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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135502
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240927BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20240927BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240927BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240927BHJP
【FI】
A63F13/79 500
A63F13/795
A63F13/798
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046220
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】園山 勝太
(72)【発明者】
【氏名】本田 義矢
(72)【発明者】
【氏名】中祖 耕二
(57)【要約】
【課題】プレイヤ同士の交流を活性化させる。
【解決手段】プログラムが複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するためのプログラムであって、コンピュータを、第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段52、特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段54、として機能させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するためのプログラムであって、
コンピュータを、
第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段、
前記特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段、
として機能させる、
プログラム。
【請求項2】
前記制御手段は、ギルドのランキングが上位であるほど、当該ギルドに所属するプレイヤに前記ゲームにおいて有利な報酬を付与し、
前記第一ギルドは、前記第二ギルドよりも前記ランキングが高い、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第一ギルドは、所属プレイヤ数が上限数未満のギルドである、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第二ギルドは、所属プレイヤ数が上限数のギルドである、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記特定プレイヤは、前記第二ギルドの所属期間が一定期間以上のプレイヤである、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記特定プレイヤが前記第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤを当該第一ギルドと前記第二ギルドの両方に所属させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドと第二ギルドに所属した時点から所定期間が経過した後、当該特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属するか、前記第二ギルドに所属するかを選択させる第二通知を行う、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記特定プレイヤが前記第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤに特別報酬を付与する、
請求項1乃至7の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するための情報処理装置であって、
第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段と、
前記特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段と、
を備える、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【0002】
従来から、複数のプレイヤが協力する多人数参加型の対戦ゲームが知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、同じギルド(チーム)に所属するプレイヤ同士が協力して、異なるギルドに所属するプレイヤに対応するプレイヤキャラクタ(敵キャラクタ)と対戦する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6533315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなゲームでは、ギルドに所属するプレイヤ(メンバー)が固定化されてしまうことが多く、プレイヤ同士の交流がマンネリ化してしまうという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレイヤ同士の交流を活性化させることができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するためのプログラムであって、コンピュータを、第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段、前記特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記制御手段は、ギルドのランキングが上位であるほど、当該ギルドに所属するプレイヤに前記ゲームにおいて有利な報酬を付与し、前記第一ギルドは、前記第二ギルドよりも前記ランキングが高い。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記第一ギルドは、所属プレイヤ数が上限数未満のギルドである。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記第二ギルドは、所属プレイヤ数が上限数のギルドである。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記特定プレイヤは、前記第二ギルドの所属期間が一定期間以上のプレイヤである。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記制御手段は、前記特定プレイヤが前記第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤを当該第一ギルドと前記第二ギルドの両方に所属させる。
【0013】
また、本発明の第七態様では、前記制御手段は、前記特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドと第二ギルドに所属した時点から所定期間が経過した後、当該特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属するか、前記第二ギルドに所属するかを選択させる第二通知を行う。
【0014】
また、本発明の第八態様では、前記制御手段は、前記特定プレイヤが前記第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤに特別報酬を付与する。
【0015】
また、本発明の第九態様に係る情報処理装置は、複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するための情報処理装置であって、第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段と、前記特定プレイヤに対して、前記第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3図1に示す端末装置としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】サーバ装置の機能手段の一例を概略的に示すブロック図である。
図5】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、図4に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】特定プレイヤに対して第一通知を行う通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0019】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらのサーバ装置10と端末装置12とは、イントラネットやインターネット、電話回線等の通信ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0021】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲームの実行結果、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12のプレイヤに提供する情報処理装置である。本実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14そのものを端末装置12のプレイヤに提供する。
【0022】
各端末装置12は、各プレイヤが所有する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14がインストールされた後、実行することで、各プレイヤにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や、アーケードゲーム機、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。
【0023】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0024】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0025】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0026】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0027】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0028】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0029】
図3は、図1に示す端末装置12としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、端末装置12は、主制御部30と、タッチパネル(タッチスクリーン)32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、を備える。
【0031】
主制御部30は、CPUやメモリ等を含んで構成される。この主制御部30には、表示入力装置としてのタッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、に接続されている。そして、主制御部30は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0032】
タッチパネル32は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ32Aと、入力機能を担うタッチセンサ32Bとで構成される。本実施形態では、ディスプレイ32Aは、ボタン画像、十字キー画像やジョイスティック画像などの操作入力画像を含むゲーム画像を表示可能である。タッチセンサ32Bは、ゲーム画像に対するプレイヤの入力位置を検出可能である。
【0033】
カメラ34は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部40に保存する機能を有する。
【0034】
移動体通信部36は、アンテナ36Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0035】
無線LAN通信部38は、アンテナ38Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されているサーバ装置10等の他の装置と通信する機能を有する。
【0036】
記憶部40には、ゲームプログラム14や、当該ゲームプログラム14のゲームの進行状況やプレイヤ情報を示すプレイデータ等、各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、プレイデータは、サーバ装置10に記憶されてもよい。
【0037】
スピーカ42は、ゲーム音等を出力する機能を有する。
【0038】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームは、一又は複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するゲームであれば、特に限定されない。例えば、本実施形態に係るゲームとしては、ギルドに所属するプレイヤそれぞれに対応するプレイヤキャラクタが、敵キャラクタと対戦する、多人数参加型の対戦ゲームが挙げられる。この敵キャラクタとしては、NPC(Non Player Character)や、他のギルドに所属するプレイヤそれぞれに対応するプレイヤキャラクタ等が挙げられる。例えば、本実施形態に係るゲームは、プレイヤ(プレイヤキャラクタ)が敵キャラクタを討伐して、ゲームフィールド内に配置された拠点(地点)を占拠し、ギルドに所属するプレイヤが占拠した拠点数を競争するランキング形式のゲームである。なお、このランキングは、ゲームポイントの獲得数や、ゲーム開始から長期間に渡ってプレイヤキャラクタが生存した時間等によって競うこととしてもよい。
【0039】
本実施形態に係るゲームでは、プレイヤは、所有する所定数(例えば5体)のキャラクタをプレイヤキャラクタとしてデッキに編成し、同じギルドに所属する他のプレイヤが編成したデッキと共に、敵キャラクタとの対戦ゲームを行う。例えば、プレイヤキャラクタは、敵キャラクタを攻撃することにより、敵キャラクタのヒットポイントを減少させる(ダメージを与える)。これに対し、例えば、敵キャラクタは、プレイヤキャラクタに反撃して、プレイヤキャラクタのヒットポイントを減少させる。例えば、ヒットポイントの減少量(ダメージ値)は、プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタの攻撃力、防御力、スキル等の能力パラメータ等や、プレイヤが使用したアイテムの効力に基づいて決定される。そして、敵キャラクタのヒットポイントがゼロとなった場合、プレイヤは、対戦ゲームに勝利し、当該敵キャラクタが占拠していた拠点を占拠する(奪う)ことができる。
【0040】
本実施形態に係るギルドは、所属可能なプレイヤ(メンバー)数の上限数(例えば10名)が予め定められている。例えば、或るギルドに所属しているプレイヤ数が上限数未満の場合、ギルドに未所属のプレイヤ又は異なるギルドに所属しているプレイヤは、当該或るギルドに所属することができる。一方、或るギルドに所属しているプレイヤ数が上限数の場合、ギルドに未所属のプレイヤ又は異なるギルドに所属しているプレイヤは、当該或るギルドに所属することはできない。例えば、所属しているプレイヤ数が上限数であるギルドは、所属するプレイヤが固定化されやすい。
また、本実施形態に係るゲームでは、原則として、プレイヤは、1つのギルドにのみ所属することができる。例外として、プレイヤは、2つのギルドに所属することができる。
【0041】
本実施形態に係るランキングは、予め定められた期間(例えば1週間)毎に確定する。例えば、ギルドに所属する各プレイヤは、予め定められた期間の終了時点におけるギルドのランキングが上位であるほど、ゲームに有利な報酬(ランキング報酬)が付与される。ゲームに有利な報酬としては、例えば、報酬の量が多いことや、報酬の質(例えばレアリティ)が高いこと等が挙げられる。この報酬としては、ゲーム通貨(非課金アイテム)や、プレイヤ経験値、コイン、キャラクタ、武器アイテム、防具アイテム等が挙げられる。ゲーム通貨やコインは、例えば、ゲーム内ショップにおいて、キャラクタや各種アイテムを購入する際に消費される。
【0042】
<機能手段>
図4は、サーバ装置10の機能手段の一例を概略的に示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、抽出手段52と、制御手段54と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能手段は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。なお、これらの機能的構成の全部又は一部は、端末装置12に設けられてもよい。
【0044】
記憶手段50は、プレイヤ情報50Aや、キャラクタ情報50B、ギルド情報50C等を記憶する機能を有する。
【0045】
プレイヤ情報50Aは、プレイヤ毎に、当該プレイヤのプレイヤIDと対応付けて記憶されている。このプレイヤ情報50Aは、例えば、プレイヤの名前や年齢、プレイヤランク、所有コンテンツ情報、デッキ情報等を含む。
【0046】
プレイヤランクは、例えば、プレイヤがプレイヤ経験値を取得した場合に上昇する。このプレイヤ経験値は、ゲーム内におけるクエストのクリア等によって取得可能である。
【0047】
所有コンテンツ情報は、所有キャラクタ情報や、所有アイテム情報等を含む。
【0048】
所有キャラクタ情報は、プレイヤが所有している所有キャラクタ毎に、所有キャラクタIDと対応付けて記憶されている。この所有キャラクタIDは、例えば、プレイヤがキャラクタを獲得(所有)する毎に割り振られる。所有キャラクタ情報は、例えば、キャラクタのキャラクタIDや、能力パラメータを含む。能力パラメータとしては、例えば、レベルや、ヒットポイント、攻撃力、防御力等が挙げられる。
【0049】
所有アイテム情報は、プレイヤが所有している各種アイテムのアイテムIDや数量を含む。このアイテムとしては、ゲーム通貨(例えば課金アイテムや非課金アイテム)や、コイン、武器アイテム、防具アイテム等が挙げられる。
【0050】
デッキ情報は、デッキに含まれる所定数のキャラクタの所有キャラクタIDを含む。このデッキは、例えば、プレイヤが所有するキャラクタの中から、プレイヤが任意に選択した所定数のキャラクタ(プレイヤキャラクタ)によって構成される。なお、デッキに含まれる各キャラクタの能力パラメータ(ヒットポイント、攻撃力、防御力)をそれぞれ合計した値は、総戦闘力と称される。
【0051】
キャラクタ情報50Bは、キャラクタ毎に、当該キャラクタのキャラクタIDと対応付けて記憶されている。キャラクタ情報50Bは、例えば、キャラクタの名称や画像(キャラクタ画像やアイコン画像)、能力情報、レアリティ等を含む。このキャラクタ情報50Bは、ゲーム運営者によるゲーム更新によって随時更新される。
【0052】
能力情報は、能力パラメータ(レベルやヒットポイント等)の初期値と上限値、スキル等を含む。スキルは、対戦ゲームにおいて味方キャラクタのヒットポイントを回復したり、敵キャラクタに大ダメージを与えたりする能力を含む。
【0053】
レアリティは、例えば1から6までの数値を含む。この数値は、例えば、星の数で示される場合がある。ここで、レアリティが高いキャラクタには、対戦ゲームにおいて有利な能力パラメータ(例えば、レベルの上限値)やスキル等が設定されている。
【0054】
ギルド情報50Cは、ギルド毎に、当該ギルドのギルドIDと対応付けて記憶されている。ギルド情報50Cは、ギルドの名称や、ギルドマスター情報、所属プレイヤ情報、所属条件、ランキング情報等を含む。
【0055】
ギルドマスター情報は、ギルドマスターであるプレイヤのプレイヤIDを含む。ギルドマスターは、例えば、ギルドに所属する一のプレイヤである。このギルドマスターは、例えば、ギルドの所属条件(加入条件)を設定することができる。
【0056】
所属プレイヤ情報は、ギルドに所属するプレイヤに関する情報を含む。例えば、所属プレイヤ情報は、ギルドに所属するプレイヤそれぞれのプレイヤIDや、各プレイヤの所属期間、所属プレイヤ数等を含む。所属期間は、プレイヤがギルドに所属(加入)した時点から現在までの期間を含む。
【0057】
所属条件は、ギルドに所属(加入)するための条件を含む。例えば、所属条件には、プレイヤランクや、総戦闘力等の条件が設定されている。総戦闘力は、例えば、デッキに含まれる各キャラクタの能力パラメータ(ヒットポイント、攻撃力、防御力)をそれぞれ合計した値である。
【0058】
ランキング情報は、ギルドのランキングを含む。ランキング情報は、例えば、現在のランキング(確定前)や、過去のランキング(確定済み)を含む。
【0059】
抽出手段52は、ギルドやプレイヤを抽出する機能手段である。本実施形態では、抽出手段52は、第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第一ギルドとは異なる第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。例えば、第一ギルドは、所属プレイヤ数が上限数(例えば10名)未満のギルドである。具体的には、抽出手段52は、ギルド情報50Cの所属プレイヤ情報を参照して、所属プレイヤ数が上限数未満の第一ギルドを抽出する。続いて、抽出手段52は、プレイヤ情報50Aやギルド情報50Cの所属条件を参照して、第一ギルドの所属条件を満たす第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。具体的には、抽出手段52は、プレイヤ情報50Aのデッキ情報を参照して、第一ギルドの所属条件(例えば、プレイヤランク50以上かつ総戦闘力10000以上)に該当する第二ギルドに所属するプレイヤを抽出する。
【0060】
例えば、第一ギルドは、第二ギルドよりもランキングが高い。具体的には、抽出手段52は、ギルド情報50Cのランキング情報を参照して、現在又は過去のランキングが第一ギルドよりも低い第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。
【0061】
また、例えば、第二ギルドは、所属プレイヤ数が上限数のギルドである。具体的には、抽出手段52は、ギルド情報50Cの所属プレイヤ情報を参照して、所属プレイヤ数が上限数(例えば10名)である第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。
【0062】
また、例えば、特定プレイヤは、第二ギルドの所属期間が一定期間以上のプレイヤである。具体的には、抽出手段52は、ギルド情報50Cにおける所属プレイヤ情報の所属期間を参照して、第二ギルドにおいて所属期間が一定期間(例えば3ヶ月)以上のプレイヤを抽出する。
【0063】
制御手段54は、ゲーム全体を制御する機能手段である。本実施形態では、制御手段54は、抽出手段52によって抽出された特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う。例えば、制御手段54は、特定プレイヤがギルドメニューを選択した場合に、当該第一通知を行う通知画面をタッチパネル32に表示させる。
【0064】
また、例えば、制御手段54は、ギルドのランキングが上位であるほど、当該ギルドに所属するプレイヤにゲームにおいて有利な報酬(ランキング報酬)を付与する。例えば、制御手段54は、各ギルドに所属するプレイヤが占拠した拠点数に基づき、予め定められた期間(例えば1週間)毎にランキングを確定する。続いて、制御手段54は、ランキングが上位であるほど、当該ギルドに所属するプレイヤにゲームにおいて有利な報酬(ランキング報酬)を付与する。
【0065】
また、例えば、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤを当該第一ギルドと第二ギルドの両方に所属させる。例えば、制御手段54は、所定期間(例えば1ヶ月)に渡って、特定プレイヤが第一ギルドと第二ギルドの両方に所属することを許可する。言い換えれば、制御手段54は、所定期間(例えば1ヶ月)を超えて、特定プレイヤが第一ギルドと第二ギルドの両方に所属することを禁止する。
【0066】
また、例えば、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドと第二ギルドに所属した時点から所定期間(例えば1ヶ月)が経過した後、当該特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属するか、第二ギルドに所属するかを選択させる第二通知を行う。例えば、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドと第二ギルドに所属した時点から所定期間(例えば1ヶ月)が経過した後、当該特定プレイヤがギルドメニューを選択した場合に、第二通知を行う通知画面をタッチパネル32に表示させる。例えば、制御手段54は、第二通知によって特定プレイヤが第一ギルドに所属することを選択した場合、特定プレイヤを第一ギルドのみに所属させる。一方、制御手段54は、第二通知によって特定プレイヤが第二ギルドに所属することを選択した場合、特定プレイヤを第二ギルドのみに所属させる。
【0067】
また、例えば、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤに特別報酬を付与する。この特別報酬としては、ゲーム通貨(非課金アイテム)や、プレイヤ経験値、キャラクタ、コイン、武器アイテム、防具アイテム等が挙げられる。この特別報酬は、例えば、特定プレイヤが第二ギルドにおいて付与されていた報酬(ランキング報酬)よりも、第一ギルドにおいて付与された報酬(ランキング報酬)が不利になった(報酬の量が少ない、報酬の質が低い)場合に、当該不利になった分を補填するものであってもよい。
【0068】
<処理の流れ>
図5は、本実施形態に係るゲームシステム1において、図4に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、予め定められた期間(例えば1週間)が経過して、各ギルドのランキングが確定したタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0069】
(ステップSP10)
抽出手段52は、ギルド情報50Cの所属プレイヤ情報を参照して、所属プレイヤ数が上限数(10名)未満の第一ギルドを抽出する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP12)
抽出手段52は、プレイヤ情報50Aやギルド情報50Cの所属条件を参照して、抽出した第一ギルドの所属条件を満たす第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。具体的には、抽出手段52は、抽出した第一ギルドの所属条件が総戦闘力30000以上である場合、プレイヤ情報50Aのデッキ情報を参照して、当該所属条件(総戦闘力30000以上)に該当する第二ギルドに所属するプレイヤを抽出する。例えば、第二ギルドは、所属プレイヤ数が上限数のギルドであって、確定したランキングが第一ギルドよりも低いギルドである。また、例えば、特定プレイヤは、第二ギルドの所属期間が一定期間(例えば3ヶ月)以上のプレイヤである。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP14)
制御手段54は、ステップSP12において抽出された特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う。例えば、制御手段54は、特定プレイヤがギルドメニューを選択した場合に、当該第一通知を行う通知画面をタッチパネル32に表示させる。
【0072】
図6は、特定プレイヤに対して第一通知を行う通知画面60の一例を示す図である。
【0073】
図6に示すように、通知画面60は、移動提案情報領域62と、報酬情報領域64と、キャンセルボタン66と、移動ボタン68と、が設けられている。
移動提案情報領域62には、第二ギルド(ギルドA)の所属期間が一定期間(例えば3ヶ月)以上であることや、第一ギルド(ギルドZ)と第二ギルド(ギルドA)のランキングや所属プレイヤ数が表されている。
報酬情報領域64には、特定プレイヤが第一ギルド(ギルドZ)に移動した場合に付与される報酬が表されている。
キャンセルボタン66は、第一ギルド(ギルドZ)に移動せず、第二ギルド(ギルドA)の所属を継続する指示を行うためのボタンである。
移動ボタン68は、所属するギルドを第二ギルド(ギルドA)から第一ギルド(ギルドZ)に移動する移動指示を行うためのボタンである。
【0074】
図5に戻って、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP16)
制御手段54は、通知画面において、特定プレイヤからギルドを移動する移動指示(要求)が行われたか否かを判定する。例えば、制御手段54は、通知画面において、移動ボタンが押下されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP18の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、図5に示す一連の処理を終了する。
【0076】
(ステップSP18)
制御手段54は、ギルド情報50Cの所属プレイヤ情報を変更する。具体的には、制御手段54は、第二ギルドに対応するギルド情報50Cの所属プレイヤ情報から特定プレイヤに対応するプレイヤIDを削除し、第一ギルドに対応するギルド情報50Cの所属プレイヤ情報に特定プレイヤに対応するプレイヤIDを追加する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP20)
制御手段54は、特定プレイヤに特別報酬を付与する。具体的には、制御手段54は、特定プレイヤに対応するプレイヤ情報50Aの所有コンテンツ情報に、特別報酬(例えばコイン)を追加する。そして、処理は、図5に示す一連の処理を終了する。
【0078】
<効果>
以上、本実施形態では、複数のプレイヤが所属するギルド同士が競争するランキング形式のゲームを実行するためのプログラムであって、コンピュータを、第一ギルドに所属するための所属条件を満たすプレイヤであって、第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する抽出手段52、特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属することを促す第一通知を行う制御手段54、として機能させる。
【0079】
この構成によれば、特定プレイヤに対して第一ギルドに所属することを促す第一通知が行われるため、第二ギルドに所属するプレイヤが固定化されず、プレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【0080】
また、本実施形態では、制御手段54は、ギルドのランキングが上位であるほど、当該ギルドに所属するプレイヤにゲームにおいて有利な報酬を付与し、第一ギルドは、第二ギルドよりもランキングが高い。
【0081】
この構成によれば、特定プレイヤに対して、より有利な報酬が付与される(ランキングが高い)第一ギルドに所属することを促すことができ、もって第二ギルドに所属するプレイヤが固定化されず、プレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【0082】
また、本実施形態では、第一ギルドは、所属プレイヤ数が上限数未満のギルドである。
【0083】
この構成によれば、第一ギルドは、所属プレイヤ数に空きがあるため、特定プレイヤをスムーズに第一ギルドに所属させることができる。
【0084】
また、本実施形態では、第二ギルドは、所属プレイヤ数が上限数のギルドである。
【0085】
この構成によれば、所属しているプレイヤ数が上限数である第二ギルドに所属するプレイヤが固定化することを抑制でき、もってプレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【0086】
また、本実施形態では、特定プレイヤは、第二ギルドの所属期間が一定期間以上のプレイヤである。
【0087】
この構成によれば、第二ギルドの所属期間が長い特定プレイヤを第一ギルドに所属させることができ、もってプレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【0088】
また、本実施形態では、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤを当該第一ギルドと第二ギルドの両方に所属させる。
【0089】
この構成によれば、特定プレイヤは、第一ギルドと第二ギルドの両方に所属できるため、当該特定プレイヤに第一ギルドに所属する動機付けを与えることができ、もってプレイヤ同士の交流を活性化させることができる。
【0090】
また、本実施形態では、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドと第二ギルドに所属した時点から所定期間が経過した後、当該特定プレイヤに対して、第一ギルドに所属するか、第二ギルドに所属するかを選択させる第二通知を行う。
【0091】
この構成によれば、特定プレイヤは、所定期間に渡って第一ギルドに所属した後、第一ギルドに所属するか、第二ギルドに所属するかを選択できるため、当該第一ギルドが特定プレイヤに適したギルドであるか否かを十分考慮した上で、所属するギルドを選択することができる。
【0092】
また、本実施形態では、制御手段54は、特定プレイヤが第一通知によって第一ギルドに所属した場合、当該特定プレイヤに特別報酬を付与する。
【0093】
この構成によれば、特定プレイヤに特別報酬を付与するため、当該特定プレイヤに第一ギルドに所属する動機付けを与えることができる。
【0094】
---変形例---
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0095】
例えば、本実施形態では、抽出手段52は、現在又は過去のランキングが第一ギルドよりも低い第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出する場合を説明したが、現在又は過去のランキングが第一ギルドよりも高い第二ギルドに所属するプレイヤを特定プレイヤとして抽出してもよい。
【0096】
また、本実施形態では、抽出手段52は、ギルド情報50Cの所属プレイヤ情報を参照して、所属プレイヤ数が上限数(例えば10名)未満の第一ギルドを抽出する場合を説明したが、所属プレイヤ数が所定数(例えば5名)未満の第一ギルドを抽出してもよい。
【0097】
また、本実施形態では、抽出手段52は、第二ギルドにおいて所属期間が一定期間(例えば3ヶ月)以上のプレイヤを抽出する場合を説明したが、所属期間が一定期間未満のプレイヤを抽出することとしてもよい。
【0098】
また、本実施形態では、抽出手段52は、各ギルドのランキングが確定したタイミングで、特定プレイヤを抽出する場合を説明したが、第一ギルドの所属プレイヤ数が上限数未満になったタイミングで特定プレイヤを抽出してもよい。
また、抽出手段52は、或るギルド(第二ギルド)の所属プレイヤ数が上限数になったタイミングで特定プレイヤを抽出してもよい。例えば、抽出手段52は、或るギルド(第二ギルド)において、所属期間が一定期間(例えば3ヶ月)以上のプレイヤを特定プレイヤとして抽出する。続いて、抽出手段52は、特定プレイヤに対応するプレイヤ情報50Aや、ギルド情報50Cを参照して、所属プレイヤ数が上限数(10名)未満のギルドであって、特定プレイヤのプレイヤランクや総戦闘力を満たす所属条件が設定されているギルド(第一ギルド)を抽出する。
【0099】
また、本実施形態では、制御手段54は、所定期間(例えば1ヶ月)に渡って、特定プレイヤが第一ギルドと第二ギルドの両方に所属することを許可する場合を説明したが、特定プレイヤが所属可能なギルド数を所定数(例えば5以下)に許可することとしてもよい。
【符号の説明】
【0100】
10…サーバ装置
12…端末装置
50…記憶手段
52…抽出手段
54…制御手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6