(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134338
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】地図表示装置、地図を表示する方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20240926BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240926BHJP
【FI】
G09B29/00 A
G06Q50/10
G09B29/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044582
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100157277
【弁理士】
【氏名又は名称】板倉 幸恵
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 淳也
(72)【発明者】
【氏名】村上 徹
【テーマコード(参考)】
2C032
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C032HC22
2C032HC27
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】地図を表示する技術において、地図上の各建物の識別性を向上させる。
【解決手段】地図表示装置は、地図を表示させる制御部であって、地図に含まれる建物を、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる制御部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図表示装置であって、
地図を表示させる制御部であって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる制御部を備える、地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置であって、
前記外観的な特徴とは、道路から見た前記建物を含む第1画像であって、画像内において前記建物を所定割合以上含む第1画像において、占有面積が最も大きな物体の色である、地図表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の地図表示装置であって、さらに、
前記建物ごとに、前記外観的な特徴を記憶する建物情報記憶部を備え、
前記制御部は、前記建物情報記憶部を用いて、前記地図内の前記建物が前記外観的な特徴に応じて色分けされた第1レイヤを生成し、色分けされていない通常の地図と、前記第1レイヤとを重畳表示させる、地図表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の地図表示装置であって、
前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記色を表す数値と、前記色の画像データと、のうちの少なくともいずれか一方が対応付けて記憶されており、
前記制御部は、前記地図内の前記建物に対して、前記数値により表される色が付され、または、前記画像データにより表される画像が配置された前記第1レイヤを生成する、地図表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の地図表示装置であって、
前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記建物の高さが対応付けて記憶されており、
前記制御部は、前記地図内の前記建物に対してさらに、前記高さに応じた外枠が配置された前記第1レイヤを生成する、地図表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の地図表示装置であって、さらに、
利用者から前記第1画像を取得し、前記第1画像を画像解析することによって前記外観的な特徴としての色を自動的に取得し、前記建物情報記憶部に記憶させる登録部を備える、地図表示装置。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の地図表示装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記地図の表示がされる地域の天気と、前記地図の表示がされる時刻と、前記地図の表示がされる日付に対応した季節と、のうちの少なくとも1つ以上を含む環境条件を取得し、
取得した前記環境条件に応じて、少なくとも明度を変更した第2レイヤを生成し、前記通常の地図と、前記第1レイヤと、前記第2レイヤとを重畳表示させる、地図表示装置。
【請求項8】
地図を表示する方法であって、情報処理装置が、
地図を表示させる工程であって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる工程を備える、方法。
【請求項9】
コンピュータプログラムであって、情報処理装置に、
地図を表示させるステップであって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させるステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットショッピングの普及により、物流業務の需要が増加し、商品等の荷物を指定された配達先へと配達する業務に従事する者(以降「配達人」とも呼ぶ)が増加している。配達人は、業務効率化の観点から、予め定められた担当エリアを有しており、担当エリア内の個人宅等に荷物を配達する。例えば、特許文献1には、このような配達人の業務を支援する配達支援システムが開示されている。特許文献1に記載の配達支援システムは、配達先に関する配達先情報と、配達者が配達に際し目印となる目印情報とを関連付けて移動通信情報端末装置に提示する。また、例えば、特許文献2には、住宅地図において、建造物の形状を表す建造物枠表記と、建造物の居住者を表す居住者表記とを併記することで、建造物の形状および居住者表記の視認性を向上させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-102414号公報
【特許文献2】特開2004-348161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、配達人は、荷物の配達のために個人宅を巡回する必要があるところ、商業施設等とは異なり、個人宅は区別しづらく識別性が低い。この点、特許文献1に記載の技術では、目印(例えば、ガソリンスタンド等)と関連付けて個人宅を案内するものの、特に住宅地等では目印となるものが乏しく、目的の個人宅の近くに目印が必ず存在する保証がないため、使い勝手に劣るという課題があった。また、特許文献2に記載の技術では、地図上に個人宅を識別するための居住者表記(例えば、日本一郎等の名前)が付されるものの、文字は視認性に乏しく、使い勝手に劣るという課題があった。さらに、特許文献2に記載の技術では、アパートやマンション等の集合住宅の場合は、全ての居住者に対して居住者表記を付すことができないという課題があった。
【0005】
なお、このような課題は、配達人の業務を支援する技術に限らず、経路案内や自由走行の際に端末上に地図を表示する技術にも共通する。また、このような課題は、個人宅に限らず、商業施設等の建物全般に共通する。
【0006】
このため、地図を表示する技術において、地図上の各建物の識別性を向上させることが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0008】
(1)本発明の一形態によれば、地図表示装置が提供される。この地図表示装置は、地図を表示させる制御部であって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる制御部を備える。
【0009】
この構成によれば、制御部は、地図に含まれる建物を、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる。このため、利用者は、自身が実際に目視している各建物の外観的な特徴と、地図上の各建物の色とを直感的に対応付けて把握することができる。この結果、地図上の各建物の識別性を向上させることができる。
【0010】
(2)上記形態の地図表示装置において、前記外観的な特徴とは、道路から見た前記建物を含む第1画像であって、画像内において前記建物を所定割合以上含む第1画像において、占有面積が最も大きな物体の色であってもよい。
この構成によれば、外観的な特徴とは、画像内において建物を所定割合以上含む第1画像において、占有面積が最も大きな物体の色であるため、利用者は、自身が実際に目視している各建物に関する色(建物まわりで専有面積が最も大きな物体の色)と、地図上の各建物の色とを、より一層直感的に対応付けて把握することができる。また、第1画像は、道路から見た建物を含む画像であるため、外観的な特徴として、道路沿いを走行する利用者が、実際に目にする色を採用できる。
【0011】
(3)上記形態の地図表示装置では、さらに、前記建物ごとに、前記外観的な特徴を記憶する建物情報記憶部を備え、前記制御部は、前記建物情報記憶部を用いて、前記地図内の前記建物が前記外観的な特徴に応じて色分けされた第1レイヤを生成し、色分けされていない通常の地図と、前記第1レイヤとを重畳表示させてもよい。
この構成によれば、制御部は、建物情報記憶部を用いて、地図内の建物が外観的な特徴に応じて色分けされた第1レイヤを生成し、色分けされていない通常の地図と、第1レイヤとを重畳表示させる。このため、従来の地図取得及び表示処理を活用しつつ、制御部による建物の色分け表示処理を実現できる。また、利用者の好みに応じて第1レイヤ(建物の色分け表示レイヤ)をON/OFFできる。
【0012】
(4)上記形態の地図表示装置において、前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記色を表す数値と、前記色の画像データと、のうちの少なくともいずれか一方が対応付けて記憶されており、前記制御部は、前記地図内の前記建物に対して、前記数値により表される色が付され、または、前記画像データにより表される画像が配置された前記第1レイヤを生成してもよい。
この構成によれば、制御部は、建物情報記憶部に記憶された数値または画像データを利用して、簡単に、第1レイヤ(建物の色分け表示レイヤ)を生成できる。
【0013】
(5)上記形態の地図表示装置において、前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記建物の高さが対応付けて記憶されており、前記制御部は、前記地図内の前記建物に対してさらに、前記高さに応じた外枠が配置された前記第1レイヤを生成してもよい。
この構成によれば、制御部は、地図内の建物に対してさらに、高さに応じた外枠が配置された第1レイヤを生成するため、利用者は、地図上に表示された各建物の外枠によって、各建物の高さをも把握できる。この結果、地図上の各建物の識別性をより一層向上させることができる。
【0014】
(6)上記形態の地図表示装置では、さらに、利用者から前記第1画像を取得し、前記第1画像を画像解析することによって前記外観的な特徴としての色を自動的に取得し、前記建物情報記憶部に記憶させる登録部を備えてもよい。
この構成によれば、登録部は、利用者から第1画像を取得し、第1画像を画像解析することによって外観的な特徴としての色を自動的に取得し、建物情報記憶部に記憶させるため、複数の利用者の協力の下で建物情報記憶部を簡便に整備できる。
【0015】
(7)上記形態の地図表示装置において、前記制御部は、さらに、前記地図の表示がされる地域の天気と、前記地図の表示がされる時刻と、前記地図の表示がされる日付に対応した季節と、のうちの少なくとも1つ以上を含む環境条件を取得し、取得した前記環境条件に応じて、少なくとも明度を変更した第2レイヤを生成し、前記通常の地図と、前記第1レイヤと、前記第2レイヤとを重畳表示させてもよい。
この構成によれば、制御部は、取得した環境条件に応じて、少なくとも明度を変更した第2レイヤを生成し、通常の地図と、第1レイヤと、第2レイヤとを重畳表示させる。ここで、利用者が実際に目視する各建物の外観的な特徴は、環境条件(天気、時刻、季節)によって変動する。この点、本構成によれば、地図に含まれ、かつ、第1レイヤによって色分け表示された各建物の色を、第2レイヤ(環境表示レイヤ)によって、利用者が実際に目視している環境下に応じた色に補正できる。この結果、地図上の各建物の識別性をより一層向上させることができる。さらに、第1レイヤと第2レイヤとは独立したレイヤであるため、利用者の好みに応じて第2レイヤ(環境表示レイヤ)をON/OFFできる。
【0016】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、地図表示装置、経路案内装置、配達支援装置、これら各装置や、これら各装置を含むシステムの機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、そのコンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態としての配達支援システムの概略構成を示す図である。
【
図4】配達支援処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】ピンの絞り込みが行われた後の地図表示画面の一例を示す図である。
【
図10】ナビゲーション画面の一例を示す図である。
【
図12】外観登録の処理について説明する図である。
【
図14】第2実施形態の配達支援処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】第2実施形態における配達先情報画面の一例を示す図である。
【
図16】第3実施形態の配達支援システムの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としての配達支援システム1の概略構成を示す図である。配達支援システム1は、物流業務、なかでも、商品等の荷物を指定された配達先へと配達する業務に従事する配達人が利用者となるシステムである。配達支援システム1は、利用者が配達すべき荷物(以降、「要配達荷物」または単に「荷物」とも呼ぶ)の情報を用いて、利用者による要配達荷物の配達を支援する。
【0019】
配達支援システム1は、サーバ10と、利用者端末30とを備えている。サーバ10は、有線通信によりインターネットINTに接続されている。利用者端末30は、通信キャリアBSを介した無線通信によってインターネットINTに接続されている。通信キャリアBSには、送受信アンテナや、無線基地局、交換局が含まれる。すなわち、サーバ10と利用者端末30とは、インターネットINTを介して相互に通信することができる。
【0020】
サーバ10は、CPU110と、通信部120と、ROM/RAM130と、記憶部140とを備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。サーバ10は「地図表示装置」に相当する。
【0021】
CPU110は、ROM130に格納されているコンピュータプログラムをRAM130に展開して実行することにより、サーバ10の各部を制御する。CPU110は、制御部111、登録部112としても機能する。制御部111及び登録部112は、利用者端末30と協働して、後述の配達支援処理を実行する。制御部111は、配達支援処理において、利用者端末30に地図を表示させ、この地図上に含まれる建物を、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けする。登録部112は、配達支援処理において、利用者端末30から画像データを取得し、画像データを画像解析することによって、画像内の建物の外観的な特徴を自動的に取得し、建物情報DB143に記憶させる。詳細は後述する。以降の説明では、データベースを単に「DB」とも呼ぶ。
【0022】
通信部120は、利用者端末30など他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。
【0023】
記憶部140は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。記憶部140には、荷物情報DB141と、地図情報DB142と、建物情報DB143とが予め記憶されている。
【0024】
図2は、荷物情報DB141の一例を示す図である。荷物情報DB141には、利用者端末30の利用者ごとに、当該利用者がその日に配達する要配達荷物の情報(以降「荷物情報」とも呼ぶ)が記憶されている。
図2に示すように、各荷物情報には、例えば、次のa1~a10に示す情報が含まれている。なお、情報a1~a10は、配達支援処理に先立って予め登録されており、配達支援処理の中で随時更新可能である。
(a1)配達先住所:配達先の住所を表す。
(a2)配達先緯度経度:配達先の緯度経度を表す。配達先緯度経度は、配達先住所で代用できるため省略されてもよい。
(a3)配達先における宅配ボックスの有無:配達先に宅配ボックスが存在するか否かを表す。
(a4)表札情報/ビル・テナント情報:配達先の表札を表す情報(例えば、非集合住宅の場合は「山田」、集合住宅の場合は「101 山田」等)と、配達先があるビル名及びテナント名を表す情報(例えば、「XYZビル 〇〇食堂」等)と、のいずれか一方。
(a5)備考情報:配達にあたっての注意事項等を表す。
(a6)時間帯指定:個々の要配達荷物に対して指定された配達時間帯の指定内容を表す。
(a7)宅配ボックス利用可否:個々の要配達荷物に対して指定された宅配ボックスの利用可否の指定内容を表す。
(a8)荷物状況:個々の要配達荷物の状況(例えば、配達、不在、再配達、集荷、代引/着払、等の状況)を表す。
(a9)サイズ情報:要配達荷物の大きさ(小、中、大、特大等)、及び、要配達荷物の個口数を表す。
(a10)置き配情報:置き配の可否、置き配場所の指定、置き配を実施する条件の指定(日時、天候等)等が含まれ得る。
【0025】
なお、荷物情報は、上述した項目の一部を省略してもよく、例示しない他の情報が含まれてもよい。
図2には、ある利用者Aについての荷物情報の一例を示すが、他の利用者B,C等についても、上述した要配達荷物の情報(荷物情報)が、予め荷物情報DB141内に記憶されている。
【0026】
図1の地図情報DB142は、地図画像を表すデータを格納するデータベースである。地図画像を表すデータには、地形、建物、道路の形状等、地図表示のために必要な情報が含まれている。
【0027】
図3は、建物情報DB143の一例を示す図である。建物情報DB143には、建物ごとに、各建物の情報(以降「建物情報」とも呼ぶ)が記憶されている。
図3に示すように、各建物情報には、例えば、次のb1~b8に示す情報が含まれている。なお、情報b1~b8は、配達支援処理の中で登録部112によって登録あるいは更新される。
(b1)建物名称:建物の名称を表す。例えば、集合住宅の場合は「〇〇ハイツ」のような建物名称、雑居ビルの場合は「XYZビル」のような建物名称を表す情報を利用できる。なお、非集合住宅の場合は、本情報は省略される。
(b2)表札情報:建物の表札を表す情報を表す。例えば、非集合住宅の場合に「山田」等の表札情報が記憶される。なお、集合住宅の場合や、雑居ビルの場合に、情報a4と同様の部屋番号やテナント名が本情報に記憶されてもいいし、省略されてもいい。
(b3)住所:建物の所在地の住所を表す。
(b4)緯度経度:建物の所在地の緯度経度を表す。
(b5)階数情報:建物が何階建てであるかを表す。
(b6)色情報:建物の外観的な特徴としての「色そのもの」を表す情報。色情報は、当該建物の色を表す数値(例えば、RGB値、HTMLカラーコード等)によって規定される。
(b7)マテリアル画像ファイル:建物の外観的な特徴としての「画像」の画像データ。マテリアル画像ファイルには、当該建物の一部(例えば、壁面等)を構成する素材(例えば、壁材)を表す画像データが使用し得る。
(b8)元画像ファイル:色情報、及び、マテリアル画像ファイルの抽出元となる画像ファイルである。詳細は後述する。
【0028】
建物情報DB143は、建物ごとに外観的な特徴を記憶する「建物情報記憶部」に相当する。建物情報DB143の色情報(情報b6)は、「色を表す数値」に相当し、建物情報DB143のマテリアル画像ファイル(情報b7)は、「画像データ」に相当し、建物情報DB143の階数情報(情報b5)は、「建物の高さ」に相当する。
【0029】
なお、建物情報は、上述した項目の一部を省略してもよく、例示しない他の情報が含まれてもよい。例えば、階数情報(情報b5)に代えて、建物の高さ「XXメートル」等を表す高さ情報が記憶されてもよい。例えば、建物情報のうちの色情報(情報b6)とマテリアル画像ファイル(情報b7)とは、いずれか一方が記憶されてもよく、両方記憶されてもよい。例えば、元画像ファイル(情報b8)には、元画像ファイルの送信元である利用者IDや、氏名等が関連付けて記憶されてもよい。例えば、建物情報には、さらに、元画像ファイル(情報b8)を更新することができる利用者を識別するための資格情報が記憶されていてもよい。資格情報が記憶されている場合、資格情報に含まれない利用者は、元画像ファイルのアップロードが制限されるほか、既に元画像ファイルがアップロードされている場合は、当該元画像ファイルの更新(編集や削除など)が制限される。
【0030】
図1に戻り、説明を続ける。利用者端末30は、例えば、図示するスマートフォンのほか、パーソナルコンピュータや、車載装置、ウェアラブルデバイス等の任意のデバイスとして構成できる。利用者端末30は、CPU310と、通信部320と、ROM/RAM330と、記憶部340と、入出力部350と、現在位置取得部360とを備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
【0031】
CPU310は、ROM330に格納されているコンピュータプログラムをRAM330に展開して実行することにより、利用者端末30の各部を制御するほか、処理部311としても機能する。処理部311は、サーバ10と協働して、後述の配達支援処理を実行する。通信部320は、サーバ10など他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。
【0032】
記憶部340は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成されている。記憶部340には、後述の配達支援処理において、カメラ(入出力部350)によって撮像された画像ファイル341が記憶される。
【0033】
入出力部350は、利用者端末30と利用者との間の情報の入出力に使用される種々のインターフェースである。入出力部350としては、例えば、入力部としてのカメラやタッチパネル、表示部(出力部)としてのタッチパネル、液晶パネル等を採用できる。現在位置取得部360は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)やQZSS(Quasi-Zenith Satellite System/準天頂衛星システム)を構成する人工衛星から送信された電波を受信し、利用者端末30の現在位置を表す現在位置情報(緯度および経度)を取得する。ここで、利用者端末30は利用者が持ち歩いているため、現在位置取得部360により取得された現在位置は、利用者の現在位置と同視できる。
【0034】
図4は、配達支援処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図4では、サーバ10の構成要素を破線枠で囲むと共に、利用者端末30を単に「端末30」と表している。本実施形態の配達支援処理は、予め準備された荷物情報DB141、地図情報DB142、建物情報DB143を利用して、利用者による要配達荷物の配達を支援する処理である。配達支援処理は、任意のタイミングで実行され得る。
図4の例では、配達支援処理は、利用者端末30にインストールされている所定のアプリケーションの起動を契機として実行される。
【0035】
ステップS10において、所定のアプリケーションの起動に伴って、利用者端末30の処理部311は、サーバ10に対して利用者IDを送信する。利用者IDは、各利用者を区別するために一意に付与されたIDである。
【0036】
ステップS12において、サーバ10の制御部111は、利用者IDをキーとして荷物情報DB141を検索し、当該利用者がその日に配達する要配達荷物の情報(荷物情報、情報a1~a10)を取得する。ステップS14において、サーバ10の制御部111は、建物情報DB143を検索し、ステップS12で取得した各荷物情報に対応したエリアに含まれる各建物についての建物情報(情報b1~b8)を取得する。ここで「各荷物情報に対応したエリア」とは、各荷物情報が表す住所それぞれが、全て含まれる所定範囲の領域を意味する。
【0037】
ステップS16において、サーバ10の制御部111は、利用者端末30において画面表示のために用いられる一連のデータ(表示用データ)を生成する。表示用データには、所定縮尺の地図上において、地図内の建物を色分け表示するための着色レイヤが含まれている。着色レイヤは「第1レイヤ」に相当する。着色レイヤの生成方法については後述する。ステップS18において、サーバ10の制御部111は、生成した表示用データを利用者端末30に送信する。ステップS20において、利用者端末30の処理部311は、受信した表示用データを用いて、入出力部350に画面を表示させる。以降、表示用データを用いて利用者端末30に表示される一連の画面について説明する。なお、サーバ10と利用者端末30とは、後述する画面遷移を実現するために、ステップS16~S20の処理を繰り返し実行してもよい。
【0038】
図5は、地図表示画面W1の一例を示す図である。地図表示画面W1は、
図4のステップS20において利用者端末30に初期表示される画面である。地図表示画面W1には、地図と、地図上に配置された複数のピンP1~P11と、現在位置シンボルPLと、ボタンB1~B7と、が含まれている。なお、地図表示画面W1に表示されている地図の中心位置や縮尺は、任意に定めることができる。
【0039】
ピンP1~P11は、地図上において要配達荷物の配達先に相当する位置にそれぞれプロットされた目印である。各ピンは、荷物情報の時間帯指定(情報a6)に応じて色分け表示されている。各ピンの内部には、荷物情報の荷物状況(情報a8)を表す文字が記載されている。また、ピンP1,P6のように、1つの集合住宅に複数の配達先が存在する場合は、ピンには、配達先数に応じた数を記したバッジが付される。
【0040】
ボタンB1は、メニュー画面に遷移するためのボタンである。メニュー画面では、利用者の個人設定(名前、連絡先等)の確認及び変更や、アプリケーションの汎用設定(各種初期値等)の確認及び変更ができる。ボタンB2は、利用者Aが当日に配達すべき要配達荷物の総数が表示されたボタンである。ボタンB2のタップによって、荷物一覧画面W2へと遷移する。ボタンB3は、利用者Aが当日に配達すべき要配達荷物が全て1画面に収まる縮尺へと、地図の縮尺を変更するためのボタンである。例えば、ボタンB2に要配達荷物の総数として「150件」と表示されていれば、ボタンB3のタップによって、地図表示画面W1には、当該150件分のピンが1画面に収まった広域地図が表示される。ボタンB4は、ピンを絞り込み(フィルタ)表示するためのボタンである。ボタンB4のタップによって、荷物絞込画面W3へと遷移する。ボタンB5は、地図上へのピンの表示/非表示を切り替えるためのボタンである。ボタンB6は、現在位置シンボルPLが地図の中心になるように、地図の中心位置を変更するためのボタンである。ボタンB7は、地図表示画面W1内の地図の縮尺を拡大(+タップ時)、または、縮小(-タップ時)するためのボタンである。
【0041】
図6は、荷物一覧画面W2の一例を示す図である。荷物一覧画面W2は、地図表示画面W1においてボタンB2がタップされた場合に表示される画面である。荷物一覧画面W2には、時間帯スライダーバー上に表示されたボタンB100と、荷物情報BI1~BI4と、キャンセルボタンBCと、が含まれている。なお、
図6の例では、荷物一覧画面W2には4つの荷物情報のみが表示されている。しかし、荷物一覧画面W2では、画面スクロールによって、利用者Aが当日に配達すべき要配達荷物の荷物情報の全てが参照できる。
【0042】
ボタンB100は、バー上に表示された各時間帯へとボタンB100をスライドさせることによって、荷物情報BI1~BI4に表示される荷物情報を、時間帯指定(情報a6)によって絞り込み表示するためのボタンである。キャンセルボタンBCは、荷物一覧画面W2を閉じて地図表示画面W1へと遷移させるためのボタンである。
【0043】
荷物情報BI1~BI4には、利用者Aが当日に配達すべき要配達荷物についての、個々の荷物情報が表示されている。例えば、
図6に示す表示D1は、荷物情報BI1が示す要配達荷物の時間帯指定(情報a6)、及び、荷物状況(情報a8)の表示である。表示D2は、荷物情報BI1が示す要配達荷物の配達先住所(情報a1)の表示である。表示D3は、荷物情報BI1が示す要配達荷物の表札情報/ビル・テナント情報(情報a4)の表示である。表示D4は、荷物情報BI1が示す要配達荷物の大きさ及び個口数(情報a9)の表示である。表示D5は、荷物情報BI1が示す要配達荷物の置き配可否(情報a10)、及び、宅配ボックス利用可否(情報a7)の表示である。表示D6,D7は、荷物情報BI4が示す要配達荷物の備考情報(情報a5)の表示である。
【0044】
図7は、荷物絞込画面W3の一例を示す図である。荷物絞込画面W3は、地図表示画面W1においてボタンB4がタップされた場合に表示される画面である。荷物絞込画面W3には、地図表示画面W1におけるピンを絞り込むための2種類の候補C1,C2と、キャンセルボタンBCと、が含まれている。
【0045】
候補C1は、荷物情報のうちの荷物状況(情報a8)を用いて、地図表示画面W1におけるピンを絞り込むためのボタンである。候補C2は、荷物情報のうちの時間帯指定(情報a6)を用いて、地図表示画面W1におけるピンを絞り込むためのボタンである。利用者は、候補C1,C2の中から、ピンの絞り込みを意図する1つのアイコンをタップする。なお、荷物絞込画面W3は、複数のアイコン(換言すれば複数の絞り込み条件)を選択可能に構成されてもよい。
【0046】
図8は、ピンの絞り込みが行われた後の地図表示画面W1Fの一例を示す図である。
図7に示す荷物絞込画面W3において、例えば、利用者が候補C2の「午前中」をタップした場合、画面が地図表示画面W1に遷移し、荷物情報のうちの時間帯指定(情報a6)が「午前中」であるピンのみが地図上に配置された地図表示画面W1が表示される(
図8)。
【0047】
図9は、配達先情報画面W4の一例を示す図である。配達先情報画面W4は、地図表示画面W1または地図表示画面W1Fにおいて、任意の1つのピンがタップされた場合に表示される画面である。
図9では、ピンP1がタップされた場合に表示される配達先情報画面W4を例示している。配達先情報画面W4には、拡大地
図W41と、情報表示W42と、が含まれている。
【0048】
拡大地
図W41は、タップされたピンが付された建物(図示の例では、ピンP1が付された建物BU1)を中心とした、当該建物近傍を拡大して表す狭域地図である。拡大地
図W41では、地図に含まれる各建物BU1~BU4が、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示されている(
図9では、便宜的に、色の相違をハッチング種類の相違として表す)。この色分け表示は、
図9上部の吹き出し内に示すように、色分けされていない通常の地
図MPと、地
図MP内の建物が各建物の外観的な特徴に応じて色分けされた着色レイヤL1(第1レイヤL1)と、を重畳表示することで実現されている。
【0049】
地
図MP及び着色レイヤL1は、上述の通り、配達支援処理のステップS16において、サーバ10の制御部111によって生成される表示用データに含まれている。例えば、制御部111は、地図情報DB142から、ピンP1の位置情報(例えば緯度経度)を中心とする所定範囲の地図画像を取得することで、地
図MPを生成できる。また、制御部111は、例えば次の手順c1~c3によって、着色レイヤL1を生成できる。
(c1)制御部111は、地
図MPに含まれる各建物BU1~BU5の輪郭を検出する。
(c2)制御部111は、建物情報DB143から各建物BU1~BU5の色情報(情報b6)及び/またはマテリアル画像ファイル(情報b7)を取得する。
(c3)制御部111は、手順c1で検出した各建物BU1~BU5の輪郭内に対して、手順c2で取得した色情報を用いて着色し、または、手順c2で取得したマテリアル画像ファイルにより表される画像を配置する。なお、手順c3では、色情報を用いた着色と、マテリアル画像ファイルを用いた画像の配置との両方が行われてもよい。
【0050】
なお、
図9に示す拡大地
図W41では、建物BU5には着色が施されていない。これは、建物情報DB143に建物BU5に対応するデータがないためである。
【0051】
情報表示W42には、タップされたピンが付された建物(図示の例では、ピンP1が付された建物BU1)の情報を表す情報BUIと、当該建物内の居住者を配達先とする要配達荷物の荷物情報BI1,BI2と、が含まれている。荷物情報BI1,BI2には、
図6(荷物一覧画面W2)と同様の情報が表示されている。
【0052】
情報BUIには、タップされたピンが付された建物(図示の例では、ピンP1が付された建物BU1)の住所及び名称の表示と、ボタンB101,B102,B103と、が含まれている。
【0053】
ボタンB101は、ボタンB101がタップされることによって、情報BUIが表す建物へのナビゲーションを開始するためのボタンである。具体的には、
図4のステップS22に示すように、ボタンB101のタップを検出した際に、利用者端末30は、現在地(現在位置取得部360により取得された現在位置情報)と、配達先住所と、を含む経路探索要求をサーバ10に送信する。なお、ステップS22では、配達先住所として、情報BUIが表す建物の位置情報(住所、あるいは、緯度経度)が使用される。また、ステップS22では、配達先住所に代えて、ピンP1の識別情報が送信されてもよい。ステップS24において、サーバ10の制御部111は、ステップS22で取得した現在地を出発地とし、ステップS22で取得した配達先住所を目的地とした経路(出発から目的地までの走行ルート)を取得する。なお、制御部111は、インターネットINTを介して接続された外部の経路探索サーバから経路を取得してもよいし、サーバ10自身が経路DBと経路探索部を備える場合は、経路探索部から経路を取得してもよい。ステップS26において、サーバ10の制御部111は、ステップS24で取得した経路を利用者端末30へと送信する。その後、ステップS28において利用者端末30は、受信した経路を用いたナビゲーションが行われる。詳細は後述する。
【0054】
図9に戻り、説明を続ける。情報表示W42の情報BUIのボタンB102は、情報BUIが表す建物における宅配ボックスの有無(情報a3)を設定変更するためのボタンである。情報BUIのボタンB103は、情報BUIが表す建物の外観登録を行う、換言すれば、情報BUIが表す建物について建物情報DB143へとデータ登録を行うためのボタンである。外観登録についての詳細は後述する。
【0055】
図10は、ナビゲーション画面W5の一例を示す図である。ナビゲーション画面W5は、配達先情報画面W4のナビボタンB101をタップした際に表示される画面、換言すれば、配達支援処理のステップS28において利用者端末30に表示される画面である。ナビゲーション画面W5には、行先表示W51と、拡大地
図W52と、が含まれている。
【0056】
行先表示W51は、次の右左折あるいは直進ポイントを拡大図付きで表す案内表示である。拡大地
図W52は、現在位置シンボルPLと、現在位置近傍を拡大して表す狭域地図である。拡大地
図W52は、
図9で説明した拡大地
図W41と同様に、地図に含まれる各建物が、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示されている。拡大地
図W52における色分け表示の実現方法は、拡大地
図W41と同様である。
【0057】
図11は、荷物情報詳細画面W6の一例を示す図である。荷物情報詳細画面W6は、荷物一覧画面W2において荷物情報BI1~BI4のいずれか1つがタップされた、または、配達先情報画面W4において荷物情報BI1~BI2のいずれか1つがタップされた場合に表示される画面である。
図9では、荷物情報BI1がタップされた場合に表示される荷物情報詳細画面W6を例示している。荷物情報詳細画面W6には、荷物情報BI1と、ボタンB110,B111,B112,B113と、が含まれている。
【0058】
荷物情報詳細画面W6は、特定の1つの荷物情報BI(図示の例ではBI1)の詳細を表す画面に相当し、利用者は、荷物情報詳細画面W6を用いて荷物情報BIを参照及び編集できる。荷物情報BI1には、現在の荷物情報DB141に基づく荷物情報が表示されている。例えば利用者は、荷物情報BI(図示の例ではBI1)欄の宅配ボックスチェックボックスにおけるチェックを変更することで、宅配ボックス利用可否(情報a7)を変更できる。また、利用者は、表札情報や備考情報のテキストボックスに文字を入力することで、表札情報/ビル・テナント情報(情報a4)や備考情報(情報a5)を変更できる。利用者は、時間指定の選択マークを移動させることで、時間帯指定(情報a6)を変更できる。さらに、利用者は、要配達荷物の配達が完了した際、
図11において破線枠で囲んだ配達状況の選択マークを「完了」に移動させた上で、荷物状況(情報a8)を変更する。
【0059】
ボタンB111は、荷物情報BI(図示の例ではBI1)に表示される情報量を増加あるいは減少させるためのボタンである。ボタンB112は、荷物情報BI(図示の例ではBI1)が表す建物の外観登録を行う、換言すれば、荷物情報BIが表す建物について建物情報DB143へとデータ登録を行うためのボタンである。このボタンB112は、配達先情報画面W4(
図9)のボタンB103と同じ機能を有しており、どちらのボタンがタップされた場合でも、以降に説明する外観登録の処理が実行される。以降では、
図11に示す荷物情報BI1が表示されている際に、ボタンB112をタップした場合を例示しつつ説明する。
【0060】
図12は、外観登録の処理について説明する図である。荷物情報詳細画面W6のボタンB112(あるいは、配達先情報画面W4のボタンB103)がタップされた際、利用者端末30では、自動的にカメラが起動される。
図12に示すように、カメラの被写体を表示する画面には、フレームFMが配置されている。利用者は、フレームFMよりも、荷物情報BI1の「〇〇ハイツ」の建物が大きく映るよう調整した上で、道路RDから見た建物の写真IMを撮影する。なお、カメラ画面では、フレームFMの表示と共に、建物をフレームFMよりも大きく映す旨(換言すれば、被写体の大きさに関する案内)や、道路RDから写真IMを撮影する旨(換言すれば、撮影位置に関する案内)を、表示あるいは音声出力してもよい。撮影後、建物(〇〇ハイツ)の写真IMは、画像ファイル341として保存され、カメラは自動的にあるいは手動によって終了される。その後、カメラ呼び出し元の画面に遷移する。なお、画像ファイル341は「第1画像」に相当する。
【0061】
図11に戻り、説明を続ける。荷物情報詳細画面W6のボタンB113は、上述したチェックボックス、テキストボックス、選択マーク、及び、ボタンB112のタップ後に撮影された画像ファイル341における入力内容を用いた変更を確定するためのボタンである。具体的には、
図4のステップS32に示すように、ボタンB113のタップを検出した際に、利用者端末30は、荷物情報詳細画面W6における入力内容(チェックボックス、テキストボックス、選択マークの値)と、画像ファイル341と、を含む情報をサーバ10に送信する。ステップS34において、サーバ10の登録部112は、取得した画像ファイル341を画像解析することによって、画像ファイル341に写る建物の外観的な特徴としての色と、高さと、を自動的に取得する。具体的には、登録部112は、画像ファイル341に対して、次のd1~d3の少なくとも一部の処理を実行する。
(d1)登録部112は、画像解析によって、画像ファイル341において専有面積が最も大きな物体の色データを取得する。処理d1によって取得される色データは、建物の色そのものである。
(d2)登録部112は、画像解析によって、画像ファイル341において専有面積が最も大きな物体の一部をトリミングした画像を取得する。処理d2によって取得される画像は、建物の色と、建物の素材(換言すれば、建材の表面テクスチャ)を含んでいる。
(d3)登録部112は、画像解析によって、画像ファイル341に写る建物が何階建てであるかを示す情報、あるいは、建物の高さ情報(XXメートルといった値)を取得する。
【0062】
ここで、専有面積が最も大きな物体には、建物の外壁や、建物の門や門扉、建物の前に置かれた車両やガレージ、建物を覆う植物等が想定される。ステップS36において、サーバ10の登録部112は、処理d1~d3の結果を用いて建物情報DB143を更新する。具体的には、処理d1により得られた色データを用いて建物情報DB143の色情報(情報b6)を更新し、処理d2により得られた画像を用いて建物情報DB143のマテリアル画像ファイル(情報b7)を更新し、処理d3により得られた高さを用いて建物情報DB143の階数情報(情報b5)を更新する。また、登録部112(あるいは制御部111)は、ステップS32で取得した入力内容を用いて、荷物情報DB141を更新する。その後、制御部111は、処理をステップS20に遷移させ、更新後の画面を表示させる。
【0063】
例えば、利用者は、要配達荷物の配達が完了した後、荷物情報詳細画面W6の配達状況を「完了」とした上で、ボタンB112をタップして荷物の配達を完了した建物の写真IMを撮影し(外観登録し)、ボタンB113をタップして情報の更新をする。そうすれば、利用者による要配達荷物の配達フローを通じて、建物情報DB143を整備できる。
【0064】
図13は、拡大地
図W41の変形を示す説明図である。配達先情報画面W4の拡大地
図W41、及び、ナビゲーション画面W5の拡大地
図W52のうちの少なくとも一方は、以降説明する態様とされてもよい。
図13では、拡大地
図W41を例示しつつ説明する。
【0065】
図13(A)は、拡大地
図W41の一変形例を示す。
図13(A)の例では、地図に含まれる各建物には、着色に加えてさらに、実際の建物の高さに応じた色の外枠が配置されている。なお、
図13(A)では、外枠の色の違いを、外枠の線種の違いとして表している。
図13(B)は、拡大地
図W41の他の変形例を示す。
図13(B)の例では、地図に含まれる各建物には、着色に加えてさらに、実際の建物の高さに応じた太さの外枠が配置されている。これら外枠を配置する場合、サーバ10の制御部111は、上述した手順c1~c3に加えてさらに以下の手順c4,c5を実行することで、着色レイヤL1を生成すればよい。
(c4)制御部111は、建物情報DB143から各建物BU1~BU5の階数情報(情報b5)を取得する。
(c5)制御部111は、手順c3で生成された着色レイヤL1に対してさらに、各建物BU1~BU5の輪郭を、手順c4で取得された階数情報に応じた色あるいは太さで描画する。
【0066】
図13の例によれば、サーバ10の制御部111は、地
図W41,W52内の建物に対してさらに、高さに応じた外枠が配置された着色レイヤ(第1レイヤ)を生成するため、利用者は、地
図W41,W52上に表示された各建物の外枠によって、各建物の高さをも把握できる。この結果、地
図W41,W52上の各建物の識別性をより一層向上させることができる。
【0067】
以上のように、第1実施形態の配達支援システム1によれば、サーバ10(地図表示装置)の制御部111は、地
図W41,W52に含まれる建物を、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる。このため、利用者は、自身が実際に目視している各建物の外観的な特徴と、地
図W41,W52上の各建物の色とを直感的に対応付けて把握することができる。この結果、地
図W41,W52上の各建物の識別性を向上させることができる。
【0068】
また、第1実施形態の配達支援システム1によれば、建物の外観的な特徴とは、画像内において建物を所定割合以上含む第1画像(画像ファイル341により表される画像)において、占有面積が最も大きな物体の色である(
図12)。このため、利用者は、自身が実際に目視している各建物に関する色(建物まわりで専有面積が最も大きな物体の色)と、地
図W41,W52上の各建物の色とを、より一層直感的に対応付けて把握することができる。また、第1画像は、
図12で説明した外観登録の処理において説明した通り、道路RDから見た建物を含む画像IMであるため、外観的な特徴として、道路沿いを走行する利用者が、実際に目にする色を採用できる。
【0069】
さらに、第1実施形態の配達支援システム1によれば、サーバ10の制御部111は、建物情報記憶部(建物情報DB143)を用いて、地図内の建物が外観的な特徴に応じて色分けされた第1レイヤL1(
図9:着色レイヤL1)を生成し、色分けされていない通常の地
図MP(
図9)と、第1レイヤL1とを重畳表示させる。このため、従来の地図取得及び表示処理を活用しつつ、制御部111による建物の色分け表示処理を実現できる。また、利用者の好みに応じて第1レイヤL1(建物の色分け表示レイヤ、すなわち着色レイヤL1)をON/OFFできる。
【0070】
さらに、第1実施形態の配達支援システム1によれば、サーバ10の制御部111は、建物情報記憶部(建物情報DB143)に記憶された数値(情報b6)または画像データ(情報b7)を利用して、簡単に、第1レイヤL1(建物の色分け表示レイヤ、すなわち着色レイヤL1)を生成できる。
【0071】
さらに、第1実施形態の配達支援システム1によれば、サーバ10の登録部112は、利用者から第1画像(画像ファイル341)を取得し、第1画像を画像解析することによって外観的な特徴としての色を自動的に取得し(処理d1,d2)、建物情報記憶部(建物情報DB143)に記憶させるため、複数の利用者の協力の下で建物情報記憶部を簡便に整備できる。
【0072】
B.第2実施形態:
図14は、第2実施形態の配達支援処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。第2実施形態では、着色レイヤL1(第1レイヤ)に加えてさらに、環境レイヤL2(第2レイヤ)を生成し、表示させる構成について説明する。第2実施形態の配達支援システム1Aは、第1実施形態で説明した構成において、制御部111に代えて制御部111Aを有するサーバ10Aを備えている。
【0073】
図14に示す配達支援処理では、ステップS16(
図4)に代えてステップS16Aが実行される。ステップS16Aにおいて制御部111Aは、利用者端末30において画面表示のために用いられる一連のデータ(表示用データ)を生成する。この表示用データには、第1実施形態で説明した着色レイヤL1に加えて、環境条件に応じて少なくとも明度が変更された環境レイヤが含まれている。環境レイヤは「第2レイヤ」に相当する。具体的には、制御部111Aは、例えば次の手順e1~e2によって、環境レイヤを生成できる。
(e1)制御部111Aは、環境条件を取得する。ここで「環境条件」とは、地
図W41A,W52の表示がされる地域の天気と(天気条件)、地
図W41A,W52の表示がされる時刻と(時刻条件)、地
図W41A,W52の表示がされる日付に対応した季節と(季節条件)、のうちの少なくとも1つ以上である。なお、制御部111Aは、外部の気象情報サーバから天気条件を取得できる。
(e2)制御部111Aは、手順e1で取得した環境条件に応じて、少なくとも明度を変更した環境レイヤを生成する。例えば、天気条件=曇あるいは雨の場合、制御部111Aは、無彩色であって明度を低くした灰色の環境レイヤを生成する。例えば、天気条件=快晴の場合、制御部111Aは、無彩色であって明度を高くした薄白色の環境レイヤを生成する。例えば、時刻条件=夕暮れ時の場合、制御部111Aは、明度が低いオレンジ色の環境レイヤを生成する。例えば、季節条件=冬の場合、無彩色であって明度を低くした灰色の環境レイヤを生成する。
【0074】
図15は、第2実施形態における配達先情報画面W4Aの一例を示す図である。配達先情報画面W4Aは、第1実施形態で説明した構成において、拡大地
図W41に代えて拡大地
図W41Aを含んでいる。拡大地
図W41Aでは、地図に含まれる各建物BU1~BU4が、実際の建物の外観的な特徴に応じて色分けした上で、環境レイヤL2によって色補正されている。この色補正は、
図15上部の吹き出し内に示すように、地
図MPと、着色レイヤL1(第1レイヤL1)に加えてさらに、環境レイヤL2(第2レイヤL2)を重畳表示することで実現されている。このように、環境レイヤL2は、環境条件(天気、時刻、季節)に応じて利用者が実際に目にする建物の色の変化を、地
図W41A,W52に反映させるためのレイヤであると言える。
【0075】
なお、拡大地
図W41Aには、環境レイヤL2をON/OFF(表示と非表示を切り替える)ためのボタンB120が配置されている。なお、
図15では、配達先情報画面W4Aの拡大地
図W41Aについて説明したが、ナビゲーション画面W5の拡大地
図W52についても同様に、環境レイヤL2が重畳表示されてよい。
【0076】
以上のような第2実施形態の配達支援システム1Aにおいても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第2実施形態の配達支援システム1Aによれば、サーバ10Aの制御部111Aは、手順e1で取得した環境条件(天気、時刻、季節)に応じて、少なくとも明度を変更した第2レイヤL2(
図15:環境レイヤL2)を生成し、通常の地
図MPと、第1レイヤL1(
図15:着色レイヤL1)と、第2レイヤL2とを重畳表示させる。ここで、利用者が実際に目視する各建物の外観的な特徴は、環境条件(天気、時刻、季節)によって変動する。この点、配達支援システム1Aによれば、地
図MPに含まれ、かつ、第1レイヤL1によって色分け表示された各建物の色を、第2レイヤL2(環境表示レイヤL2)によって、利用者が実際に目視している環境下に応じた色に補正できる。この結果、地
図W41A,W52上の各建物の識別性をより一層向上させることができる。さらに、第1レイヤL1と第2レイヤL2とは独立したレイヤであるため、ボタンB120によって、利用者の好みに応じて第2レイヤL2(環境表示レイヤL2)をON/OFFできる。
【0077】
C.第3実施形態:
図16は、第3実施形態の配達支援システム1Bの概略構成を示す図である。第3実施形態の配達支援システム1Bは、利用者端末30に代えて利用者端末30Bを備えると共に、サーバ10を備えない。第3実施形態の利用者端末30Bは、サーバ10と協働せずに配達支援処理を実行する。本実施形態では、利用者端末30Bが「地図表示装置」に相当する。
【0078】
利用者端末30BのCPU310Bは、処理部311に加えてさらに、制御部312と、登録部313とを備える。制御部312は、第1実施形態で説明した制御部111または第2実施形態で説明した制御部111Aと同様の機能を実行する。登録部313は、第1実施形態で説明した登録部112と同様の機能を実行する。利用者端末30Bの記憶部340Bには、荷物情報DB342と、地図情報DB343と、建物情報DB344と、が記憶されている。荷物情報DB342は、第1実施形態で説明した荷物情報DB141と同様であり、地図情報DB343は、第1実施形態で説明した地図情報DB142と同様であり、建物情報DB344は、第1実施形態で説明した建物情報DB143と同様である。
【0079】
このように、配達支援システム1Bの構成は種々の変更が可能であり、利用者端末30Bが地図表示装置として構成されてもよい。なお、荷物情報DB342、地図情報DB343、及び建物情報DB344の少なくとも一部が外部のデータサーバに記憶された構成としてもよい。この場合、制御部312と、登録部313とは、配達支援処理(
図4)において都度データサーバに接続し、必要なデータを取得すればよい。このような第3実施形態の配達支援システム1Bによっても、上述した第1実施形態または第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0080】
D.変形例:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されるとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。その他、以下のような変形も可能である。
【0081】
・変形例1:
上記実施形態では、配達支援システム、サーバ、利用者端末の構成の一例を示した。しかし、各装置の構成は任意の態様を採用することができる。
【0082】
例えば、サーバ10は、地図表示装置のみ、あるいは経路案内装置として構成されてもよい。換言すれば、サーバ10は、要配達荷物の配達を支援する機能(荷物情報の登録、更新、荷物情報に基づくピンの表示といった配達の支援に関する機能)を有していなくてもよい。例えば、サーバ10を地図表示装置のみとして構成する場合、サーバ10は、利用者端末30の現在位置に応じて、現在位置周辺の地図であって、地図内の建物が実際の建物の外観的な特徴に応じて色分け表示された拡大地
図W52(
図10)を、利用者端末30に表示させればよい。例えば、サーバ10を経路案内装置として構成する場合、サーバ10は、任意の出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション画面W5(建物が色分け表示された拡大地
図W52を含む)を、利用者端末30に表示させればよい。
【0083】
例えば、サーバ10の荷物情報DB141、地図情報DB142、及び建物情報DB143のうちの少なくともいずれかは、利用者端末30や、インターネットINTを介して接続された外部サーバに記憶されていてもよい。例えば、上述した荷物情報DB141、地図情報DB142、及び建物情報DB143の構成はあくまで一例であり、例示した情報の一部を省略してもよく、例示しない他の情報を含んでもよく、複数のデータベースに分割して記憶されていてもよい。
【0084】
・変形例2:
上記実施形態では、配達支援処理(
図4、
図14)について、処理手順の一例を挙げて説明した。しかし、これらの処理手順は種々の変更が可能であり、各ステップにおける処理内容の追加、省略、変更をしてもよく、各ステップの実行順序を変更してもよい。なお、利用者端末30にステップS20,28,30を実行させるための命令は、ステップS16においてサーバ10により生成される表示用データ内に含まれている。このため、これらのステップは、サーバ10が利用者端末30に実行させていると言える。
【0085】
例えば、ステップS16において制御部111は、着色レイヤL1(第1レイヤL1)を用いずに、地図内の建物に対する色分けを行ってもよい。この場合、制御部111は、
図9吹き出し内で説明した地
図MP内の各建物に対して直接着色を施すことで、着色レイヤL1を省略できる。同様に、ステップS16Aにおいて制御部111Aは、環境レイヤL2(第2レイヤL2)を用いずに、色補正を行ってもよい。この場合、制御部111Aは、
図15吹き出し内で説明した地
図MP内の各建物に対して直接、環境条件によって補正された色の着色を施すことで、着色レイヤL1及び環境レイヤL2を省略できる。
【0086】
例えば、ステップS34において登録部112は、画像解析以外の方法を用いて、建物の外観的な特徴としての色と、高さと、を取得してもよい。この場合、例えば、利用者端末30の利用者に、画像IM(画像ファイル341)内の「目印とすべき色」を表す任意の箇所をタップさせて、タップされた位置の画素が表す色(あるいはタップされた位置の画像)を取得してもよい。高さについても同様に、画像解析に依らず、利用者からの入力内容を取得して建物情報DB143に登録してもよい。また、例えばステップS34において登録部112は、色データに代えて、「赤」、「青」等の色を識別可能な何らかの情報を取得し、建物情報DB143に登録してもよい。
【0087】
・変形例3:
上記実施形態では、利用者端末30に表示される各種の画面について、画面構成及び画面遷移の一例を挙げて説明した。しかし、これらの画面構成や画面遷移は種々の変更が可能であり、各画面に配置されるとした各項目の追加、省略、変更をしてもよく、各画面の遷移順序を変更してもよい。
【0088】
例えば、建物情報DB143において、元画像ファイル(情報b8)、すなわち画像ファイル341をアップロードすることができる利用者を識別するための資格情報が記憶されている場合、
図4のステップS34(画像ファイル解析)を実行する前に、利用者が資格情報を満たすか否かの認証処理を実行し、資格情報を満たす場合に限って処理をステップS34に進めてもよい。
【0089】
例えば、地図内に含まれる建物の色分け表示は、拡大地
図W41と、拡大地
図W52と、のいずれか一方のみが対象であってもよい。例えば、拡大地
図W41,W52のどちらを色分け表示するか、あるいは両方を色分け表示するかを、地図表示画面W1のボタンB1のタップ後の汎用設定において設定可能としてもよい。例えば、拡大地
図W41,W52以外の地図(例えば地図表示画面W1の地図)に対して、建物の色分け表示がされてもよい。例えば、地図内に含まれる建物の色分け表示は、ピンP1~P11が付されている建物(換言すれば、要配達荷物の配達先である建物)に限って行われてもよい。この場合、ピンP1~P11が付されていない建物については建物の着色がされないため、利用者は、配達先の建物と、そうでない建物とを一見して識別できる。
【0090】
・変形例4:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0091】
本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
[適用例1]
地図表示装置であって、
地図を表示させる制御部であって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる制御部を備える、地図表示装置。
[適用例2]
適用例1に記載の地図表示装置であって、
前記外観的な特徴とは、道路から見た前記建物を含む第1画像であって、画像内において前記建物を所定割合以上含む第1画像において、占有面積が最も大きな物体の色である、地図表示装置。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の地図表示装置であって、さらに、
前記建物ごとに、前記外観的な特徴を記憶する建物情報記憶部を備え、
前記制御部は、前記建物情報記憶部を用いて、前記地図内の前記建物が前記外観的な特徴に応じて色分けされた第1レイヤを生成し、色分けされていない通常の地図と、前記第1レイヤとを重畳表示させる、地図表示装置。
[適用例4]
適用例1から適用例3のいずれか一項に記載の地図表示装置であって、
前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記色を表す数値と、前記色の画像データと、のうちの少なくともいずれか一方が対応付けて記憶されており、
前記制御部は、前記地図内の前記建物に対して、前記数値により表される色が付され、または、前記画像データにより表される画像が配置された前記第1レイヤを生成する、地図表示装置。
[適用例5]
適用例1から適用例4のいずれか一項に記載の地図表示装置であって、
前記建物情報記憶部には、前記建物ごとに、前記建物の高さが対応付けて記憶されており、
前記制御部は、前記地図内の前記建物に対してさらに、前記高さに応じた外枠が配置された前記第1レイヤを生成する、地図表示装置。
[適用例6]
適用例1から適用例5のいずれか一項に記載の地図表示装置であって、さらに、
利用者から前記第1画像を取得し、前記第1画像を画像解析することによって前記外観的な特徴としての色を自動的に取得し、前記建物情報記憶部に記憶させる登録部を備える、地図表示装置。
[適用例7]
適用例1から適用例6のいずれか一項に記載の地図表示装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記地図の表示がされる地域の天気と、前記地図の表示がされる時刻と、前記地図の表示がされる日付に対応した季節と、のうちの少なくとも1つ以上を含む環境条件を取得し、
取得した前記環境条件に応じて、少なくとも明度を変更した第2レイヤを生成し、前記通常の地図と、前記第1レイヤと、前記第2レイヤとを重畳表示させる、地図表示装置。
[適用例8]
地図を表示する方法であって、情報処理装置が、
地図を表示させる工程であって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させる工程を備える、方法。
[適用例9]
コンピュータプログラムであって、情報処理装置に、
地図を表示させるステップであって、前記地図に含まれる建物を、実際の前記建物の外観的な特徴に応じて色分けして表示させるステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0092】
1,1A,1B…配達支援システム
10,10A…サーバ
30,30B…利用者端末
110…CPU
111,111A…制御部
112…登録部
120…通信部
130…ROM/RAM
140…記憶部
141…荷物情報DB
142…地図情報DB
143…建物情報DB
310,310B…CPU
311…処理部
312…制御部
313…登録部
320…通信部
330…ROM/RAM
340,340B…記憶部
341…画像ファイル
350…入出力部
360…現在位置取得部