IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クラリオン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-画像表示方法及び制御装置 図1
  • 特開-画像表示方法及び制御装置 図2
  • 特開-画像表示方法及び制御装置 図3
  • 特開-画像表示方法及び制御装置 図4A
  • 特開-画像表示方法及び制御装置 図4B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134401
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】画像表示方法及び制御装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240926BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240926BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09G5/00 555D
G09G5/00 530M
G09G5/00 530H
G09G5/37 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044686
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 量太
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5C182AB15
5C182AB25
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA03
5C182BA06
5C182BC01
5C182BC11
5C182BC14
5C182BC25
5C182BC29
5C182CB24
5C182CB25
5C182CB52
5C182CC02
5E555AA26
5E555BA04
5E555BA23
5E555BB04
5E555BB23
5E555BC04
5E555CA12
5E555DA05
5E555DB53
5E555DC21
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】外部ディスプレイに生じた空き領域を有効利用する。
【解決手段】制御装置における第1の処理部が、拡張情報を生成し、外部装置に、外部ディスプレイ(すなわち、外部装置が有するディスプレイ)に表示される画像に関する画像情報と拡張コンテンツを生成可能な拡張情報、又は、拡張情報に基づく拡張コンテンツと画像情報を送信する。外部装置に備えられる第2の処理部が、外部ディスプレイに画像と拡張コンテンツとを表示する。拡張コンテンツは、外部ディスプレイにおける空き領域(すなわち、外部ディスプレイにおいて画像が表示される領域以外の領域)に表示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置に備えられる第1の処理部が、拡張情報を生成する生成ステップと、
前記第1の処理部が、外部装置に、前記外部装置が有するディスプレイに表示される画像に関する画像情報と拡張コンテンツを生成可能な拡張情報、又は前記拡張情報に基づく拡張コンテンツと前記画像情報を送信する送信ステップと、
前記外部装置に備えられる第2の処理部が、前記外部装置が有するディスプレイに前記画像と前記拡張コンテンツとを表示する表示ステップと
を有し、
前記拡張コンテンツは、前記外部装置が有するディスプレイにおいて前記画像が表示される領域以外の領域である空き領域に表示されることを特徴とする
画像表示方法。
【請求項2】
前記第1の処理部が、前記画像情報と前記拡張情報に基づいて、前記画像と前記空き領域に配置される前記拡張コンテンツとを含んだ画像である合成画像を生成する第1の合成ステップ、
を更に有し、
前記送信ステップにおいて、前記第1の処理部が、前記画像情報に基づく画像と前記拡張情報に基づく拡張コンテンツとを含む前記合成画像を表す情報を前記外部装置に送信し、
前記表示ステップにおいて、前記第2の処理部が、前記外部装置が有するディスプレイに前記合成画像を表示することを特徴とする
請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記第2の処理部が、前記外部装置が有するディスプレイに表示される画像に関する前記画像情報と拡張コンテンツを生成可能な前記拡張情報に基づいて、前記画像と前記空き領域に配置された前記拡張コンテンツとを含んだ画像である合成画像を表す画像情報を生成する第2の合成ステップ、
を更に有し、
前記表示ステップにおいて、前記第2の処理部が、前記合成画像を前記外部装置が有するディスプレイに表示することを特徴とする
請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項4】
前記外部装置が有するディスプレイに対するユーザによる操作を前記第2の処理部が受け付けた場合、前記第2の処理部が、当該操作の対象が前記画像であるか前記拡張コンテンツであるかを判断する判断ステップと、
前記第2の処理部が、前記判断の結果と前記操作の内容とを表す操作情報を前記制御装置に送信する操作情報送信ステップと、
前記第1の処理部が、前記操作情報に応答して前記操作情報に従う処理を実行する実行ステップと
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項5】
前記第1の処理部が、前記画像のアスペクト比を維持して前記外部装置が有するディスプレイのアスペクト比の長辺又は短辺の長さに基づいて前記画像を変形する変形ステップと、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項6】
前記制御装置は、ディスプレイを有し、
前記制御装置において生成される画像情報が表す画像のアスペクト比は、前記制御装置が有するディスプレイのアスペクト比に基づいており、
前記外部装置が有するディスプレイに表示される画像のアスペクト比は、前記制御装置が有するディスプレイのアスペクト比に基づき決定されたアスペクト比である、ことを特徴とする請求項5に記載の画像表示方法。
【請求項7】
前記拡張コンテンツは、前記外部装置が有するディスプレイに表示される前記画像とは異なるコンテンツである、ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項8】
拡張コンテンツを生成可能な拡張情報を生成する情報制御部と、
前記拡張情報と画像に関する画像情報とに基づいて前記画像に前記拡張コンテンツを合成した合成画像を表す情報を送信する映像制御部と、を備え、
前記合成画像における前記拡張コンテンツは、前記外部装置が有するディスプレイにおいて前記画像が表示される領域以外の領域に配置されることを特徴とする制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置のディスプレイに画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
制御装置(画像の送信元装置)が生成した画像を外部装置(画像の送信先装置)に送信し外部ディスプレイ(外部装置のディスプレイ)に表示する技術が知られている。この種の技術が、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US2016/0239250
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外部装置に送信された画像のアスペクト比が外部ディスプレイのアスペクト比と異なる場合、画像が表示されない領域である空き領域が外部ディスプレイに生じる。特許文献1に開示の技術においても、外部ディスプレイに画像が表示されない空き領域が生じている。
【0005】
外部ディスプレイに生じた空き領域に対してユーザによりされた操作(例えば、クリック又はタップ)は、外部装置及び制御装置の仕様によっては、外部装置から制御装置に対する誤操作となり得る。
【0006】
外部ディスプレイに生じた空き領域の課題や、このような空き領域を有効利用する技術は、特許文献1に開示も示唆もされていない。
【0007】
また、外部ディスプレイの空き領域は、外部ディスプレイに表示される画像のアスペクト比と外部ディスプレイのアスペクト比との違い以外の原因で設けられることがあり得る。
【0008】
本発明の目的は、外部ディスプレイの空き領域を有効利用することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
制御装置における第1の処理部が、拡張情報を生成し、外部装置に、外部ディスプレイ(すなわち、外部装置が有するディスプレイ)に表示される画像に関する画像情報と拡張コンテンツを生成可能な拡張情報、又は、拡張情報に基づく拡張コンテンツと画像情報を送信する。外部装置に備えられる第2の処理部が、外部ディスプレイに画像と拡張コンテンツとを表示する。拡張コンテンツは、外部ディスプレイにおける空き領域(すなわち、外部ディスプレイにおいて画像が表示される領域以外の領域)に表示される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、外部ディスプレイに生じた空き領域を有効利用することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成を示す。
図2】Mirroringモードでの表示の一例を示す。
図3】Extensionモードでの表示の一例を示す。
図4A】拡張コンテンツ提供の一例を示す。
図4B】拡張コンテンツ提供の別の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。実施形態では、制御装置の一例として車載装置が採用されるが、制御装置は、車載装置以外の装置でもよい。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成を示す。
【0014】
車載装置100が、Wi-Fi(登録商標)やEthernet(登録商標)に従い外部装置120と無線通信することができる。例えば、車載装置100は、アクセスポイントとして機能することができる。また、外部装置120は、運転席又は別の席にいるユーザのスマートフォンやタブレット端末のような情報処理端末でよい。
【0015】
車載装置100は、図示しないが、インターフェース装置、入出力装置、記憶装置及びそれらに接続されたプロセッサを有する。車載装置100は、当該インターフェース装置経由で外部装置120と通信する。入出力装置は、ハードキー群101及びディスプレイ102でよい。ハードキー群101は、複数のハードキーである。ハードキーは、物理的なキー(例えばボタン)である。ディスプレイ102は、タッチパネルでもよい。
【0016】
記憶装置がデータやコンピュータプログラムを記憶する。プロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、画像定義部103、ハードキー制御部104、表示制御部105、第1の映像制御部106及び第1の情報制御部107といった機能が実現される。第1の映像制御部106及び第1の情報制御部107を含んだ機能として第1の処理部が採用されてよい。第1の処理部は、更に、画像定義部103及び第1の表示制御部105を含んでもよい。
【0017】
ハードキー制御部104は、ハードキー群101に対し行われた操作を検出し、当該操作に応答した動作(例えば、カーナビゲーションの開始又は終了や音量調整等)を車載装置100に実行させる。
【0018】
画像定義部103は、ディスプレイ102に表示される画像(例えば画面)を表す画像情報を生成し、第1の表示制御部105が、その画像情報が表す画像をディスプレイ102に表示する。生成される画像情報が表す画像のアスペクト比(及び画面解像度)は、ディスプレイ102のアスペクト比(及び画面解像度)に従う。
【0019】
画像定義部103又は第1の表示制御部105は、ディスプレイ102に表示される画像を表す画像情報の他に、外部ディスプレイ122(外部装置120が有するディスプレイとも呼ぶ)に表示される画像を表す画像情報を生成する。言い換えると、画面定義部103又は第1の表示制御部105は、画像のアスペクト比を維持したまま、外部ディスプレイ122の長辺又は短辺の長さに基づいて当該画像を変形する。例えば、画面定義部103又は第1の表示制御部105は、画像のアスペクト比をディスプレイ102のアスペクト比と同じアスペクト比に維持したまま、外部ディスプレイ122の長辺又は短辺の長さに合わせた画像を生成する。具体的には、例えば、本実施形態では、画像生成のモードとして、MirroringモードとExtensionモードの少なくとも一方がある。Mirroringモードにおいて、画像定義部103はディスプレイ102に表示される画像と同じ画像の画像情報を外部装置120向けに生成する。Extensionモードにおいて、画面定義部103はディスプレイ102に表示される画像と異なる画像の画像情報を外部装置120向けに生成するモードである。
【0020】
第1の映像制御部106は、外部ディスプレイ122に表示される画像を表す画像情報を外部装置120に送信する。画像情報は、例えば、エンコードされ(圧縮情報とされ)、RTP(Real-time Transport Protocol)で外部装置120に送信される。
【0021】
第1の情報制御部107は、第1の映像制御部106が送信する画像情報に関する拡張情報又はその他の情報(例えば、ディスプレイ102及び/又は外部ディスプレイ1222のアスペクト比(画面解像度)を表す情報)を外部装置120と送受信する。第1の情報制御部107は、例えば、情報送受信部111、操作受信部112、拡張情報送受信部113及び拡張情報処理部114といった機能を含む(これらの機能については後述する)。
【0022】
外部装置120は、図示しないが、インターフェース装置、入出力装置、記憶装置及びそれらに接続されたプロセッサを有する。外部装置120は、当該インターフェース装置経由で車載装置100と通信する。入出力装置は、外部ディスプレイ122でよい。外部ディスプレイ122は、典型的にはタッチパネルである。
【0023】
記憶装置がデータやコンピュータプログラムを記憶する。プロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、第2の情報制御部127、第2の映像制御部126及び第2の表示制御部125といった機能が実現される。第2の映像制御部126及び第2の情報制御部127を含んだ機能として第2の処理部が採用されてよい。第2の処理部は、更に第2の表示制御部125を含んでもよい。
【0024】
第2の情報制御部127は、第2の映像制御部126が受信する画像情報に関する拡張情報又はその他の情報を車載装置100と送受信する。第2の情報制御部127は、例えば、情報送受信部131、操作送信部132、拡張情報送受信部133及び判断部135といった機能を含む(これらの機能については後述する)。
【0025】
第2の映像制御部126は、外部ディスプレイ122に表示される画像を表す画像情報を車載装置100から受信する。画像情報は、例えば、デコードされ、デコードされた画像情報が第2の表示制御部125に渡される。第2の表示制御部125が、その画像情報が表す画像を外部ディスプレイ122に表示する。
【0026】
以下、本実施形態で行われる処理の例を説明する。
【0027】
車載装置100(制御装置の一例)における第1の処理部が、外部装置120に、外部ディスプレイ122に表示される画像に関する画像情報と拡張コンテンツを生成可能な拡張情報、又は、拡張情報に基づく拡張コンテンツと画像情報を送信する。外部装置120に備えられる第2の処理部が、外部ディスプレイ122に画像と拡張コンテンツとを表示する。拡張コンテンツは、外部ディスプレイにおける空き領域(すなわち、外部ディスプレイにおいて画像が表示される領域以外の領域)に表示される。具体的には、車載装置100が、拡張コンテンツを生成可能な拡張情報を生成する第1の情報制御部107と、外部ディスプレイ122に表示される画像に関する画像情報と拡張情報、又は、拡張情報に基づく拡張コンテンツと画像情報を外部装置120に送信する第1の映像制御部106とを備える。例えば、拡張情報は、拡張コンテンツを表す情報であり、第1の映像制御部106又は第2の映像制御部126が拡張コンテンツを生成可能な情報である。拡張コンテンツは、外部ディスプレイ122が画像を表示可能な領域のうち画像(車載装置100からの画像)が表示される領域以外の領域である空き領域に表示されるコンテンツである。第2の映像制御部126が、例えば第2の表示制御部125を通じて、画像と拡張コンテンツとを外部ディスプレイ122に表示する。拡張コンテンツは外部ディスプレイ122の空き領域に表示されるため、外部ディスプレイ122の空き領域を有効利用することができる。
【0028】
画像生成のモードがMirroringモードである場合の表示の例は、図2に示す通りである。すなわち、Mirroringモードでは、車載装置100のディスプレイ12に画像201が表示される。画像定義部103は、ディスプレイ102のアスペクト比(及び画面解像度)を基に画像201のアスペクト比(及び解像度)を決定することができる。例えば、それらのアスペクト比が同じであると、図2に示す通り、ディスプレイ102に空き領域が生じないようにすることができる。しかし、外部ディスプレイ122に表示される画像201Xは、画像201の複製に相当する。このため、外部ディスプレイ122に表示される画像201Xは、ディスプレイ102のアスペクト比が維持された画像となる。ディスプレイ102のアスペクト比と外部ディスプレイ122のアスペクト比が異なっていると、外部ディスプレイ122には、画像201Xの表示領域以外の領域としての空き領域が生じる。本実施形態では、その空き領域に、拡張コンテンツ202が表示される。
【0029】
画像生成のモードがExtensionモードである場合の表示の例は、図3に示す通りである。画像定義部103又は第1の表示制御部105が、車載装置100のディスプレイ102に表示される画像201と異なる画像201Yを生成する。画像201Yのアスペクト比(及び解像度)は、画像201のアスペクト比と同じでもよいし異なっていてもよい。画像201Yのアスペクト比と外部ディスプレイ122のアスペクト比が異なっていると、外部ディスプレイ122には、画像201Yの表示領域以外の領域としての空き領域が生じる。本実施形態では、その空き領域に、拡張コンテンツ202が表示される。
【0030】
外部ディスプレイ122の空き領域は、画像201X又は201Yのアスペクト比と外部ディスプレイ122のアスペクト比との違いにより生じる領域でよい。空き領域に表示される拡張コンテンツ202のサイズは、画像201X又は201Yのアスペクト比と外部ディスプレイ122のアスペクト比とに基づいてよい。これにより、拡張コンテンツ202は、空き領域の全域を占めることができ、以って、空き領域に対しユーザにより操作がされ車載装置100が誤動作してしまうといったような空き領域が生じるが故の課題を解決することができる。例えば、車載装置100において生成される画像情報が表す画像201のアスペクト比は、ディスプレイ102のアスペクト比に基づいてよく、外部ディスプレイ122に表示される画像201X又は201Yのアスペクト比は、車載装置100のディスプレイ102のアスペクト比に基づき決定されたアスペクト比でよい。
【0031】
拡張コンテンツ202は、外部ディスプレイ122に表示される画像201X及び201Yとは異なるコンテンツである。これにより、外部ディスプレイ122の空き領域を有効利用することができる。例えば、拡張コンテンツ202は、図2及び図3に示す通り、ハードキー群101が有するキーと同じソフトキーで構成されたソフトキー群でよい。これにより、外部装置120から車載装置100のハードキー群101に対する操作と同じ操作を行うことができる。また、車載装置100は、ハードキー群101に代えて又は加えて他のコントローラ部(ユーザインターフェース)を有してよいが、そのコントローラ部としての機能が割り当てられた拡張コンテンツ202が提供されてよい。また、拡張コンテンツ202は、車載装置100側の情報(例えば、目的地まで到着時間やルート情報や車速など)を含んだコンテンツでもよいし、外部ディスプレイ122に表示中の画像201X又は201Yに即した機能(例えば、曲送り/曲戻し)の操作のためのコンテンツであってもよい。これにより、外部装置120を操作するユーザの利便性が向上する。
【0032】
車載装置100は、外部ディスプレイ122のアスペクト比(及び画面解像度)を、例えば次のような方法で知ることができる。第1の情報制御部107の情報送受信部111が、第2の情報制御部127の情報送受信部131に問合せ(例えば、外部装置120の仕様の問合せ)を送信する。情報送受信部111は、問合せに対する応答として、外部ディスプレイ122のアスペクト比(及び画面解像度)を表す情報を受信する。拡張情報処理部114は、外部ディスプレイ122のアスペクト比(及び画面解像度)に基づく拡張コンテンツを表す拡張情報を生成することができる。例えば、拡張コンテンツは外部ディスプレイ122に生じる空き領域の全域に配置される。なお、第1の情報制御部107の情報送受信部111が、画像201X又は201Yのアスペクト比(及び解像度)を表す情報を、第2の情報制御部127の情報送受信部131に送信してもよい。また、第1の情報制御部107から第2の情報制御部127に送信される情報であって、第1の映像制御部106から第2の映像制御部126に送信される画像情報に関連する情報は、その画像情報に関連付けて送信されてよい。
【0033】
拡張コンテンツの提供の方法として、例えば、図4Aに例示の方法と、図4Bに例示の方法とがある。
【0034】
図4Aによれば、車載装置100は合成画像250を表す画像情報を外部装置120に送信する。第1の映像制御部106は、拡張情報を第1の情報制御部107から受け、画像情報を第1の表示制御部105から受け、当該画像情報と当該拡張情報に基づいて、当該画像情報が表す画像と、当該拡張情報から生成される拡張コンテンツ(空き領域に配置される拡張コンテンツ)とを含んだ画像である合成画像を生成する。つまり、第1の映像制御部106は、画像201X又は201Yと空き領域に該当する位置に配置された拡張コンテンツ202とを含んだ画像である合成画像250を生成する。第1の映像制御部106は、外部装置120が備える第2の映像制御部126へ、合成画像250を表す画像情報を送信する。第2の映像制御部126が、当該画像情報を受信し、第2の表示制御部125を通じて、外部ディスプレイ122に、当該画像情報が表す合成画像250を表示する。合成画像250における拡張コンテンツ202は、外部ディスプレイ122に生じる空き領域(外部ディスプレイ122のうち画像201X又は201Y以外の領域)に配置される。第2の映像制御部126により第2の表示制御部125を通じて外部ディスプレイ122に表示される画像及び拡張コンテンツは、その画像情報が表す合成画像250における画像201X又は201Y及び拡張コンテンツ202である。この方法によれば、外部装置120は、合成画像250を表示する。このため、拡張コンテンツ202の配置位置を決定するといった機能を外部装置120に持たせる必要は無い。
【0035】
図4Bによれば、車載装置100は画像情報と拡張情報420を外部装置120に送信する。拡張情報420は、典型的には、その画像情報に関連付けられている。拡張情報420は、第2の映像制御部が拡張コンテンツを生成可能な情報である。例えば、第1の情報制御部107の拡張情報送受信部113が、第2の映像制御部126が拡張コンテンツを生成することができる拡張情報を、第2の情報制御部127の拡張情報送受信部133に送信する。拡張情報送受信部113が、拡張情報送受信部133を介して、第2の映像制御部126が拡張コンテンツを生成することができる拡張情報を第2の映像制御部126に送信する。例えば、拡張コンテンツは、第1の映像制御部106から送信される画像情報に関連付けられている。第2の映像制御部126が、画像情報が表す画像201X又は201Yを外部ディスプレイ122に表示し、且つ、その拡張情報に基づき拡張コンテンツを外部ディスプレイ122のうちの空き領域に表示する。これにより、図4Aに例示の方法に比べて、車載装置100から外部装置120へ送信される情報の量(サイズ)を減らすことが期待できる。なお、図4Bに例示の方法では、例えば、第2の映像制御部126は、画像201X又は201Yのアスペクト比(及び解像度)を、受信した画像情報から特定してもよいし、それに代えて、情報送受信部111及び131間の通信により得られた情報から特定してもよい。第2の映像制御部126は、特定したそのアスペクト比と、外部ディスプレイ122のアスペクト比から、空き領域の範囲を特定し、特定された空き領域に、第2の情報制御部127からの拡張情報に基づく拡張コンテンツを表示してよい。具体的には、例えば、第2の映像制御部126が、第1の映像制御部106から画像情報を受信し、第1の情報制御部107から第2の情報制御部127を通じて拡張情報420を受信し、当該画像情報と当該拡張情報に基づいて、画像と拡張コンテンツとを含んだ画像である合成画像250を表す画像情報を生成してよい。第2の映像制御部126が、第2の表示制御部125を通じて、外部ディスプレイ122に、当該画像情報が表す合成画像250を表示してよい。図4Aと同じ外部装置120でこの方法を実行した場合、外部装置120は最終的に合成画像250と同様の画像を表示することができる。
【0036】
第2の情報制御部127の判断部135が、外部ディスプレイ122に対するユーザによる操作を受け付けた場合、判断部135が、当該操作の対象が画像201X又は201Yであるか拡張コンテンツ202であるかを判断してよい。操作送信部132が、その判断の結果と操作の内容とを表す操作情報を車載装置100に送信してよい。第1の情報制御部107の操作受信部112が、その操作情報を受信する。第1の情報制御部107は、その操作情報に応答してその操作情報に従う処理を実行してよい。例えば、画像201X又は201Yに対する操作の場合、第1の情報制御部107は、外部ディスプレイ122の画像201X又は201Yを画像定義部103又は第1の表示制御部105に更新させる。そして、第1の映像制御部106が、更新された画像201X又は201Yを表す画像情報を外部装置120に送信してよい。また、例えば、拡張コンテンツ202に対する操作の場合、第1の情報制御部107は、出力する音量を上げる又は下げる等を行ってよい。
【0037】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
【0038】
本発明は車載装置だけでなく、ディスプレイを備える装置すべてに適用可能である。例えば、一の装置が他の装置に表示する画像を生成するシステム全般に本発明は適用可能である。例えば、一の装置が生成した画像のアスペクト比が他の装置に備えられたディスプレイのアスペクト比と異なる場合に本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0039】
100:車載装置、120:外部装置
図1
図2
図3
図4A
図4B