(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135540
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】送迎管理システム、及び送迎管理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/127 20060101AFI20240927BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240927BHJP
【FI】
G08G1/127 B
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046285
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田島 瞬
(72)【発明者】
【氏名】萩野 敬介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 夏海人
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H181AA06
5H181AA16
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC17
5H181MA25
5H181MA29
5H181MA37
5H181MA50
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することが可能な技術を提供する。
【解決手段】送迎管理システム100は、送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する。送迎管理システム100は、送迎対象者の識別情報を含む第1情報を記憶する記憶部13と、第1情報に基づいて識別情報を含む第2情報を作成する作成部(例えば制御部12)と、作成部と通信可能な第1通信端末20と、を備える。作成部は、第1通信端末20から編集要求を受けた場合に第2情報を編集すると共に、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、第2情報を新たに作成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理システムであって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報を記憶する記憶部と、
前記第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成部と、
前記作成部と通信可能な第1通信端末と、を備え、
前記作成部は、前記第1通信端末から編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集すると共に、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する
送迎管理システム。
【請求項2】
前記第1情報は、前記送迎対象者を曜日ごとに特定可能な情報を含み、
前記作成部は、前記日付変更条件が成立した場合に、前記第1情報に基づいて日付変更後の曜日に対応する前記識別情報を含む前記第2情報を作成する
請求項1に記載の送迎管理システム。
【請求項3】
前記送迎管理システムは、
前記送迎対象者に所持された識別タグと、
前記識別タグに記憶された前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取部と、前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部と、を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末と、を備え、
前記読取部によって読み取られた前記識別情報又は前記特定情報に基づいて、前記送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項4】
前記送迎管理システムは、
前記送迎対象者に所持された識別タグと、
前記識別タグに記憶された前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取部と、前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部と、を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末と、を備え、
前記読取部によって読み取られた前記識別情報又は前記特定情報に基づいて、前記送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項5】
前記送迎管理システムは、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
前記編集要求として、前記送迎対象者のうち、特定の人物を送迎対象から除外するための要求を受けた場合に、前記送迎対象者リストにおいて、前記特定の人物の前記識別情報と、他の前記送迎対象者の前記識別情報とを、互いに識別可能にする
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項6】
前記識別情報は、各前記送迎対象者が乗降する停留所を示す情報を含み、
前記送迎管理システムは、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
前記送迎対象者リストにおいて、前記識別情報を前記停留所ごとに並び替える
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項7】
前記送迎管理システムは、
複数の前記送迎車両によって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
複数の前記送迎車両それぞれに対応する複数の前記送迎対象者リストを表示する
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項8】
前記送迎管理システムは、
複数の送迎ルートによって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
複数の前記送迎ルートそれぞれに対応する複数の前記送迎対象者リストを表示する
請求項1又は請求項2に記載の送迎管理システム。
【請求項9】
送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理方法であって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成工程と、
作業者からの編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集する編集工程と、
を含み、
前記作成工程は、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する
送迎管理方法。
【請求項10】
前記第1情報は、前記送迎対象者を曜日ごとに特定可能な情報を含み、
前記作成工程は、前記日付変更条件が成立した場合に、前記第1情報に基づいて日付変更後の曜日に対応する前記識別情報を含む前記第2情報を作成する
請求項9に記載の送迎管理方法。
【請求項11】
前記送迎管理方法は、
前記送迎対象者が所持する識別タグから、前記送迎対象者の前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取工程と、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする乗車識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する乗車表示工程と、を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【請求項12】
前記送迎管理方法は、
前記送迎対象者が所持する識別タグから、前記送迎対象者の前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取工程と、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする降車識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する降車表示工程と、を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【請求項13】
前記編集工程は、前記編集要求として、前記送迎対象者のうち、特定の人物を送迎対象から除外するための要求を受け、前記第2情報を編集し、
前記送迎管理方法は、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストにおいて、前記特定の人物の前記識別情報と、他の前記送迎対象者の前記識別情報とを、互いに識別可能にする編集結果識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する編集結果表示工程と、を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【請求項14】
前記送迎管理方法は、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストにおいて、各前記送迎対象者が乗降する停留所を示す前記識別情報ごとに並び替える並び替え工程と、
並び替えられた前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する並び替え表示工程と、を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【請求項15】
前記送迎管理方法は、
複数の前記送迎車両によって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
複数の前記送迎車両それぞれに対応する、複数の前記送迎対象者リストを作成する車両対応リスト作成工程を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【請求項16】
前記送迎管理方法は、
複数の送迎ルートによって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
複数の前記送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを作成する送迎ルート対応リスト作成工程を含む
請求項9又は請求項10に記載の送迎管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送迎管理システム、及び送迎管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、迎えバス用管理装置が開示されている。この迎えバス用管理装置は、乗車場所別乗車予定者情報を生成する乗車場所別乗車予定者情報生成手段を有する。また、この迎えバス用管理装置は、特定人又はその関係者からの欠席連絡に基づき乗車場所別乗車予定者情報を更新する更新手段を有する。具体的には、毎日の運用のたびにマスターデータの内容をコピーしたデイリーデータが作成される。デイリーデータは、日々突発的に一時的に変更される内容例えば「欠席」及び「登校時の乗車駅を変更」などを盛り込むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、デイリーデータを作成する詳細なタイミングについて記載がなく、この点において改善の余地がある。
【0005】
本開示は、日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の送迎管理システムは、
送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理システムであって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報を記憶する記憶部と、
前記第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成部と、
前記作成部と通信可能な第1通信端末と、を備え、
前記作成部は、前記第1通信端末から編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集すると共に、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する。
【0007】
本開示の送迎管理方法は、
送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理方法であって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成工程と、
作業者からの編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集する編集工程と、
を含み、
前記作成工程は、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態の送迎管理システムを概略的に示す構成図である。
【
図2】
図2は、第1情報の表示例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、第2情報の表示例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、第3情報の第1の表示例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、第3情報の第2の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
以下では、本開示の実施形態が列記されて例示される。
【0011】
〔1〕送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理システムであって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報を記憶する記憶部と、
前記第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成部と、
前記作成部と通信可能な第1通信端末と、を備え、
前記作成部は、前記第1通信端末から編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集すると共に、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する
送迎管理システム。
【0012】
上記送迎管理システムは、第1情報に基づいて第2情報を作成し、第2情報を編集の対象としている。そして、上記送迎管理システムは、日付変更条件が成立した場合に、第2情報を新たに作成する。つまり、上記送迎管理システムは、日付変更条件を規定するだけで日々作成するデータの作成タイミングを規定することができるため、日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することができる。
【0013】
〔2〕前記第1情報は、前記送迎対象者を曜日ごとに特定可能な情報を含み、
前記作成部は、前記日付変更条件が成立した場合に、前記第1情報に基づいて日付変更後の曜日に対応する前記識別情報を含む前記第2情報を作成する
〔1〕に記載の送迎管理システム。
【0014】
上記送迎管理システムは、日付変更条件が成立するごとに、日付変更後の曜日に対応する送迎対象者の識別情報を含む第2情報を新たに作成することができる。
【0015】
〔3〕前記送迎管理システムは、
前記送迎対象者に所持された識別タグと、
前記識別タグに記憶された前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取部と、前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部と、を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末と、を備え、
前記読取部によって読み取られた前記識別情報又は前記特定情報に基づいて、前記送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする
〔1〕又は〔2〕に記載の送迎管理システム。
【0016】
上記送迎管理システムは、送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にすることができる。
【0017】
〔4〕前記送迎管理システムは、
前記送迎対象者に所持された識別タグと、
前記識別タグに記憶された前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取部と、前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部と、を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末と、を備え、
前記読取部によって読み取られた前記識別情報又は前記特定情報に基づいて、前記送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする
〔1〕から〔3〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0018】
上記送迎管理システムは、送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にすることができる。
【0019】
〔5〕前記送迎管理システムは、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
前記編集要求として、前記送迎対象者のうち、特定の人物を送迎対象から除外するための要求を受けた場合に、前記送迎対象者リストにおいて、前記特定の人物の前記識別情報と、他の前記送迎対象者の前記識別情報とを、互いに識別可能にする
〔1〕から〔4〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0020】
上記送迎管理システムは、特定の人物の識別情報と、他の送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能にすることができる。
【0021】
〔6〕前記識別情報は、各前記送迎対象者が乗降する停留所を示す情報を含み、
前記送迎管理システムは、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有し、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
前記送迎対象者リストにおいて、前記識別情報を前記停留所ごとに並び替える
〔1〕から〔5〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0022】
上記送迎管理システムによれば、識別情報を停留所ごとに並び替えて送迎対象者リストが表示部に表示されるため、利用者が、停留所ごとの識別情報を把握しやすい。
【0023】
〔7〕前記送迎管理システムは、
複数の前記送迎車両によって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
複数の前記送迎車両それぞれに対応する複数の前記送迎対象者リストを表示する
〔1〕から〔6〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0024】
上記送迎管理システムによれば、複数の送迎車両それぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部に表示させることができるため、利用者が、送迎車両ごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0025】
〔8〕前記送迎管理システムは、
複数の送迎ルートによって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストを表示する表示部を有する、前記作成部と通信可能な第2通信端末を備え、
複数の前記送迎ルートそれぞれに対応する複数の前記送迎対象者リストを表示する
〔1〕から〔7〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0026】
上記送迎管理システムによれば、複数の送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部に表示させることができるため、利用者が、送迎ルートごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0027】
〔9〕送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する送迎管理方法であって、
前記送迎対象者の識別情報を含む第1情報に基づいて前記識別情報を含む第2情報を作成する作成工程と、
作業者からの編集要求を受けた場合に前記第2情報を編集する編集工程と、
を含み、
前記作成工程は、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、前記第2情報を新たに作成する
送迎管理方法。
【0028】
上記送迎管理方法は、第1情報に基づいて第2情報を作成し、第2情報を編集の対象としている。そして、上記送迎管理方法は、日付変更条件が成立した場合に、第2情報を新たに作成する。つまり、上記送迎管理方法は、日付変更条件を規定するだけで日々作成するデータの作成タイミングを規定することができるため、日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することができる。
【0029】
〔10〕前記第1情報は、前記送迎対象者を曜日ごとに特定可能な情報を含み、
前記作成工程は、前記日付変更条件が成立した場合に、前記第1情報に基づいて日付変更後の曜日に対応する前記識別情報を含む前記第2情報を作成する
〔9〕に記載の送迎管理方法。
【0030】
上記送迎管理方法は、日付変更条件が成立するごとに、日付変更後の曜日に対応する送迎対象者の識別情報を含む第2情報を新たに作成することができる。
【0031】
〔11〕前記送迎管理方法は、
前記送迎対象者が所持する識別タグから、前記送迎対象者の前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取工程と、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする乗車識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する乗車表示工程と、を含む
〔9〕又は〔10〕に記載の送迎管理方法。
【0032】
上記送迎管理方法は、送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にすることができる。
【0033】
〔12〕前記送迎管理方法は、
前記送迎対象者が所持する識別タグから、前記送迎対象者の前記識別情報又は前記識別情報に紐づく特定情報を読み取る読取工程と、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする降車識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する降車表示工程と、を含む
〔9〕から〔11〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0034】
上記送迎管理方法は、送迎対象者リストの中の前記送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にすることができる。
【0035】
〔13〕前記編集工程は、前記編集要求として、前記送迎対象者のうち、特定の人物を送迎対象から除外するための要求を受け、前記第2情報を編集し、
前記送迎管理方法は、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストにおいて、前記特定の人物の前記識別情報と、他の前記送迎対象者の前記識別情報とを、互いに識別可能にする編集結果識別工程と、
識別可能となった前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する編集結果表示工程と、を含む
〔9〕から〔12〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0036】
上記送迎管理方法は、特定の人物の識別情報と、他の送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能にすることができる。
【0037】
〔14〕前記送迎管理方法は、
前記第2情報に基づく送迎対象者リストにおいて、各前記送迎対象者が乗降する停留所を示す前記識別情報ごとに並び替える並び替え工程と、
並び替えられた前記送迎対象者リストを通信端末の表示部に表示する並び替え表示工程と、を含む
〔9〕から〔13〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0038】
上記送迎管理方法によれば、識別情報を停留所ごとに並び替えて送迎対象者リストが表示部に表示されるため、利用者が、停留所ごとの識別情報を把握しやすい。
【0039】
〔15〕前記送迎管理方法は、
複数の前記送迎車両によって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
複数の前記送迎車両それぞれに対応する、複数の前記送迎対象者リストを作成する車両対応リスト作成工程を含む
〔9〕から〔14〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0040】
上記送迎管理方法によれば、複数の送迎車両それぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部に表示させることができるため、利用者が、送迎車両ごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0041】
〔16〕前記送迎管理方法は、
複数の送迎ルートによって輸送される前記送迎対象者の送迎状況を管理し、
複数の前記送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを作成する送迎ルート対応リスト作成工程を含む
〔9〕から〔15〕のいずれか一つに記載の送迎管理システム。
【0042】
上記送迎管理方法によれば、複数の送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部に表示させることができるため、利用者が、送迎ルートごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0043】
[本開示の実施形態の詳細]
1.第1実施形態
1-1.送迎管理システム100の構成
図1には、第1実施形態の送迎管理システム100が開示されている。送迎管理システム100は、送迎対象者を管理するためのシステムである。送迎管理システム100は、複数の送迎車両によって輸送される複数の送迎対象者の送迎状況を管理する。送迎管理システム100は、複数の送迎ルートによって輸送される送迎対象者の送迎状況を管理する。送迎対象者は、例えば、保育施設、教育施設、介護施設等の施設に送迎される者であってもよい。別の例として、送迎対象者は、高速バス、観光バス等で目的地に送迎される者であってもよい。送迎対象者は、バス等の車両で送迎される。本実施形態では、送迎対象者が、保育施設90に送迎される園児である例を説明する。なお、送迎管理システム100は、園児を保育施設90まで送るとき、園児を保育施設90から停留所へ送るときのいずれにおいて利用可能であるが、園児のバス内での置き去りを防止する観点から園児を保育施設90まで送るときの降車管理がより重要視される。
【0044】
送迎管理システム100は、サーバ10と、第1通信端末20と、第2通信端末30と、識別タグ40と、警告部50と、を備える。
【0045】
サーバ10は、送迎対象者を管理するための装置である。サーバ10は、1の物理サーバによって構成されてもよいし、複数の物理サーバによって構成されてもよい。サーバ10は、クラウドサーバであってもよい。サーバ10は、インターネットに接続されている。サーバ10は、インターネットを介して第1通信端末20及び第2通信端末30と通信可能である。サーバ10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、を有する。通信部11は、インターネットに接続される通信インターフェースである。制御部12は、例えばCPUを含む。記憶部13は、例えばメモリを含む。制御部12は、記憶部13に記憶されているプログラムに従って、様々な処理を行う。
【0046】
第1通信端末20は、例えば保育施設90の職員室に設けられ、職員室の職員に使用される。第1通信端末20は、例えばデスクトップパソコン、ノートパソコンなどのパーソナルコンピュータである。第1通信端末20は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、表示部24と、を有する。通信部21は、インターネットに接続される通信インターフェースである。制御部22は、例えばCPUを含む。記憶部23は、例えばメモリを含む。制御部22は、記憶部23に記憶されているプログラムに従って、様々な処理を行う。表示部24は、例えば液晶表示器等の公知の表示器である。操作部25は、例えばタッチパネルである。
【0047】
第2通信端末30は、例えば送迎対象者を送迎する送迎者に使用される。送迎者は、例えばバスの運転手、送迎の引率者などである。第2通信端末30は、例えばスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末である。第2通信端末30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、表示部34と、を有する。通信部31は、インターネットに接続される通信インターフェースである。制御部32は、例えばCPUを含む。記憶部33は、例えばメモリを含む。制御部32は、記憶部33に記憶されているプログラムに従って、様々な処理を行う。表示部34は、例えば液晶表示器等の公知の表示器である。操作部35は、例えばタッチパネルである。読取部36は、識別タグ40に記憶される情報を無線通信で読み取る通信インターフェースである。無線通信は、具体的には、NFC(Near Field Communication)通信である。
【0048】
識別タグ40は、例えばNFCタグである。識別タグ40は、各送迎対象者に所持され、送迎対象者の識別情報を記憶している。送迎対象者の識別情報は、例えばID、氏名などである。識別タグ40が記憶する識別情報の種類は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、識別タグ40が記憶する識別情報は、ID及び氏名の一方のみであってもよいし、両方を含んでいてもよい。
【0049】
警告部50は、周囲に警告を発する警告器である。警告部50は、例えば、ランプを点灯させる表示灯、警報を発するブザーなどである。警告部50は、例えば保育施設90の職員室に設けられ、職員室の職員に対して警告を発する。警告部50は、インターネットに接続される。警告部50は、サーバ10からの指示に応じて警告を発する。
【0050】
1-2.送迎管理システム100の動作
サーバ10の記憶部13には、予め第1情報が記憶されている。第1情報は、送迎対象者の識別情報を含む情報である。第1情報は、送迎対象者を曜日ごとに特定可能な情報を含む。第1情報は、例えば第1通信端末20の表示部24に表示される。
【0051】
図2には、第1情報の表示例が示されている。
図2に示す例では、第1情報は、送迎候補者の識別情報を含む。送迎候補者の識別情報は、ID、氏名を含む。第1情報は、各送迎候補者について曜日ごとの送迎の要否を示す情報を含む。第1情報は、各送迎候補者について迎えの要否を示す情報と、送りの要否を示す情報とを含む。
図2に示す例では、送迎が必要なことを示す情報として「白丸」が表示されている。つまり、送迎候補者のうち「白丸」が表示されている者が、送迎対象者となる。逆に「白丸」が表示されていない者、具体的には、「課外教室」「お迎え」などと表示されている者は、送迎対象外となる。
【0052】
第1情報は、各送迎候補者に対し、バスの識別情報、バスルート、停留所を対応付けている。バスの識別情報は、
図2では「バス番号」と表示されている。バスの識別情報は、送迎候補者が乗車するバスを示す情報である。バスルートは、バスが送迎する際に通る経路である。停留所は、送迎候補者が送迎される停留所である。
【0053】
第1情報は、編集可能となっている。但し、第1情報の編集は、一時的な編集でなく、例えば一年に一度程度の編集が想定される。第1情報は、例えば第1通信端末20の操作部25が操作されることで編集される。
【0054】
サーバ10の制御部12は、作成部として機能する。作成部は、予め定められた日付変更条件が成立した場合に、第1情報に基づいて第2情報を作成する。作成部は、日付変更条件が成立した場合に、第1情報に基づいて変更後の日付の曜日に対応する送迎対象者の識別情報を含む第2情報を作成する。作成部は、日付変更条件が成立するごとに、第1情報に基づいて第2情報を作成し、記憶部13に記憶される第2情報を更新する。これにより、第2情報は、毎日、自動的に更新される。
【0055】
日付変更条件は、例えば予め定められた日付変更時刻(例えば0時)になったことであってもよいし、サーバ10において一日の終わりに行われる所定の終了処理が行われたことであってもよいし、サーバ10において一日の始まりに行われる所定の開始処理が行われたことであってもよい。日付変更時刻になったか否かの判定は、サーバ10の時計を用いて行ってもよいし、第1通信端末20の時計を用いて行ってもよいし、標準時を用いてもよい。
【0056】
作成部は、通信部11を介して第1通信端末20及び第2通信端末30と通信可能である。作成部は、第1通信端末20から編集要求を受けた場合に記憶部13に記憶される第2情報を編集する。例えば、保育施設90の職員は、保護者からの欠席等の連絡を受けた場合に、第1通信端末20の操作部25を用いて第2情報を編集する操作を行う。第1通信端末20は、当該操作が行われた場合に、操作内容に応じた編集要求を送信する。これにより、第2情報が制御部12によって編集される。作成部は、第1通信端末20から編集要求を受けた場合に記憶部13に記憶される第2情報を編集すると共に、上記日付変更条件が成立した場合に、第2情報を新たに作成する。
【0057】
図3には、第2情報の編集用の表示例が示されている。
図3に示す画像は、例えば、第1通信端末20の表示部24に表示される。第2情報は、送迎候補者の識別情報を含む。送迎候補者の識別情報は、ID、氏名を含む。第2情報は、各送迎候補者について当日の送迎の要否を示す情報を含む。第2情報は、各送迎候補者について迎えの要否を示す情報と、送りの要否を示す情報とを含む。
図3に示す例では、送迎が必要なことを示す情報として「バス」という文字が表示されている。つまり、送迎候補者のうち「バス」と表示されている者が、送迎対象者となる。逆に「バス」と表示されていない者、具体的には、「課外教室」「お迎え」「預かり保育」などと表示されている者は、送迎対象外となる。第2情報は、第1情報と同様に、各送迎候補者に対し、バスの識別情報、バスルート、停留所を対応付けている。例えば、保育施設90の職員は、
図3に示される画像を確認しながら、操作部25の操作を行うことで、第2情報を編集することができる。
【0058】
制御部12(具体的には、作成部)は、第2情報に基づいて、第3情報を作成する。第3情報は、「第2情報に基づく送迎対象者リスト」の一例に相当する。第3情報は、指定されたバスの識別情報とバスルートに絞り込んだ送迎対象者のリストである。送迎者は、第2通信端末30の操作部35を用いて、自身が乗車するバスの識別情報とバスルートを入力する。第2通信端末30は、操作部35によってバスの識別情報とバスルートが入力されると、入力されたバスの識別情報とバスルートを含むリスト要求をサーバ10に送信する。サーバ10は、リスト要求を受信した場合に、リスト要求に含まれるバスの識別情報とバスルートに絞り込んだ送迎対象者のリストを第3情報として作成する。サーバ10は、作成した第3情報を、第2通信端末30に送信する。第2通信端末30は、受信した第3情報を表示部34に表示させる。第2通信端末30は、複数の送迎車両それぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部34に表示させる。第2通信端末30は、複数の送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部34に表示させる。
図4及び
図5では、バス番号が1と入力され、バスルートが1と入力されたときの表示例が示されている。
【0059】
第3情報は、送迎候補者の識別情報を含む。送迎候補者の識別情報は、ID、氏名を含む。第3情報は、送迎対象者の識別情報のみでなく、作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報も含む。サーバ10は、編集要求として、送迎対象者のうち、特定の人物を送迎対象から除外するための要求を受けた場合に、送迎対象者リストにおいて、特定の人物の識別情報と、他の送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能にする。
【0060】
第2通信端末30の制御部32は、表示部34を制御する表示制御部として機能する。表示制御部は、作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報と、送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能に表示部34に表示させる。例えば、
図4に示す表示例では、作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報(ID:0009)と、送迎対象者の識別情報(ID:0001,0007,0003,0004,0013)とで、背景色が異なっている。作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報の背景色は、例えば、灰色である。送迎対象者の識別情報の背景色は、例えば白色である。作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報と、送迎対象者の識別情報とは、上下に分けて表示されている。具体的には、作成部による編集によって送迎対象から除外された者の識別情報が上側に表示され、送迎対象者の識別情報が下側に表示されている。なお、制御部32は、送迎対象者の識別情報が送迎対象であるか否かによって識別情報の順序を並び替えることを行わなくてもよい。また、制御部32は、乗車位置等の任意の並び順に識別情報を並べてもよい。
【0061】
第3情報は、各送迎候補者に対応する停留所を含む。停留所は、A,B,Cの順に停車される。
図4に示す例では、送迎対象者が、停車が早い停留所の順に表示されている。つまり、送迎対象者は、迎えにおいては乗車順に表示され、送りにおいては降車順に表示される。停留所は、送迎対象者の降車順を示す情報に相当する。このように、制御部32(具体的には、表示制御部)は、送迎対象者の識別情報を降車順に表示部34に表示させる。制御部32(具体的には、表示制御部)は、送迎対象者リストにおいて、識別情報を停留所ごとに並び替える。
【0062】
送迎者は、表示部34に表示される第3情報を確認することで、送迎対象者を容易に認識することができる。送迎者は、送迎対象者を乗車させるときに、第2通信端末30によって送迎対象者が所持する識別タグ40に記憶される識別情報を読み取る。
【0063】
第2通信端末30の制御部32は、乗車判定部として機能する。乗車判定部は、第2通信端末30の読取部36によって読み取られた識別情報に基づいて、当該識別情報の送迎対象者が乗車したことを判定する。制御部32は、操作部35による操作に応じて、乗車判定モードに切り替わる。制御部32は、乗車判定モードにおいて識別情報が読み取られた場合に、読み取られた識別情報の送迎対象者が乗車したと判定する。サーバ10及び第2通信端末30は、読取部36によって読み取られた識別情報に基づいて、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする。制御部32は、乗車したと判定した送迎対象者の識別情報の背景色を変更する。
図5に示す例では、乗車したと判定された送迎対象者の識別情報は、ID:0003,0004,0013である。乗車したと判定された送迎対象者の識別情報は、例えば、赤色に変更される。このように、制御部32は、送迎対象者の識別情報を、乗車済みであるか否かを識別可能に表示部34に表示させる。制御部32は、操作部35による操作に応じて、乗車判定モードを終了する。なお、第2通信端末30は、乗車したと判定した識別情報が乗車済みであることを示す情報をサーバ10に送信してもよい。
【0064】
送迎者は、送迎対象者を降車させるときに、第2通信端末30によって送迎対象者が所持する識別タグ40に記憶される識別情報を読み取る。
【0065】
第2通信端末30の制御部32は、降車判定部として機能する。降車判定部は、第2通信端末30の読取部36によって読み取られた識別情報に基づいて、当該識別情報の送迎対象者が降車したことを判定する。制御部32は、操作部35による操作に応じて、降車判定モードに切り替わる。制御部32は、降車判定モードにおいて識別情報が読み取られた場合に、読み取られた識別情報の送迎対象者が降車したと判定する。サーバ10及び第2通信端末30は、読取部36によって読み取られた識別情報に基づいて、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする。制御部32は、降車したと判定した送迎対象者の識別情報の背景色を変更する。
図5に示す例では、降車したと判定された送迎対象者の識別情報は、ID:0001,0007である。降車したと判定された送迎対象者の識別情報は、例えば、青色に変更される。このように、制御部32は、送迎対象者の識別情報を、降車済みであるか否かを識別可能に表示部34に表示させる。制御部32は、操作部35による操作に応じて、降車判定モードを終了する。なお、第2通信端末30は、降車したと判定した識別情報が降車済みであることを示す情報をサーバ10に送信してもよい。
【0066】
第2通信端末30の制御部32(具体的には、表示制御部)は、降車判定モードが設定された場合に、第3情報に含まれる送迎対象者の識別情報を表示部34に表示させる。第2通信端末30の制御部32は、表示部34に表示される全ての送迎対象者が降車したと判定されるまで降車判定モードの終了を禁止する。降車判定モードの終了を禁止する方法としては、例えば、表示部34に表示される降車判定モードの終了ボタンの操作を無効とする。制御部32は、無効の終了ボタンの操作が行われた場合に、降車していない送迎対象者がいることを示す情報を表示部34に表示させてもよい。
【0067】
サーバ10は、降車判定モードが所定時間経過した場合に、警告部50に警告を指示する。具体的には、第2通信端末30の制御部32は、降車判定モードが開始された場合に、降車判定モードが開始されてからの経過時間を計測する。制御部32は、降車判定モードが終了することなく、計測時間が所定時間に到達した場合に、警告指示信号をサーバ10に送信する。サーバ10は、警告指示信号を受信した場合に、警告部50に警告を指示する。警告部50は、警告の指示を受けると、警告を発する。
【0068】
サーバ10は、降車判定モードにおいて第2通信端末30の表示部34に表示される識別情報の送迎対象者について降車したと判定されていない送迎対象者が存在する状態のまま、降車判定部によって最後に送迎対象者が降車したと判定されてから所定時間が経過した場合に、警告部50に警告を指示する。具体的には、第2通信端末30の制御部32は、降車判定モードにおいて、最後に送迎対象者が降車したと判定してからの経過時間を計測する。制御部32は、降車判定モードにおいて表示部34に表示される識別情報の送迎対象者について降車したと判定されていない送迎対象者が存在する状態のまま、計測時間が所定時間に到達した場合に、警告指示信号をサーバ10に送信する。サーバ10は、警告指示信号を受信した場合に、警告部50に警告を指示する。警告部50は、警告の指示を受けると、警告を発する。
【0069】
サーバ10は、降車判定部によって降車したと判定されていない送迎対象者が存在する状態のまま、予め設定された所定時刻になった場合に、警告部50に警告を指示する。所定時刻は、保育施設90への迎えの場面においては、例えば必ず登園しているはずの時刻(例えば9時)が設定される。第2通信端末30の制御部32は、降車判定部によって降車したと判定されていない送迎対象者が存在する状態において所定時刻になったか否かを判定する。制御部32は、所定時刻になったと判定した場合に、警告指示信号をサーバ10に送信する。サーバ10は、警告指示信号を受信した場合に、警告部50に警告を指示する。警告部50は、警告の指示を受けると、警告を発する。
【0070】
サーバ10は、警告部50に警告を指示するとともに、第1通信端末20にも警告を指示する。第1通信端末20は、警告の指示を受けると、表示部24に警告を表示させる。
【0071】
1-3.効果の例
送迎管理システム100は、第1情報に基づいて第2情報を作成し、第2情報を編集の対象としている。そして、送迎管理システム100は、日付変更条件が成立した場合に、第2情報を新たに作成する。つまり、送迎管理システム100は、日付変更条件を規定するだけで日々作成するデータの作成タイミングを規定することができるため、日々作成するデータの作成タイミングを容易に規定することができる。
【0072】
送迎管理システム100は、日付変更条件が成立するごとに、日付変更後の曜日に対応する送迎対象者の識別情報を含む第2情報を新たに作成することができる。
【0073】
送迎管理システム100は、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にすることができる。
【0074】
送迎管理システム100は、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にすることができる。
【0075】
送迎管理システム100は、特定の人物の識別情報と、他の送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能にすることができる。
【0076】
送迎管理システム100によれば、識別情報を停留所ごとに並び替えて送迎対象者リストが表示部に表示されるため、利用者が、停留所ごとの識別情報を把握しやすい。
【0077】
送迎管理システム100によれば、複数の送迎車両それぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部34に表示させることができるため、利用者が、送迎車両ごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0078】
送迎管理システム100によれば、複数の送迎ルートそれぞれに対応する複数の送迎対象者リストを表示部34に表示させることができるため、利用者が、送迎ルートごとの送迎対象者を把握しやすい。
【0079】
送迎管理システム100は、日付変更条件が成立した場合に、第1情報に基づいて第2情報を作成し、第2情報を編集の対象としている。つまり、第2情報は、編集されても、日付変更条件が成立した場合には、編集前の第1情報に基づいて自動的に更新される。したがって、送迎管理システム100は、一時的に除外した送迎対象者を再度組み入れる作業の手間を省くことができる。
【0080】
送迎管理システム100は、日付変更条件が成立するごとに、日付変更後の曜日に対応する送迎対象者の識別情報を含む第2情報を作成することができる。
【0081】
送迎管理システム100は、各送迎対象者を送迎する際の停留所も管理することができる。
【0082】
送迎管理システム100は、送迎対象者の識別情報を、乗車済みであるか否かを識別可能に表示部34に表示させることができる。
【0083】
送迎管理システム100は、送迎対象者の識別情報を、降車済みであるか否かを識別可能に表示部34に表示させることができる。
【0084】
送迎管理システム100は、送迎対象から除外された者の識別情報も、表示部34に表示させることができる。更に、送迎管理システム100は、送迎対象から除外された者の識別情報と、送迎対象者の識別情報とを、互いに識別可能に表示部34に表示させることができる。
【0085】
送迎管理システム100は、送迎対象者の識別情報を降車順に表示部34に表示させることができる。このため、送迎対象者の降車を確認する者は、表示部34に表示される内容を見ることで、各停留所で降車すべき送迎対象者が誰であるかを確認しやすい。
【0086】
送迎管理システム100では、第2通信端末30が、NFC通信によって識別タグ40に記憶される識別情報を読み取る。NFC通信は、通信可能距離が10cm程度と非常に短い。このため、第2通信端末30は、読み取るつもりのない送迎対象者の識別情報を読み取ることが生じにくい。送迎管理システム100は、このように読み取った識別情報に基づいて、送迎対象者の乗車及び降車を判定する。よって、送迎管理システム100は、送迎対象者の乗車及び降車を非接触で判定する構成において誤判定を防ぎやすい。
【0087】
第2通信端末30が携帯端末であるため、読取作業を行う者は、第2通信端末30によって識別タグ40に記憶される識別情報を読み取りやすい。
【0088】
送迎管理システム100は、降車していない送迎対象者が存在する状態において、降車判定モードの終了を禁止することで、降車していない送迎対象者が存在することを第2通信端末30の操作者に気づかせることができる。
【0089】
降車判定モードの終了が禁止されていても、操作者がそのことに気づかないおそれがある。送迎管理システム100は、降車判定モードが所定時間経過した場合に、警告部50によって警告を発するため、警告部50の周囲の者に降車していない送迎対象者が存在することを気付かせることができる。
【0090】
最後に送迎対象者が降車してから所定時間が経過したにも関わらず、降車したと判定されていない送迎対象者が残っている場合、送迎対象者が車両に置き去りにされている可能性がある。このような状況下において、送迎管理システム100は、警告部50によって警告を発することで、警告部50の周囲の者に降車していない送迎対象者が存在することを気付かせることができる。
【0091】
送迎が終わっているはずの時刻になっても降車したと判定されていない送迎対象者が残っている場合、送迎対象者が車両に置き去りにされている可能性がある。送迎管理システム100は、送迎が終わっているはずの時刻が所定時刻として設定されることで、送迎が終わっているはずの状況下で警告部50によって警告を発することができ、警告部50の周囲の者に降車していない送迎対象者が存在することを気付かせることができる。
【0092】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態や後述する実施形態の様々な特徴は、矛盾しない組み合わせであればどのように組み合わされてもよい。
【0093】
上記実施形態では、第2通信端末30の制御部32が乗車判定部として機能する構成であったが、サーバ10の制御部12が乗車判定部として機能する構成であってもよい。この場合、サーバ10は、第2通信端末30が読み取った識別情報を第2通信端末30から受信し、受信した識別情報に基づいて送迎対象者が乗車したか否かを判定する。
【0094】
上記実施形態では、第2通信端末30の制御部32が降車判定部として機能する構成であったが、サーバ10の制御部12が降車判定部として機能する構成であってもよい。この場合、サーバ10は、第2通信端末30が読み取った識別情報を第2通信端末30から受信し、受信した識別情報に基づいて送迎対象者が降車したか否かを判定する。
【0095】
上記実施形態では、第2通信端末30の制御部32が表示制御部として機能する構成であったが、サーバ10の制御部12が表示制御部として機能する構成であってもよい。つまり、サーバ10の制御部12が、第2通信端末30の表示部34を制御する表示制御部として機能してもよい。
【0096】
第1通信端末20が、第2通信端末30の機能を備えていてもよい。第2通信端末30が、第1通信端末20の機能を備えていてもよい。
【0097】
警告部50は、保育施設等の施設以外に設けられていてもよい。例えば、警告部50は、バスに設けられていてもよい。この場合、警告部50は、バスのブザーであってもよい。また、警告部50は、第2通信端末30に設けられていてもよい。この場合、警告部50は、第2通信端末30の表示部34に警告表示を行ってもよい。
【0098】
上記実施形態では、読取部36が識別タグ40に記憶された識別情報を読み取る構成であったが、読取部36が識別情報に紐づく特定情報を読み取る構成であってもよい。この場合、サーバ10及び第2通信端末30は、読取部36によって読み取られた特定情報に基づいて、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、乗車済みであることを識別可能にする。また、サーバ10及び第2通信端末30は、読取部36によって読み取られた特定情報に基づいて、送迎対象者リストの中の送迎対象者に関する項目に関し、降車済みであることを識別可能にする。
【0099】
上記実施形態では、第3情報が、「第2情報に基づく送迎対象者リスト」であったが、第2情報が、「第2情報に基づく送迎対象者リスト」であってもよい。
【0100】
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0101】
10…サーバ
11…通信部
12…制御部(作成部)
13…記憶部
20…第1通信端末
21…通信部
22…制御部
23…記憶部
24…表示部
25…操作部
30…第2通信端末
31…通信部
32…制御部
33…記憶部
34…表示部
35…操作部
36…読取部
40…識別タグ
50…警告部
90…保育施設
100…送迎管理システム