(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135254
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】記憶装置
(51)【国際特許分類】
G11C 5/14 20060101AFI20240927BHJP
G11C 16/04 20060101ALI20240927BHJP
G11C 16/30 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G11C5/14 370
G11C16/04 170
G11C16/30 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045850
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 克彰
(72)【発明者】
【氏名】有薗 大介
(72)【発明者】
【氏名】阿部 光弘
(72)【発明者】
【氏名】平嶋 康伯
【テーマコード(参考)】
5B225
【Fターム(参考)】
5B225CA05
5B225DE20
5B225FA02
(57)【要約】
【課題】 低消費電力の記憶装置を提供する。
【解決手段】 一実施形態による記憶装置は、メモリセルと、メモリセルへのデータの書込み及びメモリセルからのデータの読出しにおいて使用される第1回路と、第1回路をイネーブルにする第1レベルの第1信号を出力する論理回路と、を備え、データ信号を受け取る。論理回路は、記憶している第1情報に基づくレベルの第2信号を出力するラッチ回路を備え、記憶装置の外部から第3信号、第4信号、及び第5信号を受け取り、第2レベルの第2信号、第3レベルの第4信号、及び第4レベルの第5信号の論理和と第5レベルの第3信号との否定論理積を第1信号として出力する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルと、
前記メモリセルへのデータの書込み及び前記メモリセルからのデータの読出しにおいて使用される第1回路と、
前記第1回路をイネーブルにする第1レベルの第1信号を出力する論理回路と、
を備え、データ信号を受け取る記憶装置であって、
前記論理回路は、
記憶している第1情報に基づくレベルの第2信号を出力するラッチ回路を備え、
前記記憶装置の外部から第3信号、第4信号、及び第5信号を受け取り、
第2レベルの前記第2信号、第3レベルの前記第4信号、及び第4レベルの前記第5信号の論理和と第5レベルの前記第3信号との否定論理積を前記第1信号として出力する、
記憶装置。
【請求項2】
前記第1情報は、前記記憶装置の外部から受け取られるコマンドに基づく、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項3】
前記第1情報は、前記記憶装置が選択されている場合、前記第2レベルを有する、
請求項2に記載の記憶装置。
【請求項4】
前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブル及びディセーブルを指示し、
前記記憶装置は、
前記第3レベルの前記第4信号と並行して受け取られる前記データ信号をコマンドとして用い、
前記第4レベルの前記第5信号と並行して受け取られる前記データ信号をアドレス情報として用いる、
請求項3に記載の記憶装置。
【請求項5】
前記第5レベルの前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブルを指示する、
請求項4に記載の記憶装置。
【請求項6】
前記第3レベルは、ハイレベルであり、
前記第4レベルは、ハイレベルであり、
前記第5レベルは、ローレベルである、
請求項5に記載の記憶装置。
【請求項7】
前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブル及びディセーブルを指示し、
前記記憶装置は、
前記第3レベルの前記第4信号と並行して受け取られる前記データ信号をコマンドとして用い、
前記第4レベルの前記第5信号と並行して受け取られる前記データ信号をアドレス情報として用いる、
請求項3に記載の記憶装置。
【請求項8】
前記第5レベルの前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブルを指示する、
請求項7に記載の記憶装置。
【請求項9】
前記第3レベルは、ハイレベルであり、
前記第4レベルは、ハイレベルであり、
前記第5レベルは、ローレベルである、
請求項8に記載の記憶装置。
【請求項10】
前記第1回路は、
前記データ信号を受け取る入出力回路と、
受け取られた電圧から別の電圧を生成する電圧生成回路と、
を備える、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項11】
前記論理回路は、第6レベルの前記第3信号が前記第5レベルになったときから第1時間に亘って、前記第2信号のレベル、前記第4信号のレベル、及び前記第5信号のレベルによらずに前記第1レベルの前記第1信号を出力する、
請求項1に記載の記憶装置。
【請求項12】
前記論理回路は、前記第6レベルの前記第3信号が前記第5レベルになったときから前記第1時間が経過すると、前記第2レベルの前記第2信号、前記第3レベルの前記第4信号、及び前記第4レベルの前記第5信号の論理和と前記第5レベルの前記第3信号との否定論理積を前記第1信号として出力する、
請求項11に記載の記憶装置。
【請求項13】
前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブル及びディセーブルを指示し、
前記記憶装置は、
前記第3レベルの前記第4信号と並行して受け取られる前記データ信号をコマンドとして用い、
前記第4レベルの前記第5信号と並行して受け取られる前記データ信号をアドレス情報として用いる、
請求項3に記載の記憶装置。
【請求項14】
前記第5レベルの前記第3信号は、前記記憶装置のイネーブルを指示する、
請求項4に記載の記憶装置。
【請求項15】
前記第3レベルは、ハイレベルであり、
前記第4レベルは、ハイレベルであり、
前記第5レベルは、ローレベルである、
請求項5に記載の記憶装置。
【請求項16】
前記第1回路は、
前記データ信号を受け取る入出力回路と、
受け取られた電圧から別の電圧を生成する電圧生成回路と、
を備える、
請求項11に記載の記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、概して記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体を使用した記憶装置が知られている。記憶装置は、より少ない電流しか消費しないことを求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
低消費電力の記憶装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態による記憶装置は、メモリセルと、上記メモリセルへのデータの書込み及び上記メモリセルからのデータの読出しにおいて使用される第1回路と、上記第1回路をイネーブルにする第1レベルの第1信号を出力する論理回路と、を備え、データ信号を受け取る。上記論理回路は、記憶している第1情報に基づくレベルの第2信号を出力するラッチ回路を備え、上記記憶装置の外部から第3信号、第4信号、及び第5信号を受け取り、第2レベルの上記第2信号、第3レベルの上記第4信号、及び第4レベルの上記第5信号の論理和と第5レベルの上記第3信号との否定論理積を上記第1信号として出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1実施形態の記憶装置を含んだメモリシステムの例を示す。
【
図2】
図2は、第1実施形態の記憶装置と接続されるメモリコントローラの構成要素及び接続の例を示す。
【
図3】
図3は、第1実施形態の記憶装置の構成要素及び接続の例を示す。
【
図4】
図4は、第1実施形態の記憶装置の幾つかの構成要素及び送受信される信号の例を示す。
【
図5】
図5は、第1実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及びロジック制御回路によって行われる論理演算の例を示す。
【
図6】
図6は、第1実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
【
図7】
図7は、第1実施形態の記憶装置の或る動作の間の幾つかの信号を時間に沿って示す。
【
図8】
図8は、第2実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及びロジック制御回路によって行われる論理演算の例を示す。
【
図9】
図9は、第2実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
【
図10】
図10は、第2実施形態の記憶装置の遅延回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
【
図11】
図11は、第2実施形態の記憶装置の遅延回路の幾つかの信号を時間に沿って示す。
【
図12】
図12は、第2実施形態の記憶装置の或る動作の間の幾つかの信号を時間に沿って示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に実施形態が図面を参照して記述される。或る実施形態又は相違する実施形態での略同一の機能及び構成を有する複数の構成要素は、互いに区別されるために、参照符号の末尾にさらなる数字又は文字が付加される場合がある。或る記述済みの実施形態に後続する実施形態では、記述済みの実施形態と異なる点が主に記述される。或る実施形態についての記述は全て、明示的に又は自明的に排除されない限り、別の実施形態の記述としても当てはまる。
【0008】
各機能ブロックは、ハードウェア、コンピュータソフトウェアのいずれか又は両者を組み合せたものとして実現されることが可能である。一部の機能が例示の機能ブロックとは別の機能ブロックによって実行されてもよい。さらに、例示の機能ブロックがさらに細かい機能サブブロックに分割されていてもよい。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、或る第1要素が別の第2要素に「接続されている」とは、第1要素が直接的又は常時或いは選択的に導電性となる要素を介して第2要素に接続されていることを含む。
【0010】
1.第1実施形態
1.1.構成(構造)
図1は、第1実施形態の記憶装置を含んだメモリシステムの例を示す。メモリシステムは、ホスト装置によって制御され、ホスト装置の制御に基づいてデータを記憶する。
図1に示されるように、メモリシステムは、複数の記憶装置1を含む。
図1は、4つの記憶装置1(1_1、1_2、1_3、及び1_4)の例を示す。記憶装置1は、メモリコントローラ2と接続されている。複数の記憶装置1は、メモリコントローラ2と、共通の配線によって接続されている。
【0011】
図2は、第1実施形態の記憶装置1と接続されるメモリコントローラ2の構成要素及び接続の例を示す。
【0012】
メモリコントローラ2は、ホストインターフェース21、ROM(read only memory)22、RAM(random access memory)23、CPU(central processing unit)24、及びメモリインターフェース25を含む。
【0013】
ホストインターフェース21は、メモリコントローラ2がホスト装置と通信するためのインターフェースである。ホストインターフェース21は、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組合せからなることが可能である。
【0014】
ROM22は、不揮発性のメモリである。ROM22は、ファームウェアを含むプログラムを記憶する。
【0015】
RAM23は、揮発性のメモリである。RAM23は、データを一時的に記憶し、メモリコントローラ2が電源の供給を受けている間、ROM22に記憶されているプログラムを記憶する。
【0016】
CPU24は、メモリコントローラ2の全体の動作を制御する回路である。ROM22に記憶されているとともにRAM23上にロードされたプログラムがCPU24によって実行されることによって、メモリコントローラ2は種々の動作を実行する。
【0017】
メモリインターフェース25は、メモリコントローラ2が記憶装置1と通信するためのインターフェースである。メモリインターフェース25は、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組合せからなることが可能である。メモリインターフェース25は、記憶装置1のタイプに基づく方式の通信を可能にするための配線によって記憶装置1と接続されている。メモリインターフェース25に基づく配線の組は、複数の制御信号及び入出力信号DQを伝送する。制御信号は、信号 ̄CE、CLE、ALE、 ̄WE、RE、 ̄RE、 ̄WP、DQS、 ̄DQS、及びレディー・ビジー信号RY/ ̄BYを含む。符号「 ̄」は、符号「 ̄」無しの名称の信号の論理の反転の論理を示す。
【0018】
入出力信号DQは、一例において、8ビットの幅を有し、コマンド(CMD)、書込みデータ又はリードデータ(DAT)、アドレス情報(ADD)、及びステータス(STA)を含む。入出力信号DQ<7:0>との表記は、入出力信号DQが8ビットの幅を有することを示す。
【0019】
信号DQS及び ̄DQSは、入出力信号DQを取り込むタイミングを指定する。デジタルの信号 ̄CEは記憶装置1をイネーブル又はディセーブルにする。記憶装置1は、或るレベルの信号 ̄CEを受け取っている間、イネーブルとされており、動作できる状態にある。以下、記憶装置1をイネーブルにする信号 ̄CEのレベルは、アクティブレベルと称される場合がある。アクティブレベルの信号 ̄CEは、一例において、ローレベルを有する。すなわち、信号 ̄CEは、一例において、アクティブローである。一例において、ローレベルは、接地電圧VSSの大きさに等しい電位VSSを有する。
【0020】
信号CLEは、入出力信号DQによるコマンドの送信を記憶装置1に通知する。記憶装置1は、或るレベルの信号CLEを受け取っている間に受け取られる入出力信号DQをコマンドCMDとして扱う。すなわち、記憶装置1は、或るレベルの信号CLEを受け取っている間、コマンドCMDの取り込みをイネーブルとする。以下、コマンドCMDの取り込みをイネーブルとする信号CLEのレベルは、アクティブレベルと称される場合がある。アクティブレベルの信号CLEは、一例において、ハイレベルを有する。すなわち、信号CLEは、一例において、アクティブハイである。一例において、ハイレベルは、内部電源電圧VDDの大きさに等しい電位を有する。
【0021】
信号ALEは、入出力信号DQによるアドレス情報の送信を記憶装置1に通知する。記憶装置1は、或るレベルの信号ALEを受け取っている間に受け取られる入出力信号DQをアドレス情報ADDとして扱う。すなわち、記憶装置1は、或るレベルの信号ALEを受け取っている間、アドレス情報ADDの取り込みをイネーブルとする。以下、アドレス情報ADDの取り込みをイネーブルとする信号ALEのレベルは、アクティブレベルと称される場合がある。アクティブレベルの信号ALEは、一例において、ハイレベルを有する。すなわち、信号ALEは、一例において、アクティブハイである。
【0022】
信号 ̄WEは、入出力信号DQの取り込みを記憶装置1に指示する。信号RE及び ̄REは、入出力信号DQの出力を記憶装置1に指示する。信号 ̄WPは、データの書込み及び消去の禁止を記憶装置1に指示する。レディー・ビジー信号RY/ ̄BYは、記憶装置1がレディー状態であるか、ビジー状態であるかを示し、一例において、ローレベルによってビジー状態を示す。記憶装置1は、レディー状態にあると、コマンドを受け付け、ビジー状態にあると、コマンドを受け付けない。
【0023】
図3は、第1実施形態の記憶装置の構成要素及び接続の例を示す。記憶装置1は、メモリセルアレイ10、入出力回路11、ロジック制御回路12、レジスタ13、シーケンサ14、電圧生成回路15、ドライバ16、ロウデコーダ17、センスアンプ18、及びデータレジスタ(データキャッシュ)19等の構成要素を含む。
【0024】
メモリセルアレイ10は、配列されたメモリセルの集合である。メモリセルアレイ10は、複数のメモリブロック(ブロック)BLK(BLK0、BLK1、…)を含む。各ブロックBLKは、複数のメモリセルトランジスタMT(図示せず)を含む。メモリセルアレイ10には、ワード線(図示せず)及びビット線(図示せず)等の配線も位置している。
【0025】
入出力回路11は、記憶装置1への信号の入力及び記憶装置1からの信号の出力を行う回路である。入出力回路11は、配線によってメモリコントローラ2と接続されている。入出力回路11は、入出力信号DQを受け取り、入出力信号DQを出力する。入出力信号DQは、コマンドCMD、データDAT、及びアドレス情報ADDを伝送する。コマンドCMDは、データリード、データ書込み、及びデータ消去を含む種々の動作を指示する。アドレス情報ADDは、一例において、ブロックアドレス、ページアドレス、及びカラムアドレスを含む。ブロックアドレス、ページアドレス、及びカラムアドレスは、それぞれブロックBLK、ワード線WL、及びビット線BLを指定する。入出力回路11は、信号DQS、 ̄DQS、 ̄CE、CLE、ALE、 ̄WE、RE、 ̄RE、及び ̄WPを受け取り、信号DQS、 ̄DQS、及びレディー・ビジー信号RY/ ̄BYを出力する。
【0026】
ロジック制御回路12は、記憶装置1によって受け取られた信号に基づいて、記憶装置1中の構成要素を制御するための信号を生成する回路である。ロジック制御回路12は、入出力回路11からコマンドCMD及びアドレス情報ADDを受け取る。ロジック制御回路12は、コマンドCMD及びアドレス情報ADDをレジスタ13に送信する。ロジック制御回路12は、コマンドCMD及びアドレス情報ADDに基づいて制御信号を生成し、制御信号をシーケンサ14に供給する。制御信号は、シーケンサ14が、コマンドCMD及びアドレス情報ADDに基づく制御を記憶装置1の構成要素に対して行うために使用される信号である。
【0027】
レジスタ13は、記憶装置1によって受け取られたコマンドCMD及びアドレス情報ADDを保持する回路である。
【0028】
シーケンサ14は、記憶装置1全体の動作を制御する回路である。シーケンサ14は、ロジック制御回路12から受け取られた制御信号に基づいて、電圧生成回路15、ロウデコーダ17、及びセンスアンプ18を制御して、データ読出し、データ書込み、データ消去を含む種々の動作を実行する。
【0029】
電圧生成回路15は、複数の相違する大きさの電圧を生成する回路である。電圧生成回路15は、記憶装置1の外部から電源電圧を受け取り、電源電圧から複数の電圧を生成する。生成された電圧は、メモリセルアレイ10及びドライバ16等の構成要素に供給される。電圧生成回路15は、レジスタに保持されているコマンドCMD及びアドレス情報ADDに基づいて動作する。
【0030】
ドライバ16は、記憶装置1の動作に必要な種々の電圧を幾つかの構成要素に印加する回路である。ドライバ16は、電圧生成回路15から、複数の電圧を受け取り、複数の電圧のうちの選択されたものをロウデコーダ17に供給する。
【0031】
ロウデコーダ17は、ブロックBLKを選択するための回路である。ロウデコーダ17は、レジスタ13から受け取られたブロックアドレスに基づいて選択された1つのブロックBLKにドライバ16から供給される電圧を転送する。
【0032】
センスアンプ18は、メモリセルアレイ10に記憶されているデータを判断する回路である。センスアンプ18は、メモリセルトランジスタMTの状態をセンスし、センスされた状態に基づいて読出しデータを生成し、又は、書込みデータをメモリセルトランジスタMTに転送する。
【0033】
データレジスタ19は、記憶装置1によるデータの入力及び出力のためのデータを保持する回路である。データレジスタ19は、記憶装置1によって受け取られたデータDATを受け取り、受け取られたデータDATに基づくデータをセンスアンプ18に供給する。データレジスタ19は、センスアンプ18からデータを受け取り、受け取られたデータに基づくデータDATを入出力回路11に供給する。
【0034】
入出力信号DQ、信号DQS及び ̄DQS、信号 ̄CE、CLE、ALE、 ̄WE、RE、 ̄RE、及び ̄WP、並びにレディー・ビジー信号RY/ ̄BYを伝送する配線の組は、複数の記憶装置1(1_1、1_2、1_3、及び1_4)と接続されている。
図3は、記憶装置1_1及び1_2のみを示す。
【0035】
図4は、第1実施形態の記憶装置の幾つかの構成要素及び送受信される信号の例を示す。
図4に示されるように、ロジック制御回路12は、デジタルの信号ACTIVEVDDを出力する。信号ACTIVEVDDは、入出力回路11及び電圧生成回路15によって受け取られる。入出力回路11は、或るレベルの信号ACTIVEVDDを受け取っている間、自身の内部の1又は複数のサブ回路111をイネーブルとする。電圧生成回路15は、或るレベルの信号ACTIVEVDDを受け取っている間、自身の内部の1又は複数のサブ回路151をイネーブルとする。一例において、サブ回路111及び151をイネーブルとする信号ACTIVEVDDは、ローレベルを有する。すなわち、信号ACTIVEVDDは、アクティブローである。
【0036】
サブ回路111は、記憶装置1による動作、例えば、データ読出し及びデータ書込みのために必要な回路である。サブ回路111は、イネーブルである間、入出力信号DQ<7:0>を受け取れる状態にあり、具体的には、一例において、サブ回路111の論理回路に内部電源電圧VDDが供給されている。サブ回路111の例は、入力レシーバ回路を含む。
【0037】
サブ回路151は、記憶装置1による動作、例えば、データ読出し及びデータ書込みのために必要な回路である。サブ回路151は、イネーブルである間、記憶装置1の外部から受け取られた電圧から1又は複数の電圧を生成及び出力する状態にある。サブ回路151の例は、内部電源電圧VDD及びVDDSAを生成する回路を含む。一例において、内部電源電圧VDDSAは、センスアンプ18に供給される。一例において、内部電源電圧VDDは、入出力回路11等の記憶装置1中のセンスアンプ18以外の構成要素に供給される。
【0038】
図5は、第1実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及びロジック制御回路によって行われる論理演算の例を示す。
図5に示されるように、ロジック制御回路12は、ラッチ回路LA、及び論理回路LCを含む。ラッチ回路LAは、デジタルの信号CHPSELを保持し、保持されているレベルの信号CHPSELを出力し続ける。ラッチ回路LA中の値、すなわち、信号CHPSELのレベルは、記憶装置1によって受け取られるコマンドによって設定される。複数の記憶装置1のそれぞれの信号CHPSELは、互いに独立した値を有する。一例において、記憶装置1_1、1_2、1_3、及び1_4は、それぞれ、信号CHPSEL1、CHPSEL2、CHPSEL3、及びCHPSEL4をラッチ回路LAにおいて保持する。或るレベルの信号CHPSEL1、CHPSEL2、CHPSEL3、及びCHPSEL4は、それぞれ、記憶装置1_1、1_2、1_3、及び1_4を選択されている状態にする。以下、記憶装置1を選択状態にする信号CHPSELのレベルは、アクティブレベルと称される場合がある。一例において、アクティブレベルの信号CHPSELは、ハイレベルを有する。すなわち、信号CHPSELは、アクティブハイである。
【0039】
論理回路LCは、 ̄(アクティブレベルの信号 ̄CE&(アクティブレベルの信号CLE|アクティブレベルの信号ALE|アクティブレベルの信号CHPSEL))によって表される論理演算を行い、論理演算の結果を信号ACTIVEVDDとして出力する。
図5では、「アクティブレベル」は、「ACレベル」と記載されている。論理演算中の演算子「 ̄」は、演算子「 ̄」に後続する要素の否定論理を表す。演算子「&」は、演算子の両側のオペランドの論理積を表す。演算子「|」は、演算子の両側のオペランドの論理和を表す。ロジック制御回路12は、上記の論理演算を行える限り、どのような回路を有していてもよい。
【0040】
アクティブレベルの信号 ̄CEがローレベルであるとともにアクティブレベルの信号CLE、ALE、及びCHPSELがハイレベルである例に基づくと、ロジック制御回路12は、 ̄( ̄CE&(CLE|ALE|CHPSEL))によって表される論理演算の結果を信号ACTIVEVDDとして出力する。
【0041】
図6は、第1実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
図6に示されるように、一例において、ロジック制御回路12は、
図5を参照して上記されているようにラッチ回路LAを含むことに加えて、インバータ回路IV1、ORゲートOR1及びOR2、並びにNANDゲートND1を含む。
【0042】
インバータ回路IV1は、信号 ̄CEを受け取る。ORゲートOR1は、信号CLE及びALEを受け取り、信号CLE及びALEの論理和を出力する。ORゲートOR2は、ORゲートOR1の出力、及びラッチ回路LAの出力、すなわち、信号CHPSELを受け取り、ORゲートOR1の出力及びラッチ回路LAの出力の論理和を出力する。NANDゲートND1は、インバータ回路IV1の出力及びORゲートOR2の出力を受け取り、インバータ回路IV1の出力及びORゲートOR2の否定論理積を出力する。NANDゲートND1の出力は、信号ACTIVEVDDとして機能する。
【0043】
1.2.動作
図7は、第1実施形態の記憶装置の或る動作の間の幾つかの信号を時間に沿って示す。以下の記述では、各信号のレベルは、この信号が別のレベルに遷移することが記述される時刻まで維持されている。
図7は、
図7に示される期間において選択されている状態になる記憶装置(選択記憶装置)1と、
図7に示される期間に亘って選択されない(非選択の)記憶装置(非選択記憶装置)1について示す。
【0044】
図7に示される期間の開始の時点で、各信号は、以下のレベルを有する。信号 ̄CEは、アクティブレベルでないレベル、すなわち非アクティブレベルを有し、一例において、ハイレベルを有する。信号CLEは、非アクティブレベルを有し、一例において、ローレベルを有する。信号ALEは、非アクティブレベルを有し、一例において、ローレベルを有する。選択記憶装置1及び非選択記憶装置1の両方における信号CHPSELは、非アクティブレベルを有し、例えば、ローレベルを有する。
【0045】
時刻t1において、信号 ̄CEは、アクティブレベル、すなわち、例えば、ローレベルとなる。時刻t1において、信号CLE及びALEは非アクティブレベルを有し、また、選択記憶装置1及び非選択記憶装置1のいずれにおいても、信号CHPSELは非アクティブレベルを有する。このため、時刻t1において信号 ̄CEがアクティブレベルになっても、選択記憶装置1及び非選択記憶装置1の両方において信号ACTIVEVDDは非アクティブレベルを維持する。
【0046】
時刻t2において、信号CLEはアクティブレベルとなる。これにより、選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDは、アクティブレベルとなり、一例において、ローレベルとなる。これにより、選択記憶装置1において、サブ回路111及び151は、イネーブルとなる。このため、選択記憶装置1は、内部電源電圧VDD及びVDDSAを生成するとともに入出力信号DQを受け取れる状態になる。
【0047】
時刻t2において信号CLEがアクティブレベルになることに基づいて、非選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDもアクティブレベルとなる。これにより、非選択記憶装置1において、サブ回路111及び151は、イネーブルとなる。このため、非選択記憶装置1は、内部電源電圧VDD及びVDDSAを生成するとともに入出力信号DQを受け取れる状態になる。
【0048】
また、時刻t2から、入出力信号DQとして、コマンドXXhが送信される。コマンドXXhは、1つの記憶装置1を選択するコマンドである。選択記憶装置1及び非選択記憶装置1は、時刻t2において、内部電源電圧VDDを生成するとともに入出力信号DQを受け取れる状態にある。このため、選択記憶装置1及び非選択記憶装置1は、時刻t2から、アクティブレベルの信号CLEによって、コマンドXXhを受け取る。
【0049】
時刻t3において、コマンドXXhの受信によって、1つの記憶装置1が選択される。選択された記憶装置1においては、選択された旨を示す情報がラッチ回路LAに供給され、選択された旨を示す値、すなわち、アクティブレベルの信号CHPSELの値がラッチ回路LAに保持される。これにより、時刻t3から、選択記憶装置1の信号CHPSELは、アクティブレベル、一例において、ハイレベルとなる。このため、時刻t3において、選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDは、アクティブレベルを維持する。時刻t3以降、選択記憶装置1の信号CHPSELは、アクティブレベルを維持する。よって、時刻t3以降、選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDは、アクティブレベルを維持する。
【0050】
時刻t3において、信号CLEは、非アクティブレベルとなる。このため、時刻t3において、非選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDは、非アクティブレベルとなる。
【0051】
時刻t4において、信号ALEがアクティブレベルとなる。また、時刻t4から、入出力信号DQとして、アドレス情報ADDが送信される。選択記憶装置1では、時刻t4において、信号ACTIVEVDDはアクティブレベルを有する。よって、選択記憶装置1は、時刻t4から、アドレス情報ADDを取り込む。
【0052】
時刻t4において信号ALEがアクティブレベルとなることに基づいて、時刻t4において、非選択記憶装置1の信号ACTIVEVDDはアクティブレベルとなる。よって、非選択記憶装置1は、時刻t4から、アドレス情報ADDを取り込む。
【0053】
時刻t5において、信号ALEは、非アクティブレベルとなる。このため、時刻t5において、非選択記憶装置1では、信号ACTIVEVDDは非アクティブレベルとなる。
【0054】
1.3.利点(効果)
第1実施形態によれば、以下に記述されるように、消費電流の少ない記憶装置1が提供される。
【0055】
信号ACTIVEVDDが信号 ̄CEのレベルと同じレベルを有するようにすることが考えられる。この場合、選択記憶装置及び非選択記憶装置のいずれにおいても、信号 ̄CEがアクティブである間、入出力回路及び電圧生成回路の信号ACTIVEVDDを受け取るサブ回路は、イネーブルを維持する。よって、選択記憶装置及び非選択記憶装置のいずれにおいても、信号 ̄CEがアクティブレベルになってから、それらの入出力回路のサブ回路及び電圧生成回路のサブ回路は、イネーブルを維持する。
【0056】
選択記憶装置では、信号 ̄CEがアクティブレベルになってから、動作のために、電圧生成回路による電圧の生成が必要である。このため、信号ACTIVEVDDがアクティブレベルであり続けることは、選択記憶装置の動作のために必要なことである。一方、非選択記憶装置では、コマンドCMD及びアドレス情報ADDの受信の間以外、入出力回路及び電圧生成回路が動作できる状態にあることは必要でない。このため、信号 ̄CEがアクティブレベルであってもコマンドCMD及びアドレス情報ADDの受信の間以外に、入出力回路及び電圧生成回路が動作できる状態にあることは、不要な電流の消費につながる。
【0057】
第1実施形態によれば、記憶装置1は、信号 ̄CEがアクティブレベルである間、選択されている場合は信号ACTIVEVDDをアクティブレベルに維持し、選択されていない場合は信号CLE又はALEがアクティブレベルである間に亘って信号ACTIVEVDDをアクティブレベルに維持する。記憶装置1は、選択されていない場合は、信号 ̄CEがアクティブレベルであっても、信号CLE又はALEが非アクティブレベルである間は、信号ACTIVEVDDを非アクティブレベルに維持する。
【0058】
このような信号のレベルによって、記憶装置1は、選択されていないと、信号 ̄CEがアクティブレベルであっても、信号CLE及びALEがアクティブレベルの間に亘って、入出力回路11のサブ回路111及び電圧生成回路15のサブ回路151をイネーブルに維持する。このため、記憶装置1は、選択されていなくても、コマンドCMD及びアドレス情報ADDを受け取れる。そして、記憶装置1は、選択されていないと、信号 ̄CEがアクティブレベルであっても、信号CLE及びALEが非アクティブレベルの間に亘って、入出力回路11のサブ回路111及び電圧生成回路15のサブ回路151をディセーブルに維持する。よって、記憶装置1が選択されていない間の消費電流が抑制される。
【0059】
一方、記憶装置1は、選択されていると、信号 ̄CEがアクティブである間、入出力回路11のサブ回路111及び電圧生成回路15のサブ回路151をイネーブルに維持する。よって、非選択記憶装置1による電流消費抑制のための構成が設けられていても、記憶装置1は、選択されている場合に、非選択記憶装置1による電流消費抑制のための構成が設けられていない場合と同様に動作することができる。
【0060】
2.第2実施形態
図8は、第2実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及びロジック制御回路によって行われる論理演算の例を示す。
図8に示されるように、第2実施形態の記憶装置1bのロジック制御回路12bは、第1実施形態での論理回路LCに代えて、論理回路LCbを含む。
【0061】
論理回路LCbは、 ̄(アクティブレベルの信号CE&(アクティブレベルの信号CLE|アクティブレベルの信号ALE|アクティブレベルの信号CHPSEL|アクティブレベルの信号DCE))によって表される論理演算を行い、論理演算の結果を信号ACTIVEVDDとして出力する。信号DCEは、信号 ̄CEの遅延信号であり、すなわち、信号 ̄CEの論理レベルの変化から、或る遅延時間DTの経過後に、信号 ̄CEの論理レベルの変化に追従する論理レベルを有する。
【0062】
アクティブレベルの信号 ̄CEがローレベルであるとともにアクティブレベルの信号CLE、ALE、及びCHPSELがハイレベルである例に基づくと、ロジック制御回路12は、 ̄( ̄CE&(CLE|ALE|CHPSEL|DCE))によって表される論理演算の結果を信号ACTIVEVDDとして出力する。
【0063】
図9は、第2実施形態の記憶装置のロジック制御回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
図9に示されるように、第2実施形態のロジック制御回路12bは、第1実施形態のロジック制御回路12に含まれるORゲートOR2に代えて、ORゲートOR3を含み、さらに、遅延回路DCを含む。
【0064】
遅延回路DCは、信号 ̄CEを受け取り、信号DCEを出力する。信号DCEは、信号 ̄CEが一定の遅延時間DTだけ遅延されることにより得られる信号である。
【0065】
ORゲートOR3は、3入力のORゲートである。ORゲートOR3は、信号DCE、ORゲートOR1の出力、及び信号CHPSELを受け取る。
【0066】
NANDゲートND1は、信号CE、及びORゲートOR3の出力を受け取る。
【0067】
図10は、第2実施形態の記憶装置の遅延回路の構成要素及び構成要素の接続の例を示す。
図10に示されるように、遅延回路DCは、p型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)T1、n型のMOSFET T2、キャパシタC1、インバータ回路IV3及びIV4、並びにNORゲートNRを含む。以下、トランジスタのソース及びドレインの一方は一端と称されるとともに、他方は他端と称される場合がある。
【0068】
トランジスタT1の一端は、内部電源電圧VDDのノードと接続されている。トランジスタT1の他端は、抵抗R1の一端と接続されている。トランジスタT1のゲートは、遅延回路DCの入力信号INを受け取る。
【0069】
抵抗R1の他端は、トランジスタT2の一端と接続されている。抵抗R1の他端とトランジスタT2とが接続されているノードは、信号N1を伝送する。
【0070】
トランジスタT2の他端は、接地電圧のノードと接続されている。トランジスタT2のゲートは、入力信号INを受け取る。
【0071】
キャパシタC1の一端は、抵抗R1の他端と接続されている。キャパシタC1の他端は、接地電圧のノードと接続されている。
【0072】
インバータ回路IV3は、信号N1を受け取り、信号N2を出力する。インバータ回路IV4は、信号N2を受け取り、信号N3を出力する。
【0073】
NORゲートNRは、信号N3及び入力信号INを受け取り、信号N3及び入力信号INの否定論理和を出力する。NORゲートNRの出力は、遅延回路DCの出力信号OUTとして機能する。
【0074】
図11は、第2実施形態の記憶装置の遅延回路の幾つかの信号を時間に沿って示す。
図11に示される期間の開始の時点で、入力信号IN、信号N2、信号N3、及び出力信号OUTは、それぞれ、ハイレベル、ハイレベル、ローレベル、及びローレベルを有する。信号N1は、接地電圧VSSに等しい大きさの電位VSSを有する。
【0075】
時刻t11において、入力信号INは、ローレベルとなる。これによって、出力信号OUTは、ハイレベルとなる。また、入力信号INのローレベルへの遷移によって、時刻t11から、信号N1の電位が上昇し始める。信号N1の上昇の速度は、抵抗R1の大きさ及びキャパシタC1の容量に基づく。
【0076】
信号N1の電位は、上昇し続け、時刻t12において、
図10に示されているインバータ回路IV3の閾値電圧に達する。これにより、時刻t12において、信号N2はローレベルとなり、信号N3はハイレベルとなる。信号N3がハイレベルとなることに基づいて、時刻t12において、出力信号OUTはローレベルとなる。すなわち、出力信号OUTは、入力信号INがローレベルに遷移する時刻t11から時刻t12までハイレベルを維持する。このように、遅延回路DCは、時刻t11から時刻t12に亘るワンショットパルスを生成する。時刻t11と時刻t12の間隔は、遅延時間DTに等しい。遅延時間DTは、信号N1の電圧が上昇し始めてからインバータ回路IV3の閾値電圧に達するまでの時間に等しく、信号N1の電圧の上昇の速度は、抵抗R1の大きさ及びキャパシタC1の容量に基づく。よって、遅延時間DTは、抵抗R1の大きさ及びキャパシタC1の容量の選択によって、望まれる長さとされることが可能である。
【0077】
時刻t13において、入力信号INは、ハイレベルとなる。これにより、信号N1はローレベルとなり、信号N2はハイレベルとなり、信号N3はローレベルとなる。一方、入力信号INのハイレベルへの遷移によっても、出力信号OUTのレベルは変化しない。
【0078】
図12は、第2実施形態の記憶装置の或る動作の間の幾つかの信号を時間に沿って示す。
図12は、
図7と同じく、
図12に示される期間において選択されている状態になる記憶装置(選択記憶装置)1bと、
図12に示される期間に亘って選択されない(非選択の)記憶装置(非選択記憶装置)1bについて示す。
【0079】
図12に示される期間の開始の時点での各信号は、第1実施形態(
図7)に示されているのと同じレベルを有する。加えて、信号DCEは、非アクティブレベル、一例において、ローレベルを有する。
【0080】
時刻t21において、信号 ̄CEがアクティブレベル、一例において、ローレベルとなる。これにより、信号DCEは、アクティブレベル、一例において、ハイレベルとなる。このため、時刻t21において、選択記憶装置1及び非選択記憶装置1のいずれにおいても、信号CHPSEL、CLE、及びALEのレベルによらず、信号ACTIVEVDDはハイレベルとなる。
【0081】
時刻t22、t23、t24、及びt25での信号ACTIVEVDDを除く信号のレベルの遷移は、第1実施形態の
図7での時刻t2、t3、t4、及びt5での遷移とそれぞれ同じである。よって、選択記憶装置1及び非選択記憶装置1は、時刻t22から、アクティブレベルの信号CLEに基づいて、コマンドXXhを受け取る。時刻t23において、コマンドXXhの受信によって、1つの記憶装置1が選択される。これにより、時刻t23以降、選択記憶装置1の信号CHPSELは、アクティブレベルを維持する。よって、時刻t23以降、信号ACTIVEVDDは、信号DCE、CLE、及びALEのレベルによらず、アクティブレベルを維持する。
【0082】
時刻t26において、信号DCEは、非アクティブレベルとなる。時刻t21と時刻t26の間隔は、遅延時間DTに等しい。信号DCEが非アクティブレベルとなることに基づいて、時刻t26から、信号ACTIVEVDDは、信号CHPSEL、信号CLE、及び信号ALEのいずれかがアクティブレベルの間、アクティブレベルを維持するようになる。選択記憶装置1bでは、信号CHPSELは、時刻t23からアクティブレベルを維持しているので、信号DCEが非アクティブレベルであっても、信号ACTIVEVDDはアクティブレベルを維持する。一方、非選択記憶装置1bでは、信号CHPSELは、時刻t21から非アクティブレベルを維持している。よって、時刻t26以降、非選択記憶装置1bの信号ACTIVEVDDは、信号CLE及びALEがアクティブレベルの間のみ、アクティブレベルを維持するようになる。すなわち、信号 ̄CEのアクティブレベルへの遷移から遅延時間DTが経過した後は、記憶装置1bは、第1実施形態の記憶装置1と同じ動作を行う。
【0083】
時刻t27、t28、t29、及びt30での信号 ̄CE、CLE、ALE、CHPSEL、及びACTIVEVDDのレベルの遷移及び入出力信号DQの詳細は、第1実施形態の
図7での時刻t2、t3、t4、及びt5での遷移とそれぞれ同じである。
【0084】
第2実施形態によれば、記憶装置1bは、信号 ̄CEがアクティブレベルになると、記憶装置1bが選択されているか否かに関わらず、アクティブレベルへの遷移から遅延時間DTに亘って信号ACTIVEVDDをアクティブレベルに維持する。このため、記憶装置1bは、信号 ̄CEのアクティブレベルへの遷移とともに、選択されているか否かに関わらず、すぐに、入出力回路11のサブ回路111及び電圧生成回路15のサブ回路151をイネーブルにする。よって、信号 ̄CEのアクティブレベルへの遷移からすぐに、動作でき、よって、コマンドCMD及びアドレス情報ADDを受け取ることができる。
【0085】
一方、記憶装置1bは、遅延時間DTの経過後、第1実施形態と同じく、選択されている場合は信号ACTIVEVDDをアクティブレベルに維持し、非選択の場合は信号CLE又はALEがアクティブレベルである間に亘って信号ACTIVEVDDをアクティブレベルに維持する。よって、遅延時間DTの経過後は、第1実施形態と同じ利点を得られる。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0087】
1…記憶装置、2…メモリコントローラ、21…ホストインターフェース、22…ROM、23…RAM、24…CPU、25…メモリインターフェース、10…メモリセルアレイ、11…入出力回路、12…ロジック制御回路、13…レジスタ、14…シーケンサ、15…電圧生成回路、16…ドライバ、17…ロウデコーダ、18…センスアンプ、19…データレジスタ、LC…論理回路、111…サブ回路、151…サブ回路、IV1…インバータ回路、OR1…ORゲート、OR2…ORゲート、ND1…NANDゲート、LA…ラッチ回路、DC…遅延回路、T1…トランジスタ、T2…トランジスタ、R1…抵抗、C1…キャパシタ、IV2…インバータ回路、IV3…インバータ回路、NR…NORゲート、OR3…ORゲート、IN…入力信号、N1…信号、N2…信号、N3…信号、OUT…出力信号、DCE…信号、ACTIVEVDD…信号、CLE…信号、ALE…信号、DQ…入出力信号、CHPSEL…信号、OUT…出力信号、DT…遅延時間、 ̄CE…信号