IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 加藤 伊久夫の特許一覧

<>
  • 特開-空気圧調節式ホイール。 図1
  • 特開-空気圧調節式ホイール。 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134483
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】空気圧調節式ホイール。
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/16 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
B60C23/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023062382
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】592104117
【氏名又は名称】加藤 伊久夫
(72)【発明者】
【氏名】加藤 伊久夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動車用タイヤにおいて、空気圧が低下した際に自動的に圧縮空気を補充し、常に適正な空気圧を保つことにより、タイヤ管理の簡素化と空気圧不足に由来するタイヤの損傷あるいは交通事故を防止する。
【解決手段】ホイール1に高圧室8を形成し圧縮空気を蓄える。ホイール1に空気圧調整装置6を設ける。タイヤの空気圧が低下した場合に空気圧調整装置6を作動させ、高圧室8に蓄えた圧縮空気をタイヤ内10に補充し、タイヤの空気圧を適正値に維持する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用ホイール1に高圧室8を形成し、該高圧室8に圧縮空気を蓄える。
自動車用ホイール1に空気圧調整装置6を設ける。
タイヤ内部10の空気圧が低下した際には空気圧調整装置6を作動させ、高圧室8内に蓄えた圧縮空気をタイヤ内部10に補充する。
以上のごとく構成した、空気圧調整式ホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用タイヤの空気圧を適正値に保持できるホイールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車用タイヤは、空気圧が低下した際はその都度外部から圧縮空気を補充する必要があったため、空気圧管理が煩雑であった。更に空気圧低下に気付かず走行し、空気圧不足に由来するタイヤの損傷あるいは交通事故も発生していた。
【先行技術文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はタイヤの空気圧が低下した際に圧縮空気を自動的にタイヤ内に補充し、常に適正な空気圧を保持することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
タイヤを支持するホイールに高圧室を設け、該高圧室に圧縮空気を貯蔵する。
ホイールに空気圧調整装置を設ける。
タイヤの空気圧が低下した際には空気圧調整装置を作動させ、高圧室に蓄えた圧縮空気をタイヤ内に補充する。
【発明の効果】
【0005】
タイヤの空気圧が常に適正に保持されるため、タイヤの空気圧管理が簡素化されるほか、空気圧不足に由来するタイヤの損傷あるいは交通事故を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明による空気圧調節式ホイールの断面図。
図2】本発明による空気圧調節式ホイールの、空気圧調整装置の拡大断面図。
【実施するための形態】
【0007】
本明細書においては、アルミホイールに高圧室並びに空気圧調整装置を装着した場合について説明する。
図1はアルミホイールの断面図で、1はホイール、2はホイール1のディスク、3はホイール1のリム、4はタイヤ、5はホイール1の内周面に沿って設けられた高圧室カバー、6は空気圧調整装置、7はエアバルブである。
高圧室カバー5はホイール1に溶接等により密着させ、高圧室8を形成する。
【0008】
図2は空気圧調整装置6の拡大断面図で、ホイール1に空気圧調整装置室9を形成する。
空気圧調整装置室9はタイヤ内部10とホイール1の外部を貫通する。
空気圧調整装置室9内に空気圧感知バルブ11を設ける。
空気圧調整装置室9にキャップ12を設ける。
キャップ12と空気圧感知バルブ11の間にスプリング13を設ける。
14は圧縮空気の通路で、高圧室8と空気圧感知バルブ11の受け部15を連結する。
16は空気漏れを防止するシール、17は空気圧感知バルブ11のストッパーである。
【0009】
次に作動について説明する。
図1においてエアバルブ7から圧縮空気を高圧室8に注入し、高圧室8内をタイヤ4の内部10よりも高圧とする。
図2においてタイヤ内部10の圧力が適正値であれば、空気圧感知バルブ11はタイヤ内部10の圧力により押され、スプリング13の張力に抗してテーパー状に形成された空気圧感知バルブ11の受け部15に圧接される。
従って高圧室8内の圧縮空気は遮断され、タイヤ内部10へ流入しない。
【0010】
タイヤ内部10の圧力が減少すると、スプリング13の張力により空気圧感知バルブ11がタイヤ内部10方向に移動する。そのため空気圧バルブ11と受け部15間に間隙が生じ、高圧室8に蓄えられた圧縮空気が通路14を介してタイヤ内部10に補充される。これによりタイヤ内部10の圧力は上昇する。
タイヤ内部10の圧力が上昇し適正値に達すると、空気圧感知バルブ11はタイヤ内部10の圧力によりスプリング13の張力に抗して、空気圧感知バルブ11の受け部15に圧接される。
従って高圧室8内の圧縮空気は遮断され、タイヤ内部10へ流入しなくなる。
【0011】
ねじ込み式のキャップ12を回転することにより、スプリング13の張力を調整できるため、空気圧調整バルブ11が作動するタイヤ内部10の圧力を調整することが可能となる。
なお、本実施例の空気圧調整装置6は一例で、タイヤ内部10の空気圧が低下した場合に、高圧室8に蓄えた圧縮空気をタイヤ内部10に補充する機能を空気圧調整装置6が果たせば、同様の効果を得ることができるものである。
【0012】
本発明はホイール1に高圧室8を形成し、高圧室8とタイヤ内部10間に空気圧調整装置6を設け、タイヤ内部10の空気圧が低下した場合に空気圧調整装置6が作動し、高圧室8に蓄えた圧縮空気をタイヤ内部10に補充することを特徴とするものである。
高圧室8の空気圧がタイヤ内部10より高圧であれば、継続してタイヤ内部10の空気圧を正常値に保つことができる。
スチールホイール等他のホイールについても、高圧室並びに空気圧調整バルブを設けることにより、同様の効果を得ることができる
【0013】
記号の説明
1 ホイール
2 ディスク
3 リム
4 タイヤ
5 高圧室カバー
6 空気圧調整装置
7 エアバルブ
8 高圧室
9 空気圧調整装置室
11 空気圧感知バルブ
12 キャップ
13 スプリング
14 高圧空気の通路
15 空気圧感知バルブ9の受け部
図1
図2