(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135367
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】重量測定システム及び重量測定プログラム
(51)【国際特許分類】
G01G 19/414 20060101AFI20240927BHJP
G01G 17/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01G19/414 Z
G01G17/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046004
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市原 聖也
(72)【発明者】
【氏名】酒井 良雄
(72)【発明者】
【氏名】伴 照一郎
(57)【要約】
【課題】食器などの重量を事前に登録することなく、摂取した飲食物の重量の取得を可能とする。
【解決手段】重量測定システム10は、飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得部50と、飲食物が摂取された後に測定された対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得部52と、第一測定値と第二測定値との差分を飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得部54と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物を含む対象物の重量を測定するシステムであって、
前記飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む前記対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得手段と、
前記飲食物が摂取された後に測定された前記対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得手段と、
前記第一測定値と前記第二測定値との差分を前記飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得手段と、
を備える重量測定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
前記対象物の重量の測定値を前記第一測定値として取得するのか、前記第二測定値として取得するのかを選択する選択手段をさらに備える、
重量測定システム。
【請求項3】
請求項2に記載の重量測定システムであって、
前記選択手段は、前記対象物の測定の前又は後に行われる入力操作に基づいて、前記対象物の重量の測定値を前記第一測定値として取得するのか前記第二測定値として取得するのかを選択する、
重量測定システム。
【請求項4】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
前記摂取重量を利用者に報知する、
重量測定システム。
【請求項5】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶される、
重量測定システム。
【請求項6】
請求項5に記載の重量測定システムであって、
前記カテゴリは、食料を記憶する食料カテゴリと、飲料を記憶する飲料カテゴリと、を含む、
重量測定システム。
【請求項7】
請求項5に記載の重量測定システムであって、
前記第一測定値取得手段又は前記第二測定値取得手段が前記対象物の重量を測定する前に、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリが設定される、
重量測定システム。
【請求項8】
請求項5に記載の重量測定システムであって、
前記第一測定値取得手段又は前記第二測定値取得手段が前記対象物の重量を測定した後に、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリが設定される、
重量測定システム。
【請求項9】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
前記第二測定値を測定する際の測定値の変動が所定範囲内に収まった場合に前記差分の演算を開始する、
重量測定システム。
【請求項10】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
入力操作に基づいて前記差分の演算が開始される、
重量測定システム。
【請求項11】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
前記摂取重量は、前記飲食物が属するカテゴリ別に記憶され、
カテゴリ別に記憶された前記摂取重量はカテゴリ別に合算される、
を備える重量測定システム。
【請求項12】
請求項1に記載の重量測定システムであって、
重量測定装置と、前記重量測定装置と通信可能な端末と、を備え、
前記重量測定装置は、前記摂取重量を前記端末に送信し、
前記端末は、前記重量測定装置から受信した前記摂取重量を表示する、
重量測定システム。
【請求項13】
請求項12に記載の重量測定システムであって、
前記重量測定装置は、携帯型である、
重量測定システム。
【請求項14】
請求項12に記載の重量測定システムであって、
前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶され、
前記端末は、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリを入力に基づいて変更可能である、
重量測定システム。
【請求項15】
請求項12に記載の重量測定システムであって、
前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶され、
前記重量測定装置の電源をオンした際に、当該重量測定装置の電源をオフしたときに前記第一測定値又は前記第二測定値を記憶したカテゴリと同じカテゴリで前記第一測定値又は前記第二測定値を記憶するカテゴリモードで起動する、
重量測定システム。
【請求項16】
請求項15に記載の重量測定システムであって、
前記重量測定装置は、電源をオフしてから電源をオンするまでの時間が所定時間以上経過した場合に通常計量モードで起動する、
重量測定システム。
【請求項17】
請求項16に記載の重量測定システムであって、
前記通常計量モードで起動した場合には、記憶した前記第一測定値及び前記第二測定値を削除する、
重量測定システム。
【請求項18】
重量を測定するコンピュータに、
飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得ステップと、
前記飲食物が摂取された後に測定された前記対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得ステップと、
前記第一測定値と前記第二測定値との差分を前記飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得ステップと、
を実行させるための重量測定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量測定システム及び重量測定プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、重量検出装置が示されている。この重量検出装置は、カメラで撮像した画像と複数の重量計とを用いることで複数の食器をトレイに載せた状態のまま、各食器の重量情報を算出する。
【0003】
また、重量検出装置は、各食器の重量から予め登録されている食器のみの重量を引くことで食材のみの重量を取得する。取得した食材のみの重量は、食事前であれば適正量であるか否かの判断に利用される。また、取得した食材のみの重量は、食事後であれば残食量の管理に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような重量検出装置においては、測定された食器の重量から予め登録された食器のみの重量を減算して食材のみの重量を取得する構成上、使用する食器の重量の登録が必要となる。
【0006】
このため、重量の登録がない食器などを使用することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、食器などの重量を事前に登録することなく、摂取した飲食物の重量の取得を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様によれば、重量測定システムは、飲食物を含む対象物の重量を測定するシステムであって、前記飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む前記対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得手段と、前記飲食物が摂取された後に測定された前記対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得手段と、前記第一測定値と前記第二測定値との差分を前記飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
この態様によれば、飲食物を含む対象物の重量は、第一測定値として取得される。また、飲食物が摂取された対象物の重量は、第二測定値として取得される。そして、第一測定値と第二測定値との差分から得られる摂取重量は、飲食物の減少量を示す。
【0010】
このため、例えば食前において飲食物が盛られた食器の重量を第一測定値として取得する。食後において飲食物が摂取された食器の重量を第二測定値として取得する。そして、第一測定値と第二測定値との差分から摂取重量を取得することで、摂取されて減少した飲食物の重量の取得が可能となる。
【0011】
したがって、食器などの重量を事前に登録することなく、飲食物の重量の取得が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の第一実施形態に係る重量測定システムを示す図である。
【
図2】
図2は、第一実施形態に係る重量測定装置の操作部を示す図である。
【
図3】
図3は、第一実施形態に係る重量測定装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第一実施形態の端末のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第一実施形態に係る重量測定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、変形例に係る重量測定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図20】
図20は、第二実施形態の端末のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第一実施形態>
以下、添付図面を参照しながら本発明の第一実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第一実施形態に係る重量測定システム10を示す図である。
図2は、第一実施形態に係る重量測定装置12の操作部14を示す図である。
【0015】
図1に示すように、重量測定システム10は、利用者が飲食物16を摂取した際に飲食物16の摂取重量を測定するシステムである。重量測定システム10は、重量測定装置12と、重量測定装置12と通信可能な端末18とを備える。
【0016】
重量測定装置12は、対象物20の重量を測定する計量器で構成される。重量測定装置12は、小型軽量に形成されている。重量測定装置12は、矩形状に形成されており、一例として長さ寸法及び幅寸法が120mm程度に、厚さ寸法が8mm程度に設定されている。これにより、重量測定装置12は小型かつ薄型の形状になっており、利用者がかばん等に入れて持ち運び可能な携帯型とされている。
【0017】
重量測定装置12は、重量を測定する対象物20が載せられる載台30と、入力操作などが行われる操作部14とを備えている。
【0018】
図2に示すように、重量測定装置12の操作部14には、表示板32が中央部に設けられている。また、操作部14には、電源をオン又はオフする際に操作される第一スイッチ部SW1と、測定値をクリアする際に操作される第二スイッチ部SW2とが設けられている。また、操作部14には、測定値を加算する際又はモードを切り替える際に操作される第三スイッチ部SW3と、測定値を減算する際又は予め定められた項目を変更する際に操作される第四スイッチ部SW4とが設けられている。
【0019】
図1に示すように、端末18は、携帯端末で構成され、携帯端末の一例としてスマートフォンが挙げられる。端末18には、タッチパネル40が設けられている。タッチパネル40は、表示を行うとともに表示内容が触れられた際に表示内容に応じた入力を端末18の処理部に行う。
【0020】
(ハードウエア構成)
[重量測定装置]
図3は、第一実施形態に係る重量測定装置12のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
図3に示すように、重量測定装置12は、重量測定システム10のコンピュータを構成するプロセッサ100を中心に構成されており、プロセッサ100には、載台30に加えられた重量を測定する荷重センサ102が接続されている。また、プロセッサ100には、記憶部110、入力部112、表示部114、報知部116、時計部118、及び通信部120が接続されている。
【0022】
プロセッサ100は、汎用プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)で構成される。また、プロセッサ100は、専用プロセッサであるGPU(Graphics Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成される。さらに、プロセッサ100は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などで構成される。
【0023】
記憶部110は、記憶手段を構成する。この記憶部110は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体を構成し、記憶部110は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置を含む。記憶装置は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等で構成することができる。
【0024】
記憶部110を構成する例えばメモリには、重量測定装置12の処理手順を示す処理プログラム、及び処理プログラムで用いられるデータ等が読み書き可能に記憶される。この処理プログラムは、重量測定システム10を動作させるための重量測定プログラムの全部又は一部を構成する。
【0025】
プロセッサ100は、記憶部110に記憶された処理プログラムに従って各処理を実行する。記憶部110は、本実施形態の情報処理装置の機能を実現する処理プログラムを格納する記憶媒体として機能する。
【0026】
入力部112は、プロセッサ100にデータを入力する入力機器を構成し、入力機器としては、前述した各スイッチ部SW1~SW4が挙げられる。
【0027】
表示部114は、表示装置で構成され、表示装置としては、例えば前述した表示板32が挙げられる。
【0028】
報知部116は、スピーカで構成され、例えば警告音、測定手順、又は測定結果などを音声で出力することができる。
【0029】
時計部118は、現在時刻をプロセッサ100に出力するとともに時間の測定を行う。時計部118から現在時刻を受けたプロセッサ100は、現在時刻を記憶部110に記憶することができる。
【0030】
通信部120は、データを無線又は有線で送受信するためのインターフェースを構成する。通信部120は、プロセッサ100と外部装置との間でデータの送受信を可能とする。プロセッサ100は、通信部120を介して、外部装置から処理プログラム等を受信して記憶部110に記憶することができる。また、プロセッサ100は、通信部120を介して、外部装置である端末18と通信可能である。
【0031】
これにより、プロセッサ100は、端末18からの指令に従って動作するとともに、測定結果を端末18に送信して端末18のタッチパネル40に表示させることができる。
【0032】
荷重センサ102は、載台30に加えられて重量を計測するとともに、計測した値を荷重データとしてプロセッサ100に出力する。
【0033】
[端末]
図4は、第一実施形態の端末18のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0034】
図4に示すように、端末18は、重量測定システム10のコンピュータを構成するプロセッサ200を中心に構成されている。プロセッサ200には、記憶部210、入力部212、表示部214、報知部216、時計部218、及び通信部220が接続されている。
【0035】
プロセッサ200は、汎用プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)で構成される。また、プロセッサ200は、専用プロセッサであるGPU(Graphics Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成される。さらに、プロセッサ200は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などで構成される。
【0036】
記憶部210は、記憶手段を構成する。この記憶部210は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体を構成し、記憶部210は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置を含む。記憶装置は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等で構成することができる。
【0037】
記憶部210を構成する例えばメモリには、端末18の処理手順を示すアプリケーションプログラム、及びアプリケーションプログラムで用いられるデータ等が読み書き可能に記憶される。このアプリケーションプログラムは、重量測定システム10を動作させるための重量測定プログラムの全部又は一部を構成する。
【0038】
プロセッサ200は、記憶部210に記憶されたアプリケーションプログラムに従って各処理を実行する。記憶部210は、本実施形態の情報処理装置の機能を実現するアプリケーションプログラムを格納する記憶媒体として機能する。
【0039】
入力部212は、プロセッサ200にデータを入力する入力機器を構成し、入力機器は、例えば前述したタッチパネル40の一部で構成される。
【0040】
表示部214は、表示装置で構成され、表示装置は、例えば前述したタッチパネル40の一部で構成される。
【0041】
報知部216は、スピーカで構成され、例えば警告音、測定手順、又は測定結果などを音声で出力することができる。
【0042】
時計部218は、現在時刻をプロセッサ200に出力するとともに時間の測定を行う。時計部218から現在時刻を受けたプロセッサ200は、現在時刻を記憶部210に記憶することができる。
【0043】
通信部220は、データを無線又は有線で送受信するためのインターフェースを構成する。通信部220は、プロセッサ200と外部装置との間でデータの送受信を可能とする。プロセッサ200は、通信部220を介して、外部装置からアプリケーションプログラム等を受信して記憶部210に記憶することができる。また、プロセッサ200は、通信部220を介して、外部装置である重量測定装置12と通信可能である。
【0044】
これにより、プロセッサ200は、当該端末18に入力された指示内容を重量測定装置12に送信して重量測定装置12を動作させるとともに、端末18から受信した測定結果等をタッチパネル40に表示することができる。
【0045】
(機能ブロックの説明)
図3には、重量測定装置12のプロセッサ100の制御によって実施される重量測定システム10の機能の一例が示されている。
【0046】
図3に示すように、重量測定装置12のプロセッサ100は、第一測定値取得手段としての第一測定値取得部50と、第二測定値取得手段としての第二測定値取得部52と、摂取重量取得手段としての摂取重量取得部54とを含む。
【0047】
各部50、52、54の機能は、プロセッサ100が記憶部110から読み出した処理プログラムを実行することでプロセッサ100によって実現される。
【0048】
第一測定値取得部50は、飲食物16が摂取される前に測定された当該飲食物16を含む対象物20の重量の測定値である第一測定値を取得する。
【0049】
具体的に説明すると、食前において飲食物16を含む対象物20が載台30に載せられた状態において、利用者によって第三スイッチ部SW3が操作された場合、第一測定値取得部50は、入力部112からの入力によって第三スイッチ部SW3の押下を検出する。そして、第三スイッチ部SW3の押下を検出した第一測定値取得部50は、荷重センサ102からの荷重データを入力することで、飲食物16を含む対象物20の重量を測定して第一測定値を取得する。そして、第一測定値取得部50は、第一測定値を記憶部110に記憶する。すなわち、利用者は、飲食物16を含む対象物20などの測定対象物の重量を測定した後に第三スイッチ部SW3を押下して、測定した重量を第一測定値として記憶させる。
【0050】
第二測定値取得部52は、飲食物16が摂取された後に測定された対象物20の重量の測定値である第二測定値を取得する。
【0051】
具体的に説明すると、食後において飲食物16が摂取された対象物20が載台30に載せられた状態において、利用者によって第四スイッチ部SW4が操作された場合、第二測定値取得部52は、入力部112からの入力によって第四スイッチ部SW4の押下を検出する。飲食物16が摂取された対象物20は、残した飲食物16を有する対象物20を含む。
【0052】
そして、第四スイッチ部SW4の押下を検出した第二測定値取得部52は、荷重センサ102からの荷重データを入力することで、飲食物16が摂取された対象物20の重量を測定して第二測定値を取得する。そして、第二測定値取得部52は、第二測定値を記憶部110に記憶する。すなわち、利用者は、飲食物16が摂取された対象物20などの測定対象物の重量を測定した後に第四スイッチ部SW4を押下して、測定した重量を第二測定値として記憶させる。
【0053】
摂取重量取得部54は、第一測定値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得する。
【0054】
具体的に説明すると、第一測定値及び第二測定値を取得した後において、摂取重量取得部54は、取得した第二測定値から第一測定値を減算して減算値を求め、この減算値を摂取重量として取得して記憶部110に記憶する。また、摂取重量取得部54は、取得した摂取重量を、表示部114を構成する表示板32に表示するとともに、通信部120を介して端末18に送信して端末18のタッチパネル40に表示させる。
【0055】
このように対象物20などの測定対象物を載台30に載せて重量を測定した後に第三スイッチ部SW3もしくは第四スイッチ部SW4を押下して重量の測定値を第一測定値もしくは第二測定値として記憶させることで、測定する前に第三スイッチ部SW3もしくは第四スイッチ部SW4を押下して加算処理又は減算処理を選択する場合よりも、測定した値をより確実に第一測定値又は第二測定値として取得することができる。例えば、測定前に加算モードを実施する第三スイッチ部SW3を押下した後に誤って飲食物16が摂取された対象物20を載台30に置いてしまう等の操作ミスを軽減できる。
【0056】
ここでは、対象物20などの測定対象物を載台30に載せて重量を測定した後に第三スイッチ部SW3もしくは第四スイッチ部SW4を押下して測定値を第一測定値もしくは第二測定値として記憶しているが、重量を測定する前に第三スイッチ部SW3もしくは第四スイッチ部SW4を押下して、測定値を第一測定値もしくは第二測定値として記憶させてもよい。
【0057】
(重量測定装置を単独で使用する際の動作説明)
重量測定システム10の動作を、
図5から
図9を用いるとともに、重量測定装置12のプロセッサ100が実行する処理手順に従って説明する。この動作説明では、重量測定装置12を単独で使用して測定を行う場合について説明する。
【0058】
図5は、第一実施形態に係る重量測定システム10の動作の一例を示すフローチャートである。
図6は、
図5に続く動作を示すフローチャートである。
図7は、
図6に続く動作を示すフローチャートである。
図8は、
図7に続く動作を示すフローチャートである。
【0059】
[食前処理]
初めに食前の処理について説明する。
【0060】
重量測定装置12のプロセッサ100が記憶部110に記憶された処理プログラムを実行すると、プロセッサ100は、入力部112を構成する第一スイッチ部SW1がオンか否かを判断する(ステップS2)。
【0061】
このとき、利用者は、重量測定装置12を起動する為に第一スイッチ部SW1を押下する(Y2)。
【0062】
すると、ステップS2において、第一スイッチ部SW1がオンと判断されるので、プロセッサ100は、重量測定装置12の電源をオンしてスリープ状態から復帰し、表示板32の測定値表示部60に現在の測定重量である「0g」を表示する(ステップS4)。
【0063】
そして、プロセッサ100は、記憶部110に記憶された前回の終了時刻と時計部118から取得した現在時刻とに基づいて前回当該重量測定装置12の電源をオフした時点から現時点までの時間が予め定められた所定時間未満であるか否かを判断する(ステップS6)。ここで、終了時刻は、重量測定装置12の電源をオフする際に記憶部110に記憶される時刻である。
【0064】
ステップS6において、前回電源をオフした時点から現時点までの時間が所定時間以上の場合、プロセッサ100は、通常計量モードを実行して(ステップS8)、ステップS36へ移行する。
【0065】
通常計量モードは、荷重センサ102で測定した重量を表示板32に表示するモードであり、通常の計量器として動作する。これにより、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合には、通常の計量器として使用することができる。また、通常計量モードでは、記憶部110に記憶された後述する第一測定値及び第二測定値が削除される。
【0066】
ここで、前述したステップS6及びステップS8の処理は、通常処理として行わないが、本実施形態と変形例とで重複説明を避けるために、フローチャートにステップS6及びステップS8を記載した。このステップS6及びステップS8の処理は、変形例として行ってもよい。
【0067】
ステップS6において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間未満の場合、プロセッサ100は、入力部112を構成する第三スイッチ部SW3が長押しされたか否かを判断する(ステップS10)。長押しとは、第三スイッチ部SW3が所定時間(例えば1秒間)連続して押される状態をいう。
【0068】
ここで、利用者は、例えば食前にご飯62が盛られた茶碗64の重量を測定する場合、重量測定装置12を食事量計量モードで動作させるために第三スイッチ部SW3を長押しして食事量計量モードを設定する(Y4)。
【0069】
すると、ステップS10において、第三スイッチ部SW3が長押しされたと判断されるので、プロセッサ100は、モードの切り替えを行う(ステップS12)。
モードの切り替えについて具体的に説明する。切り替え可能なモードには、食事量計量モードと、飲水量計量モードとが予め用意されている。プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3が長押しされる度に、食事量計量モードと飲水量計量モードとを交互に切り替える。
【0070】
ここで、本実形態では、説明を分かり易くするために、食事量計量モードと飲水量計量モードとが交互に切り替わる場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、この構成に限定されるものではない。本実施形態の重量測定装置12は、第三スイッチ部SW3が長押しされる度に、通常計量モード、食事量計量モード、飲水量計量モード、通常計量モードの順に切り替わるように構成されたものであってもよい。
【0071】
食事量計量モードに切り替えられた場合、プロセッサ100は、表示板32のモード表示部66に食事量計量モードで動作中であることを示すナイフとフォークの画像を表示する。また、プロセッサ100は、後述する食料合計領域に記憶された合計値を示すトータル表示部68に表示する。
【0072】
現時点において、食前の食料の重量は測定されていない。このため、トータル表示部68には、「Total 0g」が表示される。
【0073】
この食事計量モードは、測定した重量をカテゴリ別に記憶する際に、食料を記憶する食料カテゴリとして測定した重量を記憶するモードである。このカテゴリは、対象物20の重量を測定する前に設定される。
【0074】
食前においてご飯62が盛られた茶碗64の重量を測定する場合、利用者は、ご飯62が盛られた茶碗64を重量測定装置12の載台30に載せる(Y6)。ここで、ご飯62が飲食物16に相当する。また、ご飯62が盛られた茶碗64が、飲食物16を含む対象物20に相当する。
【0075】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102からの荷重データを入力し、測定した重量を表示板32の測定値表示部60に表示する(ステップS14)。測定値表示部60には、例えば「250g」が表示される。
【0076】
また、プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3がオンか否かを判断する(ステップS16)。ステップS16において、第三スイッチ部SW3がオフの場合、プロセッサ100は、ステップS14へ移行して重量の表示を行う。また、ステップS16において、第三スイッチ部SW3がオンの場合、プロセッサ100は、ステップS18へ移行する。
【0077】
測定した重量を食前の食料の重量として記憶する場合、利用者は、第三スイッチ部SW3を押下する(Y8)。
【0078】
すると、ステップS16において、第三スイッチ部SW3がオンと判断されるので、プロセッサ100は、ご飯62が盛られた茶碗64の重量を第一測定値として取得してトータル表示部68に表示する。また、プロセッサ100は、取得した第一測定値を記憶部110に記憶する(ステップS18)。トータル表示部68には、例えば「Total 250g」が表示される。
【0079】
具体的に説明すると、記憶部110には、食料カテゴリの第一測定値の合計値を記憶する食料合計領域が設定されている。食料合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。また、食料合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。
【0080】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、第一測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。
【0081】
ここで、本実施形態では、測定した重量を記憶するカテゴリの設定(カテゴリの切り替え)を、対象物20の重量を測定する前に行う場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものでない。カテゴリの設定は、対象物20の重量を測定する後に実施してもよい。この場合、プロセッサ100は、ステップS16の前において、ステップS10及びS12で示したカテゴリの切り替え処理を行うものとする。
【0082】
次に、ステップS20において、プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3が長押しされたか否かを判断する(ステップS20)。ステップS20において、第三スイッチ部SW3が長押しされていない場合、プロセッサ100は、ステップS36へ移行する。また、ステップS20において、第三スイッチ部SW3が長押しされていた場合、プロセッサ100は、ステップS22へ移行する。
【0083】
ここで、食前において飲料70が入ったコップ72の重量を測定する場合、利用者は、重量測定装置12を飲水量計量モードで動作させるために第三スイッチ部SW3を長押しして飲水量計量モードを設定する(Y10)。
【0084】
すると、ステップS20において、第三スイッチ部SW3が長押しされ飲水量計量モードに切り替えられたと判断されるので、プロセッサ100は、モードの切り替えを行う(ステップS22)。
【0085】
ステップS22において、飲水量計量モードに切り替えられた場合、プロセッサ100は、表示板32のモード表示部66に飲水量計量モードで動作中であることを示すコップ72の画像を表示する。また、プロセッサ100は、後述する飲料合計領域に記憶された合計値をトータル表示部68に表示する。
【0086】
ここで、現時点において、食前の飲料70の重量は測定されていない。このため、トータル表示部68には、「Total 0g」が表示される。
【0087】
この飲料計量モードは、測定した重量をカテゴリ別に記憶する際に、飲料70を記憶する飲料カテゴリとして測定した重量を記憶するモードである。このカテゴリは、対象物20の重量を測定する前に設定される。
【0088】
食前において飲料70が入ったコップ72の重量を測定する場合、利用者は、飲料70が入ったコップ72を重量測定装置12の載台30に載せる(Y12)。ここで、飲料70が飲食物16に相当する。また、飲料70が入ったコップ72が、飲食物16を含む対象物20に相当する。
【0089】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102からの荷重データを入力し、測定した重量を表示板32の測定値表示部60に表示する(ステップS24)。測定値表示部60には、例えば「350g」が表示される。
【0090】
また、プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3がオンか否かを判断する(ステップS26)。
【0091】
ステップS26において、第三スイッチ部SW3がオフの場合、プロセッサ100は、ステップS24へ移行して測定した重量の表示を行う。また、ステップS26において、第三スイッチ部SW3がオンの場合、プロセッサ100は、ステップS28へ移行する。
【0092】
測定した重量を食前の飲料70の重量として記憶する場合、利用者は、第三スイッチ部SW3を押下する(Y14)。
【0093】
すると、ステップS26において、第三スイッチ部SW3がオンと判断されるので、プロセッサ100は、飲料70が入ったコップ72の重量を第一測定値として取得してトータル表示部68に表示する。また、プロセッサ100は、取得した第一測定値を記憶部110に記憶する(ステップS28)。トータル表示部68には、例えば「Total 350g」が表示される。
【0094】
具体的に説明すると、記憶部110には、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を記憶する飲料合計領域が設定されている。飲料合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。また、飲料合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。
【0095】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、第一測定値を、飲料70を記憶する飲料カテゴリに記憶する。
【0096】
ここで、本実施形態では、測定した重量を記憶するカテゴリの設定(カテゴリの切り替え)を、対象物20の重量を測定する前に行う場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。カテゴリの設定は、対象物20の重量を測定する後に行ってもよい。この場合、プロセッサ100は、ステップS26の前でステップS20及びS22で示したカテゴリの切り替え処理を行うものとする。
【0097】
そして、プロセッサ100は、第一スイッチ部SW1がオンか否かを判断し(ステップS30)、第一スイッチ部SW1がオンになった際にステップS32へ移行する。
【0098】
ここで、食前の重量測定を終了する場合、利用者は、第一スイッチ部SW1を押下する(Y16)。
【0099】
すると、ステップS30において、第一スイッチ部SW1がオンと判断されるので、プロセッサ100は、現在のカテゴリである「飲料カテゴリ」を終了時カテゴリとして記憶部110に記憶する(ステップS32)。また、プロセッサ100は、時計部118から取得した現在時刻を終了時刻として記憶部110に記憶した後(ステップS34)、重量測定装置12の電源をオフにしてスリープ状態として表示板32の表示を消し(ステップS36)、当該処理を終了する。
【0100】
[食後処理]
次に、食後の処理について説明する。
【0101】
図7に示すように、スリープ状態の重量測定装置12のプロセッサ100は、第一スイッチ部SW1がオンか否かを常時判断している(ステップSB2)。
【0102】
食後において飲食物16の重量の測定を行う利用者は、重量測定装置12を起動する為に第一スイッチ部SW1を押下する(YB2)。
【0103】
すると、ステップSB2において、第一スイッチ部SW1がオンと判断されるので、プロセッサ100は、重量測定装置12の電源をオンしてスリープ状態から復帰する(ステップSB4)。
【0104】
このとき、記憶部110に終了時カテゴリとして「飲料カテゴリ」が記憶されている場合、プロセッサ100は、表示板32のモード表示部66に飲料量計量モードで動作中であることを示すコップ72の画像を表示する。
【0105】
このため、食前の処理の最後に行った飲料カテゴリによる処理を連続して行うことができる。
【0106】
また、プロセッサ100は、飲料合計領域に記憶された第一測定値の合計値をトータル表示部68に表示する。現時点において、飲料合計領域には食前の飲料70の重量が測定されているので、トータル表示部68には、「Total 350g」が表示される。
【0107】
そして、プロセッサ100は、記憶部110に記憶された終了時刻と時計部118から取得した現在時刻とに基づいて、前回当該重量測定装置12の電源をオフしてから現時点までの時間が予め定められた所定時間未満であるか否かを判断する(ステップSB6)。
【0108】
ステップSB6において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合、プロセッサ100は、前述した通常計量モードを実行して(ステップSB8)、ステップSB38へ移行する。
【0109】
ここで、前述したステップSB6及びステップSB8の処理は、通常処理として行わないが、本実施形態と変形例とで重複説明を避けるために、フローチャートにステップSB6及びステップSB8を記載した。このステップSB6及びステップSB8の処理は、変形例として行ってもよい。
【0110】
ステップSB6において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間未満の場合、プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3が長押しされたか否かを判断する(ステップSB10)。
【0111】
ここで、利用者は、例えば食後の茶碗64の重量を測定する場合、重量測定装置12を食事量計量モードで動作させるために第三スイッチ部SW3を長押しして食事量計量モードを設定する(YB4)。
【0112】
すると、ステップSB10において、第三スイッチ部SW3が長押しされたと判断されるので、プロセッサ100は、飲料計量モードを食事量計量モードに切り替える(ステップSB12)。
【0113】
食事量計量モードに切り替えられた場合、プロセッサ100は、表示板32のモード表示部66に食事量計量モードで動作中であることを示すナイフとフォークの画像を表示する。また、プロセッサ100は、食料合計領域に記憶された第一測定値の合計値をトータル表示部68に表示する。現時点において、食料合計領域には食前の食料の重量が測定されているので、トータル表示部68には、「Total 250g」が表示される。
【0114】
食後における茶碗64の重量を測定する場合、利用者は、茶碗64を重量測定装置12の載台30に載せる(YB6)。
【0115】
ここで、ご飯62が摂取された茶碗64が、飲食物16が摂取された対象物20に相当する。食べ残しのご飯62が茶碗64の残っている場合、食べ残しのご飯62を有する茶碗64が載台30に載せられる。また、食べ残しがない場合、空の茶碗64が載台30に載せられる。
【0116】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102からの荷重データを入力し、測定した重量を表示板32の測定値表示部60に表示する(ステップSB14)。測定値表示部60には、例えば「10g」が表示される。
【0117】
また、プロセッサ100は、第四スイッチ部SW4がオンか否かを判断する(ステップSB16)。
【0118】
ステップS16において、第四スイッチ部SW4がオフの場合、プロセッサ100は、ステップSB14へ移行して測定した重量の表示を行う。また、ステップSB16において、第四スイッチ部SW4がオンの場合、プロセッサ100は、ステップSB18へ移行する。
【0119】
測定した重量を食後の食料の重量として取得する場合、利用者は、第四スイッチ部SW4を押下する(YB8)。
【0120】
すると、ステップSB16において、第四スイッチ部SW4がオンと判断されるので、プロセッサ100は、載台30の茶碗64の重量を第二測定値として取得する(ステップSB18)。このステップS18において、プロセッサ100は、食料合計領域に記憶された第一測定値を示す合計値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得するとともに、摂取重量をトータル表示部68に表示する。トータル表示部68には、例えば「Total 240g」が表示される。
【0121】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、取得した摂取重量を利用者に報知する。
【0122】
具体的に説明すると、プロセッサ100は、記憶部110の食料合計領域に記憶された第一測定値の合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量を食料合計領域に記憶するとともにトータル表示部68に表示する。また、プロセッサ100は、第二測定値を記憶部110に記憶する。
【0123】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、第二測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。
【0124】
ここで、本実施形態では、第四スイッチ部SW4への入力操作に基づいて差分の演算を開始したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。第二測定値を測定する際に荷重センサ102から得る測定値の変動が所定範囲内に収まった場合に差分の演算を開始してもよい。
【0125】
次に、ステップSB20において、プロセッサ100は、第三スイッチ部SW3が長押しされたか否かを判断する(ステップSB20)。ステップSB20において、第三スイッチ部SW3が長押しされていない場合、プロセッサ100は、ステップSB38へ移行する。また、ステップSB20において、第三スイッチ部SW3が長押しされていた場合、プロセッサ100は、ステップSB22へ移行する。
【0126】
ここで、食後の飲料70が入ったコップ72の重量を測定する場合、利用者は、重量測定装置12を飲水量計量モードで動作させるために第三スイッチ部SW3を長押しして飲水量計量モードを設定する(YB10)。
【0127】
すると、ステップSB20において、第三スイッチ部SW3が長押され飲水量計量モードに切り替えられたと判断されるので、プロセッサ100は、モードの切り替えを行う(ステップSB22)。
【0128】
このステップSB22において、飲水量計量モードに切り替えられた場合、プロセッサ100は、モード表示部66に飲水量計量モードで動作中であることを示すコップ72の画像を表示するとともに、飲料合計領域に記憶された合計値をトータル表示部68に表示する。現時点において、飲料合計領域には食前の飲料70の重量が記憶されているので、トータル表示部68には、「Total 350g」が表示される。
【0129】
食後において飲料70が飲まれたコップ72の重量を測定する場合、利用者は、食後のコップ72を重量測定装置12の載台30に載せる(YB12)。
【0130】
ここで、飲料70が飲まれたコップ72が、飲食物16が摂取された対象物20に相当する。飲み残しの飲料70がコップ72に残っている場合、飲み残しの飲料70を有するコップ72が載台30に載せられる。また、飲み残しがない場合、空のコップ72が載台30に載せられる。
【0131】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102からの荷重データを入力し、測定した重量を測定値表示部60に表示する(ステップSB24)。測定値表示部60には、例えば「5g」が表示される。
【0132】
また、プロセッサ100は、第四スイッチ部SW4がオンか否かを判断する(ステップSB26)。
【0133】
ステップSB26において、第四スイッチ部SW4がオフの場合、プロセッサ100は、ステップSB24へ移行して測定した重量の表示を行う。また、ステップSB26において、第四スイッチ部SW4がオンの場合、プロセッサ100は、ステップSB28へ移行する。
【0134】
測定した重量を食後のコップ72の重量として取得する場合、利用者は、第四スイッチ部SW4を押下する(YB14)。
【0135】
すると、ステップSB28において、第四スイッチ部SW4がオンと判断されるので、プロセッサ100は、載台30のコップ72の重量を第二測定値として取得する(ステップSB28)。このステップSB28において、プロセッサ100は、飲料合計領域に記憶された第一測定値を示す合計値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得するとともに、摂取重量をトータル表示部68に表示する。トータル表示部68には、例えば「Total 345g」が表示される。
【0136】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、取得した摂取重量を利用者に報知する。
【0137】
具体的に説明すると、プロセッサ100は、記憶部110の飲料合計領域に記憶された合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量を飲料合計領域に記憶するとともにトータル表示部68に表示する。また、プロセッサ100は、第二測定値を記憶部110に記憶する。
【0138】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、第二測定値を、飲料70を記憶する飲料カテゴリに記憶する。
【0139】
ここで、本実施形態では、第四スイッチ部SW4への入力操作に基づいて差分の演算を開始したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。第二測定値を測定する際に荷重センサ102から得る測定値の変動が所定範囲内に収まった場合に差分の演算を開始してもよい。
【0140】
また、本実施形態では、測定した重量を記憶するカテゴリの設定(カテゴリの切り替え)を、対象物20の重量を測定する前に行う場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。プロセッサ100は、カテゴリの設定を対象物20の重量を測定する後に行ってもよい。この場合、プロセッサ100は、例えばステップS26の前で、ステップS20及びS22で示したカテゴリの切り替え処理を行うものとする。
【0141】
また、本実施形態では、食事量を合計値に加算する処理(例えばステップS18)、飲水量を合計値に加算する処理(例えばステップS28)、食事量を合計値から減算する処理(例えばステップSB18)、飲水量を合計値から減算する処理(例えばステップSB28)の順で各処理を行っている。しかし、本実施形態は、この順番で行う構成に限定されるものではない。
【0142】
本実施形態は、変形例として、食事量を合計値に加算する処理、食事量を合計値から減算する処理、飲水量を合計値に加算する処理、食事量を合計値に加算する処理、飲水量を合計値から減算する処理の順番で各処理を行うなど各処理をランダムに行う構成としてもよい。
【0143】
この変形例の場合、食事途中において食料又は飲料70が追加された場合であっても、追加された食料又は飲料70を合計値に反映させることができ、より正確な摂取量を得ることが可能となる。
【0144】
次に、ステップSB30において、プロセッサ100は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部110に記憶する(ステップSB30)。この飲食重量は、食事を管理する際に利用される。
【0145】
そして、プロセッサ100は、第一スイッチ部SW1がオンか否かを判断し(ステップSB32)、第一スイッチ部SW1がオンになった際にステップSB34へ移行する。
【0146】
ここで、食前の重量測定を終了する場合、利用者は、第一スイッチ部SW1を押下する(YB16)。
【0147】
すると、ステップSB32において、第一スイッチ部SW1がオンと判断されるので、プロセッサ100は、現在のカテゴリが「飲料カテゴリ」である旨を記憶部110に記憶する(ステップS34)。また、プロセッサ100は、時計部118から取得した現在時刻を終了時刻として記憶部110に保存した後(ステップSB36)、重量測定装置12の電源をオフにしてスリープ状態とし、表示板32の表示を消して(ステップSB38)、処理を終了する。
【0148】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0149】
本実施形態における重量測定システム10は、飲食物16を含む対象物20の重量を測定するシステムである。重量測定システム10は、飲食物16が摂取される前に測定された当該飲食物16を含む対象物20の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得手段としての第一測定値取得部50を備える。重量測定システム10は、飲食物16が摂取された後に測定された対象物20の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得手段としての第二測定値取得部52を備える。重量測定システム10は、第一測定値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得する摂取重量取得手段としての摂取重量取得部54を備える。
【0150】
また、本実施形態の重量測定プログラムは、重量を測定するコンピュータとしてのプロセッサ100に、飲食物16が摂取される前に測定された当該飲食物16を含む対象物20の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得ステップ(ステップS18、S28)を実行させる。重量測定プログラムは、プロセッサ100に、飲食物16が摂取された後に測定された対象物20の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得ステップ(ステップSB14~SB18、SB24~SB28)を実行させる。重量測定プログラムは、プロセッサ100に、第一測定値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得する摂取重量取得ステップ(ステップSB18、SB28)を実行させる。
【0151】
これら構成によれば、飲食物16を含む対象物20の重量は、第一測定値として取得される。また、飲食によって飲食物16が摂取され飲食物16の量が減少した対象物20の重量は、第二測定値として取得される。そして、第一測定値と第二測定値との差分から得られる摂取重量は、飲食物16の減少量を示す。
【0152】
このため、例えば食前において飲食物16が盛られた食器の重量を第一測定値として取得する。食後において飲食物16が摂取された食器の重量を第二測定値として取得する。そして、第一測定値と第二測定値との差分から摂取重量を取得することで、摂取されて減少した飲食物16の重量の取得が可能となる。
【0153】
したがって、食器などの重量を事前に登録することなく、飲食物16の重量の取得が可能となる。
【0154】
また、上記構成によれば、取得した摂取重量からは食器などの重量が除外されるので、摂取した重量を簡単に、かつ正確に取得することが可能となる。
【0155】
さらに、食器などの重量の登録作業が不要なので、手間が省けるとともに、容器等に収容されて販売されている対象物20であっても、摂取重量を正確に測定することが可能となる。
【0156】
また、登録した食器などを確認するためのカメラなども不要となるので、システムの簡素化を図ることができる。
【0157】
ここで、測定値から食器の重量を減算して残食量を管理するシステムでは、カメラ画像を画像処理することで使用されている食器を把握する必要があり、正確に食器を特定するために画像処理の向上が常に要求されるという技術的課題を有する。
【0158】
しかしながら、本実施形態では、飲食物16を含む対象物20の重量を第一測定値として取得するとともに、飲食物16が摂取された対象物20の重量を第二測定値として取得することで、画像処理を用いることなく、摂取重量を取得することができる。したがって、画像処理の向上が要求されるという技術的課題を解消することができる。
【0159】
また、カメラ画像を用いた処理にあっては、画像処理で分析し易いように、明るさや角度を調整した画像を利用者が取得する必要があるが、本実施形態では、このような利用者の手間を省くことができる。
【0160】
また、本実施形態における重量測定システム10は、対象物20の重量の測定値を第一測定値として取得するのか、第二測定値として取得するのかを選択する選択手段をさらに備える。
【0161】
この選択手段は、対象物20の測定の前又は後に行われる入力操作に基づいて、対象物20の重量の測定値を第一測定値として取得するのか第二測定値として取得するのかを選択する。
【0162】
ここで、選択手段は、測定値を加算する際に操作される第三スイッチ部SW3と、測定値を減算する際に操作される第四スイッチ部SW4とで構成される。第三スイッチ部SW3が操作された際には、対象物20の重量の測定値を第一測定値として取得する。第四スイッチ部SW4が操作された際には、対象物20の重量の測定値を第二測定値として取得する。
【0163】
この構成によれば、利用者は、第三スイッチ部SW3又は第四スイッチ部SW4を操作することで、測定値を第一測定値として取得するのか第二測定値として取得するのかを選択することができる。
【0164】
また、対象物20の測定の前に第三スイッチ部SW3又は第四スイッチ部SW4を操作することで、測定値を第一測定値又は第二測定値として取得することができる。あるいは、対象物20の測定の後に第三スイッチ部SW3又は第四スイッチ部SW4を操作することで、測定値を第一測定値又は第二測定値として取得することができる。
【0165】
また、本実施形態における重量測定システム10は、摂取重量を利用者に報知する(ステップSB28、SF14、SF24、SF34)。
【0166】
この構成によれば、利用者は、取得した摂取重量を把握することができる。
【0167】
また、本実施形態における重量測定システム10は、第一測定値及び第二測定値は、飲食物16が属するカテゴリに分けて記憶される。
【0168】
この構成によれば、利用者は、カテゴリ別に記憶された各測定値によって、例えば栄養管理が容易となる。
【0169】
また、本実施形態における重量測定システム10において、カテゴリは、食料を記憶する食料カテゴリと、飲料70を記憶する飲料カテゴリとを含む。
【0170】
この構成によれば、利用者は、摂取重量を食料及び飲料別に管理することができる。これにより、ダイエット対策として、食料の取り過ぎか飲料70の取り過ぎかを把握することができる。
【0171】
また、本実施形態における重量測定システム10は、第一測定値取得手段としての第一測定値取得部50又は第二測定値取得手段としての第二測定値取得部52が対象物20の重量を測定する前に、第一測定値又は第二測定値が属するカテゴリが設定される(ステップS10、SB20)。
【0172】
この構成によれば、利用者は、カテゴリを設定した状態で対象物20の測定ができるので、対象物20の測定値が異なるカテゴリに設定されることを抑制することができる。
【0173】
また、本実施形態における重量測定システム10は、第一測定値取得手段としての第一測定値取得部50又は第二測定値取得手段としての第二測定値取得部52が対象物20の重量を測定した後に、第一測定値又は第二測定値のカテゴリが設定される(ステップSC12、SC22、SC40、SF12、SF22、SF32)。
【0174】
この構成によれば、利用者は、対象物20を測定した後でカテゴリを設定することができるので、測定した対象物20を確認してからカテゴリを設定することができる。
【0175】
また、本実施形態における重量測定システム10は、第二測定値を測定する際の測定値の変動が所定範囲内に収まった場合に差分の演算を開始する。
【0176】
この構成によれば、差分の演算を開始するための操作の煩雑さを解消することができる。
【0177】
また、本実施形態における重量測定システム10は、入力操作に基づいて差分の演算が開始される(ステップSB16、SB26、SF12、SF22、SF32)。
【0178】
この構成によれば、差分演算の開始時期を、利用者の意思で設定することができる。
【0179】
また、本実施形態における重量測定システム10において、摂取重量は、飲食物16が属するカテゴリ別に記憶され、カテゴリ別に記憶された摂取重量はカテゴリ別に合算される(ステップSB30、SF14、SF24、SF34)。
【0180】
この構成によれば、異なるカテゴリの重量の合計値を得ることができるので、ダイエット対策としての利用価値が高まる。
【0181】
また、本実施形態における重量測定システム10において、第一測定値及び第二測定値は、飲食物16が属するカテゴリに分けて記憶される。重量測定システム10は、電源をオンした際に当該重量測定装置12の電源をオフしたときに第一測定値又は第二測定値を記憶したカテゴリと同じカテゴリで第一測定値又は第二測定値を記憶するカテゴリモードで起動する(ステップSB4)。
【0182】
この構成によれば、同一カテゴリの対象物20を測定する際に、測定毎にカテゴリの設定が必要となる場合と比較して、操作の煩雑さを解消することができる。
【0183】
<変形例>
次に、
図9から
図19を用いて本実施形態の変形例について説明する。この動作説明では、重量測定装置12と端末18とを使用して測定を行う場合について説明する。
【0184】
(重量測定装置と端末とを使用して測定を行う際の動作説明)
図9は、変形例に係る重量測定システム10の動作の一例を示すフローチャートである。
図10は、
図9に続く動作を示すフローチャートである。
図11は、
図10に続く動作を示すフローチャートである。
図12は、
図11に続く動作を示すフローチャートである。
図13は、
図12に続く動作を示すフローチャートである。
図14は、
図13に続く動作を示すフローチャートである。
図15は、
図14に続く動作を示すフローチャートである。
図16は、
図15に続く動作を示すフローチャートである。
図17は、
図16に続く動作を示すフローチャートである。
図18は、
図17に続く動作を示すフローチャートである。
図19は、
図18に続く動作を示すフローチャートである。
図20は、
図19に続く動作を示すフローチャートである。
【0185】
[食前処理]
初めに食前の処理について説明する。
【0186】
重量測定装置12のプロセッサ100は、記憶部110に記憶された処理プログラムに従って動作を開始すると、端末18と通信が可能となる。
【0187】
また、端末18のプロセッサ200が記憶部210に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作を開始すると、重量測定装置12と通信が可能となる。また、端末18のプロセッサ200は、タッチパネル40に初期画面を表示する(図示省略)。この初期画面には、食事量計量モードで重量測定装置12を起動するための第一アイコンと、飲水量計量モードで重量測定装置12を起動するための第二アイコンとが表示されるものとする。
【0188】
端末18のプロセッサ200は、初期画面に表示した第一アイコンがタップされたか否かを判断する(ステップSC2)。ここで、タップとは、指でタッチパネル40を触れる動作を示す。
【0189】
重量測定装置12を食事量計量モードで起動する場合、利用者は、第一アイコンをタップする(YC2)。
【0190】
すると、ステップSC2おいて、プロセッサ200は、第一アイコンがタップされたと判断し、タッチパネル40に食事記録画面80を表示する。また、プロセッサ200は、食事量計量モードで起動するためのコマンドを、通信部220を介して重量測定装置12に送信する(ステップSC4)。食事記録画面80には、測定値を加算する際に操作される第一ボタン82と、測定値を減算する際に操作される第二ボタン84とが表示される。
【0191】
端末18からのコマンドを受信した重量測定装置12のプロセッサ100は、当該重量測定装置12の電源をオンしてスリープ状態から復帰し、表示板32の通信表示部86に通信マークを表示する(ステップSD2)。
【0192】
そして、プロセッサ100は、記憶部110に記憶された終了時刻と時計部118から取得した現在時刻とに基づいて、前回当該重量測定装置12の電源をオフしてから現時点までの時間が予め定められた所定時間未満であるか否かを判断する(ステップSD4)。
【0193】
ステップSD4において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合、プロセッサ100は、通常計量モードを実行して(ステップSD6)、ステップSD18へ移行する。
【0194】
通常計量モードは、荷重センサ102で測定した重量を表示板32に表示するモードであり、通常の計量器として動作する。これにより、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合には、通常の計量器として使用することができる。また、通常計量モードでは、記憶部110に記憶された第一測定値及び第二測定値が削除される。
【0195】
ここで、前述したステップSD4及びステップSD6の処理は、通常処理として行わないが、本実施形態と変形例とで重複説明を避けるために、フローチャートにステップSD4及びステップSD6を記載した。このステップSD4及びステップSD6の処理は、変形例として行ってもよい。
【0196】
食前においてご飯62が盛られた茶碗64の重量を測定する場合、利用者は、ご飯62が盛られた茶碗64を重量測定装置12の載台30に載せる(YC4)。ここで、ご飯62が飲食物16に相当する。また、ご飯62が盛られた茶碗64が、飲食物16を含む対象物20に相当する。
【0197】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSD8)。
【0198】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSC6)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「250g」が表示される。
【0199】
また、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第一ボタン82がタップされたか否かを判断する(ステップSC8)。
【0200】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第一ボタン82をタップする(YC6)。
【0201】
すると、ステップSC8において、プロセッサ200は、第一ボタン82がタップされたと判断し、加算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSC10)。
【0202】
品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「250g」が表示される。品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とが表示される。
【0203】
そして、プロセッサ200は、食事量ボタン94がタップされたか否かを判断する(ステップSC12)。
【0204】
測定した重量を食事量として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示された食事量ボタン94をタップする(YC8)。
【0205】
すると、ステップSC12において、食事量ボタン94がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、食事記録画面80を表示する。また、プロセッサ200は、重量測定装置12から受信した測定値を第一測定値として取得して食事記録画面80の食事トータル表示部300に表示し、取得した第一測定値を記憶部210に記憶する(ステップSC14)。食事記録画面80の食事トータル表示部300には、例えば「250g」が表示される。
【0206】
具体的に説明すると、記憶部210には、食事量ボタン94がタップされた際に食料カテゴリの第一測定値の合計値を保存する食料合計領域が設定されている。この食料合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。また、食料合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。
【0207】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第一測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。
【0208】
また、ステップSC14において、プロセッサ200は、後述する食料合計領域に記憶された摂取重量と、後述する飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求め、この合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0209】
ここで、記憶部210の食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す(詳細は後述する。)。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を示す(詳細は後述する。)。
【0210】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。現時点において、飲料合計領域の摂取重量は「0」なので、食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「250g」が表示される。
【0211】
なお、本実施形態では、測定した重量を記憶するカテゴリの設定を、対象物20の重量を測定した後に行う場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。プロセッサ200は、カテゴリの設定を対象物20の重量を測定する前に行ってもよい。
【0212】
次に、食前の飲料70が入ったコップ72の重量を測定する場合、利用者は、飲料70が入ったコップ72を重量測定装置12の載台30に載せる(YC10)。ここで、飲料70が飲食物16に相当する。また、飲料70が入ったコップ72が、飲食物16を含む対象物20に相当する。
【0213】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSD10)。
【0214】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSC16)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「350g」が表示される。
【0215】
また、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第一ボタン82がタップされたか否かを判断する(ステップSC18)。
【0216】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第一ボタン82をタップする(YC12)。
【0217】
すると、ステップSC18において、プロセッサ200は、第一ボタン82がタップされたと判断し、加算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSC20)。品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「350g」が表示される。また、品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とが表示される。
【0218】
そして、プロセッサ200は、飲水量ボタン96がタップされたか否かを判断する(ステップSC22)。
【0219】
測定した重量を飲水量として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示された飲水量ボタン96をタップする(YC14)。
【0220】
すると、ステップSC22において、飲水量ボタン96がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、食事記録画面80を表示する。また、プロセッサ200は、重量測定装置12から受信した測定値を第一測定値として取得して食事記録画面80の飲料トータル表示部302に表示するとともに、取得した第一測定値を記憶部210に記憶する(ステップSC24)。食事記録画面80の飲料トータル表示部302には、例えば「350g」が表示される。
【0221】
具体的に説明すると、記憶部210には、飲水量ボタン96がタップされた際に飲料カテゴリの第一測定値の合計値を保存する飲料合計領域が設定されている。飲料合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。また、飲料合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。
【0222】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第一測定値を、飲料70を記憶する飲料カテゴリに記憶する。
【0223】
また、ステップSC24において、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0224】
ここで、食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値を示す。
【0225】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「600g」が表示される。
【0226】
そして、食前において、おにぎり310の重量を測定する場合、利用者は、包装紙312で包装されたおにぎり310を重量測定装置12の載台30に載せる(YC16)。ここで、おにぎり310が飲食物16に相当する。また、包装紙312に包装されたおにぎり310が、飲食物16を含む対象物20に相当する。
【0227】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSD12)。
【0228】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSC26)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「100g」が表示される。
【0229】
また、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第一ボタン82がタップされたか否かを判断する(ステップSC28)。
【0230】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第一ボタン82をタップする(YC18)。
【0231】
すると、ステップSC28において、プロセッサ200は、第一ボタン82がタップされたと判断し、加算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSC30)。
【0232】
品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「100g」が表示される。また、品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とが表示される。
【0233】
そして、プロセッサ200は、品目追加ボタン98がタップされたか否かを判断する(ステップSC32)。
【0234】
品目選択画面90に測定した重量を記録する品目を追加する場合、利用者は、品目選択画面90に表示された品目追加ボタン98をタップする(YC20)。
【0235】
すると、ステップSC32において、品目追加ボタン98がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、品目追加画面320を表示する(ステップSC34)。品目追加画面320には、品目名入力欄322と、分類選択欄324と、品目色選択欄326とが表示される。
【0236】
利用者は、表示された品目追加画面320において、品目名入力欄322に品目名を入力する。また、利用者は、分類選択欄324の分類を選択するとともに、品目色選択欄326の品目色を選択する。
【0237】
すると、プロセッサ200は、利用者の入力に基づいて、品目名、分類、及び品目色を、設定し、記憶部210に記憶する(ステップSC36)。また、プロセッサ200は、設定された品目名等を、品目選択画面90に表示する(ステップSC38)。品目選択画面90には、おにぎりボタン328が表示される。
【0238】
そして、プロセッサ200は、おにぎりボタン328がタップされたか否かを判断する(ステップSC40)。
【0239】
新たに表示された品目選択画面90において、測定した重量をおにぎり310として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示されたおにぎりボタン328をタップする(YC24)。
【0240】
すると、ステップSC40において、おにぎりボタン328がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、重量測定装置12から受信した測定値を第一測定値として取得して食事記録画面80のおにぎりトータル表示部330に表示する。また、プロセッサ200は、取得した第一測定値を記憶部210に記憶する(ステップSC42)。食事記録画面80のおにぎりトータル表示部330には、例えば「100g」が表示される。
【0241】
具体的に説明すると、記憶部210には、おにぎりボタン328がタップされた際に食料カテゴリに属するおにぎり項目に第一測定値の合計値を保存するおにぎり合計領域が設定されている。おにぎり合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。また、おにぎり合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。
【0242】
また、食料合計領域には、取得した第一測定値が記憶される。食料合計領域に既に第一測定値が記憶されている場合、記憶されている第一測定値に、現時点で取得した第一測定値を加算して記憶する。これにより、食事記録画面80の食事トータル表示部300には、例えば「350g」が表示される。
【0243】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第一測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。
【0244】
また、ステップSC42において、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0245】
ここで、食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。
【0246】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「700g」が表示される。
【0247】
次に、設定されているカテゴリ名を変更する場合、利用者は、カテゴリ名変更画面(図示省略)においてカテゴリ名を変更するための入力を行う(YC26)。
【0248】
すると、プロセッサ200は、利用者からの入力に基づいてカテゴリ名を変更するとともに、変更内容を記憶部210に記憶する(ステップSC44)。また、プロセッサ200は、切断ボタン(図示省略)がタップされたか否かを判断する(ステップSC46)。
【0249】
ここで、食前の重量測定を終了する場合、利用者は、表示された切断ボタンとタップする(YC28)。
【0250】
すると、ステップSC46において、切断ボタンがタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、重量測定装置12に切断コマンドを送信する(ステップSC48)。
【0251】
切断コマンドを受信した重量測定装置12のプロセッサ100は、現在のカテゴリである「食料カテゴリ」を終了時カテゴリとして記憶部110に記憶し(ステップSD14)、重量測定装置12が単独で使用されるときのための準備を行う。
【0252】
なお、本実施形態では、重量測定装置12のプロセッサ100が切断コマンドを受信した際に、終了時カテゴリを記憶する(ステップSD14)場合について説明するが、本実施形態は、この構成に限定されるものでない。重量測定装置12は、切断コマンドを受信した際に電源をオフしてもよい。
【0253】
また、プロセッサ100は、時計部118から取得した現在時刻を終了時刻として記憶部110に記憶した後(ステップSD16)、重量測定装置12の電源をオフにしてスリープ状態として表示板32の表示を消し(ステップSD18)、当該処理を終了する。
【0254】
[食後処理]
次に、食後の処理について説明する。
【0255】
端末18のプロセッサ200が記憶部210に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作を開始すると、重量測定装置12と通信が可能となる。また、端末18のプロセッサ200は、タッチパネル40に初期画面を表示する(図示省略)。この初期画面には、食事量計量モードで重量測定装置12を起動するための第一アイコンと、飲水量計量モードで重量測定装置12を起動するための第二アイコンとが表示されるものとする。
【0256】
端末18のプロセッサ200は、初期画面に表示した第一アイコンがタップされたか否かを判断する(ステップSF2)。
【0257】
重量測定装置12を食事量計量モードで起動する場合、利用者は、第一アイコンをタップする(YD2)。
【0258】
すると、ステップSF2おいて、プロセッサ200は、第一アイコンがタップされたと判断し、タッチパネル40に食事記録画面80を表示するとともに、食事量計量モードで起動するためのコマンドを重量測定装置12に送信する(ステップSF4)。
【0259】
食事記録画面80には、測定値を加算する際に操作される第一ボタン82と、測定値を減算する際に操作される第二ボタン84とが表示される。
【0260】
端末18からコマンドを受信した重量測定装置12のプロセッサ100は、当該重量測定装置12の電源をオンしてスリープ状態から復帰し、表示板32の通信表示部86に通信マークを表示する(ステップSG2)。
【0261】
そして、プロセッサ100は、記憶部110に記憶された終了時刻と時計部118から取得した現在時刻とに基づいて、前回当該重量測定装置12の電源をオフしてから現時点までの時間が予め定められた所定時間未満であるか否かを判断する(ステップSG4)。
【0262】
ステップSG4において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合、プロセッサ100は、通常計量モードを実行して(ステップSG6)、ステップSG20へ移行する。
【0263】
通常計量モードは、荷重センサ102で測定した重量を表示部114の表示板32に表示するモードであり、通常の計量器として動作する。これにより、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間以上の場合には、通常の計量器として使用することができる。また、通常計量モードでは、記憶部110に記憶された第一測定値及び第二測定値が削除される。
【0264】
ここで、前述したステップSG4及びステップSG6の処理は、通常処理として行わないが、本実施形態と変形例とで重複説明を避けるために、フローチャートにステップSG4及びステップSG6を記載した。このステップSG4及びステップSG6の処理は、変形例として行ってもよい。
【0265】
ステップSG4において、前回電源をオフしてから現時点までの時間が所定時間未満の場合、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力して測定値を取得する処理を行う。
【0266】
食後において茶碗64の重量を測定する場合、利用者は、茶碗64を重量測定装置12の載台30に載せる(YD4)。
【0267】
ここで、ご飯62が摂取された茶碗64が、飲食物16が摂取された対象物20に相当する。食べ残しのご飯62が茶碗64の残っている場合、食べ残しのご飯62を有する茶碗64が載台30に載せられる。また、食べ残しがない場合には、空の茶碗64が載台30に載せられる。
【0268】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSG8)。
【0269】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSF6)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「10g」が表示される。
【0270】
そして、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第二ボタン84がタップされたか否かを判断する(ステップSF8)。
【0271】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第二ボタン84をタップする(YD6)。
【0272】
すると、ステップSF8において、第二ボタン84がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、減算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSF10)。品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「10g」が表示される。また、品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とおにぎりボタン328とが表示される。
【0273】
そして、プロセッサ200は、食事量ボタン94がタップされたか否かを判断する(ステップSF12)。
【0274】
測定した重量を食事量として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示された食事量ボタン94をタップする(YD8)。
【0275】
すると、ステップSF12において、食事量ボタン94がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、測定値を第二測定値として取得するとともに、食事記録画面80を表示する。また、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された第一測定値を示す合計値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得し、摂取重量を食事記録画面80の食事トータル表示部300に表示する(ステップSF14)。食事記録画面80の食事トータル表示部300には、例えば「340g」が表示される。
【0276】
これにより、重量測定システム10の重量測定装置12は、取得した摂取重量を利用者に報知する。
【0277】
具体的に説明すると、プロセッサ200は、記憶部210の食料合計領域に記憶された合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量を食料合計領域に記憶するとともに食事トータル表示部300に表示する。また、プロセッサ200は、第二測定値を記憶部110に記憶する。
【0278】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第二測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。
【0279】
また、ステップSF14において、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0280】
ここで、食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。
【0281】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「690g」が表示される。
【0282】
なお、本実施形態の端末18は、重量測定装置12から受信した測定値に基づいて摂取重量を演算し、演算した摂取重量を表示する場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。端末18は、重量測定装置12で演算した摂取重量を受信し、重量測定装置12から受信した摂取重量を表示してもよい。
【0283】
次に、食後において飲料70が飲まれたコップ72の重量を測定する場合、利用者は、コップ72を重量測定装置12の載台30に載せる(YD10)。
【0284】
ここで、飲料70が飲まれたコップ72が、飲食物16が摂取された対象物20に相当する。飲み残しの飲料70がコップ72にある場合、飲み残しの飲料70を有するコップ72が載台30に載せられる。また、飲み残しがない場合には、空のコップ72が載台30に載せられる。
【0285】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSG10)。
【0286】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSF16)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「5g」が表示される。
【0287】
また、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第二ボタン84がタップされたか否かを判断する(ステップSF18)。
【0288】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第二ボタン84をタップする(YD12)。
【0289】
すると、ステップSF18において、第二ボタン84がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、減算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSF20)。品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「5g」が表示される。また、品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とおにぎりボタン328とが表示される。
【0290】
そして、プロセッサ200は、飲水量ボタン96がタップされたか否かを判断する(ステップSF22)。
【0291】
測定した重量を飲水量として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示された飲水量ボタン96をタップする(YD14)。
【0292】
すると、ステップSF22において、飲水量ボタン96がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、測定値を第二測定値として取得する。また、プロセッサ200は、食事記録画面80を表示する。さらに、プロセッサ200は、飲料合計領域に記憶された第一測定値を示す合計値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得し、摂取重量を食事記録画面80の飲料トータル表示部302に表示する(ステップSF24)。食事記録画面80の飲料トータル表示部302には、例えば「345g」が表示される。
【0293】
これにより、重量測定システム10の端末18は、取得した摂取重量を利用者に報知する。
【0294】
具体的に説明すると、プロセッサ200は、記憶部210の飲料合計領域に記憶された合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量を飲料合計領域に記憶するとともに食事記録画面80の飲料トータル表示部302に表示する。また、プロセッサ200は、第二測定値を記憶部110に記憶する。
【0295】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第二測定値を、飲料70を記憶する飲料カテゴリに記憶する。
【0296】
また、ステップSF24において、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0297】
ここで、食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。
【0298】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「685g」が表示される。
【0299】
なお、本実施形態の端末18は、重量測定装置12から受信した測定値に基づいて摂取重量を演算し、演算した摂取重量を表示する場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。端末18は、重量測定装置12で演算した摂取重量を受信し、重量測定装置12から受信した摂取重量を表示してもよい。
【0300】
次に、食後おいて、おにぎり310の重量を測定する場合、利用者は、おにぎり310を重量測定装置12の載台30に載せる(YD16)。
【0301】
ここで、食後に残ったおにぎり310が包装紙312に包装されたものが、飲食物16が摂取された対象物20に相当する。食べ残しがある場合、食べ残しのおにぎり310と包装紙312とが載台30に載せられる。また、食べ残しがない場合、包装紙312のみが載台30に載せられる。
【0302】
すると、プロセッサ100は、荷重センサ102から荷重データを入力し、測定した重量を測定値として端末18へ送信する(ステップSG12)。
【0303】
測定値を受信した端末18のプロセッサ200は、受信した測定値を食事記録画面80の測定値表示欄88に表示する(ステップSF26)。食事記録画面80の測定値表示欄88には、例えば「50g」が表示される。
【0304】
また、プロセッサ200は、食事記録画面80に表示された第二ボタン84がタップされたか否かを判断する(ステップSF28)。
【0305】
測定した重量を記憶する場合、利用者は、第二ボタン84をタップする(YD18)。
【0306】
すると、ステップSF28において、第二ボタン84がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、減算処理を受け付けて品目選択画面90を表示するとともに、受信した測定値を品目選択画面90の測定値表示部92に表示する(ステップSF30)。品目選択画面90の測定値表示部92には、例えば「50g」が表示される。また、品目選択画面90には、食事量ボタン94と飲水量ボタン96と品目追加ボタン98とおにぎりボタン328とが表示される。
【0307】
そして、プロセッサ200は、おにぎりボタン328がタップされたか否かを判断する(ステップSF32)。
【0308】
測定した重量をおにぎり310として記憶する場合、利用者は、品目選択画面90に表示されたおにぎりボタン328をタップする(YD20)。
【0309】
すると、ステップSF32において、おにぎりボタン328がタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、測定値を第二測定値として取得するとともに、食事記録画面80を表示する。
【0310】
また、プロセッサ200は、食料カテゴリに属するおにぎり合計領域に記憶された第一測定値を示す合計値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得し、摂取重量を食事記録画面80のおにぎりトータル表示部330に表示する(ステップSF34)。食事記録画面80のおにぎりトータル表示部330には、例えば「50g」が表示される。
【0311】
具体的に説明すると、プロセッサ200は、記憶部210のおにぎり合計領域に記憶された合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量をおにぎり合計領域に記憶するとともにおにぎりトータル表示部330に表示する。また、プロセッサ200は、第二測定値を記憶部110に記憶する。
【0312】
また、プロセッサ200は、記憶部210の食料合計領域に記憶された合計値から第二測定値を減算して摂取重量を取得し、取得した摂取重量を食料合計領域に記憶するとともに食事トータル表示部300に表示する。食事記録画面80の食事トータル表示部300には、例えば「290g」が表示される。
【0313】
これにより、重量測定システム10の端末18は、第二測定値を、食料を記憶する食料カテゴリに記憶する。また、重量測定システム10の端末18は、取得した摂取重量を利用者に報知する。
【0314】
また、ステップSF34において、プロセッサ200は、食料合計領域に記憶された摂取重量と飲料合計領域に記憶された摂取重量とを合算して合算値を求めるとともに、合算値を飲食重量として記憶部210に記憶する。
【0315】
ここで、食料合計領域に記憶された摂取重量は、食料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。また、飲料合計領域に記憶された摂取重量は、飲料カテゴリの第一測定値の合計値を示す。
【0316】
また、プロセッサ200は、記憶部210に記憶した飲食重量を、食事記録画面80の合算表示部350に表示する。食事記録画面80の合算表示部350には、例えば、「635g」が表示される。
【0317】
なお、本実施形態の端末18は、重量測定装置12から受信した測定値に基づいて摂取重量を演算し、演算した摂取重量を表示する場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。端末18は、重量測定装置12で演算した摂取重量を受信し、重量測定装置12から受信した摂取重量を表示してもよい。
【0318】
そして、プロセッサ200は、切断ボタン(図示省略)がタップされたか否かを判断する(ステップSF36)。
【0319】
ここで、食後の重量測定を終了する場合、利用者は、タッチパネル40に表示された切断ボタンとタップする(YD22)。
【0320】
すると、ステップSC36において、切断ボタンがタップされたと判断されるので、プロセッサ200は、重量測定装置12に切断コマンドを送信する(ステップSF38)。
【0321】
切断コマンドを受信した重量測定装置12のプロセッサ100は、現在のカテゴリが「食料カテゴリ」である旨を記憶部110に記憶する(ステップSG16)。また、プロセッサ100は、時計部118から取得した現在時刻を終了時刻として記憶部110に保存した後(ステップSG18)、重量測定装置12の電源をオフにしてスリープ状態とし、表示板32の表示を消して(ステップSG20)、処理を終了する。
【0322】
なお、本実施形態では、重量測定装置12のプロセッサ100が切断コマンドを受信した際に、現在のカテゴリを終了時カテゴリとして記憶する(ステップSG16)場合について説明したが、本実施形態は、この構成に限定されるものでない。例えば、重量測定装置12は、切断コマンドを受信した際に電源をオフしてもよい。
【0323】
(作用及び効果)
次に、変形例による作用効果について説明する。なお、この変形例も実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0324】
また、本実施形態における重量測定システム10は、重量測定装置12と、重量測定装置12と通信可能な端末18とを備える。重量測定装置12は、摂取重量を端末18に送信する(ステップSD8、SD10、SD12、SG8、SG10、SG12)。端末18は、重量測定装置12から受信した摂取重量を表示する(ステップSC6、SC16、SC26、SF6、SF16、SF26)。
【0325】
この構成によれば、取得した摂取重量を端末18で確認することができる。また、摂取重量を端末18に保存できるので、データ管理が容易となる。
【0326】
また、本実施形態における重量測定システム10において、重量測定装置12は、携帯型である。
【0327】
この構成によれば、外出先であっても摂取重量を知ることができる。
【0328】
また、本実施形態における重量測定システム10において、第一測定値及び第二測定値は、飲食物16が属するカテゴリに分けて記憶される。端末18は、第一測定値又は第二測定値が属するカテゴリを入力に基づいて変更可能である(ステップSC44)。
【0329】
この構成によれば、誤って設定したカテゴリを端末18で修正することができる。
【0330】
また、本実施形態における重量測定システム10において、重量測定装置12は、電源をオフしてから電源をオンするまでの時間が所定時間以上経過した場合に通常計量モード(ステップS8、SB8、SD6、SG6)で起動する。
【0331】
この構成によれば、第一測定値取得後から所定時間以上経過した場合であっても通常計量モードにならない場合と比較して、通常モードへの変更操作が不要となるので、利便性が向上する。
【0332】
また、本実施形態における重量測定システム10は、通常計量モード(ステップS8、SB8、SD6、SG6)で起動した場合には、記憶した第一測定値及び第二測定値を削除する。
【0333】
この構成によれば、第一測定値及び第二測定値が不要な通常計量モード(ステップS8、SB8、SD6、SG6)において、記憶容量の無駄を省くことができる。
【0334】
<第二実施形態>
次に本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態において、第一実施形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、第一実施形態と異なる部分について説明する。
【0335】
図20は、第二実施形態の端末18のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態は、第一実施形態と比較して、重量測定装置12が計測した重量を端末18の通信部220で受信し、受信した重量を端末18のプロセッサ200が処理する点が異なる。
【0336】
図20に示すように、端末18のプロセッサ200は、第一測定値取得手段としての第一測定値取得部400と、第二測定値取得手段としての第二測定値取得部402と、摂取重量取得手段としての摂取重量取得部404とを含む。
【0337】
各部400、402、404の機能は、プロセッサ200が記憶部210から読み出したアプリケーションプログラムである処理プログラムを実行することでプロセッサ200によって実現される。各部400、402、404は、それぞれ、
図3に示した各部50、52、54と同一又は同等の機能を有する。
【0338】
第一測定値取得部400は、飲食物16が摂取される前に測定された当該飲食物16を含む対象物20の重量の測定値である第一測定値を取得する。
【0339】
第二測定値取得部402は、飲食物16が摂取された後に測定された対象物20の重量の測定値である第二測定値を取得する。
【0340】
摂取重量取得部404は、第一測定値と第二測定値との差分を飲食物16の摂取重量として取得する。
【0341】
なお、各部400、402、404の具体的な動作は、第一実施形態における各部50、52、54と同様の動作である。また、端末18のプロセッサ200の動作についても第一実施形態のプロセッサ100の動作と同様である。
【0342】
(作用及び効果)
第二実施形態において、端末18は、第一実施形態の重量測定装置12と構成が同一又は同等であるため、これらの部分に関しては、第一実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、本実施形態では、端末18において
図3に示した各部50、52、54の機能を実現するため、重量測定装置12において各部50、52、54の機能を省略することが可能である。
【0343】
第一態様の重量測定システムは、飲食物を含む対象物の重量を測定するシステムであって、前記飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む前記対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得手段と、前記飲食物が摂取された後に測定された前記対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得手段と、前記第一測定値と前記第二測定値との差分を前記飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得手段と、を備える。
【0344】
第二態様の重量測定システムは、第一態様に記載の重量測定システムであって、前記対象物の重量の測定値を前記第一測定値として取得するのか、前記第二測定値として取得するのかを選択する選択手段をさらに備える。
【0345】
第三態様の重量測定システムは、第二態様に記載の重量測定システムであって、前記選択手段は、前記対象物の測定の前又は後に行われる入力操作に基づいて、前記対象物の重量の測定値を前記第一測定値として取得するのか前記第二測定値として取得するのかを選択する。
【0346】
第四態様の重量測定システムは、第一態様から第三態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記摂取重量を利用者に報知する。
【0347】
第五態様の重量測定システムは、第一態様から第四態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶される。
【0348】
第六態様の重量測定システムは、第五態様に記載の重量測定システムであって、前記カテゴリは、食料を記憶する食料カテゴリと、飲料を記憶する飲料カテゴリと、を含む。
【0349】
第七態様の重量測定システムは、第五態様又は第六態様に記載の重量測定システムであって、前記第一測定値取得手段又は前記第二測定値取得手段が前記対象物の重量を測定する前に、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリが設定される。
【0350】
第八態様の重量測定システムは、第五態様から第七態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記第一測定値取得手段又は前記第二測定値取得手段が前記対象物の重量を測定した後に、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリが設定される。
【0351】
第九態様の重量測定システムは、第一態様から第八態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記第二測定値を測定する際の測定値の変動が所定範囲内に収まった場合に前記差分の演算を開始する。
【0352】
第十態様の重量測定システムは、第一態様から第九態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、入力操作に基づいて前記差分の演算が開始される。
【0353】
第十一態様の重量測定システムは、第一態様から第十態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記摂取重量は、前記飲食物が属するカテゴリ別に記憶され、カテゴリ別に記憶された前記摂取重量はカテゴリ別に合算される。
【0354】
第十二態様の重量測定システムは、第一態様から第十一態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、重量測定装置と、前記重量測定装置と通信可能な端末と、を備え、前記重量測定装置は、前記摂取重量を前記端末に送信し、前記端末は、前記重量測定装置から受信した前記摂取重量を表示する。
【0355】
第十三態様の重量測定システムは、第十二態様に記載の重量測定システムであって、前記重量測定装置は、携帯型である。
【0356】
第十四態様の重量測定システムは、第十二態様又は第十三態様に記載の重量測定システムであって、前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶され、前記端末は、前記第一測定値又は前記第二測定値の前記カテゴリを入力に基づいて変更可能である。
【0357】
第十五態様の重量測定システムは、第十二態様から第十四態様のいずれか一つに記載の重量測定システムであって、前記第一測定値及び前記第二測定値は、前記飲食物が属するカテゴリに分けて記憶され、前記重量測定装置の電源をオンした際に、当該重量測定装置の電源をオフしたときに前記第一測定値又は前記第二測定値を記憶したカテゴリと同じカテゴリで前記第一測定値又は前記第二測定値を記憶するカテゴリモードで起動する。
【0358】
第十六態様の重量測定システムは、第十五態様に記載の重量測定システムであって、前記重量測定装置は、電源をオフしてから電源をオンするまでの時間が所定時間以上経過した場合に通常計量モードで起動する。
【0359】
第十七態様の重量測定システムは、第十六態様に記載の重量測定システムであって、前記通常計量モードで起動した場合には、記憶した前記第一測定値及び前記第二測定値を削除する。
【0360】
第十八態様の重量測定プログラムは、重量を測定するコンピュータに、飲食物が摂取される前に測定された当該飲食物を含む対象物の重量の測定値である第一測定値を取得する第一測定値取得ステップと、前記飲食物が摂取された後に測定された前記対象物の重量の測定値である第二測定値を取得する第二測定値取得ステップと、前記第一測定値と前記第二測定値との差分を前記飲食物の摂取重量として取得する摂取重量取得ステップと、を実行させる。
【0361】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0362】
10 重量測定システム
12 重量測定装置
16 飲食物
18 端末
20 対象物
50 第一測定値取得部
52 第二測定値取得部
54 摂取重量取得部
100 プロセッサ
200 プロセッサ
400 第一測定値取得部
402 第二測定値取得部
404 摂取重量取得部