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特開2024-134793電池評価方法、リチウムイオン電池の製造方法および電池内部インピーダンス測定装置
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  • 特開-電池評価方法、リチウムイオン電池の製造方法および電池内部インピーダンス測定装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134793
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】電池評価方法、リチウムイオン電池の製造方法および電池内部インピーダンス測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/389 20190101AFI20240927BHJP
   G01R 31/387 20190101ALI20240927BHJP
   G01R 31/385 20190101ALI20240927BHJP
   G01R 31/382 20190101ALI20240927BHJP
   G01R 31/378 20190101ALI20240927BHJP
   G01R 27/02 20060101ALI20240927BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01R31/389
G01R31/387
G01R31/385
G01R31/382
G01R31/378
G01R27/02 A
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045157
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】臼杵 司
(72)【発明者】
【氏名】石川 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】石垣 将紀
(72)【発明者】
【氏名】神谷 正人
【テーマコード(参考)】
2G028
2G216
5H030
【Fターム(参考)】
2G028BE04
2G028CG08
2G028DH04
2G216BA01
2G216BA05
2G216BA56
2G216BB01
2G216BB09
2G216BB25
5H030AA09
5H030AS20
5H030FF42
5H030FF43
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、リチウムイオン電池の評価を迅速に行うことである。
【解決手段】電池評価方法は、リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を、予め定められた周波数で測定する工程と、内部インピーダンス実数部に基づいて、リチウムイオン電池の不良を検出する工程とを含む。電池評価方法は、金属析出または金属異物の混入を評価する周波数における内部インピーダンス実数部を求める工程と、内部インピーダンス実数部が所定の金属評価閾値以下であるときは、リチウムイオン電池の不良として金属析出または金属異物の混入があったとの判定をする工程とを含んでよい。電池評価方法は、充電容量を評価する周波数範囲における内部インピーダンス実数部を求める工程と、内部インピーダンス実数部が所定の容量評価閾値以上であるときは、リチウムイオン電池の不良として充電容量不良があったとの判定をする工程とを含んでよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を、予め定められた周波数で測定する工程と、
前記内部インピーダンス実数部に基づいて、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電池評価方法であって、
金属析出または金属異物の混入を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、
前記内部インピーダンス実数部が所定の金属評価閾値以下であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として金属析出または金属異物の混入があったとの判定をする工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電池評価方法であって、
金属析出または金属異物の混入を評価する周波数が、100kHz以上、20MHz以下であることを特徴とする電池評価方法。
【請求項4】
請求項1に記載の電池評価方法であって、
充電容量を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、
前記内部インピーダンス実数部が所定の容量評価閾値以上であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として充電容量不良があったとの判定をする工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電池評価方法であって、
充電容量を評価する周波数範囲が、1MHz以上、100MHz以下であることを特徴とする電池評価方法。
【請求項6】
請求項1に記載の電池評価方法であって、
前記内部インピーダンス実数部を測定する工程は、前記リチウムイオン電池の充電中に実行され、前記リチウムイオン電池の不良は、金属の析出または金属異物の混入による不良であり、
前記電池評価方法は、さらに、
前記内部インピーダンス実数部が、前記リチウムイオン電池の充電に伴って低下したときの出力電圧に基づいて、析出した金属の種類を決定する工程を含むことを特徴とする電池評価方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電池評価方法であって、
各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対する初充電工程中に実行されることを特徴とする電池評価方法。
【請求項8】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電池評価方法であって、
各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対するエージング工程中に実行されることを特徴とする電池評価方法。
【請求項9】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電池評価方法によって、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程を含む、リチウムイオン電池の製造方法。
【請求項10】
リチウムイオン電池に接続される減衰共振回路と、
前記減衰共振回路に電流を流す電流発生回路と、
前記減衰共振回路に流れる電流を測定する電流計と、
前記電流計の測定値に基づいて、前記リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を求めるプロセッサと、
を備えることを特徴とする電池内部インピーダンス測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池評価方法、リチウムイオン電池の製造方法および電池内部インピーダンス測定装置に関し、特に、リチウムイオン電池の評価に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車には、繰り返し充放電が可能な二次電池(以下、単に電池という)が搭載される。また、太陽光発電システムは、発電された電気エネルギーを蓄えるための電池を備える。これらの電池については、製造工程において、電池の性能や不具合がないか否かの評価がされる。評価の指標としては、内部インピーダンスがある。内部インピーダンスが所定の周波数帯域で測定され、内部インピーダンスに基づいて電池の評価がされる。
【0003】
以下の特許文献1には、電池の良否判定方法が記載されている。この良否判定方法では、製造工程におけるエージング工程前からエージング工程後にかけての下降電圧の測定値と予測値との差異に基づいて、電池の良否判定が行われる。ここで、エージング工程とは、電池を無負荷にした状態で一定の環境下で電池を保管する工程をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-30983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電池の良否判定等の評価方法には、特許文献1に記載されているように、エージング工程が実行される前と実行された後における出力電圧の差異に基づいて行われるものがある。しかし、このような評価方法では、エージング工程が終了するのを待って評価が行われるので、評価に長時間が要されることがある。
【0006】
本発明の目的は、リチウムイオン電池の評価を迅速に行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を、予め定められた周波数で測定する工程と、前記内部インピーダンス実数部に基づいて、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
望ましくは、金属析出または金属異物の混入を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、前記内部インピーダンス実数部が所定の金属評価閾値以下であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として金属析出または金属異物の混入があったとの判定をする工程と、を含む。
【0009】
望ましくは、金属析出または金属異物の混入を評価する周波数が、100kHz以上、20MHz以下である。
【0010】
望ましくは、充電容量を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、前記内部インピーダンス実数部が所定の容量評価閾値以上であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として充電容量不良があったとの判定をする工程と、を含む。
【0011】
望ましくは、充電容量を評価する周波数範囲が、1MHz以上、100MHz以下である。
【0012】
望ましくは、前記内部インピーダンス実数部を測定する工程は、前記リチウムイオン電池の充電中に実行され、前記リチウムイオン電池の不良は、金属の析出または金属異物の混入による不良であり、前記電池評価方法は、さらに、前記内部インピーダンス実数部が、前記リチウムイオン電池の充電に伴って低下したときの出力電圧に基づいて、析出した金属の種類を決定する工程を含む。
【0013】
望ましくは、各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対する初充電工程中に実行される。
【0014】
望ましくは、各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対するエージング工程中に実行される。
【0015】
望ましくは、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程を含む。
【0016】
また、本発明は、リチウムイオン電池に接続される減衰共振回路と、前記減衰共振回路に電流を流す電流発生回路と、前記減衰共振回路に流れる電流を測定する電流計と、前記電流計の測定値に基づいて、前記リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を求めるプロセッサと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、リチウムイオン電池の評価を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る充電計測システムを示す図である。
図2A】リチウムイオン電池製造方法のフローチャートである。
図2B】リチウムイオン電池製造方法のフローチャートである。
図3】インピーダンス測定回路の例を示す図である。
図4】電流測定値Iresおよび制御電圧Vgsの時間波形の概形を示す図である。
図5】金属析出の程度が異なる3通りについて、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示した図である。
図6】金属析出の程度が異なる3通りについて、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示した図である。
図7】金属析出の程度が異なる3通りについて、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示す図である。
図8】金属析出の程度が異なる2つのリチウムイオン電池について、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示す図である。
図9】金属析出の程度の異なる2つの三元系正極のリチウムイオン電池について、内部インピーダンス実数部の差異を示す図である。
図10】2つのリチウムイオン電池について、銅の混入前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示す図である。
図11】充電容量の低下量と内部インピーダンス実数部の変化量との関係を示す図である。
図12】充電容量の低下量と内部インピーダンス実数部の変化量との関係を示す図である。
図13】20個のリチウムイオン電池についての充電容量の測定値を示す図である。
図14】0.1MHz~100MHzの周波数範囲で内部インピーダンス実数部を測定した結果を示す図である。
図15】初充電工程においてリチウムイオン電池が充電されているときにおける、出力電圧および内部インピーダンス実数部の時間波形の概形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
各図を参照して本発明の実施形態について説明する。複数の図面に示された同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を簡略化する。本明細書における「上」、「下」等の用語は、図面における方向を示す。方向を示すこれらの用語は説明の便宜上のものであり、各構成要素を配置する際の姿勢を限定するものではない。
【0020】
図1には、本発明の実施形態に係る充電計測システム100が示されている。充電計測システム100は、充電計測装置12およびコンピュータ14を備え、充電計測装置12は、充電器16、電圧計18およびインピーダンス測定器20を備えている。
【0021】
充電器16、電圧計18、およびインピーダンス測定器20には、製造工程下のリチウムイオン電池10の正極および負極が接続される。充電器16はリチウムイオン電池10を充電する。電圧計18は、リチウムイオン電池10の出力電圧を測定し、出力電圧の測定値をコンピュータ14に出力する。インピーダンス測定器20は、所定周波数におけるリチウムイオン電池10の内部インピーダンスを測定し、内部インピーダンスの測定値をコンピュータ14に出力する。内部インピーダンスは、ある周波数における抵抗成分を表す実数部と、リアクタンス成分を表す虚数部とからなる複素数で表される。
【0022】
コンピュータ14は、充電器16およびインピーダンス測定器20を制御する。充電器16は、コンピュータ14の制御に従ってリチウムイオン電池10を充電する。インピーダンス測定器20は、コンピュータ14の制御に従ってリチウムイオン電池10の内部インピーダンスを測定する。また、コンピュータ14は、インピーダンス測定器20から出力された内部インピーダンスの測定値に基づいて、リチウムイオン電池10が良品であるか不良品であるかを判定し、リチウムイオン電池10の不良を検出する。
【0023】
なお、インピーダンス測定器20は、リチウムイオン電池10の内部インピーダンスの実数部のみを測定し、内部インピーダンスの実数部の測定値のみをコンピュータ14に出力してよい。コンピュータ14は、内部インピーダンスの実数部の測定値に基づいて、リチウムイオン電池10が良品であるか不良品であるかを判定してもよい。なお、以下の説明では、内部インピーダンスの実数部を内部インピーダンス実数部という。
【0024】
充電計測システム100は、次に説明するリチウムイオン電池製造方法に用いられてよい。図2Aおよび図2Bには、リチウムイオン電池製造方法のフローチャートが示されている。リチウムイオン電池製造方法は、組み立て工程(S101およびS102)、最初に充電が行われる初充電工程(S103~S108)およびエージング工程(S201~S206)を含んでいる。
【0025】
最初に、ケースや電極の組み立て、電解液の注入、ケースの封止等の工程によって充電前のリチウムイオン電池10が組み立てられる(S101)。リチウムイオン電池10は充電計測装置12に接続され(S102)、充電器16はリチウムイオン電池10の充電を開始する(S103)。
【0026】
リチウムイオン電池10が充電されているときに、インピーダンス測定器20は、予め定められた周波数で内部インピーダンス実数部を測定する(S104)。本実施形態では、リチウムイオン電池10が充電されているときに、インピーダンス測定器20は、予め定められた第1周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)、および予め定められた第2周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)を測定する(S104)。また、電圧計18は、リチウムイオン電池10の出力電圧を測定する(S104)。コンピュータ14は、内部インピーダンス実数部Z(f)およびZ(f)に基づいて、不良判定条件が成立するか否かを判定する(S105)。コンピュータ14は、不良判定条件が成立するときは、リチウムイオン電池10が不良品であると判定し(S106)、リチウムイオン電池製造方法のフローを終了する。
【0027】
不良判定条件は、内部インピーダンス実数部Z(f)が、金属評価閾値TH1以下であるという条件であってよい。また、内部インピーダンス実数部Z(f)が、容量評価閾値TH2以上であるという条件であってよい。後述するように、内部インピーダンス実数部Z(f)が、金属評価閾値TH1以下であるときは、電極に金属析出が生じている可能性がある。また、リチウムイオン電池10に金属の異物が混入している可能性もある。また、内部インピーダンス実数部Z(f)が、容量評価閾値TH2以上であるときは、誘電体による被膜が電極に生成され、充電容量が低下している可能性がある。不良判定条件の詳細については後述する。
【0028】
一方、不良判定条件が成立しないときは、コンピュータ14は、出力電圧が規定電圧に達したか否かを判定する(S107)。そして、出力電圧が規定電圧に達していないときは、引き続き充電を行い(S103)、出力電圧が規定電圧に達したときは充電を停止する(S108)。
【0029】
なお、不良判定条件が成立するか否かの判定はユーザが行ってもよい。すなわち、インピーダンス測定器20またはコンピュータ14は、内部インピーダンス実数部Z(f)およびZ(f)をディスプレイに表示し、ユーザは、ディスプレイに表示された情報に基づいて、不良判定条件が成立するか否かを判定する。このディスプレイは、コンピュータ14が備えるものであってもよいし、コンピュータ14の外部に設けられたものであってもよい。
【0030】
また、リチウムイオン電池10の出力電圧が規定電圧に達したか否かの判定は、ユーザが行ってもよい。すなわち、電圧計18はリチウムイオン電池10の出力電圧の測定値を表示し、あるいは、コンピュータ14は、リチウムイオン電池10の出力電圧の測定値をディスプレイに表示する。ユーザは、電圧計18またはディスプレイに表示された測定値に基づいて、出力電圧が規定電圧に達したか否かを判定する。ユーザは、出力電圧が規定電圧に達していると判定したときは、充電器16またはコンピュータ14の操作によって充電を停止する(S108)。
【0031】
充電が停止された後、エージング工程(S201~S205)が実行される。エージング工程とは、リチウムイオン電池10の正極と負極との間を開放した無負荷状態で、リチウムイオン電池10を予め定められた温度下に置く工程をいう。
【0032】
エージング工程では、周囲の温度が規定温度である状態(規定環境下)でリチウムイオン電池10が保管された状態で(S201)、コンピュータ14が、第1周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)、第2周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)をインピーダンス測定器20から取得する(S202)。また、コンピュータ14は、リチウムイオン電池10が無負荷状態で予め定められた規定環境下に置かれたエージング時間を測定する(S202)。
【0033】
各インピーダンス実数部を測定した後(S202)、コンピュータ14は不良判定条件が成立するか否かを判定する(S203)。コンピュータ14は、不良判定条件が成立するときは、リチウムイオン電池10が不良品であると判定し(S204)、リチウムイオン電池製造方法のフローを終了する。
【0034】
一方、不良判定条件が成立しないときは、コンピュータ14は、エージング時間が規定時間に達したか否かを判定する(S205)。コンピュータ14は、エージング時間が規定時間に達していないときは、リチウムイオン電池10の状態を維持し(S201)、リチウムイオン電池10は規定環境下で保管された状態とされる。エージング時間が規定時間に達したときは、コンピュータ14は、リチウムイオン電池10が良品であるとの判定をし(S206)、リチウム電池製造方法のフローを終了する。
【0035】
エージング工程においても、初充電工程と同様、不良判定条件が成立するか否かの判定はユーザが行ってもよい。同様に、エージング時間が規定時間に達したか否かの判定を、ユーザが行ってもよい。
【0036】
このように、リチウムイオン電池製造方法は、次のような電池評価方法を含んでいる。すなわち、電池評価方法は、リチウムイオン電池10の内部インピーダンス実数部を、予め定められた周波数で測定する工程と、内部インピーダンス実数部に基づいて、リチウムイオン電池10の不良を検出する工程とを含む。
【0037】
図3には、インピーダンス測定器20に内蔵されるインピーダンス測定回路30の例が示されている。インピーダンス測定回路30は、インダクタ30L、抵抗器30R、キャパシタ30C、スイッチSW、電流計32および制御部34を備えている。抵抗器30Rおよびキャパシタ30Cは並列に接続され、損失容量部36を形成する。インダクタ30L、損失容量部36およびスイッチSWは直列に接続されている。すなわち、インダクタ30Lの下端は、損失容量部36の上端に接続されている。損失容量部36の下端は、スイッチSWの上端に接続されている。インダクタ30Lの上端は、電流計32を介してリチウムイオン電池10の正極に接続され、スイッチSWの下端はリチウムイオン電池10の負極に接続される。電流計32は、インピーダンス測定回路30に流れる電流を測定し、測定値を制御部34に出力する。
【0038】
制御部34は、自らに記憶されたプログラムを実行するプロセッサを含んでよい。このプロセッサは、インピーダンス測定器20の外部のコンピュータに含まれるものであってよい。
【0039】
最初に、スイッチSWはオフの状態にあり、キャパシタ30Cには電荷が充電されていないものとする。制御部34は、スイッチSWをオフからオンに切り替えると共に、電流計32による測定値を読み込む。制御部34は、電流測定値Iresの時間波形に基づいて、リチウムイオン電池10の内部インピーダンス実数部を求める。
【0040】
図4には、電流測定値Iresの時間波形の概形、およびスイッチSWの制御電圧Vgsの時間波形の概形が示されている。制御部34からスイッチSWに出力される制御電圧Vgsがロー電圧VLであるときは、スイッチSWはオフとなる。制御電圧Vgsがハイ電圧VHであるときは、スイッチSWはオンとなる。
【0041】
インダクタ30Lおよび損失容量部36は、減衰共振回路を構成する。電流測定値Iresの時間波形は、スイッチSWがオフからオンに切り替わった時から時間経過と共に変動しながら減衰する減衰振動波形となる。この波形の振動周波数は、インピーダンス測定回路30の固有振動数f=1/(2π√(LC))である。ここで、Lは、インダクタ30Lのインダクタンスであり、Cはキャパシタ30Cの静電容量である。制御部34は、減衰振動波形の包絡線を指数関数としたときの、その時定数に基づいて、リチウムイオン電池10の内部インピーダンス実数部Z(f)を求める。
【0042】
ただし、内部インピーダンス実数部Z(f)は固有振動数fにおける値である。固有振動数fが周波数fまたは周波数fとなるように、インダクタ30LのインダクタンスLやキャパシタ30Cの静電容量Cを設定することで、内部インピーダンス実数部Z(f)およびZ(f)が求められる。キャパシタ30Cを可変容量キャパシタとし、ユーザがキャパシタ30Cの静電容量を調整することで、内部インピーダンス実数部Z(f)が求められる周波数fが調整されてもよい。
【0043】
このように、インピーダンス測定器20には、電池内部インピーダンス測定装置が構成される。電池内部インピーダンス測定装置は、リチウムイオン電池10に接続される減衰共振回路と、減衰共振回路に電流を流す電流発生回路としてのスイッチSWと、減衰共振回路に流れる電流を測定する電流計32と、電流計32の測定値に基づいて、リチウムイオン電池10の内部インピーダンス実数部を求めるプロセッサを含む制御部34とを備えている。減衰共振回路は、インダクタ30Lおよび損失容量部36から構成される。
【0044】
なお、インピーダンス測定器20には、図3に示されるインピーダンス測定回路30の他、4端子法、反射法、シャントスルー法、シリーズスルー法等に基づいて、内部インピーダンスを測定する回路が用いられてよい。また、インピーダンス測定器20は、4端子行列を求めるネットワークアナライザであってもよい。
【0045】
リチウムイオン電池製造方法のステップS105およびS203における不良判定条件について説明する。図5図7は、金属析出の程度が異なる3通りについて、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示したものである。横軸は周波数を示し、縦軸は内部インピーダンス実数部の変化量ΔZreal[mΩ]を示す。いずれのリチウムイオン電池の型も18605型である。
【0046】
図5に示された測定結果は、正極にリン酸鉄リチウムが用いられたリチウムイオン電池について得られたものである。測定結果40bは、測定結果40aが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。測定結果40cは、測定結果40bが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。
【0047】
図6に示された測定結果は、正極にニッケル酸リチウムが用いられたリチウムイオン電池について得られたものである。測定結果42bは、測定結果42aが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。測定結果42cは、測定結果42bが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。
【0048】
図7に示された測定結果は、正極にコバルト、ニッケルおよびマンガン(三元系正極)が用いられたリチウムイオン電池について得られたものである。測定結果44bは、測定結果44aが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。測定結果44cは、測定結果44bが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。
【0049】
図5図7のいずれにおいても、特定の周波数範囲で、金属析出の程度が大きい程、内部インピーダンス実数部の変化量ΔZrealが負方向に大きくなること、すなわち、内部インピーダンス実数部の低下量が大きいことが示されている。この傾向は、100kHz以上、5MHz以下の周波数範囲で顕著に認められる。
【0050】
図8には、金属析出の程度が異なる2つの三元系正極のリチウムイオン電池について、金属析出の前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果を示したものである。横軸は周波数を示し、縦軸は内部インピーダンス実数部の変化量ΔZreal[mΩ]を示す。リチウムイオン電池の型は、電極積層式である。測定結果46aは、測定結果46bが取得されたリチウムイオン電池に比べて金属析出の程度が大きいものについて得られたものである。図8には、金属析出の程度が大きい方が、内部インピーダンス実数部の低下量が大きいことが示されている。また、5MHz以上の周波数帯域では、周波数が高い程、内部インピーダンス実数部の低下量が大きいことが示されている。
【0051】
図9には、金属析出の程度の異なる2つの三元系正極のリチウムイオン電池について、内部インピーダンス実数部の差異が示されている。横軸は周波数を示し、縦軸は内部インピーダンス実数部の差異ΔZdr[mΩ]を示す。リチウムイオン電池の型は、電極巻回式角型である。図9には、周波数が大きい程、内部インピーダンス実数部の差異が大きくなることが示されている。
【0052】
図10には、金属の異物として銅が混入し、混入した銅の量が異なる2つの三元系正極のリチウムイオン電池について、銅の混入前後における内部インピーダンス実数部の変化量の測定結果が示されている。横軸は周波数を示し、縦軸は内部インピーダンス実数部の変化量ΔZreal[mΩ]を示す。リチウムイオン電池の型はパウチ型である。測定結果48aは、測定結果48bが取得されたリチウムイオン電池に比べて銅の混入量が多いものについて得られたものである。図10には、100kHz以上、10MHz以下の周波数範囲で、内部インピーダンス実数部が低下することが示されている。
【0053】
図5図10の測定結果から、所定の周波数範囲では、金属析出不良品または金属異物不良品の内部インピーダンス実数部は、良品に比べて小さいことが認められる。したがって、予め定められた周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)が、予め定められた金属評価閾値TH1以下である場合に、リチウムイオン電池が、金属析出不良品または金属異物不良品であると判定してよいと認められる。すなわち、内部インピーダンス実数部Z(f)が、金属評価閾値TH1以下であるという不良判定条件は妥当であると認められる。ここで、金属析出不良品とは、金属析出の程度が大きくなった不良品をいう。金属異物不良品とは、銅等の金属異物が混入した不良品をいう。
【0054】
この不良判定条件に従う場合、リチウムイオン製造工程に含まれる電池評価方法は、金属析出または金属異物の混入を評価する周波数範囲における内部インピーダンス実数部を求める工程と、内部インピーダンス実数部が所定の金属評価閾値TH1以下であるときは、リチウムイオン電池の不良として金属析出または金属異物の混入があったとの判定をする工程とを含む。金属析出または金属異物の混入を評価する周波数範囲は、100kHz以上、20MHz以下であり、好ましくは、100kHz以上、10MHz以下であってよい。
【0055】
この電池評価方法によれば、内部インピーダンス実数部の測定値に基づいて金属析出または金属異物の混入が評価される。必ずしも初充電工程の前後やエージング工程の前後でリチウムイオン電池の特性を測定する必要はないため、リチウムイオン電池の良否が迅速に判定される。
【0056】
図11および図12には、リチウムイオン電池について、充電容量の低下量と、内部インピーダンス実数部の変化量との関係が示されている。充電容量の低下量は、新品のリチウムイオン電池の充電容量から、充電容量が低下した量を示す値である。内部インピーダンス実数部の変化量は、新品のリチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部から、インピーダンス実数部が変化した量を示す値である。横軸は充電容量の低下量[mAh]を示し、縦軸は、内部インピーダンス実数部の変化量ΔZcd[mΩ]を示す。内部インピーダンス実数部の変化量ΔZcdが測定された周波数は10MHzである。
【0057】
図11に示された測定結果は、正極にリン酸鉄リチウムが用いられたリチウムイオン電池について得られたものである。また、図12に示された測定結果は、正極にニッケル酸リチウムが用いられたリチウムイオン電池について得られたものである。いずれのリチウムイオン電池の型も、18605型である。図11および図12には、充電容量の低下量が大きい程、内部インピーダンス実数部の変化量ΔZcdが大きくなることが示されている。
【0058】
図13には、識別番号1~20の20個のリチウムイオン電池についての充電容量の測定値が示されている。図14には、これら20個のリチウムイオン電池について、0.1MHz~100MHzの周波数範囲で内部インピーダンス実数部Zrealを測定した結果が示されている。横軸は周波数[MHz]を示し、縦軸はインピーダンス実数部[mΩ]を示す。各リチウムイオン電池は、正極にリン酸鉄が用いられたものであり、型は18605型である。図14に示された特性50は、図13に示された識別番号13のリチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部Zrealの特性である。図13に示されているように、識別番号13のリチウムイオン電池は、他のリチウムイオン電池(識別番号1~12および識別番号14~20)と比較して充電容量が小さい。充電容量が小さくなる原因には、電極に誘電体による被膜が生成されてしまうものがある。
【0059】
図14に示されているように、充電容量不良品である識別番号13のリチウムイオン電池は、他のリチウムイオン電池(識別番号1~12および識別番号14~20)と比較して内部インピーダンス実数部Zrealが大きい。この傾向は、1.5MHz以上~70MHz以下の周波数範囲で顕著に認められる。
【0060】
図11図14の測定結果から、予め定められた周波数fにおける内部インピーダンス実数部Z(f)が、予め定められた容量評価閾値TH2以上である場合に、リチウムイオン電池が充電容量不良品であると判定してよいと認められる。すなわち、内部インピーダンス実数部Z(f)が、容量評価閾値TH2以上であるという不良判定条件は妥当であると認められる。ここで、充電容量不良品とは、充電容量が不十分である不良品をいう。
【0061】
この不良判定条件に従う場合、リチウムイオン製造工程に含まれる電池評価方法は、充電容量を評価する周波数範囲における内部インピーダンス実数部を求める工程と、内部インピーダンス実数部が所定の容量評価閾値以上であるときは、リチウムイオン電池の不良として充電容量不良があったとの判定をする工程と、を含む。充電容量を評価する周波数範囲は、1MHz以上、200MHz以下であり、好ましくは1MHz以上、10MHz以下であってよい。
【0062】
この電池評価方法によれば、内部インピーダンス実数部の測定値に基づいて充電容量の良否が評価される。必ずしも初充電工程の前後やエージング工程の前後でリチウムイオン電池の特性を測定する必要はないため、リチウムイオン電池の充電容量の良否が迅速に判定される。
【0063】
図15には、図2AのステップS103~S108の初充電工程においてリチウムイオン電池10が充電されているときにおける、出力電圧Vおよび内部インピーダンス実数部Z(f)の時間波形の概形が示されている。この特性では、出力電圧がある値Vaに達した時間taで、内部インピーダンス実数部Z(f)が、初期値から所定値δZだけ低下する。内部インピーダンス実数部Z(f)が初期値からδZだけ低下するときの出力電圧であるインピーダンス低下時電圧Vaは、電極に析出する金属の種類によって異なる。したがって、インピーダンス低下時電圧Vaに基づいて、析出金属が何であるかが推定されてよい。
【0064】
例えば、図1のコンピュータ14は、複数種の析出金属について、析出金属とインピーダンス低下時電圧Vαとを対応付けた析出金属推定テーブルを記憶する。コンピュータ14は、初充電工程において、インピーダンス測定器20および電圧計18から出力される測定値に基づいて、インピーダンス低下時電圧Vαを求め、求められたインピーダンス低下時電圧Vαと析出金属推定テーブルに基づいて、析出金属を推定する。
【0065】
また、ユーザは、初充電工程における内部インピーダンス実数部の測定値と、電圧計18の測定値を観測することで、インピーダンス低下時電圧Vaを測定してよい。ユーザは、測定されたインピーダンス低下時電圧Vaと、ユーザが所持するコンピュータやノート、書類等に予め記録された析出金属推定テーブルに基づいて、析出金属が何であるかを求めてよい。
【0066】
このように、充電計測システム100を用いた電池評価方法は、内部インピーダンス実数部が、リチウムイオン電池10が充電に伴って低下したときのインピーダンス低下時電圧Va(出力電圧)に基づいて、析出した金属の種類を決定する工程を含んでよい。
【0067】
[本発明の構成]
構成1:
リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を、予め定められた周波数で測定する工程と、
前記内部インピーダンス実数部に基づいて、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
構成2
構成1に記載の電池評価方法であって、
金属析出または金属異物の混入を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、
前記内部インピーダンス実数部が所定の金属評価閾値以下であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として金属析出または金属異物の混入があったとの判定をする工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
構成3:
構成2に記載の電池評価方法であって、
金属析出または金属異物の混入を評価する周波数が、100kHz以上、20MHz以下であることを特徴とする電池評価方法。
構成4:
構成1から構成3のいずれか1つに記載の電池評価方法であって、
充電容量を評価する周波数における前記内部インピーダンス実数部を求める工程と、
前記内部インピーダンス実数部が所定の容量評価閾値以上であるときは、前記リチウムイオン電池の不良として充電容量不良があったとの判定をする工程と、を含むことを特徴とする電池評価方法。
構成5:
構成4に記載の電池評価方法であって、
充電容量を評価する周波数範囲が、1MHz以上、100MHz以下であることを特徴とする電池評価方法。
構成6:
構成1から構成5のいずれか1つに記載の電池評価方法であって、
前記内部インピーダンス実数部を測定する工程は、前記リチウムイオン電池の充電中に実行され、前記リチウムイオン電池の不良は、金属の析出または金属異物の混入による不良であり、
前記電池評価方法は、さらに、
前記内部インピーダンス実数部が、前記リチウムイオン電池の充電に伴って低下したときの出力電圧に基づいて、析出した金属の種類を決定する工程を含むことを特徴とする電池評価方法。
構成7:
構成1から構成6のいずれか1つに記載の電池評価方法であって、
各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対する初充電工程中に実行されることを特徴とする電池評価方法。
構成8:
構成1から構成5のいずれか1項に記載の電池評価方法であって、
各前記工程が、前記リチウムイオン電池に対するエージング工程中に実行されることを特徴とする電池評価方法。
構成9:
構成1から構成6のいずれか1つに記載の電池評価方法によって、前記リチウムイオン電池の不良を検出する工程を含む、リチウムイオン電池の製造方法。
構成10:
リチウムイオン電池に接続される減衰共振回路と、
前記減衰共振回路に電流を流す電流発生回路と、
前記減衰共振回路に流れる電流を測定する電流計と、
前記電流計の測定値に基づいて、前記リチウムイオン電池の内部インピーダンス実数部を求めるプロセッサと、
を備えることを特徴とする電池内部インピーダンス測定装置。
【符号の説明】
【0068】
10 リチウムイオン電池、12 充電計測装置、14 コンピュータ、16 充電器、18 電圧計、20 インピーダンス測定器、30 インピーダンス測定回路、30L インダクタ、30C キャパシタ、30R 抵抗器、32 電流計、34 制御部、36 損失容量部、100 充電計測システム。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15