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特開2024-134892提案システム、提案プログラム、及び提案方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024134892
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】提案システム、提案プログラム、及び提案方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q30/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045323
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】523104694
【氏名又は名称】株式会社AND DIGITS
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】岸本 直也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】
商品の見積書又は請求書の内容から適切な商品を提案する新たな技術を提供することを課題とする。
【解決手段】
見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案システムであって、前記提案システムは、解析部と、第1提案部及び/又は第2提案部と、を備え、前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、前記第2提案部は、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案システムであって、
前記提案システムは、解析部と、第1提案部及び/又は第2提案部と、を備え、
前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、
前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、
前記第2提案部は、前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は第1提案モデルである、提案システム。
【請求項2】
見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案システムであって、
前記提案システムは、解析部、第1提案部及び第2提案部を備え、
前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、
前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、
前記第2提案部は、前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は第1提案モデルである、提案システム。
【請求項3】
前記提案システムは、学習部を更に備え、
前記第1提案モデルは、機械学習モデルであって、
前記学習部は、前記明細情報及び/又はユーザの特徴を示すユーザ属性、並びに前記第2提案内容を用いて、前記機械学習モデルを学習する、請求項2に記載の提案システム。
【請求項4】
前記提案システムは、学習部、及び取得部を更に備え、
前記第1提案内容は、提案商品であって、
前記第1提案モデルは、機械学習モデルであって、
前記取得部は、外部システムにおける前記商品への評価である外部商品評価を取得し、
前記学習部は、ユーザ情報、商品情報、及び前記外部商品評価を用いて、前記提案商品の適切度合いを示す推薦商品スコアを推定する為の前記第1提案モデルを学習する、請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項5】
前記第1提案部は、前記商品情報、前記明細情報、及び前記提案手段に基づいて、前記商品情報及び前記明細情報の前記商品金額を比較することで、前記第1提案内容を決定する、請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項6】
前記商品情報は、商品の特徴を示す商品属性を更に含み、
前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、
前記第1提案内容は、提案商品であって、
前記第1提案部は、前記商品属性を含む前記商品情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、
前記第2提案部は、前記明細に含まれる前記アイテム情報を前記提案者に送信する、請求項2に記載の提案システム。
【請求項7】
前記商品情報は、購入履歴情報に基づいて、ユーザ情報と紐づけられ、
前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、
前記第1提案内容は、提案商品であって、
前記第1提案部は、前記商品情報、及び商品情報と紐づけられた前記ユーザ情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報、及び前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、
前記第2提案部は、更に、前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報を前記提案者に送信する、請求項2に記載の提案システム。
【請求項8】
前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、
前記第1提案内容は、提案商品であって、
前記第1提案部は、前記商品情報、及び前記商品の提供元に関する提供元情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報、及び前記提供元情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、
前記第2提案部は、更に前記提供元情報を前記提案者に送信する、請求項2に記載の提案システム。
【請求項9】
前記第1提案部は、前記推薦商品スコアに基づいて、前記提案商品を決定する、請求項6~8の何れかに記載の提案システム。
【請求項10】
前記商品情報は、商品の組み合わせである商品グループと紐づけられ、
前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、
前記第1提案内容は、提案商品であって、
前記第1提案部は、前記商品グループを入力として、前記明細に含まれる前記商品グループとしての適切度合いを示す推薦商品グループスコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する前記商品グループを入力することで算出される前記推薦商品グループスコアに基づいて、最適な商品グループである提案商品グループを決定すると共に、前記商品グループ及び該提案商品グループに基づいて、前記提案商品を決定する、請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項11】
前記明細情報は、明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、
前記第2提案部は、ユーザ情報、前記アイテム情報、前記提案者に関する提案者情報を入力として、最適な提案者として推薦される推薦提案者の適切度合いを示す推薦提案者スコアを算出する第2提案モデルを用いて、前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報及び前記アイテム情報に基づいて、前記推薦提案者を決定する、請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項12】
見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案プログラムであって、
前記提案プログラムは、コンピュータを、解析部と、第1提案部及び/又は第2提案部と、として機能させ、
前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、
前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、
前記第2提案部は、前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容として決定し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである、提案プログラム。
【請求項13】
見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案プログラムであって、
前記提案プログラムは、コンピュータを、解析部、第1提案部、及び第2提案部として機能させ、
前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、
前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、
前記第2提案部は、前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容として決定し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである、提案プログラム。
【請求項14】
コンピュータを用いた見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案方法であって、
前記コンピュータは、
見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得するステップと、
商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定するステップ、及び/又は
前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定するステップと、を実行し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである、提案方法。
【請求項15】
コンピュータを用いた見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案方法であって、
前記コンピュータは、
見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得するステップと、
商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定するステップと、
前記明細情報を提案者に送信し、該提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定するステップと、を実行し、
前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである、提案方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提案システム、提案プログラム、及び提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、見積書を参考に、適切な商品の提案を行う技術の一例が、例えば、特許文献1において提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、見積明細テーブル40と契約明細テーブル50を比較し、当該見積明細テーブル40から契約明細テーブル50の契約時までに削除された商品の商品リスト、又は当該見積明細テーブル40から契約明細テーブル50の契約時までにダウングレードされた商品の商品リストを作成し、顧客に対応する提案候補商品テーブル60に、当該商品リストの先頭の商品情報を1レコードとして追加することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-48487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
購入機会が少ない商品の場合には、契約(購入)が行われる頻度が少ない。つまり、このような商品を購入する場合には、商品購入前に見積書又は請求書を精査することが重要である。しかし特許文献1の場合、作成された見積書と契約書を比較することでユーザに対して商品の提案を行っており、商品の購入が前提となっている。即ち特許文献1では、ユーザは商品を購入する前に適切な商品を決定できないという問題があった。
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、見積書又は請求書の内容から適切な商品を提案する新たな技術を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案システムであって、前記提案システムは、解析部と、第1提案部及び/又は第2提案部と、を備え、前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、前記第2提案部は、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案システムであって、前記提案システムは、解析部、第1提案部、及び第2提案部を備え、前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、前記第2提案部は、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである。
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案プログラムであって、前記提案プログラムは、コンピュータを、解析部と、第1提案部及び/又は第2提案部と、として機能させ、前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、前記第2提案部は、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである。
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明は、見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案プログラムであって、前記提案プログラムは、コンピュータを、解析部、第1提案部、及び第2提案部として機能させ、前記解析部は、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得し、前記第1提案部は、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定し、前記第2提案部は、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は提案モデルである。
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明は、コンピュータを用いた見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案方法であって、前記コンピュータは、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得するステップと、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定するステップ、及び/又は明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定するステップと、を実行し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は第1提案モデルである。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明は、コンピュータを用いた見積書又は請求書の内容に基づいて提案を行う為の提案方法であって、前記コンピュータは、見積書又は請求書の明細に基づいて、商品項目及び商品金額を含む明細情報を取得するステップと、商品毎に商品項目及び商品金額を含む商品情報、前記明細情報、及び提案手段に基づいて、第1提案内容を決定するステップと、明細情報を提案者に送信し、提案者からの提案内容の入力を受けつけて、第2提案内容を決定するステップと、を実行し、前記提案手段は、ルールベース及び/又は第1提案モデルである。
このような構成とすることで、見積書又は請求書の明細に基づいて、提案を行うことができる。これにより、商品の購入予定者は、より精度の高い提案を受けられ、安心して商品を購入することができる。
【0013】
より好ましい形態では、前記提案システムは、学習部を更に備え、前記第1提案モデルは、機械学習モデルであって、前記学習部は、前記明細情報及び/又はユーザの特徴を示すユーザ属性、並びに前記第2提案内容を用いて、前記機械学習モデルを学習する。
このような構成とすることで、前記明細情報及び前記第2提案内容を用いて、第1の提案内容を決定する学習モデルを学習させることができる。これにより、学習モデルの精度を高めることができる。
【0014】
より好ましい形態では、前記提案システムは、学習部、及び取得部を更に備え、前記第1提案内容は、提案商品であって、前記第1提案モデルは、機械学習モデルであって、前記取得部は、外部システムにおける前記商品への評価である外部商品評価を取得し、前記学習部は、ユーザ情報、商品情報、及び前記外部商品評価を用いて、前記提案商品の適切度合いを示す推薦商品スコアを推定する為の前記第1提案モデルを学習する。
このような構成とすることで、商品の特徴だけでなく、商品に対する評価も考慮して、よりユーザに適合した特徴を持つ商品を決定することができる。
【0015】
より好ましい形態では、前記第1提案部は、前記商品情報、前記明細情報、及び前記提案手段に基づいて、前記商品情報及び前記明細情報の前記商品金額を比較することで、前記第1提案内容を決定する。
このような構成とすることで、見積の明細に含まれる商品の金額と、記憶部に格納された商品の金額を比較することができる。これにより、商品の購入予定者は、見積もりを出した商品よりも安価な商品があることを知ることができる。
【0016】
より好ましい形態では、前記商品情報は、商品の特徴を示す商品属性を更に含み、前記明細情報は、明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、前記第1提案内容は、提案商品であって、前記第1提案部は、前記商品属性を含む前記商品情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、前記第2提案部は、前記明細に含まれる前記アイテム情報を前記提案者に送信する。
このような構成とすることで、明細に含まれる商品としての適切度合いを示すスコアを算出することで、客観的な指標を得ることができる。
【0017】
より好ましい形態では、前記商品情報は、購入履歴情報に基づいて、ユーザ情報と紐づけられ、前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、前記第1提案内容は、提案商品であって、前記第1提案部は、前記商品情報、及び商品情報と紐づけられた前記ユーザ情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す前記推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報、及び前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、前記第2提案部は、更に、前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報を前記提案者に送信する。
このような構成とすることで、見積の内容に基づいて、ユーザ毎により適合した商品を推薦することができる。
【0018】
より好ましい形態では、前記明細情報は、明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、前記第1提案内容は、提案商品であって、前記第1提案部は、前記商品情報、及び前記商品の提供元に関する提供元情報を入力として、前記明細に含まれる商品としての適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する商品情報、及び前記提供元情報を入力することで前記推薦商品スコアを算出し、前記第2提案部は、更に前記提供元情報を前記提案者に送信する。
このような構成とすることで、商品の特徴だけでなく、商品の提供元に関する情報も考慮して、よりユーザに適合した特徴を持つ商品を決定することができる。
【0019】
前記第1提案部は、前記推薦商品スコアに基づいて、前記提案商品を決定する。
このような構成とすることで、明細に含める商品としての適切度合いを示すスコアに基づいて、適切な商品を提案することができる。
【0020】
より好ましい形態では、前記商品情報は、商品の組み合わせである商品グループと紐づけられ、前記明細情報は、前記明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、前記第1提案内容は、提案商品であって、前記第1提案部は、前記商品グループを入力として、前記明細に含まれる前記商品グループとしての適切度合いを示す推薦商品グループスコアを算出する前記第1提案モデルを用いて、前記アイテム情報に対応する前記商品グループを入力することで算出される前記推薦商品グループスコアに基づいて、最適な商品グループである提案商品グループを決定すると共に、前記商品グループ及び該提案商品グループに基づいて、前記提案商品を決定する。
このような構成とすることで、ユーザ情報と、購入する商品の組み合わせに基づいて、より適切な特徴を持つ商品を決定することができる。
【0021】
より好ましい形態では、前記明細情報は、明細に含まれる商品に関するアイテム情報を含み、前記第2提案部は、ユーザ情報、前記アイテム情報、前記提案者に関する提案者情報を入力として、最適な提案者として推薦される推薦提案者の適切度合いを示す推薦提案者スコアを算出する第2提案モデルを用いて、前記明細を提供したユーザの前記ユーザ情報及び前記アイテム情報に基づいて、前記推薦提案者を決定する。
このような構成とすることで、ユーザが見積りをしたアイテム情報とユーザ情報から、より適切な第2の提案を行う提案者を決定することができる。これにより、ユーザはより適切な提案者から商品購入のアドバイスを受けることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、商品の見積書又は請求書の内容から適切な商品を提案する新たな技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明における一実施形態に係るシステム構成図である。
図2】本発明における一実施形態に係るハードウェア構成図である。
図3】本発明における一実施形態に係る機能ブロック図である。
図4】本発明におけるデータベースの一例を示す図である。
図5】本発明における処理フローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0025】
例えば、本実施形態では提案システム0の構成、動作等について説明するが、実行される方法、装置、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態では、提案プログラムを実行するサーバ装置である情報処理装置1、及びウェブブラウザを介して種々画面を表示処理させ、操作要求を行うユーザ端末装置3及び提案者端末装置4によるサーバクライント型のネットワークシステムによって、提案システム0の主要な機能構成要素が実現する。プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。
【0026】
本発明は、商品を購入予定のユーザに対して、購入予定の商品の見積書又は請求書の内容に基づいて適切な提案を行う発明に関する。本発明における提案内容は、第1提案内容及び/又は第2提案内容を含み、好ましくは第1提案内容及び第2提案内容を含む。ここで、第1提案内容とは、ルールベース及び/又は第1提案モデルによる提案手段SMによって、提案される内容である。また、第2提案内容とは、提案者によって提案される内容である。具体的に、第1提案内容及び第2提案内容は、商品評価等を考慮した商品の提案、顧客の属性にあわせた最適な商品の提案、明細中の商品のうち不要な商品の提案、明細の商品金額が適正価格か否か等を示す内容を含む。ここで提案者とは、商品の専門家であって;商品が住宅に関する場合は、建築家、住宅診断士、住まい系インフルエンサー、ファイナンシャルプランナー、補助金支援業者等;結婚式に関する場合には、ウェディングプランナー等である。なお本実施形態において、第1提案モデルは機械学習モデルであるが、教師有学習モデルであっても、統計モデルであってもよい。
【0027】
本発明のより好ましい形態では、第2提案内容を提案する提案者のうち、ユーザの相性や購入予定商品とより適合した提案者を抽出することで、ユーザと提案者のマッチングを行う。
【0028】
ここで本発明における商品は、物又はサービスが対象である。本実施形態において商品は、住宅、住宅のリノベーション又はリフォーム等であるが、冠婚葬祭サービス、墓、車両等であってもよい。
【0029】
<1.システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、提案システム0は、情報処理装置1、ユーザ端末装置3、及び提案者端末装置4を備え、通信ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0030】
情報処理装置1として、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。ユーザ端末装置3及び提案者端末装置4として、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。
【0031】
<1.1.ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成である。図2(a)に示すように、サーバ装置100(情報処理装置1)は、ハードウェア構成として、処理部101、記憶部102、及び通信部103を備える。
【0032】
処理部101は、CPU(Cental Processing Unit)等の1又は2以上のプロセッサを含み、本発明に係る提案プログラム、OS(Operating System)やブラウザソフト、その他のアプリケーションを実行することで、情報処理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ、OS及び提案プログラム等を記憶可能なHDD(Hard Disk Drive)やSSD等の不揮発性の記録媒体を有する。
【0033】
通信部103は、ネットワークに接続する為の通信インターフェース装置を有し、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報処理装置1を動作させる為に必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0034】
図2(b)に示すように、端末装置90(ユーザ端末装置3、及び提案者端末装置4)は、ハードウェア構成として、処理部91と、記憶部92と、通信部93と、入力部94と、出力部95と、を備える。
【0035】
端末装置90の処理部901は、CPU等の1以上のプロセッサを有し、端末装置90の動作処理全体を制御する。
記憶部902は、HDD、ROM、RAM等であって、情報処理装置1を操作する為のアプリケーション等を記憶する。
通信部903は、ネットワークに接続する為の通信インターフェース装置を有し、通信ネットワークNWとの通信を制御し、情報の入出力を行う。
入力部904は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、ユーザによる操作要求を処理部901に入力する。
出力部905は、ディスプレイ等であって、処理部901の処理の結果等を表示する。
【0036】
<1.2.情報処理装置1の機能構成>
図3は、本実施形態の情報処理装置1の機能構成を示す図である。本実施形態の情報処理装置1は、受付部11、解析部12、第1提案部13、第2提案部14、取得部15、評価部16、表示処理部17、学習部18、及びデータベース2を備える。なお、これらの機能構成は、通信ネットワークNW又は別のネットワークにより情報の送受信が可能になされた複数のコンピュータにより構成されてもよい。また学習部18及びデータベース2は、本システムと通信可能な外部システムに備えられていてもよい。なお、情報処理装置1は、第1提案部13及び第2提案部14の一方のみを備えていてもよい。
【0037】
<1.3.データベース2>
データベース2は、ユーザ情報21、提案者情報22、提供元情報23、商品情報24、及び購入履歴情報25を格納する。
【0038】
<1.3.1.ユーザ情報21>
図4(a)は、見積を発行し商品を購入予定のユーザに関するユーザ情報21である。ユーザ情報21は、ユーザを一意に特定するユーザID、ユーザ名、及びユーザ属性を含み、ユーザ評価情報に紐づけられて格納される。ここで、ユーザ属性はユーザの特徴を示す情報であって、年齢、性別、職業、職位、資産、住所、システムの使用回数、後述のユーザ評価スコア、見積額の平均、及び/又は見積額の最大等を含む。本実施形態において、ユーザ評価情報(不図示)とは、ユーザ毎に提案者からユーザにされたユーザ評価(数値や、口コミ等の文章)が提案者と紐づけられて格納されるが、提案者と紐づけられなくてもよい。
【0039】
<1.3.2.提案者情報22>
図4(b)は、商品を購入予定のユーザに対して適切な商品を提案する提案者に関する提案者情報22である。提案者情報22は、提案者を一意に特定する提案者ID、提案者名、提案者属性を含み、提案者評価情報、第2提案モデルによって算出される推薦提案者スコアに紐づけられて格納される。ここで、提案者属性は、提案者の特徴を示す情報であって、年齢、性別、業種、職位、及び後述の提案者評価スコア等を含む。本実施形態では、提案者評価情報(不図示)は、提案者毎に提案者に対する提案者評価(数値や、口コミ等の文章)がユーザと紐づけられて格納されるが、ユーザに紐づけられなくてもよい。
【0040】
<1.3.3.提供元情報23>
図4(c)は、商品の提供元に関する提供元情報23である。提供元情報23は、提供元を一意に特定する提供元ID、提供元割引情報を含み、業者情報及びメーカー情報と紐づけられて格納される。ここで、提供元割引情報は、業者及びメーカーの組み合わせに応じて決定される割引率を示す情報である。
【0041】
<1.3.3.1.業者情報>
業者情報(不図示)は、建築若しくは施工業者等の業者に関する情報であって、業者を一意に特定する業者ID、業者名等を含み、業者評価情報及び商品情報24と紐づけて格納される。本実施形態において業者評価情報(不図示)は、業者毎に業者に対する業者評価(数値や、口コミ等の文章)がユーザと紐づけられて格納されるが、ユーザに紐づけられなくてもよい。
【0042】
<1.3.3.2.メーカー情報>
メーカー情報(不図示)は、商品のメーカーに関する情報であって、メーカーを一意に特定するメーカーID、メーカー名等を含み、メーカー評価情報及び商品情報24と紐づけられて格納される。本実施形態においてメーカー評価情報(不図示)は、メーカー毎にメーカーに対するメーカー評価(数値や、口コミ等の文章、後述の減額余地ランキング)がユーザと紐づけられて格納されるが、ユーザに紐づけられなくてもよい。
【0043】
<1.3.4.商品情報24>
図4(d)は、データベース2に格納される商品に関する商品情報24である。商品情報24は、商品を一意に特定する商品ID、商品項目、商品名、商品販売属性、及び商品属性を含み、商品評価情報、第1提案モデルによって算出される推薦商品スコア、及び提供元情報23と紐づけて格納される。ここで、商品販売属性とは、商品の売上に関する情報であって、単価、単位、在庫数、及び数量割引等を含む。また商品属性とは、商品の特徴を示す情報であって、機能、地域等を含む。地域とは、商品の利用が想定される環境(豪雪地帯、乾燥地帯、沿岸地帯等)、利用可能な商品を指定する都道府県等を含む。本実施形態において商品評価情報(不図示)は、商品に対する商品評価であって、ユーザに紐づけて数値や、口コミ等の文章が格納されるが、ユーザに紐づけられなくてもよい。より好ましい形態では、商品販売属性は、提供元情報23の割引率を乗算した単価を含む。
【0044】
<1.3.5.購入履歴情報25>
図4(e)は、ユーザが購入した商品に関する購入履歴情報25である。購入履歴情報25は、購入履歴を一意に特定する購入履歴ID、及び日時を含み、商品情報24及びユーザ情報21と紐づけて格納される。
【0045】
<1.4.受付部11>
受付部11は、種々の情報を受け付けて、データベース2に登録する。受付部11は、ユーザからユーザ情報21、及び提案者から提案者情報22の入力を受け付けて、データベース2に登録する。
【0046】
また、受付部11は、ユーザから商品評価、メーカー評価、業者評価、及び/又は提案者評価の入力を受け付けて、データベース2に登録する。本実施形態において受付部11は、商品評価、メーカー評価、業者評価、及び提案者評価の入力を受けつけて、ユーザと紐づけて登録する。
【0047】
<1.5.解析部12>
解析部12は、見積書又は請求書の明細に基づいて明細情報26を取得する。解析部12は、見積書又は請求書を解析することで、商品項目及び商品金額を含む明細情報26を取得する。そして、解析部12は、購入履歴情報25として、取得した明細情報26をユーザ情報21と紐づけて登録する。本実施形態において明細情報26は、アイテム情報27、数量を含む。また、アイテム情報27は、明細に含まれる商品に関する情報であって、商品情報24に対応する情報が含まれる。ここで、本実施形態において商品金額は単価であるが、数量×単価(小計)であってもよい。
【0048】
<1.6.第1提案部13>
第1提案部13は、種々の情報及び提案手段SMに基づいて、第1提案内容を決定する。本実施形態において第1提案部13は、提案手段SMとして、種々の情報を入力することで学習した機械学習モデル(第1提案モデル)に、種々の情報を入力することで、第1提案内容として最適な商品として提案される提案商品を決定する。詳細な決定方法については後述する。
【0049】
<1.7.第2提案部14>
第2提案部14は、種々の情報を提案者に送信する。第2提案部14は、ユーザ情報21、アイテム情報27、提案者情報22を教師データとして、最適な提案者として推薦される推薦提案者を推定する為の機械学習を行った第2提案モデルを用いて、ユーザ情報21及びアイテム情報27に基づいて提案者を決定し、該提案者に対して種々の情報を送信する。
【0050】
<1.8.取得部15>
取得部15は、外部システムのデータベースから、商品に対する外部商品評価を取得する。取得部15は、商品情報24を用いて外部商品評価の収集対象となる商品を特定し、商品毎のキーワードに基づいて、外部システムのデータベースから外部商品評価を取得する(いわゆるクローリング)。なお取得部15は、外部システムから取得した外部商品評価を商品情報24と紐づけてデータベース2に格納してもよく、その場合取得部15は、データベース2から外部商品評価を取得する。また、取得部15は、外部商品評価に加えて、業者に対する外部業者評価、及びメーカーに対する外部メーカー評価を取得し、提供元情報23に紐づけて格納しても良い。また更に、取得部15は、取得した外部商品評価を商品評価、外部業者評価を業者評価、外部メーカー評価をメーカー評価、としてデータベース2に格納してもよい。
【0051】
<1.9.評価部16>
評価部16は、商品に関する評価に基づいて、商品をスコアリングする。本実施形態において評価部16は、商品評価、外部商品評価に基づいて、ユーザ属性毎に商品をスコアリングする。
【0052】
また評価部16は、提供元に関する評価に基づいて、提供元をスコアリングする。本実施形態において評価部16は、業者評価、メーカー評価、外部業者評価及び外部メーカー評価に基づいて、ユーザ属性毎に業者及びメーカーをスコアリングする。
【0053】
ここで、商品評価、外部商品評価、業者評価、メーカー評価、外部業者評価及び外部メーカー評価が口コミ等の文章の場合には、評価部16は、センチメント分析等の周知の自然言語処理を用いて、文章の特徴量を算出することで商品をスコアリングする。
【0054】
また評価部16は、提案者評価に基づいて提案者をスコアリングする。本実施形態において評価部16は、提案者評価に基づいて、ユーザ属性毎に提案者評価スコアを算出する。また、評価部16は、ユーザ評価に基づいてユーザをスコアリングする。本実施形態において評価部16は、ユーザ評価に基づいて、ユーザ毎にユーザ評価スコアを算出する。
【0055】
なお、評価部16は、ユーザ属性に関係なくそれぞれの評価を集計し、周知の平均処理や統計処理によって商品をスコアリングしてもよい。
【0056】
<1.10.表示処理部17>
表示処理部17は、ユーザ端末装置3及び提案者端末装置4に表示する種々の情報を表示処理し、表示処理結果をユーザ端末装置3及び提案者端末装置4の出力部905に送信することで種々の情報を表示させる。
【0057】
<1.11.学習部18>
学習部18は、購入履歴情報25に基づいて、第1提案モデルの学習を行う。本実施形態において第1提案内容は、最適な商品として提案される提案商品を含み、学習部18は、購入履歴情報25と、商品に対する商品評価及び/又は外部商品評価を教師データとして、提案商品の適切度合いを示す推薦商品スコアを算出する周知の回帰モデル、又は教師有学習モデルである第1提案モデルの重みを学習する。
【0058】
具体的には、学習部18は、購入履歴情報25に紐づく商品項目、ユーザ属性、商品販売属性、商品属性、提供元割引と、スコアリングされた業者評価、メーカー評価、及び外部商品評価のうち、少なくとも商品販売属性を含む1又は複数のデータを説明変数として、スコアリングされた商品評価を目的変数として第1提案モデルの重みを学習する。より好ましい形態では、学習部18は、少なくとも、商品販売属性の商品単価、及び提供元割引を説明変数として、第1提案モデルの重みを学習する。なお、本実施形態における適切度合いとは、ユーザの満足度又は提案者の評価が高いか否かを示す指標である。
【0059】
また学習部18は、購入履歴情報25に紐づく商品情報24の複数の商品(以下、商品グループと呼ぶ)を教師データとして、明細に含まれる商品グループとしての適切度合いを示す推薦商品グループスコアを算出する第1提案モデルの重みを学習する。本実施形態において学習部18は、購入履歴情報25のユーザ情報21のユーザ属性を説明変数として、商品グループを目的変数として、第1提案モデルの重みを学習する。
【0060】
また学習部18は、明細情報26及び/又はユーザ情報21、並びに第2提案内容を用いて、第1提案モデルを学習する。本実施形態において第2提案部14は、ユーザ情報21、及び提案者から第2提案内容としてテキストデータの入力を受け付ける。そして、学習部18は、ユーザ情報21、及び解析部12が取得した明細情報26を説明変数、該テキストデータに対して周知の自然言語処理を用いて抽出した提案商品を目的変数として、第1提案モデルを学習する。なお、学習部18は、解析部12が取得した明細情報26を説明変数とするが、明細情報26から提案者が抽出した情報を説明変数としてもよい。換言すると、学習部18は、第2提案内容として提案者から受け付けたテキストデータに対して自然言語処理を実行することで、商品の適正価格、商品の要不要、サービスの要不要と適正価格、明細に含まれる商品又はサービスと類似する商品又はサービスを抽出し、これらの情報を目的変数として第1提案モデルを学習する。また学習部18は、第2提案内容としてテキストデータの入力を受け付けるが、データベース2に登録される情報のうち択一的に選択入力された提案商品を目的変数として受け付けてもよい。より好ましい形態において学習部18は、ユーザ情報21を用いて、第1提案モデルを学習してもよい。
【0061】
また本実施形態において学習部18は、ユーザ情報21、アイテム情報27、提案者情報22に基づいて、推薦提案者の適切度合いを示す推薦提案者スコアを算出する第2提案モデルの重みを学習する。学習部18は、ユーザ情報21、アイテム情報27、提案者情報22を教師データとして、第2提案モデルの重みを学習する。本実施形態において学習部18は、ユーザ属性、アイテム情報27の商品属性、及び提案者属性を説明変数として、提案者評価を目的変数として、第2提案モデルの重みを学習する。なお、学習部18は、アイテム情報27の商品販売属性を用いて、第2提案モデルの重みを学習してもよい。
【0062】
なお本実施形態においては、学習部18が推薦商品スコア又は推薦商品グループスコアを算出することで、第1提案モデルが提案商品を、学習部18が推薦提案者スコアを算出することで第2提案モデルが推薦提案者を、決定する。一方、学習部18は、クラスタリングモデル等の周知の分類モデルを用いることで、商品属性を分類し、商品属性グループ及びユーザ属性を対応付けてもよい。この場合、第1提案部13は、ユーザ属性に対応する商品属性グループに属する商品を提案商品として決定する。また学習部18は、提案者属性を分類し、提案者属性グループ及びユーザ属性を対応付けてもよい。この場合、第2提案部14は、ユーザ属性に対応する提案者属性グループに属する提案者を推薦提案者として決定する。
【0063】
<2.処理フロー>
次いで図4を参照して、見積内容に基づく提案方法について説明する。
【0064】
<2.1.第1提案内容の表示処理フロー>
図4(a)は、第1提案内容をユーザ端末装置3に表示するまでの処理フローチャートである。
【0065】
<2.1.1.ユーザ情報21の受け付け>
まず、ステップS11(以下、「ステップSXX」を「SXX」とする)において、受付部11は、見積を行ったユーザからユーザ情報21として、ユーザ名、年齢、性別、職業、職位、資産、住所の入力を受け付ける。
【0066】
<2.1.2.見積書の解析>
次いで、S12において解析部12は、該ユーザから見積の入力を受け付け、見積書の明細を解析する。本実施形態において解析部12は、該ユーザから見積書のアップロードを受け付けると、周知のOCR(Optical Character Recognition)技術を用いて、見積書の明細を解析することで、解析結果に基づいて、明細情報26の数量と、商品情報24の商品属性と、業者の業者評価と、メーカーのメーカー評価と、該業者及び該メーカーに紐づく提供元割引情報と、外部商品評価とを取得する。
【0067】
<2.1.3.提案商品の決定>
そして、S13において第1提案部13は、S12において取得された商品属性、業者評価、メーカー評価、外部商品評価、数量に基づいて、第1提案内容として提案商品を決定する。ここで、本実施形態においては、提案商品の決定方法には、3つの方法がある。以下では、それぞれの決定方法について説明するが、それぞれの決定方法の何れか1又は複数の決定方法を組み合わせて提案商品を決定してもよい。なお、本実施形態においては、それぞれの第1提案モデルを用いて算出される推薦商品スコアのうち、最も数値が高い推薦商品スコアに基づいて、提案商品を決定する。一方、全ての情報を用いて学習した第1提案モデルを用いて1の推薦商品スコアを算出し、該推薦商品スコアに基づいて提案商品を決定してもよい。
【0068】
<2.1.3.1.商品金額に基づく提案商品の決定>
第1提案部13は、S12において取得された明細情報26と、データベース2に格納される商品情報24に基づいて、提案商品を決定する。本実施形態において第1提案部13は、提案手段SMとしてルールベースに基づいて明細情報26の商品金額と、商品情報24の商品金額を比較することで、提案商品を決定する。
【0069】
<2.1.3.2.少なくとも商品販売属性に基づく提案商品の決定>
第1提案部13は、S12において取得された商品情報24に紐づく、商品項目、商品販売属性、商品属性、業者評価、メーカー評価、提供元割引情報、及び外部商品評価と、S11において入力されたユーザ属性とのうち、少なくとも商品販売属性を含む1又は複数のデータを第1提案モデルに入力することで算出される推薦商品スコアに基づいて、提案商品を決定する。本実施形態において第1提案部13は、該推薦商品スコアと、データベース2に登録された商品情報24に含まれる推薦商品スコアとを比較して提案商品を決定する。
【0070】
例えば、商品情報24に紐づく情報のうち、商品項目、単価及びメーカー評価を説明変数として、商品評価を目的変数として学習した第1提案モデルに対して、明細情報26から取得した商品項目と、単価と、商品メーカーのメーカー評価とが入力されると、明細に含まれる商品の推薦商品スコアが算出される。そして、該推薦商品スコアと商品情報24の推薦商品スコアが比較されることで、同じ商品項目でもメーカー評価及び単価を考慮した商品が提案される。
【0071】
なお、本実施形態において第1提案部13は、ユーザ属性に含まれる情報のうち全ての情報を用いて推薦商品スコアを算出するが、推薦商品スコアを最大化するような情報を特定し、該情報を用いて推薦商品スコアを算出してもよい。
【0072】
なお、本実施形態において第1提案部13は、当該算出した推薦商品スコアと、データベース2に登録された商品情報24に含まれる推薦商品スコアと、を比較することで提案商品を決定するが、明細に含まれる商品の推薦商品スコアが所定値以上の場合に、提案商品を決定してもよい。
【0073】
より好ましい形態では、S12において取得された提供元割引情報は、業者情報とメーカー情報の組み合わせにより決定され、第1提案部13は、S12において取得された業者情報とメーカー情報の組み合わせに基づく提供元割引情報を説明変数として更に機械学習された第1提案モデルを用いて、提案商品を決定する。
【0074】
より好ましい形態では、第1提案部13は、メーカー情報の減額余地ランキングを説明変数として更に機械学習した第1提案モデルを用いて、提案商品を決定する。ここで、減額余地とは、明細に含まれる商品の商品金額から、第1提案部13によって提案された提案商品の商品金額へどの程度減額されたかを示すメーカー毎の指標である。本実施形態において減額余地は、明細に含まれる商品の商品金額から提案商品の商品金額への減額割合である。そして、減額余地ランキングとは、メーカー毎に減額割合の平均を取ることによって、減額割合が高い順に順位が設定される。
【0075】
またより好ましい形態では、提案システム0は、集計部を更に備え、集計部は、購入履歴情報25から、ユーザ属性毎に購入された商品の購入頻度を集計する。そして第1提案部13は、集計された購入頻度を説明変数として更に機械学習された第1提案モデルを用いて、提案商品を決定してもよい。
【0076】
<2.1.3.3.商品グループに基づく提案商品の決定>
第1提案部13は、学習部18によって学習された第1提案モデルに、S12において取得された明細情報26に含まれる商品グループを入力することで算出される推薦商品グループスコアに基づいて、最適な商品グループである提案商品グループを決定すると共に、明細情報26に含まれる商品グループと、該決定した提案商品グループを比較することで、提案商品を決定する。具体的には、第1提案部13は、決定した提案商品グループに含まれる商品であって、明細情報26の商品グループに含まれない商品を特定し、該商品を提案商品として決定する。
【0077】
より好ましい形態では、第1提案部13は、S11において受け付けたユーザ属性を更に教師データとして学習された第1提案モデルを用いて、推薦商品グループスコアを算出する。
【0078】
<2.1.4.提案商品の表示処理>
そして、S14において表示処理部17は、S13において決定された提案商品又は提案商品グループを表示処理し、表示処理結果をユーザ端末装置3の出力部905に表示させる。
【0079】
これらの決定方法により、様々な商品決定因子を用いて、データベースに格納された商品の中から相対的に推薦商品スコアが高い商品を提案することができる。具体的には、商品金額がより安価な商品、商品属性が類似する商品、ユーザ属性に適合した商品等を提案することができる。
【0080】
<2.2.第2提案内容の表示処理フロー>
図4(b)は、第2提案内容をユーザ端末装置3に表示するまでの処理フローチャートである。なお、S21~S22は、第1提案内容を決定する為の処理と同じ処理手順である為省略する。
【0081】
<2.2.1.第2提案内容の決定>
S23では、第2提案部14は、S22において取得された商品情報24に紐づく商品販売属性、商品属性、業者評価、メーカー評価、提供元割引情報、及び外部商品評価と、S21において入力されたユーザ属性とのうち、少なくとも商品販売属性を含む1又は複数のデータを提案者の提案者端末装置4に送信し、該提案者から第2提案内容として提案商品の入力を受け付ける。具体的に、第2提案部14は、提案商品の入力として、テキスト、動画、又は画像等の情報の入力を受け付ける。
【0082】
<2.2.2.第2提案内容の表示処理>
そして、S24において表示処理部17は、S23において受け付けた提案商品を表示処理し、表示処理結果をユーザ端末装置3の出力部905に表示させる。
【0083】
これにより、提案者に対して、ユーザが見積を行った商品に関する情報を提供することで、提案モデルに加えて専門家である提案者による提案商品の決定が可能となり、より精度の高い商品の提案をすることができる。なお第2提案部14は、提案商品に代えて、提案商品グループを第2提案内容として入力を受け付けてもよい。
【0084】
<2.3.推薦提案者の表示処理フロー>
図4(c)は、第2提案部14が推薦提案者を決定するまでの処理フローチャートである。なお、S31~S32は、第1提案内容を決定する為の処理と同じ処理手順である為省略する。
【0085】
<2.3.1.推薦提案者の決定>
S33において、第2提案部14は、S32において取得された商品情報24に紐づく商品属性と、S31において入力されたユーザ属性と、提案者属性とを第2提案モデルに入力することで算出される推薦提案者スコアに基づいて、推薦提案者を決定する。本実施形態において第2提案部14は、該算出した推薦提案者スコアと、データベース2に登録された提案者情報22に含まれる推薦提案者スコアと、を比較して推薦提案者を決定する。
【0086】
<2.3.2.推薦提案者の表示処理>
そして、S34において表示処理部17は、S33において決定された推薦提案者を表示処理し、表示処理結果をユーザ端末装置3の出力部905に送信する。また、表示処理部17は、見積を行ったユーザの明細情報26を表示処理し、推薦提案者として決定された提案者の提案者端末装置4の出力部905に対して、表示処理結果を送信する。
【0087】
以上により、ユーザが購入予定の商品、ユーザの属性に適合した提案者が抽出されることにより、適切なコンサルティングサービスを実現することができる。
【符号の説明】
【0088】
0 :提案システム
1 :情報処理装置
2 :データベース
3 :ユーザ端末装置
4 :提案者端末装置
100 :サーバ
101 :処理部
102 :記憶部
103 :処理部
90 :端末装置
901 :処理部
902 :記憶部
903 :通信部
904 :入力部
905 :出力部
11 :受付部
12 :解析部
13 :第1提案部
14 :第2提案部
15 :取得部
16 :評価部
17 :表示処理部
18 :学習部
21 :ユーザ情報
22 :提案者情報
23 :提供元情報
24 :商品情報
25 :購入履歴情報
26 :明細情報
27 :アイテム情報
SM :提案手段
図1
図2
図3
図4
図5