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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135403
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】電子部品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240927BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20240927BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L23/12 501W
H01L27/146 D
H01L23/12 501B
H05K1/14 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046063
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】小野塚 豊
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 友博
(72)【発明者】
【氏名】東 和幸
(72)【発明者】
【氏名】津村 一道
【テーマコード(参考)】
4M118
5E344
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA02
4M118DD04
4M118DD09
4M118FA06
4M118FA38
4M118GA02
4M118GC07
4M118GD04
4M118HA25
4M118HA31
5E344AA01
5E344AA22
5E344BB02
5E344BB06
5E344BB10
5E344CC24
5E344CD09
5E344DD03
5E344EE16
(57)【要約】
【課題】接合時の応力集中が抑制された電子部品を提供する。
【解決手段】第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられ、それぞれ複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、第4領域に設けられ、複数の第3バンプよりも個数が少なく、それぞれ第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、を備える電子部品である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、
前記第1領域に設けられた複数の第1バンプと、
前記第2領域に設けられ、前記複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、
を有する第1基板と、
前記第1面に対向し、前記第1領域に対向する第3領域と、前記第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、
前記第3領域に設けられ、それぞれ前記複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、
前記第4領域に設けられ、前記複数の第3バンプよりも個数が少なく、それぞれ前記第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、
前記第3領域の反対側に設けられ、前記第2面と第1距離を有する第3面と、
前記第4領域の反対側に設けられ、前記第2面と前記第1距離より短い第2距離を有する第4面と、
を有する第2基板と、
を備える電子部品。
【請求項2】
前記第2面に平行な面内における前記第3バンプの第3面積は、前記第1面に平行な面内における前記第1バンプの第1面積より小さい、
請求項1記載の電子部品。
【請求項3】
前記第2面に平行な面内における前記第4バンプの第4面積は、前記第1面に平行な面内における前記第2バンプの第2面積より小さい、
請求項1記載の電子部品。
【請求項4】
前記第2距離は前記第1距離の90%以上である、
請求項1記載の電子部品。
【請求項5】
前記第2領域は、1個以上の前記第2バンプを有する第5領域と、前記第2バンプを有しない第6領域と、を有し、
前記第4領域は、1個以上の前記第4バンプを有する第7領域と、前記第4バンプを有しない第8領域と、を有する、
請求項1記載の電子部品。
【請求項6】
前記複数の第1バンプは、前記第1領域に、アレイ状に設けられている、
請求項1記載の電子部品。
【請求項7】
第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、
前記第1領域に設けられた複数の第1バンプと、
前記第2領域に設けられ、前記複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、
を有する第1基板と、
前記第1面に対向し、前記第1領域に対向する第3領域と、前記第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、
前記第3領域に設けられた複数の第3バンプと、
前記第4領域に設けられ、前記複数の第3バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第4バンプと、
前記第3領域の反対側に設けられ、前記第2面と第1距離を有する第3面と、
前記第4領域の反対側に設けられ、前記第2面と前記第1距離より短い第2距離を有する第4面と、
を有する第2基板と、
の、
前記複数の第1バンプと前記複数の第3バンプをそれぞれ接合し、
前記第2バンプと前記第4バンプを接合する、
電子部品の製造方法。
【請求項8】
前記第2面に平行な面内における前記第3バンプの第3面積は、前記第1面に平行な面内における前記第1バンプの第1面積より小さい、
請求項7記載の電子部品の製造方法。
【請求項9】
前記第2面に平行な面内における前記第4バンプの第4面積は、前記第1面に平行な面内における前記第2バンプの第2面積より小さい、
請求項7記載の電子部品の製造方法。
【請求項10】
前記第2距離は前記第1距離の90%以上である、
請求項7記載の電子部品の製造方法。
【請求項11】
前記第2領域は、1個以上の前記第2バンプを有する第5領域と、前記第2バンプを有しない第6領域と、を有し、
前記第4領域は、1個以上の前記第4バンプを有する第7領域と、前記第4バンプを有しない第8領域と、を有する、
請求項7記載の電子部品の製造方法。
【請求項12】
前記第3面及び前記第4面と、前記第6面2bと、を加圧することにより、
前記複数の第1バンプと前記複数の第3バンプをそれぞれ接合し、
前記第2バンプと前記第4バンプを接合する、
請求項7記載の電子部品の接合方法。
【請求項13】
前記複数の第1バンプは、前記第1領域に、アレイ状に設けられている、
請求項7記載の電子部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、電子部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に半導体チップを搭載した半導体パッケージを、プリント配線板と電気的に接続した電子部品が知られている。
【0003】
また、半導体基板に作成される画素間をMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)により構成される可変抵抗回路を用いて接続し、各画素間の平滑化処理を高速に行う電子部品が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-142564号公報
【特許文献2】特開2018-050057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、接合時の応力集中が抑制された電子部品を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電子部品は、第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられ、それぞれ複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、第4領域に設けられ、複数の第3バンプよりも個数が少なく、それぞれ第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の電子部品の模式断面図である。
図2】第1実施形態の電子部品の要部の模式斜視図である。
図3】第2実施形態の電子部品の模式図である。
図4】第2実施形態の電子部品の要部の回路図である。
図5】第2実施形態の電子部品の要部の回路図である。
図6】第2実施形態の電子部品の要部の模式断面図である。
図7】第2実施形態の電子部品の要部の模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて実施の形態を説明する。尚、図面中、同一又は類似の箇所には、同一又は類似の符号を付している。
【0009】
本明細書中、同一又は類似する部材については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
【0010】
本明細書中、部品等の位置関係を示すために、図面の上方向を「上」、図面の下方向を「下」と記述する。本明細書中、「上」、「下」の概念は、必ずしも重力の向きとの関係を示す用語ではない。
【0011】
(第1実施形態)
本実施形態の電子部品は、第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられ、それぞれ複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、第4領域に設けられ、複数の第3バンプよりも個数が少なく、それぞれ第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、を備える。
【0012】
本実施形態の電子部品の製造方法は、第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられた複数の第3バンプと、第4領域に設けられ、複数の第3バンプよりも個数が少ない0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、の、複数の第1バンプと複数の第3バンプをそれぞれ接合し、第2バンプと第4バンプを接合する。
【0013】
図1は、本実施形態の電子部品100の模式断面図である。図2は、本実施形態の電子部品100の要部を示す模式斜視図である。なお、図2においては、理解を容易にするため、複数の第1バンプ21と複数の第3バンプ41を離間して図示している。また、図2においては、理解を容易にするため、第2バンプ22と第4バンプ42を離間して図示している。
【0014】
電子部品100は、プリント配線板2と、半導体パッケージ32と、を備える。
【0015】
なお、プリント配線板2は、第1基板の一例である。また、半導体パッケージ32は、第2基板の一例である。
【0016】
プリント配線板2は、実装基板23と、配線層24と、回路保護層20と、第1バンプ21と、第2バンプ22と、を有する。また、プリント配線板2は、プリント配線板2の上面である第1面2aと、プリント配線板2の下面である第6面2bと、を有する。
【0017】
ここで、X方向と、X方向に垂直に交差するY方向と、X方向及びY方向に垂直に交差するZ方向を定義する。プリント配線板2の第1面2a、プリント配線板2の第6面2b、後述する半導体パッケージの第2面32b、第3面32c、及び第4面32dは、例えば、XY面に平行に配置されているものとする。
【0018】
実装基板23は、例えば、ガラスエポキシ樹脂等の絶縁材料を含む。
【0019】
配線層24は、実装基板23の上に設けられている。配線層24は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)などの導電性材料を含む。
【0020】
回路保護層20は、配線層24の上に設けられている。回路保護層20は、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁材料を含む。
【0021】
第1面2aは、第1領域26と、第2領域27と、を有する。
【0022】
複数の第1バンプ21は、第1領域26に設けられている。複数の第1バンプ21は、例えば、回路保護層20を介して配線層24に電気的に接続されている。複数の第1バンプ21は、例えば、上記の導電性材料を含む端子である。なお、複数の第1バンプ21は、第1領域26に塗布又はプリントされたはんだペーストであってもかまわない。複数の第1バンプ21は、例えばアレイ状に設けられている。
【0023】
第2バンプ22は、第2領域27に設けられている。第2バンプ22は、例えば、回路保護層20を介して配線層24に電気的に接続されている。第2バンプ22は、例えば、上記の導電性材料を含む端子である。なお、第2バンプ22は、第2領域27に塗布又はプリントされたはんだペーストであってもかまわない。第2バンプ22の個数は、複数の第1バンプ21の個数よりも少ない。第2バンプ22の個数は、0個又は1個以上である。
【0024】
図2において図示されている複数の第1バンプ21の個数は、8個である。また、図2において図示されている第2バンプ22の個数は、2個である。しかし、第1バンプ21の個数及び第2バンプ22の個数は、図2に図示された個数に限定されるものではない。
【0025】
例えば、第2領域27は、1個以上の第2バンプ22を有する第5領域28と、第2バンプ22を有しない第6領域29と、を有する。
【0026】
半導体パッケージ32は、半導体チップ10と、フィルム状接着剤11と、配線基板12と、封止樹脂13と、ボンディングパッド14と、導電性部材15と、第3バンプ41と、第4バンプ42と、を有する。
【0027】
配線基板12は、表面や内部に図示しない多層配線が設けられた、絶縁樹脂配線基板やセラミックス配線基板などである。より具体的には、配線基板12は、例えば、ガラスエポキシ樹脂を使用したプリント配線基板等である。配線基板12の表面は、例えば、配線の保護のため、図示しないソルダーレジストで覆われている。配線基板12は、第1面2aに対向する第2面32bと、第5面32aと、を備える。
【0028】
第2面32bは、第1領域26に対向する第3領域46と、第2領域27に対向する第4領域47と、を有する。
【0029】
複数の第3バンプ41は、第3領域46に設けられている。複数の第3バンプ41は、例えば、配線基板12の多層配線に電気的に接続されている。複数の第3バンプ41は、例えば、上記の導電性材料を含む端子である。なお、複数の第3バンプ41は、第3領域46に塗布又はプリントされたはんだペーストであってもかまわない。複数の第3バンプ41は、それぞれ複数の第1バンプ21に接している。複数の第3バンプ41は、それぞれ複数の第1バンプ21に接続されている。例えば、複数の第3バンプ41の個数は、複数の第1バンプ21の個数と等しい。しかし、複数の第3バンプ41の個数は、複数の第1バンプ21の個数と等しくなくてもかまわない。
【0030】
第4バンプ42は、第4領域47に設けられている。第4バンプ42は、配線基板12の多層配線に電気的に接続されている。第4バンプ42は、例えば、上記の導電性材料を含む端子である。なお、第4バンプ42は、第4領域47に塗布又はプリントされたはんだペーストであってもかまわない。第4バンプ42の個数は、複数の第3バンプ41の個数よりも少ない。第4バンプ42は、それぞれ第2バンプ22と接している。第4バンプ42は、それぞれ第2バンプ22と接続されている。例えば、第4バンプ42の個数は、第2バンプ22の個数と等しい。しかし、第4バンプ42の個数は、第2バンプ22の個数と等しくなくてもかまわない。
【0031】
図2において図示されている複数の第3バンプ41の個数は、8個である。また、図2において図示されている第4バンプ42の個数は、2個である。しかし、第3バンプ41の個数及び第4バンプ42の個数は、図2に図示された個数に限定されるものではない。
【0032】
例えば、第4領域47は、1個以上の第4バンプ42を有する第7領域48と、第4バンプ42を有しない第8領域49と、を有する。
【0033】
ボンディングパッド14は、配線基板12の第5面32aの上に設けられている。
【0034】
半導体チップ10は、配線基板12の第5面32aの上に設けられている。半導体チップ10は、例えばNANDフラッシュメモリ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の記憶素子である。半導体チップ10は、例えば、マイクロプロセッサなどの演算素子、あるいは信号処理素子である。ただし、半導体チップ10は、これに限定されるものではない。
【0035】
半導体チップ10は、例えば、フィルム状接着剤11を用いて、第5面32aに固定されている。フィルム状接着剤11は、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた接着剤である。フィルム状接着剤11としては、例えば、DAF(Die Attach Film)や、導電性ワイヤの埋込が可能なFOW(Film On Wire)などが用いられる。半導体チップ10は、フィルム状接着剤11を介して、配線基板12と固着されている。
【0036】
パッド101は、半導体チップ10の表面に設けられている。導電性部材15は、パッド101とボンディングパッド14を電気的に接続する。導電性部材15は、例えば、導電性ワイヤである。半導体チップ10の周囲は、配線基板12の第5面32aの上に設けられた封止樹脂13によって封止されている。
【0037】
半導体パッケージ32の封止樹脂13は、第3面32cと、第4面32dと、を有する。言い換えると、第3面32c及び第4面32dは、半導体パッケージ32の封止樹脂13の上面である。第3面32cは、第3領域46の反対側に設けられている。第4面32dは、第4領域47の反対側に設けられている。
【0038】
第3面32cと第2面32bの距離は、第1距離d1である。第4面32dと第2面32bの距離は、第1距離d1より短い第2距離d2である。
【0039】
第2距離d2は、第1距離d1の90%以上であることが好ましい。
【0040】
第2面32bに平行な面内における第3バンプ41の第3面積は、第1面2aに平行な面内における複数の第1バンプ21の第1面積より小さいことが好ましい。
【0041】
第2面32bに平行な面内における第4バンプ42の第4面積は、第1面2aに平行な面内における第2バンプ22の第2面積より小さいことが好ましい。
【0042】
次に、本実施形態の電子部品100の製造方法を説明する。
【0043】
本実施形態の電子部品の製造方法は、本実施形態の電子部品の製造方法は、第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられた複数の第3バンプと、第4領域に設けられ、複数の第3バンプよりも個数が少ない0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、の、複数の第1バンプと複数の第3バンプをそれぞれ接合し、第2バンプと第4バンプを接合する。
【0044】
上記の接合は、例えば、複数の第1バンプ21と複数の第3バンプ41を圧着し、さらに、第2バンプ22と第4バンプ42を圧着した後に、プリント配線板2と、半導体パッケージ32を加熱することにより行う。かかる圧着においては、例えば、公知のプレス機等を用いて、第3面32c及び第4面32dと、第6面2bと、を加圧する。
【0045】
次に、本実施形態の電子部品の作用効果について記載する。
【0046】
本実施形態の電子部品のように、製造に圧着を用いる場合、圧力分布が発生すると、バンプの接合不良の問題が生じることがあった。具体的には、例えば、アレイ状に配列された複数の第1バンプ21と、アレイ状に配列された複数の第3バンプ41を接合する場合、アレイの端付近では、アレイの中央部分と比較して、互いに接合された第1バンプ21及び第3バンプのZ方向の長さが、特に短くなっているという問題があった。言い換えると、例えば、アレイ状に配列された複数の第1バンプ21と、アレイ状に配列された複数の第3バンプ41を接合する場合、アレイの端付近では、アレイの中央部分と比較して、互いに接合された第1バンプ21及び第3バンプのZ方向の高さが、特に低くなっているという問題があった。
【0047】
上記の問題は、接合時の圧力の集中に起因していると考えられる。すなわち、多くのバンプが周期的に並んでいるアレイの中央部分と比較して、アレイの端付近では、相対的にバンプの密度が少なくなる。そのために、アレイの端付近のバンプには、圧力が集中すると考えられる。さらに、TEG(Test Element Group)などが設けられることにより、孤立したバンプが設けられている場合、その孤立したバンプには、圧力が集中すると考えられる。
【0048】
さらに、接合が終了した後、バンプが設けられた基板が、圧力の解放により元の形状に戻ろうとする復元力により、バンプの剥離が発生して接合不良が発生することが考えられる。そのため、できるだけ接合時の圧力の集中を避けることが好ましい。
【0049】
そこで、本実施形態の電子部品100においては、第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、第1領域に設けられた複数の第1バンプと、第2領域に設けられ、複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、を有する第1基板と、第1面に対向し、第1領域に対向する第3領域と、第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、第3領域に設けられた、それぞれ複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、第4領域に設けられた、第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、第3領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離を有する第3面と、第4領域の反対側に設けられ、第2面と第1距離より短い第2距離を有する第4面と、を有する第2基板と、を備える。
【0050】
この電子部品100においては、第2バンプ22と、第4バンプ42の接合を、第3面32cよりも第2面32bとの距離が短い第4面32dを介して行う。これにより、アレイの端付近の第1バンプ21とアレイの端付近の第3バンプ41に加わる圧力集中を低減できる。また、第2バンプ22及び第4バンプ42が設けられている場合にも、第2バンプ22及び第4バンプ42に加わる圧力集中を低減できる。よって、接合時の応力集中が抑制され、Z方向の長さ(Z方向の高さ)がより均一な電子部品100の提供が可能となる。
【0051】
第2面32bに平行な面内における第3バンプ41の第3面積は、第1面2aに平行な面内における複数の第1バンプ21の第1面積より小さいことが好ましい。また、第2面32bに平行な面内における第4バンプ42の第4面積は、第1面2aに平行な面内における第2バンプ22の第2面積より小さいことが好ましい。これは、加圧圧着をおこなうときに第3バンプ41の位置が第1バンプ21の位置からずれても、第3バンプ41が第1バンプ21の上からはみ出さないようにするためである。また、加圧圧着をおこなうときに第4バンプ42の位置が第1バンプ21の位置からずれても、第4バンプ42が第2バンプ22の上からはみ出さないようにするためである。
【0052】
第2距離d2は、第1距離d1の90%以上であることが好ましい。これは、第2距離d2が第1距離d1の90%未満である場合、第2距離d2が短すぎるために、第2バンプ22と第4バンプ42を圧着することが困難となるためである。
【0053】
本実施形態の電子部品によれば、接合時の応力集中が抑制された電子部品の提供が可能となる。
【0054】
(第2実施形態)
本実施形態の電子部品200は、撮像素子を含む。
【0055】
図3は、本実施形態の電子部品200の概略構成を示す図である。
【0056】
電子部品200は、撮像素子としての画素アレイ211と、レジスタ262と、タイミング発生回路263と、ADC(Analog-to-Digital Converter)264と、DSP(Digital Signal Processor)265と、I/O(Input/Output)266と、を備える。
【0057】
画素アレイ211は、それぞれ受光素子を含む複数の画素(以下、画素セルという)が2次元配列された撮像素子である。図4は、本実施形態にかかる撮像素子の概略構成例を示す回路図である。なお、図4には、1本の第1配線L2に2つの画素セル211Aおよび211Bが接続された構成を例示する。しかし、図3における画素アレイ211は、複数の配線それぞれに複数の画素セルが接続された構成を有していてよい。
【0058】
画素セル211Aは、受光部211aおよび走査回路211bを有している。受光部211aは、フォトダイオードPD1と、トランスファーゲートTG1とを含む。走査回路211bは、リセットトランジスタQ1と、増幅回路211cとを含む。増幅回路211cは、互いのソースが接続された2つのMOSFET(以下、MOSトランジスタという)Q2およびQ3より構成されたソースフォロア回路である。2つのMOSトランジスタQ2およびQ3のうち、MOSトランジスタQ2は、受光部211aに蓄積された電荷に応じた電位を所定のゲインで増幅するアンプトランジスタである。また、MOSトランジスタQ3は、読出対象の画素セルを選択するためのスイッチングトランジスタである。以下、MOSトランジスタQ2をアンプトランジスタQ2といい、MOSトランジスタQ3をスイッチングトランジスタQ3という。なお、MOSトランジスタQ3は、アンプトランジスタであるMOSトランジスタQ2のソース側に接続されていてもよいし、受光部211aおよび走査回路211bよりなる画素部から省略されていてもよい。
【0059】
受光部211aにおけるフォトダイオードPD1のカソードは、トランスファーゲートTG1を介して、走査回路211bの増幅回路211cにおけるアンプトランジスタQ2のゲートに接続されている。フォトダイオードPD1は、入射した光を受光して電子に変換する。トランスファーゲートTG1は、フォトダイオードPD1に発生した電子をフローティングディフュージョン(FD)と呼ばれる電荷蓄積領域に転送する。その結果、電荷蓄積領域に入射光の強度に応じた電荷が蓄積される。
【0060】
アンプトランジスタQ2のゲートには、リセットトランジスタQ1を介して電源線Vddが接続されている。リセットトランジスタQ1のゲートには、電荷蓄積領域に蓄積された電荷をリセットするためのリセット信号Resetが印加される。すなわち、リセットトランジスタQ1は、受光部211a(画素)から信号を読み出す前に電荷蓄積領域の電位をリセットする役割を有する。
【0061】
また、増幅回路211cにおけるスイッチングトランジスタQ3のゲートには、受光部211aからの電荷読出を制御するアドレス信号Addressが入力される。増幅回路211cにおけるアンプトランジスタQ2のソースは、可変抵抗素子VR1を備える第2配線L1を介して第1配線L2のノードN1に接続される。したがって、トランスファーゲートTG1を介して電荷蓄積領域に蓄積された電荷に応じたゲート電位がアンプトランジスタQ2のゲートに発生する。増幅回路211cはソースフォロア回路であるため、アンプトランジスタQ2のゲートに発生したゲート電位は、アンプトランジスタQ2のソース電位に変換される。その結果、アンプトランジスタQ2のソース電位がフォトダイオードPD1で受光した光量に応じた電位となる。このソース電位は、第2配線L1上の可変抵抗素子VR1を介してノードN1に印加される。
【0062】
以上のような画素セル211Aの構成は、画素セル211Bおよび図示しないその他の画素セルに対しても同様である。したがって、たとえば画素セル211Bの場合、トランスファーゲートTG1に選択信号が印加されている最中にアドレス信号AddressがスイッチングトランジスタQ3のゲートに印加されると、電荷蓄積領域に蓄積された電荷に応じたアンプトランジスタQ2のゲート電位がソース電位に変換されて、第2配線L1上の可変抵抗素子VR1を介してノードN2に印加される。
【0063】
また、同一の第1配線L2に接続された複数の画素セルのうち隣接する画素セル(たとえば画素セル211Aおよび211B)間の第1配線L2上には、可変抵抗素子VR2が設けられる。たとえば、隣接する画素セル211Aおよび211Bが第1配線L2に接続するノードN1およびN2間には、可変抵抗素子VR2が設けられる。したがって、各ノードN1およびN2から周辺回路へ出力される電圧値(光量値)は、各第2配線L1上に設けられた可変抵抗素子VR1の抵抗値R1と、第1配線L2上の可変抵抗素子VR2の抵抗値R2との比R1/R2に応じて平滑化された値となる。なお、平滑化とは、隣接画素間の輝度値の差を和らげて画像中のエッジを滑らかにすることである。
【0064】
比R1/R2が大きければ平滑度は大きく、R1/R2が小さければ平滑度は小さい。たとえば、抵抗値R2を抵抗値R1に対して非常に大きくした場合、各ノードN1およびN2から出力される電圧値(光量値)がほとんど平滑化されないため、実質的に生の画像データが画素アレイ211から読み出される。一方、抵抗値R2を抵抗値R1に対して小さくした場合、各ノードN1およびN2から出力される電圧値(光量値)が比較的強く平滑化されるため、大きく平滑化された画像データが画素アレイ211から読み出される。このように、比R1/R2を変化させることで、異なる平滑度の画像データを生成することが可能である。これにより、画素のアナログ平滑化および複数の異なる平滑度の画像情報からなるガウシアンピラミッドの作成を、画素アレイ211において画素面積の増加を極力抑えつつ行うことが可能となる。また、周辺回路部で異なる平滑度の画像の差分処理や、特徴点抽出ならびに特徴量抽出を行うことで、画像認識処理に必要な基本処理を高速に行うことが可能となる。たとえば、異なる平滑度の画像データとして画素アレイ211から読み出した2つの画像データに対して差分処理を実行することで、画像中のエッジを抽出した、いわゆるエッジ画像を高速に生成することが可能である。なお、異なる平滑度の画像の差分処理や、特徴点抽出処理ならびに特徴量抽出処理は、周辺回路に限らず、CPU(Central Processing Unit)などの情報処理装置において実行されたアプリケーションソフトウエアによって実行されてもよい。
【0065】
なお、図4では、1次元方向に隣り合う画素セル間を可変抵抗素子VR2を介して接続しているが、上下左右に隣り合う画素セル間をそれぞれ可変抵抗素子VR2を介して接続してもよい。1次元方向に隣り合う画素セル間に可変抵抗素子VR2を介在させた場合、画素アレイ211から1次元平滑化された画像データを取り出すことができる。一方、上下左右に隣り合う画素セル間にそれぞれ可変抵抗素子VR2を介在させた場合、画素アレイ211から2次元平滑化された画像データを取り出すことができる。
【0066】
可変抵抗素子VR1およびVR2には、たとえばMOSトランジスタを用いることが可能である。ただし、MOSトランジスタに限られるものではなく、抵抗値を変化させることが可能である抵抗素子であれば好ましく用いることができる。たとえば、ReRAM(Resistive Random Access Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、PRAM(Phase-Change Memory)、イオンメモリ、アモルファスシリコンメモリ、ポリシリコンメモリなどの2端子可変抵抗素子を可変抵抗素子VR1およびVR2のうち少なくとも一方に用いることもできる。また、可変抵抗素子VR1およびVR2それぞれの代わりに、配線層211Lに複数のトランジスタからなる可変抵抗回路を設けることも可能である。さらに、異なる抵抗値を持つ複数の抵抗素子アレイを切り替えることで抵抗値を変更するように構成することも可能である。
【0067】
図5は、可変抵抗素子にMOSトランジスタが用いられた撮像素子の概略構成例を示す回路図である。図5に示すように、可変抵抗素子VR1およびVR2として用いられるMOSトランジスタQR1およびQR2は、それぞれ隣接する画素間(たとえば画素セル211Aおよび211B間)を接続する配線層211Lに設けられている。図6に、図5に示す回路構成を実現するための半導体基板230の断面構造例を示す。なお、図6では、説明の都合上、リセットトランジスタQ1および増幅回路211cにおけるスイッチングトランジスタQ3を省略している。また、図6では、裏面照射型の装置が示されているが、これに限られず、表面照射型の装置であってもよい。
【0068】
1つの画素セル211Aは、マトリクス状に配置されたフォトダイオードPD1とトランスファーゲートTG1とアンプトランジスタQ2とが上面に形成された半導体基板213を有する。半導体基板213の裏面には、カラーフィルタ212が接合されている。また、カラーフィルタ212における半導体基板213との接合面の反対側の面には、フォトダイオードPD1と位置合わせされたマイクロレンズ250が設けられている。なお、マイクロレンズ250からフォトダイオードPD1までは、カラーフィルタ212に応じた特定波長の光を通過させることができる。たとえば、マイクロレンズ250とフォトダイオードPD1との間の半導体基板213にスルーホールが形成されていてもよい。また、半導体基板213に透明基板が用いられていてもよい。
【0069】
半導体基板213の上面上には、コンタクト層214が形成される。このコンタクト層214には、アンプトランジスタQ2のソースを電気的に引き出すためのビアが形成されている。このビアの上部には、上層とのアライメントを容易化するためのパッドが形成されていてもよい。また、コンタクト層214上には、層間の原子拡散を防止するための拡散防止膜215が形成されている。
【0070】
拡散防止膜215上には、層間絶縁膜216、218およびパッシベーション220よりなる配線層211Lが形成される。具体的には、拡散防止膜215上には、層間絶縁膜216および218が形成されている。層間絶縁膜216および218の間にはゲート絶縁膜217が形成されている。また、このゲート絶縁膜117を挟んで、MOSトランジスタQR1(図5参照)が形成されている。また、拡散防止膜215、層間絶縁膜216、ゲート絶縁膜217および層間絶縁膜218には、第2配線L1の一部として、コンタクト層214の上部まで電気的に引き出されたビアをMOSトランジスタQR1のドレインに電気的に接続するためのビアおよび配線層が形成されている。
【0071】
MOSトランジスタQR1のソースは、層間絶縁膜218に形成されたビアを介して層間絶縁膜218上まで電気的に引き出されている。このビアの上部には、上層とのアライメントを容易化するための図示しないパッドが形成されていてもよい。層間絶縁膜218上には、ゲート絶縁膜219とパッシベーション220とが形成されている。
【0072】
図5における第1配線L2は、パッシベーション220に形成されている。MOSトランジスタQR2は、ゲート絶縁膜219を挟んで形成されている。層間絶縁膜218上まで電気的に引き出されたMOSトランジスタQR1のソースは、ゲート絶縁膜219およびパッシベーション220に、第2配線L1の一部として形成されたビアを介して第1配線L2に電気的に接続されている。また、第1配線L2のノードN1は、パッシベーション220に形成されたビアを介してパッシベーション220表面まで電気的に引き出されている。同様に、ノードN2も、パッシベーション220に形成されたビアを介してパッシベーション220表面まで電気的に引き出されている。ノードN1及びノードN2は、後述する第1バンプ21及び第2バンプ22を介して、回路基板240に接続されている。
【0073】
図7は、本実施形態の電子部品200の要部を示す模式斜視図である。なお、図7においては、理解を容易にするため、複数の第1バンプ21と複数の第3バンプ41を離間して図示している。また、図7においては、理解を容易にするため、第2バンプ22と第4バンプ42を離間して図示している。
【0074】
回路基板240は、半導体基板230の上に設けられている。回路基板240は、例えば、周辺回路を有する基板である。なお、半導体基板230は第1基板の一例である。また、回路基板240は第2基板の一例である。
【0075】
半導体基板230の第1面2aの第1領域26に、複数の第1バンプ21が設けられている。第1バンプ21は、ノードN2と接続されている。
【0076】
また、半導体基板230の第1面2aの第2領域27に、第2バンプ22が設けられている。第2バンプ22は、ノードN1と接続されている。
【0077】
回路基板240の第2面32bの第3領域46に、複数の第3バンプ41が設けられている。複数の第3バンプ41は、図示しない回路基板240の内部配線と接続されている。
【0078】
回路基板240の第2面32bの第4領域47に、複数の第4バンプ42が設けられている。複数の第4バンプ42は、図示しない回路基板240の内部配線と接続されている。
【0079】
なお、MOSトランジスタQR1およびQR2に用いた半導体層は、たとえばInGaZnOやZnOなどの酸化物半導体であってもよいし、Poly-Si、アモルファスSi、SiGeなどであってもよい。この半導体層は、複数の異なる種の膜より構成される積層膜であってもよい。積層膜としては、たとえばInGaZnO/Al/InGaZnO/Alなどを用いることができる。また、層間絶縁膜216、218およびパッシベーション220に形成されたビアおよび配線層には、金属配線や不純物がドープされた半導体層など、種々の導電層を用いることができる。
【0080】
以上のように、半導体基板213上に形成した配線層211Lに可変抵抗素子VR1およびVR2としてのMOSトランジスタQR1およびQR2を設けることで、画素面積を増大させることなく画像データの平滑化処理をアナログ処理で高速に行うことが可能となる。
【0081】
なお、図6に示す断面構造は一例に過ぎない。たとえば配線層211Lに形成されたMOSトランジスタQR1およびQR2の構造はこの限りではない。たとえば、MOSトランジスタQR1およびQR2は、半導体層の上下にゲート電極を設けたダブルゲート構造であってもよい。また、各配線の断面配置も、図6に示す位置に限られない。たとえば、下層に位置するMOSトランジスタQR1のゲート幅方向と上層に位置するMOSトランジスタQR2のゲート幅方向とが直交するように配置されていてもよい。さらに、半導体基板213に形成されている各トランジスタ(フォトダイオードPD1を含む)の並び等も図6に示す配置に限られない。
【0082】
本実施形態の電子部品によっても、接合時の応力集中が抑制された電子部品の提供が可能となる。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態及び実施例を説明したが、これらの実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0084】
なお、上記の実施形態を、以下の技術案にまとめることができる。
【0085】
(技術案1)
第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、
前記第1領域に設けられた複数の第1バンプと、
前記第2領域に設けられ、前記複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、
を有する第1基板と、
前記第1面に対向し、前記第1領域に対向する第3領域と、前記第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、
前記第3領域に設けられ、それぞれ前記複数の第1バンプに接する複数の第3バンプと、
前記第4領域に設けられ、前記複数の第3バンプよりも個数が少なく、それぞれ前記第2バンプに接する、0個又は1個以上の第4バンプと、
前記第3領域の反対側に設けられ、前記第2面と第1距離を有する第3面と、
前記第4領域の反対側に設けられ、前記第2面と前記第1距離より短い第2距離を有する第4面と、
を有する第2基板と、
を備える電子部品。
(技術案2)
前記第2面に平行な面内における前記第3バンプの第3面積は、前記第1面に平行な面内における前記第1バンプの第1面積より小さい、
技術案1記載の電子部品。
(技術案3)
前記第2面に平行な面内における前記第4バンプの第4面積は、前記第1面に平行な面内における前記第2バンプの第2面積より小さい、
技術案1又は技術案2記載の電子部品。
(技術案4)
前記第2距離は前記第1距離の90%以上である、
技術案1乃至技術案3いずれか一項記載の電子部品。
(技術案5)
前記第2領域は、1個以上の前記第2バンプを有する第5領域と、前記第2バンプを有しない第6領域と、を有し、
前記第4領域は、1個以上の前記第4バンプを有する第7領域と、前記第4バンプを有しない第8領域と、を有する、
技術案1乃至技術案4いずれか一項記載の電子部品。
(技術案6)
前記複数の第1バンプは、前記第1領域に、アレイ状に設けられている、
技術案1乃至技術案5記載の電子部品。
(技術案7)
第1領域と、第2領域と、を有する第1面と、
前記第1領域に設けられた複数の第1バンプと、
前記第2領域に設けられ、前記複数の第1バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第2バンプと、
を有する第1基板と、
前記第1面に対向し、前記第1領域に対向する第3領域と、前記第2領域に対向する第4領域と、を有する第2面と、
前記第3領域に設けられた複数の第3バンプと、
前記第4領域に設けられ、前記複数の第3バンプよりも個数が少ない、0個又は1個以上の第4バンプと、
前記第3領域の反対側に設けられ、前記第2面と第1距離を有する第3面と、
前記第4領域の反対側に設けられ、前記第2面と前記第1距離より短い第2距離を有する第4面と、
を有する第2基板と、
の、
前記複数の第1バンプと前記複数の第3バンプをそれぞれ接合し、
前記第2バンプと前記第4バンプを接合する、
電子部品の製造方法。
(技術案8)
前記第2面に平行な面内における前記第3バンプの第3面積は、前記第1面に平行な面内における前記第1バンプの第1面積より小さい、
技術案7記載の電子部品の製造方法。
(技術案9)
前記第2面に平行な面内における前記第4バンプの第4面積は、前記第1面に平行な面内における前記第2バンプの第2面積より小さい、
技術案7又は技術案8記載の電子部品の製造方法。
(技術案10)
前記第2距離は前記第1距離の90%以上である、
技術案7乃至技術案9いずれか一項記載の電子部品の製造方法。
(技術案11)
前記第2領域は、1個以上の前記第2バンプを有する第5領域と、前記第2バンプを有しない第6領域と、を有し、
前記第4領域は、1個以上の前記第4バンプを有する第7領域と、前記第4バンプを有しない第8領域と、を有する、
技術案7乃至技術案10いずれか一項記載の電子部品の製造方法。
(技術案12)
前記第3面及び前記第4面と、前記第6面2bと、を加圧することにより、
前記複数の第1バンプと前記複数の第3バンプをそれぞれ接合し、
前記第2バンプと前記第4バンプを接合する、
技術案7乃至技術案11いずれか一項記載の電子部品の接合方法。
(技術案13)
前記複数の第1バンプは、前記第1領域に、アレイ状に設けられている、
技術案7乃至技術案12いずれか一項記載の電子部品の製造方法。
【符号の説明】
【0086】
2 :プリント配線板(第1基板)
2a :第1面
10 :半導体チップ
21 :第1バンプ
22 :第2バンプ
26 :第1領域
27 :第2領域
28 :第5領域
29 :第6領域
32 :半導体パッケージ(第2基板)
32b :第2面
32c :第3面
32d :第4面
41 :第3バンプ
42 :第4バンプ
46 :第3領域
47 :第4領域
48 :第7領域
49 :第8領域
100 :電子部品
200 :電子部品
230 :半導体基板(第1基板)
240 :回路基板(第2基板)
d1 :第1距離
d2 :第2距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7