(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134659
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H10B 43/10 20230101AFI20240927BHJP
H10B 43/20 20230101ALI20240927BHJP
H10B 43/23 20230101ALI20240927BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240927BHJP
H10B 43/50 20230101ALI20240927BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H10B43/10
H10B43/20
H10B43/23
H10B43/27
H10B43/50
H01L29/78 371
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044969
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】有長 祐人
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP17
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP32
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP42
5F083EP44
5F083EP76
5F083ER02
5F083ER03
5F083ER22
5F083GA10
5F083GA27
5F083JA03
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA39
5F083KA01
5F083KA03
5F083KA05
5F083KA11
5F083KA12
5F083LA02
5F083LA16
5F083LA18
5F083LA21
5F083MA01
5F083MA15
5F083PR03
5F083PR21
5F083PR28
5F101BA42
5F101BA44
5F101BA46
5F101BB02
5F101BB08
5F101BC01
5F101BC02
5F101BC11
5F101BD16
5F101BD30
5F101BD34
(57)【要約】 (修正有)
【課題】製造が容易な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置10は、複数の第1導電層23と複数の第1絶縁層35とが積層された第1積層膜43と、複数の第2導電層26と複数の第2絶縁層37とが積層された第2積層膜44と、第1積層膜及び第2積層膜を第1方向Zに貫通し、それぞれ複数のメモリセルを有する複数のメモリピラーMHと、断面積が大きい複数の第1柱状部と、メモリピラーよりも断面積が大きく、それぞれ複数の第1柱状部と第1方向で接続された、複数の第2柱状部と、メモリピラーと第1柱状部の間において、メモリピラーよりも断面積が大きい複数の第3柱状部と、メモリピラーと第2柱状部の間において、メモリピラーよりも断面積が大きく、それぞれ複数の第3柱状部と第1方向で接続された、複数の第4柱状部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1導電層と、複数の第1絶縁層と、が第1方向に交互に一層ずつ積層され、前記第1方向に交差する第2方向、及び前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に延伸する第1積層膜と、
前記第1積層膜と前記第1方向に並んで設けられ、複数の第2導電層と、複数の第2絶縁層と、が前記第1方向に交互に一層ずつ積層され、前記第2方向及び前記第3方向に延伸する第2積層膜と、
前記第1積層膜及び前記第2積層膜を前記第1方向に貫通し、前記第2方向に延伸する第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜と前記第3方向に離間して設けられ、前記第1積層膜及び前記第2積層膜を前記第1方向に貫通し、前記第2方向に延伸する第2絶縁膜と、
前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ前記第1積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリセルを有する、複数の第1メモリピラーと、
前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ前記第2積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリセルを有し、それぞれ前記第1メモリピラーと前記第1方向で接続された、複数の第2メモリピラーと、
前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間において、それぞれ前記第1積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ前記複数の第1メモリピラーと前記第2方向に離間して設けられ、前記第1メモリピラーよりも前記第2方向と前記第3方向と平行な第1面における断面積が大きい複数の第1柱状部と、
前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間において、それぞれ前記第2積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ前記複数の第2メモリピラーと前記第2方向に離間して設けられ、前記第2メモリピラーよりも前記第2方向と前記第3方向と平行な第2面における断面積が大きく、それぞれ前記複数の第1柱状部と前記第1方向で接続された、複数の第2柱状部と、
前記第1メモリピラーと前記第1柱状部の間において、それぞれ前記第1積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ前記第1メモリピラーと離間して、それぞれ前記第1柱状部と前記第2方向で接して設けられ、前記第1メモリピラーよりも前記第1面における断面積が大きい複数の第3柱状部と、
前記第2メモリピラーと前記第2柱状部の間において、それぞれ前記第2積層膜を前記第1方向に貫通し、それぞれ前記第2メモリピラーと離間して、それぞれ前記第2柱状部と前記第2方向で接して設けられ、前記第2メモリピラーよりも前記第2面における断面積が大きく、それぞれ前記複数の第3柱状部と前記第1方向で接続された、複数の第4柱状部と、
を備える半導体記憶装置。
【請求項2】
前記複数の第1柱状部は、
絶縁材料を含む第5柱状部と、
前記第5柱状部と前記第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含む第6柱状部と、
前記第5柱状部と前記第6柱状部の間に設けられ、前記第1メモリセルに含まれる材料を含む第7柱状部と、
を有し、
前記複数の第2柱状部は、
絶縁材料を含み、前記第5柱状部と前記第1方向で接続された第8柱状部と、
前記第8柱状部と前記第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含み、前記第6柱状部と前記第1方向で接続された第9柱状部と、
前記第8柱状部と前記第9柱状部の間に設けられ、前記第2メモリセルに含まれる材料を含み、前記第7柱状部と前記第1方向で接続された第10柱状部と、
を有し、
前記複数の第3柱状部は、
絶縁材料を含み、前記第5柱状部と接する第11柱状部と、
前記第11柱状部と前記第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含み、前記第6柱状部と接する第12柱状部と、
前記第11柱状部と前記第12柱状部の間に設けられ、前記第1メモリセルに含まれる材料を含み、前記第7柱状部と接する第13柱状部と、
を有し、
前記複数の第4柱状部は、
絶縁材料を含み、前記第8柱状部と接する第14柱状部と、
前記第14柱状部と前記第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含み、前記第9柱状部と接する第15柱状部と、
前記第14柱状部と前記第15柱状部の間に設けられ、前記第2メモリセルに含まれる材料を含み、前記第10柱状部と接する第16柱状部と、
を有する、
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第1メモリセルに含まれる材料及び前記第2メモリセルに含まれる材料は、シリコンと酸素を含む絶縁物、シリコンと窒素を含む絶縁物、シリコンと酸素と窒素を含む絶縁物又は、ポリシリコンである、
請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第1柱状部と前記第3柱状部が接する部分の下に設けられた前記第1積層膜は、前記第2方向の長さが、前記第1方向において前記第1積層膜から前記第2積層膜へ向かう方向に向かって短くなる形状を有し、
前記第2柱状部と前記第4柱状部が接する部分の下に設けられた前記第2積層膜は、前記第2方向の長さが、前記第1方向において前記第1積層膜から前記第2積層膜へ向かう方向に向かって短くなる形状を有する、
請求項1記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大容量の半導体記憶装置が開発されている。この大容量の半導体記憶装置は、低電圧・低電流動作、高速スイッチング、メモリセルの微細化・高集積化が可能である。
【0003】
半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイには、ビット線及びワード線と呼ばれる金属配線が多数配列されている。セルに接続されたビット線とワード線に電圧を印加し、ビット線とワード線に対応した1つのメモリセルにデータが書き込まれる。半導体記憶装置は、かかるワード線となる導電層と絶縁層とを交互に積層した積層膜を備える。半導体記憶装置は、3次元配列されたメモリセルを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2022/0028884号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施形態の目的は、製造が容易な半導体記憶装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の半導体記憶装置は、複数の第1導電層と、複数の第1絶縁層と、が第1方向に交互に一層ずつ積層され、第1方向に交差する第2方向、及び第1方向及び第2方向に交差する第3方向に延伸する第1積層膜と、第1積層膜と第1方向に並んで設けられ、複数の第2導電層と、複数の第2絶縁層と、が第1方向に交互に一層ずつ積層され、第2方向及び第3方向に延伸する第2積層膜と、第1積層膜及び第2積層膜を第1方向に貫通し、第2方向に延伸する第1絶縁膜と、第1絶縁膜と第3方向に離間して設けられ、第1積層膜及び第2積層膜を第1方向に貫通し、第2方向に延伸する第2絶縁膜と、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリセルを有する、複数の第1メモリピラーと、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリセルを有し、それぞれ第1メモリピラーと第1方向で接続された、複数の第2メモリピラーと、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第1メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第1面における断面積が大きい複数の第1柱状部と、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第2メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第1柱状部と第1方向で接続された、複数の第2柱状部と、第1メモリピラーと第1柱状部の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第1メモリピラーと離間して、それぞれ第1柱状部と第2方向で接して設けられ、第1メモリピラーよりも第1面における断面積が大きい複数の第3柱状部と、第2メモリピラーと第2柱状部の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第2メモリピラーと離間して、それぞれ第2柱状部と第2方向で接して設けられ、第2メモリピラーよりも第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第3柱状部と第1方向で接続された、複数の第4柱状部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る半導体記憶装置の全体構成の一例である。
【
図2】実施形態におけるメモリセルアレイの回路構成の一例である。
【
図3】実施形態におけるメモリセルアレイの一例を示す模式断面図である。
【
図4】実施形態のメモリセルアレイの模式上面図である。
【
図7】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図8】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図9】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図10】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図11】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図12】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図13】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図14】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図15】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図16】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図17】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【
図18】実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。なお、図面中、同一又は類似の箇所には、同一又は類似の符号を付している。
【0009】
本明細書中、部品等の位置関係を示すために、図面の上方向を「上」、図面の下方向を「下」と記述する。本明細書中、「上」、「下」の概念は、必ずしも重力の向きとの関係を示す用語ではない。
【0010】
(実施形態)
実施形態の半導体記憶装置は、複数の第1導電層と、複数の第1絶縁層と、が第1方向に交互に一層ずつ積層され、第1方向に交差する第2方向、及び第1方向及び第2方向に交差する第3方向に延伸する第1積層膜と、第1積層膜と第1方向に並んで設けられ、複数の第2導電層と、複数の第2絶縁層と、が第1方向に交互に一層ずつ積層され、第2方向及び第3方向に延伸する第2積層膜と、第1積層膜及び第2積層膜を第1方向に貫通し、第2方向に延伸する第1絶縁膜と、第1絶縁膜と第3方向に離間して設けられ、第1積層膜及び第2積層膜を第1方向に貫通し、第2方向に延伸する第2絶縁膜と、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリセルを有する、複数の第1メモリピラーと、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間に設けられ、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリセルを有し、それぞれ第1メモリピラーと第1方向で接続された、複数の第2メモリピラーと、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第1メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第1面における断面積が大きい複数の第1柱状部と、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第2メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第1柱状部と第1方向で接続された、複数の第2柱状部と、第1メモリピラーと第1柱状部の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第1メモリピラーと離間して、それぞれ第1柱状部と第2方向で接して設けられ、第1メモリピラーよりも第1面における断面積が大きい複数の第3柱状部と、第2メモリピラーと第2柱状部の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第2メモリピラーと離間して、それぞれ第2柱状部と第2方向で接して設けられ、第2メモリピラーよりも第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第3柱状部と第1方向で接続された、複数の第4柱状部と、を備える。
【0011】
図1は、実施形態に係る半導体記憶装置10の全体構成の一例を示している。半導体記憶装置10は、
図1に示すように、メモリセルアレイ11、入出力回路12、レジスタ部13、ロジックコントローラ14、シーケンサ15、レディ/ビジー制御回路16、並びに電圧生成回路17、ロウデコーダモジュール18、及びセンスアンプモジュール19を含んでいる。
【0012】
メモリセルアレイ11は、ブロックBLK0~BLKn(nは1以上の整数)を含んでいる。ブロックBLKは、ビット線及びワード線に関連付けられた複数の不揮発性メモリセルの集合であり、例えばデータの消去単位となる。これに限定されず、その他の消去動作については、“不揮発性半導体記憶装置“という2011年9月18日に出願された米国特許出願13/235,389号、“不揮発性半導体記憶装置“という2010年1月27日に出願された米国特許出願12/694,690号にそれぞれ記載されている。これらの特許出願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている。
【0013】
入出力回路12は、例えば8ビット幅の入出力信号I/O1~I/O8を、外部のメモリコントローラとの間で送受信する。入出力信号I/Oは、例えばデータDAT、アドレス情報ADD、又はコマンドCMD等を含む。例えば、入出力回路12は、外部のメモリコントローラから受け取ったデータDATを、センスアンプモジュール19に転送する。また、入出力回路12は、センスアンプモジュール19によってメモリセルアレイ11から読み出され、センスアンプモジュール19から転送されたデータDATを、外部のメモリコントローラに送信する。
【0014】
レジスタ部13は、ステータスレジスタ13A、アドレスレジスタ13B、及びコマンドレジスタ13Cを含んでいる。ステータスレジスタ13Aは、例えばシーケンサ15のステータス情報STSを保持し、シーケンサ15の指示に基づいてステータス情報STSを入出力回路12に転送する。アドレスレジスタ13Bは、入出力回路12から転送されたアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えばブロックアドレス、ページアドレス、及びカラムアドレスを含んでいる。コマンドレジスタ13Cは、入出力回路12から転送されたコマンドCMDを保持する。
【0015】
ロジックコントローラ14は、外部のメモリコントローラから受信した各種制御信号に基づいて、入出力回路12及びシーケンサ15のそれぞれを制御する。各種制御信号としては、例えばチップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号/RE、及びライトプロテクト信号/WPが使用される。チップイネーブル信号/CEは、半導体記憶装置10をイネーブルにするための信号である。コマンドラッチイネーブル信号CLEは、受け取った入出力信号I/OがコマンドCMDであることを入出力回路12に通知するための信号である。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、受け取った入出力信号I/Oがアドレス情報ADDであることを入出力回路12に通知するための信号である。ライトイネーブル信号/WEは、入出力信号I/Oの入力を入出力回路12に命令するための信号である。リードイネーブル/REは、入出力信号I/Oの出力を入出力回路12に命令するための信号である。ライトプロテクト信号/WPは、電源のオンオフ時に半導体記憶装置10を保護状態にするための信号である。
【0016】
シーケンサ15は、レジスタ部13に保持されたアドレス情報ADD及びコマンドCMDに基づいて、半導体記憶装置10全体の動作を制御する。例えば、シーケンサ15は、電圧生成回路17、ロウデコーダモジュール18、センスアンプモジュール19等を制御して、書き込み動作を実行する。
【0017】
レディ/ビジー制御回路16は、シーケンサ15の動作状態に基づいて、レディ/ビジー信号RBnを生成する。レディ/ビジー信号RBnは、半導体記憶装置10が外部のメモリコントローラからの命令を受け付けるレディ状態であるか、命令を受け付けないビジー状態であるかを、外部のコントローラに通知するための信号である。
【0018】
電圧生成回路17は、シーケンサ15の制御に基づいて所望の電圧を生成し、生成した電圧をメモリセルアレイ11、ロウデコーダモジュール18、センスアンプモジュール19等に供給する。例えば、電圧生成回路17は、アドレスレジスタ13Bに保持されたページアドレスに基づいて選択されたワード線に、所望の電圧を印加する。
【0019】
ロウデコーダモジュール18は、アドレスレジスタ13Bに保持されたブロックアドレスに基づいて、各種動作を実行するブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダモジュール18は、電圧生成回路17から供給された電圧を、例えば選択したブロックBLKに設けられたワード線に印加する。
【0020】
センスアンプモジュール19は、メモリセルアレイ11からデータDATを読み出し、読み出したデータDATを入出力回路12に転送する。また、センスアンプモジュール19は、入出力回路12から受け取ったデータDATに基づいて、各ビット線に対して所望の電圧を印加する。
【0021】
図2は、実施形態におけるメモリセルアレイ11の回路構成の一例であり、1つのブロックBLKを抽出して示している。ブロックBLKは、
図2に示すように、例えば4つのストリングユニットSU0~SU3を含んでいる。
【0022】
各ストリングユニットSUは、複数のNANDストリングNSを含んでいる。複数のNANDストリングNSは、ビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられている。また、各NANDストリングNSは、例えば、メモリセルトランジスタMT0~MT15、ダミートランジスタLDT及びUDT、並びに選択トランジスタST1及びST2を含んでいる。
【0023】
メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート及び電荷蓄積層を含み、データを不揮発に記憶する。メモリセルは、メモリセルトランジスタMTを含む。ダミートランジスタLDT及びUDTのそれぞれは、例えば、メモリセルトランジスタMTと同様の構成であり、データの記憶に使用されないメモリセルトランジスタである。選択トランジスタST1及びST2のそれぞれは、各種動作時におけるストリングユニットSUの選択に使用される
【0024】
各NANDストリングNSにおいて、選択トランジスタST1のドレインは、対応するビット線BLに接続されている。選択トランジスタST1のソースと、ダミートランジスタUDTのドレインとの間には、メモリセルトランジスタMT8~MT15が直列接続されている。ダミートランジスタUDTのソースは、ダミートランジスタLDTのドレインに接続されている。ダミートランジスタLDTのソースと、選択トランジスタST2のドレインとの間には、メモリセルトランジスタMT0~MT7が直列接続されている。
【0025】
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MT15のそれぞれの制御ゲートは、それぞれワード線WL0~WL15に共通接続されている。ダミートランジスタUDTの制御ゲートは、ダミーワード線UDWLに共通接続されている。ダミートランジスタLDTの制御ゲートは、ダミーワード線LDWLに共通接続されている。ストリングユニットSU0~SU3のそれぞれに含まれた選択トランジスタST1のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD0~SGD3に共通接続されている。選択トランジスタST2のゲートは、選択ゲート線SGSに共通接続されている。
【0026】
ビット線BL0~BLmには、それぞれ異なるカラムアドレスが割り当てられ、各ビット線BLは、複数のブロックBLK間で対応するNANDストリングNSの選択トランジスタST1を共通接続している。ワード線WL0~WL15並びにダミーワード線UDWL及びLDWLのそれぞれは、ブロックBLK毎に設けられている。ソース線SLは、複数のブロックBLK間で共有されている。
【0027】
1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTは、セルユニットCUと称される。セルユニットCUの記憶容量は、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて異なる。例えば、セルユニットCUは、各メモリセルトランジスタMTが1ビットデータを記憶する場合に1ページデータを記憶可能であり、2ビットデータを記憶する場合に2ページデータを記憶可能である。
【0028】
図3は、実施形態におけるメモリセルアレイ11の一例を示す模式断面図である。
【0029】
ここで、X方向(第3方向の一例)と、X方向に対して垂直に交差するY方向(第2方向の一例)と、X方向及びY方向に垂直に交差するZ方向(第1方向の一例)を定義する。
【0030】
半導体基板20の表面は、Z方向に垂直である。言い換えると、半導体基板20の表面は、XY面と平行である。
【0031】
半導体基板20の上方には、例えば、図示しない絶縁膜を介して、導電層21が設けられている。導電層21は、XY平面に沿った板状に形成され、ソース線SLとして機能する。導電層21上には、YZ平面に沿った複数の絶縁膜45であるスリットSLTが、X方向に配列している。導電層21上且つ隣り合うスリットSLT間の構造体が、例えば1つのストリングユニットSUに対応している。
【0032】
具体的には、導電層21上且つ隣り合うスリットSLT間には、下層から順に、導電層22、8個の導電層23(複数の第1導電層の一例)、導電層24、導電層25、8個の導電層26(複数の第2導電層の一例)、及び導電層27が設けられている。
【0033】
導電層21と導電層22の間には、絶縁層38が設けられている。導電層22と導電層23の間には、絶縁層35が設けられている。8個の導電層23のそれぞれの間には、絶縁層35(複数の第1絶縁層の一例)がそれぞれ設けられている。導電層23と導電層24の間には、絶縁層35が設けられている。導電層24と導電層25の間には、絶縁層36が設けられている。導電層25と導電層26の間には、絶縁層37が設けられている。8個の導電層26のそれぞれの間には、絶縁層37(複数の第2絶縁層の一例)がそれぞれ設けられている。導電層26と導電層27の間には、絶縁層37が設けられている。
【0034】
導電層22~27、絶縁層35~38は、それぞれが、X方向及びY方向に延伸している。導電層22~27、絶縁層35~38は、それぞれが、XY平面に沿った板状に形成される。
【0035】
第1積層膜43は、導電層23と、絶縁層35と、を有している。第2積層膜44は、導電層26と、絶縁層37と、を有している。
【0036】
導電層22は、選択ゲート線SGSとして機能する。8個の導電層23は、下層から順に、それぞれワード線WL0~WL7として機能する。導電層24及び25は、それぞれダミーワード線LDWL及びUDWLとして機能する。8個の導電層26は、下層から順に、それぞれワード線WL8~WL15として機能する。導電層27は、選択ゲート線SGDとして機能する。
【0037】
複数のメモリピラーMHは、それぞれが1つのNANDストリングNSとして機能する。各メモリピラーMHは、導電層27の上面から導電層21の上面に達するように、導電層22~27を通過して設けられている。また、各メモリピラーMHは、下部ピラーLMHと、上部ピラーUMHと、下部ピラーLMH及び上部ピラーUMH間の接合部JTとを含んでいる。
【0038】
上部ピラーUMHは、下部ピラーLMHの上に設けられている。下部ピラーLMHと上部ピラーUMHとの間は、接合部JTを介して接合(接続)されている。
【0039】
下部ピラーLMHは、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。また、上部ピラーUMHは、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。
【0040】
また、メモリピラーMHは、例えばブロック絶縁膜29、絶縁膜30、トンネル絶縁膜31、導電性の半導体材料32、コア絶縁膜34を含んでいる。ブロック絶縁膜29は、メモリピラーMHを形成するメモリホールの内壁に設けられている。絶縁膜30は、ブロック絶縁膜29の内壁に設けられ、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層として機能する。トンネル絶縁膜31は、絶縁膜30の内壁に設けられている。半導体材料32は、トンネル絶縁膜31の内壁に設けられ、半導体材料32内にNANDストリングNSの電流経路が形成される。コア絶縁膜34は半導体材料32の内壁に形成される。
【0041】
ブロック絶縁膜29は、例えば、シリコンと酸素を含む。絶縁膜30は、例えば、シリコンと窒素を含む。トンネル絶縁膜31は、例えば、シリコンと酸素と窒素を含む。半導体材料32は、例えば、ポリシリコン等の半導体材料を含む。コア絶縁膜34は、例えば、シリコンと酸素を含む。
【0042】
アモルファスシリコン33はコア絶縁膜34の上面に設けられ、半導体材料32とコンタクトプラグBLCの電気的接続に用いられる。
【0043】
メモリピラーMHと導電層22とが交差する部分は、選択トランジスタST2として機能する。メモリピラーMHと8個の導電層23とが交差する部分は、下層から順に、それぞれメモリセルトランジスタMT0~MT7として機能する。メモリセルトランジスタMT0~MT7に含まれるメモリセルは、第1メモリセルの一例である。メモリピラーMHと導電層24とが交差する部分は、ダミートランジスタLDTとして機能する。図示するように、選択トランジスタST2、メモリセルトランジスタMT0~MT7、及びダミートランジスタLDTのそれぞれは、下部ピラーLMHが通過する部分によって形成される。
【0044】
メモリピラーMHと導電層25とが交差する部分は、ダミートランジスタUDTとして機能する。メモリピラーMHと8個の導電層26とが交差する部分は、下層から順に、それぞれメモリセルトランジスタMT8~MT15として機能する。メモリセルトランジスタMT8~MT15に含まれるメモリセルは、第2メモリセルの一例である。メモリピラーMHと導電層27とが交差する部分は、選択トランジスタST1として機能する。図示するように、ダミートランジスタUDT、メモリセルトランジスタMT8~MT15、及び選択トランジスタST1のそれぞれは、上部ピラーUMHが通過する領域によって形成される。
【0045】
メモリピラーMHの上面よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体28が設けられている。導電体28は、ライン状に形成され、ビット線BLとして機能する。導電体28は、例えば、ストリングユニットSU毎に対応する1つのメモリピラーMHと電気的に接続される。具体的には、各ストリングユニットSUにおいて、各メモリピラーMH内の半導体材料32上に導電性のコンタクトプラグBLCが設けられ、コンタクトプラグBLC上に1つの導電体28が設けられる。メモリピラーMH及び導電体28間の接続は、複数のコンタクトプラグ、配線等を介していても良い。
【0046】
尚、メモリセルアレイ11の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、各ブロックBLKが含むストリングユニットSUの個数は、任意の個数に設計することが可能である。また、各NANDストリングNSが含むメモリセルトランジスタMT、ダミートランジスタUDT及びLDT、並びに選択トランジスタST1及びST2のそれぞれは、任意の個数に設計することが出来る。
【0047】
また、ワード線WL、ダミーワード線UDWL及びLDWL、並びに選択ゲート線SGD及びSGSの本数は、それぞれメモリセルトランジスタMT、ダミートランジスタUDT及びLDT、並びに選択トランジスタST1及びST2の個数に基づいて変更される。選択ゲート線SGSには、複数層にそれぞれ設けられた複数の導電層22が割り当てられても良く、選択ゲート線SGDには、複数層にそれぞれ設けられた複数の導電層27が割り当てられても良い。
【0048】
また、例えば、導電層21、及び導電層21と半導体基板20の間の図示しない絶縁層が設けられておらずに、下部ピラーLMH、絶縁層38及び絶縁膜45が半導体基板20と直接接していても良い。
【0049】
また、例えば、半導体基板20は設けられていなくても良い。また、例えば、半導体基板20は、導電体28の上方、すなわち導電体28が第2積層膜44と半導体基板20との間に位置する様、設けられてもよい。
【0050】
例えば、入出力回路12、レジスタ部13、ロジックコントローラ14、シーケンサ15、レディ/ビジー制御回路16、電圧生成回路17、ロウデコーダモジュール18、及びセンスアンプモジュール19は、半導体基板20内に設けられていてもかまわないし、導電体28の上方に設けられていてもかまわない。入出力回路12、レジスタ部13、ロジックコントローラ14、シーケンサ15、レディ/ビジー制御回路16、電圧生成回路17、ロウデコーダモジュール18、及びセンスアンプモジュール19が設けられる場所は、特に限定されるものではない。
【0051】
その他のメモリセルアレイ11の構成については、例えば“三次元積層不揮発性半導体メモリ”という2009年3月19日に出願された米国特許出願12/407,403号、“三次元積層不揮発性半導体メモリ”という2009年3月18日に出願された米国特許出願12/406,524号、“不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法”という2010年3月25日に出願された米国特許出願12/679,991号、“半導体メモリ及びその製造方法”という2009年3月23日に出願された米国特許出願12/532,030号にそれぞれ記載されている。これらの特許出願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている。
【0052】
図4は、実施形態のメモリセルアレイ11の模式上面図である。なお、
図3で図示されたコンタクトプラグBLC及び導電体28は、
図4において図示を省略している。
【0053】
絶縁膜45a(第1絶縁膜の一例)であるスリットSLTは、YZ平面に沿いY方向に延伸している。また、絶縁膜45b(第2絶縁膜の一例)であるスリットSLTは、YZ平面に沿いY方向に延伸している。絶縁膜45a及び絶縁膜45bは、互いにX方向に離間して設けられている。絶縁膜45a及び絶縁膜45bは、第1積層膜43及び第2積層膜44を、Z方向に貫通している。
【0054】
絶縁膜45aと絶縁膜45bの間に、Y方向に順に、第1領域、第3領域及び第2領域が設けられている。第3領域は、第1領域と第2領域の間に設けられている。
【0055】
第1領域には、メモリピラーMH1、メモリピラーMH2、メモリピラーMH3、メモリピラーMH4、メモリピラーMH5、メモリピラーMH6、メモリピラーMH7、メモリピラーMH8、メモリピラーMH9、メモリピラーMH10、メモリピラーMH11及びメモリピラーMH12が設けられている。それぞれのメモリピラーMHは、
図3を用いて説明したように、下部ピラーLMH(第1メモリピラーの一例)と、上部メモリピラー(第2メモリピラーの一例)を有している。なお、第1領域におけるメモリピラーMHの数及び配列は、
図4に示したものに限定されるものではない。
【0056】
第2領域には、柱状部HR1が設けられている。柱状部HR1のXY面内での径または断面積は、メモリピラーMHの径または断面積よりも大きい。ここで柱状部HR1の径または断面積とメモリピラーMHの径または断面積の比較は、同一のワード線WL、ダミーワード線UDWL又はダミーワード線LDWLを通過する部分で比較をおこなう。
【0057】
ここで、第2領域には、柱状部HR1a1、柱状部HR1a2、柱状部HR1a3、柱状部HR1b1、柱状部HR1b2、柱状部HR1b3、柱状部HR1c1、柱状部HR1c2、柱状部HR1c3、柱状部HR1c4、柱状部HR1c5及び柱状部HR1c6が設けられている。柱状部HR1c1及び柱状部HR1c2は、柱状部HR1a1と柱状部HR1b1の間に設けられている。柱状部HR1c3及び柱状部HR1c4は、柱状部HR1a2と柱状部HR1b2の間に設けられている。柱状部HR1c5及び柱状部HR1c6は、柱状部HR1a3と柱状部HR1b3の間に設けられている。
【0058】
【0059】
各柱状部HR1は、導電層27の上面から導電層21の上面に達するように、導電層22~27、絶縁層38、絶縁層35~37を通過して設けられている。また、各柱状部HR1は、下部柱状部LHR1と、上部柱状部UHR1と、下部柱状部LHR1及び上部柱状部UHR1間の接合部JTTとを含んでいる。なお、例えば、導電層21、及び導電層21と半導体基板20の間の図示しない絶縁層が設けられておらずに、下部柱状部LHR1及び絶縁層38が半導体基板20と直接接していても良い。
【0060】
上部柱状部UHR1は、下部柱状部LHR1の上に設けられている。下部柱状部LHR1と上部柱状部UHR1との間は、接合部JTTを介して接合(接続)されている。
【0061】
下部柱状部LHR1は、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。また、上部柱状部UHR1は、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。
【0062】
ここで、柱状部HR1a1、柱状部HR1a2、柱状部HR1a3、柱状部HR1b1、柱状部HR1b2及び柱状部HR1b3の内部には、例えば酸素とシリコンを含む絶縁材料が形成されている。言い換えると、柱状部HR1a1、柱状部HR1a2、柱状部HR1a3、柱状部HR1b1、柱状部HR1b2及び柱状部HR1b3は、例えば酸化シリコンである絶縁材料を含む。
【0063】
一方、柱状部HR1c1、柱状部HR1c2、柱状部HR1c3、柱状部HR1c4、柱状部HR1c5及び柱状部HR1c6の内部には、メモリピラーMHに含まれる材料が形成されている。言い換えると、柱状部HR1c1、柱状部HR1c2、柱状部HR1c3、柱状部HR1c4、柱状部HR1c5及び柱状部HR1c6は、メモリセルに含まれる材料を含む。ここで、メモリセルに含まれる材料は、例えばブロック絶縁膜29、絶縁膜30、トンネル絶縁膜31、導電性の半導体材料32及びコア絶縁膜34に含まれる材料である。
【0064】
第3領域には、柱状部HR2が設けられている。柱状部HR2のXY面内での径または断面積は、メモリピラーMHの径または断面積よりも大きい。ここで柱状部HR2の径または断面積とメモリピラーMHの径または断面積の比較は、同一のワード線WL、ダミーワード線UDWL又はダミーワード線LDWLを通過する部分で比較をおこなう。
【0065】
図6は、柱状部HR2の模式断面図である。なお、
図6には、柱状部HR2としての柱状部HR2aと、柱状部HR1a3と、をあわせて示している。
【0066】
各柱状部HR2は、導電層27の上面から導電層21の上面に達するように、導電層22~27、絶縁層38、絶縁層35~37を通過して設けられている。また、各柱状部HR2は、下部柱状部LHR2と、上部柱状部UHR2と、下部柱状部LHR2及び上部柱状部UHR2間の接合部JTCとを含んでいる。
【0067】
上部柱状部UHR2は、下部柱状部LHR2の上に設けられている。下部柱状部LHR2と上部柱状部UHR2との間は、接合部JTCを介して接合(接続)されている。例えば、接合部JTCの外周長または断面積は、下部柱状部LHR2と接合部JTCとの接合部分の外周長または断面積よりも大きい。例えば、接合部JTの外周長または断面積は、上部柱状部UHR2と接合部JTとの接合部分の外周長または断面積よりも大きい。
【0068】
下部柱状部LHR2は、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。また、上部柱状部UHR2は、下方から上方に向かって、径または断面積が大きくなる部分を有する。
【0069】
そして、下部柱状部LHR2aの上部は、下部柱状部LHR1a3の上部と、Y方向で接している。下部柱状部LHR2aの上部と下部柱状部LHR1a3の上部が接する部分の下に設けられた第1積層膜43は、Y方向の長さが、Z方向において、下方から上方に向かって(第1積層膜43から第2積層膜44に向かう方向に向かって)短くなる形状を有している。なお、下部柱状部LHR2aの上部と下部柱状部LHR1a3の上部が接する部分の下に設けられた第1積層膜43に含まれる導電層23の枚数及び絶縁層35の枚数は、
図6に図示したものに限定されるものではない。
【0070】
同様に、下部柱状部LHR2c1の上部は、下部柱状部LHR1c5の上部と、Y方向で接している。下部柱状部LHR2c1の上部と下部柱状部LHR1c5の上部が接する部分の下に設けられた第1積層膜43は、Y方向の長さが、Z方向において、下方から上方に向かって短くなる形状を有している。下部柱状部LHR2c2の上部は、下部柱状部LHR1c6の上部と、Y方向で接している。下部柱状部LHR2c2の上部と下部柱状部LHR1c6の上部が接する部分の下に設けられた第1積層膜43は、Y方向の長さが、Z方向において下方から上方に向かって短くなる形状を有している。下部柱状部LHR2bの上部は、下部柱状部LHR1b3の上部と、Y方向で接している。下部柱状部LHR2bの上部と下部柱状部LHR1b3の上部が接する部分の下に設けられた第1積層膜43は、Y方向の長さが、Z方向において下方から上方に向かって短くなる形状を有している。
【0071】
また、上部柱状部UHR2aの上部は、上部柱状部UHR1a3の上部と、Y方向で接している。上部柱状部UHR2aの上部と上部柱状部UHR1a3の上部が接する部分の下に設けられた第2積層膜44は、Y方向の長さが、Z方向において、下方から上方に向かって(第1積層膜43から第2積層膜44に向かう方向に向かって)短くなる形状を有している。なお、上部柱状部UHR2aの上部と上部柱状部UHR1a3の上部が接する部分の下に設けられた第2積層膜44に含まれる導電層26の枚数及び絶縁層37の枚数は、
図6に図示したものに限定されるものではない。
【0072】
同様に、上部柱状部UHR2c1の上部は、上部柱状部UHR1c5の上部と、Y方向で接している。上部柱状部UHR2c1の上部と上部柱状部UHR1c5の上部が接する部分の下に設けられた第2積層膜44は、Y方向の長さが、Z方向において下方から上方に向かって短くなる形状を有している。上部柱状部UHR2c2の上部は、上部柱状部UHR1c6の上部と、Y方向で接している。上部柱状部UHR2c2の上部と上部柱状部UHR1c6の上部が接する部分の下に設けられた第2積層膜44は、Y方向の長さが、Z方向において下方から上方に向かって短くなる形状を有している。上部柱状部UHR2bの上部は、上部柱状部UHR1b3の上部と、Y方向で接している。上部柱状部UHR2bの上部と上部柱状部UHR1b3の上部が接する部分の下に設けられた第2積層膜44は、Y方向の長さが、Z方向において下方から上方に向かって短くなる形状を有している。
【0073】
ここで、柱状部HR2a及び柱状部HR2bの内部には、例えば酸素とシリコンを含む絶縁材料が形成されている。言い換えると、柱状部HR2a及び柱状部HR2bは、例えば酸化シリコンである絶縁材料を含む。
【0074】
一方、柱状部HR2c1及び柱状部HR2c2の内部には、メモリピラーMHに含まれる材料が形成されている。言い換えると、柱状部HR2c1及び柱状部HR2c2は、メモリセルに含まれる材料を含む。ここで、メモリセルに含まれる材料は、例えばブロック絶縁膜29、絶縁膜30、トンネル絶縁膜31、導電性の半導体材料32及びコア絶縁膜34に含まれる材料である。
【0075】
以上をまとめると、複数の第1柱状部(LHR1)は、絶縁材料を含む第5柱状部(LHR1b3)と、第5柱状部(LHR1b3)と第3方向(X方向)に離間して設けられ、絶縁材料を含む第6柱状部(LHR1a3)と、第5柱状部(LHR1b3)と第6柱状部(LHR1a3)の間に設けられ、第1メモリセルに含まれる材料を含む第7柱状部(LHR1c5、LHR1c6)と、を有し、複数の第2柱状部(UHR1)は、絶縁材料を含む第8柱状部(UHR1b3)と、第8柱状部(UHR1b3)と第3方向(X方向)に離間して設けられ、絶縁材料を含む第9柱状部(UHR1a3)と、第8柱状部(UHR1b3)と第9柱状部(UHR1a3)の間に設けられ、第2メモリセルに含まれる材料を含む第10柱状部(UHR1c5、UHR1c6)と、を有し、複数の第3柱状部(LHR2)は、絶縁材料を含み、第5柱状部(LHR1b3)と接する第11柱状部(LHR2b)と、第11柱状部(LHR2b)と第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含み、第6柱状部(LHR1a3)と接する第12柱状部(LHR2a)と、第11柱状部(LHR2b)と第12柱状部(LHR2a)の間に設けられ、第1メモリセルに含まれる材料を含み、第7柱状部(LHR1c5、LHR1c6)と接する第13柱状部(LHR2c1、LHR2c2)と、を有し、複数の第4柱状部(UHR2)は、絶縁材料を含み第8柱状部(UHR1b3)と接する第14柱状部(UHR2b)と、第14柱状部(UHR2b)と第3方向に離間して設けられ、絶縁材料を含む第15柱状部(UHR2a)と、第14柱状部(UHR2b)と第15柱状部(UHR2a)の間に設けられ、第2メモリセルに含まれる材料を含み、第10柱状部(UHR1c5、UHR1c6)と接する第16柱状部(UHR2c1、UHR2c2)と、を有する。
【0076】
柱状部HR1及び柱状部HR2は、後に説明する、製造工程において用いられる犠牲層52及び犠牲層56のリプレイスの際に、第1積層膜43及び第2積層膜44の補強のために用いられる。
【0077】
図7乃至
図18は、実施形態の半導体記憶装置の製造工程を示す模式断面図である。
【0078】
ここでは、柱状部HR1c1、柱状部HR1a1、柱状部HR1a3、柱状部HR2a及びメモリピラーMH1の製造方法を例として説明する。なお、柱状部HR1c1、柱状部HR1a1、柱状部HR1a3、柱状部HR2a及びメモリピラーMH1の形状は、
図3乃至
図6に示した形状と一致しない場合がある。
【0079】
まず、絶縁層50と、犠牲層52と、絶縁層50と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、かかる積層膜の犠牲層52上に形成された絶縁層36に対し、柱状部HR1が形成されるための孔60を形成する。絶縁層50は、例えば酸素とシリコンを含む膜であり、絶縁層35となる膜である。犠牲層52は、例えば窒素とシリコンを含む膜であり、導電層22、導電層23及び導電層24にリプレイスされる膜である。
【0080】
具体的には、例えば、図示しない、カーボンを含むハードマスクを絶縁層36の上に形成し、ハードマスクの上に、図示しないフォトレジストを形成する。次に、フォトリソグラフィーにより、フォトレジストを加工する。次に、RIE(Reactive Ion Etching)法により、加工されたフォトレジストを用いてハードマスクを加工する。次に、フォトレジストを除去する。次に、RIE法により、絶縁層50と、犠牲層52と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、絶縁層36に、加工されたハードマスクを用いて孔60を形成する。次に、アッシングにより、ハードマスクを除去する。
【0081】
次に、孔60の上部に、カーボン材料62を形成する。次に、絶縁層36の上に形成されたカーボン材料62をエッチバックにより除去する。この結果、孔60の内部に、カーボン材料62が残る(
図7)。
【0082】
次に、絶縁層50と、犠牲層52と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、かかる積層膜の上に形成された絶縁層36に、柱状部HR2が形成される孔66及びメモリピラーMHが形成される孔68を形成する(
図8)。
【0083】
具体的には、絶縁層36の上に、カーボンを含むハードマスク64を形成する。次に、ハードマスク64の上に図示しないフォトレジストを形成する。次に、フォトリソグラフィーにより、フォトレジストを加工する。次に、RIE法により、加工されたフォトレジストを用いてハードマスク64を加工する。次に、フォトレジストを除去する。次に、RIE法により、絶縁層50と、犠牲層52と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、かかる積層膜の上に形成された絶縁層36に、加工されたハードマスク64を用いて、孔66及び孔68を形成する。
【0084】
この際、孔66の上部が一部の孔60の上部に接するように、孔66を形成する。孔66の上部と一部の孔60の上部が接する部分の下には、絶縁層50と、犠牲層52と、が一層ずつ交互に形成された積層膜の一部が残る。また、孔68の径または断面積は、孔60及び孔66の径または断面積より小さくなるようにする。
【0085】
次に、アッシングにより、ハードマスク64及びカーボン材料62を除去する(
図9)。
【0086】
次に、犠牲カーボン70を成膜した後エッチバックする。次に、絶縁層36に、接合部JT、JTT及びJTCを形成するための孔36aを形成する(
図10)。
【0087】
次に、犠牲カーボン70の上に、犠牲カーボン72を成膜した後エッチバックする。次に、メモリピラーMHが形成される孔68の上に、フォトレジスト74を形成する(
図11)。
【0088】
次に、エッチバックにより、フォトレジスト74及びフォトレジスト74の下の犠牲カーボン72以外の犠牲カーボン72を除去する。ここで、フォトレジスト74の膜厚は、かかるエッチバックのプロセスで犠牲カーボン72と同時に除去できる程度の膜厚に制御されていることが好ましい(
図12)。
【0089】
次に、犠牲カーボン72が除去された場所に、アモルファスシリコン76を成膜し、エッチバックにより絶縁層36の上面を平坦化する(
図13)。
【0090】
次に、絶縁層36の上に、犠牲層56と、絶縁層54と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、かかる積層膜の犠牲層56上に形成された絶縁層42を形成する。絶縁層54は、例えば酸素とシリコンを含む膜であり、絶縁層37となる膜である。犠牲層56は、例えば窒素とシリコンを含む膜であり、導電層25、導電層26及び導電層27にリプレイスされる膜である。
【0091】
次に、絶縁層54と、犠牲層56と、が一層ずつ交互に形成された積層膜と、かかる積層膜の犠牲層56上に形成された絶縁層42に対し、孔78を形成する。孔78は、例えばUHR1c1、UHR1a1及びUHR1a3が形成される孔である(
図14)。
【0092】
次に、アモルファスシリコン76を、例えばウェットエッチングにより除去する。次に、孔78の上部に、カーボン材料80を形成する。次に、絶縁層42の上に形成されたカーボン材料80をエッチバックにより除去する。この結果、孔78の内部に、カーボン材料80が残る(
図15)。
【0093】
次に、
図8に示したプロセスと同様にして、孔82及び孔84を形成する。この際、孔82の上部が一部の孔78の上部に接続されるように、孔82を形成する。接続された、孔82の上部と一部の孔78の下には、絶縁層54と、犠牲層56と、が一層ずつ交互に形成された積層膜の一部が残る。また、孔84の径または断面積は、孔78及び孔82の径または断面積より小さくなるようにする(
図16)。
【0094】
次に、アッシングにより、犠牲カーボン70、犠牲カーボン72、カーボン材料80、ハードマスク64を除去する(
図17)。
【0095】
次に、
図18に示したようなハードマスク86を形成した上で、HR1a1を、酸素とシリコン等を含む絶縁物により充填する。同様に、HR1a2、HR1a3、HR2a、HR1b1、HR1b2、HR1b3、HR2bを、酸素とシリコン等を含む絶縁物98又は絶縁物99により充填する(
図18)。
【0096】
次に、ハードマスク86をアッシングにより除去する。次に、メモリピラーMH、HR1c1、HR1c2、HR1c3、HR1c4、HR2c1及びHR2c2に、メモリピラーMHに含まれる構造及びアモルファスシリコン33を形成する。
【0097】
次に、犠牲層52から導電層22、導電層23及び導電層24へのリプレイス、及び犠牲層56から導電層25、導電層26及び導電層27へのリプレイスを行う。例えば、後に絶縁膜45a及び絶縁膜45bが形成される図示しない開口部を経由した、リン酸(H3PO4)を用いたウェットエッチングにより、犠牲層52及び犠牲層56を除去する。次に、例えばCVD法により、タングステン(W)と、タングステンの周囲のバリアメタル膜と、を有する導電層22、導電層23及び導電層24、導電層25、導電層26及び導電層27を形成する。次に、かかるウェットエッチングに用いられた図示しない開口部の内部に、絶縁膜45a及び絶縁膜45bを形成する。
【0098】
次に、絶縁層42の上に、導電性のコンタクトプラグBLC及び導電体28を適宜形成し、実施形態の半導体記憶装置を得る。
【0099】
次に、実施形態の半導体記憶装置の作用効果を記載する。
【0100】
比較形態として、製造工程において、メモリピラーMHが形成される孔と、柱状部HRが形成される孔を、それぞれ別の工程で形成することを考える。例えば、実施形態の半導体記憶装置のように、メモリピラーMHが形成される孔の径または断面積と柱状部HRが形成される孔の径または断面積が異なる場合には、別の工程で製造を行った方が、速くかつ正確に孔を形成できる場合がある。
【0101】
ここで、メモリピラーMHが形成される孔と柱状部HRが形成される孔の接触を許容しない場合には、メモリピラーMHが形成される孔と柱状部HRが形成される孔の距離が、例えば
図4で示したY方向において、十分に確保されることが好ましい。メモリピラーMHの孔を形成するためのマスクの孔の位置と、柱状部HRの孔を形成するためのマスクの孔の位置に、ズレが生じることがあるためである。
【0102】
しかし、犠牲層52及び犠牲層56のリプレイスのため犠牲層52及び犠牲層56が除去された際に、メモリピラーMHが形成される孔と柱状部HRが形成される孔の間における、絶縁層50が積層された構造及び絶縁層54が積層された構造が維持できずに破壊してしまうおそれがあった。絶縁層50が積層された構造及び絶縁層54が積層された構造は、絶縁層50間の導電膜及び絶縁層54間の導電膜が設けられていないため、強度の低い構造である。そのため、メモリピラーMHが形成される孔と柱状部HRが形成される孔の距離が長い場合には、絶縁層50又は絶縁層54が撓んで破壊されるおそれがあった。
【0103】
そこで、実施形態の半導体記憶装置は、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第1メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第1メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第1面における断面積が大きい複数の第1柱状部と、第1絶縁膜と第2絶縁膜の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ複数の第2メモリピラーと第2方向に離間して設けられ、第2メモリピラーよりも第2方向と第3方向と平行な第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第1柱状部と第1方向で接続された、複数の第2柱状部と、第1メモリピラーと第1柱状部の間において、それぞれ第1積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第1メモリピラーと離間して、それぞれ第1柱状部と第2方向で接して設けられ、第1メモリピラーよりも第1面における断面積が大きい複数の第3柱状部と、第2メモリピラーと第2柱状部の間において、それぞれ第2積層膜を第1方向に貫通し、それぞれ第2メモリピラーと離間して、それぞれ第2柱状部と第2方向で接して設けられ、第2メモリピラーよりも第2面における断面積が大きく、それぞれ複数の第3柱状部と第1方向で接続された、複数の第4柱状部と、を備える。
【0104】
言い換えると、実施形態の半導体記憶装置においては、メモリピラーMHと柱状部HR1の間に、柱状部HR1と接触させるための柱状部HR2が設けられている。
【0105】
柱状部HR2には、メモリセルは設けられない。そのため、柱状部HR2が柱状部HR1と接触していてもかまわない。
【0106】
また、通常、柱状部HR2内へのメモリピラーMHが有する構造の形成は、他のメモリピラーMHの形成と同時に行われる。この形成の際に、径または断面積の大きい柱状部HR2が、一連のメモリピラーMHの端部に設けられているために、メモリピラーMHの形成が容易となる。
【0107】
柱状部HR2に接触される柱状部HR1の、上部柱状部UHR1が形成されるための孔78cの形成は、アモルファスシリコン76をストッパー膜として行われる。アモルファスシリコン76が設けられていない場合、孔78の形成の際に、下部柱状部HR2aの形状も意図しない変形を生じるおそれがある。また、例えば導電層21が設けられている場合には、導電層21が損傷されるおそれがある。
【0108】
また、絶縁のため、絶縁膜45の近傍の柱状部HR1a1、柱状部HR1a2、柱状部HR1a3、柱状部HR2a、柱状部HR1b1、柱状部HR1b2、柱状部HR1b3、柱状部HR2bは、絶縁材料を含む。一方、絶縁膜45と離間して設けられた柱状部HR1c1、柱状部HR1c2、柱状部HR1c3、柱状部HR1c4、柱状部HR1c5、柱状部HR1c6、柱状部HR2c1及び柱状部HR2c2は、メモリセルに含まれる材料を含む。これは、絶縁膜45と離間して設けられた柱状部HR1c1、柱状部HR1c2、柱状部HR1c3、柱状部HR1c4、柱状部HR1c5、柱状部HR1c6、柱状部HR2c1及び柱状部HR2c2が絶縁材料を含むようにした場合、上述のリプレイスの際に、柱状部HR付近の絶縁層50が積層された構造及び絶縁層54が積層された構造が維持できずに破壊してしまうおそれがあるためである。
【0109】
実施形態の半導体記憶装置によれば、製造が容易な半導体記憶装置の提供が可能となる。
【0110】
本発明のいくつかの実施形態及び実施例を説明したが、これらの実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
10 :半導体記憶装置
23 :第1導電層
26 :第2導電層
35 :第1絶縁層
37 :第2絶縁層
43 :第1積層膜
44 :第2積層膜
45a :第1絶縁膜
45b :第2絶縁膜
MH :メモリピラー
LHR1 :第1柱状部
UHR1 :第2柱状部
LHR2 :第3柱状部
UHR2 :第4柱状部
LHR1b3 :第5柱状部
LHR1a3 :第6柱状部
LHR1c5 :第7柱状部
UHR1b3 :第8柱状部
UHR1a3 :第9柱状部
UHR1c5 :第10柱状部
LHR2b :第11柱状部
LHR2a :第12柱状部
LHR2c1 :第13柱状部
UHR2b :第14柱状部
UHR2a :第15柱状部
UHR2c1 :第16柱状部