(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013429
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】個包装カートン
(51)【国際特許分類】
B65D 5/50 20060101AFI20240125BHJP
B65D 5/66 20060101ALI20240125BHJP
B65D 85/32 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
B65D5/50 C
B65D5/66 Z
B65D85/32 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115501
(22)【出願日】2022-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】安藤 聡真
【テーマコード(参考)】
3E060
3E096
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB12
3E060CC03
3E060CC18
3E060CC19
3E060DA23
3E060EA09
3E060EA13
3E096AA01
3E096BA26
3E096CA03
3E096DA04
3E096EA01X
3E096FA09
3E096FA19
3E096FA23
3E096FA27
3E096FA29
3E096FA31
3E096GA11
(57)【要約】
【課題】クラムシェル型で物品の周囲に無駄なスペースがなくカートン内で物品が大きく動きにくいと共に、十分な強度を有するカートンを提供する。
【解決手段】底面板11と底面板から斜め上方向に連設された4枚の逆台形の下部側面板とからなり上部が開口となっているトレー部10と、矩形の天面板21と天面板から斜め下方向に連設された4枚の台形の上部側面板とからなり下部が開口となっているカバー部20とを有し、トレー部の上部の開口とカバー部の下部の開口は同等の形状および大きさであり、下部側面板13の上端辺と上部側面板23の下端辺とが折り罫線を介して接続しており、下部側面板15の上端辺に開口の形状と同等の外形のフラップ板30が接続され、フラップ板は折り返されて対向する下部側面板14にその先端側が固定され、フラップ板には孔31が形成され、孔の周縁から中央に向かって物品を支持する複数の爪32が突出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納して保持するための、1枚のブランクシートを折り畳みかつ貼り合わせて構成された個包装カートンであって、
矩形の底面板と、前記底面板の四辺から斜め上方向に連設された4枚の逆台形の下部側面板とからなり、上部が開口となっているトレー部と、
矩形の天面板と、前記天面板の四辺から斜め下方向に連設された4枚の台形の上部側面板とからなり、下部が開口となっているカバー部と、を有し、
前記トレー部の上部の開口と前記カバー部の下部の開口は同等の形状および大きさであり、
一つの前記下部側面板の上端辺と、一つの前記上部側面板の下端辺とが折り罫線を介して接続しており、
前記接続している下部側面板以外の一つの下部側面板の上端辺に、前記開口の形状と同等の外形のフラップ板が接続され、
前記フラップ板は、前記開口上に折り返されて、対向する下部側面板にその先端側が固定され、
前記フラップ板には、収納する物品が挿入される孔が略中央に形成され、かつ前記孔の周縁から前記孔の中央に向かって複数の爪が突出しており、
前記爪が収納する物品の外面に当接して収納する物品を支持することを特徴とする個包装カートン。
【請求項2】
収納する物品の長軸方向を天地方向として物品が挿入されるものであることを特徴とする請求項1に記載の個包装カートン。
【請求項3】
前記孔は、収納する物品の長軸方向を天地方向として物品を挿入できる形状および大きさであることを特徴とする請求項2に記載の個包装カートン。
【請求項4】
前記爪が突出する長さが、収納する物品の短軸方向の直径が最大径となる部位よりも下方で物品の外面に当接する長さであることを特徴とする請求項2に記載の個包装カートン。
【請求項5】
互いに接続している前記下部側面板と前記上部側面板に対向する側の前記下部側面板および前記上部側面板において、前記下部側面板の上端辺と前記上部側面板の下端辺に、前記トレー部と前記カバー部を係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の個包装カートン。
【請求項6】
前記底面板から前記下部側面板の上端縁までの高さよりも、前記上部側面板の下端縁から天面板までの高さが大きくされていることを特徴とする請求項1に記載の個包装カートン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卵のような壊れやすい物品を個包装する、緩衝機能を備えたカートンに関する。
【背景技術】
【0002】
鶏卵やウズラの卵などの割れやすい卵は、プラスチックの成形トレーなどの容器に収納されて市販されていることが多い。近年、環境意識の高まりや資源保護の観点から、カーボンニュートラルの考え方が広まり、プラスチック製のトレーを紙などの再生可能資源を利用した容器に置き換える動きが進んでいる。紙を利用した容器に卵やそれに近似の、曲面で囲まれた形状の物品を1個単位で収納する個包装カートンには、物品を無理なく収納すると共に曲面を支持するための特別の構造が必要とされる。このような形状の物品としては、卵以外にも例えば電球、テニスなどのボールなどが挙げられる。また卵の様に壊れやすい物品を収納する場合は、外部からの衝撃を避けるための緩衝機能も必要とされる。
【0003】
そしてそれに対応した紙製のカートンも種々提案されている(例えば特許文献1、2)。しかし従来、この様なカートンは構造が複雑化しやすく、製函に必要なパネル数が多くなり、ブランクでの取り都合が悪く、製函の工程も複雑となってコストアップにつながる、また、1枚のブランクシートの折り立てでは製函できずに複数のシートの貼り合わせが必要となり、貼り合わせに手作業が必要となって自動製函が困難となり、結果としてコストアップにもつながる、あるいは、カートン内で卵の周辺のスペースが大きく、輸送中などに卵が大きく動いてしまうことがある、等々の問題があり、改善が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-321854号公報
【特許文献2】特許第6311490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、卵の様な曲面で囲まれた形状で壊れやすい物品1個を安定して確実に保持でき、かつ緩衝機能を有するカートンであって、1枚のブランクシートを折り立てて貼り合わせて製造でき、クラムシェル型で物品の周囲に無駄なスペースがなくカートン内で物品が大きく動きにくいと共に、十分な強度を有する個包装カートンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、
物品を収納して保持するための、1枚のブランクシートを折り畳みかつ貼り合わせて構成された個包装カートンであって、
矩形の底面板と、前記底面板の四辺から斜め上方向に連設された4枚の逆台形の下部側面板とからなり、上部が開口となっているトレー部と、
矩形の天面板と、前記天面板の四辺から斜め下方向に連設された4枚の台形の上部側面板とからなり、下部が開口となっているカバー部と、を有し、
前記トレー部の上部の開口と前記カバー部の下部の開口は同等の形状および大きさであり、
一つの前記下部側面板の上端辺と、一つの前記上部側面板の下端辺とが折り罫線を介して接続しており、
前記接続している下部側面板以外の一つの下部側面板の上端辺に、前記開口の形状と同等の外形のフラップ板が接続され、
前記フラップ板は、前記開口上に折り返されて、対向する下部側面板にその先端側が固定され、
前記フラップ板には、収納する物品が挿入される孔が略中央に形成され、かつ前記孔の周縁から前記孔の中央に向かって複数の爪が突出しており、
前記爪が収納する物品の外面に当接して収納する物品を支持することを特徴とする個包装カートンである。
【0007】
上記個包装カートンにおいて、
収納する物品の長軸方向を天地方向として物品が挿入されるものであって良い。
【0008】
上記個包装カートンにおいて、
前記孔は、収納する物品の長軸方向を天地方向として物品を挿入できる形状および大きさであって良い。
【0009】
上記個包装カートンにおいて、
前記爪が突出する長さが、収納する物品の短軸方向の直径が最大径となる部位よりも下方で物品の外面に当接する長さであって良い。
【0010】
上記個包装カートンにおいて、
互いに接続している前記下部側面板と前記上部側面板に対向する側の前記下部側面板および前記上部側面板において、前記下部側面板の上端辺と前記上部側面板の下端辺に、前記トレー部と前記カバー部を係合する係合部材が設けられていて良い。
【0011】
上記個包装カートンにおいて、
前記底面板から前記下部側面板の上端縁までの高さよりも、前記上部側面板の下端縁から天面板までの高さが大きくされていて良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の個包装カートンによれば、
1枚のブランクシートを折り返して所定の部位を接着して単純に折り立てるだけでカートンが形成でき、クラムシェル型の形状で収納する物品の形状に沿った形状とすることができるため、収納する物品がカートン内で動いてしまうのを抑制でき、かつカートンの外部と収納する物品の間に一定のスペースがあるため、緩衝機能も得られる個包装カートンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の個包装カートンの一実施形態の外観斜視図である。
【
図2】
図1の個包装カートンを形成するブランクシートの展開図である。
【
図4】
図1の個包装カートンに卵を収納する態様の斜視図である。
【
図5】
図1の個包装カートンに卵が収納された状態の透視図である。
【
図6】本発明の個包装カートンの別の実施形態の外観斜視図である。
【
図7】
図6の個包装カートンに卵が収納された状態の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下に示す実施形態では、発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定は本発明の必須要件では
ない。また同等の部材等には同一の符号を付し、説明を省略することがある。なお、以下の説明で用いる左右、上下、前後などの位置関係を示す語は、該当の図面での相対的な位置関係をわかりやすく表現するために用いている。
【0015】
図1は、本発明の個包装カートン(以下、単に「カートン」とも記す)の一実施形態の斜視透視図である。また
図2は、本発明の個包装カートンの一実施形態のブランクシートの展開図である。なお、以下の実施形態の説明において、収納する物品として卵を例にあげて説明する。カートン1は、
図2のブランクシート1bを折り立てて接着して形成されており、
図1では形成したカートン1を斜め方向から見たときの形状を示している。なお、見やすさのために一部の糊代を省略して示している。ブランクシート1bは、物品を保持するのに十分な強度、剛性、また加工適性を持つシートであれば特に材質に限定はないが、紙素材を使用すると好ましく、典型的には板紙や段ボールである。
【0016】
ブランクシート1bは矩形の底面板11の四辺に台形状の下部側面板として下部前面板12、下部背面板13、下部左側面板14、下部右側面板15が連設され、さらに下部右側面板15からフラップ板30、糊代33が連設されている。また、下部背面板13には台形状の上部側面板として上部背面板23と、矩形の天面板21が連設され、天面板21には台形状の上部側面板として上部前面板22、上部左側面板24、上部右側面板25が連設されている。
【0017】
下部左側面板14、下部右側面板15には糊代16が、上部左側面板24、上部右側面板25には糊代26がそれぞれ連設されている。糊代16、26の形状は、図示した例に限られず、十分な接着力が得られるよう適宜設定すればよい。
【0018】
また下部前面板12には係合部17が、上部前面板22には係合部27がそれぞれ連設される。上記のそれぞれの板が接続している辺は折り罫線となっており、
図2の場合は一点鎖線を谷折りで、破線を山折りで、それぞれ折り上げて糊代で貼り合わせることで
図4(a)に示した様なカートン1が形成される。以上のように、上部側面板および下部側面板がそれぞれ台形状となっていることで、折り罫線で折り返し、糊代を貼り合わせる単純な動作だけでクラムシェル型のカートン1を形成できるため、ラップラウンドケーサー装置など自動製函装置などでの製函に適用し易い。
【0019】
本実施形態の個包装カートン1の構成を続いて説明する。
図1に示すように、ブランクシート1bを折り立てることで、矩形状の底面板11の四辺に、下部側面板である下部前面板12、下部背面板13、下部左側面板14と下部右側面板15が斜め上方向に向けて逆台形状に連設された形状となり、上端側が開口となる。下部側面板は、糊代16で互いに接着されて一体化され、上端側が広がり、底面板11側が窄まった逆角錐台状の外形のトレー部10を形成する。糊代16は、図では下部側面板の内面側に貼り合わされているが、外面側に貼り合わされても良い。
【0020】
また、矩形状の天面板21の四辺に、上部側面板である上部前面板22、上部背面板23、上部左側面板24と上部右側面板25が斜め下方向に向けて台形状に連設され、下端側が開口となっている。上部側面板は、糊代26で互いに接着されて一体化され、下端側が広がり、天面板21側が窄まった角錐台状の外形のカバー部20を形成する。糊代26は、図では上部側面板の内面側に貼り合わされているが、外面側に貼り合わされても良い。
【0021】
トレー部10とカバー部20は、一つの下部側面板である下部背面板13の上端辺と一つの上部側面板である上部背面板23の下端辺で接続しており、接続する辺が折り罫線となってカバー部20をトレー部10に被せてカートン1を封止できる。従って、カバー部
20の下端側の開口と、トレー部10の上端側の開口とは同等の形状および大きさとなっている。そして下部前面板12の上端辺と上部前面板22の下端辺には、カバー部20をトレー部10に係止するための係止部17、27がそれぞれ設けられている。
【0022】
係止部17、27は例えば
図3に示す様に、係止凸部27cを設けたカバー部20側の係止部27と係止凹部17cを設けたトレー部10側の係止部17の、係止凸部27cと係止凹部17cを噛み合わせるようにして係止する構成などを採用できるが、別の構成でも良い。
【0023】
トレー部10とカバー部20が接続している下部背面板13以外の一つの下部側面板、ここでは下部右側面板15の上端辺に、前記開口の形状と同等の外形のフラップ板30が連設されている。フラップ板30の先端に糊代33が連設されている。フラップ板30は、折り返されてトレー部10の上端側の開口を覆い、糊代33で対向する下部側面板である下部左側面板14に接着されて固定される。フラップ板30は、下部左側面板14または下部前面板12に連設されて、対向する下部側面板に固定されても良い。
【0024】
フラップ板30には、その略中央部に収納する物品である卵を挿入するための孔31が設けられ、孔31の周縁から中央に向かって複数の爪32が突出している。孔31の形状は、本実施形態においては卵の長軸方向が天地方向となる様に挿入されることを想定して円形に形成されているが、これに限らず、短軸方向が天地方向になる様に挿入されることを想定して、長円形などの形状とすることもできる。なお本実施形態においては、トレー部10とカバー部20の天地方向の高さは同等であるため、フラップ板30はカートン1の天地方向の略中央部に設けられることになる。
【0025】
爪32は、孔30に卵を挿入したときに、
図4(a)に示す様に、人為的にまたは卵40の重量により自然に下方に折れ曲がると共に、卵40の外面に当接して卵40が底面板11まで落下しない様に支持する。爪32の形状および数は、1枚のブランクシートで構成でき、卵を支持し得るものであれば図示したものに限定されず、例えば孔30の周縁全体から突出するような形態であっても良い。
【0026】
トレー部10に卵40を収納後、カバー部20を被せ、係止部17、27で係止することで、
図4(b)に示す様に、カートン1に卵を収納した態様となる。このときカートン1は、高さ方向の中央付近が広がり、上下の端部側が窄まった、いわゆるクラムシェル型の形状となる。クラムシェル型とすることで、カートン1内部の無駄な空間が減り、カートン1内部で卵が大きく動いてしまう恐れがなくなり、安定した保持が可能となる。また、直方体形状などの箱に比べて角の部分が削られた様な形状であるため、持ちやすく、カートン1をさらに外箱などに収納する際の収納の効率が良く、使用される紙の面積を減らすことができて省資源にもなる、といった効果が得られる。
【0027】
図5は、
図4の個包装カートンに卵が収納された状態の透視図である。爪32の状態をわかりやすくするため、隣接する側面板が接続されている稜部の方向から見た透視図である。卵は長軸方向が天地方向となる様に収納されている。カートン1の内部で、爪32は斜め下方に曲げられて卵40の外面に当接して卵40を支持している。
【0028】
卵40は、一般的には長軸方向と短軸方向を有し、長軸方向の断面は一端が尖り、他端がつぶれた歪んだ長円形状であり、短軸方向の断面はほぼ円形である。そして短軸方向の直径が最大径となるのは、長軸方向の中央よりもつぶれた端部側に若干寄った位置である。本実施形態において、フラップ板30は天地方向の略中央部に設けられているため、
図5(a)に示す様に卵の尖った端部が天面部21方向となる様に挿入すると、短軸方向の直径が最大径となる部位41はフラップ板30よりも底面部11側となる。孔31は卵40の短軸方向の直径が最大径となる部位41が通過できる大きさとされており、卵40の挿入がスムーズに行え、また孔31の直径が卵40の短軸方向の最大径よりも大きいため、爪32が下方に曲げられたときに斜め下に曲げられることになり、卵40の下端側を支えることができる。
【0029】
このとき爪32の長さは、卵40の短軸方向の直径が最大径となる部位41よりも下方で卵40の外面に当接する長さであると、爪32が卵40の下端側を好適に支持することができる。前述の長さよりも短いと、卵40を十分に支持できず、卵40が爪32から落下してしまう恐れが生じる。
【0030】
また
図5(b)に示す様に、卵の尖った端部が底面部方向となる様に挿入すると、逆に短軸方向の直径が最大径となる部位41はフラップ板30よりも天面部21側となる。この場合も、爪32は卵40の外面により浅い角度で曲げられた態様で当接され、より確実に卵40の下端側を支持できる。
【0031】
カートン1では、卵40の長軸方向をカートン1の天地方向とし、より尖った側を天面21側として保持する様に、カートン1の高さ、底面板11および天面21の大きさ、側面板の形状およびサイズを設定すると好ましい。一般的な卵の充填装置においては、収納効率などの点から、卵は前述のような向きで配列されて供給装置にセットされており、そこからバキューム装置などの自動装置で卵を取り出して本発明のカートン1に供給する際に、元々セットされた向きのまま卵を取り出し、カートン1の保持部に卵を供給できると工程上の効率が良いからである。すなわち、本発明のカートンは、一般的な卵の自動充填装置に適用することもできる。
【0032】
図6は、本発明の個包装カートンの別の実施形態の外観斜視図である。本実施形態のカートン2においては、天地方向の高さを、トレー部10を小さく、カバー部20を大きくしたものである。そのため、フラップ板30の位置が天地方向の中央よりも底面側に寄った位置となっている。それ以外の構成は基本的に前述の実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0033】
卵は、前述の様に長軸方向の一端が尖り、他端がつぶれた形状であるため、フラップ板30が天地方向の中央よりも底面側に寄った位置となっていることで、より卵40の外形に沿った形状とすることができる。また、例えばフラップ板30の位置が、卵40の短軸方向の直径が最大径となる部位41と同等の高さとなるようにすると、爪32が卵40の下端側をより確実に支持でき、またカバー部20を開けたときに卵40を取り出しやすく好ましい。
【符号の説明】
【0034】
1、2・・・個包装カートン
1b・・・ブランクシート
10・・・トレー部
11・・・底面板、12・・・下部前面板、13・・・下部背面板、14・・・下部左側面板、15・・・下部右側面板、16・・・糊代、17・・・係合部
20・・・カバー部
21・・・天面板、22・・・上部前面板、23・・・上部背面板、24・・・上部左側面板、25・・・上部右側面板、26・・・糊代、27・・・係合部
30・・・フラップ板、31・・・孔、32・・・爪
40・・・卵、41・・・最大径となる部位