(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135467
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】眼鏡の樹脂テンプル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G02C 5/16 20060101AFI20240927BHJP
B29C 65/70 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G02C5/16
B29C65/70
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046163
(22)【出願日】2023-03-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】390030214
【氏名又は名称】株式会社佐々木セルロイド工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100110814
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】赤木 康介
【テーマコード(参考)】
4F211
【Fターム(参考)】
4F211AD03
4F211AG03
4F211AG14
4F211AH80
4F211TA08
4F211TC20
4F211TD18
4F211TN81
4F211TN87
(57)【要約】
【課題】 段付き部や凹凸など形状が変化する部分を有する芯材入りの眼鏡の樹脂テンプル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 眼鏡の樹脂テンプルにおいて、段付き部11a又は凹凸を含む形状の変化部分11aを有する樹脂製のテンプル本体11と、このテンプル本体11の形状に応じた形状変化部10aを有し、テンプル本体11の内部に挿入された芯材10と、を有し、テンプル本体11は、芯材10を保持する樹脂製の第一の板材111と、この第一の板材111の両側に貼り付けられた樹脂製の第二の板材112とから形成されている。芯材10の形状変化部10aが嵌挿できる孔111aを第一の板材111に形成し、この孔111aに形状変化部10aを嵌挿した第一の板材111の両側に、第二の板材112を貼り付けるようにしてもよい。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡の樹脂テンプルにおいて、
段付き部又は凹凸を含む形状の変化部分を有する樹脂製のテンプル本体と、
このテンプル本体の形状に応じた形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、
を有し、
前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の両側に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成されていること、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項2】
前記芯材の前記形状変化部が嵌挿できる孔が形成された前記第一の板材と、
前記孔に前記形状変化部を嵌挿した前記第一の板材の両側に貼り付けられる前記第二の板材と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項3】
前記形状変化部が段付き部で、前記第一の板材の孔は表面から裏面まで貫通して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項4】
前記芯材に前記形状変化部が複数形成されている場合に、前記形状変化部に応じて前記孔を複数形成したことを特徴とする請求項2に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項5】
前記芯材が複数に分割して形成され、前記形状変化部が各分割体の間の離間部であり、一つ又は複数の前記第一の板材に一つ又は複数の前記分割体を保持させたことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項6】
段付き状又は凹凸状を含む形状の変化部分を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、
前記テンプル本体の形状に応じた形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の両側に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、
を準備し、
前記第一の板材に前記芯材を保持させ、
前記第一の板材の両側に前記第二の板材を貼り付けたこと、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【請求項7】
前記芯材の前記形状変化部が嵌挿できる孔が形成された樹脂製の前記第一の板材を準備し、
前記形状変化部を、前記第一の板材の前記孔に嵌挿させて、前記第一の板材の両側に前記第二の板材を貼り付けたこと、
を特徴とする請求項6に記載の眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【請求項8】
前記芯材を複数に分割し、前記第一の板材に前記芯材の分割体を保持させたことを特徴とする請求項6又は7に記載の樹脂テンプルの製造方法。
【請求項9】
前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝が形成され、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させたことを特徴とする請求項6又は7に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アセテートやセルロイドなどの樹脂材料で形成され、段付き部や凹凸など形状が変化する部分を有する芯材入りの眼鏡の樹脂テンプルに関し、特に、段差の大きい段付き部や凹凸などを有する樹脂テンプルであっても、十分な強度や弾性を得ることができる眼鏡の樹脂テンプル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
眼鏡のテンプルの中には、眼鏡装着者の頭部を左右両側から弾性的に挟み込み、眼鏡装着者の頭部の動きによる眼鏡の脱落やずれを抑制しようとするものが知られている。そして、テンプルに弾性を付与する手段としては、バネ丁番を設けることや、高弾性の材料を用いることのほか、テンプルの途中部位に段付き部や凹凸など形状が変化する部分を設けることなどが知られている。例えば特許文献1に記載の眼鏡のテンプルでは、テンプルの後半部分を内側に屈曲させて段付き状にすることで、テンプルの弾性を高めている。
しかし、段付き部や凹凸などの形状が変化する部分によって弾性を高めたテンプルは、金属製のテンプルであれば製造は容易であるが、樹脂製のテンプル(以下、「樹脂テンプル」と記載することがある)では、十分な弾性が得にくかったり、折損しやすくなったりするという問題がある。樹脂製のテンプルにおいても十分な強度と弾性を得るためには、テンプルの肉厚や幅を大きくすることが考えられるが、樹脂テンプルのデザインの自由度が制限されるという新たな問題が生じる。
【0003】
特に、樹脂テンプルの材料として主流となっているアセテートは、弾性と強度に乏しいことから、金属製の芯材をテンプル内に挿入することが必須となっている。アセテートなど樹脂製のテンプルに金属製の芯材を挿入する手段としては、芯材を加熱し、芯材の熱で樹脂を溶かしつつテンプル内に挿入する「シューティング」と称される技術が一般的である。「シューティング」は、機械による自動化と量産化が容易であることから、近年の主流となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-160926号公報(図面の記載参照)
【特許文献2】特開2003-50377号公報(図面の記載参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
弾性を高めたり、デザイン性を高めたりするどの目的で、段付き部や凹凸などの形状が変化する部分を有する樹脂テンプルを形成するには、樹脂テンプルの外形に応じた形状の芯材を樹脂テンプル内に挿入するのがよい。
しかし、シューティングは加熱した芯材で樹脂を溶かしながらテンプル内に芯材を挿入するものであるため、芯材の途中部位に段付き部や凹凸などの形状変化部が存在すると、このような形状変化部が障害になって芯材が途中で曲がったり、形状変化部が通過した部分に空洞が形成されたりして、テンプルを割れやすくする要因となったり、透明又は半透明の樹脂テンプルでは、前記空洞が外観に現れてデザイン性を低下させるおそれがあるなどの問題が生じる。そのため、樹脂テンプルにおいて挿入が可能な芯材は、ほぼ真直な棒状又は板状のものに限られている。
【0006】
樹脂テンプルにおいて、段付き部や凹凸など形状が変化する部分の形状変化の度合いが小さければ、真直な芯材の挿入で対応することも可能であるが、形状変化の度合いが大きくなると、当該形状が変化する部分で芯材がテンプル外に突出してしまうことから、形状変化の大きい樹脂テンプルに芯材を挿入することは事実上困難で、テンプル及び芯材ともに形状変化の度合いが制限されることになる。そのため、十分な弾性の樹脂テンプルを得ることができなかったり、大きく形状が変化するデザイン性の高い樹脂テンプルを得ることが困難であったりする、という問題がある。
【0007】
なお、特許文献2の
図4~
図6には、複数の凹凸によって形成される波形デザインのテンプルが示されているが、上記の理由から、シューティングによって挿入できる芯材はほぼ真直である必要があるため、このような波形部分を有するテンプルに真直な芯材を挿入しようとすると、芯材が凹凸の間から突出してしまうことから、凹凸の大きさが制限される。特許文献2の
図6には、波形凹凸状に形状が変化する部分を有するテンプルに芯材が挿入された状態が図示されているが、当該部分の凹凸の段差がこれ以上に大きくなると、芯材が凹凸の間からテンプル外に突出することになる。また、特許文献2の
図8には、途中に段付き部を有するデザインのテンプルが記載されているが、上記の凹凸と同様の理由により、前記段付き部の段差の大きさが制限されるという問題がある。
その一方で、金属製のテンプルと同等に高い弾性を有し、かつ、デザイン的にも汎用性も高い樹脂製のテンプルの開発が求められている。
【0008】
本発明は上記の要求に応えるべくなされたもので、段付き部や凹凸など形状が変化する部分を有する芯材入りの眼鏡の樹脂テンプル及びその製造方法の提供、特に、段付き部や凹凸などの形状変化の度合いが大きい部分を有していても、十分な強度や弾性を得ることができ、かつ、デザインの汎用性も高い芯材入りの樹脂テンプルの提供及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、眼鏡の樹脂テンプルにおいて、段付き部又は凹凸を含む形状の変化部分を有する樹脂製のテンプル本体と、このテンプル本体の形状に応じた形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、を有し、前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の両側に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成されている構成としてある。
段付き部や凹凸のように、立体的に形状が変化する部分を有するテンプル本体に対しては、その形状に合わせた段付き部や凹凸などの形状変化部を有する芯材を用いるが、このような場合は、請求項2に記載するように、前記芯材の前記形状変化部が嵌挿できる孔が形成された前記第一の板材と、前記孔に前記形状変化部を嵌挿した前記第一の板材の両側に貼り付けられる前記第二の板材とを有する構成とするとよい。
前記孔は貫通孔であってもよいし有底の孔であってもよい。例えば前記形状変化部が段付き部の場合は、請求項3に記載するように、前記第一の板材に形成する前記孔は貫通孔とする。
また、請求項4に記載するように、前記芯材に前記形状変化部が複数形成されている場合に、例えば、離間して凹凸が複数形成されているような場合は、前記形状変化部(例えば複数の凹凸)の各々に応じて、前記孔を複数形成するようにしてもよい。
【0010】
本発明の別の態様としては、請求項5に記載するように、前記芯材が複数に分割して形成され、前記形状変化部が各分割体の間の離間部であるものとしてもよい。この場合は、一つ又は複数の前記第一の板材に一つ又は複数の前記分割体を保持させる。複数の第一の板材を層状に積層し、各々に一つ又は複数の芯材の分割体を保持させるようにしてもよい。
なお、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記形状変化部を除く前記芯材の他の部分が嵌め込まれる溝を形成してもよい。
【0011】
上記構成の樹脂テンプルの製造方法は、請求項6に記載するように、段付き状又は凹凸状を含む形状の変化部分を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、前記テンプル本体の形状に応じた形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の両側に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、を準備し、前記第一の板材に前記芯材を保持させ、前記第一の板材の両側に前記第二の板材を貼り付けた方法としてある。請求項7に記載するように、前記芯材の前記形状変化部が嵌挿できる孔が形成された樹脂製の前記第一の板材を準備し、前記形状変化部を、前記第一の板材の前記孔に嵌挿させて、前記第一の板材の両側に前記第二の板材を貼り付けるようにしてもよい。貼り付けは、接着でもよいが、第一の板材及び第二の板材を加圧・加熱することによって行うことができる。
【0012】
請求項8に記載するように、前記芯材を複数に分割し、一つ又は複数の前記第一の板材に、一つ又は複数の前記分割体を保持させるようにしてもよい。なお、前記第一の板材を複数準備する場合は、積層するようにする。請求項9に記載するように、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝が形成され、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させるようにしてもよい。
【0013】
上記構成によれば、段付き部や凹凸のような形状変化部を有する芯材であっても、この芯材を前記第一の板材に保持させてその両側に第二の板材を貼り付けることで、どのような形状の芯材であっても、樹脂テンプルに挿入することが可能になる。また、第一の板材及び芯材の両側に、加圧・加熱や接着剤などで前記第二の板材を貼り付けて前記第一の板材、前記芯材及び前記第二の板材を一体化することができる。さらに、前記芯材を嵌め込むことのできる溝を形成することで、前記第一の板材と前記芯材とを容易に一体化・保持させることができる。
【0014】
なお、前記第一の板材及び前記第二の板材は、予め形成しようとるすテンプルの形に成形しておいてもよく、このように形成された第一の板材及び第二の板材を貼り合わせることで、所定形状のテンプルを得ることができる。
また、例えば矩形状に形成された前記第一の板材及び前記第二の板材を用いる場合は、これらを貼り合わせた後に切り出しや切削の機械加工によって、所定形状のテンプルを得ることができる。
このように形成された樹脂製のテンプルは、テンプルの形状に応じた形状の芯材が挿入されているので、十分な弾性と強度を得ることができ、かつ、あらゆるデザインの樹脂テンプルに適用が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1~
図3は、本発明の第一の実施形態を説明する図で、
図1はこの実施形態によって形成されるテンプルにかかり、(a)はその平面図、(b)はその側面図、
図2(a)は
図1のテンプルを形成するための芯材及び板材の分解平面図で、
図2(b)は第二の板材の側面図、
図3は、
図1のテンプルの製法の手順を示す平面図である。
【0016】
[テンプル]
この実施形態のテンプル1は、中間部位に屈曲状の段付き部10aを有して略逆S字状を成す金属製の芯材10と、芯材10の周囲を被覆し、側面視して所定デザインのテンプル1を形成する樹脂製のテンプル本体11と、テンプル本体11の一端(図の左端)にボルト13でテンプル本体11に取り付けられた蝶番12とを有する。テンプル本体11は、芯材10の形状に沿うように途中部位に段付き部11aが形成されている。
【0017】
[芯材]
芯材10は、眼鏡の樹脂テンプルに使用される一般的な芯材と同じ材料、例えばステンレスやチタンといった金属材料で形成される。
上記したように、シューティングで用いられる芯材10はほぼ真直棒状のものに限られるが、本発明のテンプル1は、真直棒状の芯材に限らず、ある程度の幅を有する板状の芯材や幅が大小変化する板状の芯材のほか、板状の表裏の平面から交叉方向に起立する凹凸や段付き部などの形状変化部を有する芯材であっても利用可能な点に利点がある。
この第一の実施形態では、
図1,2に示すように、芯材1は途中部位がくびれるように幅方向の寸法が変化する板状のもので、幅小の部分に形状変化部である段付き部10aが起立状に形成されている。そのため、芯材1の前半部分と後半部分は、この段付き部10aを境界に段差が生じている。
【0018】
[テンプル本体]
この第一の実施形態においてテンプル本体11は、アセテートなどの樹脂板である一枚の矩形状の第一の板材111と、芯材10と、第一の板材111と同じ形状及び同じ大きさを有し、第一の板材111及び芯材10を両側から挟み込む二枚の第二の板材112から形成される。そして、第一の板材111と第二の板材112とを貼り合わせた後に、予め設定された形状に切り出しや切削・研削等の機械加工で削成する。
そして、上記のようにして形成されたテンプル本体11に、ボルト13で蝶番12を取り付けたり、その表面に模様や色彩、コーティングなどを施したりすることで、テンプル1が形成される。
【0019】
第一の板材111は、
図2(b)に示すように、芯材10の段付き部10aに相当する部分に長孔111aが形成されている。また第一の板材111の表面における長孔111aの前方(図の左方)には、芯材10の前半部分が収まる溝111bが形成され、裏面における長孔111aの後方には、芯材10の後半部分が収まる溝111cが形成される。溝111b,111cの深さは、芯材10の肉厚と同じかこれよりも僅かに大きくする。
この実施形態のように、第一の板材111に溝111b,111cを形成する場合、第一の板材111の肉厚Tは、
図2(a)に示す芯材10の幅t(段付き部10aの段差の寸法に等しい)よりも、溝111bの深さを考慮して若干大きくし、溝111b,111cに嵌め込まれた芯材10の前半部分及び後半部分が第一の板材111の表裏面と面一になるか、僅かに111b,111c内に引っ込むように形成される。
【0020】
二枚の第二の板材112の肉厚は、第一の芯材111の肉厚Tと同じとしてもよいし、
図2(a)に示すように、第一の板材111よりも薄肉又は厚肉に形成してもよい。第一の板材111又は第二の板材112は、複数の板材を積層した積層板であってもよい。
長孔111aの幅及び長さは、芯材10の前半部分又は後半部分を挿通させることができ、かつ、前記前半部分を溝111bに嵌め込み、後半部分を溝111cに嵌め込んだときに、段付き部10aが長孔111a内に収まるものとする。この条件を満たす範囲内で、長孔111aの寸法は最小幅及び最小長さを選択するのが好ましい。
【0021】
[テンプルの製造方法]
図1に示すテンプル1の製造手順を、
図2及び
図3を参照しながら説明する。
まず、
図2に示した芯材10、第一の板材111及び第二の板材112を準備する。
そして、
図3(a)に示すように、第一の板材111の長孔111aに、芯材10の前半部分又は後半部分を通し、段付き部10aを長孔111a内に位置させた状態で、前半部分を表面側の溝111bに嵌め込み、後半部分を裏面側の溝111cに嵌め込み、第一の板材111に芯材10を保持させる。
次いで、
図3(b)に示すように、芯材10を保持する第一の板材111を二つの第二の板材112によって挟み込み、第一の板材111及び第二の板材112を両側から加熱・加圧して接着する。
これにより、三枚の板材111,112,112が接着されて一体となった樹脂板の圧着体110が形成される。なお、このとき、長孔111a、溝111b及び溝111cには溶けた第一の板材111又は第二の板材112の一部が流入して、長孔111a、溝111b及び溝111cを埋める。
この後、この圧着体110に切り出し、切削、研削等の機械加工を施すことで、芯材10の段付き部10aに応じた段付き部11aを有する所定形状のテンプル本体11が削成される。そして、このテンプル本体11にボルト13で蝶番12を取り付けたり、所定デザインの模様やコーティングを施したりすることで、
図1に示すテンプル1が形成される。
【0022】
[第一の実施形態の変形例]
上記の第一の実施形態では、矩形状の三枚の板材111,112,112を用い、これらを加圧・加熱して圧着体110を得た後に、切り出し、切削や研削などの機械加工を施して、所定形状のテンプル本体11を削成している。
この変形例では、特に図示はしないが、テンプル1のデザインに合わせた形状の第一の板材111及び第二の112を用いる。そして、先の実施形態と同様に、芯材10を保持する第一の板材111の両側に第二の板材112,112を重ね合わせ、両側から加熱・加圧してこれらを貼り合わせる。そして、第一の板材111と第二の板材112とを貼り合わせた後に、周縁を研磨等して仕上げ加工を行う。このようにして形成された圧着体10は、所定のデザインのテンプル1の形状に合わせた形状になっているので、仕上げ以外の工程を必要とせずに、
図1に示すデザインのテンプル1を得ることができる。
【0023】
[第二の実施形態]
次に、
図4を参照しながら本発明の第二の実施形態について説明する。
この第二の実施形態では、特許文献1の
図5に示されたようなデザインのテンプル1を形成するものとする。第二の実施形態で用いる芯材10は、
図4(a)に示すように、複数(図示の例では三つ)の凹凸10bからなる波形部を有するものである。
また、この第二の実施形態において用いられる第一の板材111は、三つの凹凸10bを挿入できる幅及び長さで貫通形成された長孔111aを有する。
【0024】
この第二の実施形態においても、第一の板材111の表面における長孔111aの前後には、芯材10の前記波形部の前半部分が嵌め込まれる溝111bと、前記波形部の後半部分が嵌め込まれる溝111cとが形成されている。溝111b,111cの深さについては先の実施形態と同様である。また、この実施形態では、第一の板材111の肉厚t′は芯材10の全幅tと同じとしてあり、長孔111aから凹凸10bが露出しないようにしてある。
この第二の実施形態においても、
図3に示す手順と同様の手順でテンプル1を製造することができる。
【0025】
[第二の実施形態の変形例]
図5は、本発明の第二の実施形態の変形例にかかり、(a)は芯材の平面図、(b)は第一の板材111の側面図である。
この変形例では、第二の実施形態の芯材1と異なり、段付き部10aの前方と後方の両側に離間して、二つの凹凸11bが形成されている点である。
この変形例において用いられる第一の板材111には、前方の凹凸10bが嵌挿できる幅及び長さの長孔111a,段付き部10aが嵌挿される幅及び長さの長孔111a及び後方の凹凸10bが嵌挿できる幅及び長さの長孔111aが形成される。凹凸10bが嵌挿できる長孔111aは貫通孔であってもよいし、有底の孔であってもよい。
【0026】
この変形例においては、先の第二の実施形態と異なり、長孔111aの前後に芯材10が嵌め込まれる溝111b、溝111cを形成していない。そのため、接着剤や粘着テープを用いるなどして、芯材10を第一の板材111に保持させるために若干の工夫が必要となるが、第一の板材111及び芯材10を二つの第二の板材112で挟み込み、両側から加圧・加熱することで、芯材10が第一の板材111又は第二の板材112に埋設され、一体化する。この第二の実施形態の変形例においても、
図3に示す手順と同様の手順でテンプル1を製造することができる。
【0027】
[第三の実施形態の変形例]
図6は、本発明の第三の実施形態にかかり、(a)は芯材を保持させた第一の板材を第二の板材で挟み込んだ状態の平面図、(b)は第一の板材と第二の第二の板材を加圧・加熱した圧着体の側面図、(c)はテンプル本体の平面図、(d)はテンプル本体の側面図である。
この第三の実施形態では、平板状の芯材10を二つに分割し、分割体101,102としている。そして、第一の板材111の表面に一方の分割体101を保持させ、裏面に他方の分割体102を保持させている。二つの分割体101,102の配置を前後にずらすことで、分割体101,102の間に段付き部が形成される。そのためこの実施形態では、分割体101,102の間が「形状変化部」となる。
この実施形態においても、第一の板材111の両側から第二の板材112で挟み込んで加圧・加熱等することで、テンプル本体110を得ることができる。また、先の実施形態と同様に、分割体101,102が嵌め込まれる第一の板材111の溝は、形成してもよいし、形成しなくてもよい。この第三の実施形態においても、
図3に示す手順と同様の手順でテンプル1を製造することができる。
【0028】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、上記の説明において形状変化の一例として、段付き状や凹凸状のものを図示して説明したが、これには屈曲状や湾曲状、階段状などの形状変化も含まれる。また段付き状や凹凸状に限らず、他の形状変化にも適用が可能である。
また、上記の説明では一段の段付き部10aを例に挙げて説明したが、本発明は複数段の段付き部を有する場合にも適用が可能である。この場合は、複数枚の第一の板材111を準備して積層し、その両側から第二の板材112を貼り付けるようにすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、アセテートやセルロイドに限らず、樹脂製のテンプル及びその製造方法に広く適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の第一の実施形態のテンプルにかかり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【
図2】
図2(a)は
図1のテンプルを形成するための芯材及び板材の分解平面図で、
図2(b)は第二の板材の側面図である。
【
図3】
図1のテンプルの製造の手順を示す平面図である。
【
図4】本発明の第二の実施形態にかかり、(a)は芯材及び板材の分解平面図、
図2(b)は第二の板材の側面図である。
【
図5】本発明の第二の実施形態の変形例にかかり、(a)は芯材の平面図、(b)は第一の板材の側面図である。
【
図6】本発明の第三の実施形態にかかり、(a)は芯材を保持させた第一の板材を第二の板材で挟み込んだ状態の平面図、(b)は第一の板材と第二の第二の板材を加圧・加熱した圧着体の側面図、(c)はテンプル本体の平面図、(d)はテンプル本体の側面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 テンプル
10 芯材
101,102 分割体
10a 段付き部
10b 凹凸
11 テンプル本体
11a 段付き部
110 圧着体
111 第一の板材
111a 長孔
111b,111c 溝
112第二の板材
t 芯材の幅
T,t′ 第一の板材の肉厚
【手続補正書】
【提出日】2023-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡の樹脂テンプルにおいて、
段付き部を有する樹脂製のテンプル本体と、
このテンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、
を有し、
前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成され、
前記第一の板材には、表面から裏面まで貫通する貫通孔が形成され、
前記芯材は、
前記形状変化部が前記貫通孔を挿通するとともに前記貫通孔内に位置し、前記形状変化部より前の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方の面に位置し、前記形状変化部より後の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方の面に位置しているものであること、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項2】
前記第一の板材に前記貫通孔を複数形成し、前記貫通孔の各々に挿通する前記形状変化部を前記芯材に形成したことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項3】
前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項4】
段付き部を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、
前記テンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、
を準備し、
前記第一の板材に表面から裏面まで貫通する貫通孔を形成し、
前記芯材の形状変化部を前記貫通孔に挿通させて、前記形状変化部を前記貫通孔内に位置させるとともに、前記芯材の前記形状変化部より前の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方に位置させ、前記形状変化部より後の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方に位置させ、
前記芯材を保持させた前記第一の板材の表面及び裏面に前記第二の板材を貼り付けたこと、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【請求項5】
前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝を形成し、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させたことを特徴とする請求項4に記載の眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、 眼鏡の樹脂テンプルにおいて、段付き部を有する樹脂製のテンプル本体と、このテンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、を有し、前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成され、前記第一の板材には、表面から裏面まで貫通する貫通孔が形成され、前記芯材は、前記形状変化部が前記貫通孔を挿通するとともに前記貫通孔内に位置し、前記形状変化部より前の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方の面に位置し、前記形状変化部より後の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方の面に位置しているものである構成としてある。
また、請求項2に記載するように、前記第一の板材に前記貫通孔を複数形成し、前記貫通孔の各々に挿通する前記形状変化部を前記芯材に形成してもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
複数の第一の板材を層状に積層し、各々に一つ又は複数の芯材の分割体を保持させるようにしてもよい。
請求項3に記載するように、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝を形成してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記構成の樹脂テンプルの製造方法は、請求項4に記載するように、段付き部を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、前記テンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、を準備し、前記第一の板材に表面から裏面まで貫通する貫通孔を形成し、前記芯材の形状変化部を前記貫通孔に挿通させて、前記形状変化部を前記貫通孔内に位置させるとともに、前記芯材の前記形状変化部より前の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方に位置させ、前記形状変化部より後の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方に位置させ、
前記芯材を保持させた前記第一の板材の表面及び裏面に前記第二の板材を貼り付けた方法としてある。貼り付けは、接着でもよいが、第一の板材及び第二の板材を加圧・加熱することによって行うことができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
なお、前記第一の板材を複数準備する場合は、積層するようにする。請求項5に記載するように、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝を形成し、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させるようにしてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
上記構成によれば、段付き部のような形状変化部を有する芯材であっても、この芯材を前記第一の板材に保持させてその両側に第二の板材を貼り付けることで、段付き部を有する芯材入りの樹脂テンプルの形成が可能になる。また、第一の板材及び芯材の両側に、加圧・加熱や接着剤などで前記第二の板材を貼り付けて前記第一の板材、前記芯材及び前記第二の板材を一体化することができる。さらに、前記芯材を嵌め込むことのできる溝を形成することで、前記第一の板材と前記芯材とを容易に一体化・保持させることができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡の樹脂テンプルにおいて、
段付き部を有する樹脂製のテンプル本体と、
このテンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、
を有し、
前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成され、
前記第一の板材には、表面から裏面まで貫通する貫通孔が形成され、
前記芯材は、
前記形状変化部が前記貫通孔を挿通するとともに前記貫通孔内に位置し、前記形状変化部より前の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方の面に位置し、前記形状変化部より後の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方の面に位置しているものであること、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項2】
前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡の樹脂テンプル。
【請求項3】
段付き部を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、
前記テンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、
を準備し、
前記第一の板材に表面から裏面まで貫通する貫通孔を形成し、
前記芯材の形状変化部を前記貫通孔に挿通させて、前記形状変化部を前記貫通孔内に位置させるとともに、前記芯材の前記形状変化部より前の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方に位置させ、前記形状変化部より後の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方に位置させ、
前記芯材を保持させた前記第一の板材の表面及び裏面に前記第二の板材を貼り付けたこと、
を特徴とする眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【請求項4】
前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝を形成し、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させたことを特徴とする請求項3に記載の眼鏡の樹脂テンプルの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、眼鏡の樹脂テンプルにおいて、段付き部を有する樹脂製のテンプル本体と、このテンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有し、前記テンプル本体の内部に挿入された芯材と、を有し、前記テンプル本体は、前記芯材を保持する樹脂製の第一の板材と、この第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられた樹脂製の第二の板材とから形成され、前記第一の板材には、表面から裏面まで貫通する貫通孔が形成され、前記芯材は、前記形状変化部が前記貫通孔を挿通するとともに前記貫通孔内に位置し、前記形状変化部より前の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方の面に位置し、前記形状変化部より後の部分が前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方の面に位置しているものである構成としてある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
複数の第一の板材を層状に積層し、各々に一つ又は複数の芯材の分割体を保持させるようにしてもよい。 請求項2に記載するように、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれ る溝を形成してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記構成の樹脂テンプルの製造方法は、請求項3に記載するように、段付き部を有するテンプル本体に芯材が挿入された眼鏡の樹脂テンプルの製造方法であって、前記テンプル本体の形状に応じた段付き状の形状変化部を有する芯材と、樹脂製の第一の板材及び前記第一の板材の表面及び裏面に貼り付けられる樹脂製の第二の板材と、を準備し、前記第一の板材に表面から裏面まで貫通する貫通孔を形成し、前記芯材の形状変化部を前記貫通孔に挿通させて、前記形状変化部を前記貫通孔内に位置させるとともに、前記芯材の前記形状変化部より前の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか一方に位置させ、前記形状変化部より後の部分を前記第一の板材の表面又は裏面のいずれか他方に位置させ、前記芯材を保持させた前記第一の板材の表面及び裏面に前記第二の板材を貼り付けた方法としてある。貼り付けは、接着でもよいが、第一の板材及び第二の板材を加圧・加熱することによって行うことができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
なお、前記第一の板材を複数準備する場合は、積層するようにする。請求項4に記載するように、前記第一の板材の表面又は裏面に、前記芯材が嵌め込まれる溝を形成し、前記溝に前記芯材を嵌め込むことで、前記第一の板材に前記芯材を保持させるようにしてもよい。