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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135423
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ペット用バッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A45C11/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046095
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】390040855
【氏名又は名称】朝日加工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野中 英樹
(72)【発明者】
【氏名】木下 鉄也
(72)【発明者】
【氏名】本坊 健太朗
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045CA07
3B045DA48
3B045EA02
3B045EB10
3B045FC04
3B045GA03
(57)【要約】
【課題】ペットと一緒に外出する準備を迅速に行えるペット用バッグを提供する。
【解決手段】ペット用バッグ1は、収容体2と、床板5と、備品用バッグ6とを備える。収容体2は、ペットPを収容できる。床板5には、収容体2に収容したペットPが乗る。備品用バッグ6は、収容体2に収容される。備品用バッグ6は、床板5を支持する。備品用バッグ6は、ペットPの備品601を収容可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットを収容する収容体と、
前記収容体に収容したペットを乗せる床板と、
前記収容体に収容されて、前記床板を支持する備品用バッグとを備え、
前記備品用バッグは、前記ペットの備品を収容可能であることを特徴とするペット用バッグ。
【請求項2】
前記収容体は、前記ペットが出入りする出入口を有し、
前記出入口のサイズを調整する内蓋をさらに備え、
前記内蓋は、
前記出入口を覆う蓋体と、
前記蓋体に設けられ、前記ペットが通過可能な開口部と、
前記開口部を絞ることで、前記開口部を前記ペットが通過できないサイズに調整する絞りとを有することを特徴とする請求項1に記載のペット用バッグ。
【請求項3】
前記収容体の内部に着脱自在に取り付けられる内袋をさらに備え、
前記内袋は、前記備品用バッグ、前記床板および前記ペットを収容可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のペット用バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用バッグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
猫または犬などのペットと一緒に外出するために、ペットを収容して持ち運ぶためのペット用バッグが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3163474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のペット用バッグには、ペットフードまたペットシーツなどのペットの備品を常時収容しておくためのスペースがない。このため、ペットの飼い主は、ペットと一緒に外出するために、特許文献1に記載のペット用バッグ以外に、ペットの備品を収容する鞄を別途準備しなければならない。ペットの備品用の鞄を準備する手間は、飼い主が外出の準備にかかる時間を増やす。特に、地震などの災害が発生した場合には、避難する準備に飼い主が当てられる時間は僅かである。したがって、災害が発生したときには、飼い主が、ペットの備品を持たずに、ペットと一緒に避難しなければならない状況が発生しうる。ペットの備品を持たない飼い主は、避難先での生活に支障をきたす可能性が増し、問題である。
【0005】
加えて、特許文献1に記載のペット用バッグは、その中袋にペットが収容される。ペットが中袋に収容された後、一対の固定部を係合することで、ペットの出入りする上部開口部が閉じられる。しかしながら、一対の固定部を係合するために、飼い主は、上部開口部の一端から他端にわたって固定部の部品を動かさなければならない。つまり、固定部の部品が広い範囲で動かされることで、一対の固定部が係合されるので、飼い主は上部開口部を迅速に閉じれない。上部開口部を迅速に閉じれないことは、災害などのペットを迅速に持ち運ぶ必要がある状況に陥ったときに問題となる。
【0006】
そこで、本発明は、ペットと一緒に外出する準備を迅速に行えるペット用バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第1の発明に係るペット用バッグは、ペットを収容する収容体と、前記収容体に収容したペットを乗せる床板と、前記収容体に収容されて、前記床板を支持する備品用バッグとを備え、前記備品用バッグは、前記ペットの備品を収容可能であることを特徴とする。
【0008】
このような構成であると、備品は、ペット用バッグに常時収容した状態にできる。
【0009】
第2の発明に係るペット用バッグは、第1の発明に係るペット用バッグにおいて、前記収容体は、前記ペットが出入りする出入口を有し、前記出入口のサイズを調整する内蓋をさらに備え、前記内蓋は、前記出入口を覆う蓋体と、前記蓋体に設けられ、前記ペットが通過可能な開口部と、前記開口部を絞ることで、前記開口部を前記ペットが通過できないサイズに調整する絞りとを有することを特徴とする。
【0010】
このような構成であると、ペット用バッグにペットを収容したユーザは、絞りを絞るだけで、ペットが通過できないサイズに開口部を調整できる。
【0011】
第3の発明に係るペット用バッグは、第1の発明または第2の発明に係るペット用バッグにおいて、前記収容体の内部に着脱自在に取り付けられる内袋をさらに備え、前記内袋は、前記備品用バッグ、前記床板および前記ペットを収容可能であることを特徴とする。
【0012】
このような構成であると、ペットによる汚れは、主に内袋に付着する。内袋に付着した汚れは、収容体から内袋を取り外した状態で取り除ける。収容体から内袋を取り外した状態であれば、飼い主は、内袋に付着した汚れを容易に取り除ける。したがって、飼い主が、内袋に付着した汚れを長期間放置するのを防止できる。結果として、長期間放置される汚れにより、ペットが内袋を忌避するのを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のペット用バッグによれば、ペットと一緒に外出する準備を迅速に行える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ペット用バッグの立体図である。
図2図1のペット用バッグの縦断面図である。
図3図2のA-A断面図である。
図4図1の備品用バッグの平面図である。
図5】ペット用バッグの立体図であり、ペット用バッグが家屋内の隅に置かれた状態を示す図である。
図6図5のペット用バッグにペットを収容する前の状態を示す図である。
図7図5のペット用バッグにペットを収容した後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態のペット用バッグ1について、図面を参照して説明する。
【0016】
ペット用バッグ1は、図1および図2に示すように、ペットPの飼い主などのユーザが、ペットPを背負って外出するための鞄である。ユーザがペットPと一緒に外出する準備を迅速に行えるように、ペット用バッグ1には、ペットPを迅速に収容する構造と、ペットPの備品601を常時収容できる構造とが採用されている。
【0017】
図1には、ペット用バッグ1の外観が示されている。外観したペット用バッグ1は、ペットPを収容する収容体2を備える。外観すると、収容体2は、角柱形状である。角柱形状の角部分は、製造または美観の観点から、丸みを帯びていてもよい。
【0018】
収容体2は、図1および図2に示すように、後述するペットP等を収容する空間である収容空間20を有する箱である。収容体2は、ユーザの背中を覆う後壁21と、収容空間20を後壁21とで挟む前壁23と、後壁21および前壁23をつなぐとともに、収容空間20を挟む一対の側壁24、24と、地面に接地する底壁22と、収容空間20を底壁22とで挟む天壁25とを有する。加えて、収容体2は、収容空間20の外側から天壁25を覆う外蓋26を有する。
【0019】
後壁21には、ユーザの肩にかけられるハーネス211が設けられている。後壁21、前壁23、および、一対の側壁24、24が、重力の方向に型崩れするのを防止するために、前壁23、および、一対の側壁24、24には、一体の補強体(図示せず)が埋め込まれている。具体的に、補強体には、例えば、硬質のポリオレフィンフォームが採用される。補強体の厚みは、ペットPの重量を支持できる程度であることが好ましい。
【0020】
前壁23は、ペットPが収容空間20に出入りする開口である外窓231と、外窓231を開閉する外カバー232と、外窓231が外カバー232により閉じられた状態を一時的に維持する第1留め具233と、外窓231が開いた状態を一時的に維持する外カバー留め234とを有する。第1留め具233は、ファスナー、または、面ファスナーである。外カバー留め234は、適宜の方法により、外カバー232を前壁23の面に固定する。図1および図2に例示する外カバー留め234は、帯である。帯である外カバー留め234は、丸めた状態の外カバー232を、前壁23の外側の面に固定する。
【0021】
天壁25には、ペットPが収容空間20に出入りする開口である出入口251が設けられている。出入口251は、収容空間20の外側から外蓋26により覆われる。出入口251を覆った外蓋26は、ファスナー、または面ファスナーなどの適宜の方法により、出入口251を覆った状態で天壁25に固定される。重力方向への収容体2の型崩れを防止するために、前述の補強体が、外蓋26にも埋め込まれている。
【0022】
図2に示すように、ペット用バッグ1は、ペットPを収容する内袋3と、内袋3に収容したペットPが内袋3の外に出るのを阻止する内蓋4と、内袋3に収容されたペットPを乗せる床板5と、内袋3に収容されて、重力方向において床板5の下側の位置に配置される備品用バッグ6とを有する。内袋3、内蓋4、床板5、および備品用バッグ6は、収容空間20に収容される。
【0023】
内袋3は、ペットPを収容する空間であるペット収容空間30を囲む袋体31を有する。袋体31は、袋体31が収容空間20に収容された状態で、外窓231に通じる開口である内窓32と、内窓32を開閉する内カバー33と、内窓32が内カバー33により閉じられた状態を一時的に維持する第2留め具34(図1参照)と、内窓32が開いた状態を一時的に維持する内カバー留め35とを有する。内カバー33は、網目状であることが好ましい。第2留め具34は、ファスナー、または面ファスナーである。内カバー留め35は、適宜の方法により、内カバー33を袋体31の面に固定する。図2に例示する内カバー留め35は、帯である。帯である内カバー留め35は、丸められた内カバー33を袋体31の内側の面に固定する。
【0024】
また、袋体31は、袋体31が収容空間20に収容された状態で、収容体2の出入口251に通じる開口部36と、収容空間20に収容された袋体31を収容体2に着脱自在に固定する第3留め具37とを有する。図1および図2に例示する第3留め具37は、袋体31の外周に設けられる面ファスナーである。袋体31に設けられた第3留め具37は、図2に示すように、収容体2の収容空間20において、後壁21、前壁23、および一対の側壁24、24(図示せず)に設けられた第3留め具37に重ねられることで、収容体2に固定される。なお、第3留め具37は、面ファスナーに限らず、ファスナーでもよい。
【0025】
収容体2の外窓231と、内袋3の内窓32とが通じるとともに、収容体2の出入口251と開口部36とが通じる内袋3であれば、ペットPは、収容体2の内側部分に触れることなく、ペット収容空間30に収容される。したがって、ペットPによる汚れは、内袋3に主に付着する。加えて、第3留め具37を有する内袋3であれば、内袋3に付着した汚れは、収容体2から内袋3を取り外した状態で取り除ける。つまり、内袋3に付着した汚れは、容易に取り除ける。したがって、ユーザが、内袋3に付着した汚れを長期間放置するのを防止できる。結果として、長期間放置される汚れによって、ペットPが内袋3を忌避するのを防止できる。
【0026】
内蓋4は、出入口251のサイズを調整する。内蓋4は、出入口251を覆う蓋体40と、蓋体40を収容体2に固定する第4留め具41と、蓋体40に設けられる開口部42と、開口部42のサイズを調整する絞り43と、絞り43に取り付けられる維持部品44と有する。ここで、出入口251を覆うとは、収容体2の外側、および/または、収容空間20内から出入口251の一部または全部を覆うことを含む。
【0027】
蓋体40は、網目の無い布製である。網目の無い布製の蓋体40は、ペットPの爪が引っ掛かりにくい。このため、出入口251を覆う蓋体40がペットPの爪で破損するのを防止できる。また、出入口251を覆う蓋体40は、網目状でもよい。網目状の蓋体40であれば、出入口251を蓋体40で覆っても、収容体2の外部の空気、または光が、蓋体40の網目を通して収容空間20に取り入れられる。
【0028】
第4留め具41は、蓋体40の外周部分に設けられる。蓋体40の外周部分は、後壁21、前壁23、および一対の側壁24、24における、それぞれの内側の面に、第4留め具41により着脱自在に固定される。図1および図2に例示する第4留め具41は、ファスナーである。また、第4留め具41は、ファスナーに限らず、面ファスナーでもよい。第4留め具41を有する内蓋4であれば、内蓋4に付着した汚れは、収容体2から内蓋4を取り外した状態で取り除ける。つまり、内蓋4に付着した汚れは、容易に取り除ける。したがって、ユーザが、内蓋4に付着した汚れを長期間放置するのを防止できる。結果として、長期間放置される汚れによって、ペットPが内蓋4を忌避するのを防止できる。
【0029】
また、蓋体40は、着脱できないように収容体2に縫い込まれてもよい。このようにすると、収容体2および蓋体40の構造が簡素になる。加えて、図示しないが、蓋体40は、開口部36を覆うように袋体31に固定されてもよい。このようにすると、出入口251は、収容空間20内から蓋体40によって覆われる。
【0030】
開口部42は、ペット収容空間30に通じる開口である。出入口251が蓋体40で覆われている状態では、開口部42のサイズを調整することによって、出入口251のサイズが調整される。開口部42は、ペットPが通過可能なサイズから、ペットPが通過できないサイズまで調整できる。
【0031】
絞り43は、蓋体40における開口部42を囲う縁に沿って設けられるとともに、入口および出口を有する袋である紐通し431と、一部分が紐通し431の中を通る紐432である。ユーザが、紐432における、紐通し431の入口および出口から外に出ている部分を引っ張って、開口部42のサイズが小さくなる方向に蓋体40を絞ると、開口部42における、蓋体40に覆われる部分が大きくなる。
【0032】
維持部品44は、絞り43が開口部42を絞った状態を、絞り43に維持させる部品である。図1および図2に示す絞り43は、紐通し431の出入口近傍で、入口から外に出る紐432の部分、および、出口から外に出る紐432の部分を挟み込む留め具である。維持部品44は、ばねなどの押圧部品(図示せず)を有する。押圧部品は、紐432を挟み込む状態に維持する。ユーザが、押圧部品の押圧方向に対して圧縮する力を加えることで、紐432を挟み込む状態が解除される。このような留め具であれば、ユーザは押圧部品に対する圧縮を止めるだけで、紐通し431および紐432の相対的な位置関係が固定できる。紐通し431および紐432の相対的な位置関係が固定されれば、開口部42のサイズが調整された状態で維持される。
【0033】
床板5は、ペット収容空間30に収容される。床板5は、ペットPを乗せる板体51と、板体51に設けられるポケット52とを有する。板体51は、ペットPを乗せた部分が、重力方向へ変形するのを抑制する部材である。具体的に、板体51は、硬質の紙または樹脂成形品である。ポケット52には、保温剤、または保冷剤などの、ペット収容空間30の温度を調整する物品521が収容される。
【0034】
備品用バッグ6は、図2に示すように、床板5が載せられた状態で、ペット収容空間30に収容される。このようにペット収容空間30に収容される備品用バッグ6は、床板5、および、床板5に乗ったペットPを下側から支持する。図2から図4に示すように、備品用バッグ6は、備品601を収容する空間である備品用空間60と、備品用空間60を開閉する備品カバー61と、備品カバー61を閉じた状態で維持する第5留め具62とを有する。第5留め具62は、ファスナー、または、面ファスナーである。
【0035】
また、備品用バッグ6は、床板5、および、床板5に乗ったペットPの重量による、重力方向への型崩れを防止するバッグ補強体63を有することが好ましい。バッグ補強体63は、重力方向と交差する方向から備品用空間60を囲む部材である。備品用空間60を囲む部材は、例えば、硬質の紙または樹脂成形品である。備品用空間60を囲むバッグ補強体63は、床板5、および、ペットPの重量による荷重を受ける。したがって、バッグ補強体63は、ペットPが乗った床板5によって、備品用空間60に収容された備品601が押し潰されるのを防止できる。
【0036】
ペット用バッグ1のユーザが、ペットPと一緒に外出するときの準備について、図1図2、および図5から図7を参照して説明する。
【0037】
図2に示すように、ペット用バッグ1は、収容空間20に内袋3が収容された状態で使用される。内袋3には、内袋3を洗うなどの場合を除いて、床板5、および、備品用バッグ6が常時収容されている。備品用バッグ6の備品用空間60には、ペットPの備品601が常時収容されている。
【0038】
図5に示すように、ペット用バッグ1は、ユーザの家屋Rの内部等に普段配置されている。収容体2が角柱形状であるため、収容体2は、家屋Rの隅に配置できる。この結果、ペット用バッグ1を配置することによる空きスペースが生じるのを防止できる。
【0039】
ペットPが家屋Rに居るとき、外カバー232は、外カバー留め234によって外窓231が開いた状態に維持される。加えて、図2に示すように、内カバー33も、内カバー留め35によって内窓32を開いた状態に維持される。したがって、ペットPは、外窓231および内窓32を通じて、収容空間20に収容された内袋3のペット収容空間30に自由に出入りできる。ペット収容空間30にペットPが普段から自由に出入りできれば、ペットPが内袋3に慣れ親しむ。この結果、ユーザが外出するときに、ペットPは、抵抗なく、ペット収容空間30に収容される。また、後壁21、前壁23、および一対の側壁24、24に一体の補強体が埋め込まれていれば、外蓋26の上にペットPが乗ったとしても、収容体2の型崩れが防止される。このように頑丈なペット用バッグ1は、ペットPの家としても使用できる。
【0040】
図6に示すように、ユーザがペットPと一緒に外出するとき、ユーザは、外窓231(図5参照)を外カバー232によって閉じた状態にする。外窓231を閉じたユーザは、外カバー232が外窓231を閉じた状態を維持するように、第1留め具233を操作する。加えて、ユーザは、内窓32も、内カバー33によって閉じた状態にする。内窓32を閉じたユーザは、内カバー33が内窓32を閉じた状態を維持するように、第2留め具34(図示せず)を操作する。外窓231および内窓32を閉じたユーザは、絞り43を操作して、開口部42のサイズを調整する。開口部42は、ペットPが通過可能なサイズに調整される。このように開口部42のサイズを調整したユーザは、ペットPをペット収容空間30に収容する。
【0041】
図7に示すように、ペット収容空間30にペットPを収容したユーザは、絞り43を操作することによって、開口部42のサイズを調整する。開口部42は、ペットPが通過できないサイズに調整される。ユーザは、紐通し431、または、紐通し431の近傍にある、蓋体40の部分を持った状態で紐432を引っ張るという簡易な操作で開口部42のサイズを調整できる。結果として、ユーザは、ペット収容空間30の外にペットPが出れなくする操作を迅速に行える。
【0042】
ペットPが通過できないサイズに開口部42を調整したユーザは、維持部品44の押圧部品に圧縮する力を加えた状態で、紐通し431の入口および出口付近に維持部品44を移動させる。この後、ユーザは、維持部品44の押圧部品に対して圧縮する力を加えるのを止めるだけで、維持部品44によって、絞り43が開口部42を絞った状態に維持される。したがって、ユーザは、ペット収容空間30の外にペットPが出れない状態を維持する操作を迅速に行える。
【0043】
ペットPを収容体2に収容したユーザは、ハーネス211を肩にかけることで、ペット用バッグ1を背負って、外出できる。このようにユーザが外出した状態において、図7に示すように、外窓231を開き、かつ、内窓32を閉じた状態にしておくことで、外部の空気または光が網目状の内カバー33を通してペット収容空間30に取り入れられる。したがって、外出したときにおいても、ペットPは、ペット収容空間30で快適に過ごせる。
【0044】
また、図2に示すように、ペット用バッグ1には、ペットPの備品601が常時収容されている。したがって、ユーザおよびペットPは、外出先においても備品601を利用できる。
【0045】
以上のように、ペット用バッグ1は、ペットPを迅速に収容でき、かつ、ペットPの備品601が常時収容されている。したがって、特に、災害などが発生して、避難するための時間をあまり確保できない場合において、ユーザは、ペットP、および、ペットPの備品601と一緒に迅速に避難できる。よって、ペット用バッグ1によれば、避難先において、ペットPの備品601が不足することによる問題が発生することを防止できる。
【0046】
ところで、実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。前記発明を実施するための形態として記載した構成以外については、任意の構成であり、適宜削除および変更することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 :ペット用バッグ
2 :収容体
3 :内袋
4 :内蓋
5 :床板
6 :備品用バッグ
601 :備品
P :ペット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7