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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135285
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】商品登録装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20240927BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G07G1/12 301E
G07G1/00 311Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045903
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100194076
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100165261
【弁理士】
【氏名又は名称】登原 究
(72)【発明者】
【氏名】岩井 寿記
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA20
3E142FA42
3E142GA04
3E142GA16
3E142GA22
3E142GA41
(57)【要約】
【課題】 商品登録を行う際の手間を軽減する商品登録装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】
本実施形態の商品登録装置は撮像部と、通信部と、記憶部と、制御部を備える。撮像部は商品を撮像し、画像データを生成する。通信部は商品を一意に識別する第1商品情報を発信するビーコンから商品に関する情報を受信する。記憶部は商品を一意に識別する第2商品情報とこの第2商品情報に関連付けられる商品の第1特徴量を記憶する。制御部は第1商品情報を取得したとき、第1商品情報と同一の第2商品情報と第1特徴量を抽出し、画像データから撮像した商品の第2特徴量を抽出し、第1特徴量と第2特徴量を比較し、商品を特定する制御をする。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を撮像し、画像データを生成する撮像部と、
商品を一意に識別する第1商品情報を発信するビーコンから商品に関する情報を受信する通信部と、
商品を一意に識別する第2商品情報とこの第2商品情報に関連付けられる商品の第1特徴量を記憶する記憶部と、
前記第1商品情報を取得したとき、前記第1商品情報と同一の前記第2商品情報と前記第1特徴量を抽出し、前記画像データから撮像した商品の第2特徴量を抽出し、前記第1特徴量と前記第2特徴量を比較し、商品を特定する制御をする制御部と、
を備える商品登録装置。
【請求項2】
前記制御部は前記ビーコンから受信した電波の強度が一定の閾値以上であった場合に前記第1商品情報を取得する請求項1記載の商品登録装置。
【請求項3】
商品を撮像し、画像データを生成する撮像部と、
商品を一意に識別する第1商品情報を発信するビーコンから商品に関する情報を受信する第1通信部と、
前記第1商品情報と関連付けられている商品の第1特徴量を受信する第2通信部と、
前記画像データから撮像した商品の第2特徴量を抽出し、前記第1特徴量と前記第2特徴量を比較し、商品を特定する制御をする制御部と、
を備える商品登録装置。
【請求項4】
前記制御部は前記ビーコンから受信した電波の強度が一定の閾値以上であった場合に前記第1商品情報を取得する請求項3記載の商品登録装置。
【請求項5】
商品を撮像するカメラと、ビーコンから電波を受信する通信部を有する商品登録装置としてのコンピュータを、
商品を一意に識別する第1商品情報を発信するビーコンから商品に関する情報を受信する受信手段と、
商品を一意に識別する第2商品情報とこの第2商品情報に関連付けられる商品の第1特徴量を記憶する記憶手段と、
前記第1商品情報を取得したとき、前記第1商品情報と同一の前記第2商品情報と前記第1特徴量を抽出し、前記カメラが生成した画像データから撮像した商品の第2特徴量を抽出する抽出手段と、
前記第1特徴量と前記第2特徴量を比較し、商品を特定する特定手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品登録装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、買い物客が商品を購入するためのチェックアウトシステムとして買い物客自身が商品棚から商品を取り出し、カートなどに取り付けられた登録端末等を操作することでその場で商品登録を行うものがある。しかしながら、このようなチェックアウトシステムで実行する商品登録は買い物客が登録端末などを操作する必要があるので手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021―114159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は商品登録を行う際の手間を軽減する商品登録装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために本実施形態の商品登録装置は撮像部と、通信部と、記憶部と、制御部を備える。撮像部は商品を撮像し、画像データを生成する。通信部は商品を一意に識別する第1商品情報を発信するビーコンから商品に関する情報を受信する。記憶部は商品を一意に識別する第2商品情報とこの第2商品情報に関連付けられる商品の第1特徴量を記憶する。制御部は第1商品情報を取得したとき、第1商品情報と同一の第2商品情報と第1特徴量を抽出し、画像データから撮像した商品の第2特徴量を抽出し、第1特徴量と第2特徴量を比較し、商品を特定する制御をする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1の実施形態に係るショッピングカートの一例を示す斜視図
図2】第1の実施形態に係る商品登録補助システム及び商品登録補助システムに含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図
図3】第1の実施形態に係る商品テーブルの一例を示す図
図4】第1の実施形態に係る端末の商品登録処理に関する処理の一例を示すフローチャート
図5】第2の実施形態に係る商品登録補助システム及び商品登録補助システムに含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図
図6】第2の実施形態に係る商品テーブルの一例を示す図
図7】第2の実施形態に係る特定情報テーブルの一例を示す図
図8】第2の実施形態に係る商品登録処理に関する端末の商品登録処理の一例を示すフローチャート
図9】第2の実施形態に係る商品登録処理に関するサーバの商品登録処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
以下、本実施形態に係る商品登録補助システム1ついて、図面を参照にしながら説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
【0008】
図1は第1の実施形態に係るショッピングカート10の一例を示す斜視図である。ショッピングカート10はスーパーマーケット等の店舗において、買い物客などが商品を乗せて運ぶカートである。また、ショッピングカート10は、例えば、買い物客が、買いたい商品を商品リストに登録してからショッピングカートに載せるようにしたものである。これにより、レジでの商品の登録が不要となる。なお、実施形態においてはショッピングカート10を用いる買い物客は、会員登録が必要なものとする。ショッピングカート10は、カート部11、端末12、カメラ13を含む。
【0009】
カート部11は商品及び買い物かご等を積載し、搬送する。カート部11は例えば、商品及び買い物かごを載せるための積載部と、車輪等を備えたショッピングカートとしての一般的な機能を備えたものである。
【0010】
端末12は買い物客に購入情報等の表示、商品登録、決済等に係る処理を行う。端末12はタブレット端末又はスマートフォン等である。
【0011】
カメラ13は購入する商品を撮像する撮像部として機能する。カメラ13はカート部11の商品を積載する部分全体を撮像可能な位置に設置される。また、カメラ13は端末12と無線又は有線で接続されている。カメラ13は撮像素子に結像した光を電気信号として出力し、信号の変換や圧縮及び符号化を行うことで、画像データを生成する。画像データ生成後、カメラ13は端末12へ画像データを送信する。また、カメラ13は画像データを生成するにあたり階調変換処理やノイズ除去、キズ補正などを含む現像処理を実行する。また、カメラ13は端末12と通信が確立された段階で撮像を開始する。なお、本実施形態では商品を撮像するカメラ13と商品登録に関する処理を行う端末12がそれぞれ独立した機器として説明するが、カメラ13は端末12と一体となっていても良い。言い換えれば、商品を撮像するためのカメラは端末12が備えていても良い。
【0012】
図2は商品登録補助システム1及び商品登録補助システム1に含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図である。商品登録補助システム1は例えば端末12、カメラ13、ビーコン200で構成され、各機器は有線また無線LAN(Local Area Network)により接続されている。
【0013】
端末12は例えば、プロセッサ120、ROM(Read Only Memory)121、RAM(Read Access Memory)122、メモリ123、タッチパネル124、カードリーダ125、スピーカ126、通信I/F127によって構成され、各部はバスを通じて接続する。
【0014】
プロセッサ120は端末12の動作に必要な演算及び制御等に関する処理を行う中枢部である。プロセッサ120はROM121又はメモリ123等に記憶された各種プログラム、ソフトウェア、データ等に基づいて各種機能を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ120の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサ120は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサ120は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0015】
ROM121はプロセッサ120と協働して端末12の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する。ROM121はプログラム等の読出に用いられる不揮発性メモリである。
【0016】
RAM122はプロセッサ120のワークエリアとして使用され、ROM121やメモリ123が記憶する各種ソフトウェアや各種データ、各部から取得したデータ等を展開する揮発性メモリである。
【0017】
プロセッサ120はRAM122に展開されたプログラムに従い動作することにより商品の判定や判定を行った商品の登録等を実行する。また、プロセッサ120はプログラムと協働して画像認識と、認識した画像の商品が商品テーブル1231に登録されたどの商品であるかの判定を行う機能を実現する。
【0018】
以上より、プロセッサ120、ROM121、RAM122は端末12の動作を制御する制御部として機能する。
【0019】
メモリ123はプロセッサ120と協働して端末12の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する記憶部として機能する。メモリ123は、例えばHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリの記憶媒体で構成されている。メモリ123は商品テーブル1231のようなエリアテーブルを記憶する。
【0020】
図3は第一の実施形態に係る商品テーブル1231の一例を示す図である。商品テーブル1231は店舗内で販売されている商品についての情報と、商品を特定するための情報を記憶するためのテーブルである。商品テーブル1231に記憶されている商品コード50のエリアに記憶されている商品コードは、商品名51、価格52、特徴量53の各エリアに記憶されている情報と関連付けられている。なお、商品テーブル1231は上記の情報以外に、酒類のような一定年齢以下の顧客による購入を制限する年齢制限商品であるかを示すフラグや、割引率等の商品に関する情報を記憶しても良い。
【0021】
商品コード50は商品の種類ごとに付与されている一意の識別符号である商品コードを記憶するエリアである。商品コードは、例えば、JAN(Japanese Article Number)コード又はPLU(price look-up)コードなどである。商品名51は商品コードに関連付けられている商品の名称が記憶されているエリアである。価格52は商品に関連付けられている商品の価格が記憶されているエリアである。特徴量53は商品コードに関連付けられている商品の特徴量を記憶するエリアである。本実施形態における特徴量とは、商品の形状、色彩、色彩の配置や文字などの商品を特徴づける数値であり、商品登録を行う処理に利用される数値でもある。また、特徴量53に記憶される各特徴量は商品を判断する処理の制度を向上させるために利用される機械学習に利用されていても良い。
【0022】
タッチパネル124は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層しているものである。タッチパネル124が備えるディスプレイは、端末12の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル124は、当該操作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。そのため、タッチパネル124は情報を表示する表示部として機能すると同時に、端末12に対する操作を受け付ける操作部としても機能する。
【0023】
カードリーダ125は、磁気カード(磁気ストライプカード)、接触型ICカード又は非接触型ICカードなどと通信を行うカード読取部として機能する。また、カードリーダ125は、電子機器(例えば携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等)に搭載された非接触型ICチップなどと通信を行う。なお、カードリーダ125は、端末12に外付けのものであっても良いし、端末12に内蔵のものであっても良い。
【0024】
スピーカ126は、入力される音声信号を音波として出力する音声出力部として機能する。
【0025】
通信I/F127は、店舗内に設置されたビーコン200などと通信するためのインターフェースである。通信I/F127は、ビーコン200が発信する電波を受信する通信部として機能する。
【0026】
ビーコン200は定期的に電波を発信する。ビーコン200は例えば、商品に直接または商品棚に取り付けられるタグに内蔵されている。ビーコン200は、例えば、NFC(Near Field Communication)やBLE(Bluetooth(登録商標) low energy)などを用いたビーコンである。ビーコン200内にはタグ情報が記憶され、発信する電波はタグ情報を含む。このタグ情報は、商品コードを含む。
【0027】
図4は第1の実施形態に係る端末12の商品登録処理に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【0028】
プロセッサ120はログイン処理を実行する(ACT101)。プロセッサ120はタッチパネル124に対してログインに関する情報の表示を指示し、顧客からのログインに関す命令を受けると端末12をログイン状態に移行させる処理を行う。
【0029】
プロセッサ120は商品登録画面を表示する(ACT102)。プロセッサ120はタッチパネル124に対して商品登録に関する情報の表示を指示する。
【0030】
プロセッサ120はタグから電波を受信する(ACT103)。プロセッサ120は商品に付されたタグに内蔵されたビーコン200から発信された電波を通信I/F127を介して受信することでビーコン200から発信されたタグ情報を取得する(ACT104)。プロセッサ120は取得したタグ情報の中から商品コードを抽出し、RAMに展開する。
【0031】
プロセッサ120は商品情報を抽出する(ACT105)。プロセッサ120は取得した商品コードに関連する商品を商品テーブル1231から抽出する。例えば、ビーコン200から取得した商品コードが「111」であった場合、プロセッサ120は商品テーブル1231内に記憶されている商品コード50のエリアから商品コードが「111」のものを検索し、商品コード「111」と関連付けられた情報である商品名「aaa」、価格「100」、特徴量「特徴量A」を抽出する。また、抽出した各種情報はプロセッサ120によりRAMに展開される。
【0032】
プロセッサ120は他の電波を受信していないか確認する(ACT106)。プロセッサ120は他の電波を受信している場合(ACT106のYES)、その電波のタグ情報を
取得するために処理をACT104に移行する。
【0033】
プロセッサ120は他の電波を受信していない場合(ACT106のNO)、商品が撮像されているかを判断する(ACT107)。プロセッサ120はカメラ13を介して商品が撮像された画像データが取得されているかを確認する。商品が撮像されていない場合(ACT107のNO)は、商品が撮像されるまでACT107の処理を行うループ処理を実行する。
【0034】
商品が撮像された場合(ACT107のYES)、プロセッサ120は画像データから商品の特徴量を抽出する(ACT108)。
【0035】
プロセッサ120は撮像された商品を特定する(ACT109)。プロセッサ120は画像データから抽出した特徴量とタグ情報から取得した特徴量を比較し、近似する値を有する特徴量から撮像された商品を特定する。例えば、2つのビーコン200から取得したタグ情報から商品コード「111」と商品コード「222」を取得し、RAMには特徴量として「特徴量A」と「特徴量B」が展開されている。この状態のときにカメラ13から取得した画像データから商品の特徴量を抽出したとき、「特徴量A」の値と近似する値が得られた場合、プロセッサ120はショッピングカート10に積載された商品が商品名「aaa」であると判断する。
【0036】
商品の特定後、プロセッサ120は商品登録を行う(ACT110)。プロセッサ120はACT105で抽出した情報の中から特定した商品に関する情報を抽出してRAMまたはメモリ123に記憶する。
【0037】
他の商品を撮像した場合(ACT111のYES)、プロセッサ120は画像データから特徴量を抽出するために処理をACT108に移行する。
【0038】
他の商品が撮像されず(ACT111のNO)、電波を受信した場合(ACT112のYES)、プロセッサ120はACT104に処理を移行する。
【0039】
上記の実施形態により端末12で商品登録を行う際に、端末12が商品を判断し、商品登録を行うため、顧客の操作が操作を行うという手間を軽減することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
第2の実施形態として商品登録補助システム1に含まれる端末12が商品を判断する処理を実行するときに使用する特徴量等の情報を端末12に接続された外部の機器から取得する。
【0041】
図5は第2の実施形態に係る商品登録補助システム1及び商品登録補助システム1に含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図である。第2の実施形態の商品登録補助システム1は例えば端末12、カメラ13、ビーコン200、サーバ20で構成され、各機器は有線また無線LAN(Local Area Network)により接続されている。
【0042】
端末12を構成するメモリ123は商品テーブル1232を記憶する。商品テーブル1232は例えば、図6に示す商品コード50、商品名51、価格52のような店舗内で販売されている商品に関する情報を記憶するエリアによって構成されている。また、商品テーブル1232に記憶されている商品コード50のエリアに記憶されている商品コードは、商品名51、価格52の各エリアに記憶されている情報と関連付けられている。なお、商品テーブル1232は上記の情報以外に、酒類のような一定年齢以下の顧客による購入を制限する年齢制限商品であるかを示すフラグや、割引率等の商品に関する情報を記憶しても良い。
【0043】
通信I/F128は端末12がネットワークなどを介してサーバ20などと通信するためのインターフェースである。ネットワークは、LAN(local area network)又はインターネットなどである。これにより通信I/F128はサーバ20と通信を行うための通信部として機能する。
【0044】
サーバ20は1又は複数の店舗に関する情報を管理する。サーバ20はプロセッサ201、ROM202、RAM203、メモリ204、通信I/F205によって構成され、各部はバスを通じて接続する。
【0045】
プロセッサ201はサーバ20の動作に必要な演算及び制御等に関する処理を行う中枢部である。プロセッサ201はROM202又はメモリ204等に記憶された各種プログラム、ソフトウェア、データ等に基づいて各種機能を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ201の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサ201は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサ201は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0046】
ROM202はプロセッサ201と協働してサーバ20の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する。ROM202はプログラム等の読出に用いられる不揮発性メモリである。
【0047】
RAM203はプロセッサ201のワークエリアとして使用され、ROM202やメモリ204が記憶する各種ソフトウェアや各種データ、各部から取得したデータ等を展開する揮発性メモリである。
【0048】
プロセッサ201はRAM203に展開されたプログラムに従い動作することにより店舗の情報を監視することに係る処理を実行する。また、プロセッサ201はプログラムと協働して端末12へ商品を判断するために必要な情報や会計処理等に関する情報を送信する。
【0049】
以上より、プロセッサ201、ROM202、RAM203はサーバ20の動作を制御する制御部として機能する。
【0050】
メモリ123はプロセッサ120と協働して端末12の各種機能を実行する各種プログラム、ソフトウェアやデータを記憶する記憶部として機能する。メモリ123は、例えばHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリの記憶媒体で構成されている。メモリ123は特定情報テーブル2041のようなエリアテーブルを記憶する。
【0051】
図7は第2の実施形態に係る特定情報テーブル2041の一例を示す図である。特定情報テーブル2041は商品を特定するための情報を記憶するためのテーブルである。特定情報テーブル2041に記憶されている商品コード60のエリアに記憶されている商品コードは、特徴量61に記憶されている情報と関連付けられている。なお、特定情報テーブル2041は特徴量61以外に、商品の前面、側面、底面を撮像した画像データ等、カメラ13が撮像した商品を特定するための情報を記憶しても良い。
【0052】
通信I/F205はサーバ20がネットワークなどを介して外部機器に通信する通信部として機能する。
【0053】
図8は第2の実施形態に係る商品登録処理に関する端末の商品登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態で説明した処理と同一の処理は省略して説明する。
【0054】
電波を受信後、プロセッサ120が商品情報を特定する(ACT105)とき、プロセッサ120は取得した商品コードに関連する商品を商品テーブル1232から特定する。例えば、ビーコン200から取得した商品コードが「111」であった場合、プロセッサ120は商品テーブル1232内に記憶されている商品コード50のエリアから商品コードが「111」のものを検索し、商品コード「111」と関連付けられた情報である商品名「aaa」、価格「100」、を抽出することにより商品の特定を行う。また、抽出した各種情報はプロセッサ120によりRAMに展開される。
【0055】
商品情報を特定し、プロセッサ120は商品を撮像した後(ACT107のYES)、商品コードを送信する(ACT201)。プロセッサ120はACT105で抽出した商品情報から商品コードを抽出し、サーバ20に送信する。
【0056】
プロセッサ120は特徴量を受信する(ACT202)。プロセッサ201はサーバ20に記憶されている特徴量を受信する。このとき、受信する特徴量はプロセッサ120が送信した商品コードと関連付けられている特徴量である。
【0057】
特徴量受信後、プロセッサ120は撮像された商品を特定する(ACT109)。プロセッサ120は受信した特徴量と画像データから抽出した特徴量を比較し、近似する値を有する特徴量から撮像された商品を特定する。
【0058】
次にサーバ20の処理について説明する。図9は第2の実施形態に係る商品登録処理に関するサーバ20の商品登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0059】
プロセッサ201は商品コードを受信する(ACT301)。プロセッサ201は通信I/F205を介して商品コードを取得する。
【0060】
プロセッサ201は特徴量を抽出する(ACT302)。プロセッサ201は特定情報テーブル2041にアクセスし、取得した商品コードと同一の商品コードに関連付けられている特徴量を抽出する。
【0061】
プロセッサ201は特徴量を送信する(ACT303)。プロセッサ201は通信I/F205を介して端末12に抽出した特徴量を送信する。
【0062】
上記の実施形態においても端末12で商品登録を行う際に、端末12が商品を判断し、商品登録を行うため、顧客の操作が操作を行うという手間を軽減することができる。また、上記の実施形態では、端末12内に商品を特定する情報が記憶されていないので、端末12を複数台使用する店舗において、店舗が販売する商品が更新されるたびに商品テーブル1231を更新する作業を各端末12に施すという作業を行わなくても良くなり店員又は端末12を扱う使用者への負担を軽減する。
【0063】
上記の実施形態はこれに限らず種々の変形が可能である。
第1の実施形態に記載されているプロセッサ120が商品情報を抽出するときに一定の閾値以上の電波強度が検出されたビーコン200のタグ情報を抽出する。前記電波強度とは端末12とビーコン200間の電波の強度である。このとき、電波強度は商品コードと関連付けられる。プロセッサ120はビーコン200から発信される電波の強度を判定する。プロセッサ120はビーコン200と端末12との間隔が狭いことにより電波強度が一定の閾値以上のものとし、電波強度が強いと判断する。プロセッサ120はビーコン200と端末12との間隔が広ければ電波強度が一定の閾値を下回っているものとし、電波強度が弱いと判断する。プロセッサ120が商品を特定するときに、電波強度が一定の閾値以上の電波を発したビーコン200のタグ情報を取得する。この実施形態により、プロセッサ120は商品を特定する際にショッピングカート10から離れているビーコン200のタグ情報に関する処理は実行しないため商品登録時の処理速度を向上させることができる。
【0064】
また、上記の変形例のプロセッサ120は一定の閾値以上の電波強度が検出されたビーコン200のタグ情報から優先的に抽出するようにしても良い。商品をショッピングカート10に投入する段階で近くにあるビーコン200から取得したタグ情報から優先的に商品特定を行うことが可能となるので商品登録時の処理速度を向上させることができる。
【0065】
なお、店舗管理用のサーバなどに端末12が接続されている場合はサーバ側が上記の処理を行っても良い。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、そのさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
10…ショッピングカート
12…端末
13…カメラ
200…ビーコン
1231、1232…商品テーブル
2041…特定情報テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9