(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134484
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】マッサージ具
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
A61H7/00 300E
A61H7/00 320A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023062384
(22)【出願日】2023-03-20
(71)【出願人】
【識別番号】591199039
【氏名又は名称】ベス工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】紀伊野 進一
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AA04
4C100AA15
4C100AA33
4C100AD13
4C100BB01
4C100DA01
(57)【要約】
【課題】手で持って使用するマッサージ具において、把持の安定性を向上すると共に多様で充実したマッサージを実現する。
【解決手段】屈曲体2の下側に複数の各突起3と、左右の各指かけ部4とを備え、各指かけ部4にそれぞれ指をかけて左右の各左右方向弾性突起32で揉みマッサージが可能なマッサージ具1は、片手でも使用できるよう凹部11の左右方向の最大幅W1よりも各指かけ部4の各先端42の相互離間距離L1の方を小さくして安定的に把持できるようにし、前後方向弾性突起33や先端毛状突起34による多様で複合的なマッサージが可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有し屈曲可能な屈曲体の下側に複数の突起を設け、前記屈曲体の上側の左右両端付近から立ち上がる指かけ部をそれぞれ備え、前記屈曲体と各前記指かけ部の基端付近とで生じる凹部の左右方向の最大幅よりも各前記指かけ部の各先端の左右方向における最小の相互離間距離の方が小さくなるように形成して前記屈曲体の上側に置いた手を囲むことが可能な囲み部を設け、各前記指かけ部の各先端にそれぞれ指をかけて左右方向外側へ力をかけると、前記屈曲体が弾性屈曲して複数の各前記突起の各先端が左右方向における中央へ寄り合うように構成したことを特徴とするマッサージ具。
【請求項2】
前記複数の突起の一部として、各前記指かけ部の基端付近に、前後方向よりも左右方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する左右方向弾性突起をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1に記載のマッサージ具。
【請求項3】
前記複数の突起の一部として、前記屈曲体の前後両端付近に、左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する前後方向弾性突起をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマッサージ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手で持って使用するマッサージ具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、手動で揉み動作ができるマッサージ具として、屈曲体の下方左右両側にそれぞれ球面を有する突起を設け、屈曲体の上方の左右両端に指かけ部をそれぞれ備えて構成したものが存在し、各指かけ部を各突起よりも左右方向において外側に位置するようにすると共に各指かけ部の上面にそれぞれ傾斜面を有し、各傾斜面は正面視において上方へ広がるようそれぞれ傾斜させている。それぞれの指かけ部に両手の指をそれぞれかけつつ各突起を身体に当て、各指かけ部に左右方向外側への力をかけると屈曲体が屈曲すると共に、左右両側の各突起の先端が屈曲体の中央へ互いに寄り合うので揉み動作が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のマッサージ具は、両手で持って揉みマッサージができるものであるが、片手で持つことから生じる他の様々なマッサージを実施することまでは想定されていない。仮に上記従来のマッサージ具を片手で屈曲体の中央を持つと、左右の各指かけ部は手を覆わない形状のため使用中に手から容易に離れてしまう問題があると考えられる。また、正面視において上方へ広がる傾斜面を有する指かけ部の場合、両手のそれぞれの指の力をかけると傾斜面がさらに寝てしまって指のかかりが弱くなり、この場合も使用中に手から容易に離れてしまい、把持の安定性に問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、把持の安定性を向上すると共に多様で充実したマッサージが可能なマッサージ具を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のマッサージ具は、弾性を有し屈曲可能な屈曲体の下側に複数の突起を設け、前記屈曲体の上側の左右両端付近から立ち上がる指かけ部をそれぞれ備え、前記屈曲体と各前記指かけ部の基端付近とで生じる凹部の左右方向の最大幅よりも各前記指かけ部の各先端の左右方向における最小の相互離間距離の方が小さくなるように形成して前記屈曲体の上側に置いた手を囲むことが可能な囲み部を設け、各前記指かけ部の各先端にそれぞれ指をかけて左右方向外側へ力をかけると、前記屈曲体が弾性屈曲して複数の各前記突起の各先端が左右方向における中央へ寄り合うように構成したことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のマッサージ具は、前記複数の突起の一部として、各前記指かけ部の基端付近に、前後方向よりも左右方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する左右方向弾性突起をそれぞれ設けることができる。
【0008】
さらに、本発明のマッサージ具は、前記複数の突起の一部として、前記屈曲体の前後両端付近に、左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する前後方向弾性突起をそれぞれ設けることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のマッサージ具は、前記屈曲体と各前記指かけ部の基端付近とで生じる前記凹部の左右方向の最大幅よりも各前記指かけ部の各先端の左右方向における最小の相互離間距離の方が小さくなるように形成して前記屈曲体の上側に置いた手を囲むことが可能な前記囲み部を設けているため、片手で持って使用する時に容易に手から離れて継続使用できなくなることを防止でき、前後や左右方向、また上下方向に往復動させても安定的に把持できる。よって多様で充実したマッサージが実施できるよう前記複数の突起のあり方が多様化する。また、両手で持って使用する時は、各前記指かけ部の各先端にそれぞれ指をかけて左右方向外側へ力をかけると、前記屈曲体が弾性屈曲して複数の各前記突起の各先端が左右方向における中央へ寄り合うように構成しているため、指の力を左右外側へかけたり緩めたりすることを繰り返して揉みマッサージを実施できるが、前記凹部の左右方向の最大幅よりも各前記指かけ部の各先端の左右方向における最小の相互離間距離の方が小さくなるように形成しているため、各前記指かけ部がそれぞれ外側に傾倒しても、従来のものより指のかかった状態が持続する。よって、把持の安定性が向上して充実したマッサージを実施できる。
【0010】
また、本発明のマッサージ具は、前記複数の突起の一部として、各前記指かけ部の基端付近に、前後方向よりも左右方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する前記左右方向弾性突起をそれぞれ設けるなら、従来滑りやすかった球面を有する突起先端の改良となり、揉みマッサージの時に身体皮膚をとらえて滑りにくく張り付くようなマッサージ感をもたらすことができるので、揉みマッサージの充実感が向上する。
【0011】
さらに、本発明のマッサージ具は、前記複数の突起の一部として、前記屈曲体の前後両端付近に、左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形する先端を有する前記前後方向弾性突起をそれぞれ設けるなら、この場合も従来滑りやすかった球面を有する突起先端の改良となり、身体に押し付けて前後方向に動かす時に身体皮膚をとらえて滑りにくく張り付くようなマッサージ感をもたらすことができ、マッサージの充実感が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の正面図。
【
図2】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の側面図。
【
図3】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の平面図。
【
図4】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の底面図。
【
図5】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具のA-A断面図。
【
図6】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具のB-B断面図。
【
図7】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具のC-C断面図。
【
図8】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の斜視図。
【
図9】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の斜視図。
【
図10】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の屈曲した状態を示す正面図。
【
図11】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の使用状態説明図。
【
図12】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の使用状態説明図。
【
図13】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の使用状態説明図。
【
図14】本発明の一実施の形態におけるマッサージ具の屈曲した状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明のマッサージ具を、図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
本発明のマッサージ具1は、
図1から
図9の実施形態で示したように、弾性を有し屈曲可能な屈曲体2の下側に複数の突起3を設けると共に、前記屈曲体2の上側の左右両端付近から立ち上がる指かけ部4をそれぞれ備えている。
【0015】
前記屈曲体2は、弾性を有する材質であればその種類を問わず、例えばゴムや樹脂、エラストマーなどで金型形成したものでよい。また、前記突起3や前記指かけ部4も材質の種類を問わないが、前記屈曲体2と同様の材質とすることができ、その場合は一体的に成型することができる。
【0016】
図1に示すように、前記屈曲体2と各前記指かけ部4の基端付近41とで、凹部11を生じさせているが、前記凹部11に人体の手Hの親指以外の各指Fや掌を乗せて把持できるようにしている。
【0017】
また、前記凹部11の左右方向の最大幅W1よりも各前記指かけ部4の各先端42の左右方向における最小の相互離間距離L1の方が小さくなるように形成することで、前記屈曲体2の上側に置いた手Hを囲むことが可能な囲み部12を設けている。そのため、片手で持って使用する時に容易に手から離れて継続使用できなくなることを防止でき、
図12に示す皮膚または頭皮を引き上げたり緩めたりするようなマッサージ時の前後方向や、
図13に示す皮膚または頭皮をなでるようなマッサージ時の左右方向、また、叩くようなマッサージ時の上下方向に往復動させても安定的に把持できる。よって多様で充実したマッサージが実施できるよう前記複数の突起3のあり方が従来以上に多様化する。尚、
図11から
図13は、本発明のマッサージ具1を身体の頭部に使用する状態を示しているが、これに限らず他の身体部位にも使用することができる。
【0018】
また、本発明のマッサージ具1を両手で持って使用する場合、
図10と
図11に示すように各前記指かけ部4の各先端42に両手のそれぞれの指Fをかけて左右方向外側へ力をかけると、前記屈曲体2が弾性屈曲して複数の各前記突起3の各先端31が左右方向における中央へ寄り合う。そのため、指Fの力を左右外側へかけたり緩めたりすることを繰り返すと揉みマッサージを実施できる。前述したように、前記凹部11の左右方向の最大幅W1よりも各前記指かけ部4の各先端42の左右方向における最小の相互離間距離L1の方が小さくなるように形成しているため、各前記指かけ部4がそれぞれ外側に傾倒しても、従来のものより指Fのかかった状態が持続する。よって、把持の安定性が向上して充実したマッサージを実施できる。
【0019】
各前記指かけ部4は、前記各基端付近41から前記各先端42にいくにつれて、左右方向中央へ互いに向かい合うよう、正面視において湾曲形成している。また、
図3に示すように、平面視において各前記指かけ部4は前後方向の中央が最も互いに近くなるよう略円弧形状にしているため、前記囲み部12に手Hを入れたり離したりしやすくなり、本発明のマッサージ具1を両手で使用する時と片手で使用する時との入れ替え動作をスムーズ且つ短時間で行うことができるので、使用者に与える不要なストレスを軽減し、充実したマッサージに寄与する。
【0020】
各前記指かけ部4の各先端42の前記相互離間距離L1と前記凹部11の左右方向の前記最大幅W1との比率について、前記距離L1を1とすると前記幅W1は1.2~2の範囲になるよう形成するなら、各前記指かけ部4がそれぞれ外側に傾倒しても、指Fのかかった状態が持続すると共に、前記囲み部12に手Hを入れたり離したりしやすくなる。
【0021】
さらに、本発明のマッサージ具1は、
図1や
図4、
図6、
図8、
図9などに示すように、前記複数の突起3の一部として、各前記指かけ部4の基端付近41に、前後方向よりも左右方向に撓みやすく弾性変形する先端321を有する左右方向弾性突起32をそれぞれ設けている。すなわち、各前記左右方向弾性突起32の各前記先端321はそれぞれへら状に形成しており、
図10や
図11に示すように左右方向に前記各先端321は撓む。そのため、従来滑りやすかった球面を有する突起先端の改良を図ることができ、揉みマッサージの時に身体皮膚をとらえて滑りにくく張り付くようなマッサージ感をもたらすことができるので、揉みマッサージの充実感が向上する。尚、一つの前記左右方向弾性突起32には、張り付くようなマッサージ感の増加を意図して左右方向に各前記先端321が連なるように形成している。
【0022】
また、各前記左右方向弾性突起32には、
図1や
図4、
図8、
図9などに示すように溝322が前後にそれぞれ設けられている。すなわち、各前記左右方向弾性突起32が根元付近から左右方向に撓みやすく弾性変形し、一層しなやかになるので、前述した張り付くようなマッサージ感の張り付き具合が高まって、マッサージの充実感が一層向上する。また、本発明のマッサージ具1を
図12に示すように身体の頭部において前後方向に動かして使用する場合、各前記溝322に髪の毛が入り、且つへら状の前記各先端321は髪をかき分けるため、各前記左右方向弾性突起32は櫛の役割も果たし、髪の絡まりをほどきながらマッサージできる。よって、髪の絡まりをほどかずにマッサージすることによって髪の毛を引っ張ってしまい、頭皮に痛みを生じさせることを抑止でき、マッサージの充実感を阻害しないようにすることができる。
【0023】
さらに、本発明のマッサージ具1は、
図2や
図4、
図5、
図7、
図9などに示すように、前記複数の突起3の一部として、前記屈曲体2の前後両端付近に、左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形する先端331を有する前後方向弾性突起33をそれぞれ設けている。すなわち、各前記前後方向弾性突起33はそれぞれ前後方向に平らな面を有するへら状に形成すると共に、リブ332を各前記先端331にはかからないよう上下方向内側に設けているため、各前記先端331は前後方向に撓みやすくなっている。そのため、身体に押し付けて前後方向に動かす時に身体皮膚をとらえて滑りにくく張り付くようなマッサージ感をもたらすことができ、マッサージの充実感が向上する。特に
図12に示すように、身体の頭部に使用する場合、頭皮を下から上へ頭頂にむけて引き上げていくことで、緊張した頭部の筋肉を柔軟にすると共に血行を促進させて小顔効果を期待でき、マッサージの充実感を向上させられる。
【0024】
また、各前記前後方向弾性突起33は、前述したようにそれぞれ前後方向に平らな面を有するへら状に形成し、各前記先端331は正面視において丸みを帯びたへら先形状であるため、身体の頭部を揉みマッサージする場合、左右方向に各前記前後方向弾性突起33が中央に寄り合う時、各前記先端331は髪の毛の根元付近に入って頭皮に達しやすく、且つ頭皮の表面を穏やかな摩擦がありながら滑らかに滑動するので、各前記左右方向弾性突起32の互い同士の間でも穏やかで軽快な揉みマッサージをもたらす。よって、各前記左右方向弾性突起32による張り付くような揉みマッサージ感と、各前記左右方向弾性突起32の穏やかで軽快な揉みマッサージ感との複合的で多様なマッサージが可能となる。さらに、丸みを帯びたへら先形状である各前記先端331が髪をかき分けて髪の絡まりをほどくことができるので、前述と同様、マッサージの充実感を阻害しないようにすることができる。
【0025】
また、
図4や
図9、
図13に示すように本発明のマッサージ具1は、前記複数の突起3の一部として先端が毛状の先端毛状突起34を、左右方向の各行及び前後方向の各列に沿って多数設け、ブラシマッサージができるようにしている。各前記先端毛状突起34は、楕円錐形状の先端に円柱状の極細毛を付けたもので、肌あたりが優しく皮膚や頭皮の血行を促進し、充実感のあるマッサージができる。各前記先端毛状突起34の楕円錐形状の楕円の長径方向は、本発明のマッサージ具1の左右方向と同じにしている。すなわち、各前記先端毛状突起34は左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形するため、前後方向よりも左右方向における撓みを少なくすることで、本来であればブラシ毛同士で皮膚や頭皮を揉むには力不足だったところ、弾力を増してしっかりとした揉み感をもたらすことが可能となり、
図10に示すように各前記指かけ部4の各先端に両手のそれぞれの指Fをかけて前記屈曲体2が弾性屈曲すると、各前記先端毛状突起34は互いに中央へ寄り合い、各前記先端毛状突起34の互い同士の間でも揉みマッサージを実施できる。
【0026】
しかも、各前記左右方向弾性突起32の互い同士の間で比較的しっかりとした張り付くような揉みマッサージを実施するのに対し、各前記先端毛状突起34の互い同士の間では比較的優しい揉みマッサージができる。さらに、前述した各前記左右方向弾性突起32による穏やかで軽快な揉みマッサージ感が加わって、一層の複合的で多様なマッサージが可能となる。尚、
図6に示すように、各前記先端毛状突起34よりも各前記左右方向弾性突起32の各先端の方が下方に突出するように構成すれば、身体の頭部などの部位を揉むのに適する。
【0027】
また、前述した各前記前後方向弾性突起33による引き上げマッサージの際、左右方向よりも前後方向に撓みやすく弾性変形する各前記先端毛状突起34も皮膚または頭皮を面で優しくとらえながら引き上げることが可能なので、各前記前後方向弾性突起33ではしっかりと力強く引き上げると共に、各前記先端毛状突起34では広範囲を引き上げることができ、この点でも複合的で充実したマッサージ感をもたらす。
【0028】
各前記前後方向弾性突起33は、前述したようにそれぞれ前後方向に平らな面を有するへら状に形成し、各前記先端331は正面視において丸みを帯びたへら先形状であるため、本発明のマッサージ具1で身体の頭部をブラシマッサージする場合、各前記先端331は前述したように髪の毛の根元付近に入って頭皮に達しやすくなっているため、各前記先端毛状突起34によるブラシマッサージと共に、丸みを帯びたへら先形状である各前記先端331が頭皮の表面を滑らかに滑るようなマッサージ感ももたらすので、複合的で多様なマッサージが実現できる。
【0029】
加えて、
図4に示すように各前記前後方向弾性突起33を各前記先端毛状突起34の前後方向の列に合わせるよう配設するなら、前記屈曲体2の屈曲がスムーズで比較的小さな力で実施でき、快適な使用によってマッサージの充実感は一層向上する。
【0030】
また、本発明のマッサージ具1は
図14に示すように、前記屈曲体2の弾性によって腕や脚の肢体などの身体の一部を各前記指かけ部4によって挟む挟圧マッサージを実施することも可能である。前述したように、前記凹部11の左右方向の前記最大幅W1よりも各前記指かけ部4の前記各先端42の左右方向における最小の相互離間距離L1の方が小さくなるように形成し、且つ各前記指かけ部4は平面視において前後方向の中央が最も互いに近くなるよう略円弧形状にしているため、前記各先端42は皮膚をとらえやすい形状となっており、一定の時間において前記各先端42を身体部位に挟んで保持しやすくなっている。その結果、充実した挟圧または挟持マッサージを実施できる。このように本発明のマッサージ具1は、複合的で他種多様なマッサージを実現でき、十分な充実感を使用者にもたらす。身体の部位を問わないが、頭部や頭皮へのマッサージに最適である。
【符号の説明】
【0031】
1 マッサージ具
11 凹部
12 囲み部
W1 最大幅
2 屈曲体
3突起
31 先端
32 左右方向弾性突起
321 先端
322 溝
33 前後方向弾性突起
331 先端
332 リブ
34 先端毛状突起
4 指かけ部
41 基端付近
42 先端
L1 相互離間距離
H 手
F 指