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特開2024-135379プログラム、方法、情報処理装置、システムを生産する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135379
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システムを生産する方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046018
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】522217773
【氏名又は名称】Smart-IP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 星爾
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 竜
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】
【課題】特許明細書のような知的財産権に関する文書データを作成するにあたり、公知の範囲などの文章の作成を支援する別の技術を提供する。
【解決手段】プログラムは、プロセッサに、知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、ここで、AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであってAIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、第1の入力操作に応じて、AIツールに、第1の情報を送信し、第1の入力操作を受け付けない限り第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行させる。
【選択図】図44
【特許請求の範囲】
【請求項1】
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータは、プロセッサと、記憶部とを備えており、前記プログラムは、前記プロセッサに、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記AIツールが守秘義務を負っているものであるか、守秘義務を有しないものであるかを判定するステップを実行させ、
前記AIツールが守秘義務を有しないものである場合に所定の通知をする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記知的財産権にかかるドキュメントは、特許出願にかかるドキュメントであり、
前記第1の情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記第1の情報として、特許出願にかかる発明について公知技術の範囲との一致点となる第1の部分と、公知技術の範囲との相違点となる第2の部分とを区別して前記第1の情報を受け付けており、
前記第1の入力操作を受け付けるステップにおいて、前記第2のユーザに対し、前記第1の部分と、前記第2の部分とを提示し、前記第1の部分について前記AIツールに送信することを承認する前記第1の入力操作を受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記知的財産権にかかるドキュメントは、特許出願にかかるドキュメントであり、
前記第1の情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記特許出願の特許明細書の公知技術の説明の入力を受け付ける第1の入力欄と、前記公知技術における課題を解決するための手段の説明の入力を受け付ける第2の入力欄を前記第1のユーザに提示しており、
前記第1の入力操作を受け付けるステップにおいて、前記第1の入力欄に入力された内容について、前記AIツールに送信することを承認する前記第1の入力操作を受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ドキュメントを作成するための入力画面を前記第1のユーザに提示し、前記入力画面において、前記AIツールへの前記第1の情報の送信に対して応答された情報を提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第2のユーザは、前記知的財産権にかかるドキュメントをレビューする役割のユーザである、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのコンピュータを動作させるための方法であって、前記コンピュータは、プロセッサと、記憶部とを備えており、前記方法は、前記プロセッサが、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行する、方法。
【請求項8】
知的財産権にかかるドキュメントを作成するための情報処理装置であって、前記情報処理装置は、制御部と、記憶部とを備えており、前記制御部が、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムを生産する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
知的財産権に関する文書データの作成を支援する技術として、下記の特許文献1がある。
【0003】
特許文献1には、特許明細書をユーザが作成する際、「名称文字や符号文字の入力において間違った名称文字を入力したり、間違った符号文字を入力したりした場合に、ユーザが間違いを認識していたとしても、その都度、文字の入力を確定させるタイミングで間違った文字の予測変換候補が出てしまうと、ユーザが当該候補の間違いを確認する手間が生じることもあり、ユーザにとって負担になることがある」ことを課題とした技術が記載されている。
【0004】
特許文献1には、例えば、特許文献1の図4の例のように、符号を入力すると名称を挿入する例が記載されている。より具体的には、特許文献1には、ユーザから「100は、101をそなえる。」という文字入力を受け付けて、文字確定を受け付けると、名称符号候補として「制御装置100」「選択部101」を変換候補として表示し、変換候補を選択する操作をユーザから受け付けて、「制御装置100は、選択部101を備える。」といった文章を完成させる例が記載されている。こうすることで、特許文献1の技術によると、文書の作成におけるユーザの負担を軽減することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-77113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
知的財産権に関する文書データ、例えば、特許明細書をユーザが作成するにあたり、ユーザは、通常、発明の特徴となる部分の説明(想定される引用発明に対して相違点となる部分の実施形態の説明等)と、公知技術の範囲の説明(想定される引用発明に対して一致点となる部分の実施形態の説明等)とを作成することで、特許明細書を作成する。
【0007】
特許明細書のような知的財産権に関する文書データを作成するにあたり、公知の範囲などの文章の作成を支援する別の技術が必要とされている。
【0008】
そこで、本開示により、特許明細書のような知的財産権に関する文書データを作成するにあたり、公知の範囲などの文章の作成を支援する別の技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータは、プロセッサと、記憶部とを備えており、プログラムは、プロセッサに、知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、ここで、AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであってAIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、第1の入力操作に応じて、AIツールに、第1の情報を送信し、第1の入力操作を受け付けない限り第1の情報をAIツールに送信しないステップと、を実行させる、プログラム。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、特許明細書のような知的財産権に関する文書データを作成するにあたり、公知の範囲などの文章の作成を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図2】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3】端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図4】ユーザデータベース281のデータ構造を示す図である。
図5】案件管理データベース282のデータ構造を示す図である。
図6】特許明細書管理データベース283のデータ構造を示す図である。
図7】フィードバック管理データベース284のデータ構造を示す図である。
図8】コンフリクトデータベース285を示す図である。
図9】辞書データベース286を示す図である。
図10】サーバ20が提供するシステム1において、ユーザの情報の登録を受け付けてユーザデータベース281を更新する処理の流れを示す図である。
図11】サーバ20が、コンフリクト関係にある依頼主の情報の登録を受け付けて、コンフリクトデータベース285を更新する処理の流れを示す図である。
図12】サーバ20が、案件の登録をユーザから受け付けて、案件管理データベース282を更新する処理の流れを示す図である。
図13】サーバ20が、代理人側のユーザから、承認者となるユーザが設定されていない案件についてアサインを促すための処理の流れを示す図である。
図14】サーバ20が、ユーザから、案件の内容を入力する操作を受け付けて、特許明細書管理データベース283を更新する処理の流れを示す図である。
図15】サーバ20が、文書データについて他のユーザへチェック依頼をするための操作を受け付けて、案件管理データベース282を更新する処理の流れを示す図である。
図16】サーバ20が、案件の内容について承認者となるユーザから承認をする操作を受け付けて、依頼主へ案件を納品する処理の流れを示す図である。
図17】サーバ20が、案件について依頼主に納品することと、依頼主側のユーザからフィードバックを受け付けることとを行うための処理の流れを示す図である。
図18】サーバ20が、文書データについて官公庁へ提出するための一連の処理の流れを示す図である。
図19】サーバ20が、ユーザの情報の登録を受け付けるための画面例を示す。図10の処理の流れの説明と対応する。
図20】サーバ20が、ユーザから、コンフリクト関係にある顧客の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。
図21】サーバ20が、依頼主側のユーザから、代理人への依頼にかかる案件の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。
図22】サーバ20が、代理人側のユーザから、依頼主の依頼にかかる案件の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。
図23】サーバ20が、案件の内容の承認を担当するユーザ(弁理士であるユーザ)の設定を促すための画面例を示す。
図24】サーバ20が、担当者にアサインされている各案件の状況を、当該担当者に対して表示している画面例を示す。
図25】サーバ20が、案件の内容の入力をユーザから受け付けるための画面例を示す。
図26】案件の内容について、チェック担当者にレビューを依頼するための操作をユーザから受け付けるための画面例を示す。
図27】サーバ20が、辞書データベース286を参照して、ユーザから入力を受け付けた単語または文章に基づき、案件の内容に反映させる記載を抽出する操作を受け付けるための画面例を示す。
図28】サーバ20が、案件の内容についてチェック担当者等からコメント等でのフィードバックを受け付けるための画面例を示す。
図29】サーバ20が、承認者となるユーザに対し、案件の内容を承認するための操作を受け付けるための画面例を示す。
図30】サーバ20が、担当者であるユーザが作成した案件について依頼主へ納品するための操作をユーザから受け付けるための画面例を示す。
図31】サーバ20が、担当者であるユーザが作成した案件について依頼主が付したコメントを、代理人側のユーザに対して表示するための画面例を示す。
図32】サーバ20が、依頼主のコメントに基づいて、担当者であるユーザが案件の内容を修正する操作を受け付けるための画面例を示す。
図33】サーバ20が、代理人側の担当者が行った修正内容を依頼主のユーザに提示しつつ、依頼主のユーザから、修正依頼または官公庁への提出指示の操作を受け付けるための画面例を示す。
図34】サーバ20が、代理人のユーザから、官公庁への案件の提出(出願)をする操作を受け付けるための画面例を示す。
図35】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図36】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図37】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図38】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図39】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図40】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図41】第2の実施の形態における画面例を示す図である。
図42】第3の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を示す図である。
図43】第3の実施の形態におけるサーバ20が管理する特許明細書管理データベース283bのデータ構造を示す図である。
図44】第3の実施の形態における処理の流れを示す図である。
図45】第3の実施の形態における画面例を示す図である。
図46】第3の実施の形態における画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<第1の実施の形態の概略>
第1の実施の形態では、知的財産権に関する文書データ(例えば、特許出願用の文書データ)の作成を支援するサービスについて説明する。以下のシステム1では、特許出願にかかる文書データの作成および特許庁への提出を支援するため、代理人側での特許明細書の作成、特許明細書のチェック、代理人と依頼主とのコミュニケーションを支援する技術等について説明する。
【0014】
システム1では、特許庁に提出する文書データの内容について、弁理士等の代理業務が可能なユーザが作成するか、弁理士であるユーザが承認をすることで、依頼主へ納品する処理、特許庁に提出するための処理(例えば、特許庁へ提出するためのファイル形式(html形式等)に変換する、特許庁へ提出する業務を担当する担当者(事務担当者など)への作業依頼を受け付ける等)を実行できるようにする。
【0015】
これにより、知的財産権に関する文書データの内容の質について一定の担保を図ることができ、依頼主に対して(特許制度のユーザに対して)一定の利益を提供することができる。
【0016】
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【0017】
システム1は、官公庁に提出する書面として、特許庁に提出する知的財産権に関する文書データの作成を支援するためのシステムである。例えば、システム1は、以下のような事業者によって利用されうる。
・ 知的財産権にかかる手続の代理をする代理人(個人事業主、法人)
・ 当該手続を代理人に依頼する依頼者(事業会社など)
図1に示すシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを含む。
【0018】
図示する例では、端末装置10A、10B、・・・の複数の端末を示している。以下、複数の端末を総称して「端末装置10」と記載することもある。
【0019】
端末装置10、サーバ20は、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0020】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0021】
端末装置10は、ユーザが操作する装置である。端末装置10は、例えば、以下のようにして実現される。
・ スマートフォン、タブレット等のハンドヘルド型の携帯端末
・ 据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC
・ ユーザに装着されるウェアラブル端末(腕時計型、眼鏡型など)
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0022】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0023】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0024】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
【0025】
メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0026】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0027】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0028】
サーバ20は、知的財産権にかかる手続に関するドキュメントの作成および当該ドキュメントに基づく各ユーザのテキスト等のコミュニケーションを管理するための装置である。
【0029】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0030】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0031】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0032】
メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0033】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0034】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0035】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図2は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図2に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0036】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0037】
記憶部202は、ユーザデータベース281と、案件管理データベース282と、特許明細書管理データベース283と、フィードバック管理データベース284と、コンフリクトデータベース285と、辞書データベース286等の各種データベースを記憶する。
【0038】
ユーザデータベース281は、各ユーザの情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0039】
案件管理データベース282は、書類作成の業務の単位となる「案件」それぞれを管理するためのデータベースである。
【0040】
以下の例では、官公庁等へ提出する書類として、知的財産関連の書類、より具体的には特許出願にかかる書類を想定して説明する。したがって、「案件」とは、典型的には、特許出願の候補1件を単位として、依頼者(クライアント)から代理人へと発注をする対象となるものである。なお、「案件」として扱われているとしても、必ずしも官公庁等への提出がされるとは限らず、出願を断念する等、案件としては管理を終了する(クローズする)ものも含まれ得る。詳細は後述する。
【0041】
特許明細書管理データベース283は、各案件を構成するドキュメントの内容を管理するためのデータベースである。以下の例では、具体的には特許出願にかかるドキュメント(「特許請求の範囲」「明細書」等)について説明する。以下に示すように、サーバ20は、特許明細書管理データベース283において、各ドキュメントの項目ごと(「背景技術」等)に、その内容を保持する。サーバ20は、ドキュメントを構成する段落単位(特許出願にかかる書類の例では、4ケタの連番の段落番号が挿入される)で、その内容を特許明細書管理データベース283に保持することとしてもよい。詳細は後述する。
【0042】
フィードバック管理データベース284は、ドキュメントを構成する内容に対して各ユーザからコメント等で付与されたフィードバックを管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0043】
コンフリクトデータベース285は、代理人側で、依頼主から案件を受任する際のコンフリクトの関係を管理するためのデータベースである。依頼主に応じて、代理人側で担当者を分けて設定することがあり得る。サーバ20は、コンフリクトデータベース285の設定に従って、ドキュメントの閲覧権限を設定することができる。例えば、サーバ20は、コンフリクトの関係にある第1の顧客、第2の顧客をそれぞれ担当する担当者に対し、他方の顧客の案件の内容については、当該案件が出願公開、特許公報発行等の特定の条件を満たすまで閲覧できないと設定することがあり得る。詳細は後述する。
【0044】
辞書データベース286は、案件を構成する明細書等のドキュメントを作成する際に、ユーザから文章またはキーワード等の入力を受け付けて、当該入力内容に対応する文章等を作成する際に参照する文献の情報を管理するためのデータベースである。
【0045】
例えば、サーバ20は、ユーザから、発明の内容を示す文章またはキーワード等の入力を受け付ける。サーバ20は、ユーザから受け付けた文章を形態素解析することにより単語を抽出する。当該抽出した単語またはキーワード等を用いて、予め構築していた特許文献のデータベースから、関連する記載(当該記載を含む段落)を抽出する。
【0046】
サーバ20は、抽出された記載を、ユーザが作成しようとする明細書等に反映させるための操作を受け付けて、特許明細書管理データベース283を更新する。すなわち、発明の文章の入力を受け付けると、過去の特許文献または作成済みの明細書原稿(代理人側で管理している、出願公開前の文献を含む)を参照して、ある程度、ユーザが明細書本文等を入力せずとも、明細書の記載を補うことができる。例えば、特定のクライアントの案件が複数ある場合、過去の出願済みの明細書本文(出願公開前等の未公開の明細書を含む)があれば、これらの内容から記載の示唆を受けつつユーザが原稿作成を進めることができる。一方、コンフリクト関係にある他社の出願済みの明細書本文については、明細書作成にあたって参考としないほうが良いことがあり得る。特に、コンフリクト関係にある他社の出願済みの明細書であって、未公開のものは参照しないことが必要となる。
【0047】
辞書データベース286は、上記のように、ユーザが明細書等のドキュメントを作成する際に、収録済みの文献リストに基づき記載を示唆する等のサポートをしつつ、その参照元の文献リストを適切は範囲とするために用いることができる。詳細は後述する。
【0048】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2041、送信制御モジュール2042、ユーザ管理モジュール2043、案件管理モジュール2044、明細書作成管理モジュール2045、フィードバック管理モジュール2046、ワークフロー管理モジュール2047、バリデーションチェックモジュール2048として示す機能を発揮する。
【0049】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0050】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0051】
ユーザ管理モジュール2043は、システム1を利用する各ユーザの情報を管理するためのモジュールである。
【0052】
具体的には、ユーザ管理モジュール2043は、各ユーザの情報の登録等を受け付けて、後述するユーザデータベース281を更新する。
【0053】
案件管理モジュール2044は、官公庁等へ提出するための書類作成の業務の単位となる「案件」それぞれを管理するためのモジュールである。
【0054】
具体的には、案件管理モジュール2044は、案件の書誌的事項(例えば、書類の提出者など)等の情報を取得して、後述する案件管理データベース282を更新する。
【0055】
明細書作成管理モジュール2045は、官公庁等へ提出する対象となる書類(特許庁へ提出する特許明細書等)の内容を管理するためのモジュールである。
【0056】
具体的には、明細書作成管理モジュール2045は、ユーザから書類の内容を入力する入力操作を受け付けることにより、後述する特許明細書管理データベース283を更新する。
【0057】
フィードバック管理モジュール2046は、官公庁等へ提出する対象となる書類(例えば特許庁へ提出する特許明細書等)に対して、各ユーザから付与されるコメント等のフィードバックを管理するためのモジュールである。
【0058】
具体的には、フィードバック管理モジュール2046は、ユーザから、書類に対してコメントを入力する入力操作を受け付けることにより、後述するフィードバック管理データベース284を更新する。
【0059】
ワークフロー管理モジュール2047は、各ユーザ間での連絡等のトランザクションを管理するためのモジュールである。
【0060】
具体的には、ワークフロー管理モジュール2047は、各ユーザ間の連絡等のトランザクションとして、少なくとも以下を管理する。
・ 官公庁へ提出する書類の主体となる側のユーザ(例えば、特許出願の出願人側のユーザ)と、当該書類の作成を代理するユーザ(例えば、特許出願の代理人)との間の連絡(当該連絡は、連絡の内容をテキスト、音声等とすることを含む。また当該連絡は、相手方のユーザを指定してプッシュ通知(メンション)をすることを含む)
・ 当該書類の作成を代理するユーザ間での連絡(例えば、代理人側が複数人のチームである場合に、書類を作成する担当者と、書類をチェックするチェッカーとの間の連絡があり得る)
バリデーションチェックモジュール2048は、官公庁等へ提出する書類に対し、予め設定された要件に基づき作成されているかのチェックを実施するためのモジュールである。
【0061】
具体的には、バリデーションチェックモジュール2048は、バリデーションチェックとして、官公庁等へ提出する書類(例えば、特許出願用の書類)に対し、形態素解析等を行うことにより、以下のチェックを実施し、チェック結果に応じてユーザにエラー等を通知することを含む。
【0062】
(1)日本語表現
・ 文の主語が抜けていないか
・ 表記ゆれ
【0063】
(2)官公庁等へ提出するための書式の要件
・ 特許出願等の願書の記載が規定の要件を満たしているか(当該要件は、法令等により定められていることがある。出願人、発明者等の記載があるか。国際特許分類の記載が要件を満たしているか等)
・ 明細書、特許請求の範囲等について、「背景技術」、段落番号等が適切に挿入されているか否か
【0064】
(3)官公庁等での審査結果に影響する要件
・ 特許請求の範囲について、いわゆるマルチマルチの引用関係が含まれていないか等の、特許庁での審査(拒絶理由通知の対象)に影響する要件
<1.3 端末装置10の構成>
図3は、端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【0065】
図3に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する通信部(第1通信部120、第2通信部121)と、入力装置130(タッチ・センシティブ・デバイス131を含む)と、ディスプレイ132と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図3では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図3に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0066】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1通信部120へ与える。
【0067】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2通信部121へ与える。
【0068】
第1通信部120は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1通信部120と第2通信部121とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1通信部120と第2通信部121とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0069】
入力装置130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、入力装置130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131を含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0070】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCDや有機ELディスプレイによって実現される。
【0071】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0072】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、システム1において、ユーザがサーバ20に対し、ユーザの位置を参照できるよう許可することにより、端末装置10が、位置情報をサーバ20へ送信する。サーバ20は、端末装置10の位置情報と、配送先の位置情報(座標)とに基づいて、ユーザが配送先から一定距離内にいるか(配送を完了しようとしているか)を判別する。
【0073】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0074】
モーションセンサ170は、加速度センサ、角速度センサ等を含み、端末装置10の動きを検出する。
【0075】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部180が記憶する各種情報については後述する。
【0076】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194と、記憶制御部195としての機能を発揮する。
【0077】
操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0078】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20、端末装置10等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0079】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0080】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動を発生させる処理を行う。
【0081】
記憶制御部195は、記憶部180に対するデータの記憶を制御する。例えば、記憶制御部195は、ユーザ情報181の動作に基づき、各種データを記憶部180に記憶させる。
【0082】
記憶部180が記憶する各種情報について説明する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181を記憶する。
【0083】
ユーザ情報181は、サーバ20が提供するサービスを利用するユーザの情報である。
【0084】
<2 データ構造>
図4から図9は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、図4から図9は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0085】
図4は、ユーザデータベース281のデータ構造を示す図である。ユーザデータベース281は、項目「ユーザID」と、項目「名前」と、項目「所属先ID」と、項目「職種」と、項目「ライセンス保持」と、項目「チェックスキル」と、項目「フォロー必要範囲」と、項目「コンフリクト設定」と、項目「技術分野」と、項目「事業領域」と、項目「メールアドレス」と、を含む。
【0086】
項目「ユーザID」は、各ユーザを識別するための情報である。
【0087】
具体的には、項目「ユーザID」は、以下の各属性のユーザの識別情報を含む。
・ 官公庁等へ提出するための書類の主体側(特許出願でいう特許出願人。代理人にとっての依頼者)のユーザの識別情報
・ 当該書類の作成を代理する側(代理人)のユーザの識別情報
項目「名前」は、各ユーザの名前の情報である。
【0088】
具体的には、項目「名前」は、以下を含む。
・ 各ユーザの氏名
項目「所属先ID」は、各ユーザの所属先を示す情報である。
【0089】
具体的には、項目「所属先ID」は、各ユーザの所属先の情報として、以下を含む。
・ 代理人が法人である場合の法人それぞれに割り当てられる識別情報
・ 代理人が個人事業である場合の、代表者それぞれに割り当てられる識別情報(個人事業主である代理人が従業員を雇用する場合があり得る)
・ 官公庁へ提出する書類の主体(特許出願でいう特許出願人)それぞれに割り当てられる識別情報。法人または個人があり得る。
【0090】
項目「職種」は、ユーザの職種を示す情報である。
【0091】
具体的には、項目「職種」は、各ユーザの職種として、以下を含むこととしてもよい。
・ 官公庁等へ提出する書類の内容を作成する職種(特許出願用の特許明細書の原稿作成をする技術担当者)
・ 官公庁等への書類の提出業務を担当する職種(事務担当者)
・ その他、所属組織において業務を担当する職種(特許出願用の図面作成担当者。また、経理などバックオフィス業務の担当者など)
項目「ライセンス保持」は、ユーザが保有しているライセンスを示す情報である。
【0092】
具体的には、項目「ライセンス保持」は、各ユーザが保有し得るライセンスとして、以下を含むこととしてもよい。
・ 官公庁等へ提出する書類の作成を代理することが法令によって認められている資格(弁理士など)
・ 特定の業務の代理について法令上認められている資格(弁護士、公認会計士など)
・ 法令とは別に、能力・スキルを図るものとして提供されている資格試験・認定講座等の資格(情報処理技術者試験等の資格試験を含む)
項目「チェックスキル」は、官公庁等へ提出する書類をチェックするスキルについて、各ユーザの習熟度合いを示す情報である。
【0093】
具体的には、項目「チェックスキル」は、各ユーザが有するスキルとして、以下を含むこととしてもよい。
・ 官公庁等へ提出する書類の種類についてチェックをすることが可能な範囲(例えば、特許出願用の書類であれば、「特許請求の範囲」のみチェック可能なのか、「明細書」全体についてチェック可能なのか)
・ チェック項目に基づきチェック可能な範囲(例えば、「特許請求の範囲」について、新規性・進歩性等の審査の対象となる根拠条文に基づくチェックが可能なのか。特許出願人の事業内容からみて盛り込むべき内容が盛り込まれているかのチェックが可能なのか。特許法上の要件とは別に、翻訳のしやすさなど外国出願を念頭に置いた日本語表現のチェックが可能なのか等)
例えば、サーバ20は、各ユーザのスキルについて、各ユーザが属する所属先の任意のユーザから設定を受け付ける。例えば、予め、チェックをするスキルについて複数の段階(レベル1等)で設定することとし、各ユーザのチェックスキルをこれら各段階のどこまで対応しているかを設定可能であるとしてもよい。
【0094】
項目「フォロー必要範囲」は、ユーザが書類の作成を担当する場合に、当該書類の作成について他のユーザのフォロー(チェック)を受けることが必要な程度を示す情報である。
【0095】
具体的には、項目「フォロー必要範囲」は、他のユーザのフォローが必要な程度として、以下を含む。例えば、予め、担当者が他のユーザのフォローが必要な程度として、複数の段階で設定することとし、サーバ20が、各ユーザについて、フォローが必要な程度の段階の情報を保持することとしてもよい。
【0096】
このような他のユーザのフォローが必要な範囲は、これらユーザが所属する組織において、従業員の評価制度と連動していることがある。そのため、例えば、サーバ20は、従業員としてのユーザの評価の情報を取得することにより(例えば、フォローが必要な範囲に応じて等級分けがされている場合、そのような等級の情報をサーバ20が取得することにより)、他のユーザのフォローが必要な程度を特定することとしてもよい。
・ 発明のヒアリングの機会において、書類の作成の担当者の他に、フォローを担当するユーザの同席が必要か否か
・ 担当者が作成する書類について、チェックが不要か否か
・ 担当者が作成する書類について、一部の書類についてはチェックが必要か(例えば特許出願用の書類の場合、「特許請求の範囲」についてはチェックが必要だが「明細書」については不要等)
・ 担当者が作成する書類について、チェックの範囲が書類の一部に留まるか(例えば特許出願用の書類の場合、「特許請求の範囲」に記載する全ての請求項についてチェックが必要か、一部の請求項(例えば独立請求項のみ等)についてチェックが必要か)
項目「コンフリクト設定」は、書類の提出者のために書類の作成を代理する代理人において、代理する提出者の範囲を示す情報である。
【0097】
具体的には、項目「コンフリクト設定」は、後述するコンフリクトデータベース285に従って、各ユーザが手続を代理することができる依頼者(例えば、特許出願人)と、そうでない依頼者の情報とを管理するための情報を含む。
【0098】
項目「技術分野」は、書類を作成する担当者であるユーザが知見のある技術領域を示す情報である。
【0099】
具体的には、項目「技術分野」は、各ユーザが知見のある技術領域の情報として、少なくとも以下を含むこととしてもよい。
・電気・電子
・情報通信
・有機化学・無機化学
・バイオ
・物理
・機械
・日用品
サーバ20は、国際特許分類等のように、官公庁等が使用する技術分類の情報と適合するように、各ユーザが知見のある技術領域の情報(担当可能な技術領域)を定義することとしてもよい。
【0100】
項目「事業領域」は、書類を作成する担当者であるユーザが知見のある事業領域を示す情報である。
【0101】
具体的には、項目「事業領域」は、各ユーザが知見のある事業領域の情報として、少なくとも、「建設」「電子商取引」等の分類の情報を含む。
【0102】
サーバ20は、経済情報等を発信するサービス(例えば、「業界地図」のように、各社が定義した事業領域と当該事業領域に含まれる企業のデータベース)において分類されている事業領域の情報と適合するように、各ユーザが知見のある事業領域の情報を定義することとしてもよい。
【0103】
項目「メールアドレス」は、各ユーザの連絡先であり、各ユーザのログインにおいて各ユーザを特定する情報とするメールアドレスの情報である。
【0104】
図5は、案件管理データベース282のデータ構造を示す図である。案件管理データベース282は、項目「案件ID」と、項目「顧客ID」と、項目「出願人ID」と、項目「発明者ID」と、項目「顧客整理番号」と、項目「代理人整理番号」と、項目「発明タイトル」と、項目「ヒアリング予定日時」と、項目「原稿発送期限」と、項目「出願期限」と、項目「顧客担当者ID」と、項目「代理人担当者ID1」と、項目「代理人担当者ID2」と、を含む。
【0105】
項目「案件ID」は、案件それぞれを識別する情報である。
【0106】
項目「顧客ID」は、案件を依頼する依頼者(クライアント)を識別する情報である。
【0107】
具体的には、項目「顧客ID」は、後述する1つの「出願人ID」と関連付けられていることもあれば、複数の「出願人ID」と関連付けられていることもある。例えば、事業会社が子会社等の関連会社の特許出願業務を管理しており、代理人への連絡等は当該事業会社が担当するが、特許出願の出願人としては関連会社名義のものとなることがあり得る。
【0108】
項目「出願人ID」は、案件にかかる書類(特許出願にかかる書類)の権利主体(特許出願人)を識別する情報である。
【0109】
項目「発明者ID」は、特許出願における発明者を識別する情報である。
【0110】
項目「顧客整理番号」は、案件にかかる依頼者(クライアント)側での整理番号を示す情報である。
【0111】
項目「代理人整理番号」は、案件にかかる代理人側での整理番号を示す情報である。
【0112】
項目「発明タイトル」は、案件の内容の概要として、依頼者または代理人が便宜のために付する発明のタイトルを示す情報である。
【0113】
項目「ヒアリング予定日時」は、案件の内容である「発明」を説明するための打ち合わせを設定する場合に、当該打合せの日時の情報である。
【0114】
具体的には、項目「ヒアリング予定日時」は、以下を含む。なお、発明の内容を説明するための打ち合わせが複数回、開催されることもあるため、項目「ヒアリング予定日時」において、複数の日付を管理することとしても良い。
・ 依頼者側が代理人に対して指定した日時
・ 依頼者と代理人とが協議して調整した日時
項目「原稿発送期限」は、特許出願にかかる書類(特許出願用の原稿など)を代理人から依頼者へと送付する期限の情報である。
【0115】
具体的には、項目「原稿発送期限」は、原稿などを送付する期限として、以下を含むこととしてもよい。
・ 依頼者が設定した期限
・ 依頼者が依頼をした日時に基づき自動的に設定される期限(例えば、依頼をしてから一定日数後)
・ 依頼者と代理人との協議で設定した期限
・ 依頼者等から提供される、発表があった日時または発表を予定している日時の情報に基づく期限(例えば、発表があった日から一定日数以内である、発表予定の日の前日まで等)
項目「出願期限」は、特許出願にかかる書類を、特許庁へ提出する期限として設定される日時の情報である。
【0116】
具体的には、項目「出願期限」は、特許庁へ書類を提出する期限として、以下を含むこととしてもよい。
・ 依頼者が設定した期限
・ 依頼者が依頼をした日時に基づき自動的に設定される期限(例えば、依頼をしてから一定日数後)
・ 依頼者と代理人との協議で設定した期限
・ 依頼者等から提供される、発表があった日時または発表を予定している日時の情報に基づく期限(例えば、発表があった日から一定日数以内である、発表予定の日の前日まで等)
項目「顧客担当者ID」は、案件について、依頼者側の担当者を識別する情報である。
【0117】
具体的には、項目「顧客担当者ID」は、依頼者側の担当者として、以下を含むこととしてもよい。
・ 案件の内容(特許明細書、特許請求の範囲など、官公庁に提出して審査を受ける範囲等)について意思決定をする担当者
・ 案件の請求処理などの事務作業を担当する担当者
項目「代理人担当者ID1」は、案件について、代理人側の担当者(第1の担当者)を識別する情報である。
【0118】
具体的には、項目「代理人担当者ID1」は、以下を含むこととしてもよい。
・ 案件の作成を担当する担当者
項目「代理人担当者ID2」は、案件について、代理人側の担当者(第2の担当者)を識別する情報である。
【0119】
具体的には、項目「代理人担当者ID2」は、以下を含むこととしても良い。
・ 案件の作成を担当する担当者
・ 案件のチェックを担当する担当者
・ 案件の進行(納期など)を管理する担当者
なお、各案件について設定できる担当者の数は、2つに限られない。複数の担当者が各案件にアサインされることもあり得る。
【0120】
項目「ステータス」は、案件の進行状況を示す情報である。
【0121】
具体的には、項目「ステータス」は、案件の進行状況として、以下を含むこととしてもよい。
・ 「依頼前」:依頼者側が、案件の情報(整理番号等)を登録したが、代理人への依頼まではまだの状態
・ 「未着手」:依頼者側から代理人側へと依頼の連絡があり、代理人側で未確認または原稿作成等の作業を開始していない状態。典型的には、この次に発明のヒアリング等のように、特許出願用の原稿作成を進めるための内容の確認をする工程へ進む
・ 「資料補充待ち・ペンディング」: 依頼者と代理人とで発明のヒアリングの機会が設けられたが、代理人側での明細書作成へは進んでいない状態。典型的には依頼者側での資料の補充を予定している等があり得る
・ 「原稿作成中」: 代理人側にて、特許出願用の原稿作成を進めている状態
・ 「社内チェック中」: 代理人側で、担当者が作成した特許出願用の原稿について、原稿へのフィードバックが可能なユーザ(チェッカーと称されることもある)が内容の確認およびフィードバックを与えている状態
・ 「社内チェック済み」: 代理人側で、案件のチェックを担当するユーザが、原稿の内容を確認した状態
・ 「原稿送付済み・クライアント確認中」: 代理人側で原稿作成を完了させ、依頼者へと送付した状態。典型的には、原稿について依頼者側からの指示(修正指示、出願指示など)を代理人が待っている状態
・ 「クライアント修正指示」: 代理人側から送付した原稿について依頼者側でコメント等によりフィードバックを付し、代理人側での修正を依頼している状態
・ 「庁提出準備」: 原稿について依頼者での確認が完了し、特許庁への提出を代理人へ指示している状態
・ 「出願完了」: 依頼者の指示に基づき、代理人により特許庁への書類の提出が完了した状態
・ 「受任不可」: 依頼者の案件について、代理人側で受任できない状態。例えば、コンフリクトのために代理人側で案件を受任できず、依頼主側が代理人選定を再びする状態
ここで、案件の進行状況として、以下を含むこととしてもよい。
・ 「弁理士承認待ち」: 案件にかかる原稿の内容について、特許庁への手続の代理のライセンスを有する者(弁理士等)が確認をし、その承認を得るのを待っている状態。
・ 「弁理士承認済み」: 案件にかかる原稿の内容について、ライセンスを有する者が確認をし、承認をする操作をした状態。
【0122】
例えば、サーバ20は、代理人から依頼者への原稿発送の前、特許庁への出願手続きの前等のタイミングにおいて、案件の原稿について、ライセンスを有する者である弁理士による承認を得るよう、事業会社または代理人の各ユーザから設定を受け付けることとしてもよい。
【0123】
ここで、原稿の内容についてライセンスを有する者の承認を要するタイミングについて、以下のように設定可能であるとしても良い。
・ 依頼者側が代理人に対して、いずれのタイミングで、ライセンスを有する者の承認を要するか設定する
・ 代理人側において、依頼者にかかわらず、ライセンスを有する者の承認を要するタイミングを設定する
・ 代理人側において、依頼者に応じて、ライセンスを有する者の承認を要するタイミングを設定する(例えば、特定の依頼者に対しては、ライセンスを有する者の承認を要するタイミングを複数個所設定し、それ以外の依頼者に対しては、異なる箇所で設定しても良い)
・ 代理人側において、原稿の作成を担当する担当者に応じて、ライセンスを有する者の承認を要するタイミングを設定する(例えば、一定の経験がある担当者の原稿については、依頼者への初回の原稿発送前のタイミングに限るとしつつ、その他の担当者については、依頼者へ原稿の修正案を送付する都度、ライセンスを有する者の承認を要する等)
項目「承認弁理士ID」は、案件の内容を監修する資格があるユーザ(例えば、特許出願等の、産業財産権にかかる手続を代理する資格がある弁理士であるユーザ)を識別する情報である。
【0124】
項目「承認バージョン」は、案件の内容を監修する資格があるユーザが承認をした案件の内容のバージョンである。
【0125】
具体的には、項目「承認バージョン」は、案件のバージョンそれぞれを区別するため、バージョンの情報として、以下を含むこととしてもよい。
・ ユーザが任意に設定したバージョン番号
・ 一定のルールに基づき更新されるバージョン番号
・ バージョンが更新された日時
サーバ20は、案件のバージョンについて、ユーザの操作によらず自動的に(例えば、案件にかかる特許明細書等のドキュメントの内容が更新される都度)更新することとしてもよい。また、サーバ20は、ユーザからバージョンを付する操作を受け付けることに応じて、案件のバージョン番号を付することとしてもよい。この際、ユーザが任意にバージョンの名称を付することとしてもよい。例えば、バージョンの番号とは別に、「修正事項反映済み」といった任意の名称を付することで、承認をする弁理士に対して、バージョンそれぞれの特徴を認識させうる。
【0126】
サーバ20は、案件のバージョンとして、案件を構成する各ドキュメント(例えば、特許出願用の書類であれば「特許明細書」「特許請求の範囲」「要約書」等)について、それぞれバージョンを管理することとしてもよい。例えば、弁理士であるユーザが「要約書」については承認をしつつ、「特許請求の範囲」については承認しない等がありうる。また、サーバ20は、案件を構成する各ドキュメントを包括してバージョンとして管理することとしてもよい。例えば、サーバ20は、「特許明細書」「特許請求の範囲」等の各書類が一体であるとして、バージョンを管理する。
【0127】
サーバ20は、案件のバージョンについて、ユーザのレビュー、依頼主への納品処理など、他のユーザが参照しうる状況になることにより、バージョン情報を更新することとしてもよい。例えば、サーバ20は、技術担当者から案件のチェックを担当するチェック担当者へチェック依頼をするための入力操作(その他、承認者となる弁理士のユーザへ承認依頼をするための入力操作等)を受け付けることにより、当該依頼にかかる内容をバージョンとして管理することとしてもよい。
【0128】
図6は、特許明細書管理データベース283のデータ構造を示す図である。特許明細書管理データベース283は、各案件を構成するドキュメントの内容を管理するためのデータベースである。以下の例では、具体的には特許出願にかかるドキュメント(「特許請求の範囲」「明細書」等)について説明する。以下に示すように、サーバ20は、特許明細書管理データベース283において、各ドキュメントの項目ごと(「背景技術」等)に、その内容を保持する。サーバ20は、ドキュメントを構成する段落単位(特許出願にかかる書類の例では、4ケタの連番の段落番号が挿入される)で、その内容を特許明細書管理データベース283に保持することとしてもよい。
【0129】
項目「案件ID」は、案件それぞれを識別するための情報である。
【0130】
項目「バージョン」は、案件を構成するドキュメントのバージョンを管理するための情報である。
【0131】
項目「請求項1」は、「特許請求の範囲」という書類の特定の請求項(請求項1)の内容を示す情報である。
【0132】
具体的には、項目「請求項1」は、発明を定義するための文章を含む。
【0133】
サーバ20は、請求項の発明を定義するための文章について、複数の構成要件(例えば、「第1の手段、第2の手段、からなる装置」)に分けて保持することとしてもよい。
【0134】
図示する例では、請求項1、2と2つの請求項の内容を含むものとしているが、請求項数が増えるにつれて、各請求項の内容をサーバ20で保持することとしてもよい。
【0135】
項目「請求項2」は、「特許請求の範囲」という書類の特定の請求項(請求項2)の内容を示す情報である。
【0136】
項目「要約書」は、「要約書」という書類の内容を示す情報である。
【0137】
項目「明細書・技術分野」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「技術分野」という項目の内容を示す情報である。
【0138】
項目「明細書・背景技術」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「背景技術」という項目の内容を示す情報である。
【0139】
項目「明細書・課題」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「発明が解決しようとする課題」という項目の内容を示す情報である。
【0140】
項目「明細書・解決手段」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「課題を解決するための手段」という項目の内容を示す情報である。
【0141】
項目「明細書・効果」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「発明の効果」という項目の内容を示す情報である。
【0142】
項目「明細書・実施例1」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「発明を実施するための最良の形態」という項目の特定部分の内容を示す情報である。
【0143】
具体的には、項目「明細書・実施例1」は、「発明を実施するための最良の形態」の説明において、ユーザが設定した任意の範囲の記載を「第1の実施形態」であるとして管理することとしてもよい。
【0144】
項目「明細書・実施例2」は、「明細書」の「発明の詳細な説明」のうち「発明を実施するための最良の形態」という項目の特定部分の内容を示す情報である。
【0145】
項目「図面1」は、「図面」に含まれる図1の内容を示す情報である。
【0146】
具体的には、項目「図面1」は、複数の図面が含まれる場合の「図1」の内容を示す。
【0147】
特許出願にかかるドキュメントに複数の図面が含まれる場合、サーバ20は、それぞれの図面の内容を保持する。
【0148】
図7は、フィードバック管理データベース284のデータ構造を示す図である。フィードバック管理データベース284は、項目「案件ID」と、項目「バージョン」と、項目「スレッドID」と、項目「コメント付与個所」と、項目「コメントID」と、項目「リプライ対象ID」と、項目「コメント投稿者ID」と、項目「チェック項目タグ」と、項目「コメント内容」と、項目「解決済みフラグ」と、項目「解決判断者」と、項目「コメント属性」と、を含む。
【0149】
項目「案件ID」は、案件それぞれを識別するための情報である。
【0150】
項目「バージョン」は、案件を構成するドキュメントのバージョンを管理するための情報である。
【0151】
具体的には、項目「バージョン」は、各ユーザがコメントを付した対象となるドキュメントのバージョンを保持する。
【0152】
項目「スレッドID」は、案件を構成するドキュメントの特定の個所(例えば、段落番号)について、複数のユーザによってコメントがつけられ得る場合に、一連のコメントをスレッドと定義して各スレッドを識別するための情報である。
【0153】
具体的には、項目「スレッドID」は、
項目「コメント付与個所」は、案件を構成するドキュメントに対してコメントが付与された箇所を示す情報である。
【0154】
具体的には、項目「コメント付与個所」は、ユーザがコメントを付与する個所として、以下を含むこととしてもよい。
【0155】
(1)ドキュメントの本文との関連付け
・ 「明細書」の段落番号単位、「課題を解決するための手段」等の項目単位
・ 「請求項」の請求項単位
・ 「明細書」「特許請求の範囲」等のドキュメントに含まれ、ユーザによって入力される本文の記載の特定の個所(コメントを付与するユーザが、当該本文の任意の個所を選択したうえで、コメントを付与する)
【0156】
(2)既に付与されたコメントに対する返信
サーバ20は、既にユーザによって付与されたコメントと関連付けて、例えば返信等の形でユーザからコメントの入力を受け付けることとしてもよい。例えば、サーバ20は、同じスレッドIDで複数のユーザがコメントを受け付け得る。
【0157】
項目「コメントID」は、各ユーザによって付与されるコメントそれぞれを識別するための情報である。
【0158】
項目「リプライ対象ID」は、各ユーザが、他のコメントに対して返信する形でコメントを入力する際の返信元のコメントを識別するための情報である。
【0159】
項目「コメント投稿者ID」は、コメントを付与したユーザを識別するための情報である。
【0160】
項目「チェック項目タグ」は、コメント内容のカテゴリを示す情報である。
【0161】
具体的には、項目「チェック項目タグ」は、コメント内容のカテゴリとして、以下を含むこととしてもよい。
【0162】
(1)文章表現に関するもの
・ 日本語表現など、国ごとに使用される言語に応じた表現として自然か
・ 誤記。文章チェックツールで検出できるものなどがありえる
・ 日本語から英語へ翻訳する等のように翻訳を想定した際に、翻訳がしやすいか。例えば、日本語表現で主語を明記する、動詞に対応する直接目的語、間接目的語を明記する等があり、翻訳者が翻訳しやすいか、機械翻訳で精度を向上させられるか等の観点があり得る。文章チェックツールで検出できるものがありえる(例えば、主語が抜けている等)
【0163】
(2)法律上の要件に関するもの
・ 特許出願等であれば、明確性要件、サポート要件、進歩性要件、実施可能要件など
【0164】
(3)技術分野に特有の論点に関するもの
・ ソフトウェア関連発明に特有の論点に関するもの(例えば、複数主体の実施)など
項目「コメント内容」は、ユーザが入力したコメントの内容を示す情報である。
【0165】
具体的には、項目「コメント内容」は、ユーザが入力するコメントとして、以下を含み得る。
・ 文章の修正の方針、具体的な修正内容
・ 修正の根拠(条文、判例、審査基準など)
項目「解決済みフラグ」は、ユーザが入力したコメントに基づき、そのコメントの内容が解決済みであるか(例えば、ドキュメントの本文に反映されているか否か、当初の記載案で問題ないことを確認したか等)のフラグを示す情報である。
【0166】
具体的には、項目「解決済みフラグ」は、以下の各ユーザから、解決済みのフラグをたてるための入力操作を受け付けて、フィードバック管理データベース284に反映させる。
・ コメントを入力した本人
・ コメントを入力したユーザ以外のユーザ
項目「解決判断者」は、コメントに対して解決済みであるとのフラグを設定したユーザを示す情報である。
【0167】
具体的には、項目「解決判断者」は、以下のような状況で、コメントに対して解決済みのフラグの入力をユーザから受け付ける。
【0168】
(1)依頼者と代理人との間のコミュニケーション
・ 依頼者側のユーザが入力したコメントに対し代理人側のユーザがコメントで返信した内容に基づき、依頼者側のユーザが問題ないと判断した状況
・ 依頼者側のユーザが入力したコメントに対し、代理人側のユーザがドキュメント本文を修正することにより、依頼者側のユーザが問題ないと判断した状況
【0169】
(2)代理人側のユーザ同士でのコミュニケーション
・ 代理人側で、ドキュメント作成の担当者と、ドキュメントの内容をチェックするチェック担当者とがコメントを入力することがあり得る。例えば、チェック担当者が、ドキュメント本文の段落番号等を指定し、チェック項目のカテゴリの設定およびコメント本文を入力することがあり得る。ドキュメント作成の担当者がコメントに対して返信したり、ドキュメント本文を修正する等により、チェック担当者が問題ないと判断して解決済みのフラグを設定する。
【0170】
項目「コメント属性」は、コメントに対して設定する属性を示す情報である。
【0171】
具体的には、項目「コメント属性」は、コメントに対して設定する属性として、以下を含むこととしてもよい。
・ コメントの閲覧権限に関する属性。サーバ20は、例えば、代理人側のユーザがコメントを入力しつつ、当該コメントについて、代理人側でのみ閲覧できるような属性の設定を受け付ける。当該コメントは、閲覧権限を有するユーザは閲覧できるが、閲覧権限を有さないユーザに対しては表示しない、または、コメントが入力されていること自体は知覚させられるが閲覧を禁止することとしてもよい。
【0172】
なお、閲覧権限を組織または部署等に対して設定して、当該組織または部署のユーザが閲覧できるようにしても良い。例えば、代理人側の組織に所属しているユーザであれば誰でも閲覧できるようにすること、代理人側の組織の特定の部署(特許第1部など)のユーザであれば閲覧できるようにすることがあり得る。
【0173】
図示していないが、サーバ20は、各ユーザが付するコメントと関連付けて、期限の設定を各ユーザから受け付けることとしてもよい。例えば、サーバ20は、ユーザから、修正の依頼をするコメントとともに、期限の情報の設定を受け付けることができる。
【0174】
図示していないが、サーバ20は、各ユーザが付するコメントと関連付けて、当該コメントの通知先となるユーザの指定を受け付けることとしてもよい。例えば、コメント本文中に、ユーザの識別情報(アカウント名など)が含まれている場合に、当該コメントが、当該ユーザに向けて付されたものであるとして、サーバ20は、当該ユーザに、コメントが付されていることを通知することとしてもよい。
【0175】
図8は、コンフリクトデータベース285を示す図である。図8に示すように、コンフリクトデータベース285は、項目「コンフリクトID」と、項目「代理人ID」と、項目「第1の顧客」と、項目「第2の顧客」と、項目「コンフリクト設定時期」と、項目「コンフリクト解消時期」と、項目「事業領域」と、項目「技術分野」と、項目「第1の顧客向けの担当者ID」と、項目「第2の顧客向けの担当者ID」と、を含む。
【0176】
項目「コンフリクトID」は、コンフリクト関係にある顧客の情報をそれぞれ区別して管理するための識別情報である。
【0177】
項目「代理人ID」は、代理人それぞれを識別するための情報である。
【0178】
具体的には、項目「代理人ID」は、それぞれの代理人を識別するための情報として、以下を含むこととしてもよい。
・ 代理人の組織(個人事業主としての弁理士、法人としての弁理士法人)
・ 個人としての代理人
例えば、特許出願等の代理において、願書で代理人として表示する単位をもとに、それぞれの代理人を識別する情報を設定しても良い。
【0179】
項目「第1の顧客」は、コンフリクト関係にある複数の顧客の一方を定義する情報である。なお、コンフリクト関係にある顧客としては、2社としてもよいし、特定の事業領域等において3社以上がコンフリクトの関係にあることがあり得る。その場合、当該項目「第1の顧客」は、これら顧客のうちのいずれかを示す情報である。
【0180】
項目「第2の顧客」は、コンフリクト関係にある複数の顧客の他方を定義する情報である。
【0181】
項目「コンフリクト設定時期」は、コンフリクト関係にあると設定した時期を示す情報である。
【0182】
項目「コンフリクト解消時期」は、コンフリクト関係が解消されたと設定した時期を示す情報である。
【0183】
項目「事業領域」は、コンフリクト関係にあるとして設定した事業領域を示す情報である。
【0184】
項目「技術分野」は、コンフリクト関係にあるとして設定した技術分野を示す情報である。
【0185】
項目「第1の顧客向けの担当者ID」は、コンフリクト関係にある複数の顧客のうち第1の顧客を担当する担当者を示す情報である。
【0186】
項目「第2の顧客向けの担当者ID」は、コンフリクト関係にある複数の顧客のうち第2の顧客を担当する担当者を示す情報である。なお、コンフリクト関係にある顧客の数は2社に限られず、3社以上、すなわち第3の顧客等があれば、それぞれの顧客について担当者を重複しないように設定し得る。項目「第2の顧客向けの担当者」は、第1の顧客向けの担当者とは重複しないよう設定され得るユーザの情報である。
【0187】
図9は、辞書データベース286を示す図である。辞書データベース286は、項目「辞書ID」と、項目「分野タグ」と、項目「文献情報」と、項目「検索式」と、項目「収録件数設定」と、項目「未公開案件の有無」と、項目「利用可能顧客ID」と、を含む。
【0188】
項目「辞書ID」は、参照用として収録した文献リストそれぞれを識別するための情報である。
【0189】
項目「分野タグ」は、文献リストそれぞれの分野を示す情報である。
【0190】
具体的には、項目「分野タグ」は、文献リストそれぞれの分野として、以下を含むこととしてもよい。
・ 事業領域
・ 技術分野
これにより、文献リストを活用しようとするユーザに対して、文献リストを選択することを容易にすることができる。
【0191】
項目「文献情報」は、文献リストに含まれる各文献を示す情報である。
【0192】
具体的には、項目「文献情報」は、収録する文献として、以下を含むこととしてもよい。
【0193】
(1)段落番号等、所定の様式で本文が区切られている文献
・ 公開済みの特許文献(特許公開公報、特許公報、国際特許出願の国際公開にかかる公報など)
・ 代理人側で代理したが公開前(出願公開がされておらず、特許公報も発行されていない)の案件(当該案件のPDFデータ、特許庁提出に使用したhtmlデータなど)
【0194】
(2)技術文献
・ 論文など
項目「検索式」は、文献リストに含める文献を抽出するための検索式の設定を示す情報である。
【0195】
具体的には、項目「検索式」は、検索式として、以下を含むこととしてもよい。
・ 特許文献を検索するための検索式
これにより、文献リストに、新たに公開された特許文献等を収録することができる。
・ 代理人側で代理した案件の検索式。ドキュメントを格納しているストレージのアドレスなどが含まれる。
【0196】
これにより、特定の依頼主について出願がされる都度、文献リストに当該出願(公開されていないものを含む)を含めることができる。
【0197】
なお、検索式の設定は任意であるとし、新着の文献を収録しないようにすることもあり得る。
【0198】
項目「収録件数設定」は、文献リストに含める文献の数の設定を示す情報である。
【0199】
具体的には、項目「収録件数設定」は、文献リストに含まれる文献数の上限または下限の少なくともいずれかを含むこととしてもよい。
【0200】
例えば、項目「検索式」に従って新着の文献を文献リストに収録する場合、収録数が増加していく一方となるが、当該項目「収録件数設定」で上限となる文献数を設定しておくことができる。文献数の上限を設定する場合、以下のようにして、文献リストから除外する文献を抽出することとしても良い。
・ 新着の文献を優先し、公開日が古いものほど文献リストから除外する
・ 特許文献の場合、被引用回数など他の特許出願の審査で影響を与えたことが推認されるパラメータに基づき、当該被引用回数等が大きい文献を優先して文献リストに保持する
・ 特許文献の場合、閲覧請求回数、異議申立回数、特許無効審判請求回数、訴訟で使用された回数など、特許出願人または特許権者以外の事業者の注目度が高いであろう文献を優先して文献リストに保持する
・ 特許出願の場合、分割出願、審判請求(拒絶査定不服審判、訂正審判等)の実績など、特許出願人または特許権者が権利化・権利維持のために要したコストが高いであろう文献を優先して文献リストに保持する
項目「未公開案件の有無」は、文献リストに含まれる各文献のうち、未公開のものが含まれるか否かを示すフラグである。
【0201】
具体的には、項目「未公開案件の有無」は、文献リストとして収録される各文献の出願日、公開日、特許公報の発行状況等に基づいて、未公開の文献が含まれているか否かをサーバ20で判定することで更新される。
【0202】
項目「利用可能顧客ID」は、文献リストを使用して案件の明細書作成等に利用することができる顧客を示す情報である。
【0203】
<第1の実施の形態の動作>
次に、システム1を構成する各装置の動作について説明する。
【0204】
図10は、サーバ20が提供するシステム1において、ユーザの情報の登録を受け付けてユーザデータベース281を更新する処理の流れを示す図である。
【0205】
ステップS1001において、端末装置10Cは、ユーザの情報の登録を受け付ける。
【0206】
ステップS1003において、サーバ20は、受け付けたユーザの情報に基づき、ユーザデータベース281を更新する。
【0207】
ステップS1005において、サーバ20は、スタッフリストを取得して、ユーザデータベース281を更新する。例えば、サーバ20は、事業者の側で管理している従業員リストのファイルを読み込むことで、ユーザデータベース281の各項目を更新することとしてもよい。
【0208】
図11は、サーバ20が、コンフリクト関係にある依頼主の情報の登録を受け付けて、コンフリクトデータベース285を更新する処理の流れを示す図である。
【0209】
ステップS1101において、端末装置10Cは、ユーザから、コンフリクトとなるクライアントの情報の登録を受け付ける。
【0210】
ステップS1103において、サーバ20は、ユーザから受け付けたコンフリクトの情報に基づき、コンフリクトデータベース285を更新する。
【0211】
ステップS1105において、サーバ20は、コンフリクト設定時期以降、クライアントからの新規案件の受任が一定期間ない場合、ユーザへ通知する。これにより、ユーザに対し、コンフリクトの関係にある依頼主の設定を見直す機会を提供することができる。
【0212】
図12は、サーバ20が、案件の登録をユーザから受け付けて、案件管理データベース282を更新する処理の流れを示す図である。
【0213】
ステップS1201において、端末装置10Dは、クライアント側のユーザから、案件の登録と、依頼する代理人の指定とを受け付ける。
【0214】
ステップS1203において、サーバ20は、クライアント側から受け付けた案件の情報に基づき、案件管理データベース282を更新する。クライアントが指定した代理人側のユーザへ、案件の登録があったことを通知する。
【0215】
ステップS1205において、端末装置10Cは、クライアントから依頼があった案件の情報を表示する。ユーザから、担当者の指定を受け付ける。コンフリクトある担当者を区別して表示する。これにより、依頼主から依頼があった案件のアサインを進めることができる。
【0216】
図13は、サーバ20が、代理人側のユーザから、承認者となるユーザが設定されていない案件についてアサインを促すための処理の流れを示す図である。
【0217】
ステップS1301において、サーバ20は、案件管理データベース282を参照し、ライセンス保持者(弁理士)がアサインされていない案件について、当該案件に関する所定の期日のタイミングに基づき、代理人のユーザへ通知する。
【0218】
ステップS1303において、端末装置10Bは、案件について、ライセンス保持者(弁理士)をアサインするための画面を表示する。
【0219】
サーバ20は、端末装置10Bのユーザに対し、ライセンス保持者をアサインするための画面を表示する際、以下の基準に基づいて、ライセンス保持者の優先度を設定して、各ライセンス保持者を承認者として指定可能に表示することとしてもよい。
・ 承認者となる各ユーザが、それぞれ承認をする対象の文書データが割り当てられている状況。例えば、承認の負荷を分散すべく、各承認者に割り当てられる承認対象の文書データの量を平準化することがあり得る。
・ 承認者となる各ユーザが承認を行った履歴。例えば、承認をした実績が多いユーザを優先することとしてもよいし、承認をした実績がまだ十分に蓄積されていないユーザを優先することとしてもよい。また、承認者となる頻度に基づいて、頻度が高いユーザを優先してもよいし、頻度が低いユーザを優先することとしてもよい。
・ 承認者となる各ユーザが承認を行った文書データの技術分類。例えば、承認対象となる文書データの技術分類に基づいて、当該技術分類の文書データを承認した実績の有無に応じて、承認者となるユーザを優先することがあり得る。
・ 承認者となる各ユーザが文書データを作成または文書データの内容のチェックをした案件の技術分類。例えば、承認対象となる文書データの技術分類に基づいて、当該技術分野の文書データを作成するか、内容のチェックを担当した実績の有無に応じて、承認者となるユーザを優先することがあり得る。
【0220】
サーバ20は、案件について、承認者(ライセンス保持者)の指定を受け付けることに応じて、案件管理データベース282を更新する。これにより、サーバ20は、承認者として設定されるユーザに対して、当該案件の内容の閲覧権限を付与することとしてもよい。
【0221】
図14は、サーバ20が、ユーザから、案件の内容を入力する操作を受け付けて、特許明細書管理データベース283を更新する処理の流れを示す図である。
【0222】
ステップS1401において、端末装置10Aは、ドラフターとなるユーザが、ログインするための入力操作を受け付ける。
【0223】
ステップS1403において、サーバ20は、ユーザのログインを受け付けると、案件管理データベース282を参照し、当該ユーザが担当する案件の情報を、当該ユーザへ応答する。
【0224】
ステップS1405において、端末装置10Aは、ユーザから、案件を指定する操作を受け付ける。
【0225】
ステップS1407において、サーバ20は、ユーザが指定した案件について、明細書等の作成をするための画面を応答する。
【0226】
ステップS1409において、端末装置10Aは、ユーザから、請求項、明細書等を作成するための入力操作を受け付ける。
【0227】
ステップS1411において、サーバ20は、ユーザから受け付けた情報に基づき、特許明細書管理データベース283を更新する。
【0228】
ステップS1413において、端末装置10Aは、辞書データベース286を参照して文書を作成するための「発明」の入力を受け付ける。
【0229】
ステップS1415において、サーバ20は、ユーザが指定する辞書データ、および、「発明」の入力に基づき、辞書データベース286に収録される各文献から、文書に反映させる候補となる記載を抽出し、抽出した記載に基づき特許明細書管理データベース283を更新する。
【0230】
ステップS1417において、端末装置10Aは、ユーザから、明細書の版を保存する操作を受け付ける。
【0231】
ステップS1419において、サーバ20は、特許明細書管理データベース283において、案件のバージョンを付与して保存する。
【0232】
図15は、サーバ20が、文書データについて他のユーザへチェック依頼をするための操作を受け付けて、案件管理データベース282を更新する処理の流れを示す図である。
【0233】
ステップS1501において、端末装置10Aは、ユーザから、文書データについて他のユーザへチェック依頼するための入力操作を受け付ける。文書データの文言が所定の要件を満たしているかのチェック処理を行い、所定の要件を満たしていない場合は、チェック依頼を無効とし、所定の要件を満たしていればチェック依頼を受け付ける。
【0234】
ステップS1503において、サーバ20は、案件管理データベース282のステータスを更新する。チェック依頼で指定されたユーザへ、チェック依頼を通知する。
【0235】
ステップS1505において、端末装置10Bは、明細書の段落番号、請求項等を指定してコメントの入力を受け付ける。
【0236】
ステップS1507において、サーバ20は、入力されたコメントに基づき、フィードバック管理データベース284を更新する。
【0237】
ステップS1509において、端末装置10Bは、チェックが完了したことの入力操作を受け付ける。
【0238】
ステップS1511において、サーバ20は、チェックが完了したことの入力操作に基づき、案件管理データベース282のステータスを更新する。ドラフターへ、チェックが完了したことを通知する。
【0239】
ステップS1513において、サーバ20は、承認する権限があるユーザに対し、文書データの承認依頼を通知する。
【0240】
図16は、サーバ20が、案件の内容について承認者となるユーザから承認をする操作を受け付けて、依頼主へ案件を納品する処理の流れを示す図である。
【0241】
ステップS1601において、端末装置10Aは、ユーザから、文書データの入力を受け付ける。承認する権限があるユーザ(弁理士)への承認依頼をするための入力操作を受け付ける。
【0242】
ステップS1603において、サーバ20は、承認依頼を受け付けて、案件管理データベース282のステータスを更新する。承認する権限があるユーザ(弁理士)に対し、文書データを提示する。
【0243】
ステップS1605において、端末装置10Bは、承認する権限があるユーザ(弁理士)に対し、文書データを提示する。ドラフターが辞書データベース286を参照して文書データを作成した場合は、参照した辞書データの統計情報を提示する。当該ユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付ける。文書データの文言が所定の要件を満たしているかのチェック処理を行い、チェック処理の結果を、承認者であるユーザへ提示する。
【0244】
ステップS1607において、サーバ20は、文書データに対し、権限があるユーザ(弁理士)から承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして案件管理データベース282で管理する。
【0245】
ステップS1609において、サーバ20は、文書データが、権限があるユーザ(弁理士)によって承認されたことを通知する。
【0246】
ステップS1611において、端末装置10Aは、文書データが、権限があるユーザ(弁理士)によって承認されたことを表示する。文書データをクライアントへ納品するための入力操作を受け付ける。
【0247】
ステップS1613において、サーバ20は、文書データが納品されたことを示す入力操作に応じて、案件管理データベース282のステータスを「クライアント確認中」に更新する。
【0248】
ここで、サーバ20は、ユーザデータベース281と案件管理データベース282とを参照することにより、案件の作成を担当したドラフターが、弁理士のライセンス保持者である場合、承認者となるユーザの承認を必要とせず、依頼主へ納品するための入力操作を受け付けることができることとしてもよい。このとき、サーバ20は、依頼主へ納品するための入力操作に応じて、当該案件について、案件の内容をチェックするチェック担当者、また、承認する権限がある他の承認者が確認する操作を要さずとも、承認する権限があるユーザによって承認されたものとして案件管理データベース282を更新することとしてもよい。なお、案件の内容を、後述する官公庁へ提出する処理を行う際も同様で、ドラフターがライセンス保持者である場合、サーバ20は、官公庁へ提出する処理を行うための入力操作をドラフターから受け付けることにより、案件の内容をチェックするチェック担当者、また、承認する権限がある他の承認者が確認する操作を要さずとも、承認する権限があるユーザによって承認されたものとして案件管理データベース282を更新することとしてもよい。
【0249】
また、サーバ20は、ドラフターであるユーザから、承認者であるユーザへと承認依頼をするための入力操作を受け付ける際、バリデーションチェックモジュール2048等のチェックツールを用いたチェックを行うことを必須としてもよい。サーバ20は、承認者であるユーザに対し、ドラフターであるユーザが、チェックツールを用いたチェックを行ったことを通知(さらに、チェックを行った結果を含むこととしてもよい)して、承認者から承認をする操作を受け付けることとしてもよい。これにより、承認者は、ドラフターがチェックツールを使ってチェックをしたであろうことが少なくとも推認される状態で、案件の承認をすることができる。
【0250】
また、サーバ20は、フィードバック管理データベース284を参照することにより、チェック担当者が指摘した段落、コメントについて、ドラフターが修正をするか、後述するようにコメントに対して返信をすることにより、再びチェック担当者にチェック依頼をするか、承認する権限があるユーザへの承認依頼をする操作を受け付けることとしてもよい。サーバ20は、上記の例において、他のユーザにより入力されたコメントの少なくとも一部に対してドラフターが修正をするかコメントに対し返信をするかしない限り、他のユーザへのチェック依頼、承認依頼を受け付けないこととしてもよい。
【0251】
図17は、サーバ20が、案件について依頼主に納品することと、依頼主側のユーザからフィードバックを受け付けることとを行うための処理の流れを示す図である。
【0252】
ステップS1701において、サーバ20は、案件管理データベース282のステータスを参照し、クライアント側のユーザに対し、文書データの納品があったことを通知する。
【0253】
ステップS1703において、端末装置10Dは、明細書の段落番号、請求項等を指定してコメントの入力を受け付ける。
【0254】
ステップS1705において、サーバ20は、入力されたコメントに基づき、フィードバック管理データベース284を更新する。
【0255】
ステップS1707において、端末装置10Dは、チェックが完了したことの入力操作を受け付ける。
【0256】
ステップS1709において、サーバ20は、チェックが完了したことの入力操作に基づき、案件管理データベース282のステータスを更新する。文書データの修正依頼がある場合、代理人へ、文書データの修正依頼を通知する。
【0257】
ステップS1711において、端末装置10Aは、文書データについてクライアントからの修正依頼があることを通知する。
【0258】
ステップS1713において、端末装置10Aは、フィードバック管理データベース284を参照し、クライアント担当者がフィードバックした個所の一覧を表示する。ユーザから、文書データの修正、および、明細書の段落番号、請求項等を指定したコメントの入力を受け付ける

ステップS1715において、端末装置10Aは、クライアント担当者からの修正依頼の少なくとも一部について確認する操作または返信をすることにより、クライアントへ再納品するための入力操作を受け付ける。
【0259】
ステップS1717において、サーバ20は、特許明細書管理データベース283を参照し、文書データのバージョン情報を更新する。
【0260】
ステップS1719において、サーバ20は、クライアント側のユーザに対し、再納品にかかる文書データを提示する。前バージョンとの差分を提示する。
【0261】
ステップS1721において、端末装置10Dは、再納品にかかる文書データを表示する。庁提出可能な場合は、庁提出指示の入力操作を受け付ける。
【0262】
ステップS1723において、サーバ20は、庁提出指示の入力操作を受け付けることにより、案件管理データベース282のステータスを更新する。文書データについて庁提出が可能であることを、代理人側のユーザへ通知する。
【0263】
図18は、サーバ20が、文書データについて官公庁へ提出するための一連の処理の流れを示す図である。
【0264】
ステップS1801において、端末装置10Aは、文書データについて庁提出を依頼するための入力操作を受け付ける。
【0265】
ステップS1803において、サーバ20は、文書データが、権限があるユーザによって承認済みでない場合は、庁提出のための処理を実行させない。文書データが承認済みである場合、案件管理データベース282と、特許明細書管理データベース283とを参照し、庁提出指示にかかる文書データのバージョンと、承認権限あるユーザ(弁理士)が承認済みのバージョンとを比較する。承認権限あるユーザが承認済みのバージョンよりも、庁提出指示にかかる文書データのバージョンが後であれば(更新があれば)、差分を抽出し、承認権限があるユーザへ提示する。
【0266】
ステップS1805において、端末装置10Bは、承認する権限があるユーザ(弁理士)に対し、承認済みのバージョンとの差分を提示する。ユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付ける。
【0267】
ステップS1807において、サーバ20は、文書データに対し、権限があるユーザ(弁理士)から承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして案件管理データベース282で管理する。
【0268】
ステップS1809において、サーバ20は、文書データについて、官公庁が定める書式に適合するか否かのチェックの実行結果を取得する。書式のチェックにおいてエラーが検出された場合、ユーザに対し、エラーが検出されたことを通知して、文書データの修正または再承認の少なくともいずれかを要求する。
【0269】
ステップS1811において、端末装置10Aは、文書データについて書式のチェックのエラー結果を表示する場合、修正案の入力をユーザから受け付ける。
【0270】
ステップS1813において、端末装置10Bは、書式のチェックの結果を表示する。
修正案が作成された場合は、修正案をユーザに提示する。
【0271】
ステップS1815において、端末装置10Bは、文書データの再承認をする入力操作を受け付ける。
【0272】
ステップS1817において、サーバ20は、文書データについて、官公庁に提出するための処理を実行する。
【0273】
図19は、サーバ20が、ユーザの情報の登録を受け付けるための画面例を示す。図10の処理の流れの説明と対応する。
【0274】
サーバ20は、画面1901において、ユーザの情報の登録を受け付けるための画面を表示させる。
【0275】
サーバ20は、領域1902において、ユーザの情報を構成する各項目の入力を受け付けるための画面を表示させる。
【0276】
図示する例では、サーバ20は、ユーザが保有するライセンス(「弁理士」)について、当該ライセンスを取得した時期の情報を、画面1901に表示させる。
【0277】
サーバ20は、操作受付部1903において、入力されたユーザの情報を、サーバ20へ登録するための入力操作を受け付ける。
【0278】
サーバ20は、操作受付部1903への入力操作を受け付けることに応じて、領域1902において入力された各項目のユーザの情報に基づいて、ユーザデータベース281を更新する。
【0279】
サーバ20は、操作受付部1904において、領域1902において入力される情報をユーザの情報として登録することをキャンセルするための入力操作を受け付ける。
【0280】
サーバ20は、操作受付部1905において、既に他のシステムまたはファイルとして存在するユーザのリストを読み込むための入力操作を受け付ける。
【0281】
例えば、サーバ20は、操作受付部1905への入力操作に応じて、従業員のリストを示すファイル(表形式のファイルなど)のアップロードを受け付ける。
【0282】
サーバ20は、従業員のリストを含むファイルの保存場所(オンラインストレージであれば、ファイルへのアクセス先を示すURL等)の情報を保持しておき、定期的に、従業員のリストを読み込んで、ユーザデータベース281を更新することとしてもよい。
【0283】
図20は、サーバ20が、ユーザから、コンフリクト関係にある顧客の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。図11の処理の流れの説明と対応する。
【0284】
サーバ20は、画面2001において、コンフリクトの関係にある顧客の登録を受け付けるための画面を表示させる。
【0285】
サーバ20は、領域2002において、コンフリクト関係にある顧客の各項目の入力を受け付けるための画面を表示させる。
【0286】
サーバ20は、操作受付部2003において、入力されたユーザの情報を、サーバ20へ登録するための入力操作を受け付ける。
【0287】
サーバ20は、操作受付部2003への入力操作を受け付けることに応じて、領域2002において入力された各項目の情報に基づいて、コンフリクトデータベース285を更新する。
【0288】
サーバ20は、操作受付部2004において、領域2002において表示される、顧客のコンフリクトの関係を解消するための入力操作を受け付ける。
【0289】
サーバ20は、コンフリクトデータベース285を参照することにより、既にコンフリクトの関係にある顧客の情報を、領域2002に表示させる。サーバ20は、操作受付部2004へのユーザの入力操作を受け付けることにより、コンフリクトデータベース285において、当該コンフリクトの関係が解消されたものとして管理し、項目「コンフリクト解消時期」を更新する。サーバ20は、コンフリクトの関係が解消された時期の入力を以下のように受け付けて、コンフリクトデータベース285を更新することとしてもよい。
・ ユーザから任意の時期の指定を受け付ける
・ 操作受付部2004への入力操作を受け付けたタイミングを、コンフリクトが解消した時期とする
サーバ20は、操作受付部2005において、既にコンフリクトの関係にある顧客のリストを読み込むための入力操作を受け付ける。
例えば、サーバ20は、既にコンフリクトの関係にあるとして設定していた情報を解消するための入力操作を容易にするため、コンフリクトデータベース285を参照して、リストから、コンフリクトの関係にある顧客を指定する操作を受け付けることとしてもよい。これにより、サーバ20は、ユーザが指定した、コンフリクトの関係にある顧客の情報を、領域2002に表示させる。
【0290】
また、サーバ20は、ファイルを読み込む等により、コンフリクトの関係の設定をするためのユーザの入力操作を容易にすることとしてもよい。サーバ20は、操作受付部1905への入力操作に応じて、コンフリクトの関係にあるリストを示すファイル(表形式のファイルなど)のアップロードを受け付ける。サーバ20は、コンフリクトの関係にあるリストのファイルの保存場所(オンラインストレージであれば、ファイルへのアクセス先を示すURL等)の情報を保持しておき、定期的に、コンフリクトの関係にある顧客のリストを読み込んで、コンフリクトデータベース285を更新することとしてもよい。
【0291】
図21は、サーバ20が、依頼主側のユーザから、代理人への依頼にかかる案件の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。図12の処理の流れの説明と対応する。
【0292】
サーバ20は、画面2101において、案件の情報の登録を受け付けるための画面を表示させる。
【0293】
サーバ20は、画面2101において、依頼主側の組織(例えば、「YYY株式会社」といった法人名)の名称またはユーザの情報を表示する。
【0294】
サーバ20は、領域2102において、案件の各項目の入力を受け付けるための画面を表示させる。
【0295】
サーバ20は、操作受付部2103において、入力された案件の情報を、サーバ20へ登録するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2103への入力操作を受け付けることに応じて、領域2102において入力された各項目の情報に基づいて、案件管理データベース282を更新する。
【0296】
サーバ20は、操作受付部2104において、入力された案件の情報を、サーバ20へ登録しつつ、依頼主側で指定した代理人へ発注するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2104への入力操作を受け付けることに応じて、領域2102において入力された各項目の情報に基づいて、案件管理データベース282を更新しつつ、依頼主側のユーザによって指定された代理人へと、当該案件の依頼があったことを通知する。
【0297】
具体的には、サーバ20は、操作受付部2104への入力操作を受け付けることにより、案件管理データベース282の各サブフィールドを更新し、項目「ステータス」について、「依頼前」から「未着手」へと変更する。これにより、サーバ20は、依頼者が指定した代理人側で、当該案件のレコードを閲覧可能とする。
【0298】
サーバ20は、領域2102において、依頼者側のユーザが代理人を指定していない場合、代理人へ発注するための操作を受け付けないこととしてもよく、具体的には操作受付部2104の表示態様としてユーザの入力操作を受け付けないことを示す表示(例えば、グレーアウトで目立たなくさせる、ボタンを表示させない等)をすることとしてもよい。
【0299】
このように、サーバ20は、領域2102において案件の情報を表示しつつ、操作受付部2103と、操作受付部2104とを、ともに、画面2101において表示することとしてもよい。これにより、依頼主側において、案件の情報の登録状況を参照しつつ、案件の登録はするが代理人への発注及び代理人選定まではしない場合と、代理人選定が済んで発注をする場合との操作の切り替えをよりいっそう容易にすることができる。
【0300】
図示する例では、サーバ20は、操作受付部2104において、案件の情報の登録と代理人への発注とをともに受け付けることとしているが、それぞれ分けて操作受付部として(ボタン等として)画面2101に表示させることとしても良い。
【0301】
サーバ20は、操作受付部2105において、依頼主の側において案件管理データベース282に登録した各案件についての依頼状況(代理人に依頼したか否か、依頼した場合はどの代理人か)を表示させるための入力操作を受け付ける。
【0302】
図22は、サーバ20が、代理人側のユーザから、依頼主の依頼にかかる案件の情報の登録を受け付けるための画面例を示す。図12の処理の流れの説明と対応する。
【0303】
サーバ20は、画面2201において、案件の情報の登録を受け付けるための画面を表示させる。
サーバ20は、画面2201において、代理人側の組織(例えば、「XXX弁理士法人」といった名称)の名称またはユーザの情報を表示する。
【0304】
サーバ20は、領域2202において、案件の各項目の入力を受け付けるための画面を表示させる。
【0305】
代理人側では、サーバ20が依頼者から受け付けて依頼者が発注した案件の情報を領域2202に表示させることがあり得る。
【0306】
例えば、依頼主がサーバ20へ案件の情報を登録するのではなく、代理人側のユーザが、案件の受注を受けて、領域2202において案件の情報を登録していくことがあり得る。
【0307】
図示する例では、サーバ20は、領域2202において設定されている代理人側の担当者の情報と、コンフリクトデータベース285とを参照することにより、案件の依頼にかかる依頼主とコンフリクト関係にある顧客の情報を、画面2201において表示している。これにより、案件の担当者を決定する意思決定者の思考を支援することができ得る。
【0308】
サーバ20は、案件の依頼者(出願人)の情報と、コンフリクトデータベース285とを参照することにより、当該案件の担当者を指定する操作を受け付ける際に、コンフリクト関係にある担当者の指定をできないようにしてもよい(例えば、コンフリクト関係にある担当者を指定しようとするとエラーが出る、コンフリクト関係にある担当者を選択可能に表示させない等)。これにより、案件の担当者のアサインをよりいっそう適切なものとすることができる。
【0309】
サーバ20は、操作受付部2203において、入力された案件の情報を、サーバ20へ登録するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2203への入力操作を受け付けることに応じて、領域2202において入力された各項目の情報に基づいて、案件管理データベース282を更新する。
【0310】
サーバ20は、操作受付部2204において、入力された案件について、担当者を決定することを、特定のユーザ(例えば、代理人側においてアサインを担当するユーザ)に依頼するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2204への入力操作を受け付けることに応じて、領域2202において入力された各項目の情報に基づいて、案件管理データベース282を更新しつつ、代理人側でアサインを担当するユーザに対し、案件の担当者の設定を促すための通知をする。
【0311】
例えば、代理人側において、案件の登録をするユーザ(例えば、事務担当者)と、案件の担当者をアサインするユーザとが別々であることがあり得る。
【0312】
サーバ20は、操作受付部2205において、代理人の側において案件管理データベース282に登録した各案件についての担当者のアサイン状況(案件に担当者をアサインしたか否か、アサインした場合はどの担当者か)を表示させるための入力操作を受け付ける。
【0313】
これにより、例えば案件のアサインを担当する担当者は、個別の案件の情報を領域2202で確認しつつ(発明タイトル、出願人情報、発明資料など)、各担当者の案件のアサイン状況も考慮して、各案件のアサインを進めることがよりいっそう容易となる。
【0314】
図23は、サーバ20が、案件の内容の承認を担当するユーザ(弁理士であるユーザ)の設定を促すための画面例を示す。図13の処理の流れの説明と対応する。
【0315】
サーバ20は、画面2301において、案件の内容を承認する承認者の設定を受け付けるための画面を表示させる。
図示する例では、サーバ20は、画面2301において、以下の情報を表示している。
・ 案件の原稿(特許明細書等の案文)を代理人から依頼主へ送付する予定日(原稿発送予定日)まで一定期間内であること
・ 案件の内容を承認するユーザである承認者(弁理士)の設定がされていないこと(「未設定」)
・ 案件と関連付けて、承認者を設定するよう促す内容(「承認者を設定してください」等)
サーバ20は、領域2302において、案件の各項目の入力を受け付けるための画面を表示させる。
図示する例では、承認者が未だ設定されておらず「未設定」となっている。
【0316】
サーバ20は、案件の原稿を発送する日まで一定期間内に至ったことに応答して、承認者を設定するよう、端末装置10のユーザに対し、プッシュ通知等で通知する。
【0317】
サーバ20は、操作受付部2303において、入力された承認者の情報を、サーバ20へ登録するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2303への入力操作を受け付けることに応じて、領域2302において入力された各項目の情報、特に、承認者の設定に基づいて、案件管理データベース282を更新する。
【0318】
サーバ20は、操作受付部2304において、領域2302において入力される情報を、案件の情報として登録することをキャンセルするための入力操作を受け付ける。
【0319】
サーバ20は、操作受付部2305において、案件の承認者を設定するために、承認者の候補のリストを表示させる入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2305への入力操作に応じて、以下に基づき、承認者の候補のリストを表示する。
・ ユーザデータベース281の項目「ライセンス保持」を参照し、弁理士等の、承認者となることができるユーザを抽出する
サーバ20は、以下のようにして、承認者の候補の優先順位を決定し、決定した優先順位に従って並び替える等により、承認者となることができるユーザを端末装置10のユーザに提示することとしても良い。
・ 案件管理データベース282を参照し、承認者となる各ユーザがそれぞれアサインされている案件の数等の状況に応じて、承認者となるユーザの優先順位を決定しても良い。例えば、既に多数の案件について承認者として設定されているユーザについては、承認作業の負荷の平準化のため、さらなる案件の承認者としての優先順位を下げること等があり得る。
・ さらに、コンフリクトデータベース285を参照し、案件の依頼主(出願人)とコンフリクトの関係にないユーザを優先して抽出する
・ フィードバック管理データベース284を参照し、案件にコメントを付した履歴に基づいて、承認者となるユーザを抽出する。
【0320】
例えば、
コメントを付した頻度、
コメントを付した量、
当該案件の担当者に対してフィードバックを付した頻度、
等に基づいて、承認者となるユーザの優先順位を決定しても良い。例えば、案件の担当者に対して、当該担当者が過去に作成した案件の内容に対してコメントを付しているほど、当該案件の担当者と、承認者となるユーザとの関係が強いことがあり得る。
【0321】
図24は、サーバ20が、担当者にアサインされている各案件の状況を、当該担当者に対して表示している画面例を示す。図14のステップS1401、S1403等の処理の流れの説明と対応する。
【0322】
図示するように、サーバ20は、案件管理データベース282を参照し、各案件のステータスごとに分けて、担当者にアサインされている案件の情報をユーザに対して提示する。例えば、サーバ20は、(1)特許明細書の原稿作成、(2)中間対応、などのように、案件のステータスごとに分けて、担当者の案件の一覧をユーザに対して表示する。
【0323】
サーバ20は、画面2401において、担当者にアサインされている案件の一覧を表示するための画面を表示させる。
【0324】
サーバ20は、ソート条件表示部2402において、担当者にアサインされている案件のうち、出願が完了していない案件(特許明細書等)について、担当者が原稿作成中のもの(クライアントに初稿納品していないもの)の並び替えの条件を表示させる。
【0325】
サーバ20は、ソート条件表示部2402において、並び替えの条件を変更するための入力操作をユーザから受け付ける。サーバ20は、案件管理データベース282で管理されている各項目(原稿発送期限等)に基づいて、レコードを並び替えるための条件を指定する操作を、ソート条件表示部2402において受け付けることとしてもよい。
【0326】
サーバ20は、一覧表示部2403において、担当者にアサインされている案件のうち、出願が完了していない案件(特許明細書等)で担当者が原稿作成中のものの一覧を表示させる。
これにより、ユーザは、これから依頼主へと送付する必要がある案件について、様々な条件を指定して並び替えることができ、どの案件から着手するかを容易に判断し得る。
【0327】
サーバ20は、ソート条件表示部2404において、担当者にアサインされている案件のうち、出願が完了していない案件(特許明細書等)について、担当者が原稿作成済みで依頼主へ納品済みのものの並び替えの条件を表示させる。
【0328】
サーバ20は、一覧表示部2405において、担当者にアサインされている案件のうち、出願が完了していない案件(特許明細書等)で依頼主へ納品済み(依頼主側で確認中)のものの一覧を表示させる。
【0329】
サーバ20は、ソート条件表示部2406において、担当者にアサインされている案件のうち、官公庁(特許庁)での審査を受けて審査結果を受領した案件で、案件の担当者が作業中(依頼主へ送付する前)のものの並び替えの条件を表示させる。
【0330】
サーバ20は、一覧表示部2407において、担当者にアサインされている案件のうち、官公庁(特許庁)での審査を受けて審査結果を受領した案件で、案件の担当者が作業中(依頼主へ送付する前)のものの一覧を表示させる。
【0331】
サーバ20は、ソート条件表示部2408において、担当者にアサインされている案件のうち、官公庁(特許庁)での審査を受けて審査結果を受領した案件で、案件の担当者が依頼主へ納品し、依頼主側で確認中のものの並び替えの条件を表示させる。
【0332】
サーバ20は、一覧表示部2409において、担当者にアサインされている案件のうち、官公庁(特許庁)での審査を受けて審査結果を受領した案件で、案件の担当者が依頼主へ納品し、依頼主側で確認中のものの一覧を表示させる。
【0333】
サーバ20は、ユーザ名2410において、ログインしているユーザの情報を表示させる。
【0334】
図25は、サーバ20が、案件の内容の入力をユーザから受け付けるための画面例を示す。図25の説明は、図14で説明した処理内容と対応する。
【0335】
サーバ20は、画面2501において、案件の内容、例えば特許明細書の内容についての入力をユーザから受け付けるための画面を表示させる。
図示する例では、サーバ20は、画面2501において、案件管理データベース282を参照して案件の書誌的な情報を表示する領域と、案件の内容(特許請求の範囲、明細書等)について入力を受けつつ特許明細書管理データベース283を更新するための領域と、をあわせて表示している。
【0336】
これに限らず、画面2501において、案件の書誌的な情報を表示する領域についてはユーザの操作に応じて表示または非表示を切り替えられることとしてもよい。これにより、案件の内容を入力するための領域を広げたい、案件の書誌的な情報を確認したい(例えば、どの依頼者の案件であるかに応じて、明細書・特許請求の範囲の書き方が依頼者に応じたものとするなど)等、情報の表示量を変更することができるため、ユーザが案件の内容を入力する際の操作性をよりいっそう向上させることができる。
【0337】
サーバ20は、項目2502において、案件の依頼主の情報を表示させる。
【0338】
サーバ20は、項目2503において、案件のステータスの情報を表示させる。
【0339】
サーバ20は、項目2504において、案件の依頼主側の整理番号の情報を表示させる。
【0340】
サーバ20は、項目2505において、案件の代理人側の整理番号の情報を表示させる。
【0341】
サーバ20は、項目2506において、案件の発明タイトルの情報を表示させる。
【0342】
サーバ20は、カラム2507において、案件の内容の各項目のアウトラインを表示しつつユーザから各項目を指定する操作を受け付け可能な領域を表示させる。
図示する例では、案件の項目として「特許請求の範囲」等の書類単位でユーザの指定を受け付けることとしてもよく、「技術分野」「背景技術」のように、書類「明細書」における各項目についてユーザの指定を受け付けることとしてもよい。
【0343】
サーバ20は、ハイライト部2508において、ユーザが案件の内容を入力している項目について強調する画像を表示させる。
図示する例では、サーバ20は、書類「明細書」の「課題」についてユーザから入力を受け付けており、カラム2507において「課題」がハイライト部2508により強調表示されている。
【0344】
サーバ20は、入力欄2509において、ユーザから、案件の内容の入力を受け付ける。
【0345】
図示する例では、サーバ20は、入力欄2509において、テキストボックスの形式で、ユーザからテキストの入力を受け付けている。
【0346】
サーバ20は、操作受付部2510において、ユーザから、入力欄を追加するための入力操作を受け付ける。
図示する例では、サーバ20は、操作受付部2510への入力操作に応答して、新たな入力欄を表示させる。サーバ20は、入力欄2509において入力された内容と、新たな入力欄で入力された内容とを、それぞれ別の段落番号におけるテキストの入力内容として、特許明細書管理データベース283で保持させる。
【0347】
サーバ20は、項目2511において、ユーザ名を表示させる。
【0348】
サーバ20は、操作受付部2512において、ユーザから、案件の内容をチェックするチェック担当者へチェック依頼をするための入力操作を受け付ける。
図示する例では、サーバ20は、操作受付部2512と関連付けて、チェック担当者のユーザの情報を表示している。サーバ20は、例えば、案件管理データベース282において、各案件について複数の担当者を関連付けて保持することしており、一部の担当者をチェック担当者として管理している。
【0349】
サーバ20は、操作受付部2513において、ユーザから、案件の内容を承認する承認者へ承認依頼をするための入力操作を受け付ける。
図示する例では、サーバ20は、案件管理データベース282を参照して、操作受付部2512と関連付けて、承認者(弁理士)のユーザの情報を表示している。
【0350】
サーバ20は、項目2514において、作成している案件のバージョンを表示させる。
【0351】
サーバ20は、操作受付部2531において、案件の内容を入力する際に参照する文献リストを指定するための入力操作を受け付ける。
図示する例では、サーバ20は、操作受付部2531への入力操作に応答して、辞書データベース286を参照して、ユーザが利用可能な文献リストを指定可能に表示する。サーバ20は、ユーザが指定した辞書の情報を、画面2501のように案件の内容を入力するための画面で表示することとしてもよい。
【0352】
図26は、案件の内容について、チェック担当者にレビューを依頼するための操作をユーザから受け付けるための画面例を示す。サーバ20は、図25の例における操作受付部2512へのユーザの入力操作に応答して、図26に示すようにチェック担当者へチェック依頼するための画面を表示させる。図26の説明は、図15で説明した処理の流れと対応する。
【0353】
サーバ20は、詳細表示部2621において、担当者が作成した案件の分量に関する情報を表示させる。
【0354】
具体的には、サーバ20は、案件の分量に関する情報として、以下を表示することとしてもよい。
・ 「特許請求の範囲」における請求項の数。このうち独立形式で記載された請求項の数を記載してもよいし、独立形式で記載された請求項で定義される発明(物、方法、物を生産する方法、プログラム、システムなどの発明名称)を表示してもよい。
・ 「図面」における図面の数
・ 「明細書」「特許請求の範囲」など案件を構成する各書類の文字数の合計。なお、「明細書」など一部の書類
の文字数を表示してもよい。
【0355】
サーバ20は、案件チェッカー表示部2622において、案件の内容のチェック担当者の情報を表示させる。
【0356】
サーバ20は、承認者表示部2623において、案件の内容の承認者の情報を表示させる。
【0357】
サーバ20は、操作受付部2624において、案件の記載内容をチェックするためのチェックツールを起動させるための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2624への入力操作に応答して、バリデーションチェックモジュール2048により、案件の内容であるテキスト等に対してチェックを実行し、その結果をユーザに提示する。サーバ20は、バリデーションチェックモジュール2048でチェック済みである場合は、その旨を、画面2501において表示することとしてもよい。
【0358】
サーバ20は、操作受付部2625において、チェック担当者にチェック依頼をするための入力操作を受け付ける。
図示する例のように、サーバ20は、画面2501において、操作受付部2625とともに、詳細表示部2621など、案件の内容に関する情報を表示している。これにより、ユーザが、チェック担当者へチェック依頼するか否か判断するための情報を閲覧させつつ、チェック担当者へのチェック依頼を行わせることができる。
【0359】
サーバ20は、操作受付部2625への入力操作に応答して、案件のバージョンを更新しつつ、案件のステータスを更新する(「社内チェック中」)。
【0360】
図27は、サーバ20が、辞書データベース286を参照して、ユーザから入力を受け付けた単語または文章に基づき、案件の内容に反映させる記載を抽出する操作を受け付けるための画面例を示す。図27は、図14のステップS1413、S1415等の処理と対応する。
【0361】
サーバ20は、入力欄2711において、辞書として指定した文献リストから文章を抽出するためのテキストの入力を受け付ける。
【0362】
例えば、サーバ20は、入力欄2711において、ユーザから文章の入力を受け付けてもよいし、1または複数の単語の入力を受け付けることとしてもよい。
【0363】
サーバ20は、操作受付部2712において、入力欄2711に入力された内容(テキスト)に基づいて、文献リストを参照して文章を抽出するための入力操作を受け付ける。
例えば、サーバ20は、操作受付部2712への入力操作に応答して、入力欄2711に入力されたテキストから単語を抽出する。入力欄2711に入力されたテキストが文章である場合、形態素解析等により、単語を抽出することができる。
【0364】
サーバ20は、辞書表示部2713において、ユーザによって指定されている文献リストの情報を表示させる。
【0365】
サーバ20は、重みづけ条件表示部2714において、文献リストから文章を抽出する際の条件を表示させる。
例えば、サーバ20は、文献リストから文章を抽出する際の条件として、以下の指定を受け付けて、条件に従って、抽出される文章の優先度を設定し、抽出される文章をユーザに選択可能に提示することとしてもよい。
・ ユーザが入力したテキストに基づく単語が複数ある場合、文献リストに含まれる各文献の段落単位で、これら複数の単語の距離が近いものを優先する。例えば、ユーザが入力した単語が「信号」「送信」である場合、文献リストに含まれる各文献の記載内容において、これら「信号」と「送信」という単語同士の間の文字数が少ない(文字間の距離が短い)ものを優先する。
・ ユーザが入力したテキストに基づく単語が複数ある場合、いずれかの単語については文献リストの各文献に含まれることを必須としつつ、他の単語については文献リストの各文献に含まれなくてもよい
図27の例において、案件を作成する担当者に対し、文献リストから抽出する検索条件を提示しつつ(2713、重みづけ条件表示部2714)、当該検索条件を変更する操作を受け付けることで、変更後の検索条件で抽出される文献の各記載を選択可能に提示することとしてもよい。
【0366】
図28は、サーバ20が、案件の内容についてチェック担当者等からコメント等でのフィードバックを受け付けるための画面例を示す。すなわち、図28に示す画面例は、案件のチェック担当者に提示される画面である。図28は、図15のステップS1505等の処理に対応する。
【0367】
なお、サーバ20が、案件を依頼主側のユーザに納品し(依頼主側のユーザに、納品がされたことを通知し)、依頼主側のユーザから、案件の内容についてコメント等でフィードバックを受け付けており、コメントを入力するための操作にかかる画面例も同様であることとしてもよい。
【0368】
サーバ20は、担当者表示部2810において、案件の作成を担当した担当者のユーザの情報を表示させる。
【0369】
サーバ20は、本文表示部2811において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0370】
サーバ20は、本文表示部2812において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0371】
サーバ20は、本文表示部2813において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0372】
サーバ20は、コメント表示部2831において、チェック担当者であるユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
図示するように、サーバ20は、案件の内容を、段落番号のように所定の単位で区切って、コメントの入力を受け付けている。サーバ20は、ひとまとまりの文章の区切りを単位として(例えば、特許明細書管理データベース283で段落番号を単位として文章を管理している場合、当該特許明細書管理データベース283で管理している単位で)コメントの入力を受け付けることとしてもよい。
【0373】
また、サーバ20は、文章の一部の選択をチェック担当者のユーザから受け付けつつ、当該選択された部分に対するコメントの入力を受け付けることとしてもよい。サーバ20は、特許明細書管理データベース283で管理している単位に含まれる文章の一部を選択しつつ、チェック担当者からのコメントの入力を受け付けることとしてもよい。
【0374】
サーバ20は、操作受付部2832において、チェック担当者であるユーザが、案件の内容と関連付けてコメントを入力するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2832への入力操作に応答して、以下を表示しつつ、コメントの入力を受け付けることとしてもよい。
・ コメントのカテゴリの指定(例えば、予めフィードバック管理データベース284の「チェック項目タグ」で設定されているカテゴリ)
・ コメント本文
サーバ20は、コメント表示部2833において、チェック担当者であるユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
【0375】
サーバ20は、操作受付部2841において、チェック担当者であるユーザから、チェックが完了したことを示す入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部2841への操作に応じて、案件の内容のチェックが完了したものとして、案件管理データベース282の「ステータス」等を更新する。これにより、サーバ20は、案件の担当者に、チェック担当者のコメントが付された案件があることを通知すること等ができる。
【0376】
図29は、サーバ20が、承認者となるユーザに対し、案件の内容を承認するための操作を受け付けるための画面例を示す。図29は、図16等の説明と対応する。
【0377】
サーバ20は、チェック担当者表示部2911において、案件のチェックを担当したチェック担当者のユーザの情報を表示させる。
【0378】
サーバ20は、統計情報表示部2912において、案件が辞書データベース286に収録される文献リストの各文献の記載を抽出しつつ作成された場合に、抽出された文献の情報を表示させる。
【0379】
図示するように、サーバ20は、文献リストから抽出された文献の情報として、以下を表示させることとしてもよい。
・ 抽出された1または複数の文献の時期に関する情報(特許文献の場合、出願の時期、公開の時期)
・ これら文献の権利者に関する情報(例えば、出願人など)
・ これら文献の発明者に関する情報
サーバ20は、設定受付部2913において、案件に対して付されたコメントを表示するための設定を受け付ける。
サーバ20は、コメントを表示するための設定として、以下を受け付けて、設定に従って、案件に付されたコメントを表示することとしてもよい。
・ すべてのコメント
・ チェック項目の指定(例えば、特定のチェック項目に関するコメントが付された段落を抽出する)
・ チェック担当者の指定
・ コメントが付された段落のみ表示(例えば、コメントが付されていない段落については表示しないようにする)
サーバ20は、操作受付部2941において、承認者であるユーザが、案件の内容を承認するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、承認者であるユーザによる操作受付部2941への入力操作に応じて、案件管理データベース282の「ステータス」を更新する(「弁理士承認済み」。
【0380】
サーバ20は、操作受付部2942において、承認者であるユーザが、案件の内容を承認しないための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、承認者であるユーザによる操作受付部2941への入力操作に応じて、案件管理データベース282の「ステータス」を更新する(「原稿作成中」または「社内チェック中」)。サーバ20は、承認者であるユーザが案件の内容を承認しない場合、案件の担当者またはチェック担当者の少なくともいずれかに対し、承認者が承認しなかった旨を通知することとしてもよい。
【0381】
図29の説明において、サーバ20は、承認者であるユーザに対し、案件の内容と、辞書データを用いて文章作成がされた場合の検索条件(図27の例で説明)とを提示したうえで、承認をする操作を受け付けることとしてもよい。
【0382】
図28図29の説明において、サーバ20は、案件のチェック担当者、承認者に対し、案件管理データベース284の項目「フォロー必要範囲」を参照することにより、案件の作成を担当した担当者のフォローが必要な範囲(請求項のチェックのみでよいのか等)を提示させつつ、チェック完了の操作、承認完了の操作を受け付けることとしてもよい。
【0383】
図30は、サーバ20が、担当者であるユーザが作成した案件について依頼主へ納品するための操作をユーザから受け付けるための画面例を示す。図30は、図16のステップS1611等の説明に対応する。
【0384】
図25図26の画面例と比較すると、案件の内容について弁理士が承認済みであるため、依頼主への納品が可能であることを、後述するハイライト部3011で表示している。
【0385】
サーバ20は、案件のステータスが「弁理士承認済み」となると、案件の作成を担当するユーザに通知することとしてもよいし、案件の作成を担当したユーザとは別に納品を担当するユーザ(例えば、事務担当者)に通知することとしてもよい。例えば、案件の作成を担当するユーザが弁理士に承認を依頼し、弁理士が承認をすると、案件の作成を担当したユーザに通知するか否かにかかわらず事務担当者に通知がいき、事務担当者に案件の納品をするよう促すこと等があり得る。
【0386】
サーバ20は、ハイライト部3011において、案件について依頼主へ納品が可能であることを表示させる。
サーバ20は、少なくとも以下のいずれかの条件を満たすことにより、案件についてクライアントへの納品が可能であることを、ハイライト部3011を表示させることでユーザに知覚させることとしてもよい。
・案件について承認者が承認した。ステータスが「弁理士承認済み」となった
・案件についてチェック担当者がチェックをした。ステータスが「社内チェック済み」となった
例えば、サーバ20は、案件についてチェック担当者、承認者のいずれも確認済みではない場合(ステータスが「弁理士承認済み」でもなく「社内チェック済み」でもない場合)、ハイライト部3011の表示を強調しないか、表示しないこととしてもよい。これにより、ユーザに対し、依頼主への案件の納品をする段階ではないことを認識させ得る。
【0387】
サーバ20は、操作受付部3012において、案件を依頼主へ納品するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部3012へのユーザの入力操作に応じて、案件管理データベース282を参照して、案件の「ステータス」を「原稿送付済み・クライアント確認中」に更新する。サーバ20は、依頼主側のユーザに対し、案件の納品があったことを通知することとしてもよい。
【0388】
サーバ20は、項目3021において、案件の原稿発送期限を表示させる。
【0389】
サーバ20は、項目3022において、案件の出願期限を表示させる。
【0390】
サーバ20は、項目3023において、案件の依頼主側のユーザの情報を表示させる。
【0391】
サーバ20は、項目3024において、納品する案件について、依頼主からの回答を代理人側が希望する期限を表示させる。
サーバ20は、項目3024を指定する操作を代理人側のユーザから受け付ける等により、納品する案件について、依頼主側からの回答を希望する日時の入力を当該ユーザから受け付けることとしてもよい。
【0392】
サーバ20は、項目3025において、案件の納品とともに、代理人側から依頼主側への連絡事項を表示させる。
サーバ20は、項目3025を指定する操作を代理人側のユーザから受け付ける等により、案件の納品とともに依頼主側のユーザへ連絡する内容の入力を受け付けることとしてもよい。例えば、依頼主側での案件の確認に際して、何を確認してほしいかを代理人側から連絡すること等がありえる。
【0393】
サーバ20は、項目3026において、案件の納品の際、通知をするユーザの情報を表示させる。
【0394】
サーバ20は、項目3026を指定する操作を代理人側のユーザから受け付ける等により、案件の納品とともに通知をするユーザの入力を受け付けることとしてもよい。例えば、依頼主側へ案件を納品するに際し、打ち合わせに出席した1または複数のユーザ(例えば、発明者)に通知したいこと等があり得る。
【0395】
サーバ20は、項目3027において、代理人側から依頼主へと案件を納品した履歴を表示させる。
例えば、案件を納品した履歴として、初回の納品であるか等の、納品回数の情報が含まれる。
【0396】
サーバ20は、項目3028において、案件の内容について代理人側でのチェック担当者がチェックした時期の情報を表示させる。
【0397】
サーバ20は、項目3029において、案件の内容について代理人側での承認者が承認した時期の情報を表示させる。
サーバ20は、これら項目3028、項目3029、項目3021、項目3022等を同じ画面に表示することにより、代理人側のユーザに対し、案件の出願完了までのスケジュールを確認させつつ、承認者での承認がされていなければ承認をするよう促したり、項目3025等で依頼主への連絡事項の入力を受け付けたりすることができる。
【0398】
図31は、サーバ20が、担当者であるユーザが作成した案件について依頼主が付したコメントを、代理人側のユーザに対して表示するための画面例を示す。
【0399】
図31は、図17の処理の流れに対応する。
【0400】
図示するように、サーバ20は、案件を構成する本文のうち、コメント入力者(この例では、依頼主側のユーザ)がコメントを付した個所(段落番号)を抽出して、本文と、コメントとを対比させて表示する。これにより、ユーザに対し、依頼主が付したコメントの一覧を容易に確認させることができ、依頼主の希望事項、依頼主の原稿確認の観点など、依頼主の意向を、代理人側の担当者であるユーザがよりいっそう把握しやすくすることができる。
【0401】
サーバ20は、操作受付部3111において、代理人側のユーザから、案件について依頼主へ再納品するための入力操作を受け付ける。
図示する例では、依頼主側のユーザが付したコメントに対して、案件の担当者の修正、または、コメントに対する返信が完了していないため、サーバ20は、操作受付部3111への入力操作を受け付けないこととしてもよく、図示するように操作受付部3111への操作を無効化して受け付けていないことを示す態様で操作受付部3111を表示することとしてもよい。
【0402】
サーバ20は、操作受付部3112において、代理人側のユーザから、案件について官公庁(特許庁)への出願手続を進めるための入力操作を受け付ける。
図示する例では、依頼主側のユーザが付したコメントに対して、案件の担当者の修正、または、コメントに対する返信が完了していないため、サーバ20は、操作受付部3112への入力操作を受け付けないこととしてもよく、図示するように操作受付部3112への操作を無効化して受け付けていないことを示す態様で操作受付部3112を表示することとしてもよい。
【0403】
また、サーバ20は、依頼主側のユーザがコメントを付している場合に、代理人側で、承認者となるユーザから改めて承認する操作を要することとしてもよい。サーバ20は、依頼主側のユーザがコメントを付した場合に、承認者となるユーザから案件の内容を承認する操作を受け付けることにより、官公庁への出願手続を進められるようにしてもよい。
【0404】
サーバ20は、検索条件受付部3113において、案件に対して付せられたコメントを検索する条件として、コメント入力者の指定を受け付ける。
【0405】
サーバ20は、検索条件受付部3114において、案件に対して付せられたコメントを検索する条件として、コメントの種別の指定を受け付ける。
【0406】
サーバ20は、詳細表示部3115において、案件に対して付せられたコメントに関する統計情報として、コメントの総数の情報を表示させる。
【0407】
サーバ20は、詳細表示部3116において、案件に対して付せられたコメントに関する統計情報として、コメントに対して、案件の担当者が確認したコメントの数の情報を表示させる。
【0408】
サーバ20は、本文表示部3121において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0409】
サーバ20は、本文表示部3122において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
図示するように、サーバ20は、フィードバック管理データベース284を参照することにより、案件を構成する文章のうち、依頼主が入力したコメントがある段落を抜粋してユーザに提示している。
【0410】
サーバ20は、本文表示部3123において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0411】
サーバ20は、本文表示部3124において、担当者が入力した、案件の内容(明細書等のテキスト)を表示させる。
【0412】
サーバ20は、コメント表示部3131において、依頼主側のユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
コメントの入力について、図28の説明と同様に、サーバ20は、操作受付部3141への入力操作に応答して、以下を表示しつつ、コメントの入力を受け付けることとしてもよい。
・ コメントのカテゴリの指定(例えば、予めフィードバック管理データベース284の「チェック項目タグ」で設定されているカテゴリ)
・ コメント本文
サーバ20は、コメント表示部3132において、依頼主側のユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
【0413】
サーバ20は、コメント表示部3133において、依頼主側のユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
【0414】
サーバ20は、コメント表示部3134において、依頼主側のユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
【0415】
サーバ20は、操作受付部3141において、代理人側の担当者が、入力されたコメントに対してリアクションをするための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部3141への入力操作に応答して、以下をリアクションとして受け付けることとしてもよい。
・ テキストの入力
・ 「確認済み」等の、コメント入力者と情報共有するためのフラグの設定。例えば、以下のようなフラグがあり得る。
【0416】
「確認済み」:コメント入力者のコメント内容を理解したことを示すフラグ。例えば、依頼主側のユーザからの連絡事項、一般的な注意事項のコメントがあり、特段、本文の修正が必要ないことがあり得る。
【0417】
「修正済み」:本文を修正したことを示すフラグ。
・ 「お気に入り」等の、コメント入力者には開示されず、担当者であるユーザ(項目2511に表示される、ログインにかかるユーザ)が、当該コメントにブックマーク等を付するための操作
サーバ20は、操作受付部3142において、代理人側の担当者が、入力されたコメントに対してリアクションをするための入力操作を受け付ける。
【0418】
サーバ20は、操作受付部3143において、代理人側の担当者が、入力されたコメントに対してリアクションをするための入力操作を受け付ける。
【0419】
サーバ20は、操作受付部3144において、代理人側の担当者が、入力されたコメントに対してリアクションをするための入力操作を受け付ける。
【0420】
図32は、サーバ20が、依頼主のコメントに基づいて、担当者であるユーザが案件の内容を修正する操作を受け付けるための画面例を示す。
【0421】
図31の例と比較すると、依頼主のコメントに基づいて、代理人側のユーザが本文の修正をする(本文表示部3122、本文表示部3124等において、修正箇所が下線、取り消し線等で強調表示されている)、コメントに対してリアクションをする等により、操作受付部3111を有効化して、依頼主への案件の再納品が可能となっている。
【0422】
サーバ20は、レスポンス表示部3241において、依頼主のコメント(コメント表示部3131)と関連付けて、代理人側のユーザが付したリアクションを表示させる。
【0423】
サーバ20は、レスポンス表示部3242において、依頼主のコメント(コメント表示部3132)と関連付けて、代理人側のユーザが付したリアクションを表示させる。
【0424】
サーバ20は、レスポンス表示部3243において、依頼主のコメント(コメント表示部3133)と関連付けて、代理人側のユーザが付したリアクションを表示させる。
【0425】
サーバ20は、レスポンス表示部3244において、依頼主のコメント(コメント表示部3134)と関連付けて、代理人側のユーザが付したリアクションを表示させる。
【0426】
図33は、サーバ20が、代理人側の担当者が行った修正内容を依頼主のユーザに提示しつつ、依頼主のユーザから、修正依頼または官公庁への提出指示の操作を受け付けるための画面例を示す。
【0427】
図33に示すように、案件の本文のうち、修正があった個所を抜粋して依頼主側のユーザに提示することにより、依頼主側のユーザが入力したコメント(指摘した内容)に対してどのように修正がされたかの確認をよりいっそう容易にさせることができる。このように、前バージョンとの差分を表示(例えば、案文のうち、変更のあった段落を対比して表示)することで、案件の内容の確認を容易にすることができる。
【0428】
サーバ20は、画面3301において、案件の内容のうち、修正がされた箇所を優先して知覚させるための画面を表示させる。
【0429】
サーバ20は、本文表示部3122Aにおいて、案件の修正前の本文を表示させる。
【0430】
サーバ20は、特許明細書管理データベース283を参照することにより、バージョンが古い版(その後、修正が入る前の版)の本文であって依頼主側のユーザのコメントが入力された箇所(段落番号)の本文を、本文表示部3122Aに表示させる。
【0431】
サーバ20は、本文表示部3122Bにおいて、依頼主側のユーザの指摘に応じて修正された修正後の本文を表示させる。
サーバ20は、特許明細書管理データベース283を参照することにより、バージョンが最新の版(修正済みの版)の本文であって依頼主側のユーザのコメントが入力された箇所(段落番号)の本文を、本文表示部3122Aに表示させる。
【0432】
図示するように、サーバ20は、本文表示部3122Aと、本文表示部3122Bとを関連付けて表示しつつ、修正前の本文と、修正後の本文とであることが容易に知覚できる態様で画面3301において表示する。
【0433】
サーバ20は、本文表示部3124Aにおいて、案件の修正前の本文を表示させる。
【0434】
サーバ20は、本文表示部3124Bにおいて、依頼主側のユーザの指摘に応じて修正された修正後の本文を表示させる。
このように、サーバ20は、修正前の本文(本文表示部3122A)と、修正後の本文(本文表示部3122B)と、当該本文に対して依頼主側のユーザが付したコメント(コメント表示部3132)と、代理人側のユーザが付したコメント(レスポンス表示部3242)とを関連付けて表示する。これにより、依頼主側のユーザにとっては、自身が付したコメントの対象が何であるか、コメントを付することでどのように本文が修正されたのか、修正された意図が何なのかを、同画面で容易に確認することができ、修正された本文の確認を容易にさせることができる。
【0435】
なお、上記は、依頼主側のユーザが付したコメントに対して代理人側のユーザが本文の修正、コメントへのリアクションをする例を説明したが、代理人側の複数のユーザ間で、案件の本文とコメントとを入力する際も同様の画面構成としてもよい。依頼主側の複数のユーザで、本文にコメントを付する場合も同様であるとしてもよ。依頼主側でも案件の本文を新規に入力または修正可能であるとしてもよい。
【0436】
サーバ20は、操作受付部3511において、依頼主側のユーザが、代理人側のユーザに対し、案件の内容の修正を依頼するための入力操作を受け付ける。
【0437】
サーバ20は、操作受付部3511への入力操作に応じて、案件管理データベース282のステータスを「クライアント修正指示」へ更新する。
【0438】
サーバ20は、操作受付部3512において、依頼主側のユーザが、代理人に対し、案件について官公庁(特許庁)への提出を依頼するための入力操作を受け付ける。
サーバ20は、操作受付部3512への入力操作に応じて、案件管理データベースのステータスを「庁提出準備」へ更新する。サーバ20は、代理人側のユーザ(案件の担当者、承認者、事務担当者等)に、依頼主から、官公庁への案件の提出依頼があったことを通知する。
【0439】
図34は、サーバ20が、代理人のユーザから、官公庁への案件の提出(出願)をする操作を受け付けるための画面例を示す。
【0440】
図31図32の例と比較すると、操作受付部3112が操作可能であることをユーザが認識可能に表示することにより、庁提出を他のユーザへ依頼する操作を可能としている。例えば、サーバ20は、案件を作成した担当者から、案件の庁提出をする担当者(例えば、代理人側において事務担当者であるユーザ)へと、官公庁への提出を依頼する操作を受け付けることで、当該庁提出をする担当者のユーザに通知することとしてもよい。
【0441】
図示する例では、案件の内容について、承認者が承認したバージョンに対して修正がされており、その結果、官公庁へ提出するバージョンと異なっている。サーバ20は、承認者が承認したバージョン以降において案件の内容が修正等されることでバージョンの更新がされたとしても、承認者の再度の承認を要することなく、官公庁へ提出するための処理(例えば、操作受付部3112への入力操作を受け付けること等)を受け付けることとしてもよい。ここで、サーバ20は、以下の条件が満たされる場合には、承認者の再度の承認を要さず、条件が満たされない場合には、承認者の再度の承認を経たうえで官公庁へ提出するための処理を受け付けることとしてもよい。
・ 案件を作成する担当者が行った修正内容が軽微なものである場合
サーバ20は、修正内容が軽微であるか否かについて、以下のように判定してもよい。
【0442】
(1)案件の内容について修正がされ、その修正箇所と関連付けてユーザがコメントを付しており、そのコメントに設定されるタグが特定のタグ(例えば、「誤記」等)である場合。図示する例では、本文に対して修正がされているが、その修正内容に対し、コメント表示部3431において「誤記」であるとのタグが付されている。このような場合に、承認者の再度の承認を不要として、官公庁への提出を進められることとしてもよい。
【0443】
(2)案件のテキストに対してバリデーションチェックツールによりチェックを行い、特定の項目のチェック結果に対応して修正されたものであること。例えば、バリデーションチェックツールにより検出される誤記、使用しないほうがよい助詞等を修正することなどがあり得る。
【0444】
(3)案件の内容について修正前のテキストと修正後のテキストとを比較して、一致個所、変更箇所を特定する。変更箇所の前後の単語の並び順に基づいて、単語辞書に含まれる語句と照合することで、誤記か否かを判別する。

・ 案件の内容のうち、官公庁での実体的な審査(例えば、特許要件の審査)に影響しない修正である場合
例えば、案件の本文のテキストに改行を加え、段落番号を追加する等のように、本文の内容に実質的に影響を及ぼさない修正内容があり得る。
【0445】
サーバ20は、承認済みバージョン表示部3411において、案件について承認者が承認済みのバージョンの情報を表示させる。
【0446】
サーバ20は、差分表示部3412において、承認者が承認済みのバージョンからの変更内容に関する情報を表示させる。
【0447】
サーバ20は、変更内容に関する情報として、以下を表示することとしてもよい。
・ 変更箇所(特許明細書管理データベース283において管理している単位であるとしてもよい。例えば、ひとつの段落について修正されていれば、変更箇所は1か所であるとする)
サーバ20は、操作受付部3413において、ユーザから、案件の内容を承認する承認者へ承認依頼をするための入力操作を受け付ける。
【0448】
サーバ20は、操作受付部3413と関連付けて、承認者への承認をスキップできる場合は、その旨を画面2501において表示しつつ、操作受付部3112において庁提出を進めるための操作を受け付けている。
【0449】
これにより、ユーザは、案件について修正をしたが、承認者の承認をスキップできることを確認しつつ、操作受付部3112への入力操作により、庁提出のための通知等の処理を進めることができる。
【0450】
なお、図示する例では、操作受付部2513と操作受付部3413と、承認者へ承認依頼するための操作部材が複数表示されているが、いずれかを表示することとしてもよい。
【0451】
サーバ20は、本文表示部3421において、承認者が承認済みのバージョンから、案件の担当者が修正した本文を表示させる。
【0452】
サーバ20は、ユーザから、案件の修正箇所を指定する操作を受け付けつつ、本文の修正を受け付けることとしてもよい。
【0453】
図示する例では、サーバ20は、承認者が承認済みのバージョンで「送信純」と記載されているところ、誤記であるとしてユーザが「送信順」と修正する操作を受け付けて、本文表示部3421において表示している。
【0454】
サーバ20は、本文表示部3422において、承認者が承認済みのバージョンの、案件の本文を表示させる。
【0455】
サーバ20は、コメント表示部3431において、ユーザが案件の内容と関連付けて入力したコメントの内容を表示させる。
【0456】
図示する例では、サーバ20は、ユーザから、本文の修正内容について、「誤記」であるというタグを付しつつ、「明らかな誤記を修正」というコメントを受け付けて、コメント表示部3431において表示している。
【0457】
<第2の実施の形態の概略>
第1の実施の形態では、弁理士であるユーザが、特許明細書の内容について承認をすることで、知的財産権に関する文書データの内容の質について一定の担保を図ることとしている。
【0458】
ここで、特許明細書の内容について弁理士が承認することの他に、システム1が提供するサービスにおいて、利用規約等により、特許明細書の内容を作成するユーザーについては弁理士であることが必要である旨を規定することとしてもよい。また、弁理士ではないユーザーについては、特許明細書の内容については変更できず、特許庁へ提出するための所定のファイル形式への変更等の操作が可能であるとしてもよい。
【0459】
ここで、システム1において、少なくとも弁理士であるユーザーの登録を受け付けるに際しては、電話番号へのSMS(Short Message Service)発信による認証およびメールアドレスによるパスワード認証などの二要素認証を課すこととしてもよい。これにより、システム1において特許明細書の作成にかかわるユーザーが弁理士であることの本人認証をしたうえで、特許明細書の作成を進めるよう促すことができ、知的財産権に関する文書データの内容の質について一定の担保を図ることとしている。
【0460】
次に、第2の実施の形態の説明では、知的財産権に関する文書データの作成、例えば、特許出願にかかる特許明細書等の作成をよりいっそう容易にすることができ得る技術を提供する。
【0461】
具体的には、「発明を実施するための形態」の説明をユーザが作成するうえで、「名称」と「参照符号」とからなる文言(例えば、名称「サーバ」、参照符号「20」とからなる「サーバ20」)と、当該文言についての説明の文章の入力とを受け付けて、助詞、動詞などの所定の文言を補うことで、特許明細書の本文に挿入するための文章を生成する。
【0462】
例えば、サーバ20は、「端末装置10」という文言と関連付けて、「ユーザが操作する装置」という、当該「端末装置10」の説明の入力とを受け付けると、「端末装置10」を主語として、主語を補う助詞を含む文言「は、」と、動詞を含む文言「である。」とを補って、「端末装置10は、ユーザが操作する装置である。」という文章を出力する。これにより、ユーザは、補われた文言「は、」「である。」等について、キー入力自体が不要となり、その結果、変換する操作も、変換結果を視認により確認することも不要となるため、ユーザがこれら補われた文言についての文字変換操作を要さずとも文章作成することを可能とし、特許明細書作成の効率をよりいっそう向上させることができる。
【0463】
図35は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。
【0464】
サーバ20は、端末装置10において、画面3501を表示させる。
【0465】
端末装置10は、画面3501において、以下を表示させる。
・ 表示欄3531:発明を説明するための構成要素を表示するための欄である。図示する例では、発明を説明するための構成要素として、「名称」と「参照符号」とからなる文言(図示する例では、「ユーザ管理モジュール2043」)を表示する。端末装置10は、当該表示欄3531において、上記の文言の入力を受け付けることとしてもよい。なお、端末装置10は、表示欄3531において、参照符号がついた文言に限らず、名称の入力を受け付けることとしてもよい。
・ 第1の入力欄3532: ユーザから、表示欄3531に示される文言と関連付けて、当該文言の説明の入力を受け付ける欄である。
・ 第2の入力欄3533: ユーザから、表示欄3531に示される文言と関連付けて、当該文言の説明の入力を受け付ける欄である。図示する例では、第1の入力欄3532がより大きな概念の入力を受け付けるようユーザを促し、第2の入力欄3533において、より具体的な概念の入力を受け付けるようユーザを促している。
・ 明細書本文3534: 表示欄3531に示される文言と、第1の入力欄3532と、第2の入力欄3533とに入力された内容とに基づき、所定の文言を補って出力される、特許明細書の本文の文章である。
【0466】
サーバ20は、表示欄3531に表示されている構成要素を主語として、助詞を含む「は、」を所定の文言として補いつつ、第1の入力欄3532の入力内容と、所定の文言「である。」を補った文章を出力し、明細書本文3534に表示する。サーバ20は、このように補った文章を明細書の本文であるとして、特許明細書管理データベース283を更新することとしてもよい。
【0467】
図36は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。
【0468】
サーバ20は、端末装置10において、画面3601を表示させる。
【0469】
端末装置10は、画面3601において、以下を表示させる。
・ 参照符号入力欄3621: 参照符号を表示する欄である。当該参照符号は、ユーザから入力を受け付けることとしてもよい。
・ 第1の入力欄3622: 第1の主体(図示する例では、「端末装置10C」)の説明の入力をユーザから受け付ける欄である。
・ 第2の入力欄3623: 第2の主体(図示する例では、「端末装置10D」)の説明の入力をユーザから受け付ける欄である。
・ 第3の入力欄3624: 第3の主体(図示する例では、「サーバ20」)の説明の入力をユーザから受け付ける欄である。
・ 説明文入力欄3631、3641、3651、3651: それぞれの主体の説明文の入力をユーザから受け付ける欄である。
・ 明細書本文出力欄3632、3643、3652、3662: 所定の文言を補って出力される、明細書の本文である。
・ 明細書本文3625: 参照符号が示されている行において、第1の入力欄3622、第2の入力欄3623、第3の入力欄3624のいずれかに説明が入力されている場合に、当該説明が入力されている欄に対応する主体(第1の主体、第2の主体、第3の主体)を主語として、所定の文言を補って出力される、特許明細書の本文の文章である。
【0470】
サーバ20は、上記の例において、参照符号が示されている行において、第1の入力欄3622、第2の入力欄3623、第3の入力欄3624のいずれかから説明の入力をユーザから受け付けることとし、複数の欄への入力を受け付けないこととしてもよい。サーバ20は、これら入力されている入力欄がいずれであるかに基づき、特許明細書の本文の主語を判定する。
【0471】
図37は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。
【0472】
サーバ20は、端末装置10において、画面3701を表示させる。画面3701に示すように、サーバ20は、発明を説明するための構成要素として、名称と参照符号とからなる文言を、階層構造を示すように表示する。
【0473】
端末装置10は、画面3701において、以下を表示させる。
【0474】
構成要素編集部3711: 階層構造内で、構成要素を編集(名称、参照符号の変更)、追加、削除する操作をユーザから受け付ける。
【0475】
図38は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。図37の例において、構成要素編集部3711において、構成要素を追加する操作を受け付けた後の表示例である。図示するように、サーバ20は、構成要素3712(図示する例では、構成要素「メールアドレス」)を、「ユーザテーブル1012」より下位の階層の構成要素として追加した画面を表示している。
【0476】
端末装置10は、画面3701において、以下を表示させる。
・ 構成要素編集部3713: ユーザが選択している構成要素(図示する例では、構成要素3712)を編集するための領域である。図示するように、構成要素の名称、参照符号、その構成要素の説明の入力をユーザから受け付ける。
・ データテーブル作成部3714: データテーブルを作成し、編集するための操作を受け付けるための領域である。
【0477】
図39は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。図示する例では、明細書本文の出力例を示している。
【0478】
図39の画面3901に示すように、サーバ20は、図38の画面例に示す階層構造における上位の階層と下位の階層との関係を示すような、明細書本文を出力する。具体的には、サーバ20は、上位の階層である「ユーザテーブル」と、当該上位の階層に関連付けて補う助詞を含む「は」と、下位の階層である「ユーザID」等と、階層関係を示す文言「を含む。」を補って、「ユーザテーブル1012はユーザID、ユーザ名、メールアドレスを含む」という文章を出力する。
【0479】
図40は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。サーバ20は、図37図38の例において、「ユーザテーブル1012」と関連付けて、データテーブル作成部3714への入力操作をユーザから受け付けることにより、画面4001に示す画面を表示する。
【0480】
このように、図37図38において、サーバ20は、名称と参照符号とからなる構成要素の階層関係を編集可能な画面をユーザに提示しつつ、これら階層関係の定義に従って、特許出願関連の書類の「図面」(図示する例では、データ構造の図面)を出力する。
【0481】
図41は、第2の実施の形態における画面例を示す図である。図示するように、サーバ20は、「特許請求の範囲」の文言と、参照符号とを関連付ける操作を受け付けて、所定の文言を補って明細書本文を出力する。
【0482】
サーバ20は、端末装置10において、画面3701を表示させる。端末装置10は、画面4101において、以下を表示させる。
【0483】
領域4111: ユーザが入力した「特許請求の範囲」の文言を表示する領域である。図示するように、ユーザが請求項の発明について入力した文言を、例えば改行がされた箇所をもとに複数のブロックに分割している。画面4101において、領域4111に示される各ブロックをユーザが指定する操作を受け付けることにより、以下の参照符号入力部4121、4131を表示させることとしてもよい。
【0484】
参照符号入力部4121:参照符号の入力を受け付ける欄である。図示する例では、処理フローではない参照符号の指定をユーザから受け付けている。
【0485】
参照符号入力部4131:参照符号の入力を受け付ける欄である。図示する例では、処理フローの参照符号の指定をユーザから受け付けている。
【0486】
明細書本文出力部4141:ユーザの入力操作を受け付けて、領域4111に入力されている内容と、参照符号入力部4121、4131の参照符号と、所定の文言とを補って、明細書本文を出力する。図示する例では、参照符号入力部4121で入力された構成要素を主体として、助詞を含む「は、」等を補いつつ、領域4111において入力された請求項の文言と、参照符号4131で入力された参照符号と所定の文言(「~において」)を補った文章を出力する。例えば、以下のような文章である。
「(参照符号入力部4131)において、(参照符号入力部4121の入力内容)は、(領域4111の入力内容)。」
【0487】
また、サーバ20は、明細書本文出力部4141への入力操作に応じて、請求項の文言に対して、以下を施した明細書本文を出力することとしてもよい。
・「前記」の文言の削除
・改行の削除
・参照符号入力部4121、4131で入力された参照符号の挿入
これにより、請求項の文言と、図面に対応する個所とをテキストで関連付けた明細書本文を出力することができる。
【0488】
<第3の実施の形態>
近年、AI(artificial intelligence)関連技術が進展しており、例えばOpenAIが発表するGPT(Generative Pre-trained Transformer)のように、対話型で、AIツールに入力される文章に対して回答文を生成するものも登場してきている。AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものである。
【0489】
第3の実施形態の説明では、AIツールに送信する文章について、送信前にユーザが承認をしたうえで、AIツールに送信し、その回答結果を、案件の情報と関連付けて記憶する例について説明する。
【0490】
図42は、第3の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を示す図である。
【0491】
他の実施形態と比較すると、AIサーバ60がネットワーク80を介して各種装置と通信可能としている例を示している。
【0492】
AIサーバ60は、上記のAIツールを提供するためのサーバである。例えば、AIサーバ60は、ブラウザ等で端末10Aからのアクセスを受け付けて、AIツールへ質問文を入力するための画面を提供し、入力された質問文に対して回答結果を対話形式等で応答する。
【0493】
図43は、第3の実施の形態におけるサーバ20が管理する特許明細書管理データベース283bのデータ構造を示す図である。
【0494】
図43に示すように、第3の実施の形態では、案件を構成する各種コンテンツ(テキスト、図面)について、公知技術の範囲のものであるか、案件の発明の特徴を表すものであるかのタグ付けの設定を受け付けるように構成している。
【0495】
具体的には、サーバ20は、特許明細書管理データベース283bに示すように、特許請求の範囲の各請求項について、構成要件ごとに分けてデータとして管理する。サーバ20は、特許請求の範囲の各請求項について、構成要件ごとに、案件の関係者が想定する公知技術(仮想的な引用発明)の範囲内であるか(「一致点」)、公知技術の範囲ではなく新規性等ある発明の特徴部分であるか(「相違点」)のタグの設定をユーザから受け付ける。当該タグの設定は、案件を代理する代理人側、案件を依頼する出願人側(クライアント)、それぞれが設定可能であるとしてもよいし、いずれかのユーザの設定が優先される(例えば、代理人側がタグを設定可能としつつ、出願人側のユーザのタグの設定が優先される)こととしてもよい。
【0496】
その他、特許請求の範囲に限らず、特許明細書の段落ごとに、上記のタグの設定をユーザから受け付けることとしてもよい。
【0497】
図44は、第3の実施の形態における処理の流れを示す図である。
【0498】
ステップS4401において、サーバ20は、特許出願にかかるテキストを入力するための入力画面(「特許請求の範囲」、「特許明細書」等)を第1のユーザに提示する。
【0499】
ステップS4403において、端末装置10Aは、特許出願にかかる「特許請求の範囲」のテキスト入力をユーザから受け付ける。発明の構成要件ごとに、想定する公知の技術の範囲である一致点の指定と、公知の技術とは異なる範囲である相違点の指定とを受け付ける。
【0500】
ステップS4405において、サーバ20は、第1のユーザの入力内容に応じて、特許明細書管理データベース283bを更新する。
【0501】
ステップS4407において、サーバ20は、一致点・相違点となる範囲を第2のユーザに提示し、一致点の範囲でAIツールに送信するか承認するための画面を提示する。
【0502】
ステップS4409において、端末装置10Bは、AIツールに対して送信する内容を表示し、第2のユーザから、承認する操作を受け付ける。
【0503】
ステップS4411において、サーバ20は、第2のユーザから承認があったことに応じて、AIサーバ60に対し、公知の技術の範囲の情報を送信する。
【0504】
ステップS4413において、サーバ20は、AIサーバ60の出力結果を受信して、第1のユーザに提示する。
【0505】
ステップS4415において、端末装置10Aは、特許出願にかかるドキュメントを作成するための入力画面において、AIサーバ60の出力結果を表示する。
【0506】
なお、上記の例において、第1のユーザと第2のユーザとは、同一である場合もあり得る。また、第1のユーザが特許明細書の作成を担当する担当者で、第2のユーザが、特許明細書のレビューを担当するユーザ(代理人側のユーザ、出願人側のユーザの双方があり得る)である場合もあり得る。
【0507】
図45は、第3の実施の形態における画面例を示す図である。
【0508】
サーバ20は、端末装置10に対し、画面4501を表示させるための情報を送信することにより、端末装置10のユーザに画面4501を提示する。
【0509】
サーバ20は、画面4501において、特許請求の範囲の入力を受け付けるための入力欄4502を表示する。図示するように、サーバ20は、請求項の記載について、構成要件ごとに分解してユーザに提示している。例えば、ユーザが入力欄4502においてテキストを入力し、所定の文字コード(例えば、改行)を入力することで、構成要件ごとに分けてテキストの入力を受け付けることとしてもよい。
【0510】
サーバ20は、画面4501において、特許請求の範囲の構成要件それぞれについて、上記の一致点、相違点の設定を受け付けるための入力欄4502を表示する。当該入力欄4502において、サーバ20は、いずれのユーザが「一致点」「相違点」として設定したのかを、画面4501において表示することとしてもよい。
【0511】
サーバ20は、入力欄4502、4503への入力結果に応じて、特許明細書管理データベース283bを更新する。
【0512】
サーバ20は、表示領域4504において、上記の一致点の内容についてAIサーバ60へ送信することの承諾をユーザから受け付けるための画面を表示する。
【0513】
サーバ20は、表示領域4504において、AIサーバ60への情報の送信を承諾する操作を受け付ける操作領域4505と、承諾しない操作を受け付ける操作領域4506とを表示する。
【0514】
サーバ20は、表示領域4504において、送信先のAIサーバ60が、送信される情報について守秘義務があるものであるかを、表示領域4507に表示する。例えば、サーバ20は、AIツール自体が守秘義務を有しているか否かのリストを管理していることとし、守秘義務を有していないAIツールに情報を送信する場合は、その旨の警告をする(一致点、すなわち公知の技術の範囲で情報を送信しているか確認をユーザに促す)こととしてもよいし、守秘義務を有していないAIツールの場合には情報の送信を許可しないこととしてもよい。
【0515】
図46は、第3の実施の形態における画面例を示す図である。
【0516】
サーバ20は、画面4601において、特許明細書を作成するための入力画面をユーザに提供する。
【0517】
サーバ20は、画面4601において、特許明細書の背景技術(すなわち、公知の技術)の入力を受け付ける入力欄4602と、当該入力欄4602と関連付けて、入力欄4602の入力内容をAIサーバ60に送信するためのボタン4605とを表示する。
【0518】
サーバ20は、画面4601において、特許明細書の課題の入力を受け付ける入力欄4603、課題を解決するための手段の入力を受け付ける入力欄4604とを表示する。図示する例では、入力欄4604と関連付けて、当該入力欄4604に入力された内容についてAIサーバ60へは送信できないことを表示している。
【0519】
サーバ20は、AIサーバ60へ質問文を送信するに当たり、ユーザが入力した内容をもとに単語を抽出しつつ、AIツールに適した質問文として、AIサーバ60へ送信することとしてもよい。例えば、以下のように、質問文において、役割と、制約条件を与える文言に整形したうえで、AIサーバ60へ送信する。

質問文の例「あなたは、プロの特許明細書の作成者です。以下の制約条件に従って、データ構造の説明を記述してください」

上記の質問文の例では、「あなたは、プロの特許明細書作成者です」と、回答文を作成する際の仮想的な回答者の役割を示す文言をサーバ20が補っている。
【0520】
さらに、サーバ20は、上記の「制約条件」として、ユーザが入力した文を単語に分解したものを補うこととしてもよい。
【0521】
そして、サーバ20は、「データ構造の説明を記述してください」のように、特許明細書に技術内容を記述するための要素(例えば、ソフトウエア関連発明では、機能構成図、データ構造図、フローチャート、画面例など)を示す文言を補って、AIサーバ60へ送信するための文言を補うこととしてもよい。
【0522】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
<付記>
以上の実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0523】
<第1の実施の形態にかかる付記事項>
【0524】
(付記1)
知的財産権に関する文書を含む文書データの作成を支援するサービス(1)を提供するためのコンピュータ(10、20)を動作させるためのプログラムであって、コンピュータは、記憶部に、サービスを利用する複数のユーザのアカウントの情報(281)を記憶させており、複数のユーザそれぞれについて、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの内容の妥当さを承認する権限があるか否かの設定(281、S1003)を記憶部に記憶させており、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの入力を受け付けるステップ(S1409、S1411、S1413、S1415、S1417等の図14の各ステップ)と、権限があるユーザである第1のユーザに対し、文書データを提示して(S1603)、当該第1のユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付けるステップ(S1607)と、文書データに対し承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして記憶部で管理するステップ(S1607、282)と、を実行させる、プログラム。
【0525】
(付記2)
プログラムは、プロセッサに、さらに、
文書データを官公庁へ提出するための提出処理を行うステップ(S1817)を実行させ、文書データが承認されたものとして記憶部で管理されていない場合に、提出処理を行うステップを実行させず、文書データが承認されたものとして記憶部で管理されている場合に、文書データについて、提出処理を行うステップ(図32図33図34、S1817)を実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0526】
(付記3)
プログラムは、プロセッサに、さらに、
入力された文書データについて、第1のユーザに対し承認を依頼するための入力操作を、第2のユーザから受け付けるステップ(S1601)を実行させ、入力操作を受け付けるステップにおいて、第2のユーザから、承認を依頼するための入力操作を受け付けることに応じて、第1のユーザに対し、文書データを提示し(S1609、S1611)、
第2のユーザから受け付けるステップにおいて、文書データに対し、文書データを構成する文言が所定の要件を満たしているかのチェックをするためのチェック処理により所定の要件を満たしていない場合に、第1のユーザに対し承認を依頼するための入力操作を制限する(S1803)、付記1に記載のプログラム。
【0527】
(付記4)
プログラムは、プロセッサに、さらに、入力された文書データについて、第1のユーザに対し承認を依頼するための入力操作を、第2のユーザから受け付けるステップを実行させ、入力操作を受け付けるステップにおいて、第2のユーザから、承認を依頼するための入力操作を受け付けることに応じて、第1のユーザに対し、文書データを提示し、このとき、文書データを構成する文言が所定の要件を満たしているかのチェックをするためのチェック処理の結果を、第1のユーザに提示する(S1809)、付記1に記載のプログラム。
【0528】
(付記5)
プログラムは、プロセッサに、さらに、第1のユーザによって承認をする操作が行われた文書データを官公庁へ提出するための提出処理を行うステップを実行させ、提出処理を行うステップにおいて、文書データを官公庁へ提出するための書式のチェックの実行結果を取得し、書式のチェックにおいてエラーが検出された場合、第1のユーザに対し、エラーが検出されたことを通知して文書データの再承認を要求する(S1809)、付記1に記載のプログラム。
【0529】
(付記6)
提出処理を行うステップにおいて、書式のチェックにおいてエラーが検出された場合、第3のユーザから、エラーに対する修正案の入力を受け付けるステップ(S1811)と、入力された修正案を第1のユーザに提示するステップ(S1813)と、第1のユーザから、修正案を承認する操作を受け付けるステップ(S1815)と、第1のユーザが修正案を承認する操作を受け付けることに応じて、文書データを官公庁へ提出するための処理を再開するステップ(S1817)と、を実行させる、付記5に記載のプログラム。
【0530】
(付記7)
プログラムは、プロセッサに、さらに、
文書データを作成する作成者である第4のユーザの情報を、文書データと関連付けて記憶部に記憶させるステップ(282)を実行させ、管理するステップにおいて、第4のユーザが内容の妥当さを承認する権限があると設定されているユーザである場合、第4のユーザが文書データの内容を確定させる操作を行うことにより、内容の妥当さを承認する権限があると設定されている他のユーザの承認を要さずとも、第4のユーザが確定させた文書データについて、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして記憶部で管理する、付記1に記載のプログラム。
【0531】
(付記8)
プログラムは、プロセッサに、さらに、文書データを作成する作成者である第4のユーザの情報を、文書データと関連付けて記憶部に記憶させるステップと、第4のユーザが作成した文書データの内容の確認を第5のユーザに依頼する操作を第4のユーザから受け付けることにより、第5のユーザに対し、文書データを閲覧させ、文書データの内容を確認するための入力操作を受け付けるステップ(S1501、S1503)と、を実行させ、
第5のユーザから、文書データの内容を確認するための入力操作を受け付ける(S1509)ことにより、第1のユーザに対し、文書データを提示して、承認する入力操作を受け付ける(S1513)、付記1に記載のプログラム。
【0532】
(付記9)
プログラムは、プロセッサに、さらに、文書データを作成する作成者である第4のユーザの情報を、文書データと関連付けて記憶部に記憶させるステップを実行させ(282)、入力された文書データについて、第1のユーザに対し承認を依頼するための入力操作、および、文書データを構成する文言が所定の要件を満たしているかのチェックをするためのチェック処理を第4のユーザが行った結果の入力を、第4のユーザから受け付けるステップを実行させ、
入力操作を受け付けるステップにおいて、第4のユーザから、承認を依頼するための入力操作を受け付けることに応じて、第1のユーザに対し、文書データ、および、第4のユーザが行ったチェック処理の結果を提示する(図16、S1613)、付記1に記載のプログラム。
【0533】
(付記10)
プログラムは、プロセッサに、さらに、
文書データを作成する作成者である第4のユーザの情報を、文書データと関連付けて記憶部に記憶させるステップと、第4のユーザが作成した文書データの内容の確認を第5のユーザに依頼する操作を第4のユーザから受け付けることにより(S1501)、第5のユーザに対し、文書データを閲覧させ、文書データの内容に対しコメントを入力するための入力操作を受け付けるステップ(S1505)と、を実行させ、
第5のユーザが文書データに対しコメントをした結果に対し、第4のユーザが応答をする入力操作を受け付けることにより、第1のユーザに対し、文書データを提示して、承認する入力操作を受け付ける、付記1に記載のプログラム。
【0534】
(付記11)
プログラムは、プロセッサに、さらに、
文書データを官公庁へ提出するための提出処理を行うステップを実行させ、第1のユーザが承認する入力操作を行った文書データの内容と、提出処理により官公庁へ提出される文書データの内容との一致度合いを比較した比較結果を生成する(図34、3412、3421、3422)、付記1に記載のプログラム。
【0535】
(付記12)
コンピュータは、記憶部に、複数の特許文献の情報を蓄積させており(286)、文書データの入力を受け付けるステップにおいて、発明の内容に関する文言の入力を第6のユーザから受け付けるステップ(S1413、2711)と、受け付けた発明の内容に関する文言を解析して単語を抽出することにより、記憶部に蓄積される複数の特許文献から、抽出される単語に関連する複数の記載を特定するステップ(S1415)と、特定された複数の記載に基づいて、知的財産権に関する文書データを生成するステップ(S1415)と、を実行させ、生成される文書データの記載の出典となる特許文献の情報の統計値を演算し、演算した統計値を第1のユーザに対し提示する(2912)、付記1に記載のプログラム。
【0536】
(付記13)
生成される文書データの各記載について、出典となる特許文献の書誌事項に基づく情報を特定することにより、統計値を演算する(2912)、付記12に記載のプログラム。
【0537】
(付記14)
抽出される単語に関連する複数の記載を特定するステップにおいて、発明の内容に関する文言に基づき抽出される単語に基づいて、複数の特許文献から複数の記載を特定するための検索条件を生成するステップと(2713、2714)、生成した検索条件に基づき複数の特許文献それぞれを重みづけすることにより、抽出される単語に関連する複数の記載を特定するステップと(2714)、を実行させ、検索条件を、第1のユーザに提示する(2713、2714)、付記12に記載のプログラム。
【0538】
(付記15)
検索条件を生成するステップにおいて、検索条件として、抽出される複数の単語について、複数の特許文献における単語間の距離の長短により、複数の特許文献それぞれを重みづけする(2714)、付記14に記載のプログラム。
【0539】
(付記16)
第6のユーザに対し、検索条件を提示し(2713、2714)、第6のユーザから、検索条件を変更する操作を受け付けることにより、変更後の検索条件に基づき、抽出される単語に関連する複数の記載を特定する(2712、2713、2714)、付記14に記載のプログラム。
【0540】
(付記17)
第1のユーザに対し、文書データと、検索条件とをともに提示して、文書データを承認する入力操作を受け付ける、付記14に記載のプログラム。
【0541】
(付記18)
プログラムは、プロセッサに、さらに、文書データの出願人から文書データの承認の依頼を受け付けることが可能か否かの設定を第1のユーザから受け付けて記憶部に設定を記憶させるステップと(285、S1101、S1103)、出願人の文書データについて、第1のユーザが承認の依頼を受け付けることが可能と設定されている場合に、第1のユーザに対し文書データへの承認を要求する、付記1に記載のプログラム。
【0542】
(付記19)
出願人の文書データの承認をする権限のある複数のユーザの情報を第7のユーザに提示するステップと、提示される複数のユーザのうち、文書データの承認を依頼するユーザを選択する入力操作を第7のユーザから受け付けるステップと、選択されたユーザに対し、文書データを閲覧させ、文書データに承認をする操作を受け付けるための画面を提示するステップと、を実行させる、付記18に記載のプログラム。
【0543】
(付記20)
承認をする権限のある複数のユーザの情報を第7のユーザに提示するステップにおいて、複数のユーザがそれぞれ承認をする対象の文書データが割り当てられている状況、複数のユーザが承認を行った履歴、複数のユーザが承認を行った文書データの技術分類、複数のユーザが文書データを作成または文書データの内容のチェックをした案件の技術分類、からなる群から選択される少なくとも1つに基づいて、第7のユーザに優先して提示する複数のユーザを特定する、付記19に記載のプログラム。
【0544】
(付記21)
知的財産権に関する文書を含む文書データの作成を支援するサービスを提供するためのコンピュータを動作させるための方法であって、コンピュータは、記憶部に、サービスを利用する複数のユーザのアカウントの情報を記憶させており、複数のユーザそれぞれについて、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの内容の妥当さを承認する権限があるか否かの設定を記憶部に記憶させており、方法は、コンピュータのプロセッサが、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの入力を受け付けるステップと、権限があるユーザである第1のユーザに対し、文書データを提示して、当該第1のユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付けるステップと、文書データに対し承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして記憶部で管理するステップと、を実行する、方法。
【0545】
(付記22)
知的財産権に関する文書を含む文書データの作成を支援するサービスを提供するための情報処理装置であって、情報処理装置は、記憶部に、サービスを利用する複数のユーザのアカウントの情報を記憶させており、複数のユーザそれぞれについて、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの内容の妥当さを承認する権限があるか否かの設定を記憶部に記憶させており、情報処理装置の制御部が、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの入力を受け付けるステップと、権限があるユーザである第1のユーザに対し、文書データを提示して、当該第1のユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付けるステップと、文書データに対し承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして記憶部で管理するステップと、を実行する、情報処理装置。
【0546】
(付記23)
知的財産権に関する文書を含む文書データの作成を支援するサービスを提供するためのシステムを生産する方法であって、システムは、コンピュータを含み、コンピュータは、記憶部に、サービスを利用する複数のユーザのアカウントの情報を記憶させており、システムを生産する方法は、コンピュータのプロセッサに、複数のユーザそれぞれについて、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの内容の妥当さを承認する権限があるか否かの設定を記憶部に記憶させており、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、官公庁へ提出する知的財産権に関する文書データの入力を受け付けるステップと、権限があるユーザである第1のユーザに対し、文書データを提示して、当該第1のユーザから、当該文書データを承認する入力操作を受け付けるステップと、文書データに対し承認する入力操作を受け付けることに応じて、文書データを、承認する権限があると設定されたユーザによって承認されたものとして記憶部で管理するステップと、を実行させるためのプログラムを提供することを含む、システムを生産する方法。
【0547】
<第2の実施の形態にかかる付記事項>
【0548】
(付記1)
知的財産権に関する文書データの作成を支援するサービスを提供するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータは、1または複数のコンピュータプロセッサと、メモリとを備え、プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、
特許出願用のドキュメントに記載される、発明に関する構成要素を定義するための入力を受け付けるステップと、
当該構成要素に関し所定の文言を補うことにより、当該所定の文言についての文字変換操作を要さずとも、当該構成要素について特許明細書の本文に挿入するための文章を出力するステップと、を実行させる、プログラム。
【0549】
(付記2)
発明に関する構成要素は、「発明を実施するための形態」において記述される、名称と図面への参照符号とからなる第1の文言であり、
ユーザから入力を受け付けた第1の文言と、第1の入力欄とをユーザに提示するステップと、
第1の入力欄において、第1の文言についての説明の入力をユーザから受け付けるステップと、
第1の入力欄への入力結果と、第1の文言と、所定の文言と補って、特許明細書に挿入するための文章を出力するステップと、を実行させる付記1に記載のプログラム。
【0550】
(付記3)
文章を出力するステップにおいて、少なくとも第1の文言に続けて助詞を補うこと、第1の文言に対応する動詞を補うことにより、所定の文言を補う、付記2に記載のプログラム。
【0551】
(付記4)
第1の入力欄をユーザに提示するステップにおいて、第1の文言と関連付けて、複数の第1の入力欄をユーザに提示し、
文章を出力するステップにおいて、複数の第1の入力欄それぞれと関連付けて所定の文言を補う、付記3に記載のプログラム。
【0552】
(付記5)
文章を出力するステップにおいて、複数の第1の入力欄それぞれと関連付けて、それぞれ異なる所定の文言を補って、文章を出力する、付記4に記載のプログラム。
【0553】
(付記6)
第1の入力欄をユーザに提示するステップにおいて、複数のそれぞれ異なる第1の文言と、それぞれ異なる第1の文言と関連付けて複数の第1の入力欄それぞれとをユーザに提示する、付記4に記載のプログラム。
【0554】
(付記7)
第1の入力欄をユーザに提示するステップにおいて、複数のそれぞれ異なる第1の文言と、それぞれ異なる第1の文言と関連付けて複数の第1の入力欄それぞれとをマトリックス上にユーザに提示し、
各第1の文言と関連付けられる複数の第1の入力欄いずれかへのユーザの入力を受け付けることにより、複数の第1の文言のうち、入力を受け付けた第1の入力欄に対応する第1の文言と、所定の文言とを補って文章を出力する、付記6に記載のプログラム。
【0555】
(付記8)
発明に関する構成要素は、「発明を実施するための最良の形態」において記述される、名称と図面への参照符号とからなる第1の文言であり、
複数の第1の文言を、階層構造を示す態様で視覚的にユーザに提示するステップと、
階層構造の階層内で構成要素を増減させる操作を受け付けるステップと、を実行させ、
文章を出力するステップにおいて、階層構造に従って、所定の文言を補った文章を出力する、付記1に記載のプログラム。
【0556】
(付記9)
文章を出力するステップにおいて、階層構造に従って、所定の文言を補った文章として、「上位の階層構造の構成要素が、下位の階層構造の構成要素を含む」旨の文章を出力する、付記8に記載のプログラム。
【0557】
(付記10)
階層構造の階層内で構成要素を増減させる操作を受け付けるステップにおいて、ユーザから、階層を指定する操作を受け付けることにより、当該階層において構成要素を増減させる操作を受け付けており、指定されている階層と、指定外の階層とを区別して表示する、付記8に記載のプログラム。
【0558】
(付記11)
発明に関する構成要素を定義するための入力を受け付けるステップにおいて、構成要素として、「特許請求の範囲」の付記の文章の入力と、付記を構成する文言と関連付けて、「発明を実施するための最良の形態」において記述される、名称と図面への参照符号とからなる第1の文言とを関連付ける入力操作とを受け付けており、
文章を出力するステップにおいて、付記の文章と、第1の文言と、所定の文言とを補った文章を出力する、付記1に記載のプログラム。
【0559】
(付記12)
文章を出力するステップにおいて、付記の文章から所定の語を削除すること、または、付記の文章と第1の文言の参照符号とを関連付けた文章を出力すること、の少なくともいずれかを実施することで、所定の文言を補った特許明細書の本文に挿入するための文章を出力する、付記11に記載のプログラム。
【0560】
(付記13)
知的財産権に関する文書データの作成を支援するサービスを提供するためのコンピュータを動作させる方法であって、コンピュータは、1または複数のコンピュータプロセッサと、メモリとを備え、方法は、1または複数のコンピュータプロセッサが、
特許出願用のドキュメントに記載される、発明に関する構成要素を定義するための入力を受け付けるステップと、
当該構成要素に関し所定の文言を補うことにより、当該所定の文言についての文字変換操作を要さずとも、当該構成要素について特許明細書の本文に挿入するための文章を出力するステップと、を実行する、方法。
【0561】
(付記14)
知的財産権に関する文書データの作成を支援するサービスを提供するための情報処理装置であって、情報処理装置は、1または複数のコンピュータプロセッサと、メモリとを備え、1または複数のコンピュータプロセッサが、
特許出願用のドキュメントに記載される、発明に関する構成要素を定義するための入力を受け付けるステップと、
当該構成要素に関し所定の文言を補うことにより、当該所定の文言についての文字変換操作を要さずとも、当該構成要素について特許明細書の本文に挿入するための文章を出力するステップと、を実行する、情報処理装置。
【0562】
(付記15)
知的財産権に関する文書データの作成を支援するサービスを提供するためのシステムを生産するための方法であって、
システムは、コンピュータを含み、コンピュータは、1または複数のコンピュータプロセッサと、メモリとを備え、
システムを生産する方法は、
コンピュータに、
特許出願用のドキュメントに記載される、発明に関する構成要素を定義するための入力を受け付けるステップと、
当該構成要素に関し所定の文言を補うことにより、当該所定の文言についての文字変換操作を要さずとも、当該構成要素について特許明細書の本文に挿入するための文章を出力するステップと、を実行させるためのプログラムを提供することを含む、システムを生産する方法。
<第3の実施形態にかかる付記事項>
(付記1)
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータは、プロセッサと、記憶部とを備えており、前記プログラムは、前記プロセッサに、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行させる、プログラム。
(付記2)
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記AIツールが守秘義務を負っているものであるか、守秘義務を有しないものであるかを判定するステップを実行させ、
前記AIツールが守秘義務を有しないものである場合に所定の通知をする、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記知的財産権にかかるドキュメントは、特許出願にかかるドキュメントであり、
前記第1の情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記第1の情報として、特許出願にかかる発明について公知技術の範囲との一致点となる第1の部分と、公知技術の範囲との相違点となる第2の部分とを区別して前記第1の情報を受け付けており、
前記第1の入力操作を受け付けるステップにおいて、前記第2のユーザに対し、前記第1の部分と、前記第2の部分とを提示し、前記第1の部分について前記AIツールに送信することを承認する前記第1の入力操作を受け付ける、付記1に記載のプログラム。
(付記4)
前記知的財産権にかかるドキュメントは、特許出願にかかるドキュメントであり、
前記第1の情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記特許出願の特許明細書の公知技術の説明の入力を受け付ける第1の入力欄と、前記公知技術における課題を解決するための手段の説明の入力を受け付ける第2の入力欄を前記第1のユーザに提示しており、
前記第1の入力操作を受け付けるステップにおいて、前記第1の入力欄に入力された内容について、前記AIツールに送信することを承認する前記第1の入力操作を受け付ける、付記1に記載のプログラム。
(付記5)
前記ドキュメントを作成するための入力画面を前記第1のユーザに提示し、前記入力画面において、前記AIツールへの前記第1の情報の送信に対して応答された情報を提示する、付記1に記載のプログラム。
(付記6)
前記第2のユーザは、前記知的財産権にかかるドキュメントをレビューする役割のユーザである、付記1に記載のプログラム。
(付記7)
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのコンピュータを動作させるための方法であって、前記コンピュータは、プロセッサと、記憶部とを備えており、前記方法は、前記プロセッサが、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行する、方法。
(付記8)
知的財産権にかかるドキュメントを作成するための情報処理装置であって、前記情報処理装置は、制御部と、記憶部とを備えており、前記制御部が、
知的財産権にかかるドキュメントを作成するためのテキスト文である第1の情報の入力を第1のユーザから受け付けるステップと、
前記第1の情報についてAIツールに送信することを承認する第1の入力操作を第2のユーザから受け付けるステップと、
ここで、前記AIツールは、単語の次に登場する単語を予測する自己回帰型言語モデルであって前記AIツールに入力されるテキストを受け付けて文章を出力するものであり、
前記第1の入力操作に応じて、前記AIツールに、前記第1の情報を送信し、前記第1の入力操作を受け付けない限り前記第1の情報を前記AIツールに送信しないステップと、を実行する、情報処理装置。
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