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特開2024-135077磁気センサのノイズ評価方法、磁気センサのノイズ評価装置及びコンピュータプログラム
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  • 特開-磁気センサのノイズ評価方法、磁気センサのノイズ評価装置及びコンピュータプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135077
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】磁気センサのノイズ評価方法、磁気センサのノイズ評価装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/09 20060101AFI20240927BHJP
   G01R 23/16 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01R33/09
G01R23/16 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045590
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】原谷 進
【テーマコード(参考)】
2G017
【Fターム(参考)】
2G017AA02
2G017AB07
2G017AD55
2G017BA05
2G017BA15
(57)【要約】
【課題】磁気センサの1/fノイズを定量的に評価する。
【解決手段】本開示による磁気センサのノイズ評価方法は、磁気センサ10に印加される磁場が一定である状態で、磁気センサ10から出力される定常ノイズ成分を所定時間収録することによって測定データを取得し(ステップS1)、測定データをフーリエ変換することによって、定常ノイズ成分の周波数特性を取得し(ステップS5)、周波数特性から、所定の評価周波数における定常ノイズ成分の密度を抽出し(ステップS7)、抽出されたノイズ密度に基づいて磁気センサのノイズ特性を評価する(ステップS8)ものである。これによれば、磁気センサ10の1/fノイズを定量的に評価することが可能となる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気センサに印加される磁場が一定である状態で、前記磁気センサから出力される定常ノイズ成分を所定時間収録することによって測定データを取得し、
前記測定データをフーリエ変換することによって、前記定常ノイズ成分の周波数特性を取得し、
前記周波数特性から、所定の評価周波数における前記定常ノイズ成分の密度を抽出し、
前記密度に基づいて、前記磁気センサのノイズ特性を評価する、
磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項2】
前記測定データに不規則ノイズ成分が重畳している場合、前記測定データから、前記不規則ノイズ成分が含まれる期間を除去した後に、前記フーリエ変換を行う
請求項1に記載の磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項3】
前記測定データを時間軸で分割することにより複数の分割データを生成し、
前記複数の分割データごとに、所定のしきい値を超える変動が生じている場合に、前記不規則ノイズ成分が重畳していると判定する、
請求項2に記載の磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項4】
前記所定のしきい値は、対応する前記分割データにおける定常ノイズ成分の平均値に比例する、
請求項3に記載の磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項5】
前記測定データに含まれる前記評価周波数の1/10未満の周波数成分を除去する、
請求項1に記載の磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項6】
前記測定データをフーリエ変換した後、関数フィッティングにより前記周波数特性を修正する、
請求項1に記載の磁気センサのノイズ評価方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のノイズ評価方法を実行する、磁気センサのノイズ評価装置。
【請求項8】
コンピュータに、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のノイズ評価方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は磁気センサのノイズ評価方法に関し、特に、磁気センサの1/fノイズを評価する方法に関する。また、本開示は、このようなノイズ評価方法を実行するための装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1~4には、磁気センサのノイズ評価方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-320727号公報
【特許文献2】特開2008-251080号公報
【特許文献3】特許第3835155号公報
【特許文献4】特許第4015921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~4に開示された方法では、磁気センサの1/fノイズを定量的に評価することが困難である。
【0005】
本開示においては、磁気センサの1/fノイズを定量的に評価する技術が説明される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面による磁気センサのノイズ評価方法は、磁気センサに印加される磁場が一定である状態で、磁気センサから出力される定常ノイズ成分を所定時間収録することによって測定データを取得し、測定データをフーリエ変換することによって、定常ノイズ成分の周波数特性を取得し、周波数特性から、所定の評価周波数における定常ノイズ成分の密度を抽出し、密度に基づいて磁気センサのノイズ特性を評価するものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、磁気センサの1/fノイズを定量的に評価する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示に係る技術の一実施形態による磁気センサのノイズ評価装置100の構成を説明するためのブロック図である。
図2図2は、磁気センサ10の回路図の一例である。
図3図3は、評価用出力回路20の回路図の一例である。
図4図4は、収録装置30に収録された測定データの一例を示す波形図である。
図5図5は、磁気センサのノイズ評価方法を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、測定データに不規則ノイズ成分が含まれている状態を示す波形図である。
図7図7は、フーリエ変換によって得られた定常ノイズ成分の周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本開示に係る技術の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本開示に係る技術の一実施形態による磁気センサのノイズ評価装置100の構成を説明するためのブロック図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態によるノイズ評価装置100は、磁気センサ10のノイズ特性を評価するための装置であり、評価用出力回路20、収録装置30及びコンピュータ40を備えている。収録装置30は、コンピュータ40の一部であっても構わない。
【0012】
図2は、磁気センサ10の回路図の一例である。
【0013】
図2に示す磁気センサ10は、電源VCC及びグランドGND間に、4つの磁気抵抗効果素子11~14がブリッジ接続された構成を有している。磁気抵抗効果素子11~14は、磁場強度に応じて電気抵抗が変化する素子であり、例えばGMR素子である。磁気抵抗効果素子11,12は直列に接続され、これらの接続点からセンサ信号Vbが出力される。磁気抵抗効果素子14,13は直列に接続され、これらの接続点からセンサ信号Vaが出力される。センサ信号Va,Vbは、評価用出力回路20に供給される。磁気抵抗効果素子11~14の2つ又は3つを純抵抗に置き換えても構わない。
【0014】
図3は、評価用出力回路20の回路図の一例である。
【0015】
図3に示す評価用出力回路20は、センサ信号Va,Vbを増幅するアンプAと、アンプAの出力信号Vcから低周波成分を除去するハイパスフィルタ21と、アンプAの出力信号Vcを増幅するアンプCと、アンプCの出力信号Vdから低周波成分を除去して出力信号Voutを生成するハイパスフィルタ22とを備えている。アンプAは、端子A1~A8を有しており、端子A4,A1にそれぞれセンサ信号Va,Vbが入力される。端子A2,A3間には、ゲイン調整用の抵抗23が接続される。端子A8には正の電源電位(例えば+15V)が供給され、端子A5には負の電源電位(例えば-15V)が供給される。端子A6にはリファレンス電位Refが供給され、端子A7からは出力信号Vcが出力される。出力信号Vcの振幅の中間レベルは、端子A6に供給されるリファレンス電位Refによって決まる。これにより、センサ信号Va,Vbのレベル差が増幅され、リファレンス電位Refを中心として変動する出力信号Vcが生成される。
【0016】
アンプAの出力信号Vcは、ハイパスフィルタ21に供給される。ハイパスフィルタ21は、アンプBを含んでいる。アンプBは、端子B2~B4,B6,B7を有しており、抵抗24を介して端子B2にアンプAの出力信号Vcが入力される。端子B3は接地される。端子B7には正の電源電位(例えば+15V)が供給され、端子B4には負の電源電位(例えば-15V)が供給される。端子B6からはリファレンス電位Refが出力される。また、端子B2と端子B6の間には、キャパシタ25が接続される。これにより、出力信号VcのオフセットがアンプAにフィードバックされ、キャンセルされる。つまり、出力信号Vcの低周波成分がカットされる。
【0017】
低周波成分が除去された出力信号Vcは、アンプCに供給される。アンプCは、端子C2~C4,C6,C7を有しており、端子C3にアンプAの出力信号Vcが入力される。端子C2は、抵抗26を介して接地されるとともに、抵抗27を介して端子C6に接続される。端子C7には正の電源電位(例えば+15V)が供給され、端子C4には負の電源電位(例えば-15V)が供給される。端子C6からは出力信号Vdが出力される。これにより、アンプAの出力信号VcがアンプCによってさらに増幅される。
【0018】
アンプCの出力信号Vdは、ハイパスフィルタ22に供給される。ハイパスフィルタ22は、キャパシタ28及び抵抗29を含んでおり、これらの接続点から出力信号Voutが出力される。これにより、出力信号Vdに含まれる直流成分などの低周波成分がカットされる。このようにして生成される出力信号Voutは、収録装置30に供給される。
【0019】
そして、実際に磁気センサ10のノイズ特性を評価する場合には、磁気センサ10に印加される磁場が一定である状態で、出力信号Voutを収録装置30に所定時間収録することによって測定データを取得する。磁気センサ10に印加される磁場が一定である状態とは、例えば磁気シールドルーム内に磁気センサ10を収容した状態であっても構わないし、磁気センサ10に印加される磁場が地磁気だけである状態であっても構わない。このような状態においては、磁気抵抗効果素子11~14に印加される磁界が同じであることから、理想的にはセンサ信号Va,Vbのレベルが一致し、差動信号成分がゼロとなる。しかしながら、実際には、磁気抵抗効果素子11~14に印加される磁界が同じであっても、センサ信号Va,Vbのレベルが完全に一致することはなく、差動信号成分が現れる。このような差動信号成分は、磁気センサ10に固有の定常ノイズ成分である。
【0020】
図4は、収録装置30に収録された測定データの一例を示す波形図である。図4に示す例では、定常ノイズ成分の中心レベルが-0.0075Vであり、振幅の最大値が約0.015V、振幅の平均値が約0.01Vである。磁気センサ10は、定常ノイズ成分の振幅が小さいほど優れている(低ノイズである)と言えるが、測定対象となる磁界の周波数成分が例えば1kHz以下といった低い周波数帯である場合には、1/fノイズの影響が大きく、単純に定常ノイズ成分の振幅だけでは評価が困難である。
【0021】
図5は、本実施形態による磁気センサのノイズ評価方法を説明するためのフローチャートである。図5に示す動作は、コンピュータ40を構成するハードウェア資源が所定のコンピュータプログラムを実行することにより行っても構わない。
【0022】
まず、上述の通り、磁気センサ10に印加される磁場が一定である状態で、出力信号Voutを収録装置30に所定時間収録することによって測定データを取得した後(ステップS1)、定常ノイズ成分の振幅の平均値に基づいて、所定のしきい値を設定する(ステップS2)。しきい値は、測定データに不規則ノイズ成分が重畳しているか否かを判定するための値であり、定常ノイズ成分の振幅の平均値に比例する値とすることができる。一例として、定常ノイズ成分の振幅の平均値が0.01Vであれば、その2倍である0.02Vをしきい値として設定しても構わない。
【0023】
そして、測定データにしきい値を超える変動が含まれているか否かを評価することにより、不規則ノイズの有無を判定する(ステップS3)。不規則ノイズとは、定常ノイズ成分とは異なり、突発的に生じる一種のポップコーンノイズ又はバルクハウゼンノイズの類である。図6は、測定データに不規則ノイズ成分が含まれている状態を示す波形図である。図6に示すように、不規則ノイズが発生すると、出力信号Voutのレベルが瞬間的に大きく変動する。このような変動は、定常ノイズ成分の正しい評価の妨げとなることから、不規則ノイズ成分が含まれている場合には、不規則ノイズ成分が含まれる期間を除去する(ステップS4)。除去すべき期間としては、例えば、図6に示すように、不規則ノイズが発生する直前のタイミングt1から数秒が経過したタイミングt2までの期間とすることができる。これにより、不規則ノイズの影響をほぼ完全に除去することができる。
【0024】
また、測定データを時間軸で分割することにより複数の分割データを生成し、複数の分割データごとに不規則ノイズ成分の有無判定(ステップS3)及び除去処理(ステップS4)を行っても構わない。これによれば、より正確な不規則ノイズ成分の有無判定を行うことが可能となる。
【0025】
このようにして不規則ノイズ成分の除去を行った後、測定データをフーリエ変換することによって、定常ノイズ成分の周波数特性を取得する(ステップS5)。図7は、フーリエ変換によって得られた定常ノイズ成分の周波数特性を示すグラフである。図7に示す特性Dは、不規則ノイズ成分の除去を行った後に測定データをフーリエ変換することによって得られた周波数特性を示し、図7に示す特性Eは、不規則ノイズ成分の除去を行うことなく測定データをフーリエ変換することによって得られた周波数特性を示している。図7に示すように、1kHz以下の周波数帯域においては1/fノイズが顕著であり、周波数に反比例してノイズ密度が高くなる。また、特性Dと特性Eの比較から分かるように、不規則ノイズ成分の除去を行わない場合、不規則ノイズ成分の影響によって低周波帯域におけるノイズ密度が高くなる。
【0026】
測定データをフーリエ変換した後、フーリエ変換により得られた周波数特性を関数フィッティングにより修正する(ステップS6)。本発明においてこのような関数フィッティングを行うことは必須でないが、関数フィッティングを行うことにより、直線的な周波数特性が得られることから、より正確なノイズ特性評価が可能となる。
【0027】
次に、得られた周波数特性から、所定の評価周波数における定常ノイズ成分の密度を抽出する(ステップS7)。評価周波数は、評価対象である磁気センサ10の用途に応じて決定すれば良く、磁気センサ10の実使用時において、測定対象となる周波数帯域内の任意の周波数に設定すればよい。特に、実使用時に測定対象となる周波数帯域の最も低い周波数を評価周波数として設定すれば、より高いノイズ密度を得ることができる。一例として、実使用時に測定対象となる周波数帯域が1Hz~1kHzであれば、1Hzを評価周波数とすればよい。
【0028】
そして、評価周波数における定常ノイズ成分の密度が規定値以下か否かを評価し(ステップS8)、規定値以下であれば合格品であると判定し(ステップS9)、規定値を超えていれば不合格品であると判定する(ステップS10)。或いは、磁気センサ10の良否を判定するだけでなく、評価周波数におけるノイズ密度に応じて磁気センサ10のグレードを判定しても構わない。
【0029】
以上説明したように、本実施形態よるノイズ評価方法を用いれば、測定対象となる磁界の周波数成分が低い場合に顕著となる1/fノイズの発生密度を正しく評価することが可能となる。また、図7に示すように、評価周波数におけるノイズ密度は、不規則ノイズ成分の影響を大きく受けるものの、不規則ノイズ成分を除去することにより(特性E→特性D)、定常ノイズ成分のノイズ密度をより正確に評価することが可能となる。
【0030】
しかも、本実施形態においては、ハイパスフィルタ21,22を含む評価用出力回路20を用いることによって、低周波成分が除去された出力信号Voutを生成していることから、センサ信号Va,Vbの揺らぎなどに起因するノイズ成分が評価に影響することがない。評価用出力回路20によって除去する低周波成分としては、評価周波数の1/10未満の周波数成分としても構わない。これによれば、評価周波数におけるノイズ密度に影響を与えることなく、揺らぎなどノイズ評価に不要な成分を除去することが可能となる。
【0031】
以上、本開示に係る技術の実施形態について説明したが、本開示に係る技術は、上記の実施形態に限定されることなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本開示に係る技術の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0032】
本開示に係る技術には、以下の構成例が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0033】
本開示の一側面による磁気センサのノイズ評価方法は、磁気センサに印加される磁場が一定である状態で、磁気センサから出力される定常ノイズ成分を所定時間収録することによって測定データを取得し、測定データをフーリエ変換することによって、定常ノイズ成分の周波数特性を取得し、周波数特性から、所定の評価周波数における定常ノイズ成分の密度を抽出し、密度に基づいて磁気センサのノイズ特性を評価するものである。これによれば、磁気センサの1/fノイズを定量的に評価することが可能となる。
【0034】
上記のノイズ評価方法において、測定データに不規則ノイズ成分が重畳している場合、測定データから、不規則ノイズ成分が含まれる期間を除去した後に、フーリエ変換を行っても構わない。これによれば、不規則ノイズ成分の影響を排除した状態で評価を行うことが可能となる。
【0035】
上記のノイズ評価方法において、測定データを時間軸で分割することにより複数の分割データを生成し、複数の分割データごとに、所定のしきい値を超える変動が生じている場合に、不規則ノイズ成分が重畳していると判定しても構わない。これによれば、より正確な不規則ノイズ成分の有無判定を行うことが可能となる。
【0036】
上記のノイズ評価方法において、所定のしきい値は、対応する分割データにおける定常ノイズ成分の平均値に比例するものであっても構わない。これによれば、より正確な不規則ノイズ成分の有無判定を行うことが可能となる。
【0037】
上記のノイズ評価方法において、測定データに含まれる評価周波数の1/10未満の周波数成分を除去しても構わない。これによれば、評価周波数におけるノイズ密度に影響を与えることなく、揺らぎなどノイズ評価に不要な成分を除去することが可能となる。
【0038】
上記のノイズ評価方法において、測定データをフーリエ変換した後、関数フィッティングにより周波数特性を修正しても構わない。これによれば、直線的な周波数特性が得られることから、より正確なノイズ特性評価が可能となる。
【符号の説明】
【0039】
10 磁気センサ
11~14 磁気抵抗効果素子
20 評価用出力回路
21,22 ハイパスフィルタ
23,24,26,27,29 抵抗
25,28 キャパシタ
30 収録装置
40 コンピュータ
100 ノイズ評価装置
A,B,C アンプ
A1~A8,B2~B4,B6,B7,C2~C4,C6,C7 端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7