を表す数値情報、又はユーザアクションタイプ(投資なのか労務提供か)を表すカテゴリ情報である。
【0045】
ベクトル変換部39は、プレゼンタ毎に、変換モデルを用いて、プレゼンタ情報をプレゼンタベクトルに変換する。
【0046】
ベクトル変換部39は、企画毎に、変換モデルを用いて、企画情報を企画ベクトルに変換する。
【0047】
ベクトル変換部39は、クリエイタ毎に、変換モデルを用いて、クリエイタ情報をクリエイタベクトルに変換する。
【0048】
ベクトル変換部39は、コンテンツ毎に、変換モデルを用いて、コンテンツ情報をコンテンツベクトルに変換する。
【0049】
ベクトル変換部39は、ユーザ毎に、変換モデルを用いて、ユーザ情報をユーザベクトルに変換する。
【0050】
ここで、変換モデルは、統一的なモデル又はタイプ毎の個別モデルである。統一的なモデルの場合には、異なるタイプにおいても直接的に類似度を計測可能となる。タイプ毎の個別モデルの場合には、異なるタイプ間においては類似度計測不能である。
【0051】
変換モデルは、後述するモデル学習部53により事前に学習される。ここで用いるモデルは特に限定しない。例えば、統一的なモデルとして、マルチモーダルembeddingが可能なモデルとして、VQ-VAE(非特許文献1)やDALL-E(非特許文献2)、CLIP(非特許文献5)、個別モデルとしてテキストに対するBERT(非特許文献6)や画像に対するvisual BERT(非特許文献7)や音楽に対するmusic transformer(非特許文献8)がある。
【0052】
[非特許文献5]:Learning Transferable Visual Models From Natural Language Supervision, Alec Radford et al. (2021) https://cdn.openai.com/papers/Learning_Transferable_Visual_Models_From_Natural_Language_Supervision.pdf
【0053】
[非特許文献6]:BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language Understanding, Devlin, J. et al. (2018)
【0054】
[非特許文献7]:VisualBERT: A Simple and Performant Baseline for Vision and Language, Liunian Harold Li et al. (2019)
【0055】
[非特許文献8]:Music Transformer: Generating Music with Long-Term Structure, Cheng-Zhi Anna Huang et al. (2018)
【0056】
グラフ作成部40は、企画を表す企画ベクトル、コンテンツを表すコンテンツベクトル、ユーザを表すユーザベクトル、企画を提供するプレゼンタを表すプレゼンタベクトル、及びコンテンツを提供するクリエイタを表すクリエイタベクトルの各々に応じたノードと、ノード間を結ぶエッジとを含むグラフを作成する。
【0057】
具体的には、新しいステークホルダ(プレゼンタ、クリエイタ、ユーザ)が登録された場合には、プレゼンタベクトルに応じたプレゼンタノード、クリエイタベクトルに応じたクリエイタノード、又はユーザベクトルに応じたユーザノードを追加する。
【0058】
また、ノード間の類似度を計算し、エッジの重みとする。類似度算出方法はCosine類似度等、種類を問わない。例えば、各プレゼンタ間の類似度を、プレゼンタベクトルを元に算出し、プレゼンタノード間のエッジの重みとする。各クリエイタ間の類似度を、クリエイタベクトルを元に算出し、クリエイタノード間のエッジの重みとする。各ユーザ間の類似度を、ユーザベクトルを元に算出し、ユーザノード間のエッジの重みとする。
【0059】
例えば、
図4に示すようなグラフが生成される。
図4では、過去データから、「企画とコンテンツ間」と「コンテンツとクリエイタ間」にはエッジが存在する(実線を参照)。
図4の例では、プレゼンタによる選択に応じて、企画AとコンテンツA1との間、企画AとコンテンツA2との間にエッジが存在し、重みw=1が付与されている。また、企画BとコンテンツB1との間、企画BとコンテンツB3との間にエッジが存在し、後述する関連コンテンツ処理部44により算出された類似度に応じた重みw=0.8、w=0.2が付与されている。
【0060】
企画間、コンテンツ間、クリエイタ間にもエッジが存在し、類似度が重みとして付与される。変換モデルが、統一的なモデルである場合には、企画とクリエイタ間にもエッジが存在し、企画とクリエイタ間の類似度が重みとして付与される。
図4の例では、企画A、B間、コンテンツA1、A2、B1、B3間、クリエイタ1、2、3間にエッジが存在する(細線の破線を参照)。また、企画Aとクリエイタ1との間、企画Bとクリエイタ3との間にエッジが存在する。なお、
図4では、分かりやすさのため、プレゼンタ、ユーザ、一部のエッジを省略している。
【0061】
また、クリエイタが作成した新たなコンテンツが登録された場合には、コンテンツベクトルに応じたコンテンツノードを追加し、クリエイタノードとコンテンツノードとの間を結ぶエッジを追加する。また、コンテンツ間類似度を、コンテンツベクトルを元に算出し、コンテンツノード間のエッジの重みとする。
【0062】
例えば、
図4に示すようなグラフが生成される。
図4では、クリエイタNEW1が作成したコンテンツNEW1が登録された例を示している。この例では、クリエイタNEW1とコンテンツNEW1との間にエッジが存在する(一点鎖線を参照)。また、コンテンツNEW1と既存のコンテンツA1、A2、B1、B3との間にエッジが存在し、新規クリエイタNEW1と既存のクリエイタ1、2、3との間にエッジが存在する(二点鎖線を参照)。また、変換モデルが、統一的なモデルであり、企画BとクリエイタNEW1との間にもエッジが存在し、企画BとクリエイタNEW1間の類似度が重みとして付与され、また、企画A、BとコンテンツNEW1との間にもエッジが存在し、企画A、BとコンテンツNEW1間の類似度が重みとして付与される。
【0063】
グラフ追加部42は、新たに企画が登録された場合、新たに登録された企画を表す企画ベクトルに応じたノードと、他のノードとの間を結ぶエッジとをグラフに対して追加する。
【0064】
具体的には、プレゼンタが新たに提供した企画の企画ノードを追加すると共に、当該プレゼンタのプレゼンタノードと企画ノードとの間を結ぶエッジを追加する。また、新たに提供した企画の企画ノードと既存企画の企画ノードとの間を結ぶエッジを追加すると共に、企画間類似度を、企画ベクトルを元に算出し、エッジの重みとする。
【0065】
変換部43は、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約する。
【0066】
関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報の要約結果に基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。具体的には、関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0067】
生成モデルとしては、DALLEやGPT等、一般的な生成手法が適用可能である。
【0068】
また、関連コンテンツ処理部44は、グラフに基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを選択するようにしてもよい。具体的には、関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画に類似する過去の企画を表す企画ベクトル、及びコンテンツベクトルの間の距離、又は新たに登録された企画を表す企画ベクトル、及びコンテンツベクトルの間の距離に基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合を選択する。
【0069】
例えば、以下の2方式のベクトルの片方もしくは両方(各ノードの2方式の類似度に関する重み付き和等)を用い、新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合を選択する。
【0070】
第1方式では、グラフベースで算出する。具体的には、新規企画ノードを1つのラベルと見なし、そのラベル情報がグラフ構造中で強く伝搬されるノードを、新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合とする。より具体的には、ラベル伝搬やgraph neural network等、グラフ構造におけるノードのラベル推定手法が全て適用可能である。
【0071】
第2方式では、統一モデルベースで算出する。具体的には、統一モデルを用いる場合、新規企画のベクトルから、直接的に各コンテンツ間との類似度を計算し、類似度の高いノードを、新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合とする。
【0072】
例えば、
図5に示すようなグラフが生成される。
図5の例では、新規企画が登録され、新規企画と既存の企画A、Bとの間にエッジが存在し、類似度が重みとして付与される(点線を参照)。変換モデルが、統一的なモデルである場合には、新規企画とクリエイタ間にもエッジが存在し、新規企画とクリエイタ間の類似度が重みとして付与される(太線の一点鎖線を参照)。また、新規企画とコンテンツ間にもエッジが存在し、新規企画とコンテンツ間の類似度が重みとして付与される(太線の一点鎖線を参照)。
【0073】
また、
図5の例において、新規企画に対し、第1方式では、企画Bに近く、コンテンツB1,B3,NEW1が近いと推定される。また、第2方式では、新規企画に対し、コンテンツNEW1,クリエイタNEW1に近いと推定される。第1方式と第2方式を統合し、新規企画に対し、コンテンツNEW1が最も近く、次に、コンテンツB1、B3が近いと推定される(
図6の網掛け部分を参照)。
【0074】
なお、ユーザに対し、企画と関連するコンテンツとして生成された理由を示すため、クリエイタノード、コンテンツノード、企画ノードとのどの類似を重視した結果なのかを表現してもよい。
【0075】
また、企画ノードと、企画と関連するコンテンツとして生成されたコンテンツノードとを結ぶエッジを追加する。
【0076】
このとき、関連コンテンツ処理部44にて計算された類似度を、当該エッジの重みとする。
【0077】
また、プレゼンタ側端末20から、新たな企画に関連するコンテンツの選択を受け付けるようにしてもよい。この場合には、企画ノードと、企画と関連するコンテンツとして選択されたコンテンツノードとを結ぶエッジを追加し、重みを1としてもよい。
【0078】
また、関連コンテンツ処理部44にて計算された新たに登録された企画と各コンテンツとの類似度を、クリエイタ単位で合算することにより、新たに登録された企画と関連するクリエイタ候補集合を選択してもよい。
【0079】
パッケージ化部46は、関連コンテンツ処理部44により生成されたコンテンツの各々について、新たに登録された企画と、当該コンテンツとをパッケージ化する。なお、パッケージ化について、コンテンツに組み合わせ情報が付帯し、所有が移った後でも確認可能な形であれば実現方式は問わない。NFTでもプラットフォーム上でのデータベース管理でもよい。
【0080】
NFTならば、クリエイタが作成(NFTならmint)し、プレゼンタにtransferし、ユーザにtransferすることをトークンに記録する。もしくはクリエイタとプレゼンタを代行する者が作成し、transferしたことをトークンに記録してもよい。パッケージに対し、1以上のシリアル番号を付与してもよい。また、パッケージ中のコンテンツに対し、解像度・サンプリングレートを変更することができる。
【0081】
パッケージはユーザに譲渡可能な形とするが、組み合わせたまま譲渡しても、個別に譲渡してもよい。なお、個別に譲渡する場合、クリエイタやプレゼンタに対してはトークン(ファントークン)となる。
【0082】
アクション受付部48は、ユーザ端末24から、パッケージに対するユーザアクションを受け付け、当該ユーザにtransferすることをパッケージに記録する。
【0083】
エッジ追加部50は、ユーザによる、企画とコンテンツのパッケージに対するアクションが発生した場合に、ユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、企画を表す企画ベクトルに応じた企画ノードとの間を結ぶエッジ、及びユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、コンテンツを表すコンテンツベクトルに応じたコンテンツノードとの間を結ぶエッジをグラフに対して追加する。
【0084】
例えば、上記
図6の例において、ユーザが、新規企画とコンテンツNEW1のパッケージに対してユーザアクションを発生させた場合には、当該ユーザと、新規企画との間を結ぶエッジ、及び当該ユーザとコンテンツNEW1との間を結ぶエッジを、グラフに対して追加する。
【0085】
寄与度計算部52は、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。具体的には、寄与度計算部52は、予め求められた比率に応じて、ユーザアクションについての、パッケージの企画を提供したプレゼンタ、及びパッケージのコンテンツを提供したクリエイタの各々の寄与度を計算する。
【0086】
例えば、ユーザのパッケージに対するアクション(例えば、購入)を各ノード(プレゼンタ・クリエイタ)へ配分する(例えば、売上分配)。また、ユーザはクリエイタとプレゼンタに対し、事前に定義された比率、もしくはユーザ任意の比率にてアクションを波及させることが可能である。
【0087】
例えば、ユーザアクションを、パッケージへの10000円の投資とした場合、事前に定義された比率(50:50)にて、クリエイタ5000円、プレゼンタ5000円の配分としてもよいし、ユーザ任意の比率(60:40)にて、クリエイタ6000円、プレゼンタ4000円としてもよい。
【0088】
このように、ユーザアクション対象となったコンテンツ及び企画は、その比率に応じてアクションを受け取る。ステークホルダレベルでは、コンテンツ作成者であるクリエイタ、企画提案者であるプレゼンタが同様にアクションを受け取ることとなる。また、ユーザアクションの際に、プレゼンタとクリエイタに対し能動的に比率を決めることも可能である。
【0089】
また、寄与度計算部52は、現状のグラフ全体における各ステークホルダ寄与度を計算する。具体的には、ユーザは、ユーザアクションの総量によって、寄与度が定義される。他ノードは、ユーザアクションを起点とし、ステークホルダ寄与度を計算する。コンテンツや企画は、「1ユーザアクションに対する寄与度計算」の和として表される。クリエイタは、保持するコンテンツの寄与度の和として表される。プレゼンタは、保持する企画の寄与度の和として表される。
【0090】
モデル学習部53は、事前に、プレゼンタ情報、企画情報、クリエイタ情報、コンテンツ情報、ユーザ情報に基づいて、ベクトル変換器を学習し、モデル記憶部70に格納しておく。このとき、ベクトル変換器が、統一的なモデルである場合、データ種をまたがってベクトル変換器を学習する。また、ベクトル変換器が、個別モデルである場合、データ種毎にベクトル変換器を学習する。
【0091】
また、モデル学習部53は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章の要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、要約モデルを学習する。
【0092】
このとき、元の文章と要約モデルにより要約された結果との距離、要約文章と要約モデルにより要約された結果との距離、及び要約モデルにより要約された結果を生成モデルに入力することで生成されるコンテンツと学習データ中のコンテンツとの距離の少なくとも1つを用いて、要約モデルが学習される。なお、モデル学習部53は、予め用意された元の文章に対して要約モデルを用いて要約した要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、生成モデルを学習してもよい。
【0093】
次に、本発明の実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0094】
まず、管理サーバ10のモデル学習部53は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章の要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、要約モデルを学習する。
【0095】
また、管理サーバ10のプレゼンタ登録部30は、プレゼンタ毎のプレゼンタ側端末20に、プレゼンタ情報登録画面を表示させて、プレゼンタ情報登録画面に対して入力された、当該プレゼンタのIDを含む、プレゼンタ情報を受け付け、プレゼンタ毎に、プレゼンタ情報を、プレゼンタ情報データベース54に登録する。
【0096】
また、管理サーバ10の企画登録部32は、プレゼンタ毎のプレゼンタ側端末20に、企画情報登録画面を表示させて、企画情報登録画面に対して入力された、プレゼンタが提供する企画に関する情報及びプレゼンタIDを含む企画情報を受け付け、企画毎に、企画情報を、企画情報データベース56に登録する。
【0097】
また、管理サーバ10のクリエイタ登録部34は、クリエイタ毎のクリエイタ側端末22に、クリエイタ情報登録画面を表示させて、クリエイタ情報登録画面に対して入力された、当該クリエイタのIDを含むクリエイタ情報を受け付け、クリエイタ毎に、クリエイタ情報を、クリエイタ情報データベース58に登録する。
【0098】
また、管理サーバ10のコンテンツ登録部36は、クリエイタ毎のクリエイタ側端末22に、コンテンツ情報登録画面を表示させて、コンテンツ情報登録画面に対して入力された、クリエイタが提供するコンテンツに関するコンテンツ情報及びクリエイタIDを受け付け、コンテンツ毎に、コンテンツ情報及びクリエイタIDを、コンテンツ情報データベース60に登録する。
【0099】
また、管理サーバ10のユーザ登録部38は、ユーザ毎のユーザ端末24に、ユーザ情報登録画面を表示させて、ユーザ情報登録画面に対して入力された、当該ユーザのIDを含むユーザ情報を受け付け、ユーザ毎に、ユーザ情報を、ユーザ情報データベース62に登録する。
【0100】
そして、管理サーバ10のモデル学習部53は、プレゼンタ情報、企画情報、クリエイタ情報、コンテンツ情報、ユーザ情報に基づいて、ベクトル変換器を学習する。
【0101】
ベクトル変換部39は、プレゼンタ毎に、変換モデルを用いて、プレゼンタ情報をプレゼンタベクトルに変換する。
【0102】
ベクトル変換部39は、企画毎に、変換モデルを用いて、企画情報を企画ベクトルに変換する。
【0103】
ベクトル変換部39は、クリエイタ毎に、変換モデルを用いて、クリエイタ情報をクリエイタベクトルに変換する。
【0104】
ベクトル変換部39は、コンテンツ毎に、変換モデルを用いて、コンテンツ情報をコンテンツベクトルに変換する。
【0105】
ベクトル変換部39は、ユーザ毎に、変換モデルを用いて、ユーザ情報をユーザベクトルに変換する。
【0106】
グラフ作成部40は、企画を表す企画ベクトル、コンテンツを表すコンテンツベクトル、ユーザを表すユーザベクトル、企画を提供するプレゼンタを表すプレゼンタベクトル、及びコンテンツを提供するクリエイタを表すクリエイタベクトルの各々に応じたノードと、ノード間を結ぶエッジとを含むグラフを作成する。
【0107】
そして、管理サーバ10の企画登録部32は、プレゼンタ側端末20に、企画情報登録画面を表示させて、企画情報登録画面に対して入力された、新たな企画情報を受け付けると、
図7に示す新規企画登録時処理ルーチンを実行する。なお、新規企画登録時処理ルーチンは、情報処理方法の一例である。
【0108】
ステップS100では、企画登録部32は、受け付けた新たな企画情報を、企画情報データベース56に登録する。
【0109】
ステップS102では、ベクトル変換部39は、変換モデルを用いて、新たな企画情報を企画ベクトルに変換する。
【0110】
ステップS104では、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードを追加すると共に、当該プレゼンタのプレゼンタノードと企画ノードとの間を結ぶエッジを追加する。また、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードと既存企画の企画ノードとの間を結ぶエッジを追加すると共に、企画間類似度を、企画ベクトルを元に算出し、エッジの重みとする。
【0111】
ステップS106では、変換部43は、モデル学習部53によって事前に学習された要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表す文章を要約する。
【0112】
ステップS107では、関連コンテンツ処理部44は、上記ステップS106で新たに登録された企画を表す文章を要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0113】
ステップS108では、パッケージ化部46は、上記ステップS107で生成されたコンテンツについて、新たに登録された企画と、当該コンテンツのパッケージを生成し、新規企画登録時処理ルーチンを終了する。
【0114】
なお、関連コンテンツ処理部44は、更に、グラフに基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツ候補集合を選択してもよい。この場合、パッケージ化部46は、選択されたコンテンツ候補集合に含まれるコンテンツの各々について、新たに登録された企画と、当該コンテンツのパッケージを生成してもよい。
【0115】
次に、管理サーバ10のアクション受付部48は、ユーザ端末24から、パッケージに対するユーザアクションを受け付けると、
図8に示すアクション受付時処理ルーチンを実行する。
【0116】
まず、ステップS112では、アクション受付部48は、当該ユーザにtransferすることを、対象のパッケージに記録する。
【0117】
ステップS114では、エッジ追加部50は、ユーザによる、企画とコンテンツのパッケージに対するアクションが発生した場合に、ユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、企画を表す企画ベクトルに応じた企画ノードとの間を結ぶエッジ、及びユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、コンテンツを表すコンテンツベクトルに応じたコンテンツノードとの間を結ぶエッジをグラフに対して追加する。
【0118】
ステップS116では、寄与度計算部52は、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。具体的には、寄与度計算部52は、予め求められた比率に応じて、ユーザアクションについての、パッケージの企画を提供したプレゼンタ、及びパッケージのコンテンツを提供したクリエイタの各々の寄与度を計算し、アクション受付時処理ルーチンを終了する。
【0119】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムによれば、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約し、要約されたテキスト情報から、新たに登録された企画に関連するコンテンツを生成する。これにより、新たに登録された企画に関連するコンテンツを適切に生成することができる。
【0120】
また、新たに企画が登録された場合、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成し、生成されたコンテンツと、新たに登録された企画とをパッケージ化する。これにより、企画と関連するコンテンツをパッケージ化してユーザに提供することができる。
【0121】
また、パッケージに対するユーザアクションが発生した場合に、ユーザを表すユーザベクトルに応じたノードと、企画を表す企画ベクトルに応じたノードとの間を結ぶエッジ、及びユーザを表すユーザベクトルに応じたノードと、コンテンツを表すコンテンツベクトルに応じたノードとの間を結ぶエッジをグラフに対して追加し、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。これにより、ユーザによるアクションについてのプレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を適切に計算することができる。
【0122】
なお、上記の実施形態では、パッケージに対するユーザアクションを受け付ける場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、企画に対するユーザアクション時に当該企画に関連するコンテンツを生成又は選択し、企画とコンテンツの組み合わせのパッケージを生成するようにしてもよい。企画に対するユーザアクション時に当該企画に関連するコンテンツを選択する場合には、ユーザは、当該企画に関連するコンテンツ候補集合から、当該企画とパッケージ化するコンテンツを選択するようにすればよい。
【0123】
例えば、
図9に示すように、ユーザ2による、企画Cに対するユーザアクションが発生した場合に、企画Cに関連するコンテンツ候補集合に含まれるコンテンツB1、B3から、企画Cとパッケージ化するコンテンツが選択される。また、
図9では、ユーザ2について過去のアクション履歴に基づいて、ユーザ2と、企画B、コンテンツB3、クリエイタ3との間にエッジが存在する例を示している(太線の実線を参照)。
【0124】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1の実施形態に係る情報処理システムと同様の構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0125】
第2の実施形態では、企画に対するユーザアクションを受け付ける点と、ユーザ情報を含めたユーザベクトルに関連するコンテンツを生成する点と、ユーザアクション時に選択された企画に関連するコンテンツを生成してパッケージ化する点とが異なっている。
【0126】
第2の実施形態に係る管理サーバ10のアクション受付部48は、ユーザ端末24から、選択した企画に対するユーザアクションを受け付ける。
【0127】
変換部43は、新たな企画が登録された場合に、上記第1の実施形態と同様に、要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約する。
【0128】
変換部43は、選択した企画に対するユーザアクションを受け付けたときに、要約モデルを用いて、選択した企画を表すテキスト情報及びユーザ情報を表す文章を要約する。
【0129】
関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報の要約結果に基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。具体的には、関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0130】
関連コンテンツ処理部44は、選択した企画を表すテキスト情報及びユーザ情報の要約結果に基づいて、選択した企画と関連するコンテンツを生成する。
【0131】
パッケージ化部46は、ユーザアクションで選択された企画と、当該企画と関連して生成されたコンテンツのパッケージを生成し、当該ユーザにtransferすることを、生成したパッケージに記録する。
【0132】
寄与度計算部52は、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。具体的には、寄与度計算部52は、予め求められた比率、及びコンテンツ間の類似度に応じて、ユーザアクションについての、パッケージの企画を提供したプレゼンタ、及びパッケージのコンテンツに類似するコンテンツを提供したクリエイタの各々の寄与度を計算する。
【0133】
より具体的には、ユーザアクション対象となったパッケージの生成コンテンツおよび企画は、その比率に応じてユーザアクションについての寄与度を受け取る。さらに生成コンテンツは既存コンテンツとの関連度(類似度)に応じてユーザアクションについての寄与度を配分する。例えば、生成コンテンツへのユーザアクションの配分を5000円として、生成コンテンツと既存コンテンツAとの類似度が0.7、生成コンテンツと既存コンテンツBとの類似度が0.3の場合、5000*0.7=3500円を既存コンテンツAへ配分し、既存コンテンツAを提供したクリエイタの寄与度とし、5000*0.3=1500円を既存コンテンツBへ配分し、既存コンテンツBを提供したクリエイタの寄与度とする。
【0134】
モデル学習部53は、プレゼンタ情報、企画情報、クリエイタ情報、コンテンツ情報、ユーザ情報に基づいて、ベクトル変換器を学習し、モデル記憶部70に格納する。このとき、ベクトル変換器が、統一モデルである場合、データ種をまたがってベクトル変換器、
【0135】
コンテンツ生成器を学習する。また、ベクトル変換器が、個別モデルである場合、データ種毎にベクトル変換器を学習する。
【0136】
また、モデル学習部53は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、生成モデルを学習する。
【0137】
また、モデル学習部53は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章の要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、要約モデルを学習する。
【0138】
次に、第2の実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。なお、第1の実施形態と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0139】
管理サーバ10の企画登録部32は、プレゼンタ側端末20に、企画情報登録画面を表示させて、企画情報登録画面に対して入力された、新たな企画情報を受け付けると、
図10に示す新規企画登録時処理ルーチンを実行する。
【0140】
ステップS100では、企画登録部32は、受け付けた新たな企画情報を、企画情報データベース56に登録する。
【0141】
ステップS102では、ベクトル変換部39は、変換モデルを用いて、新たな企画情報を企画ベクトルに変換する。
【0142】
ステップS104では、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードを追加すると共に、当該プレゼンタのプレゼンタノードと企画ノードとの間を結ぶエッジを追加する。また、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードと既存企画の企画ノードとの間を結ぶエッジを追加すると共に、企画間類似度を、企画ベクトルを元に算出し、エッジの重みとする。
【0143】
ステップS106では、変換部43は、モデル学習部53によって事前に学習された要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約する。
【0144】
ステップS107では、関連コンテンツ処理部44は、上記ステップS106で新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成し、新規企画登録時処理ルーチンを終了する。
【0145】
次に、管理サーバ10のアクション受付部48は、ユーザ端末24から、選択した企画に対するユーザアクションを受け付けると、
図11に示すアクション受付時処理ルーチンを実行する。
【0146】
まず、ステップS208では、変換部43は、モデル学習部53によって事前に学習された要約モデルを用いて、選択された企画を表すテキスト情報及びユーザ情報を表す文章を要約する。
【0147】
ステップS210では、関連コンテンツ処理部44は、上記ステップS208で文章を要約した結果から、生成モデルを用いて、選択された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0148】
ステップS212では、パッケージ化部46は、ユーザアクションで選択された企画と、当該企画と関連して生成されたコンテンツのパッケージを生成し、当該ユーザにtransferすることを、生成したパッケージに記録する。
【0149】
ステップS214では、エッジ追加部50は、ユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、選択された企画を表す企画ベクトルに応じた企画ノードとの間を結ぶエッジ、及びユーザを表すユーザベクトルに応じたユーザノードと、生成されたコンテンツを表すコンテンツベクトルに応じたコンテンツノードとの間を結ぶエッジをグラフに対して追加する。
【0150】
ステップS216では、寄与度計算部52は、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。具体的には、寄与度計算部52は、予め求められた比率、及びコンテンツ間の類似度に応じて、ユーザアクションについての、パッケージの企画を提供したプレゼンタ、及びパッケージのコンテンツに類似するコンテンツを提供したクリエイタの各々の寄与度を計算し、アクション受付時処理ルーチンを終了する。
【0151】
なお、第2の実施形態に係る情報処理システム100の他の構成及び作用については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0152】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係る情報処理システムによれば、企画に対するユーザアクションが発生した場合に、要約モデルを用いて、当該企画を表すテキスト情報を要約し、要約されたテキスト情報から、当該企画に関連するコンテンツを生成する。これにより、企画に対するユーザアクションが発生した場合に、当該企画に関連するコンテンツを適切に生成することができる。
【0153】
また、企画に対するユーザアクションが発生した場合に、当該企画と関連して、コンテンツを生成し、ユーザアクションの企画と、企画に対してされたコンテンツとをパッケージ化する。これにより、企画と関連するコンテンツをパッケージ化してユーザに提供することができる。
【0154】
また、企画に対するユーザアクションが発生した場合に、ユーザを表すユーザベクトルに応じたノードと、企画を表す企画ベクトルに応じたノードとの間を結ぶエッジ、及びユーザを表すユーザベクトルに応じたノードと、企画に関連するコンテンツを表すコンテンツベクトルに応じたノードとの間を結ぶエッジをグラフに対して追加し、グラフに基づいて、ユーザアクションについての、プレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を計算する。これにより、ユーザによるアクションについてのプレゼンタ及びクリエイタの各々の寄与度を適切に計算することができる。
【0155】
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1の実施形態に係る情報処理システム100と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0156】
第3の実施形態では、複数の要約の変換結果を用いて、複数の関連コンテンツを生成し、スコアを付与してランキングする点が、第1の実施形態と異なっている。
【0157】
次に、第3の実施形態に係る管理サーバ310の機能構成について説明する。
図12は、管理サーバ310の機能構成の例を示すブロック図である。
【0158】
管理サーバ310は、機能的には、
図12に示すように、プレゼンタ登録部30、企画登録部32、クリエイタ登録部34、コンテンツ登録部36、ユーザ登録部38、ベクトル変換部39、グラフ作成部40、グラフ追加部42、変換部43、スコア付与部243、関連コンテンツ処理部44、パッケージ化部46、アクション受付部48、エッジ追加部50、寄与度計算部52、モデル学習部53を備えている。
【0159】
変換部43は、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約する。本実施形態では、変換部43は、複数種類の要約モデルを用いて、要約の変換結果を複数取得する。
【0160】
関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報の要約結果の各々について、当該要約結果に基づいて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。具体的には、関連コンテンツ処理部44は、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した結果の各々について、当該要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0161】
スコア付与部243は、生成した複数の関連するコンテンツそれぞれに対し、元の入力文章(新たに登録された企画を表すテキスト情報)に対する距離を元にしたスコアを付与してランキングし、ランキング上位のコンテンツを、新たに登録された企画と関連するコンテンツとして採用する。具体的には、元の入力文章(新たに登録された企画を表すテキスト情報)と、要約した結果の文章との距離に応じたスコアを付与する。距離が短いほど、高いスコアが付与されるものとする。
【0162】
また、モデル学習部53は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章の要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、複数種類の要約モデルを学習する。ここで、複数種類の要約モデルは、モデルの構造が異なっているものでもよいし、モデルのパラメータのみが異なっているものでもよい。
【0163】
次に、第3の実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。なお、第1の実施形態と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0164】
管理サーバ10の企画登録部32は、プレゼンタ側端末20に、企画情報登録画面を表示させて、企画情報登録画面に対して入力された、新たな企画情報を受け付けると、
図13に示す新規企画登録時処理ルーチンを実行する。
【0165】
ステップS100では、企画登録部32は、受け付けた新たな企画情報を、企画情報データベース56に登録する。
【0166】
ステップS102では、ベクトル変換部39は、変換モデルを用いて、新たな企画情報を企画ベクトルに変換する。
【0167】
ステップS104では、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードを追加すると共に、当該プレゼンタのプレゼンタノードと企画ノードとの間を結ぶエッジを追加する。また、グラフ追加部42は、新たな企画の企画ノードと既存企画の企画ノードとの間を結ぶエッジを追加すると共に、企画間類似度を、企画ベクトルを元に算出し、エッジの重みとする。
【0168】
ステップS106では、変換部43は、モデル学習部53によって事前に学習された複数種類の要約モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した変換結果を複数取得する。
【0169】
ステップS301では、関連コンテンツ処理部44は、上記ステップS106で新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した結果の各々について、当該テキスト情報を要約した結果から、生成モデルを用いて、新たに登録された企画と関連するコンテンツを生成する。
【0170】
ステップS302では、スコア付与部243は、生成した複数の関連するコンテンツそれぞれに対し、元の入力文章に対する距離を元にしたスコアを付与する。
【0171】
ステップS304では、スコア付与部243は、スコアに応じて、生成した複数の関連するコンテンツをランキングし、ランキング上位のコンテンツを、新たに登録された企画と関連するコンテンツとして選択する。
【0172】
ステップS108では、パッケージ化部46は、上記ステップS302で選択されたコンテンツについて、新たに登録された企画と、当該コンテンツのパッケージを生成し、新規企画登録時処理ルーチンを終了する。
【0173】
なお、第3の実施形態に係る情報処理システム100の他の構成及び作用については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0174】
以上説明したように、本発明の第3の実施形態に係る情報処理システムによれば、生成モデルに対し、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した複数の要約の変換結果を与え、複数の要約の変換結果の各々から、複数の関連コンテンツを生成し、複数の関連コンテンツそれぞれに対し、元のテキスト情報に対する距離を元にしたスコアを付与し、ランキングする。これにより、新たに登録された企画に関連するコンテンツを、より適切に生成することができる。
【0175】
[第4の実施形態]
次に第4の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1の実施形態に係る情報処理システム100と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0176】
第4の実施形態では、予め定められたバイアス文を、企画を表す文章に付加して、汎用の文章生成モデルに入力して、企画を表す要約を生成する点が、第1の実施形態と異なっている。
【0177】
次に、第4の実施形態に係る管理サーバの機能構成は、上記第1の実施形態に係る管理サーバ10と同様である。
【0178】
変換部43は、新たに登録された企画を表すテキスト情報と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した変換結果を取得する。ここで、文章生成モデルは、予め学習された汎用の文章生成モデルである。具体的には、新たに登録された企画を表すテキスト情報に、予め定められたバイアス文を付加したものを、文章生成モデルに入力し、文章生成モデルによって生成された文章を、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した変換結果として取得する。
【0179】
例えば、企画を表すテキスト情報の先頭に、バイアス文「以下の文章を題材とした具象画を描きたいです。どんな対象をモチーフとするのがよいでしょうか。」を付け加えて、汎用の文章生成モデル(例えば、chatGPT)に入力し、文章生成モデルから出力された文章から、カッコ書きや名詞を取り出して、企画を表すテキスト情報を要約した変換結果として取得する。
【0180】
なお、第4の実施形態に係る管理サーバ10の他の構成及び作用については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0181】
以上説明したように、本発明の第4の実施形態に係る情報処理システムによれば、文章と、予め定められたバイアス文とを入力として、汎用の文章生成モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約し、要約されたテキスト情報から、新たに登録された企画に関連するコンテンツを生成する。これにより、新たに登録された企画に関連するコンテンツを適切に生成することができる。
【0182】
[第5の実施形態]
次に第5の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1の実施形態に係る情報処理システム100と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0183】
第5の実施形態では、文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意された要約文章が出力されるように、又は文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに出力される文章を生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意されたコンテンツが出力されるように、バイアス文を学習する点が、第4の実施形態と異なっている。
【0184】
第5の実施形態に係る管理サーバ510の機能構成について説明する。
図14は、管理サーバ510の機能構成の例を示すブロック図である。
【0185】
管理サーバ510は、機能的には、
図14に示すように、プレゼンタ登録部30、企画登録部32、クリエイタ登録部34、コンテンツ登録部36、ユーザ登録部38、ベクトル変換部39、グラフ作成部40、グラフ追加部42、変換部43、関連コンテンツ処理部44、パッケージ化部46、アクション受付部48、エッジ追加部50、寄与度計算部52、モデル学習部53、及びバイアス文学習部553を備えている。
【0186】
変換部43は、新たに登録された企画を表すテキスト情報と、予め定められたバイアス文とを入力として、対応する文を出力する予め学習された文章生成モデルを用いて、新たに登録された企画を表すテキスト情報を要約した変換結果を取得する。
【0187】
バイアス文学習部553は、事前に、予め用意された、元の文章と、当該文章の要約文章と、当該文章に関連するコンテンツとを学習データとして、バイアス文を学習する。具体的には、バイアス文学習部553は、文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意された要約文章が出力されるように、又は文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに出力される文章を生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意されたコンテンツが出力されるように、バイアス文を学習する。
【0188】
次に、第5の実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。
【0189】
管理サーバ10のバイアス文学習部553は、複数種類のバイアス文を受け付けると、
図15に示すバイアス文学習処理ルーチンを実行する。
【0190】
ステップS500において、バイアス文学習部553は、受け付けた複数種類のバイアス文のうちの1つを選択する。
【0191】
ステップS502において、学習データの各々について、選択したバイアス文と、学習データの文章とを文章生成モデルに入力して、当該学習データの文章を要約した変換結果を取得する。
【0192】
ステップS504において、学習データの各々について、上記ステップS502で取得した、当該学習データの文章を要約した変換結果を、生成モデルに入力して、コンテンツを生成する。
【0193】
ステップS506において、学習データの各々について、上記ステップS504で生成したコンテンツと、当該学習データの正解コンテンツとの距離を計算する。
【0194】
ステップS508において、全種類のバイアス文について上記ステップS500~S506の処理を実行したか否かを判定する。上記ステップS500~S506の処理を実行していないバイアス文が存在する場合には、上記ステップS500へ戻り、当該バイアス文を選択する。一方、全種類のバイアス文について上記ステップS500~S506の処理を実行した場合には、ステップS510へ移行する。
【0195】
ステップS510において、上記ステップS506で計算した距離が最小となるバイアス文を、バイアス文の学習結果として決定し、バイアス文学習処理ルーチンを終了する。
【0196】
なお、上記のバイアス文学習処理ルーチンでは、文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに出力される文章を生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意されたコンテンツが出力されるように、バイアス文を学習する場合を例に説明したが、文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意された要約文章が出力されるように、バイアス文を学習してもよいし、これらを組み合わせてもよい。
【0197】
文章とバイアス文とを文章生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意された要約文章が出力されるようにバイアス文を学習する場合には、上記ステップS504を省略し、上記ステップS506の代わりに、学習データの各々について、上記ステップS502で取得した、当該学習データの文章を要約した変換結果と、当該学習データの要約文章との距離を計算すればよい。
【0198】
なお、第5の実施形態に係る情報処理システムの他の構成及び作用については、第1の実施形態と同様であるため、説明する。
【0199】
以上説明したように、本発明の第5の実施形態に係る情報処理システムによれば、文章に対して予め用意された要約文章が出力されるように、又は文章生成モデルに入力したときに出力される文章を生成モデルに入力したときに、文章に対して予め用意されたコンテンツが出力されるように、汎用の文章生成モデルへ入力するバイアス文を学習する。これにより、新たに登録された企画に関連するコンテンツを、より適切に生成することができる。
【0200】
[第6の実施形態]
次に第6の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、第1の実施形態に係る情報処理システム100と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0201】
第6の実施形態では、寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出する点と、クリエイタ毎に、リワードの引き出しを管理する点とが、第1の実施形態と異なっている。
【0202】
第6の実施形態に係る管理サーバ610の機能構成について説明する。
図16は、管理サーバ610の機能構成の例を示すブロック図である。
【0203】
管理サーバ610は、機能的には、
図16に示すように、プレゼンタ登録部30、企画登録部32、クリエイタ登録部34、コンテンツ登録部36、ユーザ登録部38、ベクトル変換部39、グラフ作成部40、グラフ追加部42、変換部43、関連コンテンツ処理部44、パッケージ化部46、アクション受付部48、エッジ追加部50、寄与度計算部52、モデル学習部53、リワード算出部654、及びリワード管理部656を備えている。
【0204】
寄与度計算部52は、新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する。このとき、新たなコンテンツとの類似度及びコンテンツの登録時期に基づいて、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する。このように、コンテンツ類似性だけでなく、先に登録していたコンテンツを優先して、寄与度を与えるように計算してもよい。これにより、同じコンテンツを後から生成して大量に登録したクリエイタが有利になってしまう、という不具合を回避することができる。
【0205】
リワード算出部654は、寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出する。
【0206】
リワード管理部656は、クリエイタ毎に、当該クリエイタが作成したコンテンツに対して算出されたリワードの総和が一定値以上になると、当該クリエイタによるリワードの引き出し可能とする。
【0207】
なお、第6の実施形態に係る情報処理システムの他の構成及び作用については、第1の実施形態と同様であるため、説明する。
【0208】
以上説明したように、第6の実施形態に係る情報処理システムによれば、新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算し、寄与度に基づき各類似コンテンツに対しリワードを算出する。これにより、登録された新たなコンテンツの類似コンテンツに対してリワードを適切に算出することができる。
【0209】
なお、本発明は、上述した実施形態の装置構成及び作用に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0210】
例えば、企画に関連するコンテンツを生成する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。ユーザが、企画以外の所望のコンテンツを生成したいとして、元指示文を管理サーバに入力し、管理サーバが、元指示文を要約(変換)し、コンテンツを生成しやすい新指示文として、生成モデルに入力し、コンテンツを生成するようにしてもよい。
【0211】
また、上述した管理サーバの処理を、ネットワークで接続された複数のコンピュータで分散して実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0212】
10、310、510、610 管理サーバ
11 CPU
14 ストレージ
15 入力部
16 表示部
17 通信インタフェース
20 プレゼンタ側端末
22 クリエイタ側端末
24 ユーザ端末
30 プレゼンタ登録部
32 企画登録部
34 クリエイタ登録部
36 コンテンツ登録部
38 ユーザ登録部
39 ベクトル変換部
40 グラフ作成部
42 グラフ追加部
43 変換部
44 関連コンテンツ処理部
46 パッケージ化部
48 アクション受付部
50 エッジ追加部
52 寄与度計算部
53 モデル学習部
54 プレゼンタ情報データベース
56 企画情報データベース
58 クリエイタ情報データベース
60 コンテンツ情報データベース
62 ユーザ情報データベース
70 モデル記憶部
100 情報処理システム
243 スコア付与部
553 バイアス文学習部
654 リワード算出部
656 リワード管理部
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、
前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する関連コンテンツ処理部と、
スコア付与部と、
を含み、
前記変換部は、前記生成モデルに対し複数の要約の変換結果を与え、
前記関連コンテンツ処理部は、複数の要約の変換結果の各々から、複数の関連コンテンツを生成し、
前記スコア付与部は、複数の関連コンテンツそれぞれに対し、元の入力文章に対する距離を元にしたスコアを付与し、ランキングする情報処理装置。
【請求項2】
コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、
前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する関連コンテンツ処理部と、
を含み、
前記要約モデルは、文章と、要約文章と、前記文章に関連するコンテンツとを学習データとして予め学習されたものであり、
前記文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、
前記要約文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、及び
前記要約モデルにより要約された結果を前記生成モデルに入力することで生成されるコンテンツと学習データ中のコンテンツとの距離
の少なくとも1つを用いて、前記要約モデルが学習される情報処理装置。
【請求項3】
コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約する変換部と、
前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する関連コンテンツ処理部と、
を含み、
前記変換部は、前記要約モデルを用いて、新たに文章が提供された場合の文章、又はユーザによる、文章に対するアクションが発生した場合の文章及び前記アクションを要約し、
前記関連コンテンツ処理部は、前記要約された文章から、前記新たに提供された文章、又はユーザによる前記アクションにおいて対象となる文章に関連するコンテンツを生成する情報処理装置。
【請求項4】
新たなコンテンツが生成された場合、類似コンテンツの各々の寄与度を計算する寄与度計算部を更に含む請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
変換部が、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、
関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する
ことを含み、
前記変換部が要約することでは、前記生成モデルに対し複数の要約の変換結果を与え、
前記関連コンテンツ処理部が生成することでは、複数の要約の変換結果の各々から、複数の関連コンテンツを生成し、
スコア付与部が、複数の関連コンテンツそれぞれに対し、元の入力文章に対する距離を元にしたスコアを付与し、ランキングすることを更に含む情報処理方法。
【請求項6】
変換部が、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、
関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する
ことを含み、
前記要約モデルは、文章と、要約文章と、前記文章に関連するコンテンツとを学習データとして予め学習されたものであり、
前記文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、
前記要約文章と前記要約モデルにより要約された結果との距離、及び
前記要約モデルにより要約された結果を前記生成モデルに入力することで生成されるコンテンツと学習データ中のコンテンツとの距離
の少なくとも1つを用いて、前記要約モデルが学習される情報処理方法。
【請求項7】
変換部が、コンテンツを生成する生成モデルの入力として適切な要約を用いて学習された、要約モデルを用いて、新たに入力された文章を要約し、
関連コンテンツ処理部が、前記要約された文章から、前記新たに入力された文章に関連するコンテンツを前記生成モデルにより生成する
ことを含み、
前記変換部が要約することでは、前記要約モデルを用いて、新たに文章が提供された場合の文章、又はユーザによる、文章に対するアクションが発生した場合の文章及び前記アクションを要約し、
前記関連コンテンツ処理部が生成することでは、前記要約された文章から、前記新たに提供された文章、又はユーザによる前記アクションにおいて対象となる文章に関連するコンテンツを生成する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1~請求項4の何れか1項記載の情報処理装置の各部として機能させるための情報処理プログラム。