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  • 特開-車両接近通報装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135546
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】車両接近通報装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 5/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
B60Q5/00 660Z
B60Q5/00 620A
B60Q5/00 630B
B60Q5/00 650A
B60Q5/00 660B
B60Q5/00 640C
B60Q5/00 680E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046292
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】久保山 治
(57)【要約】
【課題】安全性の向上に役立つ車両接近通報装置を提供する。
【解決手段】車両接近通報装置100は、発音装置104と、自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データを取得し、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在する場合に通報音102を発するように発音装置104を制御するコントローラ110と、を備える。車両接近通報装置100は、周辺監視データを出力する周辺監視センサ130をさらに備えてもよい。コントローラ110は、周辺監視データを受信し、周辺監視データに基づいて移動体検知データを生成してもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発音装置と、
自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データを取得し、前記移動体検知データに基づいて、前記対象移動体が存在する場合に接近通報音を発するように前記発音装置を制御するコントローラと、を備えることを特徴とする車両接近通報装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記移動体検知データに基づいて、前記対象移動体が存在しない場合に前記接近通報音を消しまたはその音量を下げるように前記発音装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両接近通報装置。
【請求項3】
前記コントローラは、自車両の速度を示す車速データを取得し、前記車速データおよび前記移動体検知データに基づいて、前記自車両の速度が速度しきい値以下でありかつ前記対象移動体が存在する場合に前記接近通報音を発するように前記発音装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両接近通報装置。
【請求項4】
周辺監視データを出力する周辺監視センサをさらに備え、
前記コントローラは、前記周辺監視データを受信し、前記周辺監視データに基づいて前記移動体検知データを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両接近通報装置。
【請求項5】
前記周辺監視センサは、ミリ波レーダを備えることを特徴とする請求項4に記載の車両接近通報装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記周辺監視データに基づいて、自車両周辺で移動する物体の大きさ及び/または移動速度を決定し、
決定された前記移動する物体の大きさ及び/または移動速度に基づいて、前記移動する物体が前記対象移動体にあたるか否かを判定し前記移動体検知データを生成することを特徴とする請求項4に記載の車両接近通報装置。
【請求項7】
前記周辺監視センサを搭載した灯具ユニットをさらに備え、
前記コントローラは、前記発音装置および前記灯具ユニットを制御することを特徴とする請求項4に記載の車両接近通報装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両接近通報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイブリッド車や電気自動車など走行駆動源として電気モータを用いる車両では、低速時のモータ音が静粛であり車両の接近が周囲の歩行者や他車両に気づかれにくいという安全面の課題に対処するために、車両の接近を音により知らせる車両接近通報装置が搭載されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2022/210601号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現状の車両接近通報装置は、通報音を低速走行時に発するように設定されている。つまり、車両接近通報装置は、歩行者などの車両接近を知らせるべき対象が車両のまわりに実際に存在するかどうかにかかわらず、車両速度が所定の速度しきい値を下回るとき通報音を鳴らしている。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、安全性の向上に役立つ車両接近通報装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両接近通報装置は、発音装置と、自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データを取得し、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在する場合に接近通報音を発するように発音装置を制御するコントローラと、を備える。
【0007】
この態様によると、車両接近通報装置は、例えば歩行者など対象移動体が自車両周辺に存在する場合に接近通報音を発することができる。車両が近づいていることを対象移動体に知らせ、例えば死角からの飛び出しなど事故につながりうる不測の動きを行わないように対象移動体に促すことができる。
【0008】
コントローラは、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在しない場合に接近通報音を消しまたはその音量を下げるように発音装置を制御してもよい。対象移動体が存在しなければ接近通報音は無用であり周囲環境への騒音となりうる。この場合、接近通報音を消しまたはその音量を下げることで、そのような周囲環境への悪影響を緩和または防止することができる。
【0009】
コントローラは、自車両の速度を示す車速データを取得し、車速データおよび移動体検知データに基づいて、自車両の速度が速度しきい値以下でありかつ対象移動体が存在する場合に接近通報音を発するように発音装置を制御してもよい。このようにすれば、対象移動体の有無に基づく通報音の制御を、所定の低速走行時に通報音を発する既存の車両接近通報装置に適用することができる。
【0010】
車両接近通報装置は、周辺監視データを出力する周辺監視センサをさらに備えてもよい。コントローラは、周辺監視データを受信し、周辺監視データに基づいて移動体検知データを生成してもよい。周辺監視センサは、ミリ波レーダを備えてもよい。このようにすれば、周辺監視により対象移動体を検知し、検知された対象移動体に対して接近通報音を用いて注意喚起することができる。より効果的に安全性の向上に役立つ車両接近通報装置を提供することができる。
【0011】
コントローラは、周辺監視データに基づいて、自車両周辺で移動する物体の大きさ及び/または移動速度を決定し、決定された移動する物体の大きさ及び/または移動速度に基づいて、移動する物体が対象移動体にあたるか否かを判定し移動体検知データを生成してもよい。このようにすれば、対象移動体を比較的容易に検知することができる。
【0012】
車両接近通報装置は、周辺監視センサを搭載した灯具ユニットをさらに備えてもよい。コントローラは、発音装置および灯具ユニットを制御してもよい。このようにすれば、車両接近通報装置の少なくとも一部を車両用灯具に統合することができる。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、安全性の向上に役立つ車両接近通報装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態に係る車両接近通報装置のブロック図である。
図2】実施の形態に係る車両接近通報装置の制御方法を例示するフローチャートである。
図3】実施の形態に係る車両接近通報装置を備える車両用灯具を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図に示す各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。また、本明細書または請求項中に用いられる「第1」、「第2」等の用語は、いかなる順序や重要度を表すものでもなく、ある構成と他の構成とを区別するためのものである。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0017】
図1は、実施の形態に係る車両接近通報装置のブロック図である。車両接近通報装置100は、車両10に搭載されている。車両接近通報装置100は、車両10の接近を車両10の周囲に通報音102により通報可能である。通報音102は、エンジン音を模擬する疑似エンジン音であってもよい。車両接近通報装置100は、歩行者や他車両に車両10の接近を知らせることができ、安全性の向上に役立つ。とくに、ハイブリッド車や電気自動車など車両10が電気モータを走行駆動源とする場合には低速時のモータ音が静粛であり車両10の接近が気づかれにくいことから、車両接近通報装置100は有用である。
【0018】
車両接近通報装置100は、少なくとも1つの発音装置104を備える。発音装置104は、音を車外に向けて発するように車両10上に設置可能であり、例えば、車両10の前部に設置されてもよい。発音装置104は、通報音102を発するように動作可能である。発音装置104は、例えばスピーカーであり、ボイスコイルとマグネットにより振動板を振動させることで音を発する構造であってもよい。あるいは、発音装置104は、音を発するその他の構造であってもよい。
【0019】
また、車両接近通報装置100は、発音装置104を制御するコントローラ110、例えば制御ECU(Electronic Control Unit)を備える。車両10には、車両全体またはその一部分を統括的に制御する制御装置として、車両ECU120が備えられていてもよい。車両ECU120は、BCM(Body Control Module)と称される制御装置であってもよい。上述の制御ECUが単独でコントローラ110を構成してもよい。あるいは、この制御ECUが車両ECU120とともにコントローラ110を構成してもよく、つまり
車両ECU120がコントローラ110の構成要素であるとみなされてもよい。コントローラ110は、CPU(Central Processing Unit)やマイコンなどのプロセッサ(ハードウェア)と、プロセッサ(ハードウェア)が実行するソフトウェアプログラムの組み合わせで実装することができる。
【0020】
詳細は後述するが、コントローラ110は、自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データを取得し、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在する場合に通報音102を発するように発音装置104を制御するように構成されている。また、コントローラ110は、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在しない場合に通報音102を消しまたはその音量を下げるように発音装置104を制御するように構成されている。
【0021】
また、車両10には、自車両周辺の状況の把握のために周辺監視センサ130が設置されている。周辺監視センサ130は、電波または光を用いて、または、画像処理により、車両10の周囲の歩行者、他車両、構造物などの対象物の位置を検知するように構成されている。既存技術同様に、車両10上の制御装置、例えば車両ECU120は、周辺監視センサ130を利用して、例えば車両速度制御、ブレーキ制御、ドライバーへの警告など、自車両周辺の状況に応じたさまざまな車両制御を実行可能であってもよい。
【0022】
周辺監視センサ130は、一例として、ミリ波レーダである。ミリ波レーダは通例、車両の隅部(例えば、車両10の前後左右の4つの隅部)に配置されるが、図1では簡単のためそのうち1つを図示している。車両10に設置され、車両接近通報装置100に利用される周辺監視センサ130の形式は、ミリ波レーダに限定されず、たとえば、カメラ、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)、またはその他のセンサまたはレーダであってもよい。周辺監視センサ130は、車両接近通報装置100の構成要素とみなされてもよい。
【0023】
コントローラ110、車両ECU120、および周辺監視センサ130は、例えばCAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)などのネットワークプロトコルに準拠する車載ネットワーク、またはその他適宜の通信ネットワークを通じて通信可能であってもよい。例えば、図示されるように、コントローラ110、車両ECU120、および周辺監視センサ130は、CANバス140を介して通信可能に接続されていてもよい。
【0024】
図2は、実施の形態に係る車両接近通報装置100の制御方法を例示するフローチャートである。この制御方法は、コントローラ110によって、車両10の動作中(例えば走行中)に繰り返し実行されうる。
【0025】
図示されるように、本処理ではまず、車両10が所定の低速走行中であるか否か、すなわち、車両10の走行速度が所定の速度しきい値以下であるか否かが判定される(S10)。この速度しきい値は、既存の車両接近通報装置において通報音を発するべき基準速度(例えば時速20km)と等しくてもよい。コントローラ110は、車両10の速度を示す車速データを取得し、この車速データに基づいて車両速度が速度しきい値以下であるか否かを判定する。コントローラ110は、車両ECU120(または図示しない車速センサ)からCANバス140を介して受信することにより、車速データを取得してもよい。
【0026】
車両速度が速度しきい値を超える場合には(S10のNo)、本処理は終了される。よって、車両10が速度しきい値を超える速度で走行しているときは、コントローラ110は、発音装置104をオフとする。すなわちこの場合、車両接近通報装置100は、通報音102を発しない。
【0027】
一方、車両速度が速度しきい値以下である場合には(S10のYes)、以下に述べる本処理の制御(S12~S18)が行われる。
【0028】
まず、S12では、自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データが取得される。対象移動体は、この実施の形態において通報音102を発するべき特定の種類の移動体を指し、例えば歩行者、自転車など、人であってもよい。「自車両周辺」は、通報音102が聞こえる範囲を指してもよく、例えば、車両10から3m以内であってもよい。
【0029】
コントローラ110は、周辺監視センサ130から出力される周辺監視データを受信し、この周辺監視データに基づいて移動体検知データを生成し、それにより移動体検知データを取得してもよい。コントローラ110は、周辺監視センサ130からCANバス140を介して周辺監視データを受信してもよい。あるいは、車両ECU120が周辺監視センサ130から周辺監視データを受信し、周辺監視データに基づいて移動体検知データを生成してもよく、この場合、コントローラ110は、車両ECU120からCANバス140を介して移動体検知データを取得してもよい。あるいは、周辺監視センサ130自体が周辺監視データから移動体検知データを生成し、コントローラ110が周辺監視センサ130から移動体検知データを取得してもよい。
【0030】
周辺監視センサ130がミリ波レーダである場合、周辺監視データは、ミリ波レーダによる測定データである。周辺監視データは、周辺監視センサ130がカメラである場合には画像データであり、周辺監視センサ130がその他のセンサである場合には当該センサによる測定データであってもよい。
【0031】
移動体検知データを生成するために、コントローラ110は、周辺監視データに基づいて、自車両周辺で移動する物体の大きさ及び/または移動速度を決定し、決定された移動する物体の大きさ及び/または移動速度に基づいて、移動する物体が対象移動体にあたるか否かを判定してもよい。コントローラ110は、既知の手法を用いて、周辺監視データから移動体の大きさ、及び/またはその移動速度を求めることができる。
【0032】
周辺監視データを利用して物体の速度を把握することができるから、移動体と固定物(例えば道路に設置された構造物など)とを区別することができる。移動体の速度の大小から人と車を区別することができる。例えば、決定された物体の移動速度がしきい値を上回る場合にはその物体を車とみなし、移動速度がしきい値を下回る場合にはその物体を人、つまり歩行者や自転車とみなしうる。また、周辺監視データを利用して把握される物体の大きさから、人と車を区別することもできる。例えば、決定された物体の大きさがしきい値を上回る場合にはその物体を車とみなし、物体の大きさがしきい値を下回る場合にはその物体を人、つまり歩行者や自転車とみなしうる。このようにして、コントローラ110は、周辺監視データから自車両周辺での対象移動体の存否を容易に検知し、それを示す移動体検知データを生成することができる。
【0033】
移動体検知データに基づいて自車両周辺に少なくとも1つの対象移動体(例えば歩行者)が存在すると判定される場合には(S14のYes)、コントローラ110は、通報音102を発するように発音装置104を制御する(S16)。この場合、コントローラ110は、発音装置104をオンとし通報音102を鳴らす。こうして、周囲の対象移動体、つまり歩行者等に通報音102を聞かせ、車両10の接近を知らせることができる。例えば死角からの飛び出しなど事故につながりうる不測の動きを行わないように対象移動体に促すことができ、安全性の向上に役立つ車両接近通報装置100を提供することができる。
【0034】
一方、移動体検知データに基づいて自車両周辺に対象移動体が存在しないと判定される場合には(S14のNo)、コントローラ110は、発音装置104をオフとし通報音102を消す(S18)。すなわち、周囲に歩行者等がいない場合、車両接近通報装置100は、通報音102を発しない。なお、通報音102を消すことに代えて、コントローラ110は、通報音102の音量を下げるように発音装置104を制御してもよい。対象移動体が存在しなければ接近通報音は無用であり周囲環境への騒音となりうるところ、通報音102を消しまたはその音量を下げることで、そのような周囲環境への悪影響を緩和または防止することができる。
【0035】
本発明は、上述した実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、実施の形態及び変形例を組み合わせたり、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などのさらなる変形を加えることも可能であり、そのように組み合わせられ、もしくはさらなる変形が加えられた実施の形態や変形例も本発明の範囲に含まれる。上述した実施の形態や変形例、及び上述した実施の形態や変形例と以下の変形との組合せによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態、変形例及びさらなる変形それぞれの効果をあわせもつ。
【0036】
図3に示されるように、車両接近通報装置100は、車両用灯具に組み込まれてもよい。車両用灯具は、複数の灯具ユニット20を備える。これら灯具ユニット20は、例えばヘッドランプとして構成され、車両前部に設置されてもよい。各灯具ユニット20に発音装置104と周辺監視センサ130が搭載されてもよい。発音装置104は、灯具ユニット20の筐体内部に収納されてもよく、または筐体外側に取り付けられてもよい。同様に、周辺監視センサ130、例えばミリ波レーダは、灯具ユニット20の筐体内部に収納されてもよく、または筐体外側に取り付けられてもよい。あるいは、発音装置104と周辺監視センサ130の少なくとも一方が、灯具ユニット20の近傍に配置されてもよい。
【0037】
コントローラ110は、発音装置104および灯具ユニット20を制御するように構成されている。コントローラ110は、上述の実施の形態と同様に、自車両周辺での対象移動体の存否を示す移動体検知データを取得し、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在する場合に通報音102を発するように発音装置104を制御するように構成されている。また、コントローラ110は、移動体検知データに基づいて、対象移動体が存在しない場合に通報音102を消しまたはその音量を下げるように発音装置104を制御するように構成されている。さらに、コントローラ110は、車両用灯具を制御する灯具ECUであってもよく、各灯具ユニット20のオンオフと光量を制御するように構成されてもよい。上述の実施の形態と同様に、コントローラ110、車両ECU120、および周辺監視センサ130は、CANバス140を介して通信可能に接続されていてもよい。このようにすれば、車両接近通報装置100を組み込んだ車両用灯具を提供することができる。
【0038】
なお、図3の実施の形態では、車両接近通報装置100を前照灯に適用する場合を例に挙げて説明したが、車両接近通報装置100は車両10の後部に設置される例えばリアコンビネーションランプなどの車両用灯具に適用されてもよい。
【0039】
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用の一側面を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0040】
100 車両接近通報装置、 102 通報音、 104 発音装置、 110 コントローラ、 130 周辺監視センサ。
図1
図2
図3