IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲シ▼響先創科技股▲フン▼有限公司の特許一覧

特開2024-134532組み合わせ式スマートセンシングパッド
<>
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図1A
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図1B
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図2
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図3A
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図3B
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図4A
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図4B
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図5
  • 特開-組み合わせ式スマートセンシングパッド 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134532
(43)【公開日】2024-10-03
(54)【発明の名称】組み合わせ式スマートセンシングパッド
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/00 20060101AFI20240926BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20240926BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240926BHJP
   A47C 27/00 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G01L5/00 101Z
G08B21/02
G08B25/04 K
A47C27/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036702
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】112110203
(32)【優先日】2023-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523127969
【氏名又は名称】▲シ▼響先創科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Decentralized Biotechnology Intelligence Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】3F.-1, No. 309, Sec. 3, Roosevelt Rd., Da’an Dist., Taipei City 106021, Taiwan,
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】周耀聖
(72)【発明者】
【氏名】林孝義
(72)【発明者】
【氏名】周研瀚
【テーマコード(参考)】
2F051
3B096
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
2F051AA17
2F051AB06
2F051AC07
3B096AC11
5C086AA22
5C086BA01
5C086CA15
5C086CB20
5C086DA08
5C086FA18
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087BB20
5C087BB74
5C087DD03
5C087DD24
5C087EE07
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087FF23
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG67
5C087GG83
(57)【要約】      (修正有)
【課題】在宅環境で使用する際に、環境の違いに応じて裁断することができる圧力センシングパッドを提供する。
【解決手段】組み合わせ式スマートセンシングパッドであり、複数の圧力センシングパッドの各々は、前記平面センシングパッドアレイの異なる領域における圧力データを検知するよう構成される無線圧力センシング装置である。外部の電子計算機は、前記平面センシングパッドアレイに通信するよう接続されて、前記複数の圧力センシングパッドにより検出された圧力データを受信する。前記外部の電子計算機は、前記複数の圧力センシングパッドにより検出された圧力データと、圧力センシングパッドごとに関連付けられた位置情報を組み合わせることで圧力分布を形成する。前記外部の電子計算機は、前記圧力分布及び持続時間をモニタリングすることで、外部に警報を発するか否かを判断する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の圧力センシングパッドを組み合わせてなる平面センシングパッドアレイを含み、前記複数の圧力センシングパッドの各々は、前記平面センシングパッドアレイの異なる領域における圧力データを検知するよう構成される無線圧力センシング装置であり、
前記複数の圧力センシングパッドのうちの少なくとも1つがマスター機(Master)モードに設定された場合、残りはスレーブ機(Slave)モードの無線圧力センシング装置として設定され、
前記マスター機モードの前記無線圧力センシング装置は、残りの前記複数の無線圧力センシング装置に通信するよう接続されて、圧力データを収集するとともに、外部の電子計算機に伝送する、組み合わせ式スマートセンシングパッド。
【請求項2】
前記外部の電子計算機は前記平面センシングパッドアレイに接続されて、前記圧力データ及び位置情報を受信して圧力分布を形成する請求項1に記載の組み合わせ式スマートセンシングパッド。
【請求項3】
前記無線圧力センシング装置は、少なくとも、
圧力センシングユニットと、
前記圧力センシングユニットに電気的に接続されて、前記圧力センシングユニットから入力された圧力データを処理するための処理ユニットと、
前記処理ユニットに電気的に接続されて、前記処理ユニットにより処理された圧力データを受信する無線伝送モジュール、を含む請求項1に記載の組み合わせ式スマートセンシングパッド。
【請求項4】
更に、前記処理ユニットに電気的に接続される光センサを含む請求項3に記載の組み合わせ式スマートセンシングパッド。
【請求項5】
前記外部の電子計算機は、圧力ポイントの数が閾値よりも大きいか否かを判断し、大きい場合には外部に警報を発する請求項1に記載の組み合わせ式スマートセンシングパッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサ関連の分野に関し、特に、組み合わせ式スマートセンシングパッド及びそのモニタリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
台湾社会は徐々に高齢化に向かって進んでいることから、高齢者に対する介護やサービスが緊急に取り組むべき深刻な問題及び課題となっている。公的統計データによれば、毎年のように予期せぬ傷害によって多くの高齢者が死亡するという遺憾な事態が発生しているが、転倒が予期せぬ傷害の重要要因の一つとされることが多い。よって、高齢者の転倒を防止することが、自ずと子世代や若い世代が介護をする上での最優先事項となっている。
【0003】
科学技術と社会・経済の発展に伴って、科学技術の進歩が社会の経済に影響を及ぼし、人々の生活様式を変化させるようになっている。よって、現代の科学技術の成果を如何に利用して我々の日常生活に寄与させるかが、科学技術の絶え間ない進歩の原動力となる。特に、在宅高齢者の日常の動きを検出すれば、在宅高齢者の生活状況を有効に把握できるため、異常発見時に迅速に対処することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の高齢者を対象とする在宅生活状況の検出では、一般的に、自宅に撮影カメラを取り付ける方式で即時検出が行われる。ところが、撮影カメラのモニター又は映像を用いて検出する方式の場合、人為的に即時にチェックしなければ、問題発生時に迅速に発見して対処することができない。よって、想像し得るように、外で仕事をしている子世代にとってはとりわけ非現実的で不便である。また、多くの時間を割いて映像をチェックせねばならないため、人的コストが高くつくほか、不注意からすぐに問題を発見できないとの事態も生じやすく、効率が悪い。且つ、問題を発見したとしても、離れた場所にいる子世代がすぐに現場に駆けつけて対処することは不可能である。
【0005】
例えば、圧力センシングパッドのような現在のセンシングパッドは、高齢者の活動状態の感知に使用可能であり、不注意による衝突や、生理状態に起因する卒倒といった状況を感知できる。しかし、このような圧力センシングパッドは形状が標準サイズとなっている。こうした単一サイズの設備は、在宅環境で使用する際に、環境の違いに応じて裁断することができないため、例えば、部屋、廊下、共用のホールといった異なる在宅使用環境に敷設するには実用的でない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上に鑑みて、本発明は、組み合わせ式スマートセンシングパッド及びそのモニタリングシステムを提供する。これらは、複数の圧力センシングパッドを組み合わせてなる平面センシングパッドアレイを含む。前記複数の圧力センシングパッドの各々は、前記平面センシングパッドアレイの異なる領域における圧力データを検知するよう構成される無線圧力センシング装置である。外部の電子計算機は、前記平面センシングパッドアレイに通信するよう接続されて、前記複数の圧力センシングパッドにより検出された圧力データを受信する。前記外部の電子計算機は、前記複数の圧力センシングパッドにより検出された圧力データと、圧力センシングパッドごとに関連付けられた位置情報を組み合わせることで圧力分布を形成する。前記外部の電子計算機は、前記圧力分布及び持続時間をモニタリングすることで、外部に警報を発するか否かを判断する。
【0007】
一実施例において、上記複数の圧力センシングパッドのうちの1つがマスター機(Master)モードの無線圧力センシング装置として設定された場合、残りはスレーブ機(Slave)モードの無線圧力センシング装置として設定される。
【0008】
一実施例において、上記マスター機モードの無線圧力センシング装置は、残りの複数のスレーブ機モードの無線圧力センシング装置に通信するよう接続される。前記マスター機モードの無線圧力センシング装置は、無線伝送方式で、前記残りの複数のスレーブ機モードの無線圧力センシング装置により検出された圧力データを収集し、無線伝送方式で前記外部の電子計算機に伝送する。
【0009】
一実施例において、上記の無線圧力センシング装置は、少なくとも、圧力センシングユニットと、前記圧力センシングユニットに電気的に接続されて、前記圧力センシングユニットから入力された圧力データを処理するための処理ユニットと、前記処理ユニットに電気的に接続されて、当該処理ユニットにより処理された圧力データを受信する無線伝送モジュール、を含む。
【0010】
一実施例において、上記の圧力センシングユニットは少なくとも1つの圧力センサを含む。
【0011】
一実施例において、上記の処理ユニットは、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、又はマイクロコントローラのうちの1つである。
【0012】
一実施例において、上記の処理ユニットと前記無線伝送モジュールはセンシング回路として統合される。
【0013】
一実施例において、上記の無線伝送モジュールはブルートゥース(登録商標)通信モジュールである。
【0014】
一実施例において、上記の組み合わせ式スマートセンシングパッドのモニタリングシステムは、モニタリングの実行フローとして以下を含む。即ち、前記平面センシングパッドアレイの初期化を実行する。前記複数の圧力センシングパッドは、互いに連結されるとともに、前記外部の電子計算機との接続を構築する。当該複数の圧力センシングパッドは圧力ポイントの位置情報を収集する。そして、当該圧力ポイントの数が閾値よりも大きいか否かを判断し、大きくない場合には、引き続き圧力ポイントの位置情報を収集する。また、大きい場合には、続いて、この状態が所定の時間長を超えて持続しているか否かを判断し、持続している場合には外部に警報を発する。
【0015】
一実施例において、上記の圧力ポイントの数はアクティブ化された圧力センシングパッドの数に対応している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1Aは、本発明の一実施例に基づき提供する組み合わせ式スマートセンシングパッドの平面組立概略図を示す。
図1B図1Bは、本発明の一実施例に基づき提供する1つの圧力センシングパッドの回路ブロック図を示す。
図2図2は、本発明の一実施例に基づき提供する組み合わせ式スマートセンシングパッドのモニタリングシステムを示す。
図3A図3Aは、本発明の一実施例に基づき提供する平面センシングパッドアレイの電源接続方式の概略図を示す。
図3B図3Bは、本発明の一実施例に基づき提供するスマートセンシングパッドの電源線接続点及び電源接地線接続点の構成の概略図を示す。
図4A図4Aは、本発明の実施例に基づき提供する組み合わせ式平面センシングパッドアレイの位置情報を携帯機器の表示装置にマッピングする場合の概略図を示す。
図4B図4Bは、本発明の実施例に基づき提供する携帯機器の機能ブロック図を示す。
図5図5は、本発明の実施例に基づき提供する組み合わせ式スマートセンシングパッドのモニタリングシステムがモニタリングプロセスを実行する際のフローチャートを示す。
図6図6は、本発明の別の実施例に基づき提供する1つの圧力センシングパッドの回路ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、本発明では、発明の具体的実施例及び観点について詳細に記載する。これらの記載は本発明の構造又はステップ、フローを解釈するためのものであって、説明を意図しており、本発明の特許請求の範囲を制限する主旨ではない。そのため、明細書の具体的実施例及び好ましい実施例以外にも、本発明はその他の異なる実施例において幅広く実行可能である。以下に、特定の具体的実施例を挙げて本発明の実施形態につき説明する。なお、当該技術を熟知する者であれば、本明細書に開示の内容から本発明の効果及び利点を容易に理解可能である。且つ、本発明はその他の具体的実施例によっても運用及び実施可能である。本明細書で詳述する各詳細事項はニーズの違いに応じて応用すればよく、且つ、本発明の精神を逸脱しないことを前提に各種の補足又は変更が可能である。
【0018】
周知の圧力センシングパッドは形状が標準サイズとなっており、こうした単一サイズの設備は在宅環境で使用する際に環境の違いに応じて裁断することができないため、在宅使用環境の違いによって敷設時の不便さが招来される、との点を改良すべく、本発明は組み合わせ式スマートセンシングパッドを提供する。
【0019】
図1Aは、本発明の実施例に基づき提供する組み合わせ式スマートセンシングパッドの平面組立概略図を示す。図1に示すように、各スマートセンシングパッド(101a,101b,101c,101d,・・・)は、互いに連結されて、X方向及びY方向に延伸する平面センシングパッドアレイ100となり得る。
【0020】
一実施例において、上記のスマートセンシングパッドは圧力センシングパッド(例えば101a)である。当該パッドの構造は、本体が扁平形状となっており、座標(x,y,z)で示し得る2つの主要な方向及び厚さ方向を有する。また、本体の内部には、複数の圧力センサ(図示しない)が設けられている。本体は、基本的には正方形であり、4つの辺を有するが、これに限らず、長方形であってもよい。また、本体の材質は、内部に設けられるセンサ及び対応する電気回路を防水可能とし、圧力センシングパッドの表面の滑りを防止するために、防水・防滑材とする。
【0021】
一実施例において、1つの圧力センシングパッドは、隣接する辺の構造的な係合/掛合により、延伸するよう連結されて組み合わせ式スマートセンシングパッドを形成する。係合/掛合の方式としては、ファスナーを用いてもよいし、係合式の構造によって互いに係合してもよい。図1は簡略化して示しており、上記の詳細な構造については図示していない。
【0022】
一実施例において、上記の圧力センサは、抵抗式、静電容量式又は圧電式である。
【0023】
一実施例において、上記1つの圧力センシングパッドのサイズは、利用に応じて大きさを変更及び調整してもよい。
【0024】
図1Bは、1つの圧力センシングパッド101aの回路ブロック図を示す。1つの圧力センシングパッド101aは、無線圧力検出器であって、複数の圧力センサ(103a,103b,103c,103d)を有する圧力センシングモジュール103と、導線により電気的に接続されるセンシング回路104内のユニットであって、検出された圧力信号が入力される処理ユニット105と、処理ユニット105により処理された圧力信号を受信して外部に伝送する無線伝送モジュール107、を含む。上記の圧力センシングモジュール103、センシング回路104(処理ユニット105及び無線伝送モジュール107を含む)は、外部電源109から電気供給されるよう構成される。本発明の実施例によれば、1つの圧力センシングパッド101aは、無線通信する圧力検出器であって、マスター機モード(Master mode)又はスレーブ機モード(Slaver mode)に設定可能である。
【0025】
一実施例において、上記の無線伝送モジュール107はブルートゥース(登録商標)通信モジュールである。
【0026】
一実施例において、上記の処理ユニットは、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、マイクロコントローラ等を含む。
【0027】
一実施例において、上記のセンシング回路104と無線伝送モジュールは、1つのICチップに統合してもよい。
【0028】
図2は、複数の圧力センシングパッド(101a,101b,101c,・・・)を組み合わせてなる平面センシングパッドアレイ100と、ルータ115、インターネット117及び携帯機器119を含む組み合わせ式スマートセンシングパッドのモニタリングシステム20を示す。上記複数の圧力センシングパッド(101a,101b,101c,・・・)の1つ(例えば、圧力センシングパッド101d)がマスター機(Master)モードに設定されると、残りはスレーブ機(Slave)モードに設定される。マスター機(圧力センシングパッド101d)は複数のスレーブ機(残りの圧力センシングパッド101a,101b,101c,101e,101f,101g,101h)に通信するよう接続される。マスター機(圧力センシングパッド101d)は、無線伝送方式で、その他のスレーブ機(圧力センシングパッド101a,101b,101c,101e,101f,101g,101h)により検出された圧力データを収集し、ルータ115を経由したあと、インターネット117経由で携帯機器119に伝送する。
【0029】
一実施例において、各圧力センシングパッドは、平面センシングパッドアレイにおいて圧力ポイントPi(i=1,2,3,・・・)と見なすことができ、内部に設けられた複数の圧力センサにより検出される圧力値の平均がその圧力値となる。
【0030】
一実施例において、上記の携帯機器119は、スマートフォン、タブレットPC或いはノートパソコン等の外部の電子計算機の一つとすることができる。
【0031】
図3Aは、平面センシングパッドアレイ100の電源接続方式の概略図を示す。図面には、スマートセンシングパッドの底部に設けられる電源線123及び電源接地線125の配線構成を示している。なお、電源線123は太線で示しており、電源接地線125は複合線で示している。
【0032】
図3Bは、スマートセンシングパッドの電源線接続点及び電源接地線接続点の構成の概略図を示す。各スマートセンシングパッド(101a,101b)は、スマートセンシングパッド101aに設けられる電源線接続点(131a,131b,131c,131d)及び電源接地線接続点(133a,133b,133c,133d)と、スマートセンシングパッド101bに設けられる電源線接続点(131e,131f,131g,131h)及び電源接地線接続点(133e,133f,133g,133h)を含む電源接続点を最大で4組有する。スマートセンシングパッド同士(例えば、スマートセンシングパッド(101a,101b)同士)の電源接続については、図3Bを参照して、接続点同士(131b,131e)を接続線でつなぐことで実現する。
【0033】
図4Aは、本発明の実施例に基づき提供する組み合わせ式平面センシングパッドアレイ100の位置情報を携帯機器の表示装置にマッピングする場合の概略図を示す。組み合わせ完了後の平面センシングパッドアレイ100は、全てのスマートセンシングパッド101a~101hが互いに連結されており、且つ、携帯機器119との接続が構築される。携帯機器119(又はサーバ121)は、設定操作を実行することで、スマートセンシングパッド101a~101hの位置マーク(座標)を、携帯機器119の表示装置におけるグラフィカルユーザインターフェースGUIの対応位置にマッピングして、圧力に対する平面センシングパッドアレイ100の応答分布をモニタリング可能とする。上記の圧力に対する平面センシングパッドアレイ100の応答分布は圧力分布と略称される。圧力分布は、圧力データ情報と位置情報(センシングパッドの座標)を組み合わせたものであり、外部に警報を発するか否かの判断の根拠として、外部の電子計算機によりモニタリングされ得る。
【0034】
図4Bは携帯機器119の機能ブロック図を示す。携帯機器119は、コントローラ151、入力/出力(I/O)装置153、メモリ155及びインターフェース157を含み得る。これらの部材は、バス(bus)159を介して互いに接続可能である。
【0035】
コントローラ151は、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ及び何らかの類似の処理装置を含み得る。I/O装置153は、キーパッド及びディスプレイの少なくとも一方を含み得る。メモリ155は、コントローラで実行される命令を記憶するために使用可能である。いくつかの実施例において、インターフェース157は、無線ネットワークを通じて圧力センシングパッド101aの無線伝送モジュール107(図2参照)に接続されるよう構成可能である。
【0036】
携帯機器119は、無線ネットワークインターフェースを通じて信号(又はデータ)を受信すると、当該信号を処理することで、位置別に対応付けた圧力応答マップを生成し、表示装置(スクリーン)により出力することが可能である。
【0037】
図5は、組み合わせ式スマートセンシングパッドのモニタリングシステムがモニタリングプロセスを実行する際のフローチャートを示す。まず、ステップS501において、センシングパッドを初期化する。即ち、平面センシングパッドアレイ100は、全てのスマートセンシングパッド101a~101hが互いに連結されるとともに、携帯機器119との接続を構築する。次に、ステップS503において、センシングパッドは圧力ポイントの位置情報を収集する。1つの圧力ポイントは、アクティブ化された(activated)1つの圧力センシングパッドに対応しているため、圧力ポイントが多いほど、多くの圧力センシングパッドがアクティブ化されたことを意味する。そして、ステップS505において、圧力ポイントの数が閾値よりも大きいか否かを判断し、大きい場合には、接触面積(又は、アクティブ化された圧力センシングパッドの数)が正常立位時の面積よりも大きく、使用者が転倒した恐れのあることを意味する。この場合、ステップS507において、更に、所定時間長(例えば、数分間)よりも長く持続しているか否かを判断すべきであり、持続している場合には、無線通信によって外部に警報を発する必要がある(ステップS509)。警報を受信する受信装置は、例えば、スマートフォン、ノートパソコン、タブレットPC等のブルートゥース(登録商標)機能及び無線通信機能を有する装置とすることができる。
【0038】
上記では、転倒防止機能についてのみ説明したが、本発明が提供する組み合わせ式圧力センシングパッドのモニタリングシステムは、その他の場合にも同様に適用可能である。例えば、(1)スマートマットレスとして、褥創防止のモニタリング等に使用する。(2)侵入防止対策としてベランダに敷設することで、格子窓を減らし、街の景観美化を可能とする。(3)室内の各スペースを転倒検出エリアとすることで、独居者に問題が発生した場合に誰にも気付かれないとの事態を防止する。
【0039】
そのほか、本発明の別の視点より、各スマートセンシングパッドに光センサを組み合わせて設け、ブルートゥース(登録商標)無線モジュールにより外部へ伝送してもよい。例えば、浴室に人がいるときに点灯し、人が転倒するとスマートセンシングパッドの大きな領域が遮蔽されるようにする。
【0040】
一実施例において、各スマートセンシングパッド(圧力センシングパッド)に光センサを設ける方式(図1Bに類似)の場合、図6を参照して、1つの圧力センシングパッド101aは、元の圧力センシングモジュール103のほか、センシング回路104の処理ユニット105に電気的に接続される少なくとも1つの光センシングモジュール103fも含む。即ち、この実施例において、複数の圧力センシングパッド(101a,101b,101c・・・)の各々は、圧力を検知可能なだけでなく、光線も検知可能である。また、マスター機-スレーブ機モードの構成については図2と同様である。従って、各圧力センシングパッドを組み合わせてなる平面センシングパッドアレイは光線の検知にも適用可能である。図5のモニタリングフローと同様に、平面センシングパッドアレイにおける光が遮られた領域の面積が予め定められた閾値を超えている旨が検知された場合には、使用者が転倒した恐れがある。この場合には、更に、所定時間長(例えば、数分間)よりも長く持続しているか否かを判断し、持続している場合には、無線通信によって外部に警報を発する。
【0041】
以上の記載は本発明の好ましい実施例である。当業者は、上記は本発明を説明するためのものであって、本発明で主張する権利範囲を限定するものではないと解釈すべきである。また、権利の保護範囲については、後述の特許請求の範囲及びこれと同等の分野に基づき決定される。当業者が本件特許の精神又は範囲を逸脱することなく実施する修正又は補足は、いずれも本発明で開示した精神の下で完了される等価の変形又は設計に属し、後述の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0042】
100 平面センシングパッドアレイ
103a,103b,103c,103d 複数の圧力センサ
103 圧力センシングモジュール
103f 光センシングモジュール
104 センシング回路
105 処理ユニット
107 無線伝送モジュール
109 外部電源
20 スマートセンシングパッドのモニタリングシステム
101a,101b,101c,101d、101e,101f,101g,101h 圧力センシングパッド
115 ルータ
117 インターネット
119 携帯機器
123 電源線
125 電源接地線
131a,131b,131c,131d,131e,131f,131g,131h 電源線接続点
133a,133b,133c,133d,133e,133f,133g,133h 電源接地線接続点
151 コントローラ
153 入力/出力装置
155 メモリ
157 インターフェース
159 バス
S501,S503,S505,S507,S509 ステップ
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
【外国語明細書】