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特開2024-135248検査方法、検査プログラム、データ作成方法、及びデータ作成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135248
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】検査方法、検査プログラム、データ作成方法、及びデータ作成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/84 20120101AFI20240927BHJP
   G03F 1/70 20120101ALI20240927BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G03F1/84
G03F1/70
G03F7/20 521
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045842
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅野 光代
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2H195BB06
2H195BB36
2H195BD03
2H195BD25
2H195BD26
2H197BA11
2H197HA03
2H197JA05
(57)【要約】
【課題】半導体装置を適正に製造することに適した検査方法を提供する。
【解決手段】一つの実施形態によれば、検査方法が提供される。検査方法は、複数のパタンを含むデータを用いて、複数のパタンにおける骨格を抽出することを含む。検査方法は、抽出された骨格に基づいて、複数のパタンのパタン幅または前記複数のパタン間距離が基準を満たしているか否か検査することを含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパタンを含むデータを用いて、前記複数のパタンにおける骨格を抽出することと、
前記抽出された骨格に基づいて、前記複数のパタンのパタン幅または前記複数のパタン間距離が基準を満たしているか否か検査することと、
を含む検査方法。
【請求項2】
前記骨格の抽出は、
前記データを用いて、前記パタン内の第1の骨格と前記複数のパタン間の第2の骨格とを抽出することを含み、
前記検査は、
前記第1の骨格と前記第2の骨格とに基づいて、前記パタン幅と前記パタン間距離とがそれぞれ前記基準を満たしているか否か検査することを含む
請求項1に記載の検査方法。
【請求項3】
前記検査は、
1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第1の骨格に交差する2点間の距離に関する第1のパラメータを求めることと、
前記第1のパラメータが第1の基準を満たすか否かを判断することと、
2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第2の骨格に交差する2点間の距離に関する第2のパラメータを求めることと、
前記第2のパラメータが第2の基準を満たすか否かを判断することと、
を含む
請求項2に記載の検査方法。
【請求項4】
コンピュータに、
複数のパタンを含むデータを用いて、前記複数のパタンにおける骨格を抽出することと、
前記抽出された骨格に基づいて、前記複数のパタンのパタン幅または複数のパタン間距離が基準を満たしているか否か検査することと、
を実行させる検査プログラム。
【請求項5】
前記骨格の抽出は、
前記データを用いて、前記パタン内の第1の骨格と前記複数のパタン間の第2の骨格とを抽出することを含み、
前記検査は、
前記第1の骨格と前記第2の骨格とに基づいて、前記パタン幅と前記パタン間距離とがそれぞれ前記基準を満たしているか否か検査することを含む
請求項4に記載の検査プログラム。
【請求項6】
前記検査は、
1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第1の骨格に交差する2点間の距離に関する第1のパラメータを求めることと、
前記第1のパラメータが第1の基準を満たすか否かを判断することと、
2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第2の骨格に交差する2点間の距離に関する第2のパラメータを求めることと、
前記第2のパラメータが第2の基準を満たすか否かを判断することと、
を含む
請求項5に記載の検査プログラム。
【請求項7】
複数のパタンを含むデータを用いて、前記複数のパタンにおける骨格を抽出することと、
前記抽出された骨格に基づいて、前記データに含まれる前記複数のパタンを補正することと、
を含むデータ作成方法。
【請求項8】
前記骨格の抽出は、
前記データを用いて、前記パタン内の第1の骨格と前記複数のパタン間の第2の骨格とを抽出することを含み、
前記補正は、
前記第1の骨格と前記第2の骨格とに基づいて、マスクに描画されるべきパタン幅とパタン間距離とを予測し、予測結果に応じて前記複数のパタンにおける少なくとも1つのパタンを補正することと、
を含む
請求項7に記載のデータ作成方法。
【請求項9】
前記補正は、
1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第1の骨格に交差する2点間の距離に関する第1のパラメータを求めることと、
2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第2の骨格に交差する2点間の距離に関する第2のパラメータを求めることと、
前記第1のパラメータが第3の基準から外れることと前記第2のパラメータが第4の基準から外れることの少なくとも一方が前記少なくとも1つのパタンで満たされる場合、前記少なくとも1つのパタンのエッジ位置を補正することと、
を含む
請求項8に記載のデータ作成方法。
【請求項10】
コンピュータに、
複数のパタンを含むデータを用いて、前記複数のパタンにおける骨格を抽出することと、
前記抽出された骨格に基づいて、前記データに含まれる前記複数のパタンを補正することと、
を実行させるデータ作成プログラム。
【請求項11】
前記骨格の抽出は、
前記データを用いて、前記パタン内の第1の骨格と前記複数のパタン間の第2の骨格とを抽出することを含み、
前記補正は、
前記第1の骨格と前記第2の骨格とに基づいて、マスクに描画されるべきパタン幅とパタン間距離とを予測し、予測結果に応じて前記複数のパタンにおける少なくとも1つのパタンを補正することと、
を含む
請求項10に記載のデータ作成プログラム。
【請求項12】
前記補正は、
1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第1の骨格に交差する2点間の距離に関する第1のパラメータを求めることと、
2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が前記第2の骨格に交差する2点間の距離に関する第2のパラメータを求めることと、
前記第1のパラメータが第3の基準から外れることと前記第2のパラメータが第4の基準から外れることの少なくとも一方が前記少なくとも1つのパタンで満たされる場合、前記少なくとも1つのパタンのエッジ位置を補正することと、
を含む
請求項11に記載のデータ作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、検査方法、検査プログラム、データ作成方法、及びデータ作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、設計されたレイアウト構成が物理的な設計基準(マスクルール)を満たしているかの検査が行われる。設計されたレイアウト構成がマスクルールを満たしていれば、マスクが製造され、マスクを用いて半導体基板が露光・現像される。これにより、設計されたレイアウト構成に応じたデバイスパタンを有する半導体装置が製造される。半導体装置の製造工程では、半導体装置が適正に製造されることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-165271号公報
【特許文献2】米国特許第11340584号明細書
【特許文献3】米国特許第9747408号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】H. Blum, Biological shape and visual science (part I), Journal of Theoretical Biology vol. 38, pp.205-287 (1973)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一つの実施形態は、半導体装置を適正に製造することに適した検査方法、検査プログラム、データ作成方法、及びデータ作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの実施形態によれば、検査方法が提供される。検査方法は、複数のパタンを含むデータを用いて、複数のパタンにおける骨格を抽出することを含む。検査方法は、抽出された骨格に基づいて、複数のパタンのパタン幅または複数のパタン間距離が基準を満たしているか否か検査することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態にかかる検査方法が適用される半導体装置の製造方法を示すフローチャート。
図2】実施形態にかかる検査方法が適用されるシステムの機能構成を示す図。
図3】実施形態にかかる検査方法が適用されるシステムのハードウェア構成を示す図。
図4】実施形態における複数のパタンのレイアウト構成を示す図である。
図5】実施形態における抽出された骨格を示す図。
図6】実施形態におけるパタン幅及びパタン間距離を示す図。
図7】実施形態における検査処理を示すフローチャート。
図8】実施形態の第1の変形例におけるパタン骨格抽出処理を示すフローチャート。
図9】実施形態の第1の変形例におけるパタン骨格抽出処理を示す図。
図10】実施形態の第2の変形例における検査対象除外設定を含むパタンデータ検査処理を示すフローチャート。
図11】実施形態の第2の変形例における検査対象除外設定を示す図。
図12】実施形態の第2の変形例における検査対象除外設定を示す図。
図13】実施形態の第3の変形例における補正処理を示すフローチャート。
図14】実施形態の第3の変形例における補正処理を示す図。
図15】実施形態の第4の変形例における抽出された骨格の活用例を示す図。
図16】実施形態の第4の変形例における抽出された骨格の活用例を示す図。
図17】実施形態の第4の変形例における抽出された骨格の活用例を示す図。
図18】実施形態の第4の変形例におけるパタン複雑度とパタン情報圧縮率の関係を示す図。
図19】実施形態の第4の変形例における探索図形を示す図。
図20】実施形態の第4の変形例における描画データ内の図形の例を示す図。
図21】実施形態の第4の変形例におけるパタン骨格抽出処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる検査方法を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0009】
(実施形態)
実施形態にかかる検査方法は、半導体装置の製造工程における設計されたレイアウト構成が物理的な設計基準(マスクルール)を満たしているかの検査に適用されるが、検査を適切に行うための工夫が施される。
【0010】
半導体装置の製造工程では、概略的に、図1に示すような処理が行われる。図1は、実施形態にかかる検査方法が適用される半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図1では、実施形態にかかる検査方法に相当する処理として、検査処理S3,S7が例示される。
【0011】
半導体装置の製造工程では、スケマティック図の設計(回路設計)が行われ、スケマティックデータが生成される。レイアウトエディタにより、スケマティックデータに応じたレイアウト図の設計(レイアウト設計)が行われ、レイアウトデータが生成される(S1)。レイアウトデータは、複数のパタンを含む。
【0012】
レイアウトデータに対して、ILT(Inverse Lithography Technology)処理が施され、マスクデータが生成される(S2)。ILT処理の詳細は、後述する。
【0013】
S2の後に、検査プログラム114a(図3参照)が実行され、検査処理S3が行われる。検査処理S3では、ILT処理で生成されたマスクデータを用いて、複数のパタンにおける骨格が抽出される。抽出された骨格に応じて、MRC(Mask Rule Check)検査が行われる。MRC検査では、複数のパタンのレイアウト構成がマスクルールを満たしているか否かの検査が行われ得る。
【0014】
検査処理S3の後、ILT処理によるマスクデータがマスク製造用のマスクデータへフォーマット変換され(S4)、検査処理S3の結果が確認される(S5)。
【0015】
検査処理S3の結果がNGであれば(S5でNG)、マスクデータの補正が行われる(S6)。マスクデータにおけるパタンのエッジ位置、パタンのドーズ量などが補正され得る。
【0016】
検査処理S3の結果がOKであれば(S5でOK)、S6がスキップされる
【0017】
その後、検査プログラム214a(図3参照)が実行され、検査処理S7が行われる。検査処理S7では、マスク製造用のマスクデータを用いて、複数のパタンにおける骨格が抽出される。抽出された骨格に応じて、MRC検査が行われる。MRC検査では、複数のパタンのレイアウト構成がマスクルールを満たしているか否かの検査が行われ得る。
【0018】
その後、検査処理S7の結果が確認される(S8)。
【0019】
検査処理S7の結果がNGであれば(S8でNG)、処理がS6に戻される。
【0020】
検査処理S7の結果がOKであれば(S8でOK)、マスクデータに応じた複数のパタンがマスク上に描画され、マスクが作成される(S9)。マスクを用いて半導体基板が露光され、半導体基板上の感光材に潜像が形成され(S10)、潜像が現像される(S11)ことで、設計されたレイアウト構成に応じたデバイスパタンを有する半導体装置が製造される。
【0021】
S1~S9の処理が行われるシステム400は、機能的に、図2に示すように構成され得る。図2は、システム400の機能構成を示す図である。システム400は、リソグラフィ設計装置100、マスク製造装置200及びホストコントローラ300を含む。
【0022】
ホストコントローラ300は、リソグラフィ設計装置100及びマスク製造装置200を統括的に制御する。なお、リソグラフィ設計装置100及びマスク製造装置200にそれぞれローカルコントローラが設けられ、リソグラフィ設計装置100及びマスク製造装置200が各ローカルコントローラにより互いに独立して制御されてもよい。
【0023】
リソグラフィ設計装置100は、ホストコントローラ300による制御のもと、設計されたレイアウト構成に応じてマスクに適用すべき複数のパタンを含むマスクデータを生成する。リソグラフィ設計装置100は、レイアウト設計部101、ILT処理部102、マスクデータ保持部103、セグメント処理部104、パタン骨格抽出部105、マスクデータ保持部106、MRC検査部107、及び表示部108を有する。
【0024】
図1に示すS1がレイアウト設計部101で行われる。S2がILT処理部102、マスクデータ保持部103で行われる。S3がマスクデータ保持部103、セグメント処理部104、パタン骨格抽出部105、マスクデータ保持部106、MRC検査部107、及び表示部108で行われる。なお、後述するセグメント処理は、セグメント処理部104で実行可能であるが、ILT処理部102でも実行可能である。
【0025】
図2に示すマスク製造装置200は、ホストコントローラ300(又はローカルコントローラ)による制御のもと、リソグラフィ設計装置100で生成されたマスクデータに対して所定の処理を行い、処理後のマスクデータを用いてマスクを製造する。マスク製造装置200は、フォーマット変換部201、MPC(Mask Process Correction)補正部202、パタン骨格読出部203、MRC検査部205、マスク描画部206、表示部207を有する。
【0026】
図1に示すS4がフォーマット変換部201で行われる。S6がMPC補正部202で行われる。S7がパタン骨格読出部203、MRC検査部205、及び表示部207で行われる。S9がマスク描画部206で行われる。
【0027】
システム400は、ハードウェア的に、図3に示すように構成され得る。図3は、システム400のハードウェア構成を示す図である。
【0028】
システム400において、ホストコントローラ300及びリソグラフィ設計装置100は、通信回線CH1を介して接続される。ホストコントローラ300及びマスク製造装置200は、通信回線CH2を介して接続される。リソグラフィ設計装置100及びマスク製造装置200は、通信回線CH3を介して接続される。各通信回線CH1,CH2,CH3は、有線通信回線であってもよいし、無線通信回線であってもよい。
【0029】
リソグラフィ設計装置100は、入力部111、表示部112、制御部113、記憶部114、通信I/F部115を有する。入力部111、表示部112、制御部113、記憶部114、通信I/F部115は、バス116を介して互いに通信可能に接続される。
【0030】
制御部113は、リソグラフィ設計装置100の各部を統括的に制御する。入力部111は、ユーザから所定の指示を受け、所定の指示を制御部113へ供給する。表示部112は、制御部113による制御のもと、所定の情報を表示画面に表示する。記憶部114は、制御部113による作業領域となるバッファー領域を含むとともに、所定の情報を格納可能である記憶領域を含む。記憶部114は、検査プログラム114a、データ作成プログラム114bを格納してもよい。通信I/F部115は、通信回線CH1を介してホストコントローラ300に接続され、通信回線CH3を介してマスク製造装置200に接続される。
【0031】
制御部113が検査プログラム114a及び/又はデータ作成プログラム114bを実行すると、レイアウト設計部101、ILT処理部102、マスクデータ保持部103、セグメント処理部104、パタン骨格抽出部105、マスクデータ保持部106、MRC検査部107(図2参照)が記憶部114上に、コンパイル時に一括して、又は、処理の進行に応じて逐次的に、機能的に構築され得る。表示部112は、表示部108(図2参照)に対応する。
【0032】
マスク制御装置200は、情報処理装置210及びマスク描画装置220を含む。
【0033】
情報処理装置210は、入力部211、表示部212、制御部213、記憶部214、通信I/F部215を有する。入力部211、表示部212、制御部213、記憶部214、通信I/F部215は、バス216を介して互いに通信可能に接続される。
【0034】
制御部213は、リソグラフィ設計装置100の各部を統括的に制御する。入力部211は、ユーザから所定の指示を受け、所定の指示を制御部213へ供給する。表示部212は、制御部213による制御のもと、所定の情報を表示画面に表示する。記憶部214は、制御部213による作業領域となるバッファー領域を含むとともに、所定の情報を格納可能である記憶領域を含む。記憶部214は、検査プログラム214a、データ作成プログラム214bを格納してもよい。通信I/F部215は、通信回線CH1を介してホストコントローラ300に接続され、通信回線CH3を介してマスク製造装置200に接続される。
【0035】
制御部213が検査プログラム214a及び/又はデータ作成プログラム214bを実行すると、レイアウト設計部101、ILT処理部102、マスクデータ保持部103、セグメント処理部104、パタン骨格抽出部105、マスクデータ保持部106、MRC検査部107(図2参照)が記憶部214上に、コンパイル時に一括して、又は、処理の進行に応じて逐次的に、機能的に構築され得る。表示部212は、表示部207(図2参照)に対応する。
【0036】
マスク描画装置220は、コントローラ223、通信I/F部225、光源226、光学系227、ステージ228を有する。通信I/F部225は、マスク描画装置220内に通信路CH4を介して通信I/F部215に接続される。コントローラ223は、通信I/F部225経由でマスクデータを受け、マスクデータに応じて、マスク描画装置220の各部を統括的に制御する。ステージ228は、描画対象のマスクが載置される。コントローラ223は、駆動部(図示せず)を介して、ステージ228を所定の目標位置へ駆動させる。光学系227は、コントローラ223による制御のもと、電子線の進行する方向を変更する機能を有する。光源226は、電子線を発生させてコントローラ223で制御された光学系227経由でステージ228上のマスクに照射する。これにより、マスク描画装置220は、マスクデータに応じた複数のパタンをマスク上に描画できる。
【0037】
マスク描画装置220は、マスク描画部206(図2参照)に対応する。
【0038】
図2に示すリソグラフィ設計装置100において、レイアウト設計部101は、回路設計装置(図示せず)からスケマティックデータを取得する。レイアウト設計部101は、スケマティックデータ及び/又はユーザからの指示に基づいて、レイアウト設計を行い、レイアウトデータを生成する。レイアウト設計部101は、レイアウトデータをILT処理部102へ供給する。
【0039】
ILT処理部102は、レイアウトデータに対してILT処理を施す。ILT処理は、レイアウトデータ上のパタンを補正してマスクデータ上のパタンを生成するOPC(Optical Proximity Correction)補正とは逆の処理になる。
【0040】
ILT処理は、レイアウトデータ上のパタンを理想的な光学像として逆問題を解くことでマスクデータ上のパタンを求める。ILT処理で生成されたマスクデータをILTマスクデータと呼ぶことにする。ILTマスクデータ上のパタンは、レイアウトデータ上のパタンを実パタンとして得るための理想的なマスク上のパタンとみなすことができる。ILTマスクデータで示される理想的なマスクをILT理想マスクと呼ぶことにする。
【0041】
ILTマスクデータ上のパタンは、OPC補正で得られるパタンと異なり、複雑な曲線形状を含み得る。ILT処理部102は、例えば図4に示すような複数のパタンPT1~PT5を含むマスクデータを生成する。各パタンPT1~PT5は、その輪郭に複雑な曲線を含み得る。図4は、複数のパタンのレイアウト構成を示す図である。図4は、ILT処理で生成される複数のパタンのレイアウト構成を例示する。ILT処理部102は、ILTマスクデータをマスクデータ保持部103へ供給する。
【0042】
図2に示すマスクデータ保持部103は、ILTマスクデータを保持する。
【0043】
セグメント処理部104は、マスクデータ保持部103からILTマスクデータを取得し、ILTマスクデータに対してセグメント処理を行う。
【0044】
例えば、透過型のマスクは、開口部と遮光部とを含み、マスクに対するデータは、パタン有り無しの2値データである。それに対し、ILT理想マスクは、形状が複雑であるだけではなく、マスクに対するデータは、多値データである。セグメント処理は、ILTマスクデータをマスク製造・描画が可能なデータに変換するために行われる。
【0045】
セグメント処理では、ILTマスクデータ上の複数パタンを図形としてとらえ、図形に対して所定の複雑度になるよう図形分割が行われる。図形の複雑度は、図形を構成する最小線分長さで定義され得る。最小線分長さは、マスク製造においてマスク上に描画が可能な線分の長さや必要なリソグラフィプロセス裕度を確保するためのパタン複雑度に応じて予め決められ得る。
【0046】
セグメント処理部104は、セグメント処理後のILTマスクデータをパタン骨格抽出部105及びマスクデータ保持部106へ供給する。
【0047】
パタン骨格抽出部105は、セグメント処理が施されたILTマスクデータをセグメント処理部104から取得し、ILTマスクデータの各パタンに対して、パタン骨格の抽出を行う。パタン骨格抽出部105は、ILTマスクデータを用いて、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとを抽出してもよい。
【0048】
例えば、ILT処理部102で図4に示すような複数のパタンPT1~PT5が生成される場合、パタン骨格抽出部105は、図5に一点鎖線で示すように、パタン内の骨格IB11~IB14,IB31と、パタン間の骨格OB21,OB22,OB31,OB41,OB51とを抽出する。
【0049】
骨格IB11~IB14は、パタンPT1内の骨格である。骨格IB31は、パタンPT3内の骨格である。他のパタンPT2,4,5内の骨格も抽出されるが、図4では、簡略化のため、図示が省略される。
【0050】
骨格OB21,OB22は、パタンPT1及びパタンPT2間の骨格である。骨格OB31は、パタンPT1及びパタンPT3間の骨格である。骨格OB41は、パタンPT1及びパタンPT4間の骨格である。骨格OB51は、パタンPT1及びパタンPT5間の骨格である。
【0051】
パタン骨格抽出部105は、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとのデータをマスクデータ保持部106へ供給する。パタン骨格抽出部105は、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとのデータをILTマスクデータに付加してMRC検査部107へ供給する。
【0052】
マスクデータ保持部106は、セグメント処理後のILTマスクデータをセグメント処理部104から受け、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとのデータをパタン骨格抽出部105から受ける。マスクデータ保持部106は、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとのデータをILTマスクデータに付加してもよい。
【0053】
パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとのデータをILTマスクデータに付加することで、リソグラフィ設計装置100で行うMRC検査とマスク製造装置200で行うMRC検査とを共通の寸法定義で行うことができる。また、マスク製造装置200において、MRC検査前のパタン骨格抽出の処理を省略することができる。
【0054】
MRC検査部107は、骨格IB,OBを含むILTマスクデータをパタン骨格抽出部105から受ける。MRC検査部107は、骨格IB,OBを含むILTマスクデータを用いて、MRC検査を行う。MRC検査では、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとに応じて、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かが検査される。MRC検査部107によるMRC検査は、マスクデータに含まれる複数のパタンがマスク製造上の制限を超えていないかを確認するための検査である。
【0055】
MRC検査では、MRC検査部107は、パタン幅に関するパラメータWを求める。MRC検査部107は、1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が骨格IBに交差する2点間の距離に関するパラメータをパラメータWとして求めてもよい。MRC検査部107は、1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結び骨格IBに交差する線のうち2点間の距離が最小となる線分の長さをパラメータWとして求めてもよい。
【0056】
MRC検査部107は、パラメータWが第1の基準を満たすか否かを判断する。第1の基準は、第1の規定値Wthを下回らないことを含む。第1の規定値Wthは、パタン幅の許容下限値に対応し、例えばパタン幅の描画可能な限界寸法に対応する。MRC検査部107は、パラメータWが第1の基準を満たせば、パタン幅がマスクルールを満たしていると判断する。MRC検査部107は、パラメータWが第1の基準を満たさなければ、パタン幅がマスクルールを満たしていないと判断する。
【0057】
例えば、パタン骨格抽出部105で図5に示すような骨格IB11~IB14が抽出される場合、MRC検査部107は、図6に点線で示すように、パタン内の骨格IB11,IB12,IB13,IB14に交差し最小となる線分の長さをパラメータW11,W12,W13,W14として求める。MRC検査部107は、パラメータW11,W12,W13,W14を、それぞれ第1の規定値Wthと比較する。MRC検査部107は、比較結果に応じて、パラメータWが第1の基準を満たすか否かを判断する。
【0058】
また、MRC検査部107は、パタン間距離に関するパラメータDを求める。MRC検査部107は、2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が骨格に交差する2点間の距離に関するパラメータをパラメータDとして求めてもよい。MRC検査部107は、2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結び骨格OBに交差する線のうち2点間の距離が最小となる線分の長さをパラメータDとして求めてもよい。
【0059】
MRC検査部107は、パラメータDが第2の基準を満たすか否かを判断する。第2の基準は、第2の規定値Dthを下回らないことを含む。第2の規定値Dthは、パタン間距離の許容下限値に対応し、例えばパタン間距離の描画可能な限界寸法に対応する。MRC検査部107は、パラメータDが第2の基準を満たせば、パタン間距離がマスクルールを満たしていると判断する。MRC検査部107は、パラメータDが第2の基準を満たさなければ、パタン間距離がマスクルールを満たしていないと判断する。
【0060】
例えば、パタン骨格抽出部105で図5に示すような骨格OB21,OB22,OB31,OB41,OB51が抽出される場合、MRC検査部107は、図6に点線で示すように、パタン間の骨格OB21,OB22,OB31,OB41,OB51に交差し最小となる線分の長さをパラメータD21,D22,D31,D41,D51として求める。MRC検査部107は、パラメータD21,D22,D31,D41,D51を、それぞれ第2の規定値Dthと比較する。MRC検査部107は、比較結果に応じて、パラメータDが第2の基準を満たすか否かを判断する。
【0061】
MRC検査部107は、このようなパラメータ定義を行うことで、複雑パタンにおける最近接頂点間、セグメント間、あるいは頂点-セグメント間の距離を精度良く検査することができる。
【0062】
なお、このパラメータ定義に代えて、骨格と同方向に同一寸法、あるいはMRCエラー寸法が連続する領域の長さを、同一寸法連続長さ、またはランレングスとしてもよい。この場合、同一寸法連続長さ、またはランレングスが所定の基準を満たすか否かでパタン幅又はパタン間距離がマスクルールを満たすか否かが検査されてもよい。
【0063】
MRC検査部107は、検査結果を表示部108へ供給する。検査結果は、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かの検査結果を含む。表示部108は、検査結果を表示画面に表示する。表示部108は、図6に示すようなパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OB、パラメータW、パラメータDと、パラメータWが第1の基準を満たすか否かの情報と、パラメータDが第2の基準を満たすか否かの情報とを表示画面に表示してもよい。
【0064】
例えば、図1に示すS5において、パラメータWが第1の基準を満たないか、又はパラメータDが第2の基準を満たさない場合、検査結果がNGとされてもよい。S5において、パラメータWが第1の基準を満たし且つパラメータDが第2の基準を満たす場合、検査結果がOKとされてもよい。
【0065】
図2に示すマスク製造装置200において、フォーマット変換部201は、マスクデータ保持部106からILTマスクデータを取得する。フォーマット変換部201は、ILTマスクデータをマスク製造用のマスクデータへフォーマット変換する。マスク製造用のマスクデータは、ILTマスクデータとデータの記述形式が異なるが、実質的なデータ内容が同様である。マスク製造用のマスクデータは、図5に示すようなパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBを含む。
【0066】
図2に示すフォーマット変換部201は、MRC検査部107から検査結果を受ける。検査結果は、パラメータW、パラメータD、パラメータWが第1の基準を満たすか否かの情報と、パラメータDが第2の基準を満たすか否かの情報とを含む。フォーマット変換部201は、検査結果がNGであれば、検査結果とマスクデータとをMPC補正部202へ供給する。フォーマット変換部201は、検査結果がOKであれば、マスクデータを保持する。
【0067】
MPC補正部202は、検査結果とマスクデータとを表示部207へ供給する。表示部207は、マスクデータを表示画面に表示する。表示部207は、図6に示すようなパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OB、パラメータW、パラメータDと、パラメータWが第1の基準を満たすか否かの情報と、パラメータDが第2の基準を満たすか否かの情報とを表示画面に表示してもよい。
【0068】
MPC補正部202は、ユーザからの指示に基づいて、MPC補正を行う。
【0069】
例えば、パラメータW13が第1の規定値Wth未満であれば、MPC補正部202は、パタンPT1のパラメータW13に対応する部分の幅を第1の規定値Wth以上にする指示を受け得る。この指示に応じて、MPC補正部202は、パタンPT1におけるパラメータW13に対応する部分の幅を第1の規定値Wth以上にする補正をマスクデータに施す。MPC補正部202は、パタンPT1におけるパラメータW13に対応する部分のエッジ位置及び/又はドーズ量を、その部分の幅が第1の規定値Wth以上になるように変更してもよい。
【0070】
また、マスクプロセス起因の仕上がり変動が経験則として把握されていれば、MPC補正部202は、仕上がり変動に応じてパタン幅及び/又はパタン間距離を変更する指示を受け得る。この指示に応じて、MPC補正部202は、パタン幅及び/又はパタン間距離を所望の幅及び/又は所望の距離に変更する補正をマスクデータに施す。MPC補正部202は、パタンのエッジ位置及び/又はパタンのドーズ量を、パタン幅及び/又はパタン間距離が所望の幅及び/又は所望の距離になるように変更してもよい。
【0071】
MPC補正部202は、補正後のマスクデータをフォーマット変換部201へ返す。
【0072】
パタン骨格読出部203は、マスクデータをフォーマット変換部201から取得する。パタン骨格読出部203は、マスクデータからパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBを読み出す。パタン骨格読出部203は、図5に示すようなパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBを読み出してもよい。パタン骨格読出部203は、読み出されたパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBをMRC検査部205へ供給する。
【0073】
MRC検査部205は、パタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBをパタン骨格読出部203から受ける。MRC検査部205は、骨格IB,OBを含むマスクデータを用いて、MRC検査を行う。MRC検査では、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとに応じて、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かが検査される。MRC検査部205によるMRC検査は、マスクデータに含まれる複数のパタンがマスク製造上の制限を超えていないかを確認するための検査とマスクデータがフォーマット変換部201によるフォーマット変換ミスの結果を含むか確認するための検査とを兼ねている。
【0074】
MRC検査では、MRC検査部205は、パタン幅に関するパラメータWを求める。MRC検査部205は、1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結ぶ線分が骨格IBに交差する2点間の距離に関するパラメータをパラメータWとして求めてもよい。MRC検査部205は、1つのパタンの輪郭内に存在する2点であり2点を結び骨格IBに交差する線のうち2点間の距離が最小となる線分の長さをパラメータWとして求めてもよい。
【0075】
MRC検査部205は、パラメータWが第1の基準を満たすか否かを判断する。第1の基準は、第1の規定値Wthを下回らないことを含む。第1の規定値Wthは、パタン幅の許容下限値に対応し、例えばパタン幅の描画可能な限界寸法に対応する。MRC検査部205は、パラメータWが第1の基準を満たせば、パタン幅がマスクルールを満たしていると判断する。MRC検査部205は、パラメータWが第1の基準を満たさなければ、パタン幅がマスクルールを満たしていないと判断する。
【0076】
例えば、マスクデータが図5に示すような骨格IB11~IB14を含む場合、MRC検査部205は、図6に点線で示すように、パタン内の骨格IB11,IB12,IB13,IB14に交差し最小となる線分の長さをパラメータW11,W12,W13,W14として求める。MRC検査部205は、パラメータW11,W12,W13,W14を、それぞれ第1の規定値Wthと比較する。MRC検査部205は、比較結果に応じて、パラメータWが第1の基準を満たすか否かを判断する。
【0077】
また、MRC検査部205は、パタン間距離に関するパラメータDを求める。MRC検査部205は、2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結ぶ線分が骨格に交差する2点間の距離に関するパラメータをパラメータDとして求めてもよい。MRC検査部205は、2つのパタンの輪郭に分かれて存在する2点であり2点を結び骨格OBに交差する線のうち2点間の距離が最小となる線分の長さをパラメータDとして求めてもよい。
【0078】
MRC検査部205は、パラメータDが第2の基準を満たすか否かを判断する。第2の基準は、第2の規定値Dthを下回らないことを含む。第2の規定値Dthは、パタン間距離の許容下限値に対応し、例えばパタン間距離の描画可能な限界寸法に対応する。MRC検査部205は、パラメータDが第2の基準を満たせば、パタン間距離がマスクルールを満たしていると判断する。MRC検査部205は、パラメータDが第2の基準を満たさなければ、パタン間距離がマスクルールを満たしていないと判断する。
【0079】
例えば、マスクデータが図5に示すような骨格OB21,OB22,OB31,OB41,OB51を含む場合、MRC検査部205は、図6に点線で示すように、パタン間の骨格OB21,OB22,OB31,OB41,OB51に交差し最小となる線分の長さをパラメータD21,D22,D31,D41,D51として求める。MRC検査部205は、パラメータD21,D22,D31,D41,D51を、それぞれ第2の規定値Dthと比較する。MRC検査部205は、比較結果に応じて、パラメータDが第2の基準を満たすか否かを判断する。
【0080】
MRC検査部205は、このようなパラメータ定義を行うことで、複雑パタンにおける最近接頂点間、セグメント間、あるいは頂点-セグメント間の距離を精度良く検査することができる。
【0081】
なお、このパラメータ定義に代えて、骨格と同方向に同一寸法、あるいはMRCエラー寸法が連続する領域の長さを、同一寸法連続長さ、またはランレングスとしてもよい。この場合、同一寸法連続長さ、またはランレングスが所定の基準を満たすか否かでパタン幅又はパタン間距離がマスクルールを満たすか否かが検査されてもよい。
【0082】
MRC検査部205は、検査結果を表示部207へ供給する。検査結果は、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かの検査結果を含む。表示部207は、検査結果を表示画面に表示する。表示部207は、図6に示すようなパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OB、パラメータW、パラメータDと、パラメータWが第1の基準を満たすか否かの情報と、パラメータDが第2の基準を満たすか否かの情報とを表示画面に表示してもよい。
【0083】
例えば、図1に示すS8において、パラメータWが第1の基準を満たないか、又はパラメータDが第2の基準を満たさない場合、検査結果がNGとされてもよい。S8において、パラメータWが第1の基準を満たし且つパラメータDが第2の基準を満たす場合、検査結果がOKとされてもよい。
【0084】
MRC検査部205は、検査結果がOKであれば、マスクデータをマスク描画部206へ供給する。
【0085】
マスク描画部206は、マスクデータに応じた複数のパタンをマスク上に描画する。これにより、マスクデータに応じたマスクが作成される。
【0086】
次に、検査処理S3の流れについて図7を用いて説明する。図7は、検査処理を示すフローチャートである。
【0087】
検査処理S3において、リソグラフィ設計装置100は、ユーザからの選択指示に応じて、検査モードを選択する(S21)。検査モードは、距離検査、面積検査、微小凹凸検査、鋭角検査を含む。距離検査は、最小パタン幅・パタン間検査、頂点間検査、頂点-エッジ間検査を含む。
【0088】
リソグラフィ設計装置100は、S21で選択される検査モードが距離検査であるか否かを判断する(S22)。
【0089】
リソグラフィ設計装置100は、検査モードが距離検査でなければ(S22でNo)、必要に応じて所定の設定等を行い、処理をS26へ進める。
【0090】
リソグラフィ設計装置100は、検査モードが距離検査であれば(S22でYes)、パタン骨格の抽出を行う(S23)。リソグラフィ設計装置100は、ILTマスクデータを取得し、ILTマスクデータを用いて、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとを抽出してもよい。
【0091】
リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBのデータを保存すべきであるか否かを判断する(S24)。リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBのデータを保存すべきでない場合(S24でNo)、処理をS26へ進める。
【0092】
リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBのデータを保存すべきである場合(S24でYes)、骨格IB,OBのデータをILTマスクデータに付加する。これにより、リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBのデータをILTマスクデータ内に保存する(S25)。
【0093】
リソグラフィ設計装置100は、ILTマスクデータを用いて、S21で選択された検査モードでMRC検査を行う(S26)。
【0094】
S21で選択された検査モードが距離検査でありILTマスクデータが骨格IB,OBを含む場合、リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBを含むILTマスクデータを用いて、MRC検査を行う。リソグラフィ設計装置100は、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとに応じて、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かを検査し得る。
【0095】
S21で選択された検査モードが他の検査であるかILTマスクデータが骨格IB,OBを含まない場合、リソグラフィ設計装置100は、骨格IB,OBを含まないILTマスクデータを用いて、MRC検査を行う。
【0096】
次に、検査処理S7の流れについて図7を用いて説明する。
【0097】
検査処理S7において、マスク製造装置200は、ユーザからの選択指示に応じて、検査モードを選択する(S21)。検査モードは、距離検査、面積検査、微小凹凸検査、鋭角検査を含む。距離検査は、最小パタン幅・パタン間検査、頂点間検査、頂点-エッジ間検査を含む。
【0098】
マスク製造装置200は、S21で選択される検査モードが距離検査であるか否かを判断する(S22)。
【0099】
リソグラフィ設計装置100は、検査モードが距離検査でなければ(S22でNo)、必要に応じて所定の設定等を行い、処理をS26へ進める。
【0100】
マスク製造装置200は、検査モードが距離検査であれば(S22でYes)、パタン骨格の読み出しを行う(S23)。マスク製造装置200は、マスクデータを取得し、マスクデータからパタンPT、パタン内の骨格IB、パタン間の骨格OBを読み出してもよい。
【0101】
マスク製造装置200は、骨格IB,OBのデータを保存すべきであるか否かを判断する(S24)。マスク製造装置200は、骨格IB,OBのデータを保存すべきでない場合(S24でNo)、処理をS26へ進める。
【0102】
マスク製造装置200は、骨格IB,OBのデータを保存すべきである場合(S24でYes)、骨格IB,OBのデータをマスクデータに付加する。これにより、マスク製造装置200は、骨格IB,OBのデータをマスクデータ内に保存する(S25)。
【0103】
マスク製造装置200は、マスクデータを用いて、S21で選択された検査モードでMRC検査を行う(S26)。
【0104】
S21で選択された検査モードが距離検査でありマスクデータが骨格IB,OBを含む場合、マスク製造装置200は、骨格IB,OBを含むマスクデータを用いて、MRC検査を行う。リソグラフィ設計装置100は、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとに応じて、パタン幅とパタン間距離とがそれぞれマスクルールを満たしているか否かを検査し得る。
【0105】
S21で選択された検査モードが他の検査であるかマスクデータが骨格IB,OBを含まない場合、マスク製造装置200は、骨格IB,OBを含まないマスクデータを用いて、MRC検査を行う。
【0106】
以上のように、実施形態では、複数のパタンを含むデータを用いて、複数のパタンにおける骨格が抽出される。抽出された骨格に応じて、複数のパタンのレイアウト構成がマスクルールを満たしているか否かが検査される。これにより、複数のパタンのレイアウト構成がマスクルールを満たしているか否かの検査を適切に行うことができる。この結果、マスクが適正に製造されるようにすることができ、マスクを用いて半導体装置が適正に製造されるようにすることができる。すなわち、実施形態によれば、半導体装置を適正に製造することに適した検査方法を提供できる。
【0107】
なお、パタン骨格を抽出する処理は、検査処理S3と検査処理S7(図1参照)でそれぞれ行われてもよい。この場合、図2に示すマスク製造装置200は、パタン骨格読出部203に代えてパタン骨格抽出部204を有してもよい。パタン骨格抽出部204は、パタン骨格抽出部105と同様にして、マスクデータの各パタンに対して、パタン骨格の抽出を行ってもよい。パタン骨格抽出部204は、マスクデータを用いて、パタン内の骨格IBと複数のパタン間の骨格OBとを抽出してもよい(図5参照)。また、リソグラフィ設計装置100において、パタン骨格抽出部105からマスクデータ保持部106へ骨格IB,OBのデータを転送する処理が省略され、マスクデータ保持部106は骨格IB,OBのデータを含まないILTマスクデータを保持されてもよい。
【0108】
また、リソグラフィ設計装置100及びマスク制御装置200で処理されるデータのデータ形式は、任意のデータ形式を用いることができる。リソグラフィ設計装置100において、レイアウト設計部101、ILT処理部102、マスクデータ保持部103ではラスタ型のデータを扱い、セグメント処理部104でラスタ型のデータがベクタ型のデータに変換されてもよい。マスクデータ保持部106、MRC検査部107、表示部108でベクタ型のデータを扱ってもよい。マスク制御装置200の各部でベクタ型のデータを扱ってもよい。
【0109】
また、実施形態の第1の変形例として、ILTマスクデータ及び/又はマスクデータにおけるパタン内の骨格及びパタン間の骨格は、パタン内に内接する円の中心の軌跡及びパタン間に内接する円の中心の軌跡を求めることで抽出されてもよい。
【0110】
パタン骨格抽出(パタン骨格形成)の概念は、非特許文献1の文献にさかのぼり、波の伝播モデルと内接円盤モデルとが提案されている。両モデルにより形成されるパタン骨格は等価であるとされているので、骨格形成の手法は特に問わないが、ここでは内接円盤モデルをベースとして骨格形成を行う。
【0111】
パタン骨格形成を行うデータはILT処理で出力されたILT理想マスク図形に対して、セグメント処理されたものを用いてもよい。また、扱うデータ形式が各図形を構成する頂点座標情報が記載されたベクタ型データである場合を例示する。この例では、頂点どうしを結ぶ線分の方向は基準の方向に対して0度または90度であるとする。
【0112】
図7に示すパタン骨格抽出処理(S23)は、図8及び図9に示すように行われてもよい。図8は、実施形態の第1の変形例におけるパタン骨格抽出処理を示すフローチャートである。図9は、実施形態の第1の変形例におけるパタン骨格抽出処理を示す図である。図9では、図中の横方向をx方向とし、図中の縦方向をy方向とする。基準の方向は、x方向であってもよい。
【0113】
図8では、マスクデータにおけるパタン内のある1図形の骨格抽出(骨格形成)を行うフローが例示される。パタン図形を構成する頂点(1~vn)は反時計回りに配列されているものとする。
【0114】
まずここでは、頂点番号のパラメータvに初期値1を設定し(S31)、パタン内に内接する円(以降、接触円と称する)の半径のパラメータrに初期値rminを設定する(S32)。頂点1の前後の二線分の接触円を導出しようとするが(S33)、頂点1の前後の二線分が同一直線状にあり、接触円が形成できない。このため、接触円の中心が図形内でない(S34でNo)として、パラメータvをインクリメントする(S35)。
【0115】
そのため、実質的に、注目頂点として、頂点2からのスタートとなる。頂点2の前後の二線分L1,L2の半径rminの接触円を生成する(S33)。図9では、初期の接触円を実線で示す。このとき、rminは、注目する頂点の前後の二線分の接触円の中心が図形内、図形外どちらにあるかをまず判断するための初期値なので、値は任意であるが、マスク解像界Wminに依存する値、あるいは図形を構成する最小セグメント値とするのがよい。ここでは、rmin=Wmin/√(2)とする。
【0116】
接触円の中心が図形内である(S34でYes)として、接触円とほかの線分との交差・接触判定を行い(S36)、交差・接触がなければ(S37で「交差なし」)、注目頂点2の接触円の半径を増加させる(S38)。交差・接触がなければ、S37→S38→S36→S37のループを繰り返す。
【0117】
接触がないが、交差があれば(S37で「交差あり」)、注目頂点2の接触円の半径を減少させる(S39)。接触がないが、交差があれば、S37→S39→S36→S37のループを繰り返す。
【0118】
S38およびS39の接触円半径の変化量が一定でなければならないわけではなく、処理ごとに変動したほうがよい。例えば、半径をri増加したある接触円の交差・接触判定で交差ありとなった場合、S39へすすむが、半径減少量rdはrd<riとする。半径の変化量が、接触円の交差の程度に応じて決定される。
【0119】
これにより、接触円が頂点2の前後の二線分L1,L2以外のエッジあるいは頂点に接すると(S37で「接触」)、そのときの内接円を最大接触円とし、その中心位置の座標を求め、半径rmaxを求める。図9の場合、最大接触円が点線で示される。最大接触円が線分L1,L2及び頂点x(x、y)に接触する。最大接触円と線分L1,L2との接点の座標が、それぞれ、(x1-2,y1-2),(x2-3,y2-3)であり、最大接触円の中心の座標が(x2-3,y1-2)になる。
【0120】
注目頂点2と半径rmin、maxを有する2つの円の中心は、一直線上に位置し、注目頂点2と最大接触円とを接続した線がパタン骨格IB1とされる骨格形成1が行われる(S41)。図9では、パタン骨格IB1が一点鎖線で示される。同様に、注目頂点を反時計回りにしながら図形を一周し、それぞれの最大接触円を求める。
【0121】
注目頂点が最後の頂点vnになると(S42)、各最大接触円の中心間をつなぐ線がパタン骨格IB2とされる骨格形成2が行われる(S43)。骨格形成2では、再近傍の最大接触円の中心どうしがつながれ、骨格IB2が形成され得る。図9では、パタン骨格IB2が二点鎖線で示される。図9では、簡略化のため、頂点4までしか示されていないが、実際には、図形を1周し、頂点1の直前の頂点までの各最大接触円の中心間をつなぐ線がパタン骨格IB2とされる。
【0122】
なお、図8のフローでは、接触円中心が図形外にある場合は、頂点番号がインクリメントされ(S35)最後の頂点vnに達して(S42)終了することで、実質的に、処理が行われない。図8のフローでは、パタン内部(データ部)の骨格抽出について例示されるが、実際には、パタン外部(非データ部)のMRC検査も行われる。接触円中心が図形外にある場合は、他図形の頂点、または線分と接触する最大接触円を求め、先に述べた手順により図形外(図形間)の骨格形成が行われ得る。
【0123】
もしくは、データ部と非データ部とを反転させたデータを用いれば、図8のフローにより図形外(図形間)の骨格形成を行うことができる。
【0124】
実施形態で述べたように、これらの形成したパタン骨格情報をILTマスクデータに付加しておくことで、マスク製造装置200でのMRC検査に活用することができる。
【0125】
ILTマスクデータにおけるパタンの複雑度がより高くなる場合には、ビットマップ形式のようなラスタ型のデータで処理されてもよい。ラスタ型データで処理される場合、複雑な形状のパタンであったとしても、格子状に構成された画素群記録されたパタンデータであれば、その画素サイズでセグメント処理された図形群と考えることができる。
【0126】
また、扱うデータ形式を変更すると、新たなデータ形式では、頂点をつなぐ線分は任意の角度や曲線となる可能性もある。しかし、そのデータの形式に合わせた骨格形成を行うことで、適切なパタンデータ検査を行うことができる。
【0127】
このように、検査処理S3,S7において、パタン内およびパタン間に内接する円の中心の軌跡を用いることで、パタン内の骨格及びパタン間の骨格を抽出することができる。
【0128】
また、実施形態の第2の変形例として、パタン骨格抽出処理で抽出された骨格の一部が検査対象から除外されてもよい。例えば、図7に示すパタンデータ検査処理(S26)において、検査対象除外設定を含むパタンデータ検査処理が図10図12で示すように行われてもよい。図10は、実施形態の第2の変形例におけるパタンデータ検査処理を示すフローチャートである。図11は、実施形態の第2の変形例における検査対象除外設定を示す図である。図12は、実施形態の第2の変形例における検査対象除外設定を示す図である。
【0129】
実施形態の第1の変形例と同様、用いるデータは、任意のデータ形式を適用可能である。例えば、用いるデータがILT処理で出力されたILT理想マスク図形に対して、セグメント処理され、各図形を構成する頂点座標情報が記載されたベクタ型データである場合、それぞれが頂点どうしを結ぶ2線分のなす角度は0度または90度であるとする。あるいは、用いるデータが他のデータ形式を適用する場合、それぞれが頂点どうしを結ぶ2線分は鋭角又は鈍角を成すように交差し得る。以下では、それぞれが頂点どうしを結ぶ2線分は鋭角又は鈍角を成すように交差し得る場合について例示する。
【0130】
図10では、パタンデータのある1図形の距離検査についてのパタンデータ検査処理の流れを説明している。
【0131】
あらかじめ、パタンデータ検査処理で検出すべきサイズに応じて、検査対象となる骨格を生成した時の最大接触円の半径rmax_aの上限CDrmax、下限CDrminを設定しておく。骨格を順番に注目しながら検査を行う。
【0132】
1図形内にan個の骨格が含まれるとする。骨格番号のパラメータaに初期値1を設定する(S51)。注目骨格が骨格形成時の最大接触円の半径が先に設定した範囲内であるかを判定する(S52)。範囲外である場合(S52でNo)、パラメータaの値をインクリメントし、次の骨格へと進む。
【0133】
範囲内である場合(S52でYes)、注目骨格に対して、検査除外領域の設定を行うか否かを判定する(S53)。マスク描画装置220で描画されるマスクパタンは、マスクプロセス起因のコーナー丸みを持ち、その仕上がりがマスクデータと乖離することがある。
【0134】
たとえば、図11(a)に示す矩形パタンPTでは、パタン内の複数の骨格IB101~IB105が抽出されるが、矩形パタンPTのコーナーCN101~CN104付近の仕上がりエッジが丸みを帯びたものとなりデータ上のエッジと大きく異なり得る。パタンデータ検査(S26)における距離検査では、コーナーCNの丸みにより非解像となる箇所が、正確に検査を行うことが困難であるとして、検査対象から除外される。
【0135】
すなわち、注目骨格がコーナーCN近傍の骨格であれば、検査から除外すべき部分を含むとして(S53でYes)、検査所外領域設定(S54)を行う。例えば、注目骨格が図11(a)の骨格IB101であれば、骨格IB101がコーナーCN101近傍の骨格であるため、図11(b)に点線の円で示すように、コーナーCN101前後の2線分L101,L102に接触する半径がマスクプロセス起因のコーナー丸み(rmask)と等しい円を考える。この円はコーナーCN101の予測丸み形状であるから、コーナー形状円と称する。そして、コーナー形状円よりコーナーCN101側に外れる部分が、骨格IB101における検査所外領域EL101とされる。コーナー形状円の半径をrmaskとすると、検査所外領域EL101は、骨格IB101におけるコーナーCN101側の端部から(√(2)-1)×rmaskの長さの部分である。図11(b)では、骨格IB101のうち、検査所外領域EL101を点線の線分で示し、除外されずに残る部分を一点鎖線の線分で示している。
【0136】
図11(b)では、コーナーCN101が略直角である場合を例示するが、図12(a)に示すように、コーナーCN201が鋭角である場合も、同様に、最大内接円の円周における2線分L201,L202に接触するコーナーCN201の丸み予測形状であるコーナー形状円を形成する。そして、コーナー形状円よりコーナーCN201側に外れる部分が、骨格IB201における検査所外領域EL201とされる。コーナー形状円の半径をrmaskとすると、検査所外領域EL201は、骨格IB201におけるコーナーCN201側の端部から(√(2)-1)×rmaskの長さの部分である。図12(a)では、骨格IB201のうち、検査所外領域EL201を点線の線分で示し、除外されずに残る部分を一点鎖線の線分で示している。
【0137】
図12(b)に示すように、コーナーCN301が鈍角である場合も、同様に、最大内接円の円周における2線分L301,L302に接触するコーナーCN301の丸み予測形状であるコーナー形状円する。そして、最大内接円よりコーナーCN301側に外れる部分が、骨格IB301における検査所外領域EL301とされる。コーナー形状円の半径をrmaskとすると、検査所外領域EL301は、骨格IB301におけるコーナーCN301側の端部から(√(2)-1)×rmaskの長さの部分である。図12(b)では、骨格IB301のうち、検査所外領域EL301を点線の線分で示し、除外されずに残る部分を一点鎖線の線分で示している。
【0138】
注目骨格がコーナーCN近傍の骨格でなければ、検査から除外すべき部分を含まないとして(S53でNo)、S54をスキップする。
【0139】
次に、距離検査を行う範囲に対して距離検査箇所の設定を行う(S55)。距離検査を行う範囲は、注目骨格における検査除外領域が除外されて残った領域である。距離検査を行う範囲内にm_a個の距離検査箇所が設定される。距離検査箇所を順番に注目しながら距離測定を行う。
【0140】
距離検査箇所番号のパラメータcp_aに初期値1を設定する(S56)。パラメータcp_aに対応する距離検査箇所で注目骨格に対する法線を考える。この法線とパタンエッジ又は頂点との交点間の距離を測定する(S57)。
【0141】
測定された距離がスペック外であれば(S58でNo)、エラー出力を行う(S59)。エラーの情報が距離検査箇所に関連付けられるようにマスクデータに付加されてもよい。
【0142】
なお、測定された距離がスペック外である場合、スペック外寸法が続く長さによって、データ検査する場合には、骨格に沿ってスペック外となる長さ(ランレングス)の測定も行ってもよい。
【0143】
測定された距離がスペック内であれば(S58でYes)、S59がスキップされる。
【0144】
パラメータcp_aの値がインクリメントされ(S60)、処理が次の検査箇所に進む。
【0145】
パラメータcp_aが最大値m_aに達すると(S61)、注目骨格番号のパラメータaがインクリメントされ(S62)、他の骨格について同様の処理が行われる。
【0146】
なお、これらの工程が、ほかのパタン、およびパタン間においても同様に行われ得る。
【0147】
このように、パタンデータ検査処理において、予めエラーとなることが分かっている領域を除外してパタンの検査を行うことができる。これにより、エラー出力の頻度を低減でき、パタンデータ検査処理を効率化できる。
【0148】
また、実施形態の第3の変形例として、パタン骨格抽出処理で抽出された骨格がマスクデータのMPC補正で用いられてもよい。パタンのエッジ位置からマスクに描画されたパタンのエッジ位置がどの程度ずれるかは、経験則により、ある程度予測可能である。データ上のエッジ位置から仕上がりのエッジ位置のずれは、電子線の描画における光学的な対称性を考慮すれば、骨格に対してある程度の対称性を持っていると考えられる。このため、骨格に経験則を適用してMPC補正を行うことで、MPC補正の精度向上が期待される。
【0149】
図1に示す補正処理S6では、図13及び図14に示すような処理が行われてもよい。図13は、実施形態の第3の変形例における補正処理を示すフローチャートである。図14は、実施形態の第3の変形例における補正処理を示す図である。
【0150】
まず、ILTマスクデータ又はマスクデータにおける補正対象のパタンのエッジ上に、仕上がり寸法を予測する予測点を設定する(S71)。補正対象のパタンのエッジ上には、pn個の予測点が設定される。予測点を順番に注目しながら補正を行う。
【0151】
予測点のパラメータpcdに初期値1を設定し(S72)、仕上がり予測パラメータが取得される(S73)。
【0152】
データ補正のモードは主にルールベースとモデルベースの二つがある。ルールベースの場合は、あらかじめ登録された補正テーブルに従い、取得した寸法が補正対象である場合、パタンデータのエッジ位置の補正を行う。ルールベースである場合は、取得した寸法とマスク仕上がり予測モデルをもとに仕上がりを予測する。仕上がり予測寸法とマスクデータとの差が大きく、補正対象である場合、パタンデータのエッジ位置補正を行う。
【0153】
補正のモードにかかわらず、パタンデータ補正を行うためには、パタンの寸法定義が明らかである必要がある。
【0154】
ここでは、実施形態又はその第1の変形例で述べた寸法定義とマスクプロセス特性とから、マスクパタン仕上がりを予測するモデルを構築しデータ補正を行う処理について例示する。
【0155】
ラインアンドスペースのマスクプロセス特性について、1つの骨格に応じた仕上がり差は、次の数式1で表すことができる。
仕上がり差:Δedge=F(f(W),g(D))=a×f(W)+b×g(D)・・・数式1
【0156】
数式1において、Wは、パタン幅を示すパラメータである。Dは、パタン間距離を示すパラメータである。数式1は、マスクデータ上のパタン幅とパタン間距離とにより、パタンのデータ上のエッジ位置からの仕上がりのエッジ位置が仕上がり差として変動することが示される。aは、パタン幅が仕上がり差に影響する度合いを示す係数である。bは、パタン間距離が仕上がり差に影響する度合いを示す係数である。このため、パタン幅を示すパラメータW、パタン間距離を示すパラメータDが、仕上がり予測パラメータとして取得され得る。
【0157】
例えば、図14には、実線で示すホールパタンPT401~PT405が千鳥配置されるレイアウト構成が例示される。各ホールパタンPT401~PT405は、実際には複雑な形状(図4参照)であるが、簡略化のため、矩形状として示される。ホールパタンPT401では、一点鎖線で示す骨格BT401~BT405が抽出される。パラメータpcd=1に対応する注目予測点がPとして示される。
【0158】
注目予測点Pのエッジ位置は、パタン内の骨格IB401に応じたパタン幅W401、パタン内の骨格IB402に応じたパタン幅W402、パタン内の骨格IB401に応じたパタン間距離D401、パタン内の骨格IB402に応じたパタン間距離D402から決定されると考えられる。図14では、パタン間距離がパタン内の骨格IBに応じて取得される処理が例示されるが、パタン間距離は、パタン間の骨格OBに応じて取得されてもよい。
【0159】
次に、パタン仕上がり予測式が取得される(S74)。パタン仕上がり予測式は、マスクプロセスモデルに基づく。マスクプロセスモデルは実際のマスク仕上がりとマスク予測を行うためのパラメータとの合わせ込みによって決定される。ここでは、各エッジ位置の変動Δedge_totalは次式で与えられると考える。すなわち、数式2がパタン仕上がり予測式として取得され得る。
Δedge_total=ΣF(f(W),g(D))・・・数式2
【0160】
取得されたパタン仕上がり予測式を用いて、注目予測点におけるデータ上のエッジ位置と仕上がりのエッジ位置との差分が求められる(S75)。例えば、数式2において、i番目の骨格に応じたパタン幅Wiとi番目の骨格に応じたパタン間距離Diとで得られる仕上がり差が、その位置に影響する複数の骨格について合計することで、エッジ位置の変動Δedge_totalが得られることが示される。図14の場合、数式2をi=401,402について合計することで、エッジ位置の変動Δedge_totalが得られる。
【0161】
S75で得られた差分に応じて、注目予測点が補正対象であるか否かが判断される(S76)。
【0162】
エッジ位置の変動Δedge_totalが閾値を超えれば、注目予測点が補正対象である(S76でYes)として、データ上のエッジ位置が補正される(S77)。補正は、エッジ位置の変動Δedge_totalがキャンセルされるように行われ得る。
【0163】
エッジ位置の変動Δedge_totalが閾値以下であれば、注目予測点が補正対象でない(S76でNo)として、S77がスキップされる。
【0164】
注目予測点番号のパラメータpcdがインクリメントされ(S78)、処理が次の注目予測点に進められる。最後の注目予測点について処理が行われると(S79)、補正済みのマスクデータがマスク描画部206へ出力される。
【0165】
図13に示す処理によれば、複雑なパタンであっても寸法定義してMPC補正を行うことができる。マスク仕上がり予測モデル構築や補正テーブル作成では、寸法値のほかにパタン被覆率などの情報を用いることもある。複雑なパタンにおいてもほかのパラメータも含めてもよい。
【0166】
このように、補正処理において、パタン骨格抽出処理で抽出された骨格を用いてマスクデータにおけるパタンの補正を行う。これにより、補正処理におけるパタン仕上がり予測を高精度に行うことができ、補正処理を高精度に行うことができる。
【0167】
なお、パタン骨格抽出処理(S23)は、補正処理S6において、例えば図13に示すS71の前に行われてもよい。この場合、検査処理S3,S7におけるパタン骨格抽出処理(S23)が省略されてもよい。
【0168】
また、実施形態の第4の変形例として、実施形態の第2の変形例で抽出するパタン骨格の活用例について例示する。
【0169】
(パタン骨格活用例1)
パタン骨格は、パタンデータの形状と大きさの情報を持っている。接触円発生により生成されるパタン骨格の場合、接触円の中心位置とそれらをつなぐ骨格軸がパタンの形状を示し、接触円の半径、つまり接触円の中心とパタン図形の頂点または線分との接触点との距離が大きさを示すといえる。
【0170】
例えば、図15(b)で示すパタン図形の頂点数は40個である。図15は、実施形態の第4の変形例における抽出された骨格の活用例を示す図である。図15(b)では、図中の横方向をX方向とし、図中の縦方向をY方向とする。このパタン図形でパタン骨格を生成する際の最大接触円は、図15(b)に一点鎖線で示される接触円1~接触円5の5個の円となる。各最大接触円は、接触円とパタン図形の頂点または線分との接点がそれぞれ3個または4個存在する。図15(a)に示す骨格情報PIは、接触円の識別子と接触円の中心位置と接触点の位置とを含む。接触円の識別子は、接触円の番号を含む。接触円の中心位置は、接触円中心座標を含む。接触点の位置は、接触点座標を含む。接触点座標は、異なる接触円が同座標で接触する場合の座標も含む。骨格情報PIは、21点の座標(5個の中心及び16個の接触点の座標)でパタン図形を表現することができる。
【0171】
重複する接触点がある場合には、重複する接触点の一つを省略してもよい。たとえば、図15のパタン図形の場合、接触円1の接触点(X1_1,Y1_1)と接触円2の接触点(X2_1,Y2_1)、および接触円1の接触点(X1_2,Y1_2)と接触円2の接触点(X2_4,Y2_4)が重複しているため、接触円2の接触点(X2_1,Y2_1)および接触点(X2_4,Y2_4)を省略することができる。骨格情報PIに対してそのような省略を施した骨格情報PI1(図19(a)参照)は、16点の座標(5個の中心及び11個の接触点の座標)でパタン図形を表現することができる。
【0172】
骨格情報の接触点を近傍どうし線分でつなぐと元のパタン図形を近似的に復元することができる。このとき、つないだ線分同士が交差することのないよう連結する。図16に、元のパタン図形を実線で示し、骨格情報から第1の復元方法で復元される図形をピッチの狭い点線で示し、第2の復元方法で復元される図形をピッチの広い点線で示す。第1の復元方法は、基準の方向(例えば、図16における横方向)に対して傾斜した線分を許容しながら接触点どうしを1つの線分で連結することで元パタン図形を復元する方法である。第2の復元方法は、基準の方向に対して0度及び90度の線分に限定しながら接触点どうしを1以上の線分で(複数の線分を許容しながら)連結することで元パタン図形を復元する方法である。図16に示すように、第1の復元方法及び第2の復元方法のいずれにおいても、図形形状や大きさをほぼ復元できていることが分かる。元のパタン図形は0度と90度の線分で構成されているから、第2の復元方法のように、各接触点をもとに、0度90度線分で図形を再構築する方が元のパタン図形をより近似できる。第2の復元方法では、各接触点を中心とした十字線と、その隣り合う接触点の十字線の交点を0度90度線分連結の復元点とし、接触点または復元点を近傍どうしでつなぐ。これにより、図16のピッチの広い点線のようになり、第1の復元方法より元のパタン図形に近い形状、大きさで復元できる。
【0173】
元のパタンにより忠実に復元するためには、骨格形成の際、最小接触円サイズを小さくし、より多くの骨格軸を形成することが有効である。しかし、骨格軸を精密に形成しすぎると、データ容量圧縮効果が低下しやすく、パタンデータのセグメントサイズがマスクプロセスにより生じる丸みより小さい場合には、形成されるパタンはデータ通りとはならない可能性がある。
【0174】
マスクプロセスの解像度に応じた適切な精度での骨格形成が有効である。パタン図形情報のパタン骨格情報への変換によるデータ容量圧縮率は、パタンの複雑度、およびマスクプロセスの解像度(データ復元必要精度)により異なる。パタン複雑度が高くなるほど、パタン情報の圧縮率が低下する傾向にある。
【0175】
例えば、図17(a)および図17(b)に示すように、複雑度が低いパタンの場合、データ容量がもともと低いため、図18に示すように、パタン骨格情報への変換によるデータ容量圧縮率は低い。図18は、パタン複雑度とパタン情報圧縮率の関係を示す図である。マスクプロセスの解像度が高い場合には、図17(b)に示すようにより高精度にデータ復元し、骨格軸を精細に形成するため、図18に示すように、パタン情報圧縮率はより低い。図17(a)は、複雑度低パタンで低解像度プロセスの場合のパタン図形及びパタン骨格を例示する。図17(b)は、複雑度低パタンで高解像度プロセスの場合のパタン図形及びパタン骨格を例示する。
【0176】
一方、図17(c)に示すように、パタン複雑度が高い場合、パタン形状が滑らかであるため、マスクプロセス解像度が高く、データ復元必要精度が高い場合でも、形成する骨格軸が比較的少なくてもよい。したがって、図18に示すように、パタンの複雑度が高くなるほど、パタン図形情報のパタン骨格情報への変換によるデータ容量圧縮の効果が得られる。図17(c)は、複雑度高パタンで高解像度プロセスの場合のパタン図形及びパタン骨格を例示する。
【0177】
このように、パタン図形情報をパタン骨格情報に変換すると、データ容量を低減することができ、のちにデータを復元できるため、データデリバリーの面で有効である。この効果はパタン複雑度が向上した場合により期待できる。
【0178】
(パタン骨格活用例2)
描画データ作成工程で生成したパタン骨格は、マスク製造において活用することができる。
【0179】
マスク品質保証では、同一形状、サイズのパタンの寸法測定をマスク面内複数点で行い、そのばらつきが仕様範囲内であるかによってOK/NG判定を行う。
【0180】
また、形状検査工程で、パタン形成不良の欠陥が検出された場合、修正装置で正常に形成されているパタン形状をコピーし、パタン膜がエッチングされていない箇所のエッチング、もしくはパタン膜欠け部分の埋め込みを行うことがある。
【0181】
これらの場合、描画データ内から、形状および大きさが同一のパタンを探索することが有効である。
【0182】
描画データ内から、形状および大きさが同一である図形または図形群を探索する例について説明する。探索したいパタン図形を探索図形と呼ぶことにする。
【0183】
探索図形を図19に例示する。図19は、実施形態の第4の変形例における探索図形を示す図である。探索図形は、任意のパタン図形が適用可能であるが、図19(b)では、図15(b)と同じパタン図形を流用する。図19(a)に示す骨格情報PI1は、実質的に図15(a)に示す骨格情報PIと同じであるが、接触円間で重複する接触点の座標が省略されている。描画データ内のパタン図形が探索図形と同一であるかを判断するためには、それぞれのパタン図形の頂点位置どうしの比較を行う。探索図形を構成する頂点数がa個、描画データ内の比較対象のパタン図形を構成する頂点数がb個であるとき、頂点の比較回数はa×b回となる。
【0184】
さらに描画データ内のパタン図形は、図20(a)~図20(d)に示すように、複数の方向で配置されているとする。図20(a)では、描画データ内のパタン図形が図19(b)の探索図形に対して0度の回転角で配置される場合が例示される。図20(a)では、描画データ内のパタン図形が図19(b)の探索図形に対して90度の回転角で配置される場合が例示される。図20(a)では、描画データ内のパタン図形が図19(b)の探索図形に対して180度の回転角で配置される場合が例示される。図20(a)では、描画データ内のパタン図形が図19(b)の探索図形に対して270度の回転角で配置される場合が例示される。その場合、a×b×4回の頂点比較計算が必要となる。描画データ内に配置されているパタン図形がミラー反転しているものも含まれる場合にはa×b×8回となる。
【0185】
先に述べたとおり、パタン骨格はパタンデータの形状と大きさの情報を持っているため、パタン骨格どうしの比較によっても同一のパタン図形かどうかを判断することができる。
【0186】
図19で示す探索図形の頂点数は40個であるが、骨格情報PI1としては16点である。同一パタンどうしの比較を行う場合、頂点数を用いる場合では40×40=1600回、骨格情報PI1を用いる場合では19×19=361回で、骨格情報PI1を用いることで比較回数を大幅に減らすことができる。
【0187】
また、同一のパタン図形を探索する処理は、図21で示すように行われてもよい。まず、比較対象となる2つのパタン図形を選択し(S91)、2つのパタン図形の接触円中心位置(骨格軸)を互いに比較し(S92)、一致しなければ(S93でNo)、処理をS91に戻す。一致が確認された場合には(S93でYes)、接触円とパタンデータとの接触点を比較し(S94)、一致しなければ(S93でNo)、処理をS91に戻す。一致が確認された場合には(S93でYes)、2つのパタン図形を同一のパタン図形と特定する(S96)。S91~S96を未選択の2パタン図形がなくなるまで(S97でNo)繰り返し、未選択の2パタン図形がなくなれば(S97でYes)、処理を終了する。このような処理とすれば、不一致の判定を少ない比較数で行うことができるため、より効率的である。
【0188】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0189】
100 リソグラフィ設計装置、200 マスク製造装置、300 ホストコントローラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21