(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134389
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】カップリング装置、発電装置及び車
(51)【国際特許分類】
F16D 3/56 20060101AFI20240926BHJP
F16D 3/04 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
F16D3/56 C
F16D3/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044659
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】519225255
【氏名又は名称】ヴァレオ、カペック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VALEO KAPEC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】水田 吉昭
(72)【発明者】
【氏名】パランタマン、クリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】中辻 万平
(72)【発明者】
【氏名】ゼイン、ヤン
(57)【要約】
【課題】周方向へのねじれに対する剛性を向上しつつ、径方向からの力に対する剛性を低減したカップリング装置を提供する。
【解決手段】カップリング装置4は、第1軸部材10に接続する第1フランジ15と第2軸部材20に接続する第2フランジ25とを連結するn個の連結アーム40を備え、n回対称な構成を有し、nは自然数であり、連結アーム40の各々は、周方向cdに互いから離れた一対の側縁45間の一部分に位置するエンボス部50を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸部材に接続する第1フランジと第2軸部材に接続する第2フランジとを連結するn個の連結アームを備え、
n回対称な構成を有し、
nは自然数であり、
前記連結アームの各々は、周方向に互いから離れた一対の側縁間の一部分に位置するエンボス部を有する、カップリング装置。
【請求項2】
前記連結アームは、前記一対の側縁間に亘って延びる曲げ部分を有する、請求項1に記載のカップリング装置。
【請求項3】
前記エンボス部は、前記連結アームの径方向における前記曲げ部分の一対の縁部の少なくとも一方上に位置する、請求項2に記載のカップリング装置。
【請求項4】
前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における両端から離れた中間部に位置する、請求項2に記載のカップリング装置。
【請求項5】
前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における中心上に位置する、請求項4に記載のカップリング装置。
【請求項6】
前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記外側縁部の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部を有する、請求項2に記載のカップリング装置。
【請求項7】
前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
前記エンボス部は、前記径方向における前記中間連結部の内縁の、前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部を有する、請求項1に記載のカップリング装置。
【請求項8】
前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における両端から離れた中間部上に位置する内側エンボス部と、前記外側縁部の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部と、前記径方向における前記中間連結部の内縁の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部と、を有する、請求項2に記載のカップリング装置。
【請求項9】
前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
平面視において、前記一対の側縁の各々は、前記中間連結部内で直線状に延びる、請求項1に記載のカップリング装置。
【請求項10】
前記第1軸部材及び前記第1フランジを有するエンジンと、
前記第2軸部材及び前記第2フランジを有する発電機と、
請求項1~9のいずれか一項に記載のカップリング装置と、を備える、発電装置。
【請求項11】
請求項10に記載の発電装置を備える、車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップリング装置、発電装置及び車に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、直列に配置された2つの軸部材を連結するカップリング装置が知られている。カップリング装置は、軸部材の回転方向に沿って周状に配置された複数の連結アームを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のカップリング装置において、各連結アームは、両軸部材間での軸ずれを吸収するために、径方向からの力に対して変形する。しかしながら、このような連結アームは、周方向へのねじれに対する剛性を確保できない。一方、周方向へのねじれに対して優れた剛性を有する連結アームは、径方向にも高剛性を有し、軸ずれを十分に吸収できない。本発明は、周方向へのねじれに対して高剛性を有し、かつ径方向からの力に対して低剛性を有するカップリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施の形態によるカップリング装置は、
第1軸部材に接続する第1フランジと第2軸部材に接続する第2フランジとを連結するn個の連結アームを備え、
n回対称な構成を有し、
nは自然数であり、
前記連結アームの各々は、周方向に互いから離れた一対の側縁間の一部分に位置するエンボス部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、カップリング装置は、周方向へのねじれに対して高剛性を有し、かつ径方向からの力に対して低剛性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施の形態を説明するための図であって、発電装置の断面図である。
【
図2】
図2は、
図1の発電装置に含まれるカップリング装置の平面図である。
【
図3】
図3は、
図2のカップリング装置に含まれる連結アームの斜視図である。
【
図4】
図4は、
図2のカップリング装置に含まれる連結アームの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の一実施の形態は、次の[1]~[11]に関する。
【0009】
[1] 第1軸部材に接続する第1フランジと第2軸部材に接続する第2フランジとを連結するn個の連結アームを備え、
n回対称な構成を有し、
nは自然数であり、
前記連結アームの各々は、周方向に互いから離れた一対の側縁間の一部分に位置するエンボス部を有する、カップリング装置。
【0010】
[2] 前記連結アームは、前記一対の側縁間に亘って延びる曲げ部分を有する、[1]のカップリング装置。
【0011】
[3] 前記エンボス部は、前記連結アームの径方向における前記曲げ部分の一対の縁部の少なくとも一方上に位置する、[2]のカップリング装置。
【0012】
[4] 前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における両端から離れた中間部に位置する、[2]又は[3]のカップリング装置。
【0013】
[5] 前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における中心上に位置する、[4]のカップリング装置。
【0014】
[6] 前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記外側縁部の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部を有する、[2]~[5]のいずれかのカップリング装置。
【0015】
[7] 前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
前記エンボス部は、前記径方向における前記中間連結部の内縁の、前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部を有する、[1]~[6]のいずれかのカップリング装置。
【0016】
[8] 前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
前記曲げ部分は、前記連結アームの径方向における外側となる外側縁部と、前記径方向における内側となる内側縁部と、を有し、
前記エンボス部は、前記内側縁部の前記周方向における両端から離れた中間部上に位置する内側エンボス部と、前記外側縁部の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部と、前記径方向における前記中間連結部の内縁の前記周方向における両端にそれぞれ位置する第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部と、を有する、[2]のカップリング装置。
【0017】
[9] 前記連結アームは、前記第1フランジに接続する平板状の外側フランジ部と、前記第2フランジに接続する内側フランジ部と、径方向において前記外側フランジ部と前記内側フランジ部との間に位置する中間連結部と、を有し、
平面視において、前記一対の側縁の各々は、前記中間連結部内で直線状に延びる、[1]~[8]のいずれかのカップリング装置。
【0018】
[10] 前記第1軸部材及び前記第1フランジを有するエンジンと、
前記第2軸部材及び前記第2フランジを有する発電機と、
[1]~[9]のいずれかのカップリング装置と、を備える、発電装置。
【0019】
[11] [10]の発電装置を備える、車。
【0020】
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。なお、一部の図に示された構成等が、他の図にて省略されていることもある。
【0021】
図1~
図5は、一実施の形態を説明する図である。
図1は、発電装置100を示す断面図である。発電装置100は、エンジン1と、発電機2と、エンジン1と発電機2とを連結するカップリング装置4と、を含んでいる。
【0022】
発電装置100は、車に適用されてもよい。車は、発電装置100に加えて、車輪を駆動するモータ(図示せず)を含んでもよい。発電装置100は、車輪を駆動するための電力を、このモータに供給してもよい。発電装置100が適用される車として、乗用車、トラック、バス等の自動車が例示される。
【0023】
図1及び
図2に示す例において、エンジン1は、第1軸部材10と、第1軸部材10に接続した第1フランジ15と、を有している。エンジン1は、第1軸部材10及び第1フランジ15を駆動する。図示された例では、第1軸部材10及び第1フランジ15は、駆動されたとき、X方向に延びる軸線AX1を中心に回転する。第1軸部材10は、X方向と平行な方向に軸方向を有している。第1軸部材10は、エンジン1のピストン(図示せず)に接続している。第1軸部材10は、クランクシャフトでもよい。
【0024】
なお、いくつかの図面において共通する方向を、共通する符号を付した矢印によって示している。
図2における円の中に点を設けた記号は、図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の手前に向かう矢印を示している。また、
図2において、Y方向は、X方向に直交する方向である。Z方向は、X方向及びY方向の両方向に直交する方向である。
【0025】
図1及び
図2に示す例において、第1フランジ15は、第1軸部材10の軸方向における一方の端部に接続している。第1フランジ15は、第1フランジプレート16と、第1フランジプレート16に接続したホイール17と、を有している。第1フランジプレート16及びホイール17は、平面視(第1軸部材10の軸方向からの観察)において円形の形状を有している。第1フランジ15は、フライホイールでもよい。
【0026】
図1に示す例では、第1フランジ15は、第1フランジプレート16において、第1軸部材10に接続している。第1フランジプレート16は、その径方向における内側縁部において、第1軸部材10にボルト留めされている。第1フランジプレート16は、その径方向における外側端部においてホイール17にボルト留めされている。
【0027】
図1及び
図2に示す例では、第1フランジ15は、ホイール17において、カップリング装置4に接続している。ホイール17は、第1フランジプレート16と接続する面とは反対の面において、カップリング装置4に接続している。ホイール17には、周状に配置された複数の連結アーム40がボルト留めされている。
【0028】
図1及び
図2に示す例において、発電機2は、第2軸部材20と、第2軸部材20に接続した第2フランジ25と、第2軸部材20を部分的に収容する発電機本体30と、を有している。発電機2は、エンジン1から伝達された回転運動によって電力を生じる。図示された例において、第2フランジ25及び第2軸部材20は、X方向に平行な軸線AX2を中心に回転する。
【0029】
図1及び
図2に示す例において、第2軸部材20は、X方向と平行な方向に軸方向を有している。第2軸部材20は、第2フランジ25の後述するハブ26に挿入されている。第2軸部材20は、発電機本体30内に延びている。図示された例では、第1軸部材10及び第2軸部材20は、X方向に直列に配置されている。
【0030】
図1及び
図2に示す例において、第2フランジ25は、平面視において円形の形状を有している。第2フランジ25は、その径方向における外側の縁部において、カップリング装置4と接続している。第2フランジ25の径方向における外側の縁部には、複数の連結アーム40がリベットによって留められている。
【0031】
図1に示す例において、第2軸部材20は、軸方向における一方の端部から第2フランジ25のハブ26に挿入されている。図示された例では、ハブ26は、X方向に延びる円筒状の部分である。第2軸部材20は、ハブ26に挿入された状態において、X方向と平行な方向に軸方向を有するようになる。第2軸部材20は、ハブ26に挿入された状態において、第2フランジ25に対する相対移動及び相対回転を規制されている。
【0032】
図1に示す例において、発電機本体30は、ステータ31と、ロータ32と、軸受35と、これらの部材を収容するハウジング33と、を有している。ステータ31、ロータ32及び軸受35は、いずれも、X方向に開口した穴を有する円筒状の部分である。図示された例において、ステータ31は、ハウジング33に取り付けられている。ロータ32は、ステータ31の穴内に収容されている。ロータ32は、ステータ31及びハウジング33に対して相対回転できる。
【0033】
図1に示す例において、発電機本体30には、第2軸部材20が挿入されている。第2軸部材20は、ハウジング33内において、軸受35、ステータ31及びロータ32を貫通している。第2軸部材20は、発電機本体30内において軸受35によって支持されている。
【0034】
図示された例では、発電機本体30は、X方向に配置された2つの軸受35を含んでいる。第2軸部材20は、軸受35に支持されることによって、ハウジング33及びステータ31に対して軸線AX2を中心に相対回転できる。
【0035】
図1に示す例において、ロータ32は、第2軸部材20に取り付けられている。ロータ32は、第2軸部材20とともに、ハウジング33及びロータ32に対して軸線AX2を中心に相対回転できる。
【0036】
以上に説明したエンジン1及び発電機2は、カップリング装置4によって互いに連結されている。
図2に示す例において、カップリング装置4は、中心軸4Xを中心として周状に配置されたn個の連結アーム40を含んでいる。ここで、nは、自然数である。各連結アーム40は、第1フランジ15と第2フランジ25とを連結する。図示された例では、中心軸4Xを中心に放射状に延びる7個の連結アーム40によって、カップリング装置4が構成されている。図示された例において、nは、7である。
【0037】
図1及び
図2に示す例において、カップリング装置4は、連結アーム40が配置された方向に平行な方向として、周方向cdを有している。カップリング装置4は、周方向cdに直交し且つ中心軸4Xを通過する方向として、径方向rdを有している。カップリング装置4は、周方向cd及び径方向rdの両方向に直交する方向として、軸方向adを有している。
【0038】
カップリング装置4は、n回対称な構成を有している。すなわち、カップリング装置4をその中心軸4Xを中心として(360/n)°回転させたとき、回転後のカップリング装置4の形状は、回転前のカップリング装置4の形状と一致する。
図1及び
図2に示す例において、カップリング装置4は、7回対称な構成を有している。このカップリング装置4において、中心軸4Xを中心として周状に配置された7つの連結アーム40は、互いに同一の形状を有している。
【0039】
カップリング装置4をn回対称(図示された例では7回対称)な構成とすることによって、複数の連結アーム40の形状が同一となる。これにより、第1フランジ15と第2フランジ25とを連結する周方向cd上の位置に関わらず、共通の連結アーム40を使用できる。したがって、連結アーム40を共通化することによって、カップリング装置4を容易に組み立てることができる。また、連結アーム40の製造コストを低減できる。
【0040】
以下、主に
図2~
図5を参照して、連結アーム40について説明する。このうち
図3及び
図4は、
図2に示された複数の連結アーム40のうちの一つについて、
図2とは反対側から観察したときの斜視図を示している。
【0041】
図1~
図5に示す例において、連結アーム40は、第1フランジ15に接続する外側フランジ部41と、第2フランジ25に接続する内側フランジ部42と、径方向rdにおいて外側フランジ部41と内側フランジ部42との間に位置する中間連結部43と、を有している。図示された例では、外側フランジ部41及び内側フランジ部42は、
図5に示すように、平板状である。外側フランジ部41及び内側フランジ部42の各々は、周方向cd及び径方向rdに広がっている。中間連結部43は、軸方向adに互いから離れる外側フランジ部41及び内側フランジ部42を連結している。連結アーム40は、平板材を含んでもよい。平板材は、金属製でもよい。
【0042】
図示された例では、連結アーム40の径方向rdにおける外縁は、外側フランジ部41によって形成されている。連結アーム40の径方向rdにおける内縁は、内側フランジ部42によって形成されている。連結アーム40は、周方向cdに互いから離れた一対の側縁45を有している。一対の側縁45は、連結アーム40の径方向rdにおける外縁と内縁との間に延びている。一対の側縁45の各々は、外側フランジ部41、中間連結部43及び内側フランジ部42に亘って延びている。
図2に示す例では、軸方向adからの観察において、一対の側縁45の各々は、中間連結部43内において径方向rdに直線状に延びている。
【0043】
図2に示す例において、外側フランジ部41は、周方向cdに延びている。外側フランジ部41の周方向cdにおける両端部分には、軸方向adに開口した穴41Hが設けられている。連結アーム40を第1フランジ15に固定する固定具は、穴41Hを通過可能である。
図1及び
図2に示された例では、連結アーム40は、外側フランジ部41に形成された穴41Hを通過したボルトによって、ホイール17(第1フランジ15)に固定されている。
【0044】
図2に示す例において、内側フランジ部42は、周方向cdに延びている。内側フランジ部42には、軸方向adに開口した穴42Hが2つ設けられている。連結アーム40を第2フランジ25に固定する固定具は、穴42Hを通過可能である。
図1及び
図2に示す例では、連結アーム40は、内側フランジ部42に形成された穴42Hを通過したリベットによって、第2フランジ25に固定されている。
【0045】
図2に示す例において、中間連結部43は、周方向cd及び径方向rdに広がっている。中間連結部43は、径方向rdにおける外縁において、外側フランジ部41に接続している。中間連結部43は、径方向rdにおける内縁431において、内側フランジ部42に接続している。内縁431は、周方向cdに延びている。内縁431は、周方向cdに互いから離れた第1端部431a及び第2端部431bを有している。
【0046】
図1~
図5に示す例において、連結アーム40は、一対の側縁45の間に亘って延びる曲げ部分60を有している。曲げ部分60は、径方向rdおよび軸方向adの両方に直交する方向に沿った軸線を中心として曲がっている。曲げ部分60は、径方向rdにおける外側となる外側縁部61と、径方向rdにおける内側となる内側縁部62と、を有している。曲げ部分60は、外側縁部61及び内側縁部62の間に位置する中間突出部65を更に有している。外側縁部61、内側縁部62及び中間突出部65は、一対の側縁45の間に亘って延びている。外側縁部61、内側縁部62及び中間突出部65は、径方向rdおよび軸方向adの両方に直交する方向に延びている。
図3に示すように、連結アーム40は、外側縁部61及び内側縁部62において曲がっている。曲げ部分60は、連結アーム40の中間連結部43に位置している。曲げ部分60は、平板材を曲げ加工することによって形成されてもよい。
【0047】
図1、
図4及び
図5に示すように、中間連結部43は、三つの曲げ稜線L1,L2,L3を含む。三つの曲げ稜線L1,L2,L3では、
図5に示された径方向rdおよび軸方向adの両方向に直交する方向からの観察において、曲げの曲率半径が極小値となる。中間連結部43は、曲げ稜線L1を中心として、X方向におけるエンジン1側に凸となるように湾曲している。外側縁部61が曲げ稜線L1を形成している。中間連結部43は、曲げ稜線L2を中心として、X方向における発電機2側に凸となるように湾曲している。中間突出部65が曲げ稜線L2を形成している。中間連結部43は、曲げ稜線L3を中心として、X方向におけるエンジン1側に凸となるように湾曲している。外側縁部62が曲げ稜線L3を形成している。曲げ部分60は、全体として、43のその他の部分からX方向における発電機2側に突出した部分となっている。
【0048】
外側縁部61は、周方向cdに互いから離れた第1端部61a及び第2端部61bを有している。内側縁部62は、周方向cdに互いから離れた第1端部62a及び第2端部62bと、第1端部62a及び第2端部62bの両方から離れた中間部62cと、を有している。
【0049】
図1~
図5に示す例において、連結アーム40は、エンボス部50を有している。図示された例では、エンボス部50は、連結アーム40を形成する平板材から突出している。エンボス部50は、一対の側縁45の間の一部分に位置している。
図3~
図5に示す例において、エンボス部50は、曲げ部分60の外側縁部61上に位置する第1外側エンボス部51及び第2外側エンボス部52と、曲げ部分60の内側縁部62上に位置する内側エンボス部55と、中間連結部43の内縁431上に位置する第1内縁エンボス部56及び第2内縁エンボス部57と、を有している。第1外側エンボス部51及び第2外側エンボス部52は、曲げ稜線1上に位置している。内側エンボス部55は、曲げ稜線3上に位置している。エンボス部50は、平板材をエンボス加工することによって形成されてもよい。
【0050】
図3に示す例において、第1外側エンボス部51は、外側縁部61の第1端部61aに位置している。第2外側エンボス部52は、外側縁部61の第2端部61bに位置している。第1外側エンボス部51及び第2外側エンボス部52の各々は、周方向cdに延びている。第1外側エンボス部51及び第2外側エンボス部52は、周方向cdにおいて互いから離れている。
【0051】
図2及び
図4に示す例において、内側エンボス部55は、内側縁部62の中間部62cに位置している。内側エンボス部55は、周方向cdに延びている。内側エンボス部55は、
図2に示すように、内側縁部62の周方向cdにおける中心上、すなわち、内側縁部62と、連結アーム40の周方向cdにおける中心線40mと、の交点上に位置してもよい。
【0052】
図4に示す例において、第1内縁エンボス部56は、内縁431の第1端部431aに位置している。第2内縁エンボス部57は、内縁431の第2端部431bに位置している。第1内縁エンボス部56及び第2内縁エンボス部57の各々は、周方向cdに延びている。第1内縁エンボス部56及び第2内縁エンボス部57は、周方向cdにおいて互いから離れている。
【0053】
以上に説明したカップリング装置4は、以下のようなシミュレーションによって設計できる。
【0054】
(1)設計されるカップリング装置4について、径方向rdからの力に対する剛性[N/mm]及びねじれに対する剛性[Nm/rad]について、目標値が定められる。
【0055】
(2)カップリング装置モデルを作成する。カップリング装置モデルは、周方向に配置されたn個の連結アームモデルを有している。カップリング装置モデルは、n回対称な構成を有している。nは、自然数である。nは、カップリング装置の設計者によって決定される。連結アームモデルは、外側フランジ部41に相当する部分と、内側フランジ部42に相当する部分と、中間連結部43に相当する部分と、を含んでいる。
【0056】
(3)カップリング装置モデルにおいて、有限要素法を用いたシミュレーションを行う。シミュレーションにおいて、各連結アームモデルは、微細な要素に分割される。シミュレーションは、第1のシミュレーションと、第2のシミュレーションと、を含む。第1のシミュレーションでは、各連結アームモデルに対して、外側フランジ部41に相当する部分が固定された状態で、内側フランジ部42に相当する部分を径方向に動かすよう、一方向に力が加えられる。加えられた力に対して、各連結アームにおける各要素の変位が記録される。入力された力、及び記録された変位に基づいて、カップリング装置モデルの径方向からの力に対する剛性[N/mm]が算定される。第2のシミュレーションでは、各連結アームモデルに対して、外側フランジ部41に相当する部分が固定された状態で、内側フランジ部42に相当する部分を周方向に回転させるよう、トルクが加えられる。第2のシミュレーションでは、加えられた力に対する各要素の変位が記録される。入力されたトルク、及び記録された変位に基づいて、カップリング装置モデルのねじれに対する剛性[Nm/rad]が算定される。シミュレーションには、Altair Engineering,Inc.製のソフトウェア「Optistruct」を使用する。
【0057】
(4)算定された剛性が、(1)工程において定められた目標値に達しているかを評価する。目標値に達していなければ、連結アームモデルを再構築する。連結アームモデルを再構築する工程において、エンボス部の追加あるいは形状の修正が行われ得る。
【0058】
算定された剛性が(1)工程において定められた目標値に達するまで、上述した(2)~(4)の工程を繰り返す。シミュレーションは、連結アームモデルがエンボス部を含む状態で繰り返され得る。以上のようにして、カップリング装置4及びカップリング装置4に含まれる連結アーム40が設計される。
【0059】
図示されたカップリング装置4の作用について説明する。具体的には、図示された発電装置100による電力の供給方法について説明する。
【0060】
エンジン1は、第1軸部材10及び第1フランジ15を駆動する。第1軸部材10及び第1フランジ15は、軸線AX1を中心に回転する。第1軸部材10及び第1フランジ15を回転させるトルクは、カップリング装置4を介して第2フランジ25及び第2軸部材20に伝達される。第2軸部材20及び第2フランジ25は、伝達されたトルクによって、軸線AX2を中心に回転する。
【0061】
図1及び
図2に示されたカップリング装置4では、各連結アーム40が、外側フランジ部41において第1フランジ15に接続している。各連結アーム40は、内側フランジ部42において、第2フランジ25に接続している。第1フランジ15を回転させるトルクは、各連結アーム40において、外側フランジ部41から中間連結部43を介して内側フランジ部42及び第2フランジ25へと伝達される。
【0062】
第2軸部材20が回転することによって、発電機2では、ハウジング33に収容されたロータ32が、第2軸部材20とともに回転する。ロータ32は、ハウジング33及びハウジング33に取り付けられたステータ31に対して回転する。ロータ32がステータ31に対して回転することによって、起電力が生じる。発電機2は、このようにして、電力を発生させる。発電機2にて発生した電力は、モータ(図示せず)に供給されてもよい。
【0063】
ところで、直列に配列することを意図された2つの軸部材の間には、部品公差や組付け位置の誤差等に起因して、偏心や偏角といった軸ずれが生じ得る。偏心とは、2つの軸部材が、いずれか一方の軸部材の軸方向に直交する方向において互いにずれることを意味する。偏角とは、2つの軸部材が互いに非平行な方向に延びることを意味する。互いに軸ずれした2つの軸部材が継ぎ手無しで直接接続された場合、軸部材の摩耗や、軸部材を支持する軸受の損傷といった問題を生じ得る。
【0064】
これに対して、図示されたカップリング装置4は、各連結アーム40が径方向rdに変形した状態で回転し得る。これにより、カップリング装置4は、径方向rdにおける外側縁部と内側縁部において、互いにずれた軸線を中心に回転し得る。したがって、カップリング装置4は、第1フランジ15及び第1軸部材10と、第2フランジ25及び第2軸部材20と、の間に、上述した軸ずれが生じていても、トルクを伝達できる。
【0065】
とりわけ、図示されたカップリング装置4の一具体例において、連結アーム40は、中間連結部43に曲げ部分60を有している。連結アーム40は、曲げ部分60において内側縁部62と外側縁部61とが径方向rdに互いに近づくように変形することによって、径方向rdに容易に変形できる。
【0066】
より大きな軸ずれを許容するため、カップリング装置4は、径方向rdからの力に対して容易に変形することが好ましい。カップリング装置4は、径方向rdからの力に対して小さな剛性を有することが好ましい。カップリング装置4の径方向rdからの力に対する剛性は、7200[N/mm]以下でもよく、6500[N/mm]以下でもよい。カップリング装置4において、径方向rdからの力に対する剛性の下限値は、特に限定されない。カップリング装置4において、径方向rdからの力に対する剛性の下限値は、周方向cdへのねじれに対する所望の剛性を確保できる数値でもよい。カップリング装置4の径方向rdからの力に対する剛性は、4000[N/mm]以上でもよく、5000[N/mm]以上でもよい。
【0067】
他方、周状に配置された複数の連結アームを含むカップリング装置において、径方向からの力に対する剛性を低減すると、周方向からの力に対する剛性も同様に低減され得る。カップリング装置の周方向からの力に対する剛性が低減されると、各連結アームにおいて、周方向へのねじれに対する変位が増加する。連結アームは、周方向に大きくねじられることによって、塑性変形や破断といった問題を生じ得る。塑性変形や破断を生じた連結アームを含むカップリング装置は、適切にトルクを伝達できない。
【0068】
これに対して、本実施の形態によるカップリング装置4は、第1軸部材10に接続する第1フランジ15と第2軸部材20に接続する第2フランジ25とを連結するn個の連結アームを有し、n回対称な構成を有し、nは自然数であり、連結アーム40の各々は周方向cdに互いから離れた一対の側縁45間の一部分に位置するエンボス部50を有する。この具体例によれば、以下に示すシミュレーションの結果が示す通り、径方向からの力に対する剛性を低減しつつ、周方向へのねじれに対する剛性を向上できる。
【0069】
複数のカップリング装置モデルとして、第1~第8カップリング装置モデルを設計した。各カップリング装置モデルに対して、上述した第1シミュレーション及び第2シミュレーションを行った。第1シミュレーションによって、径方向からの力に対する剛性[N/mm]を算定した。第2シミュレーションによって、周方向へのねじれに対する剛性[Nm/rad]を算定した。
【0070】
<第1カップリング装置モデル>
第1カップリング装置モデルは、周状に配置された7個の連結アームモデルを含んでいた。第1カップリング装置モデルは、7回対称な構成を有していた。各連結アームモデルは、外側フランジ部に相当する部分と、内側フランジ部に相当する部分と、中間連結部に相当する部分と、を含んでいた。各連結アームモデルは、中間連結部に相当する部分において、一対の側縁間に亘って延びる曲げ部分を有していた。各連結アームモデルは、エンボス部を含んでいなかった。
【0071】
<第2カップリング装置モデル>
第2カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における外側縁部に、第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部は、曲げ部分の周方向における両端に設けられていた。第2カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0072】
<第3カップリング装置モデル>
第3カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における内側縁部に、内側エンボス部を含んでいた。内側エンボス部は、内側縁部の周方向における両端から離れた中間部上に位置していた。第3カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0073】
<第4カップリング装置モデル>
第4カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、中間連結部に相当する部分の内縁の、周方向における両端部に、第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第4カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0074】
<第5カップリング装置モデル>
第5カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における外側縁部に、第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部は、曲げ部分の周方向における両端に設けられていた。各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における内側縁部に、内側エンボス部を含んでいた。内側エンボス部は、内側縁部の周方向における両端から離れた中間部上に位置していた。第5カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0075】
<第6カップリング装置モデル>
第6カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における内側縁部に、内側エンボス部を含んでいた。内側エンボス部は、内側縁部の周方向における両端から離れた中間部上に位置していた。各連結アームモデルは、中間連結部に相当する部分の内縁の、周方向における両端部に、第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第6カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0076】
<第7カップリング装置モデル>
第7カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における外側縁部に、第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部は、曲げ部分の周方向における両端に設けられていた。各連結アームモデルは、中間連結部に相当する部分の内縁の、周方向における両端部に、第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第7カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0077】
<第8カップリング装置モデル>
第8カップリング装置モデルにおいて、各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における外側縁部に、第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第1外側エンボス部及び第2外側エンボス部は、曲げ部分の周方向における両端に設けられていた。各連結アームモデルは、曲げ部分の径方向における内側縁部に、内側エンボス部を含んでいた。内側エンボス部は、内側縁部の周方向における両端から離れた中間部上に位置していた。各連結アームモデルは、中間連結部に相当する部分の内縁の、周方向における両端部に、第1内縁エンボス部及び第2内縁エンボス部に相当するエンボス部を含んでいた。第8カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。第8カップリング装置モデルは、上述した点以外の点において、第1カップリング装置モデルと同一の構成を有していた。
【0078】
第1シミュレーションにおいて算定された、各カップリング装置モデルの径方向からの力に対する剛性[N/mm]を、以下の表1の「径方向剛性[N/mm]」の欄に示す。第2シミュレーションによって算定された、各カップリング装置モデルの各周方向へのねじれに対する剛性[Nm/rad]を、以下の表1の「ねじれ剛性[Nm/rad]」の欄に示す。
【0079】
【0080】
エンジン1から発電機2へ安定してトルクを伝達するため、カップリング装置4の周方向cdへのねじれに対する剛性は、75000[Nm/rad]以上でもよく、78000[Nm/rad]以上でもよく、80000[Nm/rad]以上でもよく、95000[Nm/rad]以上でもよい。カップリング装置4の周方向cdへのねじれに対する剛性の上限値は、特に限定されない。カップリング装置4の周方向cdへのねじれに対する剛性は、150000[Nm/rad]以下でもよい。
【0081】
図1~
図5に示す例では、連結アーム40の一対の側縁45の各々は、平面視において、中間連結部43内で直線状に延びている。この具体例によれば、連結アーム40の周方向cdにおける長さが、中間連結部43において大きく変化することを抑制できる。これにより、連結アーム40に周方向cdあるいは径方向rdから力が加えられても、中間連結部43において応力集中が生じることを抑制できる。
【0082】
以上に説明してきた一実施の形態において、カップリング装置4は、第1軸部材10に接続する第1フランジ15と第2軸部材20に接続する第2フランジ25とを連結するn個の連結アーム40を備え、n回対称な構成を有し、nは自然数であり、連結アーム40の各々は、周方向cdに互いから離れた一対の側縁45間の一部分に位置するエンボス部50を有している。この具体例によれば、カップリング装置4において、周方向cdへのねじれに対する十分な剛性を確保しながら、径方向rdからの力に対する剛性を低減できる。これにより、カップリング装置4は、第1軸部材10と第2軸部材20との間に自崩れが生じた状態であっても、第1軸部材10から第2軸部材20へ安定してトルクを伝達できる。
【0083】
以上、本発明を図示する実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。
【符号の説明】
【0084】
1:エンジン、2:発電機、4:カップリング装置、10:第1軸部材、15:第1フランジ、20:第2軸部材、25:第2フランジ、40:連結アーム、40m:中心線、41:外側フランジ部、42:内側フランジ部、43:中間連結部、431:内縁、431a:第1端部、431b:第2端部、45:側縁、50:エンボス部、51:第1外側エンボス部、52:第2外側エンボス部、55:内側エンボス部、56:第1内縁エンボス部、57:第2内縁エンボス部、60:曲げ部分、61:外側縁部、61a:第1端部、61b:第2端部、62:内側縁部、62a:第1端部、62b:第2端部、62c:中間部、100:発電装置、cd:周方向、rd:径方向