(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135518
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】コミュニケーション促進装置、及びコミュニケーション促進方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0635 20230101AFI20240927BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
G06Q10/0635
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046243
(22)【出願日】2023-03-23
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】内藤 拡也
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L010AA11
5L049AA06
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】フリーアドレス型の施設における利用者同士のコミュニケーションを促進させる。
【解決手段】利用場所と回答とが対応づけられた質問を利用者に対して行う質問管理部と、前記質問管理部が行った質問に対する回答として前記利用者が選択した利用場所を特定する位置情報取得部と、前記質問管理部が行った質問に対する回答に基づいて利用者同士の親密度を算出する親密度集計部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用場所と回答とが対応づけられた質問を利用者に対して行う質問管理部と、
前記質問管理部が行った質問に対する回答として前記利用者が選択した利用場所を特定する位置情報取得部と、
前記質問管理部が行った質問に対する回答に基づいて利用者同士の親密度を算出する親密度集計部と、
を備えるコミュニケーション促進装置。
【請求項2】
前記親密度集計部は、第1利用者及び第2利用者のそれぞれに対し、全利用者に共通する質問をして得られた回答が一致した場合に、前記第1利用者と前記第2利用者との間における前記親密度が大きくなるように前記親密度を算出する、
請求項1に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項3】
前記親密度集計部は、第1利用者に対して第2利用者に関する質問をして得られた回答が正解した場合に、前記第1利用者と前記第2利用者との間における前記親密度が大きくなるように前記親密度を算出する、
請求項1に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項4】
前記質問管理部は、前記親密度集計部によって算出される前記親密度に応じて、前記利用者に行う質問を選択する、
請求項1に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項5】
前記質問管理部は、第1利用者に対する前記親密度が算出されていない場合、前記第1利用者に対し全利用者に共通の質問を選択し、前記第1利用者と第2利用者との前記親密度が算出されている場合、前記第1利用者に対し、前記第2利用者に関する質問を選択する、
請求項4に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項6】
複数の利用者のそれぞれの前記質問に対する回答の状況に基づいて、利用場所と回答との対応付けを動的に変化させる場所管理部、をさらに備える、
請求項1に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項7】
利用場所に、前記質問に対する回答に応じた演出を行う設備制御部、をさらに備える、
請求項1に記載のコミュニケーション促進装置。
【請求項8】
コンピュータが行うコミュニケーション促進方法であって、
質問管理部が、利用場所と回答とが対応づけられた質問を利用者に対して行い、
位置情報取得部が、前記質問管理部が行った質問に対する回答として前記利用者が選択した利用場所を特定し、
親密度集計部が、前記質問管理部が行った質問に対する回答に基づいて利用者同士の親密度を算出する、
コミュニケーション促進方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニケーション促進装置、及びコミュニケーション促進方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テレワーク、フリーアドレス、ABW(Activity Based Working)等を導入している職場においては、各従業員が目的に応じて自由に働く場所を選択し、効率的に業務を進めることが期待されている。このような働き方は、毎日出社して固定席で働く職場に比べ、コミュニケーションが少なくなることが懸念される。言い換えれば、従業員同士で密にコミュニケーションを取れることが、オフィスに出社することの意義であるとも言える。例えば、特許文献1-3には、各種のセンシング技術を用いてコミュニケーションの実態を集計する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4292819号公報
【特許文献2】特許第7052094号公報
【特許文献3】特開2021-12530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、今後のオフィスにおいては、コミュニケーションの実態の集計にとどまらず、コミュニケーションを促進させる仕組みが求められている。
【0005】
上述の課題を鑑み、本発明は、フリーアドレス型の施設における利用者同士のコミュニケーションを促進させることができるコミュニケーション促進装置、及びコミュニケーション促進方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかるコミュニケーション促進装置は、利用場所と回答とが対応づけられた質問を利用者に対して行う質問管理部と、前記質問管理部が行った質問に対する回答として前記利用者が選択した利用場所を特定する位置情報取得部と、前記質問管理部が行った質問に対する回答に基づいて利用者同士の親密度を算出する親密度集計部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様にかかるコミュニケーション促進方法は、コンピュータが行うコミュニケーション促進方法であって、質問管理部が、利用場所と回答とが対応づけられた質問を利用者に対して行い、位置情報取得部が、前記質問管理部が行った質問に対する回答として前記利用者が選択した利用場所を特定し、親密度集計部が、前記質問管理部が行った質問に対する回答に基づいて利用者同士の親密度を算出する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フリーアドレス型の施設における利用者同士のコミュニケーションを促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態にかかるコミュニケーション促進システム1の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態にかかる利用者回答リスト170の例を示す図である。
【
図3】実施形態にかかる親密度リスト171の例を示す図である。
【
図4】実施形態にかかる質問リスト172の例を示す図である。
【
図5】実施形態にかかる場所優先度を説明するための図である。
【
図6】実施形態にかかる場所リスト173の例を示す図である。
【
図7】実施形態にかかる演出リスト174の例を示す図である。
【
図8】実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】実施形態にかかる選択肢に対応した座席の表示例を示す図である。
【
図10】実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0011】
<コミュニケーション促進システム1について>
図1は、実施形態にかかるコミュニケーション促進システム1の構成を説明するブロック図である。コミュニケーション促進システム1は、フリーアドレス型のオフィスなど、利用者Usrが利用場所を任意に選択可能な施設に設けられる。コミュニケーション促進システム1は、このようなフリーアドレス型の施設を利用する利用者同士のコミュニケーションを促進するためのシステムである。
【0012】
本実施形態では、施設が複数の領域(
図9の領域A~領域Dを参照)に区分されている。コミュニケーション促進システム1では、施設を利用しようとする利用者Usrに対して質問を行い、質問に対する回答が各領域の何れかに割当てられている。
【0013】
例えば、「あなたの好きなスポーツは?」との質問が行われ、その質問に対する回答として、複数の選択肢「A:ゴルフ、B:野球、C:サッカー、D:テニス」などが設定される。選択肢は、施設における領域の何れかに対応づけられている。例えば、選択肢Aは領域Aに対応づけられている。利用者Usrは、質問に対する回答として、利用場所とする領域を選択する。利用者Usrは、質問に対する回答として選択肢Aを選択した場合、利用場所として領域Aを選択する。利用者Usrは、質問への回答に対応した領域にある座席を選んで着席し、業務などを行う。
【0014】
図1に示すように、コミュニケーション促進システム1は、例えば、コミュニケーション促進装置10、測位タグM1、情報端末M2、表示装置M3、照明装置M4、表示装置M5、及び、情報端末M6を備える。
【0015】
測位タグM1は、特定の信号を定期的に発信する発信端末である。測位タグM1として、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを適用することができる。測位タグM1は、利用者Usrに携帯され、利用者がいる位置から信号を発信する。
情報端末M2は、利用者Usrによって操作される端末装置であり、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等を適用することができる。
表示装置M3は、施設における入口や共用部分に設けられ、施設における利用案内などを表示するディスプレイである。
照明装置M4は、施設における各領域に設けられた照明装置である。
表示装置M5は、施設における各領域に設けられた表示装置である。
情報端末M6は、施設における管理者などによって操作される端末装置であり、PC(Personal Computer)スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等を適用することができる。情報端末M6は、管理者Mgrの操作に応じた制御信号をコミュニケーション促進装置10に送信する。
【0016】
コミュニケーション促進装置10は、コンピュータである。コミュニケーション促進装置10として、例えば、サーバ装置、PC(Personal Computer)、クラウド、タブレット端末等を適用することができる。
図1に示すように、コミュニケーション促進装置10は、例えば、位置情報取得部11と、場所管理部12と、画面管理部13と、設備制御部14と、親密度集計部15と、質問管理部16と、データベース17とを備える。
【0017】
位置情報取得部11は、施設において利用者Usrがいる位置を特定する。位置情報取得部11は、例えば、測位タグM1によって発信された信号を、電波受信機(不図示)などを介して取得する。位置情報取得部11は、信号が受信された位置及び受信された信号の強度などに基づいて、利用者Usrがいる位置を特定する。位置情報取得部11は、所定の時間帯において、利用者Usrがいる時間(在席時間)が最も長い場所を、利用者Usrが選択した選択肢に対応する利用場所とする。位置情報取得部11は、利用者Usrが選択した利用場所を、データベース17の利用者回答リスト170に書込んで記憶させる。利用者回答リスト170は、利用者Usrの属性情報及び質問に対する回答が記憶されるリストである(
図2参照)。
【0018】
また、位置情報取得部11は、利用者Usrのそれぞれが選択した利用場所に基づいて、各領域における利用率を算出する。ここでの利用率は、各領域における最大在席可能人数に対する、実際の在席者数の比率である。位置情報取得部11は、算出した利用率を、データベース17の場所リスト173に書込んで記憶させる。場所リスト173は、施設におけるそれぞれの利用場所が、何れの選択肢に対応しているかが記憶されるリストである(
図6参照)。
【0019】
場所管理部12は、質問の選択肢に対応する領域を設定する。例えば、場所管理部12は、施設において利用可能な領域を複数の領域に分割する。場所管理部12は、例えば、分割した領域のそれぞれに、場所優先度を設定する。場所優先度は、領域のそれぞれが、質問に対する選択肢の何れをどの程度優先するものであるかを示す情報であり、例えば、領域ごとに、各選択肢の優先度が設定された情報である(
図5参照)。る。場所管理部12は、設定した場所優先度を、場所リスト173に書込んで記憶させる。
【0020】
また、場所管理部12は、また、各領域における利用率に応じて、施設における各領域を何れの選択肢に割り当てるかを動的に変化させる。例えば、場所管理部12は、選択肢A~Dのそれぞれに対応する領域における利用率に応じて、それぞれに対応する領域を拡大させたり縮小させたりする(
図9参照)。
【0021】
画面管理部13は、利用者Usrの情報端末M2や、施設における共用部分に設置された表示装置M3などに表示する画面を作成する。例えば、画面管理部13は、施設における何れの領域が、何れの選択肢に対応しているのかを示した全体マップを生成する。また、画面管理部13は、利用者Usrに対して行う質問の質問文と、その選択肢を示した表示画面を生成する。また、画面管理部13は、親密度集計部15によって算出された親密度に基づいて生成した利用者同士の関係を示すネットワーク図などを生成する。
【0022】
設備制御部14は、施設における各領域を演出する。設備制御部14は、各領域に設けられた照明装置M4、及び表示装置M5に、演出を実現するためのデータや命令を送信する。例えば、設備制御部14は、データベース17の演出リスト174に従った演出を行う。演出リスト174は、選択肢に対応する各領域において、どのような演出を行うかが記憶されたリストである(
図7参照)。
【0023】
例えば、演出リスト174において、場所ID(Area001)にて特定される場所が、選択肢として(ゴルフ)に対応する場所であり、演出として照明を緑色にすることが示されていたとする。この場合、設備制御部14は、場所ID(Area001)にて特定される場所に設けられた照明装置M4における、例えばLED多色ライトで構成される照明光の色を、緑とするように指示する。また、設備制御部14は、場所ID(Area001)にて特定される場所に設けられた表示装置M5にゴルフの画像を表示するように指示する。
【0024】
親密度集計部15は、親密度を算出する。親密度は、施設を利用した2人の利用者Usrが親密な度合であり、例えば、質問に対する回答が類似する度合である。例えば、親密度集計部15は、データベース17の利用者回答リスト170及び質問リスト172を用いて、親密度を算出する。利用者回答リスト170には、利用者Usrが選択した選択肢である、質問に対する回答が記憶されている。質問リスト172は、質問及び質問の属性と、その質問に対して得られた回答に基づいて親密度をどのように算出するかが記憶されたリストである(
図4参照)。
【0025】
例えば、親密度集計部15は、利用者回答リスト170を参照することによって、利用者Usrに対して行われた質問と、その回答を取得する。親密度集計部15は、利用者Usrに対して行われた質問に基づいて、質問リスト172を参照し、質問の属性に応じて回答に対応する親密度を算出する。
【0026】
例えば、利用者Usrに対して質問ID(Q1)に対応する質問が行われ、質問リスト172においてその質問が、全ての利用者Usrに対して同じ質問が行われる共通形式の質問であり、回答が一致したもの同士の親密度が大きくなるような設定がなされていたとする。この場合、親密度集計部15は、利用者Usrから得られた回答に基づいて、同じ選択肢を選択したもの同士の親密度が大きくなるように、親密度を算出する。
【0027】
或いは、利用者Usrに対して質問ID(Q2)に対応する質問が行われ、質問リスト172においてその質問が、特定の利用者Usrに関する質問が行われる正誤形式の質問であり、正解した利用者Usrと、その特定の利用者Usrとの親密度が大きくなるような設定がなされていたとする。この場合、親密度集計部15は、利用者Usrから得られた回答に基づいて、特定の利用者Usrに関する質問に対して正しい回答を選択したものについて、その特定の利用者Usrとの親密度が大きくなるように、親密度を算出する。
【0028】
親密度集計部15は、算出した親密度を、利用者回答リスト170の親密度リスト171に書込んで記憶させる。親密度リスト171は、利用者Usrの間の親密度が記憶されたリストである(
図3参照)。
【0029】
質問管理部16は、利用者Usrに対して行う質問を選択する。質問管理部16は、例えば、親密度集計部15によって算出された親密度に応じて、利用者Usrごとに、その利用者Usrに対して行う質問を選択する。例えば、質問管理部16は、利用者Usrのうちの第1利用者に対する親密度が算出されていない場合、その第1利用者に対し全利用者に共通の質問を選択する。一方、質問管理部16は、第1利用者と第2利用者との親密度が算出されている場合、その第1利用者に対し、第2利用者との親密度に応じた、第2利用者に関する質問を選択する。
【0030】
質問管理部16は、選択した質問を画面管理部13に出力することにより、表示装置M3などに利用者Usrに対して行う質問を表示させる。
【0031】
上述したコミュニケーション促進装置10が備える機能部(位置情報取得部11、場所管理部12、画面管理部13、設備制御部14、親密度集計部15及び、質問管理部16)は、コミュニケーション促進装置10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)、及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
【0032】
データベース17は、各種のデータを記憶する。データベース17は、例えば、利用者回答リスト170と、親密度リスト171と、質問リスト172と、場所リスト173と。演出リスト174と、を備える。データベース17は、コミュニケーション促進装置10が備える記憶部(不図示)に設けられる。コミュニケーション促進装置10の記憶部は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。コミュニケーション促進装置10の記憶部は、コミュニケーション促進装置10の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。
【0033】
図2は、実施形態にかかる利用者回答リスト170の例を示す図である。利用者回答リスト170は、利用者Usrの属性情報及び質問に対する回答が記憶されるリストである。
図2に示すように、利用者回答リスト170には、例えば、利用者ID、所属、名前、質問ID、質問日、回答、回答日(締切日)、及び親密度処理などの項目に対応する情報が記憶される。利用者IDには、利用者Usrを識別する識別情報が記憶される。所属及び名前は、利用者IDにて特定される利用者Usrの所属及び名前を示す情報が記憶される。質問IDには、利用者Usrに行われた質問を識別する識別情報が記憶される。質問日は質問IDにて特定される質問が行われた日付が記憶される。回答には、質問IDにて特定される質問に対する回答であって、位置情報取得部11によって特定された、利用者Usrが選択した利用場所に対応する選択肢を示す情報が記憶される。この図の例では、利用者ID(user001)にて特定される利用者Usrに対し、質問ID(Q1)にて特定される質問が行われ、その回答として利用者Usrに選択された選択肢が(B)であったことが示されている。
【0034】
また、回答日(締切日)には、利用者Usrの回答を得る期限が設定されている。このような期限を設けることにより、質問に対する回答をしなかった、つまり利用場所を選ばなかった利用者Usrを特定することができる。親密度処理には、後述する親密度集計部15による親密度を算出する処理が完了しているか否かを示す情報が記憶される。
【0035】
図3は、実施形態にかかる親密度リスト171の例を示す図である。親密度リスト171は、利用者Usrの間の親密度が記憶されたリストである。
図3に示すように、親密度リスト171には、例えば、利用者ID_1、利用者ID_2、及び親密度などの項目に対応する情報が記憶される。利用者ID_1には、親密度を算出する2人の利用者のうちの一方の利用者Usrを特定する利用者IDが記憶される。利用者ID_2には、親密度を算出する2人の利用者のうちの他方の利用者Usrを特定する利用者IDが記憶される。親密度には、利用者ID_1にて特定される利用者Usrと、利用者ID_2にて特定される利用者Usrとの間の親密度を示す情報が記憶される。
【0036】
図4は、実施形態にかかる質問リスト172の例を示す図である。質問リスト172は、質問及び質問の属性と、その質問に対して得られた回答に基づいて親密度をどのように算出するかが記憶されたリストである。
図4に示すように、質問リスト172には、例えば、質問ID、質問文、質問形式、親密度増減設定、選択肢、及び正解のそれぞれの項目に対応する情報が記憶される。質問IDには、質問を識別する識別情報が記憶される。質問文には、質問IDに対応する質問の文言が記憶される。この図の例では、質問ID(Q1)に対応する質問の質問文は「あなたの好きなスポーツは?」という文言であることが示されている。
【0037】
質問形式には、質問IDに対応する質問の形式がどの様な形式であるかを示す情報が記憶される。質問形式として、例えば、一致判定、正誤判定、利用者判定の3種類がある。一致判定は、全利用者に共通する質問である。一致判定の質問形式による質問は、趣味や嗜好など正解がない質問をして同じ選択肢を選択した者同士の親密度を増加させるための質問である。正誤判定は、特定の個人に関する質問、或いは全利用者に共通する質問であり会社のスローガンなど正解がある質問である。正誤判定の質問形式による質問は、正解をした利用者Usrの親密度を増加させるための質問である。利用者判定は、この中で一番親しい人は誰?」など、選択肢が特定の利用者と対応づけられた質問である。利用者判定の質問形式による質問は、質問に回答した利用者Usrと、回答として選択された特定の利用者Usrとの間の親密度を増減させるための質問である。
【0038】
親密度増減設定には、質問形式とその回答に応じて、どの程度、親密度を増減させるかを示す情報が記憶される。この図の例では、質問ID(Q2)に対応する、正誤形式の質問、より具体的には利用者ID(user001)に関する質問に正解した場合、その利用者Usrと、利用者ID(user001)にて特定される利用者との間の親密度が10ポイント増加することが示されている。一方、利用者ID(user001)に関する質問に不正解であった場合、その利用者Usrと、利用者ID(user001)にて特定される利用者との間の親密度が2ポイント減少することが示されている。
【0039】
選択肢には、質問IDに対応する質問に対する回答として提示される選択肢を示す情報が記憶される。正解には質問IDに対応する質問に対する正解を示す情報が記憶される。
【0040】
図5は、実施形態にかかる場所優先度を説明するための図である。場所優先度は、場所管理部12によって設定され、領域のそれぞれが、質問に対する選択肢の何れをどの程度優先するものであるかを示す情報である。
図5には、施設において利用可能な領域が、縦横に4区分されることによって、16の領域に分割された例が示されている。質問に対する選択肢は、選択肢A~Dの4つであり、四隅に対応する領域において、それぞれの選択肢が最も優先されることが示されている。例えば、場所ID(Area001)にて特定される左上の領域は、選択肢Aを選択した利用者Usrが利用する場所として優先的に確保された領域であることが示されている。場所ID(Area004)にて特定される右上の領域は、選択肢Bを選択した利用者Usrが利用する場所として優先的に確保された領域であることが示されている。場所ID(Area013)にて特定される左下の領域は、選択肢Cを選択した利用者Usrが利用する場所として優先的に確保された領域であることが示されている。場所ID(Area016)にて特定される右下の領域は、選択肢Dを選択した利用者Usrが利用する場所として優先的に確保された領域であることが示されている。
【0041】
図6は、実施形態にかかる場所リスト173の例を示す図である。場所リスト173は、施設におけるそれぞれの利用場所が、何れの選択肢に対応しているかが記憶されるリストである。
図6に示すように、場所リスト173には、例えば、場所ID、場所優先度、選択肢、利用率、及び設備などの項目に対応する情報が記憶される。場所IDには、施設において利用者Usrが利用可能な領域を識別する識別情報が記憶される。場所優先度は、場所IDにて特定される領域において、質問に対する選択肢の何れをどの程度優先する領域であるかを示す情報が記憶される。選択肢には、場所IDにて特定される領域において最も優先される選択肢が記憶される。利用率には、場所管理部12によって算出された領域ごとの利用率を示す情報が記憶される。設備には、場所IDにて特定される領域に設けられた表示装置M3及び照明装置M4を示す情報が記憶される。
【0042】
図7は、実施形態にかかる演出リスト174の例を示す図である。演出リスト174は、選択肢に対応する各領域において、どのような演出を行うかが記憶されたリストである。
図7に示すように、演出リスト174には、選択肢、演出1(色)、演出2(テキスト)、演出3(画像)、及び処理などの項目に対応する情報が記憶される。選択肢には、質問に対する回答として提示される選択肢が記憶される。演出1~3には、選択肢に対応する領域において演出する内容を、色、テキスト、画像などの項目ごとに示す情報が記憶される。処理には、選択肢に対応する領域において演出する内容を実現するための具体的な処理を示す情報が記憶される。
【0043】
図8は、実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図8には、場所管理部12が、各領域を何れの選択肢に割り当てるかを動的に変化させる処理の流れが示されている。
図8に示すように、場所管理部12は、まず、場所リスト173を読み込み、各領域がいずれの選択肢に割当てられているかを示す情報を取得する(ステップS10)。また、場所管理部12は、変数に、選択肢Xに対応する番号を設定し、場所リスト173を参照することによって、選択肢Xを優先する領域を抽出する(ステップS11)。場所管理部12は、初回である、つまり、選択肢に割り当てる領域を動的に変化させる処理を初めて実行するか否かを判定する(ステップS12)。
【0044】
場所管理部12は、初回である場合、選択肢Xにおける場所優先度が最も高い領域を、選択肢Xに対応する領域として設定する(ステップS18)。場所管理部12は、選択肢Xに対応づけた領域について、選択肢Xに対応する演出を実行する(ステップS19)。
【0045】
一方、ステップS12において、初回ではなく、すでに選択肢に割り当てる領域を動的に変化させる処理を少なくとも1回は実行済みである場合、場所管理部12は、場所リスト173から、選択肢Xに対応する領域として設定されている領域を、フィルタにより抽出する(ステップS13)。場所管理部12は、抽出した領域において、利用率が0(ゼロ)%である領域が複数あるか否かを判定する(ステップS14)。利用率が0(ゼロ)%である領域が複数ある場合、場所管理部12は、該当する領域のうち、1つの領域のみ残し、残る利用率が0(ゼロ)%である領域に対応づける選択肢を、未設定の状態とする(ステップS15)。場所管理部12は、選択肢Xに対応付けた領域について、選択肢Xに対応する演出を実行する(ステップS19)。
【0046】
一方、ステップS14において、利用率が0(ゼロ)%である領域が複数ない場合、場所管理部12は、施設に設けられた領域の全てにおいて、その利用率が、予め設定した設定値より小さい値であるか否かを判定する(ステップS16)。施設に設けられた全ての領域における利用率が設定値より小さい場合、場所管理部12は割当てを変更することなく、選択肢Xに対応付けた領域について、選択肢Xに対応する演出を実行する(ステップS19)。
【0047】
一方、ステップS16において、施設に設けられた領域において、その利用率が設定値より大きい領域が存在する場合、場所リスト173において、選択肢が対応づけられていない領域を、フィルタにより抽出する(ステップS17)。場所管理部12は、フィルタにより抽出した、選択肢が対応づけられていない領域を、利用率が設定値より大きい領域に対応づけられた選択肢に対応させる領域として設定する(ステップS18)。これにより、選択肢に割り当てる領域を動的に変化させる。場所管理部12は、こうすることによって利用率が大きい領域として利用可能な領域を拡大させ、より多くの利用者Usrがその選択肢に対応する領域を利用することができるようにする。場所管理部12は、選択肢Xに対応付けた領域について、選択肢Xに対応する演出を実行する(ステップS19)。
【0048】
場所管理部12は、変数を設定し直してステップS11~S19に示す処理を繰り返す処理を実行することにより、質問に対する回答として設定された全ての選択肢について、各領域を何れの選択肢に割り当てるかを動的に変化させる(ステップS20)。
【0049】
図9は、実施形態にかかる選択肢に対応した座席の表示例を示す図である。
図9に示すように、場所管理部12は、
図8に示す処理を実行することにより、各領域における利用率に応じて、それぞれに対応する領域を拡大させたり縮小させたりする。この図では、各領域が拡大され、その拡大の度合は領域A及び領域Cが同程度に大きく、領域Bが中程度、領域Dが少し、のそれぞれの程度である場合の例が示されている。
【0050】
図10は、実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図10には、親密度集計部15が、親密度を算出する処理の流れが示されている。
図10に示すように、親密度集計部15は、変数に、質問Nに対応する番号を設定する(ステップS30)。親密度集計部15は、質問リスト172、利用者回答リスト170、及び親密度リスト171のそれぞれを、質問Nについて読み込んで取得する(ステップS31)。親密度集計部15は、読み込んだ利用者回答リスト170に基づいて、質問Nに回答した利用者Usrを、フィルタにより抽出する(ステップS32)。親密度集計部15は、質問Nにおける質問形式を判定する(ステップS33)。
【0051】
質問形式が一致判定である場合、親密度集計部15は、質問Nに対して同じ回答をした利用者Usrを抽出し、抽出した利用者Usrからなるグループを作成する(ステップS34)。親密度集計部15は、同じグループに属する利用者Usr同士の親密度を増加させる(ステップS35)。一方、親密度集計部15は、互いに異なるグループに属する利用者Usr同士の親密度については、増加させず、親密度を減少させるか又は維持する(ステップS36)。
【0052】
質問形式が正誤判定である場合、親密度集計部15は、変数として、利用者Xに対応する番号を設定し、利用者Xが回答として選択した選択肢を抽出する処理を、全ての利用者Usrについて実行する(ステップS37)。親密度集計部15は、利用者Xが選択した選択肢が、正解であったか、不正解であったかを判定する(ステップS38)。正解であった場合、親密度集計部15は、利用者Xと、その利用者Xが正解した回答に関する特定の利用者(対象者)との間の親密度を増加させる(ステップS39)。一方、不正解であった場合、親密度集計部15は、利用者Xと、その利用者Xが正解した回答に関する特定の利用者(対象者)との間の親密度を増加させず、減少させるか又は維持する(ステップS40)。親密度集計部15は、変数を設定し直してステップS37~S40に示す処理を繰り返し実行することによって、全ての利用者Usrについて、他の利用者との親密度を、増加、或いは減少又は維持する処理を実行する(ステップS41)。
【0053】
質問形式が利用者判定である場合、親密度集計部15は、変数として、利用者Xに対応する番号を設定し、利用者Xが回答として選択した選択肢を抽出する処理を、全ての利用者Usrについて実行する(ステップS42)。親密度集計部15は、利用者Xと、その利用者Xが選択した選択肢に対応する利用者との間の親密度を増加させる(ステップS43)。一方、親密度集計部15は、利用者Xと、その利用者Xが選択しなかった選択肢に対応する利用者との間の親密度を増加させず、減少又は維持する(ステップS44)。親密度集計部15は、変数を設定し直してステップS42~S44に示す処理を繰り返し実行することによって、全ての利用者Usrについて、他の利用者との親密度を、増加、或いは減少又は維持する処理を実行する(ステップS45)。
【0054】
図11は、実施形態にかかるコミュニケーション促進装置10が行う処理の流れを示す図である。
図11には、質問管理部16が、利用者Usrに対して行う質問を選択する処理の流れが示されている。
図11に示すように、質問管理部16は、変数として、質問を受ける利用者Usr(回答者)である回答者Xに対応する番号を設定する(ステップS50)。質問管理部16は、回答者Xに対して既に質問を行ったか、未だ質問を行っていないか(未了であるか)を判定する(ステップS51)。回答者Xに対して既に質問を行った場合、質問管理部16は処理を終了させる。
【0055】
一方、回答者Xに対して未だ質問を行っていない場合、質問管理部16は、親密度リスト171、及び質問リスト172のそれぞれを、回答者Xについて読み込んで取得する(ステップS52)。質問管理部16は、親密度リスト171を用いて、回答者Xとの親密度が閾値より小さい利用者Usrを、フィルタにより抽出する(ステップS53)。ここで、質問管理部16は、利用者回答リスト170を用いて、回答者Xとは異なる部署に所属する利用者Usrなど、回答者Xとは親密でないと推定される利用者Usrを抽出するように構成されてもよい。
【0056】
質問管理部16は、変数に、ステップS53で抽出した利用者のうちの利用者Yに対応する番号を設定する(ステップS54)。質問管理部16は、質問リスト172を用いて、利用者Yに関する質問を、フィルタにより抽出する(ステップS55)。
【0057】
質問管理部16は、変数に、ステップS56で抽出した質問のうちの質問Nに対応する番号を設定する(ステップS56)。質問管理部16は、回答者Xに対し既に質問Nを行った実績があるか否かを判定する(ステップS57)。回答者Xに対し質問Nを行った実績がない場合(ステップS57、No)、質問管理部16は、質問Nを、回答者Xに対して行う質問として選択する(ステップS58)。質問管理部16は、選択した質問Nに対応する質問IDを、利用者回答リスト170における回答者Xにおける質問IDに書込んで記憶させる。また、質問管理部16は、利用者回答リスト170における回答者Xにおける質問日に、質問Nを行う日付を書込んで記憶させる。質問管理部16は、ステップS56で設定した変数を、設定し直して、ステップS56~S58を実行することによって、ステップS55で抽出した全ての質問について、回答者Xに対して行う質問として選択するか否かを判定する(ステップS59)。一方、ステップS57において、回答者Xに対し質問Nを行った実績がある場合(ステップS57、Yes)、質問管理部16は、ステップS59に示す処理を実行する。質問管理部16は、ステップS54で設定した変数を、設定し直して、ステップS54~S59を実行することによって、ステップS53で抽出した全ての利用者について、その利用者に関する質問を、回答者Xに対して行う質問として選択するか否かを判定する(ステップS60)。
【0058】
以上説明したように、実施形態のコミュニケーション促進装置10は、質問管理部16と、位置情報取得部11と、親密度集計部15とを備える。質問管理部16は、利用場所と回答とが対応づけられた質問を、利用者Usrに対して行う。位置情報取得部11は、質問管理部16が行った質問に対する回答として、その利用者Usrが選択した利用場所が、回答として提示された選択肢のうちの何れの選択肢に対応する領域であるかを特定する。親密度集計部15は、質問管理部16が行った質問に対する利用者Usrによる回答に基づいて、利用者同士の親密度を算出する。
【0059】
これにより、実施形態の10では、利用者Usrに対し、利用場所と回答とが対応づけられた質問を行うことができる。このため、同じような回答を選択する利用者Usr同士が、互いに近い利用場所を選択するように仕向けることができる。このため、フリーアドレス型の施設における利用者同士のコミュニケーションを促進させることができる。したがって、フリーアドレス型のオフィスにおける従業員同士のコミュニケーションを促進させることができる。さらに、利用者Usrから得られた回答に基づいて、利用者同士の親密度を算出することができる。このため、算出した親密度を用いて、従業員同士のコミュニケーションをさらに促進させることが可能となる。
【0060】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、親密度集計部15は、全ての利用者Usrのうちの第1利用者及び第2利用者のそれぞれに対し、全利用者に共通する質問をし、それぞれの利用者Usrから得られた回答が一致した場合に、第1利用者と第2利用者との間における親密度が大きくなるように、親密度を算出する。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、同じような思考を有する利用者同士のコミュニケーションを促進させることができる。
【0061】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、第1利用者に対して、第2利用者に関する質問をし、第1利用者から得られた回答が正解した場合に、第1利用者と第2利用者との間における親密度が大きくなるように、親密度を算出する。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、利用者Usrが、他の利用者Usrについて一定の認識がある場合に、その利用者同士のコミュニケーションを促進させることができる。
【0062】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、質問管理部16は、親密度集計部15によって算出される親密度に応じて、利用者Usrに対して行う質問を選択する。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、親密度に応じた質問を選択することができ、利用者同士のコミュニケーションをさらに促進させることが可能となる。
【0063】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、質問管理部16は、第1利用者と他の利用者との間における親密度が算出されていない場合、その第1利用者に対し全利用者に共通の質問を選択する。一方、質問管理部16は、第1利用者と他の利用者(第2利用者)との親密度が算出されている場合、その第1利用者に対し、他の利用者(第2利用者)との親密度に応じて、その第2利用者に関する質問を選択する。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、利用者Usrが、他の利用者とどの程度親密になってきているかに応じて、その利用者Usrに行う質問を選択することができ、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
【0064】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10は、場所管理部12をさらに備える。場所管理部12は、複数の利用者のそれぞれの質問に対する回答の状況に基づいて、利用場所と回答との対応付けを動的に変化させる。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、特定の選択肢を選択する利用者Usrが大勢いるような場合において、その選択肢に対応する領域を拡大させ、同じ選択肢を選択した利用者同士が、互いに近い場所を利用できるように、臨機応変に対応することができる。
【0065】
また、実施形態のコミュニケーション促進装置10は、設備制御部14をさらに備える。設備制御部14は、利用者Usrが利用可能な利用場所に、質問に対する回答に応じた演出を行う。これにより、実施形態のコミュニケーション促進装置10では、利用者Usrが利用する領域に、その領域に対応付けた選択肢に応じた演出を行うことができる。したがって、選択肢に対応する領域が、利用者にとって快適な場所となるような演出を行うことができ、同じ選択肢を選択した利用者同士のコミュニケーションを促進させることができる。
【0066】
上述した実施形態におけるコミュニケーション促進装置10の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0067】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1…コミュニケーション促進システム、10…コミュニケーション促進装置、11…位置情報取得部、12…場所管理部、13…画面管理部、14…設備制御部、15…親密度集計部、16…質問管理部、17…データベース、170…利用者回答リスト、171…親密度リスト、172…質問リスト、173…場所リスト、174…演出リスト