(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135061
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】レギュレータ
(51)【国際特許分類】
G05D 16/10 20060101AFI20240927BHJP
F16K 17/30 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G05D16/10 Z
F16K17/30 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045568
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000153122
【氏名又は名称】株式会社ニッキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】會澤 修太郎
(72)【発明者】
【氏名】末永 直也
【テーマコード(参考)】
3H060
5H316
【Fターム(参考)】
3H060AA02
3H060BB03
3H060CC15
3H060CC23
3H060DA04
3H060DC05
3H060DD05
3H060DD17
3H060DE04
3H060DE06
3H060EE06
3H060HH07
5H316AA09
5H316BB05
5H316DD02
5H316EE02
5H316EE10
5H316EE12
5H316GG01
5H316JJ01
5H316KK02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡易な構造で、一次圧変動によって二次圧設定値に与える減圧部材(ピストン)の影響を抑制でき、ピストンとロッドとの軸ズレ等による摺動抵抗の増加を生じることのないレギュレータを提供する。
【解決手段】ピストン60とロッド80を備えたレギュレータ1であって、前記ピストン60は、通孔62を有する弁体61と、前記通孔62と同軸でそれよりも大径の嵌入孔63と、通路20内を減圧室Aと大気圧室Bに区画する入口側ピストン部64と、前記通路20内を前記大気圧室Bと調圧室Cに区画する出口側ピストン部65と、前記減圧室Aと前記調圧室Cを連通する流体通路66と、を有し、前記ロッド80は、独立した部品であって、前記嵌入孔63内を摺動可能に嵌入されて、前記嵌入孔63内を気密に区画して背圧室Dを形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方端を流体の入力側、他方端を流体の出力側とした通路が形成されたボディと、
前記通路を前記入力側から前記出力側へと順に区画して形成された減圧室,大気圧室,調圧室と、
前記通路における前記減圧室よりも前記入力側の位置に備えられた環状の弁座と、
前記通路内を軸線方向に摺動可能に配置されるとともに前記減圧室,前記大気圧室,前記調圧室を区画するピストンと、
前記ピストンに嵌入されて配置されたロッドと、
前記ピストンを前記出力側に付勢する調圧ばねと、を備える、
高圧の流体を減圧して所望の圧力に調整した流体を得るレギュレータであって、
前記ピストンは、
前記弁座に接触または離隔する環状の弁体と、
前記弁体の中央に形成され、前記入力側から導入された流体の一部が導入される通孔と、
前記通孔と同軸に連通して形成され、前記通孔よりも大径の嵌入孔と、
前記通路内を前記減圧室と前記大気圧室に区画する入口側ピストン部と、
前記通路内を前記大気圧室と前記調圧室に区画する出口側ピストン部と、
前記減圧室と前記調圧室を連通する流体通路と、を有し、
前記ロッドは、独立した部品であって、前記嵌入孔内を摺動可能に嵌入されて、前記嵌入孔内を気密に区画して背圧室を形成することを特徴とするレギュレータ。
【請求項2】
前記嵌入孔の内径は、前記弁座と前記弁体が接触するシート径と同径であることを特徴とする請求項1記載のレギュレータ。
【請求項3】
前記ロッドは、一端である前記入力側の端面が平面であり、他端である前記出力側の端面が球面または凸面であることを特徴とする請求項1記載のレギュレータ。
【請求項4】
前記ロッドは、一端である前記入力側の端部に形成された凹溝にシール部材が装着されており、前記シール部材により前記嵌入孔内を気密に区画することを特徴とする請求項1記載のレギュレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧の流体を所望の圧力に減圧する際に用いられるレギュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧の流体を減圧し、所望の圧力に調整する装置であるレギュレータは広く知られており、例えば燃料タンクに貯留したCNG(圧縮天然ガス)などの高圧燃料をエンジンに供給する際の調圧装置として利用されているが、その方式はピストン式と、ダイヤフラム式の2種類に大別される。
【0003】
ピストン式のレギュレータは例えば特開2007-146875号公報(特許文献1)および特開2013-41375号公報(特許文献2)などに提示されており、ピストンに加わる1次圧と、これに抗する2次圧のバランスを調整し、吐出される燃料の圧力を所望の圧力(2次圧)に設定するものである。
【0004】
前記特許文献2に開示されたレギュレータを
図5および
図6に示す。このレギュレータ100では、本体101の内部に軸線方向に変位する減圧部材(ピストン)102を設け、前記減圧部材102を介して一次圧室103内における一次圧P1の高圧ガスを二次圧室104に導き、この二次側に導いたガスの圧力でスプリング105に抗して前記減圧部材102を一次側に移動させて前記本体101の弁座口106をシート部107で閉鎖するようにしている。これにより、前記減圧部材102の一次側に作用する一次圧P1と、これに抗するように二次側に作用する二次圧P2との圧力バランスで前記減圧部材102を軸方向に移動させ、これによって前記弁座口106と前記シート部107との間の減圧絞りから流入する一次圧P1のガスを所望の二次圧P2のガスとして排出している。
【0005】
そして、前記レギュレータ100では、前記減圧部材102の第1ピストン108の軸線方向に設けられた嵌入孔109に嵌入するロッド110を前記本体101の第3ピストン111に設け、前記ロッド110を前記嵌入孔109に嵌入した状態で前記減圧部材102内に一次圧P1を導く背圧室112を形成している。前記背圧室112に導いた一次圧P1により、前記減圧部材102に前記一次圧室103側から作用する力を減殺し、一次圧変動によって二次圧設定値に与える減圧部材の影響を抑制している。
【0006】
しかしながら、このように固定された前記ロッド110を前記減圧部材(ピストン)102に嵌入する方式においては、前記減圧部材102が軸方向へ移動する際にブレ・傾きを生じると、前記ロッド110への軸直方向の倒れ荷重が生じ、摺動抵抗が大幅に増加し、吐出圧力の大幅な低下及び接触部の異常摩耗に発展するという問題があった。
【0007】
また、例えば特開2006-146776号公報(特許文献3)に開示された発明のようにロッドを2つに分けたレギュレータも知られているが、このようにロッドを2つに分けると、構造が複雑となりコスト増の要因となるほか、摩擦箇所が増えて性能の悪化や摩耗による故障の発生につながるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-146875号公報
【特許文献2】特開2013-41375号公報
【特許文献3】特開2006-146776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、簡易な構造で、一次圧変動によって二次圧設定値に与える減圧部材(ピストン)の影響を抑制でき、ピストンとロッドとの軸ズレ等による摺動抵抗の増加を生じることのないレギュレータが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するためになされた本発明であるレギュレータは、
一方端を流体の入力側、他方端を流体の出力側とした通路が形成されたボディと、
前記通路を前記入力側から前記出力側へと順に区画して形成された減圧室,大気圧室,調圧室と、
前記通路における前記減圧室よりも前記入力側の位置に備えられた環状の弁座と、
前記通路内を軸線方向に摺動可能に配置されるとともに前記減圧室,前記大気圧室,前記調圧室を区画するピストンと、
前記ピストンに嵌入されて配置されたロッドと、
前記ピストンを前記出力側に付勢する調圧ばねと、を備える、
高圧の流体を減圧して所望の圧力に調整した流体を得るレギュレータであって、
前記ピストンは、
前記弁座に接触または離隔する環状の弁体と、
前記弁体の中央に形成され、前記入力側から導入された流体の一部が導入される通孔と、
前記通孔と同軸に連通して形成され、前記通孔よりも大径の嵌入孔と、
前記通路内を前記減圧室と前記大気圧室に区画する入口側ピストン部と、
前記通路内を前記大気圧室と前記調圧室に区画する出口側ピストン部と、
前記減圧室と前記調圧室を連通する流体通路と、を有し、
前記ロッドは、独立した部品であって、前記嵌入孔内を摺動可能に嵌入されて、前記嵌入孔内を気密に区画して背圧室を形成することを特徴とする。
【0011】
上記発明によれば、ロッドを他の部品から独立した部品として、ピストンに形成した嵌入孔に嵌入し、ロッドが軸直方向に変位可能に構成したことで、軸ズレ等による摺動抵抗の増加を生じることなく、一次圧変動によって二次圧設定値に与えるピストンの影響を抑制することができる。
【0012】
本発明において、前記嵌入孔の内径は、前記弁座と前記弁体が接触するシート径と同径である場合、導入された高圧流体によってピストンに付加される燃料入口圧力による荷重は相殺可能となり、導入される高圧流体の圧力が変動しても、所望の圧力に調整した流体を安定して得ることができる。
【0013】
本発明において、前記ロッドは、前記入力側に向く一方の端面が平面であり、前記出力側に向く他方の端面が球面または凸面である場合、ロッドとボディが接触した際に点接触となり接触面積が最小となるため、少ない摺動抵抗で滑らかに軸直方向に移動することができる。
【0014】
本発明において、前記ロッドは、前記入力側に向く一方の端部に形成された凹溝にシール部材が装着されており、前記シール部材により前記嵌入孔内を気密に区画する場合、ピストン側にシール部材を装着する必要がなく組立が容易であるうえ、仮にロッドの移動量が大きい場合であってもシール不良を生じることがなくなる。
【発明の効果】
【0015】
ピストンに嵌入されて軸線方向に摺動可能に配置された、独立したロッドを用いる本発明によれば、一次圧変動によって二次圧設定値に与えるピストンの影響を抑制しつつ、軸直方向の余分な力が発生せず摺動抵抗の低減が可能となり、吐出圧力の大幅な低下及び接触部の異常摩耗を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の好ましい実施の形態における開弁状態を示す断面図。
【
図2】
図1に示した実施の形態における閉弁状態を示す断面図。
【
図3】
図1に示した実施の形態におけるロッドの端面形状について、(a)は球面の場合を示す図、(b)は先端を丸めた円錐形状の凸面の場合を示す図。
【
図5】従来のピストン式のレギュレータの開弁状態を示す断面図。
【
図6】
図4に示したレギュレータの閉弁状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
【0018】
図1乃至
図2は、本発明であるレギュレータ1の好ましい実施の形態を示す断面図である。
【0019】
レギュレータ1は、金属や硬質の合成樹脂などにより形成されるボディ10に貫通形成した筒状の通路20における一方の開口端を一次圧P1である高圧の流体の入力側21、他方の開口端を調圧した流体の出力側22としており、前記入力側21および出力側22には流体を気密に導入するための導入口31を有する入口カバー30および流体を気密に取り出すための取出口41を有する出口カバー40がそれぞれ止めねじなどの固着具32,42により固着されている。
【0020】
前記通路20は、減圧室A,大気圧室B,調圧室Cに区画されており、前記導入口31から導入された高圧の流体は前記減圧室Aにおいて減圧された後、前記調圧室Cにおいて所定の圧力である二次圧P2に調整されて前記取出口41から排出される。なお、符号11は前記大気圧室Bと前記ボディ10の外部空間とを連通して前記大気圧室B内の圧力を大気圧と等しくするための通気孔である。
【0021】
前記通路20の入力側21には、前記入口カバー30と前記ボディ10との間に弁孔51が形成された環状の弁座50が装着されている。
【0022】
前記通路20の出力側22には、前記通路20内を軸線方向に摺動可能に配置されるとともに前記減圧室A,前記大気圧室B,前記調圧室Cを区画するピストン60と、前記ピストン60を前記出力側22方向に付勢する調圧ばね70とが設けられている。
【0023】
前記ピストン60は、前記弁座50に接触または離隔する環状の弁体61と、前記弁体61の中央に形成された前記入力側21から導入された流体の一部が導入される通孔62と、前記通孔62と同軸に連通して形成された前記通孔62よりも大径の嵌入孔63と、前記通路20内を前記減圧室Aと前記大気圧室Bに区画する入口側ピストン部64と、前記通路20内を前記大気圧室Bと前記調圧室Cに区画する出口側ピストン部65と、前記減圧室Aと前記調圧室Cを連通する4本の流体通路66と、を一体に形成してなる。
【0024】
前記調圧ばね70は前記ピストン60が受ける圧力荷重と釣り合うような強さに設定されており、前記大気圧室B内に装着されて前記ピストン60の前記出口側ピストン部62と接触し、前記ピストン60を前記出力側22(開弁方向)に付勢する。
【0025】
前記通路20における前記減圧室Aと前記大気圧室Bの間には、円筒状のボス12が形成されており、前記ボス12の内径は前記入口側ピストン部62の外径と略一致している。
【0026】
なお、符号67は前記入口側ピストン部64に外嵌されたシール部材、符号68は前記出口側ピストン部65に外嵌されたシール部材である。
【0027】
前記嵌入孔63の内径は、前記弁座50と前記弁体61が接触するシート径dsと同径である。そして、前記嵌入孔63には、外径が前記嵌入孔63の内径と略等しいロッド80が嵌入されて配置されている。前記ロッド80は、独立した部品であって、前記嵌入孔63内を摺動可能に嵌入されて、前記嵌入孔63内を気密に区画して背圧室Dを形成することを本発明の特徴とする。
【0028】
このように、前記ロッド80を前記嵌入孔63に気密かつ摺動可能に嵌入することで、前記入口側ピストン部64に付加される燃料入口圧力(一次圧P1)による荷重を前記ロッド80で受けることで相殺することを可能とし、導入される高圧流体の圧力が変動しても、所望の圧力に調整した流体を安定して得ることができる。
【0029】
ここで、前記
図4および
図5に示した従来のレギュレータ2との相違点は、前記ロッド80を他の部品から独立した部品として、前記ピストン60に形成した嵌入孔63に嵌入し、前記ロッド80が軸直方向に変位可能に構成した点にある。
【0030】
前記ロッド80は所定の長さを有する円柱状の形状であり、前記出口カバー40の中央部43によって位置が規制されているため、前記ピストン60の前記嵌入孔63から脱落することはない。
【0031】
前記ピストン60の前記嵌入孔63に嵌入された前記ロッド80は、前記入力側21に向く一方の端面81が平面であり、前記出力側22に向く他方の端面82が球面に形成されており、前記出口カバー40に接触したまま、前記ピストン60の変位とともに軸直方向に変位することができる。
【0032】
このように、前記
図5および
図6に示した従来のレギュレータ2のように固定されたロッドを減圧部材(ピストン)に嵌入するのではなく、独立した部品である前記ロッド80を用いることによって、仮に前記ピストン60が軸線方向へ摺動する際にブレ・傾きを生じたとしても、前記ピストン60の変位とともに軸直方向に変位することができるため、軸直方向の余分な力が発生せず摺動抵抗の低減が可能となり、吐出圧力の大幅な低下及び接触部の異常摩耗を抑制できる。
【0033】
また、このとき前記端面82を球面に形成していることで、前記ロッド80と前記出口カバー40が接触した際に点接触となり接触面積が最小となるため、少ない摺動抵抗で滑らかに軸直方向に移動することができる。
【0034】
なお、前記出力側22に向く他方の端面82の形状は球面(
図3(a)参照)に限らず、先端を丸めた円錐形状の凸面(
図3(b)参照)としてもよい。
【0035】
また、前記ピストン60の前記嵌入孔63に嵌入された前記ロッド80は、前記入力側21に向く一方の端部81に形成された凹溝83にシール部材84が装着されており、前記シール部材84により前記嵌入孔63内を気密に区画する。
【0036】
このように、前記ロッド63に前記シール部材84を装着することで、ピストン側にシール部材を装着する必要がなく組立が容易であるうえ、仮にロッドの移動量が大きい場合であってもシール不良を生じることがなくなる。
【0037】
ピストンに付加される荷重について、
図4を参照しつつ以下に説明する。
燃料入口圧力をPin、燃料出口圧力をPout、前記調圧ばね70が前記ピストン60を出口側31(開弁方向)に付勢する荷重をFsp、前記弁座50と前記弁体61が接触するシート径をds、前記ボス12と前記シール部材67が接触する燃料シール径をdb、前記ピストン60の流体通路66(4本)の内径をd、前記出口側ピストン部65の受圧径をdp、前記嵌入孔63の内径をdv、前記通孔62の内径をdtとした時、前記ピストン60に付加される荷重のつりあい式は次の通りとなる。
【数1】
整理すると、
【数2】
ここで、ds≒dvであるから、上記式は更に整理され以下のようになる。
【数3】
したがって、前記ピストンに付加される燃料入口圧力(Pin)による荷重は相殺可能であることが分かる。
【0038】
また、前記背圧室Dには、前記ピストン60に前記減圧室A方向に向けて背圧を作用させる背受圧面631が形成されている。この背受圧面631は、前記嵌入孔63の直径に対して前記通孔62の直径を小さくした部分によって形成されている。本実施形態において、シート径dsと背受圧面631の径は略同一である。
【0039】
上記構成を有するレギュレータ1の動作を以下に説明する。
まず、前記導入口31から高圧の流体が導入されると、前記流体は前記弁座50に形成された前記弁孔51を通過して前記減圧室Aに流入する。
【0040】
このとき、初期段階としては前記ピストン60が前記調圧ばね70に押され、前記弁座50と前記弁体61が離隔した開弁状態となっており、前記流体は前記流体通路66を介して前記調圧室Cに流入する(
図1参照)。
【0041】
その後、前記調圧室C側に流入した前記流体により前記調圧室C内の圧力が高まるにつれ、前記ピストン50が前記入口側21に向けて押されることとなり、前記調圧室C内の圧力が所定の圧力に達した時点で前記弁座50と前記弁体61が接触する閉弁状態となり、前記流体の流入が遮断される(
図2参照)。
【0042】
そして、前記調圧室C内の前記流体が前記取出口41から排出されて前記調圧室C内の圧力が低下すると、前記ピストン60が前記調圧ばね70に押され、前記弁座50と前記弁体61が離隔した開弁状態に復帰する(
図1参照)。
【0043】
以上の動作を繰り返し、前記弁座50と前記弁体61の隙間面積を変化させることで排出される流体の圧力を一定に保つものである。
【符号の説明】
【0044】
1 レギュレータ、10 ボディ、11 通気孔、12 ボス、20 通路、21 入力側、22 出力側、30 入口カバー、31 導入口、32 固着具、40 出口カバー、41 取出口、42 固着具、43 中央部、50 弁座、51 弁孔、60 ピストン、61 弁体、62 通孔、63 嵌入孔、64 入口側ピストン部、65 出口側ピストン部、66 流体通路、67 シール部材、68 シール部材、70 調圧ばね、80 ロッド、81 端面、82 端面、83 凹溝、84 シール部材、A 減圧室、B 大気圧室、C 調圧室、Pin 燃料入口圧力、Pout 燃料出口圧力、Fsp 調圧ばねの荷重、ds シート径、db 燃料シール径、d 流体通路の内径、dp 出口側ピストン部の受圧径、dv 嵌入孔の内径、dt 通孔の内径