(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135550
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】収容手段管理システム、収容手段管理方法、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0833 20230101AFI20240927BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20240927BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G06Q10/0833
G06Q10/087
B65G61/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046299
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】520177758
【氏名又は名称】株式会社共走
(74)【代理人】
【識別番号】100178331
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 宏二
(72)【発明者】
【氏名】土岐 恭一郎
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】物が収容され通い箱として使用される収容手段の履歴を管理することである。
【解決手段】収容手段管理システム1は、物が収容され通い箱として使用される収容容器100が備えるRFIDタグ101との無線通信で当該RFIDタグ101のIDを読み取るリーダ51と、リーダ51が読み取ったIDに収容容器100に関する履歴情報が対応づけて記憶される管理端末10と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する履歴情報が対応づけて記憶される記憶手段と、
を有する収容手段管理システム。
【請求項2】
前記記憶手段には、前記収容手段に関する履歴情報として、前記収容手段の製造情報、前記収容手段の納品情報、前記収容手段の清掃情報、前記収容手段の修理情報、前記収容手段の保管情報、及び前記収容手段の廃棄情報の少なくとも何れかが記憶される請求項1に記載の収容手段管理システム。
【請求項3】
前記記憶手段には、前記収容手段に収容される物の情報が記憶される請求項1に記載の収容手段管理システム。
【請求項4】
予め設定された要件を満たすと、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する履歴情報が対応づけて記憶手段に記憶される請求項1に記載の収容手段管理システム。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶される前記収容手段に関する履歴情報が予め設定された要件を満たすと、報知出力する報知手段をさらに有する請求項1に記載の収容手段管理システム。
【請求項6】
読取手段、及び記憶手段を有する収容手段管理システムによる収容手段管理方法であって、
前記読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、
前記記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、
を有する収容手段管理方法。
【請求項7】
読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、
記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等の物が収容され通い箱として使用される収容手段を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、通い箱等の運搬用具を管理する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、物が収容され通い箱として使用される収容容器の履歴を管理することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取手段と、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する履歴情報が対応づけて記憶される記憶手段と、を有する収容手段管理システムである。
【0006】
本発明の第2の態様では、前記記憶手段には、前記収容手段に関する履歴情報として、前記収容手段の製造情報、前記収容手段の納品情報、前記収容手段の清掃情報、前記収容手段の修理情報、前記収容手段の保管情報、及び前記収容手段の廃棄情報の少なくとも何れかが記憶されることが好ましい。
【0007】
本発明の第3の態様では、前記記憶手段には、前記収容手段に収容される商品情報が記憶されることが好ましい。
【0008】
本発明の第4の態様では、予め設定された要件を満たすと、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する履歴情報が対応づけて記憶手段に記憶されることが好ましい。
【0009】
本発明の第5の態様では、前記記憶手段に記憶される前記収容手段に関する履歴情報が予め設定された要件を満たすと、報知出力する報知手段をさらに有することが好ましい。
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の第6の態様は、読取手段、及び記憶手段を有する収容手段管理システムによる収容手段管理方法であって、前記読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、前記記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、を有する収容手段管理方法である。
【0011】
前記課題を解決するために、本発明の第7の態様は、読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の前記第1,6,7の態様によれば、収容手段管理システムは、収容手段が備える電子タグの識別番号と当該収容手段に関する履歴情報とを対応づけて記憶手段に記憶できる。これにより、収容手段の管理者や使用者は、収容手段に関する履歴情報を参考にして、当該収容手段をより適切に取り扱うことができる。
【0013】
本発明の前記第2の態様によれば、収容手段管理システムは、収容手段が備える電子タグの識別番号と当該収容手段の製造情報、当該収容手段の納品情報、当該収容手段の清掃情報、当該収容手段の修理情報、当該収容手段の保管情報、及び当該収容手段の廃棄情報の少なくとも何れかとを対応づけて記憶手段に記憶できる。これにより、収容手段の管理者や使用者は、収容手段に対応づけてこれら情報を管理でき、さらに、これら情報を参考にして、当該収容手段をより適切に取り扱うことができる。
【0014】
本発明の前記第3の態様によれば、収容手段管理システムは、収容手段が備える電子タグの識別番号と当該収容手段に収容される物の情報とを対応づけて記憶手段に記憶できる。これにより、収容手段の使用者は、収容手段に対応づけて当該収容手段に収容される物の情報を管理できる。
【0015】
本発明の前記第4の態様によれば、収容手段管理システムは、より適切なタイミングで識別番号に対応づけて収容手段に関する履歴情報を記憶手段に記憶できる。
【0016】
本発明の前記第5の態様によれば、収容手段管理システムは、収容手段に関する履歴情報を基に、報知出力ができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、収容容器管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、管理端末の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、記憶部に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、基本情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、納品情報データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、清掃情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、清掃回数情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、修理情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、修理回数情報データベースの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、保管情報データベースの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、廃棄情報データベースの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、清掃関連処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、修理関連処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、保管関連処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、廃棄関連処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、収容容器管理システムの利用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、収容容器管理システムを挙げている。
【0019】
(構成)
図1は、収容容器管理システム1の構成例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、収容容器管理システム1は、管理端末10、リーダ用端末50、リーダ51、及びRFIDタグ101で構成されている。ここで、管理端末10、及びリーダ用端末50は、通信手段NWを介して通信可能とされている。通信手段NWは、有線又は無線で接続可能なLANやインターネット回線等の通信網である。
【0021】
この収容容器管理システム1では、商品等が収容され通い箱である複数の収容容器100を当該収容容器100に取り付けられているRFIDタグ101で管理している。収容容器管理システム1は、RFIDタグ101のID(識別情報)と当該RFIDタグ101が取り付けられている収容容器100に関する情報とを対応づけて管理端末10で管理している。収容容器管理システム1では、所定のタイミングで、収容容器100を清掃、修理、保管、廃棄等もしており、その情報もRFIDタグ101のIDに対応づけて管理端末10で管理している。
【0022】
ここで、管理端末10は、収容容器100を管理する管理会社が有している。また、収容容器100は、例えば、コンテナやいわゆるシッパーである。例えば、収容容器100は、メーカや卸売り店と小売店との間で行き来する。また、収容容器100は、例えば、保温や保冷に対応する構造を有していたりする。また、収容容器100は、例えば、折り畳み可能又は組み立て可能な構造を有していたりする。
【0023】
リーダ51は、RFIDタグ101との近距離無線通信によりRFIDタグ101からID情報を読み取り、ID情報をリーダ用端末50に送信する。リーダ用端末50は、リーダ51が読み取ったID情報を通信手段NWを介して管理端末10に送信する。
【0024】
図2は、管理端末10の構成例を示すブロック図である。管理端末10は、パーソナルコンピューター、タブレット、又はスマートフォン等の通信端末である。
【0025】
図2に示すように、管理端末10は、通信部11、操作部12、表示部13、記憶部20、及び処理部30を有している。ここで、通信部11は、通信手段NWを介して、リーダ用端末50等の他の装置との間で通信を行う。操作部12は、使用者によって操作されてデータを入力するためのマウス、キーボード等である。表示部13は、モニター等である。記憶部20は、例えば、ROM、RAM、HDD等である。処理部30は、管理端末10における各種処理を実行する。処理部30は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備え、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。処理部30は、必要に応じて、記憶部20に記憶されている各種データや各種プログラム20aに従って各種処理を実行する。
【0026】
図3は、記憶部20に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、記憶部20には、基本情報データベース21、納品情報データベース22、清掃情報データベース23、清掃回数情報データベース24、修理情報データベース25、修理回数情報データベース26、保管情報データベース27、及び廃棄情報データベース28が記憶されている。
【0028】
図4は、基本情報データベース21の一例を示す図である。
【0029】
図4に示すように、基本情報データベース21は、RFIDタグ101のID、製造ロット番号、製造工場、及び出荷日等の収容容器100の製造に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、製造ロット番号は、収容容器100の製造ロット番号である。例えば、製造ロット番号によって、収容容器100の仕様等がわかる。製造工場は、収容容器100を製造した工場である。出荷日は、製造工場からの収容容器100の出荷日である。
【0030】
図5は、納品情報データベース22の一例を示す図である。
【0031】
図5に示すように、納品情報データベース22は、RFIDタグ101のID、納品先、検品担当者、及び納品日等の収容容器100の納品に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、納品先は、収容容器100の納品先である。検品担当者は、収容容器100を検品した担当者である。納品日は、収容容器100の納品先への納品日である。
【0032】
図6は、清掃情報データベース23の一例を示す図である。
【0033】
図6に示すように、清掃情報データベース23は、RFIDタグ101のID、及び清掃回収日、清掃内容、清掃担当者、及び清掃日等の収容容器100の清掃に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、清掃回収日は、清掃のために収容容器100を回収した日である。清掃内容は、収容容器100の清掃内容である。清掃担当者は、収容容器100を清掃した担当者である。清掃日は、収容容器100を清掃した日である。
【0034】
図7は、清掃回数情報データベース24の一例を示す図である。
【0035】
図7に示すように、清掃回数情報データベース24は、RFIDタグ101のID、清掃回数等の収容容器100の清掃に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、清掃回数は、収容容器100の清掃回数である。
【0036】
図8は、修理情報データベース25の一例を示す図である。
【0037】
図8に示すように、修理情報データベース25は、RFIDタグ101のID、修理回収日、修理内容、修理担当者、修理金額、及び修理日等の収容容器100の修理に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、修理回収日は、修理のために収容容器100を回収した日である。修理内容は、収容容器100の修理内容である。修理担当者は、収容容器100を修理した担当者である。修理金額は、収容容器100の修理金額である。修理日は、収容容器100を修理した日である。
【0038】
図9は、修理回数情報データベース26の一例を示す図である。
【0039】
図9に示すように、修理回数情報データベース26は、RFIDタグ101のID、及び修理回数等の収容容器100の清掃に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、修理回数は、収容容器100の清掃回数である。
【0040】
図10は、保管情報データベース27の一例を示す図である。
【0041】
図10に示すように、保管情報データベース27は、RFIDタグ101のID、保管回収日、保管理由、保管場所、及び保管終了日等の収容容器100の保管に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、保管回収日は、保管のために収容容器100を回収した日である。保管理由は、収容容器100を保管する理由である。例えば、保管理由は、収容容器の使用時期外のために保管をしている等の理由である。保管場所は、収容容器100の保管場所である。保管終了日は、収容容器100の保管を終了した日(収容容器100の使用先に返送した日)である。
【0042】
図11は、廃棄情報データベース28の一例を示す図である。
【0043】
図11に示すように、廃棄情報データベース28は、RFIDタグ101のID、廃棄回収日、廃棄担当者、及び廃棄場所等の収容容器100の廃棄に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、廃棄回収日は、廃棄のために収容容器100を回収した日である。廃棄担当者は、収容容器100を廃棄した担当者である。廃棄場所は、収容容器100の廃棄場所である。
【0044】
処理部30は、以上のデータベースを利用して各種処理を実行する。
【0045】
図12は、処理部30の構成例を示すブロック図である。
【0046】
図12に示すように、処理部30は、清掃関連処理部31、修理関連処理部32、保管関連処理部33、及び廃棄関連処理部34を有している。例えば、処理部30の各処理部は、プログラムの一機能として実現されている。
【0047】
ここで、清掃関連処理部31は、収容容器100の清掃を実施するための清掃関連処理を実行する。修理関連処理部32は、収容容器100の修理を実施するための修理関連処理を実行する。保管関連処理部33は、収容容器100の保管するための保管関連処理を実行する。廃棄関連処理部34は、収容容器100の廃棄を実施するための廃棄関連処理を実行する。
【0048】
図13は、清掃関連処理の一例を示すフローチャートである。
【0049】
図13に示すように、先ずステップS1の処理として、清掃関連処理部31は、清掃タイミングになったか否かを判定する。例えば、清掃関連処理部31は、納品情報データベース22から取得した納品日から経過した日数が予め設定した日数になると、清掃タイミングになったと判定する。又は、清掃関連処理部31は、納品先での収容容器100の使用回数が予め設定した回数になると、清掃タイミングになったと判定する。又は、清掃関連処理部31は、収容容器100の使用者からの清掃要求があると、清掃タイミングになったと判定する。清掃関連処理部31は、清掃タイミングになったと判定すると、ステップS2の処理に進む。
【0050】
例えば、収容容器100の使用者は、リーダ用端末50及びリーダ51を備えており、使用者が収容容器100を使用する度に当該収容容器100のRFIDタグ101をリーダ51で読み取ると、当該RFIDタグ101のIDがリーダ用端末50を介して管理端末10に送信される。管理端末10では、そのRFIDタグ101のIDを受信する度に、そのIDに対応付けられている使用回数を更新する。そして、清掃関連処理部31は、その使用回数が予め設定した回数になると、清掃タイミングになったと判定する。
【0051】
ステップS2の処理として、清掃関連処理部31は、清掃処理を実行する。清掃関連処理部31は、収容容器100の清掃作業を実施するために必要な処理を行う。具体的には、清掃関連処理部31は、収容容器100の使用者に当該収容容器100を清掃するために清掃会社に当該収容容器100を送るようにメール等で指示する。例えば、清掃会社は、収容容器100の清掃を専門に行っている会社である。清掃関連処理部31は、清掃会社に収容容器100が到着すると、その到着日を清掃回収日とし、清掃回収日と当該収容容器100のIDとを対応づけて、清掃情報データベース23に記憶する。例えば、清掃会社では、リーダ用端末50及びリーダ51を備えており、清掃会社の作業者が到着した収容容器100のRFIDタグ101をリーダ51で読み取ると、その読み取った日が清掃回収日とされて、清掃回収日と当該RFIDタグ101のIDとがリーダ用端末50を介して管理端末10に送信される。管理端末10では、清掃関連処理部31が、受信した清掃回収日と当該RFIDタグ101のIDとを対応づけて、清掃情報データベース23に記憶する。また、清掃関連処理部31は、清掃内容、清掃担当者、及び清掃日が入力されると、それら情報をIDに対応づけて清掃情報データベース23に記憶する。
【0052】
以上のようにして、清掃関連処理部31は、清掃タイミングになったと判定すると、清掃処理を実行する。
【0053】
図14は、修理関連処理の一例を示すフローチャートである。
【0054】
図14に示すように、先ずステップS21の処理として、修理関連処理部32は、修理タイミングになったか否かを判定する。例えば、修理関連処理部32は、納品情報データベース22から取得した納品日から経過した日数が予め設定した日数になると、修理タイミングになったと判定する。又は、修理関連処理部32は、納品先での収容容器100の使用回数が予め設定した回数になると、修理タイミングになったと判定する。又は、修理関連処理部32は、収容容器100の使用者からの修理要求があると、修理タイミングになったと判定する。修理関連処理部32は、修理タイミングになったと判定すると、ステップS22の処理に進む。
【0055】
ステップS22の処理として、修理関連処理部32は、修理処理を実行する。修理関連処理部32は、収容容器100の修理作業を実施するために必要な処理を行う。具体的には、修理関連処理部32は、収容容器100の使用者に当該収容容器100を修理するために修理会社に当該収容容器100を送るようにメール等で指示する。例えば、修理会社は、収容容器100の修理を専門に行っている会社である。修理関連処理部32は、修理会社に収容容器100が到着すると、その到着日を修理回収日とし、修理回収日と当該収容容器100のIDとを対応づけて、修理情報データベース25に記憶する。例えば、修理会社では、リーダ用端末50及びリーダ51を備えており、修理会社の作業者が到着した収容容器100のRFIDタグ101をリーダ51で読み取ると、その読み取った日が修理回収日とされて、修理回収日と当該RFIDタグ101のIDとがリーダ用端末50を介して管理端末10に送信される。管理端末10では、修理関連処理部32が、受信した修理回収日と当該RFIDタグ101のIDとを対応づけて、修理情報データベース25に記憶する。また、修理関連処理部32は、修理内容、修理担当者、修理金額、及び修理日が入力されると、それら情報をIDに対応づけて修理情報データベース25に記憶する。
【0056】
以上のようにして、修理関連処理部32は、修理タイミングになったと判定すると、修理処理を実行する。
【0057】
図15は、保管関連処理の一例を示すフローチャートである。
【0058】
図15に示すように、先ずステップS41の処理として、保管関連処理部33は、保管タイミングになったか否かを判定する。例えば、保管関連処理部33は、収容容器100の使用者側で収容容器100を使わない時期になると、保管タイミングになったと判定する。又は、保管関連処理部33は、収容容器100の使用者からの保管要求があると、保管タイミングになったと判定する。保管関連処理部33は、保管タイミングになったと判定すると、ステップS42の処理に進む。
【0059】
ステップS42の処理として、保管関連処理部33は、保管処理を実行する。保管関連処理部33は、収容容器100の保管作業を実施するために必要な処理を行う。具体的には、保管関連処理部33は、収容容器100の使用者に当該収容容器100を保管するために保管会社に当該収容容器100を送るようにメール等で指示する。例えば、保管会社は、収容容器100を管理する管理会社である。保管関連処理部33は、保管会社に収容容器100が到着すると、その到着日を保管回収日とし、保管回収日と当該収容容器100のIDとを対応づけて、保管情報データベース27に記憶する。例えば、保管会社では、リーダ用端末50及びリーダ51を備えており、保管会社の作業者が到着した収容容器100のRFIDタグ101をリーダ51で読み取ると、その読み取った日が保管回収日とされて、保管回収日と当該RFIDタグ101のIDとがリーダ用端末50を介して管理端末10に送信される。管理端末10では、保管関連処理部33が、受信した保管回収日と当該RFIDタグ101のIDとを対応づけて、保管情報データベース27に記憶する。また、保管関連処理部33は、保管理由、保管場所、及び保管終了日が入力されると、それら情報をIDに対応づけて保管情報データベース27に記憶する。
【0060】
以上のようにして、保管関連処理部33は、保管タイミングになったと判定すると、保管処理を実行する。
【0061】
図16は、廃棄関連処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
図16に示すように、先ずステップS61の処理として、廃棄関連処理部34は、廃棄タイミングになったか否かを判定する。例えば、廃棄関連処理部34は、納品情報データベース22から取得した納品日から経過した日数が予め設定した日数になると、廃棄タイミングになったと判定する。又は、廃棄関連処理部34は、納品先での収容容器100の使用回数が予め設定した回数になると、廃棄タイミングになったと判定する。又は、廃棄関連処理部34は、清掃回数や修理回数が予め設定した回数になると、廃棄タイミングになったと判定する。又は、廃棄関連処理部34は、収容容器100の使用者からの廃棄要求があると、廃棄タイミングになったと判定する。廃棄関連処理部34は、廃棄タイミングになったと判定すると、ステップS62の処理に進む。
【0063】
例えば、管理端末10は、清掃情報データベース23を基に、同一IDの清掃回数を計算し、清掃回数情報データベース24にてIDに対応づけられている清掃回数を更新する。そして、廃棄関連処理部34は、その清掃回数が予め設定した回数になると、廃棄タイミングになったと判定する。
【0064】
また、例えば、管理端末10は、修理情報データベース25を基に、同一IDの修理回数を計算し、修理回数情報データベース26にてIDに対応づけられている修理回数を更新する。そして、廃棄関連処理部34は、その修理回数が予め設定した回数になると、廃棄タイミングになったと判定する。
【0065】
ステップS62の処理として、廃棄関連処理部34は、廃棄処理を実行する。廃棄関連処理部34は、収容容器100の廃棄作業を実施するために必要な処理を行う。具体的には、廃棄関連処理部34は、収容容器100の使用者に当該収容容器100を廃棄するために廃棄会社に当該収容容器100を送るようにメール等で指示する。例えば、廃棄会社は、収容容器100の廃棄を専門に行っている会社である。廃棄関連処理部34は、廃棄会社に収容容器100が到着すると、その到着日を廃棄回収日とし、廃棄回収日と当該収容容器100のIDとを対応づけて、廃棄情報データベース28に記憶する。例えば、廃棄会社では、リーダ用端末50及びリーダ51を備えており、廃棄会社の作業者が到着した収容容器100のRFIDタグ101をリーダ51で読み取ると、その読み取った日が廃棄回収日とされて、廃棄回収日と当該RFIDタグ101のIDとがリーダ用端末50を介して管理端末10に送信される。管理端末10では、廃棄関連処理部34が、受信した廃棄回収日と当該RFIDタグ101のIDとを対応づけて、廃棄情報データベース28に記憶する。また、廃棄関連処理部34は、廃棄担当者、及び廃棄場所が入力されると、それら情報をIDに対応づけて廃棄情報データベース28に記憶する。
【0066】
以上のようにして、廃棄関連処理部34は、廃棄タイミングになったと判定すると、廃棄処理を実行する。
【0067】
(動作、作用等)
次に、本実施形態における収容容器管理システム1の動作、作用等を説明する。
【0068】
図17は、収容容器管理システム1の利用例を示す図である。
図17に示すように、収容容器100は、製造会社が管理又は委託する各製造工場で製造されRFIDタグ101が取り付けられて、出荷される。収容容器100は、管理会社を経由し、又は直接、各物流会社に配送される。物流会社では、収容容器100を商品を送る通い箱として使用する。このとき、管理会社は、代理店を介して、物流会社に対して収容容器100の売り込みの営業や収容容器100の納品後の物流会社のサポートを行うこともできる。
【0069】
ここで、管理会社は、製造工場から収容容器100が出荷されると、当該収容容器100のRFIDタグ101に対応づけて製造ロット番号、製造工場、及び出荷日等の各種情報を管理端末10の基本情報データベース21に保存する。さらに、管理会社は、収容容器100の納品先情報を管理端末10の納品情報データベース22に保存する。そして、管理会社は、収容容器100が物流会社に納品されると、その納品日、及び検品担当者等の各種情報を管理端末10の納品情報データベース22に保存する。
【0070】
その後、管理会社は、管理端末10を使用して清掃タイミングになると清掃処理を実行し、流通会社から該当する収容容器100を回収し、清掃会社で当該収容容器100を清掃するとともに、そのときの清掃に関連する各種情報を管理端末10の清掃情報データベース23に保存する。
【0071】
また、管理会社は、管理端末10を使用して修理タイミングになると修理処理を実行し、流通会社から該当する収容容器100を回収し、修理会社で当該収容容器100を修理するとともに、そのときの修理に関連する各種情報を管理端末10の修理情報データベース25に保存する。
【0072】
また、管理会社は、管理端末10を使用して保管タイミングになると保管処理を実行し、流通会社から該当する収容容器100を回収し、自社で当該収容容器100を保管するとともに、そのときの保管に関連する各種情報を管理端末10の保管情報データベース27に保存する。
【0073】
また、管理会社は、管理端末10を使用して廃棄タイミングになると廃棄処理を実行し、流通会社から該当する収容容器100を回収し、廃棄会社で当該収容容器100を廃棄するとともに、そのときの廃棄に関連する各種情報を管理端末10の廃棄情報データベース28に保存する。
【0074】
(本実施形態における効果)
(1)収容容器管理システム1は、収容容器100が備えるRFIDタグ101のIDと当該収容容器100に関する履歴情報とを対応づけて管理端末10に記憶できる。これにより、収容容器100の管理者や使用者は、収容容器100に関する履歴情報を参考にして、当該収容容器100をより適切に取り扱うことができる。
【0075】
(2)収容容器管理システム1は、収容容器100が備えるRFIDタグ101のIDと当該収容容器100の製造情報、当該収容容器100の納品情報、当該収容容器100の清掃情報、当該収容容器100の修理情報、当該収容容器100の保管情報、及び当該収容容器100の廃棄情報の少なくとも何れかとを対応づけて管理端末10に記憶できる。これにより、収容容器100の管理者や使用者は、収容容器100に対応づけてこれら情報を管理でき、さらに、これら情報を参考にして、当該収容容器100をより適切に取り扱うことができる。例えば、収容容器100の管理者や使用者は、修理情報を基に、収容容器100の修理が頻繁に発生する場合、当該収容容器100の製造会社に改善を要望することができる。
【0076】
(3)収容容器管理システム1は、収容容器100が備えるRFIDタグ101のIDと当該収容容器100に収容される商品情報とを対応づけて管理端末10に記憶できる。これにより、収容容器100の使用者は、収容容器100に対応づけて当該収容容器100に収容される商品情報を管理できる。この場合、例えば、収容容器100の使用者が管理端末10を備えて、収容容器100が備えるRFIDタグ101のIDに対応づけて商品情報をその管理端末10で管理する。これにより、収容容器100の使用者である流通会社や商品を受け取る小売店は、収容容器100が備えるRFIDタグ101をリーダ51で読み取ることで、その収容容器100に収容させている商品を確認できるようになる。
【0077】
(4)収容容器管理システム1は、より適切なタイミングでIDに対応づけて収容容器100に関する履歴情報を管理端末10に記憶できる。
【0078】
(5)収容容器管理システム1は、より適切なタイミングでIDに対応づけて収容容器100に関する履歴情報である収容容器100の清掃情報等を基に、メール等による報知出力ができる。これにより、収容容器100の管理者や使用者は、その報知を基に収容容器100をより適切に取り扱うことができる。
【0079】
なお、前記の実施形態の説明において、収容容器100は、例えば、収容手段を構成している。また、リーダ51は、例えば、読取手段を構成している。また、記憶部20は、例えば、記憶手段を構成している。また、RFIDタグ101は、例えば、電子タグを構成している。また、基本情報データベース21、納品情報データベース22、清掃情報データベース23、清掃回数情報データベース24、修理情報データベース25、修理回数情報データベース26、保管情報データベース27、及び廃棄情報データベース28は、例えば、収容手段に関する履歴情報を構成している。また、清掃関連処理部31、修理関連処理部32、保管関連処理部33、及び廃棄関連処理部34は、例えば、報知手段を構成している。
【0080】
(本実施形態の変形例等)
前記の実施形態の他の例として、収容容器管理システム1は、RFIDタグに代えて、他の電子タグを利用することもできる。
【0081】
また、前記の実施形態の他の例として、収容容器管理システム1は、商品以外の物を管理することもできる。
【0082】
また、前記の実施形態の他の例として、清掃会社、修理会社、保管会社、廃棄会社は、前述の形態に限定されず、例えば、管理会社が1社で、清掃会社、修理会社、保管会社、廃棄会社の機能の担うこともできる。
【0083】
また、前記の実施形態の他の例として、収容容器管理システム1は、基本情報データベース21、納品情報データベース22、清掃情報データベース23、清掃回数情報データベース24、修理情報データベース25、修理回数情報データベース26、保管情報データベース27、及び廃棄情報データベース28の少なくとも何れかを基に、収容容器100を管理することもできる。
【0084】
また、前記の実施形態の他の例として、各データベースの内容は、前述の例以外の内容とされることもできる。
【0085】
また、前記の実施形態では、読取手段、及び記憶手段を有する収容手段管理システムによる収容手段管理方法であって、前記読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、前記記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、を有する収容手段管理方法を実現している。
【0086】
また、前記の実施形態では、読取手段が、物が収容され通い箱として使用される収容手段が備える電子タグとの無線通信で当該電子タグの識別番号を読み取る読取ステップと、記憶手段が、前記読取手段が読み取った前記識別番号に前記収容手段に関する情報が対応づけて記憶される記憶ステップと、をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを実現している。
【0087】
また、本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0088】
1 収容容器管理システム、10 管理端末、20 記憶部、30 処理部、31 清掃関連処理部、32 修理関連処理部、33 保管関連処理部、34 廃棄関連処理部、50 リーダ用端末、51 リーダ、100 収容容器、101 RFIDタグ